JP7364060B2 - 位置計測装置、制御装置、測位システム、位置計測方法、及びプログラム - Google Patents

位置計測装置、制御装置、測位システム、位置計測方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、GNSS搬送波位相測位において移動局が利用する固定局の切り替えに関連するものである。
GNSS搬送波位相測位方式(又はGNSS干渉測位方式:以降、搬送波位相測位)においては、移動局は、自身のGNSS衛星信号受信装置(以降、衛星信号受信装置)で受信した複数のGNSS衛星信号(以降、衛星信号)の観測データと、位置が既知の基準点に置かれた固定局(基準局)における衛星信号受信装置で受信した衛星信号の観測データ及び固定局(基準局)の位置情報を用いて移動局の固定局に対する相対的な変位(基線ベクトル)を算出するために、搬送波位相測位演算による基線解析(以降、搬送波位相測位演算)を実施する。ここで、観測データとは衛星信号受信装置の信号処理における疑似距離及び搬送波位相計測の結果の情報であり、Raw data(生データ)とも呼ばれる。尚、以降の説明では観測データは衛星信号を受信することによって得られる測位に必要な情報(航法メッセージに含まれる情報、等)を含むものとする。搬送波位相測位の方式として、例えば、リアルタイムキネマティック(Real Time Kinematic)方式が使用される。
移動局と固定局(基準局)の間の距離(基線長)が長くなると、搬送波位相測位演算における測位解(以降、搬送波位相測位解)の収束(Fix)率や測位精度が劣化するため、移動局の移動に伴い、適宜、固定局を切り替える必要がある。
ネットワーク RTK-GPS 測位に関する研究、修士学位論文平成15年度(2003)、東京商船大学 商船学研究科 流通情報工学専攻 田中慎治
例えば、移動局が、搬送波位相測位演算に使用する固定局を固定局Aから固定局Bへ切り替えるとする。その場合、移動局は、新たに固定局Bの観測データを使用した搬送波位相測位演算を開始し、測位解を得る必要がある。
しかし、搬送波位相測位解を得るには初期測位解(収束(Fix)解)を得るまでの演算処理に一定の時間(TTFF:Time To First Fix)を要し、その間、搬送波位相測位解に基づく精度の高い位置情報を得ることができない。そのため、初期測位解が得られるまでの間、移動局は、一時的に精度の低いディファレンシャルコード測位(Differentoial GNSS)解、又は、搬送波位相測位の収束(Fix)解が得られるまでの暫定解(フロート解)を使用せざるを得ない。従って、測位精度が一時的に劣化するという課題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、移動体の搬送波位相測位において、基準局の切り替えに伴う一時的な測位精度の劣化を生じさせることなく、切り替えの前後で安定した、高い測位精度を継続して維持することを可能とする技術を提供することを目的とする。
開示の技術によれば、少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置であって、
移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる制御部を備え、
前記制御部は、前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解との差分を用いることにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定する
位置計測装置が提供される。
開示の技術によれば、移動体の搬送波位相測位において、基準局の切り替えに伴う一時的な測位精度の劣化を生じさせることなく、切り替えの前後で安定した、高い測位精度を継続して維持することが可能となる。
実施例1におけるシステム構成及び処理手順を示す図である。 実施例1における制御装置の機能構成図である。 実施例1における固定局の観測データの送信に関する手順の例である。 実施例1における位置計測装置の機能構成図である。 実施例1における位置計測装置の動作を示すフローチャートである。 実施例2におけるシステム構成及び処理手順を示す図である。 実施例2における制御装置の機能構成図である。 実施例3におけるシステム構成及び処理手順を示す図である。 装置のハードウェア構成例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(本実施の形態)を説明する。以下で説明する実施の形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限定されるわけではない。以下、本実施の形態における構成と動作の例として、実施例1~3を説明する。
以下の説明において、基準局の例として固定局を使用しているが、基準局は移動するもの(Moving Base Station)であってもよい。その場合、基準局は、高精度な測位に基づく、リアルタイムに更新された測位結果(基準局の位置情報)を、移動局(移動体と呼んでもよい)の測位演算処理を実施する装置(位置計測装置)に対して提供する。
(実施例1)
<システム構成>
図1は、実施例1における測位システムの構成及び処理手順を示す図である。図1に示すように、実施例1の測位システムにおいて、搬送波位相測位の基準局となる固定局A及び固定局Bが備えられる。各固定局は制御装置200(配信サーバと称してもよい)と通信網を介して通信可能である。また、移動局100は制御装置200と通信網を介して通信可能である。
各固定局は、衛星信号を受信することで観測データを取得し、制御装置200に送信する。制御装置200は、固定局から観測データを受信し、その観測データを移動局100に配信する。なお、移動局100に配信される観測データを補正データ、補強データ等と呼んでもよい。
図1の例では、移動局の一例として車両が示されている。移動局は、列車やドローン等であってもよい。車両には、位置計測装置100が搭載されており、図1には便宜上、移動局(車両)の符号として「100」を使用している。なお、実際には多数の移動局が存在し、各移動局が移動局100と同様の測位を実行する。また、位置計測装置100が移動局(測位対象となる移動体)に備えられることは必須ではなく、位置計測装置100と移動局が別々であってもよい。実施例1では、移動局に位置計測装置100が備えられることから、以降の明細書の説明では、移動局を参照する際に、「移動局(位置計測装置100)」と記述する。
移動局(位置計測装置100)は、搬送波位相測位演算部(以降、測位演算部)として測位演算部120-1と測位演算部120-2の2つの測位演算部を備えている。なお、2つの測位演算部を備えることは一例であり、3つ以上の測位演算部を備えてもよい。
各測位演算部は、移動局(位置計測装置100)が衛星信号を受信して得られる観測データと、固定局が衛星信号を受信して得られる観測データとを用いて搬送波位相測位演算(以降、測位演算)を実行する。搬送波位相測位の方式としては、例えば、リアルタイムキネマティック(Real Time Kinematic)方式が使用される。
