JP7367957B2 - バルーンカテーテルのシャフト - Google Patents
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長尺なシャフトと、バルーンと、を有するバルーンカテーテルのシャフトにおいて、
前記シャフトは、
手元側に形成されてなり、バルーン拡張流体の流路を形成する拡張流体ルーメンと、内挿器具の挿通路を形成する挿通用ルーメンとが並列に配置される並列管構造部と、
先端側に形成されてなり、内管と外管とで二重管構造を有し、前記内管と前記外管との間に形成されバルーン拡張流体の流路となる前記拡張流体ルーメンと、前記内管に形成され前記内挿器具の挿通路を形成する前記挿通用ルーメンと、を有する二重管構造部と、
を有することを特徴とする。
前記シャフトは、前記並列管構造部を有する手元側シャフトと、前記二重管構造部を有する先端側シャフトが接合されていることを特徴とするものであってもよい。
前記シャフトは、
前記並列管構造部と前記並列管構造部から先端側に延設された前記二重管構造部の前記内管を構成する内管形成管状部とを有する手元側シャフトと、
前記二重管構造部の外管からなる先端側シャフトと、
を接合してなることを特徴とするものであってもよい。
前記シャフトの前記並列管構造部は、全長において二重管構造に作製されたシャフトの内管と外管の一部を全長に渡って接合又は溶着して形成されていることを特徴とするものであってもよい。
前記シャフトの前記並列管構造部は、全長において二重管構造に作製されたシャフトの内管と外管の手元側の一部を接着剤又は樹脂等の充填剤を充填することにより形成されていることを特徴とするものであってもよい。
前記二重管構造部は、前記並列管構造部と前記二重管構造部の構造はそれぞれの構造が変換される構造変換位置の近傍において、前記内管と前記外管が部分的に溶着されていることを特徴とするものであってもよい。
前記二重管構造部は、前記並列管構造部と前記二重管構造部の構造はそれぞれの構造が変換される構造変換位置の近傍において、前記内管と前記外管が螺旋状に溶着されていることを特徴とするものであってもよい。
前記シャフトは、構造変換位置の近傍の並列管構造部と二重管構造部とのいずれか又は両方を手元側から先端部にかけて、いくつかのセグメントに分けて材料を選択することによって、シャフトの硬度を徐々に先端に行くにしたがって柔らかくなるようにされていることを特徴とするものであってもよい。
前記シャフトは、手元側シャフトと先端側シャフトとが構造変換位置において、シャフトの長手方向に対して斜めとなるように接合されていることを特徴とするものであってもよい。
前記シャフトは、構造変換位置近傍の並列管構造部又は前記二重管構造部のいずれか又は両方が先端側に向かって徐々に細くなるようにテーパーを設けてあることを特徴とするものであってもよい。
実施例1にかかるシャフト10の二重管構造部β側を構成する先端側シャフト10aと、並列管構造部γ側を構成する手元側シャフト10bとの接続形態が図4に示されている。実施例1にかかる先端側シャフト10aは、図4Aに示すように内管15と外管16とを有する二重管構造に形成されており、内管15の内側が二重管側挿通用ルーメン12aをなし、内管15と外管16との間が二重管側拡張流体ルーメン11aをなす。手元側シャフト10bは、図4Bに示すように、断面が略円形の並列管側挿通用ルーメン12bがシャフトの中心から外周面側にずれて配置されており、並列管側拡張流体ルーメン11bが空いたスペースに断面が並列管側挿通用ルーメン12bの直径より小さい略円形となるように配置されている。なお、本実施形態においては、断面が円形のものを例示しているが、断面形状は、楕円形、四角形、三日月型等特に限定するものではない。先端側シャフト10aの外管16の外周は、手元側シャフト10bの外周と同形状に形成されている。それぞれの端部は、垂直面に作製される。こうして作製された先端側シャフト10aと手元側シャフト10bは、図4Bに示すように、溶接、溶着又は接着剤によって接合される。
(応用例1)
応用例1にかかるシャフト10が図5Aに示されている。この応用例1は、構造変換位置αの近傍であって、二重管構造部β側の内管15と外管16とを部分的に接合した接合部30を設けたものである。接合方法としては溶着により、接合することが好ましい。このように部分的に溶着することによって、二重管構造部βと並列管構造部γとの構造変換位置αにおいて、極端な硬度差又は剛性差が生じてキンクの起点となることを低減することができる。部分的に溶着する位置については特に限定するものではなく、図5Aに示すように、外周に数箇所溶着する部分を設けてもよいし、図5Bに示すように、内管15を一方に寄せて溶着してもよい。
応用例2にかかるシャフト10が図6に示されている。この応用例2は、構造変換位置αの近傍であって、二重管構造部β側に、内管15に対して外管16を螺旋状に溶着したものである。このように螺旋状に溶着することによって、応用例1と同様に、二重管構造部βと並列管構造部γとの構造変換位置αにおいて、極端な硬度差が生じてキンクの起点となることを低減することができる。
