JP7382854B2 - アンテナ素子及びアレイアンテナ - Google Patents

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Description

本開示は、アンテナ素子及びアレイアンテナに関する。
従来、誘電体を挟んで放射導体と接地導体とが対向して配置されたマイクロストリップアンテナが知られている。特許文献1には、放射導体と接地導体との間に空洞部を有するアンテナ基板が示されている。
特開2018-137737号公報
アンテナ素子においては送受信する電波の広帯域化が要求されることがある。
本開示は、アンテナ素子及びアレイアンテナの広帯域化を図ることを目的とする。
本開示に係るアンテナ素子は、
第1面を有する誘電体層と、
前記誘電体層の前記第1面に位置する膜状の放射導体と、
を備え、
前記誘電体層は、前記第1面に開口した凹部を有し、
前記第1面に垂直な方向から透視したとき、前記凹部の開口が、前記放射導体に重ならず、かつ、前記放射導体の縁に沿った部分を含み、
前記放射導体は、複数の貫通孔を有する
本開示に係るアレイアンテナは、
上記の複数のアンテナ素子を備える。
本開示によれば、アンテナ素子及びアンテナアレイの広帯域化を図ることができる。
本開示の実施形態1に係るアンテナ素子を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。 図1のアンテナ素子の動作を説明する図である。 アンテナ素子の変形例を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。 アンテナ素子の変形例を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。 図4のアンテナ素子の動作を説明する図である。 本開示の実施形態2に係るアンテナ素子を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)及びC-C線における断面図(C)である。 図6のアンテナ素子の動作を説明する図である。 実施形態1、実施形態2及び比較例のアンテナ素子の反射損失を示すグラフである。 本開示の実施形態に係るアレイアンテナを示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。
以下、本開示の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本開示の実施形態1に係るアンテナ素子を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。図2は、図1のアンテナ素子の動作を説明する図である。
本実施形態1のアンテナ素子1は、マイクロストリップアンテナであり、第1面11と第1面11とは反対側に位置する第2面12とを有する誘電体基板10と、第1面11に位置する膜状の放射導体21と、第2面12に位置する膜状の接地導体23とを備える。誘電体基板10は、本開示の誘電体層の一例に相当する。誘電体基板10は、第1面11に開口する凹部15A、15Bを有する。
放射導体21は、図1(A)に示すように正方形状であってもよいし、その他、様々な形状であってもよい。放射導体21の各辺は、直線であってもよいし、なだらかな曲線を含んでいてもよい。
接地導体23は、図1(B)に示すように、一部の貫通孔23hを除いて第2面12の全域に延在するが、第2面12の一部の領域に延在する構成としてもよい。接地導体23は、第2面12に垂直な方向から透視して、放射導体21の全部(貫通孔23hの部分を除いて全部)と重なるように配置されてもよいし、放射導体21と少なくとも一部が重なるように配置されてもよい。
図1(B)に示すように、放射導体21には、給電導体22が接続されている。給電導体22は、一端が放射導体21に接続され、他端が第2面12の外部接続用端子に接続されていてもよい。接地導体23は、貫通孔23hを有し、給電導体22の他端は貫通孔23h内に位置していてもよい。
給電導体22は、放射導体21の中心から放射導体21の2つの辺が対向する方向にずれた位置に接続されている。この構成の場合、上記の2つの辺が放射導体21の共振端となる。
凹部15A、15Bの開口は、第1面11に垂直な方向から見て、放射導体21と重ならず、放射導体21の外周端に接している。凹部15A、15Bは、放射導体21の対向する2つの辺の全域に沿って位置する。凹部15A、15Bは、放射導体21の複数の辺のうち対向する2つの辺に沿って位置している。当該2つの辺は、給電導体22の接続点が放射導体21の中心からずれた方向と交差する方向に延在する2つの辺である。
