JP2006173963A - マイクロストリップアンテナ、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アンテナ電極のサイズを大型化させず、アンテナの効率を向上させるようにする。
【解決手段】 給電素子本体7の給電線路9との接続部位に、給電素子本体7側と給電線路9の基部側との間を隔てる2個のスリット状の切欠き13が形成される。切欠き13は略同一形状、略同一大きさに設定される。給電線路幅の値は、給電線路9のインピーダンスにより決定される。切欠き幅の値は、10μm以上の値に決定される。10μmの値は、給電素子1を、誘電体板の表面に形成するためのエッチングにおける最小加工幅である。切欠き13を外側から画定する、給電素子本体7の2つの細長い部分の幅の値は、10μm以上の値に決定される。給電素子1と無給電素子3との間の空隙の幅、給電素子1と無給電素子5との間の空隙の幅を示すHの値は、10μm以上の値に決定される。
【選択図】 図1
【解決手段】 給電素子本体7の給電線路9との接続部位に、給電素子本体7側と給電線路9の基部側との間を隔てる2個のスリット状の切欠き13が形成される。切欠き13は略同一形状、略同一大きさに設定される。給電線路幅の値は、給電線路9のインピーダンスにより決定される。切欠き幅の値は、10μm以上の値に決定される。10μmの値は、給電素子1を、誘電体板の表面に形成するためのエッチングにおける最小加工幅である。切欠き13を外側から画定する、給電素子本体7の2つの細長い部分の幅の値は、10μm以上の値に決定される。給電素子1と無給電素子3との間の空隙の幅、給電素子1と無給電素子5との間の空隙の幅を示すHの値は、10μm以上の値に決定される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を有するマイクロストリップアンテナ、及びその製造方法に関する。
従来、給電素子の前方に、1層の無給電素子を配置する簡単な2層構造によって、これまで3層構造で達成されたと同程度の広帯域機能を得ることの可能な広帯域平面アンテナが提案されている。この広帯域平面アンテナでは、第1層の給電素子及び無給電素子の周波数を目標帯域の両端に設定し、これらの素子の真上に当たる位置に、目標帯域の中心付近の共振周波数を有する無給電素子を配置し、これら複数の周波数の合成により、簡単な2層構造による広帯域化を達成している(例えば特許文献1参照)。
特開平4-157905号公報
ところで、上述した従来の広帯域平面アンテナでは、上記のように広帯域化を図ることは可能であっても、そのままでは該アンテナからの放射パワーを大きくしたり、該アンテナの効率を向上させたりすることができない。
そこで、該アンテナからの放射パワーを大きくしたり、該アンテナの効率を向上させたりしようとすると、該アンテナと該アンテナへの給電周波数との間でインピーダンス整合をとる必要が生じるために、該アンテナを大型化せざるを得なくなる。よって、比較的小型のアンテナで、大きな放射パワーや効率の向上を図りたいとする要求に対応することができないという問題が生じる。
従って本発明の目的は、アンテナ電極のサイズを大型化させること無しに、効率を向上させることが可能なマイクロストリップアンテナを提供することにある。
本発明の第1の観点に従うマイクロストリップアンテナは、全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を有し、上記アンテナ電極には、給電線路が接続されており、上記アンテナ電極は、励振方向に沿って伸びるように形成された複数の空隙により、複数の細長矩形状の電極に分割されており、上記細長形状の電極の少なくとも一つは、給電電極であり、他の細長形状の電極は、直接給電されない無給電電極であり、上記アンテナ電極のサイズは、もし上記空隙が存在しなかったならば、上記給電周波数に対してインピーダンス整合するようなサイズになっている。
本発明の第1の観点に係る好適な実施形態では、上記給電素子、上記無給電素子、及び上記空隙が夫々有する幅の比が、マイクロストリップアンテナへの供給電力に対するマイクロストリップアンテナからの出力電力の比率である効率の向上が見込める値に設定されている。
上記とは別の実施形態では、上記給電素子の長辺と上記無給電素子の長辺とが、略同一長さに設定されている。
また、上記とは別の実施形態では、上記給電素子の上記給電線路が接続されている短辺には、上記給電線路の長辺に沿って切り込まれた所定幅の2つの矩形状のスリットが形成されている。
また、上記とは別の実施形態では、上記給電線路の幅が、上記給電線路のインピーダンスによって決定される。
