JP7369589B2 - ワイヤ送出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤを送出するワイヤ送出装置に関する。
慢性完全閉塞病変(CTO:Choronic total occlusion)のような血管を閉塞する閉塞物を除去して血流を改善する際には、例えば、柔らかいガイドワイヤにより閉塞物を穿通できるかを試し、閉塞物を穿通できない場合に、徐々に固いガイドワイヤに交換することが行われる。
この方法においては、ガイドワイヤを交換する手間がかかるとともに、ガイドワイヤを複数本使用するためにコストがかかる。
また、ガイドワイヤにより閉塞物を穿通させる際には、手技者が手でガイドワイヤを摘まんで操作するために、ガイドワイヤを送出する距離や、ガイドワイヤを送出する力は、手技者の感覚によるものとなっていた。
これに対して、医療用ワイヤを所定の移動量で送り出すことができ、医療用ワイヤの押し付け力を良好に伝達することができる技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
特開2016-202711号公報
特許文献1に記載の技術では、手技者はスプリングを押圧することにより医療用ワイヤを送出する。このため、医療用ワイヤに対する押し付け力は、比較的限られてしまい、医療用ワイヤにより閉塞物を穿通させるために十分でない場合があり、閉塞物を穿通させるために、医療用ワイヤを交換する必要がでてくる。このため、医療用ワイヤを交換する手間がかかるとともに、医療用ワイヤを複数本使用するためにコストがかかるという問題が解決できない。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、ワイヤを適切な力で送出することができるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、一観点に係るワイヤ送出装置は、ワイヤを先端方向に送出するワイヤ送出装置であって、前記ワイヤを把持可能及び把持解除可能且つ前記先端方向及び後端方向に移動可能な把持部と、前記把持部の基端側に配置され、前記ワイヤの軸方向に移動可能且つ前記把持部と接離可能な打撃部と、前記打撃部を前記先端方向へ付勢可能な弾性体と、前記弾性体を変形させて前記打撃部に対する前記先端方向への付勢力を増加させる付勢部と、前記付勢部により付勢力が増加された前記弾性体の変形状態を解放する解放部と、を有し、前記解放部により変形状態が解放された前記弾性体による付勢力によって前記打撃部を前記把持部に衝突させて、前記把持部を前記先端方向に移動させることにより、前記把持部に把持される前記ワイヤを前記先端方向に送出する。
上記ワイヤ送出装置において、前記把持部は、前記ワイヤを挿通可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成されるとともに、外周の少なくとも一部に前記軸方向に延びる間隙が形成されたピンと、前記ピンを収容可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成された収容部と、前記収容部を中心に向かって締め付けることにより、前記収容部に収容された前記ピンの前記間隙を狭めることが可能な締付部と、を有するようにしてもよい。
また、上記ワイヤ送出装置において、前記把持部は、前記ワイヤを挿通可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成され、前記先端側になるほど径方向外側に拡大するテーパー部を有する第1収容部と、前記先端側に前記第1収容部の前記テーパー部の少なくとも一部を含む外周面に対応する内周面を有する貫通孔が形成された第2収容部とを備え、前記第1収容部のテーパー部と、前記第2収容部の前記内周面とを接触させることにより、前記第1収容部のテーパー部を径方向内側に押さえることにより、前記第1収容部に挿通された前記ワイヤを把持可能であり、前記打撃部は、前記把持部の前記第1収容部に衝突せずに、前記第2収容部に衝突することにより、前記第1収容部のテーパー部と、前記第2収容部の前記内周面とを接触させてもよい。
また、上記ワイヤ送出装置において、前記把持部は、前記ワイヤを挿通可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成され、前記先端側になるほど径方向外側に拡大するテーパー部を有する第1収容部と、前記先端側に前記第1収容部の前記テーパー部の少なくとも一部を含む外周面に対応する内周面を有する貫通孔が形成された第2収容部と、前記第1収容部を前記軸方向の前記基端側に付勢する収容部付勢部と、前記先端方向の所定位置において、前記把持部が前記所定位置に移動したときに前記第1収容部に衝突せず、前記第2収容部に衝突するように構成されたストッパと、を備え、前記収容部付勢部による付勢力によって前記第1収容部のテーパー部と、前記第2収容部の前記内周面とを接触させることにより、前記第1収容部のテーパー部を径方向内側に押さえ、前記第1収容部に挿通された前記ワイヤを把持可能であってもよい。
また、上記ワイヤ送出装置において、前記把持部による前記ワイヤを保持した状態での前記先端方向の移動範囲を調整可能な移動範囲調整部をさらに備えてもよい。また、上記ワイヤ送出装置において、前記弾性体の最大の変形量を調整可能な変形量調整部をさらに備えてもよい。
本発明によると、ワイヤを適切な力で送出することができる。
