JP7372504B1 - 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム - Google Patents

施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7372504B1
JP7372504B1 JP2023003933A JP2023003933A JP7372504B1 JP 7372504 B1 JP7372504 B1 JP 7372504B1 JP 2023003933 A JP2023003933 A JP 2023003933A JP 2023003933 A JP2023003933 A JP 2023003933A JP 7372504 B1 JP7372504 B1 JP 7372504B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crane
schedule
construction
candidates
calculating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023003933A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024100153A (ja
Inventor
ロベル ミシェル ビエノ シモン
慶太 松本
雄太 福田
将征 原口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Araya Corp
Original Assignee
Araya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Araya Corp filed Critical Araya Corp
Priority to JP2023003933A priority Critical patent/JP7372504B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7372504B1 publication Critical patent/JP7372504B1/ja
Publication of JP2024100153A publication Critical patent/JP2024100153A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】ユーザにとって最適な施工計画を出力可能なシステムを提供すること【解決手段】本発明は、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステムを提供し、前記システムは、建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信することと、前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成する生成手段と、前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力する出力手段とを備える。【選択図】図1A

Description

本発明は、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラムに関する。
施工計画データを出力可能な施工計画システムが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2016-212469号公報
本発明の発明者は、施工現場にとって最適な施工計画のみならず、施主にとって最適な施工計画を出力することが重要であると考えた。
本発明は、上記考えに鑑みてなされたものであり、ユーザにとって最適な施工計画を出力可能なシステムを提供することを目的の1つとする。さらに、本発明は、部材間の干渉なく部材を運搬可能なスケジュールを導出可能なシステムを提供することも目的とする。
本発明は、遺伝的アルゴリズムを使用して、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム等を提供する。本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステムであって、
建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信する受信手段と、
前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成する生成手段と、
前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力する出力手段と
を備えるシステム。
(項目2)
前記生成手段は、
(a)第n世代の複数のスケジュール候補を生成することと、
(b)前記第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価することと、
(c)前記評価に基づいて、前記第n世代の複数のスケジュール候補のうちの一部を選択することと、
(d)n=n+1とすること
をn=1から繰り返すことを行うように構成されている、上記項目に記載のシステム。
(項目3)
前記評価することは、前記第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補に対して、前記スケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出することを含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目4)
前記生成手段は、
部材の位置に基づいてクレーンの状態を算出するクレーン逆モデルと、
部材を運ぶ経路中のクレーンの状態に基づいて、部材を運ぶ運搬時間を算出する運搬時間算出手段と
を備える、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目5)
前記施工時間を算出することは、
前記スケジュール候補によって組立順序が規定される複数の部材のそれぞれについて、
前記部材の初期位置と前記部材の最終位置とに基づいて、クレーンの開始状態と前記クレーンの終了状態とを算出することと、
前記クレーンの開始状態と前記クレーンの終了状態との間の前記クレーンの少なくとも1つの中間状態を算出することと、
前記クレーンの算出された状態に基づいて、前記部材が辿る経路の座標を算出することと
前記座標に基づいて、建設済の部材と干渉しないために必要な前記クレーンのワイヤ長さを算出することと
前記クレーンの算出された状態と前記ワイヤ長さとに基づいて、前記部材を前記クレーンで前記初期位置から前記最終位置まで運ぶ運搬時間を算出することと
前記複数の部材のそれぞれの前記運搬時間を合算することと
を含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目6)
前記評価することは、前記施工時間および前記施工条件に基づいて、前記スケジュール候補に従って施工したときの費用を算出することをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目7)
前記施工条件は、クレーンの種類、前記クレーンの配置、前記クレーンの数のうちの少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目8)
前記生成手段は、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のクレーン種類候補、複数のクレーン配置候補、および、複数のクレーン数候補のうちの少なくとも1つをさらに生成し、
前記出力手段は、前記複数のクレーン種類候補から少なくとも1つのクレーン種類を出力し、前記複数のクレーン配置候補から少なくとも1つのクレーン配置を出力し、かつ/または、前記複数のクレーン数候補から少なくとも1つのクレーン数を出力する、上記項目のいずれか一項に記載のシステム。
(項目9)
施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するための方法であって、
建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信することと、
前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成することと、
前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力することと
を含む方法。
(項目9A)
上記項目の1つまたは複数に記載の特徴を備える、項目9に記載の方法。
(項目10)
施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのプログラムであって、前記プログラムは、プロセッサ部を備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記プログラムは、
建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信することと、
前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成することと、
前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力することと
を含む処理を前記プロセッサ部に行わせる、プログラム。
(項目10A)
上記項目の1つまたは複数に記載の特徴を備える、項目10に記載のプログラム。
(項目10B)
項目10または項目10Aに記載のプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
本発明によれば、遺伝的アルゴリズムを使用することにより、所定の観点において最適なスケジュールを導出することができ、これにより、最適な施工計画を出力することが可能となる。
施工計画提案サービスにおけるフローの一例を示す図 施工計画提案システムによって導出された施工計画、および、ユーザに提案される施工計画の例を概略的に示す図 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム100の構成の一例を示す図 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム100の具体的な構成の一例を示す図 プロセッサ部120の構成の一例を示す図 遺伝的アルゴリズムによって次世代のスケジュール候補を生成することを概略的に示す図 遺伝的アルゴリズムによって次世代の拡張スケジュール候補を生成することを概略的に示す図 生成手段122が備え得る機能ブロックの一例を示す図 クレーンモデルおよびクレーン逆モデルの説明のために、クレーンおよび部材のパラメータの関係を概略的に説明する図 システム100による施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するための処理(処理700)の一例を示すフローチャート ステップS702における処理の一例を示すフローチャート ステップS7023で、各スケジュール候補の施工時間を算出するための処理(処理900)の一例を示すフローチャート シミュレーション対象の建造物を示す図
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(定義)
本明細書において「施工計画」とは、工事を実施するための計画をいい、特に、建造物を建設するための計画をいう。施工計画は、少なくとも、施工条件と、スケジュールとを備える。
本明細書において「スケジュール」とは、施工計画の一部を構成するものであり、工事のために部材を運ぶ順序を規定するものをいう。より具体的には、スケジュールは、建造物を建設するために、複数の部材の各部材について、部材を運ぶ順序を規定する。各部材は、建造物を建設するために、初期位置から、最終位置まで運ばれることになる。ここで、部材の初期位置は、部材が建造物を建設するためにクレーンによって運ばれる前の位置のことをいい、部材の最終位置は、部材が建造物を建設するためにクレーンによって運ばれた後の位置のことをいう。
本明細書において「施工条件」とは、工事を実施するための条件をいい、少なくとも、工事のためのクレーンに関する条件(例えば、クレーンの配置、クレーンの種類、クレーンの数等)を含む。施工条件は、例えば、工事のための部材に関する条件(例えば、部材の形状、部材の重量等)を含んでもよい。
