I.定義
本出願をより完全に理解できるようにするため、いくつかの定義を以下に示す。そのような定義は、文法的同等物を包含することを意図する。
本明細書において「アブレーション」とは、活性の低下または除去を意味する。したがって、例えば、「FcγR結合をアブレーションする」とは、Fc領域のアミノ酸バリアントが、その特定のバリアントを含まないFc領域と比較して、開始時の結合の50%未満を有することを意味し、活性の70%未満-80%未満-90%未満-95%未満-98%未満の消失が好ましく、その活性は、Biacoreアッセイにおいて検出可能な結合レベルを下回る。FcγR結合のアブレーションにおいて特に有用なものは、図6に示される。しかしながら、別段の記載がない限り、本発明のFc単量体は、FcRn受容体への結合を保持している。
本明細書で使用される「ADCC」または「抗体依存性細胞媒介性細胞傷害」とは、FcγRを発現する非特異的細胞傷害性細胞が標的細胞上の結合抗体を認識し、続いて標的細胞の溶解を引き起こす細胞媒介性反応を意味する。ADCCは、FcγRIIIaへの結合と相関し、FcγRIIIaへの結合の増加はADCC活性の増加をもたらす。本明細書で論じられように、本発明の多くの実施形態はADCC活性を完全にアブレーションする。
本明細書で用いられる「ADCP」または抗体依存性細胞媒介食作用とは、FcγRを発現する非特異的細胞傷害性細胞が標的細胞上の結合抗体を認識し、続いて標的細胞の食作用を引き起こす細胞媒介性反応を意味する。
本明細書において「抗原結合ドメイン」または「ABD」とは、ポリペプチド配列の一部として存在する場合、本明細書で論じられる標的抗原と特異的に結合する6つの相補性決定領域(CDR)のセットを意味する。したがって、「LAG-3抗原結合ドメイン」は、本明細書に概説されるように、ヒトLAG-3抗原に結合する。当該技術分野で知られているように、これらのCDRは、一般的に、可変重鎖CDR(vhCDRまたはVHCDR)の第1のセットおよび可変軽鎖CDR(vlCDRまたはVLCDR)の第2のセットとして存在し、各々が3つのCDR、すなわち重鎖についてvhCDR1、vhCDR2、vhCDR3、軽鎖についてvlCDR1、vlCDR2およびvlCDR3を含む。CDRは、可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインにそれぞれ存在し、合わせてFv領域を形成する。したがって、いくつかの場合では、抗原結合ドメインの6つのCDRに、可変重鎖および可変軽鎖が寄与している。「Fab」フォーマットにおいて、6つのCDRのセットは、2つの異なるポリペプチド配列、可変重鎖ドメイン(VHまたはvhまたはVH;vhCDR1、vhCDR2およびvhCDR3を含む)および可変軽鎖ドメイン(VLまたはvlまたはVL;vlCDR1、vlCDR2およびvlCDR3を含む)によるものであり、VHドメインのC末端は、重鎖のCH1ドメインのN末端に接続し、vlドメインのC末端は、定常軽鎖ドメインのN末端に接続する(したがって、軽鎖を形成する)。scFvフォーマットでは、VHドメインおよびVLドメインは、一般的に本明細書に概説されるリンカーの使用によって、単一ポリペプチド配列に共有結合し、この配列は、(N末端から開始して)VH-リンカー-VLまたはVL-リンカー-VHのいずれかであってもよく、前者が一般的に好ましい(使用されるフォーマットに依存して、片側に任意選択的なドメインリンカーを含む)(例えば、US62/353,511の図1から)。
本明細書における「修飾」とは、ポリペプチド配列におけるアミノ酸の置換、挿入、および/もしくは欠失、またはタンパク質に化学的に連結された部分への改変を意味する。例えば、修飾は、タンパク質に結合した改変された炭水化物またはPEG構造であってもよい。本明細書における「アミノ酸修飾」は、ポリペプチド配列中のアミノ酸の置換、挿入、および/または欠失を意味する。明確にするために、別段の記載がない限り、アミノ酸修飾は常に、DNAによってコードされるアミノ酸、例えば、DNAおよびRNA中にコドンを有する20個のアミノ酸に対するものである。
本明細書における「アミノ酸置換」または「置換」は、親ポリペプチド配列中の特定の位置のアミノ酸を異なるアミノ酸で置き換えることを意味する。特に、いくつかの実施形態では、置換は、特定の位置で天然に存在しない(生物内で天然に存在しないか、またはいずれの生物中にも存在しないかのいずれか)アミノ酸に対するものである。例えば、置換E272Yは、272位のグルタミン酸がチロシンで置き換えられているバリアントポリペプチド、この場合はFcバリアントを指す。明確にするために、核酸コード配列を変化させるが、出発アミノ酸を変化させない(例えば、宿主生物発現レベルを上昇させるためにCGG(アルギニンをコードする)をCGA(なおもアルギニンをコードする)に交換する)ように操作されたタンパク質は、「アミノ酸置換」ではなく、すなわち、同一のタンパク質をコードする新たな遺伝子の創出にもかかわらず、タンパク質は、それが開始する特定の位置に同一のアミノ酸を有する場合、それはアミノ酸置換ではない。
本明細書で使用される「アミノ酸挿入」または「挿入」は、親ポリペプチド配列の特定の位置にアミノ酸配列を付加することを意味する。例えば、-233Eまたは233Eは、233位の後、および234位の前のグルタミン酸の挿入を示す。さらに、-233ADEまたはA233ADEは、233位の後、かつ234位の前のAlaAspGluの挿入を示す。
本明細書で使用される「アミノ酸欠失」または「欠失」は、親ポリペプチド配列中の特定の位置でアミノ酸配列を除去することを意味する。例えば、E233-またはE233#、E233()またはE233delは、233位のグルタミン酸の欠失を示す。さらに、EDA233-またはEDA233#は、233位で始まる配列GluAspAlaの欠失を示す。
本明細書で使用される「バリアントタンパク質」または「タンパク質バリアント」または「バリアント」とは、少なくとも1つのアミノ酸修飾に基づいて親タンパク質のそれとは異なるタンパク質を意味する。タンパク質バリアントは、タンパク質自体、タンパク質を含む組成物、またはそれをコードするアミノ配列を指し得る。好ましくは、タンパク質バリアントは、親タンパク質と比較して少なくとも1つのアミノ酸修飾、例えば、親と比較して約1~約70個のアミノ酸修飾、および好ましくは約1~約5個のアミノ酸修飾を有する。以下に記載するように、いくつかの実施形態では、親ポリペプチド、例えばFc親ポリペプチドは、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4由来のFc領域などのヒト野生型配列である。本明細書のタンパク質バリアントの配列は、好ましくは、親タンパク質配列と少なくとも約80%の同一性、最も好ましくは少なくとも約90%の同一性、より好ましくは少なくとも約95-98-99%の同一性を有する。バリアントタンパク質は、バリアントタンパク質それ自体、タンパク質バリアントを含む組成物、またはそれをコードするDNA配列を指すことができる。
「バリアント」は、本明細書で使用される場合、バリアントタンパク質(例えば、バリアントFcドメイン)、例えば、以下のII.C章に開示されるような、ヘテロ二量体化バリアント、アブレーションバリアント、FcKOバリアントなどの中の特定のアミノ酸修飾(例えば、置換、欠失、挿入)も指すことができる。
したがって、本明細書で使用される「Fcバリアント」または「バリアントFc」とは、Fcドメインにアミノ酸修飾を含むタンパク質を意味する。本発明のFcバリアントは、それらを構成するアミノ酸修飾に従って定義される。したがって、例えば、N434Sまたは434Sは、親Fcポリペプチドに対して434位に置換セリンを有するFcバリアントであり、ここで付番はEUインデックスに従っている。同様に、M428L/N434Sは、親Fcポリペプチドに対して置換M428LおよびN434Sを有するFcバリアントを定義する。WTアミノ酸の同一性は特定されていなくてもよく、その場合、前述のバリアントは428L/434Sと称される。置換が提供される順序は任意であり、すなわち、例えば428L/434SはM428L/N434Sと同一のFcバリアントなどである。抗体に関連する本発明において論じられる全ての位置について、別段の記載がない限り、アミノ酸位置の付番はEUインデックスに従っている。EUインデックス、またはKabatもしくはEU付番スキームと同様のEUインデックスは、EU抗体の付番を指す(Edelmanら、1969,Proc Natl Acad Sci USA 63:78-85、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。修飾は、付加、欠失、または置換であり得る。置換には、天然に存在するアミノ酸および、いくつかの場合では、合成アミノ酸が含まれ得る。例としては、米国特許第6,586,207号;WO98/48032;WO03/073238;US2004-0214988A1;WO05/35727A2;WO05/74524A2;J.W.Chinら、(2002)、Journal of the American Chemical Society 124:9026-9027;J.W.Chin、&P.G.Schultz、(2002)、ChemBioChem 11:1135-1137;J.W.Chinら、(2002)、PICAS United States of America 99:11020-11024;およびL.Wang、&P.G.Schultz、(2002)、Chem.1-10が挙げられ、全てが全体的に参照により組み込まれる。
本明細書で使用される場合、本明細書における「タンパク質」は、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、およびペプチドを含む、少なくとも2つの共有結合したアミノ酸を意味する。
「残基」とは、本明細書で使用されるとき、タンパク質における位置およびその関連するアミノ酸素性を意味する。例えば、アスパラギン297(Asn297またはN297とも称される)は、ヒト抗体IgG1中の297位の残基である。
本明細書で使用される「Fab」または「Fab領域」とは、VH、CH1、VL、およびCL免疫グロブリンドメインを含むポリペプチドを意味する。Fabは、単離におけるこの領域、または、全長抗体に関連するこの領域、抗体フラグメント、またはFab融合タンパク質を指し得る。
本明細書で使用される「Fv」または「Fv断片」または「Fv領域」とは、単一抗体のVLおよびVHドメインを含むポリペプチドを意味する。当業者には理解されるように、これらは一般に、2つの鎖で構成されているか、または組み合わさって(一般に、本明細書で論じられるようなリンカーによって)、scFvを形成することができる。
本明細書における「一本鎖Fv」または「scFv」は概して、本明細書で論じられるscFvリンカーを使用してscFvまたはscFvドメインを形成する、可変軽鎖ドメインに共有結合した可変重鎖ドメインを意味する。scFvドメインは、N末端からC末端(VH-リンカー-VLまたはVL-リンカー-VH)まで、いずれの向きであってもよい。
本明細書で使用される「IgGサブクラス修飾」または「アイソタイプ修飾」とは、1つのIgGアイソタイプの1つのアミノ酸を、異なる、整合したIgGアイソタイプの対応するアミノ酸に変換するアミノ酸修飾を意味する。例えば、EU位置296においてIgG1はチロシンを含み、IgG2はフェニルアラニンを含むので、IgG2におけるF296Y置換は、IgGサブクラス修飾であると考えられる。
本明細書で使用される「天然に存在しない修飾」とは、アイソタイプ性ではないアミノ酸修飾を意味する。例えば、IgGのうちのいずれも434位にセリンを含まないので、IgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4(またはそれらのハイブリッド)における置換434Sは、天然に生じない修飾であると見なされる。
本明細書で使用される「アミノ酸」および「アミノ酸同一性」は、DNAおよびRNAによってコードされている20種の天然に存在するアミノ酸のうちの1つを意味する。
本明細書で使用される「エフェクター機能」とは、抗体Fc領域とFc受容体またはリガンドとの相互作用から生じる生化学的事象を意味する。エフェクター機能には、ADCC、ADCP、およびCDCが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「Fcガンマ受容体」、「FcγR」、または「FcガンマR」とは、IgG抗体Fc領域に結合し、かつFcγR遺伝子によってコードされるタンパク質ファミリーの任意のメンバーを意味する。ヒトにおいて、このファミリーには、アイソフォームであるFcγRIa、FcγRIb、およびFcγRIcを含むFcγRI(CD64);アイソフォームであるFcγRIIa(アロタイプであるH131およびR131を含む)、FcγRIIb(FcγRIIb-1およびFcγRIIb-2を含む)、ならびにFcγRIIcを含むFcγRII(CD32);ならびにアイソフォームであるFcγRIIIa(アロタイプであるV158およびF158を含む)、ならびにFcγRIIIb(アロタイプであるFcγRIIb-NA1およびFcγRIIb-NA2を含む)を含むFcγRIII(CD16)(参照により全体が組み込まれるJefferis et al.,2002,Immunol Lett 82:57-65)、ならびに任意の発見されていないヒトFcγRまたはFcγRアイソフォームもしくはアロタイプが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「FcRn」または「新生児Fc受容体」とは、IgG抗体のFc領域に結合し、少なくとも部分的にFcRn遺伝子によってコードされるタンパク質を意味する。当該技術分野において既知のように、機能的FcRnタンパク質は、しばしば重鎖および軽鎖と称される2つのポリペプチドを含む。軽鎖はβ-2-ミクログロブリンであり、重鎖はFcRn遺伝子によってコードされている。本明細書において別段の記載がない限り、FcRnまたはFcRnタンパク質は、FcRn重鎖とβ-2-ミクログロブリンとの複合体を指す。FcRn受容体への結合を増加させるために、そしていくつかの場合には血清半減期を増加させるために使用される様々なFcRn変異が使用できる。一般に、別段の記載がない限り、本発明のFc単量体は、FcRn受容体への結合を保持する(そして、下記のように、FcRn受容体への結合を増加させるためのアミノ酸変異を含み得る)。
本明細書で使用される「親ポリペプチド」とは、バリアントを生成するようにその後修飾される出発ポリペプチドを意味する。親ポリペプチドは、天然に存在するポリペプチド、または天然に存在するポリペプチドのバリアントもしくは改変されたバージョンであってもよい。親ポリペプチドは、ポリペプチド自体、親ポリペプチドを含む組成物、またはそれをコードするアミノ酸配列を指してもよい。
本明細書で使用されるとき、「Fc」または「Fc領域」または「Fcドメイン」とは、第1の定常領域免疫グロブリンドメイン(例えば、CH1)を除く抗体の定常領域、およびいくつかの場合ではヒンジの一部を含む、ポリペプチドを意味する。IgGの場合、Fcドメインは免疫グロブリンドメインCH2およびCH3(Cγ2およびCγ3)と、CH1(Cγ1)とCH2(Cγ2)の間の下部ヒンジ領域を含む。したがって、いくつかの場合では、Fcドメインは、N末端からC末端まで、CH2-CH3およびヒンジ-CH2-CH3を含む。いくつかの実施形態では、Fcドメインは、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4からのものであり、IgG1ヒンジ-CH2-CH3およびIgG4ヒンジ-CH2-CH3は、多くの実施形態において特定の用途が見出される。さらに、FcドメインがヒトIgG1 Fcドメインである特定の実施形態では、ヒンジは、C220Sアミノ酸置換を含む。さらに、FcドメインがヒトIgG4 Fcドメインであるいくつかの実施形態では、ヒンジは、S228Pアミノ酸置換を含む。Fc領域の境界は変化し得るが、ヒトIgG重鎖Fc領域は通常、カルボキシル末端に残基C226またはP230を含むように定義され、付番は、KabatにあるようなEUインデックスに従っている。したがって、IgGに関連して「CH」ドメインは次のとおりである:「CH1」は、KabatにあるようなEUインデックスに従って位置118~215を指す。「ヒンジ」は、KabatにあるようなEUインデックスに従って位置216~230を指す。「CH2」はKabatにあるようなEUインデックスに従って位置231-340に、「CH3」はKabatにあるようなEUインデックスに従って位置341-447を指す。したがって、「Fcドメイン」には-CH2-CH3ドメインおよび、任意選択的にヒンジドメイン(ヒンジ-CH2-CH3)が含まれる。
当業者には理解されるように、重定常領域ドメインの正確な付番および配置は、異なる付番システムで異なり得る。EUおよびKabatによる重定常領域の付番の有用な比較は以下のとおり、Edelman et al.,1969,Proc Natl Acad Sci USA 63:78-85、およびKabat et al.,1991,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.,United States Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda(参照によりその全体が組み込まれる)を参照されたい。
本明細書の実施形態では、scFvまたはIL-15複合体がFcドメインに接続する場合、ドメインリンカー(例えば、図8に示されるようなヒンジドメイン)を介してFcドメインに接続するのは、scFv、IL-15またはIL-15Rα構築物のC末端である。いくつかの実施形態では、以下により詳細に記載されるように、例えば本明細書に概説されるように、1つ以上のFcγR受容体またはFcRn受容体への結合を変化させるために、およびヘテロ二量体の形成および精製を可能にするために、Fc領域に対してアミノ酸修飾が行われる。
本明細書における「重鎖定常領域」とは、抗体のCH1-ヒンジ-CH2-CH3部分を意味する。
本明細書における「Fc融合タンパク質」または「イムノアドヘシン」とは、一般に(任意選択で本明細書に記載されるようなリンカー部分を介して)異なるタンパク質、例えば本明細書に記載されるようなIL-15および/またはIL-15Rに連結したFc領域を含むタンパク質を意味する。いくつかの例では、2つのFc融合タンパク質がホモ二量体Fc融合タンパク質またはヘテロ二量体融合タンパク質を形成することができ、後者が好ましい。いくつの場合では、ヘテロ二量体融合タンパク質の一方の単量体は、Fcドメインのみ(例えば、空のFcドメイン)を含み、他方の単量体は、バリアントFcドメインおよび受容体、リガンド、または他の結合パートナーなどのタンパク質ドメインを含むFc融合物である。
本明細書で使用される「位置」は、タンパク質の配列中の場所を意味する。位置は、順番に付番されるか、または確立されたフォーマット、例えば、抗体付番のためのEUインデックスによって付番されてもよい。
本明細書中の本発明のヘテロ二量体抗体の単量体に関連して「撚り度(strandedness)」は、「マッチ」する2本鎖DNAと同様に、「マッチ」してヘテロ二量体を形成する能力を保持するようにヘテロ二量体化バリアントを各単量体に組み込むことを意味する。例えば、いくつかのpIバリアントが単量体Aへと操作される(例えば、pIをより高くする)場合、同様に利用され得る「電荷対」である立体バリアントはpIバリアントを妨害せず、例えば、pIを高くした電荷バリアントが同一の「鎖」または「単量体」に置かれ、両方の機能を保持する。同様に、以下により詳細に概説されるように、対のセットになる「スキュー」バリアントついて、当業者は、対の1つのセットを組み入れる鎖または単量体がどちらに入るかを決定する際に、同様にスキューのpIを使用してpI分離を最大化するようにpIを考慮する。
「標的細胞」は、本明細書で使用される場合、標的抗原(この場合には、LAG-3)を発現する細胞を意味する。
本明細書で使用される「可変領域」とは、κ、λ、および重鎖免疫グロブリン遺伝子座をそれぞれ構成するVκ、Vλ、および/またはVH遺伝子のいずれかによって実質的にコードされる1つ以上のIgドメインを含む免疫グロブリンの領域を意味する。
本明細書における「野生型またはWT」とは、対立遺伝子変異を含む、天然に見出されるアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を意味する。WTタンパク質は、意図的に修飾されていないアミノ酸配列またはヌクレオチド配列を有する。
対象のLAG-3を標的とするヘテロ二量体タンパク質は、一般に、単離されるか、または組換え体である。本明細書に開示される様々なポリペプチドを説明するために使用されるとき、「単離された」とは、それが発現された細胞または細胞培養物から特定および分離および/または回収されたポリペプチドを意味する。通常、単離されたポリペプチドは、少なくとも1つの精製工程によって調製される。「単離されたタンパク質」とは、異なる結合特異性を有する他のタンパク質を実質的に含まないタンパク質を指す。「組換え体」は、外来性宿主細胞において組換え核酸技術を用いてタンパク質が生成されることを意味する。
タンパク質配列に関する「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」は、最大の配列同一性パーセントを達成するために配列を整合し、必要ならギャップを導入した後の、特定の(親)配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージとして定義され、そして配列同一性の一部としていかなる保存的置換も考慮しない。アミノ酸配列同一性パーセントを決定するための整合は、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に利用可能なコンピューターソフトウェアを使用して、当技術分野の範囲内である様々な方法で達成できる。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大の整合を達成するために必要とされる任意のアルゴリズムを含む、整合を測定するための適切なパラメータを決定することができる。1つの特定のプログラムは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2016/0244525号の段落番号[0279]~[0280]に概説されているALIGN-2プログラムである。
本発明のアミノ酸配列(「本発明の配列」)と親アミノ酸配列との間の同一性の程度は、「本発明の配列」の長さまたは親配列の長さのうちの短い方で割った、2つの配列の整合における正確な一致の数として計算される。結果は同一性パーセントで表される。
いくつかの実施形態では、2つ以上のアミノ酸配列は少なくとも50%、60%、70%、80%、または90%同一である。いくつかの実施形態では、2つ以上のアミノ酸配列は少なくとも95%、97%、98%、99%、さらには100%まで同一である。
特定の抗原またはエピトープとの「特異的結合」もしくは「~に特異的に結合する」または特定の抗原またはエピトープ(この場合には、ヒトLAG-3)「~に対して特異的である」とは、非特異的相互作用とは測定可能な程度に異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、一般に結合活性を有さない同様の構造の分子である対照分子の結合と比較した分子の結合を決定することによって、測定することができる。例えば、特異的結合は、標的と同様である対照分子との競合によって決定することができる。
特定の抗原またはエピトープに対する特異的結合は、例えば、抗原またはエピトープに対して少なくとも約10-4M、少なくとも約10-5M、少なくとも約10-6M、少なくとも約10-7M、少なくとも約10-8M、少なくとも約10-9M、代替的に少なくとも約10-10M、少なくとも約10-11M、少なくとも約10-12M、またはそれ以上のKDを有する抗体によって示され得、KDとは特定の抗体-抗原相互作用の解離速度を指す。典型的には、抗原に特異的に結合する抗体は、抗原またはエピトープと比べて、対照分子に対して20倍、50倍、100倍、500倍、1000倍、5,000倍、10,000倍、またはそれを超えて大きいKDを有することになる。
また、特定の抗原またはエピトープへの特異的結合は、例えば、抗原またはエピトープに対するKAまたはKaが、対照と比べて、そのエピトープに対して少なくとも20倍、50倍、100倍、500倍、1000倍、5,000倍、10,000倍、またはそれを超えて大きい抗体によって示され得、KAまたはKaは、特定の抗体-抗原相互作用の会合速度を指す。結合親和性は一般に、Biacoreアッセイを用いて測定される。
II.導入
本発明は、一方の側にIL-15複合体を含み、他方の側に抗ヒトLAG-3抗原結合ドメインを含むヘテロ二量体融合タンパク質を提供する。したがって、本発明のヘテロ二量体融合タンパク質は、チェックポイントLAG-3抗原に結合することができ、共通γ鎖(γc;CD132)および/またはIL-2受容体β鎖(IL-2Rβ;CD122)と複合体を形成し得る。一般に、本発明のヘテロ二量体融合タンパク質は、本明細書で一般に「IL-15複合体」と称されるIL-15/IL-15Rα(sushi)構成要素、LAG-3を発現する細胞に対して融合タンパク質を持ってくることによって「標的」部分として機能する抗LAG-3 ABD構成要素、Fc構成要素といった3つの機能的構成要素を有し、各々が異なる形態をとることができ、各々が任意の構成で他の構成要素と組み合わせることができる。
一般に、本明細書でより完全に説明されるように、本発明の融合タンパク質は、抗体Fcドメインの会合に基づくヘテロ二量体タンパク質である。すなわち、ホモ二量体よりもヘテロ二量体の形成を促進するように設計された2つの異なるバリアントFcドメインを使用することにより、ヘテロ二量体タンパク質が形成される。この場合、バリアントFcドメインの片方が、IL-15/RA複合体に融合され、もう一方は、本明細書により完全に概説されているように、LAG-3 ABDを有する。任意選択的にpIバリアントを含めることによって、ヘテロ二量体は、ホモ二量体からさらに簡単に精製することができる。さらに、アブレーションバリアントを含むことで、Fcドメインのエフェクター機能が失われる。
