[1.情報提供システムの全体構成]
本開示に係る情報提供システムの実施形態の一例を説明する。図1は、情報提供システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、情報提供システムSは、第1サーバ10、第2サーバ20、ユーザ端末30、チェックイン端末40、及び決済端末50を含む。これらは、インターネット等のネットワークNに接続可能である。情報提供システムSは、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。
第1サーバ10は、第1サービスのサーバコンピュータである。第1サービスは、電子決済を提供するサービスである。第1サービスは、電子決済の機能だけを提供するサービスに限られず、SNS(Social Networking Service)等の他の機能とともに、電子決済の機能を提供するものであってもよい。
第1サーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、ハードディスク等の不揮発性メモリと、を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
第2サーバ20は、第2サービスのサーバコンピュータである。本実施形態では、第2サービスの一例として、チケット販売サービスを説明する。第2サービスは、第1サービスと連携可能なサービスである。第2サービスは、第1サービスとは異なるサービスである。第2サービスは、本実施形態の例に限られず、任意のサービスであってよい。第2サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。
ユーザ端末30は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末、又はパーソナルコンピュータである。ユーザ端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、表示部35、撮影部36、ICチップ37、及びGPS受信部38を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。
操作部34は、タッチパネル等の入力デバイスである。表示部35は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイである。撮影部36は、少なくとも1つのカメラを含む。ICチップ37は、任意の規格のチップであってよく、例えば、FeliCa(登録商標)のチップ、又は、非接触型規格におけるいわゆるTypeA若しくはTypeBのチップである。GPS受信部38は、衛星からの信号を受信する受信機を含む。GPS受信部38は、現在位置又は現在日時の取得に利用される。
チェックイン端末40は、ユーザが訪れる場所に配置されたコンピュータである。例えば、チェックイン端末40は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。チェックイン端末40は、制御部41、記憶部42、通信部43、操作部44、表示部45、及び読取部46を含む。制御部41、記憶部42、通信部43、操作部44、及び表示部45の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部34、及び表示部35と同様である。読取部46は、コードリーダ又はカメラを含む。読取部46は、チェックイン端末40の外部に接続されていてもよい。
決済端末50は、電子決済を実行するためのコンピュータである。例えば、決済端末50は、POS端末、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォンである。決済端末50は、制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、表示部55、及び読取部56を含む。制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、表示部55、及び読取部56の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部34、表示部35、及び読取部46と同様である。
なお、第1サーバ10、第2サーバ20、ユーザ端末30、チェックイン端末40、及び決済端末50の各々に記憶されるプログラム又はデータは、ネットワークNを介して供給されてもよい。また、情報記憶媒体に記憶されたプログラム又はデータが、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)、又は、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)を介して供給されてもよい。
[2.情報提供システムの概要]
本実施形態では、第1サービスのアプリケーションである第1アプリに基づいて、電子決済が実行される場合を説明する。第1アプリは、ユーザ端末30にインストールされている。電子決済で利用可能な決済手段は、任意の種類であってよく、例えば、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、電子キャッシュ、ポイント、銀行口座、ウォレット、仮想通貨、又はこれらの組み合わせであってもよい。
なお、第1サービスでは、ユーザ端末30のICチップ37を利用して電子決済が実行されてもよい。第1サービスでは、ユーザ端末30を利用せずに、ICカード又は磁気カード等の物理的なカードを利用して電子決済が実行されてもよい。第1サービスでは、ユーザの所有物ではなく、ユーザ自身を利用して(即ち、生体認証を利用して)電子決済が実行されてもよい。これらの電子決済でも、任意の決済手段を利用可能である。
第2サービスは、ユーザによるチケットの購入申し込みを受け付ける。第2サービスで販売されるチケット自体は、公知のプレイガイドで取り扱い可能なチケットであればよい。例えば、第2サービスでは、スポーツの試合、コンサート、演劇、その他のイベント、映画館、又は美術館等のチケットが販売される。本実施形態では、ユーザが第2サービスを利用して野球の試合のチケットを購入する場合を例に挙げる。まず、ユーザは、第2サービスにログインしてチケットを購入する。
図2は、第2サービスからチケットを購入する手順の一例を示す図である。図2に示すように、ユーザがユーザ端末30から第2サーバ20にアクセスすると、第2サービスのトップページP1が表示される。ユーザは、トップページP1から任意の検索条件を入力し、所望のチケットを検索する。ユーザが、所望のチケットの購入申し込みをすると、第2サービスのログインページP2が表示される。
本実施形態では、第1サービス及び第2サービスで共通のユーザID及びパスワードが利用される。ユーザは、1組のユーザID及びパスワードで、第1サービス及び第2サービスの両方にログインできる。ユーザが、入力フォームF20,F21にユーザID及びパスワードを入力してボタンB22を選択すると、第2サービスにログインする。ユーザが第2サービスにログインして支払いの手続きをすると、チケットの購入が完了する。ユーザは、第1サービスを利用してチケットの代金を支払ってもよいし、第2サービスに登録された他の決済手段を利用してチケットの代金を支払ってもよい。
チケットの購入が完了すると、ユーザ端末30には、チケットの購入が完了したことを示す購入完了ページP3が表示される。本実施形態では、紙のチケットが印刷されるのではなく、ユーザは、第1アプリを利用してスタジアムにチェックインする。購入完了ページP3には、ユーザの購入内容と、当日のチェックイン方法と、が案内される。なお、ユーザは、ブラウザから第1サービスを利用してもよい。この場合、ブラウザの画面を利用してチェックインが実行されてもよい。
図3は、第1アプリから表示される画面の一例を示す図である。ユーザがユーザ端末30を操作して第1アプリを起動させると、第1サーバ10及びユーザ端末30の間で、第1サービスにログインするための処理が実行される。第1アプリが起動したタイミングで、ユーザID及びパスワードの入力が要求されてもよい。本実施形態では、過去に第1サービスにログイン済みであり、ユーザID及びパスワードの入力が省略される場合を説明する。
図3に示すように、ユーザが第1サービスにログインすると、第1アプリのホーム画面G4が表示される。ホーム画面G4には、電子決済用のコードC40が表示される。コードC40は、第1サービスでユーザを識別可能なIDを含む。このIDは、先述したユーザIDであってもよいが、本実施形態では、ユーザIDとは異なる情報の場合を説明する。以降、このIDを、コードIDと記載する。
コードIDには、有効期限が設定される。第1サーバ10は、あるコードIDの有効期限が経過すると、新たなコードIDを発行し、コードID及び有効期限を更新する。コードID及び有効期限は、ユーザIDと関連付けられて第1サーバ10に保持される。コードIDには、有効期限が設定されなくてもよい。コードC40は、コードID以外の他の情報を含んでもよい。例えば、コードC40は、電子決済用のコードであることを識別可能な情報を含んでもよい。第1サーバ10は、この情報により、電子決済の実行が要求されていることを識別してもよい。
ユーザは、コードC40を利用して電子決済を実行できる。例えば、ユーザは、スタジアムにチェックインした後に、決済端末50にコードC40を読み取らせると、予め設定された決済手段(図3ではクレジットカード)に基づいて、電子決済を実行できる。コードC40は、スタジアム以外の任意の場所の電子決済で利用可能である。図3に示すように、ユーザがコードC40を利用して電子決済を実行すると、電子決済が完了したことを示す決済完了画面G5が表示される。決済完了画面G5には、支払い元になった決済手段、利用日時、支払先、及び利用額が表示される。
なお、電子決済の実行方法自体は、種々の手法を利用可能である。例えば、決済端末50に表示されたコードをユーザ端末30で読み取る方法、紙等に印刷されて店舗に掲示されたコードをユーザ端末30で読み取る方法、ユーザ端末30のICチップ37を決済端末50のリーダライタにかざす方法、又はユーザ端末30に対する操作だけで完結する方法であってもよい。
図3に示すように、ホーム画面G4は、チェックイン用のコードを表示させるためのボタンB41を含む。ユーザがボタンB41を選択すると、チェックイン用のコードC60を含む表示画面G6が表示部35に表示される。コードC60は、コードIDを含む。コードC60は、コードID以外の他の情報を含んでもよい。例えば、コードC60は、チェックイン用のコードであることを識別可能な情報を含んでもよい。第1サーバ10は、この情報により、チェックインの実行が要求されていることを識別してもよい。コードC40が含むコードIDと、コードC60が含むコードIDと、が異なってもよい。即ち、複数のコードIDが発行されてもよい。
