JP7378769B2 - 基板構造体、支持構造体、薄膜素子の応用デバイス、テラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置 - Google Patents
基板構造体、支持構造体、薄膜素子の応用デバイス、テラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置 Download PDFInfo
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Description
すなわち、本発明は、上記課題を解決するための、基板構造体、支持構造体及び薄膜素子の応用デバイスである。
この基板構造体によれば、超伝導素子と電極基板の密着性を高くすることができる。これにより、素子の確実な支持、電極との密着性を高める配線が可能になる。また、超伝導素子の作動時に発生する熱を、電極基板を介して効率的に排熱することが可能となる。
この特徴によれば、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯の電磁波を安定して発生させることのできるテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置の作製が可能になる。
この特徴によれば、超伝導素子からの電磁波の放射出力を向上させることが可能となる。特に、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置において、高い出力の発振が可能になる。
この特徴によれば、超伝導素子からの電磁波の放射出力をより高めることが可能となる。特に、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置において、より高い出力の発振が可能になる。
この特徴によれば、超伝導素子からの電磁波の放射出力をより一層高めることが可能となる。特に、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置において、より一層高い出力の発振が可能になる。
この特徴によれば、超伝導素子からの電磁波の放射出力をより一層高めることが可能となる。特に、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置において、より一層高い出力の発振が可能になる。
この特徴によれば、配置面積が比較的広い超伝導素子に対して、確実な支持、電極との密着性を高める配線、及び効率的な排熱等が可能となる。また、これにより、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯の電磁波を安定して発生させることのできるテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置の作製が可能になる。
この特徴によれば、厚さが非常に薄い超伝導素子に対して、確実な支持、電極との密着性を高める配線、及び効率的な排熱等が可能となる。また、これにより、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯の電磁波を安定して発生させることのできるテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置の作製が可能になる。
この特徴によれば、超伝導素子を作動させるために必要な所定の電圧・電流を確実に印加することができる。また、超伝導素子の作動時に発生する熱をより効率的に排熱することが可能となる。特に、高温超伝導体の固有ジョセフソン接合を利用したテラヘルツ帯の電磁波を発振するテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置において、効率的に排熱することで、素子への印加電圧を高めることができるため、交流ジョセフソン効果に従って、高い周波数の電磁波発振が可能になる。
この特徴によれば、所望する電磁波に対して適切な材料や電極形状を選定することが容易となる。また、適切な材料や電極形状を選定することで、超伝導素子に所望の電圧・電流を印加しつつ、超伝導素子への電磁波の入射及び超伝導素子からの電磁波の放射を行うデバイスとして機能させることができる。
この特徴によれば、超伝導素子からの電磁波の放射、もしくは、超伝導素子への電磁波の入射を効率よく行うことができる。
この特徴によれば、簡便に配線作業を行うことができる。よって、大量生産時のライン設計などが簡単になる。
この特徴によれば、基板構造体を安定に保持するとともに、所望の圧力を基板構造体に加えて保持することができる。
この特徴によれば、基板構造体に含まれる薄膜素子を用いて、薄膜素子へ電磁波を入射させて動作させるデバイス、及び薄膜素子から電磁波を放射させて動作させるデバイスを製作することができる。
この特徴によれば、薄膜素子からの電磁波の放射、もしくは、薄膜素子への電磁波の入射を効率よく行うことができる。
この特徴によれば、集光レンズを別途設けることなく、薄膜素子からの電磁波の放射、もしくは、薄膜素子への電磁波の入射を効率よく行うことができる。また、集光レンズと電極基板間の屈折率などの物質定数の違いによって発生する電磁波の反射等を低減することができる。
