JP7378378B2 - 炉外核計装装置 - Google Patents

炉外核計装装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7378378B2
JP7378378B2 JP2020172261A JP2020172261A JP7378378B2 JP 7378378 B2 JP7378378 B2 JP 7378378B2 JP 2020172261 A JP2020172261 A JP 2020172261A JP 2020172261 A JP2020172261 A JP 2020172261A JP 7378378 B2 JP7378378 B2 JP 7378378B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
value
trip
signal
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020172261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022063891A (ja
Inventor
大輝 相原
利彦 中之薗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2020172261A priority Critical patent/JP7378378B2/ja
Publication of JP2022063891A publication Critical patent/JP2022063891A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7378378B2 publication Critical patent/JP7378378B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

本願は、炉外核計装装置に関するものである。
炉外核計装装置は、原子炉の1次遮蔽体内に設置した中性子検出器で炉心から出る中性子束を連続監視することにより、原子炉起動時および出力運転時に原子炉の出力レベルを計測することで、運転状態を監視するとともに、原子炉の異常時にはトリップ信号を生成し、これを警報信号として発信して原子炉を保護するものである。
この炉外核計装装置は、主に、中性子束を計測して中性子束の大きさに応じた電流値を出力する中性子検出器と、この中性子検出器から出力された電流値を演算処理して上記トリップ信号を発信する炉外核計装盤を備えている。
炉外核計装装置が計測する中性子束は、原子炉の停止状態から出力運転に至る中性子レベルが10~11桁と非常に広い範囲にわたって変化する。そのため、それぞれ異なった測定範囲をもつ独立した3つの領域から構成され、低いレベルから順に、中性子源領域、中間領域、および出力領域に区分している。そして、各々の測定範囲をもつ各領域を互いにオーバーラップさせて全域を連続監視している。
その場合。中性子レベルが各々の測定範囲をもつ各領域においてトリップ信号を発生するためのトリップ設定値を設定するトリップ設定器を設けるとともに、設定された各トリップ設定値を超えた場合にトリップ信号をそれぞれ発生するための二安定増幅回路が設けられている。
その場合に使用される二安定増幅回路としては、一般的に、ポテンショメータ(可変抵抗)を有する可変抵抗器と演算増幅器とを組み合わせ、可変抵抗器の抵抗を変化させることで、演算増幅器の比較基準電圧を変更させる方法がある。
また、その他の二安定増幅回路として、比較回路により入力信号の電圧と設定値を比較して出力する方法がある。この方法では、ノイズ等により入力信号が変動した場合、誤動作によりリップ信号を誤って発信する可能性がある。これを回避して比較回路として安定した動作とするために、動作時のみ増幅器の出力電圧の一部を非反転入力端子に正帰還させることにより、ヒステリシスを得るようにする方法がある(例えば、下記の特許文献1参照)。
特開昭51-80738号公報
従来の二安定増幅器回路は、上記のトリップ設定回路およびトリップ信号の発生にヒステリシス特性を持たせるためのデッドバンド値設定回路を共に、ポテンショメータと増幅器により構成している。
そのため、ポテンショメータの経年劣化による酸化被膜形成に起因した抵抗値変化の影響により、意図した設定値に調整できない、あるいは調整後に振動等により設定値が変動する等の問題があった。
また、調整にあたっては、保守員が調整ボリュームの目盛による目視操作となるため、定量的な操作ができず、設定電圧をモニタしながら調整ボリュームを合わせ込むようにしている。このため、ボリュームを変更した場合に元に戻す操作において再現性がなく、設定値確認等調整試験を行うような場合には、多大な調整時間を要するという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、長期間使用による経年変化、振動等の環境変化によっても原子炉トリップ信号(警報信号)を誤って発信しないように高い信頼性を有するとともに、運転員が異なる場合でも、常に安定した設定操作が可能で(運転員操作において定量的な操作可能なトリップ設定操作を可能とすることで)、保守性が向上した炉外核計装装置を提供することを目的とする。
