JP7367505B2 - パワー半導体用試験方法およびパワー半導体用試験装置 - Google Patents

パワー半導体用試験方法およびパワー半導体用試験装置 Download PDF

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Description

本発明はパワー半導体の動特性試験であるアバランシェ試験およびリカバリ試験を実施することができるパワー半導体用試験方法およびパワー半導体用試験装置に関する。
パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、FWD(Free Wheeling Diode)などのパワー半導体は、製造工程などにおいて、動特性試験が実施される。動特性試験としては、アバランシェ試験およびリカバリ試験がある。
アバランシェ試験は、インダクタを負荷としたMOSFETまたはIGBTがスイッチング動作をした場合に、MOSFETまたはIGBTがターンオフしたときに受ける過大なストレスを測定するものである。リカバリ試験は、MOSFETのボディダイオードまたはFWDに順方向電流が流れている状態でボディダイオードまたはFWDに逆方向電圧を印加したときに流れる大きな逆方向電流を測定するものである。
アバランシェ試験およびリカバリ試験は、それぞれ別の測定回路を用いて実施することが一般的である(たとえば、特許文献1参照)。しかし、試験の効率化を図るべく、アバランシェ試験およびリカバリ試験を同一の試験装置で実施することができる統合したパワー半導体用試験装置が望まれている。
図4はアバランシェ試験およびリカバリ試験を実施することができるパワー半導体用試験装置の回路図である。
図示のパワー半導体用試験装置で試験する被試験デバイス(以下、DUT(Device Under Test)という)10は、ここでは、パワーMOSFET10aとする。なお、パワーMOSFET10aに逆並列に接続されているダイオードは、パワーMOSFET10aに内蔵するボディダイオード10bである。また、パワーMOSFET10aのゲート端子は、図示しないゲート駆動回路に接続されている。
このパワー半導体用試験装置は、アバランシェ試験のために、第1の電源20と、コンデンサ21と、スイッチ22と、インダクタ23とを有している。第1の電源20の正極端子は、コンデンサ21の正極端子とスイッチ22の第1の固定接点とに接続されている。スイッチ22の可動接点は、インダクタ23の一方の端子に接続され、インダクタ23の他方の端子は、DUT10のドレイン端子に接続されている。DUT10のソース端子は、スイッチ22の第2の固定接点とコンデンサ21の負極端子と第1の電源20の負極端子とに接続されている。
パワー半導体用試験装置は、また、リカバリ試験のために、さらに、第2の電源24と、コンデンサ25と、スイッチ用MOSFET26と、スイッチ27とを有している。第2の電源24の正極端子は、コンデンサ25の一方の端子とスイッチ用MOSFET26のドレイン端子とに接続されている。スイッチ用MOSFET26のソース端子は、スイッチ27の一方の端子に接続され、スイッチ27の他方の端子は、インダクタ23の他方の端子とDUT10のドレイン端子との接続点に接続されている。なお、スイッチ用MOSFET26のゲート端子は、図示しないゲート駆動回路に接続されている。
このように、このパワー半導体用試験装置では、アバランシェ試験回路に、第2の電源24、コンデンサ25、スイッチ用MOSFET26およびスイッチ27を追加し、誘導負荷であるインダクタ23を共用したリカバリ試験をも可能にしている。
アバランシェ試験のとき、第1の電源20は、所定の電圧を出力し、スイッチ22は、第1の電源20の正極端子に接続されたスイッチ22の第1の固定接点の側に切り替えられる。このとき、第2の電源24は、動作が停止されて電圧が出力されない状態にされ、スイッチ用MOSFET26は、ターンオフ制御され、スイッチ27は、オープン(開路)状態にされている。
