JP7379965B2 - 会話支援装置、及び会話支援システム - Google Patents

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Description

本開示は、会話支援装置、及び会話支援システムに関する。
車両の走行中に、運転者と後部座席に座っている搭乗者とが会話する場合、ロードノイズの影響で、相手の声を聴き取り難くいことがある。そこで、会話の音声をマイクロフォンで収音し、収音した音を増幅してドアスピーカから放音することによって、会話を支援する会話支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018-157537号公報
しかし、スピーカから音声が出力されても、会話が始まったことを相手が認識していないと、相手は会話の始まりの部分を聴き漏らしてしまう。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、会話の始まりの部分の聴き漏らしを低減することを解決課題の一つとする。
本開示に係る会話支援装置の一態様は、音声を収音し、収音された音声に応じた第1音信号を出力する収音部と、前記第1音信号に基づいて、発話の開始を検知する検知部と、前記発話の開始を通知する通知部と、を有する。
本開示に係る会話支援システムの一態様は、第1座席と、第2座席と、上記会話支援装置と、を有し、前記収音部は前記第2座席に対応して設けられ、前記通知部は前記第1座席に対応して設けられ、前記通知部は前記第1座席を振動させる。
本開示の実施形態に係る会話支援装置10Aの構成例を示す図である。 会話支援装置10Aに含まれる信号処理装置300の構成例を示す図である。 信号処理装置300の機能構成例を示す機能ブロック図である。 バッファ部170に対する音信号S1cの書き込みの動作を模式的に示す説明図である。 信号処理装置300のプロセッサ310がプログラムPに従って実行する検知処理の流れを示すフローチャートである。 信号処理装置300のプロセッサ310がプログラムPに従って実行する話速変換処理の流れを示すフローチャートである。 会話支援装置10Aの動作を説明するためのタイミングチャートである。 変形例2の会話支援装置10Bの構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本開示に係る実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法及び縮尺は実際のものと適宜異なる。また、以下に記載する実施形態は、本開示の好適な具体例である。このため、本実施形態には、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
<1.実施形態>
図1は、実施形態に係る会話支援装置10Aの構成例を示す図である。会話支援装置10Aは、車両に搭載され、当該車両の車室において行われる会話を支援する装置である。図1において符号CRは、会話支援装置10Aを搭載する車両の車室を指す。車室CRには、4つの座席51~54が配置される。座席51は運転席であり、座席52は助手席である。座席51と座席52のいずれが運転席であってもよい。座席53は後部右座席であり、座席54は後部左座席である。座席51~54の各々は、布又は革を素材とする材質であり吸音性を有する。座席51~54は、共通の方向を向いている。本実施形態における座席53及び座席54は本開示における第1座席の一例であり、座席51及び座席52は本開示における第2座席の一例である。
図1に示すように、会話支援装置10Aは、収音部100と、アンプ110と、ADC120と、信号処理装置300と、通知部140Aと、通知部140Bと、DAC190と、アンプ200と、スピーカ210と、を備える。図1では詳細な図示を省略したが、アンプ110、ADC120、信号処理装置300、DAC190、及びアンプ200は、会話支援装置10Aを搭載する車両のダッシュボード等に配置される。
収音部100は、例えばマイクロフォンである。マイクロフォンは収音した音を電気信号に変換する。このマイクロフォンは単一指向性を有してもよい。収音部100は、収音した音の波形を表す音信号S1aを出力する。収音部100は、座席51及び座席52に対応して設けられる。より具体的には、収音部100は、会話支援装置10Aを搭載する車両のダッシュボード等に、その指向軸を車室CR内に向けた姿勢で配置される。座席51に座っている搭乗者又は座席52に座っている搭乗者が会話のために発話すると、当該搭乗者の音声は収音部100によって収音され、当該音声の波形を表す音信号S1aが収音部100から出力される。
