以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図11を参照して、本発明の一実施形態による飲料製造装置1の構成について説明する。
(飲料製造装置の構成)
図1および図2に示すように、飲料製造装置1は、容器C内の飲料用原料(たとえば、野菜や果物、氷など)を撹拌して飲料(スムージなど)を製造する装置である。
飲料製造装置1は、たとえば、コンビニエンスストアなどの店舗に設置され、店舗の顧客などの利用者により利用される。利用者は、容器C内に所望する飲料用原料を収容した状態で、容器Cを飲料製造装置1に設置し、飲料製造開始操作を行う。飲料製造開始操作が行われると、飲料製造装置1は、容器C内の飲料用原料を撹拌し、粉砕して飲料を製造する。ここで、飲料製造装置1において、利用者が位置する側を前側(Y1側)とし、その反対側を後側(Y2側)とし、前後方向をY方向とする。また、水平方向において前後方向と直交する方向を左右方向(X方向)とし、前後方向および左右方向に直交する方向を上下方向(Z方向)とする。
図3に示すように、飲料製造装置1は、撹拌部2と、扉部3と、トレイ4と、ドレンパン5と、洗浄部6と、排水タンク7と、表示パネル8(図2参照)と、制御部9(図4参照)とを備えている。また、飲料製造装置1の筐体1a内には、飲料を製造(調理)するための空間である調理空間Sが設けられている。なお、トレイ4は、特許請求の範囲の「容器保持部」の一例である。
撹拌部2は、調理空間S内において、容器C内の飲料用原料を撹拌するように構成されている。具体的には、撹拌部2は、上下方向(Z方向)に沿って延びる回転軸21と、回転軸21の先端部(Z2方向側の端部)に設けられた刃部22とを含んでいる。また、撹拌部2の回転軸21は、撹拌部回転駆動モータ23により、上下方向に沿って延びる回転軸線回りに回転される。また、回転軸21の先端部には、容器C内の飲料用原料を撹拌する際に、容器Cの上部開口を覆うための蓋部24が設けられている。蓋部24により、撹拌時の飲料用原料の容器Cからの飛散を抑制可能である。飲料製造装置1では、撹拌部2が容器C内の飲料用原料を撹拌することにより飲料用原料を調理し飲料を作成している。撹拌部2(刃部22)は、清掃するために飲料製造装置1から取り外すことが可能に構成されている。具体的には、撹拌部2の刃部22は、回転軸21から取り外すことが可能に構成されている。
飲料製造装置1は、撹拌部2を上下方向(Z方向)に移動させる撹拌部上下駆動部25を備えている。撹拌部上下駆動部25により、撹拌部2は、容器C内まで刃部22が下降された撹拌位置M(下降位置)と、容器C外まで刃部22が上昇された退避位置E(上昇位置)との間で上下方向に移動可能に構成されている。
扉部3は、調理空間S(筐体1a内)と外部とを区画する扉であり、飲料製造装置1の前面側(Y1方向側)に設けられている。扉部3は、上方向(Z1方向)に移動することにより開き、下方向(Z2方向)に移動することにより閉じるスライド扉である。また、扉部3は、調理空間S内を視認可能な材質により構成されている。なお、図1および図2では、扉部3の図示を省略している。
飲料製造装置1は、図4に示すように、扉部3を開閉するように、扉部3を上下方向(Z方向)に移動させる扉部駆動部31を備えている。扉部駆動部31により、扉部3は、全開の位置である開位置(上昇位置)と、全閉の位置である閉位置(下降位置)との間で上下方向に移動可能に構成されている。なお、図3では、扉部3が閉位置に位置した状態を図示している。
図3および図4に示すように、飲料製造装置1は、扉部3が開位置に位置することを検知するための扉開検知センサ32と、扉部3が閉位置に位置することを検知するための扉閉検知センサ33とを備えている。扉開検知センサ32および扉閉検知センサ33は、たとえば、光学式のセンサである。扉部3は、開かれる場合、扉開検知センサ32が検知する位置(開位置)まで、扉部駆動部31により上方向(Z1方向)に移動される。また、扉部3は、閉じられる場合、扉閉検知センサ33が検知する位置(閉位置)まで、扉部駆動部31により下方向(Z2方向)に移動される。
図3に示すように、トレイ4は、洗浄容器部40と、容器載置部41とを含んでいる。容器載置部41には、容器Cが保持される。つまり、トレイ4は、容器Cを保持して容器Cを撹拌位置(作業位置W)に移動させる。具体的には、図3および図4に示すように、飲料製造装置1は、トレイ4を前後方向(Y方向)に移動させるトレイ駆動部42を備えている。トレイ駆動部42は、作業位置W(後方位置)と取出位置R(前方位置)とに容器載置部41を移動可能に構成されている。作業位置Wは、調理空間S内で撹拌部2の刃部22の直下に容器載置部41が配置された位置である。取出位置Rは、容器載置部41が調理空間S外(筐体1a外)に配置された位置である。なお、洗浄容器部40は、容器載置部41が取出位置Rおよび作業位置Wのいずれに配置された場合においても、調理空間S内に位置する。
