JP7367466B2 - 皮膚洗浄料 - Google Patents

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Description

本発明は皮膚洗浄料に関する。
脂肪酸石鹸やアミノ酸界面活性剤等のアニオン性界面活性剤は洗浄力及び起泡力に優れることから、一般的な皮膚洗浄料の基材として汎用されている。またアニオン性界面活性剤にノニオン性界面活性剤等を組合せることで、ぬるつきのない使用感を維持しながら、泡立ちや泡質に優れる処方設計とする手法が知られている。
例えば特許文献1には、高級脂肪酸塩、カルボベタイン型両性界面活性剤、及びスルホベタイン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上、28℃において固形状のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、多価アルコールを特定の比率で組み合わせることで、泡質に優れ、すすぎ時のさっぱり感を付与する液体洗浄剤組成物が開示されている。
さらに、洗浄後の肌の保湿感を高める目的でカチオン化ポリマー、シリコーン類、炭化水素類、植物性および動物性等の液状油、または半固形脂を洗浄剤組成物に配合する手法も開示されている。例えば、特許文献2には、N-アシルタウリン型陰イオン性界面活性剤、カルボベタイン型両性界面活性剤及びスルホベタイン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上、高HLBのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及び、多価アルコールを特定の比率で組合せることで、クリーミーで安定した泡が得られ、かつ洗浄後の持続的なうるおい感に優れる液体洗浄剤組成物が開示されている。また、特許文献3には、N-アシルアミノ酸塩、28℃において固形状又は半固形状油、及び、カチオン化多糖類を含有する泡立ちや泡質が良好であり、タオルドライ後のしっとり感に優れた皮膚洗浄剤組成物が開示されている。
従来の一般的な方法では、洗浄用のスポンジに液体洗浄剤を含ませ、スポンジを揉んで泡立てた後、そのスポンジで肌を擦り、水で洗い流していた。しかし近年、敏感肌志向の高まりにより、洗浄用のスポンジを使用せず、洗浄料の原液を手で肌に塗布し、肌の上で泡立てるというように、肌への摩擦を低減した方法で洗浄を行う場合もある。これまで、そのような着眼点では十分な開発がなされておらず、原液を使用した際のすすぎ時のぬるつきについては改善の余地があった。
特開2014-156537号公報 特開2017-193625号公報 特開2013-163658号公報
本発明の目的は、使用時の泡立ち、泡質に優れ、さらに洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさに優れるだけでなく、泡立てて皮膚に塗布し使用する際および原液を皮膚に塗布し使用する際のいずれにおいてもすすぎ時にぬるつきを感じにくい皮膚洗浄料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために研究を重ねたところ、下記成分を特定の比率で組み合わせることにより、目的とする皮膚洗浄料が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(A)28℃で固体の油脂のなかから選ばれる、下記2種類の油脂:
(A1)油脂中に含有されるトリグリセライドが、炭素数12又は14である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂;並びに、
(A2)油脂中に含有されるトリグリセライドが、炭素数16又は18である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂、
(B)カチオン化セルロース、
(C)エチレンオキシドの平均付加モル数が60~100モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、及び、
(D)アニオン性界面活性剤。
すなわち、本発明の皮膚洗浄料は、28℃で固体の油脂(A)から選ばれ、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数12又は14である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A1)を0.001~1.0質量%、28℃で固体の油脂(A)から選ばれ、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数16又は18である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A2)を0.001~1.0質量%、カチオン化セルロース(B)を0.05~1.0質量%、エチレンオキシドの平均付加モル数が60~100モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(C)を0.5~10質量%、及び、アニオン性界面活性剤(D)としてN-アシルメチルタウリン塩を1.5~15質量%含み、前記油脂(A2)に対する前記油脂(A1)の含有量比〔(A1)/(A2)〕が質量比で10/1~1/5である。