A.IL-15/IL-15Rα(sushi)ドメイン
図に示すように、IL-15複合体は、いくつかの形態をとることができる。上述のように、IL-15タンパク質自体は、IL-15Rαタンパク質と複合体化したときよりも安定性が低い。当該技術分野において既知であるように、IL-15Rαタンパク質は、「sushiドメイン」を含み、IL-15結合活性を保持するレポーターの最も短い領域である。したがって、全IL-15Rαタンパク質を含むヘテロ二量体タンパク質を作製することができるが、本明細書の好ましい実施形態は、sushiドメインのみを使用する複合体を含み、その配列は、図に示される。
したがって、IL-15複合体は、一般的に、IL-15タンパク質と、IL IL-15Rαのsushiドメインとを含む(全長配列が使用されるという別段の記載がない限り、「IL-15Rα」、「IL-15Rα(sushi)」、「IL-15RA」および「sushi」は、全体を通じて相互に置き換え可能に使用される)。
重要なことに、IL-15構成要素は、一般的に、その効力を低下させるように設計される。多くの実施形態では、野生型IL-15は強力すぎて、望ましくない毒性を引き起こす可能性がある。したがって、IL-15複合体のIL-15構成要素は、活性を低下させる1つ以上のアミノ酸置換を有し得る。様々なアミノ酸置換が行われ(図19を参照)、試験された(図20を参照)。いくつかの実施形態において特に興味深いのは、二重バリアントであるN4D/N65DまたはD30N/N65D、または三重バリアントであるD30N/E64Q/N65Dである。
本発明の標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質は、IL-15/IL-15受容体α(IL-15Rα)-Fc融合単量体を含む。2017年10月16日に出願されたUS2018/0118828号、2016年10月14日に出願された米国特許出願第62/408,655号、2016年10月11月1日に出願された米国特許出願第62/416,087号、2017年1月6日に出願された米国特許出願第62/443,465号、2017年3月28日に出願された米国特許出願第62/477,926号、および2018年4月18日に出願された米国特許出願第62/659,571号が参照され、その全体が、特に、本明細書に概説される配列が、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの場合では、IL-15およびIL-15受容体α(IL-15Rα)タンパク質ドメインは異なる向きにある。IL-15/IL-15Rα-Fc融合単量体の例示的な実施形態は、例えば、US 2018/0118828号に記載されるように、XENP21480(鎖1、図64A)、XENP22022(鎖1、図64D)、XENP22112(鎖1および3、図64E)、XENP22641(鎖2および4、図64F)、XENP22642(鎖1および4、図64H)、ならびにXENP22644(鎖1および4、図64I)に提示される。
1.IL-15バリアント
いくつかの実施形態では、ヒトIL-15タンパク質は、図2に示されるNCBI基準配列番号NP_000576.1に示されるアミノ酸配列を有する。いくつかの場合では、ヒトIL-15のコード配列は、NCBI基準配列番号NM_000585に示される。本明細書に概説されるFc融合ヘテロ二量体タンパク質の例示的なIL-15タンパク質は、配列番号2のアミノ酸配列または配列番号1のアミノ酸49~162を有していてもよい。いくつかの実施形態では、IL-15タンパク質は、配列番号2に対して少なくとも90%、例えば90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上の配列同一性を有する。いくつかの実施形態では、IL-15タンパク質は、アミノ酸置換N72Dを有することを除き、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有する。いくつかの実施形態では、IL-15タンパク質は、C42S、L45C、Q48C、V49C、L52C、E53C、E87CおよびE89Cからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸置換を有することを除き、配列番号2のアミノ酸配列を有する。ある態様では、IL-15タンパク質は、N1D、N4D、D8N、D30N、D61N、E64Q、N65DおよびQ108Eからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸置換を有する。他の実施形態では、アミノ酸置換は、N4D/N65Dである。特定の実施形態では、アミノ酸置換は、D30N/N65Dである。いくつかの実施形態では、アミノ酸置換は、Q108Eである。特定の実施形態では、アミノ酸置換は、N65Dである。他の実施形態では、アミノ酸置換は、D30N/E64Q/N65Dである。特定の実施形態では、アミノ酸置換は、N65Dである。いくつかの事例では、アミノ酸置換は、N1D/N65Dである。いくつかの事例では、アミノ酸置換は、D30N/N65Dである。任意選択的に、IL-15タンパク質は、N72D置換も有する。Fc融合タンパク質のIL-15タンパク質は、1、2、3、4、5、6、7、8または9個のアミノ酸置換を有していてもよい。いくつかの実施形態では、Fc融合タンパク質のIL-15タンパク質は、D30N置換を含む。いくつかの実施形態では、Fc融合タンパク質のIL-15タンパク質は、N65D置換を含む。いくつかの実施形態では、Fc融合物のIL-15タンパク質は、IL-15:CD132界面に1つ以上のアミノ酸置換を含む。特定の実施形態では、本明細書に記載されるFc融合タンパク質は、NK細胞およびCD8+T細胞の増殖を誘導する。さらに、対象の標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質で使用可能なIL-15バリアントは、図19A~Cに含まれている。
いくつかの実施形態では、ヒトIL-15受容体α(IL-15Rα)タンパク質は、NCBI基準配列番号NP_002180.1または配列番号3に示すアミノ酸配列を有する。いくつかの場合では、ヒトIL-15Rαのコード配列を、NCBI基準配列番号NM_002189.3に示す。本明細書に概説されるFc融合ヘテロ二量体タンパク質の例示的なIL-15Rαタンパク質は、配列番号3のsushiドメイン(例えば、配列番号3のアミノ酸31~95)、または換言すると配列番号4のアミノ酸配列を含んでいてもよく、またはこれからなっていてもよい。いくつかの実施形態では、IL-15Rαタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と、D96、P97、A98、D96/P97、D96/C97、D96/P97/A98、D96/P97/C98およびD96/C97/A98からなる群から選択されるアミノ酸挿入とを有し、アミノ酸位置は、全長ヒトIL-15Rαタンパク質または配列番号3に対するものである。例えば、D(例えばAsp)、P(例えばPro)、A(例えばAla)、DP(例えばAsp-Pro)、DC(例えばAsp-Cys)、DPA(例えば、Asp-Pro-Ala)、DPC(例えば、Asp-Pro-Cys)、またはDCA(例えば、Asp-Cys-Ala)などのアミノ酸(複数可)は、配列番号4のIL-15Rαタンパク質のC末端に付加されてもよい。いくつかの実施形態では、IL-15Rαタンパク質は、配列番号4のアミノ酸配列と、K34C、A37C、G38C、S40CおよびL42Cからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸置換とを有し、アミノ酸位置は、配列番号4に対するものである。IL-15Rαタンパク質は、1、2、3、4、5、6、7、8、またはそれ以上のアミノ酸変異(例えば、置換、挿入および/または欠失)を有していてもよい。
2.IL-15/RA複合体
本明細書に概説されるように、IL-15バリアントおよびsushiドメインは、IL-15複合体を形成するために少なくとも3つの異なる方法で複合体化することができる。
いくつかの実施形態では、図21Bに示されるように、例えば、IL-15タンパク質およびIL-15Rα(sushi)は、共有結合しているのではなく、むしろ通常のリガンド-リガンド相互作用によって自己集合している。本明細書でより十分に説明されるように、Fcドメインに共有結合するのはIL-15ドメインまたはsushiドメインのいずれかであってもよい(一般的に、任意選択のドメインリンカーを使用する)。この場合も、この実施形態で特に使用されるのは、二重バリアントであるN4D/N65DまたはD30N/N65D、または三重バリアントであるD30N/E64Q/N65Dであり、野生型sushiドメインと共に使用される。
代替的な実施形態では、バリアントIL-15は、ドメインリンカーを用いてsushiドメインと複合体を形成することができ、その結果、これらは一般的に図21Dに示されるように共有結合する。この図は、N末端ドメインとしてのsushiドメインを示すが、これが逆になっていてもよい。この場合も、この実施形態で特に使用されるのは、二重バリアントであるN4D/N65DまたはD30N/N65D、または三重バリアントであるD30N/E64Q/N65Dであり、野生型sushiドメインと共に使用される。IL-15バリアントをsushiドメインに接続するために使用可能な例示的なドメインリンカーを図8に示す。
これに代えて、IL-15ドメインおよびsushiドメインは各々、システインアミノ酸を含むように操作され、ジスルフィド結合を形成して、概して図21Cに示されるように、Fcドメインに(任意選択のドメインリンカーを使用して)共有結合しているIL-15ドメインまたはsushiドメインのいずれかと共に複合体を形成してもよい。この場合も、この実施形態で特に使用されるのは、二重バリアントであるN4D/N65DまたはD30N/N65D(さらにシステインへのアミノ酸置換を含む)、または三重バリアントであるD30N/E64Q/N65D(さらにシステインへのアミノ酸置換を含む)であり、システインを提供するためのアミノ酸置換も含むsushiドメインと共に使用される。
さらなる特定の実施形態を以下に概説する。
B.抗LAG-3の構成要素
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるヘテロ二量体融合タンパク質は、いくつかの抗体構成要素を含む。
従来の抗体構造単位は、典型的には、四量体を含む。各四量体は、典型的には、2つの同一のポリペプチド鎖の対からなり、各対は、1つの「軽」鎖(典型的には、約25kDaの分子量を有する)と、1本の「重」鎖(典型的には、約50~70kDaの分子量を有する)とを有する。ヒト軽鎖は、κ軽鎖およびλ軽鎖として分類される。本発明は、一般的にIgGクラスに基づく抗体または抗体フラグメント(抗体単量体)に関し、IgGクラスは、限定されないが、IgG1、IgG2、IgG3およびIgG4を含むいくつかのサブクラスを有する。一般に、IgG1、IgG2およびIgG4は、IgG3よりも頻繁に使用される。IgG1は、356(DまたはE)および358(LまたはM)で多型を有する異なるアロタイプを有することに留意すべきである。本明細書に示される配列は356D/358Mアロタイプを使用するが、他のアロタイプが本明細書に含まれる。すなわち、本明細書に含まれるIgG1 Fcドメインを含む任意の配列は、356D/358Mアロタイプの代わりに356E/358Lを有していてもよい。
それに加え、本明細書の単量体配列の多くは、ジスルフィド形成を減少させるために、位置220の少なくとも1つのシステインがセリンで置き換えられている。本明細書の配列内に具体的に含まれるのは、これらのシステインの一方または両方が置き換えられたもの(C220S)である。
したがって、本明細書で使用される場合、「アイソタイプ」は、それらの定常領域の化学的特徴および抗原的特徴によって定義される免疫グロブリンのサブクラスのいずれかを意味する。
各鎖のアミノ末端部分は、主に抗原認識を担う約100~110、またはもっと多くのアミノ酸の可変領域を含み、一般的には、当該技術分野および本明細書で「Fvドメイン」または「Fv領域」と称される。可変領域において、重鎖および軽鎖のVドメインの各々について3つのループが集約されて、抗原結合部位を形成する。ループの各々は、相補性決定領域(これ以降「CDR」と称される)と称され、ここではアミノ酸配列における変形が最も顕著である。「可変」とは、可変領域の特定のセグメントが抗体間で配列において大きく異なるという事実を指す。可変領域内の可変性は、均一に分布していない。その代わり、V領域は、各々9~15アミノ酸長またはもっと長い「超可変領域」と呼ばれる、非常に可変性が高いより短い領域によって分割された、15~30アミノ酸のフレームワーク領域(FR)と呼ばれる比較的不変な伸長部からなる。
各VHおよびVLは、3つの超可変領域(「相補性決定領域」、「CDR」)と4つのFRとで構成され、アミノ酸末端からカルボキシ末端まで以下の順序:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4で並んでいる。
超可変領域は、一般的に、軽鎖可変領域において、ほぼアミノ酸残基24-34(LCDR1;「L」は軽鎖を示す)、50-56(LCDR2)および89-97(LCDR3)、重鎖可変領域において、ほぼ31-35B(HCDR1;「H」は重鎖を示す)、50-65(HCDR2)および95-102(HCDR3)付近からのアミノ酸残基;Kabatら、SEQUENCES OF PROTEINS OF IMMUNOLOGICAL INTEREST、5th Ed.Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、Md.(1991)および/または超可変ループを形成する残基(例えば、軽鎖可変領域中の残基26-32(LCDR1)、50-52(LCDR2)および91-96(LCDR3)および重鎖可変領域中の26-32(HCDR1)、53-55(HCDR2)および96-101(HCDR3);Chothia and Lesk(1987)J.Mol.Biol.196:901-917を包含する。本発明の特定のCDRを以下に記載する。
当業者には理解されるように、CDRの正確な付番および配置は、異なる付番システムで異なり得る。しかしながら、可変重鎖および/または可変軽鎖配列の開示は、関連する(固有の)CDRの開示を含むことが理解されるべきである。したがって、各可変重領域の開示は、vhCDR(例えば、vhCDR1、vhCDR2およびvhCDR3)の開示であり、各可変軽領域の開示は、vlCDR(例えば、vlCDR1、vlCDR2およびvlCDR3)の開示である。
CDR付番の有用な比較は以下のとおりであり、Lafrancら、Dev.Comp.Immunol.27(1):55-77(2003)を参照されたい。
本明細書全体を通して、Kabat付番システムは一般に、可変ドメイン内の残基(およそ、軽鎖可変領域の残基1~107および重鎖可変領域の残基1~113)を参照するときに使用され、EU付番システムは、Fc領域のために使用される(例えば、Kabatら、上述(1991))。
本発明は、多数の異なるCDRセットを提供する。この場合、「完全CDRセット」は、3つの可変軽鎖CDRおよび3つの可変重鎖CDR、例えばvlCDR1、vlCDR2、vlCDR3、vhCDR1、vhCDR2およびvhCDR3を含む。これらは、それぞれ、より大きな可変軽鎖または可変重鎖ドメインの一部であってもよい。さらに、本明細書により完全に概説されているように、可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインは、重鎖および軽鎖が使用されるとき(例えば、Fabが使用されるとき)には別個のポリペプチド鎖上に、またはscFv配列の場合には単一ポリペプチド鎖上にあり得る。
CDRは、抗原結合の形成、またはより具体的には、抗体のエピトープ結合部位の形成に寄与する。「エピトープ」とは、パラトープとして知られている抗体分子の可変領域内の特異的抗原結合部位と相互作用する決定基を指す。エピトープは、アミノ酸または糖側鎖などの分子のグループ分けであり、通常、特異的構造特性、ならびに特異的電荷特性を有する。単一抗原が、2つ以上のエピトープを有してもよい。
エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基(エピトープの免疫優性構成要素とも称される)および結合に直接関与しない他のアミノ酸残基、例えば、特異的抗原結合ペプチドによって効果的に遮断されるアミノ酸残基、換言すると、特異的抗原結合ペプチドのフットプリント内にあるアミノ酸残基を含み得る。
エピトープは、立体配座または直線状のいずれかであってもよい。立体配座エピトープは、直線状のポリペプチド鎖の異なるセグメントからのアミノ酸の空間的な並置によって作り出される。直線状エピトープは、ポリペプチド鎖内の隣接アミノ酸残基によって作り出されるものである。立体配座エピトープおよび非立体配座エピトープは、変性溶媒の存在下で前者への結合は失われるが、後者への結合は失われないという点で区別され得る。
エピトープは、典型的には、固有の空間立体構造内に、少なくとも3個、より一般的には、少なくとも5個、または8~10個のアミノ酸を含む。同一のエピトープを認識する抗体は、ある抗体の別の抗体の標的抗原への結合を遮断する能力、例えば、「ビニング」を示す単純な免疫アッセイにおいて検証され得る。以下に概説するように、本発明は、列挙された抗原結合ドメインおよび本明細書の抗体を含むだけでなく、列挙された抗原結合ドメインによって結合されるエピトープとの結合について競合するものも含む。
各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクター機能に主に関与する定常領域を定義する。Kabatらは、重鎖および軽鎖の可変領域の多数の一次配列を収集した。配列の保存の程度に基づき、Kabatらは、個々の一次配列をCDRおよびフレームワークに分類し、そのリストを作成した(参照により全体が組み込まれるSEQUENCES OF IMMUNOLOGICAL INTEREST,5th edition,NIH publication,No.91-3242,E.A.Kabat et al.を参照されたい)。
免疫グロブリンのIgGサブクラスには、重鎖においていくつかの免疫グロブリンドメインがある。本明細書の「免疫グロブリン(Ig)ドメイン」とは、明確に異なる三次構造を有する免疫グロブリンの領域を意味する。定常重鎖(CH)ドメインおよびヒンジドメインを含む重鎖ドメインが、本発明における関心対象である。IgG抗体の関連において、IgGアイソタイプは、各々、3つのCH領域を有する。したがって、IgGの関連における「CH」ドメインは以下の通りである。「CH1」は、Kabatと同様のEUインデックスに従って118~220位を指す。「CH2」は、Kabatと同様のEUインデックスに従って237~340位を指し、「CH3」は、Kabatと同様のEUインデックスに従って341~447位を指す。本明細書において示され、以下に記載されるように、pIバリアントは、CH領域、および以下に論じられるように、ヒンジ領域のうちの1つ以上に存在し得る。
重鎖のIgドメインの別の種類は、ヒンジ領域である。本明細書において、「ヒンジ」または「ヒンジ領域」または「抗体ヒンジ領域」または「免疫グロブリンヒンジ領域」とは、抗体の第1および第2の定常ドメイン間のアミノ酸を含む可動性ポリペプチドを意味する。構造に関して、IgG CH1ドメインはEUの220位で終了し、IgG CH2ドメインは残基EUの237位で開始する。したがって、IgGについては、抗体ヒンジは、位置221(IgG1中のD221)から236(IgG1中のG236)を含むように本明細書で定義され、付番は、Kabatと同様にEUインデックスに従っている。いくつかの実施形態では、Fc領域に関連して、下側ヒンジが含まれ、「下側ヒンジ」は一般に位置226または230を指す。本明細書に記載のとおり、pIバリアントはヒンジ領域にも同様に作製することができる。
軽鎖は、一般に、可変軽鎖ドメイン(軽鎖CDRを含み、可変重鎖ドメインと共にFv領域を形成する)、および定常軽鎖領域(しばしばCLまたはCκと称される)の2つのドメインを含む。
以下に概説される追加の置換のための別の目的とする領域は、Fc領域である。
したがって、本明細書で提供される本発明のヘテロ二量体融合タンパク質は、1つ以上の抗体ドメインを含む。本明細書中に記載され、当技術分野において既知のとおり、本明細書で提供されるヘテロ二量体抗体は、重鎖および軽鎖の中に異なるドメインを含み、同様に重複していてもよい。これらのドメインは、Fcドメイン、CH1ドメイン、CH2ドメイン、CH3ドメイン、ヒンジドメイン、重鎖定常ドメイン(CH1-ヒンジ-FcドメインまたはCH1-ヒンジ-CH2-CH3)、可変重鎖ドメイン、可変軽鎖ドメイン、軽鎖定常ドメイン、Fabドメイン、およびscFvドメインを含むが、これらに限定されない。
本明細書で一般的に概説されるように、本発明のヘテロ二量体タンパク質は、ヒトLAG-3に結合する1つ以上のLAG-3抗原結合ドメイン(例えば、Fv)を含む。本明細書で使用される「リンパ球活性化遺伝子3」、「LAG-3」、「LAG3」、「CD223」および「分化のクラスター3」(例えば、Genebank寄託番号NM_002286およびNP_002277(ヒト))は、免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーのメンバーを意味し、4つの細胞外Ig様ドメインを有するI型膜貫通タンパク質である。LAG-3は、T細胞の負の調節因子であり、CTLA-4やPD-1を含む他のチェックポイント分子と協調して機能するようである。1990年に、Triebelらは、活性化されたヒトナチュラルキラー(NK)およびT細胞株によって発現する膜貫通タンパク質としてのLAG3を発見したが、これはB細胞でも発現し得る。ヒトLAG3遺伝子は、ヒトCD4遺伝子と20%の同一性を有し、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスII分子が高いアフィニティで結合することができる表面発現したLAG-3タンパク質が得られる。LAG-3は、細胞表面二量体として、または膜の近位の接続ペプチドのタンパク質分解による開裂を介し、インターフェロン-γを産生するCD4陽性T細胞によって放出される可溶性形態として存在する。例示的なLAG-3配列を図3に示す。
このFv、すなわち、対象のヘテロ二量体融合タンパク質の抗LAG-3構成要素(抗LAG-3抗原結合ドメインまたはLAG-3 ABD)は、一般的に、6つのCDRのセット、および/またはヒトLAG-3を結合し得るFvドメインを形成する可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。本明細書に記載されるように、一般的に本明細書に概説されるscFvまたはFabのいずれかを用いることによって、使用可能ないくつかの異なるフォーマットが存在する。
特定の実施形態では、本発明のABDは、特定の生殖細胞系列重鎖免疫グロブリン遺伝子由来のフレームワークを有する重鎖可変領域および/または特定の生殖細胞系列軽鎖免疫グロブリン遺伝子由来の軽鎖可変領域を含む。例えば、このようなABDは、特定の生殖細胞系列配列「の産物」または特定の生殖細胞系列配列「に由来する」重鎖または軽鎖可変領域を含むヒトABDを含んでいてもよく、またはこれらからなっていてもよい。ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列「の産物」またはヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列「に由来する」ABDは、ABDのアミノ酸配列を、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリンのアミノ酸配列と比較し、ABDの配列に対し、配列中で最も近い(すなわち、最も大きな同一性%)ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列を選択することによって、そのようなものとして同定され得る。特定のヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列「の産物」または特定のヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列「に由来する」ABDは、例えば、CDR、天然に存在する体細胞変異または部位特異的突然変異の意図的導入に起因して、生殖細胞系配列と比較して、アミノ酸の違いを含んでいてもよい。しかしながら、ヒト化ABDは、典型的には、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に対し、アミノ酸配列において少なくとも90%同一であり、他の種の生殖細胞系列免疫グロブリンアミノ酸配列(例えば、マウス生殖細胞系列配列)と比較すると、ヒト配列に由来するものとしてABDを特定するアミノ酸残基を含む。特定の場合には、ヒト化ABDは、生殖細胞系列免疫グロブリン遺伝子によってコードされるアミノ酸配列に対し、アミノ酸配列において少なくとも95、96、97、98または99%、またはさらに少なくとも96%、97%、98%または99%同一であってもよい。典型的には、特定のヒト生殖細胞系列配列に由来するヒト化ABDは、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン遺伝子によってコードされるアミノ酸配列とは10~20以下のアミノ酸の違いを示す(本明細書の任意のスキュー、pIおよびアブレーションバリアントの導入前、すなわち、バリアントの数は、本発明のバリアントの導入前に、一般的に少ない)。特定の場合には、ヒト化ABDは、生殖細胞系列免疫グロブリン遺伝子によってコードされるアミノ酸配列とは5以下、またはさらに4、3、2または1以下のアミノ酸の違いを示し得る(この場合にも、本明細書の任意のスキュー、pIおよびアブレーションバリアントの導入前に、すなわち、バリアントの数は、本発明のバリアントの導入前に、一般的に少ない)。一実施形態では、親ABDは、当技術分野で既知のとおり、親和性成熟されたものである。構造に基づく方法が、例えば、米国特許出願第11/004,590号に記載されているように、ヒト化および親和性成熟のために用いられ得る。選択に基づく方法を使用して、抗体可変領域をヒト化および/または親和性成熟してもよく、限定されないが、Wuら、1999、J.Mol.Biol.294:151-162;Bacaら、1997、J.Biol.Chem.272(16):10678-10684;Rosokら、1996、J.Biol.Chem.271(37):22611-22618;Raderら、1998、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:8910-8915;Kraussら、2003、Protein Engineering 16(10):753-759に記載される方法を含み、全て全体が参照により組み込まれる。他のヒト化方法は、CDRの一部のみを移植することを含んでいてもよく、限定されないが、米国特許出願第09/810,510号;Tanら、2002、J.Immunol.169:1119-1125;De Pascalisら、2002、J.Immunol.169:3076-3084に記載される方法を含み、全て全体が参照により組み込まれる。