表示画面G6に示すように、コードC60は、全国のスタジアムのチェックインで利用できる。コードC60は、スタジアム以外の他の施設へのチェックインでも利用できる。例えば、第1サービスが旅行予約サービスと提携する場合(即ち、第2サービスが旅行予約サービスである場合)には、ユーザは、旅行予約サービスから予約したホテルに、コードC60を利用してチェックインできる。本実施形態では、ユーザは、試合当日にスタジアムを訪れると、第1アプリを起動させて、表示画面G6にコードC60を表示させる。
図4は、ユーザがスタジアムを訪れてチェックインする様子の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザは、スタジアムのエントランスに配置されたチェックイン端末40の読取部46にコードC60をかざす。チェックイン端末40は、読取部46でコードC60を読み取ると、コードC60に含まれるコードIDを、第1サーバ10に送信する。第1サーバ10は、コードIDに関連付けられたユーザIDを特定し、このユーザIDを第2サーバ20に送信する。
第2サーバ20は、第1サーバ10から受信したユーザIDに関連付けられたチケットの内容を取得し、チェックインを実行する。チェックインが完了すると、ユーザ端末30には、チェックインが完了したことを示すチェックイン完了画面G7(図3)が表示される。チェックイン完了画面G7には、ユーザが購入したチケットの詳細が表示される。チェックインが完了した場合、チェックイン端末40は、自身に接続されたプリンタから、ユーザが購入したチケットを発券してもよい。
チェックインが完了すると、ユーザは、スタジアムのエントランスから入場する。本実施形態では、スタジアム内の複数の位置に、決済端末50が配置されている。決済端末50は、スタジアム付近であれば、スタジアム外に配置されてもよい。ユーザは、スタジアムの任意の位置に移動し、第1アプリを利用して商品を購入できる。スタジアム内を移動する売り子が電子決済に対応する場合には、売り子は、可搬型の決済端末50を持ち歩いてもよい。
図4の例では、ユーザは、第1アプリを利用して、座席に来た売り子からのお茶の購入、売店におけるグッズの購入、レストランにおける弁当の購入、自動販売機におけるジュースの購入、及び売店におけるアイスの購入を行う。本実施形態では、これらの電子決済の履歴を確認できるようになっている。この履歴は、ユーザがスタジアムにチェックインした後における電子決済の履歴である。このため、この履歴には、ユーザがスタジアムにチェックインする前における電子決済は含まれない。
図5は、ユーザがスタジアムにいる間における電子決済の履歴を確認する手順の一例を示す図である。図5に示すように、ユーザがスタジアムにチェックインすると、チェックイン中のスタジアムを示す情報I42と、スタジアム内における電子決済の履歴を確認するためのボタンB43と、がホーム画面G4に表示される。ユーザがボタンB43を選択すると、この履歴を確認するための履歴確認画面G8が表示部35に表示される。
例えば、履歴確認画面G8には、個々の電子決済の詳細を示す情報I800、スタジアム内で利用した合計額を示す情報I801、ユーザに付与される特典に関する情報I802、及びスタジアムのおすすめの情報I803が表示される。図5の例では、スタジアムに併設された駐車場の料金が無料になることが特典に相当する。この特典は、データとして電子的に付与されてもよいし、スタジアム内のスタッフにユーザ端末30を見せる等することによって付与されてもよい。ユーザがスタジアム内で所定額(図5では5000円)利用すると、駐車場が無料になる。情報I802は、スタジアムの駐車場が無料になるまでに必要な残り金額が示される。情報I803は、駐車場が無料になるまでの不足額を達成できる程度の商品が表示されてもよい。
ユーザは、履歴確認画面G8を確認しつつ、スタジアム内の任意の位置に移動し、第1アプリを利用した電子決済で商品を購入する。試合が終了すると、ユーザは、チェックイン端末40の読取部46にコードC60をかざし、スタジアムからチェックアウトする。チェックアウト時の流れは、チェックイン時の流れと同様である。第2サーバ20は、第1サーバ10を介してチェックアウトしたユーザを特定すると、チェックアウトの処理を実行する。チェックアウトが完了すると、チェックアウト完了画面G9が表示され、ユーザは、スタジアムのエントランスから退場する。なお、チェックアウトの手続きは省略してもよい。
以上のように、本実施形態の情報提供システムSは、ユーザがチェックインしたスタジアムにおける一連の電子決済の履歴が履歴確認画面G8に表示される。スタジアム内で利用した利用額を把握しやすい履歴確認画面G8を表示させることによって、ユーザに有益な情報を提供できる。以降、この技術の詳細を説明する。
[3.情報提供システムで実現される機能]
図6は、情報提供システムSで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
[3-1.第1サーバで実現される機能]
図6に示すように、第1サーバ10では、データ記憶部100、電子決済実行部101、利用額取得部102、及び情報提供部103が実現される。データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。電子決済実行部101、利用額取得部102、及び情報提供部103の各々は、制御部11を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部100は、ユーザに第1サービスを提供するために必要なデータと、ユーザのチェックインに必要なデータと、を記憶する。例えば、データ記憶部100は、第1データベースDB1を記憶する。
図7は、第1データベースDB1のデータ格納例を示す図である。図7に示すように、第1データベースDB1は、第1サービスの利用設定をしたユーザに関する情報が格納されたデータベースである。例えば、第1データベースDB1には、ユーザID、パスワード、コードID、有効期限、氏名、決済情報、第1サービスの利用履歴、及びチェックイン情報が格納される。
ユーザIDは、第2情報の一例である。このため、ユーザIDと記載した箇所は、第2情報と読み替えることができる。第2情報は、ユーザIDに限られず、少なくとも第2サービスでユーザを識別可能な情報であればよい。例えば、第2情報は、IDと呼ばれる情報ではなく、ユーザアカウント等の他の名前で呼ばれる情報であってもよいし、メールアドレスが第2情報をとして利用されてもよい。他にも例えば、第2情報は、第1サービスと共通のユーザIDではなく、第2サービスで独自に発行されたユーザIDであってもよい。
コードIDは、第1情報の一例である。このため、コードIDと記載した箇所は、第1情報と読み替えることができる。第1情報は、コードIDに限られず、少なくとも第1サービスでユーザを識別可能な情報であればよい。例えば、第1情報は、IDと呼ばれる情報ではなく、ユーザアカウント等の他の名前で呼ばれる情報であってもよいし、メールアドレスが第1情報をとして利用されてもよい。
例えば、ユーザIDが第1情報に相当してもよい。ユーザIDが第1情報に相当する場合には、後述の第2情報が存在せず、第2情報がチェックインで利用されなくてもよい。他にも例えば、第1情報は、第2サービスと共通のユーザIDではなく、第1サービスで独自に発行されたユーザIDであってもよい。この場合には、第2サービス側でユーザを特定する必要があるので、第2情報が存在し、第2情報がチェックインで利用されてもよい。第1情報と第2情報の関連付けは、第1データベースDB1ではなく、第2データベースDB2で管理されてもよい。
本実施形態では、ユーザの会員登録の手続きは、第1サービス及び第2サービスで共通している。ユーザが会員登録をすると、第1サービス及び第2サービスの両方でユーザを識別可能な情報であるユーザIDが発行される。例えば、ユーザIDに関連付けられるユーザの登録情報は、第1データベースDB1及び第2データベースDB2とは異なる管理用のデータベースに格納される。登録情報は、パスワード、氏名、住所、及び電話番号等である。登録情報には、その他の個人情報が含まれてもよい。
ユーザは、会員登録の手続きを完了した後に、第1サービスの利用設定の手続きをする。この利用設定の手続きが完了すると、ユーザに対応するレコードが第1データベースDB1に作成される。このレコードには、管理用のデータベースに格納されたユーザID、パスワード、及び氏名が格納される。
決済情報は、ユーザが登録した決済手段に関する情報である。例えば、決済情報は、複数の決済手段の中からユーザが支払い元に指定した決済手段である支払い元情報、ユーザが登録したクレジットカードの番号等を含むクレジットカード情報、ユーザの電子マネーのID等を含む電子マネー情報、及びユーザの電子キャッシュのID等を含む電子キャッシュ情報を含む。決済情報は、決済手段に応じた情報を含めばよい。あるユーザの電子決済は、このユーザの決済情報に基づいて実行される。
利用履歴は、過去に実行されたユーザの電子決済の履歴である。この利用履歴は、スタジアム内の電子決済に限られず、スタジアム外の電子決済も含む。この利用履歴は、チェックインが発生しない場所における電子決済も含む。例えば、利用履歴には、利用日時、支払先、利用額、及び明細を含む。利用履歴は、後述の電子決済実行部101により更新される。
利用日時は、電子決済が実行された日時である。支払先は、電子決済の相手に関する情報である。本実施形態では、コードC40を決済端末50で読み取ることによって電子決済が実行されるので、コードC40を読み取った決済端末50を識別する端末IDが支払先として格納される。利用額は、電子決済における決済額である。ユーザが複数の商品の合計額を1回の電子決済で支払った場合には、この合計額が利用額に相当する。明細は、電子決済で購入された商品を識別可能な情報である。ユーザが複数の商品を1回の電子決済で購入した場合には、明細には、全ての商品を識別可能な情報が示されてもよいし、一部の商品だけを識別可能な情報が示されてもよい。
チェックイン情報は、チェックインの状況に関する情報である。例えば、チェックイン情報は、チェックインが実行されたスタジアム、チェックインが実行された日時、及びチェックアウトが実行された日時を含む。なお、第1データベースDB1に格納される情報は、図7の例に限られず、任意の情報が格納されてよい。例えば、ユーザID及びパスワードの入力を省略して第1サービスにログインするための情報が格納されてもよい。
[電子決済実行部]
電子決済実行部101は、ユーザが利用可能な決済手段に基づいて、電子決済を実行する。例えば、電子決済実行部101は、ユーザのユーザ端末30にインストールされた第1アプリを利用して、電子決済を実行する。第1アプリは、決済アプリの一例である。このため、第1アプリと記載した箇所は、決済アプリと読み替えることができる。