測位演算には、各固定局の位置情報も必要であるが、それらは既知である。既知である各固定局の位置情報は例えば各固定局から制御装置200に送られてもよいし、制御装置200が予め保持してもよい。また、各固定局の位置情報は制御装置200から移動局100に配信されてもよいし、移動局100が各固定局の位置情報を予め保持してもよい。また、各固定局が、高精度に位置が管理された電子基準点等の基準局の観測データを用いることで高精度な測位演算を行い、自身の位置情報を定期的に更新することとしてもよい。更新された各固定局の位置情報は、例えば、制御装置200に送られ、制御装置200から移動局100に配信される。位置情報は例えば、緯度、経度、標高の情報を含み、その形式としては例えば、NMEA(National Marine Electronics Association)0183形式を使用してもよい。また、位置情報を送信する際の形式としては例えば、RTCM(Radio Technical Commision for Maritime services)形式を使用してもよい。
図1に示すとおり、固定局Aのサービス提供エリア(エリアAと呼ぶ)、及び固定局Bのサービス提供エリア(エリアBと呼ぶ)が存在する。なお、実際には多数の固定局が地理的に分散配置されており、ここではその中から例として固定局Aと固定局Bを示している。
固定局のサービス提供エリアは、予め決めておくものであり、一例として、固定局から10km以内の距離の範囲のエリアがサービス提供エリアとして定められる。搬送波位相測位の測位精度や収束(Fix)率を向上する上で、固定局と移動局との間の距離(基線長)は短いほど好ましいため、固定局が密に配置される場合には、配置密度に応じて、固定局からより短い距離の範囲のエリアをサービス提供エリアとして定めることができる。なお、固定局と移動局との距離が10kmを超えると、電離層や大気圏で生じる衛星信号の伝搬遅延変動の影響を取り除けなくなり、測位演算において波数アンビギュイティ(ambiguity)を解決し、収束解を得ることが難しくなる。
制御装置200は、移動局(位置計測装置100)から報告される位置情報、移動局(位置計測装置100)が接続するモバイル網の基地局のセルID、あるいは、モバイル網から得られる移動局(位置計測装置100)の位置情報、等により、移動局(位置計測装置100)の位置を把握している。位置情報は例えば、緯度、経度、標高の情報を含み、その形式としては例えば、NMEA0183形式を使用してもよい。
制御装置200は、移動局(位置計測装置100)が在圏するサービス提供エリアの固定局の観測データを移動局100に配信し、移動局(位置計測装置100)は、その固定局の観測データと移動局自身の観測データを用いて測位演算を行う。観測データを配信する際の形式としては例えば、RTCM形式を使用してもよい。なお、測位演算において移動局自身の観測データ及び固定局の位置情報を用いることは当然なので、本明細書において、測位対象の移動局に対して、「ある固定局の観測データを用いて測位演算を行う」といった場合、その移動局で得られた観測データ及び固定局の位置情報も一緒に用いていることを意味する。なお、固定局の位置情報に関して、前述したとおり、移動局(位置計測装置100)は、制御装置200から配信される固定局の位置情報を使用してもよいし、移動局(位置計測装置100)が予め保持しておいた固定局の位置情報を使用してもよい。
移動局100が、あるサービス提供エリアから別のサービス提供エリアに移動する場合、利用する固定局の切り替えが行われる。前述したように、切り替え後に測位演算を開始して初期解が得られるまでに一定の時間(TTFF)を要するため、従来は、測位精度が一時的に劣化するという課題があった。本実施例では、以下で説明する動作によりこの課題が解決される。
<全体動作>
図1を参照して、実施例1における移動局(位置計測装置100)の測位に関わる全体動作を説明する。まず、移動局(位置計測装置100)はエリアAに在圏し、エリアBに向かう方向に進んでいるとする。
制御装置200は、移動局100の位置情報に基づき、移動局(位置計測装置100)がエリアAに在圏していると判断すると、固定局Aから得られた観測データ(S1)を移動局(位置計測装置100)に配信する(S2)。移動局(位置計測装置100)では、測位演算部120-1が、移動局(位置計測装置100)の観測データと固定局Aの観測データを用いて測位演算を実行し、移動局(位置計測装置100)は演算結果(移動局100の位置情報)を制御装置200に通知する(S3)。位置情報は例えば、緯度、経度、標高の情報を含み、その形式としては例えば、NMEA0183形式を使用してもよい。また、位置情報を送信する際の形式としては例えば、RTCM形式を使用してもよい。
なお、制御装置200が、移動局(位置計測装置100)が接続する基地局の情報等から移動局(位置計測装置100)の位置を判断できる場合、測位演算結果を制御装置200に通知しないこととしてもよい。
移動局(位置計測装置100)がエリアAとエリアBの境界付近に達すると、制御装置200は、固定局Aの観測データ(S1、S4)に加えて、固定局Bの観測データを移動局100に配信する(S5、S6)。図1では、固定局Bの観測データの流れを点線で示している。移動局(位置計測装置100)はこれらの観測データを同時に受信する。
境界付近において、移動局(位置計測装置100)の測位演算部120-1は、固定局Aの観測データを用いた測位演算を継続するとともに、測位演算部120-2は、固定局Bの観測データを用いた測位演算を開始する。
測位演算部120-2による測位解(収束(Fix)解)が得られた後、移動局(位置計測装置100)は、測位演算部120-1で得られた測位解と、測位演算部120-2で得られた測位解とを比較することにより、測位演算部120-2で得られた測位解が妥当な解であるか否かを判断し、妥当であれば、測位演算部120-1による測位演算を停止し、測位演算部120-2での測位演算を継続する。測位解の妥当性の判断の具体例は後述する。
その後、移動局(位置計測装置100)がエリアAを離れ、エリアBに在圏すると、移動局100は、固定局Bの観測データのみを受信し(S6、S7)、測位演算部120-2のみが固定局Bの観測データを用いて測位演算を行い、演算結果(移動局100の位置情報)を出力する。移動局(位置計測装置100)は演算結果(移動局100の位置情報)を制御装置200に通知する(S8)。
上記の動作により、移動局(位置計測装置100)は、途切れることなく測位解(収束(Fix)解)を得られるので、固定局の切り替えの前後で、安定した、高い測位精度を継続して維持することができる。
<装置構成例>
図2に、実施例1における制御装置200の構成例を示す。図2に示すように、制御装置200は位置情報取得部210、観測データ取得部220、観測データ配信部230、制御部240、及びデータ格納部250を備える。
位置情報取得部210は、移動局(位置計測装置100)の位置情報をリアルタイムに必要な頻度で取得する。取得方法は特定の方法に限定されない。位置情報取得部210は、移動局(位置計測装置100)で測位された位置情報を移動局(位置計測装置100)から周期的に受信してもよいし、移動局(位置計測装置100)から移動局(位置計測装置100)が接続するモバイル網の基地局のID(識別子)を受信してもよいし、モバイル網から移動局(位置計測装置100)の位置情報を受信してもよいし、移動局(位置計測装置100)が接続する無線LANアクセスポイントの情報を利用してもよい。
モバイル網の基地局は、固定局のサービス提供エリアよりも十分に密に配置されることが想定されるため、移動局(位置計測装置100)が接続される基地局のIDから得られる基地局の位置を移動局(位置計測装置100)の位置であると推定することができる。無線LANアクセスポイントのサービスエリアは基地局のそれよりもさらに狭いため、同様にアクセスポイントの位置を移動局(位置計測装置100)の位置であると推定することができる。
