JP7371184B2 - 電磁波伝送構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波伝送構造体に関するものであり、特に、RF信号またはミリ波信号を誘導するよう構成された電磁波伝送構造体に関するものである。
モバイル通信の分野では、伝送経路における電磁波のエネルギー損失をいかにして減らすかが重要な課題になっている。電磁波がコンクリート壁、樹木、家具、看板等の障害に直面することによって生じるエネルギー損失は、電磁波の周波数が増えるにつれてより深刻になる。
そのため、デッドスポット、暗領域、または信号の弱いエリアが適用空間に容易に生成される。この問題は、基地局やブースターを追加することによって緩和されるが、工事費用、エネルギー消費、またはその後のハードウェアメンテナンスを考慮しなければならない。
本発明は、障害物の妨げによって生じる電磁波のエネルギー損失を改善するのに適し、その受信端および送信端における電磁波の受信方向および送信方向を調整することができる電磁波伝送構造体を提供する。
本発明の電磁波伝送構造体は、基板と、少なくとも1つの伝送線と、複数のアンテナと、複数の調整可能な誘電体ユニットとを含む。少なくとも1つの伝送線は、基板に配置される。伝送線は、第1延伸部および複数の第2延伸部を含む。第1延伸部は、第1方向に延伸する。第2延伸部は、それぞれ第1延伸部の2つの対向する縁部から延伸し、その延伸方向は、第2方向に対して平行である。第2延伸部は、第1方向に沿ってピッチPに配列され、第1方向に沿って配列される任意の2つの隣接する延伸部は、間隔Sを有する。各第2延伸部は、第2方向に沿って長さLを有する。複数のアンテナは、基板に配置され、少なくとも1つの伝送線に隣接する。複数の調整可能な誘電体ユニットは、アンテナ間に設置された少なくとも1つの伝送線の複数の部分と重なる。各調整可能な誘電体ユニットは、互いに重なる第1電極層および制御可能な誘電体層を有する。制御可能な誘電体層は、第1電極層と少なくとも1つの伝送線の間に配置される。伝送線のピッチP、間隔S、および長さLは、以下の関係を満たす:
[式1]
式中、kssppは、少なくとも1つの伝送線を介して伝送された電磁波信号の波数であり、εrは、制御可能な誘電体層の有効誘電定数であり、ωは、少なくとも1つの伝送線を介して伝送された電磁波信号の角周波数であり、cは、光の速度である。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の伝送線は、伝送部、受信部、送信部を有する。伝送部は、受信部と送信部の間に接続される。複数の調整可能な誘電体ユニットは、送信部および受信部のうちの一方と重なる複数の第1調整可能な誘電体ユニットを含む。送信部および受信部のうちの一方に隣接する複数のアンテナの一部と第1調整可能な誘電体ユニットは、少なくとも1つの伝送線の延伸方向に沿って交互に配列される。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の複数の調整可能な誘電体ユニットは、さらに、送信部および受信部のうちの他方と重なる複数の第2調整可能な誘電体ユニットを含む。送信部および受信部のうちの他方に隣接するアンテナの別の部分と第2調整可能な誘電体ユニットは、少なくとも1つの伝送線の延伸方向に沿って交互に配列される。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の少なくとも1つの伝送線は、第1方向に延伸する複数の伝送線である。伝送線は、第2方向に沿って配列される。複数のアンテナは、それぞれ各伝送線の複数の受信部および複数の送信部に隣接する。調整可能な誘電体ユニットは、さらに、複数の伝送線の複数の伝送部と重なる複数の第3調整可能な誘電体ユニットを含む。第3調整可能な誘電体ユニットは、それぞれ第1方向および第2方向に沿って、複数の列および複数の行に配列される。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の各調整可能な誘電体ユニットの第1電極層は、基板に対して平行な底部および底部から屈曲して延伸する側壁部を有する。側壁部は、制御可能な誘電体層を取り囲む。第1電極層および少なくとも1つの伝送線は、制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適している。
本発明の1つの実施形態において、第1方向に沿って配列された複数の第3調整可能な誘電体ユニットのうちに、任意の2つの隣接する第3調整可能な誘電体ユニットの中の2つの第1電極層の2つの側壁部の間に、絶縁層が提供される。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の伝送線は、伝送部、受信部、および送信部を有する。伝送部は、受信部と送信部の間に接続される。少なくとも1つの伝送線は、第1方向に延伸する複数の伝送線である。複数の伝送線は、第2方向に沿って配列される。複数のアンテナは、それぞれ各伝送線の複数の受信部および複数の送信部に隣接する。複数の調整可能な誘電体ユニットの少なくとも一部は、伝送線の複数の伝送部と重なり、それぞれ第1方向および第2方向に沿って、複数の列および複数の行に配列される。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の各調整可能な誘電体ユニットの第1電極層は、基板に対して平行な底部および底部から屈曲して延伸する側壁部を有する。側壁部は、制御可能な誘電体層を取り囲む。第1電極層および少なくとも1つの伝送線は、制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適している。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の少なくとも1つの伝送線は、1つの伝送線である。複数のアンテナのそれぞれは、伝送線から同じ距離である。アンテナは、伝送線の延伸方向に沿って配列され、対称軸を有する。アンテナの直径は、対称軸から離れるのに連れて減少または増加する。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の少なくとも1つの伝送線は、1つの伝送線である。複数のアンテナのそれぞれの幾何学中心は、伝送線から同じ距離である。アンテナは、伝送線の延伸方向に沿って配列され、対称軸を有する。各アンテナの直径は、対称軸から離れるのに連れて減少または増加する。