JP7360207B1 - 遊技台 - Google Patents

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Abstract

【課題】3ベットで遊技可能で、ベットに特徴のある遊技台を提供すること。【解決手段】投入口からの遊技価値の投入を検知する検知手段と、操作を受け付ける第一の操作手段と、操作を受け付ける第二の操作手段と、ベット数が3ベットであることを条件として遊技を開始可能な制御手段と、を備えた遊技台であって、前記制御手段は、前記検知手段が一の遊技価値の投入を検知することにより、ベットを1ずつ設定可能であり、前記第一の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であり、前記第二の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段である。【選択図】 図38

Description

本発明は回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(ぱちんこ機)に代表される遊技台に関する。
遊技媒体のベット数として1ベット、2ベット、3ベットのいずれかを遊技者が選択でき、ベット数に応じた内部当選確率や遊技媒体の払出数が定められた遊技台が知られている(例えば特許文献1)。
特開2018-175116号公報
遊技台によって、1ベット~3ベットの全てのベット数で遊技可能なものもあれば、特定のベット数のみで遊技可能なものもあるが、特定のベット数のみで遊技可能な遊技台においては、ベット操作に関して改善の余地がある。
本発明の目的は、3ベットで遊技可能で、ベットに特徴のある遊技台を提供することにある。
本発明によれば、
作を受け付ける第一の操作手段と、
操作を受け付ける第二の操作手段と、
ベット数が3ベットであることを条件として遊技を開始可能な制御手段と、
を備えた遊技台であって、
記第一の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であり、
前記第二の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であ
有効な操作として受け付けられる正常な受付期間において、前記第一の操作手段は操作を受け付け可能な手段であり、前記第二の操作手段は操作を受け付け可能な手段であり、
前記受付期間の前から該受付期間にかけて前記第二の操作手段が操作状態にある場合であっても、該受付期間では前記第一の操作手段への操作を受け付け可能に構成されており、
前記受付期間の前から該受付期間にかけて前記第一の操作手段が操作状態にある場合であっても、該受付期間では前記第二の操作手段への操作を受け付け可能に構成されている、
ことを特徴とする遊技台が提供される。
本発明によれば、3ベットで遊技可能で、ベットに特徴のある遊技台を提供することができる。
スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 入賞ラインの一例を示す図である。 スロットマシン100のリール回転装置185を示す外観斜視図である。 (a)は、リール駆動ユニット25の分解斜視図であり、(b)は、照明基盤90に取り付けられた複数のリールバックライト94のLED配置図である。 制御部の回路ブロック図である。 各リールに施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 入賞役(作動役を含む)の種類を示す図である。 小役ベルの種類とその説明図である。 (a)はスロットマシン100の遊技状態の遷移図、(b)はスロットマシン100の有利区間、非有利区間の遷移図である。 スロットマシン100のAT関連状態の遷移図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 図11における疑似遊技関連処理(ステップS109)の流れを示すフローチャートである。 図13における疑似遊技のリール回転開始処理(ステップS1003)の流れを示すフローチャートである。 図13における疑似遊技のリール停止制御処理(ステップS1005)の流れを示すフローチャートである。 図13における疑似次遊技開始処理(ステップS1006)の流れを示すフローチャートである。 図11におけるリール回転開始処理(ステップS113)の流れを示すフローチャートである。 図17におけるランダム遅延回転開始処理(ステップS1411)の流れを示すフローチャートである。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 (a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートであり、(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。 実施形態の疑似遊技の動作の一例を示す図である。 疑似遊技ランプ190を示す図である。 連続演出CEの構成例を示す図である。 (a)及び(b)は連続演出CEの実行例を示す図である。 (a)及び(b)は連続演出CEの実行例を示す図である。 疑似遊技での演出例を示す図である。 疑似遊技での演出例を示す図である。 疑似遊技のリール停止制御処理の別の例を示すフローチャートである。 主制御部300のCPU304が実行する報知処理の例を示すフローチャートである。 (a)~(c)はAT状態における操作ナビの例を示す図である。 AT関連状態の推移例を示す図である。 AT関連状態の推移例を示す図である。 (a)は情報出力回路334から情報入力回路652へ出力される情報の例を示す図、(b)はスロットマシン100の外部の遊技情報表示器の表示例を示す図である。 (a)~(c)はRB信号、BB信号の変化の例を示す図である。 RB信号及びBB信号の変化と、表示器653の表示例の変化の例を示す図である。 RB信号及びBB信号の変化と、表示器653の表示例の変化の例を示す図である。 RB信号及びBB信号の変化と、表示器653の表示例の変化の例を示す図である。 遊技開始処理の例を示すフローチャートである。 ベット処理の例を示すフローチャートである。 ベットボタン130~132を演出選択確定ボタンとして利用した場合の説明図である。 前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。 発光素子212~214に関連する制御系のブロック図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第一実施形態>
以下に説明する本実施形態のスロットマシンは、遊技価値として遊技媒体が所定数投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110~112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110~112が構成されている。リール110~112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110~112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110~112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110~112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110~112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110~112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(後述する図4参照)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110~112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110~112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインL2、及び、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段入賞ラインL3の3ラインが設けられている。図2には、この入賞ラインL1~L3が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技価値としてベットされた遊技媒体(メダル)の枚数によって予め定まっている。図1に示すスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数が3未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが3枚ベットされたときに、入賞ラインL1~L3が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。
なお、入賞ラインの数については3ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1のみであってもよい。或いは、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインを追加した計5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、RB(特別役)に内部当選していること、または、後述する特別役内部当選状態あるいは特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130~132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンであり、言い換えるとベット操作を受け付けるボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている(上限3枚)。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口であり、メダルの投入を受け付ける投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130~132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、特別遊技状態中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。本実施形態では、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器で構成されている。この払出枚数表示器127は、操作ナビ実行手段の一例に相当する。なお、図1では省略しているが、払出枚数表示器127の右下には、後述する有利区間中であることを示す有利区間ランプを設けてもよい。
なお、後述するように本実施形態のスロットマシン100ではほとんどの遊技が有利区間で行われ、また、AT遊技が行われることは演出等でも把握できることから有利区間ランプは、設けなくてもよい。
スタートレバー135は、リール110~112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130~132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110~112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137~139が設けられている。ストップボタン137~139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110~112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110~112に対応付けられている。
より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137~139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。