アバランシェ試験は、インダクタ23の一方の端子に第1の電源20の出力電圧を印加した状態で、DUT10をターンオンおよびターンオフ制御し、ターンオフ制御したときにインダクタ23に蓄えられたエネルギをDUT10に供給する。これにより、DUT10のドレイン端子には、第1の電源20の出力電圧にインダクタ23に誘起された端子電圧を加えた電圧が印加され、DUT10の誘導負荷による破壊耐量が測定される。
なお、アバランシェ試験のときにスイッチ27をオープン状態にして遮断しているのは、DUT10をターンオフ制御したときにインダクタ23から供給されるエネルギのすべてをDUT10に加えるようにするためである。これは、遮断用のスイッチ27が設けられていない状態では、インダクタ23から供給されるエネルギの大部分がスイッチ用MOSFET26のボディダイオードを介してコンデンサ25に流れ込んで吸収されてしまい、DUT10の正しいアバランシェ試験ができなくなるためである。
一方、リカバリ試験のときでは、第1の電源20は、動作が停止されて電圧が出力されない状態にされ、スイッチ22は、DUT10のソース端子に接続されたスイッチ22の第2の固定接点の側に切り替えられる。このとき、第2の電源24は、所定の電圧を出力し、スイッチ用MOSFET26は、ターンオフ制御され、遮断用のスイッチ27は、クローズ状態にされている。また、DUT10は、このリカバリ試験の期間、ターンオフ制御されている。
リカバリ試験は、スイッチ用MOSFET26をターンオン制御してインダクタ23に電流を流す。次に、スイッチ用MOSFET26をターンオフ制御すると、インダクタ23を流れていた電流は、流れ続けようとしてDUT10のボディダイオード10bを順方向に流れる。DUT10のボディダイオード10bに順電流が還流している状態でスイッチ用MOSFET26をターンオン制御すると、ボディダイオード10bには逆電圧が印加される。これにより、ボディダイオード10bには逆電圧であるにも拘わらず逆方向に大きなリカバリ電流が流れるので、ボディダイオード10bにそのリカバリ電流が流れなくなるまでの逆回復時間が測定される。
特開2010-107432号公報(段落〔0035〕、〔0059〕、図2、図7)
図4のパワー半導体用試験装置では、インダクタ23およびDUT10の接続点とスイッチ用MOSFET26との間に遮断用のスイッチ27を設けて、アバランシェ試験のときにアバランシェエネルギがDUT10以外で消費されてしまうことを防止している。しかし、このスイッチ27は、リカバリ試験のときにリカバリ電流が流れることになるが、スイッチ27を含む配線のインダクタンス成分が不可避的に存在するためにリカバリ電流の変化率(di/dt)が本来の急峻な変化率にならないという問題点がある。そのために、測定した逆回復時間は、スイッチ27を含む配線のインダクタンス成分を考慮した値に基づいて補正する必要がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、アバランシェ試験およびリカバリ試験を、スイッチを用いることなしに統合した1つの回路で実施することができるパワー半導体用試験装置を提供することを目的とする。
本発明では、上記の課題を解決するために、1つの案では、パワー半導体とする被試験デバイスにインダクタを介して第1の電源の電圧を印加しながら被試験デバイスをターンオンおよびターンオフ制御することでアバランシェ試験を行い、被試験デバイスに並列にインダクタを接続した状態で被試験デバイスをターンオフ制御しながら半導体スイッチをターンオンおよびターンオフ制御して被試験デバイスに第2の電源の電圧を印加することでリカバリ試験を行うパワー半導体用試験方法が提供される。このパワー半導体用試験方法では、アバランシェ試験のときに半導体スイッチのボディダイオードまたはFWDに逆バイアスを掛けることでインダクタから第2の電源への電流の流れを阻止するようにした。また、半導体スイッチのボディダイオードまたはFWDに対する逆バイアスは、第1の電源の電圧よりも高い第2の電源の電圧を半導体スイッチに印加することで行う。
