JP7389890B2 - 回転霧化式静電塗装機及びそのエアリング部材 - Google Patents

回転霧化式静電塗装機及びそのエアリング部材 Download PDF

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Description

本発明は回転霧化式静電塗装機及びそのエアリング部材に関する。
液体塗料を微粒化した塗料粒子を帯電させて、この帯電した塗料粒子を静電力によって被塗物(以下、「ワーク」という。)に吸着させる静電塗装方法が知られている。これを実現する塗装機の典型例が、回転霧化頭(以下、「ベル(Bell)」という。)を備えた回転霧化式静電塗装機である。回転霧化式静電塗装機では、一般的に、高速回転するベルから外方に飛散する塗料粒子を強制的に前方に差し向けるのにシェーピングエアが用いられる。このシェーピングエアによって所望の直径の円形塗布パターンを形成することができる。
特許文献1は、メタリック塗料に好適に適用できる回転霧化式静電塗装機を開示している。この塗装機は、シェーピングエアの吐出方向を規定するエアリング部材を備えている。エアリング部材は、相対的に径方向内方に位置する内周側エア孔と、外方に位置する外周側エア孔と、を備えている。内周側エア孔から吐出される内周側シェーピングエアは塗料の微粒化を目的としている。外周側エア孔から吐出される外周側シェーピングエアは、塗料粒子を前方に差し向けると共に、円形塗布パターンの直径を制御するのに貢献する。
特許文献1は、従来よりも大量の液体塗料(例えば600cc/min.)を吐出しても塗装品質を維持することを目的とし、また、塗着効率を高めることを目的とした回転霧化式静電塗装機を提案している。この目的の下で、内周側シェーピングエアは、ベルの背面に差し向けられ、そしてベルの回転方向とは逆方向に50°以上、60°未満の角度で捻られている。なお、外周側シェーピングエアは、内周側シェーピングエアと同様にベルの回転方向とは逆方向に捻られている。ここに、「捻られた」及び「捻り角」は次の特許文献2に開示のストレート孔を基準とした用語であり、ストレート孔を基準に円周方向に傾斜していることを意味している。
ところで、回転霧化式静電塗装機の塗布パターンは円形である。この円形の塗布パターンを楕円に変形させる提案が既に行われている。楕円の塗布パターンを実現する回転霧化式静電塗装機として、外部電極を使って楕円の塗布パターンを生成する塗装機と、シェーピングエアを使って楕円の塗布パターンを生成する塗装機とが知られている。
特許文献2は、シェーピングエアを使って略楕円の塗布パターンを生成する回転霧化式静電塗装機を開示している。本願明細書に添付の図8は特許文献2の図7に対応している。図9は、特許文献2の塗装機を説明するための概略側面図である。図9を参照して、参照符号200は特許文献2の塗装機を示す。参照符号202はベルである。ベル202は軸線Axを中心に一方向に回転する。参照符号204はエアリング部材である。エアリング部材204は塗装機本体206に対して複数のボルト208(図8)によって脱着可能に取り付けられている。複数のボルト208は、軸線Axを中心とする同一円周上に等間隔に配置された合計6本で構成されている。全てのボルト208を取り外すことにより、軸線Axを中心にエアリング部材204を回転変位させた任意の位置に位置決めすることができる。
なお、特許文献2が出願された1983年頃の回転霧化式静電塗装機は、ベル202の回転数が10,000rpm以下であった。特許文献2は、回転霧化式静電塗装機の回転数に関して30,000~100,000rpmと記載しているが、その当時、このような高速回転する回転霧化式静電塗装機は開発されていなかった事実から、特許文献2中の30,000~100,000rpmは誤記であり、正しくは3,000~10,000rpmである。
図8を参照して、エアリング部材204は、軸線Axを中心とする同一円上に配置された複数のエア孔210を有する。複数のエア孔210はシェーピングエアSA(図9)を吐出する。複数のエア孔210は、軸線Axを中心とする同一円周上において、径方向に対抗する第1の群No.1、第2の群No.2を構成している。換言すれば、エアリング部材204は、第1のエア孔群No.1と第2のエア孔群No.2との間の領域にはエア孔が設けられていない。説明の都合上、図8を参照して「上下」という言葉を使うと、エアリング部材204は、上下の領域に第1、第2のエア孔群No.1、No.2を備えており、左右の領域にはエア孔群が全く存在していない。
上下の群No.1、No.2に含まれる複数のエア孔210の直径は全て同じであり、そして各エア孔210は前方に向けた「ストレート孔」である。これにより、各エア孔210から吐出されるシェーピングエアSAは前方に向けて真っ直ぐに吐出される(図9)。軸線Axを挟んで互いに対抗する第1、第2のシェーピングエアSA(1)、SA(2)によって、上及び下を押し潰した略楕円状の塗布パターンを生成するというのが特許文献2の提案である。前述したように、特許文献2の出願が行われた1983年頃は、ベル202の回転数が10,000rpm以下であった。また、その当時の塗料吐出量は一般的に約300cc/min.であった。
特許文献2に開示の静電塗装機200は、上述したように、複数のボルト208を取り外すことによりエアリング部材204を回転変位させた任意の位置に位置決めすることができる。特許文献2は、実施例の変形例としてパターン変形リングを追加して、このパターン変形リングの回転量を調整することによって実質的にエアリング部材204を回転変位させたのと同じ効果を得ることを提案している。この提案は、塗料の種類の変更に伴って塗装条件を変更すると、塗装パターンが軸線Axを中心に回転変位することに対処するためである。