さらに、回転中の各リール110~112を全て停止させるためにストップボタン137~139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。
なお、各ストップボタン137~139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137~139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
ベットボタン130~132、スタートレバー135、ストップボタン137~139は遊技の進行に関する遊技者の操作を受け付ける操作手段の一例である。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ベットボタン132とメダル投入口141の間には、チャンスボタン165と、選択確定ボタン166が設けられている。チャンスボタン165には演出ランプが内蔵されており、選択確定ボタン166には演出ランプが内蔵されている。チャンスボタン165は演出の中で遊技者が操作する操作手段である。また、選択確定ボタン166の左側には左ボタン167、右側には右ボタン168が設けられている。左ボタン167と右ボタン168を操作することで、演出画像表示装置157に表示されたカーソルを移動させることができる場合があり、この場合等には、選択確定ボタン166によって移動を確定することができる。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部の下方に設けられているスピーカ277(図5参照)の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には、スロットマシン100内部の上方に設けられているスピーカ272(図5参照)の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
なお、図1では省略しているが、演出装置160の右上部には、後述する疑似遊技中であることを示す疑似遊技ランプ190が設けられている(図22)。
<リール回転装置>
次に、図3~図4を用いて、スロットマシン100のリール110~112を回転させるリール回転装置185について詳細に説明する。
図3は、スロットマシン100のリール回転装置185を示す外観斜視図である。リール回転装置185は、概略、リール駆動ユニット25、26及び27と、これらを収納するケース部材221とで構成されている。リール駆動ユニット25、26及び27は、リール帯30に印刷される図柄の配列(後述する図6参照)が異なるだけで、構造的には、いずれも同一の部品で構成されている。各リール駆動ユニット25、26及び27(以下、同一構成のため、リール駆動ユニット25について説明する)は、それぞれ個別にケース部材221内に着脱可能に収納されている。
図4(a)は、リール駆動ユニット25の分解斜視図である。リール駆動ユニット25は、取付ベース13、センサブラケット14、ステッピングモータ20、センサ80と、帯状部材30、リール枠40、検知片50及び補強リム70で構成されたリール110と、で構成される。また、絵柄を背後から照明するための複数のリールバックライト94で構成される照明基盤90を備えている。なお、照明基盤90をリール駆動ユニット25に取り付ける取り付け部材も設けられているが、同図では省略している。また、照明基盤90は、リール駆動ユニット25に限らずリール駆動ユニット26および27にも設けられていて、それぞれについて複数のリールバックライト94が設けられている。
取付ベース13は、平板上に、センサブラケット14、ステッピングモータ20が形成されている。センサブラケット14は、取付ベース13上に取り付けられ、先端に後述する検知片50の通過を検出するためのセンサ80が装着される。
ステッピングモータ20は、例えば4相式で、1回転252ステップ程度の分解能を持ったものを1-2相励磁方式で駆動する。従って、1回転を504パルスで制御することができ、回転角度を0.7度/パルスで制御することができる。
ステッピングモータ20の回転軸には、リール枠40が装着される。リール枠40は、ステッピングモータ20の回転軸に取り付けられるボス部42と帯状部材30が貼り付けられるリム部44と、ボス部42とリム部44とを連結するための4本の連結部43とで構成されている。このような構成にすることで、リール枠40は、軽量化がなされ、ステッピングモータ20への負荷を低減している。連結部43はさらに、検知片50をネジ60で取り付けるために開口したネジ穴48を形成している。
リール枠40のリム部44の周囲には、帯状部材30が接着される。同時に帯状部材30の反対側端には、帯状部材30の補強を目的として補強リム70が接着される。
主制御部300は、各回転リールに設けられたインデックス(検知片50)を検知するセンサ(インデックスセンサ)80の検知結果に基づいて各回転リールの回転を検知するとともに、各回転リールが停止した場合に各回転リールの停止位置(リールに表示されている図柄位置)を特定している。さらに、主制御部300は、リールに表示されている図柄位置に関する情報を第1副制御部400に対して送信する。
複数のリールバックライト94は、LEDからなるものであり、照明基盤90に取り付けられている。複数のリールバックライト94のうち、全てのリールバックライト94を点灯させることにより、図柄表示窓113上の図柄全てを背後から照らすことができる。また、一部のリールバックライト94を点灯させることにより、図柄表示窓113上の一部の図柄を背後から照らすことができる。このように、複数のリールバックライト94は、リール110~112の図柄を背面側から遊技者側に向かって照らすものである。
図4(b)は、照明基盤90に取り付けられた複数のリールバックライト94のLED配置図である。複数のリールバックライト94は、詳しくは、図柄表示窓の113の上段位置を照らすLED-01及びLED-02、図柄表示窓の113の中段位置を照らすLED-03及びLED-04、並びに図柄表示窓の113の下段位置を照らすLED-05及びLED-06を備えている。したがって本実施形態では、リール110~112を上段、中段、及び下段ごとに点灯制御することが可能である。なお、各リール110~112のバックライト94を区別するため、左リール110を照射するLED01~06をLED-L01~L06と表記し、中リール111を照射するLED01~06をLED-C01~C06と表記し、右リール112を照射するLED01~06をLED-R01~R06と表記する。
<制御部の回路構成>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。
なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。
CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0~65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルを検知するメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、ホッパーユニット180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110~112の光学式センサ(インデックスセンサ80)等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137~139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130~132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、ホッパーユニット180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110~112の光学式センサ(インデックスセンサ80)は、各リール110~112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片(検知片50)が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール110~112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、ホッパーユニット180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、疑似遊技ランプ190、有利区間ランプ191)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技結果情報(例えば、遊技の状態を示す情報、遊技回数等)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400に制御コマンド(サブコマンドと呼ぶ場合がある。)を送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400に制御コマンド等の信号を送信できるように構成されているが、第1副制御部400からは主制御部300に制御コマンド等の信号を送信できないように構成されている。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS-ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト94等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。さらに、第1副制御部400には、スイッチセンサ427を設けており、このスイッチセンサ427でチャンスボタン165の押下を検出する。また、選択確定ボタン166、左ボタン167、および右ボタン168それぞれのボタンの押下もスイッチセンサ427で検出される。シャッタセンサ428やスイッチセンサ427からの検出信号は、センサ回路426によって基本回路402に出力される。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図6を用いて、上述の各リール110~112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110~112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号1~20の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号1~20は、各リール110~112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号20のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号5のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号9のコマには「リプレイ図柄」、がそれぞれ配置されている。
本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(例えば、5コマ未満)で、対応するリール110~112を停止させるように構成されている。
<入賞役の種類>
次に、図7を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。同図は、入賞役(作動役を含む)の種類を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、RB(特別役)、リプレイ(再遊技役)、共通ベル(小役)、押し順ベル_LCR~RCL(小役)、チェリー(小役)、スイカ(小役)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役は、入賞により遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態(RT2)に移行する役(作動役)である。また、再遊技役は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これら特別役、再遊技役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役、再遊技役の入賞が含まれる。なお、特別役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越される役であり、それ以外の役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越されない一般役である。
