以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。また、後述に任意のフローチャートがある場合、そのフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる又は並列に実行できる。
後に、本発明の遊技機の第1実施形態を説明するが、まず、その第1実施形態の基礎となる基本実施形態1および基本実施形態2を説明する。基本実施形態1および基本実施形態2では、本発明の遊技機を、パチンコ遊技機PY1に適用している。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機PY1の各部の左右上下方向は、そのパチンコ遊技機PY1に対面する遊技者にとっての(正面視の)左右上下方向のことである。また、「前方」は、パチンコ遊技機PY1から当該パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者に近づく方向とし、「後方」は、パチンコ遊技機PY1に対面する遊技者から当該パチンコ遊技機PY1に近づく方向とする。
<基本実施形態1>
1.遊技機の構造
最初に、パチンコ遊技機PY1の構造について図1を用いて説明する。図1は、パチンコ遊技機PY1の正面図である。
パチンコ遊技機PY1は、パチンコホールの島構造体に取り付けられる外枠22と、外枠22に対して開閉自在に取り付けられる前扉23と、を具備する。前扉23は、遊技盤1が取り付けられる遊技盤取付枠2Aと、遊技盤取付枠2Aに対して開閉自在に取り付けられる前枠23mと、を具備する。また、前枠23mは、透明性を有する透明板23tを具備し、透明板23tを介して、遊技盤1を前方(遊技者側)から視認することが可能である。
また、前扉23は、遊技球を貯留するための上皿34、および、遊技球を遊技盤1に発射するためのハンドル72k、を具備する。上皿34は、前扉23の下部に設置され、ハンドル72kに供給される遊技球を貯留する。ハンドル72kは、前扉23の右下部に設置され、遊技者がハンドル72kを操作することによって、上皿34に貯留された遊技球が遊技盤1に発射される。
また、前扉23は、所定の音声を出力可能なスピーカ52、所定の発光色で発光可能な枠ランプ53、および、所定の動作態様で動作可能な枠可動体58k、を具備する。スピーカ52は、前扉23の左上部および右上部に設置され、例えば、BGM(Back Ground Music)や効果音等を出力する。枠ランプ53は、前扉23の左部および右部であって透明板23tの周囲に設置され、例えば、複数のLED(Light Emitting Diode)で構成される。枠可動体58kは、前扉23の上部に設置される。また、枠可動体58kは、駆動モータ(不図示)を具備し、例えば、図1に示すように、駆動モータによって上下に移動可能に構成される。なお、枠可動体58kの動きは、上下の移動以外であっても良い。
また、前扉23は、遊技者が操作可能な通常ボタン40、および、遊技者が操作可能な特殊ボタン41、を具備する。通常ボタン40および特殊ボタン41は、例えば、押下面を有するボタン,把持部を有するレバー等で構成される。通常ボタン40は、所定の発光色で発光可能なランプ(不図示)、および、所定の振動態様で振動可能な振動モータ(不図示)、を具備し、ランプによって発光可能に構成されるとともに、振動モータによって振動可能に構成される。一方、特殊ボタン41は、所定の発光色で発光可能なランプ(不図示)、および、所定の振動態様で振動可能な振動モータ(不図示)、を具備し、ランプによって発光可能に構成されるとともに、振動モータによって振動可能に構成される。なお、通常ボタン40または特殊ボタン41は、所定の動作態様(例えば回転,突出等)で動作可能に構成されるようにしても良いし、十字キーやタッチパネル等で構成されるようにしても良い。
2.遊技盤の構造
次に、遊技盤取付枠2Aに取り付けられる遊技盤1の構造について図2を用いて説明する。図2は、遊技盤1の正面図である。
遊技盤1は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球が流下(落下)可能な遊技領域6を備える。遊技領域6には、遊技球の流下方向に変化を与える遊技釘(不図示)が設置されるとともに、遊技球が入賞(入球または通過)可能な入賞装置が設置される。入賞装置には、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、ゲート13、第1大入賞口14および第2大入賞口15が含まれる。各入賞装置のそれぞれは、遊技球の入球または通過を検出する検出センサを具備する。
第1始動口11は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。また、パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、後述する大当たり判定を受けるための権利を取得する。第1始動口11は、常に遊技球の入球のし易さが不変に構成される。
第2始動口12は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の下部であって第1始動口11の下方に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2始動口12に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば1個)の遊技球を払い出す。また、パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2始動口12に入球すると、遊技球が第1始動口11に入球したときと同様に、大当たり判定を受けるための権利を取得する。第2始動口12は、第1始動口11と異なり、開閉可能な開閉部材12kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて開閉部材12kを開閉することによって、第2始動口12に遊技球が入球しないまたは入球し難い閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも第2始動口12に遊技球が入球し易い開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
ゲート13は、遊技球が通過可能となるように、遊技領域6の右部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球がゲート13を通過すると、後述する当たり判定を受けるための権利を取得する。なお、パチンコ遊技機PY1は、遊技球がゲート13を通過しても、上皿34に賞球を払い出さない。
第1大入賞口14は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の右下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1大入賞口14に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば15個)の遊技球を払い出す。第1大入賞口14は、開閉可能な第1開閉扉14kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて第1開閉扉14kを開閉することによって、第1大入賞口14に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
第2大入賞口15は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の右下部であって第1大入賞口14の下方に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第2大入賞口15に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば15個)の遊技球を払い出す。第2大入賞口15は、開閉可能な第2開閉扉15kおよび開閉ソレノイド(不図示)を具備する。パチンコ遊技機PY1は、開閉ソレノイドを用いて第2開閉扉15kを開閉することによって、第2大入賞口15に遊技球が入球不可能な閉状態(閉口した状態)と、遊技球が入球可能な開状態(開放した状態)と、のどちらかの状態にする。
一般入賞口10は、遊技球が入球可能となるように、遊技領域6の左下部および右下部に設置される。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が一般入賞口10に入球すると、上皿34に、賞球として、所定個数(例えば5個)の遊技球を払い出す。
また、遊技領域6の最下部には、アウト口19が設置され、一般入賞口10、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れにも入賞しなかった遊技球が、アウト口19を介してパチンコ遊技機PY1から排出される。
また、遊技盤1は、所定の演出表示を表示可能な画像表示装置50、所定の発光色で発光可能な盤ランプ54、および、所定の動作態様で動作可能な盤上可動体55k、を具備する。画像表示装置50は、遊技盤1の中央部に設置され、例えば、液晶ディスプレイ,ドット表示器,7セグ表示器等で構成される表示部50aを具備する。盤ランプ54は、表示部50aの上方に設置され、例えば、複数のLEDで構成される。盤上可動体55kは、表示部50aの前方且つ上方に設置される。盤上可動体55kは、駆動モータ(不図示)を具備し、例えば、図2に示すように、駆動モータによって上下に移動可能に構成される。なお、盤上可動体55kの動きは、上下の移動以外であっても良い。
また、遊技盤1は、パチンコ遊技機PY1の状態を報知するための表示器類8を具備する。表示器類8は、遊技盤1の左下部に設置され、例えば、複数のLEDで構成される。パチンコ遊技機PY1は、複数のLEDの点灯、点滅および消灯の組み合わせによって、パチンコ遊技機PY1の遊技の状態(後述する、特図の可変表示および停止表示,普図の可変表示および停止表示,特図1保留数,特図2保留数,普図保留数等)を遊技者に報知する。
3.基本遊技
次に、パチンコ遊技機PY1の基本遊技について説明する。パチンコ遊技機PY1は、ハンドル72kの操作によって発射された遊技球を用いて、特図遊技および普図遊技を実行可能である。
3-1.特図遊技
パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第1始動口11への入賞または遊技球の第2始動口12への入賞が発生すると、大当たり判定を受けるための権利を取得し、取得した権利に基づいて大当たり判定を行う。そして、パチンコ遊技機PY1は、大当たり判定の結果に応じて特図の可変表示を行う。特図の可変表示の態様(「可変表示時間」ともいう)は、後述する変動パターンの種類によって異なる。
大当たり判定を受けるための権利は、例えば乱数値であり、パチンコ遊技機PY1は、取得した乱数値に基づいて大当たり判定を行う。大当たり判定は、大当たり遊技を行うか否かを判定するものであり、大当たり遊技を行う場合には大当たり当選とし、小当たり遊技を行う場合には小当たり当選とし、大当たり遊技および小当たり遊技の何れも行わない場合にはハズレとする。
パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第1始動口11への入賞によって大当たり判定を行うと、第1特図の可変表示を行う。第1特図の可変表示は、例えば、表示器類8の左上部の2つのLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、変動パターンの種類に応じた可変表示時間が経過すると、大当たり判定の結果を示す態様で第1特図の停止表示を行う。第1特図の停止表示の態様として、大当たり当選を示す態様(例えば、左上部の2つのLEDが点灯)と、小当たり当選を示す態様(例えば、左上部の一方のLEDだけが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、左上部の他方のLEDだけが点灯)と、がある。
一方、パチンコ遊技機PY1は、遊技球の第2始動口12への入賞によって大当たり判定を行うと、第2特図の可変表示を行う。第2特図の可変表示は、例えば、表示器類8の左下部の2つのLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、変動パターンの種類に応じた可変表示時間が経過すると、大当たり判定の結果を示す態様で第2特図の停止表示を行う。第2特図の停止表示の態様として、大当たり当選を示す態様(例えば、左下部の2つのLEDが点灯)と、小当たり当選を示す態様(例えば、左下部の一方のLEDだけが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、左下部の他方のLEDだけが点灯)と、がある。
また、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に遊技球が第1始動口11に入賞した場合、後述する先読み判定を行うとともに、取得した大当たり判定を受けるための権利を特図1保留として記憶する。一方、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に遊技球が第2始動口12に入賞した場合、先読み判定を行うとともに、取得した大当たり判定を受けるための権利を特図2保留として記憶する。パチンコ遊技機PY1は、特図1保留および特図2保留を、所定数(例えば、特図1保留が4,特図2保留が4)まで記憶することが可能である。パチンコ遊技機PY1は、特図の停止表示後に、特図1保留および特図2保留に対する大当たり判定を行う。なお、特図1保留と特図2保留とが同時に記憶されている場合には、特図2保留に対する大当たり判定が優先的に行われるようにしても良いし、特図1保留に対する大当たり判定が優先的に行われるようにしても良いし、記憶された順に大当たり判定が行われるようにしても良い。
先読み判定は、大当たり判定が行われる前に、大当たり遊技が行われるか否か(大当たり判定にて大当たり当選となるか否か)を事前に判定するものであり、大当たり遊技が行われる場合には先読み当選とし、大当たり遊技が行われない場合には先読み非当選とする。なお、複数種類の変動パターンが決定可能になっている場合には、先読み判定において、決定される変動パターンを事前に判定する変動パターン事前判定を行うようにしても良い。
パチンコ遊技機PY1は、特図1保留または特図2保留を記憶しているときに、その数を遊技者に報知する。特図1保留数は、例えば、表示器類8の中上部の2つのLEDの点灯または点滅によって報知され、特図1保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、特図1保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯し、特図1保留数が「3」のときには、1つのLEDだけが点滅し、特図1保留数が「4」のときには、2つのLEDだけが点滅する。一方、特図2保留数は、例えば、表示器類8の中下部の2つのLEDの点灯または点滅によって報知され、特図2保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、特図2保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯し、特図2保留数が「3」のときには、1つのLEDだけが点滅し、特図2保留数が「4」のときには、2つのLEDだけが点滅する。
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり当選を示す態様で第1特図または第2特図を停止表示した後に、大当たり遊技を行う。大当たり遊技は、詳細については後述するが、第1大入賞口14または第2大入賞口15が開放するラウンド遊技が複数回(例えば10回)行われる遊技である。大当たり遊技は、第1大入賞口14または第2大入賞口15の開放によって、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。なお、大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技の全てが行われることによって終了する。
一方、パチンコ遊技機PY1は、小当たり当選を示す態様で第1特図または第2特図を停止表示した後に、小当たり遊技を行う。小当たり遊技は、詳細については後述するが、第1大入賞口14または第2大入賞口15が所定時間(例えば5秒)だけ開放する遊技である。小当たり遊技は、第1大入賞口14または第2大入賞口15の開放によって、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
3-2.普図遊技
パチンコ遊技機PY1は、遊技球のゲート13への通過が発生すると、当たり判定を受けるための権利を取得し、取得した権利に基づいて当たり判定を行う。そして、パチンコ遊技機PY1は、当たり判定の結果に応じて普図の可変表示を行う。
当たり判定は、補助遊技を行うか否かを判定するものであり、補助遊技を行う場合には当たり当選とし、補助遊技を行わない場合にはハズレとする。
パチンコ遊技機PY1は、遊技球のゲート13への入賞によって当たり判定を行うと、普図の可変表示を行う。普図の可変表示は、表示器類8の右上部の複数のLEDが点滅する表示である。パチンコ遊技機PY1は、普図の可変表示の開始から所定時間が経過すると、当たり判定の結果を示す態様で普図の停止表示を行う。普図の停止表示の態様として、当たり当選を示す態様(例えば、全てのLEDが点灯)と、ハズレを示す態様(例えば、一方のLEDだけが点灯)と、がある。
また、パチンコ遊技機PY1は、普図の可変表示中において遊技球がゲート13に入賞すると、取得した当たり判定の受けるための権利を普図保留として記憶する。パチンコ遊技機PY1は、普図保留を、所定数(例えば2)まで記憶可能である。パチンコ遊技機PY1は、普図の停止表示後に、普図保留に対する当たり判定を行う。
パチンコ遊技機PY1は、普図保留を記憶しているときに、その数を遊技者に報知する。普図保留数は、表示器類8の右下部の複数のLEDの点灯によって報知され、例えば、普図保留数が「1」のときには、1つのLEDだけが点灯し、普図保留数が「2」のときには、2つのLEDだけが点灯する。
パチンコ遊技機PY1は、当たり当選を示す態様で普図を停止表示した後に、補助遊技を行う。補助遊技は、詳細については後述するが、第2始動口12が所定時間(例えば3.5秒)だけ開放する遊技である。補助遊技は、第2始動口12の開放によって、第2始動口12への遊技球の入賞の機会(賞球の機会,大当たり判定を受けるための権利の取得の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
4.遊技状態
次に、パチンコ遊技機PY1の遊技状態について図3(A)を用いて説明する。図3(A)は、パチンコ遊技機PY1がとり得る遊技状態を示す図である。パチンコ遊技機PY1は、図3(A)に示すように、大当たり遊技が行われる大当たり遊技状態を除いて、「低確率低ベース遊技状態」(「通常遊技状態」ともいう)、「低確率高ベース遊技状態」(「時短遊技状態」ともいう)、「高確率低ベース遊技状態」(「潜確遊技状態」ともいう)、および、「高確率高ベース遊技状態」(「確変遊技状態」ともいう)、の4種類の遊技状態のうち、何れか1つまたは複数の遊技状態をとり得るようにすることが可能である。
「低確率低ベース遊技状態」は、パチンコ遊技機PY1の初期状態における遊技状態である。パチンコ遊技機PY1は、前扉23の背面に設けられる初期化スイッチ(「RAMクリアスイッチ」ともいう)(不図示)の操作によって、遊技状態を初期状態にすることが可能である。
「低確率高ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の時短終了条件が成立するまで継続する。所定の時短終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば200回)に達することと、が含まれる。
また、「低確率高ベース遊技状態」は、「低確率低ベース遊技状態」における大当たり判定にて特定のハズレとなった場合にもとり得ることがある。特定のハズレには、予め定めた特定回数(例えば900回)の全ての大当たり判定でハズレとなった場合の特定回数目のハズレと、大当たり判定でのハズレのうちの特定割合(例えば1/200)のハズレと、が含まれる。パチンコ遊技機PY1は、特定のハズレとなった特図の可変表示の終了後(特図の停止表示後)に「低確率高ベース遊技状態」にする。この場合の「低確率高ベース遊技状態」も、大当たり遊技状態の後に「低確率高ベース遊技状態」になった場合と同様に、所定の時短終了条件が成立するまで継続する。
「高確率低ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の潜確終了条件が成立するまで継続する。所定の潜確終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば200回)に達することと、が含まれる。なお、大当たり遊技中に、第1大入賞口14または第2大入賞口15の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過することによって、「高確率低ベース遊技状態」になるようにしても良い。
「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり遊技状態の後にとり得ることがある遊技状態であり、所定の確変終了条件が成立するまで継続する。所定の確変終了条件には、大当たり遊技が行われることと、特図の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達することと、が含まれる。なお、大当たり遊技中に、第1大入賞口14または第2大入賞口15の内部に設けられる特定領域を遊技球が通過することによって、「高確率高ベース遊技状態」になるようにしても良い。
「低確率低ベース遊技状態」および「低確率高ベース遊技状態」は、大当たり判定にて大当たり当選となる確率が通常確率(例えば1/300)の通常確率状態に属し、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり判定にて大当たり当選となる確率が通常確率よりも高い高確率(例えば1/30)の高確率状態に属する。従って、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、大当たり当選確率に関し、「低確率低ベース遊技状態」および「低確率高ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
また、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」は、第2始動口12に遊技球が入賞しない又は入賞し難い状態(例えば、当たり判定にて当たり当選とならない又はなり難い状態や、第2始動口12の開放時間が比較的短い状態)の非時短状態に属し、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態(例えば、当たり判定にて当たり当選となり易い状態や、第2始動口12の開放時間が比較的長い状態)の時短状態に属する。従って、第2始動口12に関し(第2始動口12への遊技球の入賞し易さに関し)、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
なお、非時短状態は、第2始動口12に遊技球が入賞しない又は入賞し難い状態であるため、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」は、第2始動口12よりも第1始動口11に遊技球が入賞し易い遊技状態であると言える一方、時短状態は、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態であるため、「低確率高ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」は、第1始動口11よりも第2始動口12に遊技球が入賞し易い遊技状態であると言える。
また、パチンコ遊技機PY1は、前扉23の背面に設けられる設定変更スイッチ(不図示)の操作によって、通常確率状態および高確率状態における大当たり当選確率を変更することが可能である。設定変更スイッチは、例えば、上段、中段、下段の3段階に切り替え可能なディップスイッチである。設定変更スイッチが上段にあることを「設定1」といい、設定変更スイッチが中段にあることを「設定2」といい、設定変更スイッチが下段にあることを「設定3」という。「設定1」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第1の確率(例えば1/300)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第2の確率(例えば1/30)である。また、「設定2」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第1の確率よりも高い第3の確率(例えば1/280)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第2の確率よりも高い第4の確率(例えば1/28)である。また、「設定3」は、通常確率状態における大当たり当選確率が第3の確率よりも高い第5の確率(例えば1/260)であり、高確率状態における大当たり当選確率が第4の確率よりも高い第6の確率(例えば1/26)である。なお、大当たり当選確率については、「設定1」<「設定2」<「設定3」の順に高くなる範囲で、適宜に変更することが可能である。