収音部100から出力される音信号S1aは、アンプ110による増幅を経てADC120に与えられる。アンプ110は、音信号S1aを、後段の信号処理に適した振幅となるように増幅し、増幅済の音信号S1bを出力する。ADC120は、音信号S1bにアナログ/デジタル変換を施し、変換結果である音信号S1cを信号処理装置300に出力する。なお、後段の信号処理に適した振幅を有する音信号S1aが収音部100から出力される場合には、アンプ110は不要である。また、収音部100からデジタル形式の音信号S1aが出力される場合には、ADC120も不要である。音信号S1a、音信号S1b及び音信号S1cは本実施形態における第1音信号の一例である。
図2は、信号処理装置300のハードウェアの構成例を示すブロック図である。信号処理装置300は、プロセッサ310と記憶装置320とを備える。プロセッサ310は、DSP(Digital Signal Processor)又はCPU(Central Processing Unit)などで構成され得る。記憶装置320は、プログラムPを記憶するともとに、プロセッサ310の作業領域として機能する。プロセッサ310は、記憶装置320からプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することにより各種の機能を実現する。
図3は、信号処理装置300の機能についての構成例を示す機能ブロック図である。信号処理装置300は、検知部130、遅延部150、ノイズ除去部160、バッファ部170、及び話速変換部180を有する。図3に示す検知部130、遅延部150、ノイズ除去部160、及び話速変換部180はプロセッサ310をプログラムPに従って作動させることにより実現されるソフトウェアモジュールである。バッファ部170は、記憶装置320に対するデータの書き込み及びデータの読み出しにより実現される機能である。検知部130、遅延部150、ノイズ除去部160、バッファ部170、及び話速変換部180の機能は次の通りである。
検知部130は、音信号S1cに基づいて、座席51の搭乗者又は座席52の搭乗者の発話の開始を検知する。より詳細に説明すると、検知部130は、音信号S1cを基に音声が発話された音声区間を特定し、特定された音声区間の開始を発話の開始として検知する。図3に示すように、検知部130は、音声区間を特定する特定部132と、特定部132により特定済みの音声区間の開始を示す制御信号SBを生成する生成部134とを有する。
特定部132において音信号S1cを基に音声区間を特定するためのアルゴリズムの具体例としては、音信号S1cに含まれる周期性成分の振幅と非周期性成分の振幅との比に基づいて音声区間を特定するVAD(Voice Activity Detection)が挙げられる。VADを用いることにより、音声以外の音により発話の開始が誤検知されることを低減できる。また、特定部132は、音信号S1cに含まれる周波数成分のうち音声帯域(例えば、0.2~4kHzの周波数帯域)に属する周波数成分の信号強度に基づいて、音声区間を特定してもよい。この態様によっても、音声以外の音により発話の開始が誤検知されることを回避できる。
特定部132は、特定した音声区間の開始においてLowレベルからHighレベルに立ち上がり、特定した音声区間の終了においてHighレベルからLowレベルに立ち下がる制御信号SAを出力する。つまり、制御信号SAは特定部132により特定された音声区間ではHighレベルとなり、当該音声区間以外ではLowレベルとなる。なお、制御信号SAの立ち上がりタイミングは、特定部132において音声区間の開始を検知する処理の処理時間ΔTA分だけ、実際の発話開始のタイミングから遅れる。制御信号SAの立ち下がりタイミングについても同様に、特定部132において音声区間の終了を検知する処理の処理時間ΔTA分だけ、実際の発話終了のタイミングから遅れる。
生成部134は、制御信号SAの立ち上がりにおいて所定時間(例えば、Δt)だけHighレベルとなる制御信号SBを制御信号SAに基づいて生成する。生成部134は、制御信号SAと、当該制御信号SAを上記所定時間だけ遅延させた信号との排他的論理和を演算し、さらに、その演算結果と制御信号SAとの論理積を演算し、その演算結果を制御信号SBとして出力する。生成部134から出力される制御信号SBは話速変換部180に与えられる。また、図1に示すように、制御信号SBは、通知部140Aと通知部140Bとに与えられる。