観測データ取得部220は、固定局から観測データを取得する。観測データの取得について、固定局に要求を送信し、その応答として観測データを取得してもよいし、固定局から、例えば、周期的に送信される観測データを受信してもよい。また、各固定局の位置情報が各固定局から制御装置200に送信される場合において、観測データ取得部220は、各固定局からの位置情報を同時に取得してもよい。
データ格納部250には、各固定局のサービス提供エリアの情報、各固定局の位置情報、地図データ、等が格納されている。各固定局の位置情報は、各固定局から取得したものであってもよいし、予め設定されたものであってもよい。制御部240は、各固定局のサービス提供エリアの情報を参照することで、移動局(位置計測装置100)の位置情報に基づき、移動局(位置計測装置100)が在圏しているサービス提供エリアを判別し、そのサービス提供エリアの固定局の観測データを移動局(位置計測装置100)に対して送信するよう観測データ配信部230に指示する。観測データ配信部230は、当該固定局の観測データを移動局(位置計測装置100)に対して送信する。また、移動局(位置計測装置100)が、制御装置200から配信される各固定局の位置情報を使用する場合において、観測データ配信部230が、各固定局の位置情報を移動局(位置計測装置100)に対して送信する。
なお、制御部240は、移動局(位置計測装置100)がサービス提供エリア内に在圏していない場合でも、当該サービス提供エリアに近い場所(つまり、サービス提供エリアの境界)に存在することを検知したら、当該サービス提供エリアの固定局の観測データを移動局(位置計測装置100)に送信することを決定する。例えば、固定局を中心とする半径8kmの円内をサービス提供エリアとした場合、制御部240は、移動局(位置計測装置100)が固定局から10km以内の距離の場所に存在することを検知するとその固定局(当該ターゲットの固定局の数は1に限らず、複数である場合もある)の観測データを配信すると決定する。そのため、サービス提供エリアの境界付近では、移動局(位置計測装置100)は、複数の固定局の観測データを受信する。
制御部240は、移動局(位置計測装置100)の進行方向に基づいて、ターゲットの固定局を更に絞り込むこともできる。例えば、移動局(位置計測装置100)から所定閾値以内の距離に複数の固定局がある場合に、移動局(位置計測装置100)から固定局に向かう方向が、移動局(位置計測装置100)の進行方向に最も近い固定局をターゲットの固定局として絞り込んでもよい。すなわち、制御部240は、移動局(位置計測装置100)の進行方向に基づいて、複数のサービス提供エリアの中から移動局(位置計測装置100)のターゲットのサービス提供エリアを絞り込むこととしてもよい。
進行方向の推定に関して、例えば、制御部240は、移動局(位置計測装置100)において、受信した衛星信号の搬送波周波数のドップラーシフトに基づき計測した速度情報を、移動局(位置計測装置100)から取得することで、当該速度情報に基づいて移動局(位置計測装置100)の進行方向を推定することができる。また、制御部240は、移動局(位置計測装置100)の経時的な位置の変化、移動局(位置計測装置100)によるモバイル基地局のハンドオーバの情報、あるいは、移動局(位置計測装置100)の位置情報と地図データ等に基づき、移動局(位置計測装置100)の進行方向を推定することもできる。
また、制御部240は、移動局(位置計測装置100)の速さ(速度の大きさ)に応じてサービス提供エリアの境界の領域を調整してもよい。この「境界」は、移動局(位置計測装置100)への観測データの配信を行う/行わない、の境界に相当する。
具体的には、上記と同様に固定局を中心とする半径8kmの円をサービス提供エリアとした場合において、例えば、移動局(位置計測装置100)の速さがS[km/h]である場合に、制御部240は、移動局(位置計測装置100)が固定局から「8+α×S」km以内の距離の場所に存在することを検知するとその固定局の観測データを配信すると決定する。αは正の定数である。
すなわち、この場合、移動局(位置計測装置100)の速さに比例して、サービス提供エリアの境界の領域が拡大する。これにより、移動局(位置計測装置100)が速く移動しているほど、切り替え先のサービス提供エリアの固定局の観測データを使用した測位演算を早く開始できる。従って、移動局(位置計測装置100)の速さに関わらずに初期測位演算に要する時間を確保することができる。
制御部240が移動局(位置計測装置100)の速さを取得する方法は特定の方法に限定されない。例えば、制御部240は、移動局(位置計測装置100)の位置の経時的な変化から速さを算出することができる。また、移動局(位置計測装置100)のGNSS信号受信部150が、衛星信号の搬送波周波数のドップラーシフトから移動局(位置計測装置100)の速度(Vx,Vy,Vz)を算出し、それを制御装置200の制御部240に通知してもよい。その形式としては例えば、NMEA0183形式を使用してもよい。また、移動局(位置計測装置100)が車両のプローブ情報として走行速度を制御装置200の制御部240に通知してもよい。
観測データ配信部230が、当該固定局の観測データを移動局(位置計測装置100)に送信する具体的な手順の一例を図3に示す。図3は、移動局(位置計測装置100)が、エリアAからエリアBに移動する場合の例を示している。
観測データ配信部230は例えば、固定局の観測データをIPネットワークを経由して移動局に配信するためのNTRIP(Networked Transport of RTCM via Internet Protocol) Casterの機能を備える。観測データ配信部230は、移動局(位置計測装置100)のサービス提供エリアの在圏状態の変化を生じる際に、新たなサービス提供エリアの固定局の観測データの受信を促すメッセージを移動局(位置計測装置100)に対して送信する。この際に、ターゲットとして決定した、新たなサービス提供エリアの固定局の観測データを受信するためのID(Mount Point)の情報をあわせて送信する。
図3では、当該メッセージは、S200、S201の在圏エリア変化通知として示されている。S200は、移動局(位置計測装置100)の在圏エリアが、エリアAからエリアA・Bの境界へ変化することを示すメッセージであり、S201は、移動局(位置計測装置100)の在圏エリアが、エリアA・Bの境界からエリアBへ変化することを示すメッセージである。
移動局(位置計測装置100)はID(Mount Point)情報を含むリクエストを制御装置200(観測データ配信部230)に送信することにより、当該固定局の観測データを観測データ配信部230から受信する。図3では、S211、S212、S213が上記リクエストであり、S214、S215、S216が上記観測データである。
図4に、実施例1における位置計測装置100の構成例を示す。図4に示すように、位置計測装置100は、情報通信部110、測位演算部120-1、測位演算部120-2、制御部130、データ格納部140、GNSS信号受信部150を備える。
