JP7376065B2 - コーヒーチェリー素材 - Google Patents

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Description

本発明は、植物由来素材を有効成分とする機能性組成物に関し、より詳細には、コーヒーチェリー素材を有効成分とする機能性組成物に関する。
コーヒー豆の原料は、コーヒーノキ属(Coffea属)に属するコーヒーノキの果実であり、熟すとさくらんぼ様の赤い実であることからコーヒーチェリーと呼ばれている。コーヒーチェリーのうちの種子の部分が、乾燥、発酵、ロースト等の工程を経てコーヒー豆となるが、種子を取り出した後に残る、果皮、果肉、パーチメント等の残渣については、一般に利用価値がなく廃棄されている。世界で年間に2千万~3千万トンの廃棄が生じており、一部では食品素材等としての利用が提案されているものの(特許文献1~5参照)、あまり有効活用されていないのが現状である。
特表2006-513722号公報 特開2013-227418号公報 特表2016-512024号公報 特表2016-513964号公報 特開2018-46855号公報
本発明の目的は、コーヒーチェリー素材の新たな機能性を見出すことにある。そして、これにより、コーヒーチェリー素材の利用の促進を図ることにある。
上記目的を達成するため、本発明者らが鋭意研究した結果、コーヒーチェリー素材に生体機能の改善にかかる機能性を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、第1の観点として、コーヒーチェリー素材を有効成分とすることを特徴とする生体機能改善用組成物を提供するものである。
また、本発明は、第2の観点として、コーヒーチェリー素材を有効成分とすることを特徴とする暑熱ストレス軽減用組成物を提供するものである。
また、本発明は、第3の観点として、コーヒーチェリー素材を有効成分とすることを特徴とする生殖機能改善用組成物を提供するものである。
また、本発明は、第4の観点として、コーヒーチェリー素材を有効成分とすることを特徴とする精子機能改善用組成物を提供するものである。
また、本発明は、第5の観点として、コーヒーチェリー素材を有効成分とすることを特徴とする受胎率改善用組成物を提供するものである。
また、本発明の限定されない態様においては、上記第1~5の観点のいずれかの組成物において、前記コーヒーチェリー素材は、コーヒーチェリーの種子を除いた残渣を乾燥粉末状にした素材であることが好ましい。
また、本発明の他の限定されない態様においては、上記第1~5の観点のいずれかの組成物において、該組成物は、飲食品、飲食品用添加物、医薬品、医薬品用添加物、サプリメント、動物飼料、又は動物飼料用添加物の形態であることが好ましい。
また、本発明は、第6の観点として、コーヒーチェリー素材を有効成分とすることを特徴とする家畜動物の不妊の予防・改善用組成物を提供するものである。
また、本発明の限定されない態様においては、上記第6の観点の組成物において、前記コーヒーチェリー素材は、コーヒーチェリーの種子を除いた残渣を乾燥粉末状にした素材であることが好ましい。
また、本発明は、第7の観点として、コーヒーチェリー素材を家畜動物に投与することを特徴とする該家畜動物の不妊の予防・改善のための方法を提供するものである。
また、本発明の限定されない態様においては、上記第7の観点の方法において、前記コーヒーチェリー素材は、コーヒーチェリーの種子を除いた残渣を乾燥粉末状にした素材であることが好ましい。
また、本発明は、第8の観点として、コーヒーチェリー素材の、家畜動物用飼料の調製のための使用を提供するものである。
また、本発明の限定されない態様においては、上記第8の観点の使用において、前記コーヒーチェリー素材は、コーヒーチェリーの種子を除いた残渣を乾燥粉末状にした素材であることが好ましい。
また、本発明は、第9の観点として、コーヒーチェリー素材を固形分換算で0.01質量%以上2質量%以下含有する家畜動物用飼料を提供するものである。
また、本発明の限定されない態様においては、上記第9の観点の家畜動物用飼料において、前記コーヒーチェリー素材は、コーヒーチェリーの種子を除いた残渣を乾燥粉末状にした素材であることが好ましい。
本発明によれば、コーヒーチェリー素材を利用して、種々機能性の高められた組成物、例えば、生体機能改善用組成物、暑熱ストレス軽減用組成物、生殖機能改善用組成物、精子機能改善用組成物、受胎率改善用組成物、家畜動物の不妊の予防・改善用組成物、家畜動物用飼料等を提供することができる。また、これら組成物は、飲食品、飲食品用添加物、医薬品、医薬品用添加物、サプリメント、動物飼料、動物飼料用添加物等の形態で利用することができる。よって、これにより、コーヒーチェリー素材の利用の促進を図ることができる。
試験例1において、各試験群のマウスについて(各試験群は、投与量30mg/kg体重、100mg/kg体重、又は300mg/kg体重で実施)、精巣DNAの断片化を調べた結果を示す図表である。 試験例2において、各試験群のマウスについて、精巣組織の精細管の形態を調べた結果を示す図表であり、図2(a)は精巣組織切片のHE染色標本の一例を示す顕微鏡写真であり、図2(b)は異常精細管の割合を調べた結果を示す図表である。 試験例3において、各試験群のマウスについて、精巣内因子のGSS (Glutathione synthase)、GPx1 (Glutathione peroxidase)、Catalase、Sod2 (Superoxide dismutase-2)、Ho-1 (Heme oxygenase-1)のmRNAの定量解析を行った結果を示す図表である。 試験例3において、各試験群のマウスについて、精巣内因子のPrdx6 (Peroxiredoxin-6)、Hspa1l (Heat shock protein 1l)、Hspa2 (Heat shock protein a2)、Hspa1a (Heat shock protein 1a)、Hsp40 (Heat shock protein 40)のmRNAの定量解析を行った結果を示す図表である。 試験例4において、各試験群のマウスについて、精巣内因子のCatalase、GPx1 (Glutathione peroxidase)、GR (Glutathione reductase)、Sod (Superoxide dismutase)の抗酸化酵素の酵素活性解析を行った結果を示す図表である。 