JP7387667B2 - 物品検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物品検査装置に関し、特に搬送路上の被検査物を検査した結果に応じてその搬出方向を振り分けることができる選別部を備えた物品検査装置に関する。
各種物品を被検査物として所定の経路で搬送しつつその搬送途中の検査区間で物品検査し、その検査結果に応じて搬送路外に選別排出させたり複数の下流側搬送路のいずれかに振り分けて搬出したりすることができる物品検査装置が従前より知られている。
また、このような物品検査装置においては、選別部を空気圧作動機構として構成し、そのシリンダ(アクチュエータ)の作動を制御する方向制御弁として電磁切換え弁を使用するものが多用されている。
この種の物品検査装置として、例えば特許文献1には、コンベア搬送物品の荷重センサでの重量計測結果に応じて不良の被計測品をプッシャ式の選別部により選別排出するものが記載されている。この装置では、切替スイッチにより非動作モードに切り替えると、表示部で非動作モード表示が実行され、荷重センサによる重量計測終了後に選別部が停止するとともに、被計測品をコンベアに受渡す前段機器の動作が停止するようになっている。
また、特許文献2には、検査不良品のワークを選別動作により不良品搬送方向へ搬送する際に、挟み込み誘発領域内への後続ワークの進入が検知されると、制御部から選別機構に、その選別動作を中断させる駆動停止信号を出力するようにしたものが記載されている。この装置では、押出部材の押出開始位置から押出終了位置までの移動中に、後続ワークの挟み込み誘発領域内への進入が検出されると、押出部材を押出終了位置まで移動させた後に選別機構の選別動作を中断させるようになっている。
さらに、特許文献3には、押出部材が初期位置にないことが検出手段により検出されると、運転を禁止し、押出部材を手動で初期位置に戻させる一方、押出部材が初期位置にあることが検出されると、検査装置から運転開始命令を出すとともに被検査体を搬送路に搬入させて、運転を再開させるようにしたものが記載されている。
特開2006-168981号公報 特開2012-193001号公報 特開2012-193000号公報
しかしながら、上述のような従来の物品検査装置にあっては、非常停止や緊急停止(以下、単に緊急停止等という)が発生すると、押出部材が選別排出動作期間外の待機位置(待機時の選別ゲート位置)から外れた位置に停止してしまう非待機状態で、次のような問題が生じることがあった。
すなわち、文献1に記載のものでは、切換スイッチにより非動作モードに切り替えることで、プッシャの押板を待機位置に待機させ、文献2に記載のものでは、検査不良品の選別排出動作中に後続ワークが挟み込み誘発領域内に進入すると、ワークの選別動作を中断させ、文献3に記載のものでは、運転開始時に初期位置にないことを検出すると、運転を禁止し、初期位置に戻す手動操作を可能にしている。
そのため、例えば選別機構のシリンダを作動させる方向切換弁のタイプによって、待機位置から外れて停止した押出部材をその緊急停止位置から待機位置に手で戻す操作が可能か否かが相違することになり、待機位置に手で戻す操作ができないために運転再開と同時に押出部材が進退動することが避けられない場合があった。
また、選別機構上に遮蔽カバー等が設けられているために手動での待機位置への復帰操作が容易でない場合や、選別部に近付くことが困難な場合等にも、方向切換弁のタイプにかかわらず、運転再開と同時に押出部材が進退動することが避けられないときがあった。
そして、このように押出部材が進退動し得る点について、運転再開時に注意を欠くと、作業安全性が損なわれ得るという懸念があった。
そこで、本発明は、緊急停止等で選別ゲートが待機位置から外れた位置に停止した場合でも、安全に運転再開できる物品検査装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る選別装置は、上記目的達成のため、搬送路上の被検査物を検査する検査部と、前記検査部による検査結果が不良のとき、空気圧作動式のアクチュエータをエアー駆動して選別ゲートを前進移動させることにより前記被検査物を搬送路外に排出する選別部と、を備えた物品検査装置であって、前記選別ゲートが搬送路の側方の待機位置にある待機状態か前記待機位置から外れた非待機状態かを検出する待機状態検出手段と、運転開始時に前記待機状態検出手段が前記非待機状態を検出したことを条件に、前記待機位置から外れた前記選別ゲートを前記待機位置に復帰させる移動操作が必要であることを表示する表示操作部と、前記表示操作部からの移動指示入力に基づいて前記アクチュエータの作動状態を、前記選別ゲートを前記待機位置側に移動可能な状態に制御するエアー制御部と、をさらに備えたことを特徴とする物品検査装置。
この構成により、本発明では、運転開始時に選別ゲートが待機位置から外れていたとしても、待機状態検出手段の検出情報を基に選別ゲートを待機位置に復帰させる移動操作が必要であることが表示操作部に表示され、表示操作部からの移動指示入力がされると、エアー制御部がアクチュエータを所定の作動状態に制御し、選別ゲートの待機位置側への移動が可能となる。したがって、緊急停止等の後で選別ゲートが進退動し得るような運転再開時に意図しない選別ゲートの動きが規制されることになり、作業安全性を損なうことなく安全に運転再開できる物品検査装置となる。
(2)本発明の好ましい実施形態においては、前記エアー制御部は、前記選別ゲートの後退移動を指示する前記表示操作部からの移動指示入力に基づいて、前記選別ゲートを前記待機位置側に移動させるよう前記アクチュエータを作動させる構成とすることができる。
このように構成すると、運転再開時に意図しない選別ゲートの動きが規制されるだけでなく、簡単な画面操作のみで選別ゲートを停止位置から待機位置側に安全かつ確実に戻すことができることになる。
(3)本発明の好ましい実施形態においては、前記エアー制御部は、前記アクチュエータの押出加圧側および引込加圧側のエアー給排ポートに接続される電磁弁を有し、前記移動指示入力に応じた所定パルス幅以下の短パルス信号で前記アクチュエータへのエアー供給を制御する構成とすることができる。