5.大当たり遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う大当たり遊技について図3(B),図4(A)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図3(B)に示すように、「大当たり遊技Wα」、「大当たり遊技Xα」、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」の4種類の大当たり遊技のうち、何れか1種類または複数種類の大当たり遊技を行うことが可能である。
「大当たり遊技Wα」は、その後に「高確率高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Wα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
「大当たり遊技Xα」は、その後に「低確率高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Xα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
「大当たり遊技Yα」は、その後に「高確率低ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Yα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
「大当たり遊技Zα」は、その後に「低確率低ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、α回数のラウンド遊技が終了するまで継続する。αは、2~10の整数であり、パチンコ遊技機PY1は、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。つまり、「大当たり遊技Zα」では、αに応じて、2回~10回の何れかの回数のラウンド遊技が行われる。
なお、「大当たり遊技Wα」、「大当たり遊技Xα」、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」において、全てのラウンド遊技に対して第1大入賞口14だけが開放されるようにしても良いし、全てのラウンド遊技に対して第2大入賞口15だけが開放されるようにしても良いし、一部のラウンド遊技に対しては第1大入賞口14が開放され、残りのラウンド遊技に対しては第2大入賞口15が開放されるようにしても良い。第1大入賞口14が開放されるラウンド遊技、および、第2大入賞口15が開放されるラウンド遊技、の何れのラウンド遊技も、遊技球の入賞の機会(賞球の機会)が与えられるため、遊技者にとって有利な遊技である。
「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」は、遊技状態が高確率状態になる所謂確変大当たり遊技に属し、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」は、遊技状態が通常確率状態になる所謂通常大当たり遊技に属する。従って、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」は、その後の大当たり当選確率に関し、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Yα」の何れかが行われる大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Xα」および「大当たり遊技Zα」の何れかが行われる大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
また、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」は、遊技状態が時短状態になる所謂電サポ付大当たり遊技に属し、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」は、遊技状態が非時短状態になる所謂電サポ無大当たり遊技に属する。従って、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」は、その後の第2始動口12に関し(その後の第2始動口12への遊技球の入賞し易さに関し)、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」よりも遊技者に有利な大当たり遊技であると言え、「大当たり遊技Wα」および「大当たり遊技Xα」の何れかが行われる大当たり遊技状態は、「大当たり遊技Yα」および「大当たり遊技Zα」の何れかが行われる大当たり遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であると言える。
ここで、大当たり遊技の流れについて説明する。図4(A)は、大当たり遊技の流れを示すタイムチャートである。ここでは、第1大入賞口14だけが開放する大当たり遊技を例示する。
図4(A)に示すように、特図の停止表示後、大当たり遊技が開始すると、最初に大当たりオープニング(「大当たりOP」ともいう)が設定される。大当たりOPは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで継続し、大当たりOPが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技が開始される。ラウンド遊技は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。1ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル(「ラウンドIT」ともいう)が設定される。ラウンドITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、ラウンドITが終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技が開始される。そして、最終ラウンド遊技(例えば10ラウンド目のラウンド遊技)が終了すると、大当たりエンディング(「大当たりED」ともいう)が設定される。大当たりEDは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで継続し、大当たりEDの終了によって、1回の大当たり遊技が終了する。なお、大当たりOPおよび大当たりEDのうち、何れか一方または両方が設定されないようにしても良い。
6.小当たり遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う小当たり遊技について図3(B),図4(B)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図3(B)に示すように、大当たり遊技とは異なる遊技として、小当たり遊技を行うことが可能である。小当たり遊技は、大当たり遊技とは異なり、その後に遊技状態が変更されない遊技である。例えば、「低確率低ベース遊技状態」におい小当たり遊技が行われた場合には、小当たり遊技後も、「低確率低ベース遊技状態」が継続する。パチンコ遊技機PY1は、小当たり遊技において、第1大入賞口14および第2大入賞口15の何れか一方を開放する。
図4(B)は、小当たり遊技の流れを示すタイムチャートである。ここでは、第1大入賞口14だけが開放する小当たり遊技を例示する。図4(B)に示すように、特図の停止表示後、小当たり遊技が開始すると、最初に開放前インターバル(「開放前IT」ともいう)が設定される。開放前ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放前ITが終了すると、第1大入賞口14が開放する。第1大入賞口14の開放は、所定時間(例えば5秒)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。第1大入賞口14の開放が終了すると、開放後インターバル(「開放後IT」ともいう)が設定される。開放後ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放後ITの終了によって、1回の小当たり遊技が終了する。なお、開放前ITおよび開放後ITのうち、何れか一方または両方が設定されないようにしても良い。また、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、小当たり遊技が行われないようにしても良い。
7.補助遊技
次に、パチンコ遊技機PY1が行う補助遊技について図3(B),図4(C)を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図3(B)に示すように、大当たり遊技および小当たり遊技とは異なる遊技として、補助遊技を行うことが可能である。補助遊技は、大当たり遊技および小当たり遊技とは異なり、第2始動口12が開放する遊技である。補助遊技は、遊技状態に応じて第2始動口12の開放時間が変化し、例えば、非時短状態におい補助遊技が行われる場合には、第1の開放時間(例えば0.1秒)だけ第2始動口12が開放する一方、時短状態において補助遊技が行われる場合には、第1の開放時間よりも長い第2の開放時間(例えば3.5秒)だけ第2始動口12が開放する。
図4(C)は、補助遊技の流れを示すタイムチャートである。図4(C)に示すように、普図の停止表示後、補助遊技が開始すると、第2始動口12が開放する。第2始動口12の開放は、所定時間(非時短状態であれば第1の開放時間,時短状態であれば第2の開放時間)が経過するまで、もしくは、所定個数(例えば4個)の遊技球が第2始動口12に入賞するまで継続する。第2始動口12の開放が終了すると、開放後インターバル(「開放後IT」ともいう)が設定される。開放後ITは、所定時間(例えば2秒)が経過するまで継続し、開放後ITの終了によって、1回の補助遊技が終了する。
8.演出
次に、パチンコ遊技機PY1が行う演出について図5~図12を用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、遊技状態に応じて、異なる演出モードを設定することが可能である。パチンコ遊技機PY1は、各演出モードにおいて、パチンコ遊技機PY1が具備する各種演出装置(通常ボタン40,特殊ボタン41,画像表示装置50,スピーカ52,枠ランプ53,盤ランプ54,盤上可動体55k,枠可動体58k等)を用いて、以下に示す演出を行うことが可能である。
8-1.演出モード
最初に、演出モードについて図5を用いて説明する。演出モードは、演出の区分(あるいは、上位概念的な属性)のことである。パチンコ遊技機PY1は、演出モードとして、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードを設定することが可能である。
客待ち演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」、「低確率高ベース遊技状態」、「高確率低ベース遊技状態」および「高確率高ベース遊技状態」において、特図の停止表示が行われているとき(特図の可変表示が行われていないとき)に設定されることがある演出モードである。客待ち演出モードでは、特図の可変表示を待機している状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、客待ち演出モードの設定中に、客待ち演出を行うことが可能である。客待ち演出は、図5(A-1)に示すように、パチンコ遊技機PY1を紹介する客待ちデモ動画G100が表示部50aに表示される演出である。また、パチンコ遊技機PY1は、客待ちデモ動画G100の表示中に、例えば、通常ボタン40が操作されると、図5(A-2)に示すように、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を行うための設定画面G101を表示部50aに表示することがある。パチンコ遊技機PY1は、設定画面G101の表示中に、パチンコ遊技機PY1の演出に関する設定を可能にする。演出に関する設定は、スピーカ52から出力される音の音量設定、表示部50aの輝度設定(「光量設定」ともいう)、実行される演出の頻度設定(「演出設定」ともいう)等である。
通常演出モードは、「低確率低ベース遊技状態」または「高確率低ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。通常演出モードでは、非時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、通常演出モードにおいて、図5(B-1)に示すように、例えば、山の景色を表す背景の通常背景画像G102を表示部50aに表示する。なお、通常演出モードにおいて表示される背景は、通常背景画像G102だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
確変演出モードは、「高確率高ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。確変演出モードでは、高確率状態且つ時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、確変演出モードにおいて、図5(B-2)に示すように、例えば、宇宙を表す背景の確変背景画像G103を表示部50aに表示する。なお、確変演出モードにおいて表示される背景は、確変背景画像G103だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
時短演出モードは、「低確率高ベース遊技状態」において、1回または複数回の特図の可変表示にわたって設定されることがある演出モードである。時短演出モードでは、通常確率状態且つ時短状態であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、時短演出モードにおいて、図5(B-3)に示すように、例えば、空を表す背景の時短背景画像G104を表示部50aに表示する。なお、時短演出モードにおいて表示される背景は、時短背景画像G104だけに限られず、複数種類の背景が順番もしくはランダムに表示されるようにしても良い。
大当たり演出モードは、大当たり遊技状態において設定される演出モードである。大当たり演出モードでは、大当たり遊技の実行中であることが遊技者に示唆される。パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、大当たり遊技の開始の際に、図5(C-1)に示すように、大当たり遊技の開始を示唆するオープニング画像G107,「右打ち」を促す右打ち画像G108等を表示部50aに表示する。なお、これらの画像の表示を「オープニング演出」という。
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、ラウンド遊技中に、図5(C-2)に示すように、ラウンド数を示すラウンド画像G109等を表示部50aに表示するとともに、その後に高確率状態になる場合には、高確率状態になることを示唆する昇格画像G110を表示部50aに表示する。なお、これらの画像の表示を「ラウンド演出」という。
また、パチンコ遊技機PY1は、大当たり演出モードにおいて、大当たり遊技の終了の際に、図5(C-3)に示すように、大当たり演出モードの後に設定される演出モードを示唆するエンディング画像G111,払い出された総賞球数を示唆する総賞球数画像G112等を表示部50a表示する。なお、これらの画像の表示を「エンディング演出」という。
基本実施形態1では、客待ち演出モード、通常演出モード、確変演出モード、時短演出モードおよび大当たり演出モードの5種類の演出モードが設定されるようにしているが、演出モードの種類については、適宜に変更または追加しても良い。
8-2.特図変動演出
次に、特図変動演出(「変動演出」ともいう)について図6~図8を用いて説明する。特図変動演出は、大当たり判定の結果を示唆するための演出である。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が開始されると、特図の可変表示と並行して、演出図柄を用いた特図変動演出を実行する。演出図柄は、図6(A)に示すように、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3で構成される。
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、背景(通常背景画像G102,確変背景画像G103,時短背景画像G104)上に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を変動表示する。なお、図中の「↓」は、演出図柄の変動表示中であることを示す。演出図柄EZ1,EZ2,EZ3は、例えば、それぞれ「1」~「9」の数字図柄で構成され、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示では、特図の可変表示の開始に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動し、特図の停止表示に伴って演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が停止する。そして、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示の態様によって大当たり判定の結果が示唆される。
8-2-1.通常変動
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出において、最初に、通常変動を行うことが可能である。通常変動は、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が変動表示する演出であり、特図の可変表示が開始されたことを示唆する演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、通常変動において、図6(B)に示すように、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示を開始する。そして、パチンコ遊技機PY1は、通常変動後にリーチを発生させることなくハズレとする場合には、図6(C-1)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とを異なる態様で停止ししてから、6(D)に示すように、ハズレを示唆する態様(所謂バラケ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。ハズレを示唆する態様は、「1・1・2」や「2・4・6」等、左右の演出図柄が同一ではない態様である。一方、パチンコ遊技機PY1は、通常変動後にリーチを発生させる場合には、図6(C-2)に示すように、左演出図柄EZ1と右演出図柄EZ3とを同じ態様(所謂リーチ目)で停止表示してリーチを成立させる。なお、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止順序は、適宜に変更することが可能である。
8-2-2.Nリーチ
パチンコ遊技機PY1は、リーチの成立後に、Nリーチを行うことが可能である。Nリーチは、例えば、中演出図柄EZ2の変動速度が徐々に減速するリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性があることを示唆する演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチにおいて、図7(A)に示すように、中演出図柄EZ2の変動速度を徐々に減速させる。そして、パチンコ遊技機PY1は、Nリーチでハズレとする場合には、図7(B)に示すように、中演出図柄EZ2を停止し、リーチハズレを示唆する態様(所謂リーチハズレ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。リーチハズレを示唆する態様は、「7・6・7」や「5・3・5」等、左右の演出図柄が同一且つ中の図柄が左右の演出図柄と異なる態様である。一方、パチンコ遊技機PY1は、Nリーチ後にSPリーチに発展させる場合には、中演出図柄EZ2を停止しない。なお、Nリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
8-2-3.SPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、Nリーチの後に、SPリーチを行うことが可能である。SPリーチは、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする様子が表示されるリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、SPリーチにおいて、図8(A)に示すように、SPリーチの開始を表すSPタイトル画像G1を表示部50aに表示する。SPタイトル画像G1は、例えば、「敵Aを撃破せよ!」も文字画像である。その後、パチンコ遊技機PY1は、図8(B)に示すように、主人公キャラクタを表す主人公キャラクタ画像G200と、敵キャラクタを表す敵キャラクタ画像G201と、を表示部50aに表示し、主人公キャラクタと敵キャラクタとがバトルする動画を表示部50aに表示する。そして、バトルの最終局面を迎えると、パチンコ遊技機PY1は、SPリーチで大当たりとする場合には、図8(C-1)に示すように、大当たりを示唆するように、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、大当たりを示唆する態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。また、パチンコ遊技機PY1は、SPリーチでハズレとする場合には、図8(C-2)に示すように、ハズレを示唆するように、敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、リーチハズレを示唆する態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。一方、パチンコ遊技機PY1は、このSPリーチ後にSPSPリーチに発展させる場合には、中演出図柄EZ2を停止しない。なお、SPリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
8-2-4.SPSPリーチ
パチンコ遊技機PY1は、SPリーチの後に、SPSPリーチを行うことが可能である。SPSPリーチは、例えば、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする様子が表示されるリーチ演出であり、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチにおいて、図9(A)に示すように、SPSPリーチの開始を表すSPSPタイトル画像G2を表示部50aに表示する。SPSPタイトル画像G2は、例えば、「敵Bを撃破せよ!」の文字画像である。その後、パチンコ遊技機PY1は、図9(B)に示すように、主人公キャラクタを表す主人公キャラクタ画像G200と、強敵キャラクタを表す強敵キャラクタ画像G202と、を表示部50aに表示し、主人公キャラクタと強敵キャラクタとがバトルする動画を表示部50aに表示する。そして、バトルの最終局面を迎えると、パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチで大当たりとする場合には、図9(C-1)に示すように、大当たりを示唆するように、主人公キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、大当たりを示唆する態様(所謂ゾロ目)で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。一方、パチンコ遊技機PY1は、SPSPリーチでハズレとする場合には、図9(C-2)に示すように、ハズレを示唆するように、強敵キャラクタがバトルに勝利して喜んでいる様子を表示するとともに、リーチハズレを示唆する態様で演出図柄EZ1,EZ2,EZ3を停止表示する。なお、SPSPリーチの演出内容については、適宜に変更することが可能である。