図10は、「ツインベル」と呼ばれる塗装装置を説明するための図である。図10(I)はツインベル塗装装置300を上から見た平面図であり、図10(II)は背面図である。図10(I)を参照して、ツインベル塗装装置300は2つの同じ回転霧化式静電塗装機302(1)、302(2)を共通のベース304に配置した構成を有している。図中、参照符号Wは被塗物(ワーク)を示す。
このツインベル塗装装置300は塗装ロボット又はレシプロケータに組み付けられる。ツインベル塗装装置300において、2つの塗装機302(1)、302(2)の並び方向を参照符号Xで示す(図10(I))。ツインベル塗装装置300は、2つの塗装機302(1)、302(2)の並び方向Xと直交する方向Y(図10(II))に移動しながら塗装作業を行う。ツインベル塗装装置300は、各塗装機302(1)、302(2)の塗料吐出量が各々約300cc/min.であるが、2つの塗装機302(1)、302(2)の組によってワークに対して約600cc/min.という大量の液体塗料を塗布することができる。これにより塗装加工効率を高めることができる。
本願発明者らは、ツインベル塗装装置300に代えて、1台の塗装機でツインベル塗装装置300と実質的に同じ塗装加工効率を実現することを目指して、特許文献2に開示の技術的思想に基づく塗装機、つまり図8、図9を参照して説明した回転霧化式静電塗装機200を作って塗料吐出量約600cc/min.の条件の下で実験した。残念なことに、この実験は失敗であった。すなわち、特許文献2が出願された当時に比べて大量の約600cc/min.という塗料吐出量の塗装条件の下では略楕円状の且つ所望の塗料分布の塗布パターンを形成することができなかった。なお、ベル202の回転数は、今現在一般的に採用されている20,000~30,000rpmであった。エア孔はストレート孔であり、このストレートのエア孔からシェーピングエアを前方に向けて真っ直ぐに吐出した。
この実験結果は次のことを意味している。第1に、特許文献2が提案した静電塗装機は、10,000rpm以下のベル回転数では有効であるものの、これよりも高速のベル回転数を採用している現在の回転霧化式静電塗装機には適用できない。第2に、本願発明者らが設定した「一つの塗装機でツインベル塗装装置と実質的に同じ塗装品質を実現する」という開発を断念せざるを得ないことを意味している。しかし、本願発明者らは可能性を探るために、捻られたシェーピングエアを吐出するエアリング部材を作製した。図11は、作製したエアリング部材400及びこれにより生成される塗布パターン420を説明するための図である。図11(I)はエアリング部材400を背面から見た図である。なお、エア孔410の吐出口の配置を図面上で明確にするために、図11(I)に見られるエア孔410を実線で図示してある。図11(I)を参照して、エアリング部材400は、同一円周上において、上下の領域に第1、第2のエア孔群No.1、No.2を備えており、左右の領域にはエア孔群が全く存在していない。
上下の群No.1、No.2に含まれる複数のエア孔410は同じ捻り角を有している。また、複数のエア孔410の直径は全て同じである。捻られたシェーピングエアSAが各エア孔410から吐出される。「捻り角」、「捻られた」という用語は特許文献1で開示の内容と同じである。特許文献2に開示の「ストレート孔」を基準として円周方向に傾斜角を有する意味である。
図11(II)を参照して、塗布パターン420は落花生状の外形輪郭を有している。すなわち、塗布パターン420は2つの円形部分424(1)、424(2)の間を相対的に幅狭の連結部分426で連結した、上下に押し潰した形状を有している。この形状は好ましいことである。しかし、第1、第2の円形部分424(1)、424(2)の中心部分428(1)、428(2)が、その外周部分430(1)、430(2)及び連結部分426に比べて塗料の密度が高いという新たな問題が発生していた。このことは、ワークに付着した塗料を均一な膜厚にすることが事実上不可能になることを意味している。
この新たな問題の原因を追及するため、本願発明者らは高速度カメラを使ってワーク表面を撮影し、撮像画像を使って、塗布パターン420が生成される過程を検証した。撮像画像を模式的に表したのが図12である。図12(I)はワークに塗料が付着した直後の撮像画像である。ワークの表面には、互いに離間した2つの部分440(1)、440(2)に集中して液体塗料が付着していることが分かる。図12(II)はワークに塗料が付着した後2~3秒後の撮像画像である。この画像から、2つの塗料集中部分440(1)、440(2)から塗料の付着領域が外方に拡大しているのが分かる。2つの塗料集中部分440(1)、440(2)から塗料の付着領域が外方に拡大することにより生成された外周部分を参照符号442(1)、442(2)で示す。そして、液体塗料の付着領域によって、最終的に、前述した図11(II)の塗布パターン420が生成されたことが分かった。すなわち、塗布パターン420(図11(II))の第1、第2中心部分428(1)、428(2)が、夫々、塗料付着直後の塗料集中部分440(1)、440(2)に対応している。
