以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一つの実施形態に係る予測対象500の一例を示す図である。予測対象500は、CO2(二酸化炭素)濃度の予測の対象である。予測対象500とは、部屋501を囲う空間を指す。図1において、予測対象500が粗い破線で示されている。
内部空間508は、部屋501の内部の空間である。内部空間508は、内部空間508の外部と隔離された空間である。内部空間508には、CO2(二酸化炭素)を含む気体が収容されている。当該気体を、内部気体504とする。外部空間502は、部屋501の外部の空間である。外部空間502は、内部空間508の外部の空間である。予測対象500は、内部空間508および外部空間502を含んでよい。外部空間502における気体を、外部気体503とする。
部屋501には、供給部507および排出部509の少なくとも一方が設けられていてよい。本例においては、部屋501には供給部507と排出部509との両方が設けられている。供給部507は、外部気体503を内部空間508に供給する。排出部509は、内部気体504を外部空間502に排出する。供給部507および排出部509の少なくとも一方は、内部気体504を循環させるか、または、清浄することにより、内部気体504の質を調整してもよい。供給部507は、例えば空調設備、空気清浄機、エアコン、窓、HVAC(Heating、Ventilation、and Air Conditioning)システム等である。排出部509は、例えば換気扇、換気口、窓、HVAC(Heating、Ventilation、and Air Conditioning)システム等である。
供給部507により供給される外部気体503の供給量を、供給量Qとする。供給量Qは、外部気体503の体積または質量であってよい。排出部509により排出される内部気体504の排出量を、排出量Q'とする。排出量Q'は、内部気体504の体積または質量であってよい。排出量Q'は、供給量Qと等しくてよい。
内部空間508には、生体90が存在していてよい。生体90は、肺からの呼気および肺への吸気を繰り返す生命体である。本例においては、生体90は人間である。生体90は、内部空間508にCO2(二酸化炭素)を排出する。生体90により内部空間508に排出されるCO2(二酸化炭素)の量を、排出量Eco2とする。排出量Eco2は、生体90により単位時間に排出されるCO2(二酸化炭素)の量であってよい。排出量Eco2は、生体90により排出されるCO2(二酸化炭素)の体積または質量であってよい。
内部空間508には、CO2(二酸化炭素)センサ400が配置されていてよい。CO2(二酸化炭素)センサ400は、内部空間508におけるCO2(二酸化炭素)の濃度を測定する。
内部空間508には、感染源512が存在していてよい。図1において、感染源512が星印で示されている。感染源512は、例えばウイルス、細菌等である。感染源512は、内部気体504に含まれてよく、外部気体503に含まれてよい。感染源512は、例えばSARS-CoV-2ウイルスである。SARS-CoV-2ウイルスとは、所謂新型コロナウイルスである。生体90(図1参照)が感染源512に感染している場合、生体90の呼気により排出された感染源512が、予測対象500に存在してもよい。
内部空間508には、撮像部80が配置されていてよい。撮像部80は、例えばカメラである。撮像部80は、生体90の体温を測定するサーモグラフィカメラであってもよい。撮像部80は、内部空間508の画像を撮像する。撮像部80は、静止画像を撮像してよく、動画像を撮像してもよい。
内部空間508には、ライダーシステムが配置されていてもよい。ライダー(LIDAR:Light Detection And Ranging)とは、レーザー光を対象物に照射し、その反射光を光センサで測定することにより、ライダーと当該対象物との間の距離を測定するか、または、レーザー光を対象物に照射することにより、レーザー光が照射された空間を画像化する技術である。二酸化炭素濃度予測システム300(後述)は、ライダーシステムにより、複数の生体90の間の距離、生体90の位置情報および内部空間508の大きさの情報等の少なくとも一つを取得できる。
予測対象500には、音声取得部82が配置されていてよい。音声取得部82は、例えばマイクロフォンである。音声取得部82は、生体90の音を取得する。
図2は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の一例を示すブロック図である。二酸化炭素濃度予測システム300は、予測部10および提供部20を備える。二酸化炭素濃度予測システム300は、二酸化炭素濃度予測装置100および端末200を備えてよい。図2において、二酸化炭素濃度予測装置100の範囲が一点鎖線で示され、端末200の範囲が二点鎖線で示されている。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100が予測部10を備え、端末200が提供部20を備えている。
二酸化炭素濃度予測装置100は、CO2(二酸化炭素)センサ400、環境情報取得部180および送信部50を有してよい。環境情報取得部180は、環境情報を取得する。当該環境情報を、環境情報Ieとする。環境情報Ieについては、後述する。環境情報取得部180は、撮像部80および音声取得部82を含んでよい。送信部50は、予測部10により予測された予測結果を送信する。当該予測結果を、予測結果Rpとする。
予測部10は、CPU(Central Processing Unit)であってよい。二酸化炭素濃度予測装置100は、当該CPU、メモリおよびインターフェース等を備えるコンピュータであってよい。二酸化炭素濃度予測装置100は、タブレット等の携帯可能なコンピュータであってもよく、携帯端末であってもよい。二酸化炭素濃度予測装置100は、クラウド上のコンピュータであってもよい。
端末200は、受信部52を有してよい。受信部52は、送信部50により送信された予測結果Rpを受信する。送信部50は、予測結果Rpを無線により送信してよく有線により送信してもよい。受信部52は、予測結果Rpを無線により受信してよく有線により受信してもよい。当該無線とは、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線を指してよい。
提供部20は、制御部18、表示部30および音声出力部32を有してよい。提供部20は、表示部30および音声出力部32の少なくとも一方を有してよい。本例においては、提供部20は、表示部30と音声出力部32との両方を有する。
表示部30は、予測結果Rpを表示する。表示部30は、例えばディスプレイ、モニタ等である。端末200がタブレットコンピュータである場合、表示部30は、当該タブレットコンピュータのディスプレイであってよい。
音声出力部32は、予測結果Rpに係る音声を出力する。音声出力部32は、例えばスピーカーである。予測結果Rpに係る音声とは、例えば、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度が予め定められた濃度に近づいている場合、当該濃度に近づいていることを警告する警告音等である。
制御部18は、CPU(Central Processing Unit)であってよい。端末200は、当該CPUを備える携帯端末であってよく、タブレット等の携帯可能なコンピュータであってもよい。端末200は、当該CPU、メモリおよびインターフェース等を備えるコンピュータであってよい。
制御部18は、受信部52により受信された予測結果Rpを表示部30に表示させ、音声出力部32に出力させる。提供部20が予測結果Rpを提供するとは、制御部18が表示部30に予測結果Rpを表示させることを指してよく、音声出力部32に予測結果Rpを出力させることを指してもよい。
図3~図5は、CO2(二酸化炭素)センサ400(図1参照)により測定された、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度と時間tとの関係の一例を示す図である。図3~図5において、CO2(二酸化炭素)センサ400は、時刻t1でCO2(二酸化炭素)濃度の測定を開始し、時刻t2までCO2(二酸化炭素)濃度を測定するとする。時刻t1は、時刻t2よりも予め定められた時間、前の時刻である。当該時間を、時間T1とする。時刻t2よりも予め定められた時間、後の時刻を時刻tfとする。当該時間を、時間Tfとする。時刻t2は、現在時刻であってよい。時刻t2は、時刻t1より後において、逐次更新されてよい。
予測部10(図2参照)は、内部空間508(図1参照)の現在のCO2(二酸化炭素)濃度と、予測対象500における環境情報Ieとに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測する。現在のCO2(二酸化炭素)濃度とは、図3における時間T1の間のCO2(二酸化炭素)濃度を指してよい。現在のCO2(二酸化炭素)濃度を、濃度Cpとする。
予測部10(図2参照)が予測するCO2(二酸化炭素)濃度とは、時刻tfにおけるCO2(二酸化炭素)濃度を指してよい。時刻t2が現在時刻である場合、時刻tfは将来の時刻である。予測部10により予測された、時刻tfにおけるCO2(二酸化炭素)濃度を、濃度Cfとする。なお、上述した予測結果Rpとは、濃度Cfを指す。
内部空間508(図1参照)における、CO2(二酸化炭素)の予め定められた閾値濃度を、閾値濃度Cthとする。閾値濃度Cthは、例えば、内部空間508に存在する生体90(図1参照)が感染源512(図1参照)に感染するリスクが、予め定められた割合以上となるCO2(二酸化炭素)の濃度である。感染源512がSARS-CoV-2ウイルスである場合、閾値濃度Cthは、生体90が密閉、密集および密接である状態(所謂三密である状態)である蓋然性が高いと判断される、CO2(二酸化炭素)の濃度であってよい。当該閾値濃度Cthは、例えば1000ppmである。なお、感染源512に感染するリスクは、地域ごと、期間ごとに変化し得る。閾値濃度Cthは、地域ごと、期間ごとの感染するリスクの変化に合わせて変更されてよい。閾値濃度Cthは、オンライン等での制御により変更されてよい。
環境情報Ieとは、予測対象500(図1参照)の環境に係る情報である。環境情報Ieは、CO2(二酸化炭素)濃度に係る情報を含んでよい。CO2(二酸化炭素)濃度に係る情報とは、時間T1の間におけるCO2(二酸化炭素)濃度の時間変化率を指してよく、時間Tfの間におけるCO2(二酸化炭素)濃度の時間変化率を指してもよい。
環境情報Ieは、生体90(図1参照)に係る情報を含んでよい。生体90(図1参照)に係る情報とは、予測対象500(図1参照)において感染源512(図1参照)に感染するリスク度合いに影響を与え得る情報を指してよい。生体90に係る情報には、排出量Eco2(図1参照)の情報が含まれてよい。当該情報を、排出量情報Icとする。
排出量情報Icとは、生体90によるCO2(二酸化炭素)の排出量Eco2に影響を与え得る情報である。排出量情報Icは、生体90(図1参照)の音情報Iv(後述)、生体90の数情報In(後述)、生体90の体温情報、生体90の鼻または口の露出情報、生体90の滞在時間情報、および、生体90の運動情報Im(後述)の少なくとも一つを含んでよい。環境情報Ieは、内部空間508(図1参照)における生体90の位置情報、および、内部空間508に複数の生体90が存在する場合における当該複数の生体90の間の距離情報の少なくとも一方を含んでよい。