試験例5において、各試験群のマウスについて、暑熱ストレスの負荷を実施したときから24時間後の精子を採取して、精子運動解析システムにより、精子濃度(Sperm concentration)、精子運動率(Sperm motility)、運動精子濃度 (Motile sperm concentration)、直線速度(Straight-line velocity)、曲線速度(Curvilinear velocity)の各パラメーターについて、機能評価を行った結果を示す図表である。 試験例5において、各試験群のマウスについて、暑熱ストレスの負荷を実施したときから24時間後の精子を採取して、精子運動解析システムにより、平均速度(Average path velocity)、頭部振幅(Amplitude of lateral head displacement)、プログレッシブ精子比率(プログレッシブ精子:直線速度≧50m/sかつ直線性≧75%)、プログレッシブ精子濃度(プログレッシブ精子:直線速度≧50m/sかつ直線性≧75%)の各パラメーターについて、機能評価を行った結果を示す図表である。 試験例6において、各試験群のマウスについて、暑熱ストレスの負荷を実施したときから28日後の精子を採取して、精子運動解析システムにより、精子濃度(Sperm concentration)、精子運動率(Sperm motility)、運動精子濃度 (Motile sperm concentration)、直線速度(Straight-line velocity)、曲線速度(Curvilinear velocity)、平均速度(Average path velocity)の各パラメーターについて、機能評価を行った結果を示す図表である。 試験例6において、各試験群のマウスについて、暑熱ストレスの負荷を実施したときから28日後の精子を採取して、精子運動解析システムにより、頭部振幅(Amplitude of lateral head displacement)、プログレッシブ精子比率(プログレッシブ精子:直線速度≧50m/sかつ直線性≧75%)、プログレッシブ精子濃度(プログレッシブ精子:直線速度≧50μm/sかつ直線性≧75%)の各パラメーターについて、機能評価を行った結果を示す図表である。 試験例7において、各試験群のマウスから採取した精子にin vitroで暑熱ストレスを負荷したときの精子について、精子運動解析システムにより、直線速度(Straight-line velocity)、曲線速度(Curvilinear velocity)、平均速度(Average path velocity)の各パラメーターについて、機能評価を行った結果を示す図表である。 試験例8において、各試験群のマウスについて、雌ICRマウスとの体外受精を実施したときの各胚ステージへの発生率を調べた結果を示す図表である。 試験例9において、各試験群のマウスについて、雌ICRマウスとの交配実験を実施したときの受胎率、産仔数、生存産仔数、産仔重量、生存産仔重量を調べた結果を示す図表である。
本発明に用いるコーヒーチェリー素材の基原は、コーヒーノキ属(Coffea属)に属する植物(以下、「コーヒーノキ」という場合がある。)であればよく、一般にコーヒー豆の品種として知られているアラビカ種、カネフォラ種、コンジェンシス種、リベリカ種等に属する植物であってよく、あるいはその他の属種に属する植物であってよい。
本発明に用いるコーヒーチェリー素材の基原にかかる植物部位としては、コーヒーノキの果実の部位である。果実(以下、「コーヒーチェリー」という場合がある。)の全体であってもよく、あるいはコーヒー豆に利用される種子の部分を除く、果実全体のうちの部分的な構成部位の1種ないしその2種以上の混合であってもよい。すなわち、果実全体のうちの果皮、果肉、ペクチン層、パーチメント、シルバースキン、センターカット、茎等の部分的部位の1種、ないしその2種以上の混合であってもよい。例えば、典型的なコーヒー豆の製造では、副産物として種子の部分が除かれた部分的部位が生じ、通常それは廃棄処分となるため比較的安価に入手可能である。本発明に用いるコーヒーチェリー素材は、そのようなコーヒーチェリー残渣を基原としてもよい。
本明細書中において示された試験結果によれば、上記コーヒーチェリー素材は、ヒト又は動物に対して好ましい機能性を発揮し得る素材である。すなわち、コーヒーチェリー残渣の乾燥粉末体を用いて、種々の試験により、暑熱ストレス軽減等の機能性が確認されている。ただし、本発明に用いるコーヒーチェリー素材の形態は、その機能性を発現するための関与成分を含有するものであればよく、実施した試験の形態に限らない。例えば、上記した基原が乾燥処理前の状態のコーヒーチェリー残渣で提供された場合には、それを乾燥前の状態でコーヒーチェリー素材として用いてもよく、実施した試験と同様にして、コーヒーチェリー残渣を乾燥させたもの又はその粉末体としてから用いてもよい。あるいは、上記した基原から適当な溶媒により抽出して調製された抽出物の形態や、上記した基原を圧搾して調製した搾汁液の形態で、これを本発明に用いるコーヒーチェリー素材として用いてもよく、更にはそのような抽出液や搾汁液を濃縮、乾燥、粉末化等したうえで、本発明に用いるコーヒーチェリー素材として用いてもよい。また、一次的なコーヒーチェリー素材に対して当業者に周知の分画、精製の手段等により、所望の分画、精製等が施されてなるコーヒーチェリー素材を調製して用いてもよい。そのような場合には必要に応じて、本明細書中において示された試験結果が導出された試験方法に準じて、適宜所望する効果の観点から、分画、精製等が施されてなるコーヒーチェリー素材中に関与成分を必要的に含有するかどうか、その品質を確認することも可能である。
