JP7372883B2 - 応力推定システム - Google Patents

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本発明は、応力推定システムに関し、構造体に付加物を追加した場合の応力分布を推定する応力推定システムに適用して好適なものである。
従来、構造物の信頼性を担保するためには,構造物に発生する応力を評価することが重要視されている。応力を評価するための手法としては、有限要素法(FEM:Finite Element Method)に基づく有限要素解析、特にCAE(Computer Aided Engineering)を活用した有限要素解析が主流である。
しかし、有限要素解析による応力評価ではモデリング作業が必須となる。また、有限要素解析では解析計算そのものに多大な時間を要することも多い。現状、付加物を追加する構造体の詳細設計に際して、形状変更と有限要素法による応力評価とが繰り返し行われ、モデリング作業と解析計算とを繰り返し行った結果、設計期間が長期化している。
こうした応力評価に伴う設計期間の長期化を抑制するため、例えば特許文献1には、モデリング作業の一つであるメッシュ作成作業の負担を軽減する技術が開示されている。特許文献1では具体的には、所定のモデリング作業を実施することによってCAD(Computer Aided Design)データから解析モデルを作成するように学習された機械学習モデルを用い、入力されたCADデータに対してモデリング作業を実行することが記載されている。
特開2019-003324号公報
しかし、特許文献1に開示された技術はモデリング作業における作業負担は軽減し得るものの、有限要素法による応力評価では、評価対象とする形状の決定と、そのモデリング作業及び解析計算の繰り返しとに時間を要することから、設計期間が長期化するという課題を十分に解決することが困難であった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、付加物を追加する構造体の詳細設計において、応力評価に伴う設計期間を短縮することが可能な応力推定システムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、構造体に付加物を取り付けた場合の付加物周辺の応力分布を有限要素法の解析モデルを用いて推定する応力推定システムであって、前記付加物の形状及び取付位置を示す付加物情報を入力する付加物情報入力部と、前記付加物を追加する前の前記構造体の解析モデルである付加物追加前FEMモデルを入力する付加物追加前FEMモデル入力部と、前記付加物情報、及び前記付加物追加前FEMモデルにおける付加物周辺の第1の応力分布から、前記付加物追加前FEMモデルに前記付加物を追加した場合の付加物周辺の第2の応力分布を生成するように学習された機械学習モデルを演算する演算部と、前記機械学習モデルによって生成された前記第2の応力分布を表示する表示部と、を備える応力推定システムが提供される。
本発明によれば、付加物を追加する構造体の詳細設計において、応力評価に伴う設計期間を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係る応力推定システム1の全体構成図である。 学習用FEMデータ構築処理の処理手順例を示すフローチャートである。 付加物追加FEMモデルの作成イメージを示す図である。 学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理の処理手順例を示すフローチャートである。 付加物取付位置周辺における応力分布の抽出イメージを示す図である。 CADスクリーンショットから付加物を抽出する方法を説明するための図である。 データ生成AI123の構成を説明するための図である。 データ判別AI124の構成を説明するための図である。 深層学習応力推定器110の学習プロセスの手順例を示すフローチャートである。 応力分布推定処理の処理手順例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳述する。
(1)応力推定システム1の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る応力推定システム1の全体構成図である。応力推定システム1は、有限要素法による応力評価を簡便に代替する応力分布の推定システムであって、図1に示す各要素を備えた計算機システムによって実現される。なお、図1には図示を省略しているが、応力推定システム1は、ユーザ(作業者)による入力操作を受け付けるキーボードやマウス等の入力装置を備えてもよい。
詳細は後述するが、本実施形態に係る応力推定システム1は、シングルスキン構造またはダブルスキン構造を有する構造体に付加物が接合(取付)された際の応力分布について、設計プロセスにおいて、事前に、種々の形状(例えば寸法)や取付位置で付加物を追加した付加物追加モデルをパラメトリックに生成した上で応力分布の有限要素解析を行い、付加物の形状や取付位置と、付加物の追加前後の構造体における応力分布との相関を機械学習モデルに学習させるものである。なお、応力推定システム1は、上記の機械学習で必要となる学習用の付加物追加モデル(学習用FEMデータ)を自動で生成する。本実施形態に係る応力推定システム1は、上記の機械学習を行うことにより、詳細設計時には、学習させた範囲内であれば、FEMモデルの作成及び計算を介することなく、任意の形状及び取付位置に付加物を追加した際の応力分布を即座に推定することができる。したがって、本実施形態に係る応力推定システム1によれば、付加物を追加する構造体の詳細設計時に有限要素法(FEM)を介することなく設計案の強度スクリーニングが可能となり、FEMの実行回数が削減されることで、設計期間を短縮する効果が得られる。