一実施形態に係るワイヤ送出装置の斜視図である。 ワイヤ送出装置の上面図である。 ケースを取り外した状態におけるワイヤ送出装置の斜視図である。 ケースを取り外した状態におけるワイヤ送出装置の上面図である。 上部フレームを取り外した状態におけるワイヤ送出装置の上面図である。 ワイヤ送出装置の断面図である。 ワイヤ送出装置のトルカ部の分解斜視図である。 トルカ部の構成図である。 トルカ部に対するワイヤ把持ダイヤルの取り付け状態を示す図である。 コイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の上面図である。 コイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の断面図である。 先端側スライダがトルカ部に衝突した際におけるワイヤ送出装置の上面図である。 先端側スライダがトルカ部に衝突した後におけるワイヤ送出装置の上面図である。 送出量及び送出力が未調整状態のワイヤ送出装置の上面図である。 送出量及び送出力が調整された後のワイヤ送出装置の上面図である。 第1変形例に係るコイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の一部の断面図である。 第1変形例に係るワイヤホルダ部に先端側スライダが衝突した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。 第1変形例に係るワイヤホルダ部がホルダストッパに到達した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。 第2変形例に係るコイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の一部の断面図である。 第2変形例に係るワイヤホルダ部に先端側スライダが衝突した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。 第2変形例に係るワイヤホルダ部がホルダストッパに到達した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。
実施形態に係るワイヤ送出装置について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態のみに限定されるものではない。
なお、本明細書において、「ガイドワイヤ」とは、血管などの体腔内の術部に押し進められ、その術部にカテーテルを導くためや、閉塞物を穿通するために用いられる医療用のガイドワイヤを意味する。
また、本明細書において、「先端側」及び「先端方向」とは、ガイドワイヤの長手方向に沿った方向(ガイドワイヤの軸方向に沿う方向)であって、ガイドワイヤにより穿通させる閉塞物が位置する側及び方向を意味する。「後端側」及び「後端方向」とは、先端側及び方向の逆である。また、「基端側」とは、ガイドワイヤの長手方向に沿った方向に沿う方向であって、先端側と反対側の方向を意味する。また、「先端」とは、任意の部材または部位における先端側の端部、「基端」とは、任意の部材または部位における基端側の端部をそれぞれ示す。
[実施形態]
図1は、一実施形態に係るワイヤ送出装置の斜視図である。図2はその上面図である。図における方向を説明する際には、図示したX軸、Y軸、Z軸を適宜用いる。なお、各図におけるX軸、Y軸、Z軸の方向は、基本的には、同一の方向を示すものとする。ここで、X軸は、ワイヤ送出装置1が送出するガイドワイヤGWが送出される方向であり、X軸のプラスの方向(X軸を示す矢印の方向)にガイドワイヤGWが送出されるものとする。すなわち、X軸のプラスの方向が、先端側を示し、その逆の方向が基端側を示す。
ワイヤ送出装置1は、上カバー2aと下カバー2bとを含むカバー2を有する。ワイヤ送出装置1においては、X軸方向に沿って、送出対象のワイヤの一例としてのガイドワイヤGWを挿通可能とするワイヤ挿通孔6が形成されている。
ワイヤ送出装置1の先端側の側面には、ガイドワイヤGWの送出量を調整するための送出量調整ネジ7が設けられ、基端側の側面には、ガイドワイヤGWを送出する際の送出力を調整するための送出力調整ネジ8が設けられている。
ワイヤ送出装置1の上面には、回転軸固定部9と、スライド操作部10と、トリガボタン11と、送出量表示部12と、送出力表示部13と、トルカ部位置表示部14と、ワイヤ把持ダイヤル15と、が配置されている。
回転軸固定部9は、後述する回転アーム16(図5参照)の支点となる回転軸を固定する。スライド操作部10は、ガイドワイヤGWを送出するための付勢力を蓄積させるために手技者が操作する部位である。本実施形態では、スライド操作部10を先端側に移動させることにより、付勢力を蓄積することができる。トリガボタン11は、蓄積させた付勢力によりガイドワイヤGWを送出させる際に押下するボタンである。
送出量表示部12は、ガイドワイヤGWを一度の操作で送出可能な送出量を示す。送出量表示部12には、送出量を規制する後述するホルダストッパ40(図5参照)の位置を示す凸部40aを視認可能なX軸方向の延びる開口が形成されている。この開口の周囲には、X軸方向の位置に応じて送出量を示す目盛りが設けられている。送出量表示部12によると、凸部40aの位置により、ガイドワイヤGWを一度の操作で送出可能な送出量を把握することができる。
送出力表示部13は、ガイドワイヤGWを送出する際の送出力を示す。送出力表示部13には、コイルスプリング33の圧縮量(送出力に対応)を調整する後述するエンドプレート35(図5参照)の凸部35aを視認可能なX軸方向の延びる開口が形成されている。この開口の周囲には、X軸方向の位置に応じて送出力(又は圧縮量)を示す目盛りが設けられている。送出力表示部13によると、凸部35aの位置により、ガイドワイヤGWを送出する際の送出力を把握することができる。
トルカ部位置表示部14は、後述するトルカ部50のX軸方向の位置を示す。トルカ部位置表示部14には、後述するトルカ部50(図5参照)の凸部53aを視認可能なX軸方向の延びる開口が形成されている。この開口の周囲には、X軸方向の位置を示す目盛りが設けられている。トルカ部位置表示部14によると、凸部53aの位置により、トルカ部50の位置を把握でき、この位置の変位によりトルカ部50の移動距離を把握することができる。
ワイヤ把持ダイヤル15は、トルカ部50によるガイドワイヤGWを把持した状態と、ガイドワイヤGWを把持していない状態とを切り替えるためのダイヤルである。
次に、ワイヤ送出装置1のケース2の内部の構成について説明する。
図3は、ケースを取り外した状態におけるワイヤ送出装置の斜視図である。図4は、その上面図である。
ワイヤ送出装置1は、上フレーム3aと、下フレーム3bとを含むフレーム3を有する。フレーム3は、例えば、樹脂等により構成されている。
