JP7377529B2 - 連結型マットセット - Google Patents

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Description

本発明は、床面等に敷くための連結型マットと、複数枚の連結型マットで構成される連結型マットセットとに関する。
工場や倉庫等の各種作業場では、作業員が滑りにくくしたり防音効果を高めたりするために、床面にゴムマットを敷くことが行われている。このような用途では、3フィート(約90cm)×6フィート(約180cm)のゴムマット(その寸法から「サブロク板」と呼ばれる。)を敷くことが多い。しかし、サブロク板は、寸法が大きいため、その運搬や保管や敷設が大変であるという欠点があった。
この点、一般家屋の室内等の床面に敷くマットとしては、比較的小さな寸法(30cm×30cm程度の寸法)のものが販売されている。この種のマットとしては、例えば、特許文献1に示されるように、その外縁部に連結用凸部(同文献の図2における「凸部20」を参照。)と連結用凹部(同文献の図2における「凹部22」を参照。)とが繰り返し形成され、一のマットにおける連結用凸部を、当該一のマットの隣に配置される他のマットにおける連結用凹部に嵌め込むことによって、隣り合うマットを連結できるようにしたものも販売されている。以下においては、上記の連結用凸部や連結用凹部のように、隣り合うマットに連結させるための手段を有するマットを「連結型マット」と呼ぶことがある。
しかし、特許文献1に示すように、外縁部を連結させる構造の連結型マットは、連結が外れやすいという欠点があった。というのも、連結型マットの上面中央部に荷重が掛かると、連結型マットの外縁部には、浮き上がる向きに力が掛かるところ、連結型マットの外縁部が浮き上がると、連結用凹部に対する連結用凸部の嵌め込みが浅くなり、場合によっては、連結用凸部が連結用凹部から完全に外れてしまうおそれがあるからである。
このような実状に鑑みて、本出願人は、特許文献2に示す連結型マットを提案した。この連結型マットは、同文献の図1に示されるように、その片面側に、複数の連結用凸部(同図における「連結用凸部A」を参照。)と複数の連結用凹部(同図における「連結用凹部B」を参照。)とが周期的に配されたものとなっている。この連結型マットは、連結用凸部が上向きとなる向きで床面等に敷き詰めた複数枚の連結型マット(上向き状態の連結型マット)のうち2枚以上の上側に跨る状態で、連結用凸部が下向きとなるように裏返された連結型マット(下向き状態の連結型マット)を被せるとともに、上向き状態の基本マットの連結用凸部を下向き状態の基本マットの連結用凹部に嵌め込み、下向き状態の基本マットの連結用凸部を上向き状態の基本マットの連結用凹部に嵌め込むことによって、複数枚の連結型マットを連結するものとなっている。
特許文献2の連結型マットは、その外縁部で連結するのではなく、その全体で連結する構造のものとなっている。加えて、同文献の連結型マットの上面中央部に荷重が掛かっても、その連結型マットの中央部付近にある連結用凸部と連結用凹部とには、互いの嵌合が深くなる向きの力が働くようになる。このため、隣り合う連結型マットの連結が外れないようにすることが可能となっている。
実用新案登録第3137684号公報 特開2017-128967号公報
このように、特許文献2の連結型マットは、隣り合う連結型マットを強固に連結することができ、その上側を重量物が走行しても連結が外れにくいという利点を有しているため、フォークリフト等の重量物が走行する工場や倉庫等の作業場を中心に、その需要が高まりつつある。しかし、特許文献2の連結型マットは、さらに改善する余地もあるものとなっていた。
例えば、特許文献2の連結型マットは、それに連結用凹部を設けるため、全体を厚手に形成する必要があり、その重量が大きくなりやすかった。このため、同文献の連結型マットは、運搬性や施工性に優れたものとは言いにくかった。また、同文献の連結型マットは、施工後に、上向き状態の連結型マットの上面と下向き状態の連結型マットの下面との間に空間等が存在しない状態で、上向き状態の連結型マットと下向き状態の連結型マットとがきっちりと嵌合する構造となっていた。このため、連結型マットのクッション性を高めにくかった。
また、特許文献2の連結型マットは、それを施工すると、同文献の図3に示すように、その上面が概ね平坦になることに加えて、同文献の図6に示すように、その下面も概ね平坦になる。このため、同文献の連結型マットは、連結型マットの上側を歩く人の滑り防止や、床面等に対する連結型マットの滑り防止についても、改善する余地があった。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、強固に連結できるものでありながら、軽量化を図ることもでき、運搬性や施工性を向上することのできる連結型マットを提供するものである。また、クッション性に優れる等、より高機能化された連結型マットを提供することも本発明の目的である。さらに、この連結型マットを含む連結型マットセットを提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
厚さ方向一側の面(以下「第一面」という。)に連結用凹部と連結用凸部とが周期的に設けられた複数枚の連結型マットで構成され、
第一面が上向きとなる状態で敷き詰められた連結型マット(以下「上向き状態の連結型マット」という。)のうち2枚以上の上側に跨る状態で、第一面を下向きにした連結型マット(以下「下向き状態の連結型マット」という。)を敷き詰めるとともに、
上向き状態の連結型マットの連結用凸部を下向き状態の連結型マットの連結用凹部に嵌め込み、下向き状態の連結型マットの連結用凸部を上向き状態の連結型マットの連結用凹部に嵌め込むことによって、
上向き状態の連結型マットを下向き状態の連結型マットで連結して、下向き状態の連結型マットを上向き状態の連結型マットで連結できるようにした
連結型マットセットであって、
