JP6867274B2 - アレイアンテナ基板および通信モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、例えばマイクロ波、ミリ波等の高周波信号を送受信するアレイアンテナ基板、および通信モジュールに関するものである。
近年、無線PAN(Personal Area Network)や車載レーダーなどに、マイクロ波また
はミリ波等の高周波信号を送受信するアンテナ素子が用いられるようになっている。このようなアンテナ素子としては、誘電体共振器アンテナが知られており、ゲインを向上させる目的で、このようなアンテナ素子が1つの誘電体基板に平面方向に複数配列されたアレイアンテナ基板が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照。)。
特開平11−239017号公報 特開2012−44484号公報
特許文献2記載のアレイアンテナ基板は、アンテナ素子における帯状導体の幅寸法を送受信する高周波信号の自由空間波長の1/4以下とすることで、サイドローブの発生を抑え、小型のアレイ基板とするものである。
しかしながら、アレイアンテナ基板にはさらなる小型化およびゲインの向上などのアンテナ特性のさらなる向上が要求されている。
本開示のアレイアンテナ基板は、複数の誘電体層が積層されてなり、第1の面および第2の面を有する誘電体基板と、該誘電体基板の第1の面に設けられ、高周波信号を送信または受信するための開口を有する表面導体、長さ方向が第1の方向であるスロットを有する接地導体、および長さ方向が前記第1の方向と直交する第2の方向である給電線路導体が、この順で、間に前記誘電体層を挟んで互いに対向して配置されており、前記開口に沿って周状に所定の間隔を空けて設けられ、前記誘電体層を貫通している複数の貫通導体によって、前記表面導体と前記接地導体とが電気的に接続されているアンテナ素子領域と、該アンテナ素子領域が、前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一方に複数個接して配列されているアレイ部と、を備えており、前記表面導体は、前記開口を第2の方向に挟んで位置する一対の帯状導体と、前記開口を第1の方向に挟んで位置しており、前記一対の帯状導体の近接する端部同士を接続する一対の接続導体とによって前記開口が規定されており、前記高周波信号の自由空間波長をλとしたとき、前記アンテナ素子領域の配列のピッチはλ/2であり、前記表面導体の前記開口は一辺の長さがλ/2未満の正方形状であり、前記アレイ部における前記第2の方向の両端に位置する前記帯状導体の前記第2方向の幅はλ/8〜3λ/8であり、前記アレイ部における前記第1の方向の両端に位置する前記接続導体の前記第1の方向の幅はλ/8以下である。
本開示の1つの態様のアレイアンテナ基板によれば、上記構成であることから、小型でアンテナ特性が向上したものとなる。
アレイアンテナ基板の一例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は平面図である。 図1に示すアレイアンテナ基板におけるA部の一部を分解して示す分解斜視図である。 アレイアンテナ基板の他の例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は(a)のB部を拡大して示す平面図である。 (a)および(b)はいずれもアレイアンテナ基板の他の例における要部を拡大して示す平面図である。 通信モジュールの一例を示し、(a)は第1の面側からの斜視図であり、(b)は(a)のB−B線における断面図であり、(c)は第2の面側からの斜視図である。 図5の通信モジュールにおけるアレイアンテナ基板の一部を分解して示す分解斜視図である。 (a)および(b)は、アレイアンテナ基板の一部を示す平面図である。 (a)は帯状導体の幅とゲインの関係を示すグラフであり、(b)は帯状導体の幅とサイドローブの関係を示すグラフである。 (a)は接続導体の幅とゲインの関係を示すグラフであり、(b)は接続導体の幅とサイドローブの関係を示すグラフである。