抽出に使用する溶媒としては、水、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭素類等が挙げられる。アルコール類としては、エタノール、メタノール、プロパノール等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸エチル等が挙げられる。ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。エステル類としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸エチル等が挙げられる。エーテル類としては、ジエチルエーテル等が挙げられる。ハロゲン化炭素類としては、クロロホルム、ジクロロメタン等が挙げられる。また、それら有機溶媒と水との混合による含水有機溶媒等であってもよい。特に、本発明のコーヒーチェリー素材をヒト又は動物に経口的に投与する観点からは、水、エタノール、又は含水エタノール等の溶媒を用いて抽出した抽出物が好ましく例示され得る。
本発明に用いるコーヒーチェリー素材は、固体状、液状(ジュース)、ペースト状、ゲル状、油状、エマルジョン等いずれの形態であってもよい。特に、乾燥粉末状に調製した調製物であれば、取り扱いが容易であり、輸送や保管にコストがかからない。乾燥粉末状への調製は、溶媒留去、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等の通常当業者に周知の手段によりに乾燥させたり、解塊装置、粉砕装置、微粉砕装置等の通常当業者に周知の手段によりに粉末化したりしてもよい。また、本発明の限定されない態様としては、このような所定形態への調製の際、もしくはそれとともに、デキストリン等の乾燥助剤やショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤を添加してもよい。また、本発明の限定されない他の態様としては、このような所定形態への調製の際、もしくはそれとともに、コーヒーチェリー素材は、ロースト等の加熱処理が施されていてもよい。
本発明は、上記したコーヒーチェリー素材をヒト又は動物に投与して、それを投与したヒト又は動物の生体機能に好ましい影響を与える目的で用いる組成物を提供するものである。以下、本発明にかかる特定の目的にために用いる組成物を、総じて「機能性組成物」という場合がある。
本発明にかかる機能性組成物は、上記コーヒーチェリー素材を、ヒト又は動物の生体に作用させるようにして用いる。その投与形態としては、経口、静脈、経腸、経鼻、腹腔、経皮、経肺、口腔、皮膚外用等、いずれの投与形態でもあり得る。この場合、その各種の投与形態に適するように、適宜適当な製剤的基材等ともに、周知の製剤手段により、上記コーヒーチェリー素材を含有せしめるよう調製された剤形的形態をなしてもよい。例えば、粉末、顆粒、ソフトカプセル、錠剤、顆粒剤、散剤、液剤、ハードカプセル剤、ゼリー状剤、トローチ剤、口腔内崩壊剤、注射剤、吸引剤、坐剤、塗布剤等の剤形的形態中に、上記コーヒーチェリー素材を含有せしめて用いることに、特に制限はない。
本発明にかかる機能性組成物は、日常の服用のし易さの観点からは、経口的に摂取するように用いられることが好ましい。そのため必要に応じて、経口摂取用として許容される基材や担体を用いて、粉末、顆粒、ソフトカプセル、錠剤、顆粒剤、散剤、液剤、ハードカプセル剤、ゼリー状剤、トローチ剤、口腔内崩壊剤等の経口摂取用組成物の形態とすることができる。
投与量については、所望する機能性の種類や、適用するヒト又は動物の年齢、性別、健康状態等の条件に応じて適宜設定すればよく、一概ではないが、例えば、ヒトに経口的な投与を実施する場合には、成人1日当たり、上記コーヒーチェリー素材をその固形分換算で100mg~20gの範囲で投与することができ、より典型的には300mg~10gの範囲で投与することができ、更により典型的には600mg~10gの範囲で投与することができる。また、畜産動物としてウシに経口的な投与を実施する場合には、成体1日当たり、上記コーヒーチェリー素材をその固形分換算で100mg~80gの範囲で投与することができ、より典型的には300mg~30gの範囲で投与することができ、更により典型的には600mg~10gの範囲で投与することができる。
本発明にかかる機能性組成物中の上記コーヒーチェリー素材の含有量としては、所望の投与形態や投与量に応じて適宜決定され得るが、典型的に上記コーヒーチェリー素材を、その固形分換算で1質量%~100質量%含有する形態であってよい。その上限としては100質量%でもよいが、典型的には90質量%以下であってもよく、より典型的には80質量%以下であってもよく、更により典型的には60質量%以下であってもよく、とくに典型的には40質量%以下であってもよく、もっとも典型的には10質量%以下であってもよい。その下限としては1質量%でもよいが、典型的には5質量%以上であってもよく、より典型的には10質量%以上であってもよく、更により典型的には20質量%以上であってもよく、とくに典型的には40質量%以上であってもよく、もっとも典型的には80質量%以上であってもよい。
本発明にかかる機能性組成物は、特には、健常なヒト又は動物に適用されることが好ましい。
本発明にかかる機能性組成物の使用形態としては、その作用効果を損なわない限り、特に制限はない。例えば、飲食品、飲食品用添加物、医薬品、医薬品用添加物、サプリメント、動物飼料、動物飼料用添加物などの各種の形態で、あるいはそれら製品と組み合わせて使用され得る。ここで、飲食品用添加物、医薬品用添加物、ないし動物飼料用添加物とは通常当業者に理解される意義と同義であり、それぞれ飲食品、医薬品、ないし動物飼料を調製するときに配合する目的で提供される添加物製品等を含む意味である。
上記機能性組成物は、本明細書中において示される試験結果によれば、特に、暑熱ストレス軽減用、生殖機能改善用、精子機能改善用、受胎率改善用等の生体機能改善用の目的に供される組成物として提供さることが好ましい。
ここで、「暑熱ストレス軽減用」とは、通常当業者に理解される意義と同義であり、具体的には、例えば、日本の夏の季節など、ヒト又は動物が高温多湿の環境に曝されると、生体では酸化ストレスに変換され、食欲不振や不眠のような夏バテのような症状の原因となったり、畜産動物の繁殖能力の低下の原因となったり、場合によってはヒト又は動物の健康を害する原因となったりするので、そのような状態の生体機能を改善して、暑熱ストレスを軽減する目的を含む意味である。なお、本明細書において「改善」とは、通常当業者に理解される意義と同義であり、現状より悪くならないようにしたり、その悪くなる程度を軽減したりすることを含む意味である。