それぞれの連結型マットの第一面に、格子状に交差する複数本の凸条部が残る状態で、複数の肉抜き用凹部が設けられ、
連結用凹部及び連結用凸部が、それぞれの連結型マットにおける前記凸条部が交差する部分(以下「凸条交差部」という。)に、凸条交差部に沿った交差形状で設けられた
ことを特徴とする連結型マットセット
を提供することによって解決される。
ここで、「連結用凹部と連結用凸部とが周期的に配され」とは、三角格子、四角格子又は六角格子等の格子における格子点となる位置に、連結用凹部と連結用凸部とが交互に繰り返し配されていることをいう。連結用凹部と連結用凸部は、通常、連結用凹部、連結用凸部、連結用凹部、連結用凸部、連結用凹部・・・というように、1個ずつを交互に配するが、連結用凹部、連結用凹部、連結用凸部、連結用凸部、連結用凹部、連結用凹部、連結用凸部、連結用凸部、連結用凹部、連結用凹部・・・というように、複数個ずつを交互に配してもよい。
また、「格子状に交差する複数本の凸条部」における「格子状」という語句は、狭義には、四角格子状を意味する場合もあるが、本発明の連結型マットでは、四角格子状に限定されない。凸条部は、三角格子状や六角格子状等、四角格子状以外に形成されたものであってもよい。
さらに、「(連結型マットの第一面に)格子状に交差する複数本の凸条部が残る状態」とは、「連結型マットの第一面に、少なくとも、一の格子パターンを為すように交差する複数本の凸条部が残る状態」を意味し、連結型マットの第一面に、前記一の格子パターンを構成する凸条部のみが残ることを意味しない。連結型マットの第一面には、前記一の格子パターンを構成しない凸条部等、他の凸部が残っていてもよい。
さらにまた、「(連結用凹部及び連結用凸部が)凸条交差部に沿った交差形状で設けられた」とは、連結用凹部及び連結用凸部の断面形状(連結型マットの厚さ方向に垂直な断面の形状)が「十」の字状等、互いに非平行な複数本の帯線状部が交差した形状(交差形状)を為し、前記複数本の帯線状部のそれぞれが、凸条交差部で交差するそれぞれの凸条部(前記一の格子パターンを構成する凸条部)に沿った状態となっていることをいう。
本発明の連結型マットセットでは、上記のように、連結型マットの第一面(連結用凹部及び連結用凸部が設けられる側の面)に肉抜き用凹部を設けたことから、連結型マットを軽量化できるようになっている。このため、連結型マットの運搬性や施工性を向上することが可能となっている。また、肉抜き用凹部は、連結型マットを施工した後の状態にあっても、空間として残るため、施工後の連結型マットのクッション性を高めることも可能になる。
ただし、連結型マットに肉抜き用凹部を設けると、連結型マットの耐久性が低下するおそれがある。この点、本発明の連結型マットセットでは、上記のように、その第一面(連結用凹部及び連結用凸部が設けられる側の面)に格子状の凸条部を残している。このため、その凸条部が補強リブとしての機能を発揮することで、連結型マットに必要な強度を付与することが可能になる。
また、連結型マットに肉抜き用凹部を設けると、嵌合強度の高い(嵌合径や嵌合長の長い)連結用凹部及び連結用凸部を連結型マットに設けにくくなる。この点、本発明の連結型マットセットでは、上記のように、凸条部が交差する凸条交差部に、その凸条交差部に沿った交差形状を為す嵌合用凹部及び嵌合用凸部を設けている。連結型マットにおける凸条部が設けられた箇所は、連結型マットにおける他の箇所よりも肉厚となっている。このため、嵌合用凹部を深く形成して、嵌合用凸部を高く形成することで、嵌合長を長く確保できるようになっている。加えて、嵌合用凹部及び嵌合用凸部を交差形状とすることで、嵌合径(差し渡し)を大きく確保できるようになっている。したがって、嵌合強度の高い連結用凹部及び連結用凸部を設けることも可能となっている。
本発明の連結型マットセットにおいて、それぞれの連結型マットに設ける複数本の凸条部は、格子状を為すのであれば、その具体的な形成パターン(格子パターン)を特に限定されない。また、連結用凹部及び連結用凸部は、凸条交差部に沿った交差形状を為すのであれば、その具体的な形態を特に限定されない。
しかし、肉抜き用凹部を効率的に配置して連結型マットのさらなる軽量化を図ることや、連結用凹部に連結用凸部を嵌め込みやすくして連結型マットの施工性をさらに高めること等を考慮すると、複数本の凸条部が為す格子パターンや、連結用凹部及び連結用凸部は、できるだけシンプルな形態とすることが好ましい。このため、複数本の凸条部を四角格子状に設け、連結用凹部及び連結用凸部を、その四角格子状に設けられた複数本の凸条部の凸条交差部に沿った「十」の字状に設けることが好ましい。
本発明の連結型マットセットにおいて、それぞれの連結型マットに設ける連結用凹部は、有底穴状のもの(連結型マットを貫通しないもの)であってもよいが、連結型マットにおける第一面から第一面とは反対側の面(以下「第二面」という。)まで貫通したもの(連結型マットを貫通したもの)であることが好ましい。この場合、連結用凸部は、連結用凹部に嵌め込んだときに連結型マットの第二面に達する高さで設けることが好ましい。
これにより、連結用凹部と連結用凸部との嵌合長を長く確保して、連結型マットをより強固に連結することが可能になる。また、連結用凹部に連結用凸部を嵌め込んだときに、連結用凸部の先端部が、連結用凹部の逆側(連結型マットの第二面側)から突き出るようにすれば、連結用凸部の先端部を滑り止めとして機能させることも可能になる。すなわち、上向き状態の連結型マットの第二面(下面)から下側に突き出た連結用凸部の先端部を、床面に対して連結型マットが滑らないようにするための滑り止めとして機能させ、下向き状態の連結型マットの第二面(上面)から上側に突き出た連結用凸部の先端部を、その上側を歩く人等が滑らないようにするための滑り止めとして機能させることが可能になる。
本発明の連結型マットセットにおいては、
連結型マットを、
連結型マットの敷設領域における外縁部を除いた箇所に敷くための、同一形状を有する複数枚の基本マットと、
