JP7370855B2 - 回転締結具の緩み検知装置 - Google Patents

回転締結具の緩み検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7370855B2
JP7370855B2 JP2019237891A JP2019237891A JP7370855B2 JP 7370855 B2 JP7370855 B2 JP 7370855B2 JP 2019237891 A JP2019237891 A JP 2019237891A JP 2019237891 A JP2019237891 A JP 2019237891A JP 7370855 B2 JP7370855 B2 JP 7370855B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection device
seat surface
attached
loosening
bolt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019237891A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021105589A (ja
Inventor
武宏 西村
一雄 磯村
史一 鴻池
フランソワ オリヴィエ 内田
與志 佐藤
諒 松保
格 宮本
大輔 都成
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Railcar Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Railcar Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Railcar Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawasaki Railcar Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2019237891A priority Critical patent/JP7370855B2/ja
Publication of JP2021105589A publication Critical patent/JP2021105589A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7370855B2 publication Critical patent/JP7370855B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Bolts, Nuts, And Washers (AREA)

Description

本発明は、軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置に関する。
特許文献1には、構造物の座面とボルト頭部との間の境界を跨ぐように前記座面及び前記ボルト頭部に貼り付けてボルトの緩みを検知する緩み検知センサが開示されている。緩み検知センサは、ベースシートにRFIDチップ及び電気回路が搭載されてなる。これによれば、ボルトが緩んだときに、緩み検知センサのベースシートが破断するのに伴って電気回路が断線し、ボルトの緩みを検知できる。
特開2019-78611号公報
しかし、ボルトサイズが異なると、ボルトの回転角とボルト頭部の外周面の回転変位量との間の関係も異なることになる。即ち、ボルトの回転角が一定であっても、ボルトサイズが大きいとボルト頭部の外周面の回転変位量が大きくなり、ボルトサイズが小さいとボルト頭部の外周面の回転変位量が小さくなる。そのため、ボルトサイズが大きい場合に、ボルトの緩みの回転角が小さくても緩み検知センサの電気回路が断線する一方で、ボルトサイズが小さい場合には、ボルトの緩みの回転角が小さいと緩み検知センサの電気回路が断線に至らない。
破断強度の異なる緩み検知センサをボルトサイズ毎に準備すれば、ボルトサイズが異なっても一定の回転角で電気回路を破断させることができる。しかし、緩み検知センサの種類が増えると、緩み検知センサのコストが増大する問題がある。また、ボルトサイズに合った種類の緩み検知センサを間違わずに使用する必要があり、施工管理が煩雑になる問題もある。なお、ボルト単体ではなくボルト及びナットの組合せが用いられる場合には、緩み検知センサをボルト頭部に貼り付ける代わりにナットに貼り付けてもよい。
そこで本発明は、回転締結具の緩みを検知する装置において、回転締結具に異なるサイズが存在する場合に、低コスト化及び施工容易化を図ることを目的とする。
本発明の一態様に係る回転締結具の緩み検知装置は、軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置であって、前記軸線が通過する挿通孔を含み且つ前記回転締結具に相対回転不能に係合する係合部と、前記挿通孔の軸線に直交する径方向に前記係合部から突出する被貼付部と、を有する媒介部材と、前記媒介部材の前記被貼付部と前記構造物の前記座面との間の境界を跨ぐように前記被貼付部及び前記座面に貼り付けられるベースシートと、前記ベースシート上に形成されて前記境界を横断する電気回路と、前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を有するRFIDセンサと、を備える。