環境情報Ieは、内部空間508に浮遊する微粒子状物質の情報を含んでよい。微粒子状物質は、例えばPM(Particle Matter)2.5である。当該微粒子状物質は、上述したライダーシステムまたは塵センサにより検知できる。
二酸化炭素濃度予測システム300においては、予測部10(図2参照)が、内部空間508(図1参照)の濃度Cp(現在のCO2(二酸化炭素)濃度)と環境情報Ieとに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度Cfを予測する。このため、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、内部空間508における濃度Cfを認知できる。二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、濃度Cfが閾値濃度Cthを超えるか否かを認知できる。
なお、図3は濃度Cfが閾値濃度Cthを超えない場合の一例であり、図4は濃度Cfが閾値濃度Cthを超える場合の一例である。図5は、CO2(二酸化炭素)センサ400(図1参照)により測定されたCO2(二酸化炭素)濃度が、時間T1の間に閾値濃度Cthを超えた場合の一例である。
図6は、図3~図5の例における、予測部10による濃度Cfの予測の一例を説明するための図である。内部空間508(図1参照)のCO
2(二酸化炭素)濃度を、濃度cとする。外部空間502(図1参照)のCO
2(二酸化炭素)濃度を、濃度c
oとする。外部気体503(図1参照)の供給量Qと内部気体504(図1参照)の排出量Q'とは、等しいとする。内部空間508の体積を、体積Vとする。内部空間508のCO
2(二酸化炭素)濃度の時間変化は、下記式1にて表される。
式1を変形することにより、下記式2が得られる。
式2において、右辺第一項の係数における濃度cは、時刻t=0における内部空間508のCO
2(二酸化炭素)濃度である。
図6において、CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の実測値が黒丸でプロットされている。CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の実測値は、記憶部40(後述する図20参照)に記憶されてよい。時刻t1から時刻t2にわたるCO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の実測値は、式2によりフィッティングされてよい。図6において、CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の実測値が式2によりフィッティングされた結果が、粗い破線で示されている。図6において、時刻t2以降の粗い破線が太線で示されている。CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の時間変化が式2に従う場合、CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)は、時間tの経過に伴い一定値(Eco2/Q)に漸近する。
なお、濃度c0には、内部空間508に生体90が存在せず、且つ、十分に換気された状態で計測された、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度が用いられてよい濃度c0には、衛星または公共の測定機関から得られたCO2(二酸化炭素)濃度が用いられてよく、外部空間502で一般的に想定されるCO2(二酸化炭素)濃度が用いられてもよい。外部空間502で一般的に想定されるCO2(二酸化炭素)濃度とは、例えば400ppmである。
式2によるフィッティングの結果により、CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)が一定値(Eco2/Q)に対して予め定められた割合になる時刻tを、時刻tmとする。当該予め定められた割合とは、CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)が一定値(Eco2/Q)に達したとみなし得る、一定値(Eco2/Q)に対するCO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の割合である。当該割合は、例えば95%である。なお、時刻tfは、時刻t2から時刻tmまでの間における任意の時刻である。
時刻t1から時刻tmまでの時間を、時間T2とする。CO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)が一定値(Eco2/Q)に達したとみなし得るためには、T2はT1の3倍以上が好ましく、10倍以上がより好ましい。
予測部10(図2参照)は、式2により、時刻tfにおける内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cf)を予測してよい。予測部10は、記憶部40(後述)に記憶されたCO2(二酸化炭素)濃度(c-c0)の実測値に基づいて、式2により濃度Cfを予測してよい。予測部10は、時刻t1以降、且つ、時刻t2までの複数の当該実測値に基づいて式2により予測した濃度Cfを、時刻t2が更新されるに従って更新し続けてよい。
時刻t2は、時刻t1よりも後における予め定められた時刻まで更新され続けてよい。当該予め定められた時刻を、時刻t2eとする。時刻t2が時刻t2eに到達した場合、時刻t2の更新は、終了されてよい。
図7は、提供部20(図2参照)による濃度Cfの提供の一例を示す図である。本例においては、端末200はスマートフォンである。提供部20(図2参照)は、予測部10(図2参照)により予測された濃度Cfを提供する。提供部20は、予測対象における濃度Cp(現在のCO2(二酸化炭素)濃度)と濃度Cfとを提供してもよい。本例においては、端末200(スマートフォン)の制御部18(図2参照)が、表示部30に濃度Cfを表示させる。
図7に示される「現在」とは、図3~6における時刻t2を指してよい。図7に示される「5分後」とは、図3~6における時刻tfを指してよい。本例においては、表示部30には、濃度Cpが890ppmであり、濃度Cfが1003ppmであると表示されている。
提供部20(図2参照)は、CO2(二酸化炭素)濃度が閾値濃度Cthよりも大きいことを示す警告情報を提供してよい。本例において、890ppmの濃度Cpは閾値濃度Cth未満であり、1003ppmの濃度Cfは閾値濃度Cth以上であるとする。本例においては、表示部30には、濃度Cpが閾値濃度Cth未満であることを示す白丸の標示が表示され、濃度Cfが閾値濃度Cth以上であることを示す黒丸の標示が警告情報として表示されている。
予測部10(図2参照)は、濃度Cpから濃度Cfまでの、予測対象500におけるCO2(二酸化炭素)濃度の時間変化を予測してよい。本例においては、予測部10は、CO2(二酸化炭素)濃度の時間変化であって時刻t2よりも後の時間変化を予測する。CO2(二酸化炭素)濃度の当該時間変化とは、図3~6に示される例においては、粗い破線部を指す。
提供部20は、予測部10により予測されたCO2(二酸化炭素)濃度の時間変化をさらに提供してよい。提供部20がCO2(二酸化炭素)濃度の時間変化を提供するとは、提供部20が表示部30に、図3~図5に示されるCO2(二酸化炭素)濃度と時間tとの関係を表示させることを指してよい。
図8は、提供部20(図2参照)による濃度Cfの提供の他の一例を示す図である。本例においては、端末200はノート型コンピュータである。本例においては、端末200(ノート型コンピュータ)の制御部18(図2参照)が、表示部30に濃度Cfを表示させる。図7の例と同様に、本例においても、表示部30には、濃度Cpが閾値濃度Cth未満であることを示す白丸の標示が表示され、濃度Cfが閾値濃度Cth以上であることを示す黒丸の標示が表示されている。
図9は、提供部20(図2参照)による濃度Cfの提供の他の一例を示す図である。本例においては、端末200はスマートグラスである。本例においては、端末200(スマートグラス)の制御部18(図2参照)が、表示部30に濃度Cfを表示させる。本例においても、濃度Cpは閾値濃度Cth未満であり、濃度Cfは閾値濃度Cth以上であるとする。本例においては、表示部30には、濃度Cpの表示の背景と濃度Cfの表示の背景とが異なる態様で表示されている。図9において、濃度Cfの表示の背景がハッチングで示されているが、当該背景は、濃度Cpの表示の背景とは異なる色で表示されてもよい。
図10は、提供部20(図2参照)による濃度Cfの提供の他の一例を示す図である。本例においては、端末200はスマートウォッチである。本例においては、端末200(スマートウォッチ)の制御部18(図2参照)が、表示部30に濃度Cfを表示させ、且つ、端末200を振動させる。本例においては、表示部30には、時刻tf(図10における「5分後」の表示)に濃度Cfが閾値濃度Cth以上となることを示す文章が表示されている。
図11は、提供部20(図2参照)による濃度Cfの提供の他の一例を示す図である。本例においては、端末200はスマートスピーカーである。端末200は、据置型のスピーカーであってよい。本例においては、端末200(スマートスピーカー)の制御部18(図2参照)が、音声出力部32に濃度Cfを出力させる。本例においては、音声出力部32から、時刻tf(図10における「5分後」の表示)に濃度Cfが閾値濃度Cth以上となる旨のアナウンスが出力されている。なお、端末200はイヤホンであってもよい。
図12は、提供部20(図2参照)による濃度Cfの提供の他の一例を示す図である。本例においては、端末200はスマートウォール、スマートデスクおよびスマート窓である。本例においては、端末200(スマートウォール等)の制御部18(図2参照)が、表示部30に濃度Cfを表示させる。本例においては、表示部30には、図3~図5のいずれかに示されるCO2(二酸化炭素)濃度と時間tとの関係が表示されている。
図13は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。本例においては、環境情報Ieは、内部空間508における気流情報をさらに含む。当該気流情報を、気流情報Iafとする。気流情報Iafとは、内部空間508の気流に影響を与える機器の情報である。気流情報Iafは、供給部507(図1参照)の情報および排出部509(図1参照)の情報の少なくとも一方を含んでよい。
供給部507(図1参照)の情報とは、供給部507により単位時間当たりに供給される外部気体503の体積または質量を指してよい。供給部507により供給される外部気体503の体積または質量とは、供給部507により実際に供給される外部気体503の体積または質量を指してよい。供給部507により供給される外部気体503の体積または質量とは、供給部507により供給される外部気体503の、一般的な体積または質量を指してもよい。当該一般的な体積または質量とは、供給部507により供給される外部気体503の体積または質量の仕様値であってよい。供給部507の情報とは、内部空間508における供給部507の位置情報を指してもよい。供給部507の当該情報を、供給部情報Ispとする。
