JP7392266B2 - ハイメッシュスクリーン紗用複合ポリエステルモノフィラメントおよびその製造方法 - Google Patents

ハイメッシュスクリーン紗用複合ポリエステルモノフィラメントおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗に適した複合ポリエステルモノフィラメントおよびその製造方法に関するものである。
スクリーン紗と呼ばれるモノフィラメントを製織した紗織物は、近年、急成長を続けるエレクトロニクス分野において、プリント回路基板のスクリーン印刷用メッシュクロスをはじめ、自動車、家電などに利用される成形フィルター用途などに使用されている。
モノフィラメントを製織した紗織物の具体的な用途としては、例えば、フィルター用途では、洗濯水中のゴミ再付着を防止するリントフィルター、エアコンの中に装着されている室内のホコリ・塵を除去するフィルター、掃除機の中に装着されているホコリ・塵・ゴミを除去する成形フィルター、医療分野では気泡などを除去する輸血キットや人工透析回路用フィルター、自動車分野では燃料ポンプ、燃料噴射装置といった燃料の流路や、ABS、ブレーキ、トランスミッション、パワーステアリングなどが挙げられる。また、スクリーン印刷の用途では、Tシャツやのぼり旗、看板、自動販売機プレート、車のパネル、屋外・屋内サイン、ボールペン、各種カード類、ネームプレート、スクラッチ、点字、CD・DVD、プリント基板、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイなどが挙げられる。
なかでも、家電や携帯電話、パソコン向けなどの電子回路の印刷分野などにおいては、近年、印刷精度向上に対する要求が厳しくなってきていることから、メッシュがより細かく、紗張りなどにおいて伸びの少ない寸法安定性に優れたスクリーン紗が要求されてきている。すなわちスクリーン紗用原糸に対しては細繊度化、高強度、高モジュラスが求められている。
高強度、高モジュラスのポリエステルモノフィラメント技術は、従来から多数提案されている。例えば、特許文献1、2では、高粘度ポリエステルを芯成分、中粘度ポリエステルを鞘成分とした芯鞘型複合ポリエステルモノフィラメントが提案されている。
モノフィラメント節品位改善技術として、特許文献2では、ポリマー送液配管の曲りを減らし、パック導入から吐出までの時間を1分以内とすることで、ポリマーが受ける熱量をできる限り軽減しポリマーの熱劣化を抑制することが提案されている。また、特許文献3では、ポリマー内の未溶融異物に対し、パック入り口から口金吐出口までに濾過層を形成することでその排出を抑制させたり分散させたりする技術が提案されている。さらに、金属線フィルターによる濾過に加えて、略多角形状の断面を有する金属短繊維の焼結フィルターを用いてゲル状物の細分化を図ることで、節品位を改善する技術が提案されている。
溶融ポリマー濾過技術として、特許文献4では円形断面を有する金属繊維を焼結してなるフィルターと多角形断面を有する金属繊維を焼結してなるフィルターのように目的の異なる複数のフィルターを組み合わせることで濾過性能を向上させる技術が提案されている。さらに、特許文献5では、これらの各フィルターの濾過精度を既定することで、被濾過物の捕捉・細分化効率を高める技術が提案されている。
特開2010-180484号公報 特開2012-117196号公報 特開2014-231651号公報 特開平5-253418号公報 特開2015-81399号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の複合ポリエステルモノフィラメントでは、細繊度化により、溶融紡糸するポリマー量が減少するため、ポリマー送液配管内の滞留時間が長くなる結果、ポリマーが受ける熱量が増加し、ポリマー自体の劣化が促進されてしまう。また、高い固有粘度のポリマーを溶融紡糸するため、粘度が高いことに起因して異常滞留が発生しやすい。すなわち、ポリマーが受ける熱量が増加し、溶融ポリマーの劣化が促進されやすくなる。さらには、細繊度化することで、繊維径に対して劣化したゲル化物のサイズ比が相対的に増加するため、従来問題とならなかった微小なゲル化物が節として顕在化する。その結果、細繊度複合ポリエステルモノフィラメントには、節が存在することとなる。節は繊維直径より大径であるため、節に対して垂直方向の糸道が長くなる。そのため、節に対して水平方向に隣接するモノフィラメントとの目開きは広がり、節と隣接していない近傍のモノフィラメントの目開きは狭くなる。高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗においては、目開きが狭い織物であり、微小な節であっても目開きの変化率が大きいため、微小な節が数多く存在する場合、印刷精度の極度の悪化を招いていた。
