JP7391679B2 - ガスセンサ - Google Patents
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Description
一方、キャップを細径化すると、ガス流速は上昇するが、ヒータの伝熱によりキャップが高温になり、安全性確保のためにガスセンサ周りの筐体の寸法を大きくする必要がある。
そこで、本発明は、特定ガスを検知する際の応答性を向上させると共に、ガス検知素子を格納するハウジングの温度上昇を抑制したガスセンサを提供することを目的とする。
これにより、ガス導入口から導入された被測定ガスがハウジングの内部空間全体に広がってガス流速が低下することが抑制され、ガス検知素子の応答性を向上させることができる。
又、ガス流速の低下を抑制するためにハウジングの内部空間全体を狭める必要がないので、ヒータの伝熱によるハウジングの温度上昇を抑制できる。
この素子ユニットによれば、ヒータを囲むガス誘導通路がヒータの輻射熱を反射してハウジングの温度上昇をさらに抑制できる。又、ガス誘導通路を金属製とすることで、輻射熱の反射効果がさらに大きくなる。
この素子ユニットによれば、ガス検知素子をハウジングに支持するリードピンを、ガス検知素子の検知信号の信号経路とするので、検知信号用の配線をリードピンで兼用でき、部品点数ひいては製造コストが低減する。
図1に示す本実施形態の呼気ガス検知装置1は、被験者の呼気に含まれる特定ガス(特定成分)を検知するための装置である。呼気ガス検知装置1の検知対象となる特定ガスとしては、窒素酸化物(NO、NO2といったNOx)が挙げられる。
呼気ガス検知装置1、ガス検知部23が、それぞれ特許請求の範囲の「ガスセンサ」、「素子ユニット」に相当する。
マウスピース11の連結部11cが本体部13の先端側端部と嵌合することで、マウスピース11は、ガス流路13aの第1開口部13bに繋がるように設けられる。
ガス検知部23は、一酸化窒素(NO)を検知するガス検知素子41(図2)を内部に備えている。被験者による呼気吹き込み動作時には、呼気がマウスピース11を介して第1開口部13bからガス流路13aに導入されてガス検知部23に到達するため、このときのガス検知部23による検知結果は、呼気における特定ガス(NO)の含有状態に対応したものとなる。つまり、このときの検知結果に対応する状態量(検知結果信号)は、被験者の呼気における特定ガスの含有状態に応じた検知ガス値として利用できる。
マイコンは、CPU、ROM、RAMなどを備える。マイコンの各種機能は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムをCPUが実行することにより実現される。この例では、ROMが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、第1制御部31、第2制御部33は、それぞれ、備えるマイコンの数は1つでも複数でもよい。また、マイコンが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
なお、本例では、ガス検知素子41は略矩形の板状であり、ガス検知素子41の先端側の表面に反応部41aが配置され、後端側の表面にヒータ41bが埋設して配置されている。
ここで、図2のハウジング49の上側(後端側)は縮径段部49pとなっていて、この段部49pの周方向に離間して、軸方向に延びるスリット状のガス導入口49cが複数個開口している。又、ハウジング49の下側(先端側)の端部は底面を有さない開放端となっており、この開放端を閉塞するように素子側基板47がハウジング49に固定されている。
さらに、ハウジング49の下側(先端側)の開放端の一部が上側に向かって切り欠かれて、素子側基板47で閉塞されずにガス排出口49dを形成している。
なお、素子側基板47に挿通されたリードピン43は、詳細は図示しないが、第1制御部31及び第2制御部33に電気的に接続されている。
第1制御部31及び第2制御部33が、特許請求の範囲の「回路部」に相当する。
ガス誘導通路50の軸方向の一端50aから径方向外側に向かって円形のフランジ部50fが延びている。フランジ部50fの外径は、ハウジング49の内径よりわずかに大きく、フランジ部50fをハウジング49の内側に圧入することで、フランジ部50f(ガス誘導通路50)がハウジング49にしっかりと固定される。
又、ガス誘導通路50の内径は、ハウジング49の縮径段部49pの内径とほぼ同一である。