フレーム3は、フレーム3におけるY軸方向の両端の壁を連結するとともに、フレーム3の基端側の壁を連結する補強プレート4と、補強プレート4と連結されるとともに、フレーム3のY軸側の対向する側壁の一部及び先端側の側壁と連結される補強プレート5と、を有する。補強プレート4には、回転軸固定部9が固定される。補強プレート4及び補強プレート5は、例えば、金属で構成されており、後述するコイルスプリング33を圧縮する際や圧縮を維持するために必要な剛性を補うために設けられている。なお、フレーム3の剛性が、コイルスプリング33を圧縮する際や圧縮を維持するために必要な剛性を満たす場合には、フレーム3は、補強プレート4,5を備えなくてもよい。
次に、ワイヤ送出装置1のフレームの内部の構成について説明する。
図5は、上部フレームを取り外した状態におけるワイヤ送出装置の上面図である。図6は、ワイヤ送出装置の断面図であり、図5におけるA-A線における断面図を示している。
ワイヤ送出装置1は、スライド操作部10と、回転アーム16と、回転軸17と、スライドレバー18と、ピン19と、スライドレバー20と、リターンスプリング22と、スライダ部30と、スライダストッパ36と、把持部の一例としてのトルカ部50と、ホルダストッパ40と、ホルダリターンスプリング41と、トリガボタン11と、トリガプレート37と、トリガリターンスプリング38と、を有する。
トルカ部50は、ガイドワイヤGWを把持することが可能であり、X軸方向に移動可能である。
スライダ部30は、打撃部の一例としての先端側スライダ31と、基端側スライダ32と、1以上のコイルスプリング33と、スライドプレート34と、エンドプレート35とを有する。
先端側スライダ31は、X軸方向に移動可能となっている。先端側スライダ31の先端側には、突出部31aが設けられている。スライドプレート34は、先端側スライダ31の先端側に位置する部位を有し、先端側スライダ31に対して基端側への力を印加可能となっている。スライドプレート34は、基端側及びY軸のスライドレバー20側に延在し、スライドレバー20に係合可能な係合部34aを有する。係合部34aは、スライドレバー20の基端側に配置され、スライドレバー20を基端側に移動させた場合に、スライドレバー20と係合するようになっている。
基端側スライダ32は、先端側スライダ31の基端側に配置されている。基端側スライダ32の基端側には、エンドプレート35が配置されている。このエンドプレート35によって基端側スライダ32の基端側の位置が規制されている。エンドプレート35は、上方(Z軸のプラス方向)に延びる凸部35aを有する。凸部35aは、エンドプレート35のX軸方向の位置を表している。
先端側スライダ31と基端側スライダ32との間には、X軸方向に延びる1以上(図5の例では、2個)のコイルスプリング33が挟まれている。
コイルスプリング33は、弾性体の一例であって、例えば、金属製のスプリングであり、X軸方向に対して変形可能(圧縮可能)となっている。
スライダストッパ36は、先端側スライダ31の先端側に配置され、先端側スライダ31の先端側の移動を規制する。本実施形態では、スライダストッパ36には、先端側スライダ31の突出部31aに対向する部分には、開口が形成されており、先端側スライダ31は、その開口から突出部31aを先端側に突出させた状態で、スライダストッパ34とスライドプレート34を介して接触するようになっている。この場合には、先端側スライダ31の突出部31aは、トルカ部50の基端側と接触可能となっている。
スライド操作部10は、スライドレバー18と接続されている。スライドレバー18は、X軸に沿って移動(スライド)可能となっている。したがって、手技者がスライド操作部10をX軸方向の先端側に移動させると、それに伴って、スライドレバー18がX軸方向の先端側に移動する。スライドレバー18は、リターンスプリング22によって、X軸方向の基端側に付勢されており、手技者によりスライド操作部10に力が加えられていない場合には、スライド操作部10を基端側に位置させる。
回転アーム16は、回転軸固定部9に設けられた回転軸17を中心に回動可能に軸支されている。回転アーム16の一端側には、回転アーム16の長手方向に移動可能にピン19が取り付けられ、ピン19を介してスライドレバー18の基端側端部が回動可能に接続されている。また、回転アーム16の他端側には、回転アーム16の長手方向に移動可能にピン21が取り付けられ、ピン21を介してスライドレバー20が回動可能に接続されている。スライドレバー20は、基端側の移動時にスライドプレート34の係合部34aと係合可能であり、先端側の移動時に係合部34aとの係合が外れるようになっている。
本実施形態では、スライド操作部10、回転アーム16、回転軸固定部9、回転軸17、スライドレバー18、ピン19、及びスライドレバー20によって、付勢部が構成される。
この付勢部によると、手技者によってスライド操作部10が先端側に移動されると、これに伴って、スライドレバー18が先端側にスライドされる。そして、回転アーム16が回転軸17を中心に反時計回りに回動する。回転アーム16が反時計回りに回動すると、回転アーム16に接続されているスライドレバー20が基端側に移動される。このスライドレバー20が基端側に移動されると、スライドレバー20は、係合部34aに係合して、スライドプレート34を基端側に移動させる。この結果、スライドプレート34が先端側スライダ31を基端側に移動させることとなり、コイルスプリング33が圧縮されることとなる。
本実施形態では、支点となる回転軸17と、力点となるピン19との距離が、回転軸17と作用点となるピン21との距離よりも長いので、てこの原理により、スライド操作部10に加えた力よりも大きな力でコイルスプリング33を圧縮することができる。すなわち、手技者は、比較的弱い力で、容易にコイルスプリング33を圧縮することができる。
トルカ部50の先端側には、ホルダストッパ40が設けられている。ホルダストッパ40は、トルカ部50の先端側の移動を規制する。ホルダストッパ40は、上方(Z軸のプラス方向)に延びる凸部40aを有する。凸部40aは、ホルダストッパ40のX軸方向の位置、換言すると、トルカ部50のX軸方向の移動可能位置を表している。ホルダストッパ40は、ホルダリターンスプリング41により、先端側に付勢されており、送出量調整ネジ7の基端部側と接触する位置に維持されるようになっている。
トリガボタン11に下方には、解放部の一例としてのトリガプレート37が接続されている。トリガプレート37は、トリガリターンスプリング38によって上方に付勢されている。この構成により、トリガボタン11が手技者により押下されると、トリガプレート37が下方に移動し、トリガボタン11が押下されなくなると、トリガプレート37が上方に移動するようになる。