ポリマーの熱劣化を完全に抑制することは困難である。そのため、節の原因となるゲル化物の流出を抑制するためには、濾過フィルターを用いてゲル化物を捕捉・細分化することが有効である。一般的に、フィルターの濾過精度を向上させるためには、その目付を小さくすることが求められる。しかしながらフィルターの目付を単に小さくして濾過精度を向上させただけでは、目詰まりによって異常滞留が発生し、節発生を促進させ易い課題が残存していた。また、単にフィルターの目付を小さくすることで濾過精度を向上させると、パック圧力の上昇を伴い、生産適用が困難となる課題が残存していた。そのため、節の原因となるゲル化物流出を抑制するために、特許文献3、4、5に記載のフィルターを特許文献1、2に記載の複合ポリエステルモノフィラメントの溶融紡糸パックに適用しただけでは、高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗に求められる節品位に対しては不十分であり、さらなる改善が求められていた。さらに、前述したとおり、依然として、パック圧力の上昇を伴う生産性低下の課題が残存していた。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、細繊度、高強度、高モジュラスでありながら、節の直径が小さく、節の数も少ないことから、目開きの均一性に優れたハイメッシュスクリーン紗が得られる複合ポリエステルモノフィラメントおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、下記A~Dを満足することを特徴とするハイメッシュスクリーン紗用複合ポリエステルモノフィラメントを提供する。
A.繊維長手方向100万mに存在する繊維直径に対して2μm以上の節について、その直径の合計(%)が式(1)で表される。
Figure 0007392266000001
B.繊度が4.0~13.0dtex、
C.強度が7.0~9.0cN/dtex、
D.5%伸長時の強度が4.0~6.0cN/dtex
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、細繊度、高強度、高モジュラスでありながら、節欠点がなく繊維径の均一性が良好で、目開きの均一性に優れたハイメッシュスクリーン紗が得られ、高精密印刷向けに適したハイメッシュスクリーン紗を提供できる。
図1は、メッシュ開口部の面積の測定方法を説明するものである。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントについて説明する。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントのポリエステルとしては、ポリエチレンレンテレフタレート(以下、PETと称する)を主成分とするポリエステルが用いられる。本発明で用いるPETとしては、テレフタル酸を主たる酸成分としエチレングリコールを主たるグリコール成分とする、90モル%以上がエチレンテレフタレートの繰り返し単位からなるポリエステルを用いることができる。
ただし、10モル%未満の割合で他のエステル結合を形成可能な共重合成分を含むものであっても良い。このような共重合成分としては、例えば、酸性分として、イソフタル酸、フタル酸、ジブロモテレフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、オクトエトキシ安息香酸のような二官能性芳香族カルボン酸、セバシン酸、シュウ酸、アジピン酸、ダイマ酸のような二官能性脂肪族カルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボンサン類が挙げられ、また、グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールAや、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコールなどを挙げることができるが、これらに限られるものではない。
また、艶消剤として二酸化チタン、滑剤としてシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、さらには難燃剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤および着色顔料等を必要に応じてPETに添加することができる。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、芯成分に高粘度ポリエステル、鞘成分に芯成分よりも低い粘度のポリエステルから構成される。その横断面において芯成分が鞘成分により覆われ、芯成分が表面に露出していないように配置された芯鞘型複合ポリエステルモノフィラメントである。かかる構成とすることにより、高精度印刷用モノフィラメントとして要求される、高強度・高モジュラス、耐スカム性を実現できる。ここで芯鞘型とは芯成分が鞘成分により完全に覆われていれば良く、必ずしも同心円状に配置されている必要はない。なお、断面形状については丸、扁平、三角、四角、五角など幾つもの形状があるが、スクリーン紗の目開きの均一性の観点から丸断面が好ましい。