この特徴によれば、超伝導素子などの薄膜素子における確実な支持、素子と電極との密着性を高めた配線、及び電極基板を介した効率的な排熱等ができるようになり、薄膜素子をデバイスとして効果的に機能させることができる。
この特徴によれば、テラヘルツ帯域の電磁波を発振する素子を確実に支持し、素子と電極との密着性を高めた配線、及び電極基板を介した効率的な排熱等ができるようになり、テラヘルツ帯域電磁波発振素子として効果的に機能させることができる。
この特徴によれば、テラヘルツ帯域の電磁波を発振する素子を確実に支持し、素子と電極との密着性を高めた配線、及び電極基板を介した効率的な排熱等ができるようになり、テラヘルツ帯域電磁波発振素子を備えたテラヘルツ帯域電磁波発振装置として効果的に機能させることができる。
この特徴によれば、テラヘルツ帯域の電磁波を発振する素子を確実に支持し、素子と電極との密着性を高めるとともに、電極基板や支持構造体を介した効率的な排熱等ができるようになり、テラヘルツ帯域電磁波発振素子を備えたテラヘルツ帯域電磁波発振装置として効果的に機能させることができる。
なお、実施態様に記載する内容と図面については、本発明に係る特徴をわかりやすく説明するために例示したに過ぎず、これに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。また、図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際とは異なっていることがある。
図1及び図2は、本発明の第1の実施態様における基板構造体を示す概略説明図である。図1は基板構造体の斜視図であり、図2は基板構造体の平面図である。なお、図1においては、基板構造体の構造を理解しやすくするため、電極基板同士は離して図示してある。
なお、本実施態様における薄膜素子4として、例示したBSCCO単結晶のような超伝導素子を用いた場合、交流ジョセフソン効果を利用して複数のジョセフソン接合を協調して動作させることにより、テラヘルツ帯域電磁波を発振することが可能となる。
また、このとき、本実施態様における基板構造体15の具体的な利用例としては、例えば、テラヘルツ波の電磁波を発振するテラヘルツ帯域電磁波発振素子及びテラヘルツ帯域電磁波発振装置や、その電磁波を利用した分光器や非破壊検査装置などが挙げられる。
また、本実施態様におけるアレイ構造としては、例えば、薄膜素子4を縦列方向及び横列方向に2以上配置することが好ましく、より好ましくは3以上配置することが好ましい。これにより、薄膜素子4同士が協調して動作する効率を高め、極めて高い発振強度を実現することが可能となる。なお、このようなアレイ構造としては、2×2配列や3×3配列等のように縦列と横列の薄膜素子4の数が同一であるものであってもよく、2×3配列等のように縦列と横列の薄膜素子4の数が異なるものであってもよい。
例えば、薄膜素子4として固有ジョセフソン接合素子を用い、電磁波を発振させる場合、発振素子の発振機構に基づくと、素子の面積は、発振周波数特性に影響を与え、素子の厚さは、発振出力に関係することが知られている。また、これらのディメンジョンに応じて、素子の発熱量が変化し、それに伴い発振周波数と発振強度が変化することも知られている。したがって、薄膜素子4に係るこれらの要件を鑑み、素子が安定して機能する範囲となるものを選択することが好ましい。
通常、薄膜素子4の配置面積が広くなることにより、薄膜素子4全体を均一に電極基板間に保持することは困難となる。一方、本実施態様の基板構造体15においては、薄膜素子4の配置面積の1辺が1mm以上となるような比較的広いものについても、薄膜素子4全体を安定して確実に支持することが可能となる。また、薄膜素子4全体の面積を比較的広くできることにより、テラヘルツ帯域電磁波発振素子としての機能を有するものについても高出力で安定して作動させることができる。
通常、薄膜素子4の最大厚さが薄くなることにより、薄膜素子4を電極基板間に安定して保持することは困難となる。一方、本実施態様の基板構造体15においては、薄膜素子4の厚さが20μm以下となるような非常に薄いものについても、安定して確実に支持することが可能となる。また、厚さが薄い薄膜素子4を用いることができることにより、テラヘルツ帯域電磁波発振素子としての機能を有するものについても安定して作動させることができる。
図3は、電極部3bのパターンの形状の一例を示すものである。
図3に示すように、電極部3bのパターンとしては、パッチ型(図3A)、直線型(図3B)、ボウタイ型(図3C、図3D)、十字型(図3E)などが挙げられる。特に、図3Aに示すパッチ型や図3Bに示す直線型となるようにパターンを描くことにより、パターン自体に、パッチアンテナや半波長アンテナのような共振型のアンテナ特性を付与することができる。また、図3C及び図3Dに示すボウタイ型は、第一の電極基板1と第二の電極基板2でそれぞれ異なるパターンを描くことにより、第一の電極基板1と第二の電極基板2を組み合わせて使うことで、ボウタイアンテナが形成され、パターン自体に、非共振型のアンテナ特性を付与することができる。電極部3bのパターンがアンテナ特性を有することにより、薄膜素子4で発生した電磁波を基板構造体15の外部へ取り出す場合や、逆に基板構造体15の外部から薄膜素子4へ入射させる場合に、それらの効率を高める効果を奏する。なお、電極部3bのパターンは、図3に示したものに限定されるものではない。また、電極部3bのパターン自体にアンテナ特性を付与するパターンの形状については、薄膜素子4の使用用途等に応じて適宜選択することが好ましい。
