JP7388959B2 - 車両用回転電機のステータ - Google Patents

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Description

本発明は、車両用回転電機のステータの構造に関する。
ステータコアに設けられたスロット内に挿入された複数のコイルセグメントと、そのスロット及び挿入された複数のコイルセグメントの間に配設された絶縁部材と、を備える車両用回転電機のステータが知られている。例えば、特許文献1に記載のものがそれである。
特開2013-121296号公報
特許文献1に記載の車両用回転電機のステータでは、ステータコアに設けられたスロットにおける径方向の最外周に挿入されたコイルセグメントのリード部分が、曲げ加工されて曲げ方向側(外周側)にある絶縁部材に押し当てられた状態になる。これにより、同一スロット内に挿入された最外周のコイルセグメントと絶縁部材の外周部との間にある隙間の開口の大きさが、曲げ方向側とは反対側(内周側)における隣接するコイルセグメント間にある隙間の開口に比べて相対的に小さくなる。このため、径方向において、同一スロット内に挿入されたコイルセグメントと絶縁部材との間にある隙間や隣接するコイルセグメント間にある隙間を流れる冷却油は、最外周側の方が内周側に比べて相対的に流れにくくなってしまい、冷却性が向上されないおそれがある。したがって、径方向において、同一スロット内に挿入されたコイルセグメントと絶縁部材との間にある隙間や隣接するコイルセグメント間にある隙間を流れる冷却油が、最外周側の方が内周側に比べて相対的に流れにくくなることが抑制されることによる冷却性の向上が望まれる。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、冷却性を向上させた車両用回転電機のステータを提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、軸線方向に延びる円筒状のステータコアに設けられたスロット内に挿入された複数のコイルセグメントと、前記スロット及び前記複数のコイルセグメントの間に配設された絶縁部材と、を備える車両用回転電機のステータにおいて、(a)前記コイルセグメントの腕部における前記ステータコアの一端部から突出したリード部分は、それぞれ前記ステータコアの周方向に曲げられ、(b)前記スロットの径方向の最外周に挿入された前記コイルセグメントにおける前記リード部分は、前記絶縁部材よりも前記ステータコアから前記軸線方向に延伸した位置で前記径方向の外周側に曲げられた曲部を有し、(c)前記最外周に挿入された前記コイルセグメントの前記腕部と前記絶縁部材の外周部との間にある隙間は、前記軸線方向に開口した開口部を有することにある。
第1発明の回転電機のステータによれば、(a)前記コイルセグメントの腕部における前記ステータコアの一端部から突出したリード部分は、それぞれ前記ステータコアの周方向に曲げられ、(b)前記スロットの径方向の最外周に挿入された前記コイルセグメントにおける前記リード部分は、前記絶縁部材よりも前記ステータコアから前記軸線方向に延伸した位置で前記径方向の外周側に曲げられた曲部を有し、(c)前記最外周に挿入された前記コイルセグメントの前記腕部と前記絶縁部材の外周部との間にある隙間は、前記軸線方向に開口した開口部を有する。スロットの最外周に挿入されたコイルセグメントの腕部と絶縁部材の外周部との間にある隙間が軸線方向に開口した開口部を有するため、冷却油がその開口部を経由してスロット内の最外周に挿入されたコイルセグメントの腕部と絶縁部材の外周部との間にある隙間に向けて導入される。これにより、径方向において、スロット内に挿入されたコイルセグメントの腕部と絶縁部材との間にある隙間や隣接するコイルセグメントの腕部間にある隙間を流れる冷却油が、最外周側の方が内周側に比べて相対的に流れにくくなることが抑制されるため、冷却性が向上させられる。
第2発明の要旨とするところは、第1発明において、前記曲部は、加工硬化により加工前よりも硬度が増加していることにある。最外周に挿入されたコイルセグメントの硬度が増加することにより、その機械強度が高められる。
第3発明の要旨とするところは、第1発明又は第2発明において、前記曲部は、前記コイルセグメントにおける前記リード部分が延びる方向に対し直交する曲部痕を有することにある。最外周に挿入されたコイルセグメントにおけるリード部分を径方向の外周側へ曲げられる曲げ加工が最短の所要寸法で実現される。
第4発明の要旨とするところは、第3発明において、前記曲部痕は、目視可能であることにある。曲部痕の有無を外観検査することにより、曲部痕の位置(曲部の位置)が絶縁部材よりもステータコアから軸線方向に延伸した位置にあるか否かを確認することが容易である。
本発明の実施例に係る車両用回転電機のステータの概略構成を説明する斜視図である。 図1に示す車両用回転電機のステータコアにステータコイルを巻回する方法を説明する図であって、(a)はステータコアに絶縁部材を配設した状態を示した斜視図であり、(b)はコイルセグメントの斜視図であり、(c)はステータコアにコイルセグメントを挿入した状態を、ステータコアにおける周方向に展開して内周側から外周側に見た図であり、(d)はコイルセグメントを溶接で接続した状態を、ステータコアにおける周方向に展開して内周側から外周側に見た図である。 図2に示すスロットに複数のコイルセグメントが円環状に挿入され、これら複数のコイルセグメントのリード部分が曲げ加工された形状についての説明図であって、(a)はステータを外周側から内周側に見た図であり、(b)はステータを周方向から見た図である。 