JP3232288U - 二酸化炭素濃度モニタ - Google Patents

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Abstract

【課題】学校の教室や会議室あるいはオフィスなどのような広い部屋において、二酸化炭素濃度が換気を行う必要のあるレベルに達していることを全ての在室者に対して確実に伝えることが可能な二酸化炭素濃度モニタを提供する。【解決手段】本考案の二酸化炭素濃度モニタ1は、略円柱状をなし、天板2a、ライトガイド板2b、保持板2c、本体2d及び底板2eによって構成されるケーシング2と、このケーシング2に内蔵されたマイコン3、発光部及び測定部並びにマイコン3に接続されるケーブル6及びマイコン3に内蔵されたバッテリを備えている。マイコン3は平面視略矩形状をなし、LCD(液晶ディスプレイ)3a及び3つのデータ表示ボタン3b〜3dが正面に設けられるとともに、ケーブル6の差し込み口3e及び電源ボタン3fが側面に設けられており、背面には発光部及び測定部の信号線の差し込み口が設けられている。【選択図】図1

Description

本考案は、室内の二酸化炭素濃度を測定して表示する二酸化炭素濃度モニタに係り、特に換気のタイミングを視覚的に報知する機能を備えた二酸化炭素濃度モニタに関する。
新型コロナウィルスの感染を防ぐには、三密と呼ばれる密閉、密集及び密接の状態を避けることが必要である。そして、この三密のうち、密閉状態を避けるためには、一人当たり毎時30mの換気を行うことが有効とされているが、これは二酸化炭素濃度を1,000ppm以下に保つことに相当する。通常、飲食店や大学等の講義室には強制的に換気を行う機器が設置されている。しかしながら、想定された人数を超える来店や来室があった場合、又は機器が故障している場合には、換気が不十分となってしまう。したがって、近年では、換気が十分に行われているか否かを監視するだけでなく、二酸化炭素濃度の測定結果を表示するとともに、換気が不十分な場合には、周囲の人に換気を促す機能を有する装置が開発されている。
二酸化炭素濃度の測定結果に基づいて警報を発する技術に関しては、既に幾つかの発明や考案が開示されている。
例えば、特許文献1には「二酸化炭素濃度報知装置」という名称で、閉空間内の二酸化炭素濃度が高くなった場合に、その閉空間内に居る人に換気を促す装置に関する発明が記載されている。
特許文献1に記載された発明は、COセンサとモニタを備えており、COセンサによって測定された二酸化炭素の濃度値が所定の値を超えている場合に、モニタの表示画面に二酸化炭素の濃度値に加えて換気の必要性を示す換気マークを表示する構造となっている。
このような構造によれば、乗用車の運転者や乗員が換気を促されることを認識して、窓を開けるなどして車室内の空気を入れ換えて二酸化炭素の濃度を下げるよう行動することから、二酸化炭素濃度の上昇による運転者の眠気や集中力の低下が防止される。
また、特許文献2には「警報装置」という名称で、車両に搭載されて用いられる装置に関する発明が記載されている。
特許文献2に記載された発明は、COセンサによって検出された二酸化炭素の濃度が閾値を超えた場合に、ブザー、スピーカ、点灯ランプ等を有する警報部から換気催促警報を出力する構造となっている。
このような構造の警報装置においては、車室内の二酸化炭素濃度の上昇に伴う運転者の体調の変化を防止することにより、居眠り運転の発生を防ぐことができる。
さらに、特許文献3には「ガス警報装置」という名称で、騒音の多い作業現場などにおいて作業者に対して有毒ガスの濃度が危険な水準に達する前に注意を促す警報を確実に伝えることができる警報装置に関する発明が記載されている。
特許文献3に記載された発明は、1乃至複数のLEDによって構成された発光装置とガス検出装置を備えており、帽子やヘルメットなどの目庇に装着して使用される構造となっている。
このような構造のガス警報装置においては、目庇に床面を向くように取り付けられた警報面から発光装置の警報光が放出されるため、その警報光を作業者が視認することができる。
特許文献4には「可搬型ガス検出装置」という名称で、二酸化炭素に限らず、水素、酸素、一酸化炭素、プロパン、ブタン及びメタンなどのガスの雰囲気中の濃度を測定する装置に関する発明が記載されている。
特許文献4に記載された発明は、電源を内蔵し、軽量で持ち運びが容易であって、二酸化炭素などのガスを検出するガス検出素子と、このガス検出素子によって検出されたガス濃度が閾値を超えたときに、音、光、振動などによって使用者に警告する警告部と、ガス濃度の時系列変化を表示するディスプレイを備えた構造となっている。
このような構造によれば、ガス漏れの可能性のある箇所の周辺を移動させた場合でも、測定値の時系列変化を明確に把握することができる。
特許文献5には「可搬型ガス検知器」という名称で、地下の工事現場や坑道、その他の人が立ち入る場所や作業領域などにおいて、その空気中に一酸化炭素ガスや硫化水素ガスなどの危険性ガスが含有される場合や、空気中の酸素ガス濃度が低下しているおそれがある場合に使用されるガス検知器に関する発明が記載されている。
特許文献5に記載された発明は、平板状のメイン基板と、このメイン基板の長手方向の一端側にまとめられて配置されたガスセンサを含むガス検知動作に係る機能部材からなる基板アセンブリと、ケーシング本体及びトップカバーからなり、基板アセンブリが内部に配設されたケーシングと、を備え、ケーシング本体が、互いに内部空間が連通するとともに、内部に基板アセンブリの一端側が収容される有底の第1筒状部及びこの第1筒状部を画成する底壁部の外面に連続して第1筒状部の軸方向外方に延びる扁平な第2筒状部を有し、接合部のない一体物からなり、基板アセンブリが、メイン基板の他端側が第2筒状部の内部に挿入されてメイン基板の他端部が第2筒状部に内挿されてメイン基板の他端部が第2筒状部内に設けられた基板保持部に挟持された構造となっている。
