JP7360492B2 - 軸重計の計測精度確認方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば高速道路の進入路等に設置された軸重計の計測精度を確認する方法に関する。
高速道路の進入路には、道路構造物の保全や交通安全を目的として、所定の重量を超える車両の進入を制限するため、車両の軸重を計測する軸重計が設置されている。軸重計の計測値が基準値を超えた場合、該当する車両の運行者に対して処分を行うので、軸重計の計測精度は適正に保持される必要がある。このため、道路管理者は、軸重計の計測精度を定期的に確認している。
従来、軸重計の計測精度を確認するため、重量が既知の試験車両を定期的に軸重計に載荷し、この試験車両の重量の計測値と真値との差分が基準範囲内に収まるかどうかを確認する載荷試験を行なっていた。しかしながら、この軸重計の計測精度の確認方法は、試験車両を用いた載荷試験を行わなければ軸重計の計測精度を確認することができないため、載荷試験の後に軸重計の計測精度が低下しても、次の載荷試験まで計測精度の低下を知ることができないという不都合がある。また、載荷試験を確実に行うために、一般車両の通行を規制した状態で試験車両を軸重計に載荷する必要があり、道路交通に与える影響が大きいという不都合があった。
そこで、これらの不都合を解消する軸重計の計測精度の確認方法が提案されている(特許文献1参照)。この軸重計の計測精度の確認方法は、異なる3つの位置に軸重の軸重計測器を設置し、これらの軸重計測器で同一の車両の車軸の重量を計測する。これらの軸重計測器による計測値の最大値と最小値の差分を求め、この差分が閾値を越えたときに、軸重計の計測精度が低下したと判断している。この軸重計の計測精度の確認方法によれば、軸重計測器で計測を行う車両の重量が既知である必要がないため、軸重計の供用中に行われた一般車両の計測結果に基づいて、計測精度を確認することができる。したがって、試験車両を定期的に載荷する必要が無く、任意のタイミングで軸重計の計測精度を確認でき、また、試験車両の載荷のために一般車両の通行を規制する必要が無いという利点がある。
特開2020-91205号公報
しかしながら、特許文献1に記載された軸重計の計測精度の確認方法は、同一の車両の車軸を、互いに異なる位置に設置された3個の軸重計測器で計測する必要がある。したがって、単一の計測位置で軸重を計測する軸重計には適用できない不都合がある。
そこで、本発明の課題は、単一の計測位置で軸重を計測する軸重計であっても、計測精度の低下を迅速に検知でき、また、道路交通に与える影響の少ない計測精度確認方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の軸重計の計測精度確認方法は、道路を走行する車両の軸重を計測する軸重計の計測精度を確認する方法であって、
上記軸重計の計測値のうち、5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値を抽出する計測値抽出工程と、
上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値と基準値とを比較して、上記計測値が正常であるか否かを判断する判断工程と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、道路を走行する車両の軸重を計測するために設置された軸重計の計測値のうち、計測値抽出工程で、5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値を抽出する。判断工程で、上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値と基準値とを比較して、上記計測値が正常であるか否かを判断する。上記計測値が、上記基準値を境界とする正常側である場合は、上記軸重計の精度が適正であると判断する。一方、上記計測値が、上記基準値を境界とする異常側である場合は、上記軸重計の精度が不良であると判断する。ここで、上記5軸又は6軸を有する車両は、走行方向の最も前に位置する第1軸の荷重が、車種や製造者が異なるものの間でも、比較的狭い範囲に収まる。したがって、軸重計の計測値のうち、5軸又は6軸を有する車両の第1軸に関する計測値を抽出し、抽出した計測値を基準値と比較することにより、軸重計の計測精度が適正であるか否かを確認することができる。本発明によれば、軸重計の計測精度の判断を、軸重計の供用時に計測した5軸又は6軸の車両の第1軸の計測値を利用して行うので、定期的に試験車両を載荷する必要がない。したがって、軸重計を使用しながら本発明の計測精度確認方法を行うことにより、軸重計の計測精度の低下を迅速に検知することができる。また、従来のように3個の軸重計測器の計測値を使用することなく軸重計の計測精度を判断できるので、単一の位置で軸重を計測する軸重計の計測精度を確認することができる。また、定期的に試験車両を軸重計に載荷しなくてもよいので、道路交通に与える影響を少なくできる。
