JP7366978B2 - 包被食品の成形方法及び成形装置 - Google Patents

包被食品の成形方法及び成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、包被食品の成形方法及び成形装置に関し、詳細には、積層状の内材を外皮材で被覆する包被食品の成形方法及び成形装置に関する。
特許文献1は、同心状に三重構造の食品生地を吐出する重合ノズルと、吐出される棒状の食品生地から包被食品を切断する包被切断装置を備えた成形装置であって、外筒と内筒を有し、さらに、内筒の内側にほぼ同心状に中心筒を間隙を設けて備え、内筒と中心筒の間に形成される空間を中心筒の上方より供給される流動性材料の通路とする三重構造の重合ノズルを開示している。この成形装置では、内材の外側を流動性材料で被覆し、さらに、流動性材料の外側を外皮材で被覆する三重構造の包被食品が成形される。
また、特許文献2は、内材の外側を少なくとも2種の外皮材で被覆する食品生地を吐出する重合ノズルと、包被切断装置を備えた成形装置であって、立体的な花模様形状食品を成形するための重合ノズルを開示している。
重合ノズルは、第1の外皮材を吐出する第1ノズルと、第2の外皮材を吐出する第2ノズルを備え、第2ノズルの吐出口に連通する段付き部に第1ノズルの吐出口を挿入することで、第1の外皮材と第2の外皮材が交互に配置された外皮材を吐出する。さらに、第1ノズルの中央に内材の吐出口を設けている。この成形装置では、1種の内材を2種の外皮材で被覆する包被食品が成形される(特許文献2)。
また、特許文献3は、サツマイモ餡とアズキ餡の2層の内材を外皮材で被覆したサツマイモ蒸し菓子を成形する包餡装置を開示している。包餡装置は、3種類の原料を重合するノズルと、ノズルから吐出される棒状の食品生地を切断するシャッタと、包被食品を搬送するベルトコンベアを備えている。また、包餡装置で成形される包被食品として、イモ餡の上にアズキ餡が重ねられた内材を外皮材で被覆した蒸し菓子を開示している。
また、特許文献4乃至6は、包被切断装置であって、複数のシャッタ片を組み合わせるシャッタを含み、シャッタの中央部の切断開口部を閉動作することにより、切断開口部に供給される棒状の食品生地から包被食品を切断することを開示している。
登録実用新案第3084604号公報 特開2004-033113号公報 特開2011-155889号公報 特開平11-285371号公報 特開平07-000162号公報 特開2003-219792号公報
特許文献3記載された包餡装置は、2層の内材を外皮材で被覆した包被食品を成形できそうであるが、包餡装置で略球状に成形された包被食品は、その内部の層状の内材の方向性を確認できず、内材を上下に配置した蒸し菓子を安定して成形できないでいた。
本発明は、上記課題を解決するためのもので、包被食品の底面に対する内材の配置方向、例えば、隣接して層状に重なった内材の重なり方向を安定させることができる包被食品の成形方法及び成形装置を提供することを目的とする。
さらに、複数種の内材を安定して吐出することができる成形装置を提供することを目的とする。
本発明は、包被食品の成形方法であって、内材を外皮材で被覆した棒状の食品生地を外皮材用ノズルの吐出口に目印付与部分が形成される重合ノズルから吐出し、前記棒状食品生地の側面に目印面を形成することと、前記棒状食品生地を下方のシャッタの中央部の切断開口部に供給しつつ、前記切断開口部を閉動作することにより前記棒状食品生地から包被食品を切断することと、前記包被食品を傾倒させ前記包被食品の前記目印面を搬送装置の搬送面に載置させることを含む。
例えば、前記シャッタにより前記棒状食品生地の目印面が搬送装置の搬送方向に対し直交する方向に指向するよう前記棒状食品生地を回転させながら前記包被食品を切断する。
例えば、前記内材は、複数種の食品材料を重ねた層状の内材である。
例えば、前記内材は、前記包被食品の前記目印面に対し上下方向に重なって配置されている。
例えば、前記内材は、前記包被食品の前記目印面の上方で横方向に重なって配置されている。