通知部140Aと通知部140Bとは、制御信号SBがHighレベルである場合に振動を発生させるアクチュエータである。図1に示すように、通知部140Aは座席53の背もたれに設けられており、通知部140Bは座席54の背もたれに設けられている。座席51の搭乗者又は座席52の搭乗者が発話を開始すると、通知部140Aの振動によって座席53に座っている搭乗者に発話の開始が通知され、通知部140Bの振動によって座席54に座っている搭乗者に発話の開始が通知される。以下では、通知部140Aと通知部140Bとを区別する必要が無い場合には、通知部140と表記する。
遅延部150は、記憶装置320に対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。遅延部150は、ADC120から音信号S1cを受け取る毎に、受け取った音信号S1cを記憶装置320に書き込み、音信号S1cを書き込んだ時刻から時間ΔTB(ΔTB<ΔTA)が経過した時刻において当該音信号S1cを読み出し、読み出した音信号S1cをノイズ除去部160に出力する。これにより、ADC120から与えられる音信号S1cにΔTBの遅延が付与される。ノイズ除去部160は、遅延部150から出力される音信号S1cに対して、ロードノイズ等の音声帯域には属さない信号成分を除去又は抑圧するノイズ除去処理を施し、当該信号成分を除去又は抑圧済みの音信号S1cをバッファ部170へ出力する。
バッファ部170には、ノイズ除去部160により処理済の音信号S1cが蓄積される。バッファ部170は、記憶装置320に対するデータの書き込み及び記憶装置320からのデータの読み出しにより実現されるリングバッファである。リングバッファとは、複数の記憶領域を概念的に環状に配列したバッファのことをいう。リングバッファへのデータの書き込み、及びリングバッファからのデータの読み出しは、書込ポインタ、及び読出ポインタを用いて実現される。書込ポインタは、次にデータを書き込む記憶領域を指し、読出ポインタはデータが読み出されていない記憶領域のうち、最も古いデータを格納した記憶領域を指す。書込ポインタはリングバッファへのデータの書き込みが行われる毎に更新され、読出ポインタはリングバッファからのデータ読み出しが行われる毎に更新される。ただし、読出ポインタが書込ポインタを追い越すことは禁止される。
話速変換部180は、検知部130により発話の開始が検知された第1時刻、すなわち制御信号SBが立ち上がった時刻から所定時間Tz(例えば、Tz=ΔTA-ΔTB)だけ遡った第2時刻以降にバッファ部170に書き込まれた音信号S1cを、書込速度よりも速い読出速度でバッファ部170から読み出す。より詳細に説明すると、話速変換部180は、制御信号SBの立ち上りを契機として、読出ポインタを書込ポインタから所定時間Tz時間分だけ遅れた状態に設定する。以下では、書込ポインタに対して読出ポインタが所定時間Tz時間分だけ遅れた状態のことを、定常状態と呼ぶ。以降、話速変換部180は、読出ポインタの指し示す記憶領域の音信号S1cを書込速度よりも速い読出速度で読み出して読出ポインタを書込ポインタに近づけ、且つ読み出された音信号S1cを音信号S2aとして出力する。図4は、バッファ部170に対する音信号S1cの書き込みの動作を模式的に示す説明図である。図4において、第1時刻Tiにおける書込ポインタWPiは、記憶領域Miを指し示す。一方、第1時刻Tiより所定時間Tzだけ遡った第2時刻Tjにおいて音信号S1cが書き込まれたのは記憶領域Mjであったとする。この場合、話速変換部180は、記憶領域Mjを指し示すように読出ポインタWPjを設定し、バッファ部170の記憶領域Mjに対する書き込みが実行された以降の記憶領域Mj、Mj+1、Mj+2、…から、音信号S1cを書込速度よりも速い読出速度で読み出す。書込速度に対して読出速度を速めるということは、早送り再生と同様に話者の発話音声の音高(キー)が上がってしまうことになるが、周知の技術を適用することでキーが不変となるようにしてもよい。
遅延部150により遅延を付与した音信号S1cに基づいて話速変換により音信号S2aを生成するのは、音信号S2aに基づいてスピーカ210から出力される音声について、実際の発話の開始時刻から検知部130による処理に要した時間分の音声が欠落することを回避するためである。また、話速変換部180は、例えば、読出ポインタが書込ポインタに近づくほど読出速度を書込速度に向かって単調に減少させてもよい。音信号S2aの示す音声の発話のタイミングを実際の発話のタイミングに近づけつつ、自然に聴こえる発話にするためである。なお、発話終了時に、書込ポインタに対する読出ポインタの状態を定常状態に戻して次の発話開始に備えるようにすればよい。