なお、凹部は、放射導体21の全外周端(全辺)に沿って位置していてもよいし、全外周端のうちの一部の範囲に沿って位置していてもよいし、断続する複数の範囲に沿って位置していてもよい。凹部15A、15Bは、接地導体23に達しない深さを有していてもよいし、接地導体23に達する深さを有していても良い。
誘電体基板10は、例えば酸化アルミニウム質焼結体、ガラスセラミック焼結体、ムライト質焼結体又は窒化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料から成る誘電体材料であってもよい。凹部15A、15Bは、誘電体基板10が焼成前のセラミック生地の段階で型により成形され、当該セラミック生地を焼成することで形成されてもよい。あるいは、凹部15A、15Bの部分がくり抜かれた複数のセラミックグリーンシートを積層して凹部15A、15Bの形状を有するセラミック生地を構成し、当該セラミック生地を焼成することで凹部15A、15Bが形成されてもよい。放射導体21及び接地導体23は、銅の粉末を有機溶剤及び有機バインダと混合して作製した金属ペーストを、誘電体基板10の該当箇所にスクリーン印刷し、誘電体基板10と一体的に焼成されたメタライズ導体であってもよい。給電導体22は、誘電体基板10が焼成前のセラミック生地の段階で、セラミック生地に設けられた貫通孔に上記の金属ペーストを充填し、当該セラミック生地と金属ペーストとを一体的に焼成することで形成されてもよい。
なお、給電導体22の構成は、様々に変更可能である。例えば、給電導体22は、放射導体21と接続されず、電界を介して放射導体21と結合される構成としてもよい。さらに、給電導体22は、誘電体基板10中を第1面11に沿った方向に延在され、第2面12に垂直な方向に透視したとき、給電導体22の他端が放射導体21と重ならない領域に位置していてもよい。このような構成を有するアンテナ素子の変形例を図3(A)及び図3(B)に示す。図3(A)は、変形例であるアンテナ素子の斜視図(A)であり、図3(B)はそのB-B線における断面図である。変形例のアンテナ素子1Aは、接地導体23が細長い開口部23s(スロット)を有している。さらに、ストリップ線状の給電導体22の一端部が、第2面12に垂直な方向に透視したとき、開口部23sと重なり、さらに、開口部23sの長手方向と給電導体22の長手方向とが直交している。給電導体22と放射導体21とは、開口部23sを通る電界を介して結合される。
図3のアンテナ素子1Aの構造においては、凹部15A、15Bが沿った2つの辺は、開口部23sの長手方向に沿って延在する2辺、言い換えれば、第2面12に垂直な方向に透視したとき、給電導体22の長手方向と直交する方向に延在する2辺であってもよい。この構成の場合、上記の2辺が放射導体21の共振端となる。
<実施形態1の作用>
図2に示すように、アンテナ素子1の動作時には、放射導体21と接地導体23との間に電界が発生するが、特に放射導体21の縁端部おいて多くの電界Eが集中する。凹部15A、15Bは上記集中した電界Eが加わる部分に対して比誘電率を低下させるように作用する。図3のアンテナ素子1Aについても同様である。したがって、第1面11に垂直な方向から透視したときに放射導体21の縁端部と重ならず、放射導体21の中央部と重なる位置に凹部を有する構成と比較して、凹部15A、15Bが小さくても、アンテナ素子1の実効比誘電率を効率的に低下させることができる。そして、実効比誘電率の低下により、アンテナ素子1、1Aの広帯域化を実現できる。
さらに、凹部15A、15Bの開口が、放射導体21と重ならないと、放射導体21の中央部と重なる位置に凹部を有する構成と比較して、放射導体21と接地導体23との距離のばらつきが抑えられる。例えば、誘電体基板10が変形しても、放射導体21と接地導体23との距離のばらつきが抑えられる。距離のばらつきが抑えられることで、アンテナ特性のばらつきが抑えられる。また、小さい凹部15A、15Bを採用できるため、凹部15A、15Bを小さくして凹部15A、15Bによる強度の低下を抑制できる。
さらに、凹部15A、15Bは、放射導体21の2辺の全域に沿って位置するので、より効率的に実効比誘電率を下げられる。さらに、上記2辺が放射導体21の共振端であることで、更に効率的に実効比誘電率を下げることができる。したがって、この構成によりアンテナ素子1、1Aのより広帯域化を実現できる。
(変形例)
図4は、アンテナ素子の変形例を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。図5は、図4のアンテナ素子の動作を説明する図である。この変形例のアンテナ素子1Bは、誘電体基板10と、膜状の放射導体21及び第2放射導体21Aと、膜状の接地導体23と、給電導体22とを備える。