応力推定システム1の構成について、詳しく説明する。
図1に示したように、応力推定システム1は、付加物追加前FEMモデル入力部101、付加物追加FEMデータ生成器102、FEM解析ソフト格納部103、演算部104、メモリ105、学習用FEM結果格納部106、付加物情報抽出器107、応力分布データ抽出器108、学習入力データ格納部109、深層学習応力推定器110、応力推定形状データ入力部111、及び表示部112を有して構成される。また、応力推定システム1における上記の各構成要素は、データバス113によって互いに通信可能に接続されることでデータの伝達が可能である。
付加物追加前FEMモデル入力部101は、付加物を取付ける対象となる構造体のFEM(Finite Element Method)モデルを格納する。付加物を追加する前の構造体のFEMモデル(以後、付加物追加前FEMモデルとも称する)は、例えば作業者によって入力されるとし、付加物追加前FEMモデル入力部101は、入力された付加物追加前FEMモデルを格納する。
ここで、付加物の取付対象となる構造体は、例えばシングルスキン構造またはダブルスキン構造を有する構造体であり、具体的には鉄道車両の車両構体等である。また、構造体に取付けられる付加物は、例えば座板等を挙げることができる。なお、付加物の「形状」には、形と寸法(サイズ)が含まれるが、本説明では簡略のため、形を板状(付加物との接合面が矩形)に限定して「寸法」のみについて説明する。但し、本発明による応力分布の推定で対象とすることができる付加物の形は、板状に限定されるものではなく、他の任意の形であってもよい。また、本発明の説明では、有限要素法(有限要素解析)の解析モデルとして様々なFEMモデルを扱うが、各種FEMモデルは、全てシェル要素により構成されているとする。なお、以下の説明では、一例として、上記したシングルスキン構造またはダブルスキン構造を有する構造体を用いて行うが、本実施形態に係る応力推定システム1は、その他の構造を有する構造体にも適用可能である。
付加物追加FEMデータ生成器102は、付加物追加前FEMモデル入力部101に格納された付加物追加前FEMモデルを読込み、作業者によって指定された寸法及び取付位置(追加位置)の範囲内で、付加物追加前FEMモデルに対して付加物を追加したFEMモデル(以後、付加物追加FEMモデルとも称する)をパラメトリックに生成する。付加物は、例えば座板などの直方体の板状部材とした場合、その構造体への接合面の形は矩形(長方形や正方形)であり、変数とする寸法は、例えば接合面(矩形)の縦横長さとなる。なお、製品設計上の制約条件に基づいて、生成する寸法の範囲や取付位置の範囲に制約を課しても良い。このように、付加物追加FEMデータ生成器102によって、学習用の付加物追加FEMモデルの生成を自動化することにより、学習用データの収集が容易となる。
FEM解析ソフト格納部103は、FEMモデルにおける応力分布の有限要素解析(FEM解析)を行うソフトウェア(FEM解析ソフト、解析ソルバー)を格納する。付加物追加FEMデータ生成器102が生成した解析モデル(付加物追加FEMモデル)の解析計算は、演算部104及びメモリ105が上記のFEM解析ソフトを用いて実行する。演算部104は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成される。メモリ105は、演算部104において実行される各種処理プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)、及びデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)を含んで構成される。具体的には例えば、演算部104は、FEM解析ソフト格納部103に格納された解析ソルバーをメモリ105に読出して実行することにより、付加物追加FEMデータ生成器102が生成した解析モデル(付加物追加FEMモデル)の解析計算を実施し、その解析結果を学習用FEM結果格納部106に保存する。
なお、演算部104は、上記のような解析モデルの解析計算以外にも、様々な演算処理や制御処理を行うことができる。具体的には例えば、演算部104は、付加物追加FEMデータ生成器102、付加物情報抽出器107、応力分布データ抽出器108、及び深層学習応力推定器110を駆動させて、生成・抽出・推定といった演算処理を行わせることができ、また、演算部104は、深層学習応力推定器110によって推定された応力分布のデータを表示部112に表示させることもできる。
学習用FEM結果格納部106は、解析ソルバーによる解析計算の計算結果として出力される解析計算の出力ファイル(ポストファイル)を保存する。
付加物情報抽出器107は、学習用FEM結果格納部106に保存された解析計算の出力ファイルから、付加物の寸法及び取付位置を抽出し、抽出した情報(付加物の寸法・取付位置情報)を学習入力データ格納部109に格納する。なお、付加物追加FEMデータ生成器102が、生成した各FEMデータに対応する付加物の形状(寸法)や取付位置をテキストファイルや画像ファイルとして出力し、付加物情報抽出器107が、これらから付加物の寸法・取付位置情報を読込む方式としてもよい。