トリガプレート37は、基端側に行くほど徐々に上方に延びる係合部37aを有する。係合部37aは、先端側スライダ31がスライダストッパ36に接触している状態においては、先端側スライダ31の下方に形成された凹部31bに収容されて状態となる。凹部31bは、基端側に向かって先端側スライダ31の下面の位置が高くなるように形成されている。
一方、係合部37aは、先端側スライダ31が基端側に移動された状態、すなわち、コイルスプリング33が所定量以上圧縮された状態(例えば、図11参照)においては、基端側の面が、先端側スライダ31の先端側の面と係合する状態となる。この状態は、先端側スライダ31にコイルスプリング33による付勢力が掛かっている状態で、先端側スライダ31が先端側に移動できない状態である。この状態において、トリガボタン11が押下されると、トリガプレート37が下方に移動し、係合部37aと先端側スライダ37との係合が解かれて、コイルスプリング33の付勢力が一気に解放されて、先端側スライダ31が先端側に移動する。
次に、トルカ部50を詳細に説明する。
図7は、トルカ部の分解斜視図である。図8は、トルカ部の構成図である。図9は、トルカ部に対するワイヤ把持ダイヤルの取り付け状態を示す図である。なお、トルカ部50の断面は図6に示す通りである。
トルカ部50は、締付部51と、ピン52と、収容部53とを含む。
締付部51は、例えば、X軸方向に延びる略多角柱(正八角柱)の形状であり、ガイドワイヤGWを挿通可能な、X軸方向に延びる貫通孔51aが形成されている。また締付部51の基端側には、図6に示すように、収容部53のネジ部53bに螺合可能な雌ネジが形成されている。なお、本実施形態では、締付部51の雌ネジは、奥に行くほど、内径が徐々に小さくなっている。
ピン52には、ガイドワイヤGWを挿通可能な、X軸方向に延びる貫通孔52aが形成されている。また、ピン52の先端側には、X軸方向に延び、外周から貫通孔52aに到達する1以上の切込み(間隙)52bが形成されている。
収容部53には、ガイドワイヤGWを挿通可能であるとともに、先端側にピン52を収容可能な、X軸方向に延びる貫通孔53cが形成されている。収容部53の先端側には、ネジ部53bが形成されている。また、収容部53は、上下方向に突出する直方体形状の凸部53aを有する。凸部53aは、トルカ部50が配置される部位の上方及び下方に形成されるX軸方向に延びる図示しない溝に沿った移動を可能とする。
トルカ部50は、図8に示すように、ピン52を収容部53の貫通孔53cに挿入させた状態で、ネジ部53bに締付部51を螺合させた状態とし、貫通孔51a、52a、53cにガイドワイヤGWを挿通させて使用する。
このトルカ部50によると、締付部51によるネジ部53bへの螺合量を多くすると、締付部51によるネジ部53bに対する締付量が増加し、その結果、ネジ部53bの内径側に収容されているピン52の切込み52bの間隔が減少し、ピン52の貫通孔52aの内径が減少する。これにより、貫通孔52aに挿通されているガイドワイヤGWがピン52により締め付けられ、把持されることとなる。
本実施形態では、図9に示すように、ワイヤ把持ダイヤル15には、締付部51の外形の形状に対応する貫通孔15aが形成されている。これにより、ワイヤ把持ダイヤル15を回転させることにより、締付部51のネジ部53bへの螺合量を容易に増減させることができる。また、トルカ部50がX軸方向に移動することを妨げず、トルカ部50が移動した場合であっても、ワイヤ把持ダイヤル15を回転させることにより、締付部51のネジ部53bへの螺合量を容易に増減させることができる。
次に、実施形態に係るワイヤ送出装置1の使用方法及びその際のワイヤ送出装置1の動作について各図を参照して具体的に説明する。なお、ワイヤ送出装置1は、図5及び図6に示す状態となっており、ガイドワイヤGWを把持していない状態(初期状態)であるものとする。
図10は、コイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の上面図である。図11は、その断面図である。図12は、先端側スライダがトルカ部に衝突した際におけるワイヤ送出装置の上面図である。図13は、先端側スライダがトルカ部に衝突した後におけるワイヤ送出装置の上面図である。なお、図11は、図10におけるB-B線における断面図を示している。
まず、ガイドワイヤGWを血管内に挿入した後、血管に沿って閉塞部位までガイドワイヤGWを押し進める。次いで、ガイドワイヤGWの先端が閉塞部位に到達した後、ガイドワイヤGWをガイドとして図示しないカテーテルを閉塞部位まで押し進める。そして、ガイドワイヤGWの基端側を、ワイヤ送出装置1のワイヤ挿通孔6に挿入して基端側まで通し、カテーテルの基端側のアダプタを、ワイヤ送出装置1の先端側の図示しないアダプタに接続する。
この場合には、トルカ部50の締付部51による螺合量が少なく調整されており、トルカ部50の貫通孔51a、貫通孔52a、及び貫通孔53cをガイドワイヤGWが容易に挿通できるようになっているものとする。
次いで、スライド操作部10を先端側にスライドする。この結果、スライド操作部10に接続されたスライドレバー18を介して、回転アーム16が回転され、回転アーム16の回転に伴って、スライドレバー20が、基端側に移動される。この際、スライドレバー20がスライドプレート34の係合部34aに係合するので、スライドプレート34及び先端側スライダ31が基端側に移動される。先端側スライダ31の基端側の移動によって、コイルスプリング33が圧縮される。
スライドプレート34の基端側の移動量が所定量を超えると、図11に示すように、トリガリターンスプリング38により付勢されていたトリガプレート37が上方に移動し、係合部37aが先端側スライダ31の先端側(明確には、スライドプレート34の先端側)と係合した状態となり、コイルスプリング33が圧縮され、スライドプレート34とスライダストッパ36とが離れた状態で維持されることとなる。
この状態において、図10に示すように、トルカ部50を移動可能範囲の基端側の端部まで移動させ、その位置において、ワイヤ把持ダイヤル15をトルカ部50の締付部51による螺合量が多くなるように回転する。これにより、トルカ部50によりガイドワイヤGWが把持されることとなる。
