JP7383596B2

JP7383596B2 - 通水具

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Publication number: JP7383596B2
Application number: JP2020193558A
Authority: JP
Inventors: 文康石黒
Original assignee: Lixil Corp
Current assignee: Lixil Corp
Priority date: 2020-11-20
Filing date: 2020-11-20
Publication date: 2023-11-20
Anticipated expiration: 2040-11-20
Also published as: DE112021006061T5; US20230332386A1; CN116249851A; JP2022082162A; WO2022107396A1

Description

本開示は、通水具に関する。

湯水の通水路が内部に形成された通水具を、樹脂によって成形する技術が開示されている。例えば下記特許文献１には、通水具の本体機能部を、耐圧強度に優れた樹脂によって成形することが記載されている。本体機能部の外面には、ＡＢＳ樹脂などのめっきが付着しやすい樹脂によって、カバー部を一体成形する。カバー部の外面にめっきを施すことによって、通水具の外観を良くする。

特開２００１－２２０７８１号公報

上記の通水具は、カバー部を成形してから、その外面にめっきを施す。通水具の製造を容易にするべく、カバー部の成形をなくしたいという要望があった。

本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、カバー部を成形することなく、外観を良くできる通水具を提供することを目的とする。

本開示の通水具は、湯水の通水路が内部に形成された本体部を備え、前記通水路への湯水の流動時の供給圧力よりも高い圧力が前記通水路に作用する通水具であり、前記本体部は、エンジニアリングプラスチックによって形成され、前記本体部自身の外面に、めっき部が形成されているものである。

湯水混合水栓であって、浴室に取り付けられた状態を示す斜視図湯水混合水栓を示す平面図取付脚を示す断面図シャワーエルボを示す断面図

＜実施形態＞
湯水混合水栓５０は、図１から図４に示すように、水栓本体１０、取付脚２０、及びシャワーエルボ３０を具備する。水栓本体１０、取付脚２０、及びシャワーエルボ３０は、通水路１７，２５，３６が内部に形成された通水具である。

湯水混合水栓５０は、図１に示すように、浴室の壁面５１に取り付けられる壁付きタイプである。湯水混合水栓５０は、浴室の壁面５１の裏側から供給される湯及び水を内部で混合し、カラン５２及びシャワーヘッド（吐出部）５３から吐出する。カラン５２は、水栓本体１０から前方に延出している。シャワーヘッド５３は、ホース５４を介して水栓本体１０に接続されている。シャワーヘッド５３は、一時止水機能付きである。シャワーヘッド５３は、操作スイッチ５５及び止水弁（図示せず）を備えている。操作スイッチ５５を操作することによって、シャワーヘッド５３の吐水及び止水を一時的に切り替えることができる。

水栓本体１０には、図１に示すように、２つのハンドル５６が設けられている。一方のハンドル５６を操作することによって、吐水される湯水の温度を調整できる。他方のハンドル５６を操作することによって、カラン５２からの吐水、シャワーヘッド５３からの吐水、及び止水を切り替えることができる。他方のハンドル５６を操作することによって、吐水流量の調整を行うことができる。

取付脚２０は、図２に示すように、水栓本体１０の背面に２つ取り付けられている。一方の取付脚２０は、浴室の壁面５１に固定された給湯管（供給管）に接続される。給湯管は、給湯源から取付脚２０に湯を供給する。他方の取付脚２０は、浴室の壁面５１に固定された給水管（供給管）に接続される。給水管は、給水源から取付脚２０に水を供給する。

シャワーエルボ３０は、図２に示すように、水栓本体１０の背面に備えられている。シャワーエルボ３０は、左右の取付脚２０の間に配置されている。

水栓本体１０は、図２に示すように、本体部１２を備えている。本体部１２は、浴室の壁面５１に取り付けられた状態において左右方向に長い円筒形状である。本体部１２は、カラン５２、取付脚２０、シャワーエルボ３０との接続部を有する。接続部は、継ぎ手５７によって、カラン５２、取付脚２０、シャワーエルボ３０と接続する。