本願発明者らは、上記の高速度カメラの一連の撮像画像は次のことを教えていると把握した。すなわち、600cc/min.という大量の塗料吐出量において、捻じられたシェーピングエアを採用することで、塗布パターン420を押し潰した形状(図11(II))に変形できる。
しかし、この塗布パターン420が、塗料密度の高い第1、第2の中心部分428(1)、(2)を備えている以上、ワークに付着した塗料の塗膜が不均一になる。
図11(I)に示す参照符号“R”はベルの回転方向を示す。図11(I)と図11(II)とを対比すると分かるように、塗布パターン420はベルの回転方向Rと同じ方向に回転変位している。
塗装条件は次の通りであった。
(i)ベルの回転数:20,000rpm~30,000rpm。
(ii)シェーピングエアSAのエア圧:2.0Kgf/cm2
(iii)塗料吐出量:600cc/min.。
塗布パターン420の回転変位の問題は、適用する塗料を一つに限定すれば問題視する必要はない。換言すれば、回転変位の問題は、様々な塗料に適用させるときに問題視される。この問題に対して、図13から分かるように、エアリング部材400の固定位置を軸線Ax回りに変位させれば解決することができる。しかし、塗装工程において、塗料交換に伴って迅速に対応することはできない。なお、図13は、図11に対応した図である。
一般論として、塗料の色の違いなどで塗料の特性が異なる。これに対応するために静電塗装機は、一般的に塗料の特性に対応してベル回転数やシェーピングエアの圧力を変更する制御が行われる。この実情を念頭に置いて、ベル回転数、シェーピングエアの圧力の変更に対する適応能力を探るために、ベル回転数及び/又はシェーピングエアの圧力を変更する実験を行った。その結果、生成された塗布パターンを図14に示す。図14(I)は、ベル回転数を20,000rpmから30,000rpmに変更したときの塗布パターン420(A)を示す。図14(II)は、ベル回転数を30,000rpmに維持したままシェーピングエアの圧力を2.0Kgf/cm2から3.0Kgf/cm2に変更したときの塗布パターン420(B)を示す。なお、図14は、図13に対応した図である。
図14(I)の塗布パターン420(A)と、図14(II)の塗布パターン420(B)を対比すると分かるように、塗装条件を変更すると、これに対応して塗布パターン420が回転変位する現象が現れた。この現象から言えることは、ツインベル塗装装置300と同様に様々な塗料を使って塗装する実情に順応できないということである。
US 10,016,770 B2 JP特開昭60(1985)-54754号公報
前述したように、ツインベル塗装装置300(図10)は、塗装加工効率を高めることができるという利点を備えているのは前述した通りである。しかしながら、ツインベル塗装装置300は2台の静電塗装機302(1)、302(2)が必須である。一つの塗装機でツインベル塗装装置300と実質的に同じ品質の塗装が実現できれば、塗装機及び関連周辺機器並びに制御機器を含む設備を大幅にコストダウンできる。
これを実現するのに、軸線Axを挟んで互いに対抗する2つの位置に、夫々、捻り角を有するエア孔群を設けて第1、第2のエア孔群から捻ったシェーピングエアを吐出させることで押し潰した形状の塗布パターン420を形成できることは確認できた。
しかし、この塗布パターン420が、2つの互いに離間した位置に塗料密度が高い中心部分428(1)、428(2)を含むという新たな問題がある。次に、塗装条件を変更すると、この変更に反応して塗布パターンが回転変位するという第2の問題がある。
本発明の主なる目的は、シェーピングエアを使って円形を押し潰した形状の塗布パターンを生成すると共に、塗布パターン内の塗料分布を適正化することができる回転霧化式静電塗装機及びそのエアリング部材を提供することにある。
本発明の更なる目的は、押し潰した塗布パターン内の塗料分布を適正化すると共に様々な塗料に適用しても塗布パターンの回転変位を抑えることができる回転霧化式静電塗装機及びそのエアリング部材を提供することにある。
本発明の更なる目的は、ツインベル塗装装置に置換可能な回転霧化式静電塗装機及びそのエアリング部材を提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明によれば、基本的には、
液体塗料粒子を放出する回転霧化頭と、
該回転霧化頭の回転軸線を中心とする第1の円周上の径方向に対抗して配置された第1、第2の主群を構成し且つエアを前方に向けて真っ直ぐに吐出するストレート孔を基準として円周方向に傾斜した第1の捻り角を有する複数の主エア孔と、
前記第1の円周上には、前記第1、第2の主群の間にはエア孔が配置されておらず、
前記複数の主エア孔の内周側に位置し、前記回転霧化頭の軸線を中心とした第2の円周上の全周に亘って配置され且つエアを前方に向けて真っ直ぐに吐出するストレート孔を基準として円周方向に傾斜した第2の捻り角を有する複数の内周側エア孔と、
前記第1、第2の主群の複数の主エア孔から外周側シェーピングエアが吐出され、
前記複数の内周側エア孔から内周側シェーピングエアが吐出され、
該内周側シェーピングエアが前記外周側シェーピングエアよりも強く、
前記主エア孔の各々の前記第1の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向とは逆方向の捻り角であり且つ前記内周側エア孔の各々の前記第2の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と同一方向の捻り角であり、
又は、