この後、トリガボタン11が押下されると、トリガプレート37が下降し、係合部37aと先端側スライダ31の先端側との係合が解かれる。これにより、先端側スライダ31は、コイルスプリング33の付勢力により、先端側に移動を開始し、図12に示すように、先端側スライダ31の突出部31aが、トルカ部50の基端側の面(収容部53の基端側の面)に衝突する。
先端側スライダ31の衝突による衝撃によって、トルカ部50は、図13に示すように、先端側に移動を開始する。ここで、トルカ部50は、ガイドワイヤGWを把持した状態であるので、トルカ部50の移動に伴って、ガイドワイヤGWも先端側に移動する。
その後、トルカ部50は、図5に示すように、トルカ部50の先端側(締付部51の先端側)がホルダストッパ40に衝突する位置まで移動する。この結果、トルカ部50は、基端側がスライダストッパ36に接している位置から、先端側がホルダストッパ40に接する位置まで移動することとなる。したがって、トルカ部50に把持されたガイドワイヤGWは、トルカ部50が移動した距離だけ送出されることとなる。
この後、ガイドワイヤGWをさらに送出させたい場合には、締付部51のネジ部53bへの螺合量を減少させて、トルカ部50がガイドワイヤGWを把持していない状態とした後、上述した方法と同様な処理を行うようにすればよい。
以上説明したように、本実施形態に係るワイヤ送出装置1によると、コイルスプリング33に蓄積した付勢力による衝撃力を先端側スライダ31及びトルカ部50を介してガイドワイヤGWに加えて、ガイドワイヤGWを適切な量だけ送出することができる。このように、衝撃力をガイドワイヤGWに加えることができるので、ガイドワイヤGWにより効果的に閉塞物を穿通することができる。また、本実施形態に係るワイヤ送出装置1では、トルカ部50がホルダストッパ40に接している位置において、ガイドワイヤGWを把持した状態を維持しているので、トルカ部50の移動前の位置からホルダストッパ40に接するまでの距離分だけ正確にガイドワイヤGWを送出することができる。
次に、ワイヤ送出装置1において、ガイドワイヤGWの送出量の調整と、ガイドワイヤGWを送出するためのコイルスプリング33の送出力の調整とを説明する。
図14は、送出量及び送出力が未調整状態のワイヤ送出装置の上面図である。図15は、送出量及び送出力が調整された後のワイヤ送出装置の上面図である。
ワイヤ送出装置1は、未調整状態の場合には、図14に示すように、エンドプレート35は、エンドプレート35の調整可能範囲の基端側の端部に位置している。また、ホルダストッパ40は、ホルダストッパ40の調整可能範囲の先端側端部に位置している。この場合においては、トルカ部50の一度の処理における移動可能距離、すなわち、トルカ部50を基端側の端部に配置した場合における、トルカ部50の先端とホルダストッパ40と距離は、距離L1となる。この距離L1が未調整状態におけるトルカ部50により把持されたガイドワイヤGWの送出量となる。
ワイヤ送出装置1においては、図15に示すように、送出力調整ネジ8に対する操作量に応じて、エンドプレート35のX軸方向における位置を先端側に移動させることができ、また、送出量調整ネジ7に対する操作量に応じて、ホルダストッパ40のX軸方向における位置を移動させることができる。ここで、送出力調整ネジ8及びエンドプレート35が変形量調整部に対応し、送出量調整ネジ7及びホルダストッパ40が移動範囲調整部に対応する。
例えば、エンドプレート35のX軸方向における位置を、未調整状態よりも距離L3だけ先端側に調整することにより、コイルスプリング33の圧縮量を距離L3だけ多くすることができ、未調整状態よりも付勢力を大きくすることができる。また、ホルダストッパ40のX軸方向の位置を、未調整状態よりも距離L2だけ基端側に調整することにより、トルカ部50の移動量、すなわち、ガイドワイヤ50の送出量を距離L1-距離L2とすることができる。
次に、第1変形例に係るワイヤ送出装置1Aについて説明する。
図16は、第1変形例に係るコイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の一部の断面図である。図17は、第1変形例に係るワイヤホルダ部に先端側スライダが衝突した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。図18は、第1変形例に係るワイヤホルダ部がホルダストッパに到達した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。
第1変形例に係るワイヤ送出装置1Aは、ワイヤ送出装置1における先端側スライダ31に代えて先端側スライダ60を備え、トルカ部50に代えてワイヤホルダ部80を備え、ホルダストッパ40に代えてホルダストッパ70を備えるようにしたものであり、その他の部分については、共通である。なお、ワイヤ送出装置1Aの説明において、ワイヤ送出装置1と同様な構成については、ワイヤ送出装置1での符号を用いて説明する。
ワイヤホルダ部80は、把持部の一例であり、第1収容部の一例としての第1ホルダ81と、第2収容部の一例としての第2ホルダ84と、第3ホルダ85とを備える。
第1ホルダ81は、所定の外径の円柱状の中間部81bと、中間部81bよりも先端側に位置し、先端側になるほど径方向外側に拡大するテーパー部81dを有する先端部81aと、中間部81bよりも基端側に位置し、中間部81bの外径よりも大きい外径を有する部分を有する後端部81cとを含む。第1ホルダ81には、ガイドワイヤGWを挿通可能な軸方向に延びる貫通孔81eが形成されている。
第1ホルダ81は、複数の部材が組み合わされて構成されている。本実施形態では、第1ホルダ81は、軸を通る平面で2分割されたホルダ部品82及び83により構成されている。
第2ホルダ84は、略円筒形状であり、中間部81aの外径と略同じ長さの内径を有する中間部84bと、先端部81aのテーパー部81dの少なくとも一部の外周面に対応する内周面を有するテーパー部84dを有する先端部84aと、後端部81cの外形に対応する形状を有する後端部84cとを含む。中間部84bのX軸方向の長さは、中間部81bのX軸方向の長さよりも短くなっている。このような構成により、第1ホルダ81の後端部81cと、第2ホルダ84の後端部84cとが係合している際には、テーパー部81dと、テーパー部84dとが接触しない状態となり、テーパー部81dと、テーパー部84dとが接触している際には、第1ホルダ81の後端部81cと、第2ホルダ84の後端部84cとが係合していない状態となる。