応力分布データ抽出器108は、学習用FEM結果格納部106に保存された解析計算の出力ファイルから、付加物の取付位置周辺の応力分布を示す情報(応力分布データ)を抽出する。また、応力分布データ抽出器108は、付加物追加前FEMモデル入力部101に格納された付加物追加前FEMモデル内のFEM解析結果からも、同一位置領域(付加物の取付位置周辺)の応力分布の抽出を行う。
学習入力データ格納部109は、付加物情報抽出器107が抽出した各付加物の寸法・取付位置情報、及び応力分布データ抽出器108が抽出した各付加物の応力分布データを保存する。
深層学習応力推定器110は、学習入力データ格納部109に保存された、付加物追加前FEMモデルの応力分布、付加物の寸法・取付位置情報、付加物追加FEMモデルの応力分布の相関を機械学習モデルによって学習する。機械学習モデルには、深層学習モデルが用いられる。深層学習モデルには深層畳み込み敵対的ニューラルネットワークを用いることができる。深層学習応力推定器110は、学習させた各画像間の相関に基づき、応力推定形状データ入力部111より入力された追加を想定する付加物の寸法・取付位置情報、及び学習入力データ格納部109に保存された付加物追加前FEMモデルの応力分布から、付加物追加後の応力分布を出力する。
応力推定形状データ入力部111は、構造体に追加後の応力分布を推定したい付加物の形状(寸法)及び取付位置を示す寸法・取付位置情報を格納する。応力推定形状データ入力部111が格納する寸法・取付位置情報は、深層学習応力推定器110に入力される。
表示部112は、深層学習応力推定器110によって出力された応力分布を、カラーコンター等の所定の様式で表示する。作業者は、この表示部112による表示画面を目視することによって、応力分布を把握することができる。
(2)学習用FEMデータ構築処理
図2は、学習用FEMデータ構築処理の処理手順例を示すフローチャートである。学習用FEMデータ構築処理は、応力推定システム1において実行される処理であって、設計プロセスにおいて、深層学習応力推定器110の機械学習のための学習用FEMデータを構築する処理である。図2に示す各ステップの処理は、例えば表示部112に表示されるGUI(Graphical User Interface)に対して作業者がアイコンをクリックする等の所定の操作が行われたことに基づいて、次のステップの処理に進む場合と、各ステップにおける応力推定システム1の各部による処理が終了したことに基づいて、次のステップの処理に進む場合とがある。なお、本実施形態では、シングルスキン構造またはダブルスキン構造を有する鉄道車両モデル(構造体)に付加物を追加する場合を例として説明するが、本発明は他の構造にも適用可能である。
図2によれば、まず、作業者が付加物追加前FEMモデル入力部101に入力するモデル(付加物追加前FEMモデル)を確認し、当該モデルに対して追加する付加物の寸法(付加物寸法)の範囲、及び当該付加物を追加する位置(付加物取付位置)の範囲をそれぞれ決定する(ステップS101)。ここで決定される各値の範囲は、設計上検討し得る値の範囲と同等以上に広くなるように設定する。
次に、付加物追加FEMデータ生成器102が起動される(ステップS102)。そして作業者は、付加物追加FEMデータ生成器102に対して、ステップS101で決定した付加物寸法及び付加物取付位置の範囲を指定し(ステップS103)、さらに、後述するステップS108の解析計算の結果ファイル(ポストファイル)を格納する学習用FEM結果格納フォルダを指定する(ステップS104)。この学習用FEM結果格納フォルダは、学習用FEM結果格納部106に相当する。
次に、付加物追加FEMデータ生成器102は、作業者によるモデルデータのファイル名の指定を受けて、付加物追加前FEMモデル入力部101から該当する付加物追加前FEMモデルを読込む(ステップS105)。ここで、付加物追加前FEMモデルには、少なくとも、FEM解析結果のプリファイル及びポストファイルが含まれる。
次に、付加物追加FEMデータ生成器102は、ステップS103で指定された範囲内で、特定の付加物寸法及び付加物取付位置を決定する(ステップS106)。なお、ステップS106において追加する付加物の寸法及び取付位置を決定する方法としては、寸法及び取付位置の座標を、指定範囲内でランダムに選択する方法、等間隔に指定する手法、まず指定範囲の両端の寸法を取るモデルを生成した後に、既に選択された寸法組み合わせの中点となる値の組み合わせを随時選択してゆく手法など、いずれの手法を用いてもよい。
そして、付加物追加FEMデータ生成器102は、ステップS106の決定に従って付加物を追加したプリファイル(付加物追加FEMプリファイル)または解析コマンドファイル(付加物追加FEM解析コマンドファイル)を生成する(ステップS107)。
次に、演算部104が、FEM解析ソフト格納部103に格納された解析ソルバーを起動し、ステップS107で生成された付加物追加FEMプリファイルまたは付加物追加FEM解析コマンドファイルに対して解析ソルバーを適用して、解析モデル(付加物を追加したFEMモデル)における応力分布の解析計算を行う(ステップS108)。そして、ステップS108の解析計算のポストファイルは、ステップS104で指定された学習用FEM結果格納フォルダ(学習用FEM結果格納部106)に保存される(ステップS109)。