また、本発明では、パワー半導体とする被試験デバイスのアバランシェ試験およびリカバリ試験を行うパワー半導体用試験装置が提供される。このパワー半導体用試験装置は、アバランシェ試験のときに用いられる第1の電源と、一方の端子が被試験デバイスの高電位側主端子に接続されたインダクタと、インダクタの他方の端子をアバランシェ試験のときに第1の電源に接続し、リカバリ試験のときには被試験デバイスの低電位側主端子に接続するスイッチと、アバランシェ試験およびリカバリ試験のときに用いられ、第1の電源よりも高い電圧を出力する第2の電源と、リカバリ試験のときにターンオン制御されてインダクタの一方の端子および被試験デバイスの高電位側主端子に第2の電源の電圧を印加する半導体スイッチと、を備え、アバランシェ試験のときに半導体スイッチのボディダイオードまたはFWDに逆バイアスを掛けることによってインダクタから第2の電源への電流の流れを阻止するようにした。
上記構成のパワー半導体用試験方法およびパワー半導体用試験装置は、アバランシェ試験のときに半導体スイッチのボディダイオードまたはFWDに逆バイアスを掛けているので遮断用のスイッチを設けることなしにインダクタから第2の電源への電流の流れを阻止できるという利点がある。
本発明の実施の形態に係るパワー半導体用試験装置を示す回路図である。 アバランシェ試験時の動作を示すタイミングチャートである。 リカバリ試験時の動作を示すタイミングチャートである。 アバランシェ試験およびリカバリ試験を実施することができるパワー半導体用試験装置の回路図である。
以下、本発明の実施の形態として、パワーMOSFETの動特性試験であるアバランシェ試験およびリカバリ試験を実施することができる試験装置を例に図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るパワー半導体用試験装置を示す回路図、図2はアバランシェ試験時の動作を示すタイミングチャートであり、図3はリカバリ試験時の動作を示すタイミングチャートである。なお、図1において、従来のパワー半導体用試験装置を説明するために図4に示した回路図の構成要素と同じ構成要素については同じ符号を付してある。
本発明によるパワー半導体用試験装置は、第1の電源20、コンデンサ21、スイッチ22、インダクタ23、第2の電源24、コンデンサ25およびスイッチ用MOSFET26を有している。DUT10は、パワーMOSFET10aであり、このパワーMOSFET10aに逆並列に接続されているダイオードは、パワーMOSFET10aに内蔵のボディダイオード10bまたは外付けのFWDである。なお、図示はしないが、このパワーMOSFET10aのゲート端子には、ゲート駆動回路が接続されており、アバランシェ試験のときに、ゲート駆動信号Vgs_DUTが印加される。
第1の電源20は、電圧V1を出力する電源であり、この実施の形態では、第1の電源20の電圧V1は、たとえば48ボルト(V)にしている。第1の電源20の正極端子は、コンデンサ21の正極端子とスイッチ22の第1の固定接点とに接続されている。スイッチ22の可動接点は、インダクタ23の一方の端子に接続され、インダクタ23の他方の端子は、DUT10の高電位側主端子であるドレイン端子に接続されている。インダクタ23は、この実施の形態では、10マイクロヘンリー(μH)にしている。DUT10の低電位側主端子であるソース端子は、スイッチ22の第2の固定接点とコンデンサ21の負極端子と第1の電源20の負極端子とに接続されている。
第2の電源24は、電圧V2を出力する電源であり、第2の電源24の電圧V2は、第1の電源20の電圧V1よりも高く、この実施の形態では、たとえば200Vにしている。第2の電源24の正極端子は、コンデンサ25の一方の端子とスイッチ用MOSFET26のドレイン端子とに接続されている。スイッチ用MOSFET26のソース端子は、インダクタ23の他方の端子とDUT10のドレイン端子との接続点に接続されている。なお、スイッチ用MOSFET26のゲート端子には、図示しないゲート駆動回路が接続されており、リカバリ試験のときに、ゲート駆動信号Vgs_SWが印加される。また、スイッチ用MOSFET26は、ボディダイオード26aを有している。