話速変換部180から出力される音信号S2aは、DAC190に与えられる。DAC190は、音信号S2aにデジタル/アナログ変換を施し、変換結果である音信号S2bをアンプ200へ出力する。アンプ200は、音信号S2bを、スピーカ210の駆動に適した振幅となるように増幅し、増幅済の音信号S2cをスピーカ210に出力する。話速変換部180から出力される音信号S2aがアナログ信号である場合にはDAC190は不要である。また、スピーカ210の駆動に適した振幅を有する音信号S2aが話速変換部180から出力される場合には、アンプ200も不要である。音信号S2a、音信号S2b及び音信号S2cは本実施形態における第2音信号の一例である。
スピーカ210は、座席53及び座席54に対応して設けられている。具体的には、スピーカ210は、例えばドアスピーカであり、座席53の近傍のドア(すなわち、リアライトドア)に配置される。スピーカ210には音信号S2cが与えられる。スピーカ210は、音信号S2cを音に変換し、変換した音を車室CR内へ出力する。
また、プログラムPに従って作動しているプロセッサ310は、図5に示す検知処理と図6に示す話速変換処理とを実行する。図5に示す検知処理では、プロセッサ310は検知部130として機能し、音信号S1cに基づいて発話の開始が検知されたことを契機としてステップSA100からステップSA130までの各処理を実行する。ステップSA100、ステップSA120、及びステップSA130ではプロセッサ310は特定部132として機能し、ステップSA110ではプロセッサ310は生成部134として機能する。
ステップSA100では、プロセッサ310は、制御信号SAをLowレベルからHighレベルに切り替える。ステップSA110では、プロセッサ310は、制御信号SBを所定時間だけHighレベルにする。前述したように、制御信号SBがHighレベルである間、通知部140A及び通知部140Bは振動を発生させ、制御信号SBがHighレベルとなったことを契機として話速変換部180は音信号S2aの出力を開始する。
ステップSA120では、プロセッサ310は、発話が終了したか否かを音信号S1cに基づいて判定する。ステップSA120の判定結果が“Yesである場合、プロセッサ310はステップSA130の処理を実行し、その後、検知処理を終了する。ステップSA130では、プロセッサ310は、制御信号SAをHighレベルからLowレベルに切り替える。これに対して、ステップSA120の判定結果が“Noである場合には、プロセッサ310はステップSA120の処理を再度実行する。つまり、ステップSA120の判定結果が”Yes“になるまで、プロセッサ310は、ステップSA120の処理を繰り返し実行する。以上が検知処理の処理内容である。
図6に示す話速変換処理では、プロセッサ310は話速変換部180として機能し、制御信号SBがLowレベルからHighレベルに切り換わったことを契機としてステップSB100からステップSB150までの各処理を実行する。
ステップSB100では、プロセッサ310は、書込ポインタに対する読出ポインタの状態を定常状態に設定する。ステップSB110では、プロセッサ310は、バッファ部170からの音信号S1cの読出速度に、書込速度よりも速い速度を表す初期値(例えば、書込速度の1.5倍の値)を設定する。ステップSB120では、プロセッサ310は、読出ポインタの指し示す記憶領域に記憶されている音信号S1cを、設定済の読出速度で読み出し、読み出した音信号S1cを音信号S2aとして出力する。また、ステップSB120では、プロセッサ310は、次の記憶領域を指し示すように読出ポインタを更新する。
ステップSB130では、プロセッサ310は、第2時刻以降にバッファ部170に蓄積された音信号S1cを全て読み出したか否かを判定する。より詳細に説明すると、ステップSB130では、プロセッサ310は、読出ポインタが書込ポインタに追いついたか否か、すなわち読出ポインタが書込ポインタに一致したか否かを判定する。読出ポインタが書込ポインタに一致した場合に、プロセッサ310は、第2時刻以降にバッファ部170に蓄積された音信号S1cを全て読み出したと判定する。ステップSB130の判定結果が“No”である場合には、プロセッサ310は、ステップSB140の処理を実行し、その後、ステップSB120の処理を再度実行する。ステップSB140では、プロセッサ310は、読出速度を書込速度に向けて所定量だけ減速させる。これに対して、ステップSB130の判定結果が“Yes”である場合には、プロセッサ310は、書込ポインタに対する読出ポインタの状態を定常状態に戻し(ステップSB150)、話速変換処理を終了する。以上が話速変換処理の処理内容である。