また、芯成分のPETはポリエステルモノフィラメントの強度を主に担うため、通常ポリエステル繊維に添加される酸化チタンに代表される無機粒子の添加物は0.5wt%未満であることが好ましい。一方、鞘成分のPETはポリエステルモノフィラメントの耐摩耗性を主として担うため酸化チタンに代表される無機粒子を0.1~0.5wt%程度添加させることが好ましい。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、芯成分、鞘成分ともにポリエステルであるため、ポリエステル/ナイロン複合糸に度々発生するような複合界面での剥離という現象は起きにくい。しかしながら鞘成分によるスカム抑制効果と芯成分による高強度化を両立するという点で、芯成分:鞘成分の複合比は60:40~95:5の範囲とすることが好ましく、より好ましい複合比は、70:30~90:10の範囲である。ここでいう、複合比とは、フィラメントの横断面写真において複合ポリエステルモノフィラメントを構成する2種のポリエステルの横断面積比率である。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントの繊度は、4.0~13.0dtexの範囲である。かかる範囲とすることにより、高精密印刷に適した#400(1インチ=2.54cm当たり400本)以上のハイメッシュスクリーン紗が得られる。従来、中程度のメッシュ数のスクリーン紗は#120~300であり、これらに対して繊度15~25dtexのモノフィラメントが一般的に使用されている。しかしながら、#400以上のハイメッシュスクリーン紗の場合、1本あたりのメッシュ格子間隔は非常に小さいものとなるため、繊度13dtexを超えると、1格子当たりの目開きが非常に小さくなるため、#400以上のハイメッシュスクリーン紗が得られないこととなる。したがって、繊度の上限としては13.0dtexである。また、繊度の下限としては、製織性、特にスルーザー型織機における緯糸の飛送性の点で4.0dtex以上である。また、細繊度化により、繊維径に対して劣化したゲル化物のサイズ比が相対的に増加することでゲル化物が節として顕在化するため、節品位の観点から、より好ましくは8.0~13.0dtexである。
次に、本発明の複合ポリエステルモノフィラメントの物性について述べる。
スクリーン印刷では、一般的に印刷パターンの精度を向上させるために、紗張りテンションを高くし、スクリーン紗と被印刷物の距離を小さくする方法が採られている。紗張りの際、テンションを高くするためにはポリエステルモノフィラメント1本あたりの強力を向上させる。特に、高精密印刷用スクリーン紗としての要求は厳しく、細繊度でハイメッシュ、すなわち、織密度の高いメッシュ織物を要求している。製織過程で糸にかかる張力は必ずしもその繊度に比例するわけではなく、ポリエステルモノフィラメント1本当たりの強力が高いことが必要であり、細くなればなるほど、強力は低下するため、より強度の高いものとする必要がある。
ここで、本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、高精度印刷に適した高強力モノフィラメントであり、強度を7.0cN/dtex以上、5%伸長時の強度(モジュラス)を4.0cN/dtex以上とすることにより、製織性が良好となる。また、ハイテンションよる紗張り後、紗伸びなどの発生を抑え印刷後の経時変化が小さく、高い寸法安定性を得ることができる。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントの強度は、7.0~9.0cN/dtexである。強度が7.0cN/dtex未満の場合、ハイテンションによる紗張り後、紗伸びなど発生し、寸法安定性が低下し、目ずれが発生しやすくなるため、紗の目開き均一性が損なわれる。また、スクリーン紗の強度も不足する。高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗の場合、強度を8.0cN/dtex以上とすることがさらに好ましい。また、強度の上限値は、耐スカム性の点で配向や結晶化度を抑える必要があるため、9.0cN/dtex以下である。好ましくは、強度8.8cN/dtex以下である。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントの5%伸長時の強度は、4.0~6.0cN/dtexである。5%伸長時の強度が4.0cN/dtex未満の場合、ハイテンションによる紗張り後、紗伸びなど発生し、スクリーン紗の寸法安定性が低下し、目ずれが発生しやすくなるため、紗の目開き均一性が損なわれる。好ましくは5%伸長時の強度5.0cN/dtex以上とするのがよい。5%伸長時の強度の上限値は、耐スカム性の点で配向や結晶化度を抑える必要があるため、6.0cN/dtex以下である。