また、「生殖機能改善用」とは、通常当業者に理解される意義と同義であり、具体的には、例えば、現在は種々のストレスに起因する酸化ストレスが原因となり、ヒト又は動物の生殖機能の低下が起こるので、その生殖機能にかかわる生体機能を改善する目的を含む意味である。特に、男性もしくは雄側の精巣機能にかかわる機能を改善し、精子数の減少、受精能の低下等の精子機能の低下による不妊を解消する目的を含む意味である。
また、「精子機能改善用」とは、通常当業者に理解される意義と同義であり、具体的には、例えば、昨今、男子の精子数の低下が世界的に問題視され、精子数の減少、受精能の低下等の精子機能の低下による不妊の割合も増えているが、その精子機能にかかわる生体機能を改善し、不妊を解消する目的を含む意味である。この場合、体内における受精にかかわる精子機能のみならず、体外における受精にかかわる精子機能の改善をも含む意味である。
また、「受胎率改善用」とは、通常当業者に理解される意義と同義であり、具体的には、例えば、ヒト又は動物の性交もしくは交配後の受胎率を向上させることを含む意味である。特に、豚、牛、鶏等の家畜動物の繁殖能力を向上し、生産個体数や生産個体あたり重量を向上させる目的をも含む意味である。
一方、畜産業界では「夏季不妊」の課題がある。すなわち、日本の夏の季節など、高温多湿の環境下で雌雄の家畜の繁殖能力が低下することにより、食肉・鶏卵・乳の安定的供給を困難にする、深刻な問題である。通常、精巣は精子形成のため体温よりも低い温度に保たれているが、外部温度の上昇は精液量、精子数の減少や運動性の低下等を引き起こす。このような暑熱ストレスが体内で酸化ストレスに変換され、家畜動物における夏季不妊の現象が引き起こされていると考えられる。
上述したように、上記コーヒーチェリー素材は、暑熱ストレスを軽減し、生殖機能を改善し、精子機能を改善し、受胎率を改善する目的で使用できる。よって、本発発明は、限定されない別の観点では、コーヒーチェリー素材を有効成分とする家畜動物の不妊の予防・改善用組成物を提供するものである。また、コーヒーチェリー素材を家畜動物に投与する該家畜動物の不妊の予防・改善のための方法を提供するものでる。ここで、本発明が適用される畜産動物としては、典型的には豚、牛、鶏等が挙げられるが、それらの動物に限定されるわけでなく、羊、山羊、馬等、その他の動物にかかるものであってもよい。
上記のような目的で家畜動物に適用する場合、本発明の限定されない態様としては、上記コーヒーチェリー素材を家畜飼料に一定量含有せしめて、それにより家畜を飼育するのが便宜である。その場合、一定の期間以上、当該コーヒーチェリー素材を配合してなる飼料で飼育するのが好ましい。例えば、日本の夏季、例えば5月~9月にかけては、当該コーヒーチェリー素材を配合してなる飼料で飼育し、それ以外の期間には、上記コーヒーチェリー素材を配合しない飼料で飼育するようにしてもよい。家畜動物用飼料には、上記コーヒーチェリー素材を固形分換算で0.01質量%以上2質量%以下の範囲で含有せしめることが好ましく、0.02質量%以上1質量%以下の範囲で含有せしめることがより好ましく、0.03質量%以上0.5質量%以下の範囲で含有せしめることが更により好ましい。上記範囲未満であると、上記コーヒーチェリー素材の効果を享受するための摂取量が確保され難いので、好ましくはない。また、上記範囲を超えてコーヒーチェリー素材を飼料に含有せしめると、場合によっては体重低下等のデメリットがみられるようになるケースもあり、配合し過ぎることも望ましいとはいえない。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
各試験例において実施した、基本的な試験方法は、以下のとおりである。
1. 材料
(1-1) 動物
日本チャールズリバー株式会社から購入したICRマウスを標準飼料「MF粉末」(日本チャールズリバー株式会社)で自家繁殖し、各種の試験に用いた。
(1-2) 被験物質
コーヒーチェリーからコーヒー豆に用いる種子部分を採取した後の残渣を乾燥粉末化してなる、コーヒーチェリー残渣粉末を、住友食品株式会社から入手し、各種の試験に用いた。なお、入手した被験物質は常温で2年間保管したものである。
2. 動物実験
(2-1) 飼育条件
8週齢の雄ICRマウスを使用し、被験物質を投与する投与群と、被験物質を投与しないコントロール群とに分けた。投与群では、コーヒーチェリー残渣粉末を標準飼料粉末中に混合し、粉末給餌器を用いて投与した。各群マウスは、室温23-25℃、光周期12L:12D(午前7時に点灯)で飼育した。
(2-2) 暑熱ストレス負荷
被験物質の投与開始から7日目に、マウスに暑熱ストレス負荷を与えた。具体的には、麻酔後に体下半分を41℃もしくは42℃のお湯に15-20分間暴露した。暑熱ストレス負荷を与えない非処理群では、麻酔後、室温で静置した。
3.統計処理
実験結果は、平均値±SE(Standard error)で示した。2群間のデータはT検定を用いて有意差検定を行った。また、3群間以上のデータはHolm検定を用いて有意差検定を行い、P<0.05のときに有意な差があると判断した。
[試験例1]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群と(以下、単に「C」で表わす場合がある。)、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷した暑熱ストレス群(以下、単に「H」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ30mg/kg体重(以下、単に「30」で表わす場合がある。)、100mg/kg体重(以下、単に「100」で表わす場合がある。)、又は300mg/kg体重(以下、単に「300」で表わす場合がある。)の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与し、暑熱ストレスの負荷を実施した後、更に2日間投与を継続した。
各試験群のマウスについて、精巣DNAの断片化を調べた。具体的には、暑熱暴露から48時間後にマウスを頸椎脱臼させて精巣を摘出し、常法により全DNAを抽出して、2μg相当のDNAをOrange Gと混合調整した後、2%アガロースゲル[2 g Agarose, 100 ml TBE buffer(89 mM Tris,89 mM Boric acid, 2 mM EDTA-2Na)]に供し、50Vで電気泳動した。電気泳動後にゲルを Gelred (TM) nucleic acid gel stain(Biotium社)で染色し、ゲル撮影・イメージング装置(「Printgraph」、アトー株式会社)でDNAの検出を行った。
