JP7365886B2 - 接着剤の塗布状態検査方法及び検査装置 - Google Patents

接着剤の塗布状態検査方法及び検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、接着剤が塗布された接着剤塗布シートの接着剤塗布部の状態を該シートの製造ラインで検査する方法及び検査装置に関する。
接着剤を用いた部材どうしの接着接合において所望の接着強度を得るためには、接着剤が塗布対象物に設計どおりに塗布されることが重要である。塗布対象物に塗布された接着剤の寸法や位置などが設計と異なると、十分な接着強度が得られず、剥離などの不都合が生じるおそれがある。そこで従来、接着剤の塗布状態を検査することが行われており、その検査方法に関して種々の提案がなされている。
特許文献1には、接着剤として、蛍光剤を含有する蛍光性接着剤を用い、該蛍光性接着剤を塗布した被検査体に紫外光を照射し、それによって該蛍光性接着剤から発する蛍光を撮像手段で撮像し画像処理し、その画像データに基づいて接着剤の塗布位置や塗布量が適正であるかを判定する技術が記載されている。特許文献2には、塗布対象物に塗布された蛍光性ホットメルト接着剤の画像データの解析処理により、該接着剤の画素数を求め、該画素数に基づいて該接着剤の状態の良否を判定する技術が記載されている。特許文献3には、塗布対象物に塗布された接着剤の画像データに基づき、該接着剤の長さ、幅、欠けの有無、位置を検査することが記載され、また、該接着剤の長さ及び幅を検査する際に所定の閾値を用いることも記載されている。
特開平5-331438号公報 特開2015-137953号公報 特開2017-196570号公報
前述の従来技術は、接着剤の塗布状態の検査精度に改善の余地があり、接着剤の塗布パターンによっては、塗布状態不良を検出できない、突発的に生じる塗布状態不良に対応できない等の問題があった。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る技術を提供することにあり、詳細には、接着剤の塗布状態を高精度で検査し得る、接着剤の塗布状態検査方法及び検査装置を提供することに関する。
本発明は、一方向に搬送中のシートに対し、複数の塗布モジュールから接着剤を吐出し、該シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の複数箇所に接着剤を塗布する接着剤塗布装置において、該シートに塗布された接着剤の状態をインラインで検査する、接着剤の塗布状態検査方法である。
本発明の接着剤の塗布状態検査方法の一実施形態では、搬送中の前記シートにおける接着剤の被塗布面を撮像手段で撮像する撮像工程を有する。
本発明の接着剤の塗布状態検査方法の一実施形態では、前記撮像工程で取得した画像データに基づき、前記被塗布面の接着剤を検査する検査工程を有する。
本発明の接着剤の塗布状態検査方法の一実施形態では、前記検査工程では、前記画像データを前記搬送直交方向に複数に区分することで複数の検査領域を設定し、該複数の検査領域それぞれについて、前記接着剤の面積を測定し、その面積測定値と所定の閾値とを比較することで、該接着剤の塗布状態の良否を判定する。
また本発明は、一方向に搬送中のシートに対し、複数の塗布モジュールから接着剤を吐出し、該シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の複数箇所に接着剤を塗布する接着剤塗布装置において、該シートに塗布された接着剤の状態をインラインで検査する、接着剤の塗布状態検査装置である。
本発明の接着剤の塗布状態検査装置の一実施形態では、搬送中の前記シートにおける接着剤の被塗布面に光を照射する照明手段を具備する。
本発明の接着剤の塗布状態検査装置の一実施形態では、前記照明手段による照射光の反射光を撮像する撮像手段を具備する。
本発明の接着剤の塗布状態検査装置の一実施形態では、前記撮像手段によって取得した画像データに基づき、前記被塗布面の接着剤を検査する検査手段を具備する。
本発明の接着剤の塗布状態検査装置の一実施形態では、前記検査手段は、前記画像データを前記搬送直交方向に複数に区分することで複数の検査領域を設定し、該複数の検査領域それぞれについて、前記接着剤の面積を測定し、その面積測定値と所定の閾値とを比較することで、該接着剤の塗布状態の良否を判定する。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明によれば、接着剤の塗布状態を高精度で検査し得る、接着剤の塗布状態検査方法及び検査装置が提供される。
図1は、本発明の適用例を示す図であり、本発明が適用された接着剤塗布装置の要部の模式的な斜視図である。 図2は、図1に示す装置の概略構成を示す図である。 図3は、図1に示す装置における接着剤塗布部の水平断面の模式図である。 図4は、図1に示す装置における撮像手段及び照明手段の模式的な側面図である。 図5(a)~図5(d)はそれぞれ、本発明で用いる画像データの一例を示す図である。 図6は、本発明における接着剤の塗布状態検査の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図7は、本発明で用いる画像データの他の一例を示す図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
図1~図4には、本発明が適用された接着剤塗布装置の一実施形態である塗布装置10が示されている。塗布装置10は、一方向に搬送中のシートSに対し、複数の塗布モジュール21から接着剤Aを吐出し、シートSの搬送方向(MD)と直交する搬送直交方向(CD)の複数箇所に接着剤Aを塗布するもので、複数の塗布モジュール21を含む接着剤塗布部20と、シートSを搬送する公知の搬送機構とを具備している。