本願に開示される第1の炉外核計装装置は、原子炉容器外の中性子束を計測して電流値もしくはパルス信号に変換する中性子検出器と、変換された電流値もしくはパルス信号を出力レベルに応じた電圧に変換して出力する検出器信号処理回路と、この検出器信号処理回路から出力された電圧値により原子炉異常の有無を知らせるトリップ信号を発生する二安定増幅器回路とを備え、前記二安定増幅器回路は、前記検出器信号処理回路から出力された電圧信号を取り込む入力バッファ回路と、前記入力バッファ回路からの出力に対してトリップ信号を発生するか否かの判定値であるトリップ設定値を設定するトリップ設定値設定回路と、前記トリップ設定値のヒステリシス幅であるデッドバンド値を設定するデッドバンド値設定回路と、前記入力バッファ回路からの出力に対して前記トリップ設定値設定回路からの前記トリップ設定値を加算した後にレベル反転して出力する加算反転回路と、前記入力バッファ回路の出力信号に対するヒステリシス特性を切り替える切替回路と、前記切替回路で選択されたヒステリシス特性に基づき前記加算反転回路の出力電圧に前記デッドバンド値を加算し、その加算値を予め設定した基準値と比較し、その比較結果に応じたトリップ信号を出力する比較回路と、前記比較回路からの前記トリップ信号を受けて警報信号を発信するアラーム回路とを有し、前記トリップ設定値設定回路および前記デッドバンド値設定回路は、共にFPGA、EEPROMおよびD/Aコンバータを備えたデジタル設定器で構成されている。
本願に開示される第2の炉外核計装装置は、原子炉容器外の中性子束を計測して電流値もしくはパルス信号に変換する中性子検出器と、変換された電流値もしくはパルス信号を出力レベルに応じた電圧に変換して出力する検出器信号処理回路と、この検出器信号処理回路から出力された電圧値により原子炉異常の有無を知らせるトリップ信号を発生する二安定増幅器回路とを備え、前記二安定増幅器回路は、前記検出器信号処理回路から出力された電圧信号を取り込む入力バッファ回路と、前記入力バッファ回路からの出力に対してトリップ信号を発生するか否かの判定値であるトリップ設定値および前記トリップ設定値のヒステリシス幅であるデッドバンド値を共に設定する設定値回路と、前記入力バッファ回路からの出力に対して前記設定値回路からの前記トリップ設定値および前記デッドバンド値を加算して出力する加算回路と、前記加算回路の出力電圧を予め設定した基準値と比較し、その比較結果に応じたトリップ信号を出力する比較回路と、前記比較回路の出力状態を監視するとともに、前記入力バッファ回路の出力信号に対するヒステリシス特性を切り替える切替回路と、前記比較回路からの前記トリップ信号を受けて警報信号を発信するアラーム回路とを有し、前記設定値回路は、FPGA、EEPROMおよびD/Aコンバータを備えたデジタル設定器で構成されている。
本願に開示される炉外核計装装置によれば、長期間使用による経年変化、振動等の環境変化によって不要な原子炉のトリップ信号(警報信号)を誤まって発信しないように高い信頼性を確保できるとともに、運転員が異なる場合でも、常に安定した設定操作が可能で(運転員操作において定量的なトリップ設定操作が可能となることで)、保守性が向上し、設定値調整、および設定値確認における試験調整時間の短縮に寄与することができる。
実施の形態1による炉外核計装装置の全体の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1の二安定増幅器回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の二安定増幅器回路におけるトリップ設定値設定回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の二安定増幅器回路におけるデッドバンド値設定回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の二安定増幅器回路における比較回路のヒステリシス特性の説明図である。 実施の形態1の二安定増幅器回路における比較回路のヒステリシス特性の説明図である。 実施の形態2の二安定増幅器回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態2の二安定増幅器回路における切替回路および設定値回路の構成を示すブロック図である。 二安定増幅器回路をソフトウェアで構成した場合の一例を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1による炉外核計装装置の全体の概略構成を示すブロック図である。
炉外核計装装置12は、中性子検出器3および炉外核計装盤1で構成されている。中性子検出器3は、中性子レベルの上側レベルを検出する上部検出器4および中性子レベルの下側レベルを検出する下部検出器5からなる。中性子検出器3は、原子炉格納容器13の内部に設けられ、同じく原子炉格納容器13の内部に設けられる原子炉容器14の外部の周囲に設置される。上部検出器4および下部検出器5は、原子炉容器14から漏洩してくる中性子レベルを計測して電流値もしくはパルス信号として出力する。