アレイアンテナ基板について、添付の図面を参照して説明する。各図面には、説明の便宜上、xyz直交座標を付しており、以下、z方向の正側を上方として上面等の語を用いて説明する場合がある。なお、以下の説明における上下の区別は便宜的なものであり、実際にアレイアンテナ基板が使用されるときの上下を限定するものではない。図1は本開示のアレイアンテナ基板の一例を示し、図1(a)は第1の面(上面)側からの斜視図であり、図1(b)は平面図(上面図)である。図2は図1に示すアレイアンテナ基板におけるA部の一部(アンテナ素子領域)を分解して示す分解斜視図である。図3はアレイアンテナ基板の他の例を示し、(a)は第1の面(上面)側からの斜視図であり、(b)は(a)のB部を拡大して示す平面図(上面図)である。図4(a)および図4(b)はいずれもアレイアンテナ基板の他の例における要部を拡大して示す平面図(上面図)である。図5は通信モジュールの一例を示し、図5(a)は第1の面(上面)側からの斜視図であり、図5(b)は図5(a)のB−B線における断面図であり、図5(c)は第2の面(下面)側からの斜視図である。図6は図5の通信モジュールにおけるアレイアンテナ基板の一部を分解して示す、第1の面(上面)側からの分解斜視図である。図7(a)および図7(b)は、アレイアンテナ基板の一部を示す平面図である。
アレイアンテナ基板100は、図1、図3および図5に示す例のように、第1の面11および第2の面12を有する誘電体基板1に、複数のアンテナ素子領域101が配列されたものである。言い換えれば、アレイアンテナ基板100は、複数のアンテナ素子領域101が複数個配列されているアレイ部102を備えている。誘電体基板1は、図5に示す例のように、複数の誘電体層1aが積層されてなるものである。図5に示す例では、誘電体基板1は7層の誘電体層1aを有している。
アンテナ素子領域101は、図1〜図6に示す例のように、誘電体基板1の第1の面11に設けられ、高周波信号を送信または受信するための開口2aを有する表面導体2、長さ方向が第1の方向であるスロット3aを有する接地導体3、および長さ方向が第1の方向と直交する第2の方向である給電線路導体4を有している。第1の方向は送受信する高周波信号の磁界方向である。図1〜図6に示す例においては、第1の方向はx方向であり、第2の方向はy方向である。各アンテナ素子領域101において、表面導体2、接地導
体3および給電線路導体4が、この順で、間に誘電体層1aを挟んで互いに対向して配置されている。表面導体2と接地導体3とは、開口2aに沿って周状に所定の間隔を空けて設けられ、誘電体層1aを貫通している複数の貫通導体5によって、電気的に接続されている。言い換えれば、各アンテナ素子領域101は、誘電体共振器アンテナである。このような構成により、アンテナ素子領域101には誘電体共振器アンテナが構成されている。なお、貫通導体5は、図2においては破線で示しており、接続端である両端部は黒丸で示している。図2においては、見やすいように、4つのアンテナ素子領域101のうちの3つについては貫通導体5を省略している。また、図6においては、全ての貫通導体5を省略している。
アレイ部102において、複数のアンテナ素子領域101が、第1の方向および第2の方向の少なくとも一方に複数個接して配列されている。図1に示す例のアレイアンテナ基板100は、第1の方向(x方向)に4つ、第2の方向(y方向)に2つのアンテナ素子領域101が配列されたアレイ部102を1つ備えている。図3に示す例のアレイアンテナ基板100は、第1の方向(x方向)に2つ、第2の方向(y方向)に8つのアンテナ素子領域101が配列されたアレイ部102を2つ備えており、アレイ部102は第1の方向に配列されている。図5に示す例のアレイアンテナ基板100は、第1の方向(x方向)に8つ、第2の方向(y方向)に2つのアンテナ素子領域101が配列されたアレイ部102を2つ備えており、アレイ部102は第2の方向に配列されている。なお、図1、図3および図5において、1つのアレイ部102は二点鎖線で囲んで示しており、アンテナ素子領域101の外縁を長破線で示している。
表面導体2は、開口2aを第2の方向に挟んで位置する一対の帯状導体21と、開口2aを第1の方向に挟んで位置しており、一対の帯状導体21の近接する端部同士を接続する一対の接続導体22とによって開口2aが規定されている。表面導体2の開口2aは正方形状である。図1〜図6において、図4(a)以外は正方形である。図4(a)以外の例では、図3(b)および図4(b)に平面図で示すように、貫通導体5は、平面視で表面導体2の開口2aより外側に位置しており、開口2aの外側で表面導体2に接続している。これに対して図4(a)に示す例では、貫通導体5は、平面視で半分が開口2a内に位置して半分が開口2aの外側に位置している。貫通導体5と表面導体2との接続性を高めるために、開口2aの形状は、正方形の辺の一部が内側に突出した形状となっている。開口2aの形状が正方形状であるとは、正方形だけでなくこのような形状を含んでいることを表している。