ハイメッシュスクリーン紗は、目開きの間隔が短い織物であるため、節の直径を小さくし、節の数も少なくすることが必要である。一般的には、繊維径×1.1倍のスリットガイドにモノフィラメントを通し、断糸した回数を節の数と見なしているが、本発明は更に高度な繊維径の均一性を得るために鋭意検討した結果、節の直径および節の個数が特定範囲内のとき、生機にしたときの目開きのバラツキが小さくなり、印刷精度に優れたスクリーン紗が得られることを見出した。すなわち、本発明のスクリーン紗用複合ポリエステルモノフィラメントは、該モノフィラメントの繊維長手方向100万mに存在する繊維直径に対して2μm以上の節について、その直径の合計(%)が下式(1)を満たす。
Figure 0007392266000002
式(1)は、繊維直径x’における節の直径xの増加率を示しており、大きな節が存在するとき、式(1)の値は増加する。また、式(1)は、繊維長手方向100万mに存在する繊維直径に対して2μm以上の節の直径xの増加率を足し合わせており、2μm以上の節が多いとき、式(1)の値は増加する。すなわち、節の径が小さく、節の数も少ないことが重要である。本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、式(1)左辺が30000以下であると、モノフィラメントの均一性が良好となり、生機にしたときに目開きの均一性に優れたハイメッシュスクリーン紗を得ることができる。より好ましくは式(1)左辺は10000以下、さらに好ましくは5000以下である。
次いで、本発明の複合ポリエステルモノフィラメントの好ましい製造方法について説明する。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、芯成分に高粘度ポリエステル、鞘成分に芯成分よりも低い粘度のポリエステルを用いる。かかる構成とすることにより、高精密印刷用モノフィラメントとして要求される、高強度・高モジュラス、耐スカム性を実現できる。鞘成分に用いるポリエステルの固有粘度は、芯成分ポリエステルの固有粘度より低くし、固有粘度の差を0.20~1.00にすることが好ましい。固有粘度の差を0.20以上とすることで鞘成分のポリエステル、すなわち複合ポリエステルモノフィラメント繊維表面の配向度および結晶化度を抑えることができ、良好な耐スカム性を得ることができる。また、溶融紡糸の口金吐出孔内壁面におけるせん断応力を鞘成分が担うため、芯成分が受けるせん断力は小さくなる。これにより芯成分は分子鎖配向度が低く、かつ均一な状態で紡出されるため、最終的に得られる複合ポリエステルモノフィラメントの強度が向上する。固有粘度の差を1.00以下とすることで、鞘成分の配向が適度に進行し、高い強度が得られる。かかる範囲とすることにより7.0cN/dtex以上の強度が得られる。さらに好ましい固有粘度の差は、0.30~0.70である。
芯成分の高粘度ポリエステルの固有粘度は、0.95~2.00であることが好ましい。固有粘度を0.95以上とすることにより、高い強度を兼ね備えた複合ポリエステルモノフィラメントが得られる。より好ましい固有粘度は0.80以上である。また、固有粘度の上限は溶融押出し等の成形の容易さの点から2.00以下が好ましく、さらに製造コストや工程途中の熱や剪断力によって起きる分子鎖切断による分子量低下の影響を考慮すると、より好ましくは1.50以下である。かかる範囲とすることにより7.0cN/dtex以上の強度が得られる。
鞘成分の低粘度ポリエステルの固有粘度は、0.40~0.70であることが好ましい。固有粘度を0.40以上とすることにより安定した製糸性が得られるため好ましい。より好ましい固有粘度は0.50以上である。また、良好な耐摩耗性、すなわち耐スカム性を得るためには、固有粘度の上限は0.70以下であることが好ましい。
芯成分の高粘度ポリエステルは、ポリエステルを固相重合して0.95~2.00dL/gの高い固有粘度のポリエステルを用いることであり、固相重合におけるポリマー自体の劣化を抑制するため、ポリエステルの固相重合における最高温度領域を200~220℃、最高温度領域での加熱時間を180~240分とすることで、節の直径および個数(式(1))を減らすことができ、好ましい。効果を発現する機構は明らかではないが、固相重合中のポリマーが受ける熱量を減少させることで、ポリマー自体の劣化による微小ゲルの生成を抑制し、その後に行われる溶融紡糸におけるゲル化物の成長を抑制することによって、節の直径と個数(式(1))が減少すると推測される。固相重合における最高到達温度は、200℃未満では高い固有粘度のポリエステルを得にくい。最高到達温度が220℃を超えると、節の直径および個数(式(1))が増加する。そのため、より好ましくは最高到達温度は200~210℃である。最高温度領域での加熱時間が180分未満のとき、高い固有粘度ポリエステルを得にくい。一方、加熱時間が240分を超えると、節の直径および個数(式(1))が増加する。そのため、より好ましくは、加熱時間は180~200分である。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、芯成分である高粘度PETと鞘成分である低粘度PETをそれぞれ溶融して、複合紡糸機を用いて、所定の複合紡糸パックに送り、パック内で両ポリマーを濾過した後、紡糸口金で芯鞘型に貼り合わせて複合紡糸することで得られる。紡糸口金から吐出された糸条を一旦未延伸糸として巻き取り、その後延伸を行う2工程法、紡糸口金から吐出された糸条を一旦巻き取ることなく引き続き延伸を行う直接紡糸延伸法などいずれの製法によっても製造することができる。