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の少なくとも1つの伝送線は、1つの伝送線である。複数のアンテナのそれぞれは、同じ直径を有する、アンテナは、伝送線の延伸方向に沿って配列され、対称軸を有する。伝送線から各アンテナの間隔は、対称軸から離れるのに連れて増加する。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の各調整可能な誘電体ユニットは、さらに、少なくとも1つの伝送線から離れる方向に向けられた基板の側面に配置され、且つ制御可能な誘電体層と重なる第2電極層を含む。第1電極層および第2電極層は、制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適している。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の制御可能な誘電体層は、液晶層である。
本発明の1つの実施形態において、電磁波伝送構造体の第1電極層は、複数の第1ストリップ電極および複数の第2ストリップ電極を含む。第1ストリップ電極と第2ストリップ電極は、第1方向に沿って交互に配列され、複数の第2延伸部に対して平行である。任意の隣接する第1ストリップ電極および第2ストリップ電極は、制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適している。
以上のように、本発明の1つの実施形態の電磁波伝送構造体は、複数のアンテナが伝送線に隣接して提供され、複数の調整可能な誘電体ユニットがアンテナ間の伝送線の複数の部分に提供される。調整可能な誘電体ユニットにおける伝送線と重なる制御可能な誘電体層の有効誘電定数を電子的に変調することによって電磁波信号の位相を変更することができ、それにより、アンテナの電磁波送信方向および受信方向を変調することができる。
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれ、且つその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
図1は、本発明の第1実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。 図2Aは、図1の電磁波伝送構造体の一部の領域の拡大概略図である。図2Bは、図2Aの伝送線の別の変形実施形態の概略的平面図である。 図3Aおよび図3Bは、図2Aの調整可能な誘電体ユニットを異なる状態で操作した時の概略的断面図である。 図4A~図4Cは、図1の電磁波伝送構造体のいくつかの別の変形実施形態の概略的平面図である。 図5は、本発明の第2実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。 図6は、本発明の第3実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。 図7は、図6の電磁波伝送構造体の概略的断面図である。 図8は、本発明の第4実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。 図9は、図8の電磁波伝送構造体の一部の領域の拡大概略図である。 図10は、図8の電磁波伝送構造体の概略的断面図である。 図11は、図9の電磁波伝送構造体の概略的断面図である。 図12は、本発明の第5実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。 図13Aおよび図13Bは、図12の調整可能な誘電体ユニットを異なる状態で操作した時の概略的断面図である。 図14は、本発明の第6実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。
本明細書に用いられる「約(about)」、「近似(similar)」、「本質的(essentially)、または「実質的(substantially)」は、その値および当業者が確定する特定値の許容可能な偏差範囲内の平均値を含み、討論する計測および計測に関連する誤差の特定数(すなわち、計測システムの制限)を考慮する。例えば、「約」は、その値の1つまたは複数の標準偏差内、または、例えば、±30%、±20%、±15%、±10%、または±5%内であることを示す。さらに、本明細書に用いられる「約」、「近似」、「本質的」、または「実質的」は、1つの標準偏差を全ての性質に適用するものではなく、測定性、切断性、または他の性質に応じて、許容可能な偏差範囲または標準偏差を選択することができる。
図面を簡潔にするため、例えば、層、膜、パネル、および領域の厚さを拡大する。層、膜、領域、または基板の素子が別の素子の「上にある」または別の素子に「接続される」と表現されている場合、該素子は、直接別の素子の上にあっても、または別の素子と接続してもよく、あるいは中間素子が存在してもよいことを理解すべきである。反対に、素子が「直接別の素子の上にある」または別の素子に「直接接続される」と表現されている場合、中間素子は存在しない。本明細書において使用されているように、「接続される」は、物理および/または電気接続を指すことができる。また、「電気接続される」は、2つの素子間にその他の素子が存在してもよいことを意味する。
ここで、本発明の例示的実施形態を詳細に参照し、例示的実施形態の実例を図面に示す。可能な限り、図面および説明において、同一の、または類似する部分には、同一の参照番号を使用する。
図1は、本発明の第1実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。図2Aは、図1の電磁波伝送構造体の一部の領域の拡大概略図である。図2Bは、図2Aの伝送線の別の変形実施形態の概略的平面図である。図3Aおよび図3Bは、図2Aの調整可能な誘電体ユニットを異なる状態で操作した時の概略的断面図である。図4A~図4Cは、図1の電磁波伝送構造体のいくつかの別の変形実施形態の概略的平面図である。図3Aおよび図3Bは、図2Aの断面線A-A’に対応する。
図1および図2を参照すると、電磁波伝送構造体10は、基板100および基板100に配置された複数のアンテナ120を含む。基板100は、例えば、ガラス基板、セラミック積層体、または低誘電体損失基板(例えば、ロジャース基板(Rogers substrate))であるが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、伝送線120は、第1延伸部120P1および複数の第2延伸部120P2を含む。第2延伸部120P2は、それぞれ第1延伸部120P1の2つの対向する縁部e1およびe2から延伸する。