情報通信部110は、制御装置200から観測データを受信し、測位結果(位置情報)を制御装置200に送信する。また、移動局(位置計測装置100)が、制御装置200から配信される各固定局の位置情報を使用する場合において、情報通信部110が、各固定局の位置情報を制御装置200から受信する。
GNSS信号受信部150は、GNSSアンテナを備え、当該GNSSアンテナを介して衛星信号を受信し、測位に必要な情報(航法メッセージ、疑似距離計測結果等)を出力して、各測位演算部に送信する。また、GNSS信号受信部150は、GNSS衛星からの搬送波にロックすることで位相を観測し、位相観測量を出力して各測位演算部に送信する。
各測位演算部は、GNSS信号受信部150により得られた観測データと、制御装置200から受信する固定局の観測データを用いて、測位演算を実行する。
情報通信部110が、1つの固定局の観測データを受信する場合には、測位演算部120-1と測位演算部120-2のうちのいずれか1つの測位演算部が当該1つの固定局の観測データを用いて測位演算を行い、情報通信部110が、2つの固定局(例:固定局Aと固定局B)の観測データを受信する場合には、測位演算部120-1は、固定局A(又は固定局B)の観測データを用いて測位演算を行い、測位演算部120-2は、固定局B(又は固定局A)の観測データを用いて測位演算を行う。
データ格納部140には、衛星の時刻・軌道情報、各固定局の位置情報等の測位演算に必要な情報が格納されており、各測位演算部から制御部130を介して参照される。衛星の時刻・軌道に関する情報はGNSS信号受信部150において衛星信号の航法メッセージから取得したものであってもよいし、携帯網のSUPL(Secure User Plane Location)サーバから取得したものであってもよいし、インターネット上のサイトから取得したものであってもよい。また、各固定局の位置情報は、制御部130を介して情報通信部110から取得したものであってもよいし、予め設定されたものであってもよい。
情報通信部110が2つの固定局の観測データを同時に受信し、測位演算部120-1と測位演算部120-2のそれぞれが測位演算を行う場合において、制御部130は、測位演算部120-1から得られた測位解と測位演算部120-2から得られた測位解とを比較し、新たに測位演算を開始したほうの測位演算部から得られた測位解が妥当かどうかを判断する。比較を開始するにあたって、それぞれの測位解が収束(Fix)解であることを確認してもよい。
例えば、制御部130は、両測位解(座標値)の差分(例えば距離)が閾値以下であることを検知したら、新たに測位演算を開始したほうの測位演算部から得られた測位解が妥当であると判断し、他方の測位演算を停止する。制御部130は、両測位解(座標値)の差分(例えば距離)が閾値よりも大きいことを検知した場合、両測位演算を継続し、差分の監視を継続する。また、例えば、所定時間が経過しても差分が閾値以下にならない場合、新たに測位演算を開始したほうの測位演算部による測位演算をリトライしてもよい。リトライとは、改めて測位演算を開始することである。
図1に示したケース(移動局がエリアAからエリアBに移動するケース)における、位置計測装置100の測位演算動作を図5のフローチャートを参照して説明する。
移動局(位置計測装置100)がエリアAに在圏している状態から開始し、S101において、測位演算部120-1は、固定局Aの観測データを用いて測位演算を行う。
S102において、位置計測装置100の制御部130は、制御装置200からのサービス提供エリアの在圏状態の変化に関する通知に基づき、移動局(位置計測装置100)がエリアAとエリアBの境界付近に存在するかどうかを判断する。制御部130は、上記通知に基づいて移動局(位置計測装置100)がエリアAとエリアBの境界付近に存在すると判断すると、移動局(位置計測装置100)の情報通信部110に対し、固定局Aの観測データと固定局Bの観測データの両方を制御装置200に要求してこれら両方を受信するよう指示する。ここで、制御部130が自らエリアAとエリアBの境界付近に存在するかどうかを判断し、制御装置200に対して上記通知の有無を問い合わせてもよい。
S102の判断がNoの場合(固定局Aの観測データのみを受信する場合)、S101に戻り、測位演算部120-1が測位演算を継続する。
S102の判断がYesの場合(固定局Aの観測データと固定局Bの観測データを受信する場合)、制御部130は、測位演算部120-2に対して固定局Bの観測データを用いて測位演算を開始するよう指示し、測位演算部120-2は、制御装置200から受信した固定局Bの観測データを用いて測位演算を行う。測位演算部120-1による測位演算は継続しており、測位演算部120-1による測位演算で得られた位置情報が出力されている。
なお、測位演算部120-2は、固定局Bの観測データを使用して測位演算(搬送波位相測位演算)を開始する際の初期座標として、当該測位演算を開始する時点での、測位演算部120-1による、固定局Aの観測データを使用した搬送波位相測位解を使用してもよい。
S104では、測位演算部120-2における固定局Bの観測データを用いた測位演算が完了した時点で測位演算部120-1から得られた測位解と測位演算部120-2から得られた測位解とを比較し、測位演算部120-2から得られた測位解の妥当性を判断し、この結果に基づき、測位演算部120-1から測位演算部120-2への切り替え(つまり、固定局Aから固定局Bへの切り替え)を行うかどうかを判断する。測位演算部120-2から得られた測位解の妥当性の判断方法は前述したとおりである。
S104の判断結果がYesであれば、制御部130は、測位演算部120-1に測位演算を停止するよう指示し、測位演算部120-2のみに測位演算を継続させる(S105)。S104の判定結果がNoであれば、S103に戻る。S105の後、エリアBにおいて、S101からの処理が再び実行される。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2では、制御装置200が複数の測位演算部260-1~260-N(N≧2)を備え、測位演算を行う。制御装置200はクラウド上に配置されてもよい。また、複数の測位演算部はそれぞれが共通の基盤上の仮想マシンであってもよいし、共通の処理リソースを使用する複数の処理インスタンスであってもよい。それらの場合、各測位演算部には恒常的に処理リソースを割り当てる必要がないため、リソースを有効に使用することができる。なお、実施例2における制御装置200を位置計測装置と呼んでもよい。
実施例2における移動局100は、実施例1のGNSS信号受信部150と情報通信部110を含む。つまり、移動局100は衛星信号を受信し、搬送波の位相を観測して得られる位相観測量(観測データ)をその他の衛星信号から得られる情報と共に情報通信部110に出力する。情報通信部110は、観測データ等を制御装置200に送信する。
図6を参照して、実施例2の全体動作を説明する。移動局100はエリアAに在圏し、エリアBに向かう方向に進んでいるとする。
固定局Aと移動局100はそれぞれ観測データを制御装置200に送信している(S11、S12)。また、固定局Bも観測データを制御装置200に送信している(S17)。
移動局100がエリアAに在圏しているとき、制御装置200の測位演算部260-1が、移動局100の観測データと固定局Aの観測データを用いて測位演算を実行し、移動局100の位置情報を得る。得られた位置情報は、移動局100に通知される(S13)。