飲料製造装置1は、図3に示すように、トレイ4が取出位置Rに位置することを検知するための取出位置検知センサRSと、トレイ4が作業位置Wに位置することを検知するための作業位置検知センサWSとを備えている。つまり、取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSは、トレイ4の位置を検知する。取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSは、たとえば、マイクロスイッチである。トレイ4は、取出位置検知センサRSが検知する位置(取出位置R)まで、トレイ駆動部42により前方向(Y1方向)に移動される。また、トレイ4は、作業位置検知センサWSが検知する位置(作業位置W)まで、トレイ駆動部42により後方向(Y2方向)に移動される。なお、取出位置検知センサRSは、「第2検知部」および「位置検知部」の一例である。また、作業位置検知センサWSは、「第2検知部」および「位置検知部」の一例である。
また、取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSは、トレイ4の取り外しを検知する。具体的には、取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSのいずれにおいてもトレイ4を検知しない場合、トレイ4が取り外されたことが検知される。
飲料製造装置1は、商品(飲料用原料)の有無を検知するための商品検知センサMSを備えている。つまり、商品検知センサMSは、図5に示すように、撹拌部2により容器C内の飲料用原料が撹拌される際に容器C内の飲料用原料の存在を検知するように構成されている。具体的には、商品検知センサMSは、容器載置部41が作業位置Wに移動された場合に、容器載置部41の容器Cに飲料用原料が収容されているか否かを検知するように構成されている。容器C内に飲料用原料が収容されていない場合は、撹拌部2による撹拌動作が行われない。商品検知センサMSは、たとえば、光学式のセンサである。なお、商品検知センサMSは、特許請求の範囲の「第1検知部」および「容器内検知部」の一例である。
また、商品検知センサMSは、図6に示すように、撹拌部2の取り外しを検知するように構成されている。具体的には、商品検知センサMSは、発光部MS1と、受光部MS2とを含んでいる。また、商品検知センサMSは、撹拌部2を撹拌位置Mに下降させるよう撹拌部上下駆動部25を駆動させた場合に、発光部MS1から発した光を受光部MS2により受光した場合に、撹拌部2が取り外されたことを検知する。また、商品検知センサMSは、撹拌部2を撹拌位置Mに下降させるよう撹拌部上下駆動部25を駆動させた場合に、発光部MS1から発した光を受光部MS2により受光しない場合(撹拌部2により光が遮られた場合)に、撹拌部2が取り外されていないことを検知する。
図3に示すように、ドレンパン5は、トレイ4の洗浄容器部40の排出口から排出される排液を受けるように構成されている。ドレンパン5は、排液を受けるパン部51と、パン部51で受けた排液を排出するための排出通路52とを含んでいる。排出通路52には、排液を排水タンク7に導くホース53が接続されている。排液は、排出通路52およびホース53を介して排水タンク7に一時的に貯留される。また、ドレンパン5は、トレイ4を前後方向(Y方向)に移動可能に保持している。
洗浄部6は、撹拌部2の洗浄を実施するように構成されている。洗浄部6は、調理空間S内で撹拌部2の回転軸21の先端部や刃部22を洗浄用の温水により洗浄するように構成されている。洗浄部6は、調理(撹拌)時に飲料用原料と撹拌部2とが接触する位置を洗浄する。
また、洗浄部6は、温水タンクから供給された温水を洗浄容器部40内に配置された吐出部61を介して撹拌部2に吐出するように構成されている。撹拌部2を洗浄した温水は、ドレンパン5に排出される。洗浄容器部40は、飲料用原料の調理時に飲料を被液する撹拌部2を洗浄する洗浄作業を行う際に用いられる容器である。具体的には、洗浄容器部40は、トレイ4に設けられ、撹拌部2の洗浄部分を囲むことが可能なように筒状に形成されている。洗浄容器部40は、撹拌部2の洗浄中に、温水の飛散を抑制する内壁面部を有している。
図2に示すように、表示パネル8は、利用者が操作を行うため、および、飲料製造装置1の状態を示すためのパネルである。具体的には、表示パネル8は、第1状態表示部81と、第2状態表示部82と、販売ボタン83と、清掃ボタン84とを含んでいる。第1状態表示部81は、光源の点灯により、飲料製造装置1の作業状態(エラー、準備中および販売可能など)を示すように構成されている。第2状態表示部82は、調理作業の時間や洗浄作業の時間などを表示するように構成されている。販売ボタン83は、利用者が飲料製造開始操作を行うためのボタンである。清掃ボタン84は、スタッフが清掃を行う際に操作するボタンである。清掃ボタン84がスタッフにより操作されると、清掃のための所定の作業が開始される。なお、清掃ボタン84は、特許請求の範囲の「操作部」の一例である。