本発明の皮膚洗浄料は、使用時の泡立ち、泡質に優れ、さらに洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさに優れるだけでなく、泡立てて皮膚に塗布し使用する際および原液を皮膚に塗布し使用する際のいずれにおいてもすすぎ時にぬるつきを感じにくい。
本発明の皮膚洗浄料は、28℃で固体の油脂であって、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数12又は14である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A1)、28℃で固体の油脂であって、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数16又は18である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A2)、カチオン化セルロース(B)、エチレンオキシドの平均付加モル数が60~100モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(C)、及び、アニオン性界面活性剤(D)を含み、必要に応じて、添加剤および水などの溶媒を含む。
本発明は、特に以下の実施形態を含む。
28℃で固体の油脂(A)から選ばれ、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数12又は14である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A1)を0.001~1.0質量%、28℃で固体の油脂(A)から選ばれ、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数16又は18である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A2)を0.001~1.0質量%、カチオン化セルロース(B)を0.05~1.0質量%、エチレンオキシドの平均付加モル数が60~100モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(C)を0.5~10質量%、及び、アニオン性界面活性剤(D)を1.5~15質量%含み、前記油脂(A2)に対する前記油脂(A1)の含有量比〔(A1)/(A2)〕が質量比で10/1~1/5である皮膚洗浄料。
以下、皮膚洗浄料の成分について順次説明する
(トリグリセライドを主成分とする28℃で固体状の油脂(A))
本発明の皮膚洗浄料に用いられる固体状の油脂(A)は、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさといった保湿感を向上させることができる。洗浄中および洗浄後の肌の手触り感を考慮すると、他の油剤よりもトリグリセライドを主成分とする油剤が好ましい。
28℃において固体状の油脂としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限されない。例えば植物油を用いることができ、アストロカリウムムルムル種子脂、シア脂、ヤシ油等が挙げられる。化粧料グレードの植物油は、トリグリセライドを通常80質量%以上含有している。
これらの油脂を洗浄剤に配合する際、油脂中に含有されるトリグリセライドの炭素鎖の長さによって洗浄中および洗浄後の肌の手触り感が異なる。鋭意検討した結果、油脂中に含有されるトリグリセライドを構成する脂肪酸組成中の炭素数12又は炭素数14の脂肪酸成分の含有割合が60質量%以上である油脂(A1)と、油脂中に含有されるトリグリセライドを構成する脂肪酸組成中の炭素数16又は炭素数18の脂肪酸成分の含有割合が60質量%以上である油脂(A2)を組み合わせることで、本発明の効果を発揮することを見出した。
ここで、「トリグリセライドを構成する脂肪酸組成」又は「トリグリセライドの脂肪酸組成」とは、トリグリセライドの分子構造を構成する脂肪酸成分の組成を意味する。
トリグリセライドの脂肪酸組成は、溶液抽出やTLC(薄層クロマトグラフィー)等でトリグリセライドを単離し、次いでLC、LC-MS、GC-MSなどを単独または組み合わせて用いる方法や、基準油脂分析試験法2.4.2 脂肪酸組成(日本油化学会)にあるFID恒温ガスクロマトグラフ法などで分析することができる。
油脂(A1)としては、例えば、アストロカリウムムルムル種子脂、ヤシ油を用いることができ、アストロカリウムムルムル種子脂が好ましい。油脂(A2)としては、例えば、シア脂、カカオ脂を用いることができ、シア脂が好ましい。
2種類以上の油脂(A1)を組み合わせて用いても良く、2種類以上の油脂(A2)を組み合わせて用いても良い。