図1に示されるように、暑熱ストレス群(H)では、暑熱ストレスの負荷を実施しないコントロール群(C)に比べて、精巣DNAの断片化が顕著にみられた。一方、コーヒーチェリー残渣粉末の投与群では、30mg/kg体重、100mg/kg体重、300mg/kg体重のいずれの投与量においても、暑熱ストレス負荷による精巣DNAの断片化が抑制された。
[試験例2]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC / heat」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control / RT」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷した暑熱ストレス群(以下、単に「Control / Heat」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ300mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与し、暑熱ストレスの負荷を実施した後、更に2日間投与を継続した。
各試験群のマウスについて、精巣の組織切片のHE染色標本を作成し、異常精細管の割合を顕微鏡下に計測した。具体的には、暑熱暴露から48時間後にマウスを頸椎脱臼させて精巣を摘出し、ブアン固定液を用いて4℃で4時間固定した。80%エタノールで洗浄保管後、筑波大学医学医療系組織標本作成室に依頼し、パラフィン包埋後にHE染色した切片を作成した。作成したHE染色切片を顕微鏡下に観察及び撮像を行うとともに、異常精細管の割合を計測した。より詳細には、異常精細管を、多核巨細胞が存在する管、もしくは精母及び精子細胞が脱落した管と定義し、1個体あたり100管以上の精細管を観察したうえ、観察した精細管のうちの異常精細管の割合を求めた。
図2(a)には、各試験群にかかる標本の一例の顕微鏡写真を示す。また、図2(b)には、異常精細管の割合を調べた結果を示す。
図2(a)及び図2(b)に示されるように、暑熱ストレス群(Control / Heat)では、暑熱ストレスの負荷を実施しないコントロール群(Control / RT)に比べて、精巣内の異常精細管の割合が顕著に増加した。一方、コーヒーチェリー残渣粉末の投与群(CC / Heat)では、その暑熱ストレス負荷による異常精細管の割合の増加が抑制された。
[試験例3]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ300mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与した。
各試験群のマウスについて、精巣内因子のmRNAの定量解析を以下のようにして行った。
・精巣からのRNA精製
マウスから摘出した精巣は-80℃で保存した。氷上で融解後にRNA抽出用試薬「Isogen II」(株式会社ニッポンジーン)を精巣一個あたり800μL加え、ホモジナイズした。精巣溶液を遠心(12,000rpm,15min,4℃)し上清を回収した。上清と同量のイソプロパノールを加えて混合した後、10分間静置し、遠心後(12,000rpm,10min,4℃)に沈殿を得た。70%エタノール/DEPC water を加えて遠心洗浄(7,500rpm,5min,4℃)した。DEPC waterを用いて溶解しRNA溶液を得た。
・cDNAの作製
RNA1μgを65℃で5分間熱変性させ、cDNA合成用の「ReverTra Ace qPCR kit」(東洋紡株式会社)を使用し、キット付属のプロトコールに従って、逆転写反応を行った。調製したcDNA溶液は、Tris-EDTAで濃度を16ng/μLに調整した。
・Real-time PCR
定量的PCR用の「KAPA SYBR Fast qPCR kit」(Kapa Biosystems)を使用し、キット付属のプロトコールに従って、cDNA溶液と、表1に示す各種特異的なプライマーと共にPCR装置(「7300real-time PCR system」、Thermo Fisher Scientific. Tokyo, Japan)に供し、内部標準は18S rRNAを使用して、mRNAの発現量を測定した。PCRの条件としては、50℃で2分間、95℃で15秒間反応後、95℃で15秒間と、60-65℃で30-60秒間の2工程を40サイクル繰り返した。
Figure 0007376065000001
図3A,Bには、各mRNAレベルの結果を、コントロール群(Contril)におけるmRNAレベルに対する、投与群(CC)におけるmRNAレベルの相対値で示す。
その結果、図3A,Bに示されるように、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、種々の抗酸化酵素及び熱ショックタンパク質、特に、GSS (Glutathione synthase)、GPx (Glutathione peroxidase)、Catalase、Hspa1l (Heat shock protein 1l)においては有意差をもって、それらのmRNAレベルが増加した(P<0.05)。また、Sod2 (Superoxide dismutase-2)のmRNAレベルが増加傾向を示した(P<0.1)。
[試験例4]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ300mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与した。
各試験群のマウスについて、精巣内因子である抗酸化酵素の酵素活性解析を以下のようにして行った。
・酵素活性測定用ライゼートの調製