排出部509(図1参照)の情報とは、排出部509により単位時間当たりに排出される内部気体504の体積または質量を指してよい。排出部509により排出される内部気体504の体積または質量とは、排出部509により実際に排出される内部気体504の体積または質量を指してよい。排出部509により排出される内部気体504の体積または質量とは、排出部509により排出される内部気体504の、一般的な体積または質量を指してもよい。当該一般的な体積または質量とは、排出部509により排出される内部気体504の体積または質量の仕様値であってよい。排出部509の情報とは、内部空間508における排出部509の位置情報を指してもよい。排出部509の当該情報を、排出部情報Iexとする。
予測部10は、供給部507および排出部509の現在の稼働状態におけるCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。当該CO2(二酸化炭素)濃度を、第1濃度Cf1とする。第1濃度Cf1は、供給部507および排出部509が稼働していない状態におけるCO2(二酸化炭素)濃度であってよい。供給部507および排出部509が稼働していない状態とは、内部空間508が機械換気されない状態を指してよい。内部空間508が機械換気されない状態とは、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働すること等による人為的な換気がされない状態を指してよい。内部空間508が機械換気されない状態には、部屋501(図1参照)に設けられた窓等の隙間を通じた換気等、自然な換気がされる状態が含まれてよい。
予測部10は、供給部507および排出部509の少なくとも一方が現在の稼働状態から変化した場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。当該CO2(二酸化炭素)濃度を、第2濃度Cf2とする。第2濃度Cf2は、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働している状態におけるCO2(二酸化炭素)濃度であってよい。供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働している状態とは、内部空間508が換気される状態を指してよい。
供給部507および排出部509の少なくとも一方が現在の稼働状態から変化した場合には、供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働状態が、現在の稼働状態よりも増加した場合および減少した場合が含まれてよい。供給部507の稼働状態が増加および減少するとは、それぞれ、供給部507により供給される気体の単位時間当たりの流量が増加することおよび減少することを指す。排出部509の稼働状態が増加および減少するとは、それぞれ、排出部509により排出される気体の単位時間当たりの流量が増加することおよび減少することを指す。
提供部20は、第1濃度Cf1および第2濃度Cf2の少なくとも一方を提供してよい。提供部20は、現在のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp)と、第1濃度Cf1および第2濃度Cf2とを提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、時間Tf(図3~図6参照)の間に供給部507および排出部509が稼働状態でない場合における、時刻tf(図3~図6参照)でのCO2(二酸化炭素)濃度(第1濃度Cf1)と、時間Tfの間に供給部507および排出部509が稼働状態である場合における、時刻tfでのCO2(二酸化炭素)濃度(第2濃度Cf2)とを、時刻t2おいて予め認知できる。
第1濃度Cf1が閾値濃度Cth以上である場合、提供部20は、供給部507および排出部509の少なくとも一方を稼働させることを推奨する情報を提供してよい。当該情報は、表示部30に表示されてよく、音声出力部32から出力されてよい。図7および図8に示される黒丸の標示、図9に示される網掛け、および、図10に示される文章は、供給部507および排出部509の少なくとも一方を稼働させることを推奨する情報の一例である。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30には、濃度Cpと、第1濃度Cf1および第2濃度Cf2とが表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から、濃度Cpと、第1濃度Cf1および第2濃度Cf2とが出力されてよい。
予測部10は、予測した第2濃度Cf2に基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度が閾値濃度Cth以下になるように、供給部507および排出部509の少なくとも一方を制御してよい。これにより、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度は、閾値濃度Cth以下に維持されやすくなる。
図14は、本発明の一つの実施形態に係る予測対象500の他の一例を示す図である。本例においては、内部空間508には温湿度センサ401がさらに配置されている。本例は、係る点で図1に示される予測対象500と異なる。温湿度センサ401は、内部空間508の温度および湿度を測定する。
環境情報Ieは、内部空間508の温度および湿度の少なくとも一方をさらに含んでよい。当該温度を、温度Tとする。当該湿度を、湿度Hとする。温度Tおよび湿度Hは、温湿度センサ401により測定されてよい。
感染源512の生存期間は、温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方に依存する場合がある。感染源512がSARS-CoV-2ウイルス(所謂新型コロナウイルス)である場合、当該感染源512の生存期間は、予め定められた温度Tの範囲からの乖離が大きいほど長くなりやすい。当該感染源512の生存期間は、予め定められた湿度Hの範囲からの乖離が大きいほど長くなりやすい。予め定められた温度Tの範囲とは、例えば20℃以上25℃以下である。予め定められた湿度Hとは、例えば相対湿度40%以上、60%以下の範囲である。相対湿度とは、空気中に含まれる水蒸気の割合を指す。
図15は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。本例においては、二酸化炭素濃度予測システム300は温湿度センサ401(図14参照)をさらに備える。本例は、係る点で図13に示される二酸化炭素濃度予測システム300と異なる。環境情報取得部180は、温湿度センサ401をさらに含んでよい。
予測部10は、内部空間508における現在の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方に基づいて、内部空間508の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方を予測してよい。予測部10は、内部空間508における現在の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方と、CO2(二酸化炭素)濃度に係る情報および生体90(図1参照)に係る情報の少なくとも一方とに基づいて、内部空間508の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方を予測してもよい。予測部10により予測された当該温度Tおよび当該湿度Hは、それぞれ時刻tf(図3~図6参照)における温度Tおよび湿度Hであってよい。
予測部10は、内部空間508における現在の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方に基づいて、内部空間508の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方を予測してよい。予測部10は、内部空間508における現在の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方に基づいて、供給部507および排出部509の少なくとも一方の現在の稼働状態における内部空間508の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方を予測してよい。当該温度Tおよび当該湿度Hを、それぞれ第1温度Temp1および第1湿度H1とする。第1温度Temp1および第1湿度H1は、それぞれ、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働していない状態における温度Tおよび湿度Hであってよい。
予測部10は、内部空間508における現在の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方に基づいて、供給部507および排出部509が現在の稼働状態から変化した場合における内部空間508の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方を予測してよい。当該温度Tおよび当該湿度Hを、それぞれ第2温度T2および第2湿度H2とする。第2温度T2および第2湿度H2は、それぞれ、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働している状態における温度Tおよび湿度Hであってよい。
提供部20は、内部空間508の温度Tおよび湿度Hの少なくとも一方をさらに提供してよい。提供部20は、予測部10により予測された内部空間508の第1温度Temp1および第1湿度H1の少なくとも一方をさらに提供してよい。提供部20は、予測部10により予測された内部空間508の第2温度T2および第2湿度H2の少なくとも一方をさらに提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、時刻tfでの第1温度Temp1および第1湿度H1の少なくとも一方と、時刻tfでの第2温度Temp2および第2湿度H2の少なくとも一方とを、時刻t2において予め認知できる。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30には、第1温度Temp1、第1湿度H1、第2温度Temp2および第2湿度H2が表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から、第1温度Temp1、第1湿度H1、第2温度Temp2および第2湿度H2が出力されてよい。
第1温度Temp1が予め定められた温度Tの範囲にないと予測された場合、提供部20は、供給部507および排出部509の少なくとも一方を稼働させることを推奨する情報を提供してよい。当該情報は、表示部30に表示されてよく、音声出力部32から出力されてよい。
図16は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。本例においては、二酸化炭素濃度予測システム300は費用取得部70をさらに備える点で、図15に示される二酸化炭素濃度予測システム300と異なる。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100が費用取得部70を備える。
供給部情報Ispおよび排出部情報Iexは、供給部507および排出部509の稼働に伴う費用を含んでよい。当該費用を、費用Exとする。供給部507が空調設備である場合、供給部507の稼働に伴う費用Exとは、当該空調設備の稼働に伴う電気代であってよい。排出部509が換気扇である場合、排出部509の稼働に伴う費用Exとは、当該換気扇の稼働に伴う電気代であってよい。本例においては、費用取得部70が供給部情報Ispおよび排出部情報Iexの少なくとも一方を取得する。