図3(b)に示すスロットにおける径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント及び絶縁部材の形状について、コイルセグメントのリード部分が曲げ加工された状態を示す断面図である。 従来例に係るスロットに複数のコイルセグメントが円環状に挿入され、これら複数のコイルセグメントのリード部分が曲げ加工された形状についての説明図であって、ステータを周方向から見た図である。 図5に示すスロットにおける径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント及び絶縁部材の形状について、コイルセグメントのリード部分が曲げ加工された状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例及び従来例において図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の実施例に係る車両用回転電機MGのステータ10の概略構成を説明する斜視図である。図1(及び後述の図2)では、軸線CLが上下方向に示されているが、車両用回転電機MGが車両に搭載された状態では、軸線CLは水平である。
車両用回転電機MGは、例えばハイブリッド車両や電気自動車に搭載された電動機(モータ)としての機能及び発電機(ジェネレータ)としての機能を有する回転電機機械であって、所謂モータジェネレータである。車両用回転電機MGは、車両の走行用駆動源である。車両用回転電機MGは、軸線CL方向に延びる円筒状のステータ10と、ステータ10の内周側に配された不図示のロータと、を備える。ロータは、ステータ10が発生する回転磁界により回転可能とされる。
ステータ10は、ステータコア12、ステータコイル18、及び動力線30を備える。ステータ10は、本発明における「ステータ」に相当する。ステータコア12は、複数枚の電磁鋼板が積層された軸線CL方向に延びる円筒状である。円筒状のステータコア12の内周面には、軸線CLを中心とする径方向(以下、単に「径方向」と記す。)の外周側に向かう方向の深さを有し且つ軸線CL方向に貫通する複数本の溝部すなわちスロット14が設けられている。隣接するスロット14間には、ティース16が形成されている。ティース16には、ステータコイル18(巻線)が巻回されている。なお、ステータコア12は、必ずしも電磁鋼板に限られず、例えば磁性体の粉体、固体等を成形加工したものであっても良い。
ステータコイル18は、例えばU相、V相、及びW相の3相巻線であり、それぞれのステータコイル18の端部が動力線30と電気的に接続されている。動力線30の先端には、図示されていないインバータ等との接続のための外部端子32が装着されている。
図2は、図1に示す車両用回転電機MGのステータコア12にステータコイル18を巻回する方法を説明する図であって、(a)はステータコア12に絶縁部材40を配設した状態を示した斜視図であり、(b)はコイルセグメント50の斜視図であり、(c)はステータコア12にコイルセグメント50を挿入した状態を、ステータコア12における周方向に展開して内周側から外周側に見た図であり、(d)はコイルセグメント50を溶接で接続した状態を、ステータコア12における周方向に展開して内周側から外周側に見た図である。
図2(a)に示すように、ステータコア12に設けられたスロット14に、絶縁部材40が挿入される。絶縁部材40は、例えばスロット14の溝側面及び溝底面に当接可能な溝形の絶縁シートであって、絶縁部材40は、スロット14に挿入されるコイルセグメント50とスロット14(ステータコア12)との絶縁を確保するためのものである。
図2(b)に示すように、コイルセグメント50は、長手状導体板のような断面が長方形である所謂平角導体にエナメルなどの絶縁被膜が表面に形成されたもので構成される。コイルセグメント50は、略U字状に曲げ加工されている。コイルセグメント50は、U字の左右で同じ方向に直線状に延びている第1腕部52a及び第2腕部52bと、第1腕部52aの根元部と第2腕部52bの根元部とを連結している連結部54と、を有する。第1腕部52aの先端部及び第2腕部52bの先端部は、いずれも絶縁被膜が取り除かれている。以下、特に区別しない場合には、第1腕部52a及び第2腕部52bを腕部52と記す。なお、コイルセグメント50及び腕部52は、それぞれ本発明における「コイルセグメント」及び「腕部」に相当する。
図2(c)に示すように、絶縁部材40がスロット14に挿入された状態で、コイルセグメント50の腕部52がスロット14内に挿入される。これにより、コイルセグメント50の腕部52の先端部側が、ステータコア12の一端部(図2(c)において上側の端面)から突出した状態となる。また、スロット14とそれに挿入されたコイルセグメント50の腕部52との間には、絶縁部材40が配設された状態となる。コイルセグメント50の第1腕部52a及び第2腕部52bにおけるステータコア12の一端部から突出した部分が、それぞれ第1リード部分52La及び第2リード部分52Lbである。以下、特に区別しない場合には、第1リード部分52La及び第2リード部分52Lbをリード部分52Lと記す。なお、リード部分52Lは、本発明における「リード部分」に相当する。
図2(d)に示すように、コイルセグメント50におけるリード部分52Lが、ステータコア12における周方向に曲げられる。例えば、一のコイルセグメント50における第1リード部分52Laの先端部と、他のコイルセグメント50における第2リード部分52Lbの先端部と、が溶接されて溶接部56が形成される。このように複数のコイルセグメント50同士が溶接部56によって電気的に接続されることにより、ティース16に巻回されたステータコイル18が形成される。溶接は、例えばTIG(Tungsten Inert Gas)溶接である。