マウスから摘出した精巣を2mLエッペンに回収し、-80℃で保存した。RIPA Buffer(10% Glycerol、3 μg/mL Antipain、100 mM NaF、150 mM NaCl、0.25% Sodium Cholate、0.01% Digitonin、0.1% SDS、200 μM PMSF、1 mM EDTA、1 mM Na3VO4, 50 mM Tris-HCl pH7.6)を800μL加えて氷上でホモジナイズし、13,200rpm、4℃の条件で10分間遠?を行った。上清を1.5mLエッペンに回収し、RIPA Bufferにて4倍希釈したものを、以下の活性測定に用いた。
・Catalaseの活性
用意したエッペンに1×TEを5μLと、10 mM H2O2を85μL加え、37℃で2分間反応させた。その後、上記ライゼートを10μL加え、吸光度計を?いて240nmの吸光度を測定した。測定は30秒間隔で300秒間行い、吸光度の経時的変化を測定した。ブランクには1×TEを50μLと脱イオン蒸留水(DDW)950μLを混合したものを?いた。対照としては、上記ライゼートの代わりにRIPA Bufferを10μL加えて測定した。各サンプルのタンパク量あたりの吸光度の変化量を算出し、その値を酵素活性とした。
・GPx1 (Glutathione peroxidase)の活性
用意したエッペンに1×TEを25μL、脱イオン蒸留水(DDW)を145μL加えた。測定を?うエッペンに0.1 M Glutathone (GSH) の5μL、10 units/ml Glutathione reductase (GR) の25μL、2 mM NADPHの25μLをそれぞれ加え、37℃で2分間反応させた。その後 7 mM t-BuOOHを5μL、上記ライゼートを25μL加え、吸光度計を?いて340nmの吸光度を測定した。測定は30秒間隔で300秒間行い、吸光度の経時的変化を測定した。ブランクには1×TEを100μLと、10 units/ml GR の100μLと、0.1 M GSH の20μLと、脱イオン蒸留水(DDW)780μLを混合したものを?いた。対照としては、上記ライゼートの代わりにRIPA Bufferを25μL加えて測定した。各サンプルのタンパク量あたりの吸光度の変化量を算出し、その値を酵素活性とした。
・GR (Glutathione reductase) の活性
用意したエッペンに50 mM Potassium Phosphate Buffer(PH7.0)を840μL、1 mM EDTAを10μL、0.1% BSAを10μL加えた。測定を行うエッペンに1 mM Glutathione disulfide (GSSG)を20μL、1 mM NADPHを100μL加え、28℃で5分間反応させた。その後、上記ライゼートを20μL加え、吸光度計を?いて340nmの吸光度を測定した。測定は30秒間隔で300秒間行い、吸光度の経時的変化を測定した。ブランクには50 mM Potassium Phosphate Buffer(pH7.0)を840μL、1 mM EDTAを10μL、0.1% BSAを10μL、1 mM GSSGを20μL、脱イオン蒸留水(DDW)を120μL加えたものを用いた。対照としては、上記ライゼートの代わりにRIPA Bufferを20μL加えて測定した。各サンプルのタンパク量あたりの吸光度の変化量を算出し、その値を酵素活性とした。
・Sod (Superoxide dismutase) の活性
SOD activity assay kit (Dojindo)を用いて測定を行った。上記ライゼートは4倍希釈したものに加え、RIPA Bufferにて10倍及び100倍希釈したものを作成した。96 wellプレートの各ウェルに、上記ライゼート20μL、WST working solutionを200μL、Enzyme working solutionを20μL加え、37℃で20分間反応させた後、450nmの吸光度を測定した。ブランクは3つ作成し、ブランク1とブランク3には上記ライゼートの代わりに超純水を、ブランク2とブランク3にはEnzyme working solutionの代わりにDilution bufferをそれぞれ20μLずつ加えた。測定後、阻害率50%の希釈倍率を算出した。その後、タンパク量あたりに換算し、その値を酵素活性とした。
図4には、各抗酸化酵素の結果を、コントロール群(Control)における酵素活性に対する、投与群(CC)における酵素活性の相対値で示す。
その結果、図4に示されるように、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、種々の抗酸化酵素、特に、Catalase、GPx1 (Glutathione peroxidase)、GR (Glutathione reductase)においては有意差をもって、それらの酵素活性レベルが増加した(P<0.05)。
[試験例5]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC / Heat」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control / RT」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷した暑熱ストレス群(以下、単に「Control / Heat」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ200mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与し、暑熱ストレスの負荷を実施した後、更に24時間投与を継続した。