本体部１２は、図２に示すように、２つの弁体１６Ｆ，１６Ｓを収容している。第一弁体１６Ｆは、湯水の混合比率を調整する調整弁である。第一弁体１６Ｆは、後述する流入流路１７Ａのうち一方の流入流路１７Ａに連通する流路を閉じた状態にし、他方の流入流路１７Ａを開いた状態にしたりする。第二弁体１６Ｓは、シャワー吐水、カラン吐水、止水の切替、及び吐水流量の調整を行う。第二弁体１６Ｓは、後述する流出流路１７Ｃのうち一方の流出流路１７Ｃに連通する流路を閉じた状態にし、他方の流出流路１７Ｃに連通する流路を開いた状態にしたり、両方の流出流路１７Ｃに連通する流路を閉じた状態にしたりする。

本体部１２の内部には、図２に示すように、通水路１７が設けられている。通水路１７は、流入流路１７Ａ、中間流路１７Ｂ及び流出流路１７Ｃを有する。流入流路１７Ａは、取付脚２０と第一弁体１６Ｆとを連通する。一方の流入流路１７Ａには湯が流れ、他方の流入流路１７Ａには水が流れる。中間流路１７Ｂは、第一弁体１６Ｆと第二弁体１６Ｓとを連通する。流出流路１７Ｃは、第二弁体１６Ｓとカラン５２、第二弁体１６Ｓとシャワーエルボ３０を連通する。

通水路１７には、通水路１７への湯水の供給圧力よりも高い動水圧が作用する。供給圧力は、取付脚２０の流入部の動水圧である。水が流れる流入流路１７Ａには、水の供給圧力（給水圧力）よりも高い動水圧が作用する。湯が流れる流入流路１７Ａには、湯の供給圧力（給湯圧力）よりも高い動水圧が作用する。流入流路１７Ａ及び中間流路１７Ｂの動水圧は、第一弁体１６Ｆ及び第二弁体１６Ｓの開き具合によって変化する。流入流路１７Ａ及び中間流路１７Ｂには、第一弁体１６Ｆ及び第二弁体１６Ｓが閉じることによって、静水圧が作用する。シャワーエルボ３０に連通する流出流路１７Ｃには、シャワーヘッド５３を一時止水することによって、静水圧が作用する。

取付脚２０は、図３に示すように、本体部２２を備えている。本体部２２は、Ｌ字状に屈曲している。本体部２２は、２つの接続部２３Ｆ，２３Ｓを備えている。第一接続部２３Ｆは、本体部２２の上流端に設けられている。第一接続部２３Ｆは、供給管に接続される。第一接続部２３Ｆは、固定部材５８によって浴室の壁面５１に固定される。第二接続部２３Ｓは、本体部２２の下流端に設けられている。第二接続部２３Ｓは、水栓本体１０の接続部に接続される。

本体部２２は、通水路２５を開閉する弁体２４を収容している。弁体２４は、止水弁である。給水管に接続される取付脚２０の弁体２４は、水の供給及び供給停止を切り替える。給湯管に接続される取付脚２０の弁体２４は、湯の供給及び供給停止を切り替える。

本体部２２の内部には、通水路２５が設けられている。給水管に接続される取付脚２０の通水路２５には、水が通る。給湯管に接続される取付脚２０の通水路２５には、湯が通る。通水路２５は、流入流路２５Ａ及び流出流路２５Ｂを有する。流入流路２５Ａは、供給管と弁体２４とを連通する。流入流路２５Ａは、第一接続部２３Ｆと供給管との接続によって、供給管の流路と接続する。流出流路２５Ｂは、弁体２４と水栓本体１０とを連通する。流出流路２５Ｂは、第二接続部２３Ｓと水栓本体１０との接続によって、水栓本体１０の流入流路１７Ａと接続する。

通水路２５には、取付脚２０より下流に配置された弁体１６Ｆ，１６Ｓが閉状態の場合、静水圧が作用する。通水路２５の流入流路２５Ａには、弁体２４が閉状態の場合、静水圧が作用する。弁体２４が開状態の場合、水栓本体１０の弁体１６Ｆ，１６Ｓの開き具合によって、通水路２５には、通水路２５への湯水の供給圧力よりも高い動水圧が作用する。給水管に接続される取付脚２０の通水路２５には、流動時の給水圧力よりも高い動水圧が作用する。給湯管に接続される取付脚２０の通水路２５には、流動時の給湯圧力よりも高い動水圧が作用する。