以下、座席51に座っている搭乗者が時刻T1から時刻T2に亙って発話する場合を例に取って、図7を参照しつつ会話支援装置10Aの動作を説明する。
座席51に座っている搭乗者が、時刻T1において発話を開始すると、図7に示すように音信号S1aの振幅が変化し、時刻T1からΔTAだけ遅れた時刻Txにおいて特定部132は制御信号SAをLowレベルからHighレベルに切り替える。前述したように、特定部132は、音信号S1cを基に音声が発話された音声区間を特定し、特定された音声区間の開始を発話の開始として検知する。このため、本実施形態の会話支援装置10Aによれば、音声以外の音により発話の開始が誤検知されることが回避される。
生成部134は、制御信号SAの立ち上がりエッジにおいて制御信号SBを立ち上げ、以降、所定時間に亙って制御信号SBをHighレベルに維持する。つまり、制御信号SBは時刻Txから所定時間の期間に亙ってHighレベルとなる。この期間では、通知部140が振動を発生させる。この振動によって発話の開始が座席53に座っている搭乗者と座席54に座っている搭乗者とに通知される。これにより、座席53に座っている搭乗者と座席54に座っている搭乗者とは、会話の開始を認識するので、会話の始まり部分の聴き漏らしが低減する。また、振動による通知であるため、ロードノイズ等のノイズがある状況下でも会話の開始を確実に通知できる。
また、本実施形態の会話支援装置10Aでは、遅延部150によりΔTBの遅延を付与され、且つノイズ除去部160によりノイズを除去された音信号S1cがバッファ部170に蓄積される。検知部130により発話の開始が検知され、時刻Txにおいて制御信号SBがLowレベルからHighレベルに切り換わると、話速変換部180は、第1時刻(本動作例では、時刻Tx)から所定時間Tzだけ遡った第2時刻以降にバッファ部170に書き込まれた音信号S1cを、書込速度よりも速い読出速度で読み出して音信号S2aを生成する。この音信号S2aに応じた音がスピーカ210から出力される。
このように、本実施形態の会話支援装置10Aによれば、音信号S1cに基づく音信号S2aに応じた音がスピーカ210から出力されるので、ノイズがある状況下でも会話音声がノイズに埋もれて聴き取り難くなることが回避される。また、本実施形態の会話支援装置10Aによれば、上記第2時刻まで遡って音声が再生されるため、発話の開始時刻T1から検知部130による処理に要した時間ΔTA分の音声の欠落が回避される。さらに、本実施形態の会話支援装置10Aでは、話速変換部180は、読出速度を書込速度に向かって単調に減少させるので、音信号S2aの表す音の発話のタイミングを実際の発話のタイミングに近づけつつ、自然に聴こえる発話にすることができる。
以上説明したように、本実施形態の会話支援装置10Aによれば、会話の始まりの部分の聴き漏らしが発生し難くなる。なお、上記所定時間TzをΔTAと等しくすれば、遅延部150に付与する遅延ΔTBの分だけ、スピーカ210からの音声の出力が通知部140による通知から遅れる。この態様によれば、スピーカ210からの音声の出力に先立って発話の開始が通知部140によって通知されるので、座席53に座っている搭乗者及び座席54に座っている搭乗者は、発話の開始部分をさらに聴き漏らし難くなる。
<2.変形例>
以上の実施態様は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相矛盾しない限り適宜に併合され得る。
<2-1.変形例1>
上記実施形態において信号処理装置300のプロセッサ310を、検知部130、遅延部150、ノイズ除去部160、及び話速変換部180として機能させるプログラムPを単体で製造し、販売してもよい。既存の会話支援装置に含まれるプロセッサを当該プログラムPに従って作動させることによって、当該既存の会話支援装置を本開示の会話支援装置として機能させることができるからである。なお、上記プログラムPの具体的な提供態様としては、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に上記プログラムを書き込んで配布する態様、又はインターネット等の電気通信回線経由のダウンロードにより上記プログラムを配布する態様が考えられる。また、上記実施形態における検知部130、遅延部150、ノイズ除去部160、及び話速変換部180はソフトウェアモジュールであったが、これら各部をASIC等のハードウェアで実現してもよい。