一実施形態の軸重計の計測精度確認方法は、上記判断工程は、上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値について算出した移動平均の値と、上記基準値とを比較する。
上記実施形態によれば、5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値について移動平均を算出することにより、計測値の異常値の影響を少なくできる。
一実施形態の軸重計の計測精度確認方法は、上記基準値は、上記軸重計の精度調整を行った後に計測された5軸又は6軸の車両の第1軸の計測値に所定の係数を乗じた値である。
上記実施形態によれば、軸重計の精度調整を行った後に計測された5軸又は6軸の車両の第1軸の計測値を用いて基準値を設定することにより、軸重計の設置状況や特性に応じて、計測精度を適切に判断することができる。
一実施形態の軸重計の計測精度確認方法は、上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸は、セミトレーラの牽引車の第1軸である。
上記実施形態によれば、セミトレーラの牽引車の第1軸の荷重は、異なる製造者や車種の間で更に狭い範囲に収まる。したがって、基準値と比較する計測値を、セミトレーラの牽引車の第1軸の計測値に採用することにより、軸重計の計測精度を正確に判断することができる。
一実施形態の軸重計の計測精度確認方法は、上記軸重計は、圧電効果型又はひずみ検出型等の軸重計である。
上記実施形態によれば、圧電効果型やひずみ検出型等の軸重計の計測精度を、任意のタイミングで迅速に確認でき、また、計測精度の確認作業が道路交通に与える影響を少なくできる。
高速道路の進入路に設置された軸重計と他の装置を示す模式図である。 本発明の実施形態の軸重計の計測精度確認方法を示すフロー図である。 軸重計の計測結果に移動平均値の折れ線を重ねて示した図である。 他の実施形態の軸重計の計測精度確認方法を示すフロー図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、高速道路の進入路に設置された軸重計と他の機器を示す模式図である。この高速道路の進入路には、高速道路に進入する車両6の軸重を計測する軸重計1と、車両6の種類を判別するための車種判別装置7と、車両6に搭載されたETC車載器と通信を行うためのETCアンテナ8が設置されている。
軸重計1は、車両6が走行する道路の路面に設置された1個の軸重計測器2を有し、この軸重計測器2上を車両6の車輪が乗り越える際に、車輪から受ける荷重の大きさを検出して軸重を計測する。この軸重計測器2は、道路の幅方向に延在し、車両6の車輪がその上を乗り越える載荷板と、この載荷板の下側に設置されて載荷板への載荷重を検出する荷重センサを有する。なお、軸重計測器2の荷重センサは、圧電効果型やひずみ検出型等の種々の方式によるものが適用できる。
また、軸重計1は、軸重計測器2の位置に車両6が存在するか否かを検出する車両検知器3を有する。車両検知器3は、赤外線を出射する発光部と、発光部からの赤外線が入力される受光部を有する。発光部と受光部は道路の両側に各々配置され、道路に進入した車両6によって発光部から受光部へ向かう赤外線が遮られると、受光部の赤外線の検出値が低下して車両6の存在を検知するようになっている。ここで、車両検知器3は、受光部と発光部が道路に関して同じ側に設置され、発光部からの光が車両6で反射した反射光を検出して車両6の存在を確認してもよい。また、発光部が出射する光は赤外線に限定されず、例えばマイクロ波等の電磁波を出射してもよい。