予測部10は、費用Exをさらに予測してよい。予測部10は、CO2(二酸化炭素)濃度が第2濃度Cf2である場合の費用Exを予測してよい。CO2(二酸化炭素)濃度が第2濃度Cf2である場合の費用Exには、供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働状態が、現在の稼働状態よりも増加した場合および減少した場合が含まれてよい。供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働状態が現在の稼働状態よりも減少した場合、予測部10により予測された、供給部507および排出部509の稼働に伴う費用Exは、供給部507および排出部509の現在の稼働状態に伴う費用Exよりも小さくなり得る。
予測部10は、費用取得部70により取得された供給部情報Ispおよび排出部情報Iexに基づいて、費用Exを予測してよい。予測部10は、時間Tf(図3~図6参照)の間に供給部507および排出部509が稼働する状態とされた場合における、時刻tf(図3~図6)での費用Exを予測してよい。予測部10は、第1濃度Cf1、第2濃度Cf2、および、CO2(二酸化炭素)濃度が第2濃度Cf2である場合の費用Exの少なくとも一つを予測してよい。
提供部20は、費用Exをさらに提供してよい。提供部20は、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働している状態における費用Exを提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、時間Tf(図3~図6参照)の間に供給部507および排出部509が稼働状態である場合に、時刻tfでの費用Exを時刻t2において予め認知できる。
部屋501(図1参照)には、供給部507および排出部509に加え、外部気体503の内部空間508への供給、および、内部気体504の外部空間502への排出を伴わない設備が設けられていてもよい。当該設備は、例えば空気清浄機である。費用Exには、当該設備の稼働に伴う費用がさらに含まれていてもよい。当該設備の稼働に伴う費用がさらに含まれた費用を、費用Ex'とする。
予測部10は、費用Ex'をさらに予測してよい。予測部10は、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働し、且つ、上述した設備が稼働している状態における費用Ex'を予測してよい。提供部20は、費用Ex'をさらに提供してよい。提供部20は、供給部507および排出部509の少なくとも一方が稼働し、且つ、上述した設備が稼働している状態における費用Ex'を提供してよい。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30には費用Exが表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から費用Exが出力されてよい。
予測部10は、供給部507および排出部509が稼働していない状態における費用Exを予測してよい。当該費用Exを、費用Ex1とする。予測部10は、供給部507および排出部509の一方が稼働している状態における費用Exを予測してよい。当該費用Exを、費用Ex2とする。予測部10は、供給部507および排出部509の両方が稼働している状態における費用Exを予測してよい。当該費用Exを、費用Ex3とする。
提供部20は、費用Ex1、費用Ex2および費用Ex3を提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、時刻tfでの費用Ex1、費用Ex2および費用Ex3を、時刻t2に予め認知でき、且つ、費用Ex1、費用Ex2および費用Ex3を比較できる。
予測部10は、供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働状態ごとに、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度と費用Exとを予測してよい。供給部507の稼働状態とは、供給部507が空調設備である場合、当該空調設備の動作モードを指してよい。当該動作モードとは、エコモード、標準モード、プレミアムモード等を指す。供給部507が空調設備である場合、予測部10は、例えば、当該空調設備の動作モードごとに内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度と費用Exとを予測する。
提供部20は、予測部10により予測された内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度と費用Exとを、稼働状態ごとに提供してよい。これにより、供給部507が空調設備である場合、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、当該空調設備がエコモード、標準モードおよびプレミアムモードそれぞれに設定された場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度と費用Exとを認知できる。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30にはCO2(二酸化炭素)濃度と費用Exとが、供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働状態ごとに表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から、CO2(二酸化炭素)濃度と費用Exとが、供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働状態ごとに出力されてよい。
図17は、CO2(二酸化炭素)センサ400(図1参照)により測定された、内部空間508(図1参照)のCO2(二酸化炭素)濃度と時間tとの関係の他の一例を示す図である。本例においては、時間T1の間、供給部507および排出部509は稼働されていない状態であるとする。本例においては、時刻tsにおいて供給部507および排出部509が稼働され始めるとする、時刻tsは、時刻t2と時刻tfとの間の一の時刻である。時刻ts以降の時間においては、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度は、低下しやすい。
予測部10(図16参照)は、現在のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp)と第1濃度Cf1とに基づいて、供給部507(図1参照)および排出部509(図1参照)の少なくとも一方の稼働開始タイミングをさらに予測してよい。本例おいては、当該稼働開始タイミングは時刻tsである。本例においては、第1濃度Cf1は閾値濃度Cthよりも高い。
予測部10(図16参照)は、時刻tsにおいて供給部507(図1参照)および排出部509(図1参照)の稼働が開始された場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度をさらに予測してよい。当該CO2(二酸化炭素)濃度を、第3濃度Cf3とする。第3濃度Cf3は、時刻tfにおけるCO2(二酸化炭素)濃度であってよい。第3濃度Cf3は、第1濃度Cf1よりも低くなりやすい。
提供部20(図16参照)は、時刻tsおよび第3濃度Cf3の少なくとも一方をさらに提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、時刻tsおよび第3濃度Cf3を、時刻t2において予め認知できる。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30には時刻tsおよび第3濃度Cf3の少なくとも一方が表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から時刻tsおよび第3濃度Cf3の少なくとも一方が出力されてよい。
図18は、本発明の一つの実施形態に係る予測対象500の他の一例を示す図である。部屋501には、複数の供給部507および複数の排出部509の少なくとも一方が設けられていてよい。本例においては、部屋501には、複数の供給部507および複数の排出部509の両方が設けられている。本例においては、部屋501には、二つの供給部507(供給部507-1および供給部507-2)が設けられ、二つの排出部509(排出部509-1および排出部509-2)が設けられている。
複数の供給部507は、相互に種類の異なる供給部507であってよい。供給部507の種類とは、単位時間当たりに排出される内部気体504の体積または質量を指してよく、供給部507の消費電力を指してもよい。複数の排出部509についても同様である。
図19は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。気流情報Iafは、複数の供給部507(図1参照)の情報および複数の排出部509(図1参照)の情報の少なくとも一方を含む。本例においては、気流情報Iafは、二つの供給部507の情報および二つの排出部509の情報の少なくとも一方を含む。
供給部507の情報とは、供給部507の種類に係る情報であってよい。供給部507の種類に係る情報とは、例えば供給部507の性能、仕様等を指す。排出部509の情報についても同様である。
気流情報Iafが複数の供給部507の情報を含む場合、予測部10は、第2濃度Cf2を複数の供給部507ごとに予測してよい。予測部10は、複数の供給部507のそれぞれが稼働している状態における第2濃度Cf2を、複数の供給部507ごとに予測してもよい。予測部10は、供給部507-1が稼働し供給部507-2が稼働していない状態における第2濃度Cf2を予測してよく、供給部507-2が稼働し供給部507-1が稼働していない状態における第2濃度Cf2を予測してもよい。予測部10は、供給部507-1および供給部507-2が稼働している状態における第2濃度Cf2を予測してもよい。
提供部20は、予測部10により予測された、複数の供給部507ごとの第2濃度Cfを提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、複数の供給部507のうち一の供給部507を稼働している状態における第2濃度Cf2を、時刻t2において、それぞれの供給部507ごとに予め認知できる。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、例えば、第2濃度Cf2が閾値濃度Cth未満となる供給部507を選択できる。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30には供給部507ごとの第2濃度Cf2が表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から供給部507ごとの第2濃度Cf2が出力されてよい。
気流情報Iafが複数の排出部509の情報を含む場合、予測部10は、第2濃度Cf2を複数の排出部509ごとに予測してよい。予測部10は、複数の排出部509のそれぞれが稼働している状態における第2濃度Cf2を、複数の排出部509ごとに予測してもよい。予測部10は、排出部509-1が稼働し排出部509-2が稼働していない状態における第2濃度Cf2を予測してよく、排出部509-2が稼働し排出部509-1が稼働していない状態における第2濃度Cf2を予測してもよい。予測部10は、排出部509-1および排出部509-2が稼働している状態における第2濃度Cf2を予測してもよい。