このような構造の可搬型ガス検知器によれば、初期の防爆性及び防水性が得られるとともに、メンテナンスを容易に行うことが可能である。
特許文献6には「車室内空気状態報知装置」という名称で、乗用車等の車両において、車室内の空気の汚染状態を検出して報知する装置に関する発明が記載されている。
特許文献6に記載された発明は、二酸化炭素濃度を検出するガスセンサと、このガスセンサの検出値が予め設定された所定レベルに達したとき、マップランプの白色系の光とは異なった赤色系の光で点灯する表示ランプを備えた構造となっている。
このような構造によれば、運転者以外の乗員は車室内の空気状態を適切に認識できることから、窓を開けるなどして車室内の空気の汚染をただちに解消することができる。
特許文献7には「換気装置」という名称で、室内の換気を行う装置に関する発明が記載されている。
特許文献7に記載された発明は、二酸化炭素濃度センサ、室内温度センサ、室外温度センサ、室外湿度センサ及び不快指数算出部を備え、二酸化炭素濃度の検出値に応じてダンパ等を制御するとともに、温度と湿度の検出値に基づいて不快指数算出部が算出した室外空気の不快指数に応じて運転モードを切り換える構造となっている。
このような構造によれば、室外空気の不快指数に応じて快適運転モードと省エネルギー運転モードが切り換わるため、ユーザの快適性が損なわれることなく、省エネルギー性が向上する。
特開2017−117411号公報 特開2015−18517号公報 特開2014−225090号公報 特開2014−35300号公報 特開2013−125320号公報 特開2008−132814号公報 特許第5741723号公報
特許文献1、特許文献2及び特許文献6に記載された発明は、自動車等の車室内における二酸化炭素濃度が予め定められた値を超えており、換気を行う必要があるという情報を少なくとも運転者に伝えることを目的とするものであることから、複数の人がいろいろな方向から視認できる構造となっていない。そのため、学校の教室や会議室などのように複数の人間が居る広い部屋に設置した場合、座る場所によってはモニタに表示された換気マークを確認することができないという課題があった。
また、特許文献3に記載された「ガス警報装置」は、当該装置を備えた帽子やヘルメットを装着している作業者にのみ上記警報が伝わる構造となっており、他の作業者には上記警報を伝えることができないという課題があった。
さらに、特許文献4及び特許文献5に記載された発明は、小型で持ち運びが容易な構造であるため、所望の箇所におけるガスの濃度を検出できるものの、警告部やディスプレイあるいは警報報知機構も小型であるため、学校の教室や会議室などのような広い部屋に設置した場合には、検出されたガスの濃度に関する情報を一部の人間にしか伝えることができないという課題があった。
そして、特許文献7に記載された発明は、検出された二酸化炭素濃度の値に応じて換気を行う構造となっているものの、換気を行う必要があることを周囲の人に伝える構造となっていないため、会議室などに設置して在室者に換気を促すという目的には使用できないという課題があった。
本考案は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、学校の教室や会議室あるいはオフィスなどのような広い部屋において、二酸化炭素濃度が換気を行う必要のあるレベルに達していることを全ての在室者に対して確実に伝えることが可能な二酸化炭素濃度モニタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の考案は、室内に設置された状態で使用される二酸化炭素濃度モニタであって、二酸化炭素濃度を測定するCOセンサを有する測定部と、円形に配置された複数の光源を有し、円の中心から放射状に光を発する発光部と、二酸化炭素濃度の測定値に基づいて発光部の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、予め定められた値を二酸化炭素濃度の測定値が超えている場合に発光部の発光色を変化させて在室者に換気を促すことを特徴とするものである。
第1の考案においては、発光部が発する光が同一平面内のあらゆる方向へ進行するという作用を有する。
第2の考案は、第1の考案において、制御部は、予め定められた値を二酸化炭素濃度の測定値が超えている場合に発光部の発光色を変化させる代わりに、発光部を点灯又は点滅させることによって在室者に換気を促すことを特徴とするものである。
発光部の発光色を変化させる代わりに発光部を点灯させるというのは消灯の状態から点灯させることを意味し、発光部の発光色を変化させる代わりに発光部を点滅させるというのは点灯している状態から同じ発光色で点滅させることを意味する。
第2の考案においては、第1の考案の作用が同様に発揮される。
第3の考案は、第1の考案又は第2の考案において、測定部によって測定された結果を表示する表示部を備えるとともに、測定部は室内の気温を測定する温度センサを有し、表示部は、制御部の指示に従って温度センサによって測定された室内の気温を表示することを特徴とするものである。
第3の考案においては、第1の考案又は第2の考案の作用に加え、室内の気温が表示部に表示されることから、室内の気温も在室者が換気を行うタイミングを決める際の判断材料になり得るという作用を有する。