例えば、前記方法を実施する包被食品の成形装置であって、前記重合ノズルと、前記重合ノズルの下方に配置される前記シャッタを含み、前記重合ノズルは、重合ノズル本体と、内材用ノズルと、前記内材用ノズルの外側に配置される前記外皮材用ノズルを含み、前記外皮材用ノズルは、前記外皮材用の前記吐出口の内周形状に他の内周形状とは異なる形状の前記目印付与部分を有する。
例えば、前記方法を実施する包被食品の成形装置であって、前記重合ノズルと、前記重合ノズルの下方に配置さる前記シャッタと、前記シャッタの下方に配置され、前記包被食品を搬送する前記搬送装置を含み、前記重合ノズルは、重合ノズル本体と、内材用ノズルと、前記内材用ノズルの外側に配置される前記外皮材用ノズルを含み、前記外皮材用ノズルは、前記外皮材用の前記吐出口の内周形状に他の内周形状とは異なる形状の前記目印付与部分を有し、前記シャッタは、複数のシャッタ片を組み合わせ、各シャッタ片の切断面が前記切断開口部を形成し、前記重合ノズルは、前記外皮材用ノズルの前記目印付与部分が前記搬送装置の搬送方向に直交する幅方向対し、前記シャッタ片が前記棒状食品生地を回転する方向と反対の方向に傾いた位置となるよう、前記外皮材用ノズルを位置合わせ可能に構成する。
例えば、前記外皮材用ノズルの前記目印付与部分は、直線あるいは外皮材用の前記吐出口側に窪んだ凹状の曲線に形成される。
例えば、前記内材用ノズルは、前記内材用ノズルの先端に複数の前記内材用の吐出口が並べて形成され、複数の前記内材を重ねて層状の前記内材を前記外皮材の内部に吐出する構成である。
例えば、前記内材用ノズルは、前記内材用ノズルの前記先端の外周形状において、他の外周形状と異なる形状の目印付与部分が形成される。
例えば、前記内材用ノズルの前記目印付与部分は、直線あるいは内材用の前記吐出側に窪んだ凹状の曲線に形成される。
例えば、前記重合ノズルは、前記外皮材用ノズルの前記目印付与部分と前記内材用ノズルの前記目印付与部分が対向するよう、前記重合ノズル本体に前記外皮材ノズルと前記内材用ノズルを取り付ける構成である。
例えば、前記内材用ノズルは、2種の前記内材を層状に吐出する構成であり、前記内材用ノズルの軸方向の中心軸線に対して偏心した位置に一方の内材を導入する円形の導入口を備え、前記導入口の周囲の一部を覆うように他方の内材を導入する三日月形の導入口を備える。
本発明によれば、包被食品の内部における内材の配置方向、特に、層状に重なった内材の重なり方向を安定させることができる。さらに、複数種の内材を安定して吐出することができる。したがって、品質の安定した包被食品を成形することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1を概略的に示した正面図である。図1においては、第2内材用移送装置4を省略して図示している。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1を概略的に示した平面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1を概略的に示した左側面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1に含まれる重合ノズル6を概略的に示した平面図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1に含まれる重合ノズル6を、図4のA-A矢視による断面を用いて概略的に示した正面図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1に含まれる重合ノズル6を概略的に示した底面図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1の重合ノズル6に含まれる内材用ノズル30を概略的に示した図面であり、a図は平面図、b図は断面を用いた正面図、c図は、底面図である。 