JP7381262B2 - 磁極位置推定装置及び磁極位置推定方法 - Google Patents

磁極位置推定装置及び磁極位置推定方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁極位置推定装置及び磁極位置推定方法に関する。
回転子の向きである磁極位置を同期モータの動作前に知る方法として、同期モータに電流を流し、同期モータが備える回転子の向きを流した電流によって定まる所定の方向に向かせる方法がある。しかしながら、このような方法は、回転子の位置を読み取り、位置に応じて少しずつ回転子を回転させる。そのため、回転子の動きが収束するまでに時間がかかり、磁極位置の推定に時間がかかる場合があった。
また、このような方法は、同期モータのイナーシャが大きい場合や同期モータが低摩擦である場合には回転子の動きが安定するまでに時間がかかる。そのため、回転子の位置の判別に時間がかかり、磁極位置の推定に時間がかかる場合があった。
特開2003-88164号公報
本発明が解決しようとする課題は、同期モータの磁極位置の推定に要する時間を短くする磁極位置推定装置及び磁極位置推定方法を提供することである。
実施形態の磁極位置推定装置は、同期モータと、励磁回路と、制御部とを持つ。同期モータは、可動子を備える。励磁回路は、前記可動子に作用する磁界を生成する電流を流す。制御部は、前記磁界によって移動する前記可動子の加速度に基づいて前記磁界の向きまたは位置を制御するように前記励磁回路の動作を制御し、前記可動子の移動が停止したことを示す停止条件が満たされた場合に、前記停止条件が満たされた時点で前記可動子に作用している前記磁界の向きまたは位置を前記同期モータの磁極位置と推定する。前記制御部は、前記停止条件が満たされた時点における前記磁界と同じ向きまたは位置であって、強さは前記停止条件が満たされた時点における前記磁界よりも強い磁界が前記可動子に作用するように、前記励磁回路を動作させ、前記同期モータの前記磁極位置を確定する様に制御する。
実施形態の磁極位置推定装置1の機能構成の一例を示す図。 実施形態の磁極位置推定装置1の動作の概略を説明する説明図である。 実施形態の磁極位置推定装置1が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、実施形態の磁極位置推定装置及び磁極位置推定方法を、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の磁極位置推定装置1の機能構成の一例を示す図である。
磁極位置推定装置1は、同期モータ9の磁極の位置(以下「磁極位置」という。)を推定する。同期モータ9は、3相の同期モータである。同期モータ9は、回転子901を備える。回転子901は永久磁石である。磁極位置とは、回転子901の向きである。以下、図2を用いて磁極位置推定装置1の動作の概略を説明する。
(動作の概略)
図2は、磁極位置推定装置1の動作の概略を説明する説明図である。
磁極位置推定装置1は、時刻t0に、回転子901に作用する磁界の大きさと向きとを示すベクトル(以下「作用磁界ベクトル」という。)が初期励磁向きを向くように、同期モータ9を直流励磁する。作用磁界ベクトルは、例えば、同期モータ9がU相、V相、W相の3相の同期モータである場合には、U相のコイル、V相のコイル及びW相のコイルに電流が流れることで生成される磁界である。初期励磁向きは、予め定められた向きである。直流励磁とは、作用磁界ベクトルの向きが特定の1つの向きであるように同期モータ9に電流を流すことを意味する。
直流励磁によって、回転子901が回転(移動)を始める。回転の向きは、回転子901のd軸が作用磁界ベクトルに近づく向きである。磁極位置推定装置1は、直流励磁による回転子901の角加速度を測定する。磁極位置推定装置1は、測定した角加速度に応じて、作用磁界ベクトルの向きを決定する。磁極位置推定装置1は、決定した向きに作用磁界ベクトルが向くように、時刻t1において同期モータ9を直流励磁する。直流励磁によって、回転子901のd軸の回転の速度又は向きが変化する。回転の向きは、回転子901のd軸が作用磁界ベクトルに近づく向きである。磁極位置推定装置1は、時刻t1の直流励磁による回転子901の角加速度を測定する。
