JP7364548B2 - アルミニウム材の加工方法及び加工品 - Google Patents
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Description
(1) 断面視においてフランジに対して交差する方向にウェブが形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金の押出材からなるアルミニウム材に曲げ加工を施すアルミニウム材の加工方法であって、
前記アルミニウム材を曲げる曲げ加工予定位置において、曲げ方向の内側となる前記フランジに被入熱部を設定する工程と、
前記フランジにおける前記被入熱部を加熱・溶融させてビードを形成することにより、前記アルミニウム材に熱ひずみを付与して前記フランジを内側として曲げる工程と、
予め設定した曲げ量となるまで入熱を継続する工程と、を有する、
アルミニウム材の加工方法。
このアルミニウム材の加工方法によれば、曲げ加工予定位置に設定した曲げ方向の内側となるフランジの被入熱部を、加熱・溶融させてビードを形成する。これにより、断面視においてフランジに対して交差する方向にウェブが形成された高剛性の押出材からなるアルミニウム材に対して適切に熱ひずみを付与し、フランジを内側として曲げることができる。したがって、アルミニウム材がフランジとウェブとを有する高剛性の押出材であっても、大掛かりな機械や器具を用いることなく、高剛性のアルミニウム材に対して高精度に曲げ加工を施すことができる。
(2) 断面視においてフランジに対してウェブが交差する方向に形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金の押出材からなるアルミニウム材の加工品であって、
前記フランジはビードを有し、前記ビードの形成箇所を境に前記フランジを内側として押出方向と交差する方向へ湾曲している、
加工品。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る加工方法によって加工されるアルミニウム材Wの斜視図である。
図2は、第1実施形態に係る加工方法を説明する図であって、(A)は加工前のアルミニウム材Wの斜視図、(B)は加工後のアルミニウム材Wである加工品WAの斜視図である。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る加工方法を説明する図であって、(A)は加工前のアルミニウム材Wの斜視図、(B)は加工後のアルミニウム材Wの斜視図である。
図4は、第3実施形態に係る加工方法を説明する図であって、(A)は加工前のアルミニウム材Wの斜視図、(B)は加工後のアルミニウム材Wの斜視図である。
図5は、第4実施形態に係る加工方法を説明する図であって、(A)は加工前のアルミニウム材Wの斜視図、(B)は加工後のアルミニウム材Wの斜視図である。
図6は、第5実施形態に係る加工方法を説明する図であって、(A)は加工前のアルミニウム材Wの斜視図、(B)は加工後のアルミニウム材Wの斜視図である。
図8に示すように、曲げ加工の制御を行う際には、変位計測器51を用いる。この変位計測器51は、例えば、レーザ変位センサ等の非接触式の変位センサである。そして、一端Wa側を支持したアルミニウム材Wに対して、他端Wb側における曲げ方向内方側に変位計測器51を配置させ、フランジ21の変位の検出を可能とする。
図9は、本発明が適用な断面形状のアルミニウム材Wの例を示す図であって、(A)~D)は、それぞれアルミニウム材Wの斜視図である。
(1) 断面視においてフランジに対して交差する方向にウェブが形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金の押出材からなるアルミニウム材に曲げ加工を施すアルミニウム材の加工方法であって、
前記アルミニウム材を曲げる曲げ加工予定位置において、曲げ方向の内側となる前記フランジに被入熱部を設定する工程と、
前記フランジにおける前記被入熱部を加熱・溶融させてビードを形成することにより、前記アルミニウム材に熱ひずみを付与して前記フランジを内側として曲げる工程と、
予め設定した曲げ量となるまで入熱を継続する工程と、を有する、アルミニウム材の加工方法。
このアルミニウム材の加工方法によれば、曲げ加工予定位置に設定した曲げ方向の内側となるフランジの被入熱部を、加熱・溶融させてビードを形成する。これにより、断面視においてフランジに対して交差する方向にウェブが形成された高剛性の押出材からなるアルミニウム材に対して適切に熱ひずみを付与し、フランジを内側として曲げることができる。したがって、アルミニウム材がフランジとウェブとを有する高剛性の押出材であっても、大掛かりな機械や器具を用いることなく、高剛性のアルミニウム材に対して高精度に曲げ加工を施すことができる。
このアルミニウム材の加工方法によれば、曲げ加工予定位置において、アルミニウム材を押出方向に沿って比較的緩やかな湾曲状に曲げることができる。
このアルミニウム材の加工方法によれば、曲げ加工予定位置において、アルミニウム材を比較的小さな曲率半径で曲げることができる。
このアルミニウム材の加工方法によれば、リブを形成した部分の剛性を高めることができる。これにより、曲げが不要な箇所にリブを設けて不要な曲げを抑えつつ、曲げ予定位置を局所的に曲げることができる。
前記曲げ予定位置において前記リブにスリットを形成し、
前記ビードを形成して曲げた際に前記スリットにおいて前記リブの端面同士を当接させて曲げを規制する、(4)に記載のアルミニウム材の加工方法。
このアルミニウム材の加工方法によれば、スリットの端面同士を当接させて曲げを規制することにより、目標の曲げ量で精密に曲げることができる。
このアルミニウム材の加工方法によれば、アルミニウム材に接合用アルミニウム材を接合させた構造体を作製しつつ、接合箇所においてアルミニウム材を曲げることができる。これにより、アルミニウム材と接合用アルミニウム材とから構成され、アルミニウム材に曲げ部分が形成された、例えば、バッテリトレイや車両用のバンパー等を容易に作製することができる。
このアルミニウム材の加工方法によれば、溶加材を供給しながらビードを形成することにより、アルミニウム材の被入熱部に入熱してアルミニウム材を良好に曲げることができる。
予め設定した前記アルミニウム材の曲げの目標値と、前記変位計測器の計測値とを比較し、