前記構成によれば、回転締結具のサイズに合わせて媒介部材の係合部のサイズを変えながらも挿通孔の軸線から被貼付部までの距離を一定にすることで、媒介部材における係合部の回転角(即ち、回転締結具の回転角)と被貼付部の回転変位量との関係を一定にすることができる。
本発明によれば、回転締結具のサイズが異なる場合にも、RFIDセンサを共通化することができ、低コスト化及び施工容易化を図ることができる。
図1は、ボルトの緩み検知システムの模式図である。 図2は、第1実施形態に係る緩み検知装置の斜視図である。 図3は、図2に示す媒介部材の平面図である。 図4(A)は、第1実施形態の緩み検知装置の第1変形例の媒介部材の断面図である。図4(B)は、第1実施形態の緩み検知装置の第2変形例の媒介部材の断面図である。 図5は、第2実施形態に係る緩み検知装置の斜視図である。 図6は、第3実施形態に係る緩み検知装置の縦断面図である。 図7は、第4実施形態に係る緩み検知装置の縦断面図である。 図8は、図7に示す媒介部材の平面図である。 図9は、第4実施形態の緩み検知装置の変形例の媒介部材の縦断面図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、ボルトBの緩み検知システム1の模式図である。なお、緩み検知システム1は、後述する第1~第5実施形態の全てについて適用され得る。図1に示すように、緩み検知システム1は、構造物10に設けられたボルトB(回転締結具)の緩みをRFID(Radio frequency identifier)を利用して自動で検知し、ボルトBの保守負担を軽減するためのものである。構造物10は、鉄道車両、航空機、船舶等の輸送機器、橋梁等の定置構造物等を含む。なお、緩み検知対象はボルトBに限られず、軸線周りに回転して構造物10の座面10aに軸力を伝達する回転締結具であれば他のもの(例えば、ナット)でもよい。
ボルトBの緩み検知システム1は、複数の緩み検知装置11、RFIDリーダ2、データ処理装置3、サーバ4、及び、データベース5を備える。複数の緩み検知装置11は、複数のボルトBにそれぞれ取り付けられる。
RFIDリーダ2は、緩み検知装置11の後述するRFIDチップ43のID情報及び検知情報を含む信号を非接触で読み取る。RFIDリーダ2は、構造物10の近傍に設置されたものでもよいし、作業者が所持するポータブル式のものでもよい。データ処理装置3は、RFIDリーダ2が読み取った信号を処理し、ネットワークN(例えば、インターネット、LANやWAN、衛星通信回線、携帯電話網等)を介してサーバ4に送信する。
データベース5には、後述するRFIDチップ43のID情報とRFIDチップ43が設置されたロケーション(例えば、構造物10の型番及び部位)を示すロケーション情報との間の対応関係が予め保存されている。サーバ4は、データベース5を参照しながらデータ処理装置3から受信した信号を演算処理し、その緩みが発生したボルトBのロケーションを保守管理センターに送信する。サーバ4の処理データは、データベース5に蓄積保存される。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態に係る緩み検知装置11の斜視図である。図3は、図2に示す媒介部材21の平面図である。図2及び3に示すように、緩み検知装置11は、媒介部材21及びRFIDセンサ22を備える。構造物10に設けられたボルトBは、外周面に雄ネジが形成された軸部Bb(以下、ボルト軸部と称する)と、軸部Bbの一端に設けられて非円形(例えば、六角形のような多角形)の外周面を有する頭部Ba(以下、ボルト頭部と称する)とを備える。
ボルトBは、その軸線X周りに回転することで、ボルト頭部Baが構造物10の座面10aに軸力を伝達する。緩み検知装置11は、構造物10の座面10aに対してボルト頭部Baが所定角度を超えて相対回転することで軸力が低下する緩みを検知する。構造物10の座面10aは、金属からなる。
媒介部材21は、係合部31及び被貼付部32を備える。係合部31は、座金部31a及び一対の爪部31bを備える。座金部31aは、ボルトBの軸線Xが通過する挿通孔H1を有する。挿通孔H1は、ボルト軸部Bbよりも大径の円形状であるが、その形状は円形に限定されない。座金部31aは、ボルト頭部Baと座面10aとの間に挟まれる。即ち、座金部31aは、挿通孔H1にボルト軸部Bbが挿通された状態で座金の役目を果たす。
一対の爪部31bは、座金部31aの法線方向に座金部31aから突出し、互いに対向している。爪部31bの突出寸法は、ボルト頭部Baの軸線X方向の寸法よりも小さい。これにより、爪部31bに干渉することなく工具でボルト頭部Baを回すことが可能となる。挿通孔H1にボルト軸部Bbが挿通された状態において、一対の爪部31bは、ボルト頭部Baの径方向に対向する位置に配置され、ボルト頭部Baの外周面を挟む。即ち、ボルト頭部Baの多角形状の外周面に爪部31bが当接することで、係合部31がボルト頭部Baに相対回転不能に係合する。
なお、爪部31bは、ボルト頭部Baの側面に当接する形状に予め形成されてもよいし、ボルト頭部Baに向けて爪部31bを加締めることでボルト頭部Baの側面に当接させるように構成されてもよい。また、爪部31bは、一対に限られず、1つでもよいし3つ以上でもよい。爪部31bは、ボルト頭部Baの多角形の一辺のみに沿う形状に限られず、ボルト頭部Baの多角形の複数の辺に沿った屈曲形状を有するものでもよい。