制御装置200は、移動局100の位置情報に基づいて、移動局100がエリアAとエリアBの境界付近に達したと判断すると、制御装置200の測位演算部260-1は、固定局Aの観測データを用いた測位演算を継続するとともに、測位演算部260-2が、固定局Bの観測データを用いた測位演算を開始する。
測位演算部260-2による測位解(収束(Fix)解)が得られた後、制御装置200は、測位演算部260-1で得られた測位解と、測位演算部260-2で得られた測位解とを比較することにより、測位演算部260-2で得られた測位解が妥当な解であるか否かを判断し、妥当であれば、測位演算部260-1による測位演算を停止し、測位演算部260-2での測位演算を継続する。測位解の妥当性の判断方法については、実施例1で説明した方法と同じでよい。
その後、移動局100がエリアAを離れ、エリアBに在圏すると、測位演算部260-2が固定局Bの観測データを用いて測位演算を行い、演算結果(移動局100の位置情報)を出力する(S18)。
上記の動作により、制御装置200は、途切れることなく測位解(収束(Fix)解)を得られるので、固定局の切り替えの前後で、安定した、高い測位精度を継続して維持することができる。
また、1つの移動局に対して2つの測位演算部を使用する時間は短時間(固定局切り替え時のみ)であることから、制御装置200がM(M≧2)台の移動局に対する測位演算を同時に実行する場合において、Mが大きな値になれば、統計的多重効果により、測位演算部の数は、2×Mではなく、Mに近い値でよくなる。つまり、処理リソースの配備を少なくすることができる。1つの移動局に対して3つ以上の測位演算部を使用する場合についても同様である。
<装置構成例>
図7に、実施例2における制御装置200の構成例を示す。図7に示すように、実施例2における制御装置200は観測データ取得部220、制御部240、データ格納部250、測位演算部260-1~260-N、位置情報配信部270を備える。
観測データ取得部220は、各固定局から観測データを取得するとともに、移動局から観測データを取得する。また、各固定局の位置情報が各固定局から制御装置200に送信される場合において、観測データ取得部220は、各固定局からの位置情報も取得する。
データ格納部250には、衛星の時刻・軌道に関する情報、各固定局のサービス提供エリアの情報、各固定局の位置情報、地図データ、等が格納されている。各固定局の位置情報は、各固定局から取得したものであってもよいし、予め設定されたものであってもよい。制御部240は、各固定局のサービス提供エリアの情報を参照することで、移動局100の位置情報に基づき、移動局100が在圏しているサービス提供エリアを判別し、そのサービス提供エリアの固定局の観測データを用いて測位演算を行うよう、測位演算部260に指示する。
なお、制御部240は、移動局100がサービス提供エリア内に在圏していない場合でも、当該サービス提供エリアに近い場所に存在することを検知したら当該サービス提供エリアの固定局の観測データを使用して測位演算を行うよう、測位演算部260に指示する。例えば、固定局を中心とする半径8kmの円をサービス提供エリアとした場合、制御部240は、移動局100が固定局から10km以内の距離の場所に存在することを検知するとその固定局(当該ターゲットの固定局の数は1に限らず、複数である場合もある)の観測データを用いて測位演算を行うよう、測位演算部260に指示する。実施例1で説明したように、制御部240は、移動局100の進行方向に基づいて、ターゲットの固定局を更に絞り込むこととしてもよいし、移動局100の速さに応じてサービス提供エリアの境界を調整してもよい。
すなわち、例えば、移動局100から所定閾値以内の距離に複数の固定局がある場合に、移動局100から固定局に向かう方向が、移動局100の進行方向に最も近い固定局をターゲットの固定局として絞り込んでもよい。
進行方向の推定に関して、例えば、制御部240は、移動局100において、受信した衛星信号の搬送波周波数のドップラーシフトに基づき計測した、速度情報を移動局100から取得することで、当該速度情報に基づいて移動局100の進行方向を推定できる。また、制御部240は、移動局100の経時的な位置の変化、移動局100によるモバイル基地局のハンドオーバの情報、あるいは、移動局100の位置情報と地図データ等に基づき移動局100の進行方向を推定することもできる。
また、制御部240は、移動局100の速さ(速度の大きさ)に応じてサービス提供エリアの境界の領域を調整してもよい。
具体的には、上記と同様に固定局を中心とする半径8kmの円をサービス提供エリアとした場合において、例えば、移動局100の速さがS[km/h]である場合に、制御部240は、移動局100が固定局から「8+α×S」km以内の距離の場所に存在することを検知するとその固定局の観測データを配信すると決定する。αは正の定数である。
すなわち、この場合、移動局100の速さに比例して、サービス提供エリアの境界の領域が拡大する。これにより、移動局100が速く移動しているほど、切り替え先のサービス提供エリアの固定局の観測データを使用した測位演算を早く開始できる。従って、移動局100の速さに関わらずに初期測位演算に要する時間を確保できる。
制御部240が移動局100の速さを取得する方法は特定の方法に限定されない。例えば、制御部240は、移動局100の位置の経時的な変化から速さを算出することができる。また、移動局100が、受信した衛星信号の搬送波周波数のドップラーシフトから移動局100の速度(Vx,Vy,Vz)を算出し、それを制御装置200の制御部240に通知してもよい。その形式としては例えば、NMEA0183形式を使用してもよい。また、移動局100が車両のプローブ情報として走行速度を制御装置200の制御部240に通知してもよい。
測位演算部260は、移動局の観測データと固定局の観測データを用いて、測位演算を実行する。
ある移動局に対する固定局の切り替え時において、制御部240から、複数の測位演算部(ここでは例として、測位演算部260-1と測位演算部260-2の2つとする)が測位演算を行う場合において、制御部240は、測位演算部260-1から得られた測位解と測位演算部260-2から得られた測位解とを比較し、新たに測位演算を開始したほうの測位演算部から得られた測位解が妥当かどうかを判断する。実施例1と同様に、比較を開始するにあたってそれぞれの測位解が収束(Fix)解であることを確認してもよい。
位置情報配信部270は、測位演算部260により得られた位置情報を対象の移動局に配信する。なお、位置情報配信部270が測位演算部260により得られた位置情報を対象の移動局に配信することは一例である。例えば、位置情報配信部270が測位演算部260により得られた位置情報を、移動局の位置を監視する監視装置あるいは移動局の運行を制御する装置に送信することとしてもよい。
図6に示したケース(移動局100がエリアAからエリアBに移動するケース)における、制御装置200の測位演算動作を図5のフローチャートを参照して説明する。なお、実施例1と実施例2とで基本的な測位演算動作は同じであるため、実施例2でも実施例1で使用した図5を用いて説明する。
移動局100がサービス提供エリアAに在圏している状態から開始し、S101において、測位演算部260-1は、固定局Aの観測データを用いて測位演算を行う。
S102において、制御装置200の制御部240は、移動局100がサービス提供エリアAとサービス提供エリアBの境界付近に存在するかどうかを判断する。