第2ホルダ84は、複数の部材が組み合わされて構成されている。本実施形態では、第2ホルダ84は、軸を通る平面で2分割された部品により構成されている。このように、第2ホルダ84が分割された部品により構成されているのは、中間部81bの外径よりもその両側の外径が大きい第1ホルダ81を取り囲んだ状態を容易に実現するためである。
第3ホルダ85は、略円筒形状であり、内部形状が第2ホルダ84の外形に対応する形状となっている。
ホルダストッパ70は、第1ホルダ81の先端側とは接触せず、第2ホルダ84の先端側と接触する開口70aを有する。先端側スライダ60は、第1ホルダ81の基端側とは接触せず、第2ホルダ84の基端側と接触する円筒状の凸部60aを有する。
次に、第1変形例に係るワイヤ送出装置1Aの使用方法及びその際のワイヤ送出装置1Aの動作について各図を参照して具体的に説明する。なお、ワイヤ送出装置1Aは、図16に示す状態となっており、この状態においては、ガイドワイヤGWは、ワイヤホルダ部80の第1ホルダ81の貫通孔81eに挿通され、また、コイルバネ33は、図10及び図11に示すように圧縮された状態となっているものとする。
ワイヤ送出装置1Aは、図16に示す状態においては、第1ホルダ81のテーパー部81dと、第2ホルダ84のテーパー部84dとが接触しておらず、第1ホルダ81が軸中心に向かって圧縮される力が掛かっていない。したがって、第1ホルダ81の貫通孔81eに挿通されているガイドワイヤGWと第1ホルダ81との間の摩擦力がほとんどなく、ワイヤホルダ部80は、ガイドワイヤGWを把持していない。
この後、トリガボタン11が押下されると、トリガプレート37が下降し、係合部37aと先端側スライダ60の先端側との係合が解かれる。これにより、先端側スライダ60は、コイルスプリング33の付勢力により、先端側に移動を開始し、先端側スライダ60の凸部60aが、第2ホルダ84の基端側の面に衝突する。
先端側スライダ60の衝突による衝撃によって、第2ホルダ84及び第3ホルダ85は、図17に示すように、先端側に移動を開始する。衝突の際には、第1ホルダ81は、先端側スライダ60に直接衝突していないので、当初は、先端側に移動していない。これにより、第2ホルダ84のテーパー部84dと、第1ホルダ81のテーパー部81dとが接触し、第1ホルダ81のテーパー部81dには、径方向内側に圧縮する力が加えられることとなる。この結果、第1ホルダ81の貫通孔81eに挿通されているガイドワイヤGWと第1ホルダ81との間の摩擦力が大きくなり、ワイヤホルダ部80は、ガイドワイヤGWを把持した状態となる。
この後、第1ホルダ81と第2ホルダ84との位置関係が維持されたまま、ワイヤホルダ部80は先端側に移動する。これにより、ワイヤホルダ部80に把持されたガイドワイヤGWは、先端側に送出されることとなる。
この後、ワイヤホルダ部80の第2ホルダ84の先端側は、図18に示すように、ホルダストッパ70に衝突し、第1ホルダ81には、更に先端側に移動する力が残っているので、第1ホルダ81のテーパー部81dと、第2ホルダ84のテーパー部84dとの接触状態が解かれて、第1ホルダ81の後端部81cと、第2ホルダ84の後端部84cとが係合している状態となる。この際には、第1ホルダ81のテーパー部81dと、第2ホルダ84のテーパー部84dとが接触しなくなるので、第1ホルダ81が軸中心に向かって圧縮される力が掛かっていなくなり、ガイドワイヤGWはワイヤホルダ部80により把持されていない状態となる。
上記処理によると、ガイドワイヤGWは、第2ホルダ84のテーパー部84dと、第1ホルダ81のテーパー部81dとが接触することにより把持されてから、第2ホルダ84の先端側がホルダストッパ70に衝突し、第1ホルダ81のテーパー部81dと、第2ホルダ84のテーパー部84dとの接触状態が解かれるまでの間の距離だけ送出されることとなる。
以上説明したように、第1変形例に係るワイヤ送出装置1Aによると、コイルスプリング33に蓄積した付勢力による衝撃力を、ワイヤホルダ部80を介してガイドワイヤGWに加えて、ガイドワイヤGWを適切な量だけ送出することができる。このように、衝撃力をガイドワイヤGWに加えることができるので、ガイドワイヤGWにより効果的に閉塞物を穿通することができる。
次に、第2変形例に係るワイヤ送出装置1Bについて説明する。
図19は、第2変形例に係るコイルスプリング圧縮時のワイヤ送出装置の一部の断面図である。図20は、第2変形例に係るワイヤホルダ部に先端側スライダが衝突した後におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。図21は、第2変形例に係るワイヤホルダ部がホルダストッパに到達した際におけるワイヤ送出装置の一部の断面図である。
第2変形例に係るワイヤ送出装置1Bは、ワイヤ送出装置1における先端側スライダ31に代えて先端側スライダ61を備え、スライダストッパ36に代えてスライダストッパ72を備え、トルカ部50に代えてワイヤホルダ部90を備え、ホルダストッパ40に代えてホルダストッパ71を備えるようにしたものであり、その他の部分については、共通である。なお、ワイヤ送出装置1Bの説明において、ワイヤ送出装置1と同様な構成については、ワイヤ送出装置1での符号を用いて説明する。
スライダストッパ72は、中心部が先端側に突出する突出部72aを有する。
ワイヤホルダ部90は、把持部の一例であり、第1収容部の一例としての第4ホルダ91と、第2収容部の一例としての第5ホルダ94と、第6ホルダ95と、ホルダスプリング96を備える。
第4ホルダ91は、所定の外径の円柱状の中間部91bと、中間部91bよりも先端側に位置し、先端側になるほど径方向外側に拡大するテーパー部91dを有する先端部91aと、中間部91bよりも基端側に位置し、中間部91bの外径よりも大きい外径を有する部分を有する後端部91cとを含む。第4ホルダ91には、ガイドワイヤGWを挿通可能な軸方向に延びる貫通孔91eが形成されている。