軸重計1は、上記軸重計測器2と車両検知器3に接続された軸重計測装置4を有する。軸重計測装置4は、軸重計測器2と車両検知器3からの情報に基づいて、車両6の軸重と軸数を特定して記録する。すなわち、車両検知器3が車両6の存在を継続して検出している間に、軸重計測器2が荷重を検出した回数の値を、その車両6の軸数として記録する。また、上記車両6の存在が検出されている間に軸重計測器2が検出した荷重を、軸数の序数に対応した軸重として記録する。例えば、3軸の車両6が進入した場合、車両検知器3が車両6の検出を開始してから軸重計測器2が荷重を計測する毎に、第1軸から第3軸の軸重として記録し、車両検知器3が車両6の検出を終了すると、この車両6に関する軸重の記録を終了する。軸重と軸数に関する情報は、検出された日時に関連付けて、軸重計測装置4に設けられた記憶装置に記録する。
車種判別装置7は、進入路を通る車両6を撮影して画像を取得するカメラと、このカメラで取得した画像に関して画像認識を行う画像認識部を有し、画像に含まれるナンバープレートの情報に基づいて車両6の車種を判別する。
ETCアンテナ8は、車両検知器3により車両6の存在が検出されると、車両6のETC車載器と無線通信を行い、図示しない路側装置によって車両6の通行料金の収受に関する情報処理が行われる。
上記軸重計1には、本発明の実施形態の軸重計の計測精度確認方法を実施するための計測精度確認装置5が接続されている。計測精度確認装置5は、軸重計1の軸重計測装置4に接続されており、この軸重計測装置4に記録された軸重と軸数の情報に基づいて、軸重計1の計測精度を確認する。計測精度確認装置5は、汎用のコンピュータで構成され、プロセッサー、ROM(read only memory)及びRAM(random access memory)を含む主記憶装置、補助記憶装置及び通信部等で構成されている。計測精度確認装置5は、記憶装置に記憶されたプログラムに基づいて、本実施形態の軸重計の計測精度確認方法のうちの所定の工程を実行する。
図2は、実施形態の軸重計の計測精度確認方法を示すフロー図である。実施形態の軸重計の計測精度確認方法は、軸重計1と計測精度確認装置5で実行される。
まず、車両検知器3で、軸重計測器2の設置位置における車両6の有無を検知する(ステップS1)。軸重計測器2の設置位置に車両6の存在を検知すると、車両6の軸重を軸重計測器2で計測する(ステップS2)。上記車両検知器3の検知結果と軸重計測器2の計測結果に基づいて、車両6の軸数を特定する(ステップS3)。この後、車両6の軸数と、車軸に対応する軸重とを関連付けて、軸重計測データとして記憶装置に保存する(ステップS4)。上記軸重計測データには、計測が行われた日時も関連付けられて保存される。これらのステップS1からステップS4までの工程は、軸重計1の軸重計測器2、車両検知器3及び軸重計測装置4によって実行される。
上記ステップS1からステップS4までの工程により、車両6の軸数と軸重が検出されると、計測精度確認装置5によって以下の工程が実効される。まず、記憶装置に保存された軸重計測データについて、軸数に基づいてデータ検索を行い、5軸の車両6に関する軸重計測データを抽出する(ステップS5)。続いて、抽出した5軸の車両6の軸重計測データから、第1軸の軸重の計測値を抽出する(ステップS6)。この後、抽出した第1軸の軸重の計測値と、それまでに抽出された5軸の車両6の第1軸の軸重の計測値との移動平均値を算出する(ステップS7)。ここで算出する移動平均値は、単純移動平均による値が好ましく、平均を求める対象の値の数である区間数は、例えば2以上30以下の値を採用することができるが、10以上20以下であることが好ましい。この後、ステップS7で求めた5軸車両の第1軸の軸重の移動平均値と、予め定められた基準値とを比較する(ステップS8)。ここで、基準値は、軸重計測器2の精度調整を行った直後に5軸の車両6の第1軸を計測した値に対して、係数として90%を乗じた値の下限と、係数として110%を乗じた値の上限とを設定する。5軸車両の第1軸の軸重の移動平均値が、上記基準値を境界とする正常側にある場合、すなわち上記基準値の下限と上限の間にある場合、軸重計1の軸重計測器2の精度は適正であると判断し、ステップS1に戻って軸重計1による車両6の軸重の計測を継続する。
一方、上記ステップS8において、5軸の車両6の第1軸の軸重の移動平均値が、上記基準値を境界とする異常側にある場合、すなわち上記基準値の下限と上限の間から外れる場合、軸重計1の軸重計測器2の精度は不良であると判断する(ステップS9)。軸重計1の軸重計測器2の精度が不良と判断されると、計測精度確認装置5が有するディスプレイ等の出力装置に、軸重計1の精度が不良である旨を出力する。