図1及び図2に示すように、第一の電極基板1と第二の電極基板2は、お互いに重なりあった積層領域A1と、重なり合わない非積層領域A2とを形成するように配置される。
また、薄膜素子4から発振する電磁波は、電極基板(第一の電極基板1及び第二の電極基板2)により減衰する。したがって、電極基板による電磁波の減衰を考慮して,基板構造体15全体の厚さを決めるものとしてもよい。このような基板構造体15の厚さとしては、例えば、1mm以下とすることが好ましく、より好ましくは0.1mm以下とすることが挙げられる。これにより、基板構造体15内の薄膜素子4から発振する電磁波の放射出力について、高出力を維持した状態で、安定して作動させることが可能となる。
したがって、本実施態様における基板構造体15は、薄膜素子4を保持する箇所(積層領域A1)と、配線5を接続する箇所(非積層領域A2)とを分けることができる。これにより、薄膜素子4を確実に保持するとともに、電極部3bと薄膜素子4の密着性を高めることができる配線5の設置が可能となる。
図4に示すように、第一の電極基板1と第二の電極基板2の間に、上下金属接続材6を設置することで、同一方向から配線接続できるようにしてもよい。上下金属接続材6としては、例えば、銅や金などの金属薄膜等が挙げられる。また、上下金属接続材6の配置の一例としては、図4に示すように、第二の電極基板2上の電極部3bと平行に上下金属接続材6を配置し、第一の電極基板1を積層した際に、第一の電極基板1上の電極部3bと上下金属接続材6が接触するように配置すること等が挙げられる。これにより、配線5の設置が簡単になるという効果を奏する。
図5Aに示すように、電極部3bを両面に設けた第一の電極基板1(もしくは第二の電極基板2)に、導電性スルーホール7を設けることで、同一方向から配線接続できるようにしてもよい。導電性スルーホール7としては、例えば、図5Bに示したように、第一の電極基板1(もしくは第二の電極基板2)を貫通し、銅や金などの金属で被覆した孔などが挙げられる。図5に示すように、この導電性スルーホール7を介して、第一の電極基板1の両面に設けた電極部3b間での通電が可能となる。これにより、基板構造体15を反転することなく、配線5が設置できるという効果を奏する。
基板構造体15の動作に係る工程の一例としては、温度調整機構により基板構造体15の温度を超伝導体の超伝導転移温度Tc以上とし、電流電圧調整機構により定電流・定電圧を薄膜素子4に印加した後、温度調整機構により基板構造体15の温度を超伝導転移温度Tc以下とすることが挙げられる。このとき、電圧の変化が生じるとともに、薄膜素子4から電磁波が発振し、基板構造体15が発振素子として動作する。
また、基板構造体15の動作に係る工程の他の例としては、温度調整機構により基板構造体15の温度を超伝導転移温度Tc以下とし、電流電圧調整機構により、薄膜素子4に対して電圧を増加させる方向に掃引した後、電圧を減少させる方向に掃引することが挙げられる。このとき、電流-電圧グラフがヒステリシス特性を示すとともに、薄膜素子4から電磁波が発振し、基板構造体15が発振素子として動作する。
なお、例示した工程は、薄膜素子4が固有ジョセフソン接合を用いた超伝導素子である場合に好適に用いられ、さらに、薄膜素子4がBSCCO単結晶を用いた超伝導素子である場合、特に好適に用いられる。
図6は、本発明の第2の実施態様における支持構造体を示す概略説明図である。
押圧部材12は、基板構造体15を一定の圧力で支持するためのものである。押圧部材12としては、例えば、銅やサファイアのロッドなどが挙げられる。
支持構造体16において、弾性部材11と押圧部材12を用いることで、支持構造体16内部に配設した基板構造体15に適度な圧力を加えて、支持することができる。このとき、押圧部材12は、基板構造体15の積層領域A1全体に対して均等に圧力がかかるように配置することが好ましい。これにより、支持構造体16に基板構造体15を支持させた際、基板構造体15を確実に支持できるとともに、薄膜素子4と電極部3bの密着性を高め、薄膜素子4を安定して作動させることが可能となる。
なお、図6において、弾性部材11及び押圧部材12は、第二の支持構造体9に設けられているものを示しているが、基板構造体15に対して適度な圧力を加えることができるように設けるものであればよく、これに限定されるものではない。
このとき、第二の支持構造体9に設けた押圧部材12は、図7Aに示すように、電磁波透過口10bと同一の中心軸Lを有する中空円筒状のロッドとすることが好ましい。これにより、電磁波透過口10bと押圧部材12を介して電磁波の出入射が可能となる。
図8は、本発明の第3の実施態様における薄膜素子の応用デバイスを示す概略説明図である。
なお、図8においては、支持構造体16の電磁波透過口10に集光レンズ13を設置した様子を示している。また、基板構造体15及び支持構造体16のうち、第1及び第2の実施態様で示した構成については、説明を省略する。
