JP7365510B2 - 基板上の周期構造を測定するための計測方法およびデバイス - Google Patents

基板上の周期構造を測定するための計測方法およびデバイス Download PDF

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Description

[関連出願へのクロスリファレンス]
本出願は、2020年1月29日に出願された欧州出願20154343.6、2020年3月6日に出願された欧州出願20161488.0、2020年7月21日に出願された欧州出願20186831.2の優先権を主張し、これらの全体が参照によって本書に援用される。
[技術分野]
本発明は、基板上の構造の特性を判定するための計測方法およびデバイスに関する。
リソグラフィ装置は、基板上に所望のパターンを適用するように構成された装置である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造において使用されうる。リソグラフィ装置は、例えば、基板(例えば、ウェーハ)上に提供される放射感応性材料(レジスト)の層上に、パターニングデバイス(例えば、マスク)におけるパターン(しばしば「デザインレイアウト」または「デザイン」とも表される)を投影してもよい。基板上にパターンを投影するために、リソグラフィ装置は電磁放射を使用してもよい。この放射の波長は、基板上に形成されうるフィーチャの最小サイズを決定する。現在使用されている典型的な波長は、365nm(i線)、248nm、193nm、13.5nmである。4-20nmの範囲内の波長(例えば、6.7nmまたは13.5nm)を有する極端紫外(EUV)放射を使用するリソグラフィ装置が、例えば、193nmの波長を有する放射を使用するリソグラフィ装置より小さいフィーチャを基板上に形成するために使用されてもよい。リソグラフィ装置の古典的な解像限界より小さい寸法でフィーチャを処理するために、Low-k1リソグラフィが使用されてもよい。このようなプロセスでは、解像度方程式が「CD = k1×λ/NA」と表現されてもよい。ここで、λは使用される放射の波長であり、NAはリソグラフィ装置における投影光学要素の開口数であり、CDは「臨界寸法」(一般的にはプリントされる最小のフィーチャサイズだが、この場合はハーフピッチ)であり、kは経験的な解像度ファクタである。一般的にkがより小さくなると、回路デザイナーによって計画された形状および寸法に似ているパターンを、特定の電気的機能およびパフォーマンスを実現するために基板上に再現するのがより困難になる。これらの困難を克服するために、リソグラフィ投影装置および/またはデザインレイアウトに対して、洗練された微調整ステップが適用されてもよい。これらは、例えば、NAの最適化、カスタマイズされた照明スキーム、位相シフトパターニングデバイスの使用、デザインレイアウトの各種の最適化等のデザインレイアウトにおける光近接効果補正(OPC:「光学およびプロセス補正」と表されることもある)、一般的に「解像度向上技術」(RET)と定義される他の方法を含む(但し、これらに限定されない)。あるいは、リソグラフィ装置の安定性を制御するためのタイトな制御ループが、低kでのパターンの再現性を向上させるために使用されてもよい。リソグラフィプロセスでは、例えば、プロセスコントロールおよび検証のために、生成された構造の測定を頻繁に行うのが望ましい。このような測定を行うための各種のツール(走査電子顕微鏡、スキャトロメータ等の各種の形態の計測装置を含む)が知られている。このようなツールを表す一般的な用語として、計測装置または検査装置が使用されてもよい。
計測デバイスは、計測デバイスによって検出された像に対して、計算的に得られた収差補正を適用してもよい。このような計測デバイスの記述は、計算的補正方法のための基礎として、コヒーレント照明の使用および像に関するフィールドの位相の取得に言及する。コヒーレント結像はいくつかのチャレンジを伴うため、このようなデバイスにおいて(空間的)インコヒーレント放射を使用するのが望ましい。
発明の実施形態は、請求項および詳細な記述において開示される。
発明の第1の側面では、少なくとも一つの波長を有する照明放射によって、基板上の少なくとも一つのピッチを有する周期構造を測定する方法が提供される。この方法は、前記ピッチおよび前記波長の比に基づいて:フーリエ空間において一または複数の照明領域を備える照明開口プロファイル;測定のための周期構造の方向;フーリエ空間において一または複数の分離された検出領域を備える検出開口プロファイル;の少なくともいずれかを構成し、i)少なくとも相補的な回折次数のペアの回折放射が検出開口プロファイル内で検出され、ii)前記回折放射が一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たすことと、構成された照明開口プロファイル、検出開口プロファイル、周期構造の方向の少なくともいずれかを適用しながら周期構造を測定することと、を備える。
発明の第2の側面では、基板上の周期構造を測定するための計測デバイスが提供される。この計測デバイスは、フーリエ空間において一または複数の分離された検出領域を備える検出開口プロファイルと、フーリエ空間において一または複数の照明領域を備える照明開口プロファイルと、を備え、前記検出開口プロファイル、前記照明開口プロファイル、測定される周期構造を備える基板の基板方向の少なくともいずれかは、i)少なくとも相補的な回折次数のペアが検出開口プロファイル内で検出され、ii)相補的な回折次数のペアの放射が一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たすように、周期構造の少なくとも一つのピッチと、前記周期構造を測定するために使用される照明放射の少なくとも一つの波長の比に基づいて構成可能である。
他の側面では、少なくとも一つの周期的ピッチを有し、照明放射が少なくとも一つの波長を有する、基板上の周期構造を測定するための計測デバイスが提供される。この計測デバイスは、少なくとも相補的な回折次数のペアが検出開口プロファイル内で検出されるように、照明開口プロファイル;構成可能な検出開口プロファイル、および/または、照明開口プロファイルおよび前記ピッチおよび前記波長の比に基づいて測定のために構成可能な基板方向:を備える。
他の側面では、少なくとも一つの周期的ピッチを有し、照明放射が少なくとも一つの波長を有する、基板上の周期構造を測定するための計測デバイスが提供される。この計測デバイスは、基板を保持するための基板サポートであって、その光軸の周りに回転可能な基板サポートを備え、計測デバイスは、ピッチおよび波長の前記比に応じて、光軸の周りに基板を回転させることによって、照明開口プロファイルを最適化可能である。
以下では発明の実施形態が、次の付随する模式的な図面を参照して、例示のみを目的として記述される。
図1は、リソグラフィ装置の模式図である。
図2は、リソグラフィセルの模式図である。
図3は、半導体製造を最適化するための三つの主要技術の間の協働を表すホリスティックリソグラフィの模式図である。
図4は、スキャトロメトリ装置の模式図である。
図5は、(a)照明開口の第1ペアを使用する発明の実施形態によるターゲットの測定において使用するためのダークフィールドスキャトロメータの模式図、(b)照明の与えられた方向についてのターゲット格子の回折スペクトルの詳細、(c)スキャトロメータを使用して回折に基づくオーバーレイ(DBO)測定のための更なる照明モードを提供する照明開口の第2ペア、(d)開口の第1および第2ペアを結合する照明開口の第3ペア、を含む。
図6は、発明の実施形態によるターゲットの測定において使用するための計測デバイスの模式図である。
図7は、(a)第1実施形態に係る第1照明瞳および検出瞳プロファイル、(b)第2実施形態に係る第2照明瞳および検出瞳プロファイル、(c)第3実施形態に係る第3照明瞳および検出瞳プロファイル、を例示する。
図8は、(a)ウェーハ回転のない配置、(b)発明の実施形態に係る六つの連続的なλ/P比に対してウェーハ回転のある配置、のための照明瞳および検出瞳プロファイルを例示する。
図9は、XターゲットおよびYターゲットについて異なる照明条件を有する照明プロファイルを取得するための実施形態に係る配置の模式図である。
図10(a)~(c)は、このようなオーバーフィル検出NAを実現するための照明配置の三つの提案を例示する。
図11は、検出される各回折次数を別々に結像するための8部くさびのコンセプトを例示する。
図12は、8部くさびのコンセプトの他の実施形態を例示する。
図13は、発明の実施形態において使用可能な、具体的な照明NAおよび検出NAを例示する。
図14は、発明の実施形態において使用可能な、他の具体的な照明NAおよび検出NAを例示する。
図15は、照明および検出NAの両方を構成するための第1実施形態に係る配置の模式図である。
図16は、図15の光学くさびの代わりに使用されてもよい光学要素の模式図である。
図17は、図15の光学くさびの代わりに使用されてもよい更なる光学要素の模式図である。
図18は、照明および検出NAの両方を構成するための第2実施形態に係る配置の模式図である。
図19は、照明および検出NAの両方を構成するための第3実施形態に係る配置の模式図である。
図20は、ここで開示されるシステムおよび/または方法を制御するためのコンピュータシステムのブロック図である。
本文書では、「放射」および「ビーム」の用語が、紫外放射(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、126nmの波長を有する)およびEUV(例えば、約5-100nmの範囲の波長を有する極端紫外放射)を含む全てのタイプの電磁放射を包含するために使用される。
本文で使用される「レチクル」「マスク」「パターニングデバイス」の用語は、入射ビームにパターン形成された断面(基板のターゲット部分において生成されるパターンに対応する)を付与するために使用されうる任意のパターニングデバイスを表すものと広義に解釈されてもよい。用語「ライトバルブ」が、この文脈において使用されてもよい。古典的なマスク(透過型または反射型、バイナリ型、位相シフト型、ハイブリッド型等)の他に、このようなパターニングデバイスの例はプログラマブルミラーアレイおよびプログラマブルLCDアレイを含む。
図1は、リソグラフィ装置LAを模式的に示す。リソグラフィ装置LAは、放射ビームB(例えば、UV放射、DUV放射、EUV放射)を調整するために構成される照明システム(イルミネータとも表される)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するために構成され、特定のパラメータに応じてパターニングデバイスMAを正確に配置するために構成される第1ポジショナPMに接続されるマスクサポート(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストでコーティングされたウェーハ)Wを保持するために構成され、特定のパラメータに応じて基板サポートを正確に配置するために構成される第2ポジショナPWに接続される基板サポート(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに形成されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、一または複数のダイを含む)上に投影するために構成される投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PSと、を含む。
稼働中の照明システムILは、例えばビームデリバリシステムBDを介して、放射源SOから放射ビームを受け取る。照明システムILは、放射の方向付け、整形、および/または、制御のために、屈折型、反射型、磁気型、電磁気型、静電気型、および/または、他のタイプの光学コンポーネント、または、それらの任意の組合せ等の各種のタイプの光学コンポーネントを含んでもよい。イルミネータILは、パターニングデバイスMAの面での断面において所望の空間および角度強度分布を有するように放射ビームBを調整するために使用されてもよい。
ここで使用される用語「投影システム」PSは、使用される露光放射、および/または、液浸液の使用または真空の使用等の他のファクタにとって適切な、屈折型、反射型、反射屈折型、アナモルフィック型、磁気型、電磁気型、および/または、静電気型の光学システム、または、それらの任意の組合せを含む各種のタイプの投影システムを包含するものと広義に解釈されるべきである。ここで使用される用語「投影レンズ」は、より一般的な用語「投影システム」PSと同義と解釈されてもよい。
リソグラフィ装置LAは、基板の少なくとも一部を水等の比較的高い屈折率を有する液体が覆い、投影システムPSおよび基板Wの間の空間を満たしうるタイプでもよい(液浸リソグラフィとも表される)。液浸技術に関するより多くの情報は、参照によって本書に援用されるUS6952253において与えられている。
リソグラフィ装置LAは、二つ以上の基板サポートWTを有するタイプでもよい(「デュアルステージ」とも呼ばれる)。このような「マルチステージ」装置では、基板サポートWTが並行的に使用されてもよい、および/または、他方の基板サポートWT上の他の基板Wが当該他の基板W上にパターンを露光するために使用されている間に、一方の基板サポートWT上に位置する基板Wに対して当該基板Wの次の露光のための準備ステップが実行されてもよい。
基板サポートWTに加えて、リソグラフィ装置LAは測定ステージを備えてもよい。測定ステージは、センサおよび/またはクリーニングデバイスを保持するために設けられる。センサは、投影システムPSの特性または放射ビームBの特性を測定するために設けられてもよい。測定ステージは、複数のセンサを保持してもよい。クリーニングデバイスは、リソグラフィ装置の一部、例えば投影システムPSの一部または液浸液を提供するシステムの一部をクリーニングするために設けられてもよい。基板サポートWTが投影システムPSから離れている場合、測定ステージは投影システムPSの下方を移動してもよい。
稼働中の放射ビームBは、マスクサポートMT上に保持されるマスク等のパターニングデバイスMA上に入射し、パターニングデバイスMA上に存在するパターン(デザインレイアウト)によってパターン形成される。マスクMAを通った放射ビームBは、基板Wのターゲット部分C上にビームを集光する投影システムPSを通過する。第2ポジショナPWおよび位置測定システムIFの利用によって、例えば、放射ビームBの経路上の集光および整列位置に異なるターゲット部分Cを配置するように、基板サポートWTが正確に駆動される。同様に、第1ポジショナPMおよび必要に応じて他の位置センサ(図1においては明示されていない)が、放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に配置するために使用されてもよい。パターニングデバイスMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2および基板アライメントマークP1、P2を使用して整列されてもよい。例示される基板アライメントマークP1、P2は専用のターゲット部分を占めるが、これらはターゲット部分の間の空間に配置されてもよい。ターゲット部分Cの間に配置される基板アライメントマークP1、P2は、スクライブラインアライメントマークとして知られている。
図2に示されるように、リソグラフィ装置LAは、リソセルまたは(リソ)クラスタとも表されることがあり、露光前および露光後の処理を基板W上で実行するための装置を含むこともあるリソグラフィセルLCの一部を構成してもよい。従来、これらは、レジスト層を形成するためのスピンコータSC、露光されたレジストを現像するためのディベロッパDE、例えばレジスト層における溶媒を調整するために例えば基板Wの温度を調整するための冷却プレートCHおよびベークプレートBKを含む。基板ハンドラまたはロボットROは、入力/出力ポートI/O1、I/O2から基板Wをピックアップし、それらを異なる処理装置の間で移動させ、リソグラフィ装置LAのローディングベイLBに基板Wを届ける。トラックと総称されこともあるリソセルにおけるデバイスは、典型的に、例えばリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置LAを制御してもよい監視制御システムSCSによってそれ自体が制御されてもよいトラック制御ユニットTCUの制御下にある。