本実施形態の軸重計の計測精度確認方法によれば、軸重計1の計測精度の判断を、軸重計1の供用時に計測した5軸の車両6の第1軸の計測値を利用して行うので、定期的に試験車両を載荷する必要がない。したがって、軸重計1を使用しながら計測精度を確認できるので、軸重計1の計測精度の低下を迅速に検知することができる。また、従来のように3個の軸重計測器の計測値を使用することなく軸重計の計測精度を判断できるので、単一の位置に設置された軸重計測器2で軸重を計測する軸重計1の計測精度を確認することができる。また、定期的に試験車両を軸重計に載荷しなくてもよいので、道路交通に与える影響を少なくできる。
また、本実施形態の軸重計の計測精度確認方法は、基準値として、軸重計測器2の精度調整を行った直後に5軸の車両6の第1軸を計測した値に係数を乗じた値を採用するので、軸重計1の設置環境の影響を少なくできる。詳しくは、軸重計1は、軸重計測器2を収容する構造物の施工状況や、軸重計測器2の設置された路面の傾斜角度等により、同じ荷重が作用しても、計測値に違いが生じる場合がある。このような場合でも、対象の軸重計1の精度調整を行った直後の計測値に基づいて基準値を設定することにより、例えば試験車両の重量の真値に基づいて基準値を設定するよりも、軸重計測器2の設置環境に起因する誤差の影響を少なくできる。
上記5軸を有する車両6は、多くがセミトレーラ及び牽引車であり、この牽引車の第1軸は、異なる製造者や車種の間で更に狭い範囲に収まる。したがって、セミトレーラの牽引車の第1軸の計測値を基準値と比較することにより、軸重計1の計測精度を正確に判断することができる。
ここで、5軸を有する車両6には、セミトレーラ及び牽引車以外の車両も存在するが、それらの数は比較的少ない。したがって、5軸車両の第1軸の軸重の移動平均値を採用することにより、5軸の車両6の種類を厳密に区別しなくても、セミトレーラ及び牽引車以外の車両の計測結果は誤差として包含させて、軸重計1の精度を比較的良好に判断できる。また、セミトレーラの牽引車には、2軸のものと3軸のものが存在するが、合計が5軸のセミトレーラ及び牽引車においては2軸の牽引車の方が多い。したがって、5軸車両の第1軸の軸重の移動平均値を採用することにより、5軸の車両6に包含される牽引車の軸数を厳密に区別しなくても、3軸の牽引車を有する5軸の車両6の計測結果は誤差として包含させて、軸重計1の精度を比較的良好に判断できる。
表1及び2は、異なる箇所に設置された軸重計1の1日分の軸重計測データから、2軸から6軸までの車両の各軸重の標準偏差を算出したものである。
Figure 0007360492000001
Figure 0007360492000002
表1及び2から分かるように、6軸の車両6の第1軸が、荷重のばらつきが最も小さく、次いで、5軸の車両6の第1軸が、荷重のばらつきが小さい。ここで、軸重の平均値は、所定の位置の軸重計1において、5軸の車両6の第1軸が6.1tであり、6軸の車両6の第1軸が5.8tである。したがって、6軸の車両6の第1軸の軸重を、軸重計1の精度の指標とするのが最も好ましいが、一般的に6軸の車両6よりも5軸の車両6の方が多く流通している。したがって、5軸の車両6の第1軸の軸重を精度の指標に採用する方が、正確に軸重計1の精度を判断できるといえる。
図3は、軸重計1の計測結果と、他の実施形態の軸重計の計測精度確認方法によって算出した移動平均値とを、時系列に沿って示したグラフである。このグラフにおいて、横軸は時間経過(日)であり、縦軸は軸重(t;トン)である。このグラフには、軸重計1の精度調整を行った日から、約22か月の期間にわたる軸重計1の計測結果と移動平均値を示している。
上記軸重計1の計測結果は、グラフ中に十字で示している。この軸重計1の計測結果は、5軸の車両6に関する軸重計測データから、更に第1軸の軸重の計測値を抽出したものについて、この第1軸の軸重の1日に計測された計測値を相加平均したものである。
上記軸重計1の計測結果の移動平均値は、グラフ中に折れ線で示している。この軸重計1の計測結果の移動平均値は、1日に計測された第1軸の軸重の計測値の相加平均値を、区間数を14として算出したものである。すなわち、5軸の車両6の第1軸の計測結果について、1日の相加平均値に関して14日分の移動平均を算出したものである。