誘電体基板10は、第1誘電体層10aと第2誘電体層10bと第3誘電体層10cとを有する。第1誘電体層10aは、第1面11aと、第1面11aとは反対側の第2面12aとを有する。第2誘電体層10bは、第1面11bと第1面11bとは反対側の第2面12bとを有する。第3誘電体層10cは、第1面11cと第1面11cとは反対側の第2面12cとを有する。第1誘電体層10aの第1面11aと、第2誘電体層10bの第2面12bとが、対向し結合されている。第2誘電体層10bの第1面11bと第3誘電体層10cの第2面12cとが対向している。誘電体層とは、放射導体21(第2放射導体21Aを含む)が延在する面(図4では第1面11a及び第2面12a、12b)、接地導体23が延在する面(図4では第1面11b)、並びに、これらと平行な基板外面(図4では第2面12a、第1面11c)のうち、隣り合う2つの面に挟まれた領域を意味する。1つの誘電体層が、複数の薄い層が積層されて構成されていてもよい。
放射導体21は、第1誘電体層10aの第1面11aに位置する。複数の放射導体が異なる位置にあってもよい。例えば、図4及び図5に示す例では、第1誘電体層10aの第2面12aに第2放射導体21Aがある。第2放射導体21Aは、第1面11に垂直な方向から透視したときに放射導体21と重なる位置にある。放射導体21と第2放射導体21Aとは、間に第1誘電体層10aを挟んで対向している。接地導体23は、第2誘電体層10bと第3誘電体層10cとの間に位置する。
第1誘電体層10aは、第1面11aに開口し、放射導体21の縁端近傍に位置する凹部15C、15Dを備える。凹部15C、15Dの開口とは、凹部15C、15Dを有する誘電体層10aを単独の構成と見なしたときに、外部に開口する部位を意味する。第1面11aに垂直な方向から透視したとき、凹部15C、15Dの開口は、放射導体21と重ならず、放射導体21の縁に沿って位置し、放射導体21の縁に接している。
第2誘電体層10bは、放射導体21と接地導体23との間に中空部18を有する。中空部18は、第2面12bの垂直な方向から透視したとき、放射導体21の縁端部の一部又は全部と重なってもよい。中空部18により、放射導体21と接地導体23との間の実効比誘電率を効率的に下げることができ、アンテナ素子1Bのより広帯域化を実現できる。なお、中空部18は無くてもよい。
変形例のアンテナ素子1Bにおいても、図5に示すように、アンテナ素子1Bの動作時に、放射導体21と接地導体23との間に電界が発生し、特に放射導体21の縁端部おいて多くの電界Eが集中する。凹部15C、15Dは上記の集中した電界Eが加わる部分の比誘電率を低下させるように作用する。したがって、変形例のように、複数の誘電体層10a、10bの間に放射導体21を有する構造においても、凹部15C、15Dによって、アンテナ素子1Bの実効比誘電率を効率的に下げることができ、アンテナ素子1Bの広帯域化を実現できる。さらに、図5の構造では、放射導体21と第2放射導体21Aとの間にも電界が発生し、これにより共振周波数が増えるため、さらなるアンテナ特性の広帯域化を実現できる。なお、変形例のアンテナ素子1Bにおいて、第1誘電体層10aは、第2面12aに開口しかつ開口が第2放射導体21Aの縁に沿って位置する凹部を有してもよい。当該凹部により、さらなるアンテナ素子1Bの広帯域化を実現できる。
さらに、凹部15C、15Dの開口は、放射導体21と重ならないので、放射導体21の中央部と重なる位置に凹部を有する構成と比較して、放射導体21と第2放射導体21Aとの距離のばらつきが抑えられる。例えば、誘電体基板10が変形しても、放射導体21と第2放射導体21Aとの距離のばらつきが抑えられる。距離のバラツキが抑えられることで、アンテナ特性のばらつきが抑えられる。また、小さい凹部15C、15Dを採用できるため、凹部15C、15Dを小さくして凹部15C、15Dによる強度の低下を抑制できる。
(実施形態2)
図6は、本開示の実施形態2に係るアンテナ素子を示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)及びC-C線における断面図(C)である。図7は、図6のアンテナ素子の動作を説明する図である。
実施形態2のアンテナ素子1Cは、放射導体21Bの形状、並びに、凹部15L、15Mの形状及び配置が実施形態1と異なり、他の要素は実施形態1と同様である。以下、異なる構成要素について詳細に説明する。