このパワー半導体用試験装置では、スイッチ用MOSFET26とDUT10との間に遮断用のスイッチが存在しないので、コンデンサ25、スイッチ用MOSFET26およびDUT10を含むループ回路のループインダクタンスは、非常に小さいものとなる。このため、リカバリ試験の際にDUT10のボディダイオード10bを逆方向に流れる電流の傾きを所望のdi/dtにすることが可能になる。
次に、以上の構成を有するパワー半導体用試験装置において、DUT10のアバランシェ試験およびリカバリ試験を実施するときの動作を、図2および図3を参照しながら説明する。
まず、DUT10のアバランシェ試験のとき、スイッチ22は、スイッチ22の第1の固定接点の側に切り替えられ、図2に示したように、第1の電源20は、48Vの電圧V1を出力し、第2の電源24は、200Vの電圧V2を出力する。また、スイッチ用MOSFET26は、アバランシェ試験の間、ゲート端子に-5Vのゲート駆動信号Vgs_SWが印加されていることで、ターンオフ制御されている。さらに、スイッチ用MOSFET26のドレイン端子の電圧(200V)とソース端子の電圧(48V)との電位差は、アバランシェ試験時にインダクタ23に誘起される電圧とボディダイオード26aの順方向電圧との和よりも十分に大きくしてある。これにより、ボディダイオード26aは、アバランシェ試験の間、常時、逆バイアス状態になって導通することはないので、スイッチ用MOSFET26は、インダクタ23から第2の電源24への電流の流れを阻止する遮断用のスイッチとして機能することになる。アバランシェ試験の間、スイッチ用MOSFET26が遮断用のスイッチとして機能するので、インダクタ23のエネルギは、スイッチ用MOSFET26のボディダイオード26aを介して第2の電源24の側に流れてコンデンサ25に吸収されることがなくなる。
DUT10のアバランシェ試験は、図2の時刻t0において、DUT10のゲート端子にハイレベルのゲート駆動信号Vgs_DUTを印加することによって開始される。ゲート駆動信号Vgs_DUTの印加により、DUT10のパワーMOSFET10aがターンオン制御されると、DUT10のドレイン・ソース間電圧Vds_DUTは、第1の電源20の48Vから0V近傍まで低下する。その後、DUT10の電流I_DUTは、インダクタ23を介した流れとなるので、徐々に増加していく。このとき、インダクタ23には、エネルギが蓄えられる。
DUT10の電流I_DUTが定格電流を超えていない時刻t1にて、DUT10のゲート端子に印加していたゲート駆動信号Vgs_DUTがローレベルになると、DUT10のパワーMOSFET10aはターンオフ制御される。DUT10のパワーMOSFET10aがターンオフ制御されると、その瞬間に、インダクタ23に蓄えられたエネルギは、DUT10のソースからドレインに一気に流れ込み、DUT10のドレイン・ソース間電圧Vds_DUTは急激に立ち上がる。DUT10のドレイン・ソース間電圧Vds_DUTがDUT10のブレークダウン電圧に達すると、インダクタ23に蓄えられたエネルギがDUT10によって消費されるまで、DUT10の電流I_DUTが流れ続ける。このアバランシェ試験では、DUT10がターンオン制御後のターンオフ制御時に立ち上がるドレイン・ソース間電圧Vds_DUTの大きさを測定することによりDUT10の破壊耐量が測定される。
時刻t2において、DUT10の電流I_DUTが0アンペア(A)になると、DUT10のドレイン・ソース間電圧Vds_DUTは、第1の電源20の48Vまで低下し、その48Vを維持する。なお、DUT10の電流I_DUTが流れなくなった後、インダクタ23およびDUT10の出力容量により共振動作が生じ、DUT10のドレイン・ソース間電圧Vds_DUTおよび電流I_DUTが振動することがある。