なお、図2ではステータコイル18を巻回する方法を概念的に説明しているが、実際には複数のコイルセグメント50をスロット14に円環状に挿入し、これら複数のコイルセグメント50を互いに溶接することによってステータコイル18が形成される。
図3は、図2に示すスロット14に複数のコイルセグメント50が円環状に挿入され、これら複数のコイルセグメント50のリード部分52Lが曲げ加工された形状についての説明図であって、(a)はステータ10を外周側から内周側に見た図であり、(b)はステータ10を周方向から見た図である。
図3(a)に示すように、コイルセグメント50のリード部分52Lは、それぞれステータコア12の周方向に曲げ加工されている。これは、溶接する2つのコイルセグメント50のリード部分52Lを、それぞれ溶接部56の位置に導くためである。
ところで、同一スロット14内に複数のコイルセグメント50が挿入される場合、径方向の最外周側から先にコイルセグメント50が挿入され、次第に内周側のコイルセグメント50が挿入される。この場合、先に挿入されたコイルセグメント50の第1リード部分52Laと第2リード部分52Lbとが予定よりも径方向に広がりすぎると、次に挿入されるコイルセグメント50が狙った位置に挿入されないおそれがある。そのため、コイルセグメント50の腕部52をステータコア12の一端部の外で変形(曲げ加工による変形)させることで、ステータ10の体格が大きくなることが抑制される。
図3(b)に示すように、同一スロット14内に挿入された複数のコイルセグメント50のうち径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lは、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置で径方向の外周側に曲げられた曲部58を有する。曲部58において、リード部分52Lは、その延びる方向が軸線CL方向から外周側に曲げられている。径方向の内周側から外周側に向かう方向が、リード部分52Lの曲げ方向である。同一スロット14内に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lは、最外周に挿入されたコイルセグメント50から内周側に挿入されたコイルセグメント50になるに従い、曲部58の軸線CL方向の位置がステータコア12から次第に離れるように構成されている。また、同一スロット14内に挿入された複数のコイルセグメント50のうち径方向の外周側に挿入されたコイルセグメント50ほど、そのリード部分52Lが径方向の外周側に大きく曲げられた形状(径方向において、腕部52におけるスロット14内の位置と腕部52における溶接部56の位置との距離が大きい形状)とされる。なお、前述したように、コイルセグメント50のリード部分52Lはステータコア12における周方向に曲げ加工されているため、最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lは、周方向及び径方向の両方に曲げ加工されている。
コイルセグメント50のリード部分52Lが曲げ加工されることにより、曲部58は、加工硬化により加工前よりも硬度が増加している。加工硬化とは、金属に応力を与えると塑性変形によって硬さが増す現象であり、本実施例の場合では、コイルセグメント50の平角導体が曲げ加工されることで塑性変形して硬さが増加する。このようにコイルセグメント50の硬度が増加することにより、コイルセグメント50の機械強度が高められる。
曲部58は、コイルセグメント50のリード部分52Lが延びる方向に対し直交する曲部痕58aを有する。曲部痕58aは、コイルセグメント50の平角導体及び絶縁被膜が曲げ加工によって局所的に伸縮させられることによって形成されたものである。リード部分52Lが延びる方向に対し直交する曲部痕58aは、最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lが径方向の外周側へ曲げられる曲げ加工が最短の所要寸法で実現されていることを意味している。曲部痕58aは、目視可能である。したがって、曲部痕58aの有無を外観検査することにより、例えば曲部痕58aの位置(曲部58の位置)が絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置にあるか否かを確認することが容易である。
図4は、図3(b)に示すスロット14における径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50及び絶縁部材40の形状について、コイルセグメント50のリード部分52Lが曲げ加工された状態を示す断面図である。図4は、軸線CLを含む鉛直面を切断面とするステータ10における鉛直線方向の上側の一部断面図である。
同一スロット14内において径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lは、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に長さL[mm]だけ延伸した位置に曲部58を有する。すなわち、コイルセグメント50のリード部分52Lは、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に長さLだけ直線状に延伸している。これにより、最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gは、絶縁部材40の軸線CL方向の一端部側において軸線CL方向に開口した開口部OPを有している。