この場合、移動指示入力に応じたアクチュエータへのエアー供給が短パルス信号で制御される電磁弁の短時間の開弁駆動時間やその時間比率(デューティ比)に応じたものとなり、選別ゲートを待機位置側に適度な移動量と移動回数で寸動させることが可能となる。
(4)本発明の好ましい実施形態においては、前記エアー制御部は、運転中に緊急停止するときに前記一のエアー給排ポートおよび前記他のエアー給排ポートを排気側に接続し、次いで前記表示操作部からの移動指示入力がなされたとき、該移動指示入力に基づいて、前記他のエアー給排ポートを通し前記エアー源からの圧縮空気を前記他の圧力室に供給しつつ、前記一のエアー給排ポートを通し前記一の圧力室から排気させて、前記選別ゲートを前記待機位置側に後退移動させる構成とすることができる。
このようにすると、緊急停止時等に選別ゲートに対する直接的な手動での復帰操作を行う選択も可能となる。
(5)本発明の好ましい実施形態においては、前記表示操作部からの移動指示入力に応じて前記選別ゲートを後退移動させる第1移動操作モードと前記選別ゲートを手動操作により後退移動させることができる第2移動操作モードとのうち任意の一方に切替え可能なモード切替手段を有する構成とすることができる。
この場合、第1移動操作モードを選択して、簡単な画面操作のみで選別ゲートを停止位置から待機位置側に安全かつ確実に戻すことも、第2移動操作モードを選択して、電磁弁をアクチュエータの方向制御弁として緊急停止時等に選別ゲートに対する直接的な手動での復帰操作を行うことも可能となる。
(6)本発明の好ましい実施形態においては、前記エアー制御部が、前記第1移動操作モードにて前記表示操作部からの移動指示入力に応じて前記選別ゲートを後退移動させるときの移動量を、前記待機位置から前記被検査物を搬送路外に排出する押出終了位置までの前進量の半分未満の所定量に制御する寸動制御手段と、前記選別ゲートが前記待機位置にあることを検出する待機位置センサと、を含んで構成されており、前記寸動制御手段は、前記選別ゲートを後退移動させるときの移動量を前記所定量に制御している間に、前記待機位置センサによって前記選別ゲートが前記待機位置に戻ったことが検出されたとき、前記選別ゲートの後退移動を停止させる構成とすることができる。
この構成により、運転開始時に選別ゲートが待機位置から外れていたとしても、表示操作部からの移動指示入力によって、アクチュエータを少なくとも一回、専ら複数回寸動させるとともに、選別ゲートが待機位置に達して待機位置センサで検出されると、選別ゲートを停止させることができる。
本発明によれば、緊急停止等で選別ゲートが待機位置から外れた位置に停止した場合でも、安全に運転再開できる物品検査装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る物品検査装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置におけるプッシャ式の選別部のエアシリンダを制御する空気圧制御回路の回路図である。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置におけるプッシャ式の選別部の押出動作条件の説明図である。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置における緊急停止時等に選別部の選別ゲートが待機位置外に停止している場合に表示操作部に表示される移動操作画面の説明図である。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置における緊急停止時等に移動操作画面からの指示入力がなされ、かつ、選別部の選別ゲートが待機位置に復帰したことが検出されたときに表示操作部に表示される待機位置確認画面の説明図である。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置における緊急停止時等に選別ゲートが待機位置に復帰したことが待機位置確認画面への確認入力によって確認された後に移行する通常運転再開時の運転画面の概略説明図である。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置における緊急停止時等に実行される選別ゲートの停止位置および復帰確認処理の概略の手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る物品検査装置における緊急停止時等に実行される選別ゲートの停止位置から待機位置への寸動復帰制御中の各部の動作タイミングを示すタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。
(一実施形態)
図1ないし図6に、本発明の一実施形態に係る物品検査装置の構成を示している。
まず、その物品検査装置の構成について説明する。
(全体構成)
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る物品検査装置1は、被検査物品の搬送物であるワークWを所定の搬送方向に延びる複数のコンベア11、12(搬送路)により順次搬送する搬送部10と、検査コンベアである前段のコンベア11上のワークWの品質状態をその品種に対応した検査条件に従って同コンベア11上の検査区間Z1内で検査する検査部20と、検査部20の検査によって選別排出が要求されるワークWが発生したとき、選別コンベアである後段のコンベア12上の選別区間Z2内で排出対象のワークWをコンベア12の外側方(搬送路幅員方向の一方側、図1中の下方側)への押出し動作により選別排出する選別部30と、コンベア12上から外側方に配置された排出品受台コンベア15とを具備している。
複数のコンベア11-12上における選別区間Z2の上流側(検査区間Z1の上流側でもよい)には、物品搬送経路の所定区間である選別区間Z2内へのワークWの搬入をその上流側の所定位置で検知する搬送物品検知センサ25が設けられている。この搬送物品検知センサ25は、例えば搬送部10の搬送方向(図1中の右方向)に対し略直交する光軸を有し、ワークWによって遮光または反射されることでON/OFFが切り替わる光学式のものであり、各ワークWの先端および後端が搬送方向の所定位置を通過するタイミングを検知可能である。なお、搬送物品検知センサ25をカメラ画像やX線画像から物品検知する手段にすることも考えられる。