また、上記とは別の実施形態では、上記各スリットの幅が、10μm以上である。
また、上記とは別の実施形態では、上記空隙の幅が、10μm以上である。
また、上記とは別の実施形態では、上記各スリットと上記給電素子の各長辺とによって夫々画定される、上記給電素子の細長い矩形状の部位の幅が、10μm以上である。
更に、上記とは別の実施形態では、上記給電線路と、上記給電素子、及び上記無給電素子とが、異なる平面上に配置されている。
本発明の第2の観点に従うマイクロストリップアンテナは、全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を、アース板に裏打ちされた誘電体材料から成る基板表面に有し、上記アンテナ電極には、給電線路が接続されており、上記アンテナ電極は、励振方向に沿って伸びるように形成された複数の空隙により、複数の細長矩形状の電極に分割されており、上記空隙には、上記アース板に達しない深さを持った溝が形成されており、上記細長形状の電極の少なくとも一つは、給電電極であり、他の細長形状の電極は、直接給電されない無給電電極であり、上記アンテナ電極のサイズは、もし上記空隙が存在しなかったならば、上記給電周波数に対してインピーダンス整合するようなサイズになっており、上記給電素子には、上記アース板、及び上記基板を通じて上記給電素子に達し、且つ、上記アース板には電気的に接触しない貫通孔が形成され、上記貫通孔を通じて上記給電素子に給電されるようにした。
本発明の第2の観点に係る好適な実施形態では、上記溝の幅が、10μm以上である。
本発明の第3の観点に従うマイクロストリップアンテナの製造方法は、全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を有するマイクロストリップアンテナを製造するためのもので、上記アンテナ電極のサイズを、上記アンテナ電極への給電周波数に対してインピーダンス整合するようなサイズに設定するステップと、上記アンテナ電極に、励振方向に沿って伸びるように複数の空隙を形成して、複数の細長矩形状の電極に分割することにより、上記細長形状の電極の少なくとも一つを、給電電極とし、他の細長形状の電極を、直接給電されない無給電電極とするステップと、上記給電電極とされた上記細長形状の電極に、給電線路を接続するステップと、上記給電電極への供給電力に対する上記給電電極からの出力電力の比率である効率の所期の向上が見込めない場合には、上記給電電極に、その長辺に沿って矩形状のスリットを形成するステップと、を備える。
本発明によれば、アンテナ電極のサイズを大型化させること無しに、効率を向上させることが可能なマイクロストリップアンテナを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るマイクロストリップアンテナ(以下、「アンテナ」と略記する)の要部の構成を示す平面図である。
アンテナは、給電素子と複数の無給電素子とが、同一平面上に配置されている類型に属するもので、アンテナは、図1に示すように、給電素子1と2個の無給電素子3、5とを備え、給電素子1を挟んで給電素子1から略同一の幅の空隙を隔てて2個の無給電素子3、5が対称に配置された構成になっている。給電素子1と、2個の無給電素子3、5とは、例えば肉厚の薄い矩形状の金属板(即ち、アース板)(図示しない)に裏打ちされた肉厚の薄い矩形状の誘電体板(図示しない)の表面に、夫々上述した態様で配置され、固定されている。
この誘電体板には、例えば高周波特性が良好なAL2O3やSiO2等を主成分とするセラミック材料、フッ素樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂材料から成るものが使用されている。
この誘電体板には、例えば高周波特性が良好なAL2O3やSiO2等を主成分とするセラミック材料、フッ素樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂材料から成るものが使用されている。
2個の無給電素子3、5は、細長い矩形状を呈しており、略同一形状、略同一大きさに設定されているものとする。
給電素子1は、全体として細長い略矩形状を呈する給電素子本体7と、給電素子本体7の短辺の略中央部から延在する、給電素子本体7と一体的に形成されている細長い矩形状を呈する給電線路9とから構成されている。給電素子本体7の給電線路9との接続部位には、給電素子本体7側と給電線路9の基部側との間を隔てる2個のスリット状の切欠き(以下、「切欠き」と略記する)11、13が夫々形成されている。切欠き11と切欠き13とは略同一形状、略同一大きさに設定されているものとする。