本明細書に示されるように、抗LAG-3 ABDは、FabまたはscFvのいずれかの形態であってもよい。
いくつかの実施形態では、例えば、図21BおよびCに示されるように、抗LAG-3 ABDは、scFvであり、VHドメインおよびVLドメインは、scFvリンカーを用いて接続され、scFvリンカーは、任意選択的に、帯電したscFvリンカーであってもよい。当業者には理解されるように、scFvは、N末端からC末端まで、N-VH-scFvリンカー-VL-Cとして、またはN-VL-scFvリンカー-VH-Cとして組み立てられてもよく、scFvドメインのC末端は、一般的に、ヒンジ-CH2-CH3 Fcドメインに連結しており、ヒンジは、この場合には、ドメインリンカーとして機能する。適切なFv(CDRセットおよび可変重鎖/可変軽鎖ドメインを含む)は、scFvフォーマットで使用されてもよく、またはFab形態は、図に示され、およびWO2017/218707号に開示され、その内容は、あらゆる目的のためにその全体が、特に、LAG-3 ABDについては、図11、図18のデータ、図55、図56、図63、および配列表の配列番号36819~36962、配列番号35417~35606、配列番号25914~32793および配列番号32794~33002の配列において、本明細書に組み込まれる。
当業者にはさらに理解されるように、ヒンジ(IgG1、IgG2、もしくはIgG4由来の野生型ヒンジ、またはIgG4ヒンジポリペプチドに対して228位に置換プロリンを有するIgG4 S241PもしくはS228Pヒンジバリアントなどのそれらのバリアントでもあり得る(付番S228PはEUインデックスに従い、S241PはKabat付番である))の全部または一部が、scFvドメインとCH2-CH3ドメインとの間のドメインリンカーとして使用することができ、または、図に示すようなドメインリンカーを使用することができる。
または、LAG-3 ABDは、Fabフラグメントの形態であってもよい。この実施形態では、ABDは、重鎖によって与えられる可変重鎖ドメインと、軽鎖によって与えられる可変軽鎖ドメインとから構成される。適切なFv(CDRセットおよび可変重鎖/可変軽鎖ドメインを含む)は、scFvフォーマットで使用されてもよく、またはFab形態は、図に示され、およびWO2017/218707号に開示され、その内容は、あらゆる目的のためにその全体が、特に、LAG-3 ABDについては、図11、図18のデータ、図55、図56、図63、および配列表の配列番号36819~36962、配列番号35417~35606、配列番号25914~32793および配列番号32794~33002の配列において、本明細書に組み込まれる。
当業者によって理解されるように、適切なLAG-3結合ドメインは、下線が引かれている/太字で記載されているように、または、本明細書に記載され、表2に示されるように異なる付番スキームが使用される場合には、図面(例えば、図12および13A~C)および配列表に示されるものの可変重鎖(VH)ドメインおよび可変軽鎖(VL)ドメイン配列内で他のアルゴリズムを用いて特定されるCDRとして、配列表および図面(例えば、図12および13)に示されるような6つのCDRのセットを含んでいてもよい。対象の標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質での用途が見出される適切なLAG-3ABDは、scFvまたはFabとして使用される、これらの配列および図に示されるVH配列およびVL配列全体を含むこともできる。
一実施形態では、LAG-3抗原結合ドメインは、図12および13A~Cまたは配列表に記載されているLAG-3結合ドメインのいずれかの6つのCDR(すなわち、vhCDR1-3およびvlCDR1-3)を含む。
LAG-3に対するABDを形成する図および配列表に開示される親CDRセットに加えて、本明細書(例えば、図12および13A~C)に開示されるLAG-3 ABD CDRの少なくとも1つの修飾を含むCDRを有するバリアントLAG-3 ABDが本明細書で提供される。一実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、図112および3A~Cまたは配列表に示されるLAG-3 ABDの6つのCDRと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10のアミノ酸修飾を有する6つのCDRのセットを含むLAG-3 ABDを含む。特定の実施形態では、LAG-3 ABDは、Biacore、表面プラズモン共鳴(SPR)および/またはBLI(生体層干渉法、例えば、Octetアッセイ)のうちの少なくとも1つによって測定される場合に、LAG-3抗原に結合することができ、後者は、多くの実施形態で特定の用途を見出す。
一実施形態では、対象の標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質のLAG-3 ABDは、図12および13A~Cまたは配列表に示されるLAG-3 ABDの6つのCDRに対して少なくとも90、95、97、98または99%同一である6つのCDRを含む。特定の実施形態では、LAG-3 ABDは、Biacore、表面プラズモン共鳴(SPR)および/またはBLI(生体層干渉法、例えば、Octetアッセイ)のうちの少なくとも1つによって測定される場合に、LAG-3に結合することができ、後者は、多くの実施形態で特定の用途を見出す。
対象の標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質の一実施形態では、LAG-3抗原結合ドメインは、以下のLAG-3 ABDの1つの6つのCDR(すなわち、vhCDR1-3およびvlCDR1-3)を含む:7G8[LAG-3]_H0_L0、7G8[LAG-3]_H3_L1、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34。2A11[LAG-3]_H0_L0、2A11[LAG-3]_H1_L2、2A11[LAG-3]_H1.44_L2.142、BMS-986016[LAG-3]、IMP731[LAG-3]、13E2[LAG-3]、34F4[LAG-3]、IMP761[LAG-3]、H5L7[LAG-3]、hu22D2[LAG-3]、H4sH15482P[LAG-3]、L35D4[LAG-3]、L35G6[LAG-3]、L33H11[LAG-3]、L32A9[LAG-3]、L32D10[LAG-3]、L32A4[LAG-3]、L3A1[LAG-3]、L3A10[LAG-3]、L3C5[LAG-3]およびL3E3[LAG-3](例えば、図12および図13A~Cを参照)。例示的な実施形態では、LAG-3 ABDは、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34または2A11[LAG-3]_H1.144_L2.142 LAG-3 ABDである(例えば、図12を参照)。
一実施形態では、LAG-3抗原結合ドメインは、6つのCDR(すなわち、vhCDR1-3およびvlCDR1-3)を含む、バリアントLAG-3抗原結合ドメインであり、6つのCDRは、以下のLAG-3 ABDの1つの6つのCDRと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個の改変を含む:7G8[LAG-3]_H0_L0、7G8[LAG-3]_H3_L1、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34。2A11[LAG-3]_H0_L0、2A11[LAG-3]_H1_L2、2A11[LAG-3]_H1.44_L2.142、BMS-986016[LAG-3]、IMP731[LAG-3]、13E2[LAG-3]、34F4[LAG-3]、IMP761[LAG-3]、H5L7[LAG-3]、hu22D2[LAG-3]、H4sH15482P[LAG-3]、L35D4[LAG-3]、L35G6[LAG-3]、L33H11[LAG-3]、L32A9[LAG-3]、L32D10[LAG-3]、L32A4[LAG-3]、L3A1[LAG-3]、L3A10[LAG-3]、L3C5[LAG-3]およびL3E3[LAG-3](例えば、図12および図13A~Cを参照)。例示的な実施形態では、LAG-3 ABDは、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34または2A11[LAG-3]_H1.144_L2.142 LAG-3 ABDである(例えば、図12を参照)。
一実施形態では、IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質のLAG-3抗原結合ドメインは、6つのCDR(すなわち、vhCDR1-3およびvlCDR1-3)を含む、バリアントLAG-3抗原結合ドメインであり、6つのCDRは、以下のLAG-3 ABDの1つの6つのCDRと比較して、少なくとも90、95、97、98または99%同一である:7G8[LAG-3]_H0_L0、7G8[LAG-3]_H3_L1、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34。2A11[LAG-3]_H0_L0、2A11[LAG-3]_H1_L2、2A11[LAG-3]_H1.44_L2.142、BMS-986016[LAG-3]、IMP731[LAG-3]、13E2[LAG-3]、34F4[LAG-3]、IMP761[LAG-3]、H5L7[LAG-3]、hu22D2[LAG-3]、H4sH15482P[LAG-3]、L35D4[LAG-3]、L35G6[LAG-3]、L33H11[LAG-3]、L32A9[LAG-3]、L32D10[LAG-3]、L32A4[LAG-3]、L3A1[LAG-3]、L3A10[LAG-3]、L3C5[LAG-3]およびL3E3[LAG-3](例えば、図12および図13A~Cを参照)。例示的な実施形態では、LAG-3 ABDは、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34または2A11[LAG-3]_H1.144_L2.142 LAG-3 ABDである(例えば、図12を参照)。
いくつかの実施形態では、IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質のLAG-3 ABDは、図12および13A~Cに開示されるものを含むが、これに限定されない、本明細書に開示されるLAG-ABDのいずれかの可変重鎖ドメイン(VH)および可変軽鎖ドメイン(VL)を含む。本明細書に開示される親のLAG-3可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインに加えて、本明細書に開示されるLAG-3 ABDのVHドメインおよびVLドメインのバリアントである可変重鎖ドメインおよび/または可変軽鎖ドメインを含む1つ以上のLAG-3 ABDを有する、対象となる標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質が本明細書で提供される。一実施形態では、バリアントVHドメインおよび/またはVLドメインは、図12、13A~C、29AおよびB、または配列表に示されているLAG-3 ABDのVHおよび/またはVLドメインから、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のアミノ酸が変更されている。特定の実施形態では、LAG-3 ABDは、Biacore、表面プラズモン共鳴(SPR)および/またはBLI(生体層干渉法、例えば、Octetアッセイ)のうちの少なくとも1つで測定される場合に、LAG-3に結合することができ、後者は、多くの実施形態で特定の用途を見出す。
一実施形態では、IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質のバリアントVHおよび/またはVLドメインは、図12および13A~C、または配列表に示されているLAG-3 ABDのVHおよび/またはVLドメインと少なくとも90、95、97、98または99%同一である。特定の実施形態では、LAG-3 ABDは、Biacore、表面プラズモン共鳴(SPR)および/またはBLI(生体層干渉法、例えば、Octetアッセイ)のうちの少なくとも1つによって測定される場合に、LAG-3に結合することができ、後者は、多くの実施形態で特定の用途を見出す。
いくつかの実施形態では、LAG-3 ABDは、以下のLAG-3 ABD:7G8[LAG-3]_H0_L0、7G8[LAG-3]_H3_L1、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34のうちの1つのVHおよびVLを含む。2A11[LAG-3]_H0_L0、2A11[LAG-3]_H1_L2、2A11[LAG-3]_H1.44_L2.142、BMS-986016[LAG-3]、IMP731[LAG-3]、13E2[LAG-3]、34F4[LAG-3]、IMP761[LAG-3]、H5L7[LAG-3]、hu22D2[LAG-3]、H4sH15482P[LAG-3]、L35D4[LAG-3]、L35G6[LAG-3]、L33H11[LAG-3]、L32A9[LAG-3]、L32D10[LAG-3]、L32A4[LAG-3]、L3A1[LAG-3]、L3A10[LAG-3]、L3C5[LAG-3]およびL3E3[LAG-3](例えば、図12および図13A~Cを参照)。例示的な実施形態では、LAG-3 ABDは、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34または2A11[LAG-3]_H1.144_L2.142 LAG-3 ABDである(例えば、図12を参照)。
いくつかの実施形態では、LAG-3 ABDは、VHおよびVLを含み、VHおよび/またはVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142 LAG-3 ABDのVHおよび/またはVLと比較して、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のアミノ酸修飾を含む(例えば、図12を参照)。
特定の実施形態では、LAG-3 ABDは、VHおよびVLを含み、VHおよびVLは、以下のLAG-3 ABD:7G8[LAG-3]_H0_L0、7G8[LAG-3]_H3_L1、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34のうちの1つのVHおよびVLと比較して、少なくとも90、95、97、98または99%同一である。2A11[LAG-3]_H0_L0、2A11[LAG-3]_H1_L2、2A11[LAG-3]_H1.44_L2.142、BMS-986016[LAG-3]、IMP731[LAG-3]、13E2[LAG-3]、34F4[LAG-3]、IMP761[LAG-3]、H5L7[LAG-3]、hu22D2[LAG-3]、H4sH15482P[LAG-3]、L35D4[LAG-3]、L35G6[LAG-3]、L33H11[LAG-3]、L32A9[LAG-3]、L32D10[LAG-3]、L32A4[LAG-3]、L3A1[LAG-3]、L3A10[LAG-3]、L3C5[LAG-3]およびL3E3[LAG-3](例えば、図12および図13A~Cを参照)。例示的な実施形態では、LAG-3 ABDは、7G8[LAG-3]_H3.30_L1.34または2A11[LAG-3]_H1.144_L2.142 LAG-3 ABDである(例えば、図12を参照)。
C.Fcドメイン
本発明のFcドメイン構成要素は、本明細書に記載の通りであり、それは概して、スキューバリアントおよび/または任意選択のpIバリアントおよび/またはアブレーションバリアントを含み、本明細書において概説される。例えば、第IV.A、IV.B、IV.C、IV.D、IV.E、IV.F、IV.G、IV.H、およびIV.I章を含む、「IVヘテロ二量体抗体」という見出しでのWO2017/218707の開示を参照(参照によりその全体が明示的に組み込まれる)。本発明のヘテロ二量体タンパク質において特に使用されるのは、そこに概説されているように、「スキューバリアント」、「pIバリアント」、「アブレーションバリアント」およびFcRnバリアントを含むFcドメインである。このようなバリアントの特に有用な組み合わせが、例えば、図7A~Fに示されている。
Fcドメインは、IgG Fcドメイン、例えば、IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 Fcドメインに由来するものであってもよい。例示的な実施形態では、本明細書で提供される主題のヘテロ二量体融合タンパク質は、IgG1 Fcドメインを含む。以下に、IL-15/IL-15RαFc融合単量体および標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質の抗LAG-3抗体フラグメントに有用なFcドメインについて説明する。
したがって、「Fcドメイン」は、-CH2-CH3ドメイン、および任意選択でヒンジドメインを含み、IgG1由来のFcドメインと共に、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、またはIgG4由来であり得る。本明細書の実施形態のいくつかでは、タンパク質フラグメント、例えば、IL-15またはIL-15RαがFcドメインに結合しているとき、IL-15またはIL-15Rα構築物のC末端が、Fcドメインのヒンジの全てまたは一部に接続する。他の実施形態では、タンパク質フラグメント、例えば、IL-15またはIL-15RαがFcドメインに結合しているとき、IL-15またはIL-15Rα構築物のC末端が、FcドメインのCH1ドメインに接続する。
本明細書に概説したFcドメインタンパク質の構築物および配列のいくつかにおいて、IL-15またはIL-15Rαタンパク質フラグメントのC末端はドメインリンカーのN末端に結合し、そのC末端は定常FcドメインのN末端に結合している(N-IL-15またはIL-15Rαタンパク質フラグメント-リンカー-Fcドメイン-C)が、これはスイッチできる(N-Fcドメイン-リンカー-IL-15またはIL-15Rαタンパク質フラグメント-C)。本明細書に概説される他の構築物および配列において、第1のタンパク質フラグメントのC末端は、場合によりドメインリンカーを介して、第2のタンパク質フラグメントのN末端に結合し、第2のタンパク質フラグメントのC末端は、場合によりドメインリンカーを介して定常FcドメインのN末端に結合する。本明細書に概説されるさらに他の構築物および配列において、第1のタンパク質フラグメントまたは第2のタンパク質フラグメントに結合していない定常Fcドメインが提供される。ヘテロ二量体融合タンパク質は、本明細書に記載の2つ以上の例示的な単量体Fcドメインタンパク質を含み得る。任意のドメインリンカーを使用して、IL-15またはIL-15Rαタンパク質フラグメントを、本明細書で提供されるヘテロ二量体融合タンパク質のFcドメインに接続することができる。いくつかの実施形態では、リンカーは、図8のリンカーのいずれか1つである。
いくつかの実施形態では、リンカーは、本明細書に概説される任意の2つのドメイン(例えば、Fcドメインに対するIL-15またはIL-15Rαタンパク質フラグメント、またはFcドメインに対するscFv)を共に連結するために使用される「ドメインリンカー」であり、そのいくつかは図8に示されている。任意の好適なリンカーを使用することができるが、多くの実施形態は、例えば、nが少なくとも1(一般に1~2~3~4~5)の整数である、(GS)n、(GSGGS)n、(GGGGS)n、および(GGGS)nを含むグリシン-セリンポリマー、ならびに各ドメインがその生物学的機能を保持できるように十分な長さおよび柔軟性を有する2つのドメインの組み換え結合を可能にする任意のペプチド配列を利用する。いくつかの場合では、以下に概説するように、「撚り度」に注意を払って、荷電ドメインリンカーである。
一実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、pI操作など、ヘテロ二量体を生成するように操作することができる、少なくとも2つの定常ドメインを含む。使用され得る他のFcドメインは、pI操作された本発明のCH1、CH2、CH3、およびヒンジドメインのうちの1つ以上を含むフラグメントを含む。特に、図21に示すフォーマットは、ヘテロ二量体融合タンパク質であり、これは、このタンパク質が、ヘテロ二量体Fcドメインに自己集合した2つの結合したFc配列と、以下にさらに完全に記載される少なくとも1つの融合タンパク質(例えば、1、2またはそれ以上のタンパク質)とを有することを意味する。いくつかの場合では、第1の融合タンパク質は、第1のFcに連結し、第2の融合フラグメントは、第2のFcに連結する。他の場合では、第1の融合タンパク質は第1のFcに連結し、第1の融合タンパク質は、Fcに連結していない第2の融合タンパク質に非共有結合により接続する。いくつかの場合では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、第1のFc配列に連結する第2の融合タンパク質に連結する第1の融合タンパク質、および第1または第2の融合タンパク質のいずれかに連結しない第2のFc配列を含む。
したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、自己集合してヘテロ二量体Fcドメイン融合ポリペプチドを形成する、2つの異なる重鎖バリアントFc配列の使用に依存するヘテロ二量体融合タンパク質を提供する。
本発明は、1つ以上の結合パートナー、リガンド、または受容体への結合を可能にするヘテロ二量体融合タンパク質を提供するための新規構築物に関する。ヘテロ二量体融合構築物は、抗体の重鎖の2つのFcドメイン、例えば、集合して「二量体」になる2つの「単量体」の自己集合性に基づく。ヘテロ二量体Fc融合体は、以下でさらに詳しく論じられるように、各単量体のアミノ酸配列を変えることによって作製される。したがって、本発明は概して、結合パートナー(複数可)またはリガンド(複数可)または受容体(複数可)をいくつかの方法で共結合することができるヘテロ二量体融合タンパク質の生成に関し、ヘテロダ二量体形成を促進するために、かつ/またはホモ二量体よりもヘテロ二量体の精製を容易にするために、各鎖で異なる定常領域中のアミノ酸バリアントに依存している。主題のヘテロ二量体融合タンパク質の特定の実施形態のFcドメインに含まれる特定のバリアントを、以下により詳細に記載する。
1.ヘテロ二量体化バリアント
本発明は、様々なフォーマットのヘテロ二量体融合タンパク質を含む、ヘテロ二量体タンパク質を提供する。このようなヘテロ二量体タンパク質は、第1および第2の単量体のヘテロ二量体化を促進し、および/またはホモ二量体よりもヘテロ二量体の精製を容易にする修飾を含む2つの異なるFcドメイン(第1の単量体および第2の単量体に対してそれぞれ1つ)を含み、本明細書ではまとめて「ヘテロ二量体化バリアント」と称される。以下で論じるように、ヘテロ二量体化バリアントは、スキューバリアント(例えば、以下に記載される「ノブアンドホール」および「電荷対」バリアント)、ならびにヘテロ二量体からのホモ二量体の分離を促進する「pIバリアント」を含んでいてもよい。その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第US 9,605,084号に一般的に記載されるように、また、具体的には、ヘテロ二量体化バリアントの議論について以下のように、ヘテロ二量体化に有用な機構としては、米国特許第US 9,605,084号に記載される「ノブアンドホール」(「KIH」)、米国特許第US 9,605,084号に記載される「静電ステアリング」または「電荷対」、米国特許第US 9,605,084号に記載されるpIバリアント、および米国特許第US 9,605,084号および以下に概説される一般的なさらなるFcバリアントが挙げられる。
a.スキューバリアント
いくつかの実施形態では、対象のヘテロ二量体タンパク質は、スキューバリアントを含み、これは、Fcホモ二量体(第1のFcドメインの2つまたは第2のFcドメインの2つを含むFc二量体;A-AまたはB-B)よりもヘテロ二量体(第1および第2のFcドメインを含むFc二量体;A-B)の形成を促進する第1のFcドメイン(A)および/または第2のFcドメイン(B)における1つ以上のアミノ酸修飾である。適切なスキューバリアントは、米国特許出願公開第2016/0355608号の図29に含まれ、全体的に、特に、スキューバリアントの開示について、および図4において、参照により本明細書に組み込まれている。