本実施形態の場合、特別役は、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、「セブン2-ブランク-ブランク」である。なお以降の説明では、特別役を「RB」と称する場合がある。
特別役に内部当選すると、この内部当選した特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。特別役に対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態を特別役内部当選状態(RT1。RB内部当選中)に移行させる。このフラグは、対応する作動役に入賞するまでオンの状態が維持される。具体的には、特別役に内部当選した遊技においてそれらの役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でも特別役に内部当選した状態と同様の状態となり、対応する図柄組み合わせが揃って入賞できる場合がある。
本実施形態の場合、再遊技役及び各小役は、一の遊技でRBと同時に内部当選可能である。本実施形態の場合、特別役内部当選状態において、特別役以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。
再遊技役は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。すなわち、前回投入枚数と同数の賭け数で遊技が再度実行可能になる。対応する図柄組み合わせは、「リプレイ-リプレイ-リプレイ」である。
再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(RAM308に用意されたメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、チェリーが「ANY-チェリー-ANY」であり、スイカが「スイカ-スイカ-スイカ」であり、共通ベル及び各押し順ベルは「ベル-ベル-ベル」である。但し、押し順ベルはベル図柄が一つと他の図柄との組み合わせ(一枚役)を含む。
ここで、共通ベルは、ストップボタン137~139の停止操作の順序(押し順)に関係なく入賞する役であるが、各押し順ベルは、ストップボタン137~139の停止操作の順序に応じてメダルの払い出し枚数や、入賞の有無が異なる。図8は共通ベルと各押し順ベルの説明図である。
図8において、「抽選確率」は各役の内部当選確率である。「払出枚数」は、各役に入賞した場合に払い出されるメダルの最大枚数である。押し順ベルに入賞した場合、「払出枚数」よりも少ない枚数のメダルが払い出される場合がある。
LCR操作~RCL操作は、各役に内部当選した場合に、停止操作の順序によって遊技者が得られる利益を示している。LCR操作とは、左→中→右の順に停止操作を行うこと(リール110→111→112の順に停止させること)を意味している。LRC操作とは左→右→中の順に停止操作を行うことを意味している。CLR操作とは中→左→右の順に停止操作を行うことを意味している。CRL操作とは中→右→左の順に停止操作を行うことを意味している。RLC操作とは右→左→中の順に停止操作を行うことを意味している。RCL操作とは、右→中→左の順に停止操作を行うことを意味している。
押し順ベル_LCRに内部当選し、かつ、遊技者がLCR操作を行った場合、遊技結果は「上段ベル6枚」となる。これは上段入賞ラインL2にベル図柄が揃って6枚のメダルが払い出されることを意味する。押し順ベル_LCRに内部当選し、かつ、遊技者がLRC操作を行った場合、遊技結果は「1枚役」となる。これは一つのベル図柄と他の図柄が揃って1枚のメダルが払い出されることを意味する。
押し順ベル_LCRに内部当選し、かつ、遊技者がCLR操作、CRL操作、RLC操作又はRCL操作を行った場合、遊技結果は図柄の停止操作位置によって「1枚役」又は「こぼし」となる。「こぼし」とは払い出しのある役の図柄組み合わせが揃わなかったことを意味する。
押し順ベル_CLRに内部当選し、かつ、遊技者がCLR操作を行った場合、遊技結果は「中段ベル13枚」となる。これは中段入賞ラインL1にベル図柄が揃って13枚のメダルが払い出されることを意味する。
他の押し順ベルについて割り当てられている「上段ベル6枚」、「一枚役」、「こぼし」、「中段ベル13枚」についても同様である。
共通ベルに内部当選した場合、停止操作の順序に関わらず、遊技結果は「中段ベル13枚」となる。上記のとおり、これは中段入賞ラインL1にベル図柄が揃って13枚のメダルが払い出されることを意味する。
このように各押し順ベルは、操作手段(ストップボタン137~139)に対する操作態様に応じて遊技結果が異なる場合のある役である。
<内部抽選>
次に、役の内部当選の決定はスロットマシンで一般的に行われている抽選方法を採用すればよい。例えば、役の内部当選の決定は抽選テーブルを用いて行う。抽選テーブルには複数の条件装置と、各条件装置の抽選値とが、遊技状態(RT0:通常状態、RT1:RB内部当選状態、RT2:RB遊技状態)毎に設定されている。各条件装置には、その条件装置が当選と決定された場合に内部当選する役が定義されている。各条件装置の抽選値は抽選データの範囲を規定する。
内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの条件装置に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役(内部当選役)を決定する。RB内部当選状態やRB遊技状態に対応づけられた抽選テーブルでは、RBに対応する条件装置の当選確率は0である。RB遊技状態に対応付けられた抽選テーブルでは、各押し順ベルと共通ベルに対応する条件装置のみが当選するようにしてもよい。
この抽選データは設定1~設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。設定1~設定6は、例えば少なくとも1つの条件装置の当選確率を異ならせたものであってもよく、或いは、条件装置の当選確率は共通であるが、AT状態等の各状態を設定する抽選の当選確率が異なるものである。設定値が高くなるほど遊技者の有利度が高くなる傾向にある。この設定を変更することを設定変更という。設定変更はスロットマシン100の内部に設けられた設定変更スイッチ(不図示)を遊技店の係員等が操作することで行うことができる。設定変更が行われるとスロットマシン100の内部情報がクリアされる。例えば、RBの内部当選結果を持ち越していてもクリアされ、遊技状態は通常遊技(RT0)が設定される。
各条件装置に当選しなかった場合はハズレとなり、基本的に役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」と称する場合がある。また、いずれの条件装置の役にも当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技の状態の種類と、これらの変遷について説明する。図9(a)は、スロットマシン100の遊技の状態の遷移図である。
スロットマシン100には、通常状態(RT0)、RB内部当選状態(RT2)、及び、RB遊技状態(RT2)の合計3つの遊技状態(RT遊技状態と呼ぶ場合がある)を切り替えられるように構成されている。RT遊技状態の移行によって遊技者の有利度を変化させてもよい。
図9(a)には、各遊技状態が示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。これらの移行条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組み合わせが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払い出しがされることなどがある。
通常状態(RT0)において、RBに内部当選すると、遊技状態はRB内部当選状態(RT1)に切り替えられる。RB内部当選状態(RT1)において、RBに入賞するとRB遊技状態(RT2)に切り替えられる。RB遊技状態(RT2)において、RB遊技の終了条件が成立すると、通常状態(RT0)に切り替えられる。RB遊技状態の終了条件は、例えば、規定遊技回数の消化(例えば5回)、又は、役の入賞回数が規定回数に達したこと(例えば5回)である。
<非有利区間および有利区間>
本実施形態のスロットマシン100では、上記説明した遊技状態とは別に、非有利区間又は有利区間が設定される。このうち有利区間では、内部当選した役に対する推奨停止操作順序の報知(操作ナビ)が許容されており、非有利区間はこの操作ナビが実行されない。なお、有利区間では条件に応じて操作ナビが実行されるが、押し順ベルが内部当選していても操作ナビが表示されない場合がある。以下、これらの状態について図9(b)を用いて説明する。同図は、スロットマシン100の有利区間、非有利区間に関する遊技の状態の遷移を示す図である。
本実施形態では、初期状態(例えば、工場出荷時の状態)は非有利区間に設定されている。また、設定変更があると、この非有利区間が設定される。遊技店の開店時において出玉的に有利になってしまうことを防止することができる場合があり、開店時以外の稼働(遊技台への客付)が低下してしまうことを防止することができる場合がある。
非有利区間の遊技において、移行条件Aが成立すると有利区間に遷移する。移行条件Aは、本実施形態の場合、いずれかの役に内部当選することである。したがって、遊技の大半で有利区間が設定されていることになる。本実施形態では、非有利区間であれば有利区間フラグをオフに設定し、有利区間であれば有利区間フラグをオンに設定することで、この有利区間フラグを用いて非有利区間と有利区間を区別している。
有利区間の遊技において、移行条件Bが成立すると非有利区間に遷移する。本実施形態の場合、移行条件Bは、
(ア)有利区間の遊技回数が規定回数(例えば3000回)に達したこと、
(イ)有利区間でのメダルの差枚数が規定枚数(例えば2400枚)に達したこと、
(ウ)後述する「AT通常状態」が終了した場合に、有利区間の残り遊技回数が規定回数以下(例えば500回以下)であること、又は、
(エ)後述する「AT通常状態」が終了した場合に、有利区間のメダルの残り差枚数(残枚数)が規定数以下(例えば500枚以下)であること、
のいずれかが成立することである。
なお、この移行条件Bは一例である。移行条件Bとして、例えば、後述する「AT状態」での遊技回数が上限回数に達したことが含まれてもよい。また、「AT状態」の残り権利が0になったこと(ATストック=0、AT残り遊技数=0、AT残り差枚数=0、AT残りナビ回数=0など)が含まれてもよい。
有利区間の遊技回数や差枚数は有利区間の終了を判定する値であり、遊技回数は一回の遊技により更新され、差枚数は一回の遊技結果により更新される。但し、本実施形態では、RB遊技状態(RT2)では、有利区間の遊技回数及び差枚数を更新しない。したがって、RB遊技状態が終了する遊技において、「AT状態」は終了しない。
なお、RB遊技状態(RT2)においても遊技回数や差枚数を更新する(なお、有利区間における遊技回数や差枚数であってもよいし、AT状態における遊技回数や差枚数であってもよく、または、両方であってもよい)が、RB遊技状態(RT2)においては、差枚数の終了条件を満たしても有利区間を終了せず、また、AT状態を終了しない形態であってもよい。遊技者に不意打ち的にAT状態が終了してしまうのを防止することができる場合がある。また、そもそも本実施形態の仕様ではRB遊技状態(RT2)においてAT状態が終了する確率は低いため、例外処理を設けずに済み、メインプログラム容量の削減を図ることができる場合がある。RB遊技状態おいて遊技回数や差枚数が更新されない場合においては、RB遊技状態中にAT状態が終了することはないという印象や安心感を遊技者に与えることができる。一方で、RB遊技状態おいて遊技回数や差枚数が更新される場合においては、意図的にRB遊技状態に移行させて少しでも差枚数を稼ごうとする攻略行為を防ぐことができ、遊技者にRB遊技状態を開始させてもメリットにならないことを印象付けさせることができる。