リソグラフィ装置LAによって露光される基板Wが正確性および一貫性をもって露光されるためには、連続する層の間のオーバーレイエラー、線厚、臨界寸法(CD)等の、パターン形成された構造の特性を測定するために、基板を検査するのが望ましい。この目的のために、検査ツール(不図示)がリソセルLCに含まれてもよい。エラーが検出された場合、特に同じバッチまたはロットの他の基板Wが露光または処理される前に検査が行われた場合、調整が、例えば、後続の基板の露光に対して施されてもよいし、基板W上で実行される他の処理ステップに対して施されてもよい。
計測装置と表されてもよい検査装置は、基板Wの特性、特に、異なる基板Wの特性の変化や、同じ基板Wの異なる層に関する特性の層毎の変化を判定するために使用される。検査装置は、あるいは基板W上の欠陥を特定するために構成されてもよく、例えばリソセルLCの一部でもよいし、リソグラフィ装置LAに統合されていてもよいし、スタンドアローンデバイスであってもよい。検査装置は、潜像(露光後のレジスト層における像)、半潜像(露光後のベークステップPEB後のレジスト層における像)、現像されたレジスト像(レジストの露光部分または未露光部分が除かれている)、エッチングされた像(エッチング等のパターン転写ステップの後)についての特性を測定してもよい。
典型的に、リソグラフィ装置LAにおけるパターニング処理は、基板W上の構造の寸法および配置の高い精度を要求する、処理において最も重要なステップの一つである。この高い精度を実現するために、図3に模式的に示されるように、いわゆる「ホリスティック」制御環境において三つのシステムが組み合わされてもよい。これらのシステムの一つが、計測ツールMET(第2システム)およびコンピュータシステムCL(第3システム)に(仮想的に)接続されるリソグラフィ装置LAである。このような「ホリスティック」環境の要諦は、リソグラフィ装置LAによって実行されるパターニングをプロセスウィンドウ内に留めるように、全体のプロセスウィンドウを向上させ、タイトな制御ループを提供するために、これらの三つのシステムの間の協働を最適化することである。プロセスウィンドウは、具体的な製造プロセスが定義された結果(例えば機能的半導体デバイス)をもたらすプロセスパラメータ(例えばドーズ、フォーカス、オーバーレイ)の範囲を定める。典型的に、その範囲内であれば、リソグラフィプロセスまたはパターニングプロセスにおけるプロセスパラメータの変化が許容される。
コンピュータシステムCLは、どのマスクレイアウトおよびリソグラフィ装置セッティングがパターニングプロセスの最大の全体のプロセスウィンドウ(第1スケールSC1における双方向矢印によって図3に示される)を実現するかを判定するために、使用する解像度向上技術を予測し、計算的リソグラフィシミュレーションおよび演算を実行するために、パターン形成されるデザインレイアウト(の一部)を使用してもよい。典型的に、解像度向上技術は、リソグラフィ装置LAのパターニングの可能性に合うように提供される。コンピュータシステムCLは、例えば最適でない処理(第2スケールSC2において「0」を指す矢印によって図3に示される)のために欠陥が存在するかを予測するために、プロセスウィンドウ内のどこでリソグラフィ装置LAが現在稼働しているかを検出する(例えば計測ツールMETからの入力を使用して)ために使用されてもよい。
計測ツールMETは、正確なシミュレーションおよび予測を可能にするためにコンピュータシステムCLへの入力を提供してもよく、例えばリソグラフィ装置LAのキャリブレーションステータスにおいて起こりうるドリフト(第3スケールSC3における複数の矢印によって図3に示される)を特定するためにリソグラフィ装置LAへのフィードバックを提供してもよい。
リソグラフィプロセスでは、例えばプロセスコントロールおよび検証のために、生成された構造の測定を頻繁に行うのが望ましい。このような測定を行うための、走査電子顕微鏡またはスキャトロメータ等の各種の態様の計測装置を含む各種のツールが知られている。スキャトロメータの公知の例は、アンダーフィルターゲット(測定ビームが格子より小さいスポットを生成する程に十分大きい単純格子または異なる層における重複格子の形のターゲット)またはオーバーフィルターゲット(照明スポットが部分的または全体的にターゲットを包含する)等の専用の計測ターゲットの提供に頼るものが多い。更に、格子等のアンダーフィルターゲットを照明する角度分解スキャトロメータ等の計測ツールの使用は、ターゲット構造の数学モデルと散乱放射の相互作用をシミュレーションし、シミュレーション結果をそれらの測定と比較することによって格子の特性が演算されうる、いわゆる再構成方法の使用を許容する。モデルのパラメータは、シミュレーションされた相互作用が現実のターゲットから観測されたものと同様の回折パターンを生成するまで調整される。
スキャトロメータは、瞳またはスキャトロメータの対象の瞳との共役面にセンサを設ける(瞳に基づく測定と通常表される測定)ことによって、または、像面または像面との共役面にセンサを設ける(この場合の測定は像またはフィールドに基づく測定と通常表される)ことによって、リソグラフィプロセスのパラメータの測定を許容する多目的な装置である。このようなスキャトロメータおよび関連する測定技術は、それぞれの全体が参照によって本書に援用される、特許出願US20100328655、US2011102753A11、US20120044470A、US20110249244、US20110026032またはEP1628164Aにおいて更に記述されている。前述のスキャトロメータは、軟X線および可視から近赤外範囲からの光を使用して、一つの像において複数の格子からの複数のターゲットを測定しうる。
スキャトロメータ等の計測装置を図4に示す。これは、基板W上に放射5を投影する広帯域(白い光)放射投影機2を備える。反射または散乱放射10は、鏡面反射放射10のスペクトル6を測定する(すなわち波長λの関数としての強度Iの測定)スペクトロメータ検出器4に届く。このデータから、検出されたスペクトルの基になった構造またはプロファイル8が、例えばRCWA(Rigorous 接続される Wave Analysis)および非線形回帰や、シミュレーションされたスペクトルのライブラリとの比較によって、処理ユニットPUによって再構成されてもよい。一般的に、再構成のためには、構造のおおよその形態が既知であり、いくつかのパラメータが構造を形成するプロセスの知識から想定され、少数の構造のパラメータのみがスキャトロメトリデータから判定される。このようなスキャトロメータは、法線入射スキャトロメータまたは斜め入射スキャトロメータとして構成されてもよい。
第1実施形態では、スキャトロメータMTが角度分解スキャトロメータである。このようなスキャトロメータでは、格子の特性を再構成または演算するための再構成方法が測定された信号に適用されてもよい。このような再構成は、例えば、ターゲット構造の数学モデルと散乱放射の相互作用のシミュレーションおよびシミュレーション結果とそれらの測定の比較によって行われてもよい。数学モデルのパラメータは、シミュレーションされた相互作用が現実のターゲットから観測されたものと同様の回折パターンを生成するまで調整される。
第2実施形態では、スキャトロメータMTが分光スキャトロメータMTである。このような分光スキャトロメータMTでは、放射源からの放射がターゲット上に向けられ、ターゲットからの反射または散乱放射が鏡面反射放射のスペクトルを測定する(すなわち波長の関数としての強度の測定)スペクトロメータ検出器に向けられる。このデータから、例えばRCWAおよび非線形回帰や、シミュレーションされたスペクトルのライブラリとの比較によって、検出されたスペクトルの基になったターゲットの構造またはプロファイルが再構成されてもよい。
第3実施形態では、スキャトロメータMTがエリプソメトリックスキャトロメータである。エリプソメトリックスキャトロメータは、各偏光状態について散乱放射を測定することによって、リソグラフィプロセスのパラメータの判定を可能にする。このような計測装置は、例えば、計測装置の照明セクションにおける適切な偏光フィルタを使用することによって、偏光された光(線形、円形、楕円形等)を放射する。計測装置に適したソースが、偏光された放射を提供してもよい。既存のエリプソメトリックスキャトロメータの各種の実施形態は、それぞれの全体が参照によって本書に援用される、米国特許出願11/451599、11/708678、12/256780、12/486449、12/920968、12/922587、13/000229、13/033135、13/533110および13/891410において記述されている。
スキャトロメータMTの一つの実施形態では、反射スペクトルおよび/または検出構成におけるオーバーレイの程度に関連する非対称を測定することによって、スキャトロメータMTが二つの正しく整列されていない格子または周期構造のオーバーレイを測定するように適合される。二つの(典型的には重複する)格子構造が、二つの異なる層(必ずしも連続する層でなくてよい)に適用されてもよく、ウェーハ上の実質的に同じ位置に形成されてもよい。スキャトロメータは、いかなる非対称も明確に識別可能となるように、例えば共有特許出願EP1628164Aにおいて記述されているような対称的な検出構成を有してもよい。これは、格子におけるミスアライメントを測定する直接的な方法を提供する。ターゲットとしての周期構造を包含する二つの層の間のオーバーレイエラーを、周期構造の非対称性を通じて測定するための更なる例は、それぞれの全体が参照によって本書に援用される、PCT特許出願公開番号WO2011/012624または米国特許出願US20160161863において記述されている。
他に興味のあるパラメータとしては、フォーカスおよびドーズが例示される。フォーカスおよびドーズは、その全体が参照によって本書に援用される米国特許出願US2011-0249244において記述されているように、スキャトロメトリによって(あるいは走査電子顕微鏡によって)同時に判定されてもよい。フォーカスエネルギーマトリックス(FEM: フォーカス露光マトリックスとも表される)における各点についての臨界寸法および側壁角度測定のユニークな組合せを有する単一の構造が使用されてもよい。これらの臨界寸法および側壁角度のユニークな組合せが利用可能である場合、フォーカスおよびドーズの値がこれらの測定からユニークに判定されてもよい。
計測ターゲットは、典型的にはリソグラフィプロセスによってレジスト中に形成されるが、例えばエッチング処理の後に形成されてもよい、複合格子のアンサンブルでもよい。典型的に、格子における構造のピッチおよび線幅は、計測ターゲットからの回折次数を検出可能とするために、測定光学要素(特に光学要素のNA)に強く依存する。前述のように、回折信号が、二つの層(「オーバーレイ」とも表される)の間のシフトを判定するために使用されてもよく、リソグラフィプロセスによって形成された元の格子の少なくとも一部を再構成するために使用されてもよい。この再構成は、リソグラフィプロセスの質のガイダンスを提供するために使用されてもよく、リソグラフィプロセスの少なくとも一部を制御するために使用されてもよい。ターゲットは、ターゲットにおけるデザインレイアウトの機能部の寸法を擬似するために構成される、より小さいサブセグメントを有してもよい。このサブセグメントのために、ターゲットがデザインレイアウトの機能部とより同様に振る舞うため、全体のプロセスパラメータ測定がデザインレイアウトの機能部をより良く表すようになる。ターゲットは、アンダーフィルモードまたはオーバーフィルモードにおいて測定されてもよい。アンダーフィルモードでは、測定ビームがターゲット全体より小さいスポットを生成する。オーバーフィルモードでは、測定ビームがターゲット全体より大きいスポットを生成する。このようなオーバーフィルモードでは、異なるターゲットを同時に測定して、異なる処理パラメータを同時に判定することも可能である。
具体的なターゲットを使用する全体のリソグラフィパラメータの測定品質は、このリソグラフィパラメータを測定するために使用される測定レシピによって少なくとも部分的に決定される。用語「基板測定レシピ」は、測定自体の一または複数のパラメータ、測定される一または複数のパターンの一または複数のパラメータ、これらの両方を含んでもよい。例えば、基板測定レシピにおいて使用される測定が回折に基づく光学測定である場合、測定の一または複数のパラメータは、放射の波長、放射の偏光、基板に対する放射の入射角、基板上のパターンに対する放射の方向等を含んでもよい。測定レシピの選択基準の一つは、例えば、一つの測定パラメータのプロセス変動に対する感度でもよい。より多くの例が、それぞれの全体が参照によって本書に援用される、米国特許出願US2016-0161863および公開米国特許出願US2016/0370717A1において記述されている。
図5(a)は、計測装置の実施形態、より具体的にはダークフィールドスキャトロメータを提示する。ターゲットTおよびターゲットを照明するために使用される測定放射の回折光線は、図5(b)においてより詳細に例示される。例示される計測装置は、ダークフィールド計測装置として知られているタイプである。計測装置は、スタンドアローンデバイスでもよいし、リソグラフィ装置LA(例えば、測定ステーション)またはリソグラフィセルLCのいずれかに組み込まれたものでもよい。装置に亘っていくつかの分岐を有する光軸は、点線Oによって表される。この装置では、ソース11(例えば、キセノンランプ)によって放射された光が、レンズ12、14および対物レンズ16を備える光学システムによってビームスプリッタ15を介して基板W上に向けられる。これらのレンズは、4F配置のダブルシーケンスに設けられる。検出器上に基板像を提供でき、同時に空間周波数フィルタリングのための中間瞳面のアクセスを許容できる限り、異なるレンズ配置が使用されうる。従って、放射が基板上に入射する角度範囲は、以下では(共役)瞳面とも表される基板面の空間スペクトルを提示する面における空間強度分布を定めることによって選択されうる。特に、これは、対物レンズ瞳面の逆投影像である面において、レンズ12および14の間に適切な形態の開口プレート13を挿入することによって行われうる。図示の例では、異なる照明モードを選択可能とするように、開口プレート13が13Nおよび13Sの符号が付された異なる形態を有する。本例における照明システムは、オフ軸照明モードを形成する。第1照明モードでは、開口プレート13Nが、記述の便宜のためだけに「北」と表される方向からのオフ軸を提供する。第2照明モードでは、開口プレート13Sが、「南」と表される逆方向から同様の照明を提供するために使用される。照明の他のモードも、異なる開口を使用することによって可能である。所望の照明モード外の不要な光は所望の測定信号と干渉するため、瞳面の残りは暗くするのが望ましい。
図5(b)に示されるように、ターゲットTは基板Wと共に、対物レンズ16の光軸Oに対して垂直に配置される。基板Wは、サポート(不図示)によって支持されてもよい。軸Oに対して斜めにターゲットT上に当たる測定放射Iの光線は、零次光線(実線0)および二つの一次光線(一点鎖線+1および二点鎖線-1)を生成する。前述のように、オーバーフィル状態の小さいターゲットについては、これらの光線は計測ターゲットTおよび他のフィーチャを含む基板のエリアをカバーする多くの並行光線の一つに過ぎない。プレート13における開口は(有用な量の光を受け入れるために必要な)有限の幅を有するため、入射光線Iは実際には角度範囲を占め、回折光線0および+1/-1もある程度拡がる。小ターゲットの点拡がり関数によれば、図示のような単一の理想的な光線ではなく、各次数+1および-1が更に角度範囲に亘って拡がる。なお、ターゲットの格子ピッチおよび照明角度は、対物レンズに入射する一次光線が中央の光軸の付近に整列されるようにデザインまたは調整されうる。図5(a)および3(b)に例示される光線は、図において容易に識別可能とする便宜のためだけに軸から幾分か傾けて示されている。
基板W上のターゲットTによって回折された少なくとも一つの一次は、対物レンズ16によって集められ、ビームスプリッタ15を通じて戻される。図5(a)に戻り、北(N)および南(S)の符号が付された径方向に反対の開口を指すことによって第1および第2照明モードの両方が例示される。測定放射の入射光線Iが光軸の北側から来る場合、すなわち開口プレート13Nを使用した第1照明モードが適用される場合、+1(N)の符号が付された+1回折光線が対物レンズ16に入る。対照的に、開口プレート13Sを使用した第2照明が適用される場合は、-1回折光線(-1(S)の符号が付される)がレンズ16に入る。
第2ビームスプリッタ17は、回折ビームを二つの測定ブランチに分割する。第1測定ブランチでは、零次および一次の回折ビームを使用して、光学システム18が第1センサ19(例えばCCDまたはCMOSセンサ)上のターゲットの回折スペクトル(瞳面像)を形成する。各回折次数はセンサ上の異なる点に当たるため、画像処理によって次数を比較および対照できる。センサ19によって検出された瞳面像は、計測装置のフォーカス調整および/または一次ビームの強度測定の正規化のために使用されうる。瞳面像は、再構成等の多くの測定目的のためにも使用されうる。