炉外核計装盤1は、原子炉格納容器13の外部に配置されており、検出器信号処理回路8および二安定増幅器回路10を備える。ここに、検出器信号処理回路8は、上部検出器4および下部検出器5から出力される電流値もしくはパルス信号を炉出力である中性子レベルに応じた電圧値に変換して出力する。また、二安定増幅器回路10は、検出器信号処理回路8から出力された電圧値に基づいてトリップ信号の発信の必要性の有無を判断するための演算処理を行う。原子炉保護系システム2内の入出力カード11は、二安定増幅器回路10から出力されるトリップ信号に基づいて。原子炉保護系システム2を起動する。
図2は実施の形態1の二安定増幅器回路10の構成を示すブロック図である。
二安定増幅器回路10は、入力バッファ回路15、トリップ設定値設定回路16、加算反転回路18、デッドバンド値設定回路17、切替回路19、比較回路20、およびアラーム出力回路21を備える。
ここに、入力バッファ回路15は、検出器信号処理回路8から出力された2つの電圧信号を加算平均した電圧信号を出力する。トリップ設定値設定回路16は、トリップ信号を発生するか否かの判定値であるトリップ設定値を設定する。加算反転回路18は、入力バッファ回路15からの電圧信号に対してトリップ設定値設定回路16からのトリップ設定値を加算して反転出力する。デッドバンド値設定回路17は、前記トリップ設定値のデッドバンド値(いわゆるヒステリシス幅と同義)を設定する。切替回路19は、入力バッファ回路15の出力信号に対するヒステリシス特性を決める後述のHIGHセレクタあるいはLOWセレクタを選択する。比較回路20は、切替回路19で選択されたヒステリシス特性に基づき、加算反転回路18の出力電圧にデッドバンド値設定回路17からのデッドバンド値を加算する。そして、その加算値を予め設定した基準値と比較し、その比較結果に応じたトリップ信号を出力する。アラーム出力回路21は、比較回路20からのトリップ信号を受けて、原子炉保護系システム2内の入出力カード11に対して警報信号を発信する。
上記の切替回路19は、入力バッファ回路15の出力信号に対するヒステリシス特性を決めるためのもので、入力バッファ回路15の出力信号の特性に応じて、後述のHIGHセレクタ(図5A参照)、またはLOWセレクタ(図5B参照)をアナログスイッチにより選択できるようになっている。
また、上記のトリップ設定値設定回路16は、前述のように、トリップ信号を発生するか否かの判定値であるトリップ設定値を設定するもので、図3に示すように、FPGA(Field Programmable Gate Array)16a、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)16b、およびD/Aコンバータ16cからなるデジタル設定器で構成されている。
そして、このトリップ設定値設定回路16は、図外の前パネルI/F(インタフェース)から入力される設定データに基づいてトリップ設定値に相当する電圧を生成する。すなわち、FPGA16aは、図外の前パネルI/Fにより操作入力されるトリップ設定値をEEPROM16bに新たに書き込む。この場合、EEPROM16bは、不揮発性メモリであるが、トリップ設定値を書き換え可能である。また、前パネルI/Fからの操作入力によりEEPROM16bに既に格納されている現在のトリップ設定値の読み出しを行い、前パネルI/Fの図外のテストポイント出力することでトリップ設定値を確認しながらの操作が可能である。前パネルI/F、FPGA16a、EEPROM16bでの信号のやり取りは、デジタル信号であるが、D/Aコンバータ16cによりアナログのトリップ設定値に変換されて加算反転回路18に出力される。
一方、図4に示すように、デッドバンド値設定回路17は、トリップ設定値設定回路16と同様に、FPGA17a、EEPROM17b、およびD/Aコンバータ17cからなるデジタル設定器で構成されている。そして、このデッドバンド値設定回路17は、図外の前パネルI/Fから入力される設定データに基づいてデッドバンド値をEEPROM16bに書き込む。また、EEPROM16bに書き込まれたデッドバンド値は、常時出力されるのではなく、比較回路20から出力されるトリップ信号の状態が0→1、あるいは1→0に切り替わる際に読み出されてD/Aコンバータ17cを介してアナログ出力される。
なお、入力バッファ回路15から出力される電圧信号にはゆらぎがあり、このゆらぎがトリップ設定値設定回路16で設定されるトリップ設定値付近で発生すると、トリップ状態か通常状態かが不明となる。そこで、これを防止するため、一度トリップ設定値を越えた場合、トリップ状態を保持するため、デッドバンド値設定回路17によりデッドバンド値を設定するようにしている。
次に、上記構成の炉外核計装装置12、特に二安定増幅器回路10の動作について説明する。