図8は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1の重合ノズル6に含まれる外皮材用ノズル40を概略的に示した図面であり、a図は平面図、b図は断面を用いた正面図、c図は、底面図である。 図9は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1による切断工程を概略的に示した図面であり、a図は右側から見た平面図、b図は一部断面を用いた右側面である。 図10は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1による切断工程を概略的に示した図面であり、a図は右側から見た平面図、b図は一部断面を用いた右側面である。 図11は、本発明の第1の実施の形態に係る包被食品の成形装置1による切断工程を概略的に示した図面であり、a図は右側から見た平面図、b図は一部断面を用いた右側面図である。 図12は、重合ノズルの変形例であり、内材用ノズル300を概略的に示した図面であり、a図は平面図、b図は断面を用いた正面図、c図は、底面図である。 図13は、重合ノズルの変形例であり、外皮材用ノズル400を概略的に示した図面であり、a図は平面図、b図は断面を用いた正面図、c図は、底面図である。 図14は、重合ノズル6の変形例を概略的に示した底面図である。 図15は、重合ノズル6の変形例による切断工程を概略的に示した、一部断面を用いた右側面である。
以下、図面を用いて本発明の第1の実施形態に係る包被食品の成形装置1について説明する。図1乃至図11に概念的、概略的に示すように、成形装置1は、基台2を備え、この基台2に第1内材用移送装置3、外皮材用移送装置5、重合ノズル6、切断装置11、搬送装置12を備える。さらに、成形装置1は、重合ノズル6に連結する第2内材用移送装置4及び各部の駆動を制御する制御装置13を備える。
成形装置1は、例えば、包あん機であり、食品材料である第1内材F1と第2内材F2を重ねた層状の内材FFを食品材料である外皮材Sで被覆した棒状食品生地Dを重合ノズル6から吐出し、この棒状食品生地Dを切断装置11で包被食品Pに切断し、この包被食品Pを搬送装置12で次工程に搬送するものとして説明する。
図1に示す正面視において、第1内材用移送装置3は基台2の上部右側に、また、外皮材用移送装置5は基台2の上部左側に配設される。重合ノズル6は基台2の正面側(図1における紙面手前側)で第1内材用移送装置3と外皮材用移送装置5の間に着脱自在に取り付けられる。切断装置11は重合ノズル6の下方で昇降するよう備えられるとともに、基台2に着脱自在に備えられる。搬送装置12は、切断装置11の下方に備えられるベルトコンベアであり、搬送面12Aの一部を昇降可能に備えるとともに、包被食品Pを搬送方向Rに搬送する。
図2に示す平面視において、第1内材用移送装置3と外皮材用移送装置5は、概ね左右対称に設けられている。ここでは、外皮材用移送装置5について説明し、第1内材用移送装置3においては、同一機能を奏する構成部分には同一の符号を付するとして重複した説明は省略する。
外皮材用移送装置5は、外皮材S(食品材料)を移送するためのスクリュー装置15と、このスクリュー装置15によって移送された外皮材Sを重合ノズル6へ移送するためのポンプ装置21とを備える。
スクリュー装置15は、外皮材Sを収容するホッパ16の底部に左右に一対のスクリュー17A、17Bを互いに平行で水平に配設し、互いに反対方向に回転するよう備える。各スクリュー17A、17Bは、基台2の内部に取り付けられる、例えばサーボモータのごとき適宜の制御モータ15M(図3参照)に、例えば歯車列、チェン、ベルトなどのごとき適宜の回転伝達機構を介して連動連結してある。
スクリュー装置15は、ホッパ16内に、一対のスクリュー17A、17Bの先端部の上方に押し込み装置18を備えてもよい。押し込み装置18は、適宜に回転駆動されるローラ19の半径方向に移動する押し込み羽根20を備える。押し込み羽根20は、外皮材Sをスクリュー17A、17B方向に押し込む。