例えば、第1延伸部120P1および第2延伸部120P2は、それぞれ方向Xおよび方向Yに延伸してもよく、方向Xは、方向Yに対して選択的に垂直であってもよいが、本発明はこれに限定されない。本実施形態において、基板100上の第2延伸部120P2の正投影の輪郭は、長方形であってもよい。つまり、方向Xに配列され、且つ互いに対向する第2延伸部120P2の2つの縁部の延伸方向は、互いに平行であり、方向Yに対して平行であるが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、基板100上の伝送線120Aの第2延伸部120P2-Aの正投影の輪郭は、台形であってもよい(図2Bの電磁波伝送構造体10Aに示す)。さらに具体的に説明すると、方向Xに配列され、且つ互いに対向する第2延伸部120P2-Aの2つの縁部の延伸方向は、方向Yに対して平行でなくてもよい。つまり、第1延伸部120P1の2つの縁部e1およびe2に対して垂直でなくてもよい。
本実施形態において、電磁波伝送構造体10は、受信領域RA、伝送領域TA、および送信領域EAを有し、電磁波のエネルギー損失を発生させやすい障害物(例えば、コンクリート壁や建物の柱)に取り付けられるのに適している。例えば、障害物(図示せず)は、電磁波源に面する前面および電磁波源から離れる方向に向けられた後面を有する。電磁波伝送構造体10は、障害物に配置され、障害物の前面から障害物の後面に迂回することができる。具体的に説明すると、電磁波伝送構造体10の受信領域RAおよび送信領域EAは、それぞれ障害物の前面および後面に配置され、伝送領域TAは、障害物の前面と後面を接続する他の平面に延伸してもよい。
伝送線120は、受信領域RAに延伸した受信部120rs、伝送領域TAに延伸した伝送部120ts、および送信領域EAに延伸した送信部120esに分割することができ、伝送部120tsは、受信部120rsと送信部120esの間に接続される。本実施形態において、アンテナ140は、例えば、パッチアンテナである。アンテナ140の一部は、受信アンテナ140Rとして受信領域RA内に配置されてもよく、アンテナ140の別の部分は、送信アンテナ140Eとして送信領域EA内に配置されてもよい。例えば、障害物の前面に向かって伝送された電磁波は、電磁波伝送構造体10の受信領域RA内の受信アンテナ140Rを介して伝送線120に供給され、且つ伝送線120の伝送部120tsを介して伝送され、障害物の後面に設置された送信領域EAに進入することができる。送信領域EAに伝送された電磁波信号は、送信アンテナ140Eに結合され、送信アンテナ140Eを介して放射することができる。
言い換えると、電磁波の伝送空間において電磁波エネルギーを消費する障害物が存在する時、本実施形態の電磁波伝送構造体10を電磁波の迂回構造として障害物に取り付けることができる。障害物に向かって送信された電磁波は、障害物を直接通過せずに、提案された構造10によって誘導される。そのため、電磁波がこの迂回構造を介して障害物を通過した時のエネルギー損失は、障害物を直接通過した場合と比較して、はるかに少ない。
さらに具体的に説明すると、受信領域RAに設置された複数の受信アンテナ140Rは、伝送線120の受信部120rsの一側に隣接し、伝送線120の第1延伸部120P1の延伸方向(例えば、方向X)に沿って一次元受信アンテナを形成するよう配列することができる。同様に、送信領域EAに設置された複数の送信アンテナ140Eは、伝送線120の送信部120esの一側に隣接し、伝送線120の第1延伸部120P1の延伸方向に沿って一次元送信アンテナアレイに配列される。図1に示した受信アンテナ140Rおよび送信アンテナ140Eは、伝送線120の同じ側に設置されているが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、受信アンテナ140Rおよび送信アンテナ140Eは、それぞれ伝送線120の2つの対向する側に配置されてもよく、あるいは受信アンテナ140R(または、送信アンテナ140E)は、伝送線120の2つの対向する側の両方に隣接してもよい。
複数のアンテナ140からなるアンテナアレイの電磁波の受信方向および送信方向を変更するため、電磁波伝送構造体10は、さらに、複数の調整可能な誘電体ユニット160を含む。言及すべきこととして、調整可能な誘電体ユニット160は、基板100に対して垂直な方向(例えば、方向Z)に沿って、伝送線120と重なる。本実施形態において、調整可能な誘電体ユニット160は、それぞれ送信領域EAおよび受信領域RAに配置されてもよい。例えば、送信領域EAには、複数の調整可能な誘電体ユニット161が設けられ、受信領域RAには、複数の調整可能な誘電体ユニット162が設けられる。
調整可能な誘電体ユニット161は、それぞれ方向Zに沿って複数の送信アンテナ140Eの間に設置された伝送線120の送信部120esの複数の部分(または、区分)と重なる。同様に、調整可能な誘電体ユニット162は、それぞれ方向Zに沿って複数の受信アンテナ140Rの間に設置された伝送線120の受信部120rsの複数の部分(または、区分)と重なる。つまり、送信部120esに隣接する送信アンテナ140Eと調整可能な誘電体ユニット161は、伝送線120の延伸方向(例えば、方向X)に沿って交互に配列され、受信部120rsに隣接する受信アンテナ140Rと調整可能な誘電体ユニット162は、伝送線120の延伸方向に沿って交互に配列される。
図3Aおよび図3Bを同時に参照すると、本実施形態において、調整可能な誘電体ユニット160は、方向Zにおいて重なる第1電極層EL1および制御可能な誘電体層CDLを有し、制御可能な誘電体層CDLは、第1電極層EL1と伝送線120の間に配置される。具体的に説明すると、制御可能な誘電体層CDLは、例えば、液晶層であり、第1電極層EL1と伝送線120の間の電位差によって生成される電場は、液晶層の複数の液晶分子LCMを駆動して回転させるのに適している。例えば、第1電極層EL1は、別の基板SUBに配置されてもよく、スペーサSPは、基板SUBと基板100の間に挟まれ、制御可能な誘電体層CDLの収容空間を形成する。