シャワーエルボ３０は、図４に示すように、本体部３２を備えている。本体部３２は、２つの接続部３３Ｆ，３３Ｓを備えている。第一接続部３３Ｆは、本体部３２の上流端に設けられている。第一接続部３３Ｆは、水栓本体１０の接続部に接続される。第二接続部３３Ｓは、本体部３２の下流端に設けられている。第二接続部３３Ｓは、継ぎ手５７によって、ホース５４に接続される。本体部３２の上面は開口している。本体部３２の開口は、キャップ３４によって塞がれている。

本体部３２は、通水路３６を開閉する弁体３５を収容している。弁体３５は、減圧弁である。弁体３５は、バネの弾性力によって上方に移動する。弁体３５は、弁体３５の下流側の水圧を、設定の水圧以下に減圧する。

本体部３２の内部には、通水路３６が設けられている。通水路３６は、流入流路３６Ａ及び流出流路３６Ｂを有する。流入流路３６Ａは、水栓本体１０と弁体３５とを連通する。流入流路３６Ａは、第一接続部３３Ｆと水栓本体１０との接続によって、水栓本体１０の流出流路１７Ｃと接続する。流出流路３６Ｂは、弁体３５とホース５４とを連通する。流出流路３６Ｂは、第二接続部３３Ｓとホース５４との接続によって、ホース５４の流路と接続する。

シャワーヘッド５３を一時止水することによって、ホース５４の内圧が高まると、弁体３５は、通水路３６を閉じる方向に変位する。ホース５４の内圧が所定の圧力に達すると、弁体３５は閉じる。これによって、流出流路３６Ｂの圧力の上昇が抑えられ、ホース５４の内圧の上昇が抑えられる。

シャワーヘッド５３を一時止水していない場合、流入流路３６Ａ及び流出流路３６Ｂには、水栓本体１０の流出流路１７Ｃと同等の動水圧が作用する。シャワーヘッド５３を一時止水している場合、流入流路３６Ａ及び流出流路３６Ｂには静水圧が作用する。弁体３５が閉じた状態では、流出流路３６Ｂの水圧は、流入流路３６Ａの水圧よりも低い。

水栓本体１０の本体部１２、取付脚２０の本体部２２、及びシャワーエルボ３０の本体部３２は、機械的強度の高いエンジニアリングプラスチックによって形成されている。エンジニアリングプラスチックは、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂（ＰＰＳ）、ポリアミド（ＰＡ）、ポリアセタール（ＰＯＭ）、変性ポリフェニレンエーテル（ｍ－ＰＰＥ）、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリサルフォン（ＰＳＵ）、ポリエーテルサルフォン（ＰＥＳ）、ポリエーテルエーテルケトン（ＰＥＥＫ）、ポリエーテルイミド（ＰＥＩ）、ポリアミドイミド（ＰＡＩ）である。

水栓本体１０の本体部１２、取付脚２０の本体部２２、及びシャワーエルボ３０の本体部３２の外面には、めっき部Ｍが形成されている。めっき部Ｍは、公知の手法によって、本体部１２，２２，３２自身の外面に形成される。めっき部Ｍは、例えばエンジニアリングプラスチックを射出成形した本体部１２，２２，３２の成形品に、酸化剤を含む溶液で表面処理した後、成形品の表面に形成される。

上記のように構成された実施形態によれば、以下の効果を奏する。水栓本体１０は、本体部１２を備える。本体部１２の内部には、湯水の通水路１７が形成されている。通水路１７には、通水路１７への湯水の流動時の供給圧力よりも高い圧力が作用する。本体部１２は、エンジニアリングプラスチックによって形成されている。本体部１２自身の外面に、めっき部Ｍが形成されている。この構成によれば、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部１２を形成し、本体部１２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、水栓本体１０の外観を良くすることができる。したがって、カバー部を成形することなく、水栓本体１０の外観を良くすることができる。

本体部１２は、通水路１７を開閉する弁体１６Ｆ，１６Ｓを収容している。この構成によれば、弁体１６Ｆ，１６Ｓを閉じた場合、通水路１７に静水圧が作用する。このような高い水圧が作用する水栓本体１０においても、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部１２を形成し、本体部１２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、外観を良くすることができる。

取付脚２０は、本体部２２を備える。本体部２２の内部には、湯水の通水路２５が形成されている。通水路２５には、通水路２５への湯水の供給圧力よりも高い圧力が作用する。本体部２２は、エンジニアリングプラスチックによって形成されている。本体部２２自身の外面に、めっき部Ｍが形成されている。この構成によれば、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部２２を形成し、本体部２２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、取付脚２０の外観を良くすることができる。したがって、カバー部を成形することなく、取付脚２０の外観を良くすることができる。