被貼付部32は、係合部31の挿通孔H1の軸線(ボルトBの軸線Xと一致)に直交する径方向に係合部31から突出している。具体的には、被貼付部32は、係合部31の座金部31aから前記径方向の一方向に舌状に突出している。被貼付部32は、金属基板部51及び絶縁スペーサ部52を備える。金属基板部51は、係合部31と連続している。係合部31及び金属基板部51は、金属(例えば、鉄)からなる。例えば、係合部31及び金属基板部51は、金属板をプレス加工してなる。
絶縁スペーサ部52は、金属基板部51のうち座面10aとは反対側の面に積層されている。絶縁スペーサ部52は、絶縁材料(例えば、非導電性の合成樹脂やゴム)からなる。絶縁スペーサ部52は、金属基板部51に予め一体化されている。例えば、絶縁スペーサ部52は、金属基板部51に接着剤で予め接着されてもよいし、予め加硫接着されてもよい。
RFIDセンサ22は、ベースシート41、検知回路42(電気回路)、RFIDチップ43、アンテナ回路44及びトップシート45を備える。ベースシート41のうち座面10aに対向する裏面に接着剤が設けられている。ベースシート41は、絶縁材料(例えば、非導電性の合成樹脂)からなる。ベースシート41は、媒介部材21の被貼付部32と構造物10の座面10aとの間の境界Yを跨ぐように絶縁スペーサ部52及び座面10aに貼り付けられる。境界Yは、軸線X周りの周方向における被貼付部32と座面10aとの間の境界である。
ベースシート41には、境界Yに対応させる位置に破断予定部41aが形成されている。破断予定部41aは、ベースシート41の他の部分よりも脆弱な線状部分である。本実施形態では、破断予定部41aはミシン目である。なお、破断予定部41aは、ベースシート41において優先的に破断される部位を形成するものであればミシン目に限られず、例えば薄肉部や切込部等でもよい。また、ベースシート41に破断予定部41aが設けられていなくてもよい。
検知回路42は、ベースシート41の表面(座面10aと反対側)に設けられている。検知回路42は、RFIDチップ43と共に閉回路を形成している。即ち、検知回路42の両端がRFIDチップ43に電気的に接続されている。検知回路42は、破断予定部41aを横断している。即ち、検知回路42は、媒介部材21の被貼付部32と構造物10の座面10aとの間の境界Yを横断する。
RFIDチップ43は、検知回路42に電気的に接続されている。RFIDチップ43は、電源が不要なパッシブRDIDタグのチップである。RFIDチップ43は、検知回路42が断線すると自己の検知情報が書き換えられるように構成されている。即ち、RFIDチップ43は、自己のID情報と、自己に接続された検知回路42が断線されているか否かを示す検知情報とを記憶している。
例えば、RFIDチップ43は、検知回路42が断線している状態では検知情報として「0」を記憶し、検知回路42が断線していない状態では検知情報として「1」を記憶する。RFIDチップ43は、被貼付部32に対応して配置される。即ち、RFIDチップ43と金属基板部51との間に絶縁スペーサ部52が配置される。
アンテナ回路44は、RFIDチップ43に電気的に接続されている。RFIDチップ43は、アンテナ回路44を介して受信した信号に基づいて起電し、アンテナ回路44を介してID情報及び検知情報を外部に無線送信する。アンテナ回路44は、被貼付部32に対応して配置される。即ち、アンテナ回路44と金属基板部51との間に絶縁スペーサ部52が配置される。
トップシート45は、検知回路42とRFIDチップ43とアンテナ回路44とを覆うようにベースシート41に積層されている。トップシート45には、ベースシート41と同様に境界Yに対応して破断予定部が設けられてもよく、当該破断予定部が設けられていなくてもよい。なお、RFIDセンサ22には、トップシート45が無くてもよい。
ボルトBが所定角度を超えて緩むと、RFIDセンサ22のうちボルト頭部Baに貼り付けられた部分と、RFIDセンサ22のうち座面10aに貼り付けられた部分との間に相対変位が生じる。そうすると、RFIDセンサ22が歪んでベースシート41が破断予定部41aにて破断し、検知回路42が断線する。検知回路42が断線すると、RFIDチップ43の検知情報が「1」から「0」に書き換えられる。この状態で、リーダ2(図1参照)がアンテナ回路44を介してRFIDチップ43の情報を無線で読み取ることで、ボルトBに所定角度を超えた緩みが発生したか否かを検知することができる。
媒介部材21の係合部31の大きさは、ボルトBのサイズに合わせて変更される。即ち、ボルトBの種類に合わせて媒介部材21の種類を準備する。但し、何れの種類の媒介部材21においても、挿通孔H1の軸線Xから被貼付部32の中心までの距離Lは一定としておく。ボルトBのサイズに合わせて媒介部材21の係合部31のサイズを変えながらも距離Lを一定にすることで、媒介部材21における係合部31の回転角(即ち、ボルトBの回転角)と被貼付部32の回転変位量との関係を一定にすることができる。よって、ボルトBのサイズが異なる場合にも、RFIDセンサ22を共通化することができ、低コスト化及び施工容易化を図ることができる。