第2測定ブランチでは、光学システム20、22が、センサ23(例えばCCDまたはCMOSセンサ)上のターゲットTの像を形成する。第2測定ブランチでは、瞳面と共役な面において開口ストップ21が提供される。開口ストップ21は、零次回折ビームをブロックするように機能し、センサ23上に形成されるターゲットの像は、-1または+1の一次ビームのみによって形成される。センサ19および23によって検出される像は、実行される測定の具体的なタイプに応じた機能を有する画像処理プロセッサPUに対する出力となる。なお、用語「像(イメージ)」は広義で使用される。-1および+1の次数のいずれか一つが提供される場合、このような格子線の像は形成されない。
図5に示される開口プレート13およびフィールドストップ21の具体的な形態は例に過ぎない。発明の他の実施形態では、ターゲットのオン軸照明が使用され、実質的に一つの一次回折光のみをセンサに渡すために、オフ軸開口を有する開口ストップが使用される。更に他の実施形態では、二次、三次およびより高次のビーム(図5では不図示)が、一次ビームに代えてまたは加えて測定において使用されうる。
これらの異なるタイプの測定に測定放射を適合可能とするために、開口プレート13は、所望のパターンを配置するために回転するディスクの周りに形成される複数の開口パターンを備えてもよい。なお、開口プレート13Nまたは13Sは、一つの方向(セットアップに応じたXまたはY)を向いた格子を測定するためだけに使用されうる。直交格子の測定のために、90度および270度を通じたターゲットの回転が実施されてもよい。異なる開口プレートが、図5(c)および(d)に示されている。これらの使用、多くの他の変形および装置の応用が、前述の先行公開出願において記述されている。
以上の計測ツールは、低い収差(例えば、良い装置間マッチングのため)および大きい波長範囲(例えば、広い応用範囲をサポートするため)を要求する。装置間マッチングは(顕微鏡の)対物レンズの十分に小さい収差変動に(少なくとも部分的に)依存し、この要求はチャレンジングであり常に満たされるとは限らない。このことは、光学収差を悪化させることなく波長範囲を大きくすることは本質的に不可能であるということも意味する。更に、原価、ツールの体積および/または質量が無視できないため、同じウェーハを同時に測定するための複数のセンサを提供することによる並列化を通じたウェーハサンプリング密度(ウェーハ毎のサンプリング点数や、ロット毎のサンプリングウェーハ数)を高める可能性を制限してしまう。
これらの課題の少なくともいくつかに対処するために、計算的に画像/位相を取得するアプローチを採用する計測装置が、参照によって本書に援用される米国特許公報US2019/0107781において記述されている。このような計測デバイスは、普通または比較的平凡な収差性能の比較的シンプルなセンサ光学要素を使用してもよい。このように、センサ光学要素は収差を有し、従って比較的収差の多い像を生成することが許容される。もちろん、センサ光学要素内でより大きい収差を許容するだけでは、これらの光学収差の効果を補償するために何かがなされない限り、像の質に許容できないインパクトが及ぶ。そこで、センサ光学要素内の収差性能の緩和のネガティブな効果を補償するために、計算的像形成技術が使用される。
このようなアプローチでは、ターゲットの強度および位相が、ターゲットの一または複数の強度測定から得られる。位相取得は、計測ターゲットの前の情報を使用してもよい(例えば、位相取得アルゴリズムを取得/設計する起点となる損失関数に含めるため)。これに代えて、または、前の情報を使うアプローチとの組合せで、ダイバーシティ測定が行われてもよい。ダイバーシティを実現するために、像形成システムは測定間で僅かに変更される。ダイバーシティ測定の例は、異なるフォーカス位置で測定結果を取得するスルーフォーカスステッピングである。ダイバーシティを導入するための代わりの方法は、例えば、異なる照明波長または異なる波長範囲を使用すること、照明を変調すること、照明のターゲット上への入射角度を測定間で変更すること、を含む。位相取得自体は、前述のUS2019/0107781または特許出願EP3480554(これも参照によって本書に援用される)に記述されているものに基づいてもよい。これは、ターゲットの相互作用および照明放射が、その電場または複素数(complex-値d)フィールド(ここでの「complex」は、振幅および位相の両方の情報が存在することを意味する)に関して記述されるように、強度測定から対応する位相取得を決定することを記述する。強度測定は、従来の計測より質が低くてもよく、従って記述されるようにフォーカス外でもよい。記述される相互作用は、ターゲット直上の電場および/または磁場の表現を含んでもよい。このような実施形態では、照明されたターゲットの電場および/または磁場の像が、ターゲットと平行な面における(例えば、二次元の)表面上の微小な電気(電流)および/または磁気の双極子による同等なソース記述としてモデル化される。一つの面での振幅および位相が分かれば、それらは任意の他の面(フォーカス面、フォーカス外面、更には瞳面)まで計算的に敷衍できるため、モデル面の位置は重要ではないものの、このような面は、例えば、レイリー基準に従うフォーカス面等のターゲット直上の面でもよい。あるいは、記述は、ターゲットの複素トランスミッションまたはその二次元の同等物を含んでもよい。
位相取得は、モデル化された強度パターンを取得するために、回折放射に対する照明放射およびターゲットの間の相互作用の効果をモデル化することと、モデル化された強度パターンおよび検出された強度パターンの間の差を最小化するために、電場/複素数フィールドの位相および振幅をモデル内で最適化することと、を含んでもよい。より具体的には、測定結果の取得中に、(例えば、ターゲットの)像が検出器上で(検出面で)検出され、その強度が測定される。位相取得アルゴリズムが、例えばターゲットと平行な(例えば、ターゲット直上の)面での電場の振幅および位相を決定するために使用される。位相取得アルゴリズムは、検出面でのフィールドの強度および位相のためにモデル化された値を取得してターゲットを計算的に結像するために、センサのフォワードモデル(例えば収差が考慮される)を使用する。ターゲットモデルは要求されない。モデル化された強度値および検出された強度値の間の差は位相および振幅に関して最小化され(例えば、反復的に)、その結果としての対応するモデル化された位相値は取得された位相と見なしうる。計測用途において複素数フィールドを使用するための具体的な方法は、参照によって本書に援用されるPCT出願PCT/EP2019/052658において記述されている。
しかし、前述の公報において記述されたような被照明計算的像形成に基づく計測センサは、空間的にコヒーレントまたは部分的に空間的にコヒーレントな放射に対して(主に)使用するためにデザインされている。これは以下の欠点をもたらす。
・(部分的)コヒーレント点拡がり関数が(略)インコヒーレント点拡がり関数より有意に大きいという事実によって、光学的クロストーク性能が深刻な影響を受ける。これは、近接するカスタマ構造における計測ターゲットの測定される強度非対称(例えば、そこからオーバーレイまたはフォーカスが推測される)に対する変動のインパクトのために、プロセス変動性能を制限する。なお、与えられた同じ検出NAについて、インコヒーレント解像度(限界)はコヒーレント解像度(限界)の二倍ほど良く、(異なるものの関連する観点から)光学的クロストークを低減する点で有利である。
・大量の計算ハードウェアを必要とし計測センサの全体の原価を増加させる(反復的)位相取得が必要になる。また、位相取得は、位相を取得するために必要な情報を提供するための複数のダイバーシティ測定に基づく。実用的には2~10回のダイバーシティ測定が必要と見積もられ、センサ取得時間および/または複雑性を増加させる。例えば、ダイバーシティは、複数のフォーカスレベルで連続的に測定を行うことによって取得されてもよい。このように段階的に非フォーカス像を取得することは遅く、遅い測定スピードおよび低いスループットに繋がる。シンプルな演算がこのことを実証する。5個のスルーフォーカス像が4個の(角度)方向および5個の(連続的に検出される)波長の各組合せについて取得され、各像の検出のために1msの時間がかかると想定した場合、各ターゲットを測定するために約100msの時間がかかる。これは、ステージの駆動および波長の切替えのための時間を含まない。加えて、位相取得演算(典型的に反復的)自体が、計算的に重く解に収束するまで長い時間を要する。
・コヒーレントな被照明計算的像形成に基づく計測センサにとって、検出NA(開口数)は照明NAより大きいため、XターゲットおよびYターゲットについて「+1」次および「-1」次の回折次数の連続的な測定を可能にする切替可能なイルミネータ(すなわち、四つの照明モードの間で切り替える能力を備える)が要求される。特に、特定のλ/P比について「+1」次および「-1」次の回折次数の像が互いに重なってしまうことがあるため、ダークフィールド像形成がこのことを要求する。一つの(小さいNA)コヒーレントイルミネータおよび四つの(大きいNA)検出瞳の代わりの方策(切替可能なイルミネータを要求しない)は、λ/P比の所望の範囲について利用可能なk空間/瞳空間/フーリエ空間/立体角空間(これらの用語は同義に使用されうる)にフィットしない。このことは、ウェーハサンプリング密度を増加させるために複数のセンサを並列化したい場合に、照明の複雑性、ボリュームおよび原価を増加させるという不利益をもたらす。この「+1」次および「-1」次の回折次数の連続的な測定の追加的な欠点は、照明ソースの(空間平均)時間的ドーズ変動に対してセンサが感応してしまうことである。
これらの課題に対処するために、空間的なインコヒーレントまたは近似(または少なくともマルチモード)被照明計算的像形成に基づく計測センサを使用することが提案される。このような計測センサは、例えば、オーバーレイおよびフォーカス等のそこから得られる非対称およびパラメータの測定のためのダークフィールド計測センサでもよい。以下の記述では、インコヒーレント照明の用語が、空間的にインコヒーレントな照明またはその近似を記述するために使用される。
単色像形成が空間的にインコヒーレントになると想定される二つの条件/前提がある。これらの二つの条件/前提は以下の通りである。
Figure 0007365510000001
ここで、k、kは瞳空間(k空間)におけるxおよびyパラメータであり、O(k,k)はオブジェクト(スカラ)電場関数O(x,y)の角度スペクトル表現を表し(但し、「O」は「O」に上線を付したもの)、λは波長であり、∬dk,dkはケーラー型照明瞳Kに亘る積分を表し、δはディラックのデルタ関数を表す。なお、実際には照明空間コヒーレンス長(例えばターゲットまたは検出器の近傍で表される)が零より大きいため、イルミネータは理想的なケーラー型ではないが、前述の前提はこのような場合でも依然として有効に設定でき、(近)空間的インコヒーレント像形成の計算モデルをもたらす。また、非単色照明の場合は、ターゲットレスポンスが(有意に)波長に依存しないという第3の前提の下で、このインコヒーレント像形成の方式の拡張が可能である。
例えばオーバーレイおよび/またはフォーカスターゲットの近くの構造(異なる周期的ピッチを有する)からの光学的クロストークを抑圧しながら空間的にインコヒーレントな照明の実装を支援するために、相補的な高い回折次数(例えば、+1次および-1次)のペアが(例えば、固定された)検出開口プロファイルを有する瞳空間(k空間)において共存することを担保するように、照明瞳の位置が照明波長λ(例えば、小さくない照明帯域幅の場合、λは中央波長に等しい)とターゲットピッチPの比λ/Pに応じて選ばれる最適化された照明配置が提案される。実施形態では、照明NAが、検出NAと等しく、または、それより(例えば、僅かに)大きく設定される。僅かに大きいとは、例えば、最大で5%大きくてもよいし、最大で10%大きくてもよいし、最大で15%大きくてもよいし、最大で20%大きくてもよい。オプションの実施形態では、XおよびYにおける同時検出を可能にするために、瞳空間が回折次数の二つのペア(すなわち、二つの入射照明角度方向)によって共有されてもよい。なお、ここでの教示はインコヒーレントシステムへの特定の適用可能性に関するが(このようなシステムの大きい照明NAのために)、それに限定されず、ここで開示されるコンセプトは、コヒーレント、部分的コヒーレント、準コヒーレントなシステムにも適用可能である。
検出開口プロファイルを固定させることで、光学的デザインを簡素化しうる。しかし、代替的な実装は、照明開口プロファイルを固定することと、同じ要求事項に従って検出開口プロファイルを構成することを含んでもよい。加えて、回折次数が検出瞳の位置で共存する状態を維持するために、照明および検出瞳の両方の位置に適合させるように、照明および検出開口プロファイルの両方が構成可能とされてもよい。
この開示の文脈における相補的な回折次数のペアは、例えば、同じ絶対値の任意の高い回折次数(すなわち、非零次)のペア(例えば、+1次および-1次)を含んでもよい。相補的な回折次数のペアは、実質的に異なる方向(例えば、逆の方向)からの二つの分離された照明から生じてもよい。例えば、第1照明方向からの照明から-1回折次数が生じ、第2照明方向からの照明から+1回折次数が生じる。あるいは、相補的な回折次数のペアは、単一の照明ビームから生じてもよい。この場合、検出開口プロファイルおよび波長/ピッチの組合せに応じて照明開口プロファイルおよび/または周期構造の方向を構成することで、単一の照明ビームから生じる-1および+1の回折次数の両方を検出する。
空間的インコヒーレント照明(または近似)を使用することの追加的な利点は、例えば有限の帯域幅を有する拡張されたソースを使用する可能性をもたらすことである。実用的には空間的コヒーレント照明向けのレーザのようなソースの使用は必須ではない。
XターゲットまたはYターゲットの一方(または両方)について「+1」次および「-1」次の回折次数の両方を同時に測定することで、強度ノイズおよび波長ノイズ(例えば、モードホッピング)の影響がより容易に抑圧され、更により良く抑圧される可能性が高いという利点がある。
図6は、実施形態に係るこのような計測ツールの模式図である。なお、これは単純化された表現であり、開示されるコンセプトは、例えば図5で例示された計測ツール(これも単純化された表現である)において実装されてもよい。
拡張および/または多波長ソースでもよい照明ソースSOは、ソース照明SIを提供する(例えば、マルチモードファイバMFを介して)。例えば、ここではレンズL1、L2および対物レンズOLによって表される光学システムは、対物レンズOLの瞳面(フーリエ面)に配置される空間フィルタまたはマスクSFを備える(または、この瞳面へのアクセスがフィルタリングのために提供される)。光学システムは、フィルタリングされたソース照明SIを基板SのターゲットT上に投影および集光する。こうして、照明瞳NAおよび位置がフィルタSFによって定められるように構成可能な照明プロファイルが提供される。回折放射+1、-1は、検出ミラーDMおよびレンズL3によって、カメラ/検出器DET(回折次数毎のカメラ、単一のカメラ、任意の他の構成を備えてもよい)までガイドされる。このように、検出ミラーDMのエリアおよび位置によって検出瞳NAおよび位置が定められる。
このような配置では、検出ミラーおよび検出瞳も固定されたサイズ(NA)および位置を有しうる(これが物理的に現実的であるため)。そこで、特定のターゲットピッチ(または、厳密かつ照明波長が可変である場合には波長対ピッチ比λ/P)に応じて照明瞳プロファイルを構成可能とすることが提案される。照明プロファイルの構成可能性は、回折放射(例えば、+1および-1の回折次数)が、検出ミラー(例えば、ミラー毎に一つの次数)に整列されて実質的に検出されるようにする。すなわち、+1および-1回折次数の位置は、瞳空間における検出ミラーによって定められる検出瞳に対応し整列される。
実施形態では、+1および-1の次数の重複/アライメントが、一または複数または二つ以上の分離された検出領域(例えば、検出ミラーまたは他の検出光学要素によって検出される)によって定められる検出瞳の一つと次数の一つの全体が重複するようになっていてもよい。他の実施形態では、+1および-1の次数の少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも80%または少なくとも70%が、一または複数または二つ以上の分離された検出領域(例えば、検出ミラーによって検出される)によって定められる検出瞳と重複する、または占めてもよい。他の配置では、関連範囲は1%以上または10%以上である。目標NAが1であり、ほとんど完全にオープンな照明プロファイルが使用される場合(図7(c)参照)、1%は約0.10(正弦角)の検出NAに対応する。特に重要なのは、検出領域のそれぞれの大部分が対応する回折次数で満たされることである(無限大のターゲットを仮定すると、角度空間すなわち検出瞳空間において回折次数がディラックのデルタ関数を形成する)。これは、前述の方程式におけるケーラーイルミネータに亘る和と同様である。全ての伝播可能角度が存在することが望ましい。角度空間が1(正弦角)に制限されるため(すなわち90度の角度)、数学的(空間コヒーレンス)観点からは理想的な-∞から+∞まで和を取ることは不可能である。