各試験群のマウスについて、精子の機能評価を行った。具体的には、暑熱暴露から24時間後にマウスを頸椎脱臼させて精巣上体尾部を摘出し、精子培養バッファー[2.2 mM HEPES(pH 7.4), 1.2 mM MgCl2, 100 mM NaCl, 4.7 mM KCl, 4.8 mM Lactic acid Ca, 5.5 mM D-Glucose, 20 mM Sodium bicarbonate and 88 mM Pyruvic acid]に静置した。18Gの針で精巣上体尾部の1ヵ所に切り込みを入れ、貯蓄された成熟精子を掻き出した。37℃で15分間培養後、500rpmで1分間遠心洗浄し、上清の精子液を回収した。精子は、精子運動解析システム(SMAS: Sperm Motility Analysis System)(ディテクト, Tokyo, Japan)を使用して、精子濃度(Sperm concentration)、精子運動率(Sperm motility)、運動精子濃度 (Motile sperm concentration)、直線速度(Straight-line velocity)、曲線速度(Curvilinear velocity)、平均速度(Average path velocity)、頭部振幅(Amplitude of lateral head displacement)、プログレッシブ精子比率(プログレッシブ精子:直線速度≧50μm/sかつ直線性≧75%)、プログレッシブ精子濃度(プログレッシブ精子:直線速度≧50μm/sかつ直線性≧75%)の各パラメーターを評価した。なお、直線性とは直線速度/曲線速度を意味する。
その結果、図5A,Bに示されるように、暑熱ストレス群(Control / Heat)では、暑熱ストレスの負荷を実施しないコントロール群(Control / RT)に比べて、特に、精子濃度(Sperm concentration)、運動精子濃度 (Motile sperm concentration)、プログレッシブ精子比率、プログレッシブ精子濃度の各パラメーターにおいて有意な低下がみられた(P<0.05)。一方、コーヒーチェリー残渣粉末の投与群(CC / Heat)では、その暑熱ストレス負荷による精子機能の低下が抑制される傾向がみられ、特に、プログレッシブプログレッシブ精子比率、プログレッシブ精子濃度の各パラメーターにおいては、有意差をもって、それらのパラメーター値の低下が抑制された(P<0.05)。
以上の結果は、暑熱ストレス負荷後の24時間以内の精子を観察した結果であることから、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、成熟精子が暑熱ストレスの負荷に影響される程度が軽減した結果であると考えられた。
[試験例6]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC / Heat」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control / RT」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷した暑熱ストレス群(以下、単に「Control / Heat」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ300mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与し、暑熱ストレスの負荷を実施した後、更に28日間投与を継続した。
各試験群のマウスについて、試験例5と同様にして、精子の機能評価を行った。
その結果、図6A,Bに示されるように、暑熱ストレス群(Control / Heat)では、暑熱ストレスの負荷を実施しないコントロール群(Control / RT)に比べて、特に、精子濃度(Sperm concentration)、精子運動率(Sperm motility)、運動精子濃度 (Motile sperm concentration)、直線速度(Straight-line velocity)、曲線速度(Curvilinear velocity)、平均速度(Average path velocity)、頭部振幅(Amplitude of lateral head displacement)、プログレッシブプログレッシブ精子比率、プログレッシブプログレッシブ精子濃度の各パラメーターにおいて有意な低下がみられた(P<0.05)。一方、コーヒーチェリー残渣粉末の投与群(CC / Heat)では、その暑熱ストレス負荷による精子機能の低下が抑制される傾向がみられ、特に、精子濃度(Sperm concentration)、精子運動率(Sperm motility)、運動精子濃度 (Motile sperm concentration)、直線速度(Straight-line velocity)、プログレッシブプログレッシブ精子比率、プログレッシブ精子濃度の各パラメーターにおいては、有意差をもって、それらのパラメーター値の低下が抑制された(P<0.05)。
以上の結果は、暑熱ストレス負荷後の28日間後の精子を観察した結果であることから、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、精細管部での造精機能が暑熱ストレス負荷に影響される程度が軽減した結果であると考えられた。
[試験例7]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与した投与群(以下、単に「CC」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与しないコントロール群(以下、単に「Control」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ200mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与した。
各試験群のマウスについて、試験例5、6と同様にして精子を採取し、その機能評価を行った。具体的には、3 mg/ml BSAを含んだHTF medium(Irvine scientific, CA, USA)を用意し、37℃で15分間培養後、非ストレス温度として33℃(以下、単に「RT」で表わす場合がある。)、もしくは暑熱ストレス温度として42℃(以下、単に「Heat」で表わす場合がある。)で20分間培養した。500rpmで1分間遠心洗浄し、上清の精子液を回収した。精子は、精子運動解析システム(SMAS: Sperm Motility Analysis System)(ディテクト, Tokyo, Japan)を使用して、直線速度(Straight-line velocity)、曲線速度(Curvilinear velocity)、平均速度(Average path velocity)の各パラメーターを評価した。