そして、開口2aから送信または受信される高周波信号の自由空間波長をλとしたとき、アンテナ素子領域101の配列のピッチp1,p2はλ/2であり、表面導体2の開口2aは一辺の長さがλ/2未満の正方形状であり、アレイ部102における第2の方向の両端に位置する帯状導体21の第2の方向の幅w2はλ/8〜3λ/8であり、アレイ部102における第1の方向の両端に位置する接続導体22の第1の方向の幅w1はλ/8以下である。
このようなアレイアンテナ基板100によれば、アンテナ素子領域101の配列のピッチp1,p2はλ/2であるので、第1の方向および第2の方向に隣り合うアンテナ素子領域101から放射される電波の位相差が180°になり、第1の方向および第2の方向に放射する電波が相殺され、サイドローブが低減される。また、表面導体2の開口2aは一辺の長さがλ/2未満の正方形状であるので、開口2aの大きさを、ピッチp1、p2がλ/2の時に最大にすることができるため、ゲインを向上できる。また、アレイ部102における第2方向の両端に位置する帯状導体21の第2方向の幅w2はλ/8〜3λ/8であるので、帯状導体21の第2の方向の幅w2がλ/8以上と広いことによって第2の方向(y方向)と上方(z方向)によるyz面内のサイドローブを低くすることができ
るとともに、帯状導体21の第2の方向の幅w2が3λ/8以下であることによってゲインの低下を抑えることができる。また、アレイ部102における第1方向の両端に位置する接続導体22の第1方向の幅w1はλ/8以下であるので接続導体22の幅が広いことによるゲインの低下と、サイドローブの増加を抑えることができる。
隣接する2つのアンテナ素子領域101の境界(図中の長破線)上に1列に貫通導体5を配列して、隣接する2つのアンテナ素子領域101間で共通の貫通導体5とすることもできる。これに対して、図3(b)および図4に示す例のように、隣接する2つのアンテナ素子領域101の境界部、すなわち隣接する2つの開口2aの間において、貫通導体5は、隣接するアンテナ素子領域101のそれぞれの開口2aに沿って設けられて、平面透視で2列にすることができる。
貫通導体5を隣接するアンテナ素子領域101のそれぞれの開口2aに沿って2列に設けることで、隣接する2つのアンテナ素子領域101間のアイソレーションを向上でき、アレイアンテナの動作性能を向上させることができる。
図3(b)および図4(a)に示す例においては、2列に配列された貫通導体5は、第2の方向における位置が同じである。言い換えれば、2列に配列された貫通導体5は、第1の方向に側面視した場合に、互いに重なる位置にある。これに対して、図4(b)に示す例では、2列に配列された貫通導体5は、第2の方向における位置が異なっており、第1の方向に側面視した場合に、互いに重なる位置にある。言い換えれば、貫通導体5は、隣接する2つのアンテナ素子領域101の境界部において平面透視で千鳥状配列とすることができる。
ゲインを大きくするために開口2aをできるだけ大きくしようとすると、隣接するアンテナ素子領域101の開口2a間に配置された2列の貫通導体5の間の間隔が小さくなる。間隔が小さくなると隣接するアンテナ素子領域間のアイソレーションが劣化したり、誘電体基板の貫通導体5間にクラックが発生したりする場合がある。千鳥配列にすることで間隔を大きくすることができるので、隣接するアンテナ素子領域間のアイソレーションを維持でき、誘電体基板の貫通導体5間にクラックの発生する可能性を低減することができる。
図2に示す例のように、各アンテナ素子領域101の給電線路導体4には給電配線導体4aが接続されている。各アンテナ素子領域101が電波を送信する場合は、たとえば高周波用半導体素子から出力された高周波信号が、給電配線導体4aにより各給電線路導体4に伝送され、給電線路導体4と電磁気的に結合されている接地導体3のスロット3aを介して、表面導体2、貫通導体5、接地導体3で囲まれた共振領域を伝送して表面導体2の開口2aから放射される。なお、電波を受信する場合は、表面導体2の開口2aで電波を受信し、送信の場合とは逆の流れで高周波信号が給電線路導体4に到達する。
アレイアンテナは同じ構造および寸法のアンテナを複数近接して配列することで、ゲインを高めようとするものである。複数のアンテナ素子領域101で送受信する高周波信号はその特性のばらつきが小さいことが望まれる。そのためには、各アンテナ素子領域101の給電線路導体4へ高周波信号を伝送する給電配線導体4aの伝送ばらつきが小さい必要がある。この伝送ばらつきは、各アンテナ素子領域101の給電線路導体4までの給電配線導体4aの伝送損失のばらつきが小さければ小さいものとなる。伝送損失のばらつきは伝送線路の長さおよび形状を同等にすることで小さくすることができる。