前記主エア孔の各々の前記第1の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と同一方向の捻り角であり且つ前記内周側エア孔の各々の前記第2の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と逆方向の捻り角であり、
前記外周側シェーピングエアにより、塗布パターンを押し潰して略楕円状の塗布パターンを生成し、
前記内周側シェーピングエアによって、前記塗布パターン内の塗料分布を適正化する、ことを特徴とする回転霧化式静電塗装機及びこれに含まれるエアリング部材を提供することにより達成される。
捻られた外周側シェーピングエアは塗布パターンを押し潰す機能を奏する。他方、捻られた内周側シェーピングエアは、塗布パターン内の塗料分布を適正化してワークに付着した塗料の塗膜を均一にする機能を奏する。そして、外周側シェーピングエアと内周側シェーピングエアを逆方向に捻ることにより、様々な塗料に適用しても塗布パターンの回転変位を抑制する効果を得ることができる。
図15を参照して、一般的に、回転霧化式静電塗装機の塗布パターンは、中心部分CPと外周部分OPと対比すると、中心部分CPは塗料密度が低い。シェーピングエアを使った塗装機では、シェーピングエアの強弱によって、塗料密度が相対的に低い中心部分CPの大きさが変わる。図15(I)はシェーピングエアが弱いときの塗布パターンを示し、図15(II)はシェーピングエアが強いときの塗布パターンを示す。シェーピングエアが弱いと中心部分CPが拡大する(図15(I))。シェーピングエアが強いと中心部分CPが小さくなる(図15(II))。換言すると、シェーピングエアが弱いと、相対的に塗料密度が高い外周部分OPの幅が小さくなる(図15(I))。他方、シェーピングエアが強いと外周部分OPの幅が大きくなる(図15(I))。この特性を利用すれば、内周側シェーピングエアのエア圧を制御することにより、塗料の特性の違いに伴う塗装条件に対応して塗布パターンの中心部分CP(塗料密度が低い)の大きさを調整することができる。
本発明は、更に、エアリングから共に斜め前方に吐出される内外の捻られたシェーピングエアの強さが異なる点に特徴を有している。外周側シェーピングエアに比べて、内周側シェーピングエアの方が強い。これにより内周側シェーピングエアによる強い推進力によって塗料粒子がワークに向けて搬送されると共に塗料密度が低い中心部分CPが形成される。その結果塗布パターン内の塗料分布を適正化することができる。そして、相対的に弱い外周側シェーピングエアSAによって円形の塗装パターンを押し潰した形状に変形させることができる。
実験によれば、円形を押し潰した形状の塗布パターンを生成すると共に、塗布パターン内の塗料分布を適正化するのに外周側シェーピングエアと内周側シェーピングエアとが相対的に逆方向に捻られていることが、塗布パターンの回転変位抑制などに効果的であることが分かった。具体的に説明すると次の2つの組み合わせのいずれか一方であるのが効果的であることが分かった。
<第1の組み合わせ>
(1)外周側シェーピングエアの第1の捻り角がベルの回転方向と逆方向の捻り角である。
(2)内周側シェーピングエアの第2の捻り角がベルの回転方向と同じ方向の捻り角である。
<第2の組み合わせ>
(1)外周側シェーピングエアの第1の捻り角がベルの回転方向と同じ方向の捻り角である。
(2)内周側シェーピングエアの第2の捻り角がベルの回転方向と逆方向の捻り角である。
換言すると、内外のシェーピングエアが同じ方向に捻られている場合には、塗布パターンの回転変位を抑制するなどの所望の効果が得られないことが実験により分かった。具体的には、次の2つの組み合わせは本発明の目的に適していない。
<第3の組み合わせ>
(1)外周側シェーピングエアの第1の捻り角がベルの回転方向と逆方向の捻り角である。
(2)内周側シェーピングエアの第2の捻り角がベルの回転方向と逆方向の捻り角である。
<第4の組み合わせ>
(1)外周側シェーピングエアの第1の捻り角がベルの回転方向と同じ方向の捻り角である。
(2)内周側シェーピングエアの第2の捻り角がベルの回転方向と同じ方向の捻り角である。
本発明の目的及び作用効果は、以下の本発明の好ましい実施例の詳細な説明から明らかになろう。
第1実施例の回転霧化式静電塗装機の前端部分の斜視図である。 第1実施例の塗装機の概略的な構成を説明するための図である。 第1実施例のエアリング部材の正面図である。 第1実施例の塗装機の塗布パターンを説明するための図である。 第2実施例のエアリング部材の正面図である。 第3実施例のエアリング部材の正面図である。 第3実施例のエアリング部材を組み込んだ塗装機において、塗料が希薄な中心部分を備えた略楕円の塗布パターンが生成される原理を説明するための図である。 特許文献2の図7に対応した図であり、シェーピングエアによって楕円の塗布パターンを生成する従来の塗装機に組み込まれているエアリング部材の正面図である。 図8に図示のエアリング部材を組み込んだ従来の塗装機の構成を説明するための図である。 (I)はツインベル塗装装置の2つの塗装機の配置を説明するための図であり、(II)はツインベル塗装装置の移動方向を説明するための図である。 捻ったシェーピングエアを使うことで円形を押し潰した形状の塗布パターンが生成できることを説明するための図であり、(I)は使用したエアリング部材の背面図であり、(II)は塗布パターンの正面図である。ここに、(I)に図示のエアリング部材に含まれるエア孔に関し、その吐出口の配置を図面上で明確にするためにエア孔の吐出口を実線で示してある。 