磁極位置推定装置1は、測定した角加速度に応じて、作用磁界ベクトルの向きを決定する。磁極位置推定装置1は、決定した向きに作用磁界ベクトルが向くように、時刻t2において同期モータ9を直流励磁する。以下、回転子901の回転が停止したことを示す所定の条件(以下「停止条件」という。)が満たされるまで、時刻t1から時刻t2の処理と同様の処理が実行される。すなわち、角加速度取得処理と、作用磁界ベクトル向き決定処理と、決定励磁処理とが、停止条件を満たすまで繰り返し実行される。角加速度測定処理は、直流励磁による回転子901の角加速度を取得する処理である。作用磁界ベクトル向き決定処理は、回転子901の角加速度に基づいて、作用磁界ベクトルの向きを決定する処理である。決定励磁処理は、作用磁界ベクトル向き決定処理によって決定された向きに作用磁界ベクトルが向くように、同期モータ9を直流励磁する処理である。以下、作用磁界ベクトルが初期励磁向きを向くように同期モータ9を直流励磁する処理を初期励磁処理という。
停止条件が満たされると、磁極位置推定装置1は、直前の直流励磁における作用磁界ベクトルの向きを、磁極位置であると推定する。
なお、停止条件が満たされた状態における回転子901の向きは、作用磁界ベクトルの向きと略同一である。
磁極位置推定装置1は、初期励磁処理の実行直前の磁極位置を推定するのではない。磁極位置推定装置1は、回転子901のd軸と作用磁界ベクトルとの角度差を小さくするように作用磁界ベクトルと回転子901のd軸との向きを変化させる。磁極位置推定装置1は、回転子901のd軸の向きと作用磁界ベクトルの向きとが一致すると、回転子901のd軸と一致した作用磁界ベクトルの向く向きを磁極位置と推定する。なお、時刻t0から停止条件が満たされるまで同期モータ9は常に直流励磁されており、回転子901は回転し続ける。
ここまでで、磁極位置推定装置1の動作の概略の説明を終了する。
図1の説明に戻る。
磁極位置推定装置1は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ91とメモリ92とを備える制御部14を備えプログラムを実行する。磁極位置推定装置1は、プログラムの実行によって測定部11、励磁回路12、記憶部13及び制御部14を備える装置として機能する。なお、磁極位置推定装置1の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
測定部11は、同期モータ9が備える回転子901の向き(すなわち磁極位置)の変化量を示す情報(以下「磁極位置変化量情報」という。)を取得する。測定部11は、例えば、エンコーダである。磁極位置の変化量は、例えば、機械角の変化量によって示される。機械角の変化量は、正又は負の値である。機械角の変化量が負の値であるとは、回転子901の回転の方向が、機械角の変化量が正の場合における回転子901の回転の方向と逆方向であることを意味する。以下、磁極位置の変化量が機械角の変化量によって示される場合を例に説明する。磁極位置変化量情報は、測定部11の測定結果である。
励磁回路12は、制御部14による制御によって同期モータ9に電流を流す。励磁回路12は、電源と複数のスイッチング素子とを備える。複数のスイッチング素子のオンとオフとは、制御部14の制御によって切り替えられる。スイッチング素子の導通状態と非導通状態とが切り替えられることで、同期モータ9に印加される電流が制御される。励磁回路12が同期モータ9に流す電流によって、回転子901に作用する磁界が生成される。
記憶部13は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。記憶部13は、制御部14の処理において用いられる各種値又は各種情報を記憶する。記憶部13は、測定部11の測定結果の履歴を記憶する。すなわち、記憶部13は、磁極位置の変化量の履歴を記憶する。記憶部13は、初期励磁向きを示す情報を予め記憶している。記憶部13は、励磁回数情報を記憶する。励磁回数情報は、初期励磁処理又は決定励磁処理が実行された回数を示す。すなわち、励磁回数情報は、直流励磁が実行された回数を示す情報である。記憶部13は、作用磁界ベクトルの向きを示す情報(以下「作用磁界ベクトル向き情報」という。)を記憶する。