油脂(A1)の含有量は、皮膚洗浄料の全量中、0.001~1.0質量%であり、好ましくは0.005~0.5質量%であり、さらに好ましくは0.05~0.2質量%である。油脂(A2)の含有量も同様に、皮膚洗浄料の全量中、0.001~1.0質量%であり、好ましくは0.005~0.5質量%であり、さらに好ましくは0.05~0.2質量%である。
油脂(A1)または油脂(A2)の含有量が上記範囲よりも少ない場合には、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさおよび泡質が不十分となる場合がある。一方、油脂(A1)または油脂(A2)の含有量が上記範囲よりも多い場合には、泡立ち及び泡質が不十分となる場合がある。特に油脂(A2)の含有量が多すぎる場合には、泡立てて皮膚に塗布し使用する際および原液を皮膚に塗布し使用する際のいずれにおいても、すすぎ時にぬるつきが強くなりやすい。
油脂(A2)の含有量に対する前記油脂(A1)の含有量の比〔(A1)/(A2)〕については、原液使用時のぬるつきを防ぐ観点から質量比で10/1~1/5の範囲であり、好ましくは5/1~1/3であり、より好ましくは2/1~1/2であり、特に好ましくは3/2~2/3である。
含有量の比〔(A1)/(A2)〕が上記の範囲内であれば、泡立ちの低下やぬるつきを生じさせることなく、洗浄後の肌の優れたしっとり感やなめらかさを得ることができる。
(カチオン化セルロース(B))
本発明に用いられる(B)成分は、セルロースにカチオン性官能基が付与されたカチオン化セルロースである。(B)成分は、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさを向上させることができる。
(B)成分の市販品としては、例えば、ライオン株式会社製「商品名:レオガードMGP、KGP」、東邦化学工業株式会社製「商品名:カチナールHC-100、LC-100、HC-200、LC-200」などが挙げられる。
(B)成分の含有量は、皮膚洗浄料の全量中、0.05~1.0質量%であり、好ましくは0.1~0.8質量%、特に好ましくは0.3~0.6質量%である。0.05質量%より少ない場合、泡質、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさが低下する場合がある。1.0質量%より多い場合、泡立ちが低下する場合があり、かつ、泡立てて皮膚に塗布し使用する際および原液を皮膚に塗布し使用する際のいずれにおいても、すすぎ時にぬるつきが生じるおそれがある。
(エチレンオキシドの平均付加モル数が60~100モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(C))
本発明に用いられる(C)成分は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステルであり、皮膚洗浄料に起泡力や粘性を付与するために配合される。
本発明においては、エチレンオキシドの平均付加モル数(略称「E.O.」)が60~100モルであり、好ましくは65~95モル、特に好ましくは70~90モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステルを(C)成分として用いる。
かかるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステルの具体的な市販品としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(80E.O.)(日油株式会社製の「ノニオンLT-280」)等が挙げられる。(C)成分は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(C)成分の含有量は、皮膚洗浄料の全量中、0.5~10質量%であり、好ましくは2.0~8.5質量%、特に好ましくは3.0~7.0質量%である。0.5質量%より少ない場合、泡立ちや泡質が低下するおそれがあり、10質量%より多い場合、すすぎ時のぬるつき、べたつきが生じたり、泡立ちの速度が低下し泡質が低下するおそれがある。
(アニオン性界面活性剤(D))
本発明に用いられる(D)成分は、皮膚洗浄料に起泡力や洗浄力を付与するために配合され、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン性界面活性剤としては具体的には、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、アルキルアミドエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアミドエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩;α-オレフィンスルホン酸塩、N-アシルイセチオン酸塩等のスルホン酸塩;N-アシルメチルタウリン塩(例えば、ココイルメチルタウリンナトリウム)、N-アシルグルタミン酸塩、N-アシルメチルアラニン塩(例えば、ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム)、N-アシルザルコシン塩等のN-アシルアミノ酸塩;ラウリン酸カリウム高級脂肪酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩等のアルキル酢酸エステル塩;アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等のアルキルリン酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム、ラウロイル加水分解シルクナトリウム等のN-アシルポリペプチド塩;ジアルキルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルスルホコハク酸塩等のアルキルスルホコハク酸塩が挙げられる。