本体部２２は、通水路２５を開閉する弁体２４を収容している。この構成によれば、弁体２４を閉じた場合、通水路２５に静水圧が作用する。このような高い水圧が作用する取付脚２０においても、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部２２を形成し、本体部２２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、外観を良くすることができる。

本体部２２は、給水源から湯水を供給する供給管に接続する接続部２３Ｆを備えている。この構成によれば、供給管との接続部２３Ｆは、高い強度を必要とする。このような接続部２３Ｆを有する取付脚２０においても、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部２２を形成し、本体部２２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、外観を良くすることができる。

シャワーエルボ３０は、本体部３２を備える。本体部３２の内部には、湯水の通水路３６が形成されている。通水路３６には、通水路３６への湯水の供給圧力よりも高い圧力が作用する。本体部３２は、エンジニアリングプラスチックによって形成されている。本体部３２自身の外面に、めっき部Ｍが形成されている。この構成によれば、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部３２を形成し、本体部３２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、シャワーエルボ３０の外観を良くすることができる。したがって、カバー部を成形することなく、シャワーエルボ３０の外観を良くすることができる。

本体部３２は、通水路３６を開閉する弁体３５を収容している。この構成によれば、弁体３５を閉じた場合、通水路３６に静水圧が作用する。このような高い水圧が作用するシャワーエルボ３０においても、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部３２を形成し、本体部３２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、外観を良くすることができる。

本体部３２は、止水弁を有するシャワーヘッド５３の上流側に接続される。このような構成によれば、シャワーヘッド５３が止水されると本体部３２に高い圧力が作用する。このようなシャワーエルボ３０においても、エンジニアリングプラスチックによって、耐久性に優れた本体部３２を形成し、本体部３２自身の外面にめっき部Ｍを形成することによって、外観を良くすることができる。

＜他の実施形態＞
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
（１）上記実施形態では、湯水混合水栓５０の構成部品をエンジニアリングプラスチックによって形成している。これに限らず、例えばハンドル付きの単水栓をエンジニアリングプラスチックによって形成してもよい。
（２）上記実施形態では、内部に弁体が収容される部品をエンジニアリングプラスチックによって形成している。これに限らず、内部に弁体が収容されない部品であっても、通水路に高い圧力が作用する部品をエンジニアリングプラスチックによって形成してもよい。
（３）上記実施形態では、湯水混合水栓５０の水栓本体１０、取付脚２０及びシャワーエルボ３０をエンジニアリングプラスチックによって形成した。これに限らず、水栓本体、取付脚及びシャワーエルボのうちの一部品、もしくは二部品をエンジニアリングプラスチックによって形成してもよい。
（４）上記実施形態においてシャワーヘッド５３は、一時止水機能付きである。これに限らず、シャワーヘッドは、一時止水機能付きでなくてもよい。
（５）上記実施形態においてシャワーエルボ３０の内部に弁体３５が収容されている。これに限らず、弁体が収容されていないシャワーエルボをエンジニアリングプラスチックによって形成してもよい。

Ｍ…めっき部、１０…水栓本体（通水具）、１２，２２，３２…本体部、１６，２４，３５…弁体、１７，２５，３６…通水路、２０…取付脚（通水具）、２３Ｆ…接続部、３０…シャワーエルボ（通水具）、５３…シャワーヘッド（吐出部）

Claims

湯水の通水路が内部に形成された本体部を備え、
前記通水路への湯水の流動時の供給圧力よりも高い圧力が前記通水路に作用する通水具であり、
前記本体部は、エンジニアリングプラスチックによって形成され、
前記通水路は前記本体部自身に形成され、流入流路、２つの弁体を連通する中間流路、及び流出流路を有しており、
前記本体部自身の外面に、めっき部が形成されている通水具。
前記本体部は、前記通水路を開閉する弁体を収容している請求項１に記載の通水具。
前記本体部は、給水源から湯水を供給する供給管に接続する接続部を備えている請求項１から請求項２までの何れか一項に記載の通水具。
前記本体部は、止水弁を有する吐出部の上流側に接続される請求項１から請求項３までの何れか一項に記載の通水具。