検出器信号処理回路8は、上部検出器4および下部検出器5からの検出出力電流値もしくはパルス信号を2つの電圧信号Vh、Vlに変換して出力する。入力バッファ回路15は、この検出器信号処理回路8からの電圧信号を加算平均した後、これをレベル反転して出力する。したがって、入力バッファ回路15の出力信号をVsとすると、Vs=-(Vh+Vl)/2となる。
加算反転回路18は、入力バッファ回路15の出力信号Vsとトリップ設定値設定回路16から出力されるトリップ設定値Vtを加算した後、ゲイン-1倍でレベル反転する。したがって、加算反転回路18の出力をVuとすると、Vu=-(Vs+Vt)となる。
切替回路19は、アナログスイッチによりHIGHセレクタが選択された場合、加算反転回路18から出力される電圧信号Vuをレベル反転することなく、これを次段の比較回路20に出力する。したがって、この場合、比較回路20には、Vu=-(Vs+Vt)が入力される。一方、アナログスイッチによりLOWセレクタが選択された場合、加算反転回路18から出力される電圧信号Vuをゲイン-1倍で反転処理し、これを次段の比較回路20に出力する。したがって、この場合、比較回路20には、-Vu=+(Vs+Vt)が入力される。
比較回路20は、切替回路19でHIGHセレクタが選択された場合、次の手順による処理動作を行う(図5A参照)。なお、図5Aでは、一例としてVt=-5V、Vr=2Vとしている。
比較回路20には、切替回路19からのVu=-(Vs+Vt)、およびデッドバンド値設定回路17からのデッドバンド値-Vrが共に入力されて加算される。よって、比較回路20を構成する図示しないコンパレータの入力は、Vu-Vr=-(Vs+Vt)-Vrとなる。
(1)コンパレータは、Vu-Vr=-(Vs+Vt)-Vrと基準電圧(0V)とを比較する。|Vs|<|Vt|の状態では、-(Vs+Vt)-Vr>0なので、トリップ信号は「1」であり、このときデッドバンド値Vr=0となっている。
(2)|Vs|=|Vt|となった場合、トリップ状態になり、-(Vs+Vt)-Vr=0になり、トリップ信号が「1」から「0」に切り替わる。
(3)トリップ信号が「1」から「0」に切り替わると、そのトリップ信号がデッドバンド値設定回路17に入力されるので、デッドバンド値設定回路17は、デッドバンド値Vrを生成する。これに伴い、-(Vs+Vt)-Vr<0となり、トリップ信号は「0」、すなわちトリップ状態を維持する。
(4)|Vs|=|Vt-Vr|となった場合、-(Vs+Vt)-Vr=0となり、トリップ信号が「0」から「1」に切り替わる。その際、デッドバンド値設定回路17におけるデッドバンド値VrはVr=0(非発生)に切り替わる。
以降は、(1)に戻る。
一方、比較回路20は、切替回路19でLOWセレクタが選択された場合、次の手順による処理動作を行う(図5B参照)。なお、図5Bでは、一例としてVt=-5V、Vr=2Vとしている。
比較回路20には、切替回路19からのVu=+(Vs+Vt)、およびデッドバンド値設定回路17からのデッドバンド値-Vrが共に入力されて加算される。よって、比較回路20を構成する図示しないコンパレータの入力は、Vu-Vr=+(Vs+Vt)-Vrとなる。
(1)コンパレータは、Vu-Vr=+(Vs+Vt)-Vrと基準電圧(0V)とを比較する。|Vs|>|Vt|の状態では、+(Vs+Vt)-Vr>0なので、トリップ信号は「1」であり、このときデッドバンド値Vr=0となっている。
(2)|Vs|=|Vt|となった場合、トリップ状態になり、+(Vs+Vt)-Vr=0になり、トリップ信号が「1」から「0」に切り替わる。
(3)トリップ信号が「1」から「0」に切り替わると、そのトリップ信号がデッドバンド値設定回路17に入力されるので、デッドバンド値設定回路17は、デッドバンド値Vrを生成する。これに伴い、+(Vs+Vt)-Vr<0となり、トリップ信号は「0」、すなわちトリップ状態を維持する。
(4)|Vs|=|Vt-Vr|となった場合、+(Vs+Vt)-Vr=0となり、トリップ信号が「0」から「1」に切り替わる。その際、デッドバンド値設定回路17におけるデッドバンド値VrはVr=0(非発生)に切り替わる。
以降は、(1)に戻る。
このように、デッドバンド値設定回路17によりデッドバンド値Vrを設定することにより、入力バッファ回路15から出力される電圧信号のゆらぎがトリップ設定値設定回路16で設定されるトリップ設定値Vt付近で発生しても、一度トリップ設定値Vtを越えた場合、トリップ状態を保持することができ、トリップ状態か、または通常状態か、を明確にできる。
そして、比較回路20から出力されるトリップ信号が「1」から「0」に切り替わると、アラーム出力回路21は、これに応じて原子炉保護系システム2内の入出力カード11に対して警報信号を発信する。
以上のように、この実施の形態1によれば、トリップ設定のためのトリップ設定値設定回路16とデッドバンド値設定回路17をデジタル設定器として構成し、比較演算のためのトリップ設定値Vtおよびデッドバンド値Vrをデジタル値として保有する。そして、このデジタル値として保有されたトリップ設定値Vtおよびデッドバンド値Vrに基づいて演算処理されるので、各々の設定電圧を従来のような可変抗器を用いることなしに生成することが可能になる。これにより、経年変化による可変抵抗器の劣化、あるいは振動等による抵抗変動の要因を除去することができ、信頼性を向上できる。