ポンプ装置21は、例えば、ベーンポンプやルーツポンプなどの公知のポンプ機構でよい。ポンプ装置21は、ロータ(図示省略)を内装するハウジング22及びロータを回転駆動する駆動部23を備える。
第1内材用移送装置3は、第1内材F1(食品材料)を重合ノズル6へ移送するものであり、外皮材用移送装置5と同様に構成される。第1内材用移送装置3は、第1内材用のスクリュー装置15及びポンプ装置24を備える。ポンプ装置24は、ロータ(図示省略)を内装するハウジング25及びロータを回転駆動する駆動部23を備える。
第2内材用移送装置4は、第2内材F2(食品材料)を重合ノズル6へ移送するものであり、基台26にスクリュー装置15とポンプ装置27を備える。ポンプ装置27は、ロータ(図示省略)を内装するハウジング28及びロータを回転駆動する駆動部23を備える。
重合ノズル6は、手前側(図2における下側)から基台2に着脱可能に固定される。図4乃至図6を参照するに、重合ノズル6は、外筒部7と、外筒部7の内側に同心状に重ねて内筒部8を備える。さらに、重合ノズル部6は、内筒部8の内側に第2内材導入部9を備える。外筒部7は、外筒71及び上軸受け72を一体的に有し、上軸受け72と下軸受け73の間で回転歯車体74を回転可能に軸支する。環状の回転歯車体74は、その内周面に複数の攪拌体75を備える。さらに、外筒71の側部に外皮材Sの供給口712と、その反対側に第1内材F1の供給口713を備える。
内筒部8は、内筒81と内筒セットリング84を有する。内筒81は筒状体であり、中空部82を備える。内筒81は、外筒71に挿嵌され、内筒81の上端のねじ部83に内筒セットリング84を螺合することで、外筒部7に固定される。また、内筒81の側部に供給口713と中空部82を連通する連通孔85を備える。供給口713、連通孔85及び中空部82は、第1内材F1の通路となる。また、外筒部7と内筒部8の間に環状の空間70が形成され、供給口712と連通して外皮材Sの通路となる。
第2内材導入部9は、偏心キャップ91、第2内材F2の通路となる中央パイプ92、パイプ用セットリング93及びキャップ用セットリング94を有する。偏心キャップ91は、内筒81の上部のキャップ嵌合孔86に嵌入され、内筒81に同心状に配置される。中央パイプ92は、中心軸線Cから偏心した位置に設けられた偏心キャップ91のパイプ螺合孔911に螺合され、パイプ用セットリング93で固定される。そして、内筒81の上端に偏心キャップ91のフランジ912を重ね、内筒81のねじ部83にキャップ用セットリング94を螺合することで内筒81に固定する。ここでは、一体に組み立てられた外筒部7、内筒部8及び第2内材導入部9を重合ノズル本体61と称す。
重合ノズル6は、さらに、外皮材用ノズル40、ナットである第1セットリング76、内材用ノズル30及びナットである第2セットリング87を有する。内材用ノズル30は、円筒部38が内筒81の下端部に挿入され、第2セットリング87を内筒部8に螺合することにより内筒部8に固定される。このとき、フランジ39は、内筒部8と第2セットリング87に挟持される。
また、外皮材用ノズル40は、上筒部48が下軸受け73の下端部に挿入され、第1セットリング76を外筒71のねじ部714に螺合することにより外筒部7に固定される。このとき、フランジ49は、外筒部7と第1セットリング76に挟持される。外皮材用ノズル40は内材用ノズル30の外側に配置される。外皮材用ノズル40及び内材用ノズル30は、重合ノズル本体61に着脱交換可能に取り付けられる。
内材用ノズル30の形状について詳しく説明する。図7を参照するに、内材用ノズル30の基端30A(図7bにおける上側)には、第1内材F1を導入する第1導入口31と第2内材F2を導入する第2導入口32が横方向に並んで形成される。また、内材用ノズル30の先端30B(図7bにおける下側)には、第1導入口31に連通する第1出口33と第2導入口32に連通する第2出口34が横方向に並んで形成され、両出口で内材用ノズル30の吐出口35を構成する。第1導入口31と第2導入口32の並び方向は、第1出口33と第2出口34の並び方向と同一である。