本実施形態では、決済端末50は、第1アプリから表示されたコードC40を読み取り、コードC40に含まれるコードIDを取得すると、第1サーバ10にコードIDを含む決済要求を送信する。決済要求は、電子決済を実行するための要求であり、所定の形式のデータが送信されることによって行われる。決済要求は、コードID以外にも、電子決済に必要な情報を含む。例えば、決済要求は、決済端末50を識別可能な端末IDと、利用額と、を含む。決済要求は、明細を含んでもよい。
第1サーバ10は、決済要求を受信すると、電子決済実行部101は、決済端末50から、決済要求に基づいて、電子決済を実行する。例えば、電子決済実行部101は、第1データベースDB1を参照し、決済要求に含まれるコードIDに関連付けられた決済情報を取得する。電子決済実行部101は、当該取得された決済情報に基づいて、決済要求に含まれる利用額の電子決済を実行する。電子決済の実行方法自体は、公知の方法を利用可能である。例えば、クレジットカード決済であれば利用額に応じた与信が行われ、電子マネー決済であれば利用額に応じて残高を差し引く処理が実行される。
電子決済実行部101は、電子決済の実行結果を、ユーザ端末30及び決済端末50に送信する。電子決済実行部101は、電子決済の実行結果に基づいて、第1データベースDB1の利用履歴を更新する。この利用履歴に含まれる利用日時、支払先、利用額、及び明細は、それぞれ現在日時、決済要求を送信した決済端末50の端末ID、及び決済要求に含まれる利用額と明細になる。電子決済実行部101は、決済端末50以外の他の端末から決済要求を受信した場合も同様にして電子決済を実行すればよい。
[利用額取得部]
利用額取得部102は、ユーザがスタジアムを訪れて複数の位置で一連のサービスを利用した場合に、複数の位置における電子決済に基づいて、複数の利用額を取得する。本実施形態では、電子決済で第1アプリが利用されるので、利用額取得部102は、第1アプリを利用した電子決済に基づいて、複数の利用額を取得する。本実施形態では、第1サーバ10が決済要求を受信すると、電子決済がすぐに実行されるので、利用額取得部102は、電子決済の実行結果に基づいて、複数の利用額を取得する。後述の変形例11のように、スタジアムにおける電子決済がチェックアウト時に一括して実行される場合には、利用額取得部102は、一括して実行される前の電子決済の利用額を取得すればよい。
スタジアムは、所定の場所の一例である。このため、スタジアムと記載した箇所は、所定の場所と読み替えることができる。所定の場所は、その中の複数の位置で電子決済が可能な場所である。所定の場所は、ある程度の広さを有しており、ユーザはその中を移動可能である。所定の場所の中では、複数のサービスが提供されてよい。所定の場所の中で、個々のサービスが提供される位置が、上記説明した複数の位置になる。
所定の場所は、予約等の申し込みが発生しない場所であってもよい。例えば、この場所は、ショッピングモール、日帰りの温泉施設、イベント会場、ゲームセンター、百貨店、空港、又は駅等の施設であってもよい。これらの施設では、敷地内の複数の位置で電子決済が可能である。ユーザは、特に予約をせずに、これらの施設を訪れる。これらの施設には、本実施形態と同様のチェックイン端末40が配置されており、本実施形態と同様の手順によってチェックインが実行されてよい。
本実施形態では、第1データベースDB1に格納された利用履歴に利用額が含まれているので、利用額取得部102は、第1データベースDB1を参照し、スタジアム内でユーザが利用した一連のサービスの利用額を取得する。第1データベースDB1には、スタジアム外の電子決済の利用履歴も存在するので、利用額取得部102は、あるユーザの利用履歴のうち、スタジアム内における電子決済の利用額を取得する。スタジアム内における電子決済は、利用履歴に含まれる支払先から特定されてもよいが、本実施形態では、スタジアムへのチェックインが実行されるので、スタジアム内における電子決済は、利用履歴に含まれる利用日時から特定される。
例えば、利用額取得部102は、チェックインの後における電子決済に基づいて、複数の利用額を取得する。利用額取得部102は、チェックイン情報に含まれるチェックイン日時を参照し、この日時以降の利用日時の電子決済を、スタジアム内における電子決済として特定する。利用額取得部102は、当該特定されたスタジアム内における電子決済の利用履歴に含まれる利用額を取得する。
なお、ユーザがスタジアム内で1回だけ電子決済を実行させた場合には、利用額取得部102は、この1回の電子決済の利用額だけを取得する。利用額取得部102は、スタジアム内における電子決済のうちの一部の利用額だけを取得してもよい。例えば、利用額取得部102は、スタジアム内における電子決済のうち、直近数回の電子決済の利用額だけを取得してもよいし、利用額が高い順に所定数の電子決済の利用額だけを取得してもよい。
本実施形態では、チェックアウトも実行されるので、利用額取得部102は、チェックインの後であり、かつ、チェックアウトの前における電子決済に基づいて、複数の利用額を取得する。利用額取得部102は、チェックイン情報に含まれるチェックイン日時及びチェックアウト日時を参照し、これらの間の期間における電子決済を、スタジアム内における電子決済として特定する。利用額取得部102は、当該特定されたスタジアム内における電子決済の利用履歴に含まれる利用額を取得する。チェックアウト前であれば、チェックアウト日時が利用履歴に含まれないので、利用額取得部102は、利用日時がチェックイン日時以降の電子決済を、スタジアム内における電子決済として特定すればよい。
[情報提供部]
情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額に応じた情報I800~I803を、ユーザに提供する。本実施形態では、情報提供部103は、第1アプリを利用して、ユーザに情報I800~I803を提供する。
利用額に応じた情報とは、利用額に応じて内容が変わる情報である。この情報は、ユーザが訪れたスタジアムに関する情報である。例えば、この情報は、個々の利用額そのもの、利用額の合計額、所定の額になるまでの不足額、利用額に応じたおすすめ情報、又は利用額に応じたクーポン情報である。これらの情報の提供に必要なデータは、第1サーバ10又は他のコンピュータに記憶されているものとする。
ここでの提供とは、何らかの手段を利用してユーザに情報を与えることである。本実施形態では、第1アプリの画面を利用して画像を表示することが提供に相当する場合を説明するが、他の手段を利用して提供が行われてもよい。例えば、第1アプリ以外のアプリ又はブラウザを利用して画像を表示することが提供に相当してもよい。また例えば、電子メール等のメッセージを利用して情報を送信することが提供に相当してもよい。また例えば、視覚的な情報の提供に限られず、ボイスメール等の音声を利用した情報の提供であってもよい。
本実施形態では、情報提供部103が、ユーザがスタジアムに滞在している間に、ユーザに情報を提供する場合を説明するが、情報提供部103は、ユーザがスタジアムから離れた場合に、ユーザに情報I800~I803を提供してもよい。即ち、情報提供部103は、ユーザがスタジアムにチェックインしている間だけではなく、スタジアムからチェックアウトした後に、情報I800~I803を提供してもよい。
なお、ユーザがスタジアムに滞在している間とは、チェックインしてからチェックアウトするまでの間である。チェックアウトの機能を省略する場合には、チェックインしてから所定の時間が経過した場合、試合が終了した場合、又は、所定の日時が訪れた場合に、ユーザがスタジアムから離れたとみなされて、これらの時点までの間がスタジアムに滞在している間に相当してもよい。
本実施形態のように、ユーザがスタジアムで所定の額以上の利用をした場合に、ユーザに所定の特典が与えられる場合には、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額に基づいて、特典に必要な額を計算し、当該計算された額を、情報I802としてユーザに提供してもよい。
特典とは、ユーザに何らかの利益が発生するものである。特典は、有体物であってもよいし、データのような無体物であってもよい。特典は、ユーザが何かを行うことができる権利であってもよい。本実施形態では、駐車場の無料券が特典に相当する場合を説明する。このため、駐車場の無料券について説明している箇所は、特典と読み替えることができる。特典は、本実施形態の例に限られない。特典自体は、公知の特典を利用可能であり、例えば、クーポン、割引、商品そのもの、又は何らかの利用券であってもよい。
例えば、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額の合計額を計算する。本実施形態では、情報提供部103が、これら複数の利用額のうちの全ての合計額を計算する場合を説明するが、情報提供部103は、一部の利用額の合計額を計算してもよい。例えば、特典が付与されるために、所定の条件で電子決済が実行される必要があれば(例えば、特定の商品の購入だけが特典の対象になるのであれば)、情報提供部103は、この条件を満たす電子決済の利用額に基づいて、合計額を計算する。
情報提供部103は、特典を得るための基準となる額と、上記計算された合計額と、の差を特典に必要な額として計算する。例えば、情報提供部103は、当該計算された額を、情報I802としてユーザに提供する。また例えば、情報提供部103は、当該計算された額以上の商品又は商品の組み合わせを検索し、情報I803としてユーザに提供する。商品の価格等の情報は、データ記憶部100に記憶されているものとする。
[3-2.第2サーバで実現される機能]
図6に示すように、第2サーバ20では、データ記憶部200、第2サービス提供部201、チェックイン実行部202、及びチェックアウト実行部203が実現される。データ記憶部200は、記憶部22を主として実現される。第2サービス提供部201、チェックイン実行部202、及びチェックアウト実行部203の各々は、制御部21を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部200は、ユーザに第2サービスを提供するために必要なデータと、ユーザのチェックインに必要なデータと、を記憶する。例えば、データ記憶部200は、第2データベースDB2を記憶する。
図8は、第2データベースDB2のデータ格納例を示す図である。図8に示すように、第2データベースDB2は、第2サービスの利用設定をしたユーザに関する情報が格納されたデータベースである。例えば、第2データベースDB2には、ユーザID、パスワード、氏名、申込情報、及びチェックイン情報が格納される。
ユーザは、会員登録の手続きを完了した後に、第2サービスの利用設定の手続きをする。この利用設定の手続きが完了すると、ユーザに対応するレコードが第2データベースDB2に作成される。このレコードには、管理用のデータベースに格納されたユーザID、パスワード、及び氏名が格納される。