清掃ボタン84は、撹拌部2を取り外して清掃する際に、清掃モードに切り替える操作が行われる。つまり、清掃ボタン84がスタッフにより押下されると、撹拌部2、トレイ4などが取り外されて清掃される清掃モードに切り替えられる。
飲料製造装置1は、図3に示すように、通知を表示する表示部85を備えている。表示部85は、後側(Y2側)に配置され、利用者には見えにくいようにされている。表示部85は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの薄型ディスプレイを含んでいる。
制御部9は、図4に示すように、各センサの検知結果や、各ボタンの操作結果などに基づいて、飲料製造装置1の各部を制御するように構成されている。制御部9は、飲料製造装置1の作業を制御する制御回路として機能する。制御部9は、撹拌部回転駆動モータ23、撹拌部上下駆動部25、扉部駆動部31、扉開検知センサ32、扉閉検知センサ33、トレイ駆動部42、第1状態表示部81、第2状態表示部82、販売ボタン83、清掃ボタン84、表示部85、作業位置検知センサWS、取出位置検知センサRSおよび商品検知センサMSに電気的に接続されている。
制御部9は、CPU91(Central Processing Unit)と、メモリ92とを含んでいる。メモリ92には、容器C内の飲料用原料を撹拌(調理)し、調理した後に撹拌部2を洗浄するための処理である調理・洗浄処理を行う調理・洗浄プログラムが記憶されている。また、メモリ92には、清掃ボタン84が押下されて撹拌部2が取り外されてからの経過時間および撹拌部2の使用回数が記憶されている。
ここで、本実施形態では、制御部9は、商品検知センサMSにより撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、撹拌部2を清掃のために取り外すよう通知を行うように構成されている。たとえば、制御部9は、図8に示すように、後側(Y2側)に設けられた表示部85に、「撹拌部を取り外して清掃してください」という表示を行い通知する。
また、制御部9は、撹拌部2により容器C内の飲料用原料が撹拌される毎に、洗浄部6により撹拌部2の洗浄を実施する制御を行うように構成されている。
具体的には、制御部9は、図7の(A)~(K)に示す作業(調理・洗浄作業)を飲料を製造する毎に行う。図7(A)に示す調理前の飲料製造装置1では、容器載置部41が取出位置Rに位置し、撹拌部2が退避位置Eに位置し、扉部3が閉位置に位置し、洗浄容器部40が作業位置Wに位置している。ここで、飲料製造装置1では、利用者が販売ボタン83を操作することにより、飲料製造が開始される。このとき、容器載置部41には、飲料用原料が収容された容器Cが利用者により設置されている。飲料製造開始操作が行われると、図7(B)に示すように、扉部3が、扉開検知センサ32が検知する位置(開位置)まで、扉部駆動部31により上方向に移動される。次に、図7(C)に示すように、トレイ4が、作業位置検知センサWSが検知する位置(作業位置W)まで、トレイ駆動部42により後方向に移動される。次に、図7(D)に示すように、扉部3が、扉閉検知センサ33が検知する位置(閉位置)まで、扉部駆動部31により下方向に移動される。そして、商品検知センサMSにより、容器C内の飲料用原料の有無の検知が行われる。
図7(E)に示すように、撹拌部2が、容器C内の飲料用原料を調理(撹拌)して粉砕可能な撹拌位置Mまで、撹拌部上下駆動部25により下方向に移動される。次に、撹拌部2の回転軸21および刃部22が、撹拌部回転駆動モータ23により回転されるとともに、撹拌部上下駆動部25により昇降される。これにより、容器C内の飲料用原料が撹拌されて粉砕される。
撹拌部2による撹拌が完了すると、図7(F)に示すように、撹拌部2が、退避位置Eまで、撹拌部上下駆動部25により上方向に移動される。図7(G)に示すように、扉部3が、扉開検知センサ32が検知する位置(開位置)まで、扉部駆動部31により上方向に移動される。図7(H)に示すように、トレイ4が、取出位置検知センサRSが検知する位置(取出位置R)まで、トレイ駆動部42により前方向に移動される。これにより、利用者は、製造された飲料を収容する容器Cを、トレイ4の容器載置部41から取り出すことが可能である。次に、図7(I)に示すように、扉部3が、扉閉検知センサ33が検知する位置(閉位置)まで、扉部駆動部31により下方向に移動される。