次に、リカバリ試験のときは、スイッチ22は、スイッチ22の第2の固定接点の側に切り替えられ、図3に示したように、第1の電源20は、0Vの電圧V1を出力し、第2の電源24は、200Vの電圧V2を出力する。また、DUT10のゲート駆動信号Vgs_DUTは、このリカバリ試験の期間、ローレベル(0V)になっていて、DUT10は、ターンオフ状態にされている。
DUT10のボディダイオード10bに対するリカバリ試験は、図3のt10において、スイッチ用MOSFET26のゲート端子に15Vのゲート駆動信号Vgs_SWが印加され、スイッチ用MOSFET26がターンオン制御されることによって開始される。このとき、DUT10のドレイン端子には、第2の電源24の電圧V2にほぼ等しい200Vの電圧が印加される。このとき、インダクタ23を介して第2の電源24に戻る回路に電流が流れ、インダクタ23にはエネルギが蓄えられる。また、DUT10は、パワーMOSFET10aがオフ状態にあり、ボディダイオード10bが逆バイアス状態にあるので、電流I_DUTは0Aである。
時刻t11にて、スイッチ用MOSFET26がターンオフ制御されると、DUT10のドレイン・ソース間電圧Vds_DUTは0Vになり、インダクタ23を流れていた電流は、流れ続けようとしてDUT10のボディダイオード10bを順方向に流れるようになる。ボディダイオード10bを順方向に流れる電流は、DUT10を流れる電流I_DUTとは逆方向であるので、負方向の電流となる。
ボディダイオード10bを順方向に電流が流れている状態の時刻t12にて、スイッチ用MOSFET26がターンオン制御されると、DUT10のボディダイオード10bには逆電圧が印加される。このとき、ボディダイオード10bのアノードとカソードとの間に存在する接合容量に小数キャリアが残っている間、ボディダイオード10bには逆方向に大きなリカバリ電流が流れることになる。このリカバリ電流は、コンデンサ25、スイッチ用MOSFET26およびDUT10を含むループ回路のループインダクタンスが非常に小さいため、傾き(di/dt)は急峻になる。ちなみに、図3の電流I_DUTの波形において、破線で示した波形は、ループインダクタンスの大きい(図4)ときの電流I_DUTの波形である。これにより、パワー半導体用試験装置は、リカバリ試験を所定の高di/dt(たとえば、1700A/μs)が確保された状態で実施することが可能になる。ループインダクタンスは、たとえば、60ナノヘンリー(nH)以下であることが好ましい。
このパワー半導体用試験装置によれば、スイッチ用MOSFET26とDUT10との間に遮断用のスイッチがないことによるアバランシェ試験での不具合をスイッチ用MOSFET26にアバランシェ試験で用いる電圧V1よりも高い電圧V2を印加することで解消した。また、スイッチ用MOSFET26とDUT10との間に遮断用のスイッチがなく、リカバリ試験時に電流が流れるループの寄生インダクタンスを最小化できるので、高di/dt条件でリカバリ試験を実施することができる。これにより、このパワー半導体用試験装置は、パワー半導体の動特性試験であるアバランシェ試験およびリカバリ試験を1つの試験装置で行うことを可能にしている。
なお、上記の実施の形態では、リカバリ試験時に使用する半導体スイッチとしてスイッチ用MOSFET26を用いているが、IGBTとFWDとを逆並列接続して構成した半導体スイッチを用いても良い。また、上記の実施の形態では、DUT10としてパワーMOSFETを試験する場合について説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、IGBTとFWDとを逆並列に接続して構成したモジュール、IGBTとFWDとを一体に形成してなるRC-IGBT(Reverse Conducting IGBT)などのパワー半導体についても同様の試験が可能である。
10 DUT
10a パワーMOSFET
10b ボディダイオード
20 第1の電源
21 コンデンサ