本発明の複合ポリエステルモノフィラメントの製造方法においては、それぞれ溶融したポリマーにおいて、溶融紡糸パック内に設置した円形断面を有する金属短繊維が焼結されてなる不織布フィルター層(以下、ゲル捕捉フィルター)と多角形断面を有する金属短繊維が焼結されてなるフィルター層(以下、ゲル細分化フィルター)を設置した溶融紡糸パック内で濾過するのが好ましい。金属短繊維の断面が異なる2種類のフィルター層によって、溶融中に発生したゲル状物の捕捉と細分化が可能となり、節の直径と個数(式(1))を減らすことができ、モノフィラメントの均一性が良好となる。
製造方法の特徴の第一は、溶融ポリマーにおいて、溶融紡糸パック内に設置したゲル細分化フィルターを通過させることで、ポリマーの熱劣化によって発生するゲル状物を紡出前に裁断・細分化することにある。
ゲル細分化フィルターの濾過精度は40μm以下である。かかる範囲とすることで、節の直径と個数(式(1))を満たし、モノフィラメントの均一性が良好となる。濾過精度が粗く40μmを超える場合、細分化されずに通過するゲル状物のサイズが大きくなり、またその量が増加するため、節の直径と個数(式(1))を満たさず、モノフィラメントの均一性を得ることができない。なお、濾過精度40μmとは40μm以上のゲル状物(異物)を98%以上除去する性能を有するということである。さらに好ましくは30μm以下である。また、好ましい濾過精度の上限は、フィルターでの目詰まりによって異常滞留が発生することで、ゲル状物を裁断、細分化する、ゲル状物の細分化効果が不十分となることを考慮すると5μmであり、さらに、パック圧力の観点から7μmである。
さらにゲル細分化フィルターの厚みを2mm以上とすることで、濾過流路が長くなり、十分なゲル状物の細分化効果が得られ、節の直径と個数(式(1))を満たし、モノフィラメントの均一性が良好となる。厚み2mm未満の場合、濾過流路が短くなり、十分なゲル状物の細分化効果が得られず、節の直径と個数(式(1))を満たさず、モノフィラメントの均一性を得ることができない。また、厚くすればゲル状物の細分化効果は向上するもののパック圧力も上昇するため、好ましい厚みの上限は、パック圧力の観点から3mmである。
ゲル細分化フィルターを構成する金属短繊維の断面形態は略多角形状である。略多角形状を有する金属短繊維を用いることによって金属繊維相互の絡み合いが発生し濾過性や分散性が向上する。略多角形状の金属短繊維を積層して焼結することで形成される空隙部によりゲル状物を細かく分散させることができ、さらに鋭角な断面形状とすることによりポリマーの熱劣化によって発生するゲル状物を裁断、細分化する、ゲル状物の細分化効果が得られる。
ゲル状物の細分化効果は、単に円形断面の金属短繊維が焼結されてなるフィルター層のみでは得られず、円形断面の金属短繊維が焼結されてなるフィルターの目付を細かくするだけでは十分に実現されず、目詰まりによってさらなるパック圧の上昇を招くのみである。金属短繊維の断面形態を略多角形状とすることで、濾過精度の低い(目付の粗い)フィルターでもって、十分なゲル状物の細分化効果を発揮することができ、節の直径と個数(式(1))を満たし、モノフィラメントの均一性が良好となる。
この略多角形状を有する金属短繊維は、びびり振動切削法によって作ることができる。更に金属短繊維のアスペクト比を10~100とすることによって金属短繊維相互の絡みつきがより強固となる。アスペクト比は、(金属短繊維の長さ)/(金属短繊維の直径)で算出される値である。具体例としてはステンレス繊維で長さ1.0~3.0mm、換算直径30~60μmのものが挙げられる。
製造方法の特徴の第二は、溶融ポリマーにおいて、溶融紡糸パック内に設置したゲル捕捉フィルターを通過させることで、ポリマーの熱劣化によって発生するゲル状物を十分に捕捉することである。
ゲル捕捉フィルターの濾過精度は10μm以下である。かかる範囲とすることで、節の直径と個数(式(1))を満たし、モノフィラメントの均一性が良好となる。濾過精度が10μmを超える場合、捕捉されずに通過するゲル状物のサイズが大きくなり、またその量が増加するため、節の直径と個数(式(1))を満たさず、モノフィラメントの均一性を得ることができない。さらに好ましくは7μm以下である。また、好ましい濾過精度の上限は、フィルターでの目詰まりによって異常滞留が発生し、ゲル状物の捕捉効果が不十分となることを考慮すると5μm以下であり。また、パック圧力の観点からも5μm以下である。なお、ゲル状物の細分化効果に主目的をおいた前記ゲル細分化フィルターよりも濾過精度の小さいフィルターとすることがより好ましい。
さらにゲル捕捉フィルターの厚みを1mm以上とすることで、濾過流路が長くなり、十分なゲル状物の捕捉効果が得られ、節の直径と個数(式(1))を満たし、モノフィラメントの均一性が良好となる。厚み1mm未満の場合、濾過流路が短くなり、十分なゲルの捕捉効果が得られず、節の直径と個数(式(1))を満たさず、モノフィラメントの均一性得ることができない。また、厚くすればゲル状物の補捉効果が向上するものの、パック圧力も上昇するため、好ましい厚みの上限は、パック圧力の観点から1.4mmである。