提供部20は、予測部10により予測された、複数の排出部509ごとの第2濃度Cf2を提供してよい。提供部20は、複数の排出部509ごとの第2濃度Cf2のうち、第2濃度Cf2が最も低くなる排出部509の情報を提供してもよい。排出部509の当該情報とは、例えば、第2濃度Cf2が最も低くなる排出部509を推奨する情報である。
予測部10は、予測対象500(図1参照)におけるCO2(二酸化炭素)濃度に基づいて、外部気体503の供給量Q(図1参照)および内部気体504の排出量Q'(図1参照)の少なくとも一方を予測してよい。本例においては、予測部10は、内部空間508におけるCO2(二酸化炭素)濃度に基づいて、供給量Qおよび排出量Q'の少なくとも一方を予測する。提供部20は、予測部10により予測された供給量Q'および排出量Q'の少なくとも一方を提供してよい。
予測対象500におけるCO2(二酸化炭素)濃度とは、予測対象500における現在のCO2(二酸化炭素)濃度を指してよい。現在のCO2(二酸化炭素)濃度とは、上述したとおり、図3~図6および図17における時間T1の間のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp)を指してよい。予測対象500におけるCO2(二酸化炭素)濃度とは、予測対象500におけるCO2(二酸化炭素)濃度の時間変化を指してよい。本例においては、時間T1の間のCO2(二酸化炭素)濃度に基づいて、時刻tfにおける供給量Qおよび排出量Q'の少なくとも一方を予測する。予測部10は、上述した式2により、供給量Qおよび排出量Q'の少なくとも一方を予測してよい。
供給部507の性能は、稼働時間の経過に伴い、供給部507の仕様と乖離する場合がある。例えば、供給部507は稼働時間の経過に伴い、供給部507に設けられたフィルタの汚染等の原因により、供給性能が低下し得る。供給部507の供給性能が低下した場合、供給量Qが低下する場合がある。排出量Q'についても同様である。
供給部507の予め定められた供給量Qを供給量Qpとする。供給量Qpは、供給部507の仕様で定められた供給量であってよい。供給量Qpよりも低下した供給量Qを、供給量Qdとする。同様に、排出部509の予め定められた排出量Q'を排出量Qp'とする。排出量Qp'よりも低下した排出量Q'を、排出量Qd'とする。
予測部10は、予測対象500(図1参照)におけるCO2(二酸化炭素)濃度に基づいて、供給量Qdおよび排出量Qd'の少なくとも一方を予測してよい。提供部20は、予測部10により予測された供給量Qdおよび排出量Qd'の少なくとも一方を提供してよい。
図17に示される例において供給量Qが低下した場合、予測部10により予測された時刻tfにおけるCO2(二酸化炭素)濃度(第3濃度Cf3)と、時刻tfにおける実際のCO2(二酸化炭素)濃度との間に乖離が生じる場合がある。このため、第3濃度Cf3が、例えば閾値濃度Cthを超える場合がある。本例においては、提供部20は、供給量Qdおよび排出量Qd'の少なくとも一方を提供するので、時刻t2(図17参照)において、供給量Qdおよび排出量Qd'の少なくとも一方を予め認知できる。
図7~図10および図12に示される例において、表示部30には供給量Qdおよび排出量Qd'の少なくとも一方が表示されてよい。図11に示される例において、音声出力部32から供給量Qdおよび排出量Qd'の少なくとも一方が出力されてよい。
予測部10は、現在のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp)と、環境情報Ieと、供給量Qおよび排出量Q'の少なくとも一方とに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度をさらに予測してよい。予測部10は、濃度Cpと、環境情報Ieと、供給量Qおよび排出量Q'の少なくとも一方とに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を、上述した式2により予測してよい。供給量Qは、供給量Qdであってよい。排出量Q'は、排出量Qd'であってよい。これにより、予測部10は、供給量Qが低下した場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度を時刻tsにおいて予測でき、排出量Q'が低下した場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度を時刻tsにおいて予測できる。
供給量Qdが予め定められた供給量Q以下となった場合、提供部20は、供給部507のフィルタの掃除を推奨する情報を提供してよい。排出量Qd'が予め定められた排出量Q'以下となった場合、提供部20は、排出部509のフィルタの掃除を推奨する情報を提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、供給部507のフィルタおよび排出部509のフィルタの少なくとも一方を掃除するタイミングを認知できる。
上述したとおり、内部空間508(図1参照)には撮像部80が配置されている。内部空間508に撮像部80が配置されているとは、内部空間508に撮像部80が設けられていること指してよく、内部空間508に存在する生体90が所有する携帯端末に撮像部80が設けられていることを指してもよい。
予測部10は、内部空間508の画像に基づいて、内部空間508の大きさを予測してよい。図12は、内部空間508の当該画像の一例である。当該画像は、撮像部80により撮像されてよい。予測部10は、予測した内部空間508の大きさにさらに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。内部空間508の当該大きさとは、上述した式2における体積Vであってよい。予測部10は、式2により内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。
二酸化炭素濃度予測システム300は、撮像部80を備えていてよく、備えていなくてもよい。本例においては、二酸化炭素濃度予測システム300は撮像部80を備えている。二酸化炭素濃度予測システム300が撮像部80を備えている場合、二酸化炭素濃度予測装置100または端末200が、撮像部80を備えていてよい。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100が撮像部80を備えている。
図20は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。本例においては、二酸化炭素濃度予測システム300は記憶部40をさらに備える。本例は、係る点で図19に示される二酸化炭素濃度予測システム300と異なる。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100が記憶部40を備える。
生体90の数情報を、数情報Inとする。数情報Inとは、内部空間508に存在する生体90の数を指す。予測部10は、数情報Inに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。生体90は呼気によりCO2(二酸化炭素)を排出する。このため、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度は、内部空間508に存在する生体90の数が多いほど高くなりやすく、複数の生体90の密度が高いほど高くなりやすい。このため、生体90により内部空間508に排出されるCO2(二酸化炭素)の排出量Eco2は、数情報Inに依存し得る。
内部空間508に存在する生体90の運動情報を、運動情報Imとする。運動情報Imとは、生体90の予測対象500における運動情報を指す。運動情報Imは、代謝当量(METs)または生体90の動きの情報であってよい。代謝当量(METs)とは、生体90が運動状態である場合に生体90が消費するO2(酸素)の量を、生体90が安静状態である場合に生体90が消費するO2(酸素)の量で規格化した量である。
予測部10は、運動情報Imに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。生体90の運動量が増加すると、生体90の呼気の周期は短くなりやすく、予め定められた時間における生体90の呼気の総量は増加しやすい。このため、生体90の運動量が増加するほど、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度は高くなりやすい。このため、生体90により内部空間508に排出されるCO2(二酸化炭素)の排出量Eco2は、運動情報Imに依存し得る。
内部空間508に存在する生体90の数をNとする。内部空間508に存在する生体90の運動量をMとする。Mは、上述した代謝等量(METs)であってよい。生体90により内部空間508に排出されるCO
2(二酸化炭素)の排出量E
co2は、下記式3にて表される。
式3において、A
CO2は比例定数である。
図21は、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度の予測方法の一例を示す図である。濃度推論モデル120は、内部空間508の現在のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp)および環境情報Ieが入力された場合、濃度Cpおよび環境情報Ieに対して予測されるCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cf)を出力する。予測部10は、濃度推論モデル120により出力された濃度Cfを取得してよい。
二酸化炭素濃度予測システム300は、濃度推論モデル120を備えてよい。二酸化炭素濃度予測装置100が、濃度推論モデル120を備えてもよい。濃度推論モデル120は、濃度Cpおよび環境情報Ieと、濃度Cfとの関係を機械学習することにより生成されてよい。濃度推論モデル120は、記憶部40に記憶されてよい。
予測部10は、生体90の内部空間508への滞在予定に基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。予測部10は、生体90の内部空間508への滞在予定に基づいて、排出量Eco2を補正してよい。当該補正された排出量Eco2を、排出量Eco2'とする。予測部10は、生体90の内部空間508への滞在予定に基づいて、生体90が内部空間508へ滞在している間の排出量Eco2を補正してよい。予測部10は、生体90が内部空間508へ滞在している間の排出量Eco2を、式3により補正してよい。
生体90の内部空間508への滞在予定は、記憶部40に記憶されていてよい。滞在予定とは、生体90の行動スケジュールを指してよい。記憶部40には、生体90が内部空間508の外部から内部空間508へ入る予定時刻、内部空間508への予定滞在時間、内部空間508から内部空間508の外部へ出る予定時刻、等が記憶されていてよい。
予測部10は、排出量Eco2'に基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。当該予測されたCO2(二酸化炭素)濃度を、濃度Ca1とする。予測部10は、式2における排出量Eco2が、式3により補正された排出量Eco2'である場合のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cf(図3~図6および図17参照))を、式2により予測してよい。これにより、予測部10は、生体90の内部空間508への滞在予定が反映された濃度Cfを予測できる。