本実施形態の場合、差枚数とは、一回の遊技におけるメダルの投入枚数と、払出可能枚数との差数(払出可能枚数-投入枚数)の累積値である。払出可能枚数は、内部当選役に対応づけられている最大払出枚数のことであり、実際に払い出されたか否かは問われない。例えば、図8の「押し順ベル_LCR」に内部当選した場合、「こぼし」によって遊技者に払い出された枚数が0枚であっても、払出可能枚数は、「払出枚数」に規定された6枚である。
しかし、差枚数として、一回の遊技におけるメダルの投入枚数と、実際に払い出された枚数との差枚数(払出枚数-投入枚数)の累積値であってもよい。実際に払い出された枚数とは、役に入賞して払い出された枚数のことである。例えば、図8の「押し順ベル_LCR」に内部当選した場合、「こぼし」によって遊技者に払い出された枚数が0枚であった場合は払出枚数は0である。一方、「1枚役」によって遊技者に払い出された枚数が1枚であった場合は払出枚数は1である。
差枚数は0を下回るようにカウント(マイナスもカウントする差枚数カウント)してもよいし、0を下回るようになると0にリセットしてカウント(MYカウント)してもよい。なお、本実施形態の場合、差枚数のカウント対象となる役は、6種類の押し順ベルと、共通ベルであり、ハズレの場合は投入枚数分だけ差枚数が更新される。
有利区間の状態は、AT状態と非AT状態とに大別される。AT状態では押し順ベルに内部当選すると演出画像表示装置157を用いて操作ナビが実行される。操作ナビでは、通常、推奨停止操作順序として、遊技者が最も利益を得る停止操作順序を示唆する報知が行われる。例えば、図8の押し順ベル_CRLに内部当選した場合、推奨停止操作順序として、CRL操作が報知される。しかし、ある条件が成立した場合は、推奨停止操作順序として、遊技者が最も利益を得る停止操作順序以外の停止操作順序を報知してもよい。また、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよく停止操作態様を示すものであればよい。
本実施形態では払出枚数表示器127も用いて操作ナビが実行され、遊技者が最も利益を得る停止操作順序に対応する態様で7セグが点灯する(以下、ナビ点灯と称する場合がある)。この払出枚数表示器127での表示についても、停止操作のタイミングに対応する態様で点灯するものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方に対応する態様で点灯するものであってもよい。
非AT状態では操作ナビは実行されない。有利区間における非AT状態ではAT状態に移行するための抽選等が行われる。非有利区間では、AT状態が設定されることはなく、非AT状態である。有利区間から非有利区間へ移行すると、有利区間の遊技回数や差枚数はリセットされる。
なお、非有利区間と有利区間については図9(a)のRT遊技状態とは別に設定されるため、例えば、有利区間中にRB内部当選状態からRB遊技状態に移行する場合がある。
<AT関連状態>
AT状態、非AT状態における各状態の遷移について図10を参照して説明する。スロットマシン100のAT関連状態の遷移図である。AT関連状態は、非AT状態と、AT状態と、引き戻しチャンスとを含む。
非AT状態は、通常状態と、チャンスゾーン状態とを含む。初期状態(例えば、工場出荷時の状態)は通常状態である。また、設定変更があると通常状態が設定される。通常状態は、非有利区間及び有利区間の双方において設定され得る。チャンスゾーン状態は、通常状態よりもAT状態に移行しやすい状態である。チャンスゾーン状態は有利区間においてのみ設定される。
AT状態は、AT通常状態と、プレエンディング状態と、エンディング状態と、準備状態と、特化ゾーン状態とを含む。これらの各状態はいずれも有利区間において設定される。AT状態は有利区間における差枚数が規定差枚数(AT上限差枚数という)に達するまで継続する状態である。AT上限差枚数は、AT通常状態の設定時に初期値が設定される(例えば300枚)。プレエンディング状態及びエンディング状態は、有利区間の終了によるAT状態の終了が確定した場合に設定される状態である。
なお、本実施形態の場合、AT状態、有利区間は、それぞれ独立して差枚数がカウントされるが、差枚数のカウント対象となる役は6種類の押し順ベルと、共通ベルであり、ハズレの場合は投入枚数分だけ差枚数が更新される。しかし、別の実施形態として、有利区間における移行条件Bに関与する差枚数のカウンタは当選役に関わらず投入枚数と払出枚数を更新してもよい。
特化ゾーン状態は、AT上限差枚数を上乗せすることのできる状態であり、準備状態は特化ゾーン状態に移行することを遊技者に認識させる演出等を行う状態である。特化ゾーン状態では、操作ナビで報知した推奨停止操作順序によって上乗せ回数が決定される。例えば、左、中、右がそれぞれ数値1、2、3に置き換えられる。推奨停止操作順序が左→中→右の場合、123枚の上乗せが設定される。また、推奨停止操作順序が中→右→左の場合、231枚の上乗せが設定される。つまり、報知された停止操作順序が上乗せ数となる特化ゾーン状態である。AT上限差枚数の初期値が300で、上乗せ枚数が123枚であればAT上限差枚数は423枚となる。更に遊技者が上乗せ枚数として231枚を獲得すると654枚となる。なお、AT上限差枚数の上限値は有利区間の規定枚数である。
引き戻しチャンス状態は、AT状態が一旦終了した後、AT状態が再設定され易い状態であり、有利区間、非有利区間の双方があり得る(ただし、上述した移行条件Aにより引き戻しチャンス状態において非有利区間に滞在するのは数ゲームである)。引き戻しチャンス状態は通常状態よりもAT状態に移行し易い点で遊技者に有利な状態である。引き戻しチャンス状態において、有利区間であれば操作ナビが実行されうる。但し、引き戻しチャンス状態での出玉率は100%を超えないように各種条件が設定される。つまり、引き戻しチャンス状態は、その設定中、遊技者の手持ちが余り減らないように機能する状態とも言える。
移行条件について説明する。以下の説明において、移行条件において抽選で当選した場合とは、例えば、特定の条件装置が選択された場合、特定の条件装置が選択されることで抽選が行われ、かつ、抽選に当選した場合、条件装置に関係の無い抽選で当選した場合を挙げることができる。
通常状態において移行条件1が成立するとチャンスゾーン状態が設定される。移行条件1は抽選に当選することである。チャンスゾーン状態が設定されるとき、チャンスゾーン状態の遊技回数が設定される。遊技回数を固定回数でもよいし、抽選により変動する回数であってもよい。チャンスゾーン状態において移行条件2が成立すると通常状態に戻る。移行条件2はAT抽選に非当選のままチャンスゾーン状態の遊技回数の消化である。
チャンスゾーン状態において移行条件3が成立するとAT通常状態が設定される。移行条件3はAT抽選に当選することである。通常状態において移行条件4が成立するとプレエンディング状態が設定される。移行条件4は抽選に当選することであるが、その当選確率は極めて低い(フリーズ)。
AT通常状態において、移行条件5が成立するとプレエンディング状態が設定される。移行条件5は、AT上限差枚数が有利区間の規定枚数(移行条件(B)の(イ))に達したことである。プレエンディング状態において移行条件6が成立するとエンディング状態が設定される。移行条件6は、有利区間の差枚数が規定枚数に近い場合(例えば残り400枚)、又は、有利区間の遊技回数が規定回数に近い場合(例えば残り150回)である。
エンディング状態において移行条件7が成立すると引き戻しチャンス状態が設定される。移行条件7は有利区間の終了条件成立(移行条件Bの(ア)又は(イ))である。
AT通常状態において、移行条件8が成立すると準備状態が設定される。移行条件8は特化ゾーン移行抽選に当選することである。準備状態において移行条件9が成立すると特化ゾーン状態が設定される。移行条件9は所定回数の遊技の消化(例えば5回)である。特化ゾーン状態において移行条件10が成立するとAT通常状態に戻る。移行条件10は所定回数の遊技の消化(例えば5回)である。
AT通常状態において、移行条件11が成立すると通常状態に戻り、移行条件12が成立すると引き戻しチャンスが設定される。移行条件11及び移行条件12は、いずれも有利区間における差枚数が、AT上限差枚数に達したことである点では共通するが、移行条件11はRBの内部当選状態ではないことを要件とし、移行条件12はRBの内部当選状態であることを要件とする。つまり、AT通常状態が差枚数消化で終了する場合、RBに内部当たり中か否かで、遊技者に不利な通常状態に戻るか、遊技者に有利な引き戻しチャンスに移行するかが切り分けられることになる。
なお、移行条件11又は移行条件12の成立の際、移行条件Bの(ウ)又は(エ)に該当すると有利区間が終了する。これは、引き戻しチャンスにおいて再度AT通常への移行が決定された際に最低限のAT上限差枚数(300枚)の獲得を担保するために移行条件Bの(ウ)(エ)が定められている。有利区間が終了して非有利区間が設定されると、有利区間の差枚数、遊技回数がリセットされる。したがって、移行条件12が成立し、かつ、有利区間が終了した場合、引き戻しチャンス状態において有利区間が再び開始され、AT通常状態に当選すると、有利区間の差枚数、遊技回数の点で、遊技者の利益が大きくなる場合がある。
引き戻しチャンス状態において、移行条件13が成立するとAT通常状態に戻る。遊技者に有利な状況が継続することになる。移行条件13は抽選に当選することであるが、非有利区間で当選する確率は有利区間で当選する確率よりも極めて低い。引き戻しチャンス状態において、移行条件14が成立すると通常状態に戻る。移行条件14は所定回数の遊技の消化(例えば30回~50回の間の回数)である。所定回数は固定数であってもよいし、抽選により変動する回数であってもよい。
通常状態において、移行条件15が成立するとエンディング状態が設定される。移行条件15は、有利区間が設定された後、一度もAT状態が設定されることなく、有利区間の残り遊技回数が規定回数(例えば50回)に達した場合である。本実施形態の場合、基本的に移行条件15が成立することはない。しかし、遊技者が後述する停止操作のペナルティを受けた場合、有利区間が設定された後、一度もAT状態が設定されない場合が生じ得る。そこで、こうした場合は、強制的にエンディング状態を設定してAT状態を設定している。エンディング状態を設定することで、有利区間の終了を遊技者が把握できる。また、初心者が停止操作を誤って有利区間中一度もAT状態が設定されない場合が生じても、移行条件15の成立によりAT状態が設定されるので、初心者を楽しませることができる。
なお、移行条件15として、有利区間の残り遊技回数が規定回数(例えば50回)に達した場合を示したが、これに限らず、有利区間における払出枚数や差枚数0枚を起点とした差枚数カウントのMY値が所定枚数(2400枚を有利区間の上限枚数とした場合、例えば所定枚数としては2200枚など)に達した場合であってもよい。
<非有利区間→有利区間での優劣>
本実施形態の場合、非有利区間から有利区間へ移行する移行条件Aは上記の通り、いずれかの役に内部当選することであり、遊技の大半で有利区間が設定されていることになる。非有利区間が設定され、その後有利区間に移行する代表的な状態は、
(i)RBに内部当選していない場合:設定変更時、又は、移行条件11が成立し、かつ、移行条件Bの(ウ)又は(エ)に該当する場合
(ii)RBに内部当選している場合:移行条件12が成立し、かつ、移行条件Bの(ウ)又は(エ)に該当する場合
に大別することができる。(i)の場合、AT関連状態としては通常状態である。(ii)の場合、AT関連状態としては、引き戻しチャンス中となる。したがって、(ii)のRBに内部当選している場合に、非有利区間から移行した有利区間の方が遊技者の有利度が高くなる。
<停止操作のペナルティ>