前記金属短繊維の断面が異なる2種類のフィルター層は、それぞれ、ゲル状物の「捕捉」と「細分化」の別々の効果を発揮するため、フィルター層の順番には大きくよるものでは無い。
細繊度(低吐出)、高粘度(高IV)ポリエステルの複合溶融紡糸において、高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗用モノフィラメントへの高い品質要求に対して、濾過精度を向上させるために、目付の高い濾過フィルターを使用する一般的な手法では、パック圧力上昇、溶融ポリマーの異常滞留など生産難易度が極端に増し、生産性低下を招いていた。そのため、品質面と生産性両面から鋭利検討した結果、上述したとおり、ゲル化物の補捉と細分化と目的の異なる濾過フィルターを用い、それぞれの濾過フィルターの厚み(濾過流路長)を規定することで、濾過精度向上、パック圧力上昇抑制、溶融ポリマーの異常滞留抑制を実現した。その結果、本発明の複合ポリエステルモノフィラメントは、細繊度・高強度・高モジュラスでありながら、節の直径が小さく、節の数が少ない、モノフィラメントの均一性に非常に優れており、スクリーン紗としたときに節欠点などの問題がなく、目開きが均一で優れた紗品位となり、高精密印刷用ハイメッシュスクリーン紗に好適に用いることができる。
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。実施例の測定値は、次の方法で測定した。
(1)節の直径と個数(式(1)合計(%))
(A)クリールにパッケージを24個仕掛ける。
(B)750m/分の速度で糸を解舒し、光学式検査機器(sensoptic社製 PSD-200)に通す。
(C)糸長2.66m間隔で繊維直径を測定する。測定は20分間行う。なお、標準の繊維直径に対して2μm以上増加した測定値1つにつき、1つの節とみなす。
(D)測定終了後、クリールに仕掛けたパッケージ24個を別のパッケージ24個と入れ替える。
(E)(B)~(D)まで2回繰り返し、測定結果から、繊維直径に対して2μm以上の節について、その直径をxとして、下式(1)で合計(%)を算出する。式(1)が小さいほど、節品位は良好である。
Figure 0007392266000003
(2)固有粘度
定義式のηrは、25℃の温度の純度98%以上のo-クロロフェノール(以下、OCPと略記する。)10mL中に試料を0.8g溶かし、25℃の温度にてオストワルド粘度計を用いて相対粘度ηrを下式により求め、固有粘度を算出した。
ηr=η/η0=(t×d)/(t0×d0)
固有粘度=0.0242ηr+0.2634
ここで、η:ポリマー溶液の粘度、η:OCPの粘度、t:溶液の落下時間(秒)、d:溶液の密度(g/cm)、t0:OCPの落下時間(秒)、d0:OCPの密度(g/cm) 。
(3)繊度
モノフィラメントを500mかせ取り、かせの質量(g)に20を乗じた値を繊度とした。
(4)強度(cN/dtex)と5%伸長時の強度(モジュラス)(cN/dtex)
JIS L1013(2010)に従い、オリエンテック製テンシロンUCT-100を用いて測定した。
(5)メッシュ開口部の面積
(A)経糸、緯糸共に本発明の各実施例および各比較例の芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを用いて、スルーザー型織機により織機の回転数200回転/分として下記スクリーン紗(#400)を製織した。
経密度 :400本/2.54cm
緯密度 :400本/2.54cm
(B)得られたスクリーン紗を検反機にセットし、目視にて黒いスジを探す。黒いスジは、メッシュ開口部が周辺の開口部よりも大きいため、黒く見えるものである。
(C)黒いスジのうち、特に太く見える4箇所を、タテ50cm×ヨコ50cmで切り抜く。
(D)切り取ったスクリーン紗を光学式顕微鏡で500倍に拡大し、図1に示すように、メッシュの開口部が最も広がっている箇所であるAと、前記Aから斜め線上の一目開き間隔にある開口部であるB~Dの4箇所の開口部の面積[例えば開口部Aの場合は、経糸間隔(図1の3)×緯糸間隔(図1の4)]を求める。
(E)残り3箇所の切り抜いたスクリーン紗も同様に測定する。
(F)測定したメッシュ開口部の面積の平均値、最大値、最小値、差(最大値-最小値)を求める。差が小さいほど、スクリーン紗品位に優れている。
(実施例1)
芯成分として固有粘度1.00のPET(ガラス転移温度80℃)と鞘成分として固有粘度0.50のPETとを、エクストルーダーを用いてそれぞれ295℃の温度で溶融後、ポリマー温度280℃で、複合比が芯成分:鞘成分=80:20となるようにポンプ計量を行い、芯鞘型となるよう公知の複合口金に流入させた。