そこで、少なくとも相補的な回折次数のペアの放射が、一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%、85%、90%または95%を満たすように、波長/ピッチの組合せに基づいて照明開口プロファイルおよび/または周期構造の方向を構成する方法が提供されてもよい。実施形態では、この構成手法によって、少なくとも相補的な回折次数のペアの放射が、一または複数の分離された検出領域の少なくとも100%を満たす。
検出開口プロファイルおよび照明開口プロファイルは、必ずしも照明瞳面および検出瞳面それぞれにおける物理的な開口として生成される訳ではないと理解されるべきである。他の位置で提供される開口が照明瞳面および検出瞳面に伝播される場合に、それぞれが前記検出開口プロファイルおよび前記照明開口プロファイルを提供してもよい。
分離された照明領域のそれぞれは、前記一または複数の検出領域のそれぞれに対応してもよい。各照明領域は、それに対応する検出領域以上のサイズでもよい。例えば、各照明領域は、それに対応する検出領域を最大で30%上回ってもよい。単一の照明領域は、検出開口プロファイルおよび照明開口プロファイルと検出開口プロファイル間のマージンについて使用されるフーリエ空間と異なる利用可能なフーリエ空間を備えてもよい。
照明瞳プロファイルの構成可能性は、適切な特定の空間フィルタSFの選択によって実現されうる。フィルタは、マニュアルでフィルタホイール等に挿入または搭載されてもよい。他のフィルタリングオプションは、空間フィルタSFの代わりに空間光変調器SLMまたはデジタルマイクロミラーデバイスDMDを提供すること、または、照明プロファイルが直接的に構成可能な空間的に構成可能な光源を提供することを含む。所望の照明プロファイルを取得および/または構成するために、任意のこのような方法または任意の他の方法が使用されてもよい。照明開口プロファイルは、フーリエ空間における一または複数の照明領域、例えば、二つの実質的に異なる角度方向(例えば、二つの逆の方向)において周期構造を照明するための二つの照明領域、または、ターゲット方向毎の二つの実質的に異なる角度方向(例えば、二つの逆の方向)において周期構造を照明するための四つの照明領域、を備えてもよい。
図7(a)は、XターゲットおよびYターゲットについての正および負の回折次数情報の同時測定のために構成されてもよい四つの検出瞳領域DPR(例えば、四つの検出ミラーによって定められる)を検出瞳DPが備える構成を例示する。このように、照明瞳IPは、XおよびY方向毎の二つの逆の(角度)方向においてターゲットを照明するための四つの照明領域ILRを備え、結果として生じる四つの第1回折次数(すなわち、方向毎の+1、-1:一つの次数が照明領域ILR毎に検出される)が、それぞれk空間(フーリエ空間または角度空間とも表される)において各検出瞳領域DPRと共存し、従って各検出ミラーによって検出されるように、λ/P比に応じて構成される。知られているように、照明瞳領域は、瞳空間において検出瞳領域と重複するべきではない(すなわち、瞳は専用の照明領域および検出領域に分割される。但し、いくつかの空間はいずれの領域でもない)。検出瞳DPが二つの検出瞳領域DPR(例えば、二つの検出ミラー)のみを有する図7(b)に例示される代替的な実施形態では、検出NAを大きくして光学的クロストークを低減できるという利点がある。同様に、照明プロファイルも二つの逆の(角度)方向においてターゲットを照明するための二つの照明領域ILRを有する。但し、これはXおよびYにおける測定を分離することを意味する。
具体例として、検出NAおよび照明NAは、それぞれ「4xNA=0.18-0.23」を満たしてもよい(例えば、図7(a)の例において)。例えば、検出NAおよび照明NAのそれぞれは「4xNA=0.21」を満たしてもよい。なお、それぞれの場合において、照明NAは、検出NAと等しいか、検出NAより(例えば、僅かに)大きい。図7(b)の例では、より大きい照明NA(例えば「2xNA=0.3」のように依然としてより大きい)に対応して、検出NAは例えば「2xNA=0.23-0.27」(例えば「2xNA=0.25」)である。照明NAは、+1、-1の検出次数について検出NAをオーバーフィルしてもよい。この文脈において「オーバーフィルされる」とは、無限のサイズのターゲットについて、回折次数が検出瞳面においてディラックのデルタパルスを形成することを意味する。もちろん実際にはターゲットが有限のサイズを有するため(例えば10μm x 10μm)、回折次数のエネルギーは瞳空間において広がる。このため、イルミネータのNAを検出NAより大きくさせることは、像形成をインコヒーレントに近づけるという点で有利である。この点で、単色像形成が空間的にインコヒーレントであると想定される二つの条件/前提についての前述の方程式は注目に値する。すなわち、この場合の空間的相互コヒーレンス関数はディラックのデルタ関数となり、像形成がターゲットの位相情報を必要とせずに演算可能になる。
図7(c)は、構成可能/プログラム可能イルミネータを不要にする更なる照明配置を例示する。この実施形態では、照明領域ILRが利用可能なk空間の大部分(例えば、検出瞳領域DPRと、ターゲットおよび/または周囲構造の鏡面反射(零次)からの光学的クロストークを避けるためのマージンMを除く全ての空間)を占める。このマージンをより良く示すために、照明瞳および検出瞳が重ね合わされた「IP+DP」が図示されている。この具体例では、マージンが0.08の正弦角に等しい幅を有するが、例えば、0.05と0.12の間、0.05と0.1の間または0.07と0.09の間の範囲でもよい。この満たされた照明プロファイルは、例えば0.9または0.92より大きいNAを有してもよい。この満たされた照明プロファイルは、図7(b)に例示されるような単一方向の検出瞳(二つの検出瞳領域)に使用されてもよい。
異なるλ/P比について最適化された照明が提供される一方で、照明NAおよび検出NAの両方のサイズおよび位置が固定されるこのような構成は、センサ体積、部品の質量およびコストを低減することを可能にする。このことは、測定スピードおよび/またはウェーハサンプリング密度を高めるため(すなわち、ロットからの全て/より多くのウェーハ、および/または、ウェーハ毎のより多くの計測ターゲットを測定するため)に、複数のこのようなセンサを並行的に使用する場合に重要である。
照明NAを、検出NAと等しく、または、それより僅かに大きくすることは、結果としての像形成が空間的にインコヒーレントな像形成に近くなるという実用上の見地から、例えば、検出されるカメラ画像を正確に計算/予測するためにインコヒーレントな像形成モデルが計算的に使用されうる点までは十分であることが示されうる。例えば、関連する議論が、参照によって本書に援用されるJ.Goodman著の書籍「Statistical Optics」(ISBN 1119009456, 9781119009450)のセクション7.2および方程式7.2-61においてなされている。このように、検出されるカメラ画像を計算/予測できることで、逆畳み込み(例えば、ウィーナー的な)を介した検出光学収差の補正が可能になり、計算コストが下がるという利点をもたらす。このように、完全なベクトルの問題が二つのスカラの問題に分けられうる。MTF(変調伝達関数)に零が存在するような収差である場合、これらの零に対処するために正則化(「L1-Total-変動」正則化等)が使用されてもよい。このような正則化は、前述のEP3480554に記述されている。
インコヒーレントなセンサについての変調伝達関数(MTF)は傾斜しているが、これは測定される情報の信号対雑音比(S/N比)が、ターゲットを構成する空間周波数に依存することを意味する。結果としてのオーバーレイ(および/またはフォーカス)推定のS/N比を最大化するために、乏しいS/Nで空間周波数コンポーネントを過剰に拡大しないことが好ましい。そこで、提案される逆畳み込み操作は、実効的なMTFを再度フラットにすることで、最適ではないオーバーレイのS/N比をもたらすべきではない。S/N比および逆畳み込みゲインのバランスを最適化すれば(各空間周波数コンポーネントについて)、ウィーナーフィルタ(まさにそれを実行する)および「ウィーナー」的な逆畳み込みが実現される。
一旦検出されると、カメラ画像は、オーバーレイ等の興味のあるパラメータを推定するために処理されてもよい。像に対して実行されるいくつかの処理操作は、例えば、エッジ検出、強度推定、周期的フィット(画像に存在する場合)の一または複数を含んでもよい。これらの操作の全ては、(部分的に)畳み込み操作(または後続の複数の畳み込みの連結)、例えば、強度推定のためにピクセルの重み付けをするための興味のある領域のカーネルとして記述されうる。補正カーネルは、これらの操作の全てと結合されうる。このようなアプローチは、収差補正操作をフィールド位置に依存させることも可能にする。こうすればフィールド収差だけでなく瞳収差も補正できる。
クリーン画像Icleanおよび生測定結果Irawについての操作の流れは、例えば「Iclean = Iraw * K」と表される。ここで、Kは補正カーネルを表し、「*」は畳み込み演算子を表す。クリーン画像および生画像が興味のある領域のカーネル(ROIカーネル)Rで処理される場合は「Iclean * R = Iraw * (K * R)」となる。
ROIカーネルR等の更なる数学的操作のための補正カーネル(K)およびカーネルの畳み込みは、測定ジョブの始点等のクリティカルな測定経路の外側で演算されうる。これは全ての測定について共通であるため、各数学的操作について一回だけ実行されればよい。このアプローチは、取得される全ての画像を補正カーネルで畳み込み演算する場合に比べて、極めて時間効率が高い可能性がある。
実施形態では、補正畳み込みカーネルが畳み込みニューラルネットワークと結合されてもよい。例えば、畳み込み(例えば、収差補正、PSFリシェーピングおよびROI選択畳み込み)の評価(または機能)は、一または多くの層を含む畳み込みニューラルネットワークを使用して実施されてもよい。これは、大きいフットプリントのカーネルを有する一つの畳み込みが、より小さいフットプリントのカーネルでの複数の畳み込みに分割されてもよいことを意味する。このように、収差のフィールド依存性は、ニューラルネットワークによって実装/カバーされうる。
追加的な可能性は、(例えば)使用可能なフォーカス範囲を大きくするため、および/または、一または複数の他の側面についてのパフォーマンスを最適化するための波面コーディング(の一形態)を含むことである。これは、計算的収差補正によって補正されうるセンサ光学要素における意図的な導入(デザインされた)収差を包含する。これは、フォーカス変動に対する感度を低減して、使用可能なフォーカス範囲を効果的に増加させる。例えば、参照文献「Dowski Jr, Edward R., and Kenneth S.Kubala. “Modeling of wavefront-coded imaging systems” In Visual Information Processing XI, vol. 4736, pp. 116-126. International Society for Optics and フォトンics, 2002」は、より詳細を含み、参照によって本書に援用される。
追加的な可能性は、アポディゼーション(ハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組合せにおいて実装されうる)による、(近)インコヒーレント点拡がり関数(PSF)の形状のリシェーピングを含んでもよい。収差のあるセンサは、特定の収差のあるPSFをもたらす。収差補正によって、PSFが理想的な/収差のないセンサのそれに変形されうる。加えて、更にアポディゼーションの適用を通じて結果として生じるPSFのサイドローブを抑圧することによって、光学的クロストークが低減されてもよい。具体例として、結果として生じるPSFが(ラジアル)ハニング窓関数の形状を近似するように、計算アポディゼーションが適用されてもよい。
例えば収差補正のための更なる画像補正技術は、残存エラーに基づいてもよい。以下のように、このエラーを較正するためのいくつかの手法がある。
・0および180度の回転の下でターゲットを測定することによって、残存エラーの一部が判定されうる。これは光学要素のアンバランスを検出するが、クロストークのような影響を完全に検出するものではない。
・異なるXYシフトの下でのターゲットの像形成によって、フィールドに依存するコンポーネントについての残存エラーが検出されうる。
・異なる状況でテストターゲットを測定することによって、クロストークエラーが検出されてもよい。
このような残存エラーのキャリブレーションは、限られた組のターゲットについて測定時間に対するインパクトを低減するために決定されうる。
いくつかの回折に基づくオーバーレイ技術について、ターゲットは各層に異なるピッチを備えてもよい。このような場合、一つの照明光線/位置が検出/取得される両方のピッチの寄与を可能にするように(検出器/カメラのレベルで二つのピッチの間にコヒーレントな干渉がなければならない)、検出NAは十分に大きくなければならない。
ウェーハの(例えば、プログラム可能な)センサの光軸周りの回転(または、少なくともセンサの光軸周りのターゲットの回転)を含むことが更に提案される。これは、照明および/または検出NAを増加/最大化させるため、および/または、サポート可能なλ/P比を増加させるため(更なる利用可能なk空間を解放することによって)に使用されうる。あるいはまたは加えて、このような回転能力は、検出瞳の一つに関して四つの(または二つの)照明瞳の異なる位置をもたらすべく、近接する構造からのクロストークを更に抑圧するために使用されうる。
このような実施形態では、従って、ウェーハ回転との組合せにおいて最適化された照明および検出瞳の幾何学を使用することが提案される。ここでは、照明幾何学(例えば、既に記述されたもの)およびウェーハ回転の一方または両方がλ/P比に依存する。
図8は、検出(および照明)NAおよび/または使用可能なλ/P比の範囲を増加させるために、このようなウェーハ回転が使用される例を示す。図8(a)は、ウェーハ回転のない配置(すなわち、図7(a)の照明および検出プロファイルが重ね合わされたもの)を示す。なお、このセクションで記述される原則は、図7のいずれの照明および検出プロファイル(例えば、図7(b)または7(c))または開示の範囲内の任意の他の配置にも同様に当てはまる。ウェーハ回転がない場合、λ/P比を増加させるために、固定された検出位置DPRに対して、照明位置ILRが矢印に沿って移動する。これは、使用可能なλ/P比を大幅に制限することなしには、検出および照明NAが例示されたもの(図示のボックス)より大きくなれないことを意味し、そうでなければ照明および検出NAは重複する。特に、多くの中間比(例えば、各照明位置ILRが最も近い検出領域DPRに近接している、矢印によって示される各経路の中間部分に対応する)は利用できない。
図8(b)は、それぞれ増加するλ/P比「(λ?P)1」~「(λ?P)6」についての六つの連続的な照明プロファイルを示し、ここでは照明プロファイル最適化が光軸周りのウェーハ回転を含む(なお、図面ではウェーハの代わりにセンサが回転されるように見える)。本図の上部に示されるサイズ比較のように、照明および検出NA(同じ与えられた全体のNAについて)が図8(b)においてより大きいことが分かるが、照明および検出はλ/P比の範囲全体に亘って分離されたままである。例えば、与えられたNA/検出プロファイルについての範囲を増加させるために、回転がいくつかのλ/P比についてのみ利用されてもよい、
照明プロファイルおよび/またはλ/P比の範囲を最適化するために、周囲構造の周期的ピッチを考慮に入れて(例えば、強度非対称、オーバーレイ、フォーカス等の興味のあるパラメータに対するこれらの周囲構造の寄与を弱めるために)、λ/P比に応じてウェーハを回転させるというこのコンセプトは、ここで示されるものとは異なる多くの照明および検出プロファイルおよび配置について、ここで開示される任意の他のコンセプトとは独立に計測デバイスに対して適用可能であるとも理解されるべきである。