スキューバリアントの1つの機構は、一般的に、当該技術分野において「ノブアンドホール」と呼ばれ、米国特許出願第61/596,846号、Ridgwayら、Protein Engineering 9(7):617(1996);Atwellら、J.Mol.Biol.1997 270:26;米国特許第8,216,805号(その全てが、全体的に、特に、「ノブアンドホール」変異の開示について、参照により本明細書に組み込まれている)に記載されるように、ヘテロ二量体形成を促進し、ホモ二量体形成を促進しないような立体的影響を作り出すアミノ酸操作を指す。これは、本明細書では、「立体バリアント」と称されることがある。これらの図は、「ノブアンドホール」に依存するいくつかの「単量体A-単量体B」対を特定する。さらに、Merchantら、Nature Biotech.16:677(1998)に記載されているように、これらの「ノブアンドホール」変異をジスルフィド結合と組み合わせ、Fcヘテロ二量体の生成をさらに促進することができる。
ヘテロ二量体の生成において用途が見出されるスキューバリアントのさらなる機構は、参照によりその全てが本明細書に組み込まれるGunasekaranら、J.Biol.Chem.285(25):19637(2010)に記載されるように、「静電ステアリング」と称されることもある。これは、本明細書において、時に「電荷対」と称される。この実施形態では、静電学を使用して、その生成をヘテロ二量体化の方へ曲げる。当業者には理解されるように、これらは、pI、すなわち精製にも影響を及ぼす可能性があり、したがっていくつかの場合ではpIバリアントと見なすこともできる。しかし、これらは、ヘテロ二量体化を強制するために作られ、精製ツールとしては使用されなかったため、これらは、「スキューバリアント」と分類される。これらには、これらに限定されないが、D221R/P228R/K409Rと対になったD221E/P228E/L368E(例えば、これらは「単量体の対応するセット」である)、およびC220R/E224R/P228R/K409Rと対になったC220E/P228E/368Eが含まれる。
いくつかの実施形態では、スキューバリアントは、有利かつ同時に、上述の「ノブアンドホール」機構および「静電ステアリング」機構の両方に基づくヘテロ二量体化を促進する。いくつかの実施形態では、ヘテロ二量体タンパク質は、このようなヘテロ二量体化スキューバリアントの1つ以上のセットを含む。これらのバリアントは、「セット」の「対」になる。すなわち、この対の一方のセットは、第1の単量体に組み込まれ、この対の他方のセットは、第2の単量体に組み込まれる。このカテゴリーの例示的な「スキューバリアント」は、S364K/E357Q:L368D/K370S;L368D/K370S:S364K;L368E/K370S:S364K;T411T/E360E/Q362E:D401K;L368D/K370S:S364K/E357L;K370S:S364K/E357Q;またはT366S/L368A/Y407V:T366W(任意選択的に、架橋ジスルフィドを含み、T366S/L368A/Y407V/Y349C:T366W/S354C)「スキュー」バリアントアミノ酸置換セットを含む。命名法に関して、「S364K/E357Q:L368D/K370S」の対は、単量体の1つが、アミノ酸置換S364KおよびE357Qを含むFcドメインを含み、他方の単量体が、アミノ酸置換L368DおよびK370Sを含むFcドメインを含むことを意味する。上述のように、これらの対の「撚り度」は、開始時のpIに依存する。これらのセットは、必ずしも「ノブアンドホール」バリアントとして挙動するわけではなく、一方の単量体の残基と他方の単量体の残基との間の一対一の対応を有することを留意すべきである。すなわち、セットのこれらの対は、その代わりに、ヘテロ二量体形成を促進し、ホモ二量体形成を促進しない2つの単量体間の界面を形成する可能性があり、生物学的条件下で自発的に形成するヘテロ二量体の割合は、予想される50%(25%ホモ二量体A/A:50%ヘテロ二量体A/B:25%ホモ二量体B/B)ではなく、90%を超える。
例示的な実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、S364K/E357Q:L368D/K370S;L368D/K370S:S364K;L368E/K370S:S364K;T411T/E360E/Q362E:D401K;L368D/K370S:S364K/E357L;K370S:S364K/E357Q;またはT366S/L368A/Y407V:T366W(任意選択的に、架橋ジスルフィドを含み、T366S/L368A/Y407V/Y349C:T366W/S354C)「スキュー」バリアントアミノ酸置換セットを含む。例示的な実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、「S364K/E357Q:L368D/K370S」アミノ酸置換セットを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるスキューバリアントは、ヘテロ二量体融合タンパク質の第1および第2のFcドメインの片方または両方に、他のスキューバリアント(例えば、米国特許出願公開第2012/0149876号の図37、特に、スキューバリアントの開示について、参照により本明細書に組み込まれるものを参照)、pIバリアント、アイソタイプバリアント、FcRnバリアント、アブレーションバリアントなどを含むがこれらに限定されない他の修飾と共に独立して組み込まれる。さらに、個々の修飾はまた、独立して、かつ任意選択的に、主題のヘテロ二量体融合タンパク質に含まれるか、または主題のヘテロ二量体融合タンパク質から除外され得る。
b.ヘテロ二量体のpI(等電点)バリアント
いくつかの実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、ホモ二量体タンパク質からのヘテロ二量体融合タンパク質の分離を有利に可能にする精製バリアント(「pIバリアント」)を含む。
一般に、当業者には理解されるように、pIバリアントには2つの一般的なカテゴリーがある:タンパク質のpIを増加させるもの(塩基性変化)とタンパク質のpIを減少させるもの(酸性変化)。本明細書中に記載されるように、これらのバリアントの全ての組み合わせがなされ得る:一方の単量体は野生型、または野生型と顕著に異なるpIを示さないバリアントであり得、他方がより塩基性またはより酸性のいずれかであり得る。代替的に、各単量体は、1つがより塩基性に、1つがより酸性へと変化する。
ヘテロ二量体タンパク質の精製を容易にし得るいくつかの基本的な機構が存在する。このような機構の1つは、融合タンパク質の単量体の片方または両方の等電点に影響を与える1つ以上の修飾を含むpIバリアントの使用に依存し、その結果、各単量体、続いて各二量体種は、異なるpIを有し、そのため、A-A、A-BおよびB-B二量体タンパク質の等電点精製を可能にする。代替的に、いくつかのフォーマットはまた、サイズに基づいて分離することも可能にする。以下にさらに概説するように、スキューバリアントを用い、ホモ二量体よりもヘテロ二量体を形成するように「曲げる(skew)」こともできる。したがって、ヘテロ二量体化スキューバリアントおよびpIバリアントの組み合わせは、本明細書で提供される対象のヘテロ二量体融合タンパク質において特定の用途が見出される。
さらに、以下により完全に概説されるように、ヘテロ二量体融合タンパク質のフォーマットに応じて、pIバリアントは単量体の定常ドメインおよび/またはFcドメイン内に含まれるか、またはドメインリンカーが使用されるかのいずれかであり得る。いくつかの実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、代替機能のための追加の修飾を含み、Fc、FcRnおよびKOバリアントなどのpI変化を作り出すこともできる。
ヘテロ二量体融合タンパク質の精製を可能にする分離機構としてpIを利用する実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質の単量体の片方または両方にアミノ酸修飾が導入されてもよい。すなわち、単量体の1つ(単純化のため本明細書では「単量体A」と称される)のpIは、単量体Bとは離れるように操作されてもよく、または単量体AのpIを増加させ、単量体BのpIを減少させつつ、単量体AおよびBが両方とも変更されてもよい。論じられるように、いずれかまたは両方の単量体のpI変化は、帯電した残基を除去または付加することによって(例えば、中性アミノ酸を正または負に帯電したアミノ酸残基、例えば、グルタミンからグルタミン酸で置き換える)、正または負から反対の電荷への帯電した残基の変更によって(例えばアスパラギン酸からリジンへ)、または帯電した残基の中性残基への変更によって(例えば、電荷の消失、リジンからセリンへ)、実施することができる。いくつかのこれらのバリアントを、図4および5を含む図面に示す。
ヘテロ二量体をホモ二量体から分離することを可能にするように、単量体の少なくとも1つにおいてpIの十分な変化を作り出すことは、「野生型」重鎖定常領域と、そのpIを増加または減少させるように操作されたバリアント領域を用いることによって(wt A:B+またはwt A:B-)、またはある領域を増加させ、他の領域を減少させることによって(A+:B-またはA-:B+)、行うことができる。
したがって、一般に、本発明の対象となる融合タンパク質のいくつかの実施形態の構成要素は、単量体の片方または両方にアミノ酸置換(「pIバリアント」または「pI置換」)を組み込むことによって、二量体タンパク質の単量体のうち、両方ではない場合には、少なくとも1つの等電点(pI)を変えることを目的とするFcドメインまたは定常ドメイン領域中のアミノ酸バリアントである。本明細書中の2つのホモ二量体からのヘテロ二量体の分離は、2つの単量体のpIが0.1pH単位とわずかに異なる場合に達成でき、0.2、0.3、0.4、および0.5以上異なるものが全て本発明において使用される。
当業者には理解されるように、良好な分離を達成するためにヘテロ二量体融合タンパク質の各々または両方の単量体(複数可)に含まれるpIバリアントの数は、一部には、構成要素の開始時のpIに依存するだろう。すなわち、どの単量体を操作するか、またはどの「方向」(例えば、より肯定的またはより否定的)かを決定するために、各単量体に含まれるFcドメインおよび任意のIL-15、IL-15Rαまたはリンカーの配列が計算され、その単量体のpIに基づき、それらから決定がなされる。当技術分野で知られているように、異なるFcドメイン、リンカーIL-15およびIL-15Rαは、異なる開始時のpIを有するだろう。概して、本明細書に概説されるように、pIは、少なくとも約0.1logの各単量体の総pI差をもたらすように操作され、本明細書に概説されるように0.2~0.5が好ましい。
一般に、当業者には理解されるように、タンパク質のpIを増加させるもの(塩基性変化)と、タンパク質のpIを減少させるもの(酸性変化)といった、pIに影響を与えるアミノ酸修飾2つの一般的なカテゴリーが存在する。本明細書に記載されるように、これらのバリアントの全ての組み合わせを使用することができる。一方の単量体は野生型、または野生型と顕著に異なるpIを示さないバリアントであってもよく、もう一方の単量体は、より塩基性またはより酸性のいずれかであるFcドメインを含む。あるいは、各単量体は、1つはより塩基性に、1つはより酸性へと変化し得る。
pIバリアントを使用してヘテロ二量体化を達成する場合、ヘテロ二量体融合タンパク質を設計および精製するための、よりモジュール方式の手法が提供される。したがって、いくつかの実施形態では、ヘテロ二量体化バリアント(スキューバリアントおよびpIバリアントを含む)を操作しなければならない。さらに、いくつかの実施形態では、pIバリアントから生じる免疫原性の可能性は、顕著な免疫原性を導入することなくpIが変化するように、異なるIgGアイソタイプからのpIバリアントを移入することによって著しく低減される(以下のアイソタイプバリアントを参照)。したがって、解決されるべきさらなる問題は、高いヒト配列含有量を有する低いpI定常ドメインの解明、例えば、任意の特定位置における非ヒト残基の最小化または回避である。アイソタイプ置換に代えて、またはこれに加え、pIバリアントから生じる免疫原性の可能性は、等配電子置換(例えば、AsnからAspおよびGlnからGlu)を利用することによって、大幅に減少する。
このpI操作で起こり得る副次的な利益はまた、血清半減期の延長およびFcRn結合の増加である。すなわち、米国特許出願公開第US2012/0028304号(その全体が、具体的には、さらなる機能を与えるpIバリアントの開示について、参照により組み込まれる)に記載されるように、抗体定常ドメイン(Fc融合物中にみられるものを含む)のpIの低下によって、インビボでの血清保持が長くなる可能性がある。血清半減期の増加のためのこれらのpIバリアントはまた、精製のためのpI変化を促進する。
さらに、ヘテロ二量体化バリアントのpIバリアントは、ホモ二量体が存在するとき、排除、最小化、および区別する能力が顕著であるので、Fc融合タンパク質の分析および品質管理プロセスにさらなる利益を与える。同様に、ヘテロ二量体融合タンパク質産生の再現性を確実に試験する能力が重要である。
pIバリアントの例示的な組み合わせは、米国特許出願公開第2016/0355608号の図4および5、および図30に示されており、これらの全ては、全体的に、特に、pIバリアントの開示について、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に概説し、図に示すように、これらの変化はIgG1と比較して示されているが、全てのアイソタイプをこのように変更することができ、アイソタイプハイブリッドも同様である。重鎖定常ドメインがIgG2~4に由来する場合、R133EおよびR133Qもまた使用され得る。
いくつかの実施形態では、修飾は、EU付番に基づき、位置208、216、217、218、219、220、221、222、223、224、225、226、227、228、229および230を含む、Fcドメインのヒンジドメインで生じる。したがって、pIバリアント、特に置換は、位置216~230の1つ以上で行うことができ、用途を見出す1、2、3、4または5個の変異を有する。同様に、全ての可能な組み合わせが、単独で、または他のドメイン中の他のpIバリアントと共に企図されている。
ヒンジドメインのpIを低下させるのに使用される具体的な置換としては、221位の欠失、222位の非天然バリンまたはトレオニン、223位の欠失、224位の非天然グルタミン酸、225位の欠失、235位の欠失、および236位の欠失または非天然アラニンが含まれるがこれらに限定されない。いくつかの場合では、ヒンジドメインにおいてはpI置換のみが行われ、他の例では、これらの置換(複数可)は他のドメイン内の他のpIバリアントに任意の組み合わせで加えられる。
いくつかの実施形態では、EU付番に基づき、位置233、234、235、236、274、296、300、309、320、322、326、327、334および339を含むCH2領域内に変異を生じさせることができる。233~236における変化は、IgG2骨格における(327Aと共に)エフェクター機能を増加させるためになされ得ることに留意されたい。この場合も、これら14個の位置の全ての可能な組み合わせを作ることができ、例えば、ヘテロ二量体融合タンパク質は、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10個のCH2のpI置換を有するバリアントFcドメインを含んでいてもよい。
CH2ドメインのpIを低下させるのに使用される具体的な置換としては、274位の非天然グルタミンまたはグルタミン酸、296位の非天然フェニルアラニン、300位の非天然フェニルアラニン、309位の非天然バリン、320位の非天然グルタミン酸、322位の非天然グルタミン酸、326位の非天然グルタミン酸、327位の非天然グリシン、334位の天然グルタミン酸、339位の非天然トレオニン、およびCH2内および他のドメインとの全ての可能な組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
この実施形態では、修飾は、CH3領域の位置355、359、362、384、389、392、397、418、419、444および447(EU付番)から独立して、かつ任意選択的に選択され得る。CH3ドメインのpIを低下させるのに使用される具体的な置換としては、355位の非天然グルタミンまたはグルタミン酸、384位の非天然セリン、392位の非天然アスパラギンまたはグルタミン酸、397位の非天然メチオニン、419位の非天然グルタミン酸、359位の非天然グルタミン酸、362位の非天然グルタミン酸、389位の非天然グルタミン酸、418位の非天然グルタミン酸、444位の非天然グルタミン酸、および447位の欠失または非天然アスパラギン酸が含まれるが、これらに限定されない。pIバリアントの例示的な実施形態を図5に示す。
一実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、pIバリアント修飾295E/384D/418E/421D(ヒトIgG1に関してQ295E/N384D/Q418E/N421D)を有するバリアントFcドメインを有する単量体を含む。一実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、pIバリアント修飾208D/295E/384D/418E/421D(ヒトIgG1に関してN208D/Q295E/N384D/Q418E/N421D)を有するバリアントFcドメインを有する単量体を含む。いくつかの実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、pIバリアント修飾295E/384D/418E/421D(ヒトIgG1に関してQ295E/N384D/Q418E/N421D)を有するバリアントFcドメインを有する単量体を含む。一実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、pIバリアント修飾196K/199T/217R/228R/276K(ヒトIgG1に関してQ196K/I199T/P217R/P228R/N276K)を有するバリアントFcドメインを有する単量体を含む。
一実施形態では、ヘテロ二量体融合タンパク質は、pIバリアント修飾217R/228R/276K(ヒトIgG1に関してP217R/P228R/N276K)を有するバリアントFcドメインを有する単量体を含む。対象のFcドメインに組み込むことができるさらなる例示的なpIバリアント修飾を図5に示す。
c.アイソタイプバリアント
さらに、本発明の多くの実施形態は、あるIgGアイソタイプから別のIgGアイソタイプへの特定の位置でのpIアミノ酸の「移入」に依存し、したがって、バリアントに望ましくない免疫原性が導入される可能性を低減または排除する。これらのいくつかは、参照により本明細書に組み込まれている、米国特許出願公開第2014/0370013号の図21に示されている。すなわち、IgG1は、高いエフェクター機能を含む様々な理由から治療用抗体の一般的なアイソタイプである。しかしながら、IgG1の重定常領域は、IgG2のそれよりも高いpIを有する(8.10対7.31)。特定の位置でIgG2残基をIgG1骨格に導入することによって、得られる単量体のpIは低下(または上昇)し、さらにより長い血清半減期を示す。例えば、IgG1は137位にグリシン(pI5.97)を有し、IgG2はグルタミン酸(pI3.22)を有し、グルタミン酸を移入すると、得られるタンパク質のpIに影響を与える。以下に記載されるように、変異型Fc融合タンパク質のpIに顕著な影響を与えるためには、一般にいくつかのアミノ酸置換が必要とされる。しかしながら、IgG2分子中の変化でさえも血清半減期の増加を可能にすることが以下に論じられるように留意されるべきである。
他の実施形態では、非アイソタイプのアミノ酸変化を行って、(例えば、高pIのアミノ酸から低pIのアミノ酸へと変化させることによって)得られるタンパク質の全体的な荷電状態を低下させるか、または以下でさらに詳細に説明する安定性などのための構造の調整を可能にする。
さらに、重定常ドメインと軽定常ドメインの両方をpI操作することによって、ヘテロ二量体の各単量体における顕著な変化を見ることができる。本明細書で論じられるように、2つの単量体のpIが少なくとも0.5だけ異なることが、イオン交換クロマトグラフィーもしくは等電点電気泳動、または等電点に高感度な他の方法による分離を可能する。
d.pIを計算する
各単量体のpIは、バリアント重鎖定常ドメインのpIおよび全単量体のpIに依存し、バリアント重鎖定常ドメインおよび融合パートナーを含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、pIの変化は、米国特許出願公開第2014/0370013号の図19のチャートを用いて、バリアント重鎖定常ドメインに基づいて本明細書で論じられように、どの単量体を操作するかは概して、各単量体の固有のpIによって決定される。
2.さらなる機能のためのさらなるFcバリアント
pIアミノ酸変異に加えて、1つ以上のFcγR受容体への結合の改変、FcRn受容体への結合の改変等を含むがこれらに限定されない、様々な理由で実施することができるいくつかの有用なFcアミノ酸修飾が存在する。
したがって、本発明のタンパク質は、pIバリアントおよび立体バリアントを含む、本明細書に概説したヘテロ二量体化バリアントを含むアミノ酸修飾を含むことができる。バリアントの各セットは独立して、かつ任意選択的に特定のヘテロ二量体タンパク質に含み得るかまたはそれから除外し得る。
a.FcγRバリアント
FcγR受容体のうちの1つ以上への結合を改変するために実施され得るいくつかの有用なFc置換が存在する。結合の増加ならびに結合の減少をもたらす置換が有用であり得る。例えば、FcγRIIIaへの結合の増加は、一般に、ADCC(抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性、すなわち、FcγRを発現する非特異的細胞傷害性細胞が標的細胞上の結合抗体を認識し、その後、標的細胞の溶解を引き起こす細胞媒介性反応)の増加をもたらすことが知られている。同様に、いくつかの状況下では、FcγRIIb(抑制性受容体)への結合の減少も有益であり得る。本発明で使用されるアミノ酸置換には、米国特許出願第11/124,620号(特に図41)、同第11/174,287号、同第11/396,495号、同第11/538,406号に列挙されるものが含まれ、それらの全てはその全体が、具体的にはそこで開示されるバリアントが参照により、明示的に本明細書に組み込まれる。使用される特定のバリアントには、236A、239D、239E、332E、332D、239D/332E、267D、267E、328F、267E/328F、236A/332E、239D/332E/330Y、239D、332E/330L、243A、243L、264A、264V、および299Tが含まれるがこれらに限定されない。
さらに、FcγRIIcに対する親和性を増加させるアミノ酸置換もまた、本明細書に概説されるFcドメインバリアントに含まれ得る。例えば、米国特許出願第11/124,620号および同第14/578,305号に記載される置換は有用である。
さらに、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第12/341,769号に具体的に開示される、434S、434A、428L、308F、259I、428L/434S、259I/308F、436I/428L、436IまたはV/434S、436V/428L、および259I/308F/428Lを含むがこれらに限定されない、FcRn受容体への結合の増加および血清半減期の増加に使用される追加のFc置換が存在する。
b.アブレーションバリアント
同様に、機能性バリアントの別のカテゴリーは「FcγRアブレーションバリアント」または「Fcノックアウト(FcKOまたはKO)」バリアントである。これらの実施形態では、いくつかの治療用途のために、さらなる作用機序を回避するために、1つ以上または全てのFcγ受容体(例えば、FcγR1、FcγRIIa、FcγRIIb、FcγRIIIaなど)へのFcドメインの正常な結合を低減または除去することが望ましい。これは、例えば、多くの実施形態において、特に、Fcドメインのうちの1つが1つ以上のFcγ受容体アブレーションバリアントを含むように、FCγRIIIa連結を除去してADCC活性を除去または顕著に減少させることが望ましい二重特異性免疫調節抗体の使用においてである。これらの除去変異は、それらの全ては参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願第15/141,350号の図31に示されており、EUインデックスに従って、G236R/L328R、E233P/L234V/L235A/G236del/S239K、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K、E233P/L234V/L235A/G236del/S239K/A327G、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K/A327G、およびE233P/L234V/L235A/G236delからなる群から選択されるアブレーションバリアントを用いる好ましい態様で、各々が独立して、かつ任意選択で含まれるか除外することができる。本明細書で言及されるアブレーションバリアントは、FcγR結合を切除するが、FcRn結合を切除しないことに留意されたい。
例示的なアブレーションバリアントを図5に示す。
c.ヘテロ二量体とFcバリアントとの組み合わせ
当業者には理解されるように、列挙されたヘテロ二量体化バリアント(スキューバリアントおよび/またはpIバリアントを含む)は全て、それらの「撚り度」または「単量体分割」を保持する限り、任意の方法で任意選択的にかつ独立して組み合わせることができる。さらに、これらのバリアントは全て、ヘテロ二量体化フォーマットのいずれにも組み合わせることができる。
pIバリアントの場合、特定の用途が見出される実施形態が図面に示されているが、精製を促進するために2つの単量体間のpIの差を変えるという基本的な規則に従って、他の組み合わせを作製することができる。
これに加えて、ヘテロ二量体化バリアント、スキューおよびpIのいずれも、本明細書で一般的に概説されるように、Fcアブレーションバリアント、Fcバリアント、FcRnバリアントと独立して、かつ任意選択的に組み合わせることができる。