S102の判断がNoの場合(サービス提供エリアAにいる場合)、S101に戻り、測位演算部260-1が測位演算を継続する。
S102の判断がYesの場合、制御部240は、測位演算部260-2に対して固定局Bの観測データを用いて測位演算を開始するよう指示し、測位演算部260-2は、固定局Bの観測データを用いて測位演算を開始する。測位演算部260-1による測位演算は継続している(S103)。
なお、測位演算部260-2は、固定局Bの観測データを使用して測位演算(搬送波位相測位演算)を開始する際の初期座標として、当該測位演算を開始する時点での、測位演算部260-1による、固定局Aの観測データを使用した搬送波位相測位解を使用してもよい。
S104では、測位演算部260-2における固定局Bの観測データを用いた測位演算が完了した時点で測位演算部260-1から得られた測位解と測位演算部260-2から得られた測位解とを比較し、測位演算部260-2から得られた測位解の妥当性を判断することで、測位演算部260-1から測位演算部260-2への切り替え(つまり、固定局Aから固定局Bへの切り替え)を行うかどうかを判断する。測位演算部260-2から得られた測位解の妥当性の判断方法は実施例1で説明したとおりである。
S104の判断結果がYesであれば、制御部240は、測位演算部260-1に測位演算を停止するよう指示し、測位演算部260-2のみに測位演算を実行させる(S105)。S104の判定結果がNoであれば、S103に戻る。S105の後、エリアBにおいて、S101からの処理が再び実行される。
(実施例3)
実施例3は、実施例1において、制御装置200を使用しない実施例である。実施例3では、移動局(位置計測装置100)が固定局から観測データを受信し、受信した観測データを用いて測位演算を行う。また、移動局(位置計測装置100)は、自身の位置情報に基づき、サービス提供エリアの在圏状態を判断する。
図8を参照して、実施例3における移動局(位置計測装置100)の測位に関わる全体動作を説明する。まず、移動局100はエリアAに在圏し、エリアBに向かう方向に進んでいるとする。
移動局(位置計測装置100)は、自身の位置情報に基づき、エリアAに在圏していると判断すると、測位演算部120-1に固定局Aから得られた観測データ(S21)を用いて測位演算を実行させ、演算結果(移動局100の位置情報)を得る。
移動局(位置計測装置100)は、エリアAとエリアBの境界付近に達したことを検知すると、測位演算部120-1による固定局Aの観測データ(S22)を用いた測位演算を継続させるとともに、固定局Bから観測データを受信し(S23)、測位演算部120-2に固定局Bの観測データを用いた測位演算を開始させる。
測位演算部120-2による測位解が得られた後、移動局(位置計測装置100)は、測位演算部120-1で得られた測位解と、測位演算部120-2で得られた測位解とを比較することにより、測位演算部120-2で得られた測位解が妥当な解であるか否かを判断し、妥当であれば、測位演算部120-1による測位演算を停止し、測位演算部120-2での測位演算を継続する。実施例1と同様に、比較を開始するにあたってそれぞれの測位解が収束(Fix)解であることを確認してもよい。
その後、移動局(位置計測装置100)がエリアAを離れ、エリアBに在圏すると、移動局(位置計測装置100)は、固定局Bの観測データのみを受信し(S24)、測位演算部120-2のみが固定局Bの観測データを用いて測位演算を行い、演算結果(移動局の位置情報)を出力する。
上記の動作により、移動局(位置計測装置100)は、途切れることなく測位解(収束(Fix)解)を得られるので、固定局の切り替えの前後で、安定した、高い測位精度を継続して維持することができる。
実施例3の位置計測装置100の装置構成については、実施例1と同じであり、図4に示したとおりである。ただし、実施例1と実施例3では以下の通り、動作に違いがある。
情報通信部110は、固定局から観測データを受信する。また、移動局(位置計測装置100)が、各固定局から配信される各固定局の位置情報を使用する場合において、情報通信部110が、各固定局の位置情報を各固定局から受信する。GNSS信号受信部150は、GNSSアンテナを備え、当該GNSSアンテナを介して衛星信号を受信し、測位に必要な情報(航法メッセージ、疑似距離計測結果等)を出力して、測位演算部120に送信する。また、GNSS信号受信部150は、GNSS衛星からの搬送波にロックすることで位相を観測し、位相観測量(観測データ)を出力して測位演算部120に送信する。
測位演算部120は、GNSS信号受信部150により得られた観測データと、情報通信部110により得られた固定局の観測データを用いて、測位演算を実行する。
情報通信部110が、1つの固定局の観測データを受信する場合には、測位演算部120-1と測位演算部120-2のうちのいずれか1つの測位演算部が当該1つの固定局の観測データを用いて測位演算を行い、情報通信部110が、2つの固定局(例:固定局Aと固定局B)の観測データを受信する場合には、測位演算部120-1は、固定局A(又は固定局B)の観測データを用いて測位演算を行い、測位演算部120-2は、固定局B(又は固定局A)の観測データを用いて測位演算を行う。
データ格納部140には、衛星の軌道情報、各固定局の位置情報等の測位演算に必要な情報に加えて、各固定局のサービス提供エリアの情報、地図データ、等が格納されている。各固定局の位置情報は、各固定局から取得したものであってもよいし、予め設定されたものであってもよい。制御部130は、各固定局のサービス提供エリアの情報を参照することで、移動局(位置計測装置100)の位置情報に基づき、在圏している(あるいは近くにある)サービス提供エリアを判別し、情報通信部110に対してそのサービス提供エリアの固定局の観測データを受信することを指示するとともに、その観測データを用いて測位演算を行うよう、測位演算部120に指示する。
より詳細には、制御部130は、移動局(位置計測装置100)がサービス提供エリア内に在圏していない場合でも、当該サービス提供エリアに近い場所(サービス提供エリアの境界の領域)に存在することを検知したら当該サービス提供エリアの固定局の観測データを受信することを決定する。例えば、固定局を中心とする半径8kmの円をサービス提供エリアとした場合、制御部130は、移動局(位置計測装置100)が固定局から10km以内の距離の場所に存在することを検知するとその固定局(当該ターゲットの固定局の数は1に限らず、複数である場合もある)の観測データを受信すると決定する。そのため、エリア境界付近では、移動局(位置計測装置100)は、複数の固定局の観測データを受信する。
制御部130は、移動局(位置計測装置100)の進行方向に基づいて、ターゲットの固定局を更に絞り込むこともできる。例えば、移動局(位置計測装置100)から所定閾値以内の距離に複数の固定局がある場合に、移動局(位置計測装置100)から固定局に向かう方向が、移動局(位置計測装置100)の進行方向に最も近い固定局をターゲットの固定局として絞り込んでもよい。すなわち、制御部130は、移動局(位置計測装置100)の進行方向に基づいて、複数のサービス提供エリアの中から移動局(位置計測装置100)のサービス提供エリアを絞り込むこととしてもよい。