1.施工計画提案サービス
本発明の発明者は、施工計画を提案するための新たなサービスを開発した。このサービスでは、ユーザ(例えば、施主、または、建築会社)にとって重要な観点(例えば、コストおよび/または時間)に応じた最適な施工計画を提案するというサービスである。例えば、ユーザがコストを重要視するとき、このサービスにより、最も安価に工事を実施することが可能な施工計画が提案され得る。例えば、ユーザが時間を重要視するとき、このサービスにより、最も短期間で工事を実施することが可能な施工計画が提案され得る。例えば、ユーザがコストと時間とのバランスを重要視するとき、このサービスにより、比較的に短時間でかつ比較的に安価で工事を実施することが可能な施工計画が提案され得る。
このサービスでは、施工計画提案システムが、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出する。この施工計画提案システムは、複数のスケジュール候補を生成し、ユーザにとって重要な観点に応じた最適なスケジュールを出力することになる。これにより、ユーザは、重要視する観点のために最適なスケジュールに従って、工事を行う、具体的には、建造物を建設することができるようになる。
さらには、このサービスでは、施工計画提案システムが、施工計画の一部を構成する施工条件を導出することもできる。この施工計画提案システムは、例えば、複数のクレーン配置候補を生成し、ユーザにとって重要な観点に応じた最適なクレーン配置を出力することができる。あるいは、または、これに加えて、この施工計画提案システムは、例えば、複数のクレーン種類候補を生成し、ユーザにとって重要な観点に応じた最適なクレーン種類を出力することができる。あるいは、または、これに加えて、この施工計画提案システムは、例えば、複数のクレーン数候補を生成し、ユーザにとって重要な観点に応じた最適なクレーン数を出力することができる。これにより、ユーザは、重要視する観点のために最適な施工条件(例えば、クレーン配置、クレーン種類、クレーン数)に従って、工事を行う、具体的には、建造物を建設することができるようになる。
図1Aは、施工計画提案サービスにおけるフローの一例を示す。
まず、ユーザは、建設する建造物の構造を示す建造物データを入力する。ユーザは、自身の情報端末(例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等)に建造物データを入力することができる。建造物データは、建造物の構造をコンピュータ処理可能なように表すデータであり得、例えば、BIM(Building Information Modeling)データであり得るがこれに限定されない。建造物データは、例えば、CAD(Computer Aided Design)データであってもよい。
次いで、ユーザは、確定している施工条件を入力する。施工条件は、例えば、工事のために使用するクレーンの数、クレーンの種類、および/または、クレーンの配置を含む。
ステップS1では、入力された建造物データおよび施工条件が、施工計画提案サービスを提供するプロバイダPに提供される。プロバイダPには、施工計画提案システムが設置されている。施工計画提案システムにより、プロバイダPは、入力された建造物データおよび施工条件に基づいて、ユーザに提案すべき施工計画を導出する。
ステップS2では、導出された少なくとも1つの施工計画がプロバイダPからユーザUに提案される。例えば、複数の施工計画がユーザUに提案されることができる。
図1Bは、施工計画提案システムによって導出された施工計画、および、ユーザに提案される施工計画の例を概略的に示す。
図1Bに示される例では、施工計画提案システムによって、プラン1~プラン4の4つの施工計画が導出されている。プラン1は、配置場所Aにabc型のクレーンを配置して、部材1-2-3-4・・・の順で組み立てるスケジュールを有しており、プラン2は、配置場所Aにdef型のクレーンを配置して、部材9-8-7-6・・・の順で組み立てるスケジュールを有しており、プラン3は、配置場所Bにdef型のクレーンを配置して、部材1-2-3-4・・・の順で組み立てるスケジュールを有しており、プラン4は、配置場所Bにghi型のクレーンを配置して、部材9-8-7-6・・・の順で組み立てるスケジュールを有している。
導出された施工計画には、それぞれ、組立て推測時間および組立て推測コストも含まれている。プラン1では、組立て推測時間が10日間であり、組立て推測コストが2800万円であり、プラン2では、組立て推測時間が12日間であり、組立て推測コストが2500万円であり、プラン3では、組立て推測時間が15日間であり、組立て推測コストが1800万円であり、プラン4では、組立て推測時間が13日間であり、組立て推測コストが2200万円である。
例えば、導出された4つの施工計画のうち、最も組立て推測時間が短いプラン1が最短プランとしてユーザUに提案されることができる。例えば、導出された4つの施工計画のうち、最も組立て推測コストが低いプラン3が最安プランとしてユーザUに提案されることができる。例えば、導出された4つの施工計画のうち、組立て推測時間が比較的に短くかつ組立て推測コストが比較的に低いプラン4がバランスプランとしてユーザUに提案されることができる。
ユーザUは、提案された施工計画のうち、重視する観点に合った施工計画を選択し、それを採用することができる。例えば、ユーザUがコストを重要視する場合、ユーザUは、最安プラン(ここでは、プラン3)を選択して採用することができる。例えば、ユーザUが工期を重要視する場合、ユーザUは、最短プラン(ここでは、プラン1)を選択して採用することができる。例えば、ユーザUがコストと工期とのバランスを重要視する場合、ユーザUは、バランスプラン(ここでは、プラン4)を選択して採用することができる。
図1Aを再度参照すると、ステップS3では、ユーザUは、採用された施工計画に従って、工事を実施することになる。例えば、採用された施工計画に従って、クレーンCを操作して、建造物Bを建設することになる。
このようにして、ユーザUは、自身が重要視する観点に応じた最適な施工計画に従って、工事を実施することができる。
上述した例では、施工計画提案システムが施工計画提案サービスを提供するサービスプロバイダPに設置されている例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、施工計画提案システムは、ユーザUの情報端末内に実装されてもよい。
上述した施工計画提案システムは、例えば、後述する施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム100として実装されることができる。
2.施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステムの構成
図2は、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム100の構成の一例を示す。
システム100は、データベース部200に接続されている。また、システム100は、少なくとも1つの端末装置300にネットワーク400を介して接続されている。
なお、図2では、3つの端末装置300が示されているが、端末装置300の数はこれに限定されない。任意の数の端末装置300が、ネットワーク400を介してシステム100に接続され得る。
ネットワーク400は、任意の種類のネットワークであり得る。ネットワーク400は、例えば、インターネットであってもよいし、LANであってもよい。ネットワーク400は、有線ネットワークであってもよいし、無線ネットワークであってもよい。
システム100の一例は、例えば図1を参照して説明した施工計画提案サービスを提供するプロバイダPに設置されているコンピュータ(例えば、サーバ装置)であるが、これに限定されない。システム100は、例えば、建築会社に設置されているコンピュータ(例えば、端末装置)であってもよい。このとき、システム100は、ネットワーク400に接続されなくてもよい。端末装置は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、スマートグラス、スマートウォッチ等の任意のタイプの端末装置であり得る。
データベース部200には、例えば、システム100によって出力されたデータ(例えば、遺伝的アルゴリズムによって生成された複数のスケジュール候補)が格納されることができる。データベース部200には、システム100によって利用されるモデル(例えば、後述するクレーンモデル、およびクレーン逆モデル)が格納されてもよく、クレーンの種類毎に合わせたモデルを構築するために利用されるクレーンのパラメータが格納されてもよい。なお、後述するクレーンモデル、およびクレーン逆モデルが機械学習モデルとして実装される場合には、データベース部200には、機械学習モデルが格納されてもよく、機械学習モデルを構築するために利用される学習用データが格納されてもよい。
図3は、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム100の具体的な構成の一例を示す。
システム100は、インターフェース部110と、プロセッサ部120と、メモリ部130とを備える。
インターフェース部110は、システム100の外部と情報のやり取りを行う。システム100のプロセッサ部120は、インターフェース部110を介して、システム100の外部から情報を受信することが可能であり、システム100の外部に情報を送信することが可能である。インターフェース部110は、任意の形式で情報のやり取りを行うことができる。
インターフェース部110は、例えば、システム100に情報を入力することを可能にする入力部を備える。入力部が、どのような態様でシステム100に情報を入力することを可能にするかは問わない。例えば、入力部がタッチパネルである場合には、ユーザがタッチパネルにタッチすることによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部がマウスである場合には、ユーザがマウスを操作することによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部がキーボードである場合には、ユーザがキーボードのキーを押下することによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部がマイクである場合には、ユーザがマイクに音声を入力することによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部がデータ読み取り装置である場合には、システム100に接続された記憶媒体から情報を読み取ることによって情報を入力するようにしてもよい。あるいは、入力部が受信器である場合、受信器がネットワークを介してシステム100の外部から情報を受信することにより入力してもよい。この場合、ネットワークの種類は問わない。例えば、受信器は、インターネットを介して情報を受信してもよいし、LANを介して情報を受信してもよい。
インターフェース部110は、例えば、システム100から情報を出力することを可能にする出力部を備える。出力部が、どのような態様でシステム100から情報を出力することを可能にするかは問わない。例えば、出力部が表示画面である場合、表示画面に情報を出力するようにしてもよい。あるいは、出力部がデータ書き込み装置である場合、システム100に接続された記憶媒体に情報を書き込むことによって情報を出力するようにしてもよい。あるいは、出力部が印刷装置である場合、紙等の媒体に印刷することによって情報を出力するようにしてもよい。あるいは、出力部が送信器である場合、送信器がネットワークを介してシステム100の外部に情報を送信することにより出力してもよい。この場合、ネットワークの種類は問わない。例えば、送信器は、インターネットを介して情報を送信してもよいし、LANを介して情報を送信してもよい。
システム100は、例えば、インターフェース部110を介して、データベース部200に情報を送信し、かつ/または、データベース部200から情報を受信することができる。システム100は、例えば、インターフェース部110を介して、端末装置300に情報を送信し、かつ/または、端末装置300から情報を受信することができる。