予測部10は、現在のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp(図17参照))と、濃度Ca1とに基づいて、供給部507(図1参照)および排出部509(図1参照)の少なくとも一方の稼働開始タイミング(図17における時刻ts)をさらに予測してよい。予測部10は、時刻tsで供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働が開始された場合における第4濃度Cf4をさらに予測してよい。第4濃度Cf4は、時刻tf(図17参照)におけるCO2(二酸化炭素)濃度であってよい。第4濃度Cf4は、第3濃度Cf3と異なっていてよい。
提供部20は、時刻tsおよび第4濃度Cf4の少なくとも一方をさらに提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、生体90の内部空間508への滞在予定が反映された時刻tsおよび第4濃度Cf4を、時刻t2において予め認知できる。
予測部10は、撮像部80により撮像された内部空間508の画像に基づいて、数情報Inを取得してよい。当該画像は、静止画像であってよく、動画像であってもよい。予測部10は、内部空間508への入場記録により、数情報Inを取得してもよい。数情報Inは、手動により二酸化炭素濃度予測システム300に入力されてもよい。予測部10は、撮像部80により撮像された内部空間508の画像に基づいて、運動情報Imを取得してよい。予測部10は、当該数情報Inと当該運動情報Imとに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。
図22は、生体90の運動情報Imの取得方法の一例を示す図である。運動情報推論モデル130は、生体90が撮像された内部空間508の画像が入力された場合、当該画像に対して予測される運動情報Imを出力する。生体90の代謝当量(METs)は、生体90が歩いている場合は例えば3METsであり、生体90が自転車を運転している場合は例えば4METsであり、生体90がジョギングしている場合は例えば6METsである等、それぞれの活動による代謝当量(METs)は、一般的に知られている。予測部10は、運動情報推論モデル130により出力された運動情報Imを取得してよい。
運動情報推論モデル130は、生体90が撮像された内部空間508の画像と、生体90の運動情報Imとの関係を機械学習することにより、生成されてよい。運動情報推論モデル130は、例えば生体90がジョギングしている状態の画像が入力された場合、運動情報Imとして6METsを出力してよい。運動情報推論モデル130は、記憶部40に記憶されてよい。
予測部10は、数情報Inおよび運動情報Imに基づいて、排出量Eco2を補正してよい。当該補正された排出量Eco2を、排出量Eco2''とする。予測部10は、撮像部80により撮像された画像に基づく数情報Inおよび運動情報Imに基づいて、排出量Eco2を補正してよい。予測部10は、当該数情報Inおよび当該運動情報Imに基づいて、式3により排出量Eco2を補正してよい。
予測部10は、排出量Eco2''に基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測してよい。当該予測されたCO2(二酸化炭素)濃度を、濃度Ca2とする。予測部10は、式2における排出量Eco2が式3により補正された当該排出量Eco2である場合の濃度Cf(図3~図6および図17参照)を、式2により予測してよい。これにより、予測部10は、生体90の数Nおよび運動量Mが反映された濃度Cfを予測できる。なお、数情報Inおよび運動情報Imは、記憶部40に記憶されていてもよい。
予測部10が、撮像部80により撮像された画像に基づいて数情報Inおよび運動情報Imを取得する場合、二酸化炭素濃度予測システム300は、記憶部40を備えなくてもよい。生体90の内部空間508への滞在予定は、変わり得る。このため、予測部10が排出量Eco2を、式3により補正する場合、生体90の当該滞在予定が変更になった場合においても、予測部10は内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を正確に予測しやすくなる。
予測部10は、音声取得部82により取得された生体90の音に基づいて、運動情報Imを取得してもよい。予測部10は、内部空間508の画像および生体90の音の少なくとも一方に基づいて、運動情報Imを取得してよい。生体90の音とは、発音器官(主として口、喉)から発せられる音を指してよい。生体90の音の情報には、生体90から発せられる声の音、咳の音およびくしゃみの音の少なくとも一つが含まれてよい。生体90から発せられる音が大きいほど、生体90の運動量Mは高くなりやすい。このため、予測部10は、生体90の音に基づいて運動情報Imを取得できる。なお、予測部10は、内部空間508の画像および生体90の音に基づいて、運動情報Imを取得してもよい。
生体90の音の情報を、音情報Ivとする。音情報Ivとは、生体90から発せられる音の大きさおよび周波数の少なくとも一方を指してよく、生体90の声紋を指してもよい。音情報Ivは、生体90の音の性別情報を含んでもよい。生体90の音に基づいて運動情報Imを取得するとは、音情報Ivに基づいて運動情報Imを取得することを指してよい。なお、音情報Ivは、記憶部40に記憶されていてもよい。
生体90以外の音の情報を音情報Iv'とする。音情報Iv'とは、生体90以外から発せられる音の大きさおよび周波数の少なくとも一方を指してよく、生体90の運動により生じる音を指してもよい。例えば、生体90がランニングマシンで運動している場合、音情報Iv'には、当該ランニングマシンの稼働音、および、生体90の足が床またはランニングマシンを蹴る音の少なくとも一方が含まれてよい。
図23は、生体90の運動情報Imの取得方法の他の一例を示す図である。運動情報推論モデル140は、音情報Ivおよび音情報Iv'の少なくとも一方が入力された場合、音情報Ivおよび音情報Iv'の少なくとも一方に対して予測される運動情報Imを出力する。予測部10は、運動情報推論モデル140により出力された運動情報Imを取得してよい。運動情報推論モデル140は、音情報Ivおよび音情報Iv'の少なくとも一方と、生体90の運動情報Imとの関係を機械学習することにより、生成されてよい。運動情報推論モデル140は、記憶部40に記憶されてよい。
予測部10は、内部空間508の画像に基づいて取得した数情報Inと、生体90の音に基づいて取得した運動情報Imとに基づいて、排出量Eco2を補正してもよい。予測部10は、当該数情報Inおよび当該運動情報Imに基づいて、式3により排出量Eco2を補正してよい。
予測部10は、現在のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp(図17参照))と、濃度Ca2に基づいて、供給部507(図1参照)および排出部509(図1参照)の少なくとも一方の稼働開始タイミング(図17における時刻ts)をさらに予測してよい。予測部10は、時刻tsで供給部507および排出部509の少なくとも一方の稼働が開始された場合における第4濃度Cf4をさらに予測してよい。
提供部20は、時刻tsおよび第4濃度Cf4の少なくとも一方をさらに提供してよい。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、生体90の内部空間508への滞在状況が反映された時刻tsおよび第4濃度Cf4を認知できる。
図24は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。本例においては、二酸化炭素濃度予測システム300は判定部42をさらに備える。本例は、係る点で図20に示される二酸化炭素濃度予測システム300と異なる。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100が判定部42を備える。
判定部42は、濃度Cfと閾値濃度Cthとの大小関係を判定する。濃度Cfは、上述したとおり時刻tf(図3~図6参照)におけるCO2(二酸化炭素)濃度である。判定部42は、第1濃度Cf1と閾値濃度Cthとの大小関係を判定してよく、第2濃度Cf2と閾値濃度Cthとの大小関係を判定してもよい。第2濃度Cf2は、上述したとおり、予測部10により予測されたCO2(二酸化炭素)濃度であって、供給部507および排出部509の少なくとも一方が現在の稼働状態から変化した場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度である。なお、閾値濃度Cthは、記憶部40に記憶されていてもよい。
提供部20は、判定部42により濃度Cfが閾値濃度Cth以上であると判定された場合、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度に関する警告情報を提供してよい。本例においては、提供部20は、判定部42により第2濃度Cf2が閾値濃度Cth以上であると判定された場合、当該警告情報を提供する。これにより、二酸化炭素濃度予測システム300のユーザは、第2濃度Cf2が閾値濃度Cth以上になり得ることを、時刻t2(図3~図6参照)において予め認知できる。
図7、図8および図10は、CO2(二酸化炭素)濃度に関する警告情報の提供の一例である。図9、図11および図12に示される例においても、表示部30にはCO2(二酸化炭素)濃度に関する警告情報が表示されてよい。図11に示される例においては、音声出力部32から、CO2(二酸化炭素)濃度に関する警告情報が出力されてよい。
内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度が閾値濃度Cth以上である場合、供給部507が外部気体503を内部空間508に供給するか、または、排出部509が内部気体504を内部空間508の外部に排出してよい。供給部507は、時刻t2(図3~図6参照)において外部気体503を内部空間508に供給することを開始してよい。排出部509は、時刻t2において内部気体504を内部空間508の外部に排出することを開始してよい。これにより、時刻tf(図3~図6参照)におけるCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cf)は、閾値濃度Cth未満になりやすくなる。
図25は、労務費用と換気量との関係の一例を示す概念図である。労務費用を、労務費用ExLとする。換気量を、換気量Vaとする。労務費用ExLとは、労務者の使用者が、当該労務者を労務に従事させた場合に発生する費用である。本例においては、労務費用ExLとは、生体90(図1参照)の使用者が、生体90を内部空間508(図1参照)における労務に従事させた場合に発生する費用である。本例においては、換気量Vaとは、外部気体503の内部空間508への供給量、および、内部気体504の内部空間508の外部への排出量の少なくとも一方を指す。なお、労務費用ExLは、人件費であってもよい。
労務費用ExLと換気量Vaとの関係は、下記式4にて表される。
ここで、C1およびC2は、正の定数である。式4にて表されるとおり、換気量Vaが減少するほど、労務費用ExLは増加しやすい。換気量Vaが増加するほど、労務費用ExLは定数C2に漸近する。