進行方向の推定に関して、例えば、制御部130は、移動局(位置計測装置100)のGNSS信号受信部150において、受信した衛星信号の搬送波周波数のドップラーシフトに基づき計測した速度情報に基づいて、移動局(位置計測装置100)の進行方向を推定できる。また、制御部130は、移動局(位置計測装置100)の経時的な位置の変化、移動局(位置計測装置100)によるモバイル基地局のハンドオーバの情報、あるいは、移動局(位置計測装置100)の位置情報と地図データ等に基づき移動局(位置計測装置100)の進行方向を推定することもできる。
また、制御部130は、移動局(位置計測装置100)の速さ(速度の大きさ)に応じてサービス提供エリアの境界の領域を調整してもよい。この「境界」は、移動局(位置計測装置100)が観測データの受信を行う/行わない、の境界に相当する。
具体的には、上記と同様に固定局を中心とする半径8kmの円をサービス提供エリアとした場合において、例えば、移動局(位置計測装置100)の速さがS[km/h]である場合に、制御部130は、移動局(位置計測装置100)が固定局から「8+α×S」km以内の距離の場所に存在することを検知するとその固定局の観測データを受信すると決定する。αは正の定数である。
すなわち、この場合、移動局(位置計測装置100)の速さに比例して、サービス提供エリアの境界が拡大する。これにより、移動局(位置計測装置100)が速く移動しているほど、切り替え先のサービス提供エリアの固定局の観測データを使用した測位演算を早く開始できる。従って、移動局(位置計測装置100)の速さに関わらずに初期測位演算に要する時間を確保できる。
制御部130が移動局(位置計測装置100)の速さを取得する方法は特定の方法に限定されない。例えば、制御部130は、移動局(位置計測装置100)の位置の経時的な変化から速さを算出することができる。また、移動局(位置計測装置100)のGNSS信号受信部150が、GNSS衛星信号の搬送波周波数のドップラーシフトから移動局(位置計測装置100)の速度(Vx,Vy,Vz)を算出し、それを制御部130に通知してもよい。移動局(位置計測装置100)が車両のプローブ情報として走行速度を制御部130に通知してもよい。
情報通信部110が2つの固定局の観測データを同時に受信し、測位演算部120-1と測位演算部120-2のそれぞれが測位演算を行う場合において、制御部130は、測位演算部120-1から得られた測位解と測位演算部120-2から得られた測位解とを比較し、新たに測位演算を開始したほうの測位演算部から得られた測位解が妥当かどうかを判断する。妥当性の判断方法は実施例1で説明したとおりである。
実施例3の位置計測装置100の測位演算動作に関しては、固定局の観測データの取得先が異なることを除いて、実施例1において図5を参照して説明した動作と同じである。
(ハードウェア構成例)
本実施の形態における位置計測装置100と制御装置200はいずれも、例えば、コンピュータにプログラムを実行させることで実現することが可能である。
図9は、本実施の形態における上記コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図9のコンピュータは、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置1000、補助記憶装置1002、メモリ装置1003、CPU1004、インタフェース装置1005、表示装置1006、入力装置1007、及び出力装置1008等を有する。
当該コンピュータでの処理を実現するプログラムは、例えば、CD-ROM又はメモリカード等の記録媒体1001によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体1001がドライブ装置1000にセットされると、プログラムが記録媒体1001からドライブ装置1000を介して補助記憶装置1002にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体1001より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置1002は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置1003は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置1002からプログラムを読み出して格納する。CPU1004は、メモリ装置1003に格納されたプログラムに従って、当該装置(位置計測装置100、制御装置200)に係る機能を実現する。インタフェース装置1005は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置1006はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置1007はキーボード及びマウス、ボタン、又はタッチパネル等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。出力装置1008は演算結果を出力する。
本実施の形態に係る技術はVRS(Virtual Reference Station)方式による基準点データの配信にも適用することができる。VRS方式では移動局の位置に基づき近傍の複数(例えば3つ)の基準局の観測データから移動局の近傍の仮想的な基準点のデータを算出するが、移動局の移動に伴い、参照する基準局の組み合わせが変更される。本実施の形態に係る技術により、基準局の組み合わせが変更される前後での一時的な測位精度の劣化を低減することが可能となる。
(実施の形態の効果)
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動体の搬送波位相測位において固定局の切り替えに伴う一時的な測位精度の劣化を生じることなく、切り替えの前後で安定した、高い測位精度を継続して維持することができる。
(実施の形態のまとめ)
本実施の形態において、少なくとも、下記の位置計測装置、制御装置、測位システム、位置計測方法、及びプログラムが提供される。
(第1項)
少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置であって、
移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる制御部
を備える位置計測装置。
(第2項)
前記制御部は、前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解との差分が閾値以下である場合に、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解が妥当であると判定する
第1項に記載の位置計測装置。
(第3項)
前記第2の搬送波位相測位演算部は、前記第2の基準局により得られた観測データを用いる搬送波位相測位演算を開始する際の初期座標として、当該搬送波位相測位演算を開始する時点での、前記第1の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位解を使用する
第1項又は第2項に記載の位置計測装置。
(第4項)
第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載の位置計測装置に基準局の観測データを配信する制御装置であって、
前記移動体の位置情報に基づいて、前記移動体が在圏する基準局のサービス提供エリアを判定する制御部と、
判定されたサービス提供エリアの基準局から得られた観測データを前記位置計測装置に送信する観測データ配信部と