図11に図示の塗布パターンの問題点を解析するために高速度カメラで撮影した撮像画像を説明するための図であり、(I)はワークに塗料が付着した直後の状態を示し、(II)は2-3秒後の状態を示す。 捻ったシェーピングエアを使って生成した塗布パターンの回転変位を修正するためにエアリング部材を回転変位した位置に設置した状態を説明するための図であり、図11に対応した図である。 捻ったシェーピングエアを使って生成した塗布パターンが塗装条件の違いによって回転変位することを説明するための図であり、図13に対応した図である。 一般的な回転霧化式静電塗装機の円形塗布パターンの密度が低い中心部分がシェーピングエアの強弱によって変化することを説明するための図である。 捻ったシェーピングエアを使うことで円形を押し潰した形状の塗布パターンに発生する髭を説明するための図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
図1、図2は実施例の回転霧化式静電塗装機10を説明するための図である。図示の塗装機10において、液体塗料はベル12の中心部分に供給される。また、ベル12にはマイナスの高電圧が印可される。塗装機10は、図外のエアモータによってベル12を高速回転させることにより、帯電した塗料粒子をベル12の外周縁から外方に放出する。
ベル12の後方にはエアリング部材14が位置している。エアリング部材14は塗装機本体16に固定されている。図3はエアリング部材14を前方から見た正面図である。エアリング部材14は、軸線Axを中心とする第1の円周上において、ベル回転軸線Axを挟んで互いに対抗して位置する一対のエア孔群NO.1、No.2を有している。すなわち、第1、第2の主群NO.1、No.2は径方向に対抗して位置している。第1、第2の主群NO.1、No.2は複数の第1エア孔142で構成されており、これら複数の第1エア孔142から外周側シェーピングエアSA(out)が吐出される。
エアリング部材14は、また、複数の第1エア孔142の内周側に複数の第2エア孔146を有している。複数の第2エア孔つまり内周側エア孔146は、ベル軸線Axを中心とする第2の円周上において、その全周に亘って等間隔に配置されている。内周側エア孔146から内周側シェーピングエアSA(in)が吐出される。ここに、内周側シェーピングエアSA(in)は外周側シェーピングエアSA(out)よりも強い。
外周側シェーピングエアSA(out)に関連する第1、第2の主群No.1、No.2を構成する複数の第1エア孔つまり外周側エア孔142は全て同じ直径の断面円形孔である。また、内周側シェーピングエアSA(in)を生成する複数の第2エア孔つまり内周側エア孔146は全て同じ直径の断面円形孔である。
図2を参照して、外周側シェーピングエアSA(out)は、ベル12の外周縁から離間した位置に向けて指向されている。他方、内周側シェーピングエアSA(in)は、ベル12の外周縁に向けて指向されている。変形例として、内周側シェーピングエアSA(in)は、ベル12の外周縁から離間した位置に指向されていてもよい。この離間距離は、ベル12の外周縁から約5mmの範囲であるのがよい。内周側シェーピングエアSA(in)をベル12の外周縁ないし5mmの範囲内に指向させることにより、塗布パターンの基本的な円形形状の輪郭を明確にすることができる。
外周側シェーピングエアSA(out)と内周側シェーピングエアSA(in)は相対的に逆方向に捻られている。具体的に説明すると、図1、図3を参照して、外周側シェーピングエアSA(out)はベル12の回転方向Rとは逆方向に捻られている。他方、内周側シェーピングエアSA(in)はベルの回転方向Rと同じ方向に捻られている。
ここに、外周側シェーピングエアSA(out)つまり外周側エア孔142の第1の捻り角θout(図1)はベル12の回転方向Rとは逆方向の45°である。外周側エア孔142の捻り角θoutは45°に限定されない。第1の捻り角θoutは10°~60°であればよく、好ましくは30~50°である。他方、内周側シェーピングエアSA(in)つまり内周側エア孔146の第2の捻り角θinはベル12の回転方向Rとは同じ方向の45°である(図1、図2)。内周側エア孔146の捻り角θinの45°は限定的ではない。第2の捻り角θinは10°~60°であればよく、好ましくは30~50°である。
先述したように、内周側シェーピングエアSA(in)は外周側シェーピングエアSA(out)よりも強い。これを実現する一例を図2を参照して説明する。図2において、外周側エア孔142には外周側エア室28から圧縮エアが供給される。内周側エア孔146には内周側エア室30から圧縮エアが供給される。外周側エア室28、内周側エア室30には、共通の圧縮エア源32から第1、第2エア圧調整ユニット34、36を通じて圧縮エアが供給される。外周側、内周側エア圧調整ユニット34、36により外周側、内周側エア室28、30に供給する圧縮エアの圧力を制御することができる。ここに、限定するものではないが内外のエア孔142、146は同じ直径であり、具体的には1.0mmである。そして、内周側エア室30に供給する圧縮エアの圧力は、外周側エア室28よりも高い値に設定される。なお、ベル12の直径は60mmである。
塗料吐出量、ベル回転数、外周側、内周側エア室28、30に供給する圧縮エアの圧力は、図外の制御盤からの制御信号によって制御可能である。