第4の考案は、第3の考案において、測定部は室内の湿度を測定する湿度センサを有し、表示部は、制御部の指示に従って湿度センサによって測定された室内の湿度を表示することを特徴とするものである。
第4の考案においては、第3の考案の作用に加え、室内の湿度が表示部に表示されることから、室内の湿度も在室者が換気を行うタイミングを決める際の判断材料になり得るという作用を有する。
第5の考案は、第4の考案において、制御部の指示に従って室内の気温及び湿度に基づいて不快指数を算出する第1の演算部を備え、表示部は、第1の演算部によって算出された不快指数を制御部の指示に従って表示することを特徴とするものである。なお、上述の第1の演算部は、本考案の実施の形態として記載されている演算部17の上位概念に相当する。
第5の考案においては、第4の考案の作用に加え、室内の不快指数が表示部に表示されていることから、室内の不快指数も在室者が換気を行うタイミングを決める際の判断材料になり得るという作用を有する。
第6の考案は、第4の考案又は第5の考案において、二酸化炭素濃度の測定値がその測定時刻に関連付けられた状態で時系列に格納されるメモリと、メモリから測定時刻とともに読み出された二酸化炭素濃度の測定値の時系列データに基づいて二酸化炭素濃度の予測値を計算するとともに、予測値が予め所望に定める数値に達する時刻を算出する第2の演算部と、を備え、制御部は、第2の演算部によって算出された時刻の所望の時間前に換気を開始するタイミング又は換気を終了するタイミングを在室者に報知することを特徴とするものである。なお、上述の第2の演算部は、本考案の実施の形態として記載されている演算部17の上位概念に相当する。
第6の考案においては、第4の考案又は第5の考案の作用に加え、換気を開始すべき時刻が前もって在室者に伝えられるという作用を有する。なお、報知とは、点灯や点滅を含む発光等の視覚による知らせ、ブザーや電子音等の聴覚による知らせのいずれも含む概念である。
第7の考案は、第3の考案乃至第6の考案のいずれかにおいて、表示部は、制御部の指示に従って室内の二酸化炭素濃度の時間的な変化を表すグラフを表示することを特徴とするものである。
第7の考案においては、第3の考案乃至第6の考案のいずれかの作用に加え、窓やドアの開け方などの換気の仕方のレベルを変えることによって二酸化炭素濃度が受ける影響が二酸化炭素濃度の時間的な変化を表すグラフを通して視覚的に表されるという作用を有する。
円形に配置された複数のLEDからなる環状光源が水平面と略平行をなすように設置された状態で発光部の発光色が変化すると、発光部が発する光が同一水平面内のあらゆる方向へ進行する結果、換気を行う必要があることを示す発光部の点灯状態が全ての在室者によって容易に視認される。したがって、第1の考案によれば、学校の教室や会議室あるいはオフィスなどのような広い部屋において、二酸化炭素濃度が換気を行う必要のあるレベルに達していることを全ての在室者に対して確実に伝えることができる。
第2の考案によれば、第1の考案の効果が同様に発揮される。
第3の考案では、室内の気温が適正な範囲内から外れる可能性がある場合には、二酸化炭素濃度が第1の基準値(例えば、1,000ppm)や第2の基準値(例えば、1,500ppm)を超えていてもすぐには換気を行わずに、室内の気温が適正な範囲内に入るまで窓やドアなどを開けないようにして換気のタイミングを遅らせたり、室内の気温を適正な範囲内に維持するために二酸化炭素濃度に関わりなく換気を行ったりするという選択肢もある。したがって、第3の考案によれば、第1の考案又は第2の考案の効果に加え、表示部に表示された室内の気温に基づいて、健康状態に対する影響が少なくなるようなタイミングを在室者自身が判断して換気を行うことができるという効果を奏する。
室内の湿度は40%〜70%以内であることが望ましく、その範囲内にない場合には、室内環境や人体に対して悪影響が出ることが知られている。そのため、二酸化炭素濃度が第1の基準値(例えば、1,000ppm)や第2の基準値(例えば、1,500ppm)を超えていても室内の湿度が適正な範囲内から外れる可能性がある場合には、すぐには換気を行わずに、換気のタイミングを遅らせたり、室内の湿度を適正な範囲内に維持するために二酸化炭素濃度に関わりなく換気を行ったりするという選択肢もある。したがって、第4の考案によれば、第3の考案の効果に加え、表示部に表示された室内の湿度に基づいて、健康状態や室内環境に対する影響が少なくなるようなタイミングを在室者自身が判断して換気を行うことができるという効果を奏する。
在室者の作業効率を高めるためには、室内の気温や湿度だけでなく、不快指数が適正な範囲内に入るように換気を行うことが必要である。二酸化炭素濃度が第1の基準値(例えば、1,000ppm)や第2の基準値(例えば、1,500ppm)を超えていても不快指数が適正な範囲内から外れる可能性がある場合には、すぐには換気を行わずに、換気のタイミングを遅らせたり、不快指数を適正な範囲内に維持するために二酸化炭素濃度に関わりなく換気を行ったりするという選択肢もある。第5の考案によれば、第4の考案の効果に加え、作業効率が高まるようなタイミングを表示部に表示された不快指数に基づいて作業者自身が判断して換気を行うことができるという効果を奏する。
第6の考案によれば、第4の考案又は第5の考案の効果に加え、在室者が換気を開始すべき時刻又は終了すべき時刻を事前に把握できるため、適切なタイミングで確実に換気を開始したり、終了したりすることができるという効果を奏する。