内部空間508(図1参照)のCO2(二酸化炭素)濃度が増加するほど、生体90(図1参照)は感染源512に感染しやすい。感染源512は、風邪のウイルス等であってよい。このため、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度が増加するほど、生体90の労働生産性は低下しやすい。このため、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度が増加するほど、生体90の労務費用ExLは増加しやすい。
予め定められた労務費用ExLの閾値を、閾値LCthとする。閾値LCthとは、使用者が許容可能な労務費用ExLの上限であってよい。閾値LCthは、使用者により定められてよい。図25において、閾値LCth以上の相関が太線で示されている。閾値LCthに対応する換気量Vaを、換気量Rとする。
記憶部40(図20または図24参照)は、内部空間508(図1参照)のCO2(二酸化炭素)濃度と、生体90(図1参照)の労務費用ExLとの相関を記憶していてよい。予測部10は、記憶部40に記憶された当該相関に基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度に対応する生体90の労務費用ExLを予測してよい。
予測部10により予測された生体90の労務費用ExLが閾値LCth以上である場合、供給部507が外部気体503を内部空間508に供給するか、または、排出部509が内部気体504を内部空間508の外部に排出してよい。供給部507が外部気体503を内部空間508に供給するか、または、排出部509が内部気体504を内部空間508の外部に排出するとは、図25に示される換気量Vaを換気量Rよりも大きくすることを指してよい。これにより、生体90の労務費用ExLは、閾値LCth未満になりやすくなる。
図26は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。二酸化炭素濃度予測システム300は、複数の端末200を備えてよい。本例においては、二酸化炭素濃度予測システム300は二つの端末200(端末200-1および端末200-2)を備える。本例においては、端末200が記憶部40を有する。本例においては、端末200が送信部51をさらに有する。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100は受信部53をさらに有する。本例は、これらの点で図24に示される二酸化炭素濃度予測システム300と異なる。
複数の端末200は、それぞれ提供部20および記憶部40を有してよい。本例においては、端末200-1が提供部20-1および記憶部40-1を有し、端末200-2が提供部20-2および記憶部40-2を有する。本例においては、提供部20-1は、制御部18-1、表示部30-1および音声出力部32-1を有する。本例においては、提供部20-2は、制御部18-2、表示部30-2および音声出力部32-2を有する。
記憶部40は、それぞれ閾値濃度Cthを記憶していてよい。本例において、記憶部40-1に記憶された閾値濃度Cthを閾値濃度Cth1し、記憶部40-2に記憶された閾値濃度Cthを閾値濃度Cth2とする。閾値濃度Cth1と閾値濃度Cth2とは、異なっていてよい。本例においては、閾値濃度Cthは、端末200ごとに予め定められている。
複数の端末200は、それぞれ送信部51を有してよい。本例においては、端末200-1が送信部51-1を有し、端末200-2が送信部51-2を有する。送信部51は、記憶部40に記憶された閾値濃度Cthを送信してよい。本例においては、送信部51-1は閾値濃度Cth1を送信し、送信部51-2は閾値濃度Cth2を送信する。
受信部53は、複数の端末200のそれぞれの送信部51により送信された閾値濃度Cthを受信する。本例においては、受信部53は、閾値濃度Cth1と閾値濃度Cth2とを受信する。
判定部42は、予測部10により予測された第2濃度Cf2と、複数の端末200におけるそれぞれの記憶部40に記憶された、それぞれの閾値濃度Cthとの大小関係を判定する。第2濃度Cf2は、上述したとおり、予測部10により予測されたCO2(二酸化炭素)濃度であって、供給部507および排出部509の少なくとも一方が現在の稼働状態から変化した場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度である。本例においては、判定部42は、予測部10により予測された第2濃度Cf2と閾値濃度Cth1とを比較する。本例においては、判定部42は、当該第2濃度Cf2と閾値濃度Cth2とを比較する。
判定部42により、一の端末200における記憶部40に記憶された閾値濃度Cthよりも第2濃度Cf2が大きいと判定された場合、一の端末200における提供部20は、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度に関する警告情報を提供してよい。一の端末200が端末200-1である場合、判定部42により、記憶部40-1に記憶された閾値濃度Cth1よりも第2濃度Cf2が大きいと判定された場合、提供部20-1は警告情報を提供する。
複数の端末200ごとの閾値濃度Cthは、複数の端末200のそれぞれのユーザにより定められてよい。これにより、端末200のユーザは、第2濃度Cf2が所望の閾値濃度Cthよりも大きい場合に、警告情報を提供できる。
図27は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測システム300の他の一例を示すブロック図である。本例においては、二酸化炭素濃度予測装置100は予測部10を備えず、端末200が予測部10を備える。本例は、係る点で図19に示される例と異なる。
送信部50は、CO2(二酸化炭素)センサ400により測定されたCO2(二酸化炭素)濃度、環境情報取得部180により取得された環境情報Ie、および、費用取得部70により取得された費用Exの少なくとも一つを、端末200に送信してよい。
図28は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測方法の一例を示すフローチャートである。二酸化炭素濃度予測方法は、予測段階S100および提供段階S102を備える。本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測方法を、図20に示される二酸化炭素濃度予測システム300を例に説明する。
予測段階S100は、予測部10が、予測対象500における内部空間508(図1参照)の現在のCO2(二酸化炭素)濃度と、予測対象500における環境情報Ieとに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測する段階である。現在のCO2(二酸化炭素)濃度とは、図3における時間T1の間のCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cp)を指してよい。環境情報Ieとは、生体90(図1参照)に係る情報であって、予測対象500において感染源512に感染するリスク度合いに影響を与え得る情報であってよい。環境情報Ieは、排出量Eco2(図1参照)の情報を含んでよい。
予測段階S100は、CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002、記憶段階S1004、環境情報取得段階S1006、予測段階S1008および予測終了判断段階S1010を有してよい。CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002は、CO2(二酸化炭素)センサ400が内部空間508におけるCO2(二酸化炭素)濃度を測定する段階である。記憶段階S1004は、記憶部40が、CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002において測定されたCO2(二酸化炭素)濃度を記憶する段階である。環境情報取得段階S1006は、環境情報取得部180が、予測対象500における環境情報Ieを取得する段階である。
予測段階S1008は、予測部10が、CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002において測定されたCO2(二酸化炭素)濃度と、環境情報取得段階S1006において取得された環境情報Ieとに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測する段階である。予測段階S1008は、予測部10が、記憶段階S1004において記憶されたCO2(二酸化炭素)濃度と、環境情報取得段階S1006において取得された環境情報Ieとに基づいて、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度を予測する段階であってもよい。予測段階S1008において予測されるCO2(二酸化炭素)濃度は、図3~図6に示される時刻t1以降、且つ、時刻t2までの時間における複数の時刻において測定された複数のCO2(二酸化炭素)濃度に基づいて予測されるCO2(二酸化炭素)濃度であってよい。時刻t2は、逐次更新されてよい。予測段階S1008において予測されるCO2(二酸化炭素)濃度は、時刻t2が更新されるに従って更新され続けてよい。
時刻t2は、時刻t1よりも後における予め定められた時刻まで更新され続けてよい。当該予め定められた時刻を、時刻t2eとする。時刻t2が時刻t2eに到達した場合、時刻t2の更新は、終了されてよい。
予測段階S1008は、予測部10が、第1濃度Cf1、第2濃度Cf2、および、CO2(二酸化炭素)濃度が第2濃度Cf2である場合の費用Exの少なくとも一つを予測する段階であってもよい。上述したとおり、第1濃度Cf1は供給部507および排出部509の現在の稼働状態におけるCO2(二酸化炭素)濃度であり、第2濃度Cf2は供給部507および排出部509の少なくとも一方が現在の稼働状態から変化した場合におけるCO2(二酸化炭素)濃度である。
予測終了判断段階S1010は、予測部10が、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度の予測を終了したかを判断する段階である。予測部10がCO2(二酸化炭素)濃度の予測を終了したかを判断するとは、予測部10が、時刻t2eに到達したかを判断する段階であってよい。予測部10が、CO2(二酸化炭素)濃度の予測を終了していない(時刻t2eに到達していない)と判断した場合、二酸化炭素濃度予測方法は、CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002に戻る。予測部10が、CO2(二酸化炭素)濃度の予測を終了した(時刻t2eに到達した)と判断した場合、二酸化炭素濃度予測方法は、提供段階S102に進む。
二酸化炭素濃度予測方法が提供段階S102に進んでいない場合(予測段階S100にある場合)、表示部30にはCO2(二酸化炭素)濃度の予測が計算中である旨が表示されてよい。表示部30には、例えば「CO2濃度予測中」または「再予測中」などが表示されてよい。
提供段階S102は、提供部20が、予測段階S100において予測されたCO2(二酸化炭素)濃度を提供する段階である。提供段階S102は、提供部20が、予測対象500における現在のCO2(二酸化炭素)濃度と、予測段階S100において予測されたCO2(二酸化炭素)濃度とを提供する段階であってもよい。予測段階S100において予測されたCO2(二酸化炭素)濃度は、図3~図6に示される時刻tfにおけるCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cf)であってよい。