<2-2.変形例2>
上記実施形態では、座席51又は座席52に座っている搭乗者の会話の始まりを、座席53又は座席54に座っている搭乗者に通知した。しかし、図8に示す会話支援装置10Bのように、収音部100を座席53又は座席54に対応させて配置し、通知部140Aを座席51に対応させて配置し、且つ通知部140Bを座席52に対応させて配置し、座席53の搭乗者又は座席54の搭乗者の会話の始まりを、座席51の搭乗者及び座席52の搭乗者に通知してもよい。図8に示す例では、座席51及び座席52が本開示の第1座席に対応し、座席53及び座席54が本開示の第2座席に対応する。また、図1に示す会話支援装置10Aと図8に示す会話支援装置10Bの両者を車室CRに設置してもよい。
<2-3.変形例3>
上記実施形態では、会話の始まりを振動により通知したが、発光により通知してもよく、またビープ音等の発音により通知してもよい。会話の始まりを発音により通知する場合には、発音された音がノイズに埋もれないようにするために十分に大きな音量で発音することが考えられる。また、会話の始まりを発光により通知する態様の具体例としては、制御信号SBがHighレベルの期間に発光する発光素子(例えば、LED)を通知部140として用い、座席53及び座席54に座る各搭乗者から見やすい位置に当該発光素子を配置する態様が考えられる。例えば、通知部140Aについては座席51の背もたれの裏側に配置し、通知部140Bについては座席52の背もたれの裏側に配置することが考えられる。
<2-4.変形例4>
上記実施形態においては会話支援装置10Aを車両に搭載したが、車両以外に、会議スペースなどに本装置を設置してもよい。その場合、会議スペースにある2以上の座席のそれぞれに対応して収音部と通知部を設けた会話支援システムとすることができる。
<2-5.変形例5>
遅延部150及びノイズ除去部160は必ずしも必須ではなく省略可能である。遅延部150及びノイズ除去部160を省略しても、会話の始まりを通知部140により通知できることに変わりはなく、会話の始まりの部分の聴き漏らしが発生し難くなるからである。また、バッファ部170及び話速変換部180も省略可能であり、さらにスピーカ210も省略可能である。少なくとも、収音部100と、検知部130と、通知部140とを有する会話支援装置であれば、会話の始まりを通知部140により通知することができ、会話の始まりの部分の聴き漏らしが発生し難くなるからである。
<3.実施形態及び各変形例の少なくとも1つから把握される態様>
上述した会話支援装置の一態様として、音声を収音し、収音された音声に応じた第1音信号を出力する収音部と、前記第1音信号に基づいて、発話の開始を検知する検知部と、前記発話の開始を通知する通知部と、を有する。この態様によれば、発話の開始が通知部によって通知されるため、会話の開始部分の聴き漏らしが発生し難くなる。
上述した会話支援装置の一態様として、前記検知部は、前記第1音信号を基に音声が発話された区間を特定し、特定された区間の開始を発話の開始として検知してもよい。この態様によれば、音声以外の音により発話の開始が検知されることはないため、音声以外のノイズに起因して誤った通知が為されることを回避できる。
上述した会話支援装置の一態様として、前記検知部は、前記第1音信号に含まれる周波数成分のうち音声帯域に属する周波数成分の信号強度に基づいて、音声が発話された区間を特定してもよい。この態様によれば、第1音信号に含まれる周波数成分のうち音声帯域に属する周波数成分の信号強度に基づいて、発話の開始が検知される。
上述した会話支援装置の一態様として、前記通知部は、発話の開始を振動により通知してもよい。この態様によれば、ノイズがある状況下でも会話の開始を確実に通知することができる。
上述した会話支援装置の一態様として、前記第1音信号に基づく第2音信号に応じた音を出力するスピーカを有してもよい。この態様によれば、第1音信号に基づく第2音信号に応じた音がスピーカから出力されるので、ノイズがある状況下でも会話音声がノイズに埋もれて聴き取り難くなることを回避することができる。
上述した会話支援装置の一態様として、前記第1音信号を蓄積するバッファ部と、前記検知部により発話の開始が検知された第1時刻から所定時間だけ遡った第2時刻以降に前記バッファ部に書き込まれた前記第1音信号を、書込速度よりも速い読出速度で読み出すことによって、前記第2音信号を生成する話速変換部と、を有してもよい。この態様によれば、スピーカから出力される音声について、発話の開始時刻から検知部による処理に要した時間分の音声が欠落することを回避できる。