図7(J)に示すように、撹拌部2が、洗浄部6の温水による洗浄を行うため、撹拌位置Mまで撹拌部上下駆動部25により下方向に移動される。洗浄開始から所定の洗浄時間経過すると、図7(K)に示すように、撹拌部2が、退避位置Eまで、撹拌部上下駆動部25により上方向に移動される。これにより、洗浄作業が終了される。なお、洗浄作業の間、扉部3は閉じられた状態である。
また、本実施形態では、制御部9は、商品検知センサMSにより撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、容器C内の飲料用原料を撹拌して飲料を製造することをできないように制限するように構成されている。つまり、制御部9は、撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合、容器Cがセットされて販売ボタン83が押下されたとしても、飲料製造の動作を開始させない。この場合、制御部9は、飲料の製造が制限されていることを表示部85に表示して通知する。
また、制御部9は、取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSによりトレイ4の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、トレイ4を清掃のために取り外すよう通知を行うように構成されている。たとえば、制御部9は、図10に示すように、後側(Y2側)に設けられた表示部85に、「トレイを取り外して清掃してください」という表示を行い通知する。
また、制御部9は、清掃ボタン84の操作により清掃モードへの切り替えが所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に行われない場合に、清掃モードに切り替えて清掃を行うよう通知を行うように構成されている。たとえば、制御部9は、図9に示すように、後側(Y2側)に設けられた表示部85に、「清掃モードに切り替えて清掃してください」という表示を行い通知する。
また、制御部9は、不具合を検知した場合に、不具合内容および復帰手順を表示部85に表示させる制御を行うように構成されている。この場合、不具合のエラーコードを検知し、エラーコードを記憶して、エラーの予測、予防および伝達が行われる。また、制御部9は、店舗に設置された飲料製造装置1毎に不具合(エラー)を記憶するようサーバに不具合内容を送信するように構成されている。たとえば、図11に示すように、店舗A1では、3カ月以内にエラーE2が2回、エラーE3が1回発生し、店舗A2では、3カ月以内にエラーE1が3回、エラーE2が2回発生している。この場合、店舗A1では、エラーE2が多いため、エラーE2に対応したメンテナンスが行われる。また、店舗A2では、エラーE1が多いため、エラーE1に対応したメンテナンスが行われる。たとえば、撹拌部2を取り外す清掃が忘れがちな場合、定期的な清掃が促される。また、扉部3の開閉を検知しづらい場合、扉開検知センサ32、扉閉検知センサ33の汚れの確認、扉部3の取付の確認が行われる。
(清掃通知処理)
次に、図12を参照して、飲料製造装置1の制御部9による清掃通知処理について説明する。
図12のステップS1において、飲料の製造(撹拌)処理が行われる。ステップS2において、所定期間または所定回数撹拌以内に清掃ボタン84が押下されたか否かが判断される。清掃ボタン84が押下されれば、ステップS4に進み、清掃ボタン84が押下されなければ、ステップS3に進む。
ステップS3において、清掃モードに切り替えて清掃を行うよう通知が行われる。その後、ステップS7に進む。ステップS4において、所定期間または所定回数撹拌以内にトレイ4の取り外しを検知したか否かが判断される。トレイ4の取り外しが検知されれば、ステップS6に進み、トレイ4の取り外しが検知されなければ、ステップS5に進む。
ステップS5において、トレイ4を清掃のために取り外すよう通知が行われる。その後、ステップS7に進む。ステップS6において、所定期間または所定回数撹拌以内に撹拌部2の取り外しを検知したか否かが判断される。撹拌部2の取り外しが検知されれば、ステップS13に進み、撹拌部2の取り外しが検知されなければ、ステップS7に進む。
ステップS7において、撹拌部2を清掃のために取り外すよう通知が行われる。ステップS8において、飲料の製造(撹拌)が行えないように制限される。
ステップS9において、清掃ボタン84が押下されたか否かが判断される。清掃ボタン84が押下されれば、ステップS10に進み、清掃ボタン84が押下されなければ、ステップS9の判断が繰り返される。ステップS10において、トレイ4の取り外しを検知したか否かが判断される。トレイ4の取り外しが検知されれば、ステップS11に進み、トレイ4の取り外しが検知されなければ、ステップS10の判断が繰り返される。