放射導体21Bは、第1面11に垂直な方向に貫通する複数の貫通孔211を有する。貫通孔211は、縦横に同一ピッチで配列されてもよい。貫通孔211は、矩形など放射導体21Bと相似な形状を有していてもよいし、円などの別の形状を有していてもよい。貫通孔211があることで、放射導体21Bと接地導体23との間の静電容量成分が減るので、アンテナ特性の広帯域化が図れる。
誘電体基板10は、放射導体21Bの外周に沿って断続的に配置された複数の凹部15Lと、放射導体21Bの貫通孔211と重なるように配置された複数の凹部15Mとを有する。断続的に配置とは、複数の凹部15Lが互いに離間して配置される態様を意味する。凹部15L、15Mは、第1面11に開口する。これらの開口は、第1面11に垂直な方向から見て、放射導体21Bと重ならず、放射導体21Bの縁に沿って位置し、放射導体21Bの縁端部(外周端及び貫通孔211の内周端)と接している。
外周に沿って配置された複数の凹部15Lは、放射導体21Bの角部と隣接する凹部15Lを含んでいてもよい。複数の凹部15Lは、内側の凹部15Mと同じ形状及び同じ寸法を有していてもよいし、異なる形状及び寸法を有していてもよい。複数の凹部15Lは、内側の凹部15Mの間隔と同じ等間隔に配列されていてもよい。
内側の複数の凹部15Mは、貫通孔211と同一の形状及び同一の開口を有し、貫通孔211の全域と重なる開口を有していてもよい。誘電体基板10は、全ての貫通孔211にそれぞれ対応する複数の凹部15Mを有していてもよいし、複数の貫通孔211の一部に対応する1つ又は複数の凹部15Mを有していてもよい。
特に限定されないが、具体的な一例の形状及び寸法として、放射導体21Bは平面視で正方形状であり、一辺の長さが約λ/2である。この場合、アンテナ素子1Cはパッチアンテナとして動作する。貫通孔211及び凹部15Mは、正方形状であり互いに同じ寸法の開口を有する。外周に沿った凹部15Lは、貫通孔211と重なる凹部15Mと同じ寸法を有し、複数の凹部15Mと同じピッチで配列される。アンテナ素子1Cがパッチアンテナとして作用するには、貫通孔211及び凹部15Mのピッチ及び寸法は小さい方が適しているが、小さすぎると広帯域化の作用が低減する。また、隣り合う一対の貫通孔211間の導体の幅W1は、細い方が広帯域化の作用が増すが、細くしすぎると導体損が増す。これらを考慮すると、貫通孔211及び凹部15Mのピッチはλ/4以下でλ/8以上、貫通孔211は約0.3mm角であり、導体の幅W1は約0.1mmとしてもよい。ピッチとは、貫通孔211の中央から中央までの距離を意味する。ピッチがλ/8であれば、放射導体21Bは縦4個×横4個の貫通孔211を含むことができる。ここで、λは、アンテナ共振周波数の電波の実効波長である。
実施形態2のアンテナ素子1Cによれば、放射導体21Bに貫通孔211があることで、放射導体21Bと接地導体23との間の静電容量成分が減るので、アンテナ特性の広帯域化が図れる。さらに、貫通孔211と重なる凹部15Mにより、放射導体21Bと接地導体23との間の静電容量成分がさらに減るので、アンテナ特性をより広帯域化できる。
さらに、実施形態2のアンテナ素子1Cにおいても、図7に示すように、アンテナ素子1Cの動作時に、放射導体21Bと接地導体23との間に電界が発生し、特に放射導体21Bの縁端部(外周端及び貫通孔211の内周端)おいて多くの電界Eが集中する。加えて、貫通孔211により電界Eが集中する部分が多く発生する。そして、凹部15L、15Mは放射導体21Bの縁端部に集中した電界Eに対して比誘電率を低下させるように作用する。したがって、アンテナ素子1Cの実効比誘電率がより効率的に低下し、アンテナ素子1Cをより広帯域化することができる。
さらに、凹部15L、15Mの開口は、放射導体21Bと重ならないので、放射導体21Bと重なる位置に凹部を有する構成と比較して、放射導体21Bと接地導体23との距離のばらつきが抑えられる。例えば、誘電体基板10が変形しても、放射導体21Bと接地導体23との距離のばらつきが抑えられる。距離のばらつきが抑えられることで、アンテナ特性のばらつきが抑えられる。また、小さい凹部15L、15Mを採用できるため、凹部15L、15Mを小さくして凹部15L、15Mによる強度の低下を抑制できる。
さらに、放射導体21Bの外周に沿った凹部15Lは、放射導体21Bの外周端に沿って断続的に位置するため、凹部15Lによる実効比誘電率の低減量を調整しやすく、凹部15Lによるアンテナ素子1Cの強度の低下をより抑制できる。
<シミュレーション結果>
図8は、実施形態1、実施形態2及び比較例のアンテナ素子の反射損失を示すグラフである。ここでは、正方形の放射導体を有する実施形態1、実施形態2及び比較例のアンテナ素子について、反射損失のシミュレーション結果を示す。