図5に示す例では1つのアレイ部102において第1の方向に8つのアンテナ素子領域101が配列され、第2の方向に2つのアンテナ素子領域101が配列されている。そし
て、図6に示す例のように、第1の方向に配列された8つのアンテナ素子領域101の給電線路導体4のそれぞれに接続された給電配線導体4aが設けられている。この給電配線導体4aは、1つの給電端4bから1列に配列された8つの給電線路導体4へ枝分かれしており、全体の形状はトーナメント表のような形状である。1つの給電端4b側から各給電線路導体4へたどった場合の最初の分岐点から2つの2番目の分岐点までの部分は、給電端4bと分岐点との間の線路に対して線対称な形状である。第2の分岐点から2つの第3の分岐点までの部分および第3の分岐点から2つの給電線路導体4までの各部分についても同様で、それぞれの分岐点で線対称である。線対称であるので、線路の屈曲の角度や回数および長さが同じである。そのため、給電端4bから8つの給電線路導体4までの伝送損失は同程度となる。図6に示す例のアレイアンテナ基板100においては、アンテナ素子領域101が第1の方向に配列された列を2つ備えるアレイ部102を2つ備えている。また、各列に1つずつ計4つの給電配線導体4aを備えている。1つのアレイ部102における2つの給電配線導体4aは全体の形状は異なるが、給電端4bから給電線路導体4までの間における線路の屈曲の角度や回数および長さは同じである。そして、2つのアレイ部102間において、アンテナ素子領域101および給電配線導体4aの大きさおよび形状は同じである。この例のように、1つのアレイ部102において第1の方向および第2の方向の両方向に複数個のアンテナ素子領域101が配列されている場合は、配列されているアンテナ素子領域101の数が多い方向のものを給電配線導体4aで接続すると、トーナメント表型の給電配線導体4aで1つの給電端4bに集約するのが容易である。
このように、1つの給電端4bから1列に配列された複数のアンテナ素子領域101の各給電線路導体4までの間の伝送損失のばらつきを小さくするために、1つのアレイ部102において、アンテナ素子領域101は第1の方向および第2の方向に2のn乗個(nは正の整数)配列されているものとすることができる。これ以外の場合、例えば3つのアンテナ素子領域101が一列に配列されている場合は、1つの給電端4bから各給電線路導体4までの長さが同じである給電配線導体4aとすることはできる。しかしながら、給電端4bから各給電線路導体4までの間の線路の形状、例えば屈曲する角度あるいは回数が異なるものとなってしまうので、伝送損失にばらつきが生じてしまう。
図7(a)および図7(b)は、図6における給電配線導体4aが設けられている誘電体層1aの平面図の他の例を示している。図6に示す例では、1つのアレイ部102に28個のアンテナ素子領域101の列が2つあり、それぞれの列に1つの給電端4bから分岐を繰り返して8つの給電線路導体4に接続する給電配線導体4aが設けられている。すなわち、1つのアレイ部102に2つの給電端4bがある。これに対して図7(a)に示す例では、この2つの給電端24bを1つにまとめたような給電配線導体4aである。1つの給電端4bから分岐した後の給電配線導体4aの形状は、図6に示す例の給電配線導体4aと同様である。1つのアレイ部102内の各アンテナ素子領域101の特性のばらつきが小さいものとなる。
図7(b)に示す例の給電配線導体4aは図6に示す例と同じであるが、給電配線導体4aを囲むように黒丸で示す貫通導体が配列されている。この貫通導体は上方に位置する接地導体3に接続されている。貫通導体が電磁界シールドとなり、給電配線導体4a間のアイソレーション特性が向上する。アイソレーション特性が向上することで、給電配線導体4a間の影響が小さくなり、たとえば進行方向が逆向きの電磁界信号が打ち消されることが少なくなるため、アンテナから送受信される信号の劣化を防ぐことができる。よって、ゲインの高いアレイアンテナ基板100となる。
以上のようなアレイアンテナ基板100は、例えば誘電体基板1の第1の面11とは反対側の第2の面12に設けられた電極6を備えており、この電極を介して外部回路に接続
される。電極6は誘電体基板1に設けられた配線導体を介して接地導体3および給電配線導体4aに電気的に接続されている。これにより外部回路、例えば外部回路基板に搭載された高周波用半導体素子とアンテナ素子領域101の給電線路導体4とが電気的に接続され、高周波信号が伝送される。