制御部14は、磁極位置推定装置1が備える各機能部の動作を制御する。制御部14は、例えば、角加速度取得処理を実行する。具体的には、制御部14は、磁極位置変化量情報に基づいて回転子901の角加速度を取得する。例えば、制御部14は、角加速度取得処理において、時刻t10から時刻t20までの間の機械角の変化量と、時刻t20から時刻t30までの間の機械角の変化量との、測定部11による測定結果を取得する。制御部14は、角加速度取得処理において、取得した測定結果に基づき、回転子901の時刻t10から時刻t30までの角加速度を測定する。時刻t10は時刻t20よりも前の時刻であり、時刻t20は時刻t30よりも前の時刻である。また、時刻t10、時刻t20及び時刻t30は、同期モータ9が直流励磁されてから次に直流励磁されるまでの期間内の時刻である。制御部14は、角加速度取得処理を所定の周期で繰り返し実行する。角加速度取得処理の実行の周期はユーザが指定可能である。
図3は、実施形態の磁極位置推定装置1が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、角加速度取得処理は、図3のフローチャートが示す処理の実行中に所定の周期で繰り返し実行されている。
制御部14が、初期直流励磁処理を実行する(ステップS101)。ステップS101の実行後に、制御部14は、記憶部13が記憶する励磁回数情報の値を1に更新する(ステップS102)。直前の処理が終了した時点から所定の時間経過後に、制御部14が、停止条件を満たすか否かを判定する(ステップS103)。所定の時間は、例えば、0.5秒である。停止条件は、例えば、回転子901の角加速度が所定の値以下という条件であってもよい。停止条件は、例えば、単位時間における磁極位置変化量情報が示す変化量が所定の値以下という条件であってもよい。なお、ステップS103がステップS102の次に実行される場合には、直前の処理は、ステップS102の処理である。なお、ステップS103がステップS108の次に実行される場合には、直前の処理は、ステップS108の処理である。
ステップS103において、停止条件が満たされない場合(ステップS103:NO)、制御部14は、励磁回数が所定の回数以上であるか否かを判定する(ステップS104)。励磁回数が所定の回数未満である場合(ステップS104:NO)、制御部14は、作用磁界ベクトル向き決定処理を実行する(ステップS105)。例えば、制御部14は、回転子901の角加速度を取得し、取得した角加速度に基づいて、作用磁界ベクトルの向きを決定する。作用磁界ベクトルの向きは、同期モータ9に流す電流の通電角度によって決定される。そのため、制御部14は、作用磁界ベクトルの向きを決定する代わりに、同期モータ9に流す電流の通電角度を決定してもよい。同期モータ9に流す電流の通電角度は、励磁回路12が同期モータ9に流す電流の通電角度である。例えば、制御部14は、以下の式(1)によって算出した通電角度Xに、同期モータ9に流す電流の通電角度を決定してもよい。
Figure 0007381262000001
式(1)において、Xは、N回目(Nは1以上の整数)の作用磁界ベクトル向き決定処理によって決定された通電角度である。式(1)において、XN-1は、(N-1)回目の作用磁界ベクトル向き決定処理によって決定された通電角度である。式(1)において、Gはフィードバックゲインである。フィードバックゲインGは、予め定められた所定の値である。式(1)において、AN-1は、加速度フィードバックである。加速度フィードバックAN-1は、具体的には、回転子901のステップS105の時点における角加速度である。