メタリック塗料、クリア塗料、ソリッド塗料を使って塗料吐出量500cc/min.の下で実施した。ベル12の回転数を30,000~40,000rpmの範囲で制御し、また、外周側シェーピングエアSA(out)の圧力を0.5Kgf/cm2に固定した。内周側シェーピングエアSA(in)の圧力は、外周側シェーピングエアSA(out)よりも高圧の1.5~2.0Kgf/cm2の範囲で制御した。その結果、図4に図示の塗布パターン40を生成することができた。図4から分かるように、塗布パターン40は楕円の外形輪郭を有し、長軸方向の幅は630~650mmであった。この塗布パターン40は、塗料の量が多く且つ塗料密度がほぼ均一な外周部分OPと、塗料が希薄な内周部分CPとで構成されていた。その結果、膜厚が均一の塗装膜をワーク表面に形成することができた。
ところで、図8、図9を参照して説明した従来の塗装機200が生成する塗布パターン420に髭42が見られた。髭42が発生した塗布パターン420を図16に示す。髭42は塗布パターン420の四隅に出現した。本願発明者らは、髭42の無い、より好ましい塗布パターンを実現することを目指して第1実施例のエアリング部材14(図3)に検討を加えた。
図3を参照して、エアリング部材14は、複数の外周側エア孔142からなる第1、第2の主群No.1、No.2に挟まれた領域にエア孔が全く存在していない。本願発明者らは、第1の主群No.1及び第2の主群No.2のエア孔142が存在する領域と、エア孔142が全く存在しない領域との間の極端な構成上の違いが髭42の発生要因であると推測した。この推論の下で、第1の主群No.1、第2の主群No.2の両端に各々の過渡領域に追加エア孔を設け、この追加エア孔から相対的に弱いエアを吐出させることを思い付いた。
図5は、第2実施例のエアリング部材50を示す。この図5は図3に対応している。したがって図3で使用した参照符号を使用して第2実施例のエアリング部材50を説明する。図5を参照して第2実施例のエアリング部材50は、第1の主群No.1及び第2の主群No.2の両端に各々連続した合計4つの過渡群152を有している。この過渡群152は複数の過渡エア孔154で構成され、この複数の過渡エア孔154には外周側エア室28から圧縮エアが供給される。過渡群152から吐出されるエアは外周側シェーピングエアSA(out)の一部を構成する。
複数の過渡エア孔154は、第1の主群No.1及び第2の主群No.2の外周側エア孔142と共通する第1の円周上に等間隔に配置されている。各過渡エア孔154はベル12の回転方向Rとは逆方向に45°の第1の捻り角を有している点で外周側エア孔142と同じである。第1の主群No.1及び第2の主群No.2を構成するエア孔142を「主エア孔」と呼ぶと、複数の過渡エア孔154から吐出されるエアは、第1、第2の主群No.1、No.2を構成する複数の主エア孔142から吐出されるエアよりも弱い。
限定するものではないが、主エア孔142にエアを供給する外周側エア室28(図2)を使って、この外周側エア室28から過渡エア孔154にエアを供給するのであれば、主エア孔142よりも過渡エア孔154の直径を小さくすればよい。例えば主エア孔142の直径が1mmであるときに、過渡エア孔154の直径を例えば0.8mmに設定すればよい。これにより、各過渡エア孔154から吐出されるエアを各主エア孔142から吐出されるエアよりも相対的に弱くすることができる。
複数の過渡エア孔154は全て同じ直径の孔で構成してもよい。変形例として、過渡群152を構成する複数の過渡エア孔154の各々の直径は、第1の主群No.1又は第2の主群No.2の端に接近するに従って徐々に又は段階的に大きな直径となるように設計してもよい。具体的に例示すれば、各過渡群152を構成する複数の過渡エア孔154を直径0.8mmと直径0.6mmの2種類の孔で構成し、そして、第1の主群No.1又は第2の主群No.2に近い過渡エア孔154を直径0.8mmのエア孔で構成し、第1の主群No.1又は第2の主群No.2から遠い過渡エア孔154を直径0.6mmのエア孔で構成してもよい。
この第2実施例のエアリング部材50を使用して塗装したところ、上述した髭42(図16)の発生を防止できる効果を確認できた。
図6は第3実施例のエアリング部材60を示す。このエアリング部材60は、上記第2実施例のエアリング部材50の変形例でもある。図6を参照して、第3実施例のエアリング部材60は、第1の主群No.1の両端から延びる2つの過渡群152と、第2の主群の両端から延びる2つの過渡群152とを夫々連続させる2つの補完群162を備えている。各補完群162を構成する複数の補完エア孔164は、第1の主群No.1及び第2の主群No.2の主エア孔142及びこれに隣接する過渡群152の過渡エア孔154と共通する第1の円周上に等間隔に配置されている。この複数の補完エア孔164には外周側エア室28から圧縮エアが供給される。補完群162から吐出されるエアは外周側シェーピングエアの一部を構成する。
第3実施例のエアリング部材60は、この複数の補完エア孔164及び主エア孔142、過渡エア孔154から全周に亘って外周側シェーピングエアSA(out)を吐出することができる。
補完エア孔164はベル12の回転方向Rとは逆方向に45°の第1の捻り角を有している点で主エア孔142及び過渡エア孔154と同じである。複数の補完エア孔164から吐出されるエアは、複数の過渡エア孔154から吐出されるエアよりも弱い。限定するものではないが、主エア孔142にエアを供給する外周側エア室28(図2)を使って、外周側エア室28から上記過渡エア孔154及び補完エア孔164にエアを供給するのであれば、過渡エア孔154よりも補完エア孔164の直径を小さくすればよい。実際に作製したエアリング部材60は、主エア孔142の直径が1mmであり、過渡エア孔154の直径が0.8mmであり、補完エア孔164の直径が0.5mmであった。これにより、複数の補完エア孔164から吐出されるエアを、複数の過渡エア孔154から吐出されるエアよりも弱くすることができる。