上述した会話支援装置の一態様として、前記話速変換部は、前記読出速度を前記書込速度に向かって単調に減少させてもよい。この態様によれば、読出速度が単調に減少して書込速度に近づくので、第2音信号の示す音の発話のタイミングを実際の発話のタイミングに近づけつつ、自然に聴こえる発話にすることができる。
上述した会話支援装置の一態様として、前記第1音信号を遅延させる遅延部と、前記遅延部から出力される前記第1音信号にノイズ除去処理を施して前記バッファ部へ出力するノイズ除去部と、を有してもよい。この態様によれば、遅延部により遅延させる分だけスピーカからの音声出力が遅れ、通知部による通知が先行する。加えて、収音部により収音された音からノイズを除去した音をスピーカに出力させることができる。
上述した会話支援システムの一態様として、第1座席と、第2座席と、上記いずれかの態様の会話支援装置と、を有し、前記収音部は前記第2座席に対応して設けられ、前記通知部は前記第1座席に対応して設けられ、前記通知部は前記第1座席を振動させてもよい。この態様によれば、例えば会議スペースの第1座席に座る第1ユーザと、この会議スペースの第2座席に座る第2ユーザとが会話する場合における第2ユーザの発話の開始部分について、第1ユーザによる聴き漏らしが発生することを回避できる。
上述した会話支援システムの一態様として、車両に設置されてもよい。この態様によれば、車両の第1座席に座る第1ユーザと、この車両の第2座席に座る第2ユーザとが会話する場合における第2ユーザの発話の開始部分について、第1ユーザによる聴き漏らしが発生することを回避できる。
10A,10B…会話支援装置、100…収音部、110,200…アンプ、120…ADC、130…検知部、132…特定部、134…生成部、140A,140B…通知部、150…遅延部、160…ノイズ除去部、170…バッファ部、180…話速変換部、190…DAC、210…スピーカ、300…信号処理装置、310…プロセッサ、320…記憶装置、P…プログラム。

Claims (9)

  1. 車両に設置され車室内の会話を支援する会話支援装置であって、
    音声を収音し、収音された音声に応じた第1音信号を出力する収音部と、
    前記第1音信号に基づいて、発話の開始を検知する検知部と、
    前記発話の開始を通知する通知部と、
    前記第1音信号を遅延させる遅延部と、
    前記遅延部で遅延された第1音信号に基づく第2音信号に応じた音を出力するスピーカと、
    を有する会話支援装置。
  2. 前記検知部は、前記第1音信号を基に音声が発話された区間を特定し、特定された区間の開始を発話の開始として検知する、
    請求項1に記載の会話支援装置。
  3. 前記検知部は、前記第1音信号に含まれる周波数成分のうち音声帯域に属する周波数成分の信号強度に基づいて、音声が発話された区間を特定する、請求項2に記載の会話支援装置。
  4. 前記通知部は、発話の開始を振動により通知する、
    請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の会話支援装置。
  5. 前記第1音信号を蓄積するバッファ部と、
    前記検知部により発話の開始が検知された第1時刻から所定時間だけ遡った第2時刻以降に前記バッファ部に書き込まれた前記第1音信号を、書込速度よりも速い読出速度で読み出すことによって、前記第2音信号を生成する話速変換部と、
    を有する請求項1から4に記載の会話支援装置。
  6. 前記話速変換部は、前記読出速度を前記書込速度に向かって単調に減少させる、
    請求項5に記載の会話支援装置。
  7. 前記遅延部から出力される前記第1音信号にノイズ除去処理を施して前記バッファ部へ出力するノイズ除去部と、
    を有する請求項6に記載の会話支援装置。
  8. 第1座席と、
    第2座席と、
    請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の会話支援装置と、を有し、
    前記収音部は前記第2座席に対応して設けられ、
    前記通知部は前記第1座席に対応して設けられ、前記通知部は前記第1座席を振動させる、
    会話支援システム。
  9. 車両に設置される請求項8に記載の会話支援システム。
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