グラフには、第0日に軸重計1の精度調整が完了した後に、軸重が既知の5軸の車両6の第1軸を計測して得た値である6.2tを示す計測標準値線Rを示している。本実施形態では、基準値の下限として、精度調整の直後における5軸の車両6の第1軸の測定値に対して、係数として90%の割合を乗じた5.6tを設定する。また、基準値の上限として、精度調整の直後における5軸の車両6の第1軸の測定値に対して、係数として110%の割合を乗じた値である6.8tを設定する。グラフには、下限の基準値を示す下限基準値線L1と、上限の基準値を示す上限基準値線L2を示している。5軸の車両6の第1軸に関する移動平均の値が、基準値の下限と上限の間に収まる場合に、軸重計1の精度が適正であると判断する。
図4は、図3のグラフを作成する際に実施された軸重計の計測精度確認方法を示すフロー図である。本実施形態では、まず、第0日に軸重計1の精度調整を行った後、軸重計1により、上記実施形態のステップS1からステップS4までの工程と同様の工程を行う。すなわち、車両検知器3で、軸重計測器2の設置位置における車両6の有無を検知し(ステップS11)し、軸重計測器2の設置位置に車両6の存在を検知すると、車両6の軸重を軸重計測器2で計測する(ステップS12)。この後、上記車両検知器3の検知結果と軸重計測器2の計測結果に基づいて車両6の軸数を特定し(ステップS13)、特定した軸数と、車軸に対応する軸重とを関連付けて、軸重計測データとして記憶装置に保存する(ステップS14)。そして、所定の計測期間が経過したか否かを確認し(ステップS15)、計測期間が経過していない場合、上記ステップS11に戻って車両6の軸重の計測を継続する。本実施形態では、計測時間は1日である。計測期間の1日が経過するまでの間、上記ステップS11からステップS14までを繰り返し、車両6の軸重計測データを蓄積する。経過期間の1日が経過し、1日分の軸重計測データが蓄積されると、計測精度確認装置5により次の工程を行う。すなわち、1日分の軸重計測データの検索を行い、5軸の車両6に関する軸重計測データを抽出する(ステップS16)。抽出した軸重計測データから第1軸の軸重の計測値を抽出し、抽出した5軸の車両の第1軸の軸重の計測値について、相加平均値を算出する(ステップS17)。この後、第1軸の軸重の相加平均値と、それまでに抽出された13日分の5軸の車両の第1軸の相加平均値について、移動平均値を算出する(ステップS18)。この移動平均値が、上記基準値の上限と下限の間の適正範囲に収まるか否かを判断する(ステップS19)。移動平均値が適正範囲内であると判断されると、ステップS1に戻り、軸重計1による計測を継続する。ステップS19において、5軸の車両の第1軸の移動平均値が、基準値の上限と下限の間の適正範囲から外れたと判断した場合、軸重計1の精度が不良と判断する(ステップS20)。
図3のグラフでは、グラフ中で最初に精度調整を行った第0日から549日が経過したD1の時点で、第1軸の移動平均値が基準値の下限を下回り、軸重計1の精度が不良と判断された。この後、軸重計1の検査が行われて故障が発見され、第612日のD2の時点で補修が行われた。
本実施形態の軸重計の計測精度確認方法によれば、5軸の車両6の第1軸の計測値に基づいて、1日ごとに計測値の相加平均値と移動平均値を算出して基準値と比較することにより、計測値の異常値を排除しながら、軸重計1の精度を確認することができる。また、1日ごとに軸重計1の精度を確認できるので、精度が低下した場合に迅速に対応することができる。
上記実施形態において、計測期間としての1日の間、上記ステップS11からステップS14までを繰り返して車両6の軸重計測データを蓄積したが、計測期間は1日に限定されず、数時間や数日でもよい。また、期間ではなく、所定数の軸重計測データが蓄積されるごとに、5軸の車両6の第1軸の相加平均値を算出してもよい。
また、全車両の軸重計測データから抽出した5軸又は6軸の車両6のうち、全軸の合計重量が所定値未満の車両6を更に抽出し、この車両6の第1軸の計測値に基づいて、軸重計1の精度を確認してもよい。上記所定値は、5軸の場合は、空荷の重量である例えば25tを採用することができる。空荷の車両6の第1軸の荷重は、更にばらつきが小さいので、軸重計1の精度を更に正確に判断することができる。この方法は、軸重計1の計測値が、精度の低下に伴って低下する場合に有効である。
また、全車両の軸重計測データから抽出した5軸又は6軸の車両6のうち、全軸の合計重量が所定値以上の車両6を更に抽出し、この車両6の第1軸の計測値に基づいて、軸重計1の精度を確認してもよい。上記所定値は、5軸の場合は、最大積載量を含んだ重量である例えば30tを採用することができる。積載量が最大の車両6の第1軸の荷重は、更にばらつきが小さいので、軸重計1の精度を更に正確に判断することができる。この方法は、軸重計1の計測値が、精度の低下に伴って増加する場合に有効である。