ここで、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たりを示す態様で停止する可能性(「大当たり期待度」ともいう)について説明する。大当たり期待度は、大当たり判定の結果に基づく実行確率によって定められる。例えば、Nリーチの実行確率が、大当たり判定の結果がハズレの場合には10%に設定され、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定されている場合、SPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果がハズレの場合には4%に設定する一方、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定すると、SPリーチに対する大当たり期待度を、Nリーチに対する大当たり期待度よりも高くすることができる。
また、例えば、SPリーチの実行確率が、大当たり判定の結果がハズレの場合には4%に設定され、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定されている場合、SPSPリーチの実行確率を、大当たり判定の結果がハズレの場合には2%に設定する一方、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合には100%に設定すると、SPSPリーチに対する大当たり期待度を、SPリーチに対する大当たり期待度よりも高くすることができる。このように、実行可能な演出に対して、大当たり判定の結果に応じた実行確率を予め設定することで、その演出に対する大当たり期待度を定めることができる。
8-3.保留アイコンおよび当該アイコン
パチンコ遊技機PY1は、特図1保留または特図2保留の記憶中に、保留アイコンHAを表示部50aに表示することが可能である。保留アイコンHAは、例えば、「〇」のアイコン画像である。また、パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示中に、当該アイコンTAを表示部50aに表示することが可能である。当該アイコンTAは、例えば、保留アイコンHAと同じ「〇」のアイコン画像である。
表示部50aの下部には、保留アイコン表示領域50dが設置される。保留アイコン表示領域50dは、図10(A)に示すように、第1表示領域50d1、第2表示領域50d2、第3表示領域50d3および第4表示領域50d4で構成される。パチンコ遊技機PY1は、特図1保留数または特図2保留数に応じて、各表示領域50d1,50d2,50d3,50d4に、保留アイコンHAを表示する。例えば、特図1保留数が「1」の場合には、第1表示領域50d1に保留アイコンHAが表示され、特図1保留数が「2」の場合には、第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAが表示される。なお、保留アイコン表示領域50dには、特図1保留数および特図2保留数の両方が表示されるようにしても良いし、特図1保留数および特図2保留数の一方だけが表示されるようにしても良い。また、保留アイコン表示領域50dを構成する表示領域の数については、適宜に変更することが可能である。
また、表示部50aの下部であって保留アイコン表示領域50dの近傍には、当該アイコン表示領域50eが設置される。当該アイコン表示領域50eは、図10(A)に示すように、1つの表示領域からなる当該アイコン表示領域50eで構成される。パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示を開始すると、当該アイコン表示領域50eに、保留アイコンHAと同じまたは異なる当該アイコンTAを表示する。なお、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、当該アイコンTAが表示されないようにしても良い。
8-3-1.保留演出
パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11または第2始動口12に入賞することに応じて、保留演出を行うことが可能である。保留演出は、例えば、保留アイコンHAが保留アイコン表示領域50dに表示される演出であり、特図1保留または特図2保留の数を遊技者に報知するための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、特図の可変表示が行われておらず、特図1保留数が「0」のときに遊技球が第1始動口11に入賞すると、図10(B)に示すように、当該アイコン表示領域50eに当該アイコンTAを表示する。また、パチンコ遊技機PY1は、例えば、特図の可変表示中に2個の遊技球が第1始動口11に入賞すると、図10(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAを表示し、特図1保留数が「2」であることを遊技者に報知する。また、パチンコ遊技機PY1は、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1と第2表示領域50d2とに保留アイコンHAを表示しているときに、新たな特図の可変表示を開始すると、図10(D)に示すように、保留アイコン表示領域50dの第1表示領域50d1の保留アイコンHAを、当該アイコン表示領域50eに移動して当該アイコンTAとして表示するとともに、保留アイコン表示領域50dの第2表示領域50d2の保留アイコンHAを、第1表示領域50d1に移動して表示し、特図1保留数が「1」であることを遊技者に報知する。
8-4.予告演出
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミングで予告演出を行うことが可能である。予告演出は、画像表示装置50、スピーカ52、枠ランプ53、盤ランプ54、盤上可動体55k、枠可動体58k、通常ボタン40、特殊ボタン41等が用いられる演出であり、大当たり遊技が行われる可能性を示唆する演出として機能する。
8-4-1.可動体演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、盤上可動体55kまたは枠可動体58kを用いた可動体演出を行うことが可能である。可動体演出は、例えば、盤上可動体55kや枠可動体58kが動作する演出である。
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミング(例えば、NリーチからSPリーチに発展するタイミング)で、可動体演出を行う。ここでは、盤上可動体55kを用いた可動体演出を例示する。可動体演出は、図11(A)に示すように、盤上可動体55kが表示部50a上に移動する演出である。パチンコ遊技機PY1は、可動体演出において、表示部50aの盤上可動体55kと重なっていないスペースに、エフェクト画像G4を表示する。可動体演出の後には、図11(B)に示すように、盤上可動体55kが通常の待機状態(初期位置)に戻り、演出が発展する。図11(B)は、SPSPリーチに発展した場合を示している。なお、可動体演出における盤上可動体55kの動きについては、適宜に変更することが可能である。
8-4-2.操作演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、通常ボタン40または特殊ボタン41を用いた操作演出を行うことが可能である。操作演出は、例えば、遊技者が通常ボタン40や特殊ボタン41を操作する演出である。
パチンコ遊技機PY1は、特図変動演出における任意のタイミング(例えば、SPリーチ中)で、操作演出を行う。ここでは、通常ボタン40を用いた操作演出を例示する。パチンコ遊技機PY1は、操作演出において、通常ボタン40の押下操作が有効な期間(「ボタン操作有効期間」という)を発生させ、このボタン操作有効期間の発生に伴って、図12(A)に示すように、通常ボタン40の操作を促す演出(「ボタン操作促進演出」という)を行う。ボタン操作促進演出では、ボタン操作促進画像G3が表示され、ボタン操作促進画像G3は、通常ボタン40を模した通常ボタン画像G31と、通常ボタン40の操作態様(すなわち、押下操作)を表す押下操作画像G32(ここでは、「押せ」の文字画像)と、ボタン操作有効期間の残り時間を表す操作有効期間残り時間画像G33と、で構成される。パチンコ遊技機PY1は、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が押下操作されることに応じて、または、ボタン操作有効期間において通常ボタン40が操作されることなくボタン操作有効期間が経過した後、図12(B)に示すように、ボタン操作促進演出を終了して、操作結果演出を行う。図12(B)は、操作結果演出として、盤上可動体55kが動作する可動体演出が行われた場合を示している。なお、操作演出の演出内容については、適宜に変更することが可能である。
8-4-3.先読み演出
パチンコ遊技機PY1は、予告演出として、先読み判定に基づいた先読み演出を行うことが可能である。先読み演出は、例えば、保留アイコンHAが変化する演出であり、大当たり判定の結果を事前に示唆するための演出として機能する。
パチンコ遊技機PY1は、特図1保留または特図2保留を記憶することに応じて、先読み演出を行う。ここでは、特図1保留に対する先読み演出を例示する。パチンコ遊技機PY1は、遊技球が第1始動口11に入球すると、特図1保留を記憶する際に、特図1保留に対する先読み判定の結果に基づいて、図10(C)に示すように、保留アイコン表示領域50dに、保留アイコンHAとして、通常は「〇」のアイコン画像を表示するところを、「☆」のアイコン画像を表示する。なお、先読み演出内容については適宜に変更することが可能である。
9.内部構成
次に、パチンコ遊技機PY1の内部構成について図13~図16を用いて説明する。図13は、パチンコ遊技機PY1の制御に関わる部分のブロック図である。図13に示すように、パチンコ遊技機PY1は、遊技を制御する主制御部100と、演出を実行する演出制御部120と、を具備する。主制御部100と演出制御部120とは、電気的に接続され、演出制御部120は、主に、主制御部100の指示に従って演出を実行する。
9-1.主制御部
主制御部100は、遊技制御用マイコン101を具備する。遊技制御用マイコン101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、主に、各種遊技(特図遊技,普図遊技,遊技状態,賞球払出等)を制御する。また、遊技制御用マイコン101は、遊技入力部101a、遊技出力部101bおよび遊技記憶部101cを具備する。遊技入力部101aは、遊技盤1に設けられる入賞装置(第1始動口11,第2始動口12,ゲート13,第1大入賞口14,第2大入賞口15,一般入賞口10等)からの遊技球の入賞情報,初期化スイッチの操作情報,設定変更スイッチの操作情報等を入力する。遊技出力部101bは、遊技の制御に応じて生成される演出用データや演出用コマンドを、演出制御部120やパチンコ遊技機PY1の外部に出力する。遊技記憶部101cは、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)で構成され、遊技内容を選択するためのテーブル,遊技の制御に応じて生成される遊技データ(特図1保留,特図2保留,普図保留等)等を記憶する。
各種遊技は、主に、遊技入力部101aが入力した入賞情報および操作情報に基づいて制御される。遊技制御用マイコン101は、遊技記憶部101cに記憶されたテーブルや遊技データを用いて、各種遊技を制御する。
9-2.テーブル
遊技制御用マイコン101は、遊技を制御するにあたって様々な選択を行うことが可能である。選択に際しては、遊技記憶部101cに記憶されているテーブルが参照される。遊技記憶部101cには、以下に示すテーブルが記憶される。
9-2-1.変動パターン判定テーブル
遊技記憶部101cには、図14に示す変動パターン判定テーブル103a1が記憶される。変動パターン判定テーブル103a1は、変動パターンの種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定の結果に基づく第1特図または第2特図の可変表示を行う際に、変動パターン判定テーブル103a1を参照して、変動パターンの種類を選択する。
遊技制御用マイコン101は、図14に示すように、遊技状態,始動口の種類,大当たり判定の結果,リーチ判定の結果,特図保留数等に基づいて、変動パターンの種類を選択する。リーチ判定は、特図の可変表示中に、前述のリーチ演出(Nリーチ,SPリーチ,SPSPリーチ)を行わせるか否かを判定するものであり、リーチ演出を行わせる場合にはリーチ有りとし、リーチ演出を行わせない場合にはリーチ無しとする。遊技制御用マイコン101は、変動パターンとして、「THP001」~「THP002」、「THP011」~「THP013」および「THP021」~「THP022」の7種類の変動パターンの何れか1つを選択することが可能である。遊技制御用マイコン101は、選択した変動パターンに応じた可変表示の態様(可変表示の時間)で第1特図または第2特図の可変表示を行う。なお、変動パターンの種類については、適宜に変更することが可能である。
ここで、各変動パターンの役割について説明する。前述したように、特図の可変表示中には、特図変動演出が行われる。特図変動演出では、単数または複数の演出で構成される演出フローが実行されるが、各変動パターンは、特図の可変表示時間および特図変動演出で実行される演出フローに対応付けられる。例えば、図14に示すように、「THP001」および「THP011」は、特図の可変表示の時間が120000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」→「SPリーチ」→「SPSPリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP002」および「THP012」は、特図の可変表示の時間が100000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」→「SPリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP013」は、特図の可変表示の時間が20000msであって「通常変動」→「リーチ」→「Nリーチ」で構成される演出フローに対応付けられ、「THP021」および「THP022」は、特図の可変表示の時間が13000msまたは2000msであって「通常変動」のみで構成される演出フローに対応付けられる。このように、遊技制御用マイコン101が選択した変動パターンの種類に応じて、特図変動演出の時間および特図変動演出で実行される演出を異ならせている。
「THP001」は、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に選択され、演出フローの最後が「SPSPリーチ」であるため、「THP001」を「SPSP大当たり変動」という。また、「THP002」は、大当たり判定の結果が大当たり当選の場合に選択され、演出フローの最後が「SPリーチ」であるため、「THP002」を、「SP大当たり変動」という。また、「THP011」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「SPSPリーチ」であるため、「THP011」を「SPSPハズレ変動」という。また、「THP012」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「SPリーチ」であるため、「THP012」を「SPハズレ変動」という。また、「THP013」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「Nリーチ」であるため、「THP013」を「Nハズレ変動」という。また、「THP021」および「THP022」は、大当たり判定の結果がハズレの場合に選択され、演出フローの最後が「通常変動」であるため、「THP021」および「THP022」を「通常ハズレ変動」という。なお、変動パターンの選択割合については、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、適宜に設定することが可能である。
9-2-2.先読み判定テーブル
遊技記憶部101cには、図15に示す先読み判定テーブル103b1が記憶される。先読み判定テーブル103b1は、先読みパターンの種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定を受けるための権利が取得された場合に、先読み判定テーブル103b1を参照して、先読みパターンの種類を選択する。図15に示す図は、先読み判定テーブル103b1である。
遊技制御用マイコン101は、図15に示すように、遊技状態,始動口の種類,先読み判定の結果等に基づいて、先読みパターンの種類を選択する。遊技制御用マイコン101は、先読みパターンとして、「SHP001」~「SHP003」の3種類の先読みパターンの何れか1つを選択することが可能である。なお、先読みパターンの種類については、適宜に変更することが可能である。
「SHP001」は、先読み判定の結果が先読み当選の場合に選択されるため、「SHP001」を「大当たり先読みパターン」という。また、「SHP002」は、先読み判定の結果が先読み非当選の場合に選択され、変動パターン事前判定の結果がリーチ有りの変動パターン(「THP011」~「THP013」)であるため、「SHP002」を「リーチハズレ先読みパターン」という。また、「SHP003」は、先読み判定の結果が先読み非当選の場合に選択され、変動パターン事前判定の結果がリーチ無しの変動パターン(「THP021」~「THP022」)であるため、「SHP003」を「通常ハズレ先読みパターン」という。
9-2-3.図柄判定テーブル
遊技記憶部101cには、図16に示す図柄判定テーブル103c1が記憶される。図柄判定テーブル103c1は、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する際に参照されるテーブルである。遊技制御用マイコン101は、大当たり判定が行われた場合に、図柄判定テーブル103c1を参照して、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する。図16に示す図は、図柄判定テーブル103c1である。
遊技制御用マイコン101は、図16に示すように、始動口の種類,大当たり判定の結果等に基づいて、第1特図および第2特図の停止図柄の種類を選択する。遊技制御用マイコン101は、停止図柄の種類として、「大当たりWα図柄」,「大当たりXα図柄」,「大当たりYα図柄」,「大当たりZα図柄」,「小当たり図柄」,「ハズレA図柄」,「ハズレB図柄」の7種類の停止図柄の何れか1つを選択することが可能である。遊技制御用マイコン101は、選択した停止図柄に応じた態様で第1特図または第2特図の停止表示を行う。なお、停止図柄の種類については、適宜に変更することが可能である。
ここで、各停止図柄の役割について説明する。前述したように、特図の停止表示後には、大当たり遊技が行われるときと、小当たり遊技が行われるときと、時短状態になるときと、何も行われずにハズレとなるときと、がある。大当たり遊技の種類は4種類(「大当たり遊技Wα」,「大当たり遊技Xα」,「大当たり遊技Yα」,「大当たり遊技Zα」)あり、小当たり遊技の種類は1種類あり、ハズレの種類は2種類(前述の特定のハズレ,単なるハズレ)あるが、各停止図柄は、大当たり遊技の種類、小当たり遊技の種類およびハズレの種類に対応付けられる。例えば、図16に示すように、「大当たりWα図柄」は「大当たり遊技Wα」に対応付けられ、「大当たりXα図柄」は「大当たり遊技Xα」に対応付けられ、「大当たりYα図柄」は「大当たり遊技Yα」に対応付けられ、「大当たりZα図柄」は「大当たり遊技Zα」に対応付けられ、「小当たり図柄」は小当たり遊技に対応付けられ、「ハズレA図柄」は何も行われない単なるハズレに対応付けられ、「ハズレB図柄」は時短状態に対応付けられる。このように、遊技制御用マイコン101が選択した停止図柄の種類に応じて、実行する大当たり遊技の種類、小当たり遊技の種類およびハズレの種類(時短状態にするか否か)を異ならせている。
「大当たりWα図柄」および「大当たりYα図柄」は、その後に高確率状態になる大当たり遊技が行われる場合に選択されるため、「大当たりWα図柄」および「大当たりYα図柄」を「確変図柄」ということがある。また、「大当たりXα図柄」および「大当たりZα図柄」は、その後に通常確率状態になる大当たり遊技が行われる場合に決定されるため、「大当たりXα図柄」および「大当たりZα図柄」を「通常図柄」ということがある。また、「ハズレA図柄」は、その後に何も行われない単なるハズレの場合に決定されるため、「ハズレA図柄」を「通常ハズレ図柄」ということがある。また、「ハズレB図柄」は、その後に時短状態になる特定のハズレの場合に決定されるため、「ハズレB図柄」を「ハズレ時短図柄」ということがある。なお、停止図柄の選択割合については、パチンコ遊技機PY1の遊技性を考慮して、適宜に設定することが可能である。
9-3.コマンド
遊技制御用マイコン101は、遊技の制御に応じて生成された演出用コマンドを、遊技出力部101bを介して、演出制御部120に出力することが可能である。遊技制御用マイコン101は、以下に示すコマンドを生成することが可能である。
9-3-1.入賞コマンド
入賞コマンドは、遊技球の各種入賞装置(第1始動口11,第2始動口12,ゲート13,第1大入賞口14,第2大入賞口15,一般入賞口10等)への入賞に関連して生成される。入賞コマンドとして、遊技球が第1始動口11に入賞することによって生成される第1始動口コマンド,遊技球が第2始動口12に入賞することによって生成される第2始動口コマンド,遊技球がゲート13を通過することによって生成されるゲートコマンド,遊技球が第1大入賞口14に入賞することによって生成される第1大入賞口コマンド,遊技球が第2大入賞口15に入賞することによって生成される第1大入賞口コマンド,遊技球が一般入賞口10に入賞することによって生成される一般入賞口コマンド等がある。
9-3-2.特図コマンド
特図コマンドは、第1特図および第2特図の動作に関連して生成される。特図コマンドとして、特図の変動パターンが決定されることによって生成される特図変動パターンコマンド,特図の停止図柄が決定されることによって生成される特図停止図柄コマンド,特図の可変表示の開始によって生成される特図開始コマンド,特図の停止表示によって生成される特図確定コマンド等がある。
9-3-3.普図コマンド
普図コマンドは、普図の動作に関連して生成される。普図コマンドとして、普図の可変表示の開始によって生成される普図開始コマンド,普図の停止表示によって生成される普図確定コマンド等がある。
9-3-4.保留コマンド
保留コマンドは、特図1保留、特図2保留および普図保留の保留数の増減に関連して生成される、保留コマンドとして、特図1保留数の増加によって生成される特図1保留増加コマンド,特図1保留数の減少によって生成される特図1保留減少コマンド,特図2保留数の増加によって生成される特図2保留増加コマンド,特図2保留数の減少によって生成される特図2保留減少コマンド,普図保留数の増加によって生成される普図保留増加コマンド,普図保留数の減少によって生成される普図保留減少コマンド等がある。
9-3-5.大当たり遊技コマンド
大当たり遊技コマンドは、大当たり遊技の動作に関連して生成される。大当たり遊技コマンドとして、OPの開始によって生成されるOPコマンド,各ラウンド遊技の開始によって生成されるラウンドコマンド,EDの開始によって生成されるEDコマンド等がある。
9-3-6.小当たり遊技コマンド
小当たり遊技コマンドは、小当たり遊技の動作に関連して生成される。小当たり遊技コマンドとして、開放前ITの開始によって生成される開放前ITコマンド,開放後ITの開始によって生成される開放後ITコマンド等がある。
9-3-7.補助遊技コマンド
補助遊技コマンドは、補助遊技の動作に関連して生成される。補助遊技コマンドとして、補助遊技の開始によって生成される補助遊技開始コマンド等がある。
9-3-8.遊技状態コマンド
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態に関連して生成される。遊技状態コマンドとして、遊技状態が通常確率状態であることによって生成される通常確率コマンド,遊技状態が高確率状態であることによって生成される高確率コマンド,遊技状態が非時短状態であることによって生成される非時短コマンド,遊技状態が時短状態であることによって生成される時短コマンド,遊技状態が大当たり遊技状態であることによって生成される大当たりコマンド等がある。
9-4.演出制御部