応用例3にかかるシャフト10が図7Aに示されている。この応用例3は、構造変換位置αにおいて、先端側シャフト10aと手元側シャフト10bの接続端面を長手方向に対して垂直ではなく、長手方向に対して斜めに形成して接合したものである。特に、並列管構造の並列管側拡張流体ルーメン11bの部分が最も手元側になるように斜めに接合されている。このように接合することによって、二重管構造部βと並列管構造部γとの構造変換位置αも斜めに形成されることになる。そのため、二重管構造部βと並列管構造部γへの移行するにあたり垂直面で急減に硬度差が生じることが防止でき、キンクの起点となることを低減することができる。また、バルーン20を膨らませるときに送出したバルーン拡張流体を吸引する際に、図7Aの矢印δに示すように、バルーン拡張流体を並列管構造部γの並列管側拡張流体ルーメン11bに導きやすくなり、構造変換位置αにバルーン拡張流体が滞留することなくスムーズに吸引することができるようになる。
応用例4にかかるシャフト10が図7Bに示されている。この応用例4は、構造変換位置α近傍の並列管構造部γが先端側に向かって徐々に細くなるようにテーパーが設けられている。テーパーを設けることによって、細くなるにしたがって剛性が低くなるので、構造変換位置αにおいて、極端な硬度差が生じることを防止することができ、キンクの起点となることを低減することができる。
応用例5にかかるシャフト10が図8に示されている。この応用例5は、構造変換位置αの近傍の二重管構造部β又は/及び並列管構造部γを手元側から先端部にかけて、いくつかのセグメントに分けて材料を選択することによって、シャフトの硬度を徐々に先端に行くにしたがって柔らかくなるように構成したものである。なお、図8における格子の密度が高いほど剛性が高いことを示している。この場合、構造変換位置αにおいては、二重管構造の方が柔軟性が高くなるので、構造変換位置αに隣接する二重管構造部βは、並列管構造部γの素材よりも剛性の高い素材を使用するとよい。かかる構成を採用することによって、構造変換位置α近傍において、徐々に先端側が柔らかくなるようにして極端に硬度差が生じることを低減することで、キンクの発生を防止することができる。
応用例6は、応用例3と応用例5を組み合わせたものであり、構造変換位置αの近傍の二重管構造部β又は/及び並列管構造部γを手元側から先端部にかけて、いくつかのセグメントに分けて材料を選択することによって、シャフトの硬度を徐々に先端に行くにしたがって柔らかくなるように構成するとともに、構造変換位置αにおいて、先端側シャフト10aと手元側シャフト10bの接続端面を長手方向に対して垂直ではなく、長手方向に対して斜めに形成して接合したものである。特に、並列管構造の並列管側拡張流体ルーメン11bの部分が最も手元側になるように斜めに接合されている。このように接合することによって、二重管構造部βと並列管構造部γとの構造変換位置αも斜めに形成されることになる。そのため、二重管構造部βと並列管構造部γへの移行するにあたり垂直面で急減に硬度差が生じることが防止でき、キンクの起点となることを低減することができる。また、バルーン20を膨らませるときに送出したバルーン拡張流体を吸引する際に、図9の矢印δに示すように、バルーン拡張流体を並列管構造部γの並列管側拡張流体ルーメン11bに導きやすくなり、構造変換位置αにバルーン拡張流体が滞留することなくスムーズに吸引することができるようになる。
(実施例2)
実施例2にかかるシャフト10の二重管構造部βと並列管構造部γとの接続形態が図10に示されている。実施例2にかかるシャフト10は、並列管構造部γを主として形成する手元側シャフト10bは、構造変換位置αよりも手元側は、実施例1の並列構造部と同様の形態に形成され、構造変換位置αよりも先端側は、二重管構造部βの内管15を構成する断面円形の内管形成管状部15dが先端側に延びている。この際に、内管形成管状部15aのルーメンは、二重管側挿通用ルーメン12aを形成することになるので、内径形状は並列管構造部γの並列管側挿通用ルーメン12bと同一の断面となるように形成するとよい。また、内管形成管状部15aは、少なくともバルーン20の遠位端側の接続部まで延びていることが好ましい。一方、先端側シャフト10aは、二重管構造の外管16からなる。外管16の外周は、並列管構造部γの外周と同様の形態に形成することが好ましい。また、外管16は、バルーンカテーテル100の近傍に構造変換位置αに設ける場合には、バルーン20を固定するスリーブをそのまま外管として利用してもよい。
実施例3にかかるシャフト10の二重管構造部βと並列管構造部γとの接続形態が図11に示されている。実施例3にかかるシャフト10は、全長において二重管構造に作製しておき、この二重管構造の内管15を並列管構造部γにおいて、一方側に寄せて溶着したものである。
実施例4にかかるシャフト10の二重管構造部βと並列管構造部γとの接続形態が図12に示されている。実施例4にかかるシャフト10は、全長において二重管構造に作製しておき、構造変換位置αより手元側の拡張流体ルーメン11の一部に接着剤又は樹脂等の充填剤40を充填したものである。
Claims (8)
- 長尺なシャフトと、バルーンと、を有するバルーンカテーテルのシャフトにおいて、
前記シャフトは、
手元側に形成されてなり、バルーン拡張流体の流路を形成する拡張流体ルーメンと、内挿器具の挿通路を形成する挿通用ルーメンとが並列に配置される並列管構造部と、