申込情報は、第2サービスに関する申し込みの内容に関する情報である。本実施形態では、チケットの購入申し込みが第2サービスに関する申し込みに相当する。このため、チケットの購入申し込みについて説明している箇所は、第2サービスに関する申し込みと読み替えることができる。第2サービスに関する申し込みは、第2サービスから行われる申し込み、又は、第2サービスを利用するための申し込みである。申し込みは、チケットの購入申し込みに限られず、例えば、宿泊施設やレストラン等の施設の予約、又は、飛行機や列車等の予約が申し込みに相当してもよい。
申込情報は、第2サービスに応じた内容を含めばよい。本実施形態では、チケットの購入申し込みが申し込みに相当するので、申込情報は、購入されたチケットの内容を示す。例えば、申込情報は、試合が開催される日時、スタジアム内の座席、及びチケットの価格を含む。チェックイン情報は、第1データベースDB1と同様である。第2サーバ20によってチェックイン情報が更新され、第1サーバ10に共有される。なお、第2データベースDB2に格納される情報は、図8の例に限られず、任意の情報が格納されてよい。例えば、コードIDが格納されてもよい。また、データ記憶部200は、トップページP1等のデータやチケットの残席情報を記憶してもよい。
[第2サービス提供部]
第2サービス提供部201は、ユーザに第2サービスを提供する。第2サービス提供部201は、第2サービスの内容に応じた処理を実行すればよい。本実施形態では、チケット購入サービスが第2サービスに相当するので、例えば、第2サービス提供部201は、チケットの購入申し込みを受け付けるためのページ(トップページP1等)を、ユーザに提供する。また例えば、第2サービス提供部201は、ユーザが入力した検索条件に基づいて、チケットを検索する。また例えば、第2サービス提供部201は、あるユーザがチケットを購入した場合に、申込情報を生成し、このユーザのユーザIDに関連付けて第2データベースDB2に格納する。
[チェックイン実行部]
チェックイン実行部202は、ユーザがスタジアムを訪れた場合に、ユーザのユーザ端末30と、スタジアムのチェックイン端末40と、の少なくとも一方を利用して、スタジアムへのチェックインを実行する。本実施形態では、チェックイン実行部202は、コードID又はコードIDに関連付けられたユーザIDに基づいて、スタジアムへのチェックインを実行する。
本実施形態の第2サーバ20は、自身でコードIDを管理しないので、チェックイン実行部202は、コードIDに関連付けられたユーザIDに基づいて、スタジアムへのチェックインを実行する。第2サーバ20が自身でコードIDを管理する場合には、チェックイン実行部202は、コードIDに基づいて、スタジアムへのチェックインを実行する。この場合、ユーザIDはチェックインで利用されない。
チェックインを実行するとは、ユーザがスタジアムを訪れたことを検知することである。スタジアムを訪れたユーザを特定すること、又は、ユーザが訪れたスタジアムを特定することは、チェックインを実行することに相当する。チェックインは、ユーザがスタジアムに入場する権利を有するか否かの確認ということもできる。例えば、第2データベースDB2のチェックイン情報を更新することは、チェックインを実行することに相当する。また例えば、ユーザが訪れたスタジアムのチェックイン端末40又はこのスタジアムの他の端末に、ユーザの申込情報の全部又は一部を送信することは、チェックインを実行することに相当する。
本実施形態では、チェックイン実行部202は、あるユーザのユーザIDに関連付けられた申込情報に基づいて、このユーザのチェックインを実行する。チェックインの対象となるユーザのユーザIDは、第2サーバ20自身で特定してもよいが、本実施形態では、チェックイン実行部202は、第1サーバ10から受信したユーザIDに関連付けられた申込情報に基づいて、チェックインを実行する。
例えば、チェックイン実行部202は、第1サーバ10から受信したユーザIDに関連付けられた申込情報が第2データベースDB2に存在する場合には、このユーザIDに関連付けられたチェックイン情報を更新する。チェックイン実行部202は、申込情報に対応するスタジアムにユーザがチェックイン済みであることを示し、かつ、チェックイン日時として現在日時を含むように、このチェックイン情報を更新する。また例えば、チェックイン実行部202は、このユーザIDに関連付けられた申込情報の全部又は一部を、ユーザが訪れたスタジアムのチェックイン端末40又はこのスタジアムの他の端末に送信する。
[チェックアウト実行部]
チェックアウト実行部203は、ユーザがスタジアムから離れる場合に、ユーザ端末30、チェックイン端末40、及びスタジアムの他の端末の少なくとも1つを利用して、スタジアムからのチェックアウトを実行する。他の端末は、チェックアウトのために用意されたチェックアウト用の端末であってもよいし、決済端末50等の端末であってもよい。これらの端末は、チェックイン端末40と同様の物理的構成及び機能を有する。
チェックアウト実行部203は、チェックイン時の流れと同様にして、チェックアウトを実行する。例えば、チェックイン端末40は、ユーザ端末30のコードC60に含まれるコードIDを第1サーバ10に送信する。その後は、第1サーバ10から第2サーバ20に、このコードIDに関連付けられたユーザIDが送信され、このユーザIDのチェックイン情報が更新されることによって、チェックアウトが実行される。
[3-3.ユーザ端末で実現される機能]
図6に示すように、ユーザ端末30では、データ記憶部300と、表示制御部301と、が実現される。データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。表示制御部301は、制御部31を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部300は、ユーザが第1サービス及び第2サービスを利用するために必要なデータと、チェックインに必要なデータと、を記憶する。例えば、データ記憶部300は、第1アプリ及びコードIDを記憶する。ユーザ端末30は、第1サーバ10により発行されたコードIDを受信して自身のデータ記憶部300に記録する。ユーザ端末30は、コードIDの有効期限も受信した場合には、有効期限も自身のデータ記憶部300に記録する。
[表示制御部]
表示制御部301は、第1サーバ10から受信したデータに基づいて、図2、図3、及び図5の各々に示す画面を表示部35に表示させる。例えば、表示制御部301は、第1サービスを利用するための第1アプリに基づいて、コードIDを含むコードを表示可能である。本実施形態では、表示制御部301は、第1サービス用のコードC40と、第2サービス用のコードC60と、を表示可能である。
本実施形態では、コードC40もコードIDを含む場合を説明するが、コードC40は、コードIDを含まずに、ユーザを識別可能な他の情報を含んでもよい。コードC40,C60は、任意のコードであってよく、時間経過に応じて見た目が変わるコードであってもよい。表示制御部301は、データ記憶部300に記憶されたコードIDをコード化し、コードC40,C60を表示させる。
[3-4.チェックイン端末で実現される機能]
図6に示すように、チェックイン端末40では、データ記憶部400と、コードID取得部401と、が実現される。データ記憶部400は、記憶部42を主として実現される。コードID取得部401は、制御部41を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部400は、チェックインに必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部400は、チェックイン端末40を識別可能な端末IDと、第1サーバ10を識別可能な情報と、を記憶する。他にも例えば、データ記憶部400は、チェックイン端末40が配置されたスタジアムを識別可能な情報を記憶してもよい。
[コードID取得部]
コードID取得部401は、第1サービスのユーザがスタジアムを訪れた場合に、ユーザのユーザ端末30と、スタジアムのチェックイン端末40と、の少なくとも一方を利用して、第1サービスでユーザを識別可能なユーザのコードIDを取得する。本実施形態では、ユーザ端末30及びチェックイン端末40の両方が利用される場合を説明するが、後述の変形例のように、ユーザ端末30又はチェックイン端末40の何れか一方だけが利用されてもよい。
本実施形態では、ユーザ端末30のデータ記憶部300にコードIDが記録されているので、コードID取得部401は、ユーザ端末30に記録されたコードIDを取得する。例えば、コードID取得部401は、コードC60がチェックイン端末40で読み取られた場合に、コードIDを取得する。コードID取得部401は、このコードIDを第1サーバ10に送信する。このコードIDとともに、端末IDと、チェックイン端末40が配置されたスタジアムを識別可能な情報と、の少なくとも一方が送信されてもよい。
なお、コードIDは、光学的に取得されなくてもよく、通信によって取得されてもよい。チェックイン端末40は、コードIDを取得するための端末であればよく、コードIDの取得方法に応じた端末であればよい。例えば、ユーザ端末30と通信可能な通信機器がチェックイン端末40に相当してもよい。通信自体は、任意のプロトコルを利用可能であり、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、又は赤外線通信であってもよいし、公知のICカードで採用されている近距離無線通信であってもよい。
スタジアムは、第2サービスに関する場所の一例である。このため、スタジアムと記載した箇所は、第2サービスに関する場所と読み替えることができる。第2サービスに関する場所は、第2サービスを利用して申し込まれる場所、又は、第2サービスが提供される場所である。例えば、第2サービスに関する場所は、宿泊施設、観光施設、公共施設、空港、駅、店舗、レストラン、又は美容院といった他の施設であってもよいし、屋外のスペースやバス停のように、特段の施設が存在しない場所が、第2サービスに関する場所であってもよい。
[3-5.決済端末で実現される機能]
図6に示すように、決済端末50では、データ記憶部500と、コードID取得部501と、が実現される。データ記憶部500は、記憶部52を主として実現される。コードID取得部501は、制御部51を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部500は、電子決済に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部500は、決済端末50を識別可能な端末IDと、第1サーバ10を識別可能な情報と、を記憶する。他にも例えば、データ記憶部500は、決済端末50が配置されたスタジアムを識別可能な情報を記憶してもよい。
[コードID取得部]
コードID取得部501は、ユーザ端末30に記憶されたコードIDを取得する。コードIDの取得方法は、コードID取得部401と同様である。例えば、コードID取得部501は、コードC40が決済端末50で読み取られた場合に、コードIDを取得する。コードID取得部501は、このコードIDを第1サーバ10に送信する。このコードIDとともに、端末IDと、決済端末50が配置されたスタジアムを識別可能な情報と、の少なくとも一方が送信されてもよい。