演出制御部120は、演出制御用マイコン121を具備する。演出制御用マイコン121は、例えば、CPUを含んで構成され、主に、各種演出(演出モード,特図変動演出,保留演出,予告演出等)を実行する。また、演出制御用マイコン121は、演出入力部121aおよび演出記憶部121bを具備する。演出入力部121aは、主制御部100から出力された演出用コマンド,通常ボタン40の操作情報,特殊ボタン41の操作情報等を入力する。演出記憶部121bは、例えば、ROMやRAMで構成され、予告演出等を選択するためのテーブル,演出の実行に応じて生成される演出データ等を記憶する。
各種演出は、主に、演出入力部121aが入力した演出用コマンドおよび操作情報に基づいて実行される。演出制御用マイコン121は、演出記憶部121bに記憶された処理プログラム,テーブル,演出データ等を用いて、各種演出を実行する。
<基本実施形態2>
パチンコ遊技機PY1は、遊技制御用マイコン101が、パチンコ遊技機PY1の電源投入からの総賞球数および総発射数をカウントし、これらの総賞球数と総発射数との差玉が一定数(例えば+12万球)となった場合には、所定の発動タイミングで、遊技停止とする(第1始動口11や第2始動口12等の各種の入賞口への遊技球の入賞を無効とし、一切の抽選や賞球を行わないようにする)。この場合、遊技停止の発動タイミングは、総賞球数と総発射数との差玉が一定数に到達した大当たり遊技の終了時とするのが好ましい。また、遊技停止とするのに代えて、発射停止とする(ハンドル82kが操作されても遊技球を発射しないようにする)構成としたり、遊技停止と発射停止の両方を行う構成としたりしてもよい。なお、電源投入からの総発射数は、遊技領域6に発射されて各種の入賞口(第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口14、第2大入賞口15、一般入賞口10)やアウト口19を通過した遊技球に基づいてカウントされるものとする。なお、各種の入賞口(第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口14、第2大入賞口15、一般入賞口10)への入賞、アウト口19の通過をカウントすることで、総発射数を求めてもよい。或いは、遊技領域6の入口に戻り球防止部が設けられていて、この戻り球防止部に遊技球を検知可能なセンサが設けられている場合に、このセンサの検知をカウントすることで、総発射数を求めてもよい。また、総賞球数と総発射数との差玉のカウントは、パチンコ遊技機PY1の電源投入に基づいて(すなわち電源スイッチのON操作に基づいて)、クリアされるものとする。また、遊技停止や発射停止となった場合には、パチンコ遊技機PY1の電源を遮断した後、初期化スイッチの操作(例えば、初期化スイッチを押しながらの電源投入)がなされたことに応じて、遊技可能な状態に復帰されるものとする。このようなパチンコ遊技機PY1の電源投入からの総賞球数と総発射数との差玉が一定数(例えば+12万球)となった場合に遊技停止や発射停止とする構成を、過賞球防止手段と称する。過賞球防止手段は、パチンコ遊技機PY1が一日の遊技において過剰な賞球を行ってしまう不都合を防止するための機能である。なお、遊技停止や発射停止の発動条件となる総賞球数と総発射数との差玉数は、適宜変更可能である。
ここで、遊技制御用マイコン101が過賞球防止手段を備える場合には、次のような構成を付帯させるとよい。例えば、パチンコ遊技機PY1の電源投入からの総賞球数と総発射数との差玉(以下「特定差玉」と言う)が一定数(例えば+12万球)に到達した場合には、そのことを示す所定の信号を外部端子板からホールコンピュータに向けて出力する構成とするとよい。外部端子板は、パチンコ遊技機PY1から、遊技場に設置されているホールコンピュータ等の外部に向けて種々の信号を出力するための基板であり、パチンコ遊技機PY1は、遊技制御用マイコン101がセットした信号を、外部端子板を介して、当該パチンコ遊技機PY1の外部に出力することが可能であるとする。このような構成とすれば、特定差玉が一定数に到達したことを、遊技場の従業員等がホールコンピュータによって確認することが可能となる。なお、このような構成に代えて、若しくは、このような構成と共に、特定差玉が一定数(例えば+12万球)よりも小さい所定数(例えば+11万球)に到達したタイミングで、そのことを示す外端信号(外部端子板から外部に出力される信号)を出力する構成としてもよい。この外端信号は、特定差玉が一定数に到達しそうであることを示す信号として機能する。
また、過賞球防止手段によって遊技停止や発射停止が行われた場合には、その旨を示す画像を画像表示装置50の表示部50aに表示したり、その旨を示す発光態様で枠ランプ53や盤ランプ54を発光させたり、その旨を示す音声をスピーカ52から出力したりする構成とするとよい。このような報知によって、遊技場の従業員や遊技者等が状況(特定差玉が一定数に到達したこと)を把握できるからである。
また、パチンコ遊技機PY1の電源投入からの総賞球数と総発射数との差玉が一定数に到達すると遊技停止や発射停止となる旨の報知を、遊技中の演出として行ったり(例えば特図変動演出に伴う予告演出の1つとして行ったり)、客待ち演出において行ったりするとよい。遊技停止や発射停止になる場合があることを、遊技者に事前に知らせることができるからである。
また、パチンコ遊技機PY1の電源投入に基づいて、総賞球数と総発射数との差玉(特定差玉)のカウントがクリアされた場合には、その旨を示す画像を画像表示装置50の表示部50aに表示したり、その旨を示す発光態様で枠ランプ53や盤ランプ54を発光させたり、その旨を示す音声をスピーカ52から出力したりするとよい。特定差玉のカウントのクリアを、遊技場の従業員や遊技者等に知らせることができるからである。
なお、総賞球数と総発射数との差玉(特定差玉)のカウントのクリアは、単なるパチンコ遊技機PY1の電源投入では行われず、パチンコ遊技機PY1の電源投入に際して初期化スイッチを操作したときに行われる構成としたり、初期化スイッチとは異なる特定差玉のカウントのクリア用のスイッチを設けて、このスイッチをパチンコ遊技機PY1の電源投入に際して操作したときに行われる構成としたりしてもよい。又は、パチンコ遊技機PY1の電源投入に際して主制御部100を成す基板に設けられている設定キーシリンダを操作すると、特定差玉のカウントがクリアされるようにしてもよい。或いは、パチンコ遊技機PY1の電源投入時に拘わらず、特定差玉のカウントのクリア用のスイッチを操作するだけで、特定差玉のカウントがクリアされるようにしてもよい。また、総賞球数と総発射数との差玉のカウントのクリアが、客待ち状態(特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)も特図の可変表示も行われておらず特図保留が1つも無い状態)になってから所定時間(例えば15分)が経過したタイミングで行われる構成としてもよい。また、総賞球数と総発射数との差玉のカウントのクリアが、通常遊技状態以外の遊技状態から通常遊技状態に変更されたタイミングで行われる構成としてもよい。又は、通常遊技状態が所定時間(例えば1時間)継続したり、通常遊技状態にて遊技球が発射されない状態が特定時間(例えば1時間)継続することで、総賞球数と総発射数との差玉のカウントがクリアされるようにしてもよい。なお、初期化スイッチの操作以外の手法で特定差玉のカウントのクリアを行う構成の場合には、初期化スイッチの操作時には特定差玉のカウントのクリアは行われない構成としてもよい。この場合、特定差玉の記憶情報は、不揮発性の記憶手段(例えばFRAM(登録商標))に記憶されるようにしたり、主制御部100のRAMの記憶領域うち初期化スイッチの操作時に消去されない非消去記憶領域に記憶されるようにしてもよい。
なお、過賞球防止手段を備える構成とした場合、総賞球数と総発射数との差玉(特定差玉)のカウントの始期を、所謂初当たり(低確率低ベース遊技状態における当選に基づく大当たり)からとしてもよい。このような構成とすれば、初当たりに至るまでの特定差玉のマイナス分がカウントされないこととなり、遊技停止の契機となる特定差玉の数を、初当たり以降に増えた持ち球の数と同じにすることが可能である。
また、過賞球防止手段を備える構成とした場合、遊技停止や発射停止の発動タイミングを、総賞球数と総発射数との差玉(特定差玉)が一定数に到達した連荘期間の終了時としてもよい。連荘期間とは、低確率低ベース遊技状態における当選に基づく大当たり遊技の開始から再び低確率低ベース遊技状態に戻るまで(若しくは低確率低ベース遊技状態に戻って特図2保留が無くなるまで)の遊技期間である。このような構成とした場合、連荘期間中に特定差玉が一定数を越えたときには、当該連荘期間が終了すると、遊技停止や発射停止となる旨の報知を、表示画面7aでの画像表示やランプ(枠ランプ53、盤ランプ54)の発光、スピーカ52からの音声出力によって行う構成とするとよい。
なお上記では、総賞球数と総発射数との差玉(特定差玉)が一定数に到達したことに基づいて、遊技停止や発射停止を行ったが、その他の特定計測値に基づいて、遊技停止や発射停止を行うようにしてもよい。例えば、特定計測値は、総賞球数と総発射数との割合であるベース(例えば連荘期間中のベース)や、単に総賞球数(連荘期間中の総賞球数)としてもよく、総賞球数に基づく計測値であれば、適宜変更可能である。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態を説明する。特に述べない限り、上述の基本実施形態1および基本実施形態2のパチンコ遊技機PY1が第1実施形態にも適用される。
1.大当たり遊技
最初に、第1実施形態(以下、単に実施形態ともいう)のパチンコ遊技機PY1の構成のうち当該パチンコ遊技機PY1が行う大当たり遊技について、図4(A)に加えて図17(A)も用いて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機PY1には、図17(A)の大当たり遊技制御テーブルに示す「第1大当たり遊技」、「第2大当たり遊技」および「第3大当たり遊技」の3種類の大当たり遊技がある。
「第1大当たり遊技」は、その後に「高ベース遊技状態」になる大当たり遊技であり、4回のラウンド遊技が終了するまで継続する。いずれのラウンド遊技においても第1大入賞口14が開放する。
「第2大当たり遊技」は、第1大当たり遊技と同様、その後に「高ベース遊技状態」になる大当たり遊技である。但し、第1大当たり遊技とは異なり、10回のラウンド遊技が終了するまで継続する。いずれのラウンド遊技においても第1大入賞口14が開放する。
「第3大当たり遊技」は、第1大当たり遊技や第2大当たり遊技と同様、その後に「高ベース遊技状態」になる大当たり遊技である。また、第1大当たり遊技と同様、4回のラウンド遊技が終了するまで継続する。いずれのラウンド遊技においても第1大入賞口14が開放する。
本実施形態の大当たり遊技(第1大当たり遊技、第2大当たり遊技および第3大当たり遊技)は、図4(A)に示すように、第1特図または第2特図の停止表示後、大当たり遊技の実行が開始されると、最初に大当たりオープニング(大当たりOP)が設定される。大当たりOPは、所定時間(本実施形態では、図17(A)に示す3.0秒の「OP時間」)が経過するまで継続し、大当たりOPが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技が開始される。ラウンド遊技における第1大入賞口14の開放は、所定時間(本実施形態では、図17(A)に示す29.5秒の「開放時間」)が経過するまで、もしくは、所定個数(10個)の遊技球が第1大入賞口14に入賞するまで継続する。
1ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、ラウンド間インターバル(ラウンドIT)が設定される。ラウンドITは、所定時間(本実施形態では、図17(A)に示す2.0秒の「閉鎖時間」)が経過するまで継続し、ラウンドITが終了すると、2ラウンド目のラウンド遊技が開始される。そして、最終ラウンド遊技(第1大当たり遊技,第3大当たり遊技であれば4ラウンド目のラウンド遊技、第2大当たり遊技であれば10ラウンド目のラウンド遊技)が終了すると、大当たりエンディング(大当たりED)が設定される。大当たりEDは、所定時間(本実施形態では、図17(A)に示す5.0秒の「ED時間」)が経過するまで継続し、大当たりEDの終了によって、1回の大当たり遊技が終了する。
2.小当たり遊技
次に、本パチンコ遊技機PY1が行う小当たり遊技について、図4(B)に加えて図17(B)も用いて説明する。パチンコ遊技機PY1は、図17(B)に示すように、大当たり遊技とは異なる遊技として、小当たり遊技を行うことが可能である。本実施形態の小当たり遊技には、図17(B)の小当たり遊技制御テーブルに示す「第1小当たり遊技」および「第2小当たり遊技」の2種類のものがある。
第1小当たり遊技および第2小当たり遊技ではいずれも、図4(B)および図17(B)に示すように、まず第2大入賞口15が1回(1ラウンド)開放する初回遊技が行われる。この初回遊技の実行中に第2大入賞口15内の特定領域(不図示)を遊技球が通過した場合には、当選している小当たりの種類に応じた開放パターンで第1大入賞口14が開放する「2種大当たり遊技」が実行される。2種大当たり遊技とは、特定領域への通過に基づいて実行される大当たり遊技であり、大当たり判定の結果が大当たり当選であることに基づいて実行される「1種大当たり遊技」と区別する。本実施形態の小当たり遊技では、初回遊技に加えて、第2種大当たり遊技が実行可能となっている。
小当たり遊技が第1小当たり遊技で、初回遊技の実行中に第2大入賞口15内の特定領域を遊技球が通過した場合には、その初回遊技の実行後の2種大当たり遊技として、図17(B)に示すような2ラウンド(2R)目から4ラウンド(4R)目までのラウンド遊技が行われる。また、小当たり遊技が第2小当たり遊技であっても、初回遊技の実行中に第2大入賞口15内の特定領域を遊技球が通過した場合には、その初回遊技の実行後に2種大当たり遊技が行われる。但し、そのときの2種大当たり遊技としては、図17(B)に示すような2ラウンド(2R)目から10ラウンド(10R)目までのラウンド遊技が行われる。第1小当たり遊技であっても第2小当たり遊技であっても、2種大当たり遊技の実行が終了した場合、その後の遊技状態として「高ベース遊技状態」が設定されることになる。
なお、第1小当たり遊技でも第2小当たり遊技でも、初回遊技の実行中に第2大入賞口15内の特定領域を遊技球が通過しなかった場合には、その初回遊技の実行だけで当該小当たり遊技の実行が終了する。このような形で小当たり遊技の実行が終了した場合、その後の遊技状態として当該小当たり遊技の実行前の遊技状態が設定される。つまり、その場合、小当たり遊技の実行前の遊技状態に戻ることになる。
本パチンコ遊技機PY1では、「大当たり乱数値」および図18(A)に示す大当たり判定テーブルを参照して、大当たり判定が行われる。具体的に、第1特図の大当たり判定では、大当たり乱数値が大当たり判定テーブル(図18(A))に示す「65330」~「65535」の何れかと一致するか否かが判定される。大当たり乱数値が「65330」~「65535」の何れかと一致する場合には大当たり判定の結果が大当たり当選とされるが、一致しない場合には大当たり判定の結果がハズレとされる。本実施形態では、この場合、第1特図の停止表示態様として表示器類8にハズレA図柄が表示される。
それに対し、第2特図の大当たり判定では、まず大当たり乱数値が大当たり判定テーブル(図18(A))に示す「65330」~「65535」の何れかと一致するか否かが判定される。大当たり乱数値が「65330」~「65535」の何れかと一致する場合には大当たり判定の結果が大当たり当選とされるが、一致しない場合には、続いて大当たり乱数値が大当たり判定テーブルに示す「0」~「19999」の何れかと一致するか否かが判定される。大当たり乱数値が「0」~「19999」の何れかと一致する場合には大当たり判定の結果が小当たりとされるが、一致しない場合には大当たり判定の結果がハズレとされる。本実施形態では、この場合、第2特図の停止表示態様として表示器類8にハズレA図柄が表示される。
本実施形態の大当たり当選の確率(大当たり当選確率)は、第1特図も第2特図も同じ約0.31%(1/318)になっている。また、小当たりの確率(小当たり確率)は、第1特図が0.0%で第2特図が約30.5%(1/3.3)になっている。
大当たり判定の結果が大当たり当選、又は、小当たりであれば、続いて「当たり種別乱数値」および図18(B)に示す当たり種別判定テーブルを参照して、大当たりの種別(大当たり図柄)の判定が行われる。具体的に、第1特図の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合、当たり種別乱数値が当たり種別判定テーブル(図18(B))に示す「0」~「94」の何れかと一致するか否かが判定される。当たり種別乱数値が「0」~「94」の何れかと一致する場合には第1大当たり図柄とされるが、一致しない場合には第2大当たり図柄とされる。本実施形態では、当たり種別乱数値が「0」~「94」の何れかと一致する場合には、第1特図の停止表示態様として表示器類8に第1大当たり図柄が表示され、当たり種別乱数値が「0」~「94」の何れにも一致しない場合には、第1特図の停止表示態様として表示器類8に第2大当たり図柄が表示される。
それに対し、第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選である場合、当たり種別乱数値が当たり種別判定テーブル(図18(B))に示す「0」~「19」の何れかと一致するか否かが判定される。当たり種別乱数値が「0」~「19」の何れかと一致する場合には第3大当たり図柄とされるが、一致しない場合には第2大当たり図柄とされる。本実施形態では、当たり種別乱数値が「0」~「19」の何れかと一致する場合には、第2特図の停止表示態様として表示器類8に第3大当たり図柄が表示され、当たり種別乱数値が「0」~「19」の何れにも一致しない場合には、第2特図の停止表示態様として表示器類8に第2大当たり図柄が表示される。
また、第2特図の大当たり判定の結果が小当たりである場合、当たり種別乱数値が当たり種別判定テーブル(図18(B))に示す「0」~「19」の何れかと一致するか否かが判定される。当たり種別乱数値が「0」~「19」の何れかと一致する場合には第1小当たり図柄とされるが、一致しない場合には第2小当たり図柄とされる。本実施形態では、当たり種別乱数値が「0」~「19」の何れかと一致する場合には、第2特図の停止表示態様として表示器類8に第1小当たり図柄が表示され、当たり種別乱数値が「0」~「19」の何れにも一致しない場合には、第2特図の停止表示態様として表示器類8に第2小当たり図柄が表示される。
3.変動パターン
次に、本実施形態のパチンコ遊技機PY1の構成のうち、遊技制御用マイコン101が決定可能な変動パターンについて、図19に基づいてさらに説明する。本実施形態の遊技記憶部101cには、図14に示す変動パターン判定テーブルに加え、図19に示す変動パターン判定テーブルが格納されている。
まず、遊技状態が非時短状態における第2特図の大当たり判定に伴って選択可能な変動パターンについて説明する。非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合の変動パターンには変動パターン「THP031」、「THP032」、「THP033」および「THP034」の4種類がある。変動パターンの選択時における第2特図の残りの保留数(以下「残保留数」ともいう)によって、選択可能な変動パターンが異なる。
具体的に、第2特図の残保留数が「0」である場合には変動パターン「THP031」しか選択されないのに対し、第2特図の残保留数が「1」である場合には、その変動パターン「THP031」、および、変動パターン「THP032」のどちらかが選択可能である。また、第2特図の残保留数が「2」である場合には、変動パターン「THP031」、および、変動パターン「THP033」のどちらかが選択可能である。さらに、第2特図の残保留数が「3」である場合には、変動パターン「THP031」、および、変動パターン「THP034」のどちらかが選択可能である。つまり、本実施形態で変動パターン「THP031」は、第2特図の残保留数によらず(すなわち第2特図の残保留数が「0」、「1」、「2」または「3」の場合であっても)選択可能となっている。
変動パターン「THP031」は、通常変動の後、リーチを経て成功態様で特殊リーチ(後述)が行われる変動パターンである。この変動パターン「THP031」を「第1特殊大当たり変動」ともいう。
なお、特図変動演出のうち、通常変動からリーチを経て成功態様での特殊リーチが実行されるまでの一連の部分的な特図変動演出を「成功態様擬似演出」という。1回のこの成功態様擬似演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が1回、変動表示後、停止表示される。そのため、1回の成功態様擬似演出の実行中における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示によって、特図変動演出が終了することを遊技者に意識させることが可能となっている。上記変動パターン「THP031」には、1回の成功態様擬似演出が含まれている。
変動パターン「THP032」は、通常変動の後、リーチ、および、失敗態様での特殊リーチ(後述)を経て、ブラックアウト演出が行われた後、再び通常変動およびリーチを経て、成功態様で特殊リーチが行われる変動パターンである。この変動パターン「THP032」を「第2特殊大当たり変動」ともいう。
なお、特図変動演出のうち、通常変動からリーチを経て失敗態様での特殊リーチが実行されるまでの一連の部分的な特図変動演出を「失敗態様擬似演出」という。1回のこの失敗態様擬似演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が1回、変動表示後、停止表示される。そのため、1回の失敗態様擬似演出の実行中における演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示によって、特図変動演出が終了することを遊技者に意識させることが可能となっている。上記変動パターン「THP032」には、1回の失敗態様擬似演出と、その後の1回の成功態様擬似演出とが含まれている。よって、1回の特図変動演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が2回、変動表示後に停止表示することになるため、あたかも2回の特図変動演出が実行されたように遊技者に認識させることが可能となっている。
変動パターン「THP033」は、通常変動の後、リーチ、失敗態様での特殊リーチ(後述)、ブラックアウト演出、通常変動、リーチ、失敗態様での特殊リーチ、ブラックアウト演出、通常変動およびリーチを経て、成功態様での特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、2回の失敗態様擬似演出と、その後の成功態様擬似演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP033」を「第3特殊大当たり変動」ともいう。この変動パターンでは、1回の特図変動演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が3回、変動表示後に停止表示することになるため、あたかも3回の特図変動演出が実行されたように遊技者に認識させることが可能となっている。
変動パターン「THP034」は、通常変動の後、リーチ、失敗態様での特殊リーチ(後述)、ブラックアウト演出、通常変動、リーチ、失敗態様での特殊リーチ、ブラックアウト演出、通常変動、リーチ、失敗態様での特殊リーチ、ブラックアウト演出、通常変動およびリーチを経て、成功態様での特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、3回の失敗態様擬似演出と、その後の成功態様擬似演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP034」を「第4特殊大当たり変動」ともいう。この変動パターンでは、1回の特図変動演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が4回、変動表示後に停止表示することになるため、あたかも4回の特図変動演出が実行されたように遊技者に認識させることが可能となっている。
また、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の変動パターンには「THP041」、「THP042」、「THP043」および「THP044」の4種類がある。変動パターンの選択時における第2特図の残保留数によって、選択可能な変動パターンが異なる。