連結型マットの敷設領域の外縁部に敷くための、複数枚の外縁用マットと
で構成することが好ましい。
というのも、本発明の連結型マットセットは、上向き状態の連結型マットの上側に下向き状態の連結型マットを敷くことで施工するものとなっており、連結型マットを2重に敷設することを想定したものとなっている。このため、1種類の連結型マットのみでは、連結型マットの敷設領域の外縁部に、連結型マットが2重に重ならない箇所が出てくる。この場合でも、連結型マットにおけるはみ出た部分(2重になっていない箇所)をカットすれば対処することができ、連結型マットを壁等にピッタリとくっつけた状態で施工する場合等には、逆にそのような施工が好ましいこともある。しかし、連結型マットを壁等から離れた箇所に施工する場合には、連結型マットの敷設領域の外縁部に、段差や凹凸が形成されてしまう。この点、連結型マットとして、上記の基本マットと、上記の外縁用マットとを用意することによって、前記敷設領域における広い範囲を基本マットでカバーしながらも、基本マットが2重にならない前記敷設領域における外縁部を、外縁用マットで処理することが可能になる。
連結型マットとして基本マットと外縁用マットとを用意する場合には、
その外縁用マットを、
前記敷設領域の外縁部における辺部に敷設する辺部用マットと、
前記敷設領域の外縁部における角部に敷設する角部用マットと
で構成することが好ましい。
連結型マットの敷設領域の外縁部における角部は、単純な形状の外縁用マットだけではカバーしきれない箇所が出てくるおそれがあるところ、外縁用マットとして、上記の辺部用マットと、上記の角部用マットとを用意しておけば、前記敷設領域の外縁部における角部を角部用マットで処理することが可能になる。したがって、単純な形状の限られた種類の外縁用マットで、前記敷設領域の外縁部を処理することが可能になる。
また、上記課題は、
厚さ方向一側の面(以下「第一面」という。)に連結用凹部と連結用凸部とが周期的に設けられた連結型マットであって、
第一面に、格子状に交差する複数本の凸条部が残る状態で、複数の肉抜き用凹部が設けられ、
連結用凹部及び連結用凸部が、前記凸条部が交差する部分(以下「凸条交差部」という。)に、凸条交差部に沿った交差形状で設けられた
ことを特徴とする連結型マット
を提供することによっても解決される。
本発明の連結型マットは、上述した本発明の連結型マットセットを構成する連結型マットとして好適に用いることができるものとなっている。
以上のように、本発明によって、強固に連結できるものでありながら、軽量化を図ることもでき、運搬性や施工性を向上することのできる連結型マットを提供することが可能になる。また、クッション性に優れる等、より高機能化された連結型マットを提供することも可能になる。さらに、この連結型マットを含む連結型マットセットを提供することも可能になる。
床面Fに敷設された上向き状態の連結型マットの上面に、下向き状態の連結型マットを重ねている途中の状態を示した斜視図である。 図1における連結型マットのうち、基本マットを示した図で斜視図であって、その基本マットが、(a)上向き状態にあるときと、(b)下向き状態にあるときとをそれぞれ示した図である。 図1における連結型マットのうち、第一の辺部用マットを示した図で斜視図であって、その辺部用マットが、(a)上向き状態にあるときと、(b)下向き状態にあるときとをそれぞれ示した図である。 図1における連結型マットのうち、第二の辺部用マットを示した図で斜視図であって、その辺部用マットが、(a)上向き状態にあるときと、(b)下向き状態にあるときとをそれぞれ示した図である。 図1における連結型マットのうち、第一の角部用マットを示した図で斜視図であって、その角部用マットが、(a)上向き状態にあるときと、(b)下向き状態にあるときとをそれぞれ示した図である。 図1における連結型マットのうち、第二の角部用マットを示した図で斜視図であって、その角部用マットが、(a)上向き状態にあるときと、(b)下向き状態にあるときとをそれぞれ示した図である。 床面Fに敷設された上向き状態の連結型マットの上面に、下向き状態の連結型マットを重ねている途中の状態を示した断面図である。 床面Fに敷設された上向き状態の連結型マットの上面に、下向き状態の連結型マットを全て重ね終えた状態を示した斜視図である。 床面Fに敷設された上向き状態の連結型マットの上面に、下向き状態の連結型マットを全て重ね終えた状態を拡大して示した破断斜視図である。
本発明の連結型マットセット及びそれを構成する連結型マットの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。
1.連結型マットセット
図1は、床面Fに敷設された上向き状態の連結型マット10,20,30,40,50の上面に、下向き状態の連結型マット10を重ねている途中の状態を示した斜視図である。本実施態様の連結型マットセットは、図1に示すように、複数種類の連結型マット10,20,30,40,50で構成されたものとなっている。具体的には、基本マット10と、第一の辺部用マット20と、第二の辺部用マット30と、第一の角部用マット40と、第二の角部用マット50との計5種類の連結型マット10,20,30,40,50で連結型マットセットを構成している。
図2は、基本マット10を示した斜視図であり、図3は、第一の辺部用マット20を示した斜視図であり、図4は、第二の辺部用マット30を示した斜視図であり、図5は、第一の角部用マット40を示した斜視図であり、図6は、第二の角部用マット50を示した斜視図である。各図(a)は、各種の連結型マット10,20,30,40,50が上向き状態にあるときを、各図(b)は、各種の連結型マット10,20,30,40,50が下向き状態にあるときを示している。ここで、「上向き状態」とは、連結型マットの第一面(後述する連結用凸部βが設けられた側の面)が上向きとなる状態を意味し、「下向き状態」とは、連結型マットの第一面が下向きとなる状態を意味している。