提供段階S102は、制御部18が表示部30に、濃度Cpと濃度Cfとを表示させる段階であってよい。提供段階S102は、制御部18が音声出力部32に、濃度Cpと濃度Cfとを出力させる段階であってもよい。提供段階S102は、提供部20が、予測対象500における現在のCO2(二酸化炭素)濃度、第1濃度Cf1、第2濃度Cf2、および、CO2(二酸化炭素)濃度が第2濃度Cf2である場合の費用Exの少なくとも一つを提供する段階であってもよい。
図29は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測方法の他の一例を示すフローチャートである。本例においては、二酸化炭素濃度予測方法は、判定段階S104、警告段階S106および警告終了判定段階S108をさらに備える。本例の二酸化炭素濃度予測方法は、係る点で図28に示される二酸化炭素濃度予測方法と異なる。
判定段階S104は、判定部42が、予測段階S100において予測されたCO2(二酸化炭素)濃度(濃度Cf)と、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度の閾値である閾値濃度Cthとの大小関係を判定する段階である。判定段階S104において、濃度Cfが閾値濃度Cth以上であると判定された場合、二酸化炭素濃度予測方法は警告段階S106に進む。判定部42が、濃度Cfが閾値濃度Cth未満であると判定した場合、二酸化炭素濃度予測方法は、CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002に戻ってよい。
警告段階S106は、提供部20が、内部空間508のCO2(二酸化炭素)濃度に関する警告を提供する段階である。警告段階S106は、制御部18が表示部30に濃度Cfを表示させ、且つ、端末200を振動させる段階であってよい。警告段階S106は、制御部18が音声出力部32に濃度Cfを出力させる段階であってもよい。
警告終了判定段階S108は、判定部42が、警告段階S106における警告が終了したかを判断する段階である。警告終了判定段階S108において警告が終了していないと判断された場合、二酸化炭素濃度予測方法は、CO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002に戻ってよい。警告終了判定段階S108において警告が終了したと判断された場合、二酸化炭素濃度予測方法は、予測を終了する。
二酸化炭素濃度予測方法がCO2(二酸化炭素)濃度測定段階S1002に戻った場合、二酸化炭素濃度予測方法が予測段階S100、提供段階S102および判定段階S104のいずれの段階にある場合であっても、警告段階S106において提供された警告は提供され続けてよい。警告終了判定段階S108において警告が終了したと判断される場合とは、警告段階S106において予め定められた時間、警告が提供された場合であってよく、二酸化炭素濃度予測システム300の電源がオフにされた場合であってもよい。
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよい。本発明の様々な実施形態において、ブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。
特定の段階が、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実行されてよい。特定のセクションが、専用回路、プログラマブル回路またはプロセッサによって実装されてよい。当該プログラマブル回路および当該プロセッサは、コンピュータ可読命令と共に供給されてよい。当該コンピュータ可読命令は、コンピュータ可読媒体上に格納されてよい。
専用回路は、デジタルハードウェア回路およびアナログハードウェア回路の少なくとも一方を含んでよい。専用回路は、集積回路(IC)およびディスクリート回路の少なくとも一方を含んでもよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NORまたは他の論理操作のハードウェア回路を含んでよい。プログラマブル回路は、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでもよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。コンピュータ可読媒体が当該有形なデバイスを含むことにより、当該デバイスに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。
コンピュータ可読媒体は、例えば電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等であってよい。コンピュータ可読媒体は、より具体的には、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等であってよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、ソースコードおよびオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。当該ソースコードおよび当該オブジェクトコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてよい。オブジェクト指向プログラミング言語は、例えばSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等であってよい。手続型プログラミング言語は、例えば「C」プログラミング言語であってよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路は、図28または図29に示されるフローチャート、または、図2、図13、図15、図16、図19、図20、図24、図26または図27に示されるブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサは、例えばコンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等であってよい。
図30は、本発明の一つの実施形態に係る二酸化炭素濃度予測装置100または二酸化炭素濃度予測システム300が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の一例を示す図である。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る二酸化炭素濃度予測装置100または二酸化炭素濃度予測システム300に関連付けられる操作、または、二酸化炭素濃度予測装置100または二酸化炭素濃度予測システム300の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、またはコンピュータ2200に、本発明の二酸化炭素濃度予測方法に係る各段階(図28または図29参照)を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ2200に本明細書に記載されたフローチャート(図28または図29)およびブロック図(図2、図13、図15、図16、図19、図20、図24、図26または図27)におけるブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
本発明の一つの実施形態に係るコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218を含む。CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216およびディスプレイデバイス2218は、ホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200は、通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等の入出力ユニットをさらに含む。通信インターフェース2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226およびICカードドライブ等は、入出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータは、ROM2230およびキーボード2242等のレガシの入出力ユニットをさらに含む。ROM2230およびキーボード2242等は、入出力チップ2240を介して入出力コントローラ2220に接続されている。
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作することにより、各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはRAM2214の中に、CPU2212によって生成されたイメージデータを取得することにより、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
通信インターフェース2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、読み取ったプログラムまたはデータを、RAM2214を介してハードディスクドライブ2224に提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取るか、または、プログラムおよびデータをICカードに書き込む。
ROM2230は、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、または、コンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ2240は、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ2220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い、情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにしてよい。CPU2212は、RAM2214上のデータに対し、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理されてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示に記載された、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索または置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は、結果をRAM2214に対しライトバックしてよい。
CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、第2の属性値を読み取ることにより、予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上述したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能である。プログラムは、当該記録媒体によりコンピュータ2200に提供されてよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。