具体的に、第2特図の残保留数が「0」である場合には変動パターン「THP041」しか選択されないのに対し、第2特図の残保留数が「1」である場合には、その変動パターン「THP041」、および、変動パターン「THP042」のどちらかが選択可能である。また、第2特図の残保留数が「2」である場合には、変動パターン「THP041」、および、変動パターン「THP043」のどちらかが選択可能である。さらに、第2特図の残保留数が「3」である場合には、変動パターン「THP041」、および、変動パターン「THP044」のどちらかが選択可能である。つまり、本実施形態で変動パターン「THP041」は、第2特図の残保留数によらず(すなわち第2特図の残保留数が「0」、「1」、「2」または「3」の場合であっても)選択可能となっている。
変動パターン「THP041」は、上記の変動パターン「THP031」と同様、通常変動の後、リーチを経て成功態様で特殊リーチ(後述)が行われる変動パターンである。つまり、上述した成功態様擬似演出を含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP041」を「第1特殊小当たり変動」ともいう。
変動パターン「THP042」は、上記の変動パターン「THP032」と同様、通常変動の後、リーチ、および、失敗態様での特殊リーチ(後述)を経て、ブラックアウト演出が行われた後、再び通常変動およびリーチを経て、成功態様で特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、上述した失敗態様擬似演出と、その後の成功態様擬似演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP042」を「第2特殊小当たり変動」ともいう。この変動パターンでは、1回の特図変動演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が2回、変動表示後に停止表示することになるため、あたかも2回の特図変動演出が実行されたように遊技者に認識させることが可能となっている。
変動パターン「THP043」は、上記の変動パターン「THP033」と同様、通常変動の後、リーチ、失敗態様での特殊リーチ(後述)、ブラックアウト演出、通常変動、リーチ、失敗態様での特殊リーチ、ブラックアウト演出、通常変動およびリーチを経て、成功態様での特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、2回の失敗態様擬似演出と、その後の成功態様擬似演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP033」を「第3特殊大当たり変動」ともいう。この変動パターンでは、1回の特図変動演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が3回、変動表示後に停止表示することになるため、あたかも3回の特図変動演出が実行されたように遊技者に認識させることが可能となっている。
変動パターン「THP044」は、上記の変動パターン「THP034」と同様、通常変動の後、リーチ、失敗態様での特殊リーチ(後述)、ブラックアウト演出、通常変動、リーチ、失敗態様での特殊リーチ、ブラックアウト演出、通常変動、リーチ、失敗態様での特殊リーチ、ブラックアウト演出、通常変動およびリーチを経て、成功態様での特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、3回の失敗態様擬似演出と、その後の成功態様擬似演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP034」を「第4特殊大当たり変動」ともいう。この変動パターンでは、1回の特図変動演出の実行中に、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が4回、変動表示後に停止表示することになるため、あたかも4回の特図変動演出が実行されたように遊技者に認識させることが可能となっている。
非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の変動パターンには変動パターン「THP051」および「THP052」の2種類がある。変動パターン「THP052」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」で、第2特図の残保留数が「1」、「2」または「3」である場合に選択される変動パターンであるのに対し、変動パターン「THP051」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」で第2特図の残保留数が「0」である場合に選択される変動パターンである。
変動パターン「THP051」は、通常変動の後、リーチを経て失敗態様で特殊リーチ(後述)が行われる変動パターンである。つまり、上述した失敗態様擬似演出を含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP051」を「第1特殊ハズレ変動」ともいう。
変動パターン「THP052」は、通常変動の後、リーチ、および、失敗態様での特殊リーチ(後述)を経て、ブラックアウト演出が行われる変動パターンである。つまり、上述した失敗態様擬似演出とその後のブラックアウト演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP052」を「第2特殊ハズレ変動」ともいう。
次に、遊技状態が時短状態における第2特図の大当たり判定に伴って選択可能な変動パターンについて説明する。本実施形態では、設定中の時短状態において第2特図の大当たり判定の残り回数(以下「残りの時短回数」ともいう)が1回のときと2回以上のときとで、選択可能な変動パターンが異なっている。
残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合の変動パターンは「THP061」の1種類のみである。そのため、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」であれば、第2特図の残保留数によらず、この変動パターン「THP061」が選択される。この変動パターン「THP061」は、右打ち促進演出(後述)、通常変動およびリーチを経て成功態様で特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、上述した成功態様擬似演出とその前に右打ち促進演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP061」を「時短特殊大当たり変動」ともいう。
残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の変動パターンは「THP071」の1種類のみである。そのため、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」であれば、第2特図の残保留数によらず、この変動パターン「THP071」が選択される。この「THP071」は、右打ち促進演出(後述)、通常変動およびリーチを経て成功態様で特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、上述した成功態様擬似演出とその前に右打ち促進演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP071」を「時短特殊小当たり変動」ともいう。
残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の変動パターンは「THP081」の1種類のみである。そのため、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、第2特図の残保留数によらず、この変動パターン「THP081」が選択される。この変動パターン「THP081」は、第2特図の残保留数によらない変動パターンであり、右打ち促進演出(後述)、通常変動およびリーチを経て失敗態様で特殊リーチが行われる変動パターンである。つまり、上述した成功態様擬似演出とその前に右打ち促進演出とを含んだ変動パターンである。この変動パターン「THP081」を「時短特殊ハズレ変動」ともいう。
残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合の変動パターンは「THP062」の1種類のみである。そのため、残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」であれば、第2特図の残保留数によらず、この変動パターン「THP062」が選択される。この変動パターン「THP062」は、通常変動の後、リーチを経て成功態様でSPSPリーチが行われるものであり、「時短SPSP大当たり変動」ともいう。
残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の変動パターンは「THP072」の1種類のみである。そのため、残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」であれば、第2特図の残保留数によらず、この変動パターン「THP072」が選択される。この変動パターン「THP072」は、通常変動の後、リーチを経て成功態様でSPSPリーチが行われるものであり、「時短SPSP小当たり変動」ともいう。
残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」でリーチ判定の結果が「リーチ有り」である場合の変動パターンは「THP082」の1種類のみである。そのため、残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」でリーチ判定の結果が「リーチ有り」であれば、第2特図の残保留数によらず、この変動パターン「THP082」が選択される。この変動パターン「THP082」は、通常変動の後、リーチを経て失敗態様でSPSPリーチが行われるものであり、「時短SPSPハズレ変動」ともいう。
残りの時短回数が2回以上、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」でリーチ判定の結果が「リーチ無し」である場合の変動パターンには変動パターン「THP091」および「THP092」の2種類がある。変動パターン「THP092」は、残りの時短回数が2回以上で、時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」で、且つ、リーチ判定の結果が「リーチ無し」で、第2特図の残保留数が「1」、「2」または「3」である場合に選択される変動パターンであるのに対し、変動パターン「THP091」は、残りの時短回数が2回以上で、時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」で、且つ、リーチ判定の結果が「リーチ無し」で、第2特図の残保留数が「0」である場合に選択される変動パターンである。
変動パターン「THP091」は、10000msの可変表示時間で通常変動が行われる変動パターンである。この変動パターン「THP091」を「時短ハズレ変動」ともいう。変動パターン「THP092」は、上記の変動パターン「THP091」よりも短い1500msの可変表示時間で通常変動が行われる変動パターンである。この変動パターン「THP092」もまた「時短ハズレ変動」ともいう。
図20および図21には、図19に示す変動パターン判定テーブルにおける変動パターンの振分率(実行確率)を示す。本実施形態では、非時短状態で大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合に、遊技制御用マイコン101は第2特図の残保留数が1個であれば、図20(A)に示す振分率で変動パターンを選択する。また、遊技制御用マイコン101は第2特図の残保留数が2個であれば、図20(B)に示す振分率で変動パターンを選択する。また、遊技制御用マイコン101は第2特図の残保留数が3個であれば、図20(C)に示す振分率で変動パターンを選択する。なお、第2特図の残保留数が0個であれば、上述の変動パターン「THP031」を選択する。
また、非時短状態で大当たり判定の結果が「小当たり」である場合に、遊技制御用マイコン101は第2特図の残保留数が1個であれば、図21(A)に示す振分率で変動パターンを選択する。また、遊技制御用マイコン101は第2特図の残保留数が2個であれば、図21(B)に示す振分率で変動パターンを選択する。また、遊技制御用マイコン101は第2特図の残保留数が3個であれば、図21(C)に示す振分率で変動パターンを選択する。なお、第2特図の残保留数が0個であれば、上述の変動パターン「THP041」を選択する。
図20(A)によれば、変動パターン「THP031」の振分率の値は「70%」であり、変動パターン「THP032」の振分率の値(30%)よりも大きい。また、図20(B)によれば、変動パターン「THP031」の振分率の値は「70%」であり、変動パターン「THP033」の振分率の値(30%)よりも大きい。さらに、図20(C)によれば、変動パターン「THP031」の振分率の値は「70%」であり、変動パターン「THP034」の振分率の値(30%)よりも大きい。そのため、非時短状態で第2特図における大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合には、失敗態様擬似演出を含まず成功態様擬似演出を含む変動パターンが選択され易い。
一方、図21(A)によれば、変動パターン「THP041」の振分率の値は「20%」であり、変動パターン「THP042」の振分率の値(80%)よりも小さい。また、図21(B)によれば、変動パターン「THP041」の振分率の値は「20%」であり、変動パターン「THP043」の振分率の値(80%)よりも小さい。さらに、図21(C)によれば、変動パターン「THP041」の振分率の値は「20%」であり、変動パターン「THP044」の振分率の値(80%)よりも小さい。そのため、非時短状態で第2特図における大当たり判定の結果が「小当たり」である場合には、失敗態様擬似演出を1又は複数含んだ変動パターンが選択され易い。
4.演出
次に、本実施形態における各種演出について、図22~図33に基づいて説明する。本実施形態の演出制御用マイコン121は、特図変動演出において「特殊リーチ」、「ブラックアウト演出」および「右打ち促進演出」を実行可能である。また、ブラックアウト演出の実行中に「特殊表示演出」を実行する。特殊リーチとは、大当たりになる(すなわち変動中の特図が大当たり図柄になる)可能性があることを示唆可能な演出である。また、ブラックアウト演出とは、表示部50a全体を暗く表示する演出である。また、右打ち促進演出とは、遊技者に右打ちするよう促すための演出である。また、特殊表示演出とは、第2特図の残りの保留数(残保留数)を報知可能な演出である。
4-1.特殊リーチ
まず、本実施形態(第1実施形態)の特殊リーチについて、図22および図23を用いてさらに説明する。本実施形態の特殊リーチは、特図変動演出の一部として実行可能な演出である。この特殊リーチは、リーチをなしている左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3と同じ種類の中演出図柄EZ2、或いは、その1つ前の数字を含む中演出図柄EZ2が停止する画像演出である。
特殊リーチとして、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3としてそれぞれ「5」図柄が仮停止したリーチの後のものを例示して説明する。図22(A)に示す特図変動演出の通常変動の後、図22(B)に示すリーチが引き続き行われ、その後、特殊リーチの実行が開始される。
特殊リーチの実行中、中演出図柄EZ2が表示部50aの上から下に移動(スクロール)する。そして、リーチをなしている左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の数字よりも1小さい数を含む「4」図柄が表示部50aの中央(具体的に、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の間)に差し掛かる前に、中演出図柄EZ2の移動速度が小さくなる。そして、図23(A)に示すように、表示部50aの中央に「4」図柄および「5」図柄がこの順で移動してくる。
図23(B-1)に示すように、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の間に中演出図柄EZ2として「5」図柄が仮停止した場合には、その後、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3がいずれも「5」図柄で本停止する。さらに、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の本停止中、図23(C-1)に示すように3つの小図柄KZ1,Z2,Z3もまた停止して表示される。これにより、今回の大当たり判定の結果が大当たり当選又は小当たりであることを遊技者に報知可能となっている。このように演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり当選を示唆する態様で本停止して、大当たり判定の結果が大当たり当選であることを報知する演出態様(演出内容)、或いは、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が小当たりを示唆する態様で本停止して、大当たり判定の結果が小当たりであることを報知する演出態様(演出内容)を「成功態様」ともいう。また、これらの演出態様での特殊リーチを特に「成功態様での特殊リーチ」ともいう。なお、本実施形態では、大当たり判定の結果が大当たり当選であることを報知する演出態様と、大当たり判定の結果が小当たりであることを報知する演出態様とは、同じである。
一方、図23(B-2)に示すように、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の間に「4」図柄が仮停止した場合には、その後、図23(C-2)に示すように左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3が本停止する。しかしながら、上述した成功態様での特殊リーチとは異なり、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2および右演出図柄EZ3の本停止中に、3つの小図柄KZ1,Z2,Z3が停止して表示されないで特殊リーチの実行が終了する。このように演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレを示唆する態様で本停止する演出態様(演出内容)を「失敗態様」ともいう。また、この演出態様での特殊リーチを特に「失敗態様での特殊リーチ」ともいう。
以上により、特殊リーチの実行中、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の間に「4」図柄が停止して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3がリーチハズレを示唆する失敗態様となるのか、それとも、左演出図柄EZ1および右演出図柄EZ3の間に「5」図柄が停止して、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が大当たり当選(又は小当たり)を示唆する成功態様となるのかを遊技者に注目させることが可能となっている。
4-2.ブラックアウト演出
次に、本実施形態のブラックアウト演出について、図23および図24を用いて説明する。本実施形態のブラックアウト演出は、上記特殊リーチと同じく、特図変動演出の一部として実行可能な演出である。本実施形態では、上述した失敗態様での特殊リーチの後に引き続き行われる。このブラックアウト演出は、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を除く表示部50a全体がブラックアウト(暗転)する画像演出である。
ブラックアウト演出として、図23(C-2)に示す失敗態様での特殊リーチの実行後に続くものを例示して説明する。失敗態様での特殊リーチの実行後、図24(D)に示すように、表示部50aの表示領域のうち小図柄KZ1,KZ2,KZ3を除く領域がブラックアウトの状態になる。これにより、失敗態様での特殊リーチの実行後、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示され続けるだろうと思っていた遊技者の意表を突き、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となっている。
また、ブラックアウト演出の実行中に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止するときと停止しないときとがある。小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する場合には、それら小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止することによって、特図変動演出の実行が終了することになる。なお、特図変動演出の実行終了によって、特図(第2特図)が変動表示から停止表示に切り替わる。しかも、そのときには、特図の停止態様がハズレ図柄(上述のハズレA図柄)になっている。かくして、当該小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止することによって、第2特図の可変表示もまたハズレ図柄での停止表示に切り替わる。
それに対し、ブラックアウト演出の実行中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しない場合には、そのブラックアウト演出の実行が終了しても、特図変動演出の実行が終了しないで、第2特図の可変表示も停止表示になることなく、2回目の通常変動が開始されることになっている。
また、ブラックアウト演出の実行中に、図24(E-1)や図24(E-2)に示すような後述の特殊表示演出が行われる。
4-3.右打ち促進演出
次に、本実施形態の右打ち促進演出について、図25を用いて説明する。本実施形態の右打ち促進演出は、上記特殊リーチやブラックアウト演出と同じく、特図変動演出の一部として実行可能な演出である。本実施形態では、設定中の時短状態において第2特図の大当たり判定の残り回数(残りの時短回数)が1回であるときの特図表示演出の実行開始とともに行われる。この右打ち促進演出とは、遊技者に右打ちするよう促すための演出である。
具体的に、残りの時短回数が1回であるときの特図表示演出の実行開始とともに右打ち促進演出の実行が開始された場合、図25に示す文字列「右打ち」を包含し、右側を向いた矢印形状の右打ち画像G203が表示部50aの中央に表示される。図2に示すように、ゲート13は遊技領域6の右部に設置され、第2始動口12の開閉部材12kが遊技領域6の中央から右側に向いて開放可能となっている。よって、このような右打ち促進演出の実行によって、右側の遊技領域6に向けて遊技球を遊技者に打ち出させることが可能であり、より多くの遊技球を第2始動口12に入球させることが可能となっている。
4-4.特殊表示演出
次に、本実施形態の特殊表示演出について、図24に戻って説明する。本実施形態の特殊表示演出は、上述したブラックアウト演出の実行中に行われる演出であり、特図変動演出とは異なる演出である。この特殊表示演出は、第2特図の残りの保留数(残保留数)を報知可能である。この特殊表示演出は、表示部50aの右下部に、キャラクタ人形の頭部のキャラクタ画像G201、および、このキャラクタ画像G201の左方に位置する「吹き出し」形状の図形画像G202からなる複合画像G200を表示する。
本実施形態では、図24(E-1)に示すようにブラックアウト演出の実行中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する場合であっても、図24(E-2)に示すようにKZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しない場合であっても、ブラックアウト演出の実行中に特殊表示演出が実行される。
また、ブラックアウト演出の実行中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する場合であっても停止しない場合であっても、同じ内容の図形画像G202を表示する特殊表示演出が実行される。具体的に、例えば残保留数が「1」であるときの特図変動演出のブラックアウト演出中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する場合であっても停止しない場合であっても、文字列「あと1回チャンスあるよ!」を包含する図形画像G202を表示する特殊表示演出が実行される。また、例えば残保留数が「2」であるときの特図変動演出のブラックアウト演出中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する場合であっても停止しない場合であっても、文字列「あと2回チャンスあるよ!」を包含する図形画像G202を表示する特殊表示演出が実行される。さらに、例えば残保留数が「3」であるときの特図変動演出のブラックアウト演出中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する場合であっても停止しない場合であっても、図24(E-1)および図24(E-2)に示すように、文字列「あと3回チャンスあるよ!」を包含する図形画像G202を表示する特殊表示演出が実行される。