一方、ガス誘導通路50の他端50b側は、反応部41aの表面(後端向き面)41sよりも先端側にまで延びており、図3に示すように、他端50b側がガス検知素子41の少なくとも一部を径方向外側から囲んで反応部41aに臨んでいる。
又、ガス誘導通路50の他端50b側の内周面は、ガス検知素子41の側周面との間に環状の隙間を有しており、ガス誘導通路50はハウジング49の内部空間49aに連通している。また、ガス誘導通路50の他端50b側は、ガス排出口49dと非接触になっている。
なお、支持部材43はガス誘導通路50と非接触であり、支持部材43はガス検知素子41の反応部41aがガス導入口49cに対向するようにガス検知素子41をハウジング49に支持する。
これにより、被測定ガスGが内部空間49a全体に広がってガス流速が低下することが抑制され、ガス検知素子41の応答性を向上させることができる。
又、ガス流速の低下を抑制するためにハウジング49の内部空間49a全体を狭める必要がないので、ヒータ41bの伝熱によるハウジング49の温度上昇を抑制できる。
特に、ガス誘導通路50を金属製とすれば、輻射熱の反射効果がさらに大きくなる。ガス誘導通路50の材質としては、例えばアルミ材料が例示できる。
又、複数のリードピン43にてガス検知素子41をハウジング49に支持し、ガス検知素子41での検知結果を表す検知信号の信号経路とすれば、検知信号用の配線をリードピン43で兼用でき、部品点数ひいては製造コストが低減する。
例えば、図4に示すように、台座45を省略し、リードピン43のみでガス検知素子41を支持してもよい。又、ハウジング49の縮径段部49p側の底面の厚みを厚くし、この底面の内壁50rを縮径段部49pの内壁よりも径大の段部に形成し、この内壁50rの内側にガス誘導通路50の一端50aを直接圧入してもよい。この場合、ガス誘導通路50にフランジ部50fを形成する必要がない。
そして、通気部材143の後端向き面(縮径段部49p側)にガス検知素子41を固定すれば、ガス誘導通路50内を反応部41aに向かって流れた被測定ガスGが通気部材143を通ってガス排出口49dから排出される。
ガス検知素子の種類も限定されず、NOx以外の他のガス成分を検知する素子でもよい。
23 ガス検知部(素子ユニット)
14、140 濃度調整部
31、33、47 回路部
41 ガス検知素子
41a 反応部
41b ヒータ
43、143 リードピン、通気部材(支持部材)
49 ハウジング
49a 内部空間
49c ガス導入口
49d ガス排出口
50 ガス誘導通路
50a ガス誘導通路での一端
50b ガス誘導通路での他端
G 被測定ガス
Claims (4)
- 被測定ガス中の特定ガスを検知する反応部と、該反応部を加熱するヒータと、を有するガス検知素子と、
前記被測定ガスを導入するガス導入口と、前記被測定ガスを排出するガス排出口と、前記ガス導入口及び前記ガス排出口に連通して前記ガス検知素子を格納する内部空間と、を有するハウジングと、
を備える素子ユニットと、
前記被測定ガスの流量および移動方向を測定する流量センサと、
を備えてなるガスセンサであって、
前記素子ユニットはさらに、前記内部空間に配置される筒状をなし、軸方向の一端側が前記ガス導入口に臨み、他端側が前記ガス検知素子の少なくとも一部を囲むと共に前記反応部に臨むガス誘導通路であって、前記他端側が前記内部空間に連通してなり、前記一端側から導入された前記被測定ガスを前記他端側に向けて誘導するガス誘導通路と、
前記ガス誘導通路と非接触に、かつ前記反応部が前記ガス導入口に対向するように前記ガス検知素子を前記ハウジングに支持する支持部材と、
を備えてなることを特徴とするガスセンサ。 - 前記ハウジングが樹脂からなり、前記ガス誘導通路が金属からなり、
前記ガス誘導通路の前記他端側が前記ヒータを囲んでいる請求項1に記載のガスセンサ。 - 前記支持部材は、第1端部から第2端部にかけて延びる長尺状に形成されると共に、前記第1端部が前記ガス検知素子に接続され、前記第2端部が前記ハウジングに直接又は他部材を介して間接的に接続されて、前記ガス検知素子での検知結果を表す検知信号の信号経路を構成する複数のリードピンからなる請求項1又は2に記載のガスセンサ。
- 前記素子ユニットに電気的に接続される回路部をさらに備えてなる請求項1~3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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