ステップS11において、撹拌部2の取り外しを検知したか否かが判断される。撹拌部2の取り外しが検知されれば、ステップS12に進み、撹拌部2の取り外しが検知されなければ、ステップS11の判断が繰り返される。ステップS12において、所定期間および所定回数の積算がリセットされる。ステップS13において、スタッフにより撹拌部2の清掃処理が行われる。そして、清掃通知処理が終了される。
(清掃処理の手順)
次に、図13を参照して、飲料製造装置1の撹拌部2の清掃処理の手順について説明する。
ステップS21において、スタッフが清掃ボタン84を押下する。これにより、飲料製造装置1が清掃モードに切り替えられる。清掃モードに切り替えられると、撹拌部2が撹拌位置Mに下降する。また、扉部3が開放される。これにより、トレイ4を取り外すことが可能であるとともに、トレイ4を取り外し後、撹拌部2を取り外すことが可能になる。ステップS22において、スタッフが電源をオフにする。これにより、撹拌部2が駆動しなくなる。また、扉部3が移動しなくなる。また、トレイ4が移動しなくなる。なお、電源がオフにされた場合でも、制御部9、商品検知センサMS、取出位置検知センサRS、作業位置検知センサWSには通電されているため、撹拌部2の取り外し、および、トレイ4の取り外しを制御部9が検知することが可能である。
ステップS23において、スタッフがトレイ4を取り外す。また、制御部9は、トレイ4の取り外しを検知する。ステップS24において、スタッフが扉部3を取り外す。
ステップS25において、スタッフが撹拌部2(刃部22)を取り外す。また、制御部9は、撹拌部2の取り外しを検知する。この場合、蓋部24も取り外される。ステップS26において、スタッフが清掃作業を行う。清掃作業では、取り外された撹拌部2、扉部3、トレイ4、蓋部24が清掃される。また、調理空間S内の内壁が清掃される。
ステップS27において、清掃された撹拌部2がスタッフにより取り付けられる。ステップS28において、清掃された扉部3がスタッフにより取り付けられる。
ステップS29において、清掃されたトレイ4がスタッフにより取り付けられる。ステップS30において、電源がオンにされる。これにより、清掃処理が終了する。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、商品検知センサMSにより撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、撹拌部2を清掃のために取り外すよう通知を行う制御部9を設ける。これにより、撹拌部2が所定期間または所定使用回数以内に取り外されない場合に、ユーザに対して撹拌部2を清掃のために取り外すよう通知されるので、ユーザが撹拌部2を取り外すことを忘れるのを抑制して、撹拌部2を定期的に確実に取り外して清掃することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部9を、撹拌部2により容器C内の飲料用原料が撹拌される毎に、洗浄部6により撹拌部2の洗浄を実施する制御を行うように構成する。これにより、撹拌部2の使用毎に洗浄部6により自動的に撹拌部2を洗浄することができるので、ユーザが撹拌部2の使用毎に撹拌部2を洗浄する必要がない。
また、本実施形態では、上記のように、制御部9を、商品検知センサMSにより撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、容器C内の飲料用原料を撹拌して飲料を製造することをできないように制限するように構成する。これにより、飲料の製造を続けるためには、撹拌部2を取り外さなければならないので、ユーザが撹拌部2を取り外すことを忘れるのを効果的に抑制することができる。その結果、撹拌部2をより確実に定期的に取り外して清掃することができる。
また、本実施形態では、上記のように、撹拌部2により容器C内の飲料用原料が撹拌される際に容器C内の飲料用原料の存在を検知する商品検知センサMSにより撹拌部2の取り外しを検知する。これにより、撹拌部2の取り外しを検知するセンサを、容器C内の飲料用原料の存在を検知する商品検知センサMSと兼用にすることができるので、撹拌部2の取り外しを検知するセンサを専用に設ける場合に比べて部品点数の増加および装置構成の複雑化を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部9を、取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSによりトレイ4の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、トレイ4を清掃のために取り外すよう通知を行うように構成する。これにより、撹拌部2に加えて撹拌の際に容器Cを保持するトレイ4も定期的に確実に取り外して清掃することができる。