第4ホルダ91は、複数の部材が組み合わされて構成されている。本実施形態では、第4ホルダ91は、軸を通る平面で2分割されたホルダ部品92及び93により構成されている。
第5ホルダ94は、略円筒形状であり、先端部91aのテーパー部91dの少なくとも一部の外周面に対応する内周面を有するテーパー部94aを含む。
第5ホルダ94は、複数の部材が組み合わされて構成されている。本実施形態では、第5ホルダ94は、軸を通る平面で2分割された部品により構成されている。このように、第5ホルダ94が分割された部品により構成されているのは、中間部91bの外径よりもその両側の外径が大きい第4ホルダ91を取り囲んだ状態を容易に実現するためである。
第6ホルダ95は、略円筒形状であり、内部形状が第5ホルダ94の外形に対応する形状となっている。
スライダストッパ72の突出部72aと、後端部91cとの間には、後端部91cを基端側に付勢するホルダスプリング96が設けられている。ホルダスプリング96は、収容部付勢部の一例である。
このような構成により、後端部91cに対してホルダスプリング96による付勢力に勝る力が加えられていない状態においては、ホルダスプリング96による付勢力により、第4ホルダ91aのテーパー部91dと、第5ホルダ94のテーパー部94aとが接触する。これにより、第4ホルダ91のテーパー部91dには、径方向内側に圧縮する力が加えられることとなる。この結果、第4ホルダ91の貫通孔91eに挿通されているガイドワイヤGWと第4ホルダ91との間の摩擦力が大きくなり、ワイヤホルダ部90は、ガイドワイヤGWを把持した状態となる。
ホルダストッパ71は、ストッパの一例であり、ワイヤホルダ部90が先端側に移動した際に、第4ホルダ91の先端側とは接触せず、第5ホルダ94の先端側と接触する開口71aを有する。
次に、第2変形例に係るワイヤ送出装置1Bの使用方法及びその際のワイヤ送出装置1Bの動作について各図を参照して具体的に説明する。なお、ワイヤ送出装置1Bは、図19に示すようになっており、ワイヤホルダ部90の第4ホルダ91の貫通孔91eに挿通され、また、コイルバネ33は、図10及び図11に示すように圧縮された状態となっているものとする。
ワイヤ送出装置1Bにおいては、後端部91cに対してホルダスプリング96による付勢力が加えられているので、第4ホルダ91のテーパー部91dと、第5ホルダ94のテーパー部94aとが接触する。これにより、第4ホルダ91のテーパー部91dには、径方向内側に圧縮する力が加えられ、貫通孔91eに挿通されているガイドワイヤGWと第4ホルダ91との間の摩擦力が大きくなっている。この結果、ワイヤホルダ部90は、ガイドワイヤGWを把持した状態となっている。
この後、トリガボタン11が押下されると、トリガプレート37が下降し、係合部37aと先端側スライダ61の先端側との係合が解かれる。これにより、先端側スライダ61は、コイルスプリング33の付勢力により、先端側に移動を開始し、先端側スライダ61が、第4ホルダ91の基端側の面に衝突する。
先端側スライダ61の衝突による衝撃によって、図20に示すように、第4ホルダ91は、先端側に移動を開始する。ここで、第4ホルダ91のテーパー部91dと第5ホルダのテーパー部94aとが接触して、第4ホルダ91がホルダスプリング96の付勢力により第5ホルダ94に強く嵌め込まれた状態となっている。このため、第4ホルダ91の先端側の移動に伴って、第5ホルダ94及び第6ホルダ95も先端側に移動する。この状態においても、ワイヤホルダ部90がガイドワイヤGWを把持した状態が維持されている。
この後、ワイヤホルダ部90の第5ホルダ94の先端側は、図21に示すように、ホルダストッパ71に衝突し、第4ホルダ91には、更に先端側に移動する力が残っているので、第4ホルダ91のテーパー部91dと、第5ホルダ94のテーパー部94aとの接触状態が解かれる。この結果、第4ホルダ91には、軸中心に向かって圧縮される力が掛かからなくなり、ガイドワイヤGWはワイヤホルダ部90により把持されていない状態となる。なお、この後、第4ホルダ91、第5ホルダ94、及び第6ホルダ95は、ホルダスプリング96の付勢力により、図19に示す状態となるように移動し、ワイヤホルダ部90は、ガイドワイヤGWを把持する状態となる。
上記処理によると、ガイドワイヤGWは、図19に示すように、ワイヤホルダ部90に把持されている位置から、第5ホルダ94の先端側がホルダストッパ71に衝突する位置までの間の距離だけ送出されることとなる。
本明細書で開示している技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述した実施形態では、先端側スライダ31,60,61を先端方向への付勢力を増加させる弾性体として、コイルスプリング33を用いていたが、本発明はこれに限られず、例えば、ゴム紐、板ばね等の他の種類の弾性体であってもよく、また、弾性体の材質は、樹脂材料であってもよい。
上述した実施形態では、コイルスプリング33を圧縮させることにより、先端側スライダ31,60,61の先端方向への付勢力を増加させるようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、先端側スライダ31,60,61の基端側の移動に対して伸張するように弾性体を設け、弾性体の伸張によって付勢力を増加させるようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 ワイヤ送出装置
2 カバー
2a 上カバー
2b 下カバー
3 フレーム
3a 上フレーム
3b 下フレーム
4,5 補強プレート
6 ワイヤ挿通孔
7 送出量調整ネジ
8 送出力調整ネジ
9 回転軸固定部
10 スライド操作部
11 トリガボタン
12 送出量表示部
13 送出力表示部
14 トルカ部位置表示部
15 ワイヤ把持ダイヤル
16 回転アーム
17 回転軸
18 スライドレバー
19 ピン
20 スライドレバー
21 ピン
30 スライダ部
31 先端側スライダ
31a 突出部
31b 凹部
32 基端側スライダ
33 コイルスプリング
34 スライドプレート
34a 係合部
35 エンドプレート
35a 凸部
36 スライダストッパ
37 トリガプレート
37a 係合部
38 トリガリターンスプリング
40 ホルダストッパ
40a 凸部