以下では、シートの搬送方向を「MD」(Machine Direction)、MDと直交する方向を「CD」(Cross machine Direction)とも言う。
本実施形態では、塗布装置10はホットメルト接着剤の塗布装置であり、接着剤Aはホットメルト接着剤である。
塗布装置10が具備する複数の塗布モジュール21、具体的には5個の塗布モジュール21Aないし21Eは、それぞれ、接着剤Aすなわちホットメルト接着剤の吐出ノズル(図示せず)と、該吐出ノズルから吐出されたホットメルト接着剤に作用させる圧縮空気の吐出ノズル(図示せず)とを備えている。塗布装置10は、塗布対象物であるシートSに対し、該シートSと非接触で接着剤A(ホットメルト接着剤)を塗布する。
本実施形態では、接着剤塗布部20は、複数の塗布モジュール21を含むマニホールド22と、接着剤Aを貯蔵するタンクを含み、各塗布モジュール21に接着剤Aを供給するための接着剤供給部23と、各塗布モジュール21に圧縮空気を供給するための空気供給部24と、接着剤塗布部20の各部に設置されているヒータ等の加熱手段25A,25Bに電力を供給するヒータ回路25とを含んで構成されている。
複数の塗布モジュール21は、CDにおいて互いに位置が異なるようにマニホールド22に固定されており、各塗布モジュール21(21Aないし21E)から接着剤Aを吐出することで、シートSにおけるCDの複数箇所に接着剤Aが塗布される。
各塗布モジュール21及びマニホールド22は、一方向MDに走行するシート材Sから所定距離隔てた上方の位置にシートSに対して非接触状態で配されている。
マニホールド22の内部及び各塗布モジュール21の内部には、接着剤供給部23から供給される接着剤Aの流路22A(図3参照)が形成されており、流路22Aは、ホース等の配管26を介して、接着剤供給部23と接続されている。
また、マニホールド22の内部及び各塗布モジュール21の内部には、空気供給部24から供給される圧縮空気の流路(図示せず)が形成されており、該流路は、ホース等の配管27を介して、空気供給部24と接続されている。
加熱手段25A,25Bは何れもマニホールド22に配置されており、加熱手段25Aは接着剤Aの加熱用、加熱手段25Bは圧縮空気の加熱用である。空気供給部24から供給された圧縮空気は、加熱手段25Bによって加熱されてホットエアとされる。なお、図示していないが、接着剤供給部23(具体的には、接着剤供給部23が具備する接着剤Aの貯蔵タンク)、及び接着剤供給部23とマニホールド22とを結ぶ配管26にも、加熱手段25A,25Bと同様の構成を有し、ヒータ回路25と接続された加熱手段が配置されており、該加熱手段によって接着剤Aを所定温度に加熱可能になされている。
接着剤塗布部20は、接着剤供給部23から塗布モジュール21に供給される接着剤Aの供給路、具体的には例えば前述の流路22A又は配管26に、接着剤用電磁弁28Aを具備し、該電磁弁28Aによって、塗布モジュール21が具備する前記吐出ノズルからの接着剤Aの吐出を開始又は停止できるようになされている。
また接着剤塗布部20は、空気供給部24から塗布モジュール21に供給される圧縮空気の供給路、具体的には例えば前述の配管27に、圧縮空気用電磁弁28Bを具備し、該電磁弁28Bによって、塗布モジュール21が具備する前記吐出ノズルからの圧縮空気(ホットエア)の吐出を開始又は停止できるようになされている。
電磁弁28A,28Bは、後述する制御部40と電気的に接続されている。
本実施形態では、塗布装置10は、接着剤塗布部20及び後述する検査装置30をはじめとする、塗布装置10の各部の動作を制御する制御部40を具備する。塗布装置10の各部は制御部40の制御下で動作する。制御部40は、CPU、ROM、RAMなどを含んで構成されている。
制御部40にはインターフェース50が接続されている。これにより、インターフェース50を介して人手によって入力された電気信号に基づいて制御部40を制御する、制御部40から発信された電気信号に基づいて接着剤Aの塗布状態に関する警告や不具合等をインターフェース50に表示する、といったことが可能となる。
塗布装置10は、本発明の接着剤の塗布状態検査装置の一実施形態である検査装置30を具備している。これにより塗布装置10は、接着剤塗布部20によってシートSに塗布された接着剤Aの状態をインラインで検査可能になされている。すなわち塗布装置10では、検査装置30による接着剤Aの塗布状態検査が、接着剤塗布部20による接着剤Aの塗布工程に含まれている。
検査装置30は、搬送中のシートSにおける接着剤Aの被塗布面Saに光を照射する照明手段31と、該照明手段31による照射光の反射光を撮像する撮像手段32と、該撮像手段32によって取得した画像データに基づき、被塗布面Saの接着剤Aを検査する検査手段33とを具備する。
本実施形態では、被撮像物(接着剤Aが塗布されたシートS)の一方の面側、具体的には、接着剤Aの被塗布面Sa側に、照明手段31及び撮像手段32が配置されており、撮像手段32は、照明手段31から照射された光が被塗布面Saに反射された反射光を撮像できるように配置されている。
照明手段31は、撮像手段32による撮像領域(例えば、シートSのCDの全長にわたる領域)に、撮像に十分な明るさを提供し得るものであればよく、その光源の色及び光源の形などに特に制限はない。