第7の考案によれば、第3の考案乃至第6の考案の効果に加え、窓やドアの開け方などの換気の仕方のレベルを変えることによって二酸化炭素濃度が受ける影響を在室者が容易に把握できるため、換気の仕方のレベルの適正化を図ることができるという効果を奏する。
(a)及び(b)は本考案の実施の形態に係る二酸化炭素濃度モニタ及びそれに内蔵されるマイコンの外観斜視図である。 図1(a)の二酸化炭素濃度モニタのケーシングが分解された状態を表した図である。 (a)は発光部が保持板に設置された状態を示した斜視図であり、(b)はライトガイド板及び発光部の側面図である。 本考案の実施の形態に係る二酸化炭素濃度モニタの構成を示すブロック図である。 (a)乃至(c)は表示部のLCDに表示される画面の一例を示した図である。 (a)及び(b)は本考案の二酸化炭素濃度モニタを用いて二酸化炭素濃度を測定した結果を示すグラフである。
本考案の二酸化炭素濃度モニタの構造とそれに伴って発揮される作用及び効果について図1乃至図6を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の説明では、本考案の二酸化炭素濃度モニタが底板を下にして会議室などの机の上に設置される状態を想定して、「上面」や「上端縁」あるいは「下端縁」などの表現を用いている。ただし、本考案の二酸化炭素濃度モニタは、このような設置状態に限定されるものではなく、例えば、底板を上にした状態で天井などに設置することもできる。
図1(a)及び図1(b)はそれぞれ本考案の実施の形態に係る二酸化炭素濃度モニタ及びそれに内蔵されるマイコンの外観を表しており、図2は図1(a)に示した二酸化炭素濃度モニタのケーシングが分解された状態を表している。また、図3(a)は発光部が保持板に設置された状態を示した斜視図であり、図3(b)はライトガイド板及び発光部の側面図である。
図1(a)に示すように、本考案の二酸化炭素濃度モニタ1は、略円柱状をなし、天板2a、ライトガイド板2b、保持板2c、本体2d及び底板2eによって構成されるケーシング2と、このケーシング2に内蔵されたマイコン3、図4を参照しながら後述する発光部23及び測定部5並びにマイコン3に接続されるケーブル6及びマイコン3に内蔵されたバッテリ(図示せず)を備えている。
図1(b)に示すように、マイコン3は平面視略矩形状をなしており、LCD(液晶ディスプレイ)3a及び3つのデータ表示ボタン3b〜3dが正面に設けられるとともに、ケーブル6の差し込み口3e及び電源ボタン3fが側面に設けられている。さらに、マイコン3の背面には、発光部23(図4参照)及び測定部5(図4参照)の信号線の差し込み口(図示せず)が設けられている。
図2に示すように、アクリル樹脂製の円板からなる天板2a、ライトガイド板2b及び底板2e並びにABS樹脂製の円板からなる保持板2cの直径はすべて等しい。そして、ABS樹脂によって形成され、正面と背面にそれぞれ開口部7a、7bが設けられるとともに、後述する開口部7cが側面に設けられた中空構造の円柱からなる本体2dは平面視した場合の輪郭線が上記円板の直径と等しい。
天板2a、ライトガイド板2b及び保持板2cには、本体2dの上面に設けられた一対のネジ孔8a、8aに螺入されるネジ8d(図1(a)参照)を挿通可能に一対のネジ挿通孔8b、8bがそれぞれ設けられている。すなわち、天板2a、ライトガイド板2b及び保持板2cはネジ8dを用いて本体2dに共締めされる構造となっている。また、底板2eには、本体2dの下面に設けられた一対のネジ孔(図示せず)に螺入されるネジ(図示せず)を挿通可能に一対のネジ挿通孔8c、8cが設けられている。
ライトガイド板2bの中央には、中心軸に垂直な平面による断面の輪郭線が円形をなす円形開口部9が同軸上に設けられている。なお、円形開口部9の内周面9aは擂鉢状をなしており、上記輪郭線は直径が上端縁から下端縁へ向かって暫時小さくなるように形成されている。
保持板2cの中央には、所定の幅を有する環状凹部10が同軸上に設けられている。また、本体2dの内面には、マイコン3及び測定部5を固定するための凹部12a、12bが設けられており、マイコン3のLCD3a及び測定部5は開口部7a、7bから露出した状態で本体2dの凹部12a、12bにそれぞれ設置されている。さらに、本体2dの側面には、マイコン3の差し込み口3eに差し込まれるケーブル6を通すとともにマイコン3の電源ボタン3fを操作するために開口部7cが設けられている。そして、底板2eには、各種のケーブル(図示せず)を通すための開口部13が設けられている。
図3(a)に示すように、円周方向へそれぞれ所望の間隔をあけて円形に配置された複数のLEDからなる環状光源4aがドーナツ円板4bの片面に取り付けられている。ドーナツ円板4bの中央には円形開口部14が設けられており、保持板2cの環状凹部10(図2参照)は、外周縁の内径がドーナツ円板4bの外径よりも大きく、内周縁の外径が円形開口部14の内径よりも小さくなるように形成されている。すなわち、環状凹部10はドーナツ円板4bを内部に設置可能な構造となっている。また、保持板2cは、環状凹部10よりも内側の部分に環状光源4aとマイコン3を接続する信号線(図示せず)を通すための切欠き11a(図2参照)が形成されており、環状凹部10の底面10a(図2参照)の一部には測定部5を固定するための切欠き11bが形成されている。
図3(b)に示すように、円周方向へそれぞれ所望の間隔をあけて円形に配置された複数の光源(LED)からなる環状光源4aがドーナツ円板4bの片面に取り付けられている。なお、環状光源4aは、内径がドーナツ円板4bの内径よりも大きく、外径がドーナツ円板4bの外径よりも小さく形成されており、発光部23は側面視段付き状をなしている。