システム100は、例えば、インターフェース部110を介して、建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信することができる。システム100は、例えば、インターフェース部110を介して、制約条件を受信することができる。
システム100は、例えば、インターフェース部110を介して、ユーザに提案されるべきスケジュールを出力することができる。システム100は、例えば、インターフェース部110を介して、ユーザに提案されるべきクレーン種類、ユーザに提案されるべきクレーン配置、および/または、ユーザに提案されるべきクレーン数を出力することができる。
プロセッサ部120は、システム100の処理を実行し、かつ、システム100全体の動作を制御する。プロセッサ部120は、メモリ部130に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、システム100を所望のステップを実行するシステムとして機能させることが可能である。プロセッサ部120は、単一のプロセッサによって実装されてもよいし、複数のプロセッサによって実装されてもよい。
メモリ部130は、システム100の処理を実行するために必要とされるプログラムやそのプログラムの実行に必要とされるデータ等を格納する。メモリ部130は、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するための処理をプロセッサ部120に行わせるためのプログラム(例えば、後述する図7~9に示される処理を実現するプログラム)を格納してもよい。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部130に格納するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部130にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されており、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を読み取ることにより、メモリ部130にインストールされるようにしてもよい。あるいは、プログラムは、ネットワークを経由してダウンロードされることによってメモリ部130にインストールされるようにしてもよい。この場合、ネットワークの種類は問わない。メモリ部130は、任意の記憶手段によって実装され得る。
データベース部200には、例えば、システム100によって出力されたデータ(例えば、遺伝的アルゴリズムによって生成された複数のスケジュール候補)が格納されることができる。データベース部200には、システム100によって利用されるモデル(例えば、後述するクレーンモデル、およびクレーン逆モデル)が格納されてもよく、クレーンの種類毎に合わせたモデルを構築するために利用されるクレーンのパラメータが格納されてもよい。なお、後述するクレーンモデル、およびクレーン逆モデルが機械学習モデルとして実装される場合には、データベース部200には、機械学習モデルが格納されてもよく、機械学習モデルを構築するために利用される学習用データが格納されてもよい。データベース部200には、例えば、高さマップが格納されてもよい。
図3に示される例では、データベース部200は、システム100の外部に設けられているが、本発明はこれに限定されない。データベース部200をシステム100の内部に設けることも可能である。このとき、データベース部200は、メモリ部130を実装する記憶手段と同一の記憶手段によって実装されてもよいし、メモリ部130を実装する記憶手段とは別の記憶手段によって実装されてもよい。いずれにせよ、データベース部200は、システム100のための格納部として構成される。データベース部200の構成は、特定のハードウェア構成に限定されない。例えば、データベース部200は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。例えば、データベース部200は、システム100の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。
図4は、プロセッサ部120の構成の一例を示す。
プロセッサ部120は、受信手段121と、生成手段122と、出力手段123とを備える。
受信手段121は、建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信するように構成されている。
建造物データは、建造物の構造をコンピュータ処理可能なように表すデータであり得る。建造物データは、少なくとも、建造物を構成する各部材の形状および位置を表し得る。建造物データは、さらに、建造物を構成する各部材の重量も表すことができる。建造物データは、例えば、BIMデータであってもよいし、CADデータであってもよい。好ましくは、建造物データは、BIMデータであり得る。BIMデータは、建造物を構成する各部材の形状および位置に加えて、重量も表すことができ、部材の重量も考慮した、より緻密な施工計画を導出することができるからである。
施工条件は、建造物を建設するために使用されるクレーンの種類、クレーンの配置、クレーンの数のうちの少なくとも1つを含む。施工条件は、例えば、建造物を建設するために使用されるクレーンの特定の種類、特定の配置、および/または、特定の数を指定するものであってもよいし、建造物を建設するために使用され得るクレーンの種類の候補、クレーンの配置の候補、および/または、クレーンの数の範囲を指定するものであってもよい。クレーンの種類は、例えば、クレーンの作業半径、および/または、クレーンの性能によって規定されてもよい。施工条件がクレーンの特定の種類、特定の配置、および、特定の数を指定するものではない場合、後述するように、生成手段122は、スケジュール候補に加えて、クレーン種類候補、クレーン配置候補、クレーン数候補のうちの少なくとも1つに対して遺伝的アルゴリズムを適用し、ユーザに提案されるべきクレーン種類、クレーン配置、および/またはクレーン数を生成することができる。
受信手段121は、建造物の建設の際に考慮すべき制約条件をさらに受信することができる。一例において、制約条件は、垂直方向の柱となる部材から運び、その部材が含まれる区画(例えば、12個の部材で構成されるキューブ)を完成させた後に、次の区画に進むことであり得る。他の例において、制約条件は、建造物の中央から先に建設することであり得る。
生成手段122は、建造物データおよび施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成するように構成されている。
生成手段122は、まず、建造物データおよび施工条件に基づいて、第1世代の複数のスケジュール候補を生成する。例えば、図5Aに示されるように、午前および午後に配置する部材の順序を規定するスケジュールが生成される。生成される複数のスケジュール候補の数は任意の数であり得る。一例において、100個のスケジュール候補が生成され得る。
生成手段122は、次に、生成された第1世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価し、評価に基づいて第1世代の複数のスケジュール候補の一部を選択する。そして、選択された第1世代の複数のスケジュール候補の一部に対して遺伝的アルゴリズムを適用して、第2世代の複数のスケジュール候補を生成する。
各スケジュール候補は、任意の観点において評価され得るが、好ましくは、各スケジュール候補に従って施工したときの施工時間について評価され得る。施工時間について評価し、施工時間が短いスケジュール候補を次世代の複数のスケジュール候補を生成するために利用することにより、施工時間がより短いスケジュールが、最終的に生成される可能性を高めることができるからである。これにより、施工時間を重要視するユーザにとって好適なスケジュールを提案することができるようになる。
例えば、施工時間が短い順に上位から所定数のスケジュール候補が選択され、選択されたスケジュール候補に対して遺伝的アルゴリズムが適用される。これにより、施工時間がより短いスケジュール候補を用いて、第2世代の複数のスケジュール候補が生成される。ここで、所定数は、任意に設定され得、例えば、スケジュール候補の総数の10~50%、好ましくは、20~30%等であり得る。
より好ましくは、各スケジュール候補は、各スケジュール候補に従って施工したときの施工時間および費用について評価され得る。施工時間および費用について評価し、施工時間が短くかつ費用が安いスケジュール候補を次世代のスケジュール候補を生成するために利用することにより、施工時間がより短くかつ費用が安いスケジュールが、最終的に生成される可能性を高めることができるからである。これにより、施工時間および費用を重要視するユーザにとって好適なスケジュールを提案することができるようになる。
例えば、施工時間が短い順に上位から所定数のスケジュール候補が選択され、かつ、費用が安い順に上位から所定数のスケジュールが選択され、選択されたスケジュール候補に対して遺伝的アルゴリズムが適用される。これにより、施工時間がより短いスケジュール候補および費用がより安いスケジュール候補を用いて、第2世代の複数のスケジュール候補が生成される。
生成手段122は、上述した処理を、第2世代の複数のスケジュール候補、第3世代の複数のスケジュール候補、・・・に対して、所定の世代の複数のスケジュール候補が生成されるまで繰り返すことができる。所定の世代は、任意の世代であり得、世代数が大きくなるほど、生成されるスケジュールが最適化される可能性が高くなる一方で、計算時間も多くなる。所定の世代は、例えば、第100世代、第1000世代、第10000世代等であり得る。
一例において、図5Aに示されるような、第n世代のスケジュール候補が生成されたとする(nは自然数)。各スケジュール候補は、午前および午後に配置する部材の順序を規定している。例えば、第n世代の第1のスケジュール候補は、午前に柱を配置し、次いで別の柱を配置し、・・・その後、大梁を配置し、午後に小梁を配置し、次いで、別の小梁を配置し、・・・その後、さらに別の小梁を配置することを規定している。例えば、第n世代の第2のスケジュール候補は、午前に小梁を配置し、次いで別の小梁を配置し、・・・その後、大梁を配置し、午後に小梁を配置し、次いで、別の小梁を配置し、・・・その後、大梁を配置し、次いで別の大梁を配置することを規定している。
遺伝的アルゴリズムを第n世代の複数のスケジュール候補に適用することにより、第n+1世代の複数のスケジュール候補が生成される。遺伝的アルゴリズムでは、交叉、および/または、突然変異により、次世代の複数のスケジュール候補が生成され得る。ここで、交叉とは、個体間で一部分を組み合わせて次世代の個体を生成することをいう。突然変異とは、低い確率(例えば、1%以下)で一部分をランダムに変更すること(例えば、スケジュール内の1か所をランダムな部材に変更すること)をいう。
交叉において組み合わせられる個体は、ランダムに選択され、交叉において個体間で組み合わせられる部分(図5Aで破線で囲まれた部分)も、ランダムに選択されるが、本発明は、これに限定されない。交叉において組み合わせられる個体は、例えば、評価が高い上位組の中から恣意的またはランダムに選択されるようにしてもよいし、評価に従った重みをつけられて、重みに従う確率で選択されるようにしてもよい。交叉において個体間で組み合わせられる部分は、例えば、所定の基準を満たすものが選択されるようにしてもよい。例えば、所定の観点における評価において、どの部分が高い評価に寄与するかが分かる場合には、高い評価に寄与する部分が、選択されるようにしてもよい。
例えば、第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価した結果、短い施工時間に、破線で囲まれた部分の順序が寄与していることが判明した場合、破線で囲まれた部分の組み合わせが第n+1世代のスケジュール候補のうちの1つにおいて規定されるように、交叉が行われる。短い施工時間に寄与し得る部分は、例えば、複数のスケジュール候補のうちの施工時間が短いスケジュール候補に共通している部分であり得る。
生成手段122は、例えば、施工時間を評価するために、図6Aに示されるような、各スケジュール候補の施工時間を算出するための構成を備えることができる。
図6Aは、生成手段122が備え得る機能ブロックの一例を示す。
生成手段122は、候補生成ブロック1221と、制約条件確認ブロック1222と、クレーン逆モデル1223と、クレーンモデル1224と、ワイヤ長さ計算ブロック1225と、運搬時間算出ブロック1226と、スケジュール評価ブロック1227と、ベストスケジュール選択ブロック1228とを備える。