実施形態では、図7(c)に例示されたような大きいイルミネータの実施形態における照明および検出瞳の間のマージンMを最適化するため、例えば、何の情報も搬送しないがフォトンショットノイズには寄与する鏡面反射光の漏れを低減するために、回転が実行されてもよい。
検出NAおよび/またはλ/P比の許容範囲を最大化するための他のオプションは以下を含んでもよい。
・ウェーハを、その(ローカル)法線周りに回転させる。
・センサを、その光学的中心軸周りに回転させる。
・ウェーハ上のターゲット(周期的パターン)方向を回転させる。
・XターゲットおよびYターゲットの測定を二つの別のセンサに分離する。
・「+1」次および「-1」次の回折次数の測定を二つの別のセンサに分離する。
・波長範囲を分離することによって、λ/P比の範囲を二つ以上のセンサに分割する。
・ピッチ範囲を分離することによって、λ/P比の範囲を二つ以上のセンサに分割する。
・利用可能なk空間を増加させるために、固体/液体の液浸レンズを使用する。
・以上のオプションの任意の混合/順列/組合せ(二つより多い別のセンサに分離することを含む)。
記述されたように、前述の実施形態の多くは、XおよびYターゲットについての回折次数の相補的なペアのそれぞれについて、分離された照明および検出瞳を使用する。最適な照明条件(例えば、偏光条件)は、XおよびYターゲットについて異なる可能性がある。具体例として、Xターゲットが水平偏光を要求してもよく、Yターゲットが垂直偏光を要求してもよい。典型的には、計測デバイス(例えば図5に例示されたもの)が、単一の取得(例えば、XおよびYについて)中には同じセッティングを有する。あるいは、最適な条件を取得するために、複数の(例えば、二つの)取得が行われてもよい。これは、スピードの低下に繋がる。
XおよびYターゲットの異なる組について(より具体的にはYターゲットに対するXターゲットについて)、異なる照明条件での並行的な(および、二つの方向において同時の)測定を可能にする構成が記述される。一例では、異なる照明条件は、偏光状態、波長、強度およびオン時間(すなわち、検出器上の調整時間に対応する)の、一または複数を異ならせることを含んでもよい。このように、二倍短い(二分の一の)取得時間で、同じ測定品質を実現できる。
図9は、XおよびYについて分離された偏光セッティングを可能にするためのありえる実装を例示する。水平偏光XHを有するX照明瞳および垂直偏光YVを有するY照明瞳が示されている。これらの瞳は、続く測定のために使用されうる結合された照明瞳「XH+YV」を取得するために、偏光ビームスプリッタPBS等の適切な光学要素を使用して結合される。可変の照明条件が偏光とは異なるものである場合は、例示される配置が単純に適宜調整されうる。そこで、偏光ビームスプリッタPBSは、異なる波長または異なるオン持続時間の照明瞳を結合するための他の適切なビーム結合要素によって再配置されてもよい。このような配置は、照明経路がXおよびY照明について異なる場合に適用可能である。当業者にとって自明なように、このように異なる照明経路を提供する多くの異なる手法がある。
代替的な配置では、例えば瞳がプログラム可能な場合、偏光器(または照明条件に応じた他の要素)が各瞳の経路に配置されてもよい。プログラム可能な瞳は、例えば、組み込まれたプログラマブルデジタルマイクロミラーデバイスまたは同様のデバイスを備えるモジュラー照明によって実装されてもよい。照明条件を変える任意の適切な光学要素が、瞳面の分離された領域に作用するために、ツールの瞳面に提供されてもよい。
ここで記述される多くの実施形態では、照明が検出NA(瞳空間における分離された検出領域)のオーバーフィルを実現するために構成される。分離された検出領域のオーバーフィルとは、所望の回折次数(例えば、一つまたは二つの方向におけるターゲットからの+1、-1等の相補的な次数のペア)の回折照明が、分離された検出領域によって定められる瞳空間(フーリエ空間)の100%を満たすことを意味する。
図10は、このようなオーバーフィル検出NAを実現するための三つの提案手法を例示する。各場合において分離された検出領域DPRが一つのみ示されるが、より一般的な構成では二つまたは四つ存在する。図10(a)は、異なるλ/Pの組合せについて検出領域DPR上の同じスポットに回折放射DIFFを維持するために、照明領域ILR、ILR’、ILR’’が駆動される(各照明領域ILR、ILR’、ILR’’が異なるλ/Pの組合せに対応する)、完全にプログラム可能な配置を示す。このように検出領域DPRは、回折放射DIFFによるオーバーフィル状態に維持される。照明プロファイルの制御は、ここで既に開示された任意の手法によって実現されうる(例えば、空間フィルタ、SLM、DMD、空間的に構成可能な光源)。
図10(b)および10(c)は、異なるλ/Pの組合せの範囲をカバーする予め構成された照明領域を例示する。図10(b)では、図の左側の第1端に対応する第1組合せから図の右側の第2端に対応する第2組合せまで延びる範囲を定める異なるλ/Pの組合せをカバーする、延びた照明領域EILRが使用される(例えば、固定された)。この範囲内で回折放射DIFF、DIFF’が常に検出領域DPRをオーバーフィルする。図10(c)は、同様だが、検出領域DPRおよびセーフティマージン以外のフーリエ空間全体をカバーする完全な照明プロファイルFILRを使用する配置を示す(完全な照明プロファイルFILRにおける空間が第2検出領域のために提供される)。図10(a)および10(b)では対応する照明領域が他の回折次数のために要求されたが、図10(c)の完全な照明プロファイルFILRには当てはまらない。
図5において例示されたような(例えば、ダークフィールド)スキャトロメータ計測デバイスでは、二つの対角状に反対の四分領域を含む照明NAを定める四分照明マスクを使用して、オーバーレイターゲット(例えば、マイクロ回折に基づくオーバーレイμDBOターゲット)を照明することが知られている。他の二つの対角状に反対の四分領域は、検出のために使用されて検出NAを定める。散乱放射は、4部のくさびを使用して、+1、-1および(オプションで)零次の回折次数に分離される。このような配置は、+1、-1および零次の同時画像形成を可能にする。検出される画像では、XおよびYパッドが互いに近接している。収差が存在する場合、これらのパッドの間のXYクロストークが存在し、オーバーレイ取得結果にネガティブな影響を及ぼす。
このような配置の代わりに、複数の回折次数の同時かつ空間的にインコヒーレントな(または、部分的にインコヒーレントな)画像形成のための、いくつかの具体的なフーリエ面配置が記述される。これらのそれぞれは、ここで開示される実施形態において(すなわち、少なくとも相補的な回折次数のペアの回折放射が検出開口内で検出され、一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たす配置において)使用されてもよい。
図11は、XパッドおよびYパッドが分かれて結像されるように、4部のくさびの代わりに8部のくさびを備える光学要素を使用する第1提案配置を例示する。
8部のくさびは、検出瞳面に配置されてもよく、瞳面の各部分において画像/検出器の面における異なる位置に向けて光を屈折させるように、いずれもくさび状の断面(瞳面に垂直でその中心を通る面において)を有する八つの部分を有する光学要素を備えてもよい。
所望の機能にとって八つより少ないセクションが要求される場合もある。例えば、45度回転された(現在使用されている方向に対して)4部のくさびが、+/-とX/Yの次数を分離するために十分である場合もある。例えば、ドーズ補正、または、ターゲットを定めるリソグラフィプロセスのモニタリングのために、二つの追加的な部分が零次を分離および検出するために提供されてもよい。
このように、本実施形態は、検出開口プロファイルの異なる部分/領域(特に、+/-とX/Yの次数)を分離する、少なくとも四つのくさび(または、ミラーまたは他の光学要素)を備える光学要素を使用してもよい。
図11(a)では、八つのセグメント(点線)に分割された、重ね合わされた照明瞳および検出瞳IP+DPが示されている。4くさびマスクと同様に、照明は四分された照明プロファイルILRを備えてもよい。図示されるように、各回折次数DIFF+x、DIFF-x、DIFF+y、DIFF-yは、それぞれの専用のくさびまたはくさび部と共存する。図11(b)は、回折次数DIFF’+x、DIFF’-x、DIFF’+y、DIFF’-yが8部のくさびによって分離されたままになるように、パッドのλ/P比に応じて、照明プロファイルILR’が(例えば)砂時計状のプロファイルに切られる必要があることを示す。
図11(c)は、画像/検出器の面に結果として生じる画像を示す。それぞれの異なる次数についての画像IM+x、IM-x、IM+y、IM-y、IMは、全てこの画像面における分離された位置にある。従って、このようなスキームを使用することで、XおよびYの回折次数が分離されたままである(すなわちXおよびYのパッドが分かれて結像される)という制約の下で、検出NA空間の使用が最大化される(すなわち、画像形成解像度を最大化する)。
XおよびYのパッドの回折次数は検出瞳の異なる部分を通過するため、収差関数の異なる部分によって影響される。現在の4部のくさび構成では、XおよびYのパッドに分けて収差補正を適用できない(想定される問題は、収差のためにXYクロストークが存在し、パッドからの回折を空間的に分離できず、収差補正を分けて適用できないということである)。8部のくさび設定では、ぼけおよびXXクロストークおよびYYクロストークを低減するために、XおよびYのパッドに分けて収差補正を適用できる。計算的画像補正を効果的に適用するために、画像形成が完全にインコヒーレントと近似できると想定される。この場合、画像形成はシンプルな畳み込みによって記述され、画像補正はシンプルな逆畳み込みによって実現されうる。既に記述された任意の手法を使用して、および/または、全ての角度から相互にインコヒーレントな平面波でサンプルを照明することによって、すなわち、相互にインコヒーレントな点光源で照明瞳の全体が満たされることによって、完全なインコヒーレンスが(近似的に)実現されうる。検出瞳がオーバーフィルされた場合、照明瞳が完全に満たされたか(すなわち、完全なインコヒーレンス)部分的にコヒーレント(すなわち部分的なコヒーレンス)かによる違いはなくなる。
図11に示される配置は、回折次数を分離するための一つの具体的な配置であり、四つの部分が二つのターゲット方向のそれぞれについて+1次、-1次の各回折次数を検出し、他の四つの部分が零次回折を検出するために使用されてもよいように、検出が八つの部分に分離された任意の配置に一般化されうると理解されるべきである。部分は任意の形状を有する。回転対称なレイアウトは、光学的および機械的な製造にとって有利であるが必須ではない。照明プロファイルは、可能な限り大きい波長/ピッチの範囲について、検出されるXおよびYの回折次数の間のクロストークがないことを担保するために、検出NAに対して構成されてもよい。これは、既に記述された任意の手法によって実現されうる。インコヒーレンス、波長/ピッチの範囲、cDBOピッチ差、照明効率、利用可能な開口スロット数等について、検出および照明のマスクは(共)最適化されうる。
図12は、照明効率の限られた損失で二つの異なるピッチを検出できることによって連続的なDBO(cDBO)アプリケーションをサポートしながら、非常に大きい波長/ピッチの範囲に亘って検出をオーバーフィルすることによって(計算的画像補正についての良いパフォーマンスを可能にするために)、高レベルのインコヒーレンスを可能にする他の実施形態を例示する。簡潔には、cDBO計測は、第2ピッチpを有する格子の上に第1ピッチpを有する格子を有するタイプAターゲットまたはタイプAターゲットのペア(例えば、方向毎)、および、第2ピッチpの格子が第1ピッチpの格子の上にあるように、これらの格子が交換されるタイプBターゲットまたはタイプBターゲットのペアを備えるcDBOターゲットを測定することを含んでもよい。このように、そしてμDBOターゲット配置と対照的に、ターゲットバイアスは各ターゲットに沿って連続的に変化する。オーバーレイ信号は、(例えば、ダークフィールド)画像からモアレパターンにエンコードされる。
図12に示される例では、照明および検出のマスクが次の二つのパラメータに関してデザインされる。
・Kr:照明領域ILRの主要部分についてのXY限界(NA半径または中央開口数径)。これは比較的自由に選択でき、この場合は「Kr = 0.4」(サイン(アルファ)単位)である。
・D:検出領域DPRについてのセーフティ距離。典型的な値は、0.03と0.15の間またはbetween 0.04と0.1の間であり、例えば、0.05(サイン(アルファ)単位)である。
なお、検出瞳DPは一次検出エリアのみを示すが、照明領域ILR(またはそのサブセット)の対応するエリア(セーフティ距離は除かれる)は、零次の検出のために使用されうる。
図13は、ターゲット構造からの回折放射DIFF+x、DIFF-x、DIFF+y、DIFF-yが、各検出領域DPRをオーバーフィルするが他の開口のいずれもオーバーフィルしない、更なるフーリエ面配置を示す。本図は、対応する照明プロファイルILRも示す。
図14は、ターゲット構造からの回折放射DIFF+x、DIFF-x、DIFF+y、DIFF-yが、次数毎に二つに分離された(例えば、オーバーフィルされた)検出領域においてそれぞれ二回検出される、更なるフーリエ面配置を示す。また、対応する照明プロファイルILRも示されている。この配置は、低次センサの生成物(例えば、コマ収差および/または非点収差)の補正を可能にする。このような配置は、cDBOとも両立できる。
以上の配置のいずれにおいても、光学要素またはくさびの配置(例えば、4、6または8部のくさび等の複数部分等の各回折次数について分離されたくさびを有する)が、カメラ上で回折次数画像を分離するために使用されうる。
分離された検出領域が各次数を分けて検出する以上の配置の多くにおいて、各検出領域について画像形成がインコヒーレントであり、全ての散乱放射が同じ収差の影響を受けるということが理解されうる。これらの収差は、次の方程式に従って補正されうる。ここで、Iは検出された画像、|E|はオブジェクト強度、PSFはNAおよび収差による点拡がり関数である。
Figure 0007365510000002
従来の画像形成を使用していては不可能であった良いオーバーレイ値を取得するために、10μmの焦点ずれ(例えば、「5λ Z4」収差)を含む画像を十分に補正するために、インコヒーレントな画像形成を前提とする逆畳み込みが使用されうるということが示されうる。
ここで、照明開口プロファイルおよび/または測定のための周期構造の方向は、検出開口プロファイルおよびλ/P比に基づいて構成される。十分に高いλ/P値(例えば、少なくとも最大で1.3)をカバーするために、検出瞳開口は高いNAで配置されるべきである。
代替的な実施形態では、低いλ/P比について検出開口の中央が低いNAに設定されうるように、プログラム可能または構成可能な検出開口プロファイルを提供することが提案される。これは次のような多くの追加的な利点を有する。
・低いNAではレンズ収差が典型的に小さい。
・厚いスタックに対しては、オーバーレイターゲットについて小さいピッチを使用し、小さい照明開口を使用し、視差および歪みを最小化するために照明ビームおよび一次被検出ビームをターゲットの法線の近くに維持することが好ましい。これは、プログラム可能な検出開口によって可能になる。
・照明および一次が同じ入射角度を有するいわゆるリトロー条件の近傍で画像形成が行われる場合、瞳収差の影響は抑圧されうる。これは、プログラム可能な検出開口によって可能になる。
例えば、照明瞳プロファイル(照明開口プロファイル)および検出瞳プロファイル(照明開口プロファイル)は、共にプログラム可能または構成可能でもよい。望ましい実装は、リトロー条件を実現する、または、少なくとも近似するために、照明および検出の開口の中央のそれぞれを、格子ピッチ方向に垂直な軸から「λ/2P」に近く設定する手段を備えてもよい。
これらの望ましいフィーチャを実現する、構成可能な検出開口プロファイルの実装のための多くの手法がある。第1の提案は、照明および検出の開口の瞳プロファイルにおけるプログラム可能なシフトを適用することを含んでもよい。このような手法は、瞳面における照明および検出ビームの両方の軌道を移動またはシフトさせるための一または複数の光学要素を使用してもよい。
実施形態では、照明瞳開口の中心位置が、検出瞳開口の中心位置と、ターゲットのピッチ方向に直交する関連する軸から同じまたは近い距離にある。