搬送部10のコンベア11-12は、詳細を図示しないが、例えばループ状の搬送ベルトを複数の搬送ローラに掛け渡し、これら搬送ローラ上の搬送ベルトの上走区間によりワークWを図1中の右方向に順次搬送するベルトコンベアとなっており、図示しない筐体に支持されている。
検査部20は、搬送部10のコンベア11と共に搬送中のワークWに対して所定方式の物品検査を実行する検査装置を構成している。
検査部20は、搬送部10によりコンベア搬送されるワークWに製品として要求される品質や物理量の適否等、例えば混入異物の有無、欠品の有無、内容物の形状・サイズ・収納状態等の合否、密度・厚さ・体積もしくは質量の分布等のいずれかを検査するようになっている。
この検査部20は、例えばワークWを透過可能なX線を発生し、コンベア11上のワークWに向けて搬送部10の搬送方向に対し略直交するファンビーム状に照射することができるX線発生器と、コンベア11の上走区間の直下に配置されたX線ラインセンサカメラ等のX線検出器とによって構成することができる。
(選別部構成)
選別部30は、搬送部10のコンベア12と共に搬送中のワークWを検査部20での検査結果に応じて選択的に選別排出する装置構成を有している。
この選別部30は、選別区間Z2(所定搬送区間)内のワークWを搬送部10のコンベア12上から外側方(図1中の下方側)の排出品受台コンベア15上に押し出すことができる押出部材31と、押出部材31を選別区間Z2に対する進入方向および後退方向(以下、進退動方向ともいう)に駆動する駆動機構32とを有している。
押出部材31は、検査後の通常搬送経路となる選別区間Z2から下流側の搬送経路を切り替える振り分け機能を有している。この押出部材31は、例えばワークWの搬送方向およびコンベア12上の高さ方向に広がる平坦なあるいは湾曲した板面を有する板状体、例えばステンレス鋼板その他の金属板によって構成されている。
また、押出部材31は、ワークWに対する摩擦係数μpshがコンベア12の搬送面のワークWに対する摩擦係数μcb以上になるように、ワークWに接触する先端面31a側に部分的に高摩擦材を固定したり変位(例えば、板面方向のスライドもしくは回転)可能に装着したりした高摩擦押板であってもよいし、部分的に板面から突出するとともにその突出高さがワークWに対する押出動作荷重に応じて変化するようなグリップ用の弾性凸部(板面に対する凹部と併用する低い凸部でもよい)等を有するものであってもよい。この場合、ワークWに接触する押出部材31の先端面31aの摩擦係数μpshは、少なくともその先端面31aを圧延されたステンレス鋼板その他の金属板表面で構成する場合の摩擦係数以上である。
駆動機構32は、押出部材31をワークWの搬送方向に対し略直交する前述の進退動方向に往復移動させることができるものであり、例えば空気圧作動式のアクチュエータであるエアシリンダ33と、制御信号入力に応じてエアシリンダ33に対するエアー(圧縮空気、圧縮性流体)の供給を制御する電磁弁ユニット34と、エアシリンダ33の横荷重(側圧)を受け持つガイド機構35(詳細図示せず)とを含んで構成されている。そして、駆動機構32は、エアコンプレッサ等を含むエアー源50からのエアーの給排制御により、エアシリンダ33を伸縮駆動するようになっている。
図2に示すように、エアシリンダ33は、複動式のもので、シリンダ41にピストン42が摺動可能に収納され、このピストン42によってシリンダ41内が一対の圧力室44A、44Bに仕切られるとともに、一対の圧力室44A、44Bに連通するそれぞれのエアー給排ポート45a、45bが形成されている。また、ピストン42にはピストンロッド43が一体に固定されており、シリンダ41から外方に突出したピストンロッド43の先端部43aに押出部材31が装着された選別ゲートが構成されている。
(給排制御部)
電磁弁ユニット34は、エアシリンダ33におけるエアーの給排方向および流量を制御するようエアシリンダ33に接続された給排制御部を構成しており、制御入力である押出動作信号RJ1および引込動作信号RJ5のうちいずれか一方がONとなるとき、この一方に対応する片方のエアー給排ポート45aまたは45bを通し圧力室44Aまたは44Bにエアー源50側からの圧縮空気を供給するとともに、他の片方のエアー給排ポート45bまたは45aを通し圧力室44Bまたは44Aから排気させることができる(以下、エアーの給排に関する説明では、エアー給排ポート45a、45bで説明する)。
そして、エアシリンダ33は、一対のエアー給排ポート45a、45bのうち任意の片方、例えば押出加圧(伸張)側のエアー給排ポート45aに圧縮空気が供給され、他の片方である引込加圧(収縮)側のエアー給排ポート45bから排気がなされるとき、押出部材31をコンベア12上の選別区間Z2内に進入させて搬送中のワークWをコンベア12の外側方に押し出すようピストンロッド43を進退動方向の一方側(図1および図3中で下側、図2中で右側)に移動させる。反対に、エアシリンダ33は、引込加圧側のエアー給排ポート45bに圧縮空気が供給され、押出加圧側のエアー給排ポート45aから排気がなされるとき、押出部材31をコンベア12上の選別区間Z2外に後退させるようピストンロッド43をその進退動方向の他方側(図1および図3中でそれぞれ上側、図2中で左側)に移動させるようになっている。
また、電磁弁ユニット34によりエアシリンダ33へのエアーの給排およびその方向を制御することで、駆動機構32は、押出部材31を図2および図3中にそれぞれ実線で示す待機位置P1から同図中に仮想線で示す押出終了位置P2へと押出し方向に移動させる押出動作(図3参照)と、押出部材31を押出終了位置P2から待機位置P1に戻るように復帰させる引込動作とを、コンベア12の搬送路幅である横幅Lc程度かそれ以下のエアシリンダ33の伸縮動作に伴って実行することができるようになっている。
より具体的には、図2に示すように、電磁弁ユニット34は、エアー源50とエアシリンダ33の一対のエアー給排ポート45a、45bとの間に介在し、エアーの給排方向を切り換えることができる方向切換弁51と、この方向切換弁51とエアシリンダ33の一対のエアー給排ポート45a、45bとの間に介装された速度制御弁52、53と、エアシリンダ33の動作位置である押出部材31の待機位置P1と押出終了位置P2とを例えばピストン42の変位により検知する待機位置センサ54および選別位置センサ55とを含んでいる。