平面視(図7a参照)において内材用ノズル30の基端30Aの外周は円形に形成される。また、第2導入口32は、内材用ノズル30の中心軸線Cに対し偏心して配置され、円形に形成される。さらに、第1導入口31は、第2導入口32の周囲の一部を覆うように略三日月形に形成される。
第1出口33は、底面視(図7c参照)において半円形に形成される。第2出口34は、平面視において略台形に形成される。詳しく説明すると、第2出口34は、半円を基に円弧の一部を直線としD面取りした形状である。内材用ノズル30の先端30Bの外周は、平面視において、円を基に円の一部を直線としたD面取りした形状であり、ここでは、D面取りした直線部分を目印付与部分FMと称す。
目印付与部分FMは、第1出口33と第2出口34を隔てる中間壁37と平行に形成される。また、中間壁37は、中心軸線C上に形成される。第1の実施形態においては、内材用ノズル30は、先端30Bの外周形状に他の外周形状(円弧)とは異なる形状(直線)の目印付与部分FMを有する。
平面視において、円形の第2導入口32と略台形の第2出口34は同心に配置される。また、略三日月形状の第1導入口31と半円形の第2出口33は、大部分で重なり合うように配置される。これらのように、各内材F1、F2の流路が内材用ノズル30の基端30Aから先端30Bにわたって直列に配置されることにより、内材F1及び内材F2がそれぞれ乱れることなく安定した吐出が可能となる。
外皮材用ノズル40について詳しく説明する。図8を参照するに、外皮材用ノズル40の基端40Aには、外皮材Sを導入する円形の導入孔41が形成される。また、外皮材用ノズル40の先端40Bには、導入孔41に連通する吐出口42が形成される。吐出口42の内周形状は、円を基に円の一部を直線としD面取りした形状である。ここでは、D面取りした直線部分を外皮材用ノズル40の目印付与部分SMと称す。第1の実施形態においては、外皮材用ノズル40は、外皮材Sの吐出口42の内周形状に他の内周形状(円弧)とは異なる形状(直線)の目印付与部分SMを有する。
内材用ノズル30と外皮材用ノズル40は、直線状の目印付与部分FMと目印付与部分SMが平面視において平行となるように重合ノズル本体61に取り付けられる(図6参照)。また、重合ノズル6を基台2に取り付けた際、目印付与部分FMと目印付与部分SMが、中心軸線Cに対し搬送方向Rの上流側において、搬送方向Rに直交する幅方向に対し、概ね45度手前側(図2における下側)参照に回転した位置に配置される(図9参照)。
切断装置11は、例えば、特許文献4に記載された公知の機構で良い。切断装置11は、昇降する昇降ケース111にシャッタ112を開閉自在に備える。シャッタ112は、6つのシャッタ片113を組み合わせ、シャッタ片113の切断面114により6角形状の切断開口部115が形成される(図9乃至図11参照)。
各シャッタ片113は、昇降ケース111の回動軸116を中心に揺動することで、切断開口部115が開閉動作する。シャッタ112が開状態から閉動作する際に、切断開口部115が縮径する。なお、切断開口部115は、6角形状に限ることなく、3つ以上のシャッタ片で形成することができ、その個数に対応する多角形状に形成される。
次に、本発明の第1の実施形態に係る成形装置1による包被食品Pの成形工程について説明する。外皮材Sは、重合ノズル6の環状の空間70を介して外皮材移送装置5から外皮材用ノズル40に供給される。第1内材F1は、中空部82を介して第1内材用移送装置3から内材用ノズル30の第1導入口31に供給される。また、第2内材F2は、中空パイプ92を介し第2内材用移送装置4から内材用ノズル30の第2導入口32に供給される。
半円形の第1内材F1が第1出口33から吐出され、略台形の第2内材F2が第2出口34から吐出され、外皮材用ノズル40の内側で重なり層状の内材FFとなる。第2内材Fは、内材用ノズル30の目印付与部分FMにより平坦な目印面FFDが形成される。