各図においては、上向き状態にあるときの、基本マット10、第一の辺部用マット20、第二の辺部用マット30、第一の角部用マット40及び第二の角部用マット50を、それぞれ「基本マット10A」、「第一の辺部用マット20A」、「第二の辺部用マット30A」、「第一の角部用マット40A」及び「第二の角部用マット50A」というように、それぞれの符号に「A」を付して表わしている。一方、下向き状態にあるときの、基本マット10、第一の辺部用マット20、第二の辺部用マット30、第一の角部用マット40及び第二の角部用マット50を、それぞれ「基本マット10B」、「第一の辺部用マット20B」、「第二の辺部用マット30B」、「第一の角部用マット40B」及び「第二の角部用マット50B」というように、それぞれの符号に「B」を付して表わしている。
また、「連結型マット」という語句は、上述した、基本マット10、第一の辺部用マット20、第二の辺部用マット30、第一の角部用マット40又は第二の角部用マット50のうち、いずれか1種類又は複数種類のマットを示すものとして用いている。このため、「連結型マット」を符号付きで表わすと、「連結型マット10,20,30,40,50」になる。しかし、「連結型マット」という語句の全てにその符号を付すと煩わしくなる。このため、以下においては、「連結型マット」に符号を付さずに表わす。
図2に示した基本マット10は、図1に示すように、連結型マットの敷設領域の非外縁部(外縁部を除いた中央部分)に敷くためのものとなっている。図3に示した第一の辺部用マット20及び図4に示した第二の辺部用マット30は、図1に示すように、連結型マットの敷設領域の外縁部における辺部に敷くためのものとなっている。第一の辺部用マット20と第二の辺部用マット30は、後述する連結用凹部α及び連結用凸部βの配置が逆になっていること以外は、同じ形態を有している。図5に示した第一の角部用マット40及び図6に示した第二の角部用マット50は、図1に示すように、連結型マットの敷設領域の外縁部における角部に敷くためのものとなっている。第一の角部用マット40と第二の角部用マット50は、後述する連結用凹部α及び連結用凸部βの配置が逆になっていること以外は、同じ形態を有している。
それぞれの連結型マットの第一面には、図2~6の各図(a)に示すように、複数の連結用凹部αと複数の連結用凸部βとが、所定の配置ピッチで周期的に設けられている。連結用凹部αは、有底穴状(連結型マットを貫通しない状態)のものであってもよいが、本実施態様の連結型マットセットにおいては、連結用凹部αを、連結型マットを厚さ方向に貫通した状態で設けている。このため、図2~6の各図(b)に示すように、連結用凹部αは、連結型マットにおける第一面とは反対側の面(第二面)にも表れている。連結用凹部α及び連結用凸部βの配置は、周期的であれば特に限定されないが、本実施態様の連結型マットセットにおいては、方形格子の格子点となる位置に、連結用凹部αと連結用凸部βとを1つずつ交互に繰り返し設けている。
また、連結型マットのうち、連結型マットの敷設領域の外縁部に敷かれる辺部用マット20,30及び角部用マット40,50には、図3~6の各図(a)に示すように、その第一面にスロープ部Sを形成している。これにより、後掲する図8に示すように、連結型マットの敷設を完了したときに、その敷設領域の外縁部にスロープSを形成して段差を無くすことができる。したがって、歩行者が躓きにくくするだけでなく、台車等の車輪が引っ掛かりにくくすることも可能となっている。
これらの連結型マットで構成される連結型マットセットは、
[1] 図1の基本マット10A、辺部用マット20A,30A及び角部用マット40A,50Aのように、床面F等の敷設面に対して、複数枚の連結型マットを上向き状態で敷き詰めていく。
[2] 図1の基本マット10Bのように、下向き状態の連結型マットを、上記[1]で敷かれた上向き状態の連結型マットのうち2枚以上に跨る状態で、上向き状態の連結型マットの上面に重ねて敷き詰めていく。
ことによって、敷設するものとなっている。
図1の例では、床面Fに対して、方形を為す16枚の連結型マットを4行4列で敷き詰めており、それぞれの連結型マットの角部(頂点部分)で4枚の連結型マットが突き当るようにしているところ、上記[2]の工程では、その4枚の連結型マットが突き当る部分を覆うように、下向き状態の連結型マット10を重ねている。このため、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)は、上向き状態の4枚の連結型マットに跨った状態となるようになっている。
図7は、床面Fに敷設された上向き状態の連結型マット(基本マット10A及び第一の辺部用マット20等)の上面に、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)を重ねている途中の状態を示した断面図である。上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)においては、連結用凸部βが上向きとなっており、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)においては、連結用凸部βが下向きとなっているところ、図7に示すように、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)を重ねる際には、同図の太線矢印で示すように、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)の連結用凸部βを、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)の連結用凹部αに嵌め込むとともに、上向き状態の連結型マット(基本マット10A及び第一の辺部用マット20等)の連結用凸部βを、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)の連結用凹部αに嵌め込む。