[4.情報提供システムで実行される処理]
図9~図11は、情報提供システムSで実行される処理の一例を示すフロー図である。図9~図11に示す処理は、制御部11,21,31,41,51の各々が記憶部12,22,32,42,52の各々に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。図9~図11の処理は、図6の機能ブロックにより実行される処理の一例である。
図9に示すように、第2サーバ20及びユーザ端末30の間で、チケットの購入申し込み処理が実行される(S1)。S1では、図2を参照して説明した流れによって、チケットが購入される。第2サーバ20は、ユーザ端末30から受信した情報に基づいて申込情報を生成し、チケットを購入したユーザのユーザIDに関連付けて第2データベースDB2に格納する。
ユーザ端末30は、ユーザが操作部34から第1アプリを選択すると、記憶部32に記憶された第1アプリを起動させ(S2)、第1サーバ10との間で、ログイン処理を実行する(S3)。S3では、ユーザ端末30は、第1サーバ10に、ログイン処理の実行要求を送信する。この実行要求は、ログインに必要な情報を含み、本実施形態ではコードIDの発行要求に相当する。第1サーバ10は、ユーザ端末30から受信した情報と、第1データベースDB1と、に基づいて、ログイン処理を実行する。第1サーバ10は、ログインが成功した場合、有効期限内の他のコードIDと重複しないようにコードIDを発行して有効期限を設定し、ユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30は、コードIDを受信すると、記憶部32のうちの第1アプリの記憶領域にコードID及び有効期限を記録する。
ユーザ端末30は、第1アプリのホーム画面G4を表示部35に表示させ(S4)、ユーザがボタンB41を選択すると、第1アプリの記憶領域に記録されたコードIDに基づいて、チェックイン用のコードC60を表示画面G6に表示させる(S5)。ユーザ端末30は、ユーザは、チケットを購入したスタジアムを訪れた場合に、S5で表示させたコードC60をチェックイン端末40にかざす。チェックイン端末40は、読取部46によるコードC60の読取結果に基づいて、コードC60に含まれるコードIDを取得し、自身の端末ID及びコードIDを第1サーバ10に送信する(S6)。
第1サーバ10は、端末ID及びコードIDを受信すると、第2サーバ20との間でチェックインが実行される(S7)。S7では、第1サーバ10は、第1データベースDB1に基づいて、チェックイン端末40から受信したコードIDに関連付けられたユーザIDを取得する。第1サーバ10は、第2サーバ20に、チェックイン端末40から受信した端末IDと、当該取得されたユーザIDと、を送信する。第2サーバ20は、端末ID及びユーザIDを受信すると、第2データベースDB2に基づいて、このユーザIDに関連付けられたチケットの申込情報に基づいて、スタジアムへのチェックインを実行する。第2サーバ20は、第1サーバ10から受信したユーザIDに関連付けられたチェックイン情報を更新する。また、第2サーバ20は、ユーザ端末30に、申込情報の全部又は一部を送信する。
ユーザ端末30は、申込情報の全部又は一部を受信すると、チェックイン完了画面G7を表示部35に表示させる(S8)。以降、ユーザは、スタジアムに入場し、任意の場所で電子決済を利用できる。図10に移り、ユーザ端末30は、電子決済用のコードC40をホーム画面G4に表示させる(S9)。ユーザは、スタジアムの任意の位置におけるサービスの支払いをする場合に、S9で表示させたコードC40を決済端末50にかざす。決済端末50は、読取部56によるコードC40の読取結果に基づいて、コードC40に含まれるコードIDを取得し、第1サーバ10に端末ID及びコードIDを含む決済要求を送信する(S10)。
第1サーバ10は、決済要求を受信すると、第1データベースDB1に基づいて、電子決済を実行する(S11)。S11では、第1サーバ10は、決済端末50から受信したコードIDに関連付けられたユーザIDを取得する。第1サーバ10は、このユーザIDに関連付けられた決済情報に基づいて、電子決済を実行する。第1サーバ10は、電子決済の実行結果に基づいて、ユーザの利用履歴を更新し、電子決済の実行結果をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30は、第1サーバ10から電子決済の実行結果を受信すると、決済完了画面G5を表示部35に表示させる(S12)。
ユーザ端末30は、ユーザの操作を特定する(S13)。S13では、ホーム画面G4に戻り電子決済用のコードC40を表示させて決済端末50にかざす操作、ボタンB41を選択する操作、又はボタンB43を選択する操作の何れかが行われる場合を説明する。
電子決済用のコードC40を表示させて決済端末50にかざす操作が行われた場合(S13;電子決済)、S9~S12の流れと同様にして、スタジアム内の電子決済が実行される。なお、コードIDは、電子決済が実行されるたびに更新されてもよい。コードIDの有効期限が経過したり、ユーザが更新の操作をしたりした場合にも、コードIDが更新されてもよい。第1アプリが終了して再び起動した場合にも、コードIDが更新されてもよい。
ユーザがホーム画面G4のボタンB43を選択した場合(S13;B43)、第1サーバ10に履歴確認画面G8の表示要求を送信する(S14)。第1サーバ10は、表示要求を受信すると、第1データベースDB1に基づいて、表示要求をしたユーザのユーザIDに関連付けられた利用履歴を取得し、履歴確認画面G8の表示データをユーザ端末30に送信する(S15)。この表示データは、任意のデータ形式であればよく、第1アプリで何らかの画面を表示させるためのデータであればよい。例えば、表示データは、HTMLデータであってもよい。
S15では、第1サーバ10は、このユーザIDに関連付けられた利用履歴のうち、利用日時がチェックイン日時よりも後の利用履歴を取得し、履歴確認画面G8の表示データを生成する。例えば、第1サーバ10は、当該取得された利用履歴の利用日時、支払先、利用額、及び明細を、情報I800として取得する。第1サーバ10は、当該取得された利用履歴に含まれる利用額を合計した合計額を、情報I801として取得する。第1サーバ10は、この合計額に基づいて、駐車場が無料になるまでに必要な必要額を計算し、情報I802として取得する。第1サーバ10は、この必要額に応じた商品を検索し、この検索結果を、情報I803として取得する。必要額に応じた商品とは、商品の価格と、この必要額と、の差額が閾値以内になる商品である。複数の商品の組み合わせであってもよい。第1サーバ10は、上記取得した情報I800~I803を含む履歴確認画面G8の表示データを生成し、ユーザ端末30に送信する。
ユーザ端末30は、表示データを受信すると、履歴確認画面G8を表示部35に表示させ(S16)、その後、ホーム画面G4に戻る操作が行われた場合にホーム画面G4が表示されてS13の処理に戻る。ユーザが履歴確認画面G8の情報I803を選択した場合には、情報I803が示す商品の詳細や商品を販売した店舗がユーザ端末30に表示されてもよい。
S13において、ユーザがホーム画面G4のボタンB41を選択した場合(S13;B41)、図11に移り、ユーザ端末30は、S5~S8の処理と同様の流れのS17~S20の処理により、スタジアムからのチェックアウトが実行される。S20において、ユーザ端末30にはチェックアウト完了画面G9が表示され、本処理は終了する。チェックアウトが実行されるまで、S9~S16の処理が繰り返されて、ユーザは、スタジアムにおける複数の位置で利用した一連のサービスの電子決済を実行し、その利用履歴を履歴確認画面G8から随時確認できる。ユーザは、S20の処理が実行されてスタジアムからチェックアウトした後も、履歴確認画面G8を確認できる。
本実施形態の情報提供システムSによれば、ユーザがスタジアムを訪れて複数の位置で一連のサービスを利用した場合に、これら複数の位置における電子決済に基づいて取得した複数の利用額に応じた情報I800~I803を、ユーザに提供することによって、ユーザに有益な情報を提供できる。例えば、従来の電子決済のアプリでは、過去の利用履歴を表示可能なものも存在するが、スタジアムにおける一連のサービスを利用した時の電子決済の利用履歴がまとまって表示されるわけではなく、個々の電子決済が個別に表示されるだけである。この点、本実施形態の履歴確認画面G8では、ユーザがスタジアムにいる間に利用した一連のサービスの電子決済の利用履歴が表示されるので、スタジアムでどのように電子決済を利用したのかを容易に把握できる。
また、情報提供システムSは、チェックインの後における電子決済に基づいて、スタジアムで利用した一連のサービスの複数の利用額を取得することによって、チェックイン後の電子決済の利用履歴をまとめて表示できる。このため、ユーザは、スタジアムにチェックインした後に、スタジアムでどのように電子決済を利用したのかを容易に把握できる。
また、情報提供システムSは、チェックインの後であり、かつ、チェックアウトの前における電子決済に基づいて、スタジアムで利用した一連のサービスの複数の利用額を取得することによって、スタジアムにチェックインしてからチェックアウトするまでの間の電子決済の利用履歴をまとめて表示できる。このため、ユーザは、スタジアムにチェックインしてからチェックアウトするまでの間に、スタジアムでどのように電子決済を利用したのかを容易に把握できる。
また、情報提供システムSは、ユーザがスタジアムに滞在している間に、ユーザに情報I800~I803を提供することによって、滞在中に利用できる有益な情報を提供できる。
また、情報提供システムSは、ユーザのユーザ端末30にインストールされた第1アプリを利用してユーザに情報I800~I803を提供することによって、電子決済の実行と、有益な情報の提供と、の両方を1つのアプリケーションで実現し、ユーザの利便性が高まる。
また、情報提供システムSは、スタジアムで利用した一連のサービスの複数の利用額に基づいて計算された、ユーザに付与される特典に必要な額を、情報I802としてユーザに提供することによって、あとどの程度利用すれば特典を得られるかを、ユーザが容易に把握できる。
また、情報提供システムSは、ユーザがスタジアムを訪れた場合に、ユーザのユーザ端末30と、スタジアムのチェックイン端末40と、の少なくとも一方を利用してスタジアムへのチェックインを実行することによって、チェックインに必要な情報の管理を簡易化できる。例えば、ユーザが購入したチケットのチェックイン用のコードを電子メールで送信し、ユーザが試合当日にこのコードをユーザ端末30に表示させてチェックインすることも考えられるが、ユーザは、多数の電子メールからコードを探し出す必要があり、情報の管理が煩雑になる。この点、ユーザが普段使用する第1アプリからチェックインできるようにすることで、管理すべき情報の数を減らせる。