また、被貼付部32は、係合部31から径方向の一方向に舌状に突出しているので、構造物10におけるボルトBの近傍の座面10aが制限されている場合でも、媒介部材21を設置できる。また、座金部31aから突出した爪部31bをボルト頭部Baの側面に当接させるので、簡素な構成にてボルト頭部Baに対して係合部31を相対回転不能にすることができる。
また、一対の爪部31bがボルト頭部Baを挟むので、媒介部材21をボルト頭部Baと安定的に共回りさせることができる。また、一対の爪部31bをボルト頭部Baの側面に向けて簡単に加締めることもできる。また、媒介部材21が座金を兼ねるため、部品点数及び作業工数の増加を抑えることができる。また、被貼付部32に絶縁スペーサ部52が設けられ、絶縁スペーサ部52がRFIDチップ43と金属基板部51との間に介在するので、RFIDチップ43が媒介部材21の金属基板部51から電磁的な悪影響を受けることを防止できる。
また、媒介部材21の被貼付部32と構造物10の座面10aとの間の境界Yは、軸線X周りの周方向における被貼付部32と座面10aとの間の境界であるので、RFIDセンサ22のベースシート41が軸線X周りの周方向に沿って配置され、ボルトBが緩んだときの検知回路42の断線を行いやすくできる。
なお、座金部31aと同一平面上において座金部31aから爪部31b突出させて媒介部材21を平板状にしておき、ボルトBへの媒介部材21の装着時に爪部31bを座金部31aに対して直角に折り曲げてもよい。媒介部材21は、絶縁材料からなるものでもよく、その場合には絶縁スペーサ52を省略できる。
図4(A)は、第1実施形態の緩み検知装置11の第1変形例の媒介部材121の断面図である。図4(A)に示すように、媒介部材121の被貼付部132は、座面10aに向けて傾斜したスロープ面132aを有してもよい。スロープ面132aは、被貼付部132の裏面(座面10aに接着される面)とスロープ面132aとがなす角が鋭角になるように、被貼付部132における境界Y側の側端面を傾斜させたものである。
即ち、被貼付部132の金属基板部151及び絶縁スペーサ部152の側端面が、互いに連続したテーパー状に形成される。これにより、座面10aのうち被貼付部132の側方に隣接する部分とスロープ面132aとがなす角が鈍角になる。よって、スロープ面132aを利用することで被貼付部132と座面10aとにわたってRFIDセンサ22を滑らかに貼り付けることができ、RFIDセンサ22の浮き上がりを防止できる。
図4(B)は、第1実施形態の緩み検知装置11の第2変形例の媒介部材221の断面図である。図4(B)に示すように、媒介部材221の被貼付部232の表面(裏面の反対側の面)の全体が、座面10aに向けて傾斜したスロープ面232aであってもよい。具体的には、被貼付部232の少なくとも絶縁スペーサ部252の表面が、被貼付部132の裏面(座面10aに接着される面)と鋭角をなす。
図4(B)の例では、金属基板部251及び絶縁スペーサ部252の両方が、境界Yに向けて徐々に肉厚が減少する楔形状を有する。これによっても、スロープ面232aを利用することで被貼付部232と座面10aとにわたってRFIDセンサ22を滑らかに貼り付けることができ、RFIDセンサ22の浮き上がりを防止できる。なお、第1及び第2変形例は、第1実施形態への適用に限られず、後述する第2~4実施形態に適用されてもよい。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係る緩み検知装置311の斜視図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図5に示すように、緩み検知装置311は、媒介部材321及びRFIDセンサ322を備える。媒介部材321は、係合部31及び被貼付部332を備える。被貼付部332は、金属基板部51を有するが、第1実施形態の絶縁スペーサ部52を備えない。RFIDセンサ322は、第1実施形態とは180°向きを変更した状態で、媒介部材321の被貼付部332と構造物10の座面10aとの間の境界Yを跨ぐように媒介部材321及び座面10aに貼り付けられる。
RFIDセンサ322は、ベースシート41、検知回路42、RFIDチップ43、アンテナ回路44及びトップシート45を備えることに加え、絶縁材料からなる絶縁スペーサ346を更に備える。絶縁スペーサ346は、ベースシート41のうちRFIDチップ43及びアンテナ回路44が配置された領域の裏面(座面10a側の面)に予め固定されている。例えば、絶縁スペーサ346は、ベースシート41の裏面に接着剤で予め接着されている。絶縁スペーサ346の裏面(座面10aに対向する面)には、接着剤が設けられている。絶縁スペーサ346は、構造物10の座面10aに貼り付けられる。
RFIDチップ43及びアンテナ回路44は、絶縁スペーサ346に対応して配置される。即ち、絶縁スペーサ346は、RFIDチップ43及びアンテナ回路44のセットと座面10aとの間に配置される。検知回路42は、被貼付部332と座面10aとの境界Yを横断するように配置される。このような構成によっても、RFIDチップ43及びアンテナ回路44が、構造物10の金属製の座面10aから電磁的な悪影響を受けることを防止できる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態に係る緩み検知装置411の縦断面図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図6に示すように、ボルト頭部Baと座面10aとの間には、バネ座金W1(皿バネ)が挟まれる。緩み検知装置411は、媒介部材421及びRFIDセンサ22を備える。媒介部材421は、係合部31及び被貼付部32を備えることに加え、段差部433を更に備える。係合部31の座金部31aは、ボルト頭部Baとバネ座金W1との間に挟まれる。