図15は、このような配置の単純化された模式図である。配置は、瞳面に位置するプリズムのペア、光学くさび要素またはくさびW1、W2に基づく。くさび要素は、共に瞳面において照明および検出ビームをシフトさせ、実質的にそれらの方向を変化させることないように(すなわち、第1くさびW1によって適用される方向の変化が第2くさびW2によって適用される逆方向の変化によってキャンセルされることで、くさびのペアによって定められる光学システムのビームの入力と出力の間で方向の変化がないように)、逆方向を向いていてもよい。図は、対物レンズOLおよび基板Sも示す。初期照明は、固定瞳(面AA’に示されるように)によって定められる。但し、光学くさびW1、W2は、照明および検出瞳開口を同時に変えるように構成可能である。図示の実施形態では、くさびW1、W2の一方または両方をビームに沿った方向に移動させることによって、構成可能または可変な対向面AA’、BB’の間の距離を介して光学くさびW1、W2が構成可能である。図は、三つの位置(中央位置が実線で示され、両側の二つの位置が点線で示される)におけるくさび(または、より具体的には、くさびW2)を示す。また、これらの各位置に対応する照明および一次回折放射の経路も示される(同様に、点線のくさびW2の位置に対応する経路は点線で示される)。
プリズムW1、W2は、それらの距離に応じて、面BB’に示されるように、瞳面において照明および一次回折放射を同じ大きさで同じ方向に同時に移動させる。示されるように、光軸Oの他方の側における逆向きのくさびを使用して、必要に応じて相補的な照明および回折光は逆方向にシフトされうる。
可変分離距離を有するくさびの代わりに、他の配置はプログラム可能または構成可能な開口角度を有するくさびを備えてもよい。例えば、くさびW1、W2の一方または両方が、液体レンズ技術(例えば、液体レンズ光学要素)に基づいて調整可能なくさびでもよい。
理想的には、照明および検出開口は光学的y軸(x格子に対する)から同じ距離にあるのが好ましい。しかし、図示されるようにこれは必須ではない。
短いスイッチング時間を実現するために、プリズムの機械的な駆動は速いのが好ましい。1msレベルのスイッチングが実現可能であることが示されうる。
構成可能な分離距離または形状を有するプリズムの代わりに、光学要素はビームをシフトさせるための光学プレート(例えば、傾斜可能または回転可能な光学プレート)をy軸の各側に一つ備えてもよい。図16は、変位Dが入射角θに依存する、このような回転光学プレートOPを模式的に例示する。
実施形態では、ビーム分離/結合ユニットが、上記のプリズムに基づく配置に提供されてもよい。ビーム分離/結合ユニットは、プリズムの直上に(または、他の瞳面に)提供されてもよい。このユニットは、照明ビームを回折ビームから分離する。
このようなビーム分離/結合ユニットは、例えば、回折放射のみが検出器に向かって進むように、照明を方向付けする一方で回折放射を方向付けしないための、各照明経路に配置される小さいミラーのペア(例えば、ミラーが部分的瞳ストップとして機能してもよい)を備えてもよい。あるいは、回折放射を方向付けする一方で照明を方向付けしないためのミラーが配置されてもよい。
照明および回折放射の両方の経路に位置するが、これらの一方のみを偏向させるように構成されるビームスプリッタのペア(例えば、小さいビーム分離キューブ)が同様に使用されうる。ビームスプリッタは、通常のおよび相補的な回折次数を検出器の異なる部分に向けるためのくさびと組み合わせられうる。この場合、検出器上の像は単一のレンズでリレーされる(例えば、既に記述された四部くさび配置と同様に)。
前述された配置は、一つの格子方向のみ(例えば、XまたはY)での検出を可能にする。図17は、照明および検出開口プロファイルをXおよびY方向の両方で構成可能にするために、コーン状(またはアキシコン)くさびW2’が対応する皿状のくさびW1’(後者は断面で示される)と共に使用されてもよい更なる実施形態を例示する。これらのくさびは、図15のくさびW1、W2を置換してもよい。代わりに、サポート可能なλ/ピッチ範囲は小さくなるものの、図15に示される二つの半分の代わりに四分くさびを使用して、XおよびYにおける並行的な取得が実現されてもよい。XおよびY測定の間でのくさびユニットの回転によって、XおよびYにおける連続的な検出が実現されうる。
照明および検出瞳をプログラム/構成するための他の代替手法は、(中間の)瞳面において瞳の拡大または縮小された像を生成するために、ズームレンズ(アキシコンおよび皿状のレンズ配置の代わりに)を使用することである。
図18は、角度が調整可能または可変なミラーTM(例えば、ガルバノスキャンミラー)を(中間の)フィールド面に備える更なる実施形態を例示する。フィールド面におけるミラーTMの傾斜を変化させることは、瞳面において対応する変位をもたらす。図は、対物レンズOL、基板SおよびレンズシステムL1、L2も示す。例えば、第1瞳面におけるくさびW1を使用して、瞳の二つの半分が分離される。これらのくさびの上方のフィールド面では、瞳面の各半分が変位画像に対応する(前述のような、いくつかの計測ツールの検出ブランチにおいて現在使用中のくさびと同様に)。この面では、傾斜可能なミラーTMが、後続の瞳面におけるシフトまたは変位に対応する、照明ILLおよび回折DIFFのビームの角度方向を変えるために使用される。なお、ミラーTMは他の軸の周りの任意のノミナル角度の下に置かれてもよく、残りの光学要素を面外に傾斜させてもよい。これは、より大きい傾斜範囲の実現を助ける。このアイデアは、XおよびY格子の両方を含むように容易に拡張されうる。このようなミラーに基づく実施形態は、0.5ms未満の極めて短いスイッチング時間を実現するために使用されてもよい。
図19は、連続的にプログラム可能な構成ではなく、照明および検出瞳の開口の切替可能な構成を利用する更なる実施形態を例示する。この実施形態では、結像モード要素または結像モードホイールIMWが、システムの瞳面の内部または周辺に配置され、回折放射DIFFを対物レンズOLの方向から偏向させるような角度の下で配置される。結像モードホイールIMWは、傾斜ミラーMおよび孔H等の反射領域および透過領域を備えてもよい。図では、ホイールの二つの位置が示されている。各位置は、瞳面における異なる位置の孔HおよびミラーMを有し、孔が照明開口プロファイルを定めてミラーMが検出開口プロファイルを定める(またはその逆)。
ホイールIMWは、多くの回転位置を備えてもよい。各回転位置は、一つのλ/ピッチ比に対応する。各回転位置について、ミラーMおよび/または孔Hの位置および傾斜は異なり、与えられたλ/ピッチ比について所望の照明および検出開口プロファイルを定めるための所望の位置に駆動される。
ミラーMのセクションの適切な異なる傾斜を提供することによって、結像モードホイールIMWの機能は、いくつかの現在のシステムにおいて前述されたくさびの機能(すなわち、画像面において通常のおよび相補的な次数を分離するための)も提供する。照明モードセレクタを使用して、照明が図5に関して記述されたものと同様の態様で提供されてもよい。しかし、このことは、完全なNAが照明されなければならず、大部分が後に照明開口によってブロックされてしまうため、光の損失に繋がる。この光の損失を避けるため、本実施形態は、プログラム可能な瞳部分を固定された小さいNAの照明ビームに結びつけて光の損失を避けるために、図18に関して前述されたようなフィールド面における傾斜可能ミラーと組み合わされうる。
記述された配置は例に過ぎず、光学設計分野の当業者であれば、代わりの手法で照明領域のサブセットについての照明条件の変更を実行できる。
なお、前述された配置は、このようなシステムが実装されてもよい例を示したものに過ぎず、異なるハードウェアセットアップが可能である。例えば、照明および検出は必ずしも同じレンズを通じたものでなくてもよい。
測定結果の取得中に、計測システムのコンポーネントは、XYZ配置、照明/検出開口プロファイル、中央波長、帯域幅、強度等の好適または最適測定条件に対して変動する。最適条件に対するこの変動が知られている場合(例えば、直接的な測定または予測を通じて)、取得された画像がこの変動について逆畳み込み等を介して補正されうる。
計測システムのスループットが高まるにつれて、ウェーハステージのXY移動等の(速い)移動後のコンポーネントが落ち着くまでの待機に、より多くの時間が費やされる。測定シーケンスでは、取得が実行される具体的な設定点について計測システムがプログラムされる。各スキャンコンポーネントは、このシーケンス中の自身の軌道を有する。全てのスキャンコンポーネントおよび他のシステム制約を共最適化するために、最適化が実行されうる。そこで、前述されたような取得中のコンポーネントの変動についての補正が、全ての知られた変動について補正するために使用されうる。
測定結果は、理想的な取得時点の前または後に取得されてもよい。これらの測定結果は、悪い測定条件のために質が低いが、それでも関連する情報を取得するために使用されうる。測定結果は、最適測定条件からの乖離に基づく品質KPIで重み付けされてもよい。
上記のいずれの実施形態においても、照明が時間的に変調されてもよい(例えば、一つのターゲットを測定する統合時間内の変調によって)。この変調は、(空間的に)インコヒーレントなモードの数を増加させ、コヒーレンスを抑圧するのに役立つ。このような変調を実施するために、多くのスペックルモードの(時間的な)和を提供するような、高速回転載置ガラスプレート等の変調要素が照明ブランチ内で実装されてもよい。
図20は、ここで開示される方法およびフローの実施を支援しうるコンピュータシステム1000を例示するブロック図である。コンピュータシステム1000は、バス1002または情報を通信するための他の通信メカニズム、情報を処理するためにバス1002に接続されるプロセッサ1004(または、複数のプロセッサ1004および1005)を含む。コンピュータシステム1000は、情報およびプロセッサ1004によって実行される命令を格納するためにバス1002に接続される、ランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的ストレージデバイス等のメインメモリ1006も含む。メインメモリ1006は、プロセッサ1004によって実行される命令の実行中の一時的な変数または他の中間の情報を格納するために使用されてもよい。コンピュータシステム1000は、静的な情報およびプロセッサ1004のための命令を格納するためにバス1002に接続されるリードオンリーメモリ(ROM)1008または他の静的ストレージデバイスを更に含む。磁気ディスクまたは光学ディスク等のストレージデバイス1010も提供され、情報および命令を格納するためにバス1002に接続される。
コンピュータシステム1000は、バス1002を介して、コンピュータのユーザに対して情報を表示するためのブラウン管(CRT)またはフラットパネルまたはタッチパネルディスプレイ等のディスプレイ1012に接続されてもよい。アルファベット/数字および他のキーを含む入力デバイス1014が、情報およびコマンド選択をプロセッサ1004に通信するためにバス1002に接続される。他のタイプのユーザ入力デバイスは、方向情報およびコマンド選択をプロセッサ1004に通信するため、および、ディスプレイ1012上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール、カーソル方向キー等のカーソル制御1016である。この入力デバイスは、典型的に、第1軸(例えば、x)および第2軸(例えば、y)の二つの軸における二つの自由度を有し、デバイスが面における位置を指定できるようにする。タッチパネル(スクリーン)ディスプレイが入力デバイスとして使用されてもよい。
ここで記述される方法の少なくともいずれかは、メインメモリ1006に含まれる一または複数の命令の一または複数のシーケンスを実行するプロセッサ1004に応じて、コンピュータシステム1000によって実行されてもよい。このような命令は、ストレージデバイス1010等の他のコンピュータ読取可能媒体からメインメモリ1006に読み込まれてもよい。メインメモリ1006に含まれる命令のシーケンスの実行は、ここで記述される処理ステップをプロセッサ1004に実行させる。マルチプロセッサ構成における一または複数のプロセッサが、メインメモリ1006に含まれる命令のシーケンスを実行するために利用されてもよい。代替的な実施形態では、ソフトウェア命令の代わりに、または、ソフトウェア命令と組み合わされて、ハードウェア実装回路が使用されてもよい。このように、ここでの記述は、ハードウェア回路およびソフトウェアのいずれの具体的な組合せにも限定されない。
「コンピュータ読取可能媒体」の用語は、実行のためにプロセッサ1004に命令を提供することに関与する任意の媒体を表す。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、伝送媒体を含むが、それらに限定されない多くの形態を取りうる。不揮発性媒体は、例えば、ストレージデバイス1010等の光学または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、メインメモリ1006等の動的メモリを含む。伝送媒体は、バス1002を構成するワイヤを含む同軸ケーブル、銅線および光ファイバを含む。伝送媒体は、高周波(RF)および赤外線(IR)によるデータ通信中に生成される音または光の波等の形態も取れる。コンピュータ読取可能媒体の一般的な形態は、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD、任意の他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、ホールパターンを有する任意の他の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、後述されるような搬送波、またはコンピュータが読み取り可能な任意の他の媒体を含む。
各種の形態のコンピュータ読取可能媒体は、一または複数の命令の一または複数のシーケンスを、実行のためにプロセッサ1004に搬送することに関与してもよい。例えば、命令は、最初は遠隔のコンピュータの磁気ディスク上に保持されていてもよい。遠隔のコンピュータは、その動的メモリに命令をロードでき、モデムを使用して電話線上で命令を送信できる。コンピュータシステム1000のローカルモデムは、電話線上のデータを受信でき、赤外線送信器を使用してデータを赤外線信号に変換できる。バス1002に接続される赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されるデータを受信でき、バス1002上にデータを送信できる。バス1002は、データをメインメモリ1006に伝送し、そこからプロセッサ1004が命令を取得および実行する。メインメモリ1006によって受け取られた命令は、オプションで、プロセッサ1004による実行の前または後にストレージデバイス1010上に格納されてもよい。
コンピュータシステム1000は、好ましくはバス1002に接続される通信インターフェース1018も含む。通信インターフェース1018は、ローカルネットワーク1022に接続されるネットワークリンク1020との双方向データ通信接続を提供する。例えば、通信インターフェース1018は、対応するタイプの電話線とのデータ通信接続を提供するためのサービス総合デジタル網(ISDN)カードまたはモデムでもよい。他の例として、通信インターフェース1018は、互換性のあるLANとのデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードでもよい。無線リンクが実装されてもよい。任意のこのような実装では、通信インターフェース1018が、各種の情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気、電磁気または光学信号を送信および受信する。
ネットワークリンク1020は、典型的に一または複数のネットワークを通じた他のデータデバイスへのデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク1020は、ローカルネットワーク1022を通じたホストコンピュータ1024またはインターネットサービスプロバイダ(ISP)1026によって運用されるデータ設備への接続を提供してもよい。ISP1026は、今日では一般的に「インターネット」1028と表される全世界パケットデータ通信ネットワークを通じてデータ通信サービスを提供する。ローカルネットワーク1022およびインターネット1028は共に、デジタルデータストリームを搬送する電気、電磁気または光学信号を使用する。コンピュータシステム1000への/からのデジタルデータを搬送する各種のネットワークを通る信号、ネットワークリンク1020上および通信インターフェース1018を通る信号は、搬送波伝送情報の例示的な形態である。