図5に示す例のアレイアンテナ基板100のように、誘電体基板1の第1の面11とは反対側の第2の面12に半導体素子201の搭載部103を有しているアレイアンテナ基板100とすることができる。そして、このようなアレイアンテナ基板100の搭載部103に半導体素子を搭載することで通信モジュール200とすることができる。外部回路基板に半導体素子201とアレイアンテナ基板を搭載して通信モジュールとする場合に比較して、半導体素子201とアンテナ素子領域101(の給電線路導体)との間の配線長が短くなるので、損失が小さく高周波信号の送信および受信の効率の良いものとなる。また、アレイアンテナ基板100と半導体素子201とが重なって配置されるので、小型の通信モジュール100となる。図5に示す例の通信モジュール200のアレイアンテナ基板100はアレイ部102を2つ備えているので、例えば、1つのアレイ部102を送信用とし、他の1つのアレイ部102を受信用とすることができる。このような通信モジュール200は、例えば車間測定用の車載レーダー装置に用いることができる。
図5に示す例のアレイアンテナ基板100における搭載部103は、誘電体基板1の第2の面12の中央部に設けられた凹部であり、凹部の底面に設けられた接続パッド(不図示)と半導体素子201の電極(不図示)とが電気的に接続される。誘電体基板1の第2の面12における凹部の周囲には電極6がある。電極6は誘電体基板1に設けられた配線導体(不図示)を介して接地導体3および接続パッドに電気的に接続されている。接続パッドはまた、誘電体基板1の内部に設けられた配線導体を介して給電配線導体4aに接続されている。
誘電体基板1は凹部を有していない平板状であってもよいが、凹部を有していると半導体素子201がアレイアンテナ基板100(誘電体基板1の第2の面12)から突出していないので、半導体素子の保護が容易であり、また電極6と外部回路基板との接続が容易である。アレイアンテナ基板100における搭載部103が誘電体基板1の第2の面12に設けられた凹部である場合は、凹部内に封止樹脂を充填して半導体素子201を封止することもできる。
半導体素子201は、信号処理、増幅、送受切換、位相切換、周波数切換等をするための回路を備えており、この回路によりアレイアンテナ基板100で送受信する信号が制御される。
誘電体基板1は、アレイアンテナ基板100の基本的な構造部分であり、アレイアンテナ基板100としての機械的な強度の確保、および複数の表面導体2と接地導体3との間等の導体間の絶縁性の確保等の機能を有している。誘電体基板1は、例えば上から見たときに(平面視において)正方形状または長方形状等の四角形状で、平板状である。誘電体基板1の寸法は、例えば、四角形の一辺の長さが3mm〜100mmで、厚みが0.3mm〜3mmとすることができる。
誘電体基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体、ガラスセラミック焼結体、ムライト質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料から成る誘電体材料からなる複数の誘電体層1aが積層されて形成されている。図5に示す例では誘電体層1aは7層であるが、誘電体層1aの層数はこれらに限られるものではない。
誘電体基板1は、例えばガラスセラミック焼結体からなる場合であれば、次のようにし
て製作することができる。まず、ガラス成分となる酸化ケイ素、酸化ホウ素およびフィラー成分となる酸化アルミニウム等の粉末を主成分とする原料粉末を、有機溶剤、バインダと混練してスラリーとするとともに、このスラリーをドクターブレード法またはリップコータ法等の成形方法でシート状に成形して誘電体基板1の誘電体層1aとなるセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)を作製する。次に、複数のグリーンシートを積層して積層体を作製する。その後、この積層体を約900〜1000℃程度の温度で焼
成することによって誘電体基板1を製作することができる。
誘電体基板1を含むアレイアンテナ基板100は、このようなアレイアンテナ基板100となる複数の基板領域が母基板に配列された多数個取り基板として製作することもできる。複数の基板領域を含む母基板を、基板領域毎に分割して複数のアレイアンテナ基板100をより効率よく製作することもできる。この場合には、母基板のうち基板領域の境界に沿って分割用の溝が設けられていてもよい。