段差部433は、座金部31aに対して被貼付部32が座面10aに近づくように座金部31aと被貼付部32との間に形成されている。座金部31aの裏面と被貼付部32の裏面との間の軸線X方向の距離は、バネ座金W1の肉厚と略同一である。この構成によれば、座金部31aと座面10aとの間にバネ座金W1を挿入した状態においても、被貼付部32を座面10aに着地させて、被貼付部32及び座面10aに滑らかにRFIDセンサ22を貼り付けることができる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
(第4実施形態)
図7は、第4実施形態に係る緩み検知装置511の縦断面図である。図8は、図7に示す媒介部材521の平面図である。なお、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付して説明を省略する。図7に示すように、ボルト頭部Baと座面10aとの間には、金属からなる座金W2が挟まれる。図7及び8に示すように、緩み検知装置511は、媒介部材521及びRFIDセンサ22を備える。媒介部材521は、絶縁材料(例えば、合成樹脂)により一体成形されている。媒介部材521は、係合部531、被貼付部532及び段差部533を備える。
係合部531は、平板状である。係合部531は、非円形状の挿通孔H2を有する。具体的には、挿通孔H2は、ボルト頭部Baの外周面と略同一の多角形状(例えば、六角形状)を有し、係合孔として機能する。即ち、係合部531の挿通孔H2がボルト頭部Baの外周面に嵌合されることで、係合部531がボルト頭部Baに相対回転不能に係合する。
被貼付部532は、平板状である。RFIDセンサ22は、被貼付部532と座面10aとに間の境界を跨ぐように被貼付部532及び座面10aに貼り付けられる。なお、被貼付部532は絶縁材料からなるので、RFIDセンサ22のRFIDチップ43及びアンテナ回路44(図2参照)は、被貼付部532に対応して配置され得る。即ち、RFIDセンサ22のRFIDチップ43及びアンテナ回路44のセットと被貼付部532との間に、追加的に絶縁スペーサを設ける必要はない。
段差部533は、係合部531に対して被貼付部532が座面10aに近づくように係合部531と被貼付部532との間に形成されている。係合部531の裏面と被貼付部532の裏面との間の軸線X方向の距離は、座金W2の肉厚と略同一である。なお、媒介部材521は、段差部533を備えなくてもよい。例えば、被貼付部532を増厚して係合部531の表面と被貼付部532の表面とを面一にしてもよい。
この構成によれば、媒介部材521がボルトBと安定的に共回りする構成を簡単に実現することができる。また、媒介部材521が絶縁材料からなるため、RFIDセンサ22と座面10aとの間に介在する媒介部材521によって、RFIDセンサ22が金属製の座面10aから電磁的な悪影響を受けることを防止できる。なお、他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図9は、第4実施形態の緩み検知装置511の変形例の媒介部材621の縦断面図である。図9に示すように、媒介部材621は、係合部631、被貼付部532及び段差部533を備える。媒介部材621における被貼付部532及び段差部533の構成は、図7の構成と同様である。係合部631は、平板部631a及び突起部631bを備える。平板部631aは、図7の係合部531と同様である。即ち、平板部631aは、多角形状の挿通孔H2を有する。
突起部631bは、挿通孔H2の周縁から軸線X方向に突出している。言い換えると、平板部631aにおける挿通孔H2の周縁部が増厚されている。これにより、挿通孔H2の周縁の軸線X方向の寸法が増加し、ボルト頭部Baの外周面に対する係合部631の接触面積が増える。この構成によれば、媒介部材621がボルトBと安定的に共回りする構成を簡単に実現することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その構成を変更、追加、又は削除することができる。例えば、1つの実施形態中の一部の構成は、その実施形態中の他の構成から分離して任意に抽出可能であり、1つの実施形態中の一部の構成を他の実施形態に適用してもよい。また、ボルト緩み時に断線する電気回路は、検知回路の代わりにアンテナ回路としてもよい。即ち、RFIDリーダがRFIDチップと通信できない状態になったときに、アンテナ回路が断線するボルト緩みが発生したと判断する構成としてもよい。
10 構造物
10a 座面
11,311,411,511 ボルトの緩み検知装置
21,321,421,521,621 媒介部材
22,322 RFIDセンサ
31,531,631 係合部
31a 座金部
31b 爪部
32,132,232,332,532 被貼付部
132a,232a スロープ面
41 ベースシート
42 検知回路
43 RFIDチップ
44 アンテナ回路
51,151,251 金属基板部
52,152,252 絶縁スペーサ部
346 絶縁スペーサ
433,533 段差部