41 ホルダリターンスプリング
50 トルカ部
51 締付部
51a 貫通孔
52 ピン
52a 貫通孔
52b 切欠部
53 収容部
53a 凸部
53b ネジ部
53c 貫通孔
60,61 先端側スライダ
60a 凸部
70,71 ホルダストッパ
72 スライダストッパ
72a 突出部
80 ワイヤホルダ部
81 第1ホルダ
81a 先端部
81b 中間部
81c 後端部
81d テーパー部
81e 貫通孔
82,83 ホルダ部品
84 第2ホルダ
84a 先端部
84b 中間部
84c 後端部
84d テーパー部
85 第3ホルダ
90 ワイヤホルダ部
91 第4ホルダ
91a 先端部
91b 中間部
91c 後端部
91d テーパー部
91e 貫通孔
92,93 ホルダ部品
94 第5ホルダ
94a テーパー部
95 第6ホルダ
96 ホルダスプリング
GW ガイドワイヤ

Claims (5)

  1. ワイヤを先端方向に送出するワイヤ送出装置であって、
    前記ワイヤを把持可能及び把持解除可能且つ前記先端方向及び後端方向に移動可能な把持部と、
    前記把持部の基端側に配置され、前記ワイヤの軸方向に移動可能且つ前記把持部と接離可能な打撃部と、
    前記打撃部を前記先端方向へ付勢可能な弾性体と、
    前記弾性体を変形させて前記打撃部に対する前記先端方向への付勢力を増加させる付勢部と、
    前記付勢部により付勢力が増加された前記弾性体の変形状態を解放する解放部と、を有し、
    前記解放部により変形状態が解放された前記弾性体による付勢力によって前記打撃部を前記把持部に衝突させて、前記把持部を前記先端方向に移動させることにより、前記把持部に把持される前記ワイヤを前記先端方向に送出し、
    前記把持部は、
    前記ワイヤを挿通可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成されるとともに、外周の少なくとも一部に前記軸方向に延びる間隙が形成されたピンと、
    前記ピンを収容可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成された収容部と、
    前記収容部を中心に向かって締め付けることにより、前記収容部に収容された前記ピンの前記間隙を狭めることが可能な締付部と、を有する
    ワイヤ送出装置。
  2. ワイヤを先端方向に送出するワイヤ送出装置であって、
    前記ワイヤを把持可能及び把持解除可能且つ前記先端方向及び後端方向に移動可能な把持部と、
    前記把持部の基端側に配置され、前記ワイヤの軸方向に移動可能且つ前記把持部と接離可能な打撃部と、
    前記打撃部を前記先端方向へ付勢可能な弾性体と、
    前記弾性体を変形させて前記打撃部に対する前記先端方向への付勢力を増加させる付勢部と、
    前記付勢部により付勢力が増加された前記弾性体の変形状態を解放する解放部と、を有し、
    前記解放部により変形状態が解放された前記弾性体による付勢力によって前記打撃部を前記把持部に衝突させて、前記把持部を前記先端方向に移動させることにより、前記把持部に把持される前記ワイヤを前記先端方向に送出し、
    前記把持部は、
    前記ワイヤを挿通可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成され、前記先端側になるほど径方向外側に拡大するテーパー部を有する第1収容部と、
    前記先端側に前記第1収容部の前記テーパー部の少なくとも一部を含む外周面に対応する内周面を有する貫通孔が形成された第2収容部と、を備え、
    前記第1収容部のテーパー部と、前記第2収容部の前記内周面とを接触させることにより、前記第1収容部のテーパー部を径方向内側に押さえることにより、前記第1収容部に挿通された前記ワイヤを把持可能であり、
    前記打撃部は、前記把持部の前記第1収容部に衝突せずに、前記第2収容部に衝突することにより、前記第1収容部のテーパー部と、前記第2収容部の前記内周面とを接触させる
    ワイヤ送出装置。
  3. ワイヤを先端方向に送出するワイヤ送出装置であって、
    前記ワイヤを把持可能及び把持解除可能且つ前記先端方向及び後端方向に移動可能な把持部と、
    前記把持部の基端側に配置され、前記ワイヤの軸方向に移動可能且つ前記把持部と接離可能な打撃部と、
    前記打撃部を前記先端方向へ付勢可能な弾性体と、
    前記弾性体を変形させて前記打撃部に対する前記先端方向への付勢力を増加させる付勢部と、
    前記付勢部により付勢力が増加された前記弾性体の変形状態を解放する解放部と、を有し、
    前記解放部により変形状態が解放された前記弾性体による付勢力によって前記打撃部を前記把持部に衝突させて、前記把持部を前記先端方向に移動させることにより、前記把持部に把持される前記ワイヤを前記先端方向に送出し、
    前記把持部は、
    前記ワイヤを挿通可能な前記軸方向に延びる貫通孔が形成され、前記先端側になるほど径方向外側に拡大するテーパー部を有する第1収容部と、
    前記先端側に前記第1収容部の前記テーパー部の少なくとも一部を含む外周面に対応する内周面を有する貫通孔が形成された第2収容部と、
    前記第1収容部を前記軸方向の前記基端側に付勢する収容部付勢部と、
    前記先端方向の所定位置において、前記把持部が前記所定位置に移動したときに前記第1収容部に衝突せず、前記第2収容部に衝突するように構成されたストッパと、を備え、
    前記収容部付勢部による付勢力によって前記第1収容部のテーパー部と、前記第2収容部の前記内周面とを接触させることにより、前記第1収容部のテーパー部を径方向内側に押さえることにより、前記第1収容部に挿通された前記ワイヤを把持可能である
    ワイヤ送出装置。
  4. 前記把持部による前記ワイヤを保持した状態での前記先端方向の移動範囲を調整可能な移動範囲調整部を
    さらに備える請求項1から請求項のいずれか一項に記載のワイヤ送出装置。
  5. 前記弾性体の最大の変形量を調整可能な変形量調整部を
    さらに備える請求項1から請求項のいずれか一項に記載のワイヤ送出装置。
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