ここで、深層学習応力推定器110の機械学習には多数のデータが必要であることから、ステップS109までの処理が終了すると、先に指定した寸法及び取付位置の範囲を十分に網羅したモデルを作成できたか否かを作業者が判断する(ステップS110)。ステップS110において付加物を追加したモデルの数が不十分であると判断された場合(ステップS110のNO)、付加物追加FEMデータ生成器102は、付加物の寸法または取付位置を変更し(ステップS111)、ステップS107~S110の処理を繰り返すことにより、十分な数の付加物を追加したモデルを作成できるまで、付加物追加FEMモデルをパラメトリックに生成する。なお、ステップS110の処理は、作業者に代えて、応力推定システム1が有する所定のプログラムの実行によって判断するとしてもよい。
図3は、付加物追加FEMモデルの作成イメージを示す図である。図3に示すように、付加物追加FEMデータ生成器102は、付加物追加前FEMモデルデータ114を入力として、作業者に指定された寸法及び取付位置の範囲内で、付加物116を付加物追加前FEMモデルデータ114に追加することにより、パラメトリックに複数の付加物追加FEMモデルデータ115を生成することができる。
最終的には、図2のステップS110において付加物を追加したモデルの数が十分であると判断された場合(ステップS110のYES)、付加物追加FEMデータ生成器102は動作を終了する。
以上のように学習用FEMデータ構築処理が実行されることにより、深層学習応力推定器110の学習データの大元となる、付加物を追加した学習用FEMデータを構築することができる。
(3)学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理
図4は、学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理の処理手順例を示すフローチャートである。学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理は、応力推定システム1において実行される処理であって、深層学習応力推定器110の機械学習時に入力される応力分布データを抽出する処理である。
図4によれば、まず、付加物情報抽出器107が起動される(ステップS201)。起動した付加物情報抽出器107は、学習用付加物追加FEMプリファイルまたは解析コマンドファイルを読み込み(ステップS202)、読み込んだファイルから付加物の寸法及び取付位置を抽出し(ステップS203)、抽出した情報(付加物の寸法・取付位置情報)を学習入力データ格納部109に保存する(ステップS204)。
次に、ステップS204の処理が終了すると、応力分布データ抽出器108が起動される(ステップS205)。応力分布データ抽出器108は、付加物追加前の付加物追加前FEMポストファイル、及び付加物追加後の付加物追加FEMポストファイルを読み込み(ステップS206,S207)、読み込んだ両ポストファイルから、付加物の取付位置周辺における付加物追加前後の応力分布を抽出し(ステップS208,S209)、抽出した応力分布に基づく分布データ(応力分布データ)を二次元配列として学習入力データ格納部109に保存する(ステップS210,S211)。
図5は、付加物取付位置周辺における応力分布の抽出イメージを示す図である。図5に示した応力分布117は、ステップS206で読み込んだ付加物追加前FEMポストファイルに基づく付加物追加前FEMモデルの応力分布の一表示例であり、応力分布118は、ステップS207で読み込んだ付加物追加FEMポストファイルに基づく付加物追加FEMモデルの応力分布の一表示例であって、応力分布117と同一の範囲が示されている。図5を参照して、図4のステップS208~S211の処理を説明すると、まず、応力分布データ抽出器108は、応力分布117,118のそれぞれに対して、付加物追加FEMモデルにおける付加物116の周辺の同一位置領域(換言すれば、付加物116の取付位置周辺であり、図5において破線で囲んだ領域に相当)をターゲットとして、当該取付位置周辺の応力分布を抽出することにより、付加物追加前FEMモデルの付加物の取付位置周辺の応力分布119、及び付加物追加FEMモデルの付加物の取付位置周辺の応力分布120を抽出する(ステップS208,S209)。そして応力分布データ抽出器108は、これら応力分布119,120をそれぞれ、二次元配列の応力分布データとして学習入力データ格納部109に保存する(ステップS210,S211)。
図4においてステップS210,S211の処理が終了すると、十分な量の学習用FEMの応力分布データを抽出できたか否かを作業者が判断する(ステップS212)。ステップS212において抽出したデータ数が不十分であると判断された場合(ステップS212のNO)、付加物情報抽出器107が他の付加物が追加された付加物追加FEMファイルを読み込み(ステップS213)、ステップS203以降の処理が実行され、このようなプロセスは、十分なデータ数の学習用FEMの応力分布データが抽出されるまで繰り返される。そして最終的には、ステップS212において抽出したデータ数が十分であると判断され(ステップS212のYES)、付加物情報抽出器107及び応力分布データ抽出器108は動作を終了する。なお、ステップS212の処理は、作業者に代えて、応力推定システム1が有する所定のプログラムの実行によって判断するとしてもよい。
以上のように学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理が実行されることにより、深層学習応力推定器110の機械学習のために十分な量の付加物追加FEMデータの応力分布データを抽出することができる。