方向切換弁51は、例えばエキゾーストセンタタイプの電磁式または/および流体圧力式の5ポート3位置切換え弁を含んで構成されており、エアー源50側、すなわち図示しない調質機器を介して接続する空圧源機器側に接続する供給圧ポート51pと、それぞれサイレンサ56、57を介して大気接続された一対のリターンポート51q、51rと、速度制御弁52、53を介してエアシリンダ33の一対のエアー給排ポート45a、45bに接続される一対の制御圧ポート51a、51bとを有している。
この方向切換弁51の弁体51vは、押出部材31の押出動作を実行させるよう一対のうち第1のエアー給排ポート45aにエアー源50側からの圧縮空気を供給しつつ一対のうち第2のエアー給排ポート45bから排気させる第1の動作位置[I]と、押出部材31の後退動作を実行させるよう第2のエアー給排ポート45bにエアー源50側からの圧縮空気を供給しつつ第1のエアー給排ポート45aから排気させる第2の動作位置[II]と、エアー源50側からの圧縮空気をブロックしつつ第1のエアー給排ポート45aおよび第2のエアー給排ポート45bを介して一対の圧力室44A、44Bを大気開放させる第3の動作位置[III]とに切換え可能である。方向切換弁51は、また、一対のセンタリングスプリング51kによって弁体51vが中立位置に常時付勢されており、信号入力や操作圧が入力されない制御停止時には弁体51vが中立位置である第3の動作位置[III]に復帰するようになっている。
この方向切換弁51は、第1の動作位置[I]に切り換えられたとき、エアシリンダ33によりワークWの品種に応じた排出動作時間および押出動作速度で押出部材31を押出終了位置P2まで前進させる押出し動作を実行し、選別対象のワークWをコンベア12の幅員方向の横幅Lcに近い押出しストロークで選別排出させることができる。また、方向切換弁51は、第2の動作位置[II]に切り換えられたとき、エアシリンダ33により押出部材31を所定の高速戻り時間および復帰動作速度で待機位置P1まで後退させることができる。
速度制御弁52、53は、それぞれ対応する圧力室44A、44Bへのエアー供給方向に開き勝手となり逆方向(排気方向)には閉止状態となるチェック弁52a、53aと、対応する圧力室44A、44Bからの排気流量を可変制御することができる可変絞り要素52b、53bとを有している。
駆動機構32は、これら方向切換弁51および速度制御弁52、53により、エアコンプレッサ等を含むエアー源50からのエアー(流体)の給排の方向制御と、エアシリンダ33を伸縮方向にエアー駆動するときの動作速度制御とを実行することができる。
(検査制御および選別制御)
図1に示すように、物品検査装置1は、さらに、検査部20を制御する第1制御部61と、選別部30を制御する第2制御部62と、を具備している。また、検査部20には、第1制御部61に対する要求操作入力やその入力内容の表示および検査結果等の表示が可能な表示操作部63が設けられている。
第1制御部61および第2制御部62は、具体的なハードウェア構成を図示しないが、それぞれ例えばCPU、ROM、RAMおよび入出力インターフェース回路、駆動回路等を含んで構成されており、ROMや他のメモリデバイスに格納された所定の搬送制御プログラム、検査制御プログラムおよび選別制御プログラム等によって、搬送部10の搬送制御、検査部20での物品検査制御、選別部30での選別動作制御等を実行するようになっている。そして、第1制御部61および第2制御部62は、前述の各種制御プログラムを実行することで、以下に述べる複数の手段の制御機能を発揮し得るように構成されている。
第1制御部61は、搬送部10のコンベア11によるワークWの搬送速度や搬送間隔等を制御する搬送制御手段と、前述のX線発生器の出力を制御したりワークWの搬送速度に応じたX線検出器のX線ライン検出周期および検査期間等を制御したりして検査部20における検査を制御する一方、X線画像による物品検知情報や検査部20での検査結果信号を第2制御部62側に出力する検査制御手段とを含んでいる。また、第1制御部61は、検査部20での検査結果に応じて、例えば検査中のワークWについて異物混入の有無を判定したとき、その判定時点から所定時間内に、選別指令信号RJおよび検査判定信号(図1中にOK/NGで示す)を生成して第2制御部62に出力することができる。
第2制御部62は、搬送部10のコンベア12によるワークWの搬送速度Vrj(図3参照)や搬送間隔Dに対応する選別遅延時間等を制御する搬送制御手段と、第1制御部61からの選別指令信号RJおよび検査判定信号と搬送物品検知センサ25からの物品検知信号とを基に選別部30の動作を制御する選別制御手段と、を含んでいる。
この第2制御部62は、第1制御部61からの選別指令信号RJおよびNG判定信号を受けたときには、その信号入力時点(例えば図8中のNG判定信号の立上り時点t4)からワークWが選別区間Z2内の所定位置に達する時点、例えば図3に示すようにワークWの搬送方向長さである製品長さLの半分が待機位置P1の押出部材31の前方領域に入る動作開始可能時点(図8中の押出動作信号RJ1の立上り時点t5)までの時間を選別遅延時間として設定し、その選別遅延時間中は排出対象のワークWに対する選別部30の選別排出動作を実行させないようになっている。
また、第2制御部62は、動作開始可能時点を基準として、通常の選別動作の場合には、ワークWの品種に応じた押出し動作速度で、選別対象のワークWをコンベア12の幅員方向の横幅Lcに近い通常の動作ストローク分の押出し動作により選別排出させるように、通常の選別動作時間である排出動作設定時間(押出動作信号RJ1の立上り時点t5から立下がり時点t8まで)の間、電磁弁ユニット34の方向切換弁51に押出動作信号RJ1を出力することができるようになっている。