環状光源4aは発光面と逆側の面がドーナツ円板4bに取り付けられているため、環状光源4aが発した光は、ドーナツ円板4bに対して垂直な方向に進行してライトガイド板2bの内部に侵入する。そして、前述したようにライトガイド板2bは円形開口部9の内周面9aが擂鉢状をなしていることから、ライトガイド板2bの内部に侵入した上述の光は図3(b)に矢印で示したように円形開口部9の内周面9aで反射した後、ライトガイド板2bの中心軸を中心として放射状に進行する。すなわち、環状光源4a及びライトガイド板2bは、環状光源4aの内周面又はライトガイド板2bを平面視した場合にそれらの輪郭線が形成する円の中心から放射状に光を発する発光部23を構成している。なお、環状光源4aを複数の光源(LED)の発光面が環状光源4aの外周面を形成するように配置された構造とすることもできる。この場合、環状光源4aはライトガイド板2bを用いずとも単独で上記円の中心から放射状に光を発する発光部23として機能する。
図4は二酸化炭素濃度モニタ1の構成を示すブロック図であり、図5(a)乃至図5(c)は表示部15のLCD3aに表示される画面の一例を示した図である。なお、図1乃至図3を用いて既に説明した構成要素については、同一の符号を付すことにより適宜その説明を省略する。
図4に示すように、マイコン3は、LCD3aを備えた表示部15並びにデータ表示ボタン3b〜3d及び電源ボタン3fからなる入力部16に加え、演算部17、制御部18及びメモリ19によって構成されており、測定部5はCOセンサ20、温度センサ21及び湿度センサ22によって構成されている。
マイコン3の電源ボタン3fが押されると、表示部15、演算部17及び制御部18はバッテリ(図示せず)から電力が供給されて稼働状態になり、信号線を介してマイコン3に接続された測定部5も稼働状態になるとともに、発光部23の環状光源4aが緑色(第1の発光色)に点灯する。そして、測定部5ではCOセンサ20、温度センサ21及び湿度センサ22がそれぞれ二酸化炭素濃度、気温及び湿度の測定を開始し、それらの測定値r〜rを電気信号に変換して逐次、制御部18へ送る。測定部5から測定値r〜rを受けとった制御部18は書き込み指令信号Dと測定値r〜rをメモリ19に送る。そして、書き込み指令信号Dを受け取ったメモリ19は測定値r〜rをそれらが測定された時刻にそれぞれ関連付けた状態で時系列に記憶領域へ格納する。このとき、二酸化炭素濃度の測定値rが第1の基準値(例えば、1,000ppm)を超えていると、制御部18は注意信号Aを発光部23に送る。その結果、発光部23では注意信号Aに従って環状光源4aの色が緑色(第1の発光色)から黄色(第2の発光色)に変化する。この状態で二酸化炭素濃度の測定値rが第2の基準値(例えば、1,500ppm)を超えると、制御部18は注意信号Aを発光部23に送る。その結果、、発光部23では注意信号Aに従って環状光源4aの色が黄色(第2の発光色)から赤色(第3の発光色)に変化する。なお、第1の発光色乃至第3の発光色は、それぞれ緑色、黄色及び赤色に限定されるものではなく、第1の基準値及び第2の基準値についても1,000ppmや1,500ppmに限定されるものではない。すなわち、これらの発光色及び基準値は適宜変更可能である。
マイコン3のデータ表示ボタン3bが押されると、表示信号Bが入力部16から制御部18に送られる。表示信号Bを受けとった制御部18は測定部5から送られてきた測定値r〜rとともに表示信号Bを表示部15に送る。このとき、二酸化炭素濃度の測定値rが所定の値(第1の基準値又は第2の基準値)を超えていると、制御部18は表示信号Bに加えて注意信号Aを表示部15に送る。その結果、表示信号A及び表示信号Bに従って、表示部15は測定部5において検出された二酸化炭素濃度、気温及び湿度とともに「換気不足 窓開け換気が必要」という文言をLCD3aに表示する(図5(a)参照)。なお、表示部15が制御部18から注意信号Aを受け取っていない場合、この文言は表示されない。
マイコン3のデータ表示ボタン3cが押された場合、表示信号Bが入力部16から制御部18に送られる。表示信号Bを受けとった制御部18は演算指令信号Dと測定部5から送られてきた測定値r、rを演算部17に送る。演算指令信号Dを受け取った演算部17は次の式に基づいて不快指数DIを算出し、その結果を計算値rとして制御部18に送る。
Figure 0003232288
演算部17から不快指数DIの計算値rを受け取った制御部18は表示信号Bと計算値rを測定部5から送られてきた測定値r〜rとともに表示部15に送る。測定値r〜r及び計算値r並びに表示信号Bを受け取った表示部15は測定部5によって検出された二酸化炭素濃度、気温及び湿度並びに演算部17によって算出された不快指数DIをLCD3aに表示する(図5(b)参照)。
一方、マイコン3のデータ表示ボタン3dが押された場合、表示信号Bが入力部16から制御部18に送られる。表示信号Bを受けとった制御部18は読み出し指令信号Dをメモリ19に送る。この読み出し指令信号Dを受け取ったメモリ19は測定時刻に関連付けられた状態で記憶領域に格納されている複数の測定値rを時系列に沿って読み出した後、制御部18に送る。メモリ19から測定値rの時系列データを受け取った制御部18は表示信号Bを測定値rの時系列データとともに表示部15に送る。表示部15は表示信号Bに従って測定値rの時系列データを二酸化炭素濃度の時間的な変化を表すグラフとしてLCD3aに表示する(図5(c)参照)。