さらに、伝送線120の複数の第2延伸部120P2は、ピッチPにおいて方向Xに沿って第1延伸部120P1の2つの対向する側に配置される。方向Xに沿って配列された第2延伸部120P2の任意の2つの隣接する延伸部は、間隔Sを有し、それぞれ方向Yに沿って長さLを有する。具体的に説明すると、伝送線120の構造寸法は、以下の関係を満たす:
[式1]
式中、kssppは、伝送線120を介して伝送された電磁波信号の波数であり、εrは、制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数であり、ωは、伝送線を介して伝送された電磁波信号の角周波数であり、cは、光の速度である。
本実施形態において制御可能な誘電体層CDLとして使用される液晶材料は、誘電異方性を有する、つまり、液晶材料は、それぞれ液晶分子の長軸に対して平行および垂直な方向において異なる誘電定数(例えば、誘電定数ε//および誘電定数ε┴)を有するため、液晶材料は、電気的に制御可能である。言い換えると、液晶層に電場を印加することによって、特定の方向における液晶層の有効誘電定数を変更することができ、有効誘電定数は、誘電定数ε//と誘電定数ε┴の間の範囲内に入る。
例えば、本実施形態において、制御可能な誘電体層CDLは、それぞれ2.9および2.72の誘電定数ε//および誘電定数ε┴を有する液晶材料K15(Merck KGaA)を採用することができ、水平配向能(horizontal alignment capability)を有する配向材料層(例えば、毛羽でブラッシングしたポリイミド薄膜)を採用して、液晶分子LCMを配向する。具体的に説明すると、配向材料層は、液晶層および第1電極層EL1の界面、および/または液晶層および基板100の界面に配置されてもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、液晶材料の選択およびその配向方法は、異なる応用要求に応じて調整することができる。
本実施形態において、液晶層が電場を印加していない状態にある時、その液晶分子LCMは、基板100に対して平行に配列される(図3Aに示す)。この時、伝送線120に伝送される電磁波信号に対する制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数は、比較的大きな誘電定数ε//であるため、同等の電磁波波長がより小さくなり、波数がより大きくなる。そのため、電場を印加していない制御可能な誘電体層CDLは、後述するように、電場を印加した状態よりも、X軸方向においてより多くの位相変位が発生する可能性がある。
電場を液晶層に印加した時、つまり、第1電極層EL1と伝送線120の間に電位差が存在する時、液晶材料K15は、分子長軸方向においてより大きな誘電定数を有するため、その分子長軸は、電場の方向に沿って配向する傾向にある。本実施形態において、第1電極層EL1と伝送線120の重複領域に形成される電場の方向は、実質的に基板100に対して垂直である。電場長が十分に大きい時、重複領域にある大部分の液晶分子の長軸方向も、実質的に基板100に対して垂直である(図3Bに示す)。この時、伝送線120に伝送される電磁波信号に対する制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数は、比較的小さな誘電定数ε┴である。そのため、電場を液晶層(つまり、制御可能な誘電体層CDL)に印加した時、上述した電場を印加していない状態と比較して、X軸方向において生成される位相変位が少ない。
そのため、印加電場の有無または異なる大きさの印加電場で液晶分子LCMの配列方向を変更することによって、電磁波信号の電場の方向における制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数を変更することができ、それにより、伝送線120に伝送された電磁波信号の位相を変更することができる。
本実施形態において、調整可能な誘電体ユニット160は、任意の2つの隣接するアンテナ140の間の伝送線120の受信部120rsと送信部120esの間の部分に提供され、調整可能な誘電体ユニット160の位相変調能力を介して、伝送線120の一側に沿って配列された一次元アンテナアレイの複数のアンテナ140の電磁波受信および送信方向を変更することができ、電磁波受信および送信方向の調整は、例えば、XZ平面の次元にある。
例えば、送信領域EAに設置された複数の調整可能な誘電体ユニット161は、伝送線120の送信部120esに伝送された電磁波信号の位相を調整するのに適している。そのため、伝送線120から複数の送信アンテナ140Eによって結合されて放射された電磁波信号は、各調整可能な誘電体ユニット161によって与えられる異なる位相変位に応じて、異なる位相の組み合わせを有し、それにより、XZ平面の電磁波の伝送方向を変更する。さらに、電磁波を受信アンテナ140Rで受信し、伝送線120の受信部120rsに供給する時、受信領域RAに設置された複数の調整可能な誘電体ユニット162は、異なる遅延時間において伝送線120に供給される電磁波信号の位相を調整するのに適しており、XZ平面の受信部120rsの受信電磁界パターンを調整することに相当する。
さらに、基板100における本実施形態のアンテナ140の正投影輪郭は、例えば、円形であり、各アンテナ140のサイズ(例えば、直径)は、実質的に同じである。本実施形態において、各アンテナ140と隣接する伝送線120の間の間隔s1も、実質的に同じである。そのため、各アンテナ140は、伝送線120と同じレベルのエネルギー共役(energy coupling)を有する。例えば、各受信アンテナ140Rを介して伝送線120に供給される電磁波のエネルギー差は大きくなく、各送信アンテナ140Eを介して電磁波信号によって放射される電力も類似する。その結果、送信アンテナアレイによって放射された電磁波のメインローブのビーム幅/半電波強度ビーム幅(half power beam width, HPBW)がより狭くなり、サイドローブとメインローブの間の放射電力差もより小さくなる。
しかしながら、本発明はこれに限定されない。別の変形実施形態において、アンテナアレイを形成する複数のアンテナは、異なるサイズを有してもよく、アンテナと伝送線の間の距離も、異なっていてもよい。図4Aを参照すると、変形実施形態において、電磁波伝送構造体10Bの複数のアンテナ140A(例えば、受信アンテナ140R-Aおよび放射アンテナ140E-A)は、異なるサイズを有してもよい。詳しく説明すると、複数の受信アンテナ140R-Aは、対称軸SAを有し、各受信アンテナ140R-Aの直径(または、円形直径)は、対称軸SAから離れる方向に増加する。複数の放射アンテナ140E-Aも、同じように構成される。