したがって、ブラックアウト演出の実行中に行われる特殊表示演出によって、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止するかどうかを遊技者が判定できない。しかも、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止するかどうかによらず、特殊表示演出の図形画像G202内のコメントが第2特図の残りの保留数(残保留数)を報知するものである。そのため、遊技者の関心が、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止するかどうかではなくて特殊表示演出の報知内容に向き易く、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかを遊技者に判りづらくなっている。
なお、特殊表示演出において、例えば残保留数が「0」であるときの特図変動演出のブラックアウト演出中に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止する。そして、そのときの特殊表示演出では、文字列「おしまい」を包含する図形画像G202が表示される。
4-5.演出の流れ
次に、本実施形態(第1実施形態)のパチンコ遊技機PY1について、時短状態において残りの時短回数が「1」であるときの特図変動演出、非時短状態において第2特図の残保留数が「1」~「3」であるときの特図変動演出、または、非時短状態において第2特図の残保留数が「0」であるときの特図変動演出を含む一連の演出の流れについて、図26~図33に基づいて説明する。
4-5-1.「THP061」,「THP071」の特図変動演出を含む演出の流れ
まず、図26に示すタイミングチャートを用いて、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の変動パターンが「THP061」又は「THP071」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。変動パターン「THP061」は、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合の変動パターンである。一方、変動パターン「THP071」は、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の変動パターンである。
時間T01には、第2特図の可変表示の開始とともに、変動パターン「THP061」(又は「THP071」)に伴う特図変動演出の実行も開始する。この特図変動演出として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3、および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示の開始とともに、上述の「右打ち促進演出」の実行が開始される。このうち、右打ち促進演出は時間T02まで継続して行われる。つまり、時間T02までの間、図25に示す右打ち画像G203が表示部50aの中央に表示され続けることになる。
本実施形態における時間T01から時間T02までの期間とは、遊技者が右打ちを継続した場合に、第2始動口12の開閉部材12kが少なくとも4回開放可能な期間になっている。そのため、右打ち促進演出の実行中にわたって遊技者が右打ちを継続した場合、残保留数が「4」になるよう第2始動口12への入球が可能になっている。
時間T02には、特図変動演出として右打ち促進演出から通常変動に実行が切り替わる。この通常変動は時間T03まで継続して行われる。
時間T03には、特図変動演出として通常変動からリーチに実行が切り替わる。このリーチは時間T04まで継続して行われる。
時間T04には、特図変動演出としてリーチから成功態様での特殊リーチに実行が切り替わる。この特殊リーチは大当たり遊技(又は小当たり遊技)の実行が開始される時間T101まで継続して行われる。つまり、この特殊リーチは、第2特図の可変表示後の停止表示が終了して大当たり遊技(又は小当たり遊技)が開始するまで、継続して行われることになる。
時間T04から時間T05までの間、実行中の特殊リーチでは、上述したように、中演出図柄EZ2として「4」図柄が表示部50aの中央に差し掛かる前にその中演出図柄EZ2の移動速度が小さくなり、図23(A)に示すように表示部50aの中央に「4」図柄および「5」図柄が順次移動する。
図26に示す特殊リーチは成功態様であるため、時間T05には、表示部50aの中央に中演出図柄EZ2として「5」図柄の表示が他の演出図柄EZ1,EZ3の表示とともに仮停止し(図23(B-1))、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が本停止となる(図23(C-1))。そして、これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が時間T101まで継続して行われる。つまり、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止は、第2特図の可変表示後の停止表示が終了するまで継続して行われることになる。なお、この時点ではまだ第2特図が変動表示中であるため、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止によって、遊技者は当該の第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選(又は小当たり)であることを予め把握することができる。
変動パターン「THP061」であれば、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止中の時間T08には、第2特図の変動表示が「第2大当たり図柄」又は「第3大当たり図柄」を示す停止表示に切り替わる(図26参照)。さらに、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図23(C-1))。これにより、遊技者は、当該の第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを把握可能となっている。
それに対し、変動パターン「THP071」であれば、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止中の時間T08には、第2特図の変動表示が「第1小当たり図柄」又は「第2小当たり図柄」を示す停止表示に切り替わる(図26参照)。さらに、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図23(C-1))。これにより、遊技者は、当該の第2特図の大当たり判定の結果が小当たりであることを把握可能となっている。
なお、変動パターン「THP061」であれば、上述したように時間T101には大当たり遊技の実行が開始される。具体的に、第2特図の変動表示が「第2大当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が10回である第2大当たり遊技の実行が開始され、第2特図の変動表示が「第3大当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が4回である第3大当たり遊技の実行が開始される。
それに対し、変動パターン「THP071」であれば、上述したように時間T101には小当たり遊技の実行が開始される。具体的に、第2特図の変動表示が「第1小当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が4回である第1小当たり遊技の実行が開始され、第2特図の変動表示が「第2小当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が10回である第2小当たり遊技の実行が開始される。
4-5-2.「THP081」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図27に示すタイミングチャートを用いて、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の変動パターンが「THP081」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。この変動パターン「THP081」は、残りの時短回数が1回、且つ時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の変動パターンである。
時間T01に、第2特図の可変表示の開始とともに、変動パターン「THP081」に伴う特図変動演出の実行も開始する。この特図変動演出でも、上述の「THP061」や「THP071」の場合と同様、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3、および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示の開始とともに、上述の「右打ち促進演出」の実行が開始される。そして、時間T01から時間T02までの間、図25に示す右打ち画像G203が表示部50aの中央に表示され続けることになる。
時間T02には「THP061」や「THP071」の場合と同様、特図変動演出として右打ち促進演出から通常変動に実行が切り替わる。この通常変動は時間T03まで継続して行われる。
時間T03には「THP061」や「THP071」の場合と同様、特図変動演出として通常変動からリーチに実行が切り替わる。このリーチは時間T04まで継続して行われる。
時間T04には「THP061」や「THP071」の場合とは異なり、特図変動演出としてリーチから失敗態様での特殊リーチに実行が切り替わる。この特殊リーチは時間T06まで継続して行われる。つまり、この特殊リーチは、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が終了するまで、継続して行われることになる。
時間T04から時間T05までの間、「THP061」や「THP071」の場合と同様、実行中の特殊リーチでは、中演出図柄EZ2として表示部50aの中央に「4」図柄および「5」図柄が順次移動する(図23(A)参照)。
図27に示す特殊リーチは失敗態様であるため、時間T05には「THP061」や「THP071」の場合とは異なり、表示部50aの中央に中演出図柄EZ2として「4」図柄の表示が他の演出図柄EZ1,EZ3の表示とともに仮停止し(図23(B-2))、これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が本停止となる(図23(C-2))。これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が時間T06まで継続して行われる。時間T06は、「THP061」や「THP071」の場合における時間T08よりも手前の時間にあたる。
また「THP061」や「THP071」の場合とは異なり、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、時間T05以降もしばらくの間(具体的には時間T07までの間)、変動表示から停止表示に切り替わることがない(図23(C-2))。
時間T06には、特図変動演出として失敗態様での特殊リーチからブラックアウト演出(図24(D))に実行が切り替わる。このブラックアウト演出は、次の第2特図の可変表示が開始される時間T11まで継続して行われる。つまり、このブラックアウト演出は、第2特図の可変表示後の停止表示が終了して次の第2特図の可変表示が開始されるまで、継続して行われることになる。
また、特殊リーチからブラックアウト演出に実行が切り替わることによって、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が表示部50aから消えることになる。このため、失敗態様での特殊リーチの実行後、次の特図変動演出の実行開始前まで、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示され続けるだろうと思っていた遊技者の意表を突き、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となっている。さらに、ブラックアウト演出における今後の演出内容に遊技者の注目を集めることが可能となっている。
ブラックアウト演出の実行中にあたる時間T07には、第2特図の変動表示が「ハズレ」を示す停止表示に切り替わる(図27参照)。また、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図24(E-1))。しかも、上述の特殊表示演出(図24(E-1))の実行も開始される。図24(E-1)に示すように、表示部50a上の左上部において3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示されるのに対し、特殊表示演出の複合画像G200(キャラクタ画像G201および図形画像G202)が表示部50aの大半を占めるように表示される。しかも、特殊表示演出の図形画像G202には文字列を含んで表示される。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示よりも特殊表示演出の方に遊技者の注目を集め易く、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかを遊技者の関心事になりづらい。
なお、図27に示すように時間T11には次の第2特図の可変表示が開始される。上述したように、時間T01から時間T02までの右打ち促進演出の実行期間に、残保留数が「4」になるよう第2始動口12への入球が可能であるため、図27に示す時間T01から時間T11までの第2特図の可変表示の後、速やかに次の第2特図の可変表示が開始されることになっている。
4-5-3.「THP031」,「THP041」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図28に示すタイミングチャートを用いて、非時短状態において第2特図の変動パターンが「THP031」又は「THP041」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。変動パターン「THP031」は、非時短状態において、第2特図の残保留数によらず(すなわち第2特図の残保留数が「0」、「1」、「2」または「3」の場合であっても)第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」である場合の変動パターンである。一方、変動パターン「THP041」は、非時短状態において、第2特図の残保留数によらず(すなわち第2特図の残保留数が「0」、「1」、「2」または「3」の場合であっても)第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の変動パターンである。
図28に示す時間T11には、第2特図の可変表示の開始とともに、変動パターン「THP031」に伴う特図変動演出の実行も開始する。この特図変動演出として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3、および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示の開始とともに、上述の「通常変動」の実行が開始される。このうちの通常変動は時間T13まで継続して行われる。図28に示す通常変動の実行期間は、図26および図27に示す時間T02から時間T03までの期間と同じになっている。つまり、変動パターン「THP031」(又は「THP041」)の特図変動演出における通常変動の実行期間と、変動パターン「THP061」,「THP071」,「THP081」の通常変動の実行期間とが同じ長さになっている。
時間T13には、特図変動演出として通常変動からリーチに実行が切り替わる。このリーチは時間T14まで継続して行われる。図28に示すリーチの実行期間は、図26および図27に示す時間T03から時間T04までの期間と同じになっている。つまり、変動パターン「THP031」(又は「THP041」)の特図変動演出におけるリーチの実行期間と、変動パターン「THP061」,「THP071」,「THP081」のリーチの実行期間とが同じ長さになっている。
時間T14には、特図変動演出としてリーチから成功態様での特殊リーチに実行が切り替わる。この特殊リーチは大当たり遊技の実行が開始される時間T101まで継続して行われる。つまり、この特殊リーチは、第2特図の可変表示後の停止表示が終了して大当たり遊技が開始するまで、継続して行われることになる。図28に示す特殊リーチの実行期間は、図26に示す時間T04から時間T101までの期間と同じになっている。つまり、変動パターン「THP031」(又は「THP041」)の特図変動演出における特殊リーチの実行期間と、変動パターン「THP061」,「THP071」の特殊リーチの実行期間とが同じ長さになっている。
時間T14から時間T15までの間、実行中の特殊リーチでは、「THP061」や「THP071」の場合と同様、中演出図柄EZ2として「4」図柄が表示部50aの中央に差し掛かる前にその中演出図柄EZ2の移動速度が小さく(遅く)なり、図23(A)に示すように表示部50aの中央に「4」図柄および「5」図柄が順次移動する。
「THP061」や「THP071」の場合と同様、図28に示す特殊リーチは成功態様であるため、時間T15には、表示部50aの中央に中演出図柄EZ2として「5」図柄の表示が他の演出図柄EZ1,EZ3の表示とともに仮停止し(図23(B-1))、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が本停止となる(図23(C-1))。そして、これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が時間T41まで継続して行われる。つまり、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止は、第2特図の可変表示後の停止表示が終了するまで継続して行われることになる。なお、この時点ではまだ第2特図が変動表示中であるため、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止によって、遊技者は当該の第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを予め把握することができる。
変動パターン「THP031」であれば、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止中の時間T18には、第2特図の変動表示が「第2大当たり図柄」又は「第3大当たり図柄」を示す停止表示に切り替わる(図28参照)。さらに、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図23(C-1))。これにより、遊技者は、当該の第2特図の大当たり判定の結果が大当たり当選であることを把握可能となっている。
それに対し、変動パターン「THP041」であれば、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止中の時間T18には、第2特図の変動表示が「第1小当たり図柄」又は「第2小当たり図柄」を示す停止表示に切り替わる(図28参照)。さらに、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図23(C-1))。これにより、遊技者は、当該の第2特図の大当たり判定の結果が小当たりであることを把握可能となっている。
なお、変動パターン「THP031」であれば、上述したように時間T101には大当たり遊技の実行が開始される。具体的に、第2特図の変動表示が「第2大当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が10回である第2大当たり遊技の実行が開始され、第2特図の変動表示が「第3大当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が4回である第3大当たり遊技の実行が開始される。
それに対し、変動パターン「THP041」であれば、上述したように時間T101には小当たり遊技の実行が開始される。具体的に、第2特図の変動表示が「第1小当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が4回である第1小当たり遊技の実行が開始され、第2特図の変動表示が「第2小当たり図柄」であれば、ラウンド遊技が10回である第2小当たり遊技の実行が開始される。
4-5-4.「THP052」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図29に示すタイミングチャートを用いて、非時短状態において第2特図の変動パターンが「THP052」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。この変動パターン「THP052」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の変動パターンである。上述した変動パターン「THP031」や「THP041」は、非時短状態において第2特図の残保留数によらない変動パターンであるが、変動パターン「THP052」は、非時短状態において第2特図の残保留数が「0」を除いた数(「1」、「2」または「3」)である場合の変動パターンである。非時短状態において第2特図の残保留数が「0」である場合の変動パターンは「THP051」である。
時間T11に、第2特図の可変表示の開始とともに、変動パターン「THP052」に伴う特図変動演出の実行も開始する。この特図変動演出でも、上述の「THP031」や「THP041」の場合と同様、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3、および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示の開始とともに「通常変動」の実行が開始される。この通常変動は時間T13まで継続して行われる。
時間T13には「THP031」や「THP041」の場合と同様、特図変動演出として通常変動からリーチに実行が切り替わる。このリーチは時間T14まで継続して行われる。
時間T14には「THP031」や「THP041」の場合とは異なり、特図変動演出としてリーチから失敗態様での特殊リーチに実行が切り替わる。この特殊リーチは時間T16まで継続して行われる。つまり、この特殊リーチは、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が終了するまで、継続して行われることになる。図29に示す失敗態様での特殊リーチの実行期間は、図27に示す時間T04から時間T06までの期間と同じになっている。つまり、変動パターン「THP052」の特図変動演出における失敗態様での特殊リーチの実行期間と、変動パターン「THP081」の特殊リーチの実行期間とが同じ長さになっている。
時間T14から時間T15までの間、「THP031」や「THP041」の場合と同様、実行中の特殊リーチでは、中演出図柄EZ2として表示部50aの中央に「4」図柄および「5」図柄が順次移動する(図23(A)参照)。
図29に示す特殊リーチは失敗態様であるため、時間T15には「THP031」や「THP041」の場合とは異なり、表示部50aの中央に中演出図柄EZ2として「4」図柄の表示が他の演出図柄EZ1,EZ3の表示とともに仮停止し(図23(B-2))、これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が本停止となる(図23(C-2))。これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が時間T16まで継続して行われる。時間T16は、「THP031」や「THP041」の場合における時間T18よりも手前の時間にあたる。