停止操作順序に関して、所定の場合に遊技者にペナルティを課すようにしてもよい。図8に例示する押し順ベルの構成では、停止操作順序に関し、第一停止操作が左リール110の場合は最大6枚のメダルの払い出しを得られ、第一停止操作が右リール112又は中リール111の場合は最大13枚のメダルの払い出しを得られる。操作ナビが発動しない非AT状態において、遊技者が常に右リール112又は中リール111に対して第一停止操作を行うと、少し多めのメダルを獲得できる可能性がある。
例えば、通常状態では、第一停止操作が左リール110の場合よりも、第一停止操作が右リール112又は中リール111の場合の方がメダルの獲得期待値が高くなる場合がある。こうした獲得期待値の優劣は、例えば、第一停止操作が左リール110の場合の推奨停止操作順序の時の払出枚数を少配当、第一停止操作が右リール112又は中リール111の場合の推奨停止操作順序の時の払出枚数を多配当とする一方、第一停止操作が左、中、右の各押し順ベルにおいて内部当選確率を同じとすることで付けることができる。或いは、第一停止操作がどのリールであっても払出枚数は同じであるが、第一停止操作が左、中、右の各押し順ベルにおいて内部当選確率に差があること(第一停止操作が左の押し順ベルの内部当選確率が、中、右の押し順ベルよりも低い)で付けることもできる。
しかし、こうした手法を知らない初級者と、こうした手法を知っている上級者との間で不公平感を生じる場合がある。また、このように少しでもお得に遊技ができようになること自体が攻略法になってしまい遊技台の公正を害してしまう。
そこで、非AT状態において、右リール112又は中リール111に対して第一停止操作が行われた場合、その遊技においてはAT状態に移行する抽選をしない、AT状態に移行する抽選で当選する確率を低くする、AT状態に当選しても無効にする、といったペナルティを課すことができる。ペナルティは右リール112又は中リール111に対して第一停止操作が繰り返された場合(例えば、規定遊技回数連続した場合、或いは、累積回数が規定遊技回数に達した場合)に課されてもよい。この場合、ペナルティ回避の点で左リール110に対する第一停止操作が推奨停止操作順序となり、ペナルティのリスクの点で右リール112又は中リール111に対する第一停止操作が非推奨停止操作順序となる。
このように、右リール112又は中リール111に対して第一停止操作した場合のメダルの獲得期待値と、左リール110に対して第一停止操作した場合のメダルの獲得期待値は前者の方が高い一方で、AT状態への移行については後者の方が有利度が高いこととなる。
なお、有利区間の遊技回数は、非推奨停止操作順序で操作された遊技も1回の遊技としてカウントされる。遊技者による不適切な引き延ばしを防止できる。
ペナルティは、非有利区間で非推奨停止操作順序で操作された遊技を対象としなくてもよい。非有利区間がずっと継続されてしまうことを防止できる。逆に、非有利区間で非推奨停止操作順序で操作された遊技も対象としてもよい。不適切な操作を行う遊技者が過度な利益を獲得しないようにすることができる。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図11に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101において主制御部初期設定処理を行う。この主制御部初期設定処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、遊技開始処理(メダル投入・スタート操作受付処理)を実行する。この処理では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130~132の操作)の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入された場合には、第1副制御部400に対し、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数(3枚)のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、内部当選役抽選処理等を含む各種抽選処理を実行する。この処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている内部当選役の抽選テーブルを読み出し、これと乱数発生回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの役(作動役を含む)に内部当選した場合、その役のフラグがオンになる。
また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選情報を含む内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、再遊技役(リプレイ)に内部当選した場合には、再遊技役(リプレイ)に内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
なお、内部当選コマンドには、内部当選役の情報のほか、AT抽選の結果等を特定可能な情報が含まれる。なお、上記の情報のうち、AT状態において、押し順ベルに内部当選したことを含む内部当選コマンドには、ストップボタン137~139の操作順序(押し順)の推奨停止操作順序を表す操作指示情報も含まれる。
ステップS107では、疑似遊技フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS109に進み、そうでない場合にはステップS111に進む。
ステップS109では、疑似遊技関連処理が実行される。この処理の詳細については図13を用いて後述する。
ステップS111では、内部当選役抽選の結果に基づき、第一停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS113では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール回転開始処理が実行され、リール110~112の回転を開始させる。また、リール110~112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110~112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137~139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(本実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS115は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137~139が押されると、押されたストップボタン137~139に対応するリール110~112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110~112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一~第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110~112が停止する毎に、対応するコマンド(第一~第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110~112が停止するとステップS117へ進む。
ステップS117では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ-スイカ-スイカ」が揃っていたならばスイカに入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS121では更新処理を行う。この処理では、図9(a)に示す状態遷移図に示した条件に基づいてRT遊技状態を遷移させる。
また、当該遊技の結果を基に、図9(a)で説明した非有利区間および有利区間並びに図10で説明したAT関連状態の更新を行う。例えば、有利区間が設定されている場合は、有利区間の総遊技回数を一つ加算する。このタイミングで有利区間の総遊技回数を更新することにより、仮に疑似遊技と本遊技とが行われた場合も、本遊技のみが行われた場合も、一回の遊技が行われたとして総遊技回数を管理することができる。疑似遊技は一回の遊技とカウントしないことで、有利区間の総遊技回数が多くカウントされて遊技者に不利になることを防止できる。また、有利区間が設定されている場合は差枚数が更新される。
また、例えば、非有利区間において移行条件Aが成立したならば有利区間フラグをオンに設定し、有利区間において移行条件Bが成立したならば有利区間フラグをオフに設定する。更新した情報を示すサブコマンドを準備する。また、AT関連状態の更新では、AT状態、非AT状態及び引き戻しチャンスのいずれかの設定を更新する。AT状態の設定には、通常AT状態、プレエンディング状態、エンディング状態、特化準備ゾーン、特化ゾーンを区別する設定も含まれる。非AT状態の設定には、通常状態、チャンスゾーン状態を区別する設定も含まれる。更新した設定を示すサブコマンドを準備する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図12を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータス(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)に応じた処理が実行される。例えば、割込みステータスがメダル投入処理中であれば、メダル投入受付処理を行い、また、割込みステータスが払出処理中であれば、メダル払出処理を行う。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のサブコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は、ストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、コマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110~112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、疑似遊技開始コマンド、本遊技開始コマンド、ストップボタン137~139の操作の受け付けに伴う第一~第三押下コマンド、リール110~112の停止に伴う第一~第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、状態更新コマンド)、コマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。ホールコンピュータのような外部装置は遊技情報を取得してホール内の各スロットマシン100の稼働情報を集計できる。また、スロットマシン100毎に備えられた遊技情報表示器のような外部装置に遊技情報を表示させることが可能となる。出力される外部信号は、外部装置において、スロットマシン100の電源投入後の日単位の総遊技回数をカウント可能な遊技回数の情報が含まれ得る。遊技回数の情報は例えばスタートレバー135の操作時に出力されるメダル投入枚数を示す情報であってもよい。メダル投入枚数を示す情報により遊技回数のカウントが行われることで、仮に疑似遊技と本遊技とが行われた場合も、本遊技のみが行われた場合も、一回の遊技が行われたとして日単位の総遊技回数を管理することができる。スロットマシン100の遊技者は、遊技情報表示器により日単位の総遊技回数等を把握することができる。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図11に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
<疑似遊技関連処理>
次に図13を用いて、図11の主制御部メイン処理における疑似遊技関連処理(ステップS109)について説明する。なお、疑似遊技とは、回転しているリールを演出として停止したように見せかけている(疑似停止ともいう)リール演出の一種であり、ストップボタン137~139の操作を伴うことで回転しているリールを疑似停止することができること、または、疑似停止することができる状況のことを言う。また、このような疑似遊技においては疑似停止された停止態様に応じて遊技価値の付与は行われない。さらに、疑似停止されたリールを再始動させるための疑似的な操作を疑似開始操作とも言う。そして、このような疑似遊技と区別するために、ストップボタン137~139の操作を伴うことで回転しているリールを停止させ、該停止態様に応じた遊技価値の付与が可能な遊技を本遊技ともいう。図13は、図11における疑似遊技関連処理(ステップS109)の流れを示すフローチャートである。