例えば、対称軸SAに設置されたアンテナ140Aは、特定の周波数の電磁波に対して最良の受信/放射効率を有し(つまり、中心アンテナの共振周波数は、予送受信信号(pre-transceived signal)の搬送波周波数である)、特定の周波数の電磁波に対する対称軸SAから逸れた異なるサイズのアンテナ140Aの受信/放射効率は、アンテナのサイズ(例えば、直径)が大きくなるにつれて減少する。このような構成により、送信アンテナアレイによって放射された電磁波のメインローブのHPBWを増やし、サイドローブの放射電力を抑制することができる。
同様の効果を達成するため、図4Bに示した別の変形実施形態において、電磁波伝送構造体10Cの複数のアンテナ140B(例えば、受信アンテナ140R-Bおよび送信アンテナ140E-B)のサイズ構成は、図4Aのアンテナ140Aに類似するが、アンテナ140Bと隣接する伝送線120の間の間隔は、異なっていてもよい。特に注意すべきこととして、各アンテナ140Bの幾何学中心Cと隣接する伝送線120の間の距離dは、いずれも実質的に同じである。
図4Bの実施形態とは異なり、図4Cに示した電磁波伝送構造体10Dにおいて、その複数の受信アンテナ140R-Cのそれぞれの直径は、対称軸SAから遠ざかる方向に減少し、その複数の送信アンテナ140E-Cも、同じように構成される。また、中心アンテナ(対称軸SAに提供された受信アンテナ140R-Cおよび送信アンテナ140E-C)の共振周波数は、予送受信信号(pre- transceived signal)の搬送波周波数である。しかしながら、本発明はこれに限定されない。1つの実施形態において、送信アンテナアレイおよび受信アンテナアレイの構成は、選択的に異なっていてもよい。
以下、別の実施形態を提供して、本発明について詳しく説明する。同じ構成要素には同じ参照番号を付与し、同じ技術内容の説明を省略する。省略した部分については、上述した実施形態を参照することができるため、以下では繰り返し説明しない。
図5は、本発明の第2実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。図5を参照すると、本実施形態の電磁波伝送構造体10Eと図1の電磁波伝送構造体10の間の相違点は、アンテナアレイの構成が異なることである。本実施形態において、電磁波伝送構造体10Eの複数のアンテナ140Dによって形成されたアンテナアレイは、対称軸SAを有し、アンテナアレイの複数のアンテナ140Dと伝送線120の間の間隔s2は、対称軸SAから離れる方向に増加する。つまり、対称軸SAに設置されたアンテナ140D(例えば、受信アンテナ140R-Dおよび送信アンテナ140E-D)は、伝送線120から最も小さい距離を有するため、最高レベルのエネルギー共役を有する。反対に、アンテナアレイの外側に設置されたアンテナ140Dと伝送線120の間の距離は、最も大きいため、そのエネルギー共役のレベルは、最も小さい。
そのため、対称軸SAに設置されたアンテナ140Dは、特定の周波数の電磁波に対して最も優れた受信/放射効率を有し、特定の周波数の電磁波に対する対称軸SAから逸れた異なるサイズのアンテナ140Dの受信/放射効率は、アンテナ140Dと伝送線120の間の間隔s2が増えるにつれて減少する。例えば、このような構成により、送信アンテナアレイによって放射された電磁波のメインローブのHPBWを増やし、サイドローブの放射電力を抑制することができる。
図6は、本発明の第3実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。図7は、断面線B-B’に沿った図6の電磁波伝送構造体の概略的断面図である。わかりやすくするため、図6は、図7の基板SUB、制御可能な誘電体層CDL、スペーサSPの図示を省略している。図6および図7を参照すると、図3Aの電磁波伝送構造体10と比較して、本実施形態の電磁波伝送構造体20の調整可能な誘電体ユニット160Aは、さらに、伝送線120から離れる方向に向けられた基板100の側面100sに配置され、方向Zに沿って制御可能な誘電体層CDLと重なる第2電極層EL2を含む。
特に注意すべきこととして、上記の実施形態の電磁波伝送構造体10とは異なり、本実施形態の調整可能な誘電体ユニット160Aの第1電極層EL1および第2電極層EL2は、制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適している。つまり、本実施形態において、伝送線120は、制御可能な誘電体層CDLを駆動するための電極として使用されない。
さらに、本実施形態において、第2電極層EL2も、第1電極層EL1のように、パターン化された電極であるが、本発明はこれに限定されない。好ましい実施形態において、第2電極層EL2は、複数の調整可能な誘電体ユニット160Aの複数の第1電極層EL1に対応する平板電極であってもよい。つまり、第2電極層EL2は、基板100の表面100sを包括的に覆うパターン化されていない電極層であってもよい。
図8は、本発明の第4実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。図9は、図8の電磁波伝送構造体の一部の領域の拡大概略図である。図10は、断面線C-C’に沿った図8の電磁波伝送構造体の概略的断面図である。図11は、断面線D-D’に沿った図9の電磁波伝送構造体の概略的断面図である。
図8~図11を参照すると、本実施形態において、電磁波伝送構造体30は、例えば、伝送線121、伝送線122、伝送線123、および伝送線124等の複数の伝送線を含むことができる。本実施形態の伝送線120、アンテナ140、調整可能な誘電体ユニット161、および調整可能な誘電体ユニット162のそれぞれの構成関係および対応する技術効果は、図1の電磁波伝送構造体10に類似するため、詳しい説明については、上述した実施形態の関連段落を参照されたい。
本実施形態において、複数の伝送線120に隣接する複数のアンテナ140は、それぞれ第1方向および第2方向に沿って、複数の列および複数の行に配列することができる。例えば、受信領域RAに設置された複数の受信アンテナ140Rは、1つの二次元受信アンテナアレイを形成するよう配列されてもよく、送信領域EAに設置された複数の送信アンテナ140Eは、1つの二次元送信アンテナアレイを形成するよう配列されてもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されない。図示していない別の実施形態において、受信領域RAまたは送信領域EAに設置された複数のアンテナ140は、ハニカム状の(honeycomb-shaped)二次元アンテナアレイに配列されてもよい。例えば、アンテナ140の方向Xに沿って配列された複数の一次元アンテナアレイのうちの任意の2つの隣接するアンテナアレイは、方向Yに千鳥状に(in a staggered manner)配列されてもよい。