アンテナには、発振部(図示しない)より符号Pで示す方向から給電線路9を通じて高周波の電流が給電素子1に供給される。
ここで、給電素子1の幅(即ち、給電素子1の短辺の長さ)Wは、下記の(1)式で表すことができる。
W=給電線路9の幅+(切欠き幅×2)+(α×2)・・・・・・(1)
(1)式において、給電線路幅の値は、発振部(図示しない)から出力される高周波の電流を、アンテナに供給するための給電線路9のインピーダンスにより決定される。切欠き幅の値は、10μm以上の値に決定される。より詳しくは、10μm以上、給電線路9の幅の値と同程度の大きさ以下の範囲内で決定される。更に、切欠き11、13を夫々外側から画定する、給電素子本体7の2つの細長い部分の幅を示すαの値は、10μm以上の値に決定される。
次に、給電素子1と無給電素子3との間の空隙の幅、及び給電素子1と無給電素子5との間の距離を示すHの値は、10μm以上の値に決定される。
上述した切欠き幅、α、及びHの値は、50μm〜0.2mmに決定するのが妥当である。
更に、無給電素子3、5の長辺(励振方向の辺)の長さLの値によって、共振周波数が決定される。ここで、共振周波数とは、上述した発振部(図示しない)からアンテナに供給される電力の周波数(給電周波数)と一致するアンテナの固有の周波数のことである。
本実施形態では、給電素子1、及び無給電素子3、5の適宜な箇所に、スルーホール(図示しない)が設けられているものとする。このスルーホールとは、上述した誘電体板を通じてアース板と給電素子1、無給電素子3、5との間を電気的に接続するためのもので、例えば高周波の電流の伝送経路となっている。なお、このスルーホールにON/OFF動作するスイッチング機構を設けて、該スイッチング機構をOFF動作させれば、給電素子1側から無給電素子3、5への高周波の電流の流入を、殆ど阻止することが可能である。
上述した切欠き11、13の幅は、可能な限り小さい方が望ましく、また、上記αの値も、可能な限り小さい方が望ましい。
即ち、固有の周波数が上述した給電周波数と一致するアンテナの給電素子1に、切欠き11、13を形成することによって、アンテナのゲイン(アンテナから放射される電波の指向性強度)や、アンテナの効率(アンテナに供給された電力と、アンテナからの出力電力との割合)を向上させることが可能になる。また、アンテナから放射される電波の到達距離についても、適度な距離範囲に設定することも可能になる。
本実施形態では、給電素子1に、2つの切欠き3、5を形成しているが、給電素子(1)に形成する切欠きは1つでも良い。
因みに、上記Hの値を0.2mmに決定すると、上記Hの値は、40分の1波長に対応するものとなる。
上記構成によれば、小型で高性能な(指向性の良好な)マイクロストリップアンテナを安価で提供することができる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの要部の構成を示す平面図である。
本実施形態では、給電素子15と、複数(図2では、4個)の無給電素子17、19、21、23とを含むアンテナと、給電素子15を通じてアンテナに発振部(図示しない)からの高周波の電流を供給するための給電線路25とが、夫々別の平面上(例えば、アース板(図示しない)が裏打ちされている誘電体基板(図示しない)の裏面)に配置されている。符号Pで示した部位は、給電点であり、この給電点には、誘電体基板(図示しない)からアース板(図示しない)に達するスルーホール(図示しない)が形成されている。このスルーホール(図示しない)は、アース板(図示しない)と電気的に非接触状態に保たれており、このスルーホール(図示しない)を通じて例えば誘電体基板(図示しない)の裏面側に設けられる発振部(図示しない)から給電素子15に対し、高周波の電流が供給される。
本実施形態では、給電素子15には、図1で示したような切欠き(11、13)が形成されていない。給電素子15を挟んで左右対称に無給電素子17、19が、更に、無給電素子17の外側に無給電素子21が、無給電素子19の外側に無給電素子23が、夫々配置された構成になっている。給電素子15と無給電素子17、19との間の空隙の幅、無給電素子17と無給電素子21との間の空隙の幅、及び無給電素子19と無給電素子23との間の空隙の幅は、夫々略同一に決定されている。給電素子1と、4個の無給電素子17、19、21、23とは、例えば肉厚の薄い矩形状のアース板(図示しない)に裏打ちされた肉厚の薄い矩形状の誘電体板(図示しない)の表面に、夫々上述した態様で配置され、固定されている。この誘電体板には、例えば高周波特性が良好なAL2O3やSiO2等を主成分とするセラミック材料、フッ素樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂材料から成るものが使用されている。