H1,H2 挿通孔
B ボルト(回転締結具)
X 軸線
Y 境界

Claims (12)

  1. 軸線周りに回転して構造物の座面に軸力を伝達する回転締結具の緩みを検知する装置であって、
    前記軸線が通過する挿通孔を含み且つ前記回転締結具に相対回転不能に係合する係合部と、前記挿通孔の軸線に直交する径方向に前記係合部から突出する被貼付部と、を有する媒介部材と、
    前記媒介部材の前記被貼付部と前記構造物の前記座面との間の境界を跨ぐように前記被貼付部及び前記座面に貼り付けられるベースシートと、前記ベースシート上に形成されて前記境界を横断する電気回路と、前記電気回路に電気的に接続されたRFIDチップと、を有するRFIDセンサと、を備える、回転締結具の緩み検知装置。
  2. 前記被貼付部は、前記係合部から前記径方向の一方向に舌状に突出している、請求項1に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  3. 少なくとも前記係合部は、金属からなり、
    前記係合部は、前記挿通孔を含み且つ前記回転締結具と前記座面との間に挟まれる座金部と、前記座金部から突出して前記回転締結具の非円形の外周面に当接するように構成された少なくとも1つの爪部と、を含み、
    前記被貼付部は、前記座金部から前記径方向に突出している、請求項1又は2に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  4. 前記少なくとも1つの爪部は、前記回転締結具を挟むために前記径方向に対向する位置に配置された一対の爪部を含む、請求項3に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  5. 前記媒介部材は、前記座金部に対して前記被貼付部が前記座面に近づくように前記座金部と前記被貼付部との間に形成された段差部を有する、請求項3又は4に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  6. 前記係合部の前記挿通孔は、前記回転締結具の非円形の外周面に嵌合される非円形状を有する、請求項1又は2に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  7. 前記媒介部材は、前記係合部に対して前記被貼付部が前記座面に近づくように前記係合部と前記被貼付部との間に形成された段差部を有する、請求項6に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  8. 前記媒介部材は、絶縁材料により形成されている、請求項6又は7に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  9. 前記被貼付部は、金属基板部と、前記金属基板部のうち前記座面とは反対側の面に設けられた絶縁スペーサ部とを含み、
    前記RFIDチップは、前記被貼付部に対応して配置され、
    前記絶縁スペーサ部は、前記RFIDチップと前記金属基板部との間に配置される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  10. 前記RFIDセンサは、前記ベースシートに設けられ且つ前記RFIDチップと前記座面との間に配置される絶縁スペーサを更に有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  11. 前記被貼付部は、前記座面に向けて傾斜したスロープ面を有する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
  12. 前記境界は、前記軸線周りの周方向における前記被貼付部と前記座面との間の境界である、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の回転締結具の緩み検知装置。
JP2019237891A 2019-12-27 2019-12-27 回転締結具の緩み検知装置 Active JP7370855B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019237891A JP7370855B2 (ja) 2019-12-27 2019-12-27 回転締結具の緩み検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019237891A JP7370855B2 (ja) 2019-12-27 2019-12-27 回転締結具の緩み検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021105589A JP2021105589A (ja) 2021-07-26
JP7370855B2 true JP7370855B2 (ja) 2023-10-30

Family