外周が円を基にD面取りされた外皮材Sが外皮材用ノズル40から連続して吐出されることで、層状の内材FFを外皮材Sで被覆した棒状食品生地Dが連続して吐出される。棒状食品生地Dは、外皮材用ノズル40の目印付与部分SMにより平坦な目印面DDが形成される。このとき、内材FFの目印面FFDと棒状食品生地Dの表面の目印面DDは平行に形成される。また、目印面DDは、中心軸線Cに対し搬送方向Rの上流側で、搬送方向Rに直交する幅方向に対し概ね45度手前側に回転した位置にある。
図9乃至図11を参照してシャッタ112による切断工程について説明する。棒状食品生地Dは、シャッタ112の中央部の切断開口部115に供給され、閉動作するシャッタ片113に挟持されながら細く括られ包被食品Pに切断される。このとき、各シャッタ片113は、対応する回動軸116を中心に右方向に回転し、切断開口部115が縮径する。シャッタ片113の下側にある棒状食品生地Dは、シャッタ片113の回動にともない、シャッタ片113との摩擦により左回転する。
つまり、棒状食品生地Dは、目印面DDが搬送装置12の搬送方向Rに対し直交する方向に指向するよう左方向に回転しながら包被食品Pに切断される。また、棒状食品生地Dの下端は、包被食品Pが切断される少し前から駆動する搬送面12Aに接する。包被食品Pは、その長手方向が搬送方向Rに沿って上流側に傾倒し、目印面DDが搬送装置12の搬送面12Aに接地する。包被食品Pは、切断されて搬送装置12に載置する際、及び搬送面12Aが繰り返し上下動する搬送装置12により搬送される際に横方向に転動することがない。
なお、ここでは、棒状食品生地Dが概ね45度左回転した際に包被食品Pに切断されるよう説明した。しかし、シャッタ片113の回転の方向、棒状食品生地Dの径の大きさや外皮材Dの物性などにより、棒状食品生地Dの回転の大きさは異なる。したがって、棒状食品Dの回転の程度に応じて、重合ノズル6は、重合ノズル本体61に対する内材用ノズル30の目印付与部分FM及び外皮材用ノズル40の目印付与部分SMの取り付け位置を合わせる。
包被食品Pの内部における第1内材F1と第2内材F2の重なり方向は、包被切断Pの底面となった平坦な目印面DDに対し上下方向に重なって安定して配置される。
次に、図12乃至図15を参照して重合ノズル6の変形例を説明する。上記説明では、包被食品Pの内部における第1内材F1と第2内材F2の重なり方向を上下となるよう説明したが、例えば、横方向に配置することができる。また、内材FFの目印面FFDや外皮材Sの目印面DDを平面に形成されるように説明したが、例えば、凹状の曲面とすることができる。
内材用ノズル300及び外皮材用ノズル400について説明する。なお、第1の実施形態にかかる内材用ノズル30及び外皮材用ノズル40と同様である内材用ノズル300及び外皮材用400の構成に、内材用ノズル30及び外皮材用ノズル40と同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
内材用ノズル300の先端300B(図12bにおける下側)には、第1導入口31に連通する第1出口303と第2導入口32に連通する第2出口304が横方向に並んで形成され、両出口で内材用ノズル300の吐出口305を構成する。第1導入口31と第2導入口32の並び方向は、第1出口303と第2出口304の並び方向と同一である。
内材用ノズル300の先端300Bの外周は、平面視において、円弧と吐出口305側に窪んだ凹状の曲線とを結んだ形状である。ここでは、凹状の曲線部分を内材用ノズル300の目印付与部分FMと称す。内材用ノズル300は、先端300Bの外周形状に他の外周形状(円弧)とは異なる形状(凹状の曲線)の目印付与部分FMを有する。
第1出口303は、半円を基に、半円の径と円弧の一方の端部を吐出口305側に窪んだ凹状の曲線で結んだような形状である。第1出口303と第2出口304は中間壁37で区切られ、中間壁37を中心に対称に形成される。円弧状の内材用ノズル300の目印付与部分FMは、中間壁37と直交するように形成される。