撮像手段32としては、一方向MDに走行するシートSの撮像に使用可能なものを特に制限無く用いることができ、例えば、ラインスキャンカメラ、CCD方式のエリアカメラが挙げられる。特に、画像処理を容易にするために、撮像素子を有する撮像装置を用いることが好ましく、ラインスキャンカメラを用いることがより好ましい。撮像素子としては、電荷結合素子(CCD)であってもCMOSセンサであってもよい。撮像素子は、カラー撮像素子であってもよい。
本実施形態では、塗布装置10で用いる接着剤Aが、蛍光剤を含有する等の理由により、紫外光の照射により蛍光し、可視光領域の光を放出するものであるので、これに対応して、照明手段31の光源は紫外光である。
また撮像手段32は、被撮像物(接着剤Aが塗布されたシートS)に向けて照射した紫外光の反射光のうち可視光のみを撮像するように構成されている。より具体的には、図4に示すように、撮像手段32が備えるレンズ320の先端には、特定波長の光を遮断するフィルタ321が装着されているところ、該フィルタ321として、紫外光(UV)カットフィルタが採用されており、該フィルタ321により、被撮像物の反射光に含まれる紫外光が選択的に遮断され、該反射光に含まれる可視光(蛍光)が撮像手段32により撮像される。
このように、紫外光の照射により蛍光する接着剤Aが塗布されたシートSの被塗布面Saに紫外光を照射し、その反射光のうちの可視光(蛍光)を選択的に撮像するようにすると、シートSは典型的には紫外光の照射によりほとんど蛍光しないので、その撮像によって取得した画像データに含まれるのは実質的に接着剤Aのみとなり、シートSは含まれない。このような、接着剤Aの情報に特化した画像データが取得可能になることで、画像データの画像処理を一層正確に行うことが可能となり、検査装置30による検査の精度向上が期待できる。
検査手段33は、典型的には、撮像手段32によって取得した画像データに基づき接着剤の塗布状態を検査するだけでなく、照明手段31及び撮像手段32を用いた画像データの取得、取得した画像データの前処理や保存なども実施する。すなわち検査手段33は、典型的には、照明手段31及び撮像手段32の制御機能、撮像手段32によって撮像された画像データの前処理機能、該画像データの保存機能、該画像データに基づく接着剤の塗布状態検査機能(該画像データにエッジ検出処理、ラベリング処理等の画像処理を施して情報を取得し演算する機能)などを有する。
前記の機能を有する検査手段33は、典型的には、画像処理ソフトウェア等がインストールされたコンピュータや画像コントローラを基に構築した装置として構成されている。
なお、画像データの取得動作をはじめとする、前記の動作の一部又は全部を制御部40が実行してもよい。すなわち検査手段33と制御部40とが協働して、前記の動作(画像データの取得、取得した画像データの前処理及び保存、画像データに基づく接着剤の塗布状態検査等)を実行してもよく、制御部40が前記の動作の全部を実行してもよい。後者の場合、制御部40が検査手段33として機能し、制御部40は検査装置30の一部であると言える。
検査手段33は、例えば、照明手段31及び撮像手段32を用いて被撮像物を連続的に撮像し、その撮像によって取得した画像データを、撮像サンプリング数及び撮像サンプリング時間とともに時系列で保存する。また検査手段33は、例えば、撮像手段32による撮像スピード、撮像開始及び停止の制御、画像データの書き込み及び読み出しの制御など、撮像処理及び画像データに関する制御を行う。
撮像手段32が1回の撮像動作で撮像する被撮像物(接着剤Aが塗布されたシートS)の画像データは、搬送中のシートSにおける接着剤Aの全部及び接着剤Aの近傍を含むCDのデータが捕捉可能な所定画素数のフレーム単位にまとめられている。搬送中のシートSを撮像手段32で連続的に複数回撮像した場合には、そのようなフレーム単位の画像がMDに連なる一連の複数の画像を取得できる。その一連の複数の画像を撮像した順番に並べると、シートSの一面における接着剤A及びその近傍の画像が得られる。
検査装置30において、検査に供される画像データの前処理方法としては、公知の画像処理を特に制限無く用いることができ、例えば、二値化処理、フィルタ処理等が挙げられ、1つを単独で用いてもよく、2つ以上を併用してもよい。画像データの前処理の一例として、撮像手段32によって取得した画像データに対し、シェーディング補正により地合いムラを除去するなどして、該画像データから余分な情報となるノイズを除去した後、二値化処理を施す処理が挙げられる。
図5(a)~図5(d)には、検査手段33が扱う画像データの具体例が示されている。図5に示すこれら複数の画像データは何れも、紫外光の照射により蛍光する接着剤が塗布された長尺帯状のシートを被撮像物とし、一方向MDに搬送中の該被撮像物における接着剤Aの被塗布面に対し、照明手段31により紫外光を照射し、フィルタ321としてUVカットフィルタが採用された撮像手段32を用いて撮像することによって取得した画像データに、シェーディング補正及び二値化処理を順次施して得られたものである。図5に示す画像データの被撮像物において紫外光の照射により蛍光するのは接着剤のみであり、シートは紫外光が照射されても蛍光しないので、該画像データにおいては、接着剤が白画素となり、シートが黒画素となる。なお、図5に示す画像データのMDの長さは、製品一単位当たりのMDの長さと同じであり、該画像データのCDの長さは、シートSのMDの全長と同じである。
図5に示す複数の画像データのうち、図5(a)に示す画像データは、接着剤が設計どおりに塗布され、検査手段33による検査工程で良品として判定され得るものである。このような図5(a)に示す画像データでは、接着剤(白画素)がMDにスパイラル状に延在し、且つそのスパイラル状の接着剤が、CDの複数箇所、具体的には5箇所に配置されている。これは、複数の塗布モジュール21(21Aないし21E)によってシートに塗布された接着剤が、平面視においてMDに延在するスパイラル状であることを意味する。