本実施形態では、給電素子15には、図1で示したような切欠き(11、13)が形成されていない。給電素子15を挟んで左右対称に無給電素子17、19が、更に、無給電素子17の外側に無給電素子21が、無給電素子19の外側に無給電素子23が、夫々配置された構成になっている。給電素子15と無給電素子17、19との間の空隙の幅、無給電素子17と無給電素子21との間の空隙の幅、及び無給電素子19と無給電素子23との間の空隙の幅は、夫々略同一に決定されている。給電素子1と、4個の無給電素子17、19、21、23とは、例えば肉厚の薄い矩形状のアース板(図示しない)に裏打ちされた肉厚の薄い矩形状の誘電体板(図示しない)の表面に、夫々上述した態様で配置され、固定されている。この誘電体板には、例えば高周波特性が良好なAL2O3やSiO2等を主成分とするセラミック材料、フッ素樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂材料から成るものが使用されている。
本実施形態においても、第1の実施形態におけると同様に、小型で高性能な(指向性の良好な)マイクロストリップアンテナを安価で提供することができる。
図3は、本発明の第3の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの要部の構成を示す平面図である。
本実施形態では、図1で示した第1の実施形態に係るアンテナと同一構成のアンテナが、複数個(図3では、2個)設けられている。即ち、図3に示すように、2個のアンテナ25、27は、相当の距離を隔てて配置されている。アンテナ25側の給電素子29と、アンテナ27側の給電素子31とは、略コ字状に分岐している給電線路33と電気的に接続されており、アンテナ25、27には、給電線路33を通じて上述した発振部(図示しない)からの高周波の電流が供給される。
アンテナ25、27と、給電線路33とは、例えば肉厚の薄い矩形状のアース板(図示しない)に裏打ちされた肉厚の薄い矩形状の誘電体板(図示しない)の表面に、夫々上述した態様で配置され、固定されている。この誘電体板には、例えば高周波特性が良好なAL2O3やSiO2等を主成分とするセラミック材料、フッ素樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂材料から成るものが使用されている。
本実施形態においても、上述したスルーホール(図示しない)が、給電素子29、31、及び無給電素子35、37、39、41の適宜な箇所に設けられているものとする。
本実施形態においても、第1、第2の実施形態におけると同様に、小型で高性能な(指向性の良好な)マイクロストリップアンテナを安価で提供することができる。
図4は、本発明の第4の実施形態に係るマイクロストリップアンテナの要部の構成を示す断面図である。
本実施形態では、肉厚の薄い矩形状のアース板43に裏打ちされた肉厚の厚い直方体形状の誘電体板(基板)45の表面に、エッチング法により、給電素子47、及び複数(2個)の無給電素子49、51が形成されている。給電素子47、及び無給電素子49、51は、例えば図1で示した態様で、基板45の表面に配置、固定されている。基板45には、例えば高周波特性が良好なAL2O3やSiO2等を主成分とするセラミック材料、フッ素樹脂やポリイミド樹脂を主成分とする樹脂材料から成るものが使用されている。
本実施形態においても、第1乃至第3の実施形態におけると同様に、小型で高性能な(指向性の良好な)マイクロストリップアンテナを安価で提供することができる。
図5は、本発明の第4の実施形態の変形例に係るマイクロストリップアンテナの要部の構成を示す断面図である。
本変形例では、肉厚の薄い矩形状のアース板43に裏打ちされた肉厚の厚い直方体形状の誘電体板(基板)45の表面に、レーザ加工や、サンドブラスト加工により給電素子47をトリミングして無給電素子49を形成すると共に、給電素子47と無給電素子49との間の空隙51、53に溝を形成している。溝51、53の深さTは、深い程良いがアース板43にまで達すると、アンテナにおけるインピーダンスの整合がずれる。そのため、溝51、53の深さTは、アース板43に達しない深さに設定する必要がある。
上記溝51、53によって、アンテナから放射される電波の周波数調整や、出力調整が可能になる。