これにより、全ての連結型マットの敷設を終えると、それら全ての連結型マットを、互いに固定されて連結された状態とすることができる。図8は、床面Fに敷設された上向き状態の連結型マット(基本マット10A、辺部用マット20A,30A、角部用マット40A,50A)の上面に、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)を全て重ね終えた状態を示した斜視図である。図8の例では、下向き状態の9枚の連結型マット(基本マット10B)を3行3列に敷き詰めている。図9は、図8の連結型マットにおける一部分(敷設領域の角部付近)を拡大して示した破断斜視図である。
敷設を完了した後の連結型マットはいずれも、それぞれの連結型マットの上面又は下面が、他の連結型マットの下面又は上面に重なり、当該他の連結型マットに対して面で接触した状態となっていることに加えて、その重なり部分にある連結用凹部αと連結用凸部βとの嵌合によって、上下方向に連結された状態となっている。このため、敷設後の連結型マットの上側に荷重が掛かっても、連結用凸部βと連結用凹部αとの嵌合がさらに深くなるようになっている。したがって、連結型マットの連結が外れにくくなっている。
以上で説明した本発明の連結型マットセットは、連結する連結型マットの枚数又は配置を変更することによって、敷設形態を変更することができるようになっている。連結型マットの敷設形態は、図8に示した正方形状に限らず、長方形状としたり、「L」字状や「T」字状や「H」字状等とすることもできる。さらに、外縁用マット(辺部用マット20,30及び角部用マット40,50)の平面視形状を、曲線を有する形状とすれば、連結型マットの敷設形態を、円形や楕円形とすることもできる。
2.連結型マット
以上で述べたように、本発明の連結型マットセットは、複数枚の連結型マットで構成される。以下、連結型マットの特徴について説明する。
それぞれの連結型マットの第一面(連結用凸部βが設けられる側の面)には、図2~6の各図(a)に示すように、格子状に交差する複数本の凸条部δ,δが残る状態で、複数の肉抜き用凹部εが設けられている。換言すると、凸条部δ,δで形成される格子の目となる部分(肉抜き用凹部ε)で連結型マットの肉抜きを行っている。これにより、連結型マットを軽量化できる。したがって、連結型マットの運搬性や施工性を向上することができる。また、肉抜き用凹部εは、図9に示すように、連結型マットを施工した後の状態にあっても、空間として残るため、施工後の連結型マットのクッション性を高めることも可能となっている。ただし、連結型マットの肉抜きを行うと、連結型マットの強度や耐久性が低下するおそれがある。この点、本発明の連結型マットでは、凸条部δ,δが補強リブとして働くことで、連結型マットの強度を維持している。
肉抜き用凹部εの深さは、特に限定されないが、浅くしすぎると、肉抜きによる軽量化の効果が小さくなる。また、連結型マットのクッション性を高めにくくなる。このため、肉抜き用凹部εの深さは、連結型マットにおける凸条部δ,δが形成された部分(連結用凹部β及び連結用凸部βが設けられた箇所を除く。以下同じ。)の厚さの0.1倍以上とすることが好ましい。肉抜き用凹部εの深さは、連結型マットにおける凸条部δ,δが形成された部分の厚さの0.3倍以上とすることがより好ましく、0.5倍以上とすることがさらに好ましい。
ただし、肉抜き用凹部εを深くしすぎると、連結型マットにおける肉抜き用凹部εを設けた部分が薄くなり、その部分の強度が低下する。このため、肉抜き用凹部εの深さは、連結型マットにおける凸条部δ,δが形成された部分の厚さの0.9倍以下に抑えることが好ましい。具体的な深さは、連結型マットの用途や素材等によっても異なるが、連結型マットにおける肉抜き用凹部εを設けた部分の厚さが、少なくとも0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは、1.5mm以上残る深さで、肉抜き用凹部εを設けるとよい。
凸条部δと凸条部δの向きは、互いに交差するのであれば(互いに非平行であれば)、特に限定されない。本実施態様の連結型マットにおいては、凸条部δが縦方向(図2~6の各図(a)の紙面に向かって左下から右上に向かう方向)に延び、凸条部δが横方向(図2~6の各図(b)の紙面に向かって左上から右下に向かう方向)に延びており、凸条部δと凸条部δとを直交させている。加えて、複数本の凸条部δの配置ピッチは、複数本の凸条部δの配置ピッチに一致させている。このため、凸条部δと凸条部δは、正方格子を形成している。
ただし、本実施態様の連結型マットでは、図2~6の各図(a)に示すように、連結型マットの第一面には、斜め方向(凸条部δ,δに対して傾斜した方向)にも、凸条部δ,δを設けている。このため、凸条部δと凸条部δとで形成される格子の目(肉抜き用凹部ε)は、凸条部δ,δによって直下三角形状に分割されている。また、連結型マットの第二面にも、図2~6の各図(b)に示すように、斜め方向の凸条部δ,δを設けている。これら凸条部δ~δによって、基本マット10の強度をさらに高めることができる。加えて、凸条部δ,δが設けられた第二面は、床面に置く面又は歩行する面となるため、凸条部δ,δは、滑り止めとして機能させることもできる。
ところで、上記のように、連結型マットの肉抜きを行うと、嵌合強度の高い(嵌合径や嵌合長の長い)連結用凹部α及び連結用凸部βを連結型マットに形成しにくくなる。この点、本発明の連結型マットセットでは、図2~6の各図(a)に示すように、凸条部δ,δが交差する凸条交差部に、その凸条交差部に沿った交差形状(同図の例においては「十」の字状)を為す嵌合用凹部β及び嵌合用凸部αを設けている。連結型マットにおける凸条部δ,δが設けられた箇所は、連結型マットにおける他の箇所よりも肉厚となっている。このため、嵌合用凹部αを深く形成して、嵌合用凸部βを高く形成することができ、嵌合用凹部α及び嵌合用凸部βの嵌合長を長く確保できるようになっている。加えて、嵌合用凹部α及び嵌合用凸部βを交差形状とすることで、嵌合径(「十」の字の差し渡し)を大きく確保している。