冷却油は、例えばステータ10の直上に設けられた不図示の冷却油供給装置により鉛直線方向上方から供給される(例えば、滴下される)。曲部58は、リード部分52Lにおける先端部側である径方向の外周側(鉛直線方向上方)からリード部分52Lにおける開口部OP近傍の内周側(鉛直線方向下方)に向かう傾斜面S(傾斜形状)を有する。そのため、最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lが有する曲部58の傾斜面Sに沿って流れ下った冷却油が、開口部OPを経由してスロット14内の最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gに導入される。また、最外周に挿入されたコイルセグメント50よりも内周側に挿入されたコイルセグメント50においても、リード部分52Lが有する曲部58の傾斜面Sに沿って流れ下った冷却油が隣接するコイルセグメント50の腕部52間にある隙間Gに導入されやすくなっている。
本実施例によれば、(a)ステータコア12に設けられたスロット14内に挿入された複数のコイルセグメント50の腕部52におけるステータコア12の一端部から突出したリード部分52Lは、それぞれステータコア12の周方向に曲げられ、(b)スロット14における径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lは、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置で径方向の外周側に曲げられた曲部58を有し、(c)最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gは、軸線CL方向に開口した開口部OPを有する。スロット14の最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gが軸線CL方向に開口した開口部OPを有するため、冷却油がその開口部OPを経由してスロット14内の最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gに向けて導入される。これにより、径方向において、スロット14内に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40との間にある隙間Gや隣接するコイルセグメント50の腕部52間にある隙間Gを流れる冷却油が、最外周側の方が内周側に比べて相対的に流れにくくなることが抑制されるため、冷却性が向上させられる。
本実施例によれば、曲部58は、加工硬化により加工前よりも硬度が増加している。最外周に挿入されたコイルセグメント50の硬度が増加することにより、その機械強度が高められる。
本実施例によれば、曲部58は、コイルセグメント50のリード部分52Lが延びる方向に対し直交する曲部痕58aを有する。最外周に挿入されたコイルセグメント50のリード部分52Lを径方向の外周側へ曲げられる曲げ加工が最短の所要寸法で実現される。
本実施例によれば、曲部痕58aは、目視可能である。曲部痕58aの有無を外観検査することにより、曲部痕58aの位置(曲部58の位置)が絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置にあるか否かを確認することが容易である。
(従来例)
ここから、従来例について説明する。従来例に係る車両用回転電機MGのステータ110は、前述の実施例に係るステータ10と略同じであるが、コイルセグメント50のリード部分52Lとは曲げ加工された形状が異なるコイルセグメント150に替わっている点が異なる。そのため、実施例と異なる部分を中心に説明することとし、実施例と機能において実質的に共通する部分には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
図5は、従来例に係るスロット14に複数のコイルセグメント150が円環状に挿入され、これら複数のコイルセグメント150のリード部分152Lの曲げ加工された形状についての説明図であって、ステータ110を周方向から見た図である。
コイルセグメント150は、前述のコイルセグメント50の構成と略同じである。コイルセグメント150は、略U字状に曲げ加工され、U字の左右で同じ方向に直線状に延びている腕部152(図6に示すように、実施例における第1腕部52a及び第2腕部52bに対応した部分)と、腕部152の根元部同士を連結している不図示の連結部54と、を有する。コイルセグメント150の腕部152におけるステータコア12の一端部から突出した部分が、リード部分152Lである。
図5に示すように、同一スロット14内に挿入された複数のコイルセグメント150のうち径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント150のリード部分152Lは、前述の実施例で示した位置に曲部58を有さない。すなわち、最外周のコイルセグメント150のリード部分152Lは、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置まで直線状に延伸していない。
図6は、図5に示すスロット14における径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント150及び絶縁部材40の形状について、コイルセグメント150のリード部分152Lが曲げ加工された状態を示す断面図である。図6は、軸線CLを含む鉛直面を切断面とするステータ110における鉛直線方向の上側の一部断面図である。