検査装置30の主たる特徴の1つとして、検査手段33が、画像データをCDに複数に区分することで複数の検査領域を設定し、該複数の検査領域それぞれについて、接着剤の面積を測定し、その面積測定値と所定の閾値とを比較することで、接着剤の塗布状態の良否を判定する点が挙げられる。
検査手段33によって実行される接着剤の塗布状態検査方法について、図5の画像データを例にとって説明すると、図5の画像データは何れも、CDの複数箇所(具体的には5箇所)に配置された複数(具体的には5個)の塗布モジュール21(21Aないし21E)を用いて接着剤Aが塗布されたシートSを被撮像物とするものであるので、検査手段33は先ず、斯かる塗布モジュール21のCDにおける配置数に対応して、検査対象の画像データをCDに該配置数と同数に区分し、具体的には5個の検査領域W1ないしW5を設定する。検査手段33は次に、設定した複数の検査領域W1ないしW5それぞれについて、接着剤Aの塗布面積すなわち白画素の総面積を測定し、その面積測定値と予め設定された所定の閾値とを比較する。この閾値データは、事前に予め設定され保存されており、検査手段33は該閾値データを読み出して、面積測定値と比較する。この両者の比較の結果、検査領域W1ないしW5の何れにおいても面積測定値が所定の閾値の範囲内である場合は、接着剤Aの塗布状態に問題が無く、接着剤Aが塗布されたシートSは良品であると判定され、それ以外の場合、すなわち、検査領域W1ないしW5の何れか1個以上において面積測定値が所定の閾値の範囲から外れている場合は、接着剤Aの塗布状態に問題があり、接着剤Aが塗布されたシートSは不良品であると判定される。
検査手段33は、良品判定の場合は判定信号としてOK信号を出力し、それ以外の場合は、判定信号としてNG信号を出力する。
こうして検査手段33から出力された判定信号は制御部40に入力され、制御部40は、その判定信号等の情報をインターフェース50に表示することで、塗布装置10のオペレーターに接着剤の塗布状態に関する情報を提供する。
本実施形態では、複数の塗布モジュール21と複数の検査領域W1ないしW5とが1対1で対応している。より具体的には、本実施形態では、CDにおいて互いに異なる位置に配置された複数の塗布モジュール21、具体的には5個の塗布モジュール21Aないし21Eそれぞれに、例えばCDの一方側から順に、「塗布モジュール21Aが1番、塗布モジュール21Dが2番、塗布モジュール21Bが3番、塗布モジュール21Eが4番、塗布モジュール21Cが5番」というように、番号が割り当てられており、検査手段33は、画像データ34をCDにそれら複数の塗布モジュール21Aないし21Eと同数(具体的には5個)に区分することで複数(具体的には5個)の検査領域W1ないしW5を設定するとともに、各塗布モジュール21Aないし21Eに固有の番号(具体的には1~5番)と複数の検査領域W1ないしW5とを1対1で紐付けする。このように、複数の塗布モジュール21と複数の検査領域W1ないしW5とが1対1で対応していることで、検査手段33から不良判定に基づくNG信号が出力された場合に、複数の塗布モジュール21のうちのどれが不良判定の原因となっているかが判断しやすくなるというメリットが得られる。
図5に示す複数の画像データのうち、図5(a)に示す画像データは、検査手段33によって良品と判定とされOK信号が出力されるものであるのに対し、図5(b)~図5(d)示す画像データは、何れも検査手段33によって不良品と判定とされNG信号が出力されるものである。
図5(b)に示す画像データでは、5個の検査領域W1ないしW5のうち、検査領域W2において接着剤(白画素)が存在しない。これは、検査領域W2に対応する前記2番の塗布モジュール21Dに関して、接着剤の詰まりが発生し、そのために、シートSにおける検査領域W2に対応する位置に接着剤が全く塗布されなかったことによるものである。この場合、検査領域W2の接着剤の面積(白画素の総面積)はゼロであるので、所定の閾値の範囲から外れることになり、検査手段33は、斯かる面積測定値と閾値との比較結果を基にNG信号を出力する。
図5(c)に示す画像データでは、5個の検査領域W1ないしW5のうち、検査領域W3において、本来はMDにスパイラル状に延在すべき接着剤(白画素)が、スパイラル状にならずにMDに延在している。これは、検査領域W3に対応する前記3番の塗布モジュール21Bに関して、圧縮空気(ホットエア)に関する不具合が発生、具体的には例えば、圧縮空気の流路として機能する配管27(図2参照)が外れて圧縮空気の塗布モジュール21Cへの供給が不十分又は停止したことによるものである。この場合、検査領域W3の接着剤の面積(白画素の総面積)は、所定の閾値の範囲の下限を下回ることになり、検査手段33は、斯かる面積測定値と閾値との比較結果を基にNG信号を出力する。
図5(d)に示す画像データでは、5個の検査領域W1ないしW5のうち、検査領域W4において接着剤(白画素)の位置ズレが生じ、本来は検査領域W4のみに存在すべき接着剤の一部が検査領域W3,W4に跨って存在している。これは、検査領域W4に対応する前記4番の塗布モジュール21Eに関して、その設置する不具合が発生、具体的には例えば、塗布モジュール21Eのマニホールド22に対する固定不良、より具体的には、本来は鉛直方向に沿って配置されるべき塗布モジュール21Eが斜めに配置されたことによるものである。この場合、検査領域W3には接着剤が過剰に塗布され、検査領域W4には接着剤が過少に塗布されるので、検査領域W3の接着剤の面積(白画素の総面積)は、所定の閾値の範囲の上限を上回り、検査領域W4の接着剤の面積(白画素の総面積)は、所定の閾値の範囲の下限を下回ることになり、検査手段33は、斯かる面積測定値と閾値との比較結果を基にNG信号を出力する。