注意すべきこととして、受信領域RAおよび送信領域EAに提供される調整可能な誘電体ユニット160Bの他に、本実施形態の電磁波伝送構造体30は、伝送領域TAにおいて複数の調整可能な誘電体ユニット163も備える。調整可能な誘電体ユニット163は、方向Zに沿って複数の伝送線120の複数の伝送部120tsと重複し、それぞれ第1方向および第2方向に沿って、複数の列および複数の行に配列される。つまり、調整可能な誘電体ユニット163は、電磁波伝送構造体30の伝送領域TAのアレイに配列されてもよい。調整可能な誘電体ユニット163の詳しい構成は、調整可能な誘電体ユニット161および調整可能な誘電体ユニット162に類似するため、ここでは詳しい説明を省略する。
本実施形態において、伝送領域TAに設置され、同じ伝送線120と重なる複数の調整可能な誘電体ユニット163は、互いに隣接して配置される。さらに具体的に説明すると、伝送部120tsに沿って配列された調整可能な誘電体ユニット163の間には、隙間が存在しない。そのため、電磁波信号が伝送線120に伝送された時、周囲の誘電体層の切れ目によって生じるエネルギー減衰を回避することができる。さらに、同じ伝送線120上の複数の調整可能な誘電体ユニット163が駆動された時、その各制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数(図11に示す)は、受信部120rsの方向から送信部120esに向かって、例えば、上がって、下がって、下がってから上がる、あるいは、上がってから下がるといったように、徐々に変化する。つまり、調整可能な誘電体ユニット163の複数の制御可能な誘電体層CDLのうちの任意の2つの隣接する誘電体層の間の誘電定数における差が大きくなりすぎないため、電磁波信号が通過する時の大幅なエネルギー損失を防ぐことができる。
例えば、同じ伝送線120上の各調整可能な誘電体ユニット163の第1電極層EL1-Aに異なる電圧を印加することにより、制御可能な誘電体層CDLとして使用する液晶層における複数の液晶分子の回転角度が異なり、且つ電磁波信号の電場の方向における有効誘電定数は、概に連続的に変化する。具体的に説明すると、有効誘電定数は、例えば、異なる印加電圧に応じて、液晶層の誘電定数ε//と誘電定数ε┴の間である。言及すべきこととして、ここで説明する有効誘電定数の概に連続的な変化は、任意の2つの隣接する調整可能な誘電体ユニット163によって生成される有効誘電定数間の差が非常に小さく、その差が同じ伝送線120上の調整可能な誘電体ユニット163の数によって決まることを意味する。つまり、同じ伝送線120上により多くの調整可能な誘電体ユニット163が存在する時、伝送線120上の有効誘電定数の変化は、連続的な変化に近くなる。
言及すべきこととして、異なる伝送線120に調整可能な誘電体ユニット163を配置することによって、異なる伝送線120に伝送された電磁波信号間の位相差を調整することができるため、本実施形態の二次元アンテナアレイは、XZ平面とYZ平面上の電磁波受信および送信方向を同時に変調できる能力を有する。
例えば、調整可能な誘電体ユニット163は、伝送線120の複数の伝送部120tsに伝送された複数の電磁波信号の位相を調整するのに適しているため、電磁波信号は、それぞれ異なる遅延時間で送信領域EAに伝送され、複数の対応する送信アンテナ140Eを介して放射される。この時、送信領域EAにおける複数の調整可能な誘電体ユニット161が有効(enable)になっていない場合、電磁波の送信方向をYZ平面上で変調することができる。反対に、調整可能な誘電体ユニット161が同時に有効になった場合、電磁波の送信方向をXZ平面とYZ平面上で同時に変調することができる。
図10および図11を同時に参照すると、本実施形態において、調整可能な誘電体ユニット160Bの第1電極層EL1-Aは、基板100に対して平行な底部EL1bpおよび底部EL1bpから屈曲して延伸する側壁部EL1spを有し、側壁部EL1spは、制御可能な誘電体層CDLを取り囲む。さらに具体的に説明すると、本実施形態の調整可能な誘電体ユニット160Bの制御可能な誘電体層CDLは、第1電極層EL1-Aによって覆われる。そのため、各調整可能な誘電体ユニット160Bの制御可能な誘電体層CDLの駆動は、確実に、別の調整可能な誘電体ユニット160Bの電極によって影響されない。
しかしながら、本発明はこれに限定されない。別の変形実施形態において、複数の調整可能な誘電体ユニットの複数の第1電極層のそれぞれは、少なくとも1つのノッチを有してもよく、少なくとも1つのノッチを介して基板100と複数の調整可能な誘電体ユニットの複数の第1電極層のそれぞれの間の液晶層(すなわち、制御可能な誘電体層CDL)を充填するよう構成された収容空間を連通してもよい。つまり、変形実施形態において、調整可能な誘電体ユニットの第1電極層は、連続的に分布した1つの液晶層内に配置されてもよい。
さらに、本実施形態において、電磁波伝送構造体30は、さらに、絶縁層INS1および絶縁層INS2を含むことができる。絶縁層INS1は、第1電極層EL1-Aと伝送線120の間に提供されるため、第1電極層EL1-Aと伝送線120は、互いに電気的に分離されている。絶縁層INS2は、任意の2つの隣接する第1電極層EL1-Aの間に提供されるため、任意の2つの隣接する第1電極層EL1-Aは、互いに電気的に分離されている。さらに、本実施形態において、2つの伝送線120上のそれぞれ2つの隣接する第1電極層EL1-Aの間の距離は、さらに遠くに離れているため、絶縁層INS2は、方向Yに沿って配列された2つの隣接する第1電極層EL1-Aの間に提供されなくてもよいが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、絶縁層INS2を各調整可能な誘電体ユニットの第1電極層の周りに配置して、異なる方向に配列された別の調整可能な誘電体ユニットの隣接する第1電極層を絶縁してもよい。