ステップS1001では、疑似遊技のリール停止データが準備される。例えば、所定の図柄が入賞ラインL1に揃って疑似停止するリール停止データが準備される。なお、本遊技で成立する役とは異なる図柄組み合わせであれば、任意の図柄組み合わせが停止するリール停止データを用いることができる。また、このようなリール停止データを複数種類用意し、複数種類の中から選択するようにしてもよい。
ステップS1003では、疑似遊技のリール回転開始処理が実行される。この処理の詳細については図14を用いて後述する。
ステップS1005では、疑似遊技のリール停止制御処理が実行される。この処理の詳細については図15を用いて後述する。
ステップS1006では、疑似次遊技開始処理が実行される。この処理の詳細については図16を用いて後述する。
ステップS1007では、ランダム遅延フラグがオンに設定される。
ステップS1009では、疑似遊技フラグがオフに設定される。
<疑似遊技のリール回転開始処理>
次に図14を用いて、図13の疑似遊技関連処理における疑似遊技のリール回転開始処理(ステップS1003)について説明する。図14は、図13における疑似遊技のリール回転開始処理(ステップS1003)の流れを示すフローチャートである。
ステップS1101では、各リールの加速パラメータが設定される。
ステップS1103では、第1副制御部400に対する疑似遊技開始コマンドの送信準備が実行される。
ステップS1105では、疑似遊技の回転開始が設定される。具体的にはステップS1101で設定された加速パラメータを用いてリール110~112の回転を開始させる。
ステップS1107では、リール110~112の回転速度が一定であるか否かが判定される。リール110~112の回転速度が一定である場合にはステップS1109に進み、そうでない場合にはステップS1107を繰り返す。
ステップS1109では、ストップボタン137~139の操作が有効化される。ここでの有効化は、疑似遊技における停止操作の有効化であり、図15を参照して後述する疑似停止を遊技者が可能になることを意味する。
<疑似遊技のリール停止制御処理>
次に図15を用いて、図13の疑似遊技関連処理における疑似遊技のリール停止制御処理(ステップS1005)について説明する。図15は、図13における疑似遊技のリール停止制御処理(ステップS1005)の流れを示すフローチャートである。
ステップS1201では、疑似遊技規制タイマが設定される。疑似遊技規制タイマは、一回の疑似遊技の時間を計測するタイマである。本実施形態では、疑似遊技規制タイマを用いて、一回の疑似遊技の実行時間を所定時間TA(具体的には約50秒)に制限している。ステップS1201では、疑似遊技規制タイマに初期値として所定時間TAに相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理(ステップS209のタイマ更新処理)が実行されるごとにデクリメントされる。
ステップS1203では、ストップボタン137~139に対する操作があったか否かが判定される。ストップボタン137~139に対する操作があった場合にはステップS1205に進み、そうでない場合にはステップS1209に進む。
ステップS1205では、停止操作のあったストップボタン137~139に対応するリール110~112を疑似停止させる。ステップS1206では、第1副制御部400に送信される、ストップボタンに対する操作が受け付けられたことを示すサブコマンドの送信準備が実行される。
ステップS1207では、全リール110~112が疑似停止しているか否かが判定される。全リール110~112が疑似停止している場合にはステップS1208に進み、そうでない場合にはステップS1203に戻る。
ステップS1208では、第1副制御部400に送信される、疑似遊技入賞判定のサブコマンドの送信準備が実行される。例えば、疑似遊技において何らかの役に対応する態様が疑似停止された場合には該疑似停止された態様に対応するコマンドが送信されることになる。これにより、第1副制御部400は疑似遊技入賞判定のサブコマンドに応じた制御が可能となり、例えば、リプレイやベルに対応する図柄が疑似停止されると、対応する演出を実行できる。
なお、このような処理は、疑似遊技においても適切な操作タイミングでの停止操作が要求される場合に必要であり、疑似的に停止された図柄がどのような態様であるかを第1副制御部400へ通知することで疑似停止された図柄に応じた演出を行うことができ、疑似停止されていないのに疑似停止されたとして演出を実行してしまうような構成よりも演出の整合を図ることができ、本遊技と同じような感覚で遊技を提供することができる。
ステップS1209では、疑似遊技規制タイマがタイムアウト、つまり、設定されたタイマ値に相当する所定時間TAが経過したか否かが判定される。疑似遊技規制タイマがタイムアウトした場合にはステップS1211に進み、そうでない場合にはステップ1203に戻る。
ステップS1211では、全てのストップボタン137~139が操作されずに所定時間TAが経過したことにより、全リール110~112を疑似停止させる。このように本実施形態の疑似遊技では、疑似遊技の遊技進行の促進を図るため、停止操作がない場合にはリール110~112を自動疑似停止させる機能を有している。
ステップS1213では、疑似遊技終了タイマが設定される。疑似遊技終了タイマは、疑似遊技と本遊技の間の時間間隔を計測するタイマであり、所定の演出(例えば、疑似遊技が終了した旨の演出、本遊技が開始される旨の演出など)を実行するために時間を確保するために設けられている。本実施形態では、疑似遊技と本遊技の間の時間間隔を所定時間TC(具体的には約1秒)としているので、ステップS1213では、疑似遊技終了タイマに初期値として所定時間TCに相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理が実行されるごとにデクリメントされる。また、ステップS1213では、疑似遊技が終了したことを示す疑似遊技終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
<疑似次遊技開始処理>
本実施形態では、図15の疑似遊技のリール停止制御処理後、直ちに本遊技に移行せずに、ステップS103のメダル投入及びスタート操作受付の処理を疑似的に行う。これにより、本遊技により近い疑似遊技を遊技者に体感させることができる。したがって本実施形態の疑似遊技は、広義にはこの疑似次遊技開始を含むものである。
ステップS1301では、疑似次遊技開始処理が開始されたことを示す疑似開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。ステップS1303ではMBタイマを設定する。MBタイマは、疑似ベット操作の受付可能時間を計測するタイマであり、例えば初期値として20秒に相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理が実行されるごとにデクリメントされる。本実施形態では、MBタイマを用いて、一回の疑似ベット操作の操作受付時間を制限し、遊技が円滑に進行するようにしている。
ステップS1305では、MAXベットボタン132が遊技者によって操作されたか否かを判定する。操作を検知した場合はステップS1309へ進み、操作を検知しない場合はステップS1307へ進む。ステップS1307ではMBタイマが時間切れ(タイムアウト)したか否かを判定し、時間切れでなければステップS1305へ戻り、時間切れであればステップS1309へ進む。
ステップS1309では疑似ベット操作が受け付けられたことを示す疑似ベット受付コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。MBタイマで時間切れとなった場合も疑似ベット受付コマンドを送信し、第1副制御部400の演出処理を進行させることができる。
ステップS1311以降はスタートレバー135の疑似開始操作に関する処理を実行する。ステップS1311では疑似開始操作待ちが開始されたことを示す疑似レバー受付待ち開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS1313では、SRタイマを設定する。SRタイマは、疑似開始操作の受付可能時間を計測するタイマであり、例えば初期値として20秒に相当するタイマ値が設定される。このタイマ値は主制御部300のタイマ割込処理が実行されるごとにデクリメントされる。本実施形態では、SRタイマを用いて、一回の疑似開始操作の操作受付時間を制限し、遊技が円滑に進行するようにしている。
ステップS1315では、スタートレバー135が遊技者によって操作されたか否かを判定する。操作を検知した場合は処理を終了して図11のステップS111の処理に進む。操作を検知しない場合はステップS1317へ進み、SRタイマが時間切れ(タイムアウト)したか否かを判定し、時間切れでなければステップS1315へ戻り、時間切れであれば図11のステップS111の処理に進む。
<リール回転処処理>
次に図17を用いて、図11の主制御部メイン処理におけるリール回転開始処理(ステップS113)について説明する。図17は、図11におけるリール回転開始処理(ステップS113)の流れを示すフローチャートである。
ステップS1400では、4.1秒のウエイトタイマが設定される。このタイマは遊技間の間隔を4.1秒以上あけるためのタイマであり、疑似遊技の実行の有無に関わらず、遊技間隔は4.1秒以上に制限される。遊技進行の感覚を本遊技のみの遊技と合わせることができる。
ステップS1401では、各リールの加速パラメータが設定される。ステップS1403では、第1副制御部400に対する本遊技開始コマンドの送信準備が実行される。ステップS1405では、7セグ設定処理が実行される。この処理では操作ナビに関する表示設定が行われる。
ステップS1407では、ランダム遅延フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1411に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1409では、ステップS1401で設定された加速パラメータを用いてリール110~112の回転を開始させる。ステップS1411では、ランダム遅延回転開始処理が実行される。この処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS1413では、リール110~112の回転速度が一定であるか否かが判定される。リール110~112の回転速度が一定である場合にはステップS1315に進み、そうでない場合にはステップS1413を繰り返す。ステップS1415では、ストップボタン137~139の操作が有効化される。
<ランダム遅延回転開始処理>
次に図18を用いて、図17のリール回転開始処理におけるランダム遅延回転開始処理(ステップS1311)について説明する。図18は、図17におけるランダム遅延回転開始処理(ステップS1411)の流れを示すフローチャートである。
ステップS1501では、疑似遊技終了タイマの計測により所定時間TCが経過したか否かが判定される。疑似遊技終了タイマの計測により所定時間TCが経過した場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはステップS1501を繰り返す。
ステップS1503では、左リール110を回転開始する。ステップS1505では、左リール110の加速が終了したか否かを判定する。左リール110の加速が終了した場合にはステップS1507に進み、そうでない場合にはステップS1505に戻る。
ステップS1507では、中リール111の回転開始タイマを設定する。具体的には、0~756.512msに相当するタイマ値を抽選により取得し、この値を設定する。中リール111の回転開始タイマの値は、主制御部タイマ割込処理が実行されるたびにデクリメントされる。