前述したように、検査装置30によれば、検査対象(接着剤Aが塗布されたシートS)を撮像して得られた画像データを、該検査対象の搬送方向(MD)と直交する方向(CD)に複数に区分し、その区分した領域(検査領域)ごとに接着剤の面積を測定して所定の閾値と比較することで、検査対象における接着剤の塗布状態の良否を判定するため、このように検査領域をCDに複数に区分しない検査方法に比べて、接着剤の塗布不良に対する見落としが少なく、突発的に生じる塗布不良にも十分に対応することが可能であり、接着剤の塗布状態の良否判定を高精度で行うことができる。したがって検査装置30を、「一方向に搬送中のシートに対し、複数の塗布モジュールから接着剤を吐出し、該シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の複数箇所に接着剤を塗布する接着剤塗布装置」に適用することで、接着剤が設計どおりに塗布された高品質の製品(接着剤塗布シート)を安定的に製造することが可能となる。
ところで、検査手段33による検査工程において接着剤の面積(検査対象の画像データにおける白画素の総面積)と比較される前記「所定の閾値」は、予め設定されたものであるところ、閾値の設定次第では、単に、接着剤の塗布状態の良否を判定するだけでなく、その判定結果が不良であった場合は不良の原因を判定することも可能である。すなわち検査手段33によって実行される検査工程では、接着剤の塗布状態の良否を判定するとともに、その判定結果が不良であった場合は、不良の原因を判定することができる。
例えば、検査手段33は、図5に示す画像データを検査するに際し、前記閾値として、「第1の閾値<第2の閾値<第3の閾値<第4の閾値<第5の閾値」の大小関係を有する第1ないし第5の5種類の閾値を用い、下記(a)ないし(d)の少なくとも1つを実行し得る。
(a)複数の検査領域W1ないしW5の何れかで、「面積測定値<第1の閾値」であった場合、塗布モジュール21に関する接着剤の詰まりが原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
(b)塗布モジュール21が、圧縮空気(ホットエア)を利用して接着剤を塗布するものである場合において、複数の検査領域W1ないしW5の何れかで、「第1の閾値≦面積測定値<第2の閾値」であった場合、該圧縮空気に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
(c)複数の検査領域W1ないしW5の何れかで、「面積測定値<第2の閾値」であり、且つそれ以外の他の検査領域で、「第3の閾値<面積測定値」であった場合、塗布モジュール21の設置に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
(d)複数の検査領域W1ないしW5それぞれの面積測定値の合計値に関し、「第4の閾値<該合計値<第5の閾値」であった場合、外部から塗布モジュール21に供給される接着剤の供給量に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
前記(a)の検査方法は、1個の検査領域の接着剤の面積(白画素の総面積)がゼロであるか、又は実質的にゼロと言えるような小さいものである場合に、その不具合を原因とともに検出するのに特に有用である。例えば、検査対象が図5(b)に示す画像データである場合、検査領域W2は接着剤の面積(白画素の総面積)がゼロであるので、検査領域W2の面積測定値<第1の閾値という大小関係が成立し得る。斯かる大小関係が成立した場合、検査手段33は、NG信号を出力するとともに、NG信号すなわち不良判定の理由を、「検査領域W2に対応する前記2番の塗布モジュール21Dに関して、接着剤の詰まりが発生したため」と推定し、その推定結果に関する情報も出力する。斯かる情報は、制御部40を介してインターフェース50に表示されることで、塗布装置10のオペレーターに提供される。
前記(b)の検査方法は、1個の検査領域の接着剤の面積(白画素の総面積)がゼロ又は実質的にゼロではないものの、所定の設計値よりも小さいものである場合に、その不具合を原因とともに検出するのに特に有用である。例えば、検査対象が図5(c)に示す画像データである場合、検査領域W3の接着剤は、本来は平面視でスパイラル状であるべきところがそうはならずに単にMDに延びているだけであるので、検査領域W3の接着剤の面積(白画素の総面積)は、前記5種類の閾値のうち最小である第1の閾値以上であるが、次に大きい第2の閾値よりも小さいものとなり得る(第1の閾値≦検査領域W3の面積測定値<第2の閾値)。斯かる大小関係が成立した場合、検査手段33は、NG信号を出力するとともに、NG信号すなわち不良判定の理由を、「検査領域W3に対応する前記3番の塗布モジュール21Bに関して、圧縮空気(ホットエア)に関する不具合が発生、具体的には例えば、圧縮空気の流路として機能する配管27(図2参照)が外れて圧縮空気の塗布モジュール21Cへの供給が不十分又は停止したため」と推定し、その推定結果に関する情報も出力する。斯かる情報は、制御部40を介してインターフェース50に表示されることで、塗布装置10のオペレーターに提供される。