なお、ステップS203において付加物情報抽出器107が付加物の寸法や取付位置を抽出するためには、CADモデルから付加物部分の寸法や座標を抽出するアルゴリズムを構築することが考えられるが、他の方法(例えば図6参照)を採用してもよい。
例えば図6は、CADスクリーンショットから付加物を抽出する方法を説明するための図である。図6の抽出方法では、付加物情報抽出器107は、モデリングソフトウェアでモデルを開いた際に、付加物部分が表示部112で固有の色として表示されるようにモデル表示条件を設定し、CADモデルスクリーンショット画像121から固有の色として描画された付加物を示す領域122を抽出することにより、画像から付加物116を抽出し、付加物116の寸法・取付位置情報を求めることができる。なお、CADモデルスクリーンショット画像121は、表示部112等の画面(スクリーン)に表示された付加物追加後の構造体のCADモデルの表示内容を取得した画像データであり、付加物追加後の構造体のCADモデルのキャプチャ画像である。
また、ステップS208やステップS209における応力分布データの抽出においても、ポストファイルから直接値を抽出する方法の他に、応力コンターのスクリーンショット画像から値を抽出するようにしてもよい。このような抽出方法を採用する場合、コンターをグレースケールのスムーズコンターとすると、定量性が高く、かつ数値化処理が容易な応力分布画像を得ることができる。
(4)深層学習応力推定器110の構成と学習プロセス
図1に示した応力推定システム1において実行される、深層学習応力推定器110の学習の流れの説明に先立って、深層学習応力推定器110の構成について説明する。
深層学習応力推定器110は、二種類のAI(Artificial Intelligence)により構築され、具体的には、図7,図8に示すデータ生成AI123及びデータ判別AI124によって構築される。
データ生成AI123は、学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理で抽出されて学習入力データ格納部109に保存された、付加物の寸法・取付位置情報、及び付加物追加前FEMモデルの付加物取付位置周辺における応力分布データを元に、付加物追加後の応力分布を出力するAIである。また、データ判別AI124は、入力された付加物追加応力分布データが、FEM計算によって得られた応力分布であるか、AI(データ生成AI123)によって生成された応力分布126であるかを判別するAIである。
データ生成AI123は、生成する応力分布データがデータ判別AI124によって判別困難となるように学習を行い、データ判別AI124は、データ生成AI123による生成画像をより高精度に判別可能となるように学習を行う。二種類のAI(データ生成AI123及びデータ判別AI124)がこのような学習を繰り返すことにより、データ生成AI123が生成する付加物追加後の応力分布データは、FEM計算によって得られた付加物追加後の応力分布を精巧に再現したものとなる。また、データ生成AI123及びデータ判別AI124はともに、畳み込みニューラルネットワークを活用している。
上記学習について、より詳細に説明する。データ生成AI123及びデータ判別AI124に入力されるそれぞれの応力分布の情報は二次元配列として表される。応力分布は、シェル要素の各x,y座標における応力値ごとに二次元配列に格納する。応力分布の二次元配列の各要素に対応するx,y座標値は任意に設定してよいが、深層学習応力推定器110に入出力されるすべてのデータ配列で統一する。
図7は、データ生成AI123の構成を説明するための図であり、図8は、データ判別AI124の構成を説明するための図である。
図7に示したように、データ生成AI123には、学習入力データ格納部109に保存された付加物の寸法・取付位置情報に基づいて、「付加物形状を示す二次元配列」が入力される。この付加物形状を示す二次元配列は、付加物の輪郭線を「0」、その他の領域をある定数値とした二次元配列であり、このような二次元配列からは、付加物の輪郭(形状)を表す付加物輪郭像125が認識可能である。また、付加物形状を示す二次元配列は、前述した通り、応力分布の二次元配列と配列内の各要素が対応するx,y座標とが同値である必要がある。また、データ生成AI123には、学習入力データ格納部109に保存された付加物追加前FEMモデルの付加物取付位置周辺における応力分布119の応力分布データに基づいて、「付加物追加前FEMの応力分布を示す二次元配列」が入力される。
深層学習応力推定器110において、データ生成AI123は、上記の付加物形状を示す二次元配列、及び付加物追加前FEMの応力分布を示す二次元配列を入力として、AI生成による付加物追加後の応力分布126の二次元配列(付加物追加後のAI生成応力分布を示す二次元配列)を出力する。そして図8に示したように、データ判別AI124は、データ生成AI123から出力された「付加物追加後のAI生成応力分布を示す二次元配列」や、学習入力データ格納部109に保存されている付加物追加FEMモデルの付加物の取付位置周辺の応力分布120の情報に基づく「付加物追加後FEMの応力分布を示す二次元配列」を入力として、入力された応力分布の二次元配列が有限要素法(FEM)によって計算されたものである確度値を出力する。上記確度値は、「0」~「1」の間の値で表され、FEMによって得られた付加物追加後の応力分布と一致する精度が高いほど、「1」に近い値をとる。