図12は、本発明の第5実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。図13Aおよび図13Bは、図12の調整可能な誘電体ユニットを異なる状態で操作した時の概略的断面図である。図13Aおよび図13Bは、図12の断面線E-E’に対応する。わかりやすくするため、図12は、図13Aおよび図13Bの基板SUB、制御可能な誘電体層CDL、およびスペーサSPの図示を省略している。図12~図13Bを参照すると、本実施形態の電磁波伝送構造体10Fと図3Aの電磁波伝送構造体10の間の相違点は、調整可能な誘電体ユニットの第1電極層の構成および液晶層の駆動方法が異なることである。
具体的に説明すると、本実施形態において、調整可能な誘電体ユニット160Cの第1電極層EL1-Bは、複数の第1ストリップ電極SE1および複数の第2ストリップ電極SE2を含む。第1ストリップ電極SE1と第2ストリップ電極SE2は、伝送線120の第1延伸部120P1の延伸方向(例えば、方向X)に沿って交互に配列され、第2延伸部120P2に対して平行である。本実施形態において、伝送線120は、制御可能な誘電体層CDLを駆動するよう構成される電極として使用されない。代わりに、制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数は、第1ストリップ電極SE1および第2ストリップ電極SE2のうちの任意の隣接するストリップ電極の間に生成される電場によって変更される。
例えば、本実施形態において、制御可能な誘電体層CDLの液晶層の複数の液晶分子LCMに電場が印加されていない時、その配列方向(すなわち、配向方向)は、実質的に第2延伸部120P2の延伸方向に対して平行である(図13Aに示す)。第1電極層EL1-Bが有効になった時、基板100に対して実質的に平行な横方向の電場が第1ストリップ電極SE1と第2ストリップ電極SE2の間に形成される。本実施形態において採用される液晶材料は、正の液晶材料であるため(つまり、長軸方向における液晶分子LCMの誘電定数ε//は、短軸方向における誘電定数ε┴よりも大きい)、液晶分子LCMの長軸は、この横電場(transverse electric field)の方向に沿って配向される傾向にある(図13Bに示す)。さらに具体的に説明すると、本実施形態の液晶層は、インプレーンスイッチング(in-plane switching, IPS)モードで操作される。
図3Aおよび図3Bの調整可能な誘電体ユニット160とは異なり、本実施形態の調整可能な誘電体ユニット160Cが有効になっていない時、電磁波信号の電場の方向における制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数は、比較的小さい誘電定数ε┴であるため、位相変位の発生が少ない。反対に、調整可能な誘電体ユニット160Cが有効になった時、電磁波信号の電場の方向における制御可能な誘電体層CDLの有効誘電定数は、比較的大きい誘電定数ε//であるため、位相変位の発生が多い。
図14は、本発明の第6実施形態の電磁波伝送構造体の概略的平面図である。図14を参照すると、図1の電磁波伝送構造体10とは異なり、本実施形態の電磁波伝送構造体10Gの複数の調整可能な誘電体ユニット160D、例えば、送信領域EAに設置された複数の調整可能な誘電体ユニット161Dおよび/または受信領域RAに設置された複数の調整可能な誘電体ユニット162Dは、互いに隣接して配列される。例えば、2つの隣接するアンテナ140の間にある調整可能な誘電体ユニット160Dについては、2つのアンテナ140の配列方向における2つの対向する側のそれぞれを、2つのアンテナ140のそれぞれの幾何学中心Cと一列に並べてもよい。
つまり、受信領域RAまたは送信領域EAに設置された複数の調整可能な誘電体ユニット160Dの間には間隙が存在しない。そのため、電磁波信号が伝送線120の受信部120rsまたは送信部120esに伝送された時、周囲の誘電体層の切れ目によって生じるエネルギー減衰を回避することができる。
以上のように、本発明の1つの実施形態の電磁波伝送構造体は、複数のアンテナが伝送線に隣接して提供され、複数の調整可能な誘電体ユニットがアンテナ間の伝送線の複数の部分に提供される。調整可能な誘電体ユニットにおける伝送線と重なる制御可能な誘電体層の有効誘電定数を電子的に変調することによって電磁波信号の位相を変更することができ、それにより、アンテナの電磁波送信方向および受信方向を変調することができる。
本発明の電磁波伝送構造体は、いかなる形状のモバイル通信にも応用することができる。
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F、10G、20、30 電磁波伝送構造体
100、SUB 基板
100s 側面
120、120A、121、122、123、124 伝送線
120P1 第1延伸部
120P2、120P2-A 第2延伸部
120es 送信部
120rs 受信部
120ts 伝送部
140、140A、140B、140D アンテナ
160、160A、160B、160C、160D、161、162、163 調整可能な誘電体ユニット
C 幾何学中心
CDL 制御可能な誘電体層
d 距離
e1、e2 縁部
EL1、EL1-A、EL1-B 第1電極層
EL1bp 底部
EL1sp 側壁部
EL2 第2電極層
INS1、INS2 絶縁層
s1、s2 間隔
SA 対称軸
SE1 第1ストリップ電極
SE2 第2ストリップ電極

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板に配置され、それぞれが、
    第1方向に延伸する第1延伸部と、
    前記第1延伸部の2つの対向する縁部からそれぞれ延伸する複数の第2延伸部であって、前記第2延伸部の延伸方向が、第2方向に対して平行であり、前記第2延伸部が、前記第1方向に沿ってピッチPに配列され、前記第1方向に沿って配列された前記第2延伸部のうちの任意の2つの隣接する延伸部が、間隔Sを有し、前記第2延伸部のそれぞれが、前記第2方向に沿って長さLを有する前記複数の第2延伸部と、
    を含む少なくとも1つの伝送線と、
    前記基板に配置され、前記少なくとも1つの伝送線に隣接する複数のアンテナと、
    前記アンテナ間に設置された前記少なくとも1つの伝送線の複数の部分において重なる複数の調整可能な誘電体ユニットと、
    を含み、各前記調整可能な誘電体ユニットが、互いに重なる第1電極層および制御可能な誘電体層を有し、前記制御可能な誘電体層が、前記第1電極層と前記少なくとも1つの伝送線の間に配置され、前記ピッチP、前記間隔S、および前記長さLが、以下の関係を満たし:
    ssppが、前記少なくとも1つの伝送線を介して伝送された電磁波信号の波数であり、εrが、前記制御可能な誘電体層の有効誘電定数であり、ωが、前記少なくとも1つの伝送線を介して伝送された前記電磁波信号の角周波数であり、cが、光の速度である電磁波伝送構造体。
  2. 各前記少なくとも1つの伝送線が、伝送部、受信部、送信部を有し、前記伝送部が、前記受信部と前記送信部の間に接続され、前記調整可能な誘電体ユニットが、前記送信部および前記受信部のうちの一方と重なる複数の第1調整可能な誘電体ユニットを含み、前記送信部および前記受信部のうちの前記一方に隣接する複数の前記アンテナの一部と前記第1調整可能な誘電体ユニットが、前記少なくとも1つの伝送線の延伸方向に沿って交互に配列された請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  3. 前記調整可能な誘電体ユニットが、さらに、前記送信部および前記受信部のうちの他方と重なる複数の第2調整可能な誘電体ユニットを含み、前記送信部および前記受信部のうちの前記他方に隣接する前記アンテナの別の部分と前記第2調整可能な誘電体ユニットが、前記少なくとも1つの伝送線の延伸方向に沿って交互に配列された請求項2に記載の電磁波伝送構造体。
  4. 前記少なくとも1つの伝送線が、前記第1方向に延伸する複数の伝送線であり、複数の前記伝送線が、前記第2方向に沿って配列され、複数の前記アンテナが、それぞれ各前記伝送線の複数の前記受信部および複数の前記送信部に隣接し、前記調整可能な誘電体ユニットが、さらに、複数の前記伝送線の複数の前記伝送部と重なる複数の第3調整可能な誘電体ユニットを含み、複数の前記第3調整可能な誘電体ユニットが、それぞれ前記第1方向および前記第2方向に沿って、複数の列および複数の行に配列された請求項3に記載の電磁波伝送構造体。
  5. 各前記調整可能な誘電体ユニットの前記第1電極層が、前記基板に対して平行な底部および前記底部から屈曲して延伸する側壁部を有し、前記側壁部が、前記制御可能な誘電体層を取り囲み、前記第1電極層および前記少なくとも1つの伝送線が、前記制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適した請求項4に記載の電磁波伝送構造体。
  6. 前記第1方向に沿って配列された複数の前記第3調整可能な誘電体ユニットのうちに、任意の2つの隣接する前記第3調整可能な誘電体ユニットの中の2つの前記第1電極層の2つの前記側壁部の間に、絶縁層が提供された請求項5に記載の電磁波伝送構造体。
  7. 各前記少なくとも1つの伝送線が、伝送部、受信部、および送信部を有し、前記伝送部が、前記受信部と前記送信部の間に接続され、前記少なくとも1つの伝送線が、前記第1方向に延伸する複数の伝送線であり、複数の前記伝送線が、前記第2方向に沿って配列され、複数の前記アンテナが、それぞれ各前記伝送線の複数の前記受信部および複数の前記送信部に隣接し、複数の前記調整可能な誘電体ユニットの少なくとも一部が、複数の前記伝送線の複数の前記伝送部と重なり、それぞれ前記第1方向および前記第2方向に沿って、複数の列および複数の行に配列された請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  8. 各前記調整可能な誘電体ユニットの前記第1電極層が、前記基板に対して平行な底部および前記底部から屈曲して延伸する側壁部を有し、前記側壁部が、前記制御可能な誘電体層を取り囲み、前記第1電極層および前記少なくとも1つの伝送線が、前記制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適した請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  9. 前記少なくとも1つの伝送線が、1つの伝送線であり、各前記アンテナと前記伝送線の間の距離が、同じであり、複数の前記アンテナが、前記伝送線の延伸方向に沿って配列され、対称軸を有し、各前記アンテナの直径が、前記対称軸から離れるのに連れて減少または増加する請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  10. 前記少なくとも1つの伝送線が、1つの伝送線であり、各前記アンテナの幾何学中心が、前記伝送線から同じ距離であり、複数の前記アンテナが、前記伝送線の延伸方向に沿って配列され、対称軸を有し、各前記アンテナの直径が、前記対称軸から離れるのに連れて減少または増加する請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  11. 前記少なくとも1つの伝送線が、1つの伝送線であり、各前記アンテナが、同じ直径を有し、複数の前記アンテナが、前記伝送線の延伸方向に沿って配列され、対称軸を有し、各前記アンテナと前記伝送線の間の間隔が、前記対称軸から離れるのに連れて増加する請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  12. 複数の前記調整可能な誘電体ユニットのそれぞれが、さらに、
    前記少なくとも1つの伝送線から離れる方向に向けられた前記基板の側面に配置され、且つ前記制御可能な誘電体層と重なる第2電極層を含み、前記第1電極層および前記第2電極層が、前記制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適した請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  13. 前記制御可能な誘電体層が、液晶層である請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
  14. 前記第1電極層が、複数の第1ストリップ電極および複数の第2ストリップ電極を含み、複数の前記第1ストリップ電極と複数の前記第2ストリップ電極が、前記第1方向に沿って交互に配列され、前記第2延伸部に対して平行であり、任意の隣接する前記第1ストリップ電極および前記第2ストリップ電極が、前記制御可能な誘電体層の有効誘電定数を変更するよう構成された電場を生成するのに適した請求項1に記載の電磁波伝送構造体。
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