前記(c)の検査方法は、2個以上の検査領域で同時に接着剤の面積(白画素の総面積)に過不足が生じた場合に、その不具合を原因とともに検出するのに特に有用である。例えば、検査対象が図5(d)に示す画像データである場合、検査領域W3では接着剤が過剰に塗布され、検査領域W4では接着剤が過少に塗布されているので、検査領域W3の面積測定値<第2の閾値という大小関係が成立するとともに、第3の閾値<検査領域W4の面積測定値という大小関係が成立し得る。斯かる大小関係が成立した場合、検査手段33は、NG信号を出力するとともに、NG信号すなわち不良判定の理由を、「検査領域W4に対応する前記4番の塗布モジュール21Eに関して、その設置する不具合が発生、具体的には例えば、塗布モジュール21Eのマニホールド22に対する固定不良、より具体的には、本来は鉛直方向に沿って配置されるべき塗布モジュール21Eが斜めに配置されたため」と推定し、その推定結果に関する情報も出力する。斯かる情報は、制御部40を介してインターフェース50に表示されることで、塗布装置10のオペレーターに提供される。
前記(d)の検査方法は、複数の塗布モジュール21に対する接着剤の総供給量の過不足を検査するのに特に有用である。例えば、検査手段33による検査の結果、「第4の閾値<検査領域W1ないしW5の面積測定値の合計値<第5の閾値」が成立した場合、検査手段33は、NG信号を出力するとともに、NG信号すなわち不良判定の理由を、「外部から塗布モジュール21に供給される接着剤の供給量に関して不具合が発生、具体的には例えば、接着剤の流路として機能する配管26(図2参照)が外れて接着剤のマニホールド22への供給が不十分又は停止したため」と推定し、その推定結果に関する情報も出力する。斯かる情報は、制御部40を介してインターフェース50に表示されることで、塗布装置10のオペレーターに提供される。
なお、1つの画像データを検査したときに、前記(a)ないし(d)それぞれで想定している不良が複数同時に発生する場合があり得る。そのような場合に備え、予め判定方法のルールを作成して、検査手段33が検査工程で利用できるように保存しておくことが好ましい。そのようなルールとして、下記(i)ないし(iii)を例示できる。
(i)1つの画像データにおける1個の検査領域で、前記(a)の「面積測定値<第1の閾値」及び前記(b)の「第1の閾値≦面積測定値<第2の閾値」の双方が成立した場合は、前記(a)を実行する。また、1つの画像データにおいて、何れかの検査領域で前記(a)の「面積測定値<第1の閾値」が成立するとともに、他の検査領域で前記(b)の「第1の閾値≦面積測定値<第2の閾値」が成立した場合は、前記(a)及び(b)の双方を実行する。
(ii)1つの画像データにおける1個の検査領域で、前記(a)の「面積測定値<第1の閾値」及び前記(c)の「面積測定値<第2の閾値」の双方が成立した場合は、前記(c)を実行する。また、1つの画像データにおいて、何れかの検査領域で前記(a)の「面積測定値<第1の閾値」が成立するとともに、他の検査領域で前記(c)の「面積測定値<第2の閾値」が成立した場合は、前記(a)及び(c)の双方を実行する。
(iii)1つの画像データにおける1個の検査領域で、前記(b)の「第1の閾値≦面積測定値<第2の閾値」及び前記(c)の「面積測定値<第2の閾値」の双方が成立した場合は、前記(c)を実行する。また、1つの画像データにおいて、何れかの検査領域で前記(b)の「第1の閾値≦面積測定値<第2の閾値」が成立するとともに、他の検査領域で前記(c)の「面積測定値<第2の閾値」が成立した場合は、前記(b)及び(c)の双方を実行する。
前記(i)ないし(iii)は何れも、1個の検査領域で複数の不良が同時に発生した場合は、競合する検査方法のうち使用する閾値が相対的に大きい検査方法(前記の例示では前記(c)の検査方法)を実行し、複数の検査領域で複数の不良が同時に発生した場合は、それら複数の不良が同時発生したとみなして、競合する検査方法の全てを実行するというものである。
以上は、主として、本発明の接着剤の塗布状態検査装置に関する説明であったところ、以下に本発明の接着剤の塗布状態検査方法について、前述の塗布装置10における接着剤の塗布状態検査方法に基づき説明する。後述する接着剤の塗布状態検査方法において、特に説明しない構成については、前述の塗布装置10に関する説明が適宜適用される。
図6には、塗布装置10における接着剤の塗布状態検査方法の処理手順の一例を示すフローチャートが示されている。
先ず、図1に示すように、一方向MDに搬送中のシートSにおける接着剤Aの被塗布面Saを撮像手段32で撮像する(撮像工程、ステップS1)。
次に、ステップS1で取得した画像データに、二値化処理等の前処理を施す(ステップS2)。なお本発明では、このステップS2は必須ではない。
次に、ステップS2で前処理を施した画像データに基づき、被塗布面Saの接着剤Aを検査する(検査工程)。前記検査工程は検査手段33によって実行される。
前記検査工程では、先ず、画像データをCDに複数に区分することで複数の検査領域を設定し、各検査領域について接着剤Aの面積を測定する(ステップS3)。具体的には例えば、図5に示すように、画像データを、塗布モジュール21のCDにおける配置数(具体的には5個)と同数に、CDに区分することで5個の検査領域W1ないしW5を設定し、各検査領域W1ないしW5について、接着剤A(白画素)の面積を測定する。