これに加えて、単量体Fcドメインは、C220S/S267K/L368D/K370SまたはC220S/S267K/S364K/E357Qを含むアミノ酸置換のセットを含み得る。
これに加えて、ヘテロ二量体融合タンパク質は、スキューバリアント(例えば、米国特許出願第15/141,350号の図1A~1Cに示されるアミノ酸置換のセット、その全てが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)を含んでいてもよく、特に有用なスキューバリアントは、S364K/E357Q:L368D/K370S;L368D/K370S:S364K;L368E/K370S:S364K;T411E/K360E/Q362E:D401K;L368D/K370S:S364K/E357L、K370S:S364K/E357Q、T366S/L368A/Y407V:T366WおよびT366S/L368A/Y407V/Y349C:T366W/S354Cからなる群から選択され、任意選択的にアブレーションバリアント、任意選択的に帯電したドメインリンカーを含んでいてもよく、重鎖は、pIバリアントを含む。
いくつかの実施形態では、Fcドメインは、236R、239D、239E、243L、M252Y、V259I、267D、267E、298A、V308F、328F、328R、330L、332D、332E、M428L、N434A、N434S、236R/328R、239D/332E、M428L、236R/328F、V259I/V308F、267E/328F、M428L/N434S、Y436I/M428L、Y436V/M428L、Y436I/N434S、Y436V/N434S、239D/332E/330L、M252Y/S254T/T256E、V259I/V308F/M428L、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K、G236R/L328RおよびPVA/S267Kからなる群から選択されるアミノ酸置換を含む。いくつかの場合では、Fcドメインはアミノ酸置換239D/332Eを含む。他の場合において、Fcドメインはアミノ酸置換G236R/L328RまたはPVA/S267Kを含む。
一実施形態では、本発明で用途が見出されるスキューバリアントおよびpIバリアントの特定の組み合わせは、T366S/L368A/Y407V:T366W(任意選択的に、架橋ジスルフィド、T366S/L368A/Y407V/Y349C:T366W/S354Cを含む)であり、1つの単量体は、Q295E/N384D/Q418E/N481Dを含み、他方は、正に帯電したドメインリンカーを含む。当該技術分野において理解されるように、「ノブインホール」バリアントは、pIを変化させず、したがって、どちらの単量体にも使用することができる。本発明の特定のフォーマットで使用可能なバリアントの有用な組み合わせは、図7A~7Fに含まれている。
III.IL-15/IL-15Rα Fc融合物 x LAG-3 ABDヘテロ二量体タンパク質
チェックポイント阻害剤LAG-3抗原に結合することができ、共通γ鎖(γc;CD132)および/またはIl-2受容体β鎖(IL-2Rβ;CD122)と複合体を形成し得る、ヘテロ二量体融合タンパク質が本明細書で提供される。ヘテロ二量体融合タンパク質は、IL-15/IL-15Rα-Fc融合タンパク質および抗体融合タンパク質を含み得る。IL-15/IL-15Rα-Fc融合タンパク質は、IL-15Rαに共有結合したIL-15タンパク質(一般的に、アミノ酸置換を含む)およびFcドメインを含み得る。任意選択で、IL-15タンパク質およびIL-15Rαタンパク質は非共有結合している。
IV.本発明の有用なフォーマット
図21に示すように、対象となる標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質のいくつかの有用なフォーマットが存在する。概して、本明細書で提供されるヘテロ二量体融合タンパク質は、IL-15/IL-15Rα(sushi)構成要素、抗LAG-3構成要素(「LAG-3結合ドメイン」または「LAG-3抗原結合ドメイン」とも呼ばれる)および第1のFcドメインおよび第2のFcドメインを含むFc構成要素の3つの機能的な構成要素を有し、それぞれが本明細書に概説されるように異なる形態をとっていてもよく、それぞれが、任意の構成で他の構成要素と組み合わせられてもよい。
第1および第2のFcドメインは、以下のスキューバリアントから選択されるアミノ酸スキュー置換のセットを有していてもよい:EU付番に従って、a)S267K/L368D/K370S:S267K/S364K/E357Q、b)S364K/E357Q:L368D/K370S、c)L368D/K370S:S364K、d)L368E/K370S:S364K、e)T411E/K360E/Q362E:D401K、f)L368D/K370S:S364K/E357Lおよびg)K370S:S364K/E357Q。例示的な実施形態では、スキューバリアントは、S364K/E357Q:L368D/K370Sである。
いくつかの実施形態では、第1および/または第2のFcドメインは、以下のpIバリアントから選択されるpIアミノ酸置換のさらなるセットを有する:EU付番に従って、Q295E/N384D/Q418E/N421D、N208/Q295E/N384D/Q418E/N421DまたはQ196K/I199T/P217R/P228R/N276K。
任意選択的に、第1および/または第2のFcドメインは、以下のFcKOバリアントから選択されるアブレーション(「FcKO」)バリアントのさらなるセットを有する:EU付番に従って、G236R/L328R、E233P/L234V/L235A/G236del/S239K、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K、E233P/L234V/L235A/G236del/S239K/A327G、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K/A327GおよびE233P/L234V/L235A/G236del。
任意選択的に、第1および/または第2のFcドメインは、半減期延長のために428L/434Sバリアントを有する。
ヒンジまたは部分ヒンジを使用して、FcドメインをscFv、IL-15またはIL-15Rαドメインに連結する実施形態では、ヒンジは、ヒンジが任意の軽鎖と望ましくないジスルフィド結合を形成するのを防ぐためのC220S置換を、任意選択的に含んでいてもよい。
対象となるヘテロ二量体融合タンパク質の例示的なフォーマットを以下に提供する。
A.scIL-15/Rα X scFv
一実施形態は、図21Aに示され、2つの単量体を含む。第1の単量体は、N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー-CH2-CH3を含み(2番目のドメインリンカーは、ヒンジドメインであることが多い)、第2の単量体は、VH-scFvリンカー-VL-ヒンジ-CH2-CH3またはVL-scFvリンカー-VH-ヒンジ-CH2-CH3を含むが、いずれの向きにも、ドメインリンカーは、ヒンジを置換することができる。これは、一般的に「scIL-15/Rα X scFv」と呼ばれ、「sc」は、共有結合リンカーを用いたIL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインの接続を指す「一本鎖」を表す。この実施形態のためのバリアントの好ましい組み合わせは、図21AおよびBに見出される。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、を含む。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、IL-15バリアントを第1のFcドメインに接続し、抗LAG-3 scFvを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、各々、抗体ヒンジドメインである。
いくつかの実施形態では、抗LAG-3 scFvは、scFvリンカーによって可変軽鎖ドメイン(VL)に接続した可変重鎖ドメイン(VH)を含む(図9A~C)を参照。一実施形態では、抗LAG-3 scFvは、N末端からC末端まで、VH-scFvリンカー-VLである。別の実施形態では、抗LAG-3 scFvは、N末端からC末端まで、VL-scFvリンカー-VHである。抗LAG-3 scFvのC末端は、ドメインリンカー(例えば、抗体ヒンジドメイン)によって、第1のFcドメインのN末端に接続する。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12および13A~Cに示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含む。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、を含み、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、IL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントであり、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、を含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、を含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、IL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントであり、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、を含み、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1および第2の単量体のヒンジは、各々、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
scIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Aのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、「scIL-15/Rα X scFv」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、を含み、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1および第2の単量体のヒンジは、各々、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
B.scFv X ncIL-15/Rα
この実施形態は、図21Bに示され、3つの単量体を含む。第1の単量体は、N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-ドメインリンカー-CH2-CH3を含み、第2の単量体は、VH-scFvリンカー-VL-ヒンジ-CH2-CH3またはVL-scFvリンカー-VH-ヒンジ-CH2-CH3を含むが、いずれの向きにも、ドメインリンカーは、ヒンジを置換することができる。第3の単量体は、バリアントIL-15ドメインである。これは、一般的に「ncIL-15/Rα X scFv」または「scFv X ncIL-15/Rα」と呼ばれ、「nc」は、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインの自己集合型非共有接続を指す「非共有」を表す。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、抗LAG-3 scFvを第1のFcドメインに接続し、IL-15Rα(sushi)ドメインを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、各々、抗体ヒンジドメインである。
いくつかの実施形態では、抗LAG-3 scFvは、scFvリンカーによって可変軽鎖ドメイン(VL)に接続した可変重鎖ドメイン(VH)を含む(図9A~C)を参照。一実施形態では、抗LAG-3 scFvは、N末端からC末端まで、VH-scFvリンカー-VLである。別の実施形態では、抗LAG-3 scFvは、N末端からC末端まで、VL-scFvリンカー-VHである。抗LAG-3 scFvのC末端は、ドメインリンカー(例えば、抗体ヒンジドメイン)によって、第1のFcドメインのN末端に接続する。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12および13A~Cに示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1および第2の単量体のヒンジは、各々、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
ncIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Bのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1および第2の単量体のヒンジは、各々、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
C.scFv X dsIL-15/Rα
この実施形態は、図21Cに示され、3つの単量体を含む。第1の単量体は、N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-ドメインリンカー-CH2-CH3を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインは、操作されたシステイン残基を有し、第2の単量体は、VH-scFvリンカー-VL-ヒンジ-CH2-CH3またはVL-scFvリンカー-VH-ヒンジ-CH2-CH3を含むが、いずれの向きにも、ドメインリンカーは、ヒンジを置換することができる。第3の単量体は、バリアントIL-15であり、これもシステインバリアントアミノ酸を有するように操作されており、そのため、IL-15Rα(sushi)ドメインとバリアントIL-15ドメインとの間にジスルフィド架橋を形成することが可能になる。これは、一般的に「scFv X dsIL-15/Rα」または「dsIL-15/Rα X scFv」と呼ばれ、「ds」は、「ジスルフィド」を表す。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、抗LAG-3 scFvを第1のFcドメインに接続し、IL-15Rα(sushi)ドメインを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、各々、抗体ヒンジドメインである。
任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、抗LAG-3 scFvを第1のFcドメインに接続し、IL-15Rα(sushi)ドメインを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、各々、抗体ヒンジドメイン(例えば、抗体ヒンジドメイン)である。
いくつかの実施形態では、抗LAG-3 scFvは、scFvリンカーによって可変軽鎖ドメイン(VL)に接続した可変重鎖ドメイン(VH)を含む(図9A~C)を参照。一実施形態では、抗LAG-3 scFvは、N末端からC末端まで、VH-scFvリンカー-VLである。別の実施形態では、抗LAG-3 scFvは、N末端からC末端まで、VL-scFvリンカー-VHである。抗LAG-3 scFvのC末端は、ドメインリンカー(例えば、抗体ヒンジドメイン)によって、第1のFcドメインのN末端に接続する。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12および13A~Cに示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含む。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアント、ならびに適切なシステイン置換を利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Reα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれか、および適切なシステイン置換を有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、IL-15バリアントが、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
dsIL-15/Rα×scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有し、適切なシステイン置換を有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1の単量体および第2の単量体のヒンジは、各々、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、LAG-3 scFvは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含み、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
dsIL-15/Rα X scFvフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Cのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scFv X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、抗LAG-3 scFv-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、抗LAG-3 scFvは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインを含み、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1の単量体および第2の単量体のヒンジは、各々、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
D.scIL-15/Rα X Fab
この実施形態は、図21Dに示され、3つの単量体を含む。第1の単量体は、N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-バリアントIL-15-ドメインリンカー-CH2-CH3を含み、第2の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第3の単量体は、軽鎖、VL-CLである。これは一般に「scIL-15/Rα×Fab」と呼ばれ、「sc」は「一本鎖」を表す。scIL-15/Rα x Fabフォーマット(図21図21Dを参照)は、その後でヘテロ二量体Fc領域(ヒンジを含む)のN末端に融合する可変長リンカー(「scIL-15/Rα」と呼ばれる)によってバリアントIL-15に融合したIL-15Rα(sushi)を含む。第2の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3であり、一方、対応する軽鎖(第3の単量体)は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされる。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成する、軽鎖と、を含む。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、IL-15バリアントを第1のFcドメインに接続するドメインリンカーは、抗体ヒンジドメイン(例えば、抗体ヒンジドメイン)である。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12および13A~Cに示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体融合タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである、軽鎖と、を含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである、軽鎖と、を含む。
scIL-15/Rα Xフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む、軽鎖と、を含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む、軽鎖と、を含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む、軽鎖と、を含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む、軽鎖と、を含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、2A11_H1.144_L2.142標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む、軽鎖と、を含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む、軽鎖と、を含む。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、バリアント、ここではVHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む、軽鎖と、を含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D / N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、バリアント、ここではVHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成する、軽鎖と、を含み、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLである。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
scIL-15/Rα X Fabフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Dのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、バリアント、ここではVHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである、軽鎖と、を含み、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。scIL-15/Rα X scFvフォーマットのヘテロ二量体タンパク質の別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、scFvは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。
E.Fab X ncIL-15/Rα
この実施形態は、図21Eに示され、4つの単量体を含む。第1の単量体は、N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、第2の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第3の単量体は、N末端からC末端まで、可変軽鎖ドメイン(VL)および軽鎖定常ドメイン(CL)を含む軽鎖である。第4の単量体は、バリアントIL-15ドメインである。これは、一般的に「Fab X ncIL-15/Rα」と呼ばれ、「nc」は、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインの自己集合型非共有接続を指す「非共有」を表す。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、IL-15Rα(sushi)ドメインを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、抗体ヒンジドメイン(例えば、抗体ヒンジドメイン)である。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第2の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
Fab X ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Eのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)IL-15バリアントを含む第4の単量体と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15とIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第2の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、scFvは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
F.Fab X dsIL-15/Rα