これらの中でも、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、N-アシルメチルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩が好ましく、N-アシルメチルタウリン塩がさらに好ましい。これらのアルキル基もしくはアシル基の炭素数は、洗浄力、起泡力の観点から、好ましくは10~18であり、さらに好ましくは12~14である。
上記のアニオン性界面活性剤の対イオンとしては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、アミノ酸塩等が挙げられる。
(D)成分の含有量は、皮膚洗浄料の全量中、1.5~15質量%、好ましくは3.0~12質量%、さらに好ましくは5.0~10質量%である。1.5質量%未満の場合は、泡立ち、泡質が低下し、15質量%を超える場合には洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさが低下する。
(添加剤)
皮膚洗浄料には、本発明の効果を阻害しない範囲内で添加剤を含有させることができる。添加剤としては、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトール、イソマルチトールなどの多価アルコール類;乳糖、果糖、ショ糖、マルトース、トレハロース、イソマルトオリゴ糖などの糖類;牛脂、豚脂などの天然油脂類;ミツロウ、カルナバロウなどのロウ類;高重合ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン誘導体;セラミド、コレステロール、タンパク誘導体、ラノリン、ラノリン誘導体、レシチンなどの油性基剤;アミドアミノ酸塩、アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、アルカノールアミドなどの非イオン性界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウムなどの陽イオン界面活性剤;アルキルジメチルアミンオキシドなどの半極性界面活性剤;ピロリドンカルボン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、食塩などの有機または無機塩類;pH調製剤としての酸およびアルカリ;殺菌剤;キレート剤;抗酸化剤;血行促進剤;紫外線吸収剤;紫外線散乱剤;動植物由来の天然エキス;アスコルビン酸およびその誘導体;アントシアニンなどのフラボノイド類およびその誘導体;ビタミン類;アミノ酸類;感光素;色素;顔料;香料などが挙げられる。
本発明の皮膚洗浄料は、液状皮膚洗浄料の一般的な製造方法により製造することができる。
本発明の皮膚洗浄料は、ボディーソープ、ハンドソープ、洗顔料等として用いることができる。
本発明の皮膚洗浄料は、従来の洗浄料と同様に、水を含んだ洗浄用スポンジに本発明の皮膚洗浄料を滲みこませ、スポンジを揉んで泡立て、当該スポンジで肌を擦る方法で用いても良い。
本発明の皮膚洗浄料を用いる場合には、泡立ち、泡質に優れ、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさといった保湿感に優れるだけでなく、泡立てた際やすすぎ時にぬるつきを感じにくい。
特に、本発明の皮膚洗浄料を原液の状態で皮膚に塗布し、手で擦る又は繊維が軟らかいウオッシュタオルで弱く擦るなど肌に対する摩擦を低減した方法で洗浄する場合には、原液を皮膚に塗布し、非常にやさしく擦るにもかかわらず、すすぎ時のぬるつきを感じないという効果がある。そのため本発明の皮膚洗浄料は、敏感肌の使用者や、美容に対する意識の高い使用者に適している。
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1~5および比較例1~3〕
1.皮膚洗浄料の調製
A~D成分、C’成分及びその他の成分を表1に示す配合割合で加熱しながら混合することにより、皮膚洗浄料を調製した。なお、表1中の成分の割合は質量%である。
具体的には、次の手順で皮膚洗浄料を調製した。
2.使用材料
実施例においては、以下の材料を使用した。
(A1)成分:アストロカリウムムルムル種子脂
(A2)成分:シア脂
(B)成分:ポリクオタニウム-10
(C)成分:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(80E.O.)