また、トリップ設定値Vtおよびデッドバンド値Vrの設定をデジタル設定器とすることにより、設定器の操作量を定量化することができる。これにより、運転員が異なる場合でも、常に安定した設定操作が可能となるので、操作の再現性が向上する。その結果、設定値の確認等の試験調整における作業時間を大幅に短縮することができる。
実施の形態2.
図6は実施の形態2の二安定増幅回路の構成を示すブロック図である。
この実施の形態2の特徴は、実施の形態1のトリップ設定値設定回路16およびデッドバンド値設定回路17を共用化した設定値回路23を設け、この設定値回路23により、トリップ設定値Vtおよびデッドバンド値Vrの設定を行うとともに、比較回路25から出力されるトリップ信号に応じてデッドバンド値Vrが発生するようにしていることである。
すなわち、この実施の形態2では、切替回路22および設定値回路23を備える。図7に示すように、切替回路22は、アナログスイッチ22aおよび論理和回路22bを備える。また、設定値回路23は、FPGA23a、EEPROM23b、およびD/Aコンバータ23cからなるデジタル設定器で構成されている。FPGA23aは、図外の前パネルI/Fにより操作入力されるトリップ設定値Vt、およびデッドバンド値VrをEEPROM23bに新たに書き込む。
切替回路22のアナログスイッチ22aによりヒステリシス特性を決めるHIGHセレクタあるいはLOWセレクタを選択すると、その信号が論理和回路22bの一方の入力端子に加わる。また、論理和回路22bの他方の入力端子には、比較回路25から出力されるトリップ信号(「0」または「1」)が入力される。そして、論理和回路22bからHIGHセレクタあるいはLOWセレクタの選択情報、および比較回路20から出力されるトリップ信号は、設定値回路23のFPGA23aに取り込まれる。
HIGHセレクタあるいはLOWセレクタの選択情報がFPGA23aに取り込まれることで、トリップ設定値Vtの反転/非反転を行う。また、比較回路25から出力されるトリップ信号は、切替回路22の論理和回路22bを介して設定値回路23のFPGA23aに取り込まれるので、トリップ信号の状態が0→1、あるいは1→0に切り替わる際に、設定値回路23のEEPROM16bに書き込まれたデッドバンド値Vrが読み出されてD/Aコンバータ23cを介してアナログ出力される。
加算回路24は、入力バッファ回路15からの出力に対して設定値回路23から出力されるトリップ設定値Vtおよびデッドバンド値Vrを加算して出力する。そして、比較回路25は、加算回路24の出力電圧を予め設定した基準値(0V)と比較し、その比較結果に応じてトリップ信号を出力する。
なお、入力バッファ回路15、およびアラーム出力回路21の構成および動作は、実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以上のように、この実施の形態2では、切替回路22に設けたアナログスイッチ22aでHIGHセレクタ、LOWセレクタの切り替えを可能とし、また、切替回路22に比較回路25の出力状態をフィードバックしてトリップ状態か通常状態かをモニタし、かつ設定値回路23によりトリップ設定値Vtおよびデッドバンド値Vrとを生成できるようにしたので、実施の形態1の場合よりも全体の構成を簡素化できる。
なお、上記の実施の形態1および2の構成については、図8に示すように、入力バッファ回路15およびアラーム出力回路21を除く部分をA/D変換回路27および比較ロジック回路28などを用いたソフトウェアで構成することが可能である。
本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、一つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるものではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも一つの構成要素を変形する場合、追加する場合、または省略する場合、さらには、少なくとも一つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれものとする。
1 炉外核計装盤、3 中性子検出器、4 上部検出器、5 下部検出器、
8 検出器信号処理回路、10 二安定増幅器回路、12 炉外核計装装置、
13 原子炉格納容器、14 原子炉容器、15 入力バッファ回路、
16 トリップ設定値設定回路、16a FPGA、16b EEPROM、
16c D/Aコンバータ、17 デッドバンド値設定回路、17a FPGA、
17b EEPROM、17c D/Aコンバータ、18 加算反転回路、
19 切替回路、20 比較回路、21 アラーム出力回路、22 切替回路、
22a アナログスイッチ、22b 論理和回路、23 設定値回路、
23a FPGA、23b EEPROM、23c D/Aコンバータ、