ここで、データ生成AI123及びデータ判別AI124について、AIの出力と正解値との間の乖離度合いを示す指標として、「損失」と呼ばれる関数が定義されている。データ判別AI124の損失関数は、FEMによって得られた付加物追加後の応力分布入力に対しては、データ判別AI124が出力した確度値と「1」との差分を「損失」として示す関数が用いられ、データ生成AI123によって生成された応力分布の入力に対しては、データ生成AI123が出力した確度値と「0」との差分を「損失」として示す関数が用いられる(図8参照)。一方、データ生成AI123の損失関数は、FEMによって得られた付加物追加後の応力分布の二次元配列とデータ生成AI123が出力した応力分布の二次元配列との間における各要素の差分絶対値の総和と、データ判別AI124の損失関数による損失を正負反転させた値とを、適切に重み付けして足し合わせた値を「損失」として示す関数が用いられる(図7参照)。
これらデータ生成AI123及びデータ判別AI124の損失関数は、損失の値が小さくなるほどAIが高度化するように設定されている。また、データ生成AI123の損失関数にデータ判別AI124の損失を正負反転させた値の項を導入することで、データ生成AI123及びデータ判別AI124が互いに高度化し合うように設定されている。
上記のような深層学習応力推定器110における機械学習の学習プロセスについて、図9を参照しながらその手順を説明する。図9は、深層学習応力推定器110の学習プロセスの手順例を示すフローチャートである。
図9によればまず、深層学習応力推定器110は、図4に示した学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理においてステップS203,S204で抽出・保存された付加物の寸法・取付位置情報を学習入力データ格納部109から読み込み(ステップS301)、付加物の寸法・取付位置情報を二次元配列化して、「付加物形状を示す二次元配列」を生成する(ステップS302)。
次に、深層学習応力推定器110は、図4に示した学習用FEMデータの応力分布データ抽出処理においてステップS208,S210で抽出・保存された付加物追加前FEMモデルの付加物取付位置周辺における応力分布データを学習入力データ格納部109から読み込み、「付加物追加前FEMの応力分布を示す二次元配列」として保持する(ステップS303)。なお、図4のステップS210で説明したように、付加物追加前FEMモデルの付加物取付位置周辺における応力分布データは二次元配列として学習入力データ格納部109に保存されているため、ステップS303では特段の二次元配列化を行う必要はない。
そして、深層学習応力推定器110は、ステップS302,S303で保持した付加物形状を示す二次元配列及び付加物追加前FEMの応力分布を示す二次元配列を、データ生成AI123に入力し(ステップS304)、AI生成による付加物追加後の応力分布の二次元配列(付加物追加後のAI生成応力分布を示す二次元配列)を出力させる(ステップS305)。
次に、深層学習応力推定器110は、ステップS301(あるいは後述するステップS313)で読み込んだ付加物の寸法・取付位置情報に対応した付加物追加後FEMの応力分布を学習入力データ格納部109から読み込み、二次元配列として保持する(ステップS306)。
そして、深層学習応力推定器110は、ステップS305でデータ生成AI123が出力した応力分布配列(付加物追加後のAI生成応力分布を示す二次元配列)と、ステップS306で読み込んで保持した応力分布配列(付加物追加後FEMの応力分布を示す二次元配列)とをそれぞれデータ判別AI124に入力し(ステップS307)、それぞれ損失計算を行った上で(ステップS308)、損失が最小となるようにデータ判別AI124の畳み込みニューラルネットワークのパラメータを更新する(ステップS309)。
次に、深層学習応力推定器110は、ステップS305でデータ生成AI123が出力した応力分布配列(付加物追加後のAI生成応力分布を示す二次元配列)と、ステップS306で読み込んで保持した応力分布配列(付加物追加後FEMの応力分布を示す二次元配列)と、ステップS308で計算されたデータ判別AI124の損失と、に基づいて、データ生成AI123の損失を算出し(ステップS310)、損失が小さくなるようにデータ生成AI123の畳み込みニューラルネットワークのパラメータを更新する(ステップS311)。
図9においてステップS312の処理が終了すると、ステップS305でデータ生成AI123によって生成された応力分布が、FEMによって得られた応力分布を十分な高精度で再現しているか、を作業者が判断する(ステップS312)。このステップS312の判断は、言い換えれば、データ生成AI123による応力分布の生成が十分に高度化されたか否かを判断するものである。ステップS312においてデータ生成AI123によって生成された応力分布の精度が不十分である(データ生成AI123による応力分布の生成が十分に高度化されていない)と判断された場合(ステップS312のNO)、深層学習応力推定器110は、学習入力データ格納部109に保存されている他の付加物の寸法・取付位置情報を読み込み(ステップS313)、ステップS302~S312の処理を繰り返すことにより、FEMによって得られる応力分布をAI生成によって十分な高精度で再現可能と判断できるまで、データ生成AI123及びデータ判別AI124の高度化を進める。そして最終的には、ステップS312においてデータ生成AI123によって生成された応力分布が十分な高精度である(データ生成AI123による応力分布の生成が十分に高度化された)と判断された場合に(ステップS312のYES)、深層学習応力推定器110は、学習を終了する。なお、ステップS312の処理は、作業者に代えて、応力推定システム1が有する所定のプログラムの実行によって判断するとしてもよい。