その結果、図7に示されるように、被験物質を投与しないコントロール群では、採取した精子を42℃で20分間培養すると、33℃で20分間培養したのに比べて、精子の機能評価の各パラメーター値が低下する傾向がみられた(P<0.05)。一方、被験物質を投与した投与群では、採取した精子を42℃で20分間培養しても、33℃で20分間培養したのに比べて、精子の機能評価の各パラメーター値にほとんど影響がみられなかった。
以上の結果は、in vitroにおいて暑熱ストレスを負荷したときの結果であることから、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、精子が暑熱ストレス抵抗性を獲得した結果であると考えられた。
[試験例8]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷した暑熱ストレス群(以下、単に「Heat」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ200mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与し、暑熱ストレスの負荷を実施した後、更に24時間投与を継続した。
各試験群のマウスについて、性成熟した雌ICRマウスとの体外受精を実施した。体外受精は以下のようにして行った。
・過排卵処理
過排卵処理を行うため、性成熟した雌ICRマウスに5 IU妊馬血清性腺刺激ホルモン(PMSG)を腹腔投与した。投与から48時間後に、5IUのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を腹腔投与し、過排卵を誘発させた。投与から15時間後に雌ICRマウスの卵管膨大部を摘出し、3 mg/ml BSAを含んだHTF medium(Irvine scientific, CA, USA)に入れて静置した。18Gの針で卵管膨大部に1ヶ所切り込みを入れ、貯蓄された排卵卵子を掻き出した。
・媒性
卵子を採取する1時間前に、受精能獲得のための精子の前培養を行った。具体的には、解剖時に精巣上体尾部を摘出し、3 mg/ml BSAを含んだHTF medium(Irvine scientific, CA, USA)に入れて静置した。18Gの針で精巣上体尾部の1ヵ所に切り込みを入れ、貯蔵された成熟精子を掻き出した。37℃、5%CO2条件下で30分間培養後、精子運動解析システム(SMAS: Sperm Motility Analysis System)(ディテクト, Tokyo, Japan)を使用して、精子濃度を確認した。
・受精
培養した受精卵をmHTF medium(3 mg/ml, 1mM glutamine, 0.1mM EDTA)に移した。37℃、5%CO2条件下で5時間培養した。なお、本実験では雄と雌を1対1の組合せにして、実験を行った。
・発生
培養した受精卵をmHTF medium(3 mg/BSA, 1 mM Glutamine, 0.1mM EDTA)に移した。37ど、5%CO2条件下で48時間培養後、新たなmHTF mediumに移し、同条件下で更に48時間培養した。受精卵培養から24時間後に2細胞、48時間後に4細胞、96時間後に胚盤胞(Blast)への到達度を、それぞれ顕微鏡下で測定した。
その結果、図8に示されるように、暑熱ストレス群(Heat)では、暑熱ストレスの負荷を実施しないコントロール群(Control)に比べて、胚盤胞期に発生する割合が有意に低くなった(P<0.05)。一方、被験物質を投与した投与群(CC)では、暑熱ストレスの負荷を実施しても、胚盤胞期に発生する割合は、コントロール群のそれと同等以上に回復した(暑熱ストレス群(Heat)に対する有意差:P<0.05)。
よって、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、暑熱ストレスによるマウスの精子の発生能低下を改善できることが明らかとなった。
[試験例9]
8週齢の雄ICRマウスを用いた動物実験において、被験物質としてコーヒーチェリー残渣粉末を投与して暑熱ストレスを負荷した投与群(以下、単に「CC / Heat」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷しないコントロール群(以下、単に「Control / RT」で表わす場合がある。)と、被験物質を投与せず暑熱ストレスを負荷した暑熱ストレス群(以下、単に「Control / Heat」で表わす場合がある。)とを試験群として設けて、マウスを各試験群に振り分けた。その投与群には、コーヒーチェリー残渣粉末を、一日当たりおよそ300mg/kg体重の摂取量になるように、標準飼料粉末中に混合して7日間投与し、暑熱ストレスの負荷を実施した後、更に25日間投与を継続した。
各試験群のマウスについて、性成熟した雌ICRマウスとの交配試験を実施した。具体的には、暑熱処理から25日後に、試験例8と同様にして性成熟させたICR雌マウスを1対1で交配させた。交配期間は5日間とし、終了時に雄マウスを除去した。交配終了の約15日後から、雌マウスの出産を毎朝10時に確認した。 出産した個体の産仔数及び産仔重量を計測した。
その結果、図9に示されるように、暑熱ストレス群(Control / Heat)では、暑熱ストレスの負荷を実施しないコントロール群(Control / RT)に比べて、受胎率、産仔数、生存産仔数、産仔重量、生存産仔重量がすべて悪化した。
これに対して、コーヒーチェリー残渣粉末の投与により、雄マウスに対する暑熱暴露により低下した受胎率、産仔数、生存産仔数、産仔重量、生存産仔重量の低下をすべて改善できることが明らかとなった。

Claims (5)

  1. コーヒーチェリーの種子の部分を除いた残渣の全体を乾燥粉末状にしてなる、該コーヒーチェリー残渣粉末を有効成分とすることを特徴とする男性もしくは雄の生殖機能改善用組成物。
  2. 精巣機能改善用のものである、請求項1記載の組成物。
  3. 胎率改善用のものである、請求項1記載の組成物。
  4. 家畜動物の不妊の予防・改善のためのものである、請求項1記載の組成物。
  5. 飲食品、飲食品用添加物、医薬品、医薬品用添加物、サプリメント、動物飼料、又は動物飼料用添加物の形態である、請求項1~のいずれか1つに記載の組成物。
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