[5.変形例]
なお、本開示は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
図12は、変形例における機能ブロック図の一例である。以降説明する変形例では、図12に示す各機能が実現される。特定部104、滞在時間取得部105、残り時間取得部106、ユーザ属性取得部107、利用履歴取得部108、決定部109、及び許可部110の各々は、制御部11を主として実現される。受付部302及び選択部303の各々は、制御部31を主として実現される。
[5-1.変形例1]
例えば、情報提供システムSは、特定部104は、電子決済の支払先に基づいて、スタジアムにおける複数の位置における電子決済を特定する特定部104を含んでもよい。変形例1のデータ記憶部100は、スタジアムごとに、このスタジアムに配置された決済端末50の端末IDが定義された端末リストが予め記憶されているものとする。即ち、端末リストには、あるスタジアムに配置された決済端末50の端末IDがグループ化されている。
例えば、特定部104は、ユーザが履歴確認画面G8の表示要求を送信した場合、第1データベースDB1を参照し、このユーザのユーザIDに関連付けられたチェックイン情報に含まれるチェックイン場所を取得する。特定部104は、このユーザIDに関連付けられた利用履歴のうち、端末リストにおいて、このチェックイン場所のスタジアムに関連付けられた端末IDが支払先の利用履歴を、ユーザが訪れたスタジアムにおける電子決済として特定する。
なお、決済端末50は、自身が配置されているスタジアムを識別可能な情報を第1サーバ10に送信してもよい。この場合、特定部104は、この情報に基づいて、決済端末50が配置されたスタジアムを特定してもよい。また、実施形態のようなチェックインを実行しない場合には、履歴確認画面G8の表示要求をする際に、自身が訪れているスタジアムをユーザに選択させ、特定部104は、ユーザの選択結果に基づいて、ユーザが訪れたスタジアムを特定してもよい。
他にも例えば、GPS受信部38により検出された現在位置に基づいて、ユーザが訪れたスタジアムが特定されてもよい。また例えば、ユーザの電子決済の利用履歴のうち、直近の利用履歴に含まれる利用場所が、ユーザが訪れている場所として特定されてもよい。この場合には、特定部104は、直近の利用履歴に含まれる利用場所と同じ場所の他の利用履歴が示す電子決済を、ユーザが訪れている場所における複数の位置における電子決済として特定すればよい。この場合、古い利用履歴については参照されず、現在日時から一定期間以内の利用履歴だけが参照されるものとする。
変形例1の利用額取得部102は、特定部104により特定された電子決済に基づいて、スタジアムにおける複数の利用額を取得する。利用額取得部102は、あるユーザの電子決済のうち、特定部104により特定された電子決済の利用履歴に含まれる利用額を、このユーザの利用額として取得すればよい。
変形例1によれば、電子決済の支払先に基づいて、複数の位置における電子決済を特定することによって、スタジアム内で行われた電子決済を正確に特定できる。例えば、ユーザがスタジアムにチェックインしなくても、スタジアム内における電子決済を特定し、ユーザによるチェックインの手間を軽減できる。
なお、変形例1では、スタジアムのチェックインが実行されたうえで、特定部104の処理が実行されてもよい。例えば、ユーザが、スタジアム内でユーザ端末30を操作してオンラインショッピング等を利用した場合には、このユーザの利用履歴に、スタジアム内の電子決済とは関係のない利用履歴が混在することがある。このため、実施形態で説明したように利用日時を考慮し、かつ、変形例1のように特定部104の処理が実行されるようにすると、スタジアム内の電子決済をより確実に特定できる。オンラインショッピングの電子決済の利用履歴には、利用場所としてオンライン上の店舗が示されるので、スタジアム内の決済端末50を示す端末リストを利用することによって、オンラインショッピングの電子決済の利用履歴を、履歴確認画面G8から除外できる。
[5-2.変形例2]
図13は、変形例2の履歴確認画面G8の一例を示す図である。図13に示すように、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、ユーザに設定された予算と、に基づいて、ユーザに情報I804~I806を提供してもよい。図13の例では、情報I800,I801は、実施形態と同様である。
予算は、スタジアム内の電子決済における予算である。予算は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。予算は、複数のユーザで共通であってもよいし、ユーザに応じた値であってもよい。例えば、予算は、ユーザが指定してもよい。予算は、データ記憶部100に記憶されていてもよいし、ユーザ端末30から取得されてもよい。
例えば、情報提供部103は、ユーザに設定された予算を、情報I804として履歴確認画面G8に表示させる。情報提供部103は、この予算と、実施形態で説明した合計額と、の差額を、情報I805として履歴確認画面G8に表示させる。情報提供部103は、この差額に応じた商品又は商品の組み合わせを検索し、情報I806としてユーザに提供する。この商品又は商品の組み合わせは、予算を超えない程度の商品又は商品の組み合わせである。
なお、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額の合計額が、ユーザに設定された予算以上であるか否かを判定してもよい。情報提供部103は、この合計額がこの予算以上であると判定された場合に、所定のアラートを履歴確認画面G8に表示させてもよい。アラートは、画像を利用して視覚的に行われてもよいし、音声を利用して聴覚的に行われてもよい。アラートは、ユーザ端末30の振動を利用して触覚的に行われてもよい。
変形例2によれば、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、ユーザに設定された予算と、に基づいて、ユーザに情報I804~I806を提供することによって、ユーザの予算に応じた有益な情報を提供できる。例えば、情報I804,I805によって、予算を超えそうかをユーザが把握しやすくなる。アラートが表示された場合には、予算が超えたことをユーザが把握しやすくなる。情報I806によって、予算内に収まるおすすめの情報をユーザに提供できる。
[5-3.変形例3]
図14は、変形例3の履歴確認画面G8の一例を示す図である。図14に示すように、変形例3の履歴確認画面G8には、スタジアム内における個々の電子決済の利用額を選択するためのチェックボックスC807が表示される。チェックボックスC807は、個々の電子決済ごとに表示される。
変形例3の情報提供システムSは、ユーザによる、複数の利用額のうちの一部の利用額の選択を受け付ける受付部302を含む。例えば、受付部302は、チェックボックスC807を利用して、利用額の選択を受け付ける。利用額の選択は、任意のインタフェースから行われてよい。例えば、ラジオボタンを利用して利用額が選択されてもよいし、情報I800の個々の行をタップ等することによって選択されてもよい。また、履歴確認画面G8以外の他の画面から、利用額の選択が受け付けられてもよい。
ユーザには、一部の利用額に応じた情報I808が提供される。変形例3では、ユーザ端末30の表示制御部301によって情報I808が生成される場合を説明する。表示制御部301は、ユーザがチェックボックスC84にチェックを入れた利用額の合計額を計算し、情報I808として表示させる。なお、情報I808は、第1サーバ10の情報提供部103によって生成されてもよい。この場合、ユーザが選択した利用額を識別可能な情報が第1サーバ10に送信されるものとする。
変形例3によれば、利用額取得部102により取得された複数の利用額のうち、ユーザにより選択された一部の利用額に基づいて、ユーザに情報I808を提供することによって、ユーザが選択した利用額に応じた有益な情報を提供できる。
[5-4.変形例4]
図15は、変形例4の履歴確認画面G8の一例を示す図である。図15に示すように、変形例4の履歴確認画面G8は、スタジアム内における個々の電子決済の明細を指定するためのチェックボックスC809を含む。チェックボックスC809は、明細の分類ごとに表示される。図15の例では、「飲食代」、「グッズ代」、及び「書籍代」の3つの分類を選択可能である。この分類は、いわゆる勘定科目であり、ユーザがチェックイン中のスタジアムで取り扱われている商品の分類である。
図15の情報I800に示す明細のうち、「お茶」、「弁当」、「ジュース」、及び「アイス」は「飲食代」に属し、「タオル」は「グッズ代」に属する。図15の例では、ユーザは、スタジアムで販売されている書籍を購入していないので、「書籍代」に属する明細はない。どの明細がどの分類に属するかを定義したデータは、データ記憶部100に記憶されているものとする。このデータは、公知の会計ソフトで採用されているデータベースを利用可能である。
変形例4の情報提供システムSは、利用額取得部102により取得された複数の利用額の各々に関連付けられた明細に基づいて、複数の利用額のうち、特定の明細を有する一部の利用額を選択する選択部303を含む。特定の明細とは、複数の分類のうちの特定の分類に属する明細である。変形例4では、チェックボックスC809により選択された分類の明細は、特定の明細に相当する。選択部303は、第1サーバ10により実現され、第1サーバ10側で利用額の選択が行われてもよい。
例えば、ユーザが「飲食代」のチェックボックスC809を選択すると、「お茶」、「弁当」、「ジュース」、及び「アイス」のチェックボックスC807が自動的に選択される。また例えば、ユーザが「グッズ代」のチェックボックスC809を選択すると、「タオル」のチェックボックスC807が自動的に選択される。ユーザがスタジアムで書籍を購入していれば、「書籍代」のチェックボックスC809を選択すると、この書籍のチェックボックスC807が自動的に選択される。
なお、変形例4では、ユーザは、自動的に選択されたチェックボックスC807を選択し直すことができる。例えば、予め定義された分類では分類しきれない明細が存在することがある。この場合には、ユーザがチェックボックスC807から手動でチェックを入れることによって、選択部303の選択結果を修正してもよい。ユーザには、選択された一部の利用額に応じた情報I808が提供される。変形例3と同様、情報I808は、チェックボックスC807にチェックが入れられた利用額の合計額である。
変形例4によれば、利用額取得部102により取得された複数の利用額の各々に関連付けられた明細に基づいて選択された、特定の明細を有する一部の利用額に基づいて、ユーザに情報I808を提供することによって、明細に基づいて選択された利用額に応じた有益な情報を提供できる。
[5-5.変形例5]