候補生成ブロック1221は、第n世代の複数のスケジュール候補のうちの一部に対して、遺伝的アルゴリズムを適用することにより、第n+1世代の複数のスケジュール候補を生成する。候補生成ブロック1221は、選択、交叉、および/または、突然変異により、次世代の複数のスケジュール候補を生成することができる。生成された複数のスケジュール候補の各々は、制約条件確認ブロック1222に渡される。図6Aを参照する以下の説明では、「複数のスケジュール候補」は、「第n+1世代の複数のスケジュール候補」を表すものとして説明する。
制約条件確認ブロック1222は、複数のスケジュール候補の各々が、制約条件を満たすか否かを確認する。制約条件は、例えば、垂直方向の柱となる部材から運び、その部材が含まれる区画(例えば、12個の部材で構成されるキューブ)を完成させた後に、次の区画に進むことであり得、他の例において、制約条件は、建造物の中央から先に建設することであり得る。スケジュール候補が制約条件を満たす場合には、そのスケジュール候補は、クレーン逆モデルに渡される。スケジュール候補が制約条件を満たさない場合には、そのスケジュール候補は、クレーン逆モデルには渡されず、候補生成ブロック1221に戻されて破棄される。
制約条件を満たすスケジュール候補のそれぞれに対して、クレーン逆モデル1223と、クレーンモデル1224と、ワイヤ長さ計算ブロック1225とによって、施工時間が算出され、スケジュール評価ブロック1226において、少なくとも、各スケジュール候補の施工時間が評価されることになる。
クレーン逆モデル1223は、クレーンによって運ばれる部材(吊荷)の位置から、そのときのクレーンの状態を算出可能なモデルである。クレーンの状態は、例えば、クレーンの各関節の角度値によって表され得る。クレーン逆モデル1223は、部材の初期位置から、クレーンの開始状態を算出することができ、部材の最終位置からクレーンの終了状態を算出することができる。すなわち、クレーン逆モデル1223により、部材が初期位置にあるときのクレーンの各関節の角度値と、部材が最終位置にあるときのクレーンの各関節の角度値とが算出され得る。
好ましい実施形態において、クレーン逆モデル1223は、部材(吊荷)の位置の座標を入力とし、クレーンの関節の角度値を出力とする数式ベースのモデル(計算式)によって実装され得る。クレーンのブームの長さをHとし、クレーンのアームの長さをLとし、ワイヤの長さをWとし、部材の位置の座標を(x,y,z)とし、クレーンの位置の座標を(Cx,Cy,Cz)とする。これらの関係を図6Bに示す。図6Bでは、簡単化のために、クレーンを線で表し、部材を矩形で表している。
クレーンに関するパラメータH、L、(Cx,Cy,Cz)を固定値とし、部材の位置の座標(x,y,z)、を入力値とすると、下記の計算式により、クレーンの関節の角度θおよびα(θ:x軸から水平方向にアームが回転した角度[rad]、α:水平平面からアームが上がっている角度[rad])、ワイヤの長さWが出力される。
別の実施形態において、クレーン逆モデル1223は、例えば、機械学習によって実装され得る。クレーン逆モデル1223は、例えば、部材の初期位置を入力用教師データとし、部材が初期位置にあるときのクレーンの各関節の角度値とを出力用教師データとして、複数の部材について学習することによって訓練されている。同様に、部材の最終位置およびそのときのクレーンの各関節の角度値も学習され得る。このようにして訓練されたクレーン逆モデル1223は、部材の位置が入力されると、部材がその位置にあるときのクレーンの各関節の角度値を出力することが可能になる。
クレーンの開始状態とクレーンの終了状態とが算出されると、それらの状態の間の少なくとも1つの中間状態を算出することができる。これは、例えば、クレーンの開始状態とクレーンの終了状態との間を補間することによって算出することができる。例えば、クレーンの開始状態において、クレーンのアームの関節の角度が10度であり、クレーンのブームの関節の角度が70度で、クレーンの終了状態において、クレーンのアームの関節の角度が40度であり、クレーンのブームの関節の角度が10度である場合、1つの中間状態は、アームの関節の角度20度およびブームの関節の角度50度(中間33%)と算出され、別の中間状態は、アームの関節の角度30度およびブームの関節の角度30度(中間66%)と算出され得る。複数の中間状態を算出するほど、後続の処理の精度が向上するが、計算時間が増加することに留意すべきである。一例では、約10度刻みで中間状態を算出することが好ましくあり得る。
算出されたクレーンの各状態は、クレーンモデル1224に渡される。
クレーンモデル1224は、クレーンの状態に基づいて、そのときにクレーンによって運ばれている部材(吊荷)の座標を算出可能なモデルである。クレーンモデル1224は少なくとも1つの中間状態から、その状態での部材の座標を算出することができる。部材の初期位置、最終位置は既知であるため、これらの位置と算出された中間状態での部材の位置とを合わせることにより、部材が初期位置から最終位置に運ばれるまでに部材が辿り得る経路の座標が算出されることになる。
好ましい実施形態において、クレーンモデル1224は、クレーンの関節の角度値を入力とし、部材(吊荷)の位置の座標を出力とする数式ベースのモデル(計算式)によって実装され得る。上述したクレーン逆モデル1223は、クレーンモデル1224と入力および出力が逆転しているため、「逆」モデルと称している。ここでも、図6Bに示される関係を用いて説明する。
クレーンに関するパラメータH、L、(Cx,Cy,Cz)を固定値とし、クレーンの関節の角度θ、α、およびワイヤの長さWを入力値とすると、下記の計算式により、部材の位置の座標(x,y,z)が算出される。
別の実施形態において、クレーンモデル1224は、例えば、機械学習によって実装され得る。クレーンモデル1224は、例えば、クレーンの状態(例えば、各関節の角度値)を入力用教師データとし、クレーンがその状態にあるときの部材の座標を出力用教師データとして、複数の状態について学習することによって訓練されている。このようにして訓練されたクレーンモデル1224は、クレーンの状態が入力されると、クレーンがその状態にあるときの部材の座標を出力することが可能になる。従って、クレーンモデル1224にクレーンの中間状態を入力すると、部材の初期位置と最終位置との間の座標が出力されることになる。初期位置の座標と、出力された座標と、最終位置の座標とを時系列でつなぐことにより、部材が辿り得る経路の座標とすることができる。
部材が辿り得る経路の座標は、ワイヤ長さ計算ブロック1225に渡される。
ワイヤ長さ計算ブロック1225は、部材が辿り得る経路の座標に基づいて、建設済の部材と干渉しないために必要なクレーンのワイヤ長さを算出する。ワイヤ長さ計算ブロック1225は、このために、高さマップを利用することができる。高さマップとは、建設済の部材の高さを保存するマップであり、部材が最終位置に運ばれて建設される度に更新され得る。一例において、高さマップは、建造物の平面図において格子状に区切り、格子の各マスについて、建設済の部材の高さを保存することができる。ワイヤ長さ計算ブロック1225は、部材が辿り得る経路を高さマップに投影し、どのマスにおいても、運ばれている部材と建設済の部材とが衝突しないようなワイヤ長さを算出することができる。
ワイヤ長さ計算ブロック1225は、例えば、建設済の部材と干渉しないために最短のワイヤ長さを算出するようにしてもよいし、運ばれている部材が辿り得る経路の各位置(例えば、高さマップの各マス)において建設済の部材と干渉しないためのワイヤ長さをそれぞれ算出するようにしてもよい。後者の場合、例えば、部材が辿り得る経路の初期位置における初期ワイヤ長さが算出され、部材が辿り得る経路の第2の位置における第2のワイヤ長さが算出され、・・・部材が辿り得る経路の第nの位置における第nのワイヤ長さが算出され、・・・部材が辿り得る経路の最終位置における最終ワイヤ長さが算出されることになる。
算出されたクレーンの状態と、ワイヤ長さとは運搬時間算出ブロック1226に渡される。
運搬時間算出ブロック1226は、算出されたクレーンの状態とワイヤ長さとに基づいて、部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間を算出する。このために、運搬時間算出ブロック1226は、部材を初期位置から最終位置まで運ぶときにクレーンのブームおよびアームを動かすために要する時間と、ワイヤ長さを伸縮するために要する時間とを算出し、これらの時間に基づいて、運搬時間を算出することができる。
運搬時間算出ブロック1226は、算出されたクレーンの状態に基づいて、クレーンのブームおよびアームを動かすために要する時間として、クレーンのブームおよびアームの各関節を動かす時間を算出する。例えば、ある状態とその次の状態(例えば、開始状態と中間状態)との間の各関節の角度値の差から、クレーンのブームおよびアームの各関節の変更幅が導出される。これにより、
関節を動かす時間=変更幅/関節を動かすスピード
の式で、ある状態からその次の状態まで各関節を動かす時間が算出される。関節を動かすスピードは、一定であってもよいし、可変であってもよい。可変である場合、例えば、関節の変更幅に合わせて、関節を動かすスピードを変更するようにしてもよい。例えば、大きい変更幅の場合にスピードを速くするといったスピードモデルが利用され得る。
例えば、関節を動かすスピードが5度/sで一定であり、部材を初期位置から最終位置まで運ぶときのクレーンの開始状態から終了状態までの変更幅が35度であるとき、開始状態から終了状態までの間に関節を動かす時間=7秒であると算出される。
クレーンのブームおよびアームは、例えば、それぞれ同時に動かされるようにしてもよいし、ブームを動かした後にアームを動かすような制約を課してもよい。
運搬時間算出ブロック1226は、算出されたワイヤ長さに基づいて、ワイヤ長さを伸縮するために要する時間を算出する。例えば、初期ワイヤ長さと、最短のワイヤ長さとの差から、ワイヤの変更長さが導出される。これにより、
ワイヤを動かす時間=ワイヤの変更長さ/ワイヤの伸縮スピード
の式で、あるワイヤ長さから次のワイヤ長さまでワイヤを伸長または短縮する時間が算出される。ワイヤの伸縮スピードは、一定であってもよいし、可変であってもよい。可変である場合、例えば、ワイヤの変更長さに合わせて、ワイヤの伸縮スピードを変更するようにしてもよい。例えば、大きい変更長さの場合にスピードを速くするといったスピードモデルが利用され得る。
例えば、ワイヤの伸縮スピードが5m/sで一定であり、部材を初期位置から最終位置まで運ぶときのクレーンの開始状態から終了状態までのワイヤの変更長さが20mであるとき、開始状態から終了状態までの間にワイヤを動かす時間=4秒であると算出される。
部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間は、例えば、クレーンのブームおよびアームを動かすために要する時間と、ワイヤ長さを伸縮するために要する時間との和によって算出される。上述した例では、部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間は、7秒+4秒=11秒と算出される。
なお、これは、クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとを別個に動かす、すなわち、クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとは同時には動かされないことを前提としている。これは、例えば、部材を初期位置から最終位置まで運ぶときに、クレーンの開始状態においてワイヤを最短の長さまで短縮し、部材を経路に沿って移動させ、クレーンの終了状態においてワイヤを所定の長さまで伸長する場合に対応している。本発明は、これに限定されず、クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとを同時に動かすことも可能である。
クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとを同時に動かす場合、例えば、部材が辿り得る経路の各位置におけるワイヤ長さを達成するように、クレーンのブームおよびアームを動かしながらワイヤを伸縮させることになる。例えば、部材が辿り得る経路内で、ワイヤ長さが最も短くなるワイヤ最短位置を特定し、部材を初期位置からワイヤ最短位置まで運ぶときに、ワイヤを次第に短縮し、ワイヤ最短位置で最短のワイヤ長さを達成し、部材をワイヤ最短位置から最終位置まで運ぶときに、ワイヤを次第に伸長する。これを達成するために、例えば、ワイヤの伸縮スピードを適切に調節するようにしてもよいし、クレーンのブームおよびアームを動かし始める前に、適切な長さまでワイヤを短縮するようにしてもよい。
例えば、クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとを同時に動かす場合、ワイヤを伸縮させる時間を無視するようにしてもよい。このとき、ワイヤを伸縮させる時間を算出するための構成、例えば、クレーンモデル1224およびワイヤ長さ計算ブロック1225を省略することができる。すなわち、運搬時間算出ブロック1226は、クレーン逆モデル1223からの出力のみに基づいて、部材の運搬時間を算出することができる。ただし、好ましくは、運搬時間算出ブロック1226は、クレーン逆モデル1223からの出力とワイヤ長さ計算ブロック1225からの出力とに基づいて、部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間を算出する。
このようにして、ある部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間が算出される。
1つのスケジュール候補について、そのスケジュール候補によって組立順序が規定される複数の部材のそれぞれについて運搬時間を算出し、それぞれの運搬時間を合算することで、当該スケジュール候補による施工時間が算出される。これを複数のスケジュール候補のそれぞれについて行うことにより、複数のスケジュール候補のそれぞれの施工時間が算出されることになる。
算出された施工時間は、スケジュール評価ブロック1227に渡される。
スケジュール評価ブロック1227は、複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価する。より具体的には、スケジュール評価ブロック1227は、施工時間の観点から、複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価する。スケジュール評価ブロック1227は、例えば、施工時間が短い順に、複数のスケジュール候補を並び替えて出力することができる。
スケジュール評価ブロック1227は、さらに、費用の観点から、複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価することもできる。このとき、スケジュール評価ブロック1227は、各スケジュール候補の施工時間および施工条件に基づいて、当該スケジュール候補に従って施工したときの費用を算出し、算出された費用について評価することができる。費用は、例えば、施工条件によって示されるクレーンの種類、クレーンの数、および施工時間に依存し得るため、これらの組み合わせから算出され得る。
スケジュール評価ブロック1227は、例えば、費用が安い順に、複数のスケジュール候補を並び替えて出力することができる。あるいは、スケジュール評価ブロック1227は、例えば、施工時間と費用とから算出される指標の昇順または降順に、複数のスケジュール候補を並び替えて出力することができる。施工時間と費用とから算出される指標は、例えば、施工時間と費用とのバランスを示す指標であり得、例えば、施工時間+A×費用として算出され得る。ここでAは、施工時間と費用と優先度具合を調節するためのパラメータであり得る。Aは、ユーザの希望に応じて変動し得る。
ベストスケジュール選択ブロック1228は、スケジュール評価ブロック1227による評価に基づいて、複数のスケジュール候補のうちの一部を選択する。選択されるスケジュール候補は、例えば、施工時間が短い上位所定数のスケジュール候補であってもよいし、費用が安い上位所定数のスケジュール候補であってもよいし、施工時間と費用とから算出される指標が高いまたは低い上位所定数のスケジュール候補であってもよい。どのような基準でスケジュール候補を選択するかは、ユーザの設定によって変更可能である。例えば、施工時間を重要視するユーザであれば、施工時間が短い上位所定数のスケジュール候補を選択するように設定することができ、例えば、費用を重要視するユーザであれば、費用が安い上位所定数のスケジュール候補を選択するように設定することができ、バランスを重要視するユーザであれば、バランスを示す指標が高い上位所定数のスケジュール候補を選択するように設定することができる。ここで、所定数は、任意に設定され得る。
ベストスケジュール選択ブロック1228において選択されたスケジュール候補は、候補生成ブロック1221に渡され、候補生成ブロック1221によって、第n+2世代の複数のスケジュール候補を生成するために利用される。
生成手段122による処理は、所定の世代のスケジュール候補が生成されるまで繰り返されるか、あるいは、生成されるスケジュール候補が収束するまで繰り返され得る。所定の世代は、例えば、第100世代、第1000世代、第10000世代等の任意の世代であり得る。
例えば、所定の世代のスケジュール候補が生成されたとき、ベストスケジュール選択ブロック1228によって選択された少なくとも1つのスケジュールが出力手段123に提供されることになる。あるいは、生成されるスケジュール候補が収束したとき、収束したスケジュールが出力手段123に提供されることになる。
図4を再度参照して、出力手段123は、少なくとも1つのスケジュールを出力するように構成されている。出力手段123は、例えば、システム100の外部に、インターフェース部110を介して少なくとも1つのスケジュールを、ユーザに提案されるべきスケジュールとして、出力することができる。出力手段123は、例えば、図1Bに示されるように、最短プラン、最安プラン、またはバランスプランとして、スケジュールを出力することができる。
なお、上述した例では、施工条件がクレーンの特定の種類、特定の配置、および、特定の数を指定するものである場合を例に説明した。施工条件がクレーンの特定の種類、特定の配置、および、特定の数を指定するものではない場合、生成手段122は、スケジュール候補に加えて、クレーン種類候補、クレーン配置候補、クレーン数候補のうちの少なくとも1つに対して遺伝的アルゴリズムを適用し、ユーザに提案されるべきクレーン種類、クレーン配置、および/またはクレーン数を生成することができる。これは、例えば、スケジュールに加えて、クレーン種類、クレーン配置、および/または、クレーン数も変数として、遺伝的アルゴリズムを適用することによって達成される。
例えば、候補生成ブロック1221は、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補に加えて、複数のクレーン種類候補、複数のクレーン配置候補、および/または、複数のクレーン数候補を生成することができる。特に、クレーン数が2以上である場合には、候補生成ブロック1221は、遺伝的アルゴリズムを使用して、2以上のクレーンのそれぞれについて、複数のクレーン種類候補および/または複数のクレーン配置候補を生成することができる。制約条件確認ブロック1222は、複数の拡張スケジュール候補の各々が、制約条件を満たすか否かを確認する。拡張スケジュール候補は、上述したスケジュール候補を拡張した概念であり、1つの拡張スケジュール候補は、複数のスケジュール候補のうちの1つに加えて、複数のクレーン種類候補のうちの1つと、複数のクレーン配置候補のうちの1つと、複数のクレーン数候補のうちの1つとを備え得る。制約条件確認ブロック1222は、制約条件を満たす拡張スケジュール候補をクレーン逆モデル1223に渡す。そして、制約条件を満たす複数の拡張スケジュール候補について、上述した例と同様に、施工時間が算出され、評価され、評価に基づいて、制約条件を満たす複数の拡張スケジュール候補の一部が選択される。次いで、選択された拡張スケジュール候補が示すスケジュール候補と、クレーン種類候補、クレーン配置候補、および/または、クレーン数候補とに対して遺伝的アルゴリズムが適用され、次世代の複数のスケジュール候補と、複数のクレーン種類候補、複数のクレーン配置候補、および/または、複数のクレーン数候補とが生成され、これが繰り返される。
一例において、図5Bに示されるような、第n世代の拡張スケジュール候補が生成されたとする(nは自然数)。各拡張スケジュール候補は、午前および午後に配置する部材の順序を規定するスケジュール候補と、クレーン種類候補と、クレーン配置候補と、クレーン数候補とを有している。例えば、第n世代の第1の拡張スケジュール候補は、午前に柱を配置し、次いで別の柱を配置し、・・・その後、大梁を配置し、午後に小梁を配置し、次いで、別の小梁を配置し、・・・その後、さらに別の小梁を配置することを規定するスケジュール候補と、クレーン数候補(2台)と、2台のクレーンのそれぞれのクレーン種類候補およびクレーン配置候補(クレーン種類A1-クレーン配置a1、クレーン種類A2-クレーン配置a2)とを有している。例えば、第n世代の第2の拡張スケジュール候補は、午前に小梁を配置し、次いで別の小梁を配置し、・・・その後、大梁を配置し、午後に小梁を配置し、次いで、別の小梁を配置し、・・・その後、大梁を配置し、次いで別の大梁を配置することを規定しているスケジュール候補と、クレーン数候補(1台)と、1台のクレーンのクレーン種類候補およびクレーン配置候補(クレーン種類B-クレーン配置b)とを有している。
遺伝的アルゴリズムを第n世代の複数の拡張スケジュール候補に適用することにより、第n+1世代の複数の拡張スケジュール候補が生成される。遺伝的アルゴリズムでは、交叉、および/または、突然変異により、次世代の複数の拡張スケジュール候補が生成され得る。上述したように、交叉において組み合わせられる個体は、ランダムに選択されてもよいし、評価が高い上位組の中から恣意的またはランダムに選択されるようにしてもよいし、評価に従った重みをつけられて、重みに従う確率で選択されるようにしてもよい。交叉において個体間で組み合わせられる部分(図5Bで破線で囲まれた部分)は、ランダムに選択されるようにしてもよいし、所定の基準を満たすものが選択されるようにしてもよい。
例えば、第n世代の複数の拡張スケジュール候補の各拡張スケジュール候補を評価した結果、短い施工時間に、破線で囲まれた部分の順序およびクレーン配置が寄与していることが判明した場合、破線で囲まれた部分の組み合わせが第n+1世代の拡張スケジュール候補のうちの1つに規定されるように、交叉が行われる。短い施工時間に寄与し得る部分は、例えば、複数の拡張スケジュール候補のうちの施工時間が短い拡張スケジュール候補に共通している部分であり得る。
出力手段123は、少なくとも1つのスケジュールに加えて、少なくとも1つのクレーン種類、少なくとも1つのクレーン配置、および/または、少なくとも1つのクレーン数を出力することができる。クレーン数が2以上である場合には、出力手段123は、2以上のクレーンのそれぞれに対してクレーン種類、および/または、クレーン配置を出力することができる。出力手段123は、例えば、少なくとも1つのクレーン種類をユーザに提案されるべきクレーン種類として出力することができ、少なくとも1つのクレーン配置をユーザに提案されるべきクレーン配置として出力することができ、かつ/または、少なくとも1つのクレーン数をユーザに提案されるべきクレーン数として出力することができる。
このようにして、スケジュールのみならず、クレーン種類、クレーン配置、および/または、クレーン数についても、ユーザにとって重要な観点に応じたものが出力されることができる。ユーザは、より最適な施工計画に従って、工事を実施することが可能である。
なお、上述した例では、施工中に移動しないタワークレーンを前提に説明したが、本発明は、これに限定されない。本発明は、施工中に移動し得る移動式クレーンについても適用可能である。移動式クレーンは、部材を運ぶ間は静止し、部材を運んだ後、次の部材を運び始める前に移動し得る。本発明の移動式クレーンに適用する場合、クレーン配置を、スケジュール内の部材毎の変数として遺伝的アルゴリズムを適用することによって、ユーザに提案されるべきクレーン配置を部材毎に特定することができる。