ステップS105の処理の次に、制御部14は、励磁回路12の動作を制御することで、作用磁界ベクトルの向きをステップS105において決定された向きに変化させる(ステップS106)。すなわち、制御部14は、ステップS106において、ステップS105において決定された向きに作用磁界ベクトルが向くように、決定励磁処理を実行する。制御部14は、記憶部13が記憶する励磁回数情報の値を現在の値に1を加えた値に更新する(ステップS107)。すなわち、ステップS107の処理において、制御部14は記憶部13が記憶する励起回数情報の値を1だけ増加させる。制御部14は、記憶部13が記憶する作用磁界ベクトル向き情報が示す作用磁界ベクトルの向きを、ステップS105において決定された向きに更新する(ステップS108)。ステップS105からステップS108の処理の実行後、ステップS103の処理に戻る。なお、ステップS107の処理は、必ずしもステップS106の実行後に実行される必要は無い。ステップS107の処理は、ステップS104の処理の実行後であって、ステップS103の処理の実行前であれば、どのようなタイミングで実行されてもよい。なお、ステップS108の処理は、必ずしも、ステップS107の処理の次に実行される必要は無い。ステップS108の処理は、ステップS105の処理の実行後であって、ステップS103の処理の実行前であれば、どのようなタイミングで実行されてもよい。
一方、ステップS104において励磁回数が所定の回数以上である場合(ステップS104:YES)、表示装置等の出力部(不図示)からエラーが出力される(ステップS109)。ステップS109の実行後、磁極位置推定装置1による磁極位置の推定の処理が終了する。
一方、ステップS103において停止条件が満たされる場合(ステップS103:YES)、制御部14は、励磁回数情報の値が1か否かを判定する(ステップS110)。励磁回数情報の値が1では無い場合(ステップS110:NO)、制御部14は、位相確定処理を実行する(ステップS111)。位相確定処理は、停止条件が満たされた時点における作用磁界ベクトルと同じ向きの作用磁界ベクトルで、停止条件が満たされた時点における作用磁界ベクトルの大きさより作用磁界ベクトルを生成する所定の電流値を同期モータ9に流す処理である。位相確定処理における所定の電流値は、ステップS101と、ステップS106と、後述するステップS115とにおける直流励磁において同期モータ9に印加される電流の電流値より大きな電流値である。そのため、位相確定処理によって回転子901に作用する作用磁界ベクトルの強さは、停止条件が満たされる前に回転子901に作用している磁界よりも強い強さである。位相確定処理によって、回転子901の向きと作用磁界ベクトルの向きとの違いが小さくなる。
ステップS111の処理の次に、制御部14は、記憶部13が記憶する作用磁界ベクトル向き情報が示す向きを、磁極位置であると推定する(ステップS112)。ステップS112において、記憶部13が記憶する作用磁界ベクトル向き情報が示す向きは、停止条件が満たされた時点における作用磁界ベクトルの向きである。ステップS112の実行後、磁極位置推定装置1による磁極位置の推定の処理が終了する。
一方、ステップS110において、励磁回数情報の値が1である場合(ステップS110:YES)、制御部14は、励磁回路12の動作を制御して、作用磁界ベクトルの向きを所定の角度だけ回転させる(ステップS113)。所定の角度は、例えば、90°である。90°回転させるとは、90°回転した向きを作用磁界ベクトルが向くように直流励磁が実行されることを意味する。なお、停止条件を満たし、励起回数情報の値が1である場合は、同期モータ9に異常が生じ回転子901が回転しない場合か、あるいは、初期状態における回転子901の向きが作用磁界ベクトルの向きと一致している場合である。初期状態における回転子901の向きが作用磁界ベクトルの向きと一致している場合、作用磁界ベクトルの向きを回転させることで、回転子901が動き出す。一方、同期モータ9に異常が生じ回転子901が回転しない場合、作用磁界ベクトルの向きを回転させても、回転子901は回転しない。