コンピュータシステム1000は、ネットワーク、ネットワークリンク1020、通信インターフェース1018を通じて、メッセージを送り、プログラムコードを含むデータを受け取ってもよい。インターネットの例では、インターネット1028、ISP1026、ローカルネットワーク1022、通信インターフェース1018を通じて、サーバ1030がアプリケーションプログラムについて要求されたコードを送信してもよい。一つのこのようなダウンロードされたアプリケーションは、例えば、ここで記述される一または複数の技術を提供してもよい。受け取られたコードは、それを受け取ったプロセッサ1004によって実行されてもよいし、および/または、後の実行のためにストレージデバイス1010や他の不揮発性ストレージに格納されてもよい。このように、コンピュータシステム1000は、アプリケーションコードを搬送波の形で取得してもよい。
更なる実施形態が、番号が付された項目の以下のリストにおいて開示される:
1.少なくとも一つの波長を有する照明放射によって、基板上の少なくとも一つのピッチを有する周期構造を測定する方法であって、
前記ピッチおよび前記波長の比に基づいて:フーリエ空間において一または複数の照明領域を備える照明開口プロファイル;測定のための周期構造の方向;フーリエ空間において一または複数の分離された検出領域を備える検出開口プロファイル;の少なくともいずれかを構成し、i)少なくとも相補的な回折次数のペアの回折放射が検出開口プロファイル内で検出され、ii)前記回折放射が一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たすことと、
構成された照明開口プロファイル、検出開口プロファイル、周期構造の方向の少なくともいずれかを適用しながら周期構造を測定することと、
を備える方法。
2.照明開口プロファイルは、少なくとも二つの実質的に異なる(例えば、逆の)角度方向から周期構造を照明するために、フーリエ空間において前記一または複数の照明領域を備え、
検出開口プロファイルは、前記相補的な回折次数のペアのそれぞれを検出するために、フーリエ空間において少なくとも二つの分離された検出領域を備える、
項目1に記載の方法。
3.照明開口プロファイルは、周期構造内に設けられるサブ構造の二つの周期方向のそれぞれについて、前記二つの実質的に異なる(例えば、逆の)角度方向の二つのグループから周期構造を照明するために、フーリエ空間において前記一または複数の照明領域を備え、
検出開口プロファイルは、前記周期方向のそれぞれについて前記相補的な回折次数のペアのそれぞれを検出するために、フーリエ空間において四つの検出領域を備える、
項目2に記載の方法。
4.前記一または複数の照明領域の分離された照明領域のそれぞれは、各検出領域のそれぞれに対応し、
各照明領域は、それに対応する検出領域以上のサイズである、
項目2または3に記載の方法。
5.各照明領域は、最大でもそれに対応する検出領域より10%大きく、またはオプションで最大でもそれに対応する検出領域より20%大きく、またはオプションで最大でもそれに対応する検出領域より30%大きい、項目4に記載の方法。
6.前記一または複数の照明領域は、単一の照明領域のみを備える、項目2または3に記載の方法。
7.単一の照明領域は、検出開口プロファイルおよび照明開口プロファイルと検出開口プロファイルの間のマージンに対して使用されるフーリエ空間と異なる、利用可能なフーリエ空間を備える、項目6に記載の方法。
8.前記検出領域のそれぞれは、最大でも0.4の開口数を定める、項目2から7のいずれかに記載の方法。
9.前記照明開口プロファイルを構成することは、前記照明プロファイルを適用するために、対物レンズの瞳面または中間面、またはそれらと同等な面における照明放射の空間フィルタリングを備える、前記項目のいずれかに記載の方法。
10.少なくとも二つの異なる前記照明領域および/または検出領域に対して異なる照明条件を適用することを備える、前記項目のいずれかに記載の方法。
11.前記照明放射は、マルチモード放射、または時間的および/または空間的なインコヒーレント放射、またはそれらの近似を含む、前記項目のいずれかに記載の方法。
12.測定の調整時間内で変調によって前記照明放射を時間的に変調することを備える、項目11に記載の方法。
13.前記変調は、多数のスペックルモードの時間的な和を提供できるように、置かれたガラスプレートを照明放射内で十分に速く回転させることによって実施される、項目12に記載の方法。
14.測定中に取得された周期構造の像を補正することを備える、項目11から13のいずれかに記載の方法。
15.前記補正することは、測定を実行するために使用されるセンサ光学要素における収差について前記像を補正することを備える、項目14に記載の方法。
16.前記収差について前記像を補正することは、像位置に依存する補正として実行される、項目15に記載の方法。
17.前記補正することは、原像および補正カーネルの畳み込みを実行することを備え、
補正カーネルは、位置に依存する、
項目15または16に記載の方法。
18.前記補正することは、一または複数の像処理オペレーションのそれぞれに対する畳み込みを更に備える、項目17に記載の方法。
19.前記補正は、畳み込みニューラルネットワークを使用して適用される、項目15から18のいずれかに記載の方法。
20.前記方法は、測定を実行するために使用されるセンサ光学要素による点拡がり関数における収差について点拡がり関数を変形するために、前記像を補正することを備える、項目15から19のいずれかに記載の方法。
21.前記補正することは、計算アポディゼーションまたは同様の整形技術によって、像におけるクロストークを低減することを備える、項目15から20のいずれかに記載の方法。
22.最適測定条件からの乖離について像を補正することを更に備える、項目15から21のいずれかに記載の方法。
23.前記収差は、意図的な波面変調収差を含み、
前記方法は、使用可能なセンサ光学要素のフォーカス範囲および/またはフィールドの深さを大きくするために、波面変調収差について補正することを備える、
項目15から22のいずれかに記載の方法。
24.前記補正することは、測定光学要素に起因する残存エラーを判定するために、二つの逆回転の下で周期構造を測定することを実行すること;フィールドに依存するコンポーネントについての残存エラーを検出するために、基板面における異なる位置シフトの下で周期構造を結像すること;の少なくともいずれかによって判定される残存エラーに基づく、項目14から23のいずれかに記載の方法。
25.照明放射は、複数の波長に亘る波長帯を備え、
前記少なくとも一つの波長は、中央波長を備える、
前記項目のいずれかに記載の方法。
26.前記周期構造の方向を構成することは、ピッチおよび波長の前記比に応じて、光軸の周りに周期構造を回転させることを備える、前記項目のいずれかに記載の方法。
27.前記周期構造を回転させることは、光軸の周りに基板を回転させること、または、光軸の周りにセンサの少なくとも一部を回転させること、によって実行される、項目26に記載の方法。
28.前記周期構造を回転させることは、検出開口プロファイルおよび/または照明開口プロファイルのエリアの拡大;および/または非回転時よりも拡大された前記ピッチの範囲および/または拡大された前記波長の範囲についての可測性および/または周囲構造からのクロストークのより良い抑圧を実現する、項目26または27に記載の方法。
29.照明開口プロファイルは、少なくとも二つの実質的に異なる(例えば、逆の)角度方向から周期構造を照明するために、フーリエ空間において複数の照明領域を備え、
前記照明領域のサブセットは、異なる照明条件を備える、
前記項目のいずれかに記載の方法。
30.異なる照明条件は、偏光状態、強度、波長、調整時間の少なくともいずれかを含む、項目29に記載の方法。
31.複数の照明領域は、前記照明領域の二つのペアを備え、
各ペアは、前記異なる照明条件を備える、
項目29または30に記載の方法。
32.ビーム結合デバイスを使用して、照明領域の二つのペアを結合することを備える、項目31に記載の方法。
33.ビーム結合デバイスは、偏光ビームスプリッタである、項目32に記載の方法。
34.前記異なる照明条件を提供するために、一または複数の光学要素が、フーリエ空間における照明領域の前記各ペアの一方または両方の経路上に配置される、項目31に記載の方法。
35.前記回折放射は、一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たす、前記項目のいずれかに記載の方法。
36.検出される各回折次数からの回折放射は、像面において分かれて結像される、前記項目のいずれかに記載の方法。
37.検出される各回折次数からの回折放射は、二回結像される、前記項目のいずれかに記載の方法。
38.前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成することを備える、前記項目のいずれかに記載の方法。
39.前記同時構成ステップは、前記回折ビームおよび前記照明ビームの軌道が前記フーリエ空間において平行移動および/またはシフトされるように、少なくとも一つの前記回折放射の前記回折ビームのペア、および、少なくとも一つの前記照明放射の照明ビームのペアの経路における一または複数の光学要素を変えることを備える、項目38に記載の方法。
40.前記一または複数の光学要素は、前記回折ビームおよび前記照明ビームを、それらの方向を変えることなく、前記フーリエ空間においてシフトさせる、項目39に記載の方法。
41.一または複数の光学要素は、照明および回折ビームのペア毎に同様の構成を有し、逆方向を向く光学くさび要素のペアを備える、項目39または40に記載の方法。
42.一または複数の光学要素は、アキシコンまたはコーン要素および対応する皿状要素;または(中間の)瞳面においてフーリエ空間の拡大または縮小された像を生成可能なズームレンズ配置を備える、項目39または40に記載の方法。
43.前記一または複数の光学要素を変えることは、光学要素のペアの間の分離距離を変えることを備える、項目39から42のいずれかに記載の方法。
44.前記一または複数の光学要素を変えることは、一または複数の光学要素の開口角度を変えることを備え、
前記光学要素は、液体レンズ光学要素を備える、
項目39から42のいずれかに記載の方法。
45.前記一または複数の光学要素を変えることは、少なくとも一つの光学プレートのペアの角度を変えることを備える、項目39または40に記載の方法。
46.前記一または複数の光学要素は、瞳面内に設けられる、項目39から45のいずれかに記載の方法。
47.前記一または複数の光学要素を変えることは、フィールド面または中間のフィールド面において、少なくとも一つの光学ミラーのペアの角度を変えることを備える、項目39または40に記載の方法。
48.更に、回折ビームの検出の前に、前記照明ビームを前記回折ビームから分離するための光学要素を備える、項目39から47のいずれかに記載の方法。
49.前記一または複数の光学要素を変えることは、瞳面における反射領域および透過領域の異なる構成を配置することを備える、項目38に記載の方法。
50.前記瞳面における一または複数の反射領域および一または複数の透過領域の異なる構成を配置することは、前記反射領域および透過領域を備える結像モード要素の方向および/または位置を変えることを備える、項目49に記載の方法。
51.照明開口プロファイルを構成することは、照明放射のみを構成する中央開口径を構成することを備える、前記項目のいずれかに記載の方法。
52.前記一または複数の分離された検出領域のそれぞれのために、前記照明開口プロファイルに関するセーフティマージンを構成することを更に備える、項目51に記載の方法。
53.項目1から52のいずれかに記載の方法を実行可能な計測デバイス。
54.基板上の周期構造を測定するための計測デバイスであって、
フーリエ空間において一または複数の分離された検出領域を備える検出開口プロファイルと、
フーリエ空間において一または複数の照明領域を備える照明開口プロファイルと、
を備え、
前記検出開口プロファイル、前記照明開口プロファイル、測定される周期構造を備える基板の基板方向の少なくともいずれかは、i)少なくとも相補的な回折次数のペアが検出開口プロファイル内で検出され、ii)相補的な回折次数のペアの放射が一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たすように、周期構造の少なくとも一つのピッチと、前記周期構造を測定するために使用される照明放射の少なくとも一つの波長の比に基づいて構成可能である、
計測デバイス。
55.照明開口プロファイルは、少なくとも二つの実質的に異なる(例えば、逆の)角度方向から周期構造を照明するために、フーリエ空間において前記一または複数の照明領域を備え、
検出開口プロファイルは、前記相補的な回折次数のペアのそれぞれを検出するために、フーリエ空間において少なくとも二つの分離された検出領域を備える、
項目54に記載の計測デバイス。
56.照明開口プロファイルは、周期構造内に設けられるサブ構造の二つの周期方向のそれぞれについて、前記二つの実質的に異なる(例えば、逆の)角度方向の二つのグループから周期構造を照明するために、フーリエ空間において一または複数の照明領域を備え、
検出開口プロファイルは、前記周期方向のそれぞれについて前記相補的な回折次数のペアのそれぞれを検出するために、フーリエ空間において四つの分離された検出領域を備える、
項目54に記載の計測デバイス。
57.各検出領域のそれぞれに対応する、分離された前記照明領域を備え、
各照明領域は、それに対応する検出領域以上のサイズである、
項目55または56に記載の計測デバイス。
58.各照明領域は、最大でもそれに対応する検出領域より10%大きく、またはオプションで最大でもそれに対応する検出領域より20%大きく、またはオプションで最大でもそれに対応する検出領域より30%大きい、項目57に記載の計測デバイス。
59.前記一または複数の照明領域は、単一の照明領域を備える、項目55または56に記載の計測デバイス。
60.単一の照明領域は、検出開口プロファイルおよび照明開口プロファイルと検出開口プロファイルの間のマージンに対して使用されるフーリエ空間外の、利用可能なフーリエ空間を備える、項目59に記載の計測デバイス。
61.前記検出領域のそれぞれは、最大でも0.4の開口数を定める、項目55から60のいずれかに記載の計測デバイス。
62.前記検出領域のそれぞれの位置および開口を定める検出ミラーまたは他の光学要素を備える、項目55から61のいずれかに記載の計測デバイス。
63.対物レンズの瞳面または中間面、またはそれらと同等な面における照明放射のフィルタリングによって、前記照明開口プロファイルを適用するための空間フィルタを備える、項目54から62のいずれかに記載の計測デバイス。
64.空間フィルタは、ピッチおよび波長の比に応じて物理的に交換可能である、項目63に記載の計測デバイス。
65.複数の空間フィルタは、フィルタホイールに搭載される、項目64に記載の計測デバイス。
66.空間フィルタは、プログラマブル空間光変調器を備える、項目63に記載の計測デバイス。
67.前記照明開口プロファイルを適用するために構成可能な照明プロファイルを有する照明ソースを備える、項目54から62のいずれかに記載の計測デバイス。
68.少なくとも二つの異なる前記照明領域および/または検出領域に対して異なる照明条件を適用可能である、項目54から67のいずれかに記載の計測デバイス。
69.前記照明放射は、マルチモード放射、またはインコヒーレント放射、またはそれらの近似を含む、項目54から68のいずれかに記載の計測デバイス。
70.測定の調整時間内で変調によって前記照明放射を時間的に変調するための変調要素を備える、項目69に記載の計測デバイス。
71.前記変調要素は、回転可能な置かれたガラスプレートを備える、項目70に記載の計測デバイス。
72.測定中に取得された周期構造の像を補正するように構成されたプロセッサを備える、項目54から71のいずれかに記載の計測デバイス。
73.前記プロセッサは、測定を実行するために使用されるセンサ光学要素における収差について前記像を補正可能である、項目72に記載の計測デバイス。
74.前記プロセッサは、像位置に依存する補正として、収差について前記像を補正可能である、項目73に記載の計測デバイス。
75.前記プロセッサは、原像および補正カーネルの畳み込みを介して前記補正を実行可能であり、
補正カーネルは、位置に依存する、
項目73または74に記載の計測デバイス。
76.前記プロセッサは、一または複数の像処理オペレーションのそれぞれに対する畳み込みとして、前記補正を実行可能である、項目75に記載の計測デバイス。