なお、上述したシステム100の各構成要素は、単一のハードウェア部品で構成されていてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されていてもよい。複数のハードウェア部品で構成される場合は、各ハードウェア部品が接続される態様は問わない。各ハードウェア部品は、無線で接続されてもよいし、有線で接続されてもよい。本発明のシステム100は、特定のハードウェア構成には限定されない。プロセッサ部120をデジタル回路ではなくアナログ回路によって構成することも本発明の範囲内である。本発明のシステム100の構成は、その機能を実現できる限りにおいて上述したものに限定されない。
3.施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステムにおける処理
図7は、システム100による施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するための処理(処理700)の一例を示すフローチャートである。処理700は、システム100のプロセッサ部120において実行される。
ステップS701は、プロセッサ部120の受信手段121が、建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信する。建造物データは、建造物の構造をコンピュータ処理可能なように表すデータであり得、好ましくは、建造物データは、BIMデータであり得る。
施工条件は、建造物を建設するために使用されるクレーンの種類、クレーンの配置、クレーンの数のうちの少なくとも1つを含む。施工条件は、例えば、建造物を建設するために使用されるクレーンの特定の種類、特定の配置、および/または、特定の数を指定するものであってもよいし、建造物を建設するために使用され得るクレーンの種類の候補、クレーンの配置の候補、および/または、クレーンの数の範囲を指定するものであってもよい。
ステップS702は、プロセッサ部120の生成手段122が、建造物データおよび施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成する。生成手段122は、建造物データおよび施工条件に基づいて、第1世代の複数のスケジュール候補を生成し、第1世代の複数のスケジュール候補のうちの一部に対して遺伝的アルゴリズムを適用して、第2世代の複数のスケジュール候補を生成し、第2世代の複数のスケジュール候補のうちの一部に対して遺伝的アルゴリズムを適用して、第3世代の複数のスケジュール候補を生成し、・・・これを所定の世代のスケジュール候補が生成されるまで繰り返す。これにより、所定の観点、例えば、施工時間、費用、または、施工時間と費用とのバランス等において最適化されたスケジュールが生成されることになる。
生成手段122は、例えば、図8に示される処理によって、複数のスケジュール候補を生成することができる。
ステップS703は、プロセッサ部120の出力手段123が、少なくとも1つのスケジュールを出力する。出力手段123は、例えば、生成手段122によって生成された複数のスケジュール候補の中から選択された少なくとも1つのスケジュールを出力する。選択は、生成手段122のベストスケジュール選択ブロック1228が行うようにしてもよいし、出力手段123が行うようにしてもよい。
出力手段123は、例えば、システム100の外部に、インターフェース部110を介して少なくとも1つのスケジュールを、ユーザに提案されるべきスケジュールとして、出力することができる。出力手段123は、例えば、図1Bに示されるように、最短プラン、最安プラン、またはバランスプランとして、スケジュールを出力することができる。
このようにして、所定の観点、例えば、施工時間、費用、または、施工時間と費用とのバランス等において最適化されたスケジュールが出力され、ユーザは、自身にとって重要な観点に応じた最適なスケジュールに従って、工事を実施することができる。
図8は、ステップS702における処理の一例を示す。
ステップS7021では、n=1として処理が開始される。
ステップS7022では、生成手段122が、第n世代の複数のスケジュール候補を生成する。生成手段122は、遺伝的アルゴリズムを使用して、第n世代の複数のスケジュール候補を生成することができる。
ステップS7023では、生成手段122が、第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価する。生成手段122は、任意の観点から、第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価することができる。
好ましくは、生成手段122は、各スケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出し、施工時間の観点から各スケジュール候補を評価することができる。生成手段122は、例えば、図9に示す処理によって、各スケジュール候補の施工時間を算出することができる。
生成手段122はさらに、各スケジュール候補に従って施工したときの費用を算出し、費用の観点から各スケジュール候補を評価することもできる。生成手段122は、スケジュール候補の施工時間および施工条件に基づいて、スケジュール候補の費用を算出することができる。
ステップS7024では、生成手段122が、ステップS7023での評価に基づいて、第n世代の複数のスケジュール候補のうちの一部を選択する。生成手段122は、例えば、施工時間の観点から第n世代の複数のスケジュール候補のうちの一部を選択することができ、例えば、施工時間が短い上位所定数のスケジュール候補を選択することができる。生成手段122は、例えば、費用の観点から第n世代の複数のスケジュール候補のうちの一部を選択することができ、例えば、費用が安い上位所定数のスケジュール候補を選択することができる。
ステップS7025では、生成手段122が、nが閾値に等しいか否かを判定する。nが閾値に等しくない場合(Noの場合)、ステップS7026へ進み、nをインクリメントし、ステップS7022に戻る。nが閾値に等しい場合(Yesの場合)、十分な数の世代が生成されたとみなし、ステップS7027へ進む。ステップS7027では、ステップS702の処理を終了し、ステップS7024で選択されたスケジュール候補が出力手段123に渡されて、ステップS703で出力されることになる。
ステップS7022に戻った後、ステップS7022では、ステップS7024で選択されたスケジュール候補に対して遺伝的アルゴリズムを適用して、第n+1世代の複数のスケジュール候補を生成することになる。そして、生成された第n+1世代の複数のスケジュール候補に対してステップS7023~ステップS7026が繰り返されることになる。
図9は、ステップS7023で、各スケジュール候補の施工時間を算出するための処理(処理900)の一例を示す。ここでは、処理900が、第1の部材~第iの部材の組立順序を規定する或るスケジュール候補に対して行われることを説明する(iは2以上の整数)。処理900では、第1の部材~第iの部材のそれぞれに対して、部材をその初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間が算出され、第1の部材~第iの部材のそれぞれの運搬時間を合算することにより、このスケジュール候補の施工時間が算出されることになる。
ステップS901~ステップS905は、第1の部材をその初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間を算出する処理を表し、ステップS911~ステップS915は、第2の部材をその初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間を算出する処理を表し、・・・ステップS991~ステップS995は、第iの部材をその初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間を算出する処理を表す。ステップS901~ステップS905と、ステップS911~ステップS915と、・・・・ステップS991~ステップS995とは、対象とする部材が異なるのみで、実質的な処理は同一である。ここでは、ステップS901~ステップS905のみ説明する。
ステップS901では、生成手段122が、第1の部材の初期位置と第1の部材の最終位置とに基づいて、第1の部材を運ぶクレーンの開始状態とクレーンの終了状態とを算出する。クレーンの開始状態は、第1の部材が初期位置にあるときの状態であり、クレーンの終了状態は、第1の部材が最終位置にあるときの状態である。クレーンの状態は、例えば、クレーンの各関節の角度値によって表され得る。クレーンの開始状態およびクレーンの終了状態は、例えば、クレーン逆モデル1223を利用して算出されることができる。第1の部材の初期位置をクレーン逆モデルに入力すると、そのときのクレーンの状態(すなわち、クレーンの開始状態)が出力され、第1の部材の最終位置をクレーン逆モデルに入力すると、そのときのクレーンの状態(すなわち、クレーンの終了状態)が出力される。
ステップS902では、生成手段122が、ステップS901で算出されたクレーンの開始状態とクレーンの終了状態との間のクレーンの中間状態を算出する。これは、例えば、クレーンの開始状態とクレーンの終了状態との間を補間することによって算出することができる。
ステップS903では、生成手段122が、ステップS901で算出されたクレーンの開始状態とクレーンの終了状態と、ステップS902で算出されたクレーンの少なくとも1つの中間状態とに基づいて、第1の部材が辿る経路の座標を算出する。第1の部材が辿る経路の座標は、例えば、クレーンモデルを利用して算出されることができる。クレーンの中間状態をクレーンモデルに入力すると、そのときの第1の部材の位置の座標が出力される。初期位置の座標と、出力された座標と、最終位置の座標とを時系列でつなぐことにより、部材が辿り得る経路の座標とすることができる。
ステップS904では、生成手段122が、ステップS903で算出された経路の座標に基づいて、建設済の部材と干渉しないために必要なワイヤ長さを算出する。建設済の部材と干渉しないために必要なワイヤ長さは、高さマップを利用して算出されることができる。第1の部材が辿り得る経路を高さマップに投影し、高さマップ中のどのマスにおいても、第1の部材と建設済の部材とが衝突しないようなワイヤ長さを算出することができる。高さマップは、第1の部材が最終位置に運ばれて建設された後に更新されることができる。
生成手段122は、例えば、建設済の部材と干渉しないために最短のワイヤ長さを算出するようにしてもよいし、部材が辿り得る経路の各位置(例えば、高さマップの各マス)において建設済の部材と干渉しないためのワイヤ長さをそれぞれ算出するようにしてもよい。
ステップS905では、生成手段122が、ステップS901で算出されたクレーンの開始状態とクレーンの終了状態と、ステップS902で算出されたクレーンの少なくとも1つの中間状態と、ステップS604で算出されたワイヤ長さとに基づいて、第1の部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間を算出する。生成手段122は、第1の部材を初期位置から最終位置まで運ぶときにクレーンのブームおよびアームを動かすために要する時間と、第1の部材を初期位置から最終位置まで運ぶときにワイヤ長さを伸縮するために要する時間とを算出し、これらの時間に基づいて、運搬時間を算出することができる。
運搬時間は、クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとを別個に動かすことを前提にして算出されるようにしてもよいし、クレーンのブームおよびアームと、ワイヤとを同時に動かすことを許容して算出されるようにしてもよい。
このように、ステップS901~ステップS905により、第1の部材を初期位置から最終位置まで運ぶ運搬時間が算出される。
クレーン逆モデルと高さマップとを組み合わせて利用することにより、運搬時間を計算する時間を大幅に削減することができ、少ない時間で大量のスケジュール候補の評価ができる。例えば、通常の3Dモデルシミュレーターを用いて、直接干渉チェックを行いながら経路を計算する場合、クレーン逆モデルと高さマップとを組み合わせて利用する場合に比べて、100倍超の時間がかかることが見込まれ、現実的な計算時間とはならない。通常の3Dモデルシミュレーターでは、複雑なデータ構造を用いて、精密な衝突の計算を行っているため、計算に時間がかかるからである。これに対して、本発明では、クレーンの中間状態および経路を「大まか」に算出し、高さマップによる衝突判定も「大まか」に行うことにより、計算時間の短縮を達成している。計算時間の短縮は、クレーンモデルおよびクレーン逆モデルとして、機械学習モデルではなく数式ベースのモデルを使用することによって更に促進される。数式ベースのモデルは、機械学習モデルや一般的な3Dエンジンに比べて動作が軽く、処理速度が速いからであり、かつ、数式ベースのモデルは、数字の扱いだけで済むからである。