同一スロット14内において径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント150のリード部分152Lは、絶縁部材40における軸線CL方向の一端部よりもステータコア12側において、径方向の外周側に曲げ加工されている。そのため、最外周に挿入されたコイルセグメント150の腕部152と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gは、ステータコア12の一端部から突出したリード部分152Lによって閉じられている(前述の実施例における開口部OPを有さない)。このように、同一スロット14内において最外周に挿入されたコイルセグメント150の腕部152と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gはステータコア12の一端部側で閉じられている一方、それよりも内周側に挿入された隣接するコイルセグメント150の腕部152間にある隙間Gは軸線CL方向に開口されている。このため、同一スロット14内に挿入された複数のコイルセグメント150のうち、径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント150の腕部152と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gや隣接するコイルセグメント150の腕部152間にある隙間Gを流れる冷却油は、最外周側(曲げ方向側)の方が内周側(曲げ方向の反対側)に比べて相対的に流れにくくなってしまい、冷却性が向上されないおそれがある。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例では、車両用回転電機MGは、車両の走行用駆動源であるモータジェネレータであったが、この態様に限らない。例えば、車両用回転電機MGは、発電機機能を有さず電動機機能のみを有する車両駆動用の電動機であっても良いし、電動機機能を有さず発電機機能のみを有する回生用の発電機であっても良い。
前述の実施例では、スロット14にコイルセグメント50が挿入された後にコイルセグメント50のリード部分52Lが曲げ加工されていたが、この態様に限らない。例えば、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置で径方向の外周側に曲げられた曲部58を有するように、予めリード部分52Lが曲げ加工されたコイルセグメント50がスロット14に挿入されても良い。
前述の実施例では、同一スロット14内に挿入されたコイルセグメント50のうち径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50の他に、それよりも内周側に挿入されたコイルセグメント50においても、絶縁部材40よりもステータコア12から軸線CL方向に延伸した位置で径方向の外周側に曲げられた曲部58を有するものであったが、この態様に限らない。例えば、同一スロット14内に挿入された複数のコイルセグメント50のうち径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50のみが曲部58を有し、それよりも内周側に挿入されたコイルセグメント50は曲部58を有さない構成であっても良い。このような構成であっても、スロット14内の径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gに冷却油が導入されることにより、この限りにおいて冷却性が向上させられる。
前述の実施例では、絶縁部材40は、軸線CL方向においてステータコア12の一端部よりも外側にわずかに突出した形状であったが、この態様に限らない。例えば、絶縁部材40は、軸線CL方向においてステータコア12の一端部まで延びておりステータコア12の一端部の外側には突出していない構成であっても良い。このような構成においても、スロット14における径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50が、絶縁部材40(すなわちステータコア12)から軸線CL方向の外側に延伸した位置で径方向の外周側に曲げられた曲部58を有することで、冷却油がスロット14内の径方向の最外周に挿入されたコイルセグメント50の腕部52と絶縁部材40の外周部40oとの間にある隙間Gに導入される。これにより、この隙間Gに冷却油が流れにくくなることが抑制されて冷却性が向上させられる。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ステータ
12:ステータコア
14:スロット
40:絶縁部材
50:コイルセグメント
52:腕部
52L:リード部分
58:曲部
CL:軸線
G:隙間
L:長さ
MG:車両用回転電機
OP:開口部

Claims (1)

  1. 軸線方向に延びる円筒状のステータコアに設けられたスロット内に挿入された複数のコイルセグメントと、前記スロット及び前記複数のコイルセグメントの間に配設された絶縁部材と、を備える車両用回転電機のステータにおいて、
    前記コイルセグメントの腕部における前記ステータコアの一端部から突出したリード部分は、それぞれ前記ステータコアの周方向に曲げられ、
    前記スロットにおける径方向の最外周に挿入された前記コイルセグメントの前記リード部分は、前記絶縁部材よりも前記ステータコアから前記軸線方向に延伸した位置で前記径方向の外周側に曲げられた曲部を有し、
    前記最外周に挿入された前記コイルセグメントの前記腕部と前記絶縁部材の外周部との間にある隙間は、前記軸線方向に開口した開口部を有する
    ことを特徴とする車両用回転電機のステータ。
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