さらに、通常の選別動作の場合、第2制御部62は、動作開始可能時点から排出動作設定時間が経過した時(例えば図8中のt8)に、押出動作信号RJ1の出力を停止する一方で、その直後に引込動作信号RJ5の出力を開始し、押出部材31を所定の引込動作速度でコンベア12上の選別区間Z2外に後退させるよう、所定の戻り時間の間、電磁弁ユニット34の方向切換弁51に対してエアシリンダ33を収縮させる引込動作信号RJ5を出力することができるようになっている(図8に示す引込動作信号RJ5は、通常制御時ではなく、後述する手動操作に応じた寸動制御による引込動作の場合を示している)。この間、図8に示すように、待機位置センサ54の出力は、押出動作信号RJ1の出力に応じエアシリンダ33の伸張量が所定量に達して選別ゲート31が待機位置P1から外れる時点t6で、待機状態を示すON状態から非待機状態を示すOFF状態に立ち下がる。また、選別位置センサ55の出力は、排出動作設定時間の終了間際の検出時点t7で選別位置であることを示すON状態に立上り、引込動作信号RJ5に応じたエアシリンダ33の収縮量が所定量に達した時点t9で、選別位置から外れたことを示すOFF状態に立ち下がるといった出力変化を示す。
第2制御部62は、これら押出動作信号RJ1および引込動作信号RJ5のON/OFFにより選別部30のエアシリンダ33の伸縮動作を制御することで、押出部材31が図2に実線で示す待機位置P1から同図中に仮想線で示す押出終了位置P2まで移動した後に、再度、待機位置P1に戻るまでの往復移動を、ワークWの搬送間隔Dに対応する所定動作時間(搬送時間間隔)中に完了させる選別制御手段となっている。
また、ワークWの安定のため、図3に示すように、排出対象のワークWの重心、ここでは中心Gが押出部材31の搬送方向長さLgの領域内に到達してから押し始め、ワークWの中心が押出部材31の搬送方向長さ領域を通過する前に押出を完了させるようになっている。
本実施形態の物品検査装置1は、このように、複数のコンベア11、12(搬送路)上のワークWを検査する検査部20と、検査部20による検査結果が不良のとき、エアシリンダ33をエアー駆動して選別ゲートである押出部材31およびピストンロッド43(以下、単に選別ゲート31ともいう)を前進移動させることによりワークWをコンベア12上から外側方に排出するプッシャ型の選別部30とを具備している。
(動作モード切換え)
ところで、選別部30の駆動機構32に設けられる待機位置センサ54は、選別ゲート31がコンベア12の側方の待機位置P1にある待機状態であるか、または待機位置P1から外れた非待機状態であるかをON/OFFで判定可能に検出する待機状態検出手段となっており、選別位置センサ55は、選別ゲート31が押出完了位置P2に達しているか否かをON/OFFで判定可能に検出する選別位置検出手段となっている。そして、これら待機位置センサ54および選別位置センサ55の検出信号Pは、第2制御部62に所定時間ごとに取り込まれ、第2制御部62は、その検出信号Pに応じ第1制御部61と協働して表示操作部63での表示出力や操作入力の制御を実行できるようになっている。
具体的には、第2制御部62は、物品検査装置1の運転開始時(緊急停止等の後の運転再開時を含む意)に、待機位置センサ54が選別ゲート31の非待機状態を検出したとき、第1制御部61に対して表示操作部63での所定の表示出力およびそれに伴う所定の操作入力の取り込みの制御を要求する。そして、この制御要求を受けた第1制御部61は、物品検査装置1の運転開始時や緊急停止等の後の運転再開時に、待機位置センサ54が選別ゲート31の非待機状態を検出したことを条件に、表示操作部63により、待機位置P1から外れた選別ゲート31を待機位置P1に復帰させる移動操作が必要であることを表示出力させるようになっている。
さらに、第2制御部62は、第1制御部61からの選別信号RJおよび検査判定信号OK/NGの入力を基に、これらの入力タイミングと検査結果に応じて押出動作信号RJ1および引込動作信号RJ5を選択的に出力することで、電磁弁ユニット34の方向切換弁51を切り替え制御し、選別部30のエアシリンダ33へのエアーの給排を制御するようになっている。
これら第1制御部61および第2制御部62は、本発明にいうエアー制御部を構成しており、図4に示すように、表示操作部63からの移動指示入力に基づいて、エアシリンダ33の作動状態を、選別ゲート31を待機位置P1側に移動操作可能な所定の準備状態に制御するようになっている。
より具体的には、物品検査装置1は、装置の電源投入時に非待機位置状態にあって装置の運転再開前の準備期間、例えば図8中の電源投入後の装置運転開始時点t0や、非常停止(同図中の停止時点t10から停止解除時点t11まで)等の緊急停止解除後の復帰による運転再開時点t2で、エアー制御部である第1制御部61および第2制御部62が、図7のフローチャートに示す、運転開始時の待機移動・確認処理を起動させるようになっている。
この準備期間中の処理により、第1制御部61および第2制御部62は、選別ゲート31が待機位置P1から外れている場合には、例えば図8の運転開始時点t0または運転再開時点t2における待機位置センサ出力がOFF状態となっているように、選別ゲート31が待機位置P1から外れた非待機状態にあることを待機位置センサ54が検出したことを条件に(図7のステップS11でNOの場合)、表示操作部63によって図4に示す移動操作画面71を表示させ(ステップS12)、待機位置P1から外れた選別ゲート31を待機位置P1に復帰させる移動操作が必要であることを表示出力させることができる。
図4中では、移動操作画面71の中央部付近の表示領域71cに、"コンベア上の製品を取り除いた後、「待機位置移動ボタン」で 又は 「手動」でプッシャを待機位置に戻して下さい。"と表示されている。また、移動操作画面71の下半部側では、「待機位置移動ボタン」の操作(寸動操作、インチング操作)によるエアー駆動での復帰動作である第1移動操作モードM1を選択するのか、選別ゲート31を「手動」で作業者が直接的に待機位置P1に戻す第2移動操作モードM2選択をするのかを、寸動操作用の待機位置移動ボタン71aまたは手動戻し選択用の「はい」ボタン71bに対する選択操作入力(タッチ操作等)によって指示入力できるようになっている(図7のステップS13参照)。