マイコン3の電源ボタン3fが再び押されると、バッテリ(図示せず)からの表示部15、演算部17及び制御部18への電力の供給が停止する。その結果、測定部5ではCOセンサ20、温度センサ21及び湿度センサ22がそれぞれ二酸化炭素濃度、気温及び湿度の測定を終了し、発光部23は消灯する。
上記構造の二酸化炭素濃度モニタ1は、円形に配置された複数の光源(LED)からなる環状光源4aが水平面と略平行をなすように設置された状態で発光部23が点灯すると、発光部23の発する光が同一水平面内のあらゆる方向へ進行するという作用を有する。この場合、在室者の席がパーティションで仕切られているようなオフィスであっても、底板2eを上にした状態で天井などに設置すれば、換気を行う必要がある場合に発光色が変化するという発光部23の点灯状態があらゆる方向から容易に視認可能となる。したがって、二酸化炭素濃度モニタ1によれば、学校の教室や会議室あるいはオフィスなどのような広い部屋において、二酸化炭素濃度が換気を行う必要のあるレベルに達していることを全ての在室者に対して確実に伝えることができる。
なお、二酸化炭素濃度モニタ1では、換気を行う必要がある場合に制御部18が発光部23の発光色を変化させる構造となっているが、電源ボタン3fを押してマイコン3が稼働状態になった段階では発光部23を点灯状態にはせず、かつ、二酸化炭素濃度の測定値rが所定の値(第1の基準値又は第2の基準値)を超えた場合に制御部18が発光部23の発光色を変化させる代わりに、それまで点灯していなかった発光部23を点灯させることで在室者に換気を促す構造とすることもできる。また、発光部23の発光色を変化させたり、発光部23を点灯させたりする代わりに、環状光源4aの発する光を点滅させてもよい。その際には点滅の発光色を同一としても良いし、変化させてもよい。また、点滅は、あたかもライトガイド板2bの外周面に沿って移動しているかのように、環状光源4aを構成するLEDについて、点灯状態と消灯状態を一定の周期で切り換えるとともに、点灯状態にあるLEDの位置を円周方向へ沿って順次、変えていくようにしても良い。すなわち、点滅の周期の長短や各LED間の発光周期のズレがあってもよい。このような構造であっても、上述の二酸化炭素濃度モニタ1の作用及び効果は同様に発揮される。
室内の湿度が40%未満の場合、口腔粘膜が乾燥したり、インフルエンザウィルスの生存率が高くなったりするなどの弊害があり、室内の湿度が70%を超える場合には、汗の蒸散が妨げられることで不快感が生じ、また、カビやダニの生育が早いという弊害がある。すなわち、室内の湿度は40%〜70%以内であることが望ましく、その範囲内にない場合には、室内環境や人体に対して悪影響が出ることが知られている。
また、室内の気温が高くても湿度が低いと、在室者は不快に感じる場合が少ないが、逆に室内の気温が低くても湿度が高いと、在室者は不快に感じる場合が多い。したがって、在室者の作業効率を高めるためには、室内の気温や湿度だけでなく、不快指数が適正な範囲内に入るように換気を行うことが必要である。これに対し、二酸化炭素濃度モニタ1では、室内の気温、湿度及び不快指数DIが表示部15に表示される構造となっている。そのため、室内の気温、湿度及び不快指数DIが適正な範囲から大きく外れる可能性がある場合には、二酸化炭素濃度が第1の基準値や第2の基準値を超えていてもすぐには換気を行わずに、室内の気温、湿度及び不快指数DIのうちの少なくともいずれか1つが適正な範囲内に入るまで窓やドアなどを開けないようにして換気のタイミングを遅らせる、あるいは、室内の気温等を適正な範囲内に維持するために二酸化炭素濃度に関わりなく換気を行うという選択肢もある。そして、そのような選択肢のある二酸化炭素濃度モニタ1では、健康状態や室内環境に対する影響が少ないタイミングや作業効率が高まるようなタイミングを在室者自身が判断して換気を行うことが可能である。
さらに、二酸化炭素濃度モニタ1においては、窓やドアの開け方などの換気の仕方のレベルを変えることによって室内の二酸化炭素濃度が受ける影響が表示部15に表示された二酸化炭素濃度の時間的な変化を表すグラフを通して視覚的に表される。したがって、二酸化炭素濃度モニタ1によれば、表示部15に表示された二酸化炭素濃度の時間的な変化を表すグラフに基づいて、窓やドアの開け方などの換気の仕方のレベルの適正化を図ることが可能である。
図6(a)及び図6(b)は二酸化炭素濃度モニタ1を大学の教室に設置して表1に示す条件で二酸化炭素濃度を測定した結果を示している。ただし、図6(a)及び図6(b)に示したグラフは、それぞれ表1に記載された実験1及び実験2に対応している。
なお、教室の4隅と中央及び教壇の前の6箇所において、ほぼ同様の結果が得られたため、図6(a)及び図6(b)では教室の中央における測定結果のみを示している。また、実験1では、二酸化炭素濃度の最大値が1,000ppmを下回っていたため、全熱交換器による機械換気のみを行った。一方、実験2では、授業を開始して30分経過した時点で二酸化炭素濃度が1,000ppmを超えたため、全熱交換器による機械換気のみでは換気が不十分であると判断して、窓を10cm開けるとともにドアを全開にして自然換気を行った。さらに、実験2を行った教室は建物中央部が吹き抜け構造となっており、屋上の窓を開けることにより自然換気を行うことが可能であったため、最初の授業は屋上の窓を閉めた状態で行い、次の授業は屋上の窓を開けた状態で行った。
Figure 0003232288