配線導体は、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウム、金、白金、ニッケルまたはコバルト等の金属、またはこれらの金属を含む合金の金属材料を導体材料として主に含むものである。このような金属材料は、メタライズ層またはめっき層等の金属層として誘電体基板1の表面に設けられている。この金属層は、1層でもよく、複数層でもよい。また、このような金属材料は、メタライズ層の金属層として誘電体基板1の内部に設けられている。
表面導体2、接地導体3、給電線路導体4、給電配線導体4a、層間導体5aおよび電極6は、例えば、銅のメタライズ層である場合には、銅の粉末を有機溶剤および有機バインダと混合して作製した金属ペーストを誘電体層1aとなるグリーンシートの所定位置にスクリーン印刷法等の方法で印刷してグリーンシートとともに焼成する方法で形成することができる。また、貫通導体5は、上記の金属ペーストの印刷に先駆けてグリーンシートの所定の位置に貫通孔を設け、上記と同様の金属ペーストをこの貫通孔に充填しておくことで形成することができる。
また、誘電体基板1の表面に設けられる表面導体2および電極6の露出表面には、電解めっき法または無電解めっき法等のめっき法でニッケルおよび金等のめっき層がさらに被着されていてもよい。この場合、前述したように多数個取り基板の形態でアレイアンテナ基板100を製作する際に、複数の基板領域の配線導体を互いに電気的に接続させておけば、複数のアレイアンテナ基板100の配線導体に一括してめっき層を被着させることもできる。
接地導体3の大きさは、アレイアンテナ基板100に求められるアンテナ特性に応じて、また、誘電体層1aの比誘電率および厚みによって、適宜設定することができる。また、接地導体3に設けられるスロット3aおよび給電線路導体4の寸法についても同様である。1つのアレイ部102内における各アンテナ素子領域101の構成および寸法は同じものであるが、異なるアレイ部102間では、各部の寸法等が異なり、アンテナ特性が異なるものとすることができる。
アレイ部102間の間隔は、アンテナ素子の特性により、要求されるアイソレーションが確保できる間隔とすればよいが、例えば、1mm〜10mmとすることができる。
本実施形態のアレイアンテナ基板100のアンテナ特性については、シミュレーションにより得られた放射パターンに基づいて評価した。シミュレーションに用いたアレイアンテナ基板100のモデルは、以下の通りである。
誘電体基板1は、誘電体層1aの材質をいわゆるガラスセラミックス等の低温焼成セラミックスを想定し、比誘電率を約6とした。誘電体層1aの厚みは0.1mmとし、誘電体層1aを5層積層した誘電体基板1とした。
第1の方向および第2の方向ともに2つのアンテナ素子領域101を持つ、2×2のアレイ部102を1つ備えるアレイアンテナ構造にてシミュレーションを実施した。なお、周波数はミリ波レーダーに使用される79GHzを用いた。79GHzにおいて、自由空間波長λは約4mmであり、λ/2は約2mmとなる。アンテナのピッチp1、p2は双方とも2mmとし、開口2aの1辺の長さは1.8mmとした。
図8は、帯状導体21の第2方向の幅w2を0.15mm〜2mmに変化させ、接続導体22の第1方向の幅w1を0.15mmとしたときの帯状導体21の第2方向の幅w2に対するゲイン(図8(a))およびサイドローブ(図8(b))の関係を示すシミュレーション結果によるグラフである。ゲイン、サイドローブのグラフにおいて、横軸が帯状導体21の第2方向の幅w2、縦軸がそれぞれゲイン(単位:dBi)、サイドローブ(単位:dB)であり、データは左から、W2が0.15mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mmの結果を示している。
ゲインのグラフ(図8(a))において、帯状導体21の第2方向の幅w2が2mmではゲインが大きく低下し、1.5mm以上ではゲインが高いことが確認できる。なお、今回シミュレーションに用いた周波数79GHzにおいて、3λ/8が約1.4mmであり、3λ/8以下であれば、ゲインを高く維持できる。
また、サイドローブのグラフ(図8(b))において、帯状導体21の第2の方向の幅w2が0.5mm以上でサイドローブが低く、良好であることが確認できる。なお、今回シミュレーションに用いた周波数79GHzにおいて、λ/8が約0.4mmであり、λ/8以上であればサイドローブを低減できる。
以上より、帯状導体21の第2の方向の幅w2が3λ/8以下にすることによってゲインの低下を抑えることができるとともに、帯状導体21の第2の方向の幅w2がλ/8以上にすることによってサイドローブを低くすることができる。