例えば、変形例3又は変形例4において、情報提供部103は、選択された一部の利用額の合計額を計算し、当該計算された合計額の領収書を、情報としてユーザに提供してもよい。領収書を提供するとは、領収書の画面をユーザ端末30に表示させること、又は、領収書のデータをユーザに送信することである。データの送信方法は、任意の方法であってよく、例えば、電子メール、SNS、又はメッセージアプリを利用可能である。
図16は、変形例5で領収書が提供される様子の一例を示す図である。図16では、変形例3の画面を例に挙げるが、変形例4の画面から領収書が提供されてもよい。図16に示すように、ユーザが履歴確認画面G8のボタンB810を選択すると、ユーザ端末30から第1サーバ10に、チェックボックスC807にチェックが入れられた利用額を識別可能な情報が送信される。第1サーバ10は、この情報を受信すると、情報提供部103は、この情報によって識別される利用額を合計し、領収書を生成する。
なお、領収書のフォーマットのデータは、データ記憶部100に予め記憶されているものとする。情報提供部103は、このフォーマットに合計額をはめ込むことによって、領収書を生成する。領収書の但し書きは、チェックボックスC809にチェックが入れられた分類に応じたものであってもよいし、情報提供部103側で決定してもよい。ユーザ端末30には、この領収書を含む領収書画面G10が表示される。入力フォームF100には、第1データベースDB1に登録された氏名が自動入力される。ユーザは、入力フォームF100から宛名を変更できる。ユーザがボタンB101を選択すると、第1サーバ10は、この領収書のデータを、ユーザのメールアドレスに送信する。このメールアドレスは、第1データベースDB1に登録されているものとする。領収書のデータは、SNS又はメッセージアプリ等の任意の手段を利用して送信可能である。
変形例5によれば、ユーザにより選択された一部の利用額、又は、明細に基づいて選択された一部の利用額の合計額の領収書をユーザに提供することによって、ユーザの利便性が高まる。例えば、ユーザが顧客との接待でスタジアムを訪れた場合に、スタジアム内における電子決済には、接待のための電子決済と、私的な電子決済と、が混在することがある。図16の例であれば、飲食代は接待の経費として申請可能であるところ、接待とは関係のないグッズ代が混在することがある。このため、選択された利用額の領収書を出力することによって、接待の経費として申請可能な領収書を出力でき、ユーザの利便性が高まる。
[5-6.変形例6]
例えば、情報提供システムSは、スタジアムにおけるユーザの滞在時間を取得する滞在時間取得部105を更に含んでもよい。滞在時間は、ユーザがスタジアムを訪れてからの経過時間である。即ち、チェックイン日時から現在日時までの時間が滞在時間に相当する。滞在時間取得部105は、リアルタイムクロック等を利用して滞在時間を取得すればよい。
図17は、変形例6の履歴確認画面G8の一例を示す図である。図17に示すように、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、滞在時間取得部105により取得された滞在時間と、に基づいて、ユーザに情報I811,I812を提供する。情報I800,I801は、実施形態と同様である。例えば、情報提供部103は、滞在時間取得部105により取得された滞在時間を、情報I811としてユーザに提供する。
情報提供部103は、この滞在時間に応じた商品又は商品の組み合わせを検索し、情報I812としてユーザに提供する。滞在時間と、商品又は商品の組み合わせと、の関係は、データ記憶部100に予め定義されているものとする。例えば、滞在時間が経過するほど、商品の価格が下がるように、これらの関係が定義されている。情報提供部103は、滞在時間取得部105により取得された滞在時間に関連付けられた商品又は商品の組み合わせを特定し、情報I812としてユーザに提供する。
変形例6によれば、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、スタジアムにおけるユーザの滞在時間と、に基づいて、ユーザに情報I811,I812を提供することによって、滞在時間に応じた有益な情報を提供できる。
[5-7.変形例7]
例えば、情報提供システムSは、ユーザがスタジアムから離れるまでの残り時間を取得する残り時間取得部106を更に含んでもよい。ユーザがスタジアムから離れる時間は、予め定められていてもよいし、試合の進行等に応じて動的に決定されてもよい。この場合、試合の進行状況と、試合終了までの時間と、の関係が予めデータ記憶部100に定義されているものとする。試合の進行状況は、スポーツニュースを提供する公知のサーバから取得されるようにすればよい。残り時間取得部106は、ユーザがスタジアムから離れる時間と、現在日時と、に基づいて、残り時間を取得する。残り時間取得部106は、ユーザがスタジアムから離れる時間と、現在日時と、の差の時間を、残り時間として取得する。
図18は、変形例7の履歴確認画面G8の一例を示す図である。図18に示すように、情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、残り時間取得部106により取得された残り時間と、に基づいて、ユーザに情報I813,I814を提供する。情報I800,I801は、実施形態と同様である。例えば、情報提供部103は、残り時間取得部106により取得された残り時間を、情報I813としてユーザに提供する。
情報提供部103は、この残り時間に応じた商品又は商品の組み合わせを検索し、情報I814としてユーザに提供する。残り時間と、商品又は商品の組み合わせと、の関係は、データ記憶部100に予め定義されているものとする。例えば、残り時間が短いにも関わらず、食べきるのに時間がかかるような食事を提供すると、ユーザは利用しない可能性が高いので、この会計には、残り時間で利用できるような商品が定義されている。商品ごとに、その商品に必要な時間が定義されていてもよい。この場合、情報提供部103は、残り時間と、商品に定義された当該必要な時間と、に基づいて選択された商品の情報I812を提供する。情報提供部103は、残り時間取得部106により取得された残り時間に関連付けられた商品又は商品の組み合わせを特定し、情報I814としてユーザに提供する。
変形例7によれば、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、ユーザがスタジアムから離れるまでの残り時間と、に基づいて、ユーザに情報I813,I814を提供することによって、残り時間に応じた有益な情報を提供できる。
[5-8.変形例8]
例えば、情報提供システムSは、ユーザの属性に関するユーザ属性を取得するユーザ属性取得部107を更に含んでもよい。ユーザ属性は、ユーザを何らかの形で分類可能な情報である。例えば、ユーザの年齢、性別、趣味、職業、過去の利用額、又はこれらの組み合わせは、ユーザ属性に相当する。ユーザ属性は、第1データベースDB1に予め記憶されているものとする。ユーザ属性取得部107は、第1データベースDB1に記憶されたユーザ属性を取得する。
変形例8では、実施形態で説明した履歴確認画面G8(図5)を例に挙げるが、上記説明した変形例1-7の履歴確認画面G8であってもよい。情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、ユーザ属性取得部107により取得されたユーザ属性と、に基づいて、ユーザに情報I803を提供する。実施形態では、駐車場が無料になるために必要な額に応じた商品が、情報I803として提供される場合を説明したが、変形例8では、ユーザ属性に応じた商品が、情報I803として提供される。
なお、ユーザ属性と、商品又は商品の組み合わせと、の関係は、データ記憶部100に予め定義されているものとする。情報提供部103は、ユーザ属性取得部107により取得されたユーザ属性に関連付けられた商品又は商品の組み合わせを特定し、情報I803としてユーザに提供する。変形例8及び実施形態を組み合わせて、駐車場が無料になるために必要な額に応じた商品であり、かつ、ユーザ属性に応じた商品又は商品の組み合わせが、情報I803として提供されてもよい。ユーザ属性に応じた商品又は商品の組み合わせは、ユーザ属性が示すユーザの嗜好に合った商品又は商品の組み合わせである。
変形例8によれば、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、ユーザ属性と、に基づいて、ユーザに情報I803を提供することによって、ユーザ属性に応じた有益な情報を提供できる。
[5-9.変形例9]
例えば、情報提供システムSは、ユーザがスタジアムを訪れる前における電子決済の利用履歴を取得する利用履歴取得部108を更に含んでもよい。情報提供部103も利用履歴を取得することがあるので、利用履歴取得部108は、情報提供部103の一機能であってもよい。
変形例9では、実施形態で説明した履歴確認画面G8(図5)を例に挙げるが、上記説明した変形例1-8の履歴確認画面G8であってもよい。情報提供部103は、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、利用履歴取得部108により取得された利用履歴と、に基づいて、ユーザに情報I803を提供する。実施形態では、駐車場が無料になるために必要な額に応じた商品が、情報I803として提供される場合を説明したが、変形例9では、ユーザの利用履歴に応じた商品が、情報I803として提供される。
なお、ユーザの利用履歴と、商品又は商品の組み合わせと、の関係は、データ記憶部100に予め定義されているものとする。情報提供部103は、利用履歴取得部108により取得された利用履歴に関連付けられた商品又は商品の組み合わせを特定し、情報I803としてユーザに提供する。変形例9及び実施形態を組み合わせて、駐車場が無料になるために必要な額に応じた商品であり、かつ、ユーザの利用履歴に応じた商品又は商品の組み合わせが、情報I803として提供されてもよい。ユーザの利用履歴に応じた商品又は商品の組み合わせは、利用履歴が示すユーザの嗜好に合った商品又は商品の組み合わせである。この嗜好は、利用履歴に含まれる明細から推定されるようにすればよい。
変形例9によれば、利用額取得部102により取得された複数の利用額と、ユーザがスタジアムを訪れる前における電子決済の利用履歴と、に基づいて、ユーザに情報I803を提供することによって、ユーザの利用履歴に応じた有益な情報を提供できる。
[5-10.変形例10]
例えば、情報提供システムSは、複数の位置における電子決済を、都度実行するか、一括して実行するか、をユーザに応じて決定する決定部109を更に含んでもよい。電子決済を都度実行するのは、実施形態で説明した通りである。電子決済を一括して実行するのは、任意のタイミングであってよく、例えば、ユーザのチェックアウト時、チェックインしてから所定時間の経過時、所定の日時が訪れた時であってよい。一括して実行とは、複数回の利用で発生した複数の利用額の合計額を電子決済することである。