24 加算回路、25 比較回路。

Claims (2)

  1. 原子炉容器外の中性子束を計測して電流値もしくはパルス信号に変換する中性子検出器と、変換された電流値もしくはパルス信号を出力レベルに応じた電圧に変換して出力する検出器信号処理回路と、この検出器信号処理回路から出力された電圧値により原子炉異常の有無を知らせるトリップ信号を発生する二安定増幅器回路と、を備えた炉外核計装装置において、
    前記二安定増幅器回路は、
    前記検出器信号処理回路から出力された電圧信号を取り込む入力バッファ回路と、
    前記入力バッファ回路からの出力に対してトリップ信号を発生するか否かの判定値であるトリップ設定値を設定するトリップ設定値設定回路と、
    前記トリップ設定値のヒステリシス幅であるデッドバンド値を設定するデッドバンド値設定回路と、
    前記入力バッファ回路からの出力に対して前記トリップ設定値設定回路からの前記トリップ設定値を加算した後にレベル反転して出力する加算反転回路と、
    前記入力バッファ回路の出力信号に対するヒステリシス特性を切り替える切替回路と、
    前記切替回路で選択されたヒステリシス特性に基づき前記加算反転回路の出力電圧に前記デッドバンド値を加算し、その加算値を予め設定した基準値と比較し、その比較結果に応じたトリップ信号を出力する比較回路と、
    前記比較回路からの前記トリップ信号を受けて警報信号を発信するアラーム回路と、を有し、
    前記トリップ設定値設定回路および前記デッドバンド値設定回路は、共にFPGA、EEPROMおよびD/Aコンバータを備えたデジタル設定器で構成されている、炉外核計装装置。
  2. 原子炉容器外の中性子束を計測して電流値もしくはパルス信号に変換する中性子検出器と、変換された電流値もしくはパルス信号を出力レベルに応じた電圧に変換して出力する検出器信号処理回路と、この検出器信号処理回路から出力された電圧値により原子炉異常の有無を知らせるトリップ信号を発生する二安定増幅器回路と、を備えた炉外核計装装置において、
    前記二安定増幅器回路は、
    前記検出器信号処理回路から出力された電圧信号を取り込む入力バッファ回路と、
    前記入力バッファ回路からの出力に対してトリップ信号を発生するか否かの判定値であるトリップ設定値および前記トリップ設定値のヒステリシス幅であるデッドバンド値を共に設定する設定値回路と、
    前記入力バッファ回路からの出力に対して前記設定値回路からの前記トリップ設定値および前記デッドバンド値を加算して出力する加算回路と、
    前記加算回路の出力電圧を予め設定した基準値と比較し、その比較結果に応じたトリップ信号を出力する比較回路と、
    前記比較回路の出力状態を監視するとともに、前記入力バッファ回路の出力信号に対するヒステリシス特性を切り替える切替回路と、
    前記比較回路からの前記トリップ信号を受けて警報信号を発信するアラーム回路と、
    を有し、
    前記設定値回路は、FPGA、EEPROMおよびD/Aコンバータを備えたデジタル設定器で構成されている、炉外核計装装置。
JP2020172261A 2020-10-13 2020-10-13 炉外核計装装置 Active JP7378378B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020172261A JP7378378B2 (ja) 2020-10-13 2020-10-13 炉外核計装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020172261A JP7378378B2 (ja) 2020-10-13 2020-10-13 炉外核計装装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022063891A JP2022063891A (ja) 2022-04-25
JP7378378B2 true JP7378378B2 (ja) 2023-11-13

Family

ID=81378598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020172261A Active JP7378378B2 (ja) 2020-10-13 2020-10-13 炉外核計装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7378378B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110268239A1 (en) 2010-04-30 2011-11-03 David Jerome Krieg Method of calibrating excore detectors in a nuclear reactor
JP2013190244A (ja) 2012-03-13 2013-09-26 Mitsubishi Electric Corp 炉外核計装装置