一方、図9は、接続導体22の第1方向の幅w1を0.15mm〜2mmに変化させ、帯状導体21の第2方向の幅w2を0.15mmとしたときの接続導体22の第1方向の幅w1に対するゲイン(図9(a))およびサイドローブ(図9(b))の関係を示すシミュレーション結果によるグラフである。ゲイン、サイドローブのグラフにおいて、横軸が帯状導体21の第2方向の幅w2、縦軸がそれぞれゲイン(単位:dBi)、サイドローブ(単位:dB)であり、データは左から、W2が0.15mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mmの結果を示している。
ゲインのグラフ(図9(a))において、接続導体22の第1方向の幅w1が0.5mm以上ではゲインが低下し、0.15mmのときゲインが最大であることが確認できる。なお、今回シミュレーションに用いた周波数79GHzにおいて、λ/8が約0.4mmであり、λ/8以下であれば、ゲインを高く維持できる。
また、サイドローブのグラフ(図9(b))において、接続導体22の第1の方向の幅w1が0.5mm以上でサイドローブが高くなり、劣化することが確認できる。なお、今回シミュレーションに用いた周波数79GHzにおいて、λ/8が約0.4mmであり、λ/8以下であればサイドローブを低く維持できる。
以上より、接続導体21の第1の方向の幅w1をλ/8以下にすることによってゲインの低下を抑えることができるとともに、サイドローブを低くすることができる。
1・・・誘電体基板
1a・・・誘電体層
11・・・第1の面
12・・・第2の面
2・・・表面導体
2a・・・開口
21・・・帯状導体
22・・・接続導体
3・・・接地導体
3a・・・スロット
4・・・給電線路導体
4a・・・給電配線導体
5・・・貫通導体
5a・・・層間導体
6・・・電極
100・・・アレイアンテナ基板
101・・・アンテナ素子領域
102・・・アレイ部
103・・・搭載部
200・・・ミリ波通信モジュール
201・・・半導体素子

Claims (6)

  1. 複数の誘電体層が積層されてなり、第1の面および第2の面を有する誘電体基板と、
    該誘電体基板の第1の面に設けられ、高周波信号を送信または受信するための開口を有する表面導体、長さ方向が第1の方向であるスロットを有する接地導体、および長さ方向が前記第1の方向と直交する第2の方向である給電線路導体が、この順で、間に前記誘電体層を挟んで互いに対向して配置されており、前記開口に沿って周状に所定の間隔を空けて設けられ、前記誘電体層を貫通している複数の貫通導体によって、前記表面導体と前記接地導体とが電気的に接続されているアンテナ素子領域と、
    該アンテナ素子領域が、前記第1の方向および前記第2の方向の少なくとも一方に複数個接して配列されているアレイ部と、
    を備えており、
    前記表面導体は、前記開口を第2の方向に挟んで位置する一対の帯状導体と、前記開口を第1の方向に挟んで位置しており、前記一対の帯状導体の近接する端部同士を接続する一対の接続導体とによって前記開口が規定されており、
    前記高周波信号の自由空間波長をλとしたとき、
    前記アンテナ素子領域の配列のピッチはλ/2であり、
    前記表面導体の前記開口は一辺の長さがλ/2未満の正方形状であり、
    前記アレイ部における前記第2方向の両端に位置する前記帯状導体の前記第2方向の幅はλ/8〜3λ/8であり、
    前記アレイ部における前記第1方向の両端に位置する前記接続導体の前記第1方向の幅はλ/8以下である、
    アレイアンテナ基板。
  2. 隣接する2つの前記アンテナ素子領域の境界部において、前記貫通導体は、隣接する前記アンテナ素子領域のそれぞれの開口に沿って設けられて、平面透視で2列になっている請求項1に記載のアレイアンテナ基板。
  3. 前記貫通導体は、隣接する2つの前記アンテナ素子領域の境界部において平面透視で千鳥状配列である請求項2に記載のアレイアンテナ基板。
  4. 1つの前記アレイ部において、前記アンテナ素子領域は前記第1の方向および前記第2の方向に2のn乗個(nは正の整数)配列されている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のアレイアンテナ基板。
  5. 前記誘電体基板の前記第1の面とは反対側の第2の面に半導体素子の搭載部を有している請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のアレイアンテナ基板。
  6. 請求項5に記載のアレイアンテナ基板の前記搭載部に半導体素子が搭載されている通信モジュール。
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