図7は、第3実施例のエアリング部材60(図6)を組み込んだ回転霧化式静電塗装機において、外周側シェーピングエアSA(out)の作用と、内周側シェーピングエアSA(in)の作用とが重畳することにより、楕円の塗布パターン40が形成されることを概念的に説明するための図である。図7の(I)は、内周側シェーピングエアSA(in)無しで外周側シェーピングエアSA(out)だけで形成される第1パターン70を示す。第1パターン70の外形輪郭は略矩形である。図7の(II)は、外周側シェーピングエアSA(out)無しで内周側シェーピングエアSA(in)だけで形成される第2パターン72を示す。第2パターン72の外形輪郭は円形である。前述した内周側シェーピングエアSA(in)と外周側シェーピングエアSA(out)との組み合わせによって、楕円の外形輪郭を有し且つ塗料密度が低い中心部分CPを備えた塗布パターン74が形成される。
実験によれば、第3実施例のエアリング部材60を組み込んだ塗装機10はツインベル塗装装置300(図10)と同等の塗装品質を実現できることが分かった。
本発明に従う回転霧化式静電塗装機は次の塗装条件に対して効果的である。
(1)ベル回転数:20,000~45,000rpm。好ましくは30,000~40,000rpm。
(2)塗料吐出量:200~600cc/min.。好ましくは300~500cc/min.。
(3)適用可能な塗料:水性及び油性塗料。メタリック塗料、クリア塗料、ソリッド塗料。
10 実施例の回転霧化式静電塗装機
12 ベル
14 エアリング部材
142 外周側シェーピングエアを吐出する第1エア孔(外周側エア孔)
No.1 外周側エア孔の第1の主群
No.2 外周側エア孔の第2の主群
146 内周側シェーピングエアを吐出する第2エア孔(内周側エア孔)
16 塗装機本体
28 外周側エア孔に圧縮エアを供給する外周側エア室
30 内周側エア孔に圧縮エアを供給する内周側エア室
34 外周側エア室に供給する圧縮エアのエア圧を調整する外周側ユニット
36 内周側エア室に供給する圧縮エアのエア圧を調整する内周側ユニット
40 塗布パターン
SA(in) 内周側シェーピングエア
SA(out) 外周側シェーピングエア
θout 外周側エア孔の第1の捻り角
θin 内周側エア孔の第2の捻り角
152 過渡群
154 過渡エア孔
162 補完群
164 補完エア孔

Claims (18)

  1. 液体塗料粒子を放出する回転霧化頭と、
    該回転霧化頭の回転軸線を中心とする第1の円周上の径方向に対抗して配置された第1、第2の主群を構成し且つエアを前方に向けて真っ直ぐに吐出するストレート孔を基準として円周方向に傾斜した第1の捻り角を有する複数の主エア孔と、
    前記第1の円周上には、前記第1、第2の主群の間にはエア孔が配置されておらず、
    前記複数の主エア孔の内周側に位置し、前記回転霧化頭の軸線を中心とした第2の円周上の全周に亘って配置され且つエアを前方に向けて真っ直ぐに吐出するストレート孔を基準として円周方向に傾斜した第2の捻り角を有する複数の内周側エア孔と、
    前記第1、第2の主群の複数の主エア孔から外周側シェーピングエアが吐出され、
    前記複数の内周側エア孔から内周側シェーピングエアが吐出され、
    該内周側シェーピングエアが前記外周側シェーピングエアよりも強く、
    前記主エア孔の各々の前記第1の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向とは逆方向の捻り角であり且つ前記内周側エア孔の各々の前記第2の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と同一方向の捻り角であり、
    又は、
    前記主エア孔の各々の前記第1の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と同一方向の捻り角であり且つ前記内周側エア孔の各々の前記第2の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と逆方向の捻り角であり、
    前記外周側シェーピングエアにより、塗布パターンを押し潰して略楕円状の塗布パターンを生成し、
    前記内周側シェーピングエアによって、前記塗布パターン内の塗料分布を適正化する、ことを特徴とする回転霧化式静電塗装機。
  2. 前記回転霧化頭の回転数が20,000~45,000rpmである、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  3. 塗料吐出量が200~600cc/min.である、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  4. 前記複数の主エア孔に圧縮エアを供給する第1エア室と、
    該第1エア室から独立し且つ前記内周側エア孔に圧縮エアを供給する第2エア室とを有し、