制御部14は、記憶部13が記憶する励磁回数情報の値を現在の値に1を加えた値に更新する(ステップS114)。すなわち、ステップS114の処理において、制御部14は、記憶部13が記憶する励起回数情報の値を1だけ増加させる。制御部14は、記憶部13が記憶する作用磁界ベクトル向き情報が示す作用磁界ベクトルの向きを、回転後の作用磁界ベクトルの向きに更新する(ステップS115)。なお、ステップS113からステップS115の処理は、必ずしもこの順番に実行される必要は無い。例えば、まず、制御部14が90°回転後の作用磁界ベクトルの向きを決定し、決定後に励磁回数情報の更新と、決定後の作用磁界ベクトルの向きの記憶部13への記録とが実行され、その後、作用磁界ベクトルの向きが90°回転させられてもよい。
ステップS115の次に、直前の処理が終了した時点から所定の時間経過後に、制御部14が、停止条件を満たすか否かを判定する(ステップS116)。所定の時間は、例えば、0.5秒である。ステップS116において、停止条件が満たされない場合(ステップS116:NO)、ステップS105の処理に戻る。一方、ステップS116において、停止条件が満たされる場合(ステップS116:YES)、表示装置等の出力部(不図示)からエラーが出力される(ステップS117)。ステップS117の実行後、磁極位置推定装置1による磁極位置の推定の処理が終了する。
このように制御部14は、同期モータ9の磁極位置を推定する過程において、停止条件が満たされない時、以下の第1処理と第2処理とを停止条件が満たされるまで繰り返す。第1処理は、予め定められた所定値と回転子901の加速度との積の値と前回の回転子901に作用している磁界の向きを示す値との差から次の回転子901に作用する磁界の向きを求める処理である。第2処理は、求められた向きに磁界が作用する様に励磁回路12を動作させ、停止条件が満たされかを判定する処理である。第2処理は第1処理の次に実行される処理である。
また、このように制御部14は、1回目に励磁回路12の動作を制御したときに停止条件を満たされる場合に、磁界の向きを所定の量だけ回転させるように励磁回路12の動作を制御する。
このように構成された磁極位置推定装置1は、制御部14を備える。制御部14は、回転子901の回転の角加速度に基づいて、作用磁界ベクトルの向きを変化させる。より具体的には、磁極位置推定装置1は、回転子901の角加速度が大きいほど大きく作用磁界ベクトルの向きを変化させ、回転子901の角加速度が小さいほど小さく作用磁界ベクトルの向きを変化させる。そのため、磁極位置推定装置1は、磁極位置の推定に要する時間を短くすることができる。
また、このように構成された実施形態の磁極位置推定装置1は、回転子901の角加速度に基づき作用磁界ベクトルの向きを変化させる。作用磁界ベクトルの向きの変化によって、回転子901のd軸の向きが変化する。磁極位置推定装置1は、停止条件が満たされ、位相確定処理が実行された後に回転子901のd軸の向き(すなわち作用磁界ベクトルの向き)を磁極位置であると推定する。
そのため、このように構成された磁極位置推定装置1は、作用磁界ベクトルの向きを固定したまま回転子901だけを回転させるよりも、短い時間で磁極位置を推定することができる。
(変形例)
角加速度取得処理は必ずしも制御部14が実行する必要は無い。角加速度取得処理は、例えば、測定部11が実行してもよい。
なお、同期モータ9は、N相(Nは2以上の整数)の同期モータであれば、必ずしも、3相の同期モータでなくてもよい。
なお、回転子901の磁極は必ずしも2極でなくてもよい。回転子901の磁極は、M極(Mは2以上の偶数)であってもよい。回転子901の磁極がM極の場合、ステップS113において作用磁界ベクトルの向きを回転させる角度は、(180/M)°であってもよい。なお、回転子901は可動子の一例である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、制御部14を持つことにより、作用磁界ベクトルの向きを固定したまま回転子901だけを回転させる従来の装置よりも、短い時間で磁極位置を推定することができる。