図6(a)を見ると、実験1を行った教室では機械換気のみで必要換気量が確保されていることが分かる。また、図6(b)を見ると、実験2を行った教室では機械換気のみでは必要換気量が確保されていないものの、窓とドアを開けることにより二酸化炭素濃度が急激に低下すること、及び屋上窓を開けることにより二酸化炭素濃度のレベルが全体的に下がることが分かる。
図6(a)及び図6(b)では、教室の広さや構造、在室者数及び全熱交換器の設置場所が異なるため、二酸化炭素濃度の変化するパターンが相違しているが、図6(b)を見ると、教室と在室者が同じであれば、窓とドアを閉めている場合及びそれらを開けている場合に二酸化炭素濃度がそれぞれほぼ同じパターンで変化していることが分かる。したがって、二酸化炭素濃度の測定値の時系列データを用いれば、自然換気の前後における二酸化炭素濃度の値を予測することが可能であると考えられる。
授業を開始してからt(h)経過した時点の室内の二酸化炭素濃度x(ppm)は、以下の式で表される。ただし、室内の二酸化炭素濃度の初期値及び気体の全体積をそれぞれx(ppm)及びV(m)、室外の二酸化炭素濃度をxout(ppm)、機械換気及び自然換気によって入れ替わる気体の体積をそれぞれv(m/h)及びv(m/h)、在室者数及び在室者が呼出する1人当たりの二酸化炭素量をそれぞれn(人)及びv(m/h)とする。また、式(2)は機械換気のみを行った場合に対応し、式(3)は授業を開始してからt(h)経過した時点の二酸化炭素濃度をx(ppm)とするとともに、その時点で機械換気に加えて自然換気を行った場合に対応する。
Figure 0003232288
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式(2)及び式(3)より、授業を開始してからt(h)経過するまで及びt(h)経過後は、二酸化炭素濃度が直線的に変化することが分かる。この傾向は、自然換気を必要とする図6(b)の場合に顕著に表れている。すなわち、 図6(b)を見ると、授業を開始してから30分を経過するまでは室内の二酸化炭素濃度がほぼ直線的に変化している。
したがって、この部分を1次式で近似した場合の傾きを、機械換気のみを行い、自然換気を行わない場合における二酸化炭素濃度の単位時間当たりの変化量(以下、第1の変化量という。)として用いることができる。また、授業を開始してから30分を経過した時点で自然換気を行ったことにより二酸化炭素濃度が急激に低下しているが、その変化はほぼ直線的である。したがって、この部分を1次式で近似した場合の傾きを、機械換気に加えて自然換気を行った場合における二酸化炭素濃度の単位時間当たりの変化量(以下、第2の変化量という。)として用いることができる。
図6(b)に示した二酸化炭素濃度の測定結果が既にメモリ19に格納されている場合には、自然換気を終了した時点の二酸化炭素濃度と、その時点からの経過時間と、第1の変化量を用いることにより、自然換気を終了した時点から所定の時間が経過した時点における二酸化炭素濃度を演算部17に計算させることができる。また、機械換気に加えて自然換気を開始した時点の二酸化炭素濃度と、その時点からの経過時間と、第2の変化量を用いることにより、自然換気を開始した時点から所定の時間が経過した時点における二酸化炭素濃度を演算部17に計算させることも可能である。なお、自然換気を行うことにより、二酸化炭素濃度が直線的に変化した後は、二酸化炭素濃度のグラフが曲線を描いている区間があるが、在室者数や換気方法に変更がない場合には、二酸化炭素濃度はほぼ同様の変化をするものと考えられるため、当該部分を1次式で近似する代わりに、既にメモリ19に格納されている二酸化炭素濃度の時系列データを用いて、二酸化炭素濃度を予測することができる。
そこで、本実施例の二酸化炭素濃度モニタは、実施例1の二酸化炭素濃度モニタ1において、二酸化炭素濃度の測定値rが測定時刻(測定値rが測定された時刻)に関連付けられた状態でメモリ19へ時系列に格納され、このメモリ19から測定時刻とともに読み出された測定値rの時系列データに基づいて、演算部17が二酸化炭素濃度の予測値を計算する構造となっている。
このような構造の二酸化炭素濃度モニタによれば、自然換気を行わず、機械換気のみを行っている状態において、二酸化炭素濃度が自然換気を行う必要があるレベル(例えば、1,000ppm又は1,500ppm)に達する時刻を算出することができる。この場合、その時刻の数分前から発光部23を点滅させることにより、自然換気を開始すべき時刻が近いことを在室者に前もって知らせることができる。
また、機械換気と自然換気を行っている状態において、二酸化炭素濃度が自然換気を終了させて良いレベルに達する時刻を算出することも可能である。この場合、その時刻の数分前から発光部23を点滅させることにより、換気を終了すべき時刻が近いことを在室者に前もって知らせることができる。
したがって、本実施例の二酸化炭素濃度モニタは、上記構造に加えてさらに、演算部17によって算出された自然換気を開始すべき時刻や終了すべき時刻に基づいて制御部18が当該時刻の所望の時間前に発光部23を点滅させる構造を備えたものとすることもできる。
このような構造を備えた二酸化炭素濃度モニタによれば、発光部23の点滅により、機械換気に加えて自然換気を開始すべき時刻や自然換気のみを終了すべき時刻を在室者が把握できるため、適切なタイミングで確実に自然換気を開始したり、終了したりすることができる。
なお、機械換気を行わず、自然換気のみを開始したり、終了したりする場合や、機械換気と自然換気を同時に開始したり、終了したりする場合にも在室者が発光部23の点滅により換気を開始すべき時刻や終了すべき時刻を事前に把握できるという作用及び適切なタイミングで確実に換気を開始したり、終了したりすることができるという効果は本実施例で示した上記構造の二酸化炭素濃度モニタの場合と同様に発揮される。