ステップS901~ステップS905と、ステップS911~ステップS915と、・・・・ステップS991~ステップS995とが完了した後、ステップS1000において、ステップS905、ステップS915、・・・ステップS995のそれぞれで算出された第1の部材~第iの部材のそれぞれの運搬時間を合計する。
処理900は、複数のスケジュール候補のそれぞれに対して行われ、これにより、複数のスケジュール候補のそれぞれの施工時間が算出される。図9に示される処理は、複数のスケジュール候補のそれぞれに対して並行して行われてもよいし、順次行われてもよい。
図7~図9を参照して上述した例では、図7~図9に示される各ステップの処理は、プロセッサ部120とメモリ部130に記憶されたプログラムとによって実現することが説明されたが、本発明はこれに限定されない。図7~図9に示される各ステップの処理のうちの少なくとも1つは、制御回路などのハードウェア構成によって実現されてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。例えば、一実施形態について記載された特徴は、別の実施形態にも適用可能であることが当然に理解される。
12本の部材によって囲まれる立方体のセルが複数個結合された5×3×2階の建造物(図10に示す)を施工するシミュレーションを行った。
クレーンの種類、クレーンの配置、クレーンの数は、不変とした。クレーンのブームおよびアームの動くスピードおよびワイヤの伸縮スピードも不変とした。これらのパラメータは、実機のものに合わせた。
遺伝的アルゴリズムを使用しない場合、すなわち、第1世代で出力されたスケジュール候補のうちの1つを用いて建造物を施工するシミュレーションを行ったところ、施工時間は、48時間33分であった。
本発明のシステム100により、第2世代で出力されたスケジュール候補(すなわち、遺伝的アルゴリズムを1回のみ適用して出力されたスケジュール候補)のうちの1つを用いて建造物を施工するシミュレーションを行ったところ、施工時間は、43時間49分であった。遺伝的アルゴリズムを1回のみ適用しただけでも、施工時間が短縮される効果が見られた。
本発明のシステム100により、第2165世代で出力されたスケジュール候補のうちの1つを用いて建造物を施工するシミュレーションを行ったところ、施工時間は、40時間06分であった。
このように、世代が進むほど、施工時間が短縮されており、本発明のシステム100により、施工時間が最適化されたスケジュールが生成されていることが分かる。
本発明は、施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム等を提供するものとして有用である。
U ユーザ
P プロバイダ
C クレーン
B 建造物
100 システム
110 インターフェース部
120 プロセッサ部
130 メモリ部
200 データベース部
300 端末装置
400 ネットワーク

Claims (9)

  1. 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステムであって、
    建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信する受信手段と、
    前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成する生成手段であって、前記生成手段は、前記遺伝的アルゴリズムによって生成されたスケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出するための手段を備え、前記施工時間を算出するための手段は、前記スケジュール候補によって組立順序が規定される複数の部材の各部材の運搬時間に基づいて前記施工時間を算出し、前記施工時間を算出するための手段は、
    前記部材の位置に基づいてクレーンの状態を算出するクレーン逆モデルと、
    前記クレーンの状態に基づいて、前記部材が辿る経路の座標を算出するクレーンモデルと、
    前記経路の座標および高さマップに基づいて、前記部材を前記クレーンからワイヤで吊るして運ぶために必要なワイヤ長さを算出するワイヤ長さ算出手段であって、前記高さマップは、前記部材が運搬される前に建設された部材の高さおよび位置を示し、前記ワイヤ長さ算出手段は、前記経路を前記高さマップに投影し、前記経路のどの位置においても、前記高さマップによって示される前記建設された部材の高さよりも前記部材の位置が高くなるワイヤ長さを算出する、ワイヤ長さ算出手段と、
    前記クレーンの状態と、前記ワイヤ長さとに基づいて、前記部材の運搬時間を算出する運搬時間算出手段と
    を備える、生成手段と、
    前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力する出力手段と
    を備えるシステム。
  2. 前記生成手段は、
    (a)第n世代の複数のスケジュール候補を生成することと、
    (b)前記第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補を評価することと、
    (c)前記評価に基づいて、前記第n世代の複数のスケジュール候補のうちの一部を選択することと、
    (d)n=n+1とすること
    をn=1から繰り返すことを行うように構成されている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記評価することは、前記施工時間を算出するための手段が、前記第n世代の複数のスケジュール候補の各スケジュール候補に対して、前記各スケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出することを含む、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記各スケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出することは、前記施工時間を算出するための手段が、
    前記各スケジュール候補によって組立順序が規定される複数の部材のそれぞれの部材について、
    前記クレーン逆モデルによって、前記部材の初期位置と前記部材の最終位置とに基づいて、クレーンの開始状態と前記クレーンの終了状態とを算出することと、
    前記クレーンの開始状態と前記クレーンの終了状態との間の前記クレーンの少なくとも1つの中間状態を算出することと、
    前記クレーンモデルによって、前記クレーンの算出された状態に基づいて、前記部材が辿る経路の座標を算出することと
    前記ワイヤ長さ算出手段によって、前記座標および前記高さマップに基づいて、前記部材が運搬される前に建設された部材と干渉しないために必要な前記クレーンのワイヤ長さを算出することと
    前記運搬時間算出手段によって、前記クレーンの算出された状態と前記ワイヤ長さとに基づいて、前記部材を前記クレーンで前記初期位置から前記最終位置まで運ぶ運搬時間を算出することと
    前記複数の部材のそれぞれの前記運搬時間を合算することと
    を含む、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記評価することは、前記施工時間および前記施工条件に基づいて、前記スケジュール候補に従って施工したときの費用を算出することをさらに含む、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記施工条件は、クレーンの種類、前記クレーンの配置、前記クレーンの数のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記生成手段は、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のクレーン種類候補、複数のクレーン配置候補、および、複数のクレーン数候補のうちの少なくとも1つをさらに生成し、
    前記出力手段は、前記複数のクレーン種類候補から少なくとも1つのクレーン種類を出力し、前記複数のクレーン配置候補から少なくとも1つのクレーン配置を出力し、かつ/または、前記複数のクレーン数候補から少なくとも1つのクレーン数を出力する、請求項1に記載のシステム。
  8. 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するための方法であって、前記方法は、プロセッサ部を備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記方法は、
    前記プロセッサ部が、建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信することと、
    前記プロセッサ部が、前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成することであって、前記生成することは、前記遺伝的アルゴリズムによって生成されたスケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出することを含み、前記施工時間は、前記スケジュール候補によって組立順序が規定される複数の部材の各部材の運搬時間に基づいて算出され、前記施工時間を算出することは、
    前記部材の位置に基づいてクレーンの状態を算出することと、
    前記クレーンの状態に基づいて、前記部材が辿る経路の座標を算出することと、
    前記経路の座標および高さマップに基づいて、前記部材を前記クレーンからワイヤで吊るして運ぶために必要なワイヤ長さを算出することであって、前記高さマップは、前記部材が運搬される前に建設された部材の高さおよび位置を示し、前記ワイヤ長さを算出することは、前記経路を前記高さマップに投影し、前記経路のどの位置においても、前記高さマップによって示される前記建設された部材の高さよりも前記部材の位置が高くなるワイヤ長さを算出することを含む、ことと、
    前記クレーンの状態と、前記ワイヤ長さとに基づいて、前記部材の運搬時間を算出することと
    を含む、ことと、
    前記プロセッサ部が、前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力することと
    を含む方法。
  9. 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのプログラムであって、前記プログラムは、プロセッサ部を備えるコンピュータシステムにおいて実行され、前記プログラムは、
    建造物の構造を示す建造物データおよび施工条件を受信することと、
    前記建造物データおよび前記施工条件に基づいて、遺伝的アルゴリズムを使用して、複数のスケジュール候補を生成することであって、前記生成することは、前記遺伝的アルゴリズムによって生成されたスケジュール候補に従って施工したときの施工時間を算出することを含み、前記施工時間は、前記スケジュール候補によって組立順序が規定される複数の部材の各部材の運搬時間に基づいて算出され、前記施工時間を算出することは、
    前記部材の位置に基づいてクレーンの状態を算出することと、
    前記クレーンの状態に基づいて、前記部材が辿る経路の座標を算出することと、
    前記経路の座標および高さマップに基づいて、前記部材を前記クレーンからワイヤで吊るして運ぶために必要なワイヤ長さを算出することであって、前記高さマップは、前記部材が運搬される前に建設された部材の高さおよび位置を示し、前記ワイヤ長さを算出することは、前記経路を前記高さマップに投影し、前記経路のどの位置においても、前記高さマップによって示される前記建設された部材の高さよりも前記部材の位置が高くなるワイヤ長さを算出することを含む、ことと、
    前記クレーンの状態と、前記ワイヤ長さとに基づいて、前記部材の運搬時間を算出することと
    を含む、ことと、
    前記複数のスケジュール候補から少なくとも1つのスケジュールを出力することと
    を含む処理を前記プロセッサ部に行わせる、プログラム。