この実施形態は、図21Fに示され、4つの単量体を含む。第1の単量体は、N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-ドメインリンカー-CH2-CH3を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインは、システイン残基を含むように操作されており、第2の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第3の単量体は、N末端からC末端まで、可変軽鎖ドメイン(VL)および定常軽鎖ドメイン(CL)を含む軽鎖である。第4の単量体は、バリアントIL-15ドメインであり、これもシステイン残基を含むように操作されており、その結果、天然の細胞条件でジスルフィド架橋が形成する。これは、一般的に「Fab X dsIL-15/Rα」と呼ばれ、「ds」は、「ジスルフィド」を表す。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、IL-15Rα(sushi)ドメインを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、抗体ヒンジドメイン(例えば、抗体ヒンジドメイン)である。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、適切なシステインアミノ酸置換を有する、IL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有し、適切なシステインアミノ酸置換を有する、抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHおよびVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有し、適切なシステイン置換を有する、抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第2の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
Fab X dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Fのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「Fab X dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインであり、IL-15Rα(sushi)ドメインがシステイン残基のアミノ酸置換を含む、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3の単量体と、d)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントと、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第2の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
G.mAb-scIL-15/Rα
この実施形態は、図21Gに示され、3つの単量体を含む(しかし、融合タンパク質は、四量体である)。第1の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第2の単量体は、scIL-15複合体を有する重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3-ドメインリンカー-IL-15Rα(sushi)ドメイン-ドメインリンカー-IL-15バリアントを含む。第3の(および第4の)単量体は軽鎖、VL-CLである。これは、一般的に「mAb-scIL-15/Rα」と呼ばれ、「sc」は「一本鎖」を表す。これは、LAG-3分子に二価で結合する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」形態のヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dおよび/またはQ196K/I199T/P271R/P228R/N276K、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインのヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Gのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dおよび/またはQ196K/I199T/P271R/P228R/N276K、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアントを含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインのヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2
A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
H.mAb-ncIL-15/Rα
この実施形態は、図21Hに示され、4つの単量体を含む(しかし、ヘテロ二量体融合タンパク質は、五量体である)。第1の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第2の単量体は、IL-15Rα(sushi)ドメインを有する重鎖、例えば、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3-ドメインリンカー-IL-15Rα(sushi)ドメインを含む。第3の単量体は、バリアントIL-15ドメインである。第4の(および第5の)単量体は軽鎖、VL-CLである。これは一般に「mAb-ncIL-15/Rα」と呼ばれ、「nc」は、「非共有」を表す。これは、LAG-3にも二価で結合する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dおよび/またはQ196K/I199T/P271R/P228R/N276K、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-ncIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Hのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dおよび/またはQ196K/I199T/P271R/P228R/N276K、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)IL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアント
は、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
I.mAb-dsIL-15/Rα
この実施形態は、図21Iに示され、4つの単量体を含む(しかし、ヘテロ二量体融合タンパク質は、五量体である)。第1の単量体は、重鎖、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第2の単量体は、IL-15Rα(sushi)ドメインを有する重鎖、例えば、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3-ドメインリンカー-IL-15Rα(sushi)ドメインを含み、IL-15Rα(sushi)ドメインは、システイン残基を含むように設計される。第3の単量体は、バリアントIL-15ドメインであり、これもシステイン残基を含むように操作されており、その結果、生理学的条件でIL-15複合体が形成する。第4の(および第5の)単量体は軽鎖、VL-CLである。これは、一般的に「mAb-dsIL-15/Rα」と呼ばれ、「ds」は、「ジスルフィド」を表し、LAG-3に二価で結合する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成する。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、適切なシステインアミノ酸置換を有する、IL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34、または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有し、適切なシステインアミノ酸置換を有する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第4の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第5の単量体のVLは、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有し、適切なシステイン置換を有する、抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dおよび/またはQ196K/I199T/P271R/P228R/N276K、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
mAb-dsIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Iのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dおよび/またはQ196K/I199T/P271R/P228R/N276K、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換N208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントQ196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1の単量体のヒンジ-第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q196K/I199T/P271R/P228R/N276Kを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)を含み、IL-15Rα(sushi)ドメインが、システイン残基のアミノ酸置換を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、c)システイン残基のアミノ酸置換を含むIL-15バリアントを含む第3の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、第4および第5の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第5の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアント上のシステイン残基と、IL-15Rα(sushi)ドメイン上のシステイン残基とが、ジスルフィド結合を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体のヒンジ-第2のバリアントFcドメインは、PIバリアントN208D/Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30
_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
J.セントラル-IL-15/Rα
この実施形態は、図21Jに示され、4つの単量体を含み、四量体を形成する。第1の単量体は、VH-CH1-[任意選択のドメインリンカー]-IL-15バリアント-[任意選択のドメインリンカー]-CH2-CH3を含み、第2の任意選択のドメインリンカーは、時に、ヒンジドメインである。第2の単量体は、VH-CH1-[任意選択のドメインリンカー]-IL-15Rα(sushi)ドメイン-[任意選択のドメインリンカー]-CH2-CH3を含み、第2の任意選択のドメインリンカーは、時に、ヒンジドメインである。第3の(および第4の)単量体は軽鎖、VL-CLである。これは、一般的に「セントラル-IL-15/Rα」と称される。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、IL-15バリアントを第1のFcドメインに接続し、IL-15Rα(sushi)ドメインを第2のFcドメインに接続するドメインリンカーは、各々、抗体ヒンジドメインである。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。
「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有し、適切なシステイン置換を有する、抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含む。別の例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体の第2のバリアントFcドメインは、pI置換Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
セントラル-IL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Kでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-IL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対L368D/K370Sを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第2の単量体の第2のバリアントFcドメインは、pI置換Q295E/N384D/Q418D/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
K.セントラルscIL-15/Rα
この実施形態は、図21Kに示され、4つの単量体を含み、四量体を形成する。第1の単量体は、VH-CH1-[任意選択のドメインリンカー]-IL-15Rα(sushi)ドメイン-ドメインリンカー-IL-15バリアント-[任意選択のドメインリンカー]-CH2-CH3を含み、第2の任意選択のドメインリンカーは、時に、ヒンジドメインである。第2の単量体は、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含む。第3の(および第4の)単量体は軽鎖、VL-CLである。これは、一般的に「セントラル-scIL-15/Rα」と呼ばれ、「sc」は「一本鎖」を表す。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。任意の有用なドメインリンカーを使用して、限定されないが、図8および図9A~Cのものを含むヘテロ二量体タンパク質の種々の構成要素を接続してもよい。例示的な実施形態では、IL-15バリアントを第1のFcドメインに接続するドメインリンカーは、抗体ヒンジドメインである。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対のいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示されるような7G8_H3.30_L1.3434の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有する抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成する。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含むIL-15バリアントを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLとが、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLとが、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。別の実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHおよび第3の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第2の単量体のVHおよび第4の単量体のVLが、それぞれ、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368DおよびK370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364KおよびE357Qを含む。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対と、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sとを有し、IL-15 N4D/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/N65DバリアントまたはIL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントのいずれかを有する抗LAG-3 ABDを利用する。一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Q:L368D/K370Sを含む。例示的な実施形態では、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを利用し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pI置換Q295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
セントラル-scIL-15/Rαフォーマットにおいて、1つの好ましい実施形態は、図12に示される7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインと可変軽鎖ドメインの対を有し、図21Kのフォーマットでは、第1の単量体および第2の単量体両方に、スキューバリアントセットS364K/E357Q:L368D/K370S、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421D、アブレーションバリアントE233P/L234V/L235A/G236_/S267Kを有し、任意選択的に、第1の単量体および第2の単量体両方に428L/434Sバリアントを有する、抗LAG-3 ABDを利用する。
一実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、VH-(ドメインリンカー)-IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-ヒンジ-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、d)N末端からC末端まで、各々VL-CLを含む、第3および第4の単量体と、を含み、第1の単量体のVHと第3の単量体のVLは、第1のLAG-3結合ドメインを形成し、第2の単量体のVHと第4の単量体のVLは、第2のLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントとIL-15Rα(sushi)ドメインがIL-15複合体を形成し、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアント対S364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1の単量体のヒンジは、バリアントC220Sをさらに含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。一実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。さらに別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。別の実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含み、VHおよびVLは、2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。
V.本発明の特に有用な実施形態
本発明は、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質であって、少なくとも2つの単量体を含み、その1つが、抗LAG-3 ABDを含み、他方がIL-15/RA複合体を含み、ヘテロ二量体Fcドメインを用いて接続された、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質を提供する。
いくつかの実施形態では、第1および第2のFcドメインは、EU付番に従って、S267K/L368D/K370S:S267K/S364K/E357Q;S364K/E357Q:L368D/K370S;L368D/K370S:S364K;L368E/K370S:S364K;T411E/K360E/Q362E:D401K;L368D/K370S:S364K/E357LおよびK370S:S364K/E357Qからなる群から選択されるアミノ酸置換のセットを有する。
いくつかの例では、第1および/または第2のFcドメインは、EU付番に従って、Q295E/N384D/Q418E/N421Dを含むさらなるアミノ酸置換のセットを有する。いくつかの場合では、第1および/または第2のFcドメインは、EU付番に従って、G236R/L328R、E233P/L234V/L235A/G236del/S239K、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K、E233P/L234V/L235A/G236del/S239K/A327G、E233P/L234V/L235A/G236del/S267K/A327GおよびE233P/L234V/L235A/G236delからなる群から選択されるアミノ酸置換のさらなるセットを有する。
いくつかの実施形態では、IL-15タンパク質は、配列番号1(全長ヒトIL-15)および配列番号2(先端切断されたヒトIL-15)からなる群から選択されるポリペプチド配列を有し、IL-15Rαタンパク質は、配列番号3(全長ヒトIL-15Rα)および配列番号4(ヒトIL-15Rαのsushiドメイン)からなる群から選択されるポリペプチド配列を有する。
複数の実施形態では、IL-15タンパク質およびIL-15Rαタンパク質は、それぞれ、E87C:D96/P97/C98;E87C:D96/C97/A98;V49C:S40C;L52C:S40C;E89C:K34C;Q48C:G38C;E53C:L42C;C42S:A37CおよびL45C:A37Cからなる群から選択されるアミノ酸置換のセットを有していてもよい。
いくつかの実施形態では、IL-15タンパク質は、効力を低下させるために、図19および図20から選択される配列を有するバリアントタンパク質である。いくつかの実施形態では、IL-15タンパク質は、IL-15:CD132界面に1つ以上のアミノ酸置換を有するバリアントタンパク質である。
いくつかの実施形態では、LAG-3抗原結合ドメインは、抗LAG-3 scFvまたは抗LAG-3 Fabを含む。例示的な実施形態では、LAG-3 ABDは、図12および13A~Cに示されるLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLを含む。
例示的な実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、軽鎖と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントは、IL-15 N4D/N65Dバリアントであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。いくつかの実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかの可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。いくつかの実施形態では、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである(図12)。
例示的な実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、軽鎖と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントは、IL-15 D30N/N65Dバリアントであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。いくつかの実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかの可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。いくつかの実施形態では、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである(図12)。