77.前記プロセッサは、畳み込みニューラルネットワークを使用して前記補正を実行するように構成される、項目73から76のいずれかに記載の計測デバイス。
78.前記プロセッサは、測定を実行するために使用されるセンサ光学要素による点拡がり関数における収差について点拡がり関数を変形するために、更に前記像を補正可能である、項目73から77のいずれかに記載の計測デバイス。
79.前記プロセッサは更に、最適測定条件からの乖離について像を更に補正可能である、項目73から78のいずれかに記載の計測デバイス。
80.前記収差は、意図的な波面変調収差を含み、
前記プロセッサは更に、使用可能なセンサのフォーカス範囲および/またはフィールドの深さを大きくするために、波面変調収差について補正するように構成される、
項目73から79のいずれかに記載の計測デバイス。
81.前記プロセッサは、計算アポディゼーションまたは同様の整形技術によって、像におけるクロストークを低減可能である、項目72から80のいずれかに記載の計測デバイス。
82.測定光学要素に起因する残存エラーを判定するために、二つの逆回転の下で周期構造を測定することを実行すること;フィールドに依存するコンポーネントについての残存エラーを検出するために、基板面における異なる位置シフトの下で周期構造を結像すること;の少なくともいずれかによって判定される残存エラーに基づいて、前記補正を実行可能である、項目72から81のいずれかに記載の計測デバイス。
83.照明放射は、複数の波長に亘る波長帯を備え、
前記少なくとも一つの波長は、中央波長を備える、
項目54から82のいずれかに記載の計測デバイス。
84.基板を保持するための基板サポートを備え、
基板サポートは、光軸の周りに回転可能であり、
計測デバイスは、ピッチおよび波長の前記比に応じて、光軸の周りに基板を回転させること、または、光軸の周りにセンサの少なくとも一部を回転させることによって、少なくとも部分的に基板方向を構成可能である、
項目54から83のいずれかに記載の計測デバイス。
85.前記基板を回転させることは、検出開口プロファイルおよび/または照明開口プロファイルのエリアの拡大;および/または非回転時よりも拡大された前記ピッチの範囲および/または拡大された前記波長の範囲についての可測性を実現する、項目84に記載の計測デバイス。
86.前記照明放射を提供するための照明ソースを備える、項目54から85のいずれかに記載の計測デバイス。
87.照明開口プロファイルは、少なくとも二つの実質的に逆の角度方向から周期構造を照明するために、フーリエ空間において複数の照明領域を備え、
前記照明領域のサブセットは、異なる照明条件を備える、
前記項目のいずれかに記載の計測デバイス。
88.異なる照明条件は、偏光状態、強度、波長、調整時間の少なくともいずれかを含む、項目87に記載の計測デバイス。
89.複数の照明領域は、前記照明領域の二つのペアを備え、
各ペアは、前記異なる照明条件を備える、
項目87または88に記載の計測デバイス。
90.照明領域の二つのペアを結合可能なビーム結合デバイスを備える、項目89に記載の計測デバイス。
91.ビーム結合デバイスは、偏光ビームスプリッタである、項目90に記載の計測デバイス。
92.前記異なる照明条件を提供するために、フーリエ空間における照明領域の前記各ペアの一方または両方の経路上に一または複数の光学要素を備える、項目89に記載の計測デバイス。
93.前記回折放射は、一または複数の分離された検出領域の100%を満たす、項目54から92のいずれかに記載の計測デバイス。
94.検出される各回折次数からの回折放射が像面において分かれて結像されるように動作可能な光学要素を備える、項目54から93のいずれかに記載の計測デバイス。
95.検出される各回折次数からの回折放射が二回結像されるように動作可能である、項目54から94のいずれかに記載の計測デバイス。
96.前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方の同時構成のために設けられる、項目54から95のいずれかに記載の計測デバイス。
97.前記同時構成は、前記回折ビームおよび前記照明ビームの軌道が前記フーリエ空間において平行移動および/またはシフトされるように、少なくとも一つの前記回折放射の前記回折ビームのペア、および、少なくとも一つの前記照明放射の照明ビームのペアの経路上に一または複数の可変光学要素を備える、項目96に記載の計測デバイス。
98.前記一または複数の光学要素は、前記回折ビームおよび前記照明ビームを、それらの方向を実質的に変えることなく、前記フーリエ空間においてシフトさせる、項目97に記載の計測デバイス。
99.一または複数の光学要素は、照明および回折ビームのペア毎に同様の構成を有し、逆方向を向く光学くさび要素のペアを備える、項目97または98に記載の計測デバイス。
100.一または複数の光学要素は、アキシコンまたはコーン要素および対応する皿状要素;または(中間の)瞳面においてフーリエ空間の拡大または縮小された像を生成可能なズームレンズ配置を備える、項目97または98に記載の計測デバイス。
101.前記一または複数の光学要素は、光学要素のペアの間の可変分離距離を備え、
それを変えることで、前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成する、
項目97から100のいずれかに記載の計測デバイス。
102.前記光学要素は、液体レンズ光学要素を備え、
一または複数の光学要素の少なくとも一つは可変開口角度を備え、
それを変えることで、前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成する、
項目97から100のいずれかに記載の計測デバイス。
103.前記一または複数の光学要素は、少なくとも一つの光学プレートのペアを備え、
それぞれの角度を変えることで、前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成する、
項目97または98に記載の計測デバイス。
104.前記一または複数の光学要素は、計測デバイスの瞳面内に設けられる、項目97から103のいずれかに記載の計測デバイス。
105.前記一または複数の光学要素は、計測デバイスのフィールド面または中間のフィールド面において、少なくとも一つの光学ミラーのペアを備え、
それぞれの角度を変えることで、前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成する、
106.回折ビームの検出の前に、前記照明ビームを前記回折ビームから分離するための更なる光学要素を備える、項目97から105のいずれかに記載の計測デバイス。
107.計測デバイスの瞳面において、一または複数の反射領域および一または複数の透過領域を備える結像モード要素を備え、
結像モード要素は、その方向および/または位置を変えることで、前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成するように設けられる、
項目96に記載の計測デバイス。
108.前記照明開口プロファイルは、照明放射のみを構成する中央開口数径を定めるように構成可能である、項目54から107のいずれかに記載の計測デバイス。
109.前記一または複数の分離された検出領域のそれぞれのために、前記照明開口プロファイルに関して構成可能なセーフティマージンを更に備える、項目108に記載の計測デバイス。
110.少なくとも一つの周期的ピッチを有し、照明放射が少なくとも一つの波長を有する、基板上の周期構造を測定するための計測デバイスであって、
基板を保持するための基板サポートであって、その光軸の周りに回転可能な基板サポートを備え、
計測デバイスは、ピッチおよび波長の前記比に応じて、光軸の周りに基板を回転させることによって、照明開口プロファイルを最適化可能である、
計測デバイス。
111.前記基板を回転させることは、検出開口プロファイルおよび/または照明開口プロファイルのエリアの拡大;および/または非回転時よりも拡大された前記ピッチの範囲および/または拡大された前記波長の範囲についての可測性を実現する、項目109に記載の計測デバイス。
本記述において、ICの製造におけるリソグラフィ装置の使用への具体的な参照がなされたかもしれないが、ここで記述されるリソグラフィ装置は他の用途を有してもよいと理解されるべきである。可能な他の用途は、集積光学システム、磁気ドメインメモリのためのガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造を含む。
本記述において、検査または計測装置の文脈における発明の実施形態への具体的な参照がなされたかもしれないが、発明の実施形態は他の装置において使用されてもよい。発明の実施形態は、マスク検査装置、リソグラフィ装置、ウェーハ(または他の基板)またはマスク(または他のパターニングデバイス)等のオブジェクトを測定または処理する任意の装置の一部を構成してもよい。用語「計測装置」は、検査装置または検査システムを表してもよい。例えば、発明の実施形態を備える検査装置が、基板の欠陥または基板上の構造の欠陥を検出するために使用されてもよい。このような実施形態では、基板上の構造の興味のある特性が、基板上の構造における欠陥、基板上の構造の特定の部分の不存在、基板上の望ましくない構造の存在に関してもよい。
「計測装置/ツール/システム」または「検査装置/ツール/システム」への具体的な参照がなされたが、これらの用語は同じまたは同様のタイプのツール、装置、システムを表してもよい。例えば、発明の実施形態を備える検査または計測装置が、基板またはウェーハ上の構造の特性を判定するために使用されてもよい。例えば、発明の実施形態を備える検査装置または計測装置が、基板の欠陥または基板またはウェーハ上の構造の欠陥を検出するために使用されてもよい。このような実施形態では、基板上の構造の興味のある特性が、基板またはウェーハ上の構造における欠陥、基板またはウェーハ上の構造の特定の部分の不存在、基板またはウェーハ上の望ましくない構造の存在に関してもよい。
光学リソグラフィの文脈において発明の実施形態の使用への具体的な参照がなされたかもしれないが、文脈が許す限り、発明は光学リソグラフィに限定されず、例えばインプリントリソグラフィ等の他の用途において使用されてもよいと理解される。
前述されたターゲットまたはターゲット構造(より一般化して基板上の構造)は、測定の目的のために具体的に設計および形成された計測ターゲット構造であったが、他の実施形態では、興味のある特性が基板上に形成されたデバイスの機能部である一または複数の構造上で測定されてもよい。多くのデバイスは、規則的な格子状の構造を有する。「構造」「ターゲット格子」「ターゲット構造」の用語は、構造が実行中の測定のために具体的に提供されたことを要求しない。更に、計測ターゲットのピッチPは、スキャトロメータの光学システムの解像限界に近くてもよいし、より小さくてもよいが、リソグラフィプロセスによってターゲット部分Cにおいて作られる典型的な製品フィーチャの寸法より格段に大きくてもよい。実際には、ターゲット構造内のオーバーレイ格子の線および/または空間は、製品フィーチャと寸法において同様のより小さい構造を含むように作られてもよい。
具体的な発明の実施形態が前述されたが、発明は記述されたものと異なる態様で実施されてもよいと理解される。以上の記述は、例示を目的としており、限定する趣旨ではない。従って、以下の請求項の範囲から逸脱することなく、記述された発明に変更が加えられてもよいことは、当業者にとって明らかである。

Claims (15)

  1. 少なくとも一つの波長を有する照明放射によって、基板上の少なくとも一つのピッチを有する周期構造を測定する方法であって、
    前記ピッチおよび前記波長の比に基づいて:フーリエ空間において一または複数の照明領域を備える照明開口プロファイル;測定のための周期構造の方向;フーリエ空間において一または複数の分離された検出領域を備える検出開口プロファイル;の少なくともいずれかを構成し、i)少なくとも相補的な回折次数のペアの回折放射が検出開口プロファイル内で検出され、ii)前記回折放射が一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たすことと、
    構成された照明開口プロファイル、検出開口プロファイル、周期構造の方向の少なくともいずれかを適用しながら周期構造を測定することと、
    を備える方法。
  2. 照明開口プロファイルは、少なくとも二つの実質的に異なる角度方向から周期構造を照明するために、フーリエ空間において前記一または複数の照明領域を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 照明開口プロファイルは、周期構造内に設けられるサブ構造の二つの周期方向のそれぞれについて、前記二つの実質的に異なる角度方向において周期構造を照明するために、フーリエ空間において前記一または複数の照明領域を備え、
    検出開口プロファイルは、前記周期方向のそれぞれについて前記相補的な回折次数のペアのそれぞれを検出するために、フーリエ空間において四つの検出領域を備える、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記一または複数の照明領域の分離された照明領域のそれぞれは、各検出領域のそれぞれに対応し、
    各照明領域は、それに対応する検出領域以上のサイズであ
    請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記一または複数の照明領域は、検出開口プロファイルおよび照明開口プロファイルと検出開口プロファイルの間のマージンに対して使用されるフーリエ空間と異なる、利用可能なフーリエ空間を備える単一の照明領域を備える、請求項2または3に記載の方法。
  6. 前記照明開口プロファイルを構成することは、照明プロファイルを適用するために、対物レンズの瞳面または中間面、またはそれらと同等な面における照明放射の空間フィルタリングを備える、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記照明放射は、マルチモード放射、または時間的および/または空間的なインコヒーレント放射、またはそれらの近似を含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 測定中に取得された周期構造の像を補正することを備える、請求項7に記載の方法。
  9. 前記補正することは、測定を実行するために使用されるセンサ光学要素における収差について前記像を補正することを備える、請求項8に記載の方法。
  10. 前記収差についての補正は、フィールド位置に依存する補正として実行される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記補正することは、原像および補正カーネルの畳み込みを実行することを備え、
    補正カーネルは、位置に依存する、
    請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記方法は、測定を実行するために使用されるセンサ光学要素による点拡がり関数における収差について点拡がり関数を変形するために、前記像を補正することを備える、請求項9から11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記周期構造の方向を構成することは、ピッチおよび波長の前記比に応じて、光軸の周りに周期構造を回転させることを備える、請求項1から12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記照明開口プロファイルおよび検出開口プロファイルの両方を同時に構成することを備える、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
  15. 基板上の周期構造を測定するための計測デバイスであって、
    フーリエ空間において一または複数の分離された検出領域を備える検出開口プロファイルと、
    フーリエ空間において一または複数の照明領域を備える照明開口プロファイルと、
    を備え、
    前記検出開口プロファイル、前記照明開口プロファイル、測定される周期構造を備える基板の基板方向の少なくともいずれかは、i)少なくとも相補的な回折次数のペアが検出開口プロファイル内で検出され、ii)相補的な回折次数のペアの放射が一または複数の分離された検出領域の少なくとも80%を満たすように、周期構造の少なくとも一つのピッチと、前記周期構造を測定するために使用される照明放射の少なくとも一つの波長の比に基づいて構成可能である、
    計測デバイス。
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