また、上記説明では回転型同期モータを用いて実施形態を説明したが、リニア型同期モータでも同様に実施可能である。磁極位置推定装置1は、同期モータ9が回転型同期モータの場合は、回転型同期モータの軸を中心に磁界の向きが回転するので、磁界の向きを推定する。一方、同期モータ9がリニア型同期モータの場合は、例えば同期モータ9が直線状を移動するリニア型同期モータなら、その直線に沿って磁界の位置が移動するので、磁極位置推定装置1は磁界の位置を推定する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…磁極位置推定装置、 11…測定部、 12…励磁回路、 13…記憶部、 14…制御部、 9…同期モータ、 901…回転子

Claims (5)

  1. 可動子を備える同期モータと、
    前記可動子に作用する磁界を生成する電流を流す励磁回路と、
    前記磁界によって移動する前記可動子の加速度に基づいて前記磁界の向きまたは位置を制御するように前記励磁回路の動作を制御し、前記可動子の移動が停止したことを示す停止条件が満たされた場合に、前記停止条件が満たされた時点で前記可動子に作用している前記磁界の向きまたは位置を前記同期モータの磁極位置と推定する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記停止条件が満たされた時点における前記磁界と同じ向きまたは位置であって、強さは前記停止条件が満たされた時点における前記磁界よりも強い磁界が前記可動子に作用するように、前記励磁回路を動作させ、前記同期モータの前記磁極位置を確定する様に制御し、
    前記制御部は、前記同期モータの前記磁極位置を推定する過程において、前記停止条件が満たされない時、予め定められた所定値と前記可動子の加速度との積の値と前回の前記可動子に作用している前記磁界の向きまたは位置の値との差から次の前記可動子に作用する前記磁界の向きまたは位置を求め、求められた向きまたは位置に前記磁界が作用する様に前記励磁回路を動作させ、前記停止条件が満たされかを判定するという過程を、前記停止条件が満たされるまで繰り返す、
    磁極位置推定装置。
  2. 前記制御部は、1回目に前記励磁回路の動作を制御した時に前記停止条件を満たす場合に、前記磁界の向きまたは位置を所定の量だけ移動させるように前記励磁回路の動作を制御する、
    請求項に記載の磁極位置推定装置。
  3. 前記同期モータは回転型同期モータである、
    請求項1又は2のいずれか一項に記載の磁極位置推定装置。
  4. 前記同期モータはリニア型同期モータである、
    請求項1又は2のいずれか一項に記載の磁極位置推定装置。
  5. 可動子を備える同期モータと、前記可動子に作用する磁界を生成する電流を流す励磁回路と、前記磁界によって移動する前記可動子の加速度に基づいて前記磁界の向きまたは位置を制御するように前記励磁回路の動作を制御し、前記可動子の移動が停止したことを示す停止条件が満たされた場合に、前記停止条件が満たされた時点で前記可動子に作用している前記磁界の向きまたは位置を前記同期モータの磁極位置と推定する制御部と、を備える磁極位置推定装置が行う磁極位置推定方法であって、
    前記同期モータの前記磁極位置を推定する過程において、前記停止条件が満たされない時、予め定められた所定値と前記可動子の加速度の積の値と前回の前記可動子に作用している前記磁界の向きまたは位置の値との差から次の前記可動子に作用する前記磁界の向きまたは位置を求め、求められた向きまたは位置に前記磁界が作用する様に前記励磁回路を動作させ、前記停止条件が満たされかを判定するという過程を、前記停止条件が満たされるまで繰り返すステップと、
    前記停止条件が満たされた時点における前記磁界と同じ向きまたは位置であって、強さは前記停止条件が満たされた時点における前記磁界よりも強い磁界が前記可動子に作用するように、前記励磁回路を動作させ、前記同期モータの前記磁極位置を確定する様に制御するステップと、
    を有する磁極位置推定方法。
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