また「THP031」や「THP041」の場合とは異なり、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3は、時間T15以降もしばらくの間(具体的には時間T17までの間)、変動表示から停止表示に切り替わることがない(図23(C-2))。
時間T16には、特図変動演出として失敗態様での特殊リーチからブラックアウト演出に実行が切り替わる。このブラックアウト演出は、次の第2特図の可変表示が開始される時間T21まで継続して行われる。つまり、このブラックアウト演出は、第2特図の可変表示後の停止表示が終了して、次の第2特図の可変表示が開始されるまで、継続して行われることになる。
また、特殊リーチからブラックアウト演出に実行が切り替わることによって、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が表示部50aから消えることになる。そのため、失敗態様での特殊リーチの実行後、次の特図変動演出の実行開始前まで、3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3が表示され続けるだろうと思っていた遊技者の意表を突き、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となっている。さらに、ブラックアウト演出における今後の演出内容に遊技者の注目を集めることが可能となっている。
ブラックアウト演出の実行中にあたる時間T17には、第2特図の変動表示が「ハズレ」を示す停止表示に切り替わる(図29参照)。また、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図24(E-1))。しかも、上述の特殊表示演出の実行が開始される。図24(E-1)に示すように、表示部50a上の左上部において3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示されるのに対し、特殊表示演出の複合画像G200(キャラクタ画像G201および図形画像G202)が表示部50aの大半を占めるように表示される。しかも、特殊表示演出の図形画像G202には文字列を含んで表示される。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示よりも特殊表示演出の方に遊技者の注目を集め易く、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかを遊技者の関心事になりづらい。
なお、時間T21には次の第2特図の可変表示が開始される。上述したように、変動パターン「THP052」は、非時短状態において第2特図の残保留数が「0」を除いた数(「1」、「2」または「3」)である場合の変動パターンである。そのため、図29に示す時間T11から時間T21までの第2特図の可変表示の後、速やかに次の第2特図の可変表示が開始されることになっている。
4-5-5.「THP032」,「THP042」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図30に示すタイミングチャートを用いて、非時短状態において第2特図の変動パターンが「THP032」又は「THP042」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。変動パターン「THP032」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」、且つ、第2特図の残保留数が「1」である場合に選択され得る変動パターンである。一方、変動パターン「THP042」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」、且つ、第2特図の残保留数が「1」である場合に選択され得る変動パターンである。
また、変動パターン「THP032」も「THP042」も、1回の第2特図の可変表示(および停止表示)において、1回の失敗態様擬似演出と1回の成功態様擬似演出とを含んでいる。そのため、変動パターン「THP032」又は「THP042」が選択された場合には、あたかも2つの特図変動演出が繰り返し行われているように遊技者に見せかけることが可能な特図変動演出が行われることになる。
具体的に、図30に示す時間T11から時間T21までの期間における特図変動演出、並びに、特殊表示演出については、図29に示す上述の変動パターン「THP052」とほぼ同じである。また、時間T21から時間T101までの期間における特図変動演出については、図28に示す上述の変動パターン「THP031」とほぼ同じである。
詳細には、図30に示す時間T11から時間T13までの通常変動の実行期間は、図29に示す時間T11から時間T13までの期間と同じになっている。また、図30に示す時間T13から時間T14までのリーチの実行期間は、図29に示す時間T13から時間T14までの期間と同じになっている。さらに、図30に示す時間T14から時間T16までの特殊リーチの実行期間は、図29に示す時間T14から時間T16までの期間と同じになっている。また、図30に示す時間T16から時間T21までのブラックアウト演出の実行期間は、図29に示す時間T16から時間T21までの期間と同じになっている。
また、図30に示す時間T21から時間T23までの通常変動の実行期間は、図28に示す時間T11から時間T13までの期間と同じになっている。また、図30に示す時間T23から時間T24までのリーチの実行期間は、図28に示す時間T13から時間T14までの期間と同じになっている。さらに、図30に示す時間T24から時間T101までの特殊リーチの実行期間は、図28に示す時間T14から時間T101までの期間と同じになっている。
但し、変動パターン「THP032」でも「THP042」でも、図30に示すように時間T17から時間T21までの期間に第2特図の表示が停止しない。また、時間T17から時間T21までの期間に、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示も停止しない。これらの点で、図29に示す上述の変動パターン「THP052」とは異なる。
本実施形態では、上述したように、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が表示部50aの左上部の比較的小さな表示領域内で行われている。そのため、時間T17から時間T21までの期間に、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかについて遊技者に判りづらい。しかも、本実施形態では、時間T17から時間T21までの期間に、図24(E-2)に示すように表示部50a上で複合画像G200を用いた特殊表示演出が実行される。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかについて遊技者の目に余計に入りづらい。したがって、時間T17から時間T21までの期間に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しなくても、そのことに遊技者が気付かないことがあり、そのような遊技者に、現在実行されている特図変動演出が、あたかも第2特図の大当たり判定の結果が「はずれ」を示す特図変動演出が行われているように思わせることが可能となっている。
4-5-6.「THP033」,「THP043」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図31に示すタイミングチャートを用いて、非時短状態において第2特図の変動パターンが「THP033」又は「THP043」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。変動パターン「THP033」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」、且つ、第2特図の残保留数が「2」である場合に選択され得る変動パターンである。一方、変動パターン「THP043」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」、且つ、第2特図の残保留数が「2」である場合に選択され得る変動パターンである。
また、変動パターン「THP033」も「THP043」も、1回の第2特図の可変表示(および停止表示)において、2回の失敗態様擬似演出と1回の成功態様擬似演出とを含んでいる。そのため、変動パターン「THP033」又は「THP043」が選択された場合には、あたかも3つの特図変動演出が繰り返し行われているように遊技者に見せかけることが可能な特図変動演出が行われることになる。
具体的に、図31に示す時間T11から時間T31までの期間における特図変動演出、並びに、特殊表示演出については、図29に示す上述の変動パターン「THP052」の2回繰り返しとほぼ同じである。また、時間T31から時間T101までの期間における特図変動演出については、図28に示す上述の変動パターン「THP031」とほぼ同じである。
詳細には、図31に示す時間T11から時間T13まで、並びに、時間T21から時間T23までの通常変動の実行期間は、図29に示す時間T11から時間T13までの期間と同じになっている。また、図31に示す時間T13から時間T14まで、並びに、時間T23から時間T24までのリーチの実行期間は、図29に示す時間T13から時間T14までの期間と同じになっている。さらに、図31に示す時間T14から時間T16まで、並びに、時間T24から時間T26までの特殊リーチの実行期間は、図29に示す時間T14から時間T16までの期間と同じになっている。また、図31に示す時間T16から時間T21まで、並びに、時間T26から時間T31までのブラックアウト演出の実行期間は、図29に示す時間T16から時間T21までの期間と同じになっている。
また、図31に示す時間T31から時間T33までの通常変動の実行期間は、図28に示す時間T11から時間T13までの期間と同じになっている。また、図31に示す時間T33から時間T34までのリーチの実行期間は、図28に示す時間T13から時間T14までの期間と同じになっている。さらに、図31に示す時間T34から時間T101までの特殊リーチの実行期間は、図28に示す時間T14から時間T101までの期間と同じになっている。
但し、変動パターン「THP033」でも「THP043」でも、図31に示すように時間T17から時間T21までの期間、並びに、時間T27から時間T31までの期間に第2特図の表示が停止しない。また、それらの期間に、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示も停止しない。これらの点で、図29に示す上述の変動パターン「THP052」とは異なる。
本実施形態では、上述したように、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が表示部50aの左上部の比較的小さな表示領域内で行われている。そのため、時間T17から時間T21までの期間にも、時間T27から時間T31までの期間にも小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかについて遊技者に判りづらい。しかも、本実施形態では、時間T17から時間T21までの期間、並びに、時間T27から時間T31までの期間に、図24(E-2)に示すように表示部50a上で複合画像G200を用いた特殊表示演出が実行される。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかについて遊技者の目に余計に入りづらい。したがって、時間T17から時間T21までの期間、並びに、時間T27から時間T31までの期間に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しなくても、そのことに遊技者が気付かないことがあり、そのような遊技者に、現在実行されている特図変動演出が、あたかも第2特図の大当たり判定の結果が「はずれ」を示す特図変動演出が行われているように思わせることが可能となっている。
4-5-7.「THP034」,「THP044」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図32に示すタイミングチャートを用いて、非時短状態において第2特図の変動パターンが「THP034」又は「THP044」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。変動パターン「THP034」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「大当たり当選」、且つ、第2特図の残保留数が「3」である場合に選択され得る変動パターンである。一方、変動パターン「THP044」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「小当たり」、且つ、第2特図の残保留数が「3」である場合に選択され得る変動パターンである。
また、変動パターン「THP034」も「THP044」も、1回の第2特図の可変表示(および停止表示)において、3回の失敗態様擬似演出と1回の成功態様擬似演出とを含んでいる。そのため、変動パターン「THP034」又は「THP044」が選択された場合には、あたかも4つの特図変動演出が繰り返し行われているように遊技者に見せかけることが可能な特図変動演出が行われることになる。
具体的に、図32に示す時間T11から時間T41までの期間における特図変動演出、並びに、特殊表示演出については、図29に示す上述の変動パターン「THP052」の3回繰り返しとほぼ同じである。また、図32に示す時間T41から時間T101までの期間における特図変動演出については、図28に示す上述の変動パターン「THP031」とほぼ同じである。
詳細には、図32に示す時間T11から時間T13まで、時間T21から時間T23まで、並びに、時間T31から時間T33までの通常変動の実行期間は、図29に示す時間T11から時間T13までの期間と同じになっている。また、図32に示す時間T13から時間T14まで、時間T23から時間T24まで、並びに、時間T33から時間T34までのリーチの実行期間は、図29に示す時間T13から時間T14までの期間と同じになっている。さらに、図32に示す時間T14から時間T16まで、時間T24から時間T26まで、並びに、時間T34から時間T36までの特殊リーチの実行期間は、図29に示す時間T14から時間T16までの期間と同じになっている。また、図32に示す時間T16から時間T21まで、時間T26から時間T31まで、並びに、時間T36から時間T41までのブラックアウト演出の実行期間は、図29に示す時間T16から時間T21までの期間と同じになっている。
また、図32に示す時間T31から時間T33までの通常変動の実行期間は、図28に示す時間T11から時間T13までの期間と同じになっている。また、図32に示す時間T33から時間T34までのリーチの実行期間は、図28に示す時間T13から時間T14までの期間と同じになっている。さらに、図32に示す時間T34から時間T101までの特殊リーチの実行期間は、図28に示す時間T14から時間T101までの期間と同じになっている。
但し、変動パターン「THP034」でも「THP044」でも、図32に示すように時間T17から時間T21までの期間、時間T27から時間T31までの期間、並びに、時間T37から時間T41までの期間に第2特図の表示が停止しない。また、それらの期間に、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示も停止しない。これらの点で、図29に示す上述の変動パターン「THP052」とは異なる。
本実施形態では、上述したように、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が表示部50aの左上部の比較的小さな表示領域内で行われている。そのため、時間T17から時間T21までの期間にも、時間T27から時間T31までの期間にも、時間T37から時間T41までの期間にも小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかについて遊技者に判りづらい。しかも、本実施形態では、時間T17から時間T21までの期間、時間T27から時間T31までの期間、並びに、時間T37から時間T41までの期間に、図24(E-2)に示すように表示部50a上で複合画像G200を用いた特殊表示演出が実行される。そのため、小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しているかどうかについて遊技者の目に余計に入りづらい。したがって、時間T17から時間T21までの期間、時間T27から時間T31までの期間、並びに、時間T37から時間T41までの期間に小図柄KZ1,KZ2,KZ3の表示が停止しなくても、そのことに遊技者が気付かないことがあり、そのような遊技者に、現在実行されている特図変動演出が、あたかも第2特図の大当たり判定の結果が「はずれ」を示す特図変動演出が行われているように思わせることが可能となっている。
4-5-8.「THP051」の特図変動演出を含む演出の流れ
次に、図33に示すタイミングチャートを用いて、非時短状態において第2特図の変動パターンが「THP051」である場合の特図変動演出を含む演出の流れについて説明する。この変動パターン「THP051」は、非時短状態において第2特図の大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の変動パターンである。上述した変動パターン「THP052」は、非時短状態において第2特図の残保留数が「0」を除いた数(「1」、「2」または「3」)である場合の変動パターンであるのに対し、この変動パターン「THP051」は、非時短状態において第2特図の残保留数が「0」である場合の変動パターンである。また、この変動パターン「THP051」の特図変動演出を含むタイミングチャートと、図28に示す変動パターン「THP031」,「THP041」の特図変動演出を含むタイミングチャートとを比べて判るように、「THP051」の特図変動演出のリーチの後に行われる特殊リーチの演出態様が異なる。以下では、変動パターン「THP031」,「THP041」と対比して説明する。
時間T11に、第2特図の可変表示の開始とともに、変動パターン「THP051」に伴う特図変動演出の実行も開始する。この特図変動演出でも、上述の「THP031」や「THP041」の場合と同様、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3、および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の変動表示の開始とともに「通常変動」の実行が開始される。この通常変動は時間T13まで継続して行われる。
時間T13には「THP031」や「THP041」の場合と同様、特図変動演出として通常変動からリーチに実行が切り替わる。このリーチは時間T14まで継続して行われる。
時間T14には「THP031」や「THP041」の場合とは異なり、特図変動演出としてリーチから失敗態様での特殊リーチに実行が切り替わる。この特殊リーチは、次の第2特図の可変表示が開始される時間T51まで継続して行われる。つまり、この特殊リーチは、第2特図の可変表示後の停止表示が終了して次の第2特図の可変表示が開始されるまで、継続して行われることになる。
時間T14から時間T15までの間、「THP031」や「THP041」の場合と同様、実行中の特殊リーチでは、中演出図柄EZ2として表示部50aの中央に「4」図柄および「5」図柄が順次移動する(図23(A)参照)。
図33に示す特殊リーチは失敗態様であるため、時間T15には「THP031」や「THP041」の場合とは異なり、表示部50aの中央に中演出図柄EZ2として「4」図柄の表示が他の演出図柄EZ1,EZ3の表示とともに仮停止し(図23(B-2))、これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の表示が本停止となる(図23(C-2))。これら3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示が上記時間T51まで継続して行われる。
3つの演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の本停止中の時間T17には、第2特図の変動表示が「ハズレ」を示す停止表示に切り替わる(図33参照)。さらに、3つの小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わる(図23(C-2))。これにより、遊技者は、当該の第2特図の大当たり判定の結果がハズレであることを把握可能となっている。
<第1実施形態の効果>
以下、第1実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の効果について説明する。
(1)本実施形態のパチンコ遊技機PY1によれば、特図変動演出の実行中、ブラックアウト演出の実行後に、特殊表示演出の複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50aに停止表示されると、表示部50aに複合画像G200および小図柄KZ1,KZ2,KZ3の両方が表示されることになる。そのため、遊技者の注目が第1画像および第2画像のどちらかに分散して、結果として第1画像への注目度が低下するおそれがある。
そこで、特図変動演出の実行中、上記複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに変動表示中の小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示に切り替わらない場合には、この特図変動演出の実行後に大当たり遊技が実行される。よって、特図変動演出の実行中、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに遊技者の注目を小図柄KZ1,KZ2,KZ3に専ら集めることが可能となっている。
(2)また、特図変動演出の実行中、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50aに停止表示する場合、そのときの小図柄KZ1,KZ2,KZ3の方が複合画像G200よりも表示部50a上で小さく表示され、視認し難い。そのため、遊技者は小図柄KZ1,KZ2,KZ3よりも複合画像G200に注目し易い。よって、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに小図柄KZ1,KZ2,KZ3が停止表示されてもされなくても、そのタイミングに表示される複合画像G200の方に遊技者の関心が向き易い。
但し、特図変動演出の実行中、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50aに停止表示されない場合には、この特図変動演出の実行後に大当たり遊技が実行されるので、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに、その複合画像G200よりも視認し難い小図柄KZ1,KZ2,KZ3に遊技者の注目を集めることが可能となっている。
(3)また、停止表示が第2大当たり図柄、第3大当たり図柄、第1小当たり図柄、又は、第2小当たり図柄になる特別図柄の変動表示に伴う特図変動演出の実行中、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わらないときがある。そして、その複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3が変動表示から停止表示に切り替わらない場合には、この特図変動演出の実行後に大当たり遊技が実行される。そのため、特図変動演出の実行中、複合画像G200が表示部50aに表示されるタイミングに小図柄KZ1,KZ2,KZ3が表示部50aに停止表示する場合には、大当たり遊技が実行されることを遊技者に事前に期待させることが可能となっている。
(4)また、遊技制御用マイコン101の遊技記憶部101cに記憶されている保留球数がある場合には、特図変動演出として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示を繰り返す演出内容である「第2特殊大当たり変動」や「第2特殊小当たり変動」といった変動パターンの特図変動演出が実行可能である。そのため、そのような特図変動演出を遊技者に違和感を与えずに実行することが可能となっている。
(5)また、遊技制御用マイコン101の遊技記憶部101cに記憶されている保留球数に相当する回数分、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の停止表示を繰り返す演出内容の特図変動演出があるので、その特図変動演出が行われる場合には、特典が付与されることを遊技者にじらすことが可能である。