溶融ポリマーにおいて、溶融紡糸パック内に設置した多角形断面を有する金属短繊維が焼結されてなるゲル細分化フィルター(濾過精度40μm、厚み2mm)層を通過させることでポリマーの熱劣化によって発生するゲル状物を細分化し、また、前記ゲル細分化フィルターで細分化仕切れなかったゲル状物をその下流に設置した円形断面を有する金属短繊維が焼結されてなるゲル捕捉フィルター(濾過精度10μm、厚み1.4mm)層を通過させることで、ゲル状物を十分に捕捉せしめた。
高粘度である芯成分ポリマーによってパックにかかる圧力は18.6MPaであり、芯成分ポリマーの配管通過時間は15分であった。紡糸口金から吐出された芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを紡糸口金直下の雰囲気温度が290℃となるよう、加熱体により積極的に加熱保温し、その後、糸条冷却送風装置により冷却し、油剤付与装置により仕上げ剤を付与した後、552m/分の速度で引き取り、一旦巻き取ることなく所望の強度となるように適宜延伸、熱セットを行うことで、8.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。
この芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表1のとおりであり、細繊度、高強度、高モジュラスであり、優れた節品位を有していた。また、該芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを用いたハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も良好で、紗品位に優れたものであった。
(実施例2、3)
吐出量を変えて繊度を変更したこと以外は、実施例1と同様にして13.0dtex、4.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表1のとおりであり、実施例2の節品位は実施例1より優れる結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1より優れており、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。実施例3の節品位は実施例1に一歩譲る結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に遜色無い結果で、紗品位に優れたものであった。
(実施例4、5)
芯成分ポリエステルの固有粘度を1.20と変更したこと以外は、実施例1、3と同様にして芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表1のとおりであり、実施例4の節品位は実施例1に一歩譲る結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性は実施例1より優れており、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。実施例5の節品位は実施例1に一歩譲る結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性は実施例1より優れており、紗品位に優れたものであった。
(比較例1)
芯成分ポリエステルの固有粘度を0.78と変更したこと以外は実施例3と同様にして、芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表1のとおりであり、節品位は実施例1と比べて非常に優れた結果となったものの、強度が小さく、高精密印刷に要求されるような高テンションな紗張りが実現できないため、目ずれが発生し、メッシュ開口部の面積は不均一で実施例1に大きく劣る紗品位であった。
Figure 0007392266000004
(実施例6-8)
ゲル捕捉フィルター濾過精度と厚みを変更した以外は実施例1と同様にして、8.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表2のとおりであり、実施例6の節品位は実施例1より優れる結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1より優れており、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して大幅に上昇したが、生産適用は可能な範囲であるが、長期間にわたる紡糸継続は難しいものである。実施例7の節品位は実施例1より優れる結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に遜色無い結果で、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。実施例8の節品位は実施例1対比優れた結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1より優れており、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。
(比較例2-4)