22 スイッチ
23 インダクタ
24 第2の電源
25 コンデンサ
26 スイッチ用MOSFET
26a ボディダイオード

Claims (11)

  1. パワー半導体とする被試験デバイスにインダクタを介して第1の電源の電圧を印加しながら前記被試験デバイスをターンオンおよびターンオフ制御することでアバランシェ試験を行い、前記被試験デバイスに並列に前記インダクタを接続した状態で前記被試験デバイスをターンオフ制御しながら半導体スイッチをターンオンおよびターンオフ制御して前記被試験デバイスに第2の電源の電圧を印加することでリカバリ試験を行うパワー半導体用試験方法において、
    前記アバランシェ試験のときに前記半導体スイッチのボディダイオードまたはFWDに逆バイアスを掛けることで前記インダクタから前記第2の電源への電流の流れを阻止するようにし、
    前記半導体スイッチの前記ボディダイオードまたは前記FWDに対する逆バイアスは、前記第1の電源の電圧よりも高い前記第2の電源の電圧を前記半導体スイッチに印加することで行う、
    パワー半導体用試験方法。
  2. 前記第2の電源の電圧と前記第1の電源の電圧との電位差は、少なくとも、前記アバランシェ試験時に前記インダクタに誘起される電圧と前記半導体スイッチの前記ボディダイオードまたは前記FWDの順方向電圧との和よりも大きい、請求項1記載のパワー半導体用試験方法。
  3. 前記被試験デバイスは、MOSFETまたはIGBT、のいずれか1つである、請求項1記載のパワー半導体用試験方法。
  4. 前記半導体スイッチは、MOSFETまたはIGBTと前記FWDとを逆並列接続したもの、のいずれか1つである、請求項1記載のパワー半導体用試験方法。
  5. 前記第2の電源が前記半導体スイッチを介して前記被試験デバイスの高電位側主端子と接続される、請求項1記載のパワー半導体用試験方法。
  6. 前記アバランシェ試験では、前記第1の電源が前記インダクタを介して前記被試験デバイスの高電位側主端子と接続される、請求項5記載のパワー半導体用試験方法。
  7. 前記リカバリ試験では、前記インダクタが前記被試験デバイスと並列に接続される、請求項5記載のパワー半導体用試験方法。
  8. パワー半導体とする被試験デバイスのアバランシェ試験およびリカバリ試験を行うパワー半導体用試験装置において、
    前記アバランシェ試験のときに用いられる第1の電源と、
    一方の端子が前記被試験デバイスの高電位側主端子に接続されたインダクタと、
    前記インダクタの他方の端子を前記アバランシェ試験のときに前記第1の電源に接続し、前記リカバリ試験のときには前記被試験デバイスの低電位側主端子に接続するスイッチと、
    前記アバランシェ試験および前記リカバリ試験のときに用いられ、前記第1の電源よりも高い電圧を出力する第2の電源と、
    前記リカバリ試験のときにターンオン制御されて前記インダクタの一方の端子および前記被試験デバイスの高電位側主端子に前記第2の電源の電圧を印加する半導体スイッチと、
    を備え、前記アバランシェ試験のときに前記半導体スイッチのボディダイオードまたはFWDに逆バイアスを掛けることによって前記インダクタから前記第2の電源への電流の流れを阻止するようにした、パワー半導体用試験装置。
  9. 前記第2の電源の電圧と前記第1の電源の電圧との電位差は、少なくとも、前記アバランシェ試験時に前記インダクタに誘起される電圧と前記半導体スイッチの前記ボディダイオードまたは前記FWDの順方向電圧との和よりも大きい、請求項8記載のパワー半導体用試験装置。
  10. 前記第1の電源に並列に接続された第1のコンデンサと、前記第2の電源に並列に接続された第2のコンデンサとをさらに備えた、請求項8記載のパワー半導体用試験装置。
  11. 前記半導体スイッチは、パワーMOSFETとした、請求項8記載のパワー半導体用試験装置。
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