外皮材用ノズル400の先端400B(図13bにおける下側)には、導入孔41に連通する吐出口402が形成される。吐出口402の内周形状は、円を基に円の一部を吐出口402側に窪んだ凹状の曲線である。ここでは、凹状の曲線部分を外皮材用ノズル400の目印付与部分SMと称す。外皮材用ノズル400は、外皮材Sの吐出口402の内周形状に他の内周形状(円弧)とは異なる形状(凹状の曲線)の目印付与部分SMを有する。
内材用ノズル300と外皮材用ノズル400は、凹状の目印付与部分FMと凹状の目印付与部分SMが平面視において対向するように重合ノズル本体61に取り付けられる。重合ノズル6を基台2に取り付けた際、目印付与部分FMと目印付与部分SMが、中心軸線Cに対し搬送方向Rの上流側において、搬送方向Rに直交する幅方向に対し、概ね30度手前側に回転した位置に配置する。
重合ノズル6から吐出される棒状食品生地Dは、外皮材用ノズル400の目印付与部分SMにより凹状の曲面である目印面DDが形成される。シャッタ112により左方向に回転しながら切断された包被食品Pは、目印面DDを底面として搬送面12Aに傾倒する。目印面DDは、包被食品Pの自重などの影響により平坦な面に変形する場合がある。包被切断Pの内部における第1内材F1と第2内材F2の重なり方向は、包被切断Pの底面となった目印面DDの上方で横方向に並んで配置される。
包被食品Pは、搬送面12A上で横方向に転動することがない。したがって、包被食品Pの内部における層状の内材FFの配置方向が乱れることなく、包被食品Pを安定して成形することができる。
本発明の第1の実施形態に係る包被食品Pの成形装置1の説明は概ね上記のとおりであるが、これに限らず特許請求の範囲において種々の変更が可能である。例えば、層状の内材FFを2種の内材F1及びF2を重ねたものとして説明したが、3種以上の内材を重ねてもよい。
また、層状の内材に限ることなく、内材用ノズルの吐出口を円又は同心円以外の幾何学形状にし、棒状食品生地Dの表面に目印面DDを形成することにより、包被食品Pの底面とする目印面DDに対し幾何学形状の内材を所要の方向に指向することができる。この場合、内材は複数種に限らず、1種の食品材料であってもよい。
また、外皮材用ノズルの目印付与部分SMの形状は、直線や凹状の曲線に限らず、包被食品Pが搬送面12上で横方向に転動しないような目印面DDを形成できればよく、例えば、下駄の歯のように横方向に並んだ2つの凸部であってもよい。さらに、目印付与部分FM以外の内周部分の形状は、円弧に限ることなく、多角形状や凹凸形状であってもよく、包被食品Pが人目を引く外観とすることもできる。つまり、外皮材用ノズルの吐出口を、内周の一部である目印付与部分SMの形状とその他の内周を目印付与部分SMの形状異なった形状に形成することができる。
1 成形装置
2 基台
3 第1内材用移送装置
4 第2内材用移送装置
5 外皮材用移送装置
6 重合ノズル
9 第2内材導入部
11 切断装置
12 搬送装置
13 制御装置
30 内材用ノズル
30A 基端
30B 先端
31 第1導入口
32 第2導入口
33 第1出口
34 第2出口
40 外皮材用ノズル
40A 基端
40B 先端
41 導入口
42 吐出口
61 重合ノズル本体
76 第1セットリング
87 第2セットリング
112 シャッタ
113 シャッタ片
114 切断面
115 切断開口部
116 回動軸
C 中心軸線
D 棒状食品
DD 目印面
F1 第1内材(食品材料)
F2 第2内材(食品材料)
FF 層状の内材(食品材料)
FFD 目印面
FM 目印付与部分
P 包被食品
S 外皮材(食品材料)
SM 目印付与部分
R 搬送方向

Claims (13)

  1. 包被食品の成形方法であって、
    内材を外皮材で被覆した棒状の食品生地を外皮材用ノズルの吐出口に目印付与部分が形成される重合ノズルから吐出し、前記棒状食品生地の側面に目印面を形成することと、
    前記棒状食品生地を下方のシャッタの中央部の切断開口部に供給しつつ、前記切断開口部を閉動作することにより前記棒状食品生地から包被食品を切断することと、