ステップS1509では、中リール111の回転開始タイマがタイムアウト、つまり、初期設定されたタイマ値に相当する待機時間が経過したか否かが判定される。中リール111の回転開始タイマがタイムアウトした場合にはステップS1511に進み、そうでない場合にはステップS1509に戻る。
ステップS1511では、中リール111を回転開始する。なお、ステップS1511において中リール111は回転開始するが、回転開始するまでの間、中リール111は疑似停止の状態となっている。
ステップS1513では、中リール111の加速が終了したか否かが判定される。中リール111の加速が終了した場合にはステップS1515に進み、そうでない場合にはステップS1513に戻る。
ステップS1515では、右リール112の回転開始タイマを設定する。具体的には、0~756.512msに相当するタイマ値を抽選により取得し、この値を設定する。右リール112の回転開始タイマの値は、主制御部タイマ割込処理が実行されるたびにデクリメントされる。
ステップS1517では、右リール112の回転開始タイマがタイムアウト、つまり、初期設定されたタイマ値に相当する待機時間が経過したか否かが判定される。右リール112の回転開始タイマがタイムアウトした場合にはステップS1519に進み、そうでない場合にはステップS1517に戻る。
ステップS1519では、右リール112を回転開始する。なお、ステップS1511において右リール112は回転開始するが、回転開始するまでの間、右リール112は疑似停止の状態となっている。ステップS1521では、ランダム遅延フラグがオフに設定される。
<第1副制御部400の処理>
次に、図19を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図19(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図19(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図19(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。この初期設定は、電源投入が行われると実行される。この処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域や、遊技状態を表す情報である更新情報を記憶させるための領域等の各種の記憶領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、演出データを展開し、RAM408内に設けられた演出実行領域にデバイスデータを設定する処理や、RAM408内に設けられた演出予約領域に演出データを設定する処理、さらには、受信したコマンドとそのコマンドに含まれる情報に基づいて、演出データを設定したり、制御処理を実行する処理等を行う。なお、演出予約領域に設定された演出データや演出実行領域に設定されたデバイスデータを、別のデータに更新する(上書きする)場合がある。この場合、上書きされたデータに基づいて演出内容が変更される。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、スピーカ272、277に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを音源IC418に出力することで、音による演出を実行させる。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、各種ランプ420に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを駆動回路422に出力することで、ランプによる演出を実行させる。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、シャッタ163に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを駆動回路424に出力することで、シャッタ163による演出を実行させる。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、演出画像表示装置157に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータがあれば、このデバイスデータを第2副制御部500に送信する準備を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図19(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図19(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図19(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
次に、図20を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図20(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図20(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図20(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図20(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図20(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図20(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図20(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図20(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図20(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図20(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<疑似遊技について>
スロットマシン100では、メダルを投入してスタートレバー135を操作することによりリール110~112を回転させるとともに内部抽選によって役を内部決定し、ストップボタン137~139の操作によってリール110~112を停止させ、図柄表示窓上に内部決定に応じた図柄の組み合わせが表示されると役が成立する。そして、メダルの払出を伴う役が成立した場合には、成立した役に対応する規定数のメダルが払い出される。この一連の動作が通常の遊技であるが、以下説明する疑似遊技と区別するためにこの通常の遊技を本遊技と称する。なお、疑似遊技は本遊技の前に実行される。一回の遊技が本遊技のみの場合と、疑似遊技と本遊技の場合とがあり得る。遊技回数は本遊技の回数に一致する。
疑似遊技とは、本遊技と同様に、回転させたリール110~112をストップボタン137~139の操作によって停止(本実施形態では疑似停止)させ、図柄表示窓上に何らかの図柄組み合わせを表示させる、リール演出の一種である。この疑似遊技は、本遊技と同様にリール110~112の停止操作が可能となっているが、本遊技とは異なりリール110~112の停止結果によりメダルが払い出されることはない。
なお本実施形態では、疑似遊技においては本遊技のようにリール110~112を完全に停止させず、リール110~112を疑似停止(例えば、微振動を継続)させることで、疑似遊技であること(本遊技ではないこと)が分かるようにしている。そして疑似遊技が終了するとリール110~112が再度回転して本遊技が開始される。すなわち疑似遊技は、スタートレバー135を操作してから本遊技におけるリール110~112の回転の速さが一定の状態になるまでの間に、回転中のリール110~112に対してストップボタン137~139の操作を契機にリール110~112を疑似的に停止させて任意の図柄組合せを表示可能な演出としての遊技である。
なお、本実施形態での疑似遊技は、本遊技における全てのリール110~112の回転の速さが一定になるまでに実行可能な演出遊技としたが、例えば、一部のリールにおいて回転の速さが一定になるまでに実行可能な演出遊技としてもよい。例えば、回転させたリール110~112をストップボタン137~139の操作によって停止させる場合、リール110だけ疑似遊技の停止を行わせ、リール111とリール112は本遊技の停止を行わせるようにしてもよいし、リール110とリール111は疑似遊技の停止を行わせ、リール112だけ本遊技の停止を行わせるようにしてもよい。
ここで、本実施形態の疑似遊技の動作の一例について、図21を用いて具体的に説明する。例えば、次の遊技からAT状態となる場合(疑似遊技フラグオン)において、スタートレバー135の操作(図21(a)のSTA1)がされるとリール110~112が回転開始する。次いで、第一停止操作(図21(a)のSTO1-1、ここでは左ストップボタン137の操作)に基づいて対応する第一停止リール(図21(a)では左リール110)が疑似停止する。次いで、第二停止操作(図21(a)のSTO1-2、ここでは中ストップボタン138の操作)に基づいて対応する第二停止リール(図21(a)では中リール111)が疑似停止する。次いで、第二停止操作(図21(a)のSTO1-2、ここでは中ストップボタン138の操作)に基づいて対応する第二停止リール(図21(a)では中リール111)が疑似停止する。次いで、第三停止操作(図21(a)のSTO1-3、ここでは右ストップボタン139の操作)に基づいて対応する第三停止リール(図21(a)では右リール112)が疑似停止する。
疑似停止中のリール110~112は、図21(b)に示すようにリール110~112が完全には静止しておらず、リール110~112が微振動(500msを超えて同じ状態を維持させないように、500ms以下のタイミングで状態を異ならせる移動)している状態となる。具体的には、所定の位置Aと位置Aから僅かに離れた位置A’の間をリール110~112が上下に微振動するようになっている。
なお、リール110~112が完全には静止してない状態とは、マクロ(秒単位)に見て静止していない状態、つまり、遊技者が見て移動している様が確認できる程度にゆっくりと移動する状態(ゆらゆら揺れている状態)を含むものであるとともに、ミクロ(数百ミリ秒単位)に見た場合の静止状態を含むものである。
つまり、微振動とは、リール110~112が静止状態となっている期間を含むものであってもよく、本実施形態では、微振動における移動と移動との間が500ms未満の静止状態となっている。すなわち本実施形態では、微振動における移動と移動との間に500ms以上の静止状態があった場合にはリール110~112が静止している状態があるものとし、500ms未満の静止状態があった場合にはリール110~112が静止している状態がないものと定義している。
疑似遊技において疑似停止を行うのは、完全にリール110~112を静止させてしまうと、遊技者は本遊技の停止と勘違いをして遊技を終了し、台を離れてしまう場合があるからである。すなわち、その後に行われる本遊技で得られたであろう特典を放棄させてしまう事態を生じさせないためである。なお、上記の例では各リール110~112がそれぞれ疑似停止を行っているが、例えば、第一停止操作、第二停止操作の段階では対応するリール110~112を完全に停止させ、第三停止操作がされた後に、すべてのリール110~112が一斉に疑似停止の状態となるようにしてもよい。また、各リール110~112の振動については同期するものであってもよいし、非同期であってもよい。
微振動の状態は、パチンコの表示装置に表示された装飾図柄画像の揺れ変動に近い状態である。しかし、パチンコは装飾図柄画像を揺れ変動させた後、この揺れを停止させることにより本遊技の結果を報知する仕様となっているが、スロットマシンにおいては、リール110~112が微振動した後、微振動を停止することで本遊技の結果を報知するものではない。この疑似遊技の後に実行される本遊技においてリール110~112が完全に停止すると、その遊技の結果が報知される。
