JP7365100B2 - ロボットアーム、ロボットアームインサート射出成形用金型及びロボットアームインサート射出成形方法 - Google Patents
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Description
しかも人間の間で、人間と共にあるいは人間を補助して動作するロボットに剛性が過剰な金属製継ぎ手を用いることは危険を伴い用途に対する適性を欠くという問題がある。
本発明は以上の従来技術における問題点に鑑み、必要とされる高い捩り強度を確保しつつ、本体部分をFRP製筒体としてなるロボットアームの本体部分に機能部分を装着して充分に軽量でしかも人間の間で、人間と共にあるいは人間を補助して動作するロボットアームとして安全性が高いロボットアーム、ロボットアームインサート射出成形用金型及びロボットアームインサート射出成形方法を提供することにある。
図1は、本発明の一実施の形態のロボットアーム1を示す。
ロボットアーム1はFRP製筒体の一態様であるFRP製円筒体2を熱可塑性樹脂と繊維を複合した樹脂でインサート射出成形して成り、熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂からなる機能部3a、3bがFRP製円筒体2両端の外径側に成形されて成る。機能部3a、3bは例えば図示しない動作部、把持部、関節部等との継ぎ手として機能する。
取付部21bには機能部3a、3bを図示しない別の部材に装着するための装着ねじ部22が設けられている。
この様に金属製の環状片21aと取付部21bとを一体成形する結果、装着ねじ部22近傍には特には構造的な脆弱部は形成されず、取付部21bの強度が向上される。
補強体21は環状片21a内側とFRP製筒体2外側面に所定の間隙24が形成されるように配置され、その状態で上述の実施の形態同様にFRP製筒体2を熱可塑性樹脂と繊維を複合した樹脂でインサート射出成形することによって、補強体21をインサートして保持した態様で機能部3a、3bが形成される。
取付部21bは機能部3a、3bを図示しない別の部材に装着する際の別部材に対する装着面21cが形成されている。
各図に示す様にFRP製円筒体2の内側に装着される内筒体8は環状に形成され、この内筒体8に、FRP製円筒体2の内側との当接面8aに溝8bが環状に形成され、その結果、得られるロボットアーム1には環状の複合樹脂内側片7が形成される。
図11に示す様に本実施の形態のロボットアームインサート射出成形用金型9はFRP製円筒体2内側を支持する中子6と熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂をFRP製円筒体2の外径側で成形する金型部10a,b,cとより成る。金型部10aは樹脂射出孔11を具え、係る樹脂射出孔11から射出される熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂によって金型部10a,b,c内側にてFRP製円筒体2両端の外径側に機能部3a、3bが成形される。
その場合内筒体8はFRP製円筒体2内側に装着され、ロボットアーム1が人間の間で、人間と共にあるいは人間を補助して動作する機械装置に用いられてもその硬度や剛性が周囲の人間を害する危険は生じない。
型構造13によって製造される図5に示す実施の形態のロボットアーム1はFRP製円筒体2の内側に熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂内側片7を有してなる。ロボットアーム1は係る複合樹脂内側片7を具えることによってFRP製円筒体2外側を機能部3a、3bが回転する回り止めが可能となり、機能部3a、3bによるFRP製円筒体2に対するグリップ力が向上し、さらにFRP製円筒体2と機能部3a、3bとの熱膨張差でグリップ力が低下することを防止することができる。
したがってロッド14の伸長に伴いプレート15は傾斜機能部16内側を先端方向に進行し、傾斜機能部16の最先端部にプレート15が到達すると傾斜機能部16の円環状の最先端部16aが外側に最大に拡開した状態でその外側面がFRP製円筒体2内側面に当接する。これによって傾斜機能部16の外側面とFRP製円筒体2内側面間に複合樹脂が射出されるキャビティである凹部6dが形成される。
Claims (12)
- 熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂からなる機能部がFRP製筒体の外径側に取り付けられ、前記FRP製筒体が貫通孔を有し、前記貫通孔に前記熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂が充填されており、前記FRP製筒体の内側に前記熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂内側片が形成されており、その複合樹脂内側片の溶融温度以上の溶融温度を有する内筒体が前記FRP製筒体の内側に装着され、前記内筒体の前記FRP製筒体内側面との当接面に溝が形成され、前記溝が前記貫通孔の開口と連通する態様で前記内筒体が装着されてなることを特徴とするロボットアーム。
- 前記機能部が前記熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂と補強体とからなり、前記補強体が一体な金属製の環状片と取付部とよりなる請求項1に記載のロボットアーム。
- 前記取付部には前記機能部を別部材に装着するための装着ねじ部が設けられている請求項2に記載のロボットアーム。
- 前記取付部には前記機能部を別の部材に装着する際の別部材に対する装着面が形成されている請求項2記載のロボットアーム。
- 前記内筒体は環状に形成され、この内筒体に、前記溝が環状に形成され、前記複合樹脂内側片が環状に形成されてなる請求項1に記載のロボットアーム。
- FRP製筒体を熱可塑性樹脂と繊維を複合した樹脂でインサート射出成形するための金型であり、FRP製筒体内側を支持する中子と熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂を前記FRP製筒体の外径側で成形する金型部とより成るロボットアームインサート射出成形用金型において、進退動するロッドを有する傾斜コアを備え、前記ロッドの進退動に伴い前記傾斜コア先端部の傾斜機能部の内側を進退するプレートが前記ロッドの先端部に装着され、前記傾斜機能部はその最先端部が外側に拡開可能な円環状にされ、最大に拡開した状態で円環状の外側面がFRP製円筒体内側面に当接可能にされてなることを特徴とするロボットアームインサート射出成形用金型。
- 前記中子には前記FRP製筒体の内側から外側に貫通する貫通孔に連通する凹部が形成される請求項6に記載のロボットアームインサート射出成形用金型。
- 前記中子には前記FRP製筒体の内側に装着された内筒体を収納する内筒体収納部が形成され、前記内筒体収納部に収納される前記内筒体はそのFRP製筒体の内側当接面に溝が形成され、前記溝が前記貫通孔開口と連通する態様で前記内筒体が装着されるように前記中子が配置されてなる請求項7に記載のロボットアームインサート射出成形用金型。
- FRP製筒体内側を支持する中子と熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂を前記FRP製筒体の外径側で成形する金型部とより成るロボットアームインサート射出成形用金型を用いて行うロボットアームインサート射出成形方法であり、FRP製筒体内側を中子によって支持して熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂を前記FRP製筒体の外径側で射出成形することを特徴とするロボットアームインサート射出成形方法。
- 前記中子には前記FRP製筒体の内側から外側に貫通する貫通孔に連通する凹部が形成され、熱可塑性樹脂と繊維を複合した複合樹脂を前記FRP製筒体の外径側で射出成形する際に前記貫通孔及び前記凹部に前記複合樹脂を充填する請求項9に記載のロボットアームインサート射出成形方法。
- FRP製筒体の内側に内筒体を装着し、前記中子には前記内筒体を収納する内筒体収納部を形成し、前記内筒体収納部に収納される前記内筒体のFRP製筒体内側当接面に形成された溝が前記FRP製筒体の内側から外側に貫通する貫通孔開口と連通する態様で前記内筒体が装着されるように前記中子を配置する請求項10に記載のロボットアームインサート射出成形方法。
- 前記内筒体の剛性を前記FRP製筒体以上とする請求項11に記載のロボットアームインサート射出成形方法。
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