(C’)成分:ポリソルベート80
(D)成分:ココイルメチルタウリンナトリウム
その他の成分(1):コカミドプロピルベタイン
その他の成分(2):オレイルアルコール
(A1)成分として用いたアストロカリウムムルムル種子脂は、化粧料グレードであり、トリグリセライドを約80質量%~90質量%含有するものであった。当該アストロカリウムムルムル種子脂に含まれるトリグリセライドを構成する脂肪酸組成中の炭素数12の脂肪酸成分の含有割合は約40質量%~55質量%であり、当該トリグリセライドを構成する脂肪酸組成中の炭素数14の脂肪酸成分の含有割合は約20質量%~30質量%であった。また、(A1)成分として用いたアストロカリウムムルムル種子脂の融点は、約35℃であった。
(A2)成分として用いたシア脂は、化粧料グレードであり、トリグリセライドを約80質量%~90質量%含有するものであった。当該シア脂に含まれるトリグリセライドを構成する脂肪酸組成中、ステアリン酸(炭素数18)の含有割合は約40質量%~50質量%であり、オレイン酸(炭素数18)の含有割合は約40質量%~50質量%であった。 また、(A2)成分として用いたシア脂の融点は、約32℃であった。
(C)成分のポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(80E.O.)として、商品名「ノニオンLT-280」(日油株式会社製)を使用した。
3.評価方法
男女20名(25~45歳)をパネラーとし、得られた皮膚洗浄料を用いて、下記の方法(A)および方法(B)で洗浄を行い、評価した。
[方法(A)]
皮膚洗浄料をスポンジで泡立てた後、全身に塗布し、洗い流した。この方法において、(1)泡立ち、(2)泡質、(3)洗浄後のしっとり感やなめらかさ、(4)泡立てて洗浄する際のぬるつきを評価した。
[方法(B)]
皮膚洗浄料を原液のまま全身に塗布し、洗い流した。この方法において、(5)原液使用時のぬるつきを評価した。各評価項目の評価基準を以下に示す。評価結果を表1に示す。
(1)泡立ち
(A)個々のパネラーの採点基準
2点:泡立ちが良好であると感じた。
1点:泡立ちがまあまあであると感じた。
0点:泡立ちがやや悪いと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
(B)泡立ちの評価基準
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。泡立ちが非常に良好な皮膚洗浄料である。
○:合計点が30点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。泡立ちが良好な皮膚洗浄料である。
△:合計点が20点以上30点未満である。泡立ちがやや悪い皮膚洗浄料である。
×:合計点が19点未満である。泡立ちが悪い皮膚洗浄料である。
(2)泡質
(A)個々のパネラーの採点基準
2点:泡質がクリーミーであると感じた。
1点:泡質がややクリーミーであると感じた。
0点:泡質が粗いと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
(B)泡質の評価基準
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。泡質が非常に良好な皮膚洗浄料である。
○:合計点が30点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。泡質が良好な皮膚洗浄料である。
△:合計点が20点以上30点未満である。泡質がやや悪い皮膚洗浄料である。
×:合計点が19点未満である。泡質が悪い皮膚洗浄料である。
(3)洗浄後のしっとり感やなめらかさ
(A)個々のパネラーの採点基準
2点:肌が潤っていると感じた。
1点:肌がやや潤っていると感じた。
0点:肌がかさつき、潤っていないと感じた。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
(B)洗浄後のしっとり感やなめらかさの評価基準
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。洗浄後の肌に潤いを付与できる皮膚洗浄料である。
○:合計点が30点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。洗浄後の肌に潤いをやや付与できる皮膚洗浄料である。
△:合計点が20点以上30点未満である。洗浄後の肌に潤いを付与しにくい皮膚洗浄料である。
×:合計点が19点未満である。洗浄後の肌に潤いを付与できない皮膚洗浄料である。
(4)泡立てて使用する際のすすぎ時のぬるつき
(A)個々のパネラーの採点基準
2点:泡立てて使用する際、すすぎ時にぬるつきを感じなかった。
1点:泡立てて使用する際、すすぎ時にほとんどぬるつきを感じなかった。