例示的な実施形態では、標的IL-15/IL-15Rαヘテロ二量体タンパク質は、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質であり、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ドメインリンカー)-CH2-CH3を含み、CH2-CH3が第1のバリアントFcドメインである、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、バリアント、ここではVHが可変重鎖ドメインであり、CH2-CH3が第2のバリアントFcドメインである、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインである、軽鎖と、を含み、VHとVLはLAG-3結合ドメインを形成し、IL-15バリアントは、IL-15 D30N/E64Q/N65Dバリアントであり、第1のバリアントFcドメインは、スキューバリアントL368D/K370Sを含み、第2のバリアントFcドメインは、スキューバリアントS364K/E357Qを含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、FcKOバリアントE233P/L234V/L235A/G236del/S267Kを含み、第1のバリアントFcドメインは、pIバリアントQ295E/N384D/Q418E/N421Dを含み、付番は、EU付番に従っている。いくつかの実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含む。特定の実施形態では、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。特定の実施形態では、第1の単量体のヒンジは、アミノ酸置換C220Sも含み、第1および第2のバリアントFcドメインは、各々、半減期延長バリアントM428L/N434Sをさらに含む。いくつかの実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかの可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである。いくつかの実施形態では、VHおよびVLは、7G8_H3.30_L1.34または2A11_H1.144_L2.142の可変重鎖ドメインおよび可変軽鎖ドメインである(図12)。
「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質に含まれ得る有用な「骨格」配列を図10に示す。いくつかの実施形態では、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、ヒンジ-CH2-CH3が、図10(配列番号XXX)の「骨格1」の鎖2のアミノ酸配列を有する、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH1-ヒンジ-CH2-CH3が、図10(配列番号XXX)の「骨格1」の鎖1のアミノ酸配列を有する、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VCは、図11(配列番号XXX)の「定常軽鎖-κ」の配列を有する、軽鎖と、を含む。特定の実施形態では、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、ヒンジ-CH2-CH3が、図10(配列番号XXX)の「骨格2」の鎖2のアミノ酸配列を有する、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH1-ヒンジ-CH2-CH3が、図10(配列番号XXX)の「骨格2」の鎖1のアミノ酸配列を有する、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VCは、図11(配列番号XXX)の「定常軽鎖-κ」の配列を有する、軽鎖と、を含む。いくつかの実施形態では、「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質は、a)N末端からC末端まで、IL-15Rα(sushi)ドメイン-(ドメインリンカー)-IL-15バリアント-(ヒンジ)-CH2-CH3を含み、ヒンジ-CH2-CH3が、図10(配列番号XXX)の「骨格3」の鎖2のアミノ酸配列を有する、第1の単量体と、b)N末端からC末端まで、VH-CH1-ヒンジ-CH2-CH3を含み、VHが可変重鎖ドメインであり、CH1-ヒンジ-CH2-CH3が、図10(配列番号XXX)の「骨格3」の鎖1のアミノ酸配列を有する、第2の単量体と、c)N末端からC末端まで、VL-VCを含み、VLは可変軽鎖ドメインであり、VCは、図11(配列番号XXX)の「定常軽鎖-κ」の配列を有する、軽鎖と、を含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65D、D30N/N65DまたはD30N/E64Q/N65Dを含む。例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換N4D/N65Dを含む。別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/N65Dを含む。さらに別の例示的な実施形態では、VHおよびVLは、図12および13A~CのLAG-3 ABDのいずれかのVHおよびVLであり、IL-15バリアントは、アミノ酸置換D30N/E64Q/N65Dを含む。
特に好ましいLAG-3を標的とするIL-15/IL-15Rα-Fcヘテロ二量体融合タンパク質としては、XENP27972、XENP27973、XENP27977、XENP27978、XENP029486、XENP029487、XENC1000、XENC1001、XENC1002、XENC1003、XENC1004およびXENC1005の「scIL-15/Rα X Fab」フォーマットのヘテロ二量体タンパク質が挙げられる。LAG-3を標的とするIL-15/IL-15Rα-Fcヘテロ二量体融合タンパク質の例示的な実施形態は、図22AおよびB、図29AおよびB、図46AおよびB、図47AおよびB、ならびに図48A~Dに示される。
VI.本発明の核酸
別の態様では、標的融合ヘテロ二量体融合タンパク質をコードする核酸組成物(または、単量体Fcドメインタンパク質の場合には、同様にこれらをコードする核酸)が本明細書で提供される。
当業者には理解されるように、核酸組成物は、標的ヘテロ二量体融合タンパク質のフォーマットに依存するだろう。したがって、例えば、そのフォーマットが、3つのアミノ酸配列を必要とするとき、3つの核酸配列を、発現のために1つ以上の発現ベクターに組み込むことができる。同様に、いくつかのフォーマットは2つの核酸のみを必要とし、この場合も、それらの核酸を、1つまたは2つ、または4つまたは5つの発現ベクターに入れることができる。本明細書に記載されているように、いくつかの構築物は、例えば、軽鎖の2つのコピーを有する。
当該技術分野において既知であるように、本発明の構成要素をコードする核酸は、当該技術分野において既知であるように、また、本発明の標的ヘテロ二量体融合タンパク質を産生するために使用される宿主細胞に応じて、発現ベクターに組み込むことができる。一般に、核酸は任意の数の調節エレメント(プロモーター、複製起点、選択可能マーカー、リボソーム結合部位、インデューサーなど)に作動可能に連結されている。発現ベクターは、染色体外ベクターまたは組み込みベクターであり得る。
次いで、本明細書で提供される核酸および/または発現ベクターを、多くの実施形態において用途が見出される、哺乳動物、細菌、酵母、昆虫および/または真菌細胞を含む当該技術分野において周知の任意の数の異なる種類の宿主細胞に、哺乳動物細胞(例えば、CHO細胞)を用いて形質転換する。
いくつかの実施形態では、各単量体をコードする核酸は、フォーマットに応じて適用可能なように、それぞれ一般に異なるまたは同じプロモーター制御下で、単一の発現ベクター内に含まれる。本発明において特に使用される実施形態では、これら2つまたは3つの核酸の各々は異なる発現ベクターに含まれる。
本発明の標的ヘテロ二量体融合タンパク質は、当該技術分野において周知のように、発現ベクター(複数可)を含む宿主細胞を培養することによって作製される。産生されると、イオン交換クロマトグラフィー工程を含む、従来の融合タンパク質または抗体精製工程が実施される。本明細書で論じられるように、2つの単量体のpIが少なくとも0.5だけ異なることが、イオン交換クロマトグラフィーもしくは等電点電気泳動、または等電点に高感度な他の方法による分離を可能する。すなわち、各単量体の等電点(pI)が異なるpIを有し、かつヘテロ二量体も異なるpIを有するようになるように各単量体の等電点(pI)を変化させるpI置換を含むことによって、ヘテロ二量体の等電点精製(例えば、陰イオン交換カラム、陽イオン交換カラム)を促進する。これらの置換はまた、精製後の任意の混入したホモ二量体の特定およびモニタリングにも役立つ(例えば、IEFゲル、cIEF、および分析用IEXカラム)。
VII.標的LAG-3抗体xIL-15/IL-15Rαヘテロ二量体免疫調節融合タンパク質の生物学的機能性および生化学的機能性
一般に、本発明の標的ヘテロ二量体融合タンパク質は、癌を有する患者に投与され、有効性は、本明細書に記載されるようないくつかの方法で評価される。このため、癌量、腫瘍のサイズ、転移の存在または程度の評価などの、有効性の標準的なアッセイを実行し得るが、免疫腫瘍学的治療もまた免疫状態評価に基づいて評価され得る。これは、生体外アッセイおよび生体内アッセイの両方を含むいくつかの方法で行うことができる。例えば、腫瘍量、サイズ、侵襲性、LN関与、転移などの「古典的な」測定と併せて、免疫状態の評価を行うことができる。したがって、以下のいずれかまたは全てを評価することができる。CD4+T細胞の活性化または増殖、CD8+T(CTL)細胞の活性化または増殖、CD8+T細胞が媒介する細胞障害活性および/またはCTLが媒介する細胞枯渇、NK細胞活性およびNKが媒介する細胞枯渇に対するヘテロ二量体タンパク質の阻害効果、Treg細胞の分化および増殖、およびTregまたは骨髄由来サプレッサー細胞(MDSC)が媒介する免疫抑制または免疫寛容に対するヘテロ二量体タンパク質の効果、および/または免疫細胞による炎症性サイトカイン産生(例えば、T細胞または他の免疫細胞によるIL-2、IFN-γまたはTNF-α産生)に対するヘテロ二量体タンパク質の効果。
いくつかの実施形態では、処理の評価は、例えば、CFSE希釈法、免疫エフェクター細胞のKi67細胞内染色、および3H-チミジン取り込み法を使用して、免疫細胞の増殖を評価することによって実施される。
いくつかの実施形態では、治療の評価は、CD25、CD69、CD137、ICOS、PD1、GITR、OX40、およびCD107Aの表面発現によって測定される細胞脱顆粒のうちの1つ以上を含む、遺伝子発現の増加または活性化関連マーカーの増加したタンパク質レベルを評価することによって行われる。
一般に、遺伝子発現アッセイは、当該技術分野で既知であるように行われる。
一般に、タンパク質発現測定も同様に、当該技術分野で知られているように実施される。
いくつかの実施形態では、治療の評価は、酵素活性(プロテアーゼ活性を含む)、細胞膜透過性、細胞接着、ATP産生、補酵素産生、およびヌクレオチド取り込み活性などの多数の細胞パラメータを推測することを介した標的細胞生存検出によって測定される細胞傷害性活性を評価することによって行なわれる。これらのアッセイの具体的な例としては、トリパンブルーまたはPI染色、51Crまたは35S放出法、LDH活性、MTTおよび/またはWSTアッセイ、カルセイン-AMアッセイ、発光系アッセイ、ならびに他のものが含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、治療の評価は、サイトカイン産生によって測定されるT細胞活性を評価することによって行われ、周知の技法を使用して、IFNγ、TNFα、GM-CSF、IL2、IL6、IL4、IL5、IL10、IL13を含むがこれらに限定されないサイトカインを使用して、培養上清液中で細胞内のいずれかで測定する。
したがって、治療の評価は、以下のうちの1つ以上を評価するアッセイを使用して実施することができる。(i)免疫応答を増加させること、(ii)αβおよび/またはγδのT細胞の活性化を増加させること、(iii)細胞傷害性T細胞活性を増加させること、(iv)NKおよび/またはNKT細胞活性を増加させること、(v)αβおよび/またはγδのT細胞抑制を軽減させること、(vi)炎症誘発性サイトカイン分泌を増加させること、(vii)IL-2分泌を増加させること、(viii)インターフェロン-γ産生を増加させること、(ix)Th1応答を増加させること、(x)Th2応答を減少させること、(xi)制御性T細胞(Treg)の少なくとも1つの細胞数および/または活性を減少させるかまたは排除すること。
A.有効性を測定するためのアッセイ
いくつかの実施形態では、T細胞活性化は、当該技術分野において既知のように、混合リンパ球反応(MLR)アッセイを使用して評価される。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、異なる因子のリン酸化または脱リン酸化によって、または他の翻訳後修飾を測定することによって測定される、免疫応答の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、またはCD137、CD107a、PD1などの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、αβおよび/またはγδ T細胞の活性化の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、癌細胞のような標的細胞の直接殺傷によって、またはサイトカイン分泌によって、または増殖によって、またはCD137、CD107a、PD1などの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、細胞傷害性T細胞活性の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、癌細胞のような標的細胞の直接殺傷によって、またはサイトカイン分泌によって、またはCD107aなどの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、NKおよび/またはNKT細胞活性の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、またはCD137、CD107a、PD1などの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、αβおよび/またはγδ T細胞抑制の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、ELISAによって、またはLuminexによって、またはマルチプレックスビーズ系方法によって、または細胞内染色およびFACS分析によって、またはAlispot等によって測定される、炎症促進性サイトカイン分泌の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、ELISAによって、またはLuminexによって、またはMultiplexビーズに基づく方法によって、または細胞内染色およびFACS解析によって、またはAlispotなどによって測定されるIL-2分泌の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、ELISAによって、またはLuminexによって、またはMultiplexビーズ系方法によって、または細胞内染色およびFACS解析によって、またはAlispot等によって測定されるインターフェロン-γ産生の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定される、Th1応答の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定される、Th2応答の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、フローサイトメトリーによって、またはIHCによって測定される調節性T細胞(Treg)のうちの少なくとも1つの細胞数および/または活性の増加または減少を測定する。応答の減少は免疫刺激活性を示す。適切な減少は、以下に概説する増加の場合と同じである。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、フローサイトメトリーによって、またはIHCによって測定される、M2マクロファージ細胞数の増加または減少を測定する。応答の減少は免疫刺激活性を示す。適切な減少は、以下に概説する増加の場合と同じである。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定される、M2マクロファージ腫瘍形成促進活性の増加または減少を測定する。応答の減少は免疫刺激活性を示す。適切な減少は、以下に概説する増加の場合と同じである。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、フローサイトメトリーによって、またはIHCによって測定される、N2好中球増加の増加または減少を測定する。応答の減少は免疫刺激活性を示す。適切な減少は、以下に概説する増加の場合と同じである。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定されるN2好中球腫瘍形成促進活性の増加または減少を測定する。応答の減少は免疫刺激活性を示す。適切な減少は、以下に概説する増加の場合と同じである。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、またはCD137、CD107a、PD1などの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、T細胞活性化の阻害の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、癌細胞のような標的細胞の直接殺傷によって、またはサイトカイン分泌によって、または増殖によって、またはCD137、CD107a、PD1などの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、CTL活性化の阻害の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、活性化マーカーの発現の変化によって測定される、αβおよび/またはγδ T細胞枯渇の増加または減少を測定する。応答の減少は免疫刺激活性を示す。適切な減少は、以下に概説する増加の場合と同じである。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、またはCD137、CD107a、PD1などの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、αβおよび/またはγδ T細胞応答の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、または例えば、CD45RA、CCR7などのような活性化マーカーの発現の変化によって測定される、抗原特異的メモリー応答の刺激の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えばMTT、Cr放出、カルサインAMなどの細胞傷害性アッセイによって、または例えばCFSE希釈もしくはヨウ化プロピジウム染色などのようなフローサイトメトリーに基づくアッセイによって測定される、癌細胞のアポトーシスまたは溶解の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えばMTT、Cr放出、カルサインAMなどの細胞傷害性アッセイによって、または例えばCFSE希釈もしくはヨウ化プロピジウム染色などのようなフローサイトメトリーに基づくアッセイによって測定される、癌細胞の細胞傷害性または細胞増殖抑制性の効果の刺激の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えばMTT、Cr放出、カルサインAMなどの細胞傷害性アッセイによって、または例えばCFSE希釈もしくはヨウ化プロピジウム染色などのようなフローサイトメトリーに基づくアッセイによって測定される、癌細胞の直接殺傷の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイ測定は、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定される、Th17活性の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、シグナル伝達経路アッセイは、例えば、例えばMTT、Cr放出、カルサインAMなどの細胞傷害性アッセイによって、または例えばCFSE希釈もしくはヨウ化プロピジウム染色などのようなフローサイトメトリーに基づくアッセイによって測定される、補体依存性細胞傷害性および/または抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性の誘導の増加または減少を測定する。活性の増加は免疫刺激活性を示す。活性の適切な増加を以下に概説する。
一実施形態では、T細胞活性化は、例えば、標的細胞、例えば癌細胞の直接的な殺傷によって、またはサイトカイン分泌によって、または増殖によって、または例えば、CD137、CD107a、PD1などのような活性化マーカーの発現の変化によって測定される。T細胞については、増殖、活性化の細胞表面マーカー(例えば、CD25、CD69、CD137、PD1)、細胞傷害性(標的細胞を殺傷する能力)、およびサイトカイン産生(例えば、IL-2、IL-4、IL-6、IFNγ、TNF-a、IL-10、IL-17A)の増加が、癌細胞の強化された殺傷と一致する免疫調節の指標となり得る。
一実施形態では、NK細胞活性化は、例えば、癌細胞のような標的細胞の直接殺傷によって、またはサイトカイン分泌によって、またはCD107aなどの例のような活性化マーカーの発現の変化によって測定される。NK細胞については、増殖、細胞傷害性(標的細胞を殺傷し、CD107a、グランザイム、およびパーフォリン発現を増加させる能力)、サイトカイン産生(例えば、IFNγおよびTNF)、および細胞表面受容体発現(例えば、CD25)の増加が、癌細胞殺傷の増強と一致する免疫調節を示し得る。
一実施形態では、γδ T細胞活性化は、例えば、サイトカイン分泌によって、または増殖によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定される。
一実施形態では、Th1細胞活性化は、例えば、サイトカイン分泌によって、または活性化マーカーの発現の変化によって測定される。
活性または応答の適切な増加(または上で概説されるように適切な場合には、減少)は、参照サンプルまたは対照サンプルのいずれか、例えば、本発明のヘテロ二量体タンパク質を含まない試験サンプルにおけるシグナルと比較して、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%または98%から99%までの増加である。同様に、参照または対照サンプルと比較して、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍または5倍の増加が有効性を示す。
VIII.治療
作製されると、本発明の組成物は、癌を治療することによって、一般的には、本発明のヘテロ二量体融合タンパク質の結合によってT細胞活性化を促進する(例えば、T細胞は抑制されない)ことによって、いくつかの腫瘍学用途における用途が見出される。
したがって、本発明の標的ヘテロ二量体組成物は、これらの癌の治療において用途が見出される。
A.インビボ投与のための標的ヘテロ二量体タンパク質組成物
本発明に従って使用される抗体の製剤は、所望の純度の抗体を任意選択の薬学的に許容される担体、賦形剤、または安定化剤と混合することによって、保存のために、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で調製される(Remington’s Pharmaceutical Sciences 16th edition,Osol,A.Ed.[1980]に概説されるように)。許容される担体、緩衝剤、賦形剤、または安定剤は、使用される投薬量および濃度において、レシピエントに対して非毒性でありリン酸、クエン酸、および他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル、またはベンジルアルコール;メチルまたはプロピルパラベンなどのアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;およびm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、リジンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、およびグルコース、マンノース、またはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトールなどの糖類;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);および/またはTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)またはポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。
B.併用療法
いくつかの実施形態では、本発明のヘテロ二量体タンパク質は、例えば、LAG-3抗体ではなく、異なるチェックポイントタンパク質に結合する抗体との併用療法で使用することができる。このように、さらなる抗体の抗原結合ドメインは、標的ヘテロ二量体タンパク質との結合と競合しない。このように、3つの受容体が関与する(2つは標的ヘテロ二量体タンパク質から、1つはさらなる抗体から)ため、一種の「三重併用」療法が達成される。本明細書で論じられるように、ヘテロ二量体タンパク質は、本明細書で概説されるように、異なる原子価および特異性を有し得る。
驚くべきことに、本明細書に示されるように、これらの組み合わせは、同時投与された場合に相乗効果をもたらす可能性がある。この文脈において、「同時投与」は、2つの部分が同時にまたは連続して投与され得ることを意味する。つまり、いくつかの場合では、薬物を同時に投与してもよいが、一般的には、2つの別個のIV注入の使用によって行われ、すなわち、薬物は、一般的に、単一投薬単位に組み合わされない。または、同時投与は、1日または別々の日(経時的に別々の日を含む)のいずれかでの2つの別個の薬物の連続投与を含む。
1.同時投与療法で使用するための抗PD-1抗体