本変形例によれば、誘電体板45に溝51、53を形成することにより、誘電体板45の容積が小さくなるので、アンテナからの出力、及びアンテナの効率(アンテナに供給された電力と、アンテナからの出力電力との割合)を向上させることが可能になる。
本変形例においても、第1乃至第4の実施形態におけると同様に、小型で高性能な(指向性の良好な)マイクロストリップアンテナを安価で提供することができる。
図6は、本発明に係る給電素子の形状の最適化についての実験データを示した図、図7は、本発明に係る給電素子と無給電素子との間の空隙の幅の最適化についての実験データを示した図、図8は、本発明に係る無給電素子の形状の最適化についての実験データを示した図である。
図6において、図6(a)の横軸は給電素子の幅(単位mm)を、縦軸はアンテナからの放射パワー(単位mW)を、夫々示し、また、図6(b)の横軸は給電素子の幅(単位mm)を、縦軸はアンテナにおける効率(単位%)を、夫々示す。
図6(a)から、給電素子の幅が0.5mmのときに、アンテナからの放射パワーが最大(略1.75mV)になり、また、図6(b)から、給電素子の幅が略0.3mmのときに、アンテナにおける効率が最大(66%)になることが分かる。
よって、図6(a)、及び図6(b)で示したデータと、アンテナの製造設備の標準的な工程能力とを考慮すると、給電素子の幅を0.3mm、又は0.5mmに決定するのが最も望ましいと思料される。
次に、図7において、図7(a)の横軸は給電素子と無給電素子との間の空隙の幅(単位mm)を、縦軸はアンテナからの放射パワー(単位mW)を、夫々示し、また、図7(b)の横軸は給電素子と無給電素子との間の空隙の幅(単位mm)を、縦軸はアンテナにおける効率(単位%)を、夫々示す。
図7(a)から、給電素子と無給電素子との間の空隙の幅が0.05mmのときに、アンテナからの放射パワーが最大(略1.53mV)になり、また、図7(b)から、給電素子と無給電素子との間の空隙の幅が0.2mmのときに、アンテナにおける効率が最大(68%)になることが分かる。
よって、図7(a)、及び図7(b)で示したデータと、アンテナの製造設備の標準的な工程能力とを考慮すると、給電素子と無給電素子との間の空隙の幅を0.2mm、又は0.1mmに決定するのが最も望ましいと思料される。
次に、図8において、図8(a)の横軸は無給電素子の幅(単位mm)を、縦軸はアンテナからの放射パワー(単位mW)を、夫々示し、また、図8(b)の横軸は無給電素子の幅(単位mm)を、縦軸はアンテナにおける効率(単位%)を、夫々示す。
図8(a)から、無給電素子の幅が0.75mm、又は1.75mmのときに、アンテナからの放射パワーが最大(略1.55mV)になり、また、図8(b)から、無給電素子の幅が0.35mmのときに、アンテナにおける効率が最大(65%)になることが分かる。
よって、図8(a)、及び図8(b)で示したデータと、アンテナの製造設備の標準的な工程能力とを考慮すると、無給電素子の幅を0.75mm、又は1.75mmに決定するのが最も望ましいと思料される。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
1 給電素子
3、5 無給電素子
7 給電素子本体
9 給電線路
11、13 スリット状の切欠き
51、53 溝
3、5 無給電素子
7 給電素子本体
9 給電線路
11、13 スリット状の切欠き
51、53 溝
Claims (12)
- 全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を有し、
前記アンテナ電極には、給電線路が接続されており、
前記アンテナ電極は、励振方向に沿って伸びるように形成された複数の空隙により、複数の細長矩形状の電極に分割されており、
前記細長形状の電極の少なくとも一つは、給電電極であり、
他の細長形状の電極は、直接給電されない無給電電極であり、
前記アンテナ電極のサイズは、もし前記空隙が存在しなかったならば、前記給電周波数に対してインピーダンス整合するようなサイズになっているマイクロストリップアンテナ。 - 請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記給電素子、前記無給電素子、及び前記空隙が夫々有する幅の比が、マイクロストリップアンテナへの供給電力に対するマイクロストリップアンテナからの出力電力の比率である効率の向上が見込める値に設定されているマイクロストリップアンテナ。 - 請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記給電素子の長辺と前記無給電素子の長辺とが、略同一長さに設定されているマイクロストリップアンテナ。 - 請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記給電素子の前記給電線路が接続されている短辺には、前記給電線路の長辺に沿って切り込まれた所定幅の2つの矩形状のスリットが形成されているマイクロストリップアンテナ。 - 請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記給電線路の幅が、前記給電線路のインピーダンスによって決定されるマイクロストリップアンテナ。 - 請求項4記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記各スリットの幅が、10μm以上であるマイクロストリップアンテナ。 - 請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記空隙の幅が、10μm以上であるマイクロストリップアンテナ。 - 請求項4記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記各スリットと前記給電素子の各長辺とによって夫々画定される、前記給電素子の細長い矩形状の部位の幅が、10μm以上であるマイクロストリップアンテナ。 - 請求項1記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記給電線路と、前記給電素子、及び前記無給電素子とが、異なる平面上に配置されているマイクロストリップアンテナ。 - 全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を、アース板に裏打ちされた誘電体材料から成る基板表面に有し、
前記アンテナ電極には、給電線路が接続されており、
前記アンテナ電極は、励振方向に沿って伸びるように形成された複数の空隙により、複数の細長矩形状の電極に分割されており、
前記空隙には、前記アース板に達しない深さを持った溝が形成されており、
前記細長形状の電極の少なくとも一つは、給電電極であり、
他の細長形状の電極は、直接給電されない無給電電極であり、
前記アンテナ電極のサイズは、もし前記空隙が存在しなかったならば、前記給電周波数に対してインピーダンス整合するようなサイズになっており、
前記給電素子には、前記アース板、及び前記基板を通じて前記給電素子に達し、且つ、前記アース板には電気的に接触しない貫通孔が形成され、
前記貫通孔を通じて前記給電素子に給電されるようにしたマイクロストリップアンテナ。 - 請求項10記載のマイクロストリップアンテナにおいて、
前記溝の幅が、10μm以上であるマイクロストリップアンテナ。 - 全体として矩形平板形状を呈したアンテナ電極を有するマイクロストリップアンテナの製造方法において、
前記アンテナ電極のサイズを、前記アンテナ電極への給電周波数に対してインピーダンス整合するようなサイズに設定するステップと、
前記アンテナ電極に、励振方向に沿って伸びるように複数の空隙を形成して、複数の細長矩形状の電極に分割することにより、前記細長形状の電極の少なくとも一つを、給電電極とし、他の細長形状の電極を、直接給電されない無給電電極とするステップと、
前記給電電極とされた前記細長形状の電極に、給電線路を接続するステップと、
前記給電電極への供給電力に対する前記給電電極からの出力電力の比率である効率の所期の向上が見込めない場合には、前記給電電極に、その長辺に沿って矩形状のスリットを形成するステップと、
を備えるマイクロストリップアンテナの製造方法。
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JP2004362307A JP2006173963A (ja) | 2004-12-15 | 2004-12-15 | マイクロストリップアンテナ、及びその製造方法 |
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JP2021136624A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | 京セラ株式会社 | アンテナ素子及びアレイアンテナ |
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-
2004
- 2004-12-15 JP JP2004362307A patent/JP2006173963A/ja active Pending
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