また、本実施形態では、上記のように、トレイ4の位置を検知する取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSによりトレイ4の取り外しを検知する。これにより、トレイ4の取り外しを検知する取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSを、トレイ4の位置を検知する取出位置検知センサRSおよび作業位置検知センサWSと兼用にすることができるので、トレイ4の取り外しを検知するセンサを専用に設ける場合に比べて部品点数の増加および装置構成の複雑化を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部9を、清掃ボタン84の操作により清掃モードへの切り替えが所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に行われない場合に、清掃モードに切り替えて清掃を行うよう通知を行うように構成する。これにより、清掃のために撹拌部2を取り外すための清掃モードに切り替えられることを忘れるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部9を、商品検知センサMSにより撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、撹拌部2を清掃のために取り外すよう表示部85により通知する制御を行うとともに、不具合を検知した場合に、不具合内容および復帰手順を表示部85に表示させる制御を行うように構成する。これにより、撹拌部2を取り外して清掃することを表示部85により視覚的に通知することができるとともに、不具合内容および復帰手順を表示部85に表示してユーザに容易に認識させることができる。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、容器C内の飲料用原料(商品)を検知する商品検知センサMSにより、撹拌部2の取り外しを検知する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、撹拌部の取り外しを検知する検知部を別途設けてもよい。
また、上記実施形態では、撹拌部2の取り外しを検知する商品検知センサMSが透過型のセンサである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、撹拌部の取り外しを検知する検知部は反射型のセンサであってもよいし、スイッチ型のセンサであってもよい。
また、上記実施形態では、洗浄部6は、撹拌部2を洗浄用の温水により洗浄するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、洗浄部は、撹拌部を洗浄用の温水により洗浄した後、水により撹拌部を冷やすように構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、撹拌部2は温水により洗浄される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、撹拌部は水により洗浄されてもよい。
また、本発明では、撹拌部による撹拌毎以外に、洗剤を含む洗浄液により、定期的に洗浄部により撹拌部の洗浄を行ってもよい。
また、上記実施形態では、清掃ボタン84を押下することにより、飲料製造装置が清掃モードに切り替えられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、他のボタンを長押しや、2以上のボタンを同時押しするなどの隠しコマンドが入力されることにより、飲料製造装置が清掃モードに切り替えられてもよい。
また、上記実施形態では、撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、撹拌部2を清掃のために取り外すよう通知するのと同時期に容器C内の飲料用原料を撹拌して飲料を製造することをできないように制限する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、撹拌部2の取り外しを所定期間または撹拌部2の所定使用回数以内に検知しない場合に、撹拌部2を清掃のために取り外すよう通知するとともに、販売が制限されることを事前通知してから、さらに所定期間または撹拌部の所定使用回数経過後に、容器内の飲料用原料を撹拌して飲料を製造することをできないように制限してもよい。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御部の制御処理を、処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、画像処理部の制御処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。