先端側に形成されてなり、内管と外管とで二重管構造を有し、前記内管と前記外管との間に形成されバルーン拡張流体の流路となる前記拡張流体ルーメンと、前記内管に形成され前記内挿器具の挿通路を形成する前記挿通用ルーメンと、を有する二重管構造部と、
を有し、
前記シャフトは、
前記並列管構造部と前記並列管構造部から先端側に延設された前記二重管構造部の前記内管を構成する内管形成管状部とを有する手元側シャフトと、
前記二重管構造部の外管からなる先端側シャフトと、
を接合してなることを特徴とするバルーンカテーテルのシャフト。 - 長尺なシャフトと、バルーンと、を有するバルーンカテーテルのシャフトにおいて、
前記シャフトは、
手元側に形成されてなり、バルーン拡張流体の流路を形成する拡張流体ルーメンと、内挿器具の挿通路を形成する挿通用ルーメンとが並列に配置される並列管構造部と、
先端側に形成されてなり、内管と外管とで二重管構造を有し、前記内管と前記外管との間に形成されバルーン拡張流体の流路となる前記拡張流体ルーメンと、前記内管に形成され前記内挿器具の挿通路を形成する前記挿通用ルーメンと、を有する二重管構造部と、
を有し、
前記シャフトの前記並列管構造部は、全長において二重管構造に作製されたシャフトの内管と外管の一部を全長に渡って接合又は溶着して形成されていることを特徴とするバルーンカテーテルのシャフト。 - 長尺なシャフトと、バルーンと、を有するバルーンカテーテルのシャフトにおいて、
前記シャフトは、
手元側に形成されてなり、バルーン拡張流体の流路を形成する拡張流体ルーメンと、内挿器具の挿通路を形成する挿通用ルーメンとが並列に配置される並列管構造部と、
先端側に形成されてなり、内管と外管とで二重管構造を有し、前記内管と前記外管との間に形成されバルーン拡張流体の流路となる前記拡張流体ルーメンと、前記内管に形成され前記内挿器具の挿通路を形成する前記挿通用ルーメンと、を有する二重管構造部と、
を有し、
前記シャフトの前記並列管構造部は、全長において二重管構造に作製されたシャフトの内管と外管の手元側の一部を接着剤又は樹脂等の充填剤を充填することにより形成されていることを特徴とするバルーンカテーテルのシャフト。 - 前記二重管構造部は、前記並列管構造部と前記二重管構造部のそれぞれの構造が変換される構造変換位置の近傍において、前記内管と前記外管が部分的に溶着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルのシャフト。
- 前記二重管構造部は、前記並列管構造部と前記二重管構造部のそれぞれの構造が変換される構造変換位置の近傍において、前記内管と前記外管が螺旋状に溶着されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルのシャフト。
- 前記シャフトは、構造変換位置の近傍の前記並列管構造部と前記二重管構造部とのいずれか又は両方を手元側から先端部にかけて、いくつかのセグメントに分けて材料を選択することによって、前記シャフトの硬度を徐々に先端に行くにしたがって柔らかくなるようにされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルのシャフト。
- 長尺なシャフトと、バルーンと、を有するバルーンカテーテルのシャフトにおいて、
前記シャフトは、
手元側に形成されてなり、バルーン拡張流体の流路を形成する拡張流体ルーメンと、内挿器具の挿通路を形成する挿通用ルーメンとが並列に配置される並列管構造部と、
先端側に形成されてなり、内管と外管とで二重管構造を有し、前記内管と前記外管との間に形成されバルーン拡張流体の流路となる前記拡張流体ルーメンと、前記内管に形成され前記内挿器具の挿通路を形成する前記挿通用ルーメンと、を有する二重管構造部と、
を有し、
前記シャフトは、手元側シャフトと先端側シャフトとが構造変換位置において、シャフトの長手方向に対して斜めとなるように接合されていることを特徴とするバルーンカテーテルのシャフト。 - 前記シャフトは、構造変換位置近傍の並列管構造部又は前記二重管構造部のいずれか又は両方が先端側に向かって徐々に細くなるようにテーパーを設けてあることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルのシャフト。
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JP2019127757A Active JP7367957B2 (ja) | 2019-07-09 | 2019-07-09 | バルーンカテーテルのシャフト |
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2019
- 2019-07-09 JP JP2019127757A patent/JP7367957B2/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1997029800A1 (en) | 1996-02-13 | 1997-08-21 | Cardiovascular Dynamics, Inc. | Hybrid catheter shaft |
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