既に述べたように、本実施態様の連結型マットにおける第一面には、凸条部δ,δだけでなく、斜め方向の凸条部δ,δも設けたところ、連結用凹部α及び連結用凸部βは、凸条部δ,δに加えて、凸条部δ,δにも沿う交差形状に設けてもよい。しかし、この場合には、連結用凹部α及び連結用凸部βの形状が複雑になる。連結用凹部α及び連結用凸部βの形状が複雑になると、連結用凹部αと連結用凸部βとの接触面積が広くなるため、連結用凹部αと連結用凸部βの嵌合強度は高まるものの、連結用凹部αに連結用凸部βを嵌め込みにくくなり、連結型マットの施工性が低下するおそれがある。このため、施工性を考慮すると、連結用凹部α及び連結用凸部βは、できるだけシンプルな交差形状とすることが好ましい。本実施態様の連結型マットでは、連結用凹部α及び連結用凸部βを最もシンプルな交差形状である「十」の字状としている。
連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチ(一の連結用凹部αが設けられた凸条交差部の中心から、当該一の連結用凹部の隣の連結用凸部βが設けられた凸条交差部の中心までの水平距離のこと。以下同じ。)は、連結型マットの寸法等によっても異なり、特に限定されない。しかし、この配置ピッチが短すぎると、連結用凹部α及び連結用凸部βが密に配されすぎ、連結型マットの連結作業が煩わしくなるおそれがある。このため、連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチは、3cm以上とすることが好ましく、5cm以上とすることがより好ましい。連結型マット(特に基本マット10)の寸法がある程度あり、それぞれの基本マット10に、連結用凹部α及び連結用凸部βを、2行2列以上(辺部用マット20,30の場合で2行1列以上乃至は1行2列以上、角部用マット40,50の場合で1行1列以上)に配置できるのであれば、連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチは、10cm以上とさらに長くすることもできる。連結用凹部α及び連結用凸部βは、それぞれの基本マット10に4行4列以上(辺部用マット20,30の場合で4行2列以上乃至は2行4列以上、角部用マット40,50の場合で2行2列以上)に配置することもできる。
ただし、連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチを長くしすぎると、連結用凹部α及び連結用凸部βがまばらになり、連結型マットの連結強度が低下するおそれがある。このため、連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチは、30cm以下とすることが好ましい。連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチは、20cm以下とすることがより好ましく、15cm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様の連結型マットセットにおいて、連結用凹部αと連結用凸部βの配置ピッチは、約12.5cmとしている。
また、本実施態様の連結型マットにおいては、既に述べたように、連結用凹部αを貫通させたところ、この連結用凹部αに嵌め込む連結用凸部βの高さを、連結用凹部αの深さ(貫通長)よりも大きく設定している。このため、図7に示すように、連結用凹部αに対して連結用凸部βを嵌め込むと、同図における段差Hに示すように、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)における連結用凸部βの先端部(上端部)が、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)の上面から突出するとともに、同図における段差Hに示すように、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)における連結用凸部βの先端部(下端部)が、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)の下面から突出するようになっている。
連結用凸部βにおける、連結用凹部αから突出した部分(連結用凸部βの先端部)は、上述した凸条部δ,δと同様、滑り止めとして機能する。すなわち、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)における連結用凸部βの先端部(段差Hで表わされる部分)は、敷設後の連結型マットの上側を歩く人が滑りにくくするための滑り止めと機能する。一方、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)における連結用凸部βの先端部(段差Hで表わされる部分)は、敷設後の連結型マットが、床面F等の敷設面に対して滑り動かないようにするための滑り止めとして機能する。このように、本発明の連結型マットセット及びそれを構成する連結型マットは、滑り止めの機能が高められたものとなっている。
ただし、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)の下面における連結用凸部βに重なる箇所と床面F(敷設面)との間に隙間があると、その連結用凸部βの先端部(上端部)に下向きの荷重が掛かったときに、その隙間に相当する距離だけ、連結用凸部βの先端部(上端部)が下側に移動し、段差Hが小さくなるおそれがある。したがって、その連結用凸部βが所望の滑り止め機能を発揮しにくくなるおそれがある。
このため、本実施態様の連結型マットセットにおいては、図7に示すように、連結型マットの第二面(連結用凸部βが設けられていない側の面)における連結用凸部βに重なる箇所に、連結用凸部βの先端部と同一の外周形状を有する支持用凸部γ(段差Hで表わされる部分)を設けている。これにより、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)の連結用凸部βの先端部に下向きの荷重が掛かっても、その部分を支持用凸部γで下側から支持し、その連結用凸部βが下側に移動しないようにすることができる。