ユーザは、電子決済を都度実行するか、電子決済を一括して実行するか、を自身で選択してもよい。この場合、決定部109は、ユーザの選択結果に基づいて、決済方法を決定する。決済方法は、予め定められた選択方法により選択されてもよい。決定部109は、電子決済の利用履歴に基づいて、決済方法を選択してもよい。例えば、ユーザが電子マネーの残高が不足しがちであれば、都度決済だけが選択できるようにしてもよい。ユーザの電子マネーの残高が十分にあれば、一括した電子決済が許可されてもよい。また例えば、ユーザの過去の利用履歴に応じた不正度に応じて、決済方法が選択されてもよい。ユーザの不正度が閾値以上の場合には都度決済だけが選択できるようにして、ユーザの不正度が閾値未満の場合には一括した電子決済が許可されてもよい。
電子決済実行部101は、決定部109により決定された決済方法に基づいて、複数の位置における電子決済を実行する。例えば、電子決済実行部101は、決定部109により都度実行が決定された場合には、実施形態と同様にして、電子決済が要求されるたびに、電子決済を実行する。また例えば、電子決済実行部101は、決定部109により一括して実行が決定された場合には、複数回の利用を第1データベースDB1に蓄積し、所定のタイミングが訪れた場合に、合計額を一括した電子決済を実行する。
変形例10によれば、複数の位置における電子決済を、都度実行するか、一括して実行するか、をユーザに応じて決定し、決定部109により決定された決済方法に基づいて、複数の位置における電子決済を実行することによって、ユーザが訪れたスタジアムにおける電子決済の利便性を高めることができる。
[5-11.変形例11]
例えば、第1サービスが、ユーザ端末30を利用した電子決済を提供するサービスである場合、ユーザは、電子決済を実行しようとすると、ユーザ端末30を取り出す必要がある。この点、ユーザ端末30を取り出す手間を省くために、生体認証を利用して電子決済を実行することが検討されている。例えば、ユーザの顔認証だけで電子決済時の認証が完了するのであれば、ユーザは、ユーザ端末30を取り出さなくて済む。
しかしながら、第1サービスのユーザの中には、あるユーザと顔が似た他のユーザが存在することがある。この場合、あるユーザが顔認証で電子決済を実行しようとすると、顔が似た他のユーザに誤認証されてしまい、適切な電子決済が実行できないことがある。第1サービスを利用していない悪意のある第三者が、顔が似たユーザに成りすまして、このユーザのクレジットカード等を利用して電子決済する可能性もある。
そこで、変形例11では、あるユーザがチェックインした場所の中であれば、このユーザについては、顔認証による電子決済が許可されるようになっている。この場所の中にいる人間の数は限られているので、顔認証が成功する程度に顔が似た者がいる可能性は非常に低い。チェックイン時には、ユーザ端末30を利用してセキュアな本人確認(いわゆる所持認証)が行われるため、顔認証による電子決済の範囲を、チェックインした場所に限定することによって、ユーザの利便性を高めつつ、セキュリティ性を担保できる。
図19は、変形例11の情報提供システムSの一例を示す図である。図19に示すように、実施形態と同様にして、ユーザがスタジアムにチェックインすると、スタジアム内に配置された決済端末50であれば、生体認証による電子決済が可能になる。このため、ユーザは、コードC40を表示させる必要はない。
決済端末50は、認証装置の一例である。このため、決済端末50と記載した箇所は、認証装置と読み替えることができる。認証装置は、生体認証が可能な装置であればよい。電子決済実行部101が、ユーザのユーザ端末30を利用して電子決済を実行する場合に、スタジアムには、ユーザの生体認証を実行するための認証装置が配置されている。変形例11では、顔認証が生体認証に相当する場合を説明するが、生体認証自体は、任意の生体認証を利用可能である。例えば、指紋認証、静脈認証、又は声紋認証といった他の生体認証が利用されてもよい。
変形例11の第1データベースDB1には、ユーザIDに関連付けて、生体認証で利用される認証情報が格納されている。この認証情報は、生体認証における正解となる情報であり、例えば、顔の特徴量、顔写真、指紋パターン、静脈パターン、又は声紋パターンであってよい。ユーザは、第1サービスの利用設定時に、認証情報の登録に必要な情報(顔写真等)を第1サーバ10にアップロードする。第1サーバ10は、当該アップロードされた情報に基づいて、このユーザのユーザIDに関連付けて、認証情報を格納する。
変形例11の情報提供システムSは、チェックインが実行された場合には、スタジアムにおいて、ユーザ端末30を利用せずに、生体認証によって電子決済が実行されることを許可する許可部110を含む。第1サーバ10は、第2サーバ20からチェックインが実行されたユーザのユーザIDを取得する。第1サーバ10は、第2サーバ20からこのユーザIDを取得するのではなく、チェックイン時に第2サーバ20に送信したユーザIDを、データ記憶部100に保持してもよい。
例えば、許可部110は、スタジアムにチェックインしたユーザのユーザIDに、生体認証による電子決済が許可されたことを示す情報を関連付ける。これらの関連付けは、第1データベースDB1に保持されてもよいし、他のデータベースに保持されてもよい。電子決済実行部101は、生体認証による電子決済が許可されたユーザについては、このユーザの生体認証が成功した場合に、電子決済を実行する。
電子決済実行部101は、生体認証による電子決済が許可されていないユーザについては、生体認証による電子決済を実行しない。電子決済実行部101は、生体認証による電子決済が許可されていないユーザであったとしても、もし仮にスタジアム以外のコンピュータから生体認証による電子決済の要求を受け付けたとしても、生体認証による電子決済を実行しない。スタジアムにチェックインしたユーザと顔が似た他のユーザが第1データベースDB1に登録されていたとしても、当該他のユーザはチェックインしていないので、生体認証の判定時に当該他のユーザの情報は判定されない。このため、当該他のユーザのクレジットカード情報等の決済情報は利用されない。
図19の例であれば、ユーザは、スタジアムの座席でドリンクを購入する場合に、売り子が所持する決済端末50のカメラで自分の顔を撮影させる。決済端末50は、自身の端末IDとともに、撮影画像を第1サーバ10に送信する。第1サーバ10が端末ID及び撮影画像を受信すると、電子決済実行部101は、撮影画像から顔の特徴量を計算する。電子決済実行部101は、第1データベースDB1に格納された認証情報のうち、スタジアムにチェックイン中のユーザの認証情報を取得する。
電子決済実行部101は、計算した顔の特徴量と、取得した認証情報と、に基づいて、生体認証を実行する。生体認証自体は、公知の方法を利用可能であり、顔の特徴量の類似度によって成否が判定されるようにすればよい。顔認証以外の生体認証が利用される場合も同様に、生体認証自体は、公知の方法を利用可能である。認証時の判定対象となる認証情報が、チェックイン中のユーザのものだけに限定されるようにすればよい。
電子決済実行部101は、生体認証が成功した場合に、電子決済を実行する。電子決済実行部101は、第1データベースDB1を参照し、計算した顔の特徴量と類似する認証情報に関連付けられたクレジットカード情報等の決済情報を取得する。電子決済実行部101は、この決済情報に基づいて、電子決済を実行する。図19に示すように、ユーザがスタジアム内の売店でグッズを購入する場合、及び、スタジアム内のレストランで食事した場合も同様に、顔認証だけで電子決済が許可される。
許可部110は、ユーザがチェックアウトした場合、チェックインしてから所定の時間が経過した場合、又はチェックインした後の所定の時間が訪れた場合には、生体認証による電子決済を禁止する。図19の例であれば、ユーザがチェックイン端末40にユーザ端末30のコードC60をかざしてチェックアウトした場合には、許可部110は、生体認証が許可されないように、第1データベースDB1を更新する。
変形例11によれば、チェックインが実行された場合には、スタジアムおいて、ユーザ端末を利用せずに、生体認証によって電子決済が実行されることを許可することによって、ユーザの利便性を高めることができる。また、生体認証による電子決済が許可される範囲をスタジアム内に限定することで、誤認証や成りすましを防止し、セキュリティを高めることができる。
[5-12.変形例12]
例えば、上記説明した変形例を組み合わせてもよい。
また例えば、電子決済用のコードと、チェックイン用のコードと、は同じであってもよい。チェックイン用のコードと、チェックアウト用のコードと、は異なってもよい。1つのコードで複数の第2サービスに関する場所にチェックイン可能であってもよい。即ち、第1サービスは、複数の第2サービスと連携してもよい。第1サービスが複数の第2サービスと連携する場合には、履歴確認画面G8には、第2サービスごとに、複数の利用額に応じた情報が表示されてもよい。
また例えば、ユーザがユーザ端末30をチェックイン端末40にかざすことによってチェックインが実行される場合を説明したが、画像を利用するのではなく、ICチップ37に記録された何らかのIDをチェックイン端末40に読み取らせてチェックインが実行されてもよい。また例えば、ユーザ端末30又はチェックイン端末40の何れか一方のみによってチェックインが実行されてもよい。例えば、スタジアム等の場所に掲示又は何らかのコンピュータに表示されたコードがユーザ端末30の撮影部36で撮影された場合に、ユーザ端末30から第1サーバ10に、この場所を識別可能な情報と、ユーザ端末30に記憶されたコードIDと、が送信されてもよい。この場合、チェックイン端末40は不要になる。
また例えば、ユーザ端末30のGPS受信部38によって検出された現在位置がスタジアムの付近になった場合に、チェックインが実行されてもよい。この場合、チェックイン端末40は不要になる。また例えば、ユーザがICカード又は磁気カードをチェックイン端末40で読み取ることによってチェックインが実行されてもよい。この場合、ユーザ端末30は不要になる。第1サーバ10及び第2サーバ20には、実施形態で説明したユーザIDと、ICカード又は磁気カードに含まれるIDと、の関係が記憶されているものとする。他にも例えば、ユーザがチェックイン端末40からの生体認証でチェックインが実行されてもよい。この場合もユーザ端末30は不要になる。第1サーバ10及び第2サーバ20には、実施形態で説明したユーザIDと、ユーザの生体情報と、の関係が記憶されているものとする。
また例えば、第1サーバ10と第2サーバ20が分けられておらず、1つのコンピュータで各機能が実現されてもよい。また例えば、第1サーバ10で実現されるものとして説明した機能は、複数のコンピュータで分担されてもよい。また例えば、第2サーバ20で実現されるものとして説明した機能は、複数のコンピュータで分担されてもよい。各機能は、少なくとも1つのコンピュータで実現されるようにすればよい。