この移動操作画面71に対し、寸動操作用の待機位置移動ボタン71aに対する選択操作入力がなされた場合(ステップS13で移動操作モードM1が選択されたとき)には、第1制御部61および第2制御部62は、第1移動操作モードとなり、表示操作部63からの移動指示入力である待機位置移動ボタン71aの選択操作入力(押下)毎に選別ゲート31を所定量(例えば横幅Lcに近い押出ストロークの1/4程度、あるいはエアー給排動作時間0.1秒程度)だけ後退移動させる寸動制御(いわゆるインチング操作;ステップS14)を実行する寸動制御手段として機能するようになっている。
また、第1制御部61および第2制御部62は、表示操作部63で手動戻し選択用の「はい」ボタン71bに対する選択操作入力がなされた場合(図7のステップS13で移動操作モードM2が選択されたとき)には、第1制御部61および第2制御部62は選別ゲートの手動戻しモードである第2移動操作モード(ステップS19)となり、この第2移動操作モードにて、選別ゲート31を待機位置P1に手動で戻す操作が完了したか否かを所定時間ごとに待機位置センサ54のON/OFFから判定するようになっている。なお、動作モードを、第1移動操作モードと第2移動操作モードのどちらか一方に限定することも可能である。
このように、表示操作部63は、移動操作画面71への移動指示入力に応じ、選別ゲート31を後退移動させる第1移動操作モードと、選別ゲート31を手動操作により後退移動させることができる第2移動操作モードとのうち任意の一方に切替え可能なモード切替手段の機能を有している。
また、第2制御部62は、エアシリンダ33の収縮側、すなわち、選別ゲート31の引込加圧側の選別動作信号である引込動作信号RJ5を、表示操作部63からの移動指示入力に応じた所定パルス幅以下の短パルス信号SP(図8参照)として、方向切換弁51(電磁弁)に出力することで、エアシリンダ33へのエアー供給を必要な寸動量に応じて制御する構成となっている。
この寸動制御時の選別ゲート31の1回の移動量は、例えば待機位置P1から外れた距離が小さい場合には待機位置移動ボタン71aによる寸動操作を少なくとも1回、待機位置P1から外れた距離が大きい場合にはその寸動操作を複数回実行できるよう、選別ゲート31の待機位置P1から押出終了位置P2までの前進量の半分(横幅Lcの1/2)未満の所定量に制限されている。
また、寸動制御手段としての第2制御部62は、選別ゲート31を後退移動させるときの移動量を所定量に制御している期間内、例えば短パルス信号SPの出力がONとなっている間に、内待機位置センサ54によって選別ゲート31が待機位置P1に戻ったことが検出されると(図7のステップS11でYESの場合)、その検出時点(例えば図8中の検出時点t3またはt12)を含む短パルス信号SPの出力期間以降は、選別ゲート31の後退移動(引込加圧エアー供給)を停止させるよう引込動作信号RJ5の出力を停止し、方向切換弁51の弁体51vを一対のセンタリングスプリング51kにより中立位置に復帰させる。
このような寸動制御が実行されても選別ゲート31が待機位置P1に達しないために待機位置センサ54がONとならない場合は、再度、移動操作画面71を表示させ、そこでの再度の待機位置移動ボタン71aの選択か、または選別ゲート31を「手動」で直接的に待機位置P1に戻す選択かの指示が要求され、待機位置移動ボタン71aまたは「はい」ボタン71bに対する選択操作入力によって実行される。
そして、選別ゲート31の必要回数の寸動か手動による戻し操作により選別ゲート31が待機位置P1に達すると、待機位置センサ54によりその待機位置検出がされたことを条件に、図5に示す待機位置確認画面72が表示され(図7のステップS15参照)、待機位置P1から外れた選別ゲート31の待機位置P1への復帰がセンサ検知されたこと、および、運転再開か運転中止かを選択させるボタン操作での選択要求が表示出力される(図7のステップS16参照)。
図5中では、待機位置確認画面72の中央部付近の表示領域72cに、"プッシャが待機位置に戻ったことを待機位置センサで確認できました。「はい」を押すと、運転に移行し、「いいえ」を押すと、停止に移行します。"と表示されている。
この場合、同図中の待機位置確認画面72の下半部側に示すように、図6に示す運転画面73に移行し運転の開始または再開を選択するのか、運転をいったん中止するのかを、「はい」ボタン72aまたは「いいえ」ボタン72bに対する選択操作入力(タッチ操作等)によって指示入力できるようになっている。そして、このようなボタン操作での選択要求(図7のステップS16)に応じて、運転画面73への移行がなされるか(同図のステップS17)、あるいは、図示しない運転停止画面への移行処理が実行される(同図のステップS18)。
エアー制御部である第1制御部61および第2制御部62は、物品検査装置1が通常の電源OFF状態あるいは緊急停止等(同図中の非常停止時や異常停止時)した状態下では、選別指令である押出動作信号RJ1および引込動作信号RJ5のうちいずれも出力されない状態となるので、そのような状態において、エキゾーストセンタタイプの方向切換弁51が、一対のセンタリングスプリング51kにより弁体51vを中立位置である第3の動作位置[III]に復帰させることになり、エアシリンダ33内が大気開放される。
そして、電源投入後かつ運転再開前(電源ONかつ停止中)の準備期間において、第1制御部61および第2制御部62は、待機位置移動ボタン71aによる寸動操作の要求操作入力がなされたとき、この表示操作部63からの移動指示入力に基づいて、エアシリンダ33内にエアー源50からのエアーを供給して、選別ゲート31を待機位置P1側に移動させるよう方向切換弁51を制御することができる。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の物品検査装置1においては、通常の運転開始時や緊急停止等からの運転再開時といった運転開始時に、図7に示す前述の待機移動・確認処理が起動されることで、選別ゲート31が待機位置P1から外れていること(ステップS11のNOの場合)を条件に、選別ゲート31を待機位置P1に復帰させる移動操作が必要であることを表示操作部63により表示させ(ステップS12)、表示操作部63からの移動指示入力がなされると(ステップS13でモードM1かM2の場合)、その移動指示入力に基づいて選別ゲート31を待機位置P1側に移動可能な状態となる(寸動制御のステップS14または手動での移動ステップS19)。