当技術分野で知られているように、現在承認されている抗PD-1抗体は、2つ存在し、臨床試験ではさらに多く存在する。したがって、本明細書に概説される併用療法で使用するのに適切な抗PD-1抗体としては、限定されないが、2つの現在FDAで承認されている抗体であるペムブロリズマブおよびニボリズマブ、および現在臨床試験中のもの、限定されないが、チスレリズマブ、Sym021、REGN2810(Rengeneronによって開発された)、JNJ-63723283(J and Jによって開発された)、SHR-1210、ピジリズマブ、AMP-224、MEDIo680、PDR001およびCT-001、ならびにLiuら、J.Hemat.&Oncol.(2017)10:136に概説されているものが挙げられ、その中の抗体は、参照により明示的に組み込まれる。上述のように、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質が、PD-1に結合する抗原結合ドメインを有しない場合、抗PD-1抗体が組み合わせて使用される。
2.同時投与療法で使用するための抗PD-L1抗体
いくつかの実施形態では、抗PD-L1抗体が組み合わせて使用される。当技術分野で知られているように、現在承認されている抗PD-L1抗体は、3つ存在し、臨床試験ではさらに多く存在する。したがって、本明細書に概説される併用療法で使用するのに適切な抗PD-L1抗体としては、限定されないが、3つの現在FDAで承認されている抗体であるアテゾリズマブ、アベルマブ、ダルバルマブ、および現在臨床試験中のもの、限定されないが、LY33000054およびCS1001、ならびにLiuら、J.Hemat.&Oncol.(2017)10:136に概説されているものが挙げられ、その中の抗体は、参照により明示的に組み込まれる。上述のように、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質が、PD-L1に結合する抗原結合ドメインを有しない場合、抗PD-L1抗体が組み合わせて使用される。
3.同時投与療法で使用するための抗TIM-3抗体
いくつかの実施形態では、抗TIM-3抗体は、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質と組み合わせて使用され得る。MBG453およびTSR-022を含む、臨床開発中のいくつかのTIM-3抗体が存在する。上述のように、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質が、TIM-3に結合する抗原結合ドメインを有しない場合、抗TIM-3抗体が組み合わせて使用される。
4.同時投与療法で使用するための抗TIGIT抗体
いくつかの実施形態では、抗TIGIT抗体は、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質と組み合わせて使用され得る。BMS-986207、OMP-313M32およびMTIG7192Aである、臨床開発中のいくつかのTIGIT抗体が存在する。上述のように、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質が、TIGITに結合する抗原結合ドメインを有しない場合、抗TIGIT抗体が組み合わせて使用される。
5.同時投与療法で使用するための抗CTLA-4抗体
いくつかの実施形態では、抗CTLA-4抗体は、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質と組み合わせて使用され得る。イピリムマブは承認されており、CP-675、206およびAGEN-1884を含め、開発中のさらにいくつかのものがある。上述のように、本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質が、CTLA-4に結合する抗原結合ドメインを有しない場合、抗CTLA-4抗体が組み合わせて使用される。
C.投与様式
本発明の標的ヘテロ二量体タンパク質および化学療法剤は、ボーラスとしての静脈内投与またはある期間にわたる連続注入などの既知の方法に従って、対象に投与される。
D.治療様式
本発明の方法において、治療は、疾患または病状に関して肯定的な治療応答を提供するために使用される。「肯定的な治療応答」は、疾患もしくは病状の改善、および/または疾患もしくは病状に関連する症状の改善を意図する。例えば、肯定的な治療応答は、疾患における以下の改善のうちの1つ以上を指し得る:(1)新生物細胞の数の減少、(2)新生物細胞死の増加、(3)新生物細胞の生存の阻害、(5)腫瘍増殖の阻害(すなわち、ある程度の減速、好ましくは停止)、(6)患者生存率の増加、および(7)疾患または病状に関連する1つ以上の症状からのいくらかの緩和。
任意の所与の疾患または病状における肯定的な治療応答は、その疾患または病状に特有の標準化された応答基準によって決定され得る。腫瘍応答は、磁気共鳴画像(MRI)スキャン、X線撮影、コンピューター断層撮影(CT)スキャン、骨スキャン撮影、内視鏡検査、ならびに骨髄穿刺(BMA)および循環中の腫瘍細胞の計数を含む腫瘍生検サンプリングなどのスクリーニング技法を使用して、腫瘍形態(すなわち、全身腫瘍組織量、腫瘍サイズなど)の変化について評価され得る。
これらの肯定的な治療応答に加えて、治療を受けている対象は、疾患に関連する症状の改善の有益な効果を経験し得る。
本発明に従う治療には、使用される医薬の「治療有効量」が含まれる。「治療有効量」は、所望の治療結果を達成するために、必要な投薬量および期間で有効な量をいう。
治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別、および体重、ならびに個体において所望の応答を誘発する医薬の能力などの因子によって異なり得る。治療有効量はまた、抗体または抗体部分のいずれの毒性または有害な効果よりも治療上有益な効果が勝る量である。
腫瘍療法のための「治療有効量」は、疾患の進行を安定化する能力によっても測定することができる。癌を阻害する化合物の能力は、ヒト腫瘍における有効性を予測する動物モデル系において評価してもよい。
あるいは、組成物のこの特性は、当業者に知られているインビトロアッセイによって、化合物が細胞増殖を阻害するか、またはアポトーシスを誘導する能力を検査することによって評価してもよい。治療有効量の治療用化合物は、腫瘍サイズを減少させるか、さもなければ対象の症状を軽減し得る。当業者であれば、対象のサイズ、対象の症状の重症度、および選択される特定の組成物または投与経路などの因子に基づいて、そのような量を決定することができるであろう。
投薬レジメンは、最適な所望の応答(例えば、治療応答)を提供するように調節される。例えば、単回のボーラスを投与してもよく、いくつかの分割用量を経時的に投与してもよく、または治療状況の緊急性によって示されるように用量を比例して減少または増加させてもよい。非経口組成物は、投与の容易性および投薬量の均一性のために、単位剤形で処方され得る。本明細書で使用される単位剤形は、治療される対象のための単一投薬量として好適な物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要とされる薬学的担体に関連して所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性化合物を含有する。
本発明の単位剤形形態の仕様は、(a)活性化合物の固有の特徴および達成すべき特定の治療効果、ならびに(b)個体における感受性の治療に対してそのような活性化合物を調合する分野に付いて回る制限に影響され、またそれらに直接的に依存する。
本発明で使用される標的ヘテロ二量体タンパク質の効率的な投薬量および投薬レジメンは、治療される疾患または病状に依存し、当業者によって決定され得る。
本発明で使用される治療有効量の標的ヘテロ二量体タンパク質の例示的な非限定的な範囲は、約0.1~100mg/kgである。
全ての引用文献は、本明細書にそれらの全体が参照により明示的に組み込まれる。
本発明の特定の実施形態を例示の目的で上述のように説明してきたが、添付の特許請求の範囲に記載の本発明から逸脱することなく詳細の多数の変形をなし得ることが当業者には理解されよう。
本発明を説明するために実施例を以下に提供する。これらの実施例は、本発明を任意の特定の用途または動作理論に限定することを意味するものではない。本発明で論じられる全ての定常領域位置について、付番は、KabatにおけるようなEUインデックス(Kabatら、1991、Sequences of Proteins of Immunological Interest、5th Ed.、United States Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、参照により全体が組み込まれる)に従う。抗体の技術分野の当業者は、この規則が免疫グロブリン配列の特定の領域における非連続的な付番からなり、免疫グロブリンファミリーにおける保存された位置への標準的な基準を可能にすることを理解するであろう。したがって、EUインデックスによって定義されるような任意の所与の免疫グロブリンの位置は必ずしもその連続配列に対応しない。
一般的および具体的な科学技術は、米国特許出願公開第2015/0307629号、第2014/0288275号、およびWO2014/145806に概説されており、それらの全ては、特にその中に概説されている技術に関して、それらの全体において参照により明示的に組み込まれる。2016年11月1日に出願された米国特許出願第62,416,087号の実施例1および2は、対応する図も含めて、それらの全体が参照により明示的に組み込まれる。さらに、米国特許出願第62/408,655号、同第62/443,465号、同第62/477,926号、同第15/785,401号、同第62/416,087号および同第15/785,393号は、その全体で、特に、その中の配列、図面および凡例全てについて、参照により明示的に組み込まれる。
A.実施例1:抗LAG-3 ABD
LAG-3に結合する抗原結合ドメインの例は、WO2017/218707に記載されており、その内容は、あらゆる目的のためにその全体が、特に、LAG-3 ABDについては、図11、図18のデータ、図55、図56、図63、および配列表の配列番号36819~36962、配列番号35417~35606、配列番号25914~32793および配列番号32794~33002配列において、本明細書に組み込まれる。
B.実施例2:LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物
図9A~9Gおよび図39A~39Dに一般的に示されているように、ABDを含まないIL-15/RA-Fc融合物を記載しているWO2018/071919号を参照する。WO2018/071919号は、参照により本明細書に明示的に組み込まれ、具体的には、その中の全ての配列、フォーマット、図面および凡例について組み込まれる。
2A:LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物の生成
IL-15、IL-15Rα sushiドメインまたは抗LAG-3可変領域をコードするプラスミドは、標準的な遺伝子合成、続いてFc融合パートナー(例えば、図に示される定常領域)を含むpTT5発現ベクターへのサブクローニングによって構築された。例示的なLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物のイラストによる概略図を図21に示す。
「scIL-15/Rα x scFv」フォーマット(図21A)は、可変長リンカー(「scIL-15/Rα」と呼ばれる)によってIL-15に融合し、次いでヘテロ二量体Fc領域のN末端に融合したIL-15Rα(sushi)を含み、このヘテロ二量体Fcのもう一方の側に融合したscFvを含む。
「scFv x ncIL-15/Rα」フォーマット(図21B)は、ヘテロ二量体Fc領域のN末端に融合したscFvを含み、このヘテロ二量体Fcのもう一方の側に融合したIL-15Rα(sushi)を含み、一方、IL-15は、非共有IL-15/Rα複合体が形成されるように別個にトランスフェクトされる。
「scFv x dsIL-15/Rα」フォーマット(図21C)は、「scFv x ncIL-15/Rα」フォーマットと同じであるが、IL-15Rα(sushi)およびIL-15は、操作されたシステインの結果として、共有結合する。
「scIL-15/Rα x Fab」フォーマット(図21D)は、可変長リンカー(「scIL-15/Rα」と呼ばれる)によってIL-15に融合し、次いでヘテロ二量体Fc領域のN末端に融合したIL-15Rα(sushi)を含み、このヘテロ二量体Fcのもう一方の側に融合した可変重鎖(VH)を含み、一方、対応する軽鎖は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされる。このフォーマットの例示的なLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合タンパク質の配列を図面に示す。
「ncIL-15/Rα x Fab」フォーマット(図21E)は、ヘテロ二量体Fc領域のN末端に融合したVHを含み、このヘテロ二量体Fcのもう一方の側に融合したIL-15Rα(sushi)を含み、一方、対応する軽鎖は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされ、一方、IL-15は、非共有IL-15/Rα複合体が形成されるように別個にトランスフェクトされる。
「dsIL-15/Rα x Fab」フォーマット(図21F)は、「ncIL-15/Rα x Fab」フォーマットと同じであるが、IL-15Rα(sushi)およびIL-15は、操作されたシステインの結果として、共有結合する。
「mAb-scIL-15/Rα」フォーマット(図21G)は、第1および第2のヘテロ二量体FcのN末端に融合したVHを含み、IL-15Rα(sushi)に融合し、次いで、このヘテロ二量体Fc領域の一方のC末端にさらに融合したIL-15を含み、一方、対応する軽鎖は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされる。
「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマット(図21H)は、第1および第2のヘテロ二量体FcのN末端に融合したVHを含み、このヘテロ二量体Fc領域の一方のC末端にさらに融合したIL-15Rα(sushi)を含み、一方、対応する軽鎖は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされ、一方、IL-15は、非共有IL-15/Rα複合体が形成されるように別個にトランスフェクトされる。
「mAb-dsIL-15/Rα」フォーマット(図21I)は、「mAb-ncIL-15/Rα」フォーマットと同じであるが、IL-15Rα(sushi)およびIL-15は、操作されたシステインの結果として、共有結合する。
「セントラル-IL-15/Rα」フォーマット(図21J)は、IL-15のN末端に組換え融合され、次いで、ヘテロ二量体Fcの一方の側にさらに融合したVHと、IL-15Rα(sushi)のN末端に組換え融合され、次いで、このヘテロ二量体Fcのもう一方の側にさらに融合したVHとを含み、一方、対応する軽鎖は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされる。
「セントラル-scIL-15/Rα」フォーマット(図21K)は、IL-15に融合したIL-15Rα(sushi)のN末端に組換え融合され、次いで、ヘテロ二量体Fcの一方の側にさらに融合したVHと、このヘテロ二量体Fcのもう一方の側にさらに融合したVHとを含み、一方、対応する軽鎖は、VHを有するFabを形成するように別個にトランスフェクトされる。
2B:LAG-3を標的とするIL-15 /Rα-Fc融合物は、GVHDを向上させ、抗PD-1抗体と相乗的に結合する
例示的なLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合タンパク質であるXENP27972およびXENP27973を単独で、または(エフェクター機能がアブレーションされた、ニボルマブに基づく二価抗PD-1 mAb、図23に示される配列)と組み合わせて、NSG(NOD-SCID-γ)免疫不全マウスで実施された移植片対宿主病(GVHD)モデルで評価された。NSGマウスにヒトPBMCを注射すると、ヒトPBMCはマウス細胞に対して自己免疫応答を引き起こす。NSGマウスにヒトPBMCを注射し、その後、LAG-3を標的とするIL-15 /Rα-Fc融合タンパク質を投薬すると、移植されたT細胞が増殖し、移植を促進する。
1000万個のヒトPBMCを、-1日目にIV-OSPを介してNSGマウスに移植し、続いて0、7、14、および21日目に示された濃度で示された試験物質を投与した。様々なリンパ球集合体の数測定が6日目と10日目に行われ、そのデータが図面に示される。マウスの体重を経時的に測定し、初期体重の百分率として図に示した。このデータは、ヒトPBMCを移植した後に、XENP27972またはXENP27973のいずれかを投薬すると、PBMC単独を移植した場合と比較して、T細胞(CD8+およびCD4+)、NK細胞およびCD45+細胞数の増加、ならびに体重の減少によって示されるように、GVHDが向上したことを示す。特に、XENP27972とXENP27973はどちらも、XENP16432のみを投与するよりも大幅にGVHDを向上させた。さらに、このデータは、XENP27972およびXENP16432の組み合わせを投与した19日後までの全てのマウスの死亡と、XENP27973およびXENP16432の組み合わせを投与した19日後までの1匹を除く全てのマウスの死亡によって示されるように、GVHDを向上させることにおいて、XENP27972およびXENP27973がXENP16432と相乗的に組み合わされることを示す。このことは、免疫腫瘍学の状況において、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合タンパク質を単独で、またはチェックポイント遮断抗体と組み合わせて治療すると、腫瘍浸潤リンパ球が増殖し、抗腫瘍活性が向上することを示唆している。
2C:LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物のインビトロ特性決定
LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物は、細胞増殖アッセイでさらに特性決定された。ヒトPBMCを、500ng/mlのプレートに結合した抗CD3(OKT3)を用いて48時間刺激し、次いで、CFSEで標識し、以下の試験物品と共に37℃で4時間インキュベートした。XENP27972(抗LAG-3クローン7G8に基づく、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物);XENP27973(抗LAG-3クローン2A11に基づく、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物);XENP24306(D30N/E64Q/N65D IL-15バリアントを有する、対照であり、標的とされないIL-15(D30N/E64Q/N65D)/Rα-Fc融合物);およびXENP26007(N4D/N65D IL-15バリアントを有する、対照であるRSVを標的とするIL-15/Rα-Fc融合物)。細胞を以下の抗体:抗CD8-PerCP-Cy5.5(SK1)、抗CD3-PE-Cy7(OKT3)、抗CD45RO-APC-Fire750(UCHL1)、抗HLA-DR-Alexa700(L243)、抗CD16-BV605(3G6)、抗CD56-BV605(HCD56)、抗CD25-BV711(M-A251)、抗CD45RA-BV785(HI100)、抗CD4-BUV395(SK3)、およびZombie Aqua-BV510で染色し、種々の細胞集合体のためのフローによって分析した。
CFSE希釈(死細胞を除外するためのZombie Aqua)に基づく、様々なT細胞およびNK細胞の集合体の増殖を調べ、そのデータを図30~35に示す。このデータは、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物、特に、XENP27972が、標的とされないIL-15(D30N/E64Q/N65D)/Rα-Fc融合物(および対照であるRSVを標的とするIL-15/Rα-Fc融合物)と比較して、CD8+およびCD4+T細胞の両方の増殖を誘導する際に、より強力であり、CD8+T細胞が優先されることを示す。特に、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物は、メモリーT細胞を優先的に標的とし、このことは、臨床現場において、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物が、腫瘍環境において活性化された腫瘍浸潤リンパ球にとって選択的であることを示唆している。
CD25(後期T細胞活性化マーカー)およびHLA-DR(別の活性化マーカー)の発現に基づく種々のT細胞集合体の活性化も調べ、そのデータを図36~38に示す。このデータは、LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物が、一般的に、標的とされないIL-15(D30N/E64Q/N65D)/Rα-Fc融合物(および対照であるRSVを標的とするIL-15/Rα-Fc融合物)と比較して、CD8メモリーT細胞集合体の活性化を誘導する際に、より強力にみえることを示す。
C.実施例3:調整されたIL-15効力を有するLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物
3A:IL-15(D30N/N65D)バリアント
Xtendを有するIL-15-Fc効力バリアントの薬物動態を調べる試験において、カニクイザルに、種々の濃度で、XENP22853(Xtendを有するWT IL-15/Rα-ヘテロFc、図39に示される配列)、XENP24306(Xtendを有するIL-15(D30N/E64Q/N65D)/Rα-ヘテロFc、図42に示される配列)、XENP24113(Xtendを有するIL-15(N4D/N65D)/Rα-ヘテロFc、図40に示される配列)、およびXENP24294(Xtendを有するscIL-15(N4D/N65D)/Rα-Fc、図41に示される配列)の1回目の単回静脈(i.v.)投与を行った。
図43は、初回投与の後の経時的な試験物品の血清濃度を示す。予想される通り、Xtend置換(XENP24306およびXENP24113のように)に加えて効力バリアントを組み込むと、IL-15-Fc融合物の薬物動態が大幅に改善される(XENP22583と比較して)。しかし、予想されないことだが、IL-15/Rα-ヘテロFc融合物XENP24113およびscIL-15/Rα-Fc融合物XENP24294(同じIL-15(N4D/N65D)効力バリアントを有する)は、XENP24306と比較して、薬物動態の低下を示した。このことは、薬物動態の低下が、IL-15-Fc融合物のフォーマットではなく、特定のIL-15効力バリアントに起因することを示唆している。XENP24113およびXENP24294の薬物動態の減少は、IL-15(N4D/N65D)バリアントを有するIL-15-Fc融合物が、IL-15(D30N/E64Q/N65D)バリアントを有するIL-15-Fc融合物よりも大きなインビトロ効力を有することを示した以前の知見に基づいて予測されたが、薬物動態の低下は、効力の増加に対して、予想外に不釣り合いなものであった。したがって、本発明のLAG-3を標的とするIL-15-Fc融合物において使用するための代替的なIL-15効力バリアントの特定が行われた。
なお、IL-15(N4D/N65D)は、CD122への結合を担うIL-15界面にその置換を両方とも有しており、一方、IL-15(D30N/E64Q/N65D)は、IL-15:CD122界面に2つの置換(E64QおよびN65D)を有し、CD132への結合を担うIL-15界面に1つの置換(D30N)を有する。したがって、IL-15:CD132界面での修飾が、XENP24306について観察された優れた薬物動態の一因であり得ると考えられる。特に、図45に示すように、IL-15(N4D/N65D)バリアントおよびIL-15(D30N/N65D)バリアントを含むscIL-15/Rα-Fc融合物が、インビトロで非常によく似た効力を示すことが決定された。上述の観点で、IL-15(D30N/N65D)バリアントを含む例示的なLAG-3を標的とするIL-15-Fc融合物が考案され、その配列を図46に示す。IL-15(D30N/N65D)バリアントを有する対照であるRSVを標的とするIL-15/Rα-Fc融合タンパク質XENP29481も作成し、その配列を図49に示す。
3B:IL-15(D30N/E64Q/N65D)バリアント
LAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物は、LAG-3を標的とするアームを介した腫瘍環境を標的とすることを目的として設計されたが、そのサイトカイン部分は、依然として、腫瘍部位に到達する前にシグナル伝達する可能性があり、全身毒性の原因となる可能性がある。したがって、IL-15(D30N/E64Q/N65D)バリアントを含むLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物を構築して、実施例2Cに示されるように、IL-15効力がさらに低下し、図45において、活性が顕著に低下した。IL-15(D30N/E64Q/N65D)バリアントを含む例示的なLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物の配列は、図47に示される。さらに、IL-15(D30N/E64Q/N65D)バリアントを含むRSVを標的とするIL-15/Rα-Fc融合物であるXENP30432(その配列は、図49に示される)を、腫瘍環境の外側でIL-15(D30N/E64Q/N65D)バリアントを含むLAG-3を標的とするIL-15/Rα-Fc融合物の挙動を調べるための代理物として機能するように構築した。