を備える制御装置。
(第5項)
前記サービス提供エリアの外側のエリアに前記移動体が存在する場合において、前記制御部は、前記移動体の速さに応じて前記観測データを前記位置計測装置に送信するか否かを決定する
第4項に記載の制御装置。
(第6項)
前記制御部は、前記移動体の進行方向に基づいて、複数のサービス提供エリアの中から前記移動体のサービス提供エリアを絞り込む
第4項に記載の制御装置。
(第7項)
第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載の位置計測装置と、第4項ないし第6項のうちいずれか1項に記載の制御装置とを備えた測位システム。
(第8項)
少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置が実行する位置計測方法であって、
移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる
位置計測方法。
(第9項)
コンピュータを、第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載の位置計測装置における各部として機能させるためのプログラム。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 移動局、位置計測装置
110 情報通信部
120 測位演算部
120-1 測位演算部
120-2 測位演算部
130 制御部
140 データ格納部
150 GNSS信号受信部
200 制御装置
210 位置情報取得部
220 観測データ取得部
230 観測データ配信部
240 制御部
250 データ格納部
260 測位演算部
260-1 測位演算部
260-2 測位演算部
260-N 測位演算部
270 位置情報配信部
1000 ドライブ装置
1001 記録媒体
1002 補助記憶装置
1003 メモリ装置
1004 CPU
1005 インタフェース装置
1006 表示装置
1007 入力装置
1008 出力装置

Claims (8)

  1. 少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置であって、
    移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
    前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる制御部を備え、
    前記制御部は、前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解との差分を用いることにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定する
    位置計測装置。
  2. 前記制御部は、前記差分が閾値以下である場合に、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解が妥当であると判定する
    請求項1に記載の位置計測装置。
  3. 少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置であって、
    移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
    前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる制御部を備え、
    前記第2の搬送波位相測位演算部は、前記第2の基準局により得られた観測データを用いる搬送波位相測位演算を開始する際の初期座標として、当該搬送波位相測位演算を開始する時点での、前記第1の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位解を使用する
    位置計測装置。
  4. 請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の位置計測装置に基準局の観測データを配信する制御装置であって、
    前記移動体の位置情報に基づいて、前記移動体が在圏する基準局のサービス提供エリアを判定する制御部と、
    判定されたサービス提供エリアの基準局から得られた観測データを前記位置計測装置に送信する観測データ配信部と、を備え、
    前記サービス提供エリアの外側のエリアに前記移動体が存在する場合において、前記制御部は、前記移動体の速さに応じて前記観測データを前記位置計測装置に送信するか否かを決定する
    制御装置。
  5. 請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の位置計測装置と、請求項4に記載の制御装置とを備えた測位システム。
  6. 少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置が実行する位置計測方法であって、
    移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
    前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる位置計測方法であり、
    前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解との差分を用いることにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定する
    位置計測方法。
  7. 少なくとも第1の搬送波位相測位演算部と第2の搬送波位相測位演算部とを備える位置計測装置が実行する位置計測方法であって、
    移動体の搬送波位相測位に利用する基準局を第1の基準局から第2の基準局に切り替える際に、前記第1の搬送波位相測位演算部が、前記第1の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、並行して、前記第2の搬送波位相測位演算部が、前記第2の基準局により得られた観測データを用いて搬送波位相測位演算を行い、
    前記第1の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解と前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解とを比較することにより、前記第2の搬送波位相測位演算部により得られた搬送波位相測位解の妥当性を判定し、妥当であれば、前記第2の搬送波位相測位演算部に、前記第2の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位演算を継続して実行させる位置計測方法であり、
    前記第2の搬送波位相測位演算部は、前記第2の基準局により得られた観測データを用いる搬送波位相測位演算を開始する際の初期座標として、当該搬送波位相測位演算を開始する時点での、前記第1の基準局により得られた観測データを用いた搬送波位相測位解を使用する
    位置計測方法。
  8. コンピュータを、請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の位置計測装置における各部として機能させるためのプログラム。
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