また、図3に示した実施形態では、5軸の車両6の第1軸の移動平均値が、基準値の下限を下回った場合に軸重計1の精度が不良と判断したが、5軸の車両6の第1軸の移動平均値が、基準値の上限を超えた場合に軸重計1の精度が不良と判断してもよい。
また、上記各実施形態において、5軸の車両6の第1軸の軸重計測データに基づいて軸重計1の精度を確認したが、6軸の車両6の第1軸の軸重計測データに基づいてもよい。
また、上記各実施形態において、5軸又は6軸の車両6について、軸重計測データに加えて、車両6の高さや長さや軸距等の寸法に関する情報や、ナンバープレートの記載内容に基づく情報等に基づいて、車種を特定してもよい。車両6の車種を特定することにより、5軸又は6軸の車両6からセミトレーラの牽引車を抽出し、同種の牽引車の第1軸に基づいて、軸重計1の精度を確認してもよい。また、車両6の寸法や軸距、又は車種を特定するため、ETCアンテナ8による通信に関する情報を利用してもよい。
また、上記各実施形態において、5軸の車両6の第1軸の軸重計測値について移動平均値を算出し、この移動平均値と基準値とを比較したが、必ずしも移動平均値を算出しなくてもよい。すなわち、5軸又は6軸の車両6の第1軸の軸重の計測値を、基準値と比較して軸重計1の精度を確認してもよい。
また、上記各実施形態において、5軸の車両6の第1軸の軸重計測値について移動平均値を算出して平準化したが、移動平均以外の手法により軸重計測値を平準化してもよい。
また、上記各実施形態において、単一の軸重計1に計測精度確認装置5を接続し、この軸重計1の計測精度を確認したが、複数の軸重計1に計測精度確認装置5を接続し、それぞれの軸重計1の計測精度を確認してもよい。この場合、各軸重計1の精度調整を行った直後の計測値に基づいて基準値を設定することにより、各軸重計1の設置位置や特性に応じて精度を確認することができる。
また、上記各実施形態において、高速道路の進入路に設置された軸重計1の精度を確認したが、本発明は、高速道路の進入路に設置された軸重計1に限定されず、車両の重量を計測するために車両の走行路に設置された軸重計に広く適用可能である。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、多くの変形が、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 軸重計
2 軸重計測器
3 車両検知器
4 軸重計測装置
5 計測精度確認装置
6 車両
7 車種判別装置
8 ETCアンテナ

Claims (5)

  1. 道路を走行する車両の軸重を計測する軸重計の計測精度を確認する方法であって、
    上記軸重計の計測値のうち、5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値を抽出する計測値抽出工程と、
    上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値と基準値とを比較して、上記計測値が正常であるか否かを判断する判断工程と
    を備えることを特徴とする軸重計の計測精度確認方法。
  2. 請求項1に記載の軸重計の計測精度確認方法において、
    上記判断工程は、上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸の計測値について算出した移動平均の値と、上記基準値とを比較することを特徴とする軸重計の計測精度確認方法。
  3. 請求項1に記載の軸重計の計測精度確認方法において、
    上記基準値は、上記軸重計の精度調整を行った後に計測された5軸又は6軸の車両の第1軸の計測値に所定の係数を乗じた値であることを特徴とする軸重計の計測精度確認方法。
  4. 請求項1に記載の軸重計の計測精度確認方法において、
    上記5軸又は6軸を有する車両の第1軸は、セミトレーラの牽引車の第1軸であることを特徴とする軸重計の計測精度確認方法。
  5. 請求項1に記載の軸重計の計測精度確認方法において、
    上記軸重計は、圧電効果型又はひずみ検出型の軸重計であることを特徴とする軸重計の計測精度確認方法。
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