(5)応力分布推定処理
図10は、応力分布推定処理の処理手順例を示すフローチャートである。応力分布推定処理は、図1に示した応力推定システム1において実行される処理であって、深層学習応力推定器110を用いて、付加物の追加後の応力分布を推定する処理である。
図10によればまず、事前に、追加後の応力分布を推定したい付加物の寸法・取付位置情報が応力推定形状データ入力部111に保存される(ステップS401)。付加物の寸法や取付位置を示す情報を抽出する方法は、CADモデルから付加物部分の寸法や座標を抽出するアルゴリズムを構築する方法の他、モデリングソフトウェアでモデルを開いた際に、付加物部分が表示部112で固有の色として表示されるようにモデル表示条件を設定し、スクリーンショット画像から固有の色として描画された付加物を示す領域を抽出することにより、画像から付加物を抽出してその寸法や取付位置を示す情報を求める方法(図6参照)を採用してもよい。
次に、応力分布データ抽出器108が起動される(ステップS402)。応力分布データ抽出器108は、ステップS401で保存した付加物の寸法・取付位置情報に基づいて、付加物追加前の付加物追加前FEMポストファイルを読み込んだ上で(ステップS403)、付加物の取付位置周辺における応力分布を抽出する(ステップS404)。付加物追加前FEMのポストファイルは学習用FEM結果格納部106に格納されている。また、深層学習応力推定器110は、図9で説明した学習プロセスのステップS302と同様の手法で、ステップS401で応力推定形状データ入力部111に保存された付加物の寸法・取付位置情報を二次元配列に変換する(ステップS405)。
次に、深層学習応力推定器110は、ステップS404で付加物追加前FEMポストファイルから抽出された付加物の取付位置周辺における応力分布の値を格納した二次元配列と、ステップS405で変換した付加物の寸法・取付位置情報の二次元配列とを、データ生成AI123に入力し(ステップS406)、データ生成AI123によって推定された付加物追加後の応力分布の二次元配列を出力させる(ステップS407)。
そして、ステップS407で出力された応力分布の二次元配列は、例えば深層学習応力推定器110(演算部104等でもよい)によって、カラーコンター等の所定の様式によって色分けされた画像に変換された上で(ステップS408)、表示部112に表示される(ステップS409)。この結果、作業者は表示部112の表示画像から、付加物を構造体に追加した場合の応力分布の推定結果を確認することができる。
以上のように、本実施形態に係る応力推定システム1によれば、付加物追加前のFEMモデルを用意すれば、以降は作業者がFEMモデルを作成することなく自動で、付加物を追加した学習用データを生成することができ、学習した範囲内の任意の付加物の形状に対して、用意されたFEMモデルが示す構造体に当該付加物を追加した際の応力分布の推定結果を得ることができる。
詳しくは、本実施形態に係る応力推定システム1では、シングルスキンまたはダブルスキン構造の構造体に座板などの付加物が接合された際の応力分布について、事前に種々の寸法、取付位置で付加物を追加した付加物追加モデルをパラメトリックに生成した上で有限要素解析を行い、付加物の形状・取付位置と付加物追加前後の構造体の応力分布との相関を機械学習のモデルに学習させることで、付加物の設計案の強度スクリーニングを高速で行うための応力分布の推定システムを提供することができる。その結果、形状検討時に行う有限要素解析の回数が削減可能となり、設計期間を短期化することができる。
また、本実施形態に係る応力推定システム1では、データ生成AI123による応力分布の計算に要する時間を、深層学習応力推定器110が扱う入出力配列のサイズや計算機の性能に依存する面はあるものの、有限要素解析の計算を繰り返す従来手法と比べて、飛躍的に短時間(高速)にすることができる。
なお、今回開示された本発明の実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えるべきである。すなわち、本開示の範囲は、上述した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
また、上記した本実施形態における各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、図面において制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実施には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 応力推定システム
101 付加物追加前FEMモデル入力部
102 付加物追加FEMデータ生成器
103 FEM解析ソフト格納部
104 演算部
105 メモリ
106 学習用FEM結果格納部
107 付加物情報抽出器
108 応力分布データ抽出器
109 学習入力データ格納部
110 深層学習応力推定器
111 応力推定形状データ入力部
112 表示部
113 データバス
114 付加物追加前FEMモデルデータ
115 付加物追加FEMモデルデータ
116 付加物
117,118,119,120,126 応力分布
121 CADモデルスクリーンショット画像
122 領域
123 データ生成AI
124 データ判別AI
125 付加物輪郭像