比較例のアンテナ素子は、放射導体が一辺1.61mmの正方形、誘電体基板の比誘電率が8.6、誘電体基板の厚みが0.4mmに構成される。実施形態1のアンテナ素子1は、放射導体21が一辺1.81mmの正方形、誘電体基板10の比誘電率が8.6、誘電体基板10の厚みが0.4mm、凹部15A、15Bの寸法が2.21mm×幅0.2mm×深さ0.2mmに構成される。実施形態2のアンテナ素子1Cは、放射導体21Bが一辺1.96mmの正方形、誘電体基板10の比誘電率を8.6、誘電体基板10の厚みを0.4mm、凹部15M、15Lの各々を一辺が0.34mmの正方形×深さ0.2mm、導体幅W1を0.1mmとした。上記の放射導体21、21Bのサイズは、各々の共振周波数が28GHzとなるように設計されている。
図8に示すように、実施形態1のアンテナ素子1は、比較例と比べて反射損失-10dB~-15dB以下の帯域が広く、広帯域化されている。実施形態2のアンテナ素子1Cは、比較例と比べ反射損失-10dB~-15dB以下の帯域がより広く、より広帯域化されている。
(アレイアンテナ)
図9は、本開示の実施形態に係るアレイアンテナを示す斜視図(A)とB-B線における断面図(B)である。本実施形態のアレイアンテナ100は、複数のアンテナ素子1(又は1A、1B、1C)を備える。複数のアンテナ素子1はアレイ用の大型の誘電体基板110にマトリックス状など縦横に配列されてもよいし、どのように配列されていてもよい。アレイアンテナ100は、送信信号又は受信信号を入出力する集積回路200が接続される電極130と、電極130と各アンテナ素子1との間で信号を伝送する伝送路120とを有する。伝送路120は各アンテナ素子1(又は1A、1B、1C)の給電導体22でもある。アレイアンテナ100には、伝送路120の信号周波数を抽出するフィルタ回路が搭載されてもよい。なお、図9のアレイアンテナ100は、1つの誘電体基板110に複数のアンテナ素子1が形成されることで、複数のアンテナ素子1が一体化された例であるが、アンテナアレイは、1つのアレイ基板に複数のアンテナ素子1(又は1A、1B、1C)が搭載されることで、複数のアンテナ素子1が一体化された構成としてもよい。さらに、上述のような複数のアレイアンテナが1つのアレイ基板に搭載されて、より多くのアンテナ素子を有するアレイアンテナが構成されてもよい。集積回路200が搭載される前の構成をアレイアンテナと呼び、集積回路200が搭載された構成をアンテナモジュールと呼んでもよい。
本実施形態のアレイアンテナ100によれば、アンテナ素子1により送信電波又は受信電波の広帯域化を実現できる。
以上、本開示の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限られない。例えば、アンテナ素子の放射導体は、様々なパターンを有していてもよい。また、誘電体層の材料、各部の製造方法など、実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1、1A、1B、1C アンテナ素子
10 誘電体基板
10a 第1誘電体層
10b 第2誘電体層
10c 第3誘電体層
11、11a、11b、11c 第1面
12、12a、12b、12c 第2面
18 中空部
21、21B 放射導体
22 給電導体
23 接地導体
15A~15D、15L、15M 凹部
211 貫通孔
100 アレイアンテナ
110 アレイ用の誘電体基板
120 伝送路
130 電極

Claims (5)

  1. 第1面を有する誘電体層と、
    前記誘電体層の前記第1面に位置する膜状の放射導体と、
    を備え、
    前記誘電体層は、前記第1面に開口した凹部を有し、
    前記第1面に垂直な方向から透視したとき、前記凹部の開口が、前記放射導体に重ならず、かつ、前記放射導体の縁に沿った部分を含み、
    前記放射導体は、複数の貫通孔を有する
    アンテナ素子。
  2. 前記凹部の開口が前記放射導体の一辺の全域に沿って位置する、
    請求項1記載のアンテナ素子。
  3. 前記誘電体層は、前記放射導体の一辺に沿って位置し互いに離間した複数の前記凹部を有する、
    請求項1記載のアンテナ素子。
  4. 前記誘電体層は、前記複数の貫通孔に対応した複数の前記凹部を有する、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ素子。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の複数のアンテナ素子を備えるアレイアンテナ。
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