したがって、運転開始時に選別ゲート31が待機位置P1から外れていたとしても、待機位置センサ54による非待機状態検出に起因して表示操作部63に移動操作画面71が表示され、選別ゲート31を待機位置P1に復帰させる移動操作が必要であることが作業者に報知される。
そして、表示操作部63からの移動指示入力がされると、第1移動操作モードM1または第2移動操作モードM2となることでエアシリンダ33が所定の作動状態に制御され、選別ゲート31の待機位置P1側への移動が可能となる。
したがって、緊急停止等の後で従来なら選別ゲート31が進退動し得るような運転再開時に意図しない選別ゲート31の動きが規制されることになり、未然の危険動作回避により、作業安全性を損なうことなく安全に運転再開できることになる。
また、本実施形態では、エアー制御部である第1制御部61および第2制御部62が、選別ゲート31の後退移動を指示する表示操作部63からの移動指示入力に基づいて、選別ゲート31を待機位置P1側に寸動させるようエアシリンダ33を段階的に引込動作させる。したがって、緊急停止等からの運転再開時に意図しない選別ゲート31の動きが規制されるだけでなく、簡単な画面操作のみで選別ゲート31を停止位置から待機位置P1側に安全かつ確実に戻すことができることになる。
さらに、本実施形態では、第1制御部61および第2制御部62が、エアシリンダ33の押出加圧側および引込加圧側のエアー給排ポート45a,45bに接続される方向切換弁51を有し、移動指示入力に応じた所定パルス幅以下の短パルス信号でエアシリンダ33へのエアー供給を制御する。したがって、表示操作部63からの移動指示入力に応じたエアシリンダ33へのエアー供給が、短パルス信号で制御される電磁式の方向切換弁51の短時間の開弁駆動時間やその時間比率(デューティ比)に応じたものとなり、選別ゲート31を待機位置側に適度な移動量と移動回数で寸動させることが可能となる。
加えて、本実施形態では、物品検査装置1が緊急停止するときに、第1制御部61および第2制御部62がエアシリンダ33内を大気開放するよう方向切換弁51を制御し、表示操作部63からの移動指示入力に基づき大気状態のエアシリンダ33内にエアー源50からのエアーを供給して、選別ゲート31を待機位置P1側に移動させる。したがって、緊急停止時等に選別ゲート31に対する直接的な手動での復帰操作も可能となる。
また、本実施形態では、表示操作部63の移動操作画面71からの移動指示入力に応じて選別ゲート31を後退移動させる第1移動操作モードM1と、選別ゲート31を手動操作により後退移動させることができる第2移動操作モードM2とのうち、任意の一方に切替え可能なモード切替手段を構成しているので、第1移動操作モードM1を選択して、移動操作画面71での簡単な画面操作のみで選別ゲート31を停止位置から待機位置P1側に安全かつ確実に戻すことができるとともに、第2移動操作モードM2を選択して、緊急停止時等に選別ゲート31に対する直接的な手動での復帰操作を行うことも可能となる。
また、本実施形態においては、寸動制御手段を構成する第1制御部61および第2制御部62が、選別ゲート31を後退移動させるときの移動量を所定量に制御している間に、待機位置センサ54によって選別ゲート31が待機位置P1に戻ったことが検出されたときには、選別ゲート31の後退移動を停止させる。したがって、運転開始時に選別ゲート31が待機位置P1から外れていたとしても、表示操作部63からの移動指示入力によって、エアシリンダ33を少なくとも一回、専ら複数回寸動させるとともに、選別ゲート31が待機位置P1に達して待機位置センサ54で検出されると、選別ゲート31を確実に停止させることができる。
このように、本実施形態によれば、緊急停止等で選別ゲート31が待機位置P1から外れた位置に停止した場合でも、安全に運転再開できる物品検査装置1を提供することができる。
なお、上述の一実施形態においては、移動操作画面71中の待機位置移動ボタン71aに対して作業者が手動操作で寸動指示入力したり、同画面中の「はい」ボタン71bに対して手動での戻し操作の選択操作入力を実行したりするものとしたが、表示操作部63にあるいは第1制御部61または第2制御部62のいずれかに、移動操作画面71への各種の指示入力に相当する外部からの指示入力信号を取り込み可能な通信ポートおよび信号処理回路を設けるようにして、外部端末からの指示入力操作を実行できるようにしてもよいことは勿論であり、待機位置の状態を外部出力することで、画面と同様の制御をすることができる。さらに、待機位置確認画面72の「はい」ボタン72aや「いいえ」ボタン72bへの指示入力に代わる指示入力を前述の通信ポートから取り込み可能とすることで、作業性をより向上させることができることもいうまでもない。
また、上述の一実施形態においては、電磁弁ユニット34が3位置切換式の方向切換弁51を含んで構成され、第3の動作位置[III]が第1の動作位置[I]および第2の動作位置[II]の間に位置する弁体構成となっていたが、第3の動作位置[III]が第1の動作位置[I]および第2の動作位置[II]の間に配置されなくてもよい。また、方向切換弁51は直動弁体を有するものに限定されるものではなく、例えば回転角度位置を切換え可能な回転式の弁体を有していてもよい。さらに、方向切換弁51は、エキゾーストセンタタイプに代えて、クローズドセンタタイプやプレッシャセンタタイプの位置切換弁と強制排気用の電磁弁とを併有するものとして構成されてもよい。
以上説明したように、本発明は、搬送路上の被検査物の検査結果に応じてその搬出方向を振り分ける選別部を備えた物品検査装置であって、緊急停止等で選別ゲートが待機位置から外れた位置に停止した場合でも、安全に運転再開できる物品検査装置を提供することができるものであり、搬送路上の被検査物を検査した結果に応じてその搬出方向を振り分けることができる選別部を備えた物品検査装置全般に有用なものである。
1 物品検査装置(物品検査システム)
10 搬送部
11 コンベア(検査コンベア、前段のコンベア、搬送路)
12 コンベア(選別コンベア、後段のコンベア、搬送路)
15 排出品受台コンベア
20 検査部(物品検査装置)
25 搬送物品検知センサ