    前記第2エア室の圧縮エアの圧力が前記第1エア室の圧縮エアの圧力よりも高い、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  5. 前記主エア孔の各々の前記第1の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向とは逆方向の捻り角であり且つ前記内周側エア孔の各々の前記第2の捻り角が前記回転霧化頭の回転方向と同一方向の捻り角である、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  6. 前記内周側シェーピングエアの前記第2の捻り角が10°~60°である、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  7. 前記内周側シェーピングエアの前記第2の捻り角が30°~50°である、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  8. 前記外周側シェーピングエアの前記第1の捻り角が10°~60°である、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  9. 前記外周側シェーピングエアの前記第1の捻り角が30°~50°である、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  10. 前記内周側シェーピングエアが前記回転霧化頭の外周縁又はその径方向外方の近傍に指向されている、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  11. 前記外周側シェーピングエアが前記回転霧化頭の外周縁から離間した位置に向けて指向されている、請求項10に記載の回転霧化式静電塗装機。
  12. 前記第1、第2の主群の各々の各端に隣接し且つ前記第1の円周上に配置された複数の過渡エア孔からなる過渡群を更に有し、
    前記第1の円周上には、前記過渡群の間にエア孔が配置されておらず、
    前記複数の過渡エア孔が前記主エア孔と同じ方向の且つ同じ捻り角を有し、
    該複数の過渡エア孔から吐出されるエアが前記外周側シェーピングエアの一部を構成し、
    該過渡エア孔の各々から吐出されるエアが前記主エア孔の各々から吐出されるエアよりも弱い、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  13. 前記第1、第2の主群に隣接し且つ前記第1の円周上に配置された複数の過渡エア孔からなる過渡群を更に有し、
    前記第1の円周上には、前記過渡群の間にはエア孔が配置されておらず、
    前記複数の過渡エア孔が前記主エア孔と同じ方向の且つ同じ捻り角を有し、
    該複数の過渡エア孔から吐出されるエアが前記外周側シェーピングエアの一部を構成し、
    前記第1エア室から前記過渡エア孔に圧縮エアが供給され、
    前記各過渡エア孔の直径が前記主エア孔の直径よりも小さい、 請求項4に記載の回転霧化式静電塗装機。
  14. 前記第1の主群に隣接した過渡群と、前記第2の主群に隣接した過渡群との間に位置し且つ前記第1の円周上に配置された複数の補完エア孔からなる一対の補完群を更に有し、
    前記複数の補完エア孔が前記過渡エア孔と同じ方向の且つ同じ捻り角を有し、
    該複数の補完エア孔から吐出されるエアが前記外周側シェーピングエアの一部を構成し、
    該補完エア孔の各々から吐出されるエアが前記過渡エア孔の各々から吐出されるエアよりも弱い、請求項13に記載の回転霧化式静電塗装機。
  15. 前記第1の主群に隣接した過渡群と、前記第2の主群に隣接した過渡群との間に位置し且つ前記第1の円周上に配置された複数の補完エア孔からなる一対の補完群を更に有し、
    前記複数の補完エア孔が前記過渡エア孔と同じ方向の且つ同じ捻り角を有し、
    該複数の補完エア孔から吐出されるエアが前記外周側シェーピングエアの一部を構成し、
    前記第1エア室から前記補完エア孔に圧縮エアが供給され、
    前記各補完エア孔の直径が前記過渡エア孔の直径よりも小さい、 請求項14に記載の回転霧化式静電塗装機。
  16. 請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機の一部を構成し、
    前記第1の円周上に配置され且つ前記第1、第2の主群を構成する複数の主エア孔と、 前記第2の円周上の全周に亘って配置された前記複数の内周側エア孔とを有し、
    前記第1の円周上には、前記過渡群の間にエア孔が配置されていないことを特徴とするエアリング部材。
  17. 前記第1、第2の主群に隣接して位置し且つ前記第1の円周上に配置された複数の過渡エア孔からなる過渡群を更に有し、
    前記第1の円周上には、前記過渡群の間にエア孔が配置されておらず、
    前記複数の過渡エア孔が前記主エア孔と同じ方向の且つ同じ捻り角を有し、
    該複数の過渡エア孔の直径が前記主エア孔の直径よりも小さい、 請求項16に記載のエアリング部材。
  18. 前記第1の主群に隣接した過渡群と、前記第2の主群に隣接した過渡群との間に位置し且つ前記第1の円周上に配置された複数の補完エア孔からなる一対の補完群を更に有し、
    前記複数の補完エア孔が前記過渡エア孔と同じ方向の且つ同じ捻り角を有し、
    該複数の補完エア孔の直径が前記過渡エア孔の直径よりも小さい、請求項17に記載のエアリング部材。
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