この支持用凸部γも、滑り止めとして機能させることができる。すなわち、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)の第二面(下面)にある支持用凸部γ(図7の段差Hで表わされる部分)は、その連結型マットが敷設面に対して滑り動かないようにするための滑り止めとして機能する。また、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)では、この支持用凸部γは、連結型マットの上面に形成されることになるため、連結型マットの上側を歩く人が滑らないようにするための滑り止めとして機能する。
また、本実施態様の連結型マットセットにおいては、図2~6に示すように、連結型マットの第二面における、連結用凸部βと重ならない箇所にも、支持用凸部γを設けている。この支持用凸部γは、連結用凸部βの先端部や支持用凸部γと同じ外周形状を有している。この支持用凸部γも、連結型マットを支持するとともに、滑り止めとして機能する部分となっている。連結用凸部βの先端部と、支持用凸部γと、支持用凸部γは、図8にも表わしている。図8では、これらが峻別できるよう、連結用凸部βの先端部を目の細かい網掛けハッチングで示しており、支持用凸部γを白抜きで示しており、支持用凸部γを目の大きな網掛けハッチングで示している。
連結用凹部αに連結用凸部βを嵌め込んだときにおける連結用凸部βの先端部の突出量(図7における段差H,Hの高さ。以下同じ。)は、特に限定されない。しかし、この突出量が小さすぎると、連結用凸部βの先端部による滑り止め効果が奏されにくくなる。このため、連結用凸部の先端部の突出量は、1mm以上とすることが好ましい。連結用凸部の先端部の突出量は、1.5mm以上とすることがより好ましく、1.7mm以上とすることがさらに好ましい。
ただし、連結用凸部βの先端部の突出量を大きくしすぎると、連結用凸部βの先端部に躓きやすくなるおそれがある。また、連結用凸部βの強度を維持することが難しくなるおそれもある。このため、連結用凸部βの先端部の突出量は、10mm以下とすることが好ましい。連結用凸部βの先端部の突出量は、7mm以下とすることがより好ましく、5mm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様の連結型マットセットにおいて、連結用凸部βの先端部の突出量は、約2mmとしている。支持用凸部γ,γの高さ(図7における段差H,Hの高さ)は、通常、連結用凸部βの先端部の突出量と同じとされる。
連結型マットの平面視形状は、その種類(基本マット10、辺部用マット20,30又は角部用マット40,50のうちいずれであるか)等によって異なり、特に限定されないが、通常、方形等の敷き詰め可能な形状とされる。本実施態様の連結型マットセットにおいて、基本マット10の平面視形状は、正方形となっている。また、辺部用マット20,30の平面視形状は、長方形となっており、その長方形の長辺の長さは、基本マット10の平面視形状である正方形の一辺の長さと等しくなっている。さらに、角部用マット40,50の平面視形状は、正方形となっており、その正方形の一辺の長さは、辺部用マット20,30の平面視形状である長方形の短辺の長さと等しくなっている。
連結型マットの寸法も、その種類(基本マット10、辺部用マット20,30又は角部用マット40,50のうちいずれであるか)や形状等によっても異なり、特に限定されない。しかし、それぞれの連結型マットを小さくしすぎると、連結型マットの敷設作業が煩わしくなるおそれがある。また、連結用凹部αや連結用凸部βの数を確保しにくくなる。このため、それぞれの連結型マットの一辺の長さは、20cm以上とすることが好ましく、30cm以上とすることがより好ましい。連結型マットの面積は、200cm以上とすることが好ましく、400cm以上とすることが好ましい。
ただし、それぞれの連結型マットを大きくしすぎると、連結型マットの運搬や保管や敷設が容易に行えなくなるおそれがある。このため、それぞれの連結型マットの一辺の長さは、2m以下とすることが好ましい。それぞれの連結型マットの一辺の長さは、1.5m以下とすることがより好ましく、1.2m以下とすることがさらに好ましい。連結型マットの面積は、4m以下とすることが好ましく、2m以下とすることがより好ましい。
連結型マットの全体厚さ(連結用凸部βが設けられた部分の厚さ。以下同じ。)も、特に限定されない。しかし、連結型マットを薄くしすぎると、連結型マットの強度が低下するおそれがある。このため、連結型マットの全体厚さは、5mm以上とすることが好ましく、10mm以上とすることがより好ましく、15mm以上とすることがさらに好ましい。ただし、連結型マットを厚くしすぎると、連結型マットを軽量化しにくくなる。このため、連結型マットの全体厚さは、50mm以下とすることが好ましく、30mm以下とすることがより好ましい。本実施態様の連結型マットセットにおいては、連結型マットの全体厚さを、約20mm(連結用凸部βが設けられていない部分の厚さでいえばその半分の約10mm)としている。
連結型マットの成形材料も、その用途等によっても異なり、特に限定されない。連結型マットの成形材料としては、樹脂材料や金属材料等を使用することもできるが、連結型マットに弾力性を付与して敷設面の凹凸に追従しやすくすることや、緩衝性や防音性を高めること等を考慮すると、ゴム材料を使用すると好ましい。ゴム材料としては、天然ゴムや各種の合成ゴム等を使用することができるが、耐候性や耐久性に優れるゴム材料を使用すると好ましい。例えば、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、シリコンゴム(Si)等のゴム材料を、連結型マットの成形材料として好適に使用することができる。