30 選別部(物品選別装置)
31 押出部材(選別ゲート)
31a 先端面
32 駆動機構
33 エアシリンダ(空気圧作動式のアクチュエータ)
34 電磁弁ユニット(給排制御部)
35 ガイド機構
41 シリンダ
42 ピストン
43 ピストンロッド
43a 先端部(選別ゲート)
44A 圧力室(押出加圧側の圧力室)
44B 圧力室(引込加圧側の圧力室)
45a エアー給排ポート(押出加圧側のエアー給排ポート、第1のエアー給排ポート)
45b エアー給排ポート(引込加圧側のエアー給排ポート、第2のエアー給排ポート)
50 エアー源
51 方向切換弁(電磁弁、エキゾーストセンタタイプの切換弁)
51a、51b 制御圧ポート
51k センタリングスプリング
51p 供給圧ポート
51q、51r リターンポート
51v 弁体
52、53 速度制御弁
52a、53a チェック弁
52b、53b 可変絞り要素
54 待機位置センサ(待機状態検出手段)
55 選別位置センサ
56、57 サイレンサ
61 第1制御部(エアー制御部、寸動制御手段)
62 第2制御部(エアー制御部、寸動制御手段、搬送制御手段、選別制御手段)
63 表示操作部(モード切替手段)
71 移動操作画面
71a 待機位置移動ボタン(寸動操作用の待機位置移動ボタン)
71b 「はい」ボタン(手動戻し選択用の「はい」ボタン)
71c 表示領域
72 待機位置確認画面
72a 「はい」ボタン
72b 「いいえ」ボタン
72c 表示領域
73 運転画面
D 搬送間隔
G 中心(重心)
L 製品長さ(ワークの搬送方向長さ)
Lc 横幅(待機位置から押出終了位置までの前進量、搬送路幅)
Lg 搬送方向長さ(押出部材の搬送方向長さ)
OK/NG 検査判定信号
P1 待機位置
P2 押出終了位置
P 検出信号
RJ 選別制御信号
RJ1 押出動作信号(押出加圧側の信号、伸張側の信号)
RJ5 引込動作信号(引込加圧側の信号、収縮側の信号)
Vrj 搬送速度
W ワーク(被検査物品、搬送物)
Z1 検査区間
Z2 選別区間
μpsh 摩擦係数(ワークに対する押板面の摩擦係数)
μcb 摩擦係数(ワークに対する搬送面の摩擦係数)

Claims (6)

  1. 搬送路上の被検査物を検査する検査部と、
    前記検査部による検査結果が不良のとき、空気圧作動式のアクチュエータをエアー駆動して選別ゲートを前進移動させることにより前記被検査物を搬送路外に排出する選別部と、を備えた物品検査装置であって、
    前記選別ゲートが搬送路の側方の待機位置にある待機状態か前記待機位置から外れた非待機状態かを検出する待機状態検出手段と、
    運転開始時に前記待機状態検出手段が前記非待機状態を検出したことを条件に、前記待機位置から外れた前記選別ゲートを前記待機位置に復帰させる移動操作が必要であることを表示する表示操作部と、
    前記選別ゲートの後退移動を指示する前記表示操作部からの移動指示入力に基づいて、前記選別ゲートを前記待機位置側に移動させるよう前記アクチュエータを作動させるエアー制御部と、をさらに備えたことを特徴とする物品検査装置。
  2. 前記アクチュエータは、摺動可能なピストンと、前記ピストンによって互いに仕切られた、一のエアー給排ポートに連通する一の圧力室および他のエアー給排ポートに連通する他の圧力室と、を有し、
    前記エアー制御部は、前記一のエアー給排ポートを通しエアー源からの圧縮空気を前記一の圧力室に供給しつつ、前記他のエアー給排ポートを通し前記他の圧力室から排気させて前記選別ゲートを前進移動させるか、または、前記他のエアー給排ポートを通し前記エアー源からの圧縮空気を前記他の圧力室に供給しつつ、前記一のエアー給排ポートを通し前記一の圧力室から排気させて前記選別ゲートを後退移動させるよう、エアー給排方向を切替え可能であり、さらに、前記エアー源からの圧縮空気をブロックしつつ前記一のエアー給排ポートおよび前記他のエアー給排ポートを排気側に接続して両圧力室を大気開放させる制御が可能であることを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。
  3. 前記エアー制御部は、前記アクチュエータの押出加圧側および引込加圧側のエアー給排ポートに接続される電磁弁を有し、前記移動指示入力に応じた所定パルス幅以下の短パルス信号で前記アクチュエータへのエアー供給を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
  4. 前記エアー制御部は、運転中に緊急停止するときに前記一のエアー給排ポートおよび前記他のエアー給排ポートを排気側に接続し、次いで前記表示操作部からの移動指示入力がなされたとき、該移動指示入力に基づいて、前記他のエアー給排ポートを通し前記エアー源からの圧縮空気を前記他の圧力室に供給しつつ、前記一のエアー給排ポートを通し前記一の圧力室から排気させて、前記選別ゲートを前記待機位置側に後退移動させることを特徴とする請求項に記載の物品検査装置。
  5. 前記表示操作部からの移動指示入力に応じて前記エアー制御部が前記アクチュエータを作動させて前記選別ゲートを後退移動させる第1移動操作モードと前記選別ゲートを手動操作により後退移動させることができる第2移動操作モードとのうち任意の一方に切替え可能なモード切替手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の物品検査装置。
  6. 前記エアー制御部が、前記第1移動操作モードにて前記表示操作部からの移動指示入力に応じて前記選別ゲートを後退移動させるときの移動量を、前記待機位置から前記被検査物を搬送路外に排出する押出終了位置までの前進量の半分未満の所定量に制御する寸動制御手段と、前記選別ゲートが前記待機位置にあることを検出する待機位置センサと、を含んで構成されており、
    前記寸動制御手段は、前記選別ゲートを後退移動させるときの移動量を前記所定量に制御している間に、前記待機位置センサによって前記選別ゲートが前記待機位置に戻ったことが検出されたとき、前記選別ゲートの後退移動を停止させることを特徴とする請求項5に記載の物品検査装置。
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