    前記包被食品を傾倒させ前記包被食品の前記目印面を搬送装置の搬送面に載置させること、を含む成形方法。
  2. 請求項1に記載の成形方法であって、
    前記シャッタにより前記棒状食品生地の目印面が搬送装置の搬送方向に対し直交する方向に指向するよう前記棒状食品生地を回転させながら前記包被食品を切断することを特徴とする。
  3. 請求項1または2に記載の成形方法であって、
    前記内材は、複数種の食品材料を重ねた層状の内材であることを特徴とする。
  4. 請求項3に記載の成形方法であって、
    前記内材は、前記包被食品の前記目印面に対し上下方向に重なって配置されていることを特徴とする。
  5. 請求項3に記載の成形方法であって、
    前記内材は、前記包被食品の前記目印面の上方で横方向に重なって配置されていることを特徴とする。
  6. 請求項1に記載の方法を実施する包被食品の成形装置であって、
    前記重合ノズルと、
    前記重合ノズルの下方に配置される前記シャッタを含み、
    前記重合ノズルは、重合ノズル本体と、内材用ノズルと、前記内材用ノズルの外側に配置される前記外皮材用ノズルを含み、
    前記外皮材用ノズルは、前記外皮材用の前記吐出口の内周形状に他の内周形状とは異なる形状の前記目印付与部分を有することを特徴とする。
  7. 請求項2に記載の方法を実施する包被食品の成形装置であって、
    前記重合ノズルと、
    前記重合ノズルの下方に配置さる前記シャッタと、
    前記シャッタの下方に配置され、前記包被食品を搬送する前記搬送装置を含み、
    前記重合ノズルは、重合ノズル本体と、内材用ノズルと、前記内材用ノズルの外側に配置される前記外皮材用ノズルを含み、
    前記外皮材用ノズルは、前記外皮材用の前記吐出口の内周形状に他の内周形状とは異なる形状の前記目印付与部分を有し、
    前記シャッタは、複数のシャッタ片を組み合わせ、各シャッタ片の切断面が前記切断開口部を形成し、
    前記重合ノズルは、前記外皮材用ノズルの前記目印付与部分が前記搬送装置の搬送方向に直交する幅方向対し、前記シャッタ片が前記棒状食品生地を回転する方向と反対の方向に傾いた位置となるよう、前記外皮材用ノズルを位置合わせ可能に構成することを特徴とする。
  8. 請求項6または7に記載の成形装置であって、
    前記外皮材用ノズルの前記目印付与部分は、直線あるいは外皮材用の前記吐出口側に窪んだ凹状の曲線に形成されることを特徴とする。
  9. 請求項6または7に記載の成形装置であって、
    前記内材用ノズルは、前記内材用ノズルの先端に複数の前記内材用の吐出口が並べて形成され、複数の前記内材を重ねて層状の前記内材を前記外皮材の内部に吐出する構成であることを特徴とする。
  10. 請求項9に記載の成形装置であって、
    前記内材用ノズルは、前記内材用ノズルの前記先端の外周形状において、他の外周形状と異なる形状の目印付与部分が形成されることを特徴とする。
  11. 請求項10に記載の成形装置であって、
    前記内材用ノズルの前記目印付与部分は、直線あるいは内材用の前記吐出側に窪んだ凹状の曲線に形成されることを特徴とする。
  12. 請求項10に記載の成形装置であって、
    前記重合ノズルは、前記外皮材用ノズルの前記目印付与部分と前記内材用ノズルの前記目印付与部分が対向するよう、前記重合ノズル本体に前記外皮材ノズルと前記内材用ノズルを取り付ける構成であることを特徴とする。
  13. 請求項9乃至12の何れか1項に記載の成形装置であって、
    前記内材用ノズルは、2種の前記内材を層状に吐出する構成であり、
    前記内材用ノズルの軸方向の中心軸線に対して偏心した位置に一方の内材を導入する円形の導入口を備え、
    前記導入口の周囲の一部を覆うように他方の内材を導入する三日月形の導入口を備えることを特徴とする。
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