WO2016031045A1 (ja) 2014-08-29 2016-03-03 三菱電機株式会社 炉外核計装装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5180738A (ja) * 1975-01-10 1976-07-14 Mitsubishi Electric Corp
JPS5446998U (ja) * 1977-09-07 1979-03-31
JPS5493348U (ja) * 1977-12-14 1979-07-02
JPS62109101A (ja) * 1985-11-08 1987-05-20 Mitsubishi Electric Corp プラント保護装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110268239A1 (en) 2010-04-30 2011-11-03 David Jerome Krieg Method of calibrating excore detectors in a nuclear reactor
JP2013525796A (ja) 2010-04-30 2013-06-20 ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー 原子炉の炉外検出器の校正方法
JP2013190244A (ja) 2012-03-13 2013-09-26 Mitsubishi Electric Corp 炉外核計装装置
WO2016031045A1 (ja) 2014-08-29 2016-03-03 三菱電機株式会社 炉外核計装装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022063891A (ja) 2022-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10782360B2 (en) Systems and methods for monitoring and diagnosing transformer health
CA3011985C (en) Systems and methods for monitoring and diagnosing transformer health
US20080138092A1 (en) Optical-receiving apparatus and bias-voltage-control method used for the optical-receiving apparatus
CN111474511A (zh) 电压互感器的异常预警方法、系统、设备和存储介质
JP7378378B2 (ja) 炉外核計装装置
EP3267443B1 (en) Out-of-core nuclear instrumentation device
KR101067461B1 (ko) 필드 기기
US4618933A (en) Method for detecting a fault or also the direction of a fault in electric lines and means for executing this method
CN102870304A (zh) 保护继电装置及保护继电方法
KR20200088273A (ko) 핵 계측 격리된 출력 신호 스케일링 방법 및 이를 이용한 시스템
KR20210005089A (ko) 보호 계전 장치의 특성 시험 시스템
CN117438116A (zh) 核电机组rpn系统增设中间量程后备保护方法及系统
JP5091841B2 (ja) フィールド機器
JP2010003043A (ja) フィールド機器
US3979256A (en) Monitoring circuit for reactor safety systems
JP2000266884A (ja) 核計測装置
EP1237248A2 (en) Protective relay apparatus
JP2012207745A (ja) ポジショナ
JP2013213737A (ja) 起動領域モニタ校正システムおよびその運転方法
JP6775718B1 (ja) アナログ入力装置及びアナログ入力装置の制御方法
JPH07294688A (ja) 原子炉出力監視装置
JP2011244526A (ja) ディジタルリレー
JP2005164377A (ja) 原子炉出力監視装置の保守システム
CN108535568B (zh) 一种抗射频干扰能力测试方法及综自系统测试仪
JP2667034B2 (ja) 原子炉の出力領域中性子束モニタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231031

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7378378

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151