また、本実施例の二酸化炭素濃度モニタは、演算部17によって算出された自然換気を開始すべき時刻や終了すべき時刻に基づいて制御部18が当該時刻の所望の時間前に発光部23を点滅させる構造となっているが、本考案の二酸化炭素濃度モニタは、このような構造に限定されるものではない。例えば、制御部18が当該時刻の所望の時間前に発光部23を点滅させる代わりに、発光部23の発光色を変えてもよい。また、点滅も、環状光源4aの発する光があたかもライトガイド板2bの外周面に沿って移動しているかのように、LEDの点灯状態と消灯状態を一定の周期で切り換えるとともに、点灯状態にあるLEDの位置を円周方向へ沿って順次、変えていくようにすることによって、在室者に換気を開始するタイミング又は換気を終了するタイミングを報知する構造とすることもできる。すなわち、点滅の周期の長短や各LED間の発光周期のズレがあってもよい。また、点滅の発光色に変化があってもよい。このような構造であっても、本実施例の二酸化炭素濃度モニタにおける発明の作用及び効果は同様に発揮される。
さらに、本実施例の演算部17は、上記のとおり二酸化炭素濃度の予測値を計算したり、二酸化炭素濃度が自然換気を行う必要があるレベルに達する時刻を算出したりすることができ、さらに、不快指数DIを算出できるものとして説明しているが、これらの演算部はそれぞれの機能を備えて別個独立に設けてもよい。
本考案に係る二酸化炭素濃度モニタは、教室や会議室あるいはオフィスなどのような閉空間において換気を適切に行う必要がある場合に適用可能である。
1…二酸化炭素濃度モニタ 2…ケーシング 2a…天板 2b…ライトガイド板 2c…保持板 2d…本体 2e…底板 3…マイコン 3a…LCD 3b〜3d…データ表示ボタン 3e…差し込み口 3f…電源ボタン 4a…環状光源 4b…ドーナツ円板 5…測定部 6…ケーブル 7a〜7c…開口部 8a…ネジ孔 8b、8c…ネジ挿通孔 8d…ネジ 9…円形開口部 9a…内周面 10…環状凹部 10a…底面 11a、11b…切欠き 12a、12b…凹部 13…開口部 14…円形開口部 15…表示部 16…入力部 17…演算部 18…制御部 19…メモリ 20…COセンサ 21…温度センサ 22…湿度センサ 23…発光部

Claims (7)

  1. 室内に設置された状態で使用される二酸化炭素濃度モニタであって、
    二酸化炭素濃度を測定するCOセンサを有する測定部と、
    円形に配置された複数の光源を有し、円の中心から放射状に光を発する発光部と、
    前記二酸化炭素濃度の測定値に基づいて前記発光部の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、予め定められた値を前記二酸化炭素濃度の前記測定値が超えている場合に前記発光部の発光色を変化させて在室者に換気を促すことを特徴とする二酸化炭素濃度モニタ。
  2. 前記制御部は、前記予め定められた値を前記二酸化炭素濃度の前記測定値が超えている場合に前記発光部の前記発光色を変化させる代わりに、前記発光部を点灯又は点滅させることによって前記在室者に換気を促すことを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素濃度モニタ。
  3. 前記測定部によって測定された結果を表示する表示部を備えるとともに、前記測定部は前記室内の気温を測定する温度センサを有し、
    前記表示部は、前記制御部の指示に従って前記温度センサによって測定された前記室内の前記気温を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二酸化炭素濃度モニタ。
  4. 前記測定部は前記室内の湿度を測定する湿度センサを有し、
    前記表示部は、前記制御部の指示に従って前記湿度センサによって測定された前記室内の前記湿度を表示することを特徴とする請求項3に記載の二酸化炭素濃度モニタ。
  5. 前記制御部の指示に従って前記室内の前記気温及び前記湿度に基づいて不快指数を算出する第1の演算部を備え、
    前記表示部は、前記第1の演算部によって算出された前記不快指数を前記制御部の指示に従って表示することを特徴とする請求項4に記載の二酸化炭素濃度モニタ。
  6. 前記二酸化炭素濃度の前記測定値がその測定時刻に関連付けられた状態で時系列に格納されるメモリと、
    前記メモリから前記測定時刻とともに読み出された前記二酸化炭素濃度の前記測定値の時系列データに基づいて前記二酸化炭素濃度の予測値を計算するとともに、前記予測値が予め所望に定める数値に達する時刻を算出する第2の演算部と、を備え、
    前記制御部は、前記第2の演算部によって算出された前記時刻の所望の時間前に換気を開始するタイミング又は換気を終了するタイミングを前記在室者に報知することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の二酸化炭素濃度モニタ。
  7. 前記表示部は、前記制御部の指示に従って前記室内の前記二酸化炭素濃度の時間的な変化を表すグラフを表示することを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の二酸化炭素濃度モニタ。


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