連結型マットセットを構成する連結型マットは、その全てを同じ材料で形成してもよいが、一部の連結型マットを異なる材料で形成することもできる。例えば、基本マット10をゴム製とし、辺部用マット20,30及び角部用マット40,50を金属製とすることができる。また、上向き状態で配される基本マット10Aをゴム製とし、下向き状態で配される基本マット10Bを金属製とすると、敷設後の連結型マット10にダンパー機能を持たせることも可能になる。
また、連結型マットセットを構成する連結型マットは、その全てを同じ色としてもよいが、一部の連結型マットを異なる色にしてもよい。例えば、外縁用マット(辺部用マット20,30及び角部用マット40,50)を1つおきに交互に色を変える(例えば、黄色のものと黒色のものとが交互になるようにする)と、敷設後の連結型マットを目立たせることが可能になり、その上を通過しようとする者の注意を促すことが可能になる。また、上向き状態の連結型マット(基本マット10A等)における連結用凸部βの先端部は、図8に示すように、下向き状態の連結型マット(基本マット10B)の連結用凹部αを通じて歩行者等が視認できる状態となる。このため、上向き状態で敷き詰められる連結型マット(基本マット10A等)と下向き状態で敷き詰められる連結型マット(基本マット10B)とのうち、いずれか一方を黄色とし、他方を黒色とする等、上向き状態の連結型マットと下向き状態の連結型マットとで色を変えことによっても、敷設後の連結型マットを目立たせることが可能になる。敷設後の連結型マット10の上面には、メッセージや図形等が記された板やシートを貼り付けてもよい。
3.用途
本発明の連結型マットは、その用途を特に限定されない。本発明の連結型マットは、室内等の床面に敷くフロアマットや、家屋や店舗等の入口に敷くエントランスマットとして好適に使用することができる。また、本発明の連結型マットは、[1]重量物が載っても連結が外れにくい、[2]設置面に対して動きにくい、[3]その上を歩行又は走行する人や物が滑りにくい、という特徴を有するため、特殊な用途でも好適に使用することができる。例えば、フォークリフトや台車等が走行する工場や倉庫等の各種事業施設の床面に対しても好適に使用することができる。また、トラックや重機等が走行する工事現場の路面や地面に対しても好適に使用することができる。未舗装の地面のぬかるみを防止するための仮敷きマットとしても好適に使用することができる。さらに、道路や駐車場で通行車両の注意を促したり、車両のスピードを低下させたりするためのハンプ用マットとしても好適に使用することができる。
10 基本マット(連結型マット)
10A 上向き状態の基本マット
10B 下向き状態の基本マット
20 第一の辺部用マット(連結型マット)
20A 上向き状態の第一の辺部用マット
20B 下向き状態の第一の辺部用マット
30 第二の辺部用マット(連結型マット)
30A 上向き状態の第二の辺部用マット
30B 下向き状態の第二の辺部用マット
40 第一の角部用マット(連結型マット)
40A 上向き状態の第一の角部用マット
40B 下向き状態の第一の角部用マット
50 第二の角部用マット(連結型マット)
50A 上向き状態の第二の角部用マット
50B 下向き状態の第二の角部用マット
α 連結用凹部
β 連結用凸部
γ 支持用凸部
γ 支持用凸部
δ 格子パターン
δ 縦方向の凸条部
δ 横方向の凸条部
δ 斜め方向の凸条部
δ 斜め方向の凸条部
ε 肉抜き用凹部
S スロープ
F 床面(敷設面)

Claims (5)

  1. 厚さ方向一側の面(以下「第一面」という。)に連結用凹部と連結用凸部とが周期的に設けられた複数枚の連結型マットで構成され、
    第一面が上向きとなる状態で敷き詰められた連結型マット(以下「上向き状態の連結型マット」という。)のうち2枚以上の上側に跨る状態で、第一面を下向きにした連結型マット(以下「下向き状態の連結型マット」という。)を敷き詰めるとともに、
    上向き状態の連結型マットの連結用凸部を下向き状態の連結型マットの連結用凹部に嵌め込み、下向き状態の連結型マットの連結用凸部を上向き状態の連結型マットの連結用凹部に嵌め込むことによって、
    上向き状態の連結型マットを下向き状態の連結型マットで連結して、下向き状態の連結型マットを上向き状態の連結型マットで連結できるようにした
    連結型マットセットであって、
    それぞれの連結型マットの第一面に、格子状に交差する複数本の凸条部が残る状態で、複数の肉抜き用凹部が設けられ、
    連結用凹部及び連結用凸部が、それぞれの連結型マットにおける前記凸条部が交差する部分(以下「凸条交差部」という。)に、凸条交差部に沿った交差形状で設けられた
    ことを特徴とする連結型マットセット。
  2. 前記複数本の凸条部が四角格子状を為し、
    連結用凹部及び連結用凸部が、凸条交差部に沿った「十」の字状に設けられた
    請求項1記載の連結型マットセット。
  3. 連結用凹部が、連結型マットにおける第一面から第一面とは反対側の面(以下「第二面」という。)まで貫通した状態で設けられ、
    連結用凸部が、連結用凹部に嵌め込んだときに連結型マットの第二面に達する高さで設けられた
    請求項1又は2記載の連結型マットセット。
  4. 連結型マットが、
    連結型マットの敷設領域における外縁部を除いた箇所に敷くための、同一形状を有する複数枚の基本マットと、
    連結型マットの敷設領域の外縁部に敷くための、複数枚の外縁用マットと
    で構成された請求項1~3いずれか記載の連結型マットセット。
  5. 外縁用マットが、
    前記敷設領域の外縁部における辺部に敷設する辺部用マットと、
    前記敷設領域の外縁部における角部に敷設する角部用マットと
    で構成された請求項4記載の連結型マットセット。
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