また、図10は、集光レンズ加工部14を用いた場合の薄膜素子の応用デバイス17の概略説明図(正面図)である。
また、図10に示すように、集光レンズ加工部14を備える電極基板(第一の電極基板1ないしは第二の電極基板2)を、支持構造体16で支持することで、集光レンズ13を別途乗せた場合と同様に基板構造体15内部の薄膜素子4から電磁波を取り出すことや、基板構造体15内部の薄膜素子4に電磁波を入射させることを効率的に行うことができる。また、これにより、別途集光レンズを設置する場合に比べ、集光レンズと電極基板の間で生じる電磁波の反射などを減らすことができる。
このとき、薄膜素子の応用デバイス17の動作に係る工程については、特に限定されない。例えば、第1の実施態様で示した基板構造体の動作に係る工程と同様に実施することなどが挙げられる。
Claims (19)
- 超伝導体を含む超伝導素子と、
第一の電極基板と、
第二の電極基板と、を積層してなる基板構造体であって、
前記第一の電極基板と前記第二の電極基板が重なり合った積層領域と、前記電極基板同士が互いに重なり合わない非積層領域とが形成されており、
前記積層領域に、前記超伝導素子を挟み込むように配置し、
前記非積層領域には、配線の接続箇所を設けることを特徴とする、基板構造体。 - 前記超伝導素子は、多重積層型ジョセフソン接合を有する層状超伝導体BSCCOの単結晶を含むものであることを特徴とする、請求項1に記載の基板構造体。
- 前記超伝導素子は、アレイ構造を形成していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の基板構造体。
- 前記アレイ構造は、前記超伝導素子から発振する電磁波の放射出力を互いに強め合う位置に、前記超伝導素子を複数配置するものであることを特徴とする、請求項3に記載の基板構造体。
- 前記アレイ構造は、前記超伝導素子を10μm以上、1mm以下の間隔で複数配置するものであることを特徴とする、請求項3又は4に記載の基板構造体。
- 前記アレイ構造は、前記超伝導素子を縦列方向及び横列方向にそれぞれ2以上配置するものであることを特徴とする、請求項3~5のいずれか一項に記載の基板構造体。
- 前記超伝導素子は、最大厚さが0.5μm以上、20μm以下であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板構造体。
- 前記第一の電極基板と前記第二の電極基板を通じ、前記超伝導素子の厚さ方向に所定の電圧と電流を印加する電圧・電流印加手段と、前記超伝導素子の発熱を前記第一の電極基板と前記第二の電極基板を通じて排熱する排熱手段とを有することを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の基板構造体。
- 前記第一の電極基板及び前記第二の電極基板は、絶縁材料に電極パターンが描かれたものであることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の基板構造体。
- 前記電極パターンの形状は、アンテナ特性を示すものであることを特徴とする、請求項9に記載の基板構造体。
- 前記配線は、前記第一の電極基板ないしは前記第二の電極基板の面に対して、同一方向から接続可能であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の基板構造体。
- 複数の電極基板を積層した積層領域に薄膜素子を挟み込んでなる基板構造体を支持する支持構造体であって、
前記基板構造体の前記積層領域に挟み込んだ前記薄膜素子を一定の力で押圧する押圧部材とを備えることを特徴とする、支持構造体。 - 電磁波が透過する電磁波透過口と、
前記基板構造体からの熱を排熱する排熱手段とをさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載の支持構造体。 - 前記電磁波透過口に、電磁波の集光レンズ部を設けることを特徴とする、請求項13に記載の支持構造体。
- 前記集光レンズ部は、前記基板構造体における前記電極基板のうち、いずれか一つ以上を電磁波の集光レンズとして機能する形状に加工したものであることを特徴とする、請求項14に記載の支持構造体。
- 請求項1~11のいずれか一項に記載の基板構造体を、
請求項12~15のいずれか一項に記載の支持構造体に支持してなることを特徴とする、薄膜素子の応用デバイス。 - 請求項1~11のいずれか一項に記載の基板構造体を備え、
交流ジョセフソン効果を利用して複数のジョセフソン接合が協調して動作することによりテラヘルツ帯域電磁波を発振することを特徴とする、テラヘルツ帯域電磁波発振素子。 - 交流ジョセフソン効果を利用して複数のジョセフソン接合が協調して動作することによりテラヘルツ帯域電磁波を発振するテラヘルツ帯域電磁波発振素子を備え、
前記テラヘルツ帯域電磁波発振素子は、請求項1~11のいずれか一項に記載の基板構造体を含んでなることを特徴とする、テラヘルツ帯域電磁波発振装置。 - 前記テラヘルツ帯域電磁波発振素子が、請求項12~15のいずれか一項に記載の支持構造体に支持されていることを特徴とする、請求項18に記載のテラヘルツ帯域電磁波発振装置。
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