次に、ステップS3で測定した検査領域の接着剤Aの面積測定値と所定の閾値とを比較することで、該検査領域における接着剤Aの塗布状態の良否を判定する(ステップS4)。斯かる判定の結果、複数の検査領域(例えばW1ないしW5)の何れにおいても面積測定値が所定の閾値の範囲内である場合は、良品と判定されて検査手段33からOK信号が出力され(ステップS5)、それ以外の場合は、不良品と判定されて検査手段33からNG信号が出力される(ステップS6)。
一方向MDに連続的に搬送される検査対象(接着剤Aが塗布されたシートS)に対し、前述のステップS1ないしS6からなる一連の処理を繰り返し実行することで、検査対象の全体について、接着剤の塗布状態の良否判定を高精度で行うことができる。
ところで、前記実施形態では、塗布装置10で用いる接着剤Aとして、紫外光の照射により蛍光する接着剤(ホットメルト接着剤)が使用されていたが、蛍光を抑える目的で紫外光吸収剤が含有された接着剤が従来知られており、塗布装置10においてそのような紫外光の吸収作用を有する接着剤(ホットメルト接着剤)が使用される場合があり得る。その場合、前述の撮像方法、すなわち被撮像物(接着剤が塗布されたシート)に向けて照射した紫外光の反射光のうち可視光を撮像手段32によって撮像する方法では、接着剤を撮像することができず、接着剤の塗布状態検査が不可能になるおそれがある。
そこで、塗布装置10で用いる接着剤が、紫外光吸収剤を含有する(紫外光吸収作用を有する)ものである場合は、撮像手段32による撮像工程において、被撮像物に向けて照射した紫外光の反射光のうち紫外光を撮像するようにする。具体的には例えば、図4を参照して、撮像手段32が具備する特定波長の光を遮断するフィルタ321として、前記のUVカットフィルタに代えて、可視光カットフィルタを採用すればよい。可視光カットフィルタにより、被撮像物の反射光に含まれる可視光が選択的に遮断され、該反射光に含まれる紫外光が撮像手段32により撮像される。
このように、照射された紫外光を吸収する接着剤Aが塗布されたシートSの被塗布面Saに紫外光を照射し、その反射光のうちの紫外光を選択的に撮像した場合、接着剤Aは照射光(紫外光)を吸収し、シートSは典型的には紫外光を反射するので、斯かる撮像によって取得した画像データでは、図7に示すように、黒画素が接着剤A、白画素がシートSとなり、図5に示す画像データとは白黒が反転した状態となる。
図7に示す画像データについて、前述の検査工程を実行する場合、検査領域における接着剤の面積は、該検査領域における黒画素の総面積となる。それ以外の点は前記と同様である。
本発明は、接着剤塗布装置によって接着剤が塗布されたシート(以下、「接着剤塗布シート」とも言う。)において、接着剤の塗布状態を検査することに適用することができ、接着剤塗布シートの構成等は特に制限されない。シートの素材としては、例えば、紙、不織布、樹脂製フィルム等が挙げられ、これらの2種以上が積層された複合シートでもよい。接着剤の種類も特に制限されず、ホットメルト接着剤以外の他の接着剤でもよい。
接着剤塗布シートの一例として、接着剤の被塗布面に粒子状の吸水性ポリマーが散布されるものが挙げられる。接着剤塗布シートにおける接着剤の被塗布面に吸水性ポリマーが散布されたものは、吸収性シートとして使用することができる。前記吸収性シートは、2枚のシート間に吸水性ポリマーが介在配置された構成とされる場合がある。前記吸収性シートは、例えば、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品における吸収体として好適に使用できる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 接着剤塗布装置
20 接着剤塗布部
21,21A,21B,21C,21D,21E 塗布モジュール
22 マニホールド
22A 流路
23 接着剤供給部
24 空気供給部
25 ヒータ回路
25A,25B 加熱手段
26,27 配管
28A,28B 電磁弁
30 検査装置
31 照明手段
32 撮像手段
320 レンズ
321 フィルタ
33 検査手段
40 制御部
50 インターフェース
S シート
A 接着剤

Claims (11)

  1. 一方向に搬送中のシートに対し、複数の塗布モジュールから接着剤を吐出し、該シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の複数箇所に接着剤を塗布する接着剤塗布装置において、該シートに塗布された接着剤の状態をインラインで検査する、接着剤の塗布状態検査方法であって、
    搬送中の前記シートにおける接着剤の被塗布面を撮像手段で撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で取得した画像データに基づき、前記被塗布面の接着剤を検査する検査工程とを有し、
    前記検査工程では、前記画像データを前記搬送直交方向に複数に区分することで複数の検査領域を設定し、該複数の検査領域それぞれについて、前記接着剤の面積を測定し、その面積測定値と所定の閾値とを比較することで、該接着剤の塗布状態の良否を判定し、且つ
    前記検査工程では、前記閾値として、第1の閾値<第2の閾値<第3の閾値<第4の閾値<第5の閾値の大小関係を有する第1ないし第5の閾値を用い、前記接着剤の塗布状態の良否の判定結果が不良であった場合は、下記(a)ないし(d)の少なくとも1つを実行する、接着剤の塗布状態検査方法。
    (a)前記複数の検査領域の何れかで、前記面積測定値<前記第1の閾値であった場合、前記塗布モジュールに関する接着剤の詰まりが原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