Claims (8)

  1. 構造体に付加物を取り付けた場合の付加物周辺の応力分布を有限要素法の解析モデルを用いて推定する応力推定システムであって、
    前記付加物の形状及び取付位置を示す付加物情報を入力する付加物情報入力部と、
    前記付加物を追加する前の前記構造体の解析モデルである付加物追加前FEMモデルを入力する付加物追加前FEMモデル入力部と、
    前記付加物情報、及び前記付加物追加前FEMモデルにおける付加物周辺の第1の応力分布から、前記付加物追加前FEMモデルに前記付加物を追加した場合の付加物周辺の第2の応力分布を生成するように学習された機械学習モデルを演算する演算部と、
    前記機械学習モデルによって生成された前記第2の応力分布を表示する表示部と、
    を備えることを特徴とする応力推定システム。
  2. 前記演算部は、前記付加物を追加した場合の前記第2の応力分布の生成を前記機械学習モデルで演算する前に、前記付加物追加前FEMモデル入力部に前記付加物追加前FEMモデルが入力された段階で、
    ユーザによって指定された形状及び取付位置の範囲内で学習用の付加物を追加した前記構造体の解析モデルである付加物追加FEMモデルをパラメトリックに生成した上で、各前記付加物追加FEMモデルにおける応力分布の有限要素解析を行い、
    前記学習用の付加物の前記付加物情報である学習用付加物情報と、前記学習用の付加物の追加前後の前記構造体の解析モデルにおける応力分布との相関を前記機械学習モデルに学習させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の応力推定システム。
  3. 前記付加物追加前FEMモデルにユーザによって指定された形状及び取付位置の範囲内で学習用の付加物を追加して前記付加物追加FEMモデルをパラメトリックに生成し、各前記付加物追加FEMモデルにおける応力分布の有限要素解析を行う付加物追加FEMデータ生成器と、
    前記付加物を追加した後の前記構造体のモデルデータから前記付加物の前記付加物情報を生成する機能を有し、前記付加物追加FEMデータ生成器によって出力される前記付加物追加FEMモデルのデータから、前記学習用付加物情報を生成する付加物情報抽出器と、
    前記付加物追加FEMモデルのデータ及び前記学習用付加物情報に基づいて、前記付加物追加前FEMモデルにおける付加物周辺の第3の応力分布及び前記付加物追加FEMモデルにおける付加物周辺の第4の応力分布を抽出する応力分布データ抽出器と、
    をさらに備え、
    前記機械学習モデルは、前記学習用付加物情報を前記付加物情報とし、前記第3の応力分布を前記第1の応力分布として、前記付加物追加前FEMモデルに前記学習用の付加物を追加した場合の付加物周辺の前記第2の応力分布を生成し、当該生成した前記第2の応力分布の正解データとして前記第4の応力分布を使用することにより、前記第2の応力分布の生成精度を高める学習を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の応力推定システム。
  4. 前記機械学習モデルは、
    前記付加物情報及び前記付加物追加前FEMモデルにおける前記第1の応力分布から、自身が有する生成パラメータに基づいて、前記付加物を追加した場合の前記第2の応力分布を生成するデータ生成部と、
    前記データ生成部から出力される前記第2の応力分布のデータ、及び前記応力分布データ抽出器から出力される前記第4の応力分布のデータを入力として、入力されたデータにおける応力分布が、前記生成パラメータによって生成された応力分布であるか前記有限要素解析によって得られた応力分布であるかを自身が有する判別パラメータによって判別するデータ判別部と、
    を有して構成され、
    前記機械学習モデルの学習において、前記データ生成部は、生成する前記第2の応力分布のデータが前記データ判別部によって判別困難となるように前記生成パラメータの学習を繰り返す一方、前記データ判別部は、前記データ生成部が生成する前記第2の応力分布のデータを高精度に判別可能となるように前記判別パラメータの学習を繰り返す
    ことを特徴とする請求項3に記載の応力推定システム。
  5. 前記生成パラメータ及び前記判別パラメータは畳み込みニューラルネットワークのパラメータであり、
    前記データ生成部及び前記データ判別部は、データ生成部による前記第2の応力分布と前記正解データとする前記第4の応力分布との乖離度合いを示す損失の指標について、それぞれ所定の損失計算を行い、損失計算の結果に応じて、各自が有するパラメータを更新する
    ことを特徴とする請求項4に記載の応力推定システム。
  6. 前記付加物情報抽出器は、前記付加物を追加した後の前記構造体のCADモデルのキャプチャ画像から、当該付加物を表示する固有の色を抽出することによって、当該付加物の前記付加物情報を抽出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の応力推定システム。
  7. 前記構造体は、シングルスキン構造またはダブルスキン構造を有する構造体である
    ことを特徴とする請求項1に記載の応力推定システム。
  8. 前記付加物は、構造体との接合面が矩形となる板状部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の応力推定システム。
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