0点:泡立てて使用する際、すすぎ時にぬるつきを感じた。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
(B)泡立てて使用する際のすすぎ時のぬるつきの評価基準
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。泡立てて使用する際、ぬるつきを感じにくい皮膚洗浄料である。
○:合計点が30点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。泡立てて使用する際、ややぬるつきを感じにくい皮膚洗浄料である。
△:合計点が20点以上30点未満である。泡立てて使用する際、ややぬるつきを感じやすい皮膚洗浄料である。
×:合計点が19点未満である。泡立てて使用する際、ぬるつきを感じる皮膚洗浄料である。
(5)原液使用時のすすぎ時のぬるつき
(A)個々のパネラーの採点基準
2点:泡立てずに原液を塗布して使用する際、すすぎ時にぬるつきを感じなかった。
1点:泡立てずに原液を塗布して使用する際、すすぎ時にほとんどぬるつきを感じなかった。
0点:泡立てずに原液を塗布して使用する際、すすぎ時にぬるつきを感じた。
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
(B)原液使用時のすすぎ時のぬるつきの評価基準
◎:合計点が35点以上であり、かつ0点と評価したパネラーが0人である。泡立てずに原液を塗布して使用する際、ぬるつきを感じにくい皮膚洗浄料である。
○:合計点が30点以上35点未満、または合計点が35点以上かつ0点と評価したパネラーが1人以上2人以下である。泡立てずに原液を塗布して使用する際、ややぬるつきを感じにくい皮膚洗浄料である。
△:合計点が20点以上30点未満である。泡立てずに原液を塗布して使用する際、ややぬるつきを感じやすい皮膚洗浄料である。
×:合計点が19点未満である。泡立てずに原液を塗布して使用する際、ぬるつきを感じる皮膚洗浄料である。
Figure 0007367466000001
4.評価結果の説明
表1に示される結果から明らかなように、実施例1~5の皮膚洗浄料は、使用時の泡立ち、泡質に優れ、さらに洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさに優れながらも、泡立てた際および原液使用する際のすすぎ時にぬるつきを感じにくい皮膚洗浄料であった。
一方、比較例1~4の皮膚洗浄料では、十分な性能は得られなかった。
比較例1では、(A1)成分を配合しなかったために、原液使用する際のすすぎ時にぬるつきを感じた。
比較例2では、(C)成分であるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステルの代わりに、他のノニオン性界面活性剤(C’)としてポリソルベート80を使用したために、泡質が悪く、原液使用する際のすすぎ時のぬるつき感についても不十分な結果であった。
比較例3では、(B)成分を配合しなかったために、泡立ち、泡質が悪く、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさについても不十分な結果であった。
比較例4では、(D)成分を配合しなかったために、しっとり感やなめらかさ以外の評価、すなわち、泡立ち、泡質、泡立てた際のすすぎ時のぬるつき感、および原液使用する際のすすぎ時のぬるつき感について悪い結果となった。
前述のように、本発明の皮膚洗浄料は、泡立ち、泡質に優れ、洗浄後の肌のしっとり感やなめらかさに優れ、原液使用の際にもぬるつきがないものである。

Claims (1)

  1. 28℃で固体の油脂(A)から選ばれ、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数12又は14である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A1)を0.001~1.0質量%、
    28℃で固体の油脂(A)から選ばれ、油脂中に含有されるトリグリセライドが炭素数16又は18である脂肪酸成分を60質量%以上含有する脂肪酸組成を有している油脂(A2)を0.001~1.0質量%、
    カチオン化セルロース(B)を0.05~1.0質量%、
    エチレンオキシドの平均付加モル数が60~100モルであるポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(C)を0.5~10質量%、及び、
    アニオン性界面活性剤(D)としてN-アシルメチルタウリン塩を1.5~15質量%含み、
    前記油脂(A2)に対する前記油脂(A1)の含有量比〔(A1)/(A2)〕が質量比で10/1~1/5である皮膚洗浄料。
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