    (b)前記塗布モジュールが、圧縮空気を利用して接着剤を塗布するものである場合において、前記複数の検査領域の何れかで、前記第1の閾値≦前記面積測定値<前記第2の閾値であった場合、該圧縮空気に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
    (c)前記複数の検査領域の何れかで、前記面積測定値<前記第2の閾値であり、且つそれ以外の他の検査領域で、前記第3の閾値<前記面積測定値であった場合、前記塗布モジュールの設置に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
    (d)前記複数の検査領域それぞれの前記面積測定値の合計値に関し、第4の閾値<該合計値<第5の閾値であった場合、外部から前記塗布モジュールに供給される接着剤の供給量に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
  2. 前記接着剤塗布装置で用いる接着剤が、紫外光の照射により蛍光するものであり、
    前記撮像工程では、被撮像物に向けて照射した紫外光の反射光のうち可視光を撮像する、請求項1に記載の接着剤の塗布状態検査方法。
  3. 前記接着剤塗布装置で用いる接着剤が、紫外光吸収剤を含有するものであり、
    前記撮像工程では、被撮像物に向けて照射した紫外光の反射光のうち紫外光を撮像する、請求項1に記載の接着剤の塗布状態検査方法。
  4. 前記複数の塗布モジュールと前記複数の検査領域とが1対1で対応している、請求項1~の何れか1項に記載の接着剤の塗布状態検査方法。
  5. 前記塗布モジュールによって前記シートに塗布された接着剤が、平面視において前記搬送方向に延在するスパイラル状である、請求項1~の何れか1項に記載の接着剤の塗布状態検査方法。
  6. 前記接着剤塗布装置によって接着剤が塗布された前記シートが、該接着剤の被塗布面に吸水性ポリマーが散布されるものである、請求項1~の何れか1項に記載の接着剤の塗布状態検査方法。
  7. 一方向に搬送中のシートに対し、複数の塗布モジュールから接着剤を吐出し、該シートの搬送方向と直交する搬送直交方向の複数箇所に接着剤を塗布する接着剤塗布装置において、該シートに塗布された接着剤の状態をインラインで検査する、接着剤の塗布状態検査装置であって、
    搬送中の前記シートにおける接着剤の被塗布面に光を照射する照明手段と、
    前記照明手段による照射光の反射光を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段によって取得した画像データに基づき、前記被塗布面の接着剤を検査する検査手段とを具備し、
    前記検査手段は、前記画像データを前記搬送直交方向に複数に区分することで複数の検査領域を設定し、該複数の検査領域それぞれについて、前記接着剤の面積を測定し、その面積測定値と所定の閾値とを比較することで、該接着剤の塗布状態の良否を判定し、その面積測定値と所定の閾値とを比較することで、該接着剤の塗布状態の良否を判定し、且つ
    前記検査手段は、前記閾値として、第1の閾値<第2の閾値<第3の閾値<第4の閾値<第5の閾値の大小関係を有する第1ないし第5の閾値を用い、前記接着剤の塗布状態の良否の判定結果が不良であった場合は、下記(a)ないし(d)の少なくとも1つを実行する、接着剤の塗布状態検査装置。
    (a)前記複数の検査領域の何れかで、前記面積測定値<前記第1の閾値であった場合、前記塗布モジュールに関する接着剤の詰まりが原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
    (b)前記塗布モジュールが、圧縮空気を利用して接着剤を塗布するものである場合において、前記複数の検査領域の何れかで、前記第1の閾値≦前記面積測定値<前記第2の閾値であった場合、該圧縮空気に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
    (c)前記複数の検査領域の何れかで、前記面積測定値<前記第2の閾値であり、且つそれ以外の他の検査領域で、前記第3の閾値<前記面積測定値であった場合、前記塗布モジュールの設置に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
    (d)前記複数の検査領域それぞれの前記面積測定値の合計値に関し、第4の閾値<該合計値<第5の閾値であった場合、外部から前記塗布モジュールに供給される接着剤の供給量に関する不具合が原因で、接着剤の塗布状態不良が発生したと判定する。
  8. 前記接着剤塗布装置で用いる接着剤が、紫外光の照射により蛍光するものであり、
    前記撮像手段は、被撮像物に向けて照射した紫外光の反射光のうち可視光を撮像する、請求項に記載の接着剤の塗布状態検査装置。
  9. 前記接着剤塗布装置で用いる接着剤が、紫外光吸収剤を含有するものであり、
    前記撮像手段は、被撮像物に向けて照射した紫外光の反射光のうち紫外光を撮像する、請求項に記載の接着剤の塗布状態検査装置。
  10. 前記複数の塗布モジュールと前記複数の検査領域とが1対1で対応している、請求項の何れか1項に記載の接着剤の塗布状態検査装置。
  11. 前記接着剤塗布装置がホットメルト接着剤の塗布装置であり、前記複数の塗布モジュールが、それぞれ、ホットメルト接着剤の吐出ノズルと、該吐出ノズルから吐出されたホットメルト接着剤に作用させる圧縮空気の吐出ノズルとを具備する、請求項10の何れか1項に記載の接着剤の塗布状態検査装置。
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