前記計測値が前記目標値に対して許容公差範囲内となった時点で前記被入熱部への入熱を終了させる、(1)~(7)のいずれか一つに記載のアルミニウム材の加工方法。
このアルミニウム材の加工方法によれば、変位計測器を用いてアルミニウム材の曲げ加工を制御することにより、アルミニウム材の曲げ加工を精密に行うことができ、目標形状に加工することができる。
前記フランジはビードを有し、前記ビードの形成箇所を境に前記フランジを内側として押出方向と交差する方向へ湾曲している、加工品。
この加工品によれば、フランジに形成されたビードの形成箇所を境にフランジを内側として押出方向と交差する方向へ曲げられている。これにより、フランジとウェブとを有する高剛性の押出材からなるアルミニウム材を用い、曲げ部分を有する構造体を容易に作製することができる。
この加工品によれば、フランジに形成されたビードの形成箇所が局所的に曲げられたアルミニウム材を用い、曲げ部分を有する構造体を容易に作製することができる。また、アルミニウム材にリブが形成されているので、さらに強度の高い構造体を作製することができる。
この加工品によれば、曲げ箇所でリブの端面同士が突き合わされたアルミニウム材を用い、曲げ部分を有する構造体を容易に作製することができる。また、アルミニウム材にリブが形成されているので、さらに強度の高い構造体を作製することができる。
この加工品によれば、接合用アルミニウム材が接合されて曲げられたアルミニウム材を用い、例えば、バッテリトレイや車両用のバンパー等の強度を要する構造体を作製することができる。
25,27,29 ウェブ
31 補強リブ
33 スリット
35 端面
41 接合用アルミニウム材
51 変位計測器
A 押出方向
B ビード
H 被入熱部
P 曲げ加工予定位置
W アルミニウム材
WA 加工品
Claims (12)
- 断面視においてフランジに対して交差する方向にウェブが形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金の押出材からなるアルミニウム材に曲げ加工を施すアルミニウム材の加工方法であって、
前記アルミニウム材を曲げる曲げ加工予定位置において、曲げ方向の内側となる前記フランジに被入熱部を設定する工程と、
前記フランジにおける前記被入熱部を加熱・溶融させてビードを形成することにより、前記アルミニウム材に熱ひずみを付与して前記フランジを内側として曲げる工程と、
予め設定した曲げ量となるまで入熱を継続する工程と、を有する、
アルミニウム材の加工方法。 - 前記フランジに対して前記アルミニウム材の押出方向に沿う前記被入熱部を設定する、
請求項1に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 前記フランジに対して前記アルミニウム材の押出方向と交差する方向に沿う前記被入熱部を設定する、
請求項1または請求項2に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 前記アルミニウム材における前記曲げ予定位置以外の部分に、押出方向に沿うリブを形成しておく、
請求項1~3のいずれか一項に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 前記リブを曲げの内側となる前記フランジに成形し、
前記曲げ予定位置において前記リブにスリットを形成し、
前記ビードを形成して曲げた際に前記スリットにおいて前記リブの端面同士を当接させて曲げを規制する、
請求項4に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 前記曲げ予定位置において前記フランジに接合用アルミニウム材の端面を突き当て、前記接合用アルミニウム材を全周にわたって前記フランジに隅肉溶接し、前記フランジにおける接合用アルミニウム材の端面の突き当て箇所の全周を前記被入熱部として前記ビードを形成する、
請求項1~5のいずれか一項に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 溶加材を供給しながら前記被入熱部に前記ビードを形成する、
請求項1~6のいずれか一項に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 前記被入熱部への入熱によって曲げる前記アルミニウム材の変位量を変位計測器によって計測し、
予め設定した前記アルミニウム材の曲げの目標値と、前記変位計測器の計測値とを比較し、
前記計測値が前記目標値に対して許容公差範囲内となった時点で前記被入熱部への入熱を終了させる、
請求項1~7のいずれか一項に記載のアルミニウム材の加工方法。 - 断面視においてフランジに対してウェブが交差する方向に形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金の押出材からなるアルミニウム材の加工品であって、
前記フランジはビードを有し、前記ビードの形成箇所を境に前記フランジを内側として押出方向と交差する方向へ湾曲している、
加工品。 - 前記フランジは、前記ビードが形成された曲げ箇所以外に、押出方向に沿うリブを有する、
請求項9に記載の加工品。 - 前記曲げ箇所において、前記リブの端面同士が突き合わされている、
請求項10に記載の加工品。 - 前記フランジは、接合用アルミニウム材が全周にわたって隅肉溶接され、前記フランジにおける接合用アルミニウム材の端面の突き当て箇所の全周に前記ビードを有する、
請求項9~11のいずれか一項に記載の加工品。
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JP2003136149A (ja) | 2001-11-02 | 2003-05-14 | Nippon Kokan Light Steel Kk | 溝形状断面鋼材の加熱・冷却による曲げ加工方法 |
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CN110314980A (zh) | 2019-07-23 | 2019-10-11 | 大连理工大学 | 一种金属薄板的线型光斑激光弯曲成形方法 |
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