ID=76918760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019237891A Active JP7370855B2 (ja) 2019-12-27 2019-12-27 回転締結具の緩み検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7370855B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7470758B2 (ja) 2022-09-22 2024-04-18 株式会社内村 回転締結具の緩み検知装置、回転締結具の緩み検知装置が設置された回転締結具の防食方法、回転締結具の緩み検知システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3146831U (ja) 2008-09-19 2008-12-04 トピー実業株式会社 車輪取付ナットの緩みチェッカー
US20140079504A1 (en) 2011-04-12 2014-03-20 Siemens Ag Oesterreich Device for detecting relative movements in a vehicle
JP2018087592A (ja) 2016-11-28 2018-06-07 株式会社内村 緩み検出具、緩み検出装置、緩み検出システム
JP2019078611A (ja) 2017-10-24 2019-05-23 川崎重工業株式会社 締結部材緩み検知タグ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3146831U (ja) 2008-09-19 2008-12-04 トピー実業株式会社 車輪取付ナットの緩みチェッカー
US20140079504A1 (en) 2011-04-12 2014-03-20 Siemens Ag Oesterreich Device for detecting relative movements in a vehicle
JP2018087592A (ja) 2016-11-28 2018-06-07 株式会社内村 緩み検出具、緩み検出装置、緩み検出システム
JP2019078611A (ja) 2017-10-24 2019-05-23 川崎重工業株式会社 締結部材緩み検知タグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021105589A (ja) 2021-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7956752B2 (en) Transponder bolt seal and a housing for a transponder
US11499582B2 (en) Fastening member loosening detection tag
JP5324325B2 (ja) 位置ずれ検出具、位置ずれ検出装置、位置ずれ検出システム、弛み検出具、弛み検出装置、弛み検出システム
JP7370855B2 (ja) 回転締結具の緩み検知装置
JP5950982B2 (ja) トルクレンチおよび自動認識システム
EP1887496B1 (en) RFID tag
EP2474941B1 (en) RFID tag holder
US20160121773A1 (en) Clip for fixing mat of vehicle carpet
EP3064678B1 (en) Telematic satellite lock for container
JP2009064111A (ja) 部品管理具、部品状態管理方法及びシステム、並びに、ネジの締結状態管理方法及びシステム
JP7405609B2 (ja) 回転締結具の緩み検知装置
US20150023757A1 (en) Housing with nut and method for fixing the nut in the housing
CN105673619A (zh) 将传感器壳体固定在一壳体上的装置
KR102079937B1 (ko) Rfid 태그형 스틸 와셔
CN210379398U (zh) 天线安装部件及天线装置
EP4038356A1 (en) Instrumented, load-sensing washer
US20080231250A1 (en) Method and Assembly For Supplying Power to an Active Independent Component
JP6818620B2 (ja) アンテナ取付装置、アンテナ装置の取付方法
JP4811603B2 (ja) 部材取付構造およびそれに適用される結合部材
JP7360322B2 (ja) 異常検知センサの形成方法及び異常検知センサ
WO2020129890A1 (ja) 緩み検知ラベル及びこれを用いた緩み検知方法
CN101120388B (zh) 电子密封件、电子设备和转发器设备
JP5063743B2 (ja) 押釦誤操作防止装置
WO2020189474A1 (ja) 緩み検知ラベル及び緩み検知構造
CN114881191A (zh) 信息保持媒介

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20211029

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230926

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7370855

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150