JP2023003933A 2023-01-13 2023-01-13 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム Active JP7372504B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023003933A JP7372504B1 (ja) 2023-01-13 2023-01-13 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023003933A JP7372504B1 (ja) 2023-01-13 2023-01-13 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023148396A Division JP2024100673A (ja) 2023-09-13 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7372504B1 true JP7372504B1 (ja) 2023-11-01
JP2024100153A JP2024100153A (ja) 2024-07-26

Family

ID=88510007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023003933A Active JP7372504B1 (ja) 2023-01-13 2023-01-13 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7372504B1 (ja)

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1153337A (ja) * 1997-07-30 1999-02-26 Fujitsu Ltd オブジェクト指向遺伝的アルゴリズムを用いた最適化方法及び装置
JP2002092053A (ja) * 2000-09-12 2002-03-29 Dai-Dan Co Ltd 機器配置装置及び機器配置設計方法
JP2002207851A (ja) * 2001-01-12 2002-07-26 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 工事計画作成方法
JP2002318889A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Mitsubishi Electric Corp スケジューリングシステム
JP2004239050A (ja) * 2003-01-17 2004-08-26 Kajima Corp 建方用クレーン計画方法及びプログラム
JP2005035763A (ja) * 2003-07-17 2005-02-10 Kobe Steel Ltd クレーンの搬送スケジュール生成装置及び搬送スケジュール生成プログラム
JP2006201979A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Kajima Corp 建築物の施工計画支援プログラム
JP2009104403A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Ip Flex Kk 再構成ユニットによる解探索の方法およびデータ処理装置
JP2017016489A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 日立造船株式会社 クレーン干渉チェックシステム、橋梁架設シミュレーションシステム、及び、それらを備えた3d施工計画システム
JP2021042045A (ja) * 2019-09-11 2021-03-18 コベルコ建機株式会社 シミュレーション装置
JP2021120793A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ 情報処理装置、処理方法およびプログラム
JP2022041852A (ja) * 2020-09-01 2022-03-11 新東工業株式会社 再生条件特定装置及び再生条件特定方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1153337A (ja) * 1997-07-30 1999-02-26 Fujitsu Ltd オブジェクト指向遺伝的アルゴリズムを用いた最適化方法及び装置
JP2002092053A (ja) * 2000-09-12 2002-03-29 Dai-Dan Co Ltd 機器配置装置及び機器配置設計方法
JP2002207851A (ja) * 2001-01-12 2002-07-26 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 工事計画作成方法
JP2002318889A (ja) * 2001-04-19 2002-10-31 Mitsubishi Electric Corp スケジューリングシステム
JP2004239050A (ja) * 2003-01-17 2004-08-26 Kajima Corp 建方用クレーン計画方法及びプログラム
JP2005035763A (ja) * 2003-07-17 2005-02-10 Kobe Steel Ltd クレーンの搬送スケジュール生成装置及び搬送スケジュール生成プログラム
JP2006201979A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Kajima Corp 建築物の施工計画支援プログラム
JP2009104403A (ja) * 2007-10-23 2009-05-14 Ip Flex Kk 再構成ユニットによる解探索の方法およびデータ処理装置
JP2017016489A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 日立造船株式会社 クレーン干渉チェックシステム、橋梁架設シミュレーションシステム、及び、それらを備えた3d施工計画システム
JP2021042045A (ja) * 2019-09-11 2021-03-18 コベルコ建機株式会社 シミュレーション装置
JP2021120793A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ 情報処理装置、処理方法およびプログラム
JP2022041852A (ja) * 2020-09-01 2022-03-11 新東工業株式会社 再生条件特定装置及び再生条件特定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103278164B (zh) 一种复杂动态场景下机器人仿生路径规划方法及仿真平台
Sun et al. Optimal layout design of a satellite module
WO2020040763A1 (en) Real-time production scheduling with deep reinforcement learning and monte carlo tree search
CN109313670A (zh) 在计算机辅助设计应用中生成晶格建议的方法和系统
CN110516389B (zh) 行为控制策略的学习方法、装置、设备及存储介质
KR101853059B1 (ko) 가상 모델 제어 시스템, 방법 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
US20200160210A1 (en) Method and system for predicting a motion trajectory of a robot moving between a given pair of robotic locations
Zhu et al. Deep reinforcement learning for real-time assembly planning in robot-based prefabricated construction
Panchal et al. An interval-based constraint satisfaction (IBCS) method for decentralized, collaborative multifunctional design
Hegazy et al. Evolution of AI role in architectural design: between parametric exploration and machine hallucination
JP7372504B1 (ja) 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム
Udugama et al. Implementation of the swim mobility model in omnet++
Kielarova et al. Shape optimization in product design using interactive genetic algorithm integrated with multi-objective optimization
Gomes et al. An integrated framework for multi-criteria optimization of thin concrete shells at early design stages
RU2723296C1 (ru) Способ моделирования динамически взаимодействующих стационарных сетей и мобильных узлов связи с различными элементами сопряжения
JP2024100673A (ja) 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム
JP2024100153A (ja) 施工計画の一部を構成するスケジュールを導出するためのシステム、方法、およびプログラム
Cai et al. Intelligent building system for 3D construction of complex brick models
US6718289B1 (en) Processing apparatus and method for solving optimization problem
CN110135725A (zh) 一种线缆装配序列规划方法、装置及设备
Andrés et al. Advantages of learning factories for production planning based on shop floor simulation: A step towards smart factories in industry 4.0
Zăvoianu et al. On the optimization of 2D path network layouts in engineering designs via evolutionary computation techniques
Abu-Dakka et al. Evolutionary path planning algorithm for industrial robots
Curtis et al. Usage scenarios for design space exploration with a dynamic multiobjective optimization formulation
Sai et al. Confluence of Digital Twins and Metaverse for Consumer Electronics: Real World Case Studies

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230119

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20230119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7372504

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150