<基本実施形態1、基本実施形態2および第1実施形態の変更例>
以下、基本実施形態1、基本実施形態2および第1実施形態で説明したパチンコ遊技機PY1の変更例について説明する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
第1実施形態では、大当たり遊技の実行を本発明に係る「(遊技者に有利な)特典」とした。しかしながら、例えば小当たり遊技を「特典」としてもよい。また、高確率遊技状態や高ベース遊技状態を「特典」としてもよい。
また、第1実施形態では、小図柄KZ1,KZ2,KZ3を本発明に係る「第1画像」とした。しかしながら、そのうちの1つの小図柄または2つの小図柄を「第1画像」としてもよい。また、例えば第4図柄用LEDやカラーバーや「○×」表示や数字表示など、小図柄KZ1,KZ2,KZ3以外の画像を「第1画像」としてもよい。また、いわゆる「第4図柄」を本発明に係る「第1画像」としたが、例えば演出図柄EZ1,EZ2,EZ3など、第4図柄以外の画像を「第1画像」としてもよい。
また、第1実施形態では、複合画像G200を本発明に係る「第2画像」とした。しかしながら、複合画像G200以外の画像を「第2画像」としてもよい。具体的に例えば、特図変動演出に用いられる画像を第2画像としてもよい。
また、第1実施形態では、特図変動演出のブラックアウト演出の実行中の時間T17を、特殊表示演出の複合画像G200(第2画像)が表示部50aに表示されるタイミングとした。しかしながら、ブラックアウト演出の実行中の時間T17以外の時間(タイミング)を、第2画像が表示部に表示されるタイミングとしてもよい。また、特図変動演出のうちブラックアウト演出以外の実行中の時間(タイミング)を、第2画像が表示部に表示されるタイミングとしてもよい。具体的に、例えば特殊リーチの実行中や、リーチの実行中や、通常変動や、右打ち促進演出の実行中や、SPリーチの実行中や、SPSPリーチの実行中などが挙げられる。
また、第1実施形態では、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第1画像)が停止表示されない場合には、特図変動演出のブラックアウト演出の実行中の時間T17の後に大当たり遊技の実行(特典)が付与される構成とした。しかしながら、第1画像が停止表示されない場合には、第1画像が停止表示に変更される場合よりも、その後に特典が付与され易い構成としてもよい。
また、第1実施形態では、特殊表示演出の複合画像G200(第2画像)が表示部50aに表示されるタイミングに、小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第1画像)が表示されるときのその第1画像よりも第2画像の方が視認し易い構成とした。しかしながら、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示されるときのその第1画像と第2画像とが同程度に視認可能な構成としてもよい。また、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示されるときのその第1画像の方が、第2画像よりも視認し易い構成としてもよい。
また、第1実施形態では、特殊表示演出の複合画像G200(第2画像)が表示部50aに表示されるタイミングに小図柄KZ1,KZ2,KZ3(第1画像)が表示されるときのその第1画像よりも第2画像の方が視認し易い構成として、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示されるときの、その第1画像の第1表示領域よりも第2画像の第2表示領域の方が大きい構成とした。しかしながら、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示されるときのその第1画像よりも第2画像の方が視認し易い構成として、第1画像の色彩よりも第2画像の色彩の方が目立つ構成としてもよい。また、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示されるときのその第1画像よりも第2画像の方が視認し易い構成として、表示部における第1画像の占有率よりも第2画像の占有率の方が大きい構成としてもよい。
また、第1実施形態では、大当たり遊技の種類を3種類としたが、1種類、2種類、或いは、4種類以上としてもよい。また、小当たり遊技の種類を2種類としたが、1種類、或いは、3種類以上としてもよい。
また、第1実施形態では、第2大当たり図柄や第3大当たり図柄を本発明に係る「第1停止態様」とした。しかしながら、第2大当たり図柄又は第3大当たり図柄としてもよい。また、これら第2大当たり図柄および第3大当たり図柄以外の大当たり図柄としてもよい。また、ハズレA図柄を本発明に係る「第2停止態様」とした。しかしながら、ハズレA図柄以外のハズレ図柄を第2停止態様としてもよい。
また、第1実施形態では、第1特別図柄(第1特図)の大当たり図柄の種別を2種類としたが、1種類、或いは、3種類以上としてもよい。また、第2特別図柄(第2特図)の大当たり図柄(第1停止態様)の種別を2種類としたが、1種類、或いは、3種類以上としてもよい。さらに、第2特別図柄(第2特図)の小当たり図柄の種別を2種類としたが、1種類、或いは、3種類以上としてもよい。また、第1特別図柄(第1特図)には小当たり図柄がない構成としたが、1種類以上の小当たり図柄がある構成としてもよい。
また、第1実施形態では、当たり種別判定の結果が「第1大当たり図柄」の場合に、大当たり遊技後の高ベース遊技状態における時短回数を1回としたが、その時短回数を2回以上としてもよい。あるいは、大当たり遊技後に低ベース遊技状態になり、そのときの時短回数を0回としてもよい。また、当たり種別判定の結果が「第2大当たり図柄」又は「第3大当たり図柄」の場合に、大当たり遊技後の高ベース遊技状態における時短回数を7回としたが、その時短回数を1回以上且つ7回未満、または、8回以上としてもよい。あるいは、大当たり遊技後に低ベース遊技状態になり、そのときの時短回数を0回としてもよい。
また、第1実施形態では、当たり種別判定の結果が「第1小当たり図柄」又は「第2小当たり図柄」の場合に、小当たり遊技後の高ベース遊技状態における時短回数を7回としたが、その時短回数を1回以上且つ7回未満、または、8回以上としてもよい。あるいは、小当たり遊技後に低ベース遊技状態になり、そのときの時短回数を0回としてもよい。
また、第1実施形態では、特図変動演出にブラックアウト演出を含む構成としたが、ブラックアウト演出を含まない構成としてもよい。また、特図変動演出に特殊リーチを含む構成としたが、特殊リーチを含まない構成としてもよい。
また、第1実施形態では、第2特殊大当たり変動の変動パターン、第3特殊大当たり変動の変動パターンおよび第4特殊大当たり変動の変動パターンを、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(装飾画像)の停止表示が1回又は複数回繰り返される演出内容の特殊変動演出とした。しかしながら、第2特殊大当たり変動の変動パターン、第3特殊大当たり変動の変動パターンおよび第4特殊大当たり変動の変動パターンのうち少なくとも1つの変動パターンがある構成としてもよい。
また、第1実施形態では、遊技状態が時短状態で、残りの時短回数が1回である場合に実行可能な特図変動演出(特別図柄変動演出)として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(装飾画像)の停止表示が1回又は複数回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成とした。しかしながら、遊技状態が時短状態で、残りの時短回数が1回である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が1回又は複数回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある構成としてもよい。
また、第1実施形態では、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「1」である場合に実行可能な特図変動演出(特別図柄変動演出)として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(装飾画像)の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある構成とした。しかしながら、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「1」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成としてもよい。
また、第1実施形態では、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「2」である場合に実行可能な特図変動演出(特別図柄変動演出)として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(装飾画像)の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある構成とした。しかしながら、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「2」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成としてもよい。また、第2特図の残保留数が「2」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が繰り返されない演出内容の特殊変動演出しかない構成としてもよい。
また、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「2」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある構成としてもよい。具体的には、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「2」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出と、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出とがある構成や、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出があるが、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成が挙げられる。
また、第1実施形態では、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「3」である場合に実行可能な特図変動演出(特別図柄変動演出)として、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3(装飾画像)の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある構成とした。しかしながら、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「3」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成としてもよい。また、第2特図の残保留数が「3」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が繰り返されない演出内容の特殊変動演出しかない構成としてもよい。
また、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「3」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出、および、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出の少なくとも1つの特殊変動演出がある構成としてもよい。
具体的には、遊技状態が非時短状態で、第2特図の残保留数が「3」である場合に実行可能な特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出と、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出と、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出とがある構成が挙げられる。また、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出と、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出とがある一方、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成が挙げられる。また、また、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出と、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出とがある一方、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成が挙げられる。また、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出と、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出とがある一方、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出がない構成が挙げられる。また、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある一方、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出も、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出もない構成が挙げられる。また、装飾画像の停止表示が2回繰り返される演出内容の特殊変動演出がある一方、装飾画像の停止表示が1回繰り返される演出内容の特殊変動演出も、装飾画像の停止表示が3回繰り返される演出内容の特殊変動演出もない構成が挙げられる。
また、第1実施形態では、遊技状態が時短状態で、残りの時短回数が1回である場合の変動パターンとして、1回の特図変動演出において通常変動が2回繰り返される変動パターンがない構成とした。しかしながら、遊技状態が時短状態で、残りの時短回数が1回である場合の変動パターンとして、1回の特図変動演出において通常変動が2回以上繰り返される変動パターンがある構成としてもよい。
また、基本実施形態1では、「低確率低ベース遊技状態」および「高確率低ベース遊技状態」の何れにおいても、通常背景画像G102が表示されるようにしているが、「低確率低ベース遊技状態」と「高確率低ベース遊技状態」とで、異なる背景が表示されるようにしてもよい。例えば、「高確率低ベース遊技状態」においては、高確率状態であることを示唆する画像を含んだ背景が表示されるようにしてもよい。
また、基本実施形態1では、特図の可変表示と並行して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3だけが表示部50aに変動表示されるようにしているが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と並行して他の図柄が表示部50aに変動表示されるようにしてもよい。この場合、他の図柄の大きさを演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の大きさよりも小さくするのが好ましい。
また、基本実施形態1では、特図の可変表示と並行して演出図柄EZ1,EZ2,EZ3だけが画像表示装置50の表示部50aに変動表示されるようにしているが、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3と並行して、画像表示装置50以外の表示装置において、他の図柄が変動表示されるようにしてもよい。例えば、他の図柄を変動表示させるための専用のLEDを遊技盤1に設置し、演出図柄EZ1,EZ2,EZ3の変動表示中に、専用のLEDが点滅するようにしてもよい。
また、基本実施形態1では、第1特図と第2特図とが、同時に可変表示しないで、何れか一方だけが可変表示するようにしているが、第1特図と第2特図とが同時に可変表示するようにしてもよい。
また、基本実施形態1では、遊技の進行と演出とが、別々の制御部によって制御されるようにしているが、遊技の進行と演出とが、1つの制御部によって制御されるようにしてもよい。例えば、遊技の進行および演出の両方が、主制御部100だけによって制御されるようにしてもよい。
また、基本実施形態1では、3D液晶ディスプレイを表示部50aとした。しかしながら、例えば2D液晶ディスプレイ、ドット表示器、7セグ表示器またはLEDランプといったものを表示部としてもよい。
また、基本実施形態1では、1つの「表示部」を備えた遊技機とした。しかしながら、例えば複数の表示部を備えた遊技機としてもよい。
また、本発明の遊技機を、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機などに適用することも可能である。
<第1実施形態に開示されている発明>
この[発明を実施するための形態]における前段落までには、以下の発明Aが開示されている。発明Aの説明では、前述した発明を実施する形態における対応する構成の名称や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明を構成する手段などの要素はこの付記に限定されるものではない。なお、発明Aは、以下の発明A1~A5の総称である。
発明A1に係る遊技機は、
特別図柄(第1特別図柄,第2特別図柄)を変動表示後に停止表示する特別図柄表示手段(表示器類8)と、
表示部(50a)と、
遊技者に有利な特典(大当たり遊技の実行)を付与する特典付与手段(大当たり遊技を実行する遊技制御用マイコン101)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(演出制御部120)と、を備え、
前記演出実行手段は、
特別図柄の変動表示に伴って、前記表示部に特別図柄変動演出(特図変動演出)を実行可能であり、
前記特別図柄変動演出の実行中、前記表示部に第1画像(小図柄KZ1,KZ2,KZ3)を変動表示後、停止表示可能であり、
前記表示部に第2画像(複合画像G200)を表示可能であり、
前記特別図柄変動演出の実行中、前記第2画像が前記表示部に表示されるタイミング(図30等に示す時間T17)に、変動表示中の前記第1画像が変動表示から停止表示に切り替わるときと切り替わらないときとがあり、
前記特別図柄変動演出の実行中、前記第2画像が前記表示部に表示されるタイミングに、変動表示中の前記第1画像が停止表示に切り替わらない場合には、変動表示から停止表示に切り替わる場合よりも、その後に前記特典が付与され易いことを特徴とする遊技機(パチンコ遊技機PY1)である。
この構成の遊技機によれば、特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示部に停止表示する場合、表示部に第1画像および第2画像の両方が表示されることになる。そのため、遊技者の注目が第1画像および第2画像のどちらかに分散して、結果として第1画像への注目度が低下するおそれがある。
そこで、特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示部に表示されるタイミングに変動表示中の第1画像が停止表示に切り替わらない場合には、変動表示から停止表示に切り替わる場合よりも、その後に特典が付与され易い。そのため、特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示部に表示されるタイミングに遊技者の注目を第1画像に専ら集めることが可能である。
発明A2に係る遊技機は、
発明A1に記載の遊技機であって、
前記特別図柄変動演出の実行中、変動表示から前記第2画像が前記表示部に表示されるタイミングに、変動表示中の前記第1画像が停止表示に切り替わる場合、当該第1画像の方が当該第2画像よりも視認し難いことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示部に停止表示する場合、第1画像の方が第2画像よりも表示部上で視認し難いので、遊技者は第1画像よりも第2画像に注目し易い。よって、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が停止表示されてもされなくても、そのタイミングに表示される第2画像の方に遊技者の関心が向き易い。
但し、特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が停止表示されない場合には、停止表示される場合よりもその後に特典が付与され易いので、第2画像が表示部に表示されるタイミングに、その第2画像よりも視認し難い第1画像に遊技者の注目を集めることが可能である。
発明A3に係る遊技機は、
発明A1および発明A2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特別図柄表示手段による特別図柄の停止表示が、第1停止態様(例えば第3大当たり図柄)である場合には前記特典が遊技者に付与され、第2停止態様(ハズレA図柄)である場合には前記特典が遊技者に付与されず、
停止表示が前記第1停止態様になる特別図柄の変動表示に伴う前記特別図柄変動演出の実行中、前記第2画像が表示されるタイミングに前記第1画像が変動表示から停止表示に切り替わらないときがあり、
当該特別図柄変動演出の実行中、前記第2画像が表示されるタイミングに前記第1画像が変動表示から停止表示に切り替わらない場合には、その後に前記特典が付与されることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、停止表示が第1停止態様になる特別図柄の変動表示に伴う特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示されるタイミングに、第1画像が変動表示から停止表示に切り替わらないときがあり、その第2画像が表示されるタイミングに、第1画像が変動表示から停止表示に切り替わらない場合には、その後に特典が付与される。そのため、特別図柄変動演出の実行中、第2画像が表示部に表示されるタイミングに第1画像が表示部に停止表示する場合には、遊技者に特典が付与されることを事前に期待させることが可能である。
発明A4に係る遊技機は、
発明A1、発明A2および発明A3のいずれかに記載の遊技機であって、
入球した場合には、前記特別図柄表示手段にて前記特別図柄の変動表示が開始され得る特定入球口(第1始動口11,第2始動口12)と、
前記特別図柄表示手段によって前記特別図柄が変動表示している際に前記特定入球口に入球があった場合には、所定の上限数まで保留球数を記憶可能な保留球数記憶手段(遊技記憶部101c)と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記保留球数記憶手段に保留球数が記憶されている場合には、前記特別図柄変動演出として、前記第1画像とは異なる装飾画像(演出図柄EZ1,EZ2,EZ3)の停止表示を1回又は複数回繰り返す演出内容の特殊変動演出(第2特殊大当たり変動、第3特殊大当たり変動、第4特殊大当たり変動の特図変動演出)を実行するときがあり、
前記保留球数記憶手段に保留球数が記憶されていない場合には、前記特別図柄変動演出として前記特殊変動演出を実行しないことを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、保留球数記憶手段に記憶されている保留球数がある場合には、特別図柄変動演出として、装飾画像の停止表示を繰り返す演出内容の特殊変動演出が実行可能であるため、そのような特殊変動演出を遊技者に違和感を与えずに実行することが可能である。
発明A5に係る遊技機は、
発明A4に記載の遊技機であって、
前記特殊変動演出には、前記保留球数記憶手段に記憶されている保留球数に相当する回数分、前記装飾画像の停止表示を繰り返す演出内容のものがあることを特徴とする遊技機である。
この構成の遊技機によれば、保留球数記憶手段に記憶されている保留球数に相当する回数分、前記装飾画像の停止表示を繰り返す演出内容の特殊変動演出があるので、その特殊変動演出が行われる場合には、特典が付与されることを遊技者にじらすことが可能である。