ゲル捕捉フィルター濾過精度と厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、8.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表2のとおりであり、比較例2は濾過が粗くなったことで、捕捉されずに通過するゲル状物のサイズが大きくなり、またその量が増加し、節品位は実施例1対比劣位な結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に劣る結果で、紗品位に劣るものであった。比較例3は濾過流路が短くなったことで、補捉されずに通過するゲル状物の量が増加し、節品位は実施例1対比大幅に劣位な結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に劣る結果で、紗品位に劣るものであった。比較例4は多角形断面の金属短繊維を焼結してたゲル細分化フィルターのみで構成した濾過であり、捕捉されずに通過するゲル状物のサイズが大きくなり、節品位は実施例1対比劣る結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に劣る結果で、紗品位に劣るものであった。
Figure 0007392266000005
(実施例9-11)
ゲル細分化フィルターの濾過精度と厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、8.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表3のとおりであり、実施例9の節品位は実施例1対比優れる結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部面積の均一性も実施例1より優れており、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。実施例10の節品位は実施例1対比一歩優れる結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部面積の均一性も実施例1に遜色無い結果で、紗品位に優れたものであった。実施例11の節品位は実施例1対比優れる結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗のメッシュ開口部面積の均一性も実施例1より優れる結果で、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。
(実施例12)
ゲル捕捉フィルターを上流側、ゲル細分化フィルターを下流側と、順番を逆転したこと以外は、実施例1と同様にして8.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られた複合ポリエステルモノフィラメントの物性は表3のとおりであり、節品位は実施例1に遜色無い結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗品位のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に遜色無い結果で、紗品位に優れたものであった。また、パック圧力は、実施例1と比較して上昇したが、生産適用が可能な範囲であった。
(比較例5-7)
ゲル細分化フィルター濾過精度や厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、8.0dtexの芯鞘複合ポリエステルモノフィラメントを得た。得られたポリエステルモノフィラメントの物性は表3のとおりであり、比較例5,6は節品位は実施例1対比劣位なものであった。また、ハイメッシュスクリーン紗品位のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に劣る結果で、紗品位に劣るものであった。
比較例7は円径断面の金属短繊維を焼結したゲル捕捉フィルターのみで構成した濾過であり、補捉されずに通過するゲル状物の大きさが低減せず、節品位は実施例1対比劣る結果であった。また、ハイメッシュスクリーン紗品位のメッシュ開口部の面積の均一性も実施例1に劣る結果で、紗品位に劣るものであった。
Figure 0007392266000006
1:モノフィラメント(経糸)
2:モノフィラメント(緯糸)
3:経糸間隔
4:緯糸間隔
A~B:開口部の面積

Claims (1)

  1. 下記A~Dを満足することを特徴とするハイメッシュスクリーン紗用芯鞘複合ポリエステルモノフィラメント。
    A.繊維長手方向100万mに存在する繊維直径に対して2μm以上の節について、その直径の合計(%)が式(1)で表される。
    Figure 0007392266000007
    B.繊度が4.0~13.0dtex
    C.強度が7.0~9.0cN/dtex
    D.5%伸長時の強度が4.0~6.0cN/dtex
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