本実施形態では、全リール110~112が疑似停止すると、疑似次遊技開始処理を経て、本遊技が開始されるが、この本遊技のリール回転開始の際にランダム遅延が実行される構成を採用している。疑似遊技では、特定の出目が揃った状態となるため、続く本遊技において一斉にリール110~112の回転を開始してしまうと、遊技者によっては図柄を狙って停止させやすくなる場合がある。
すなわち、特定の出目が揃った状態から一斉にリール110~112の回転を開始した場合と、特定の出目が揃っていない状態から一斉にリール110~112の回転を開始した場合とで、本遊技の操作に有利/不利が生じる可能性がある。本実施形態では、図21(c)に示すように、疑似遊技の後の本遊技のリール回転開始にあたっては、左リール110、中リール111、右リール112の順序でリール110~112を順次回転させるとともに、中リール111及び右リール112に関しては、抽選により決定されたランダムな所定時間が経過した後にリール110~112を回転させる構成となっている。
この構成により、特定の出目が揃った状態から一斉にリール110~112の回転を開始することなく、左リール110、中リール111、右リール112の位置をバラけさせている。
なお、位置をバラけさせる構成としては、上記の順番以外で回転を開始するものであってもよいし、各リール110~112に対する回転開始遅延時間のタイマを個別に設定した上で、各タイマを同時にカウントダウンするといった構成であってもよい。左リール110、中リール111、右リール112が回転を開始させた後は、全てのリールの回転が一定となった後に、本遊技におけるストップボタン137~139の操作が有効になる。
なお、疑似遊技の実行契機としては、AT状態に移行する場合、AT状態への移行が確定した場合、AT状態への移行が所定遊技回数後に確定した場合、特別役に内部当選している場合、等を挙げることができる。
なお、疑似遊技は、例えば、本遊技では実現が困難なリール回転やリール停止(例えば、リール110~112の逆回転のような、本遊技におけるリール制御とは異なるリール制御)を行うものであってもよく、また例えば、疑似遊技を含めた遊技の数を増加させることにより結果的に射幸性を下げるものであってもよい。また、複数回の疑似遊技が連続して実行される構成としてもよい。
<疑似停止以外の疑似遊技の報知>
図21で説明した疑似遊技では、疑似停止によって本遊技ではなく疑似遊技であることを把握することができる。すなわち、疑似停止は、疑似遊技であることの報知(以下、疑似遊技報知)の一態様であると言える。
また本実施形態では、図22に示すようにシャッタ163の右側に疑似遊技ランプ190が設けられており、この疑似遊技ランプ190を点灯させることで疑似遊技であることを把握させることができる。図22(a)には、シャッタ163が閉じた状態が示されており、図22(b)には、シャッタ163が半開きの状態が示されており、図22(c)には、シャッタ163が開いた状態が示されているが、いずれの状態でも疑似遊技ランプ190の状態を確認することができる。この疑似遊技ランプ190の点灯も疑似遊技報知の一態様である。
なお、本実施形態では、演出画像表示装置157の映像を遊技者に視認させる場合はシャッタ163が開いた状態となり、演出画像表示装置157と疑似遊技ランプ190の間にシャッタ163が位置することになる(図22(c))。このとき、遊技者が演出画像表示装置157の映像を注視すると、疑似遊技ランプ190はシャッタ163を挟んで視界のより外側に位置することになるため、結果として疑似遊技ランプ190を目立たなくすることができる。
なお、疑似遊技ランプ190については、図22(d)に示すように、疑似遊技中に点灯するランプであることがわかるような記載をしてもよい。この記載については、「疑似遊技中」に限らず、例えば「フリー」「フリープレイ」などの記載であってもよい。また、本実施形態では、疑似遊技ランプ190を主制御部300で制御しているが、この構成に限らず、第1副制御部400で制御する構成であってもよい。
<演出例>
演出装置160による演出例について説明する。図23はその一例を示す説明図であり、演出画像表示装置157の表示画像例を示している。この演出にはシャッタ163やスピーカ272による音の出力を併用することもできる。
図23の例は、所定の期間に渡って実行される連続演出CEを示している。本実施形態では連続演出CEは、所定の期間として、連続した複数の遊技で実行される連続演出であり、図示の例では4回の遊技で一通りの演出が実行されることを基本としている。このため、連続演出CEは、4つの個別演出EN1~EN4で構成されている。各個別演出EN1~EN4は、動画又は静止画で構成することができる。
個別演出EN1~EN4は、それぞれ各遊技で実行されることを基本としている。個別演出EN~EN4の更新は開始情報の受信を契機として行う。開始情報は、本遊技開始コマンド(図17のS1403)を含むが、本実施形態の場合、後述する理由により疑似遊技開始コマンド(図14のS1103)も含む。本遊技開始コマンドと疑似遊技開始コマンドとは、全く同じコマンドであってもよく、この場合、主制御部300のメモリ容量の削減に寄与する。
図24(a)は所定期間(N遊技目~N+3遊技目)に渡る連続演出CEの実行例を示している。図示の例ではAT状態の確定を遊技者に報知するための演出として連続演出CEが用いられており、疑似遊技は行われない場合を例示している。
N-1遊技目で、演出画像表示装置157には連続演出CEの実行を示唆する表示(図示の例では発展演出の報知)が行われている。N遊技目から連続演出CEが開始される。スタートレバー135が遊技者により操作されると本遊技開始コマンド(図17のS1403)が第1副制御部400で受信され、これを契機として、N遊技目では個別演出EN1が実行される。N遊技目が終了し、スタートレバー135が遊技者により操作されると本遊技開始コマンド(図17のS1403)が第1副制御部400で受信され、これを契機として、N+1遊技目では個別演出EN2が実行される。
同様にして、N+2遊技目では個別演出EN3が実行され、N+3遊技目では個別演出EN4が実行される。4回の遊技の期間で一連の連続演出CEが実行されたことになる。その後、N+4遊技目ではAT状態の確定を報知する演出が行われている。
こうした連続演出CEは、個別演出EN1~EN4が遊技毎に実行されるため、遊技者に対して遊技毎に期待感を付与することが可能となる。
一方、連続演出CEの実行中に疑似遊技を実行することも可能である。しかし、連続演出CEを途中で中断して疑似遊技が実行されると、連続演出CEの連続性が損なわれて演出効果が低下する場合がある。また、疑似遊技が実行されることで、一回の遊技時間が長くなり、結果として連続演出CEの開始から終了までの遊技が間延びして、遊技のテンポが低下する場合もある。
本実施形態では、疑似遊技が実行される場合、連続演出CEの実行期間を短くしつつ、連続演出CEを漏れなく実行する。図24(b)はその一例を示す説明図である。
図24(b)は特定期間(N遊技目~N+2遊技目)に渡る連続演出CEの実行例を示している。図示の例ではAT状態の確定を遊技者に報知するための演出として連続演出CEが用いられており、疑似遊技がN+1遊技目で行われる場合を例示している。
N-1遊技目で、演出画像表示装置157には連続演出CEの実行を示唆する表示(図示の例では発展演出の報知)が行われている。N遊技目から連続演出CEが開始される。スタートレバー135が遊技者により操作されると本遊技開始コマンド(図17のS1403)が第1副制御部400で受信され、これを契機として、N遊技目では個別演出EN1が実行される。
N遊技目が終了すると、スタートレバー135が遊技者により操作されてN+1遊技目が開始される。この遊技では、本遊技の前に疑似遊技が開始される。疑似遊技開始コマンド(図14のS1103)が第1副制御部400で受信され、これを契機として、N+1遊技目では個別演出EN2が実行される。
その後、疑似遊技において、スタートレバー135が遊技者により操作され(図16のS1315)、又は、SRタイマの時間切れ(図16のS1317)を経て、図17のS1403により、本遊技開始コマンド(図17のS1403)が第1副制御部400で受信され、これを契機として、個別演出EN3が実行される。つまり、N+1遊技目では、個別演出EN2と個別演出EN3が実行される。SRタイマの時間切れの場合も、本遊技が開始される制御としたので、個別演出EN2と個別演出EN3との間の間隔が長くなって演出が間延びすることを防止できる。
N+1遊技目が終了し、スタートレバー135が遊技者により操作されると本遊技開始コマンド(図17のS1403)が第1副制御部400で受信され、これを契機として、N+2遊技目では個別演出EN4が実行される。図24(a)の例に比べて、遊技回数が1回少ない3回の遊技の期間で一連の連続演出CEが実行されたことになる。その後、N+3遊技目ではAT状態の確定を報知する演出が行われている。
このように本実施形態では、疑似遊技が実行される場合に、連続演出CEが実行される期間を短くする。連続演出CEが途中で中断されることなく実行されるので、連続演出CEの連続性が損なわれることはない。また、連続演出CEの開始から終了までの遊技が間延びして、遊技のテンポが低下することも防止できる。
連続演出CEの実行期間の短縮は、1回の遊技において個別演出を2つ行うことにより実現されるが、疑似遊技と本遊技とにおいてそれぞれ個別演出を行う形態としている。疑似遊技が本遊技の手順と近いことから、遊技者に対して、本遊技中に各個別演出が行われているように印象付けることができ、遊技者に与える違和感を低減できる。特に、図24(a)の例と図24(b)の例とでは、連続演出CEが実行される期間において受付可能なスタートレバー135の操作回数が同じであり、遊技者が違和感なく、かつ、テンポよく遊技を進めることができる。
連続演出CEの実行時の疑似遊技の実行時期は図24(b)の例に限られない。図25(a)の例では、N遊技目に疑似遊技が実行される場合を例示している。この例ではN遊技目の疑似遊技中に個別演出EN1が実行され、本遊技中に個別演出EN2が実行される。図24(a)の例に比べて、遊技回数が1回少ない3回の遊技の期間で一連の連続演出CEが実行される。図24(a)の例と図25(a)の例でも、連続演出CEが実行される期間において受付可能なスタートレバー135の操作回数が同じである。
図25(b)の例では、N遊技目とN+1遊技目に疑似遊技が実行される場合を例示している。この例ではN遊技目の疑似遊技中に個別演出EN1が実行され、本遊技中に個別演出EN2が実行される。また、N+1遊技目の疑似遊技中に個別演出EN3が実行され、本遊技中に個別演出EN4が実行される。図24(a)の例に比べて、遊技回数が2回少ない2回の遊技の期間で一連の連続演出CEが実行される。図24(a)の例と図25(b)の例でも、連続演出CEが実行される期間におけるスタートレバー135の操作回数が同じである。
<疑似遊技における特定出目の表示制御1>
疑似遊技において操作ナビを実行し、操作ナビが推奨する停止操作順序に遊技者が従って停止操作を行った場合、特定出目をリール110~112が表示するようにリールの停止制御を行ってもよい。図26はその一例を示す。
状態ST0は疑似遊技が開始された状態を示している。リール110~112は回転し、演出画像表示装置157には推奨停止操作順序として、左→中→右が表示されている。推奨停止操作順序は払出枚数表示器127に表示してもよい。
状態ST1は、遊技者が左リール110に対して第一停止を行った段階を示し、状態ST2は遊技者が中リール111に対して第二停止を行った段階を示している。状態ST3は遊技者が右リール112に対して第三停止を行った段階を示しており、演出画像表示装置157に表示された推奨停止操作順序のとおりに停止操作がなされたので、リール110~112は特定出目が表示されるように疑似停止している。
状態ST11は、遊技者が右リール112に対して第一停止を行った段階を示し、状態ST12は遊技者が中リール111に対して第二停止を行った段階を示している。状態ST13は遊技者が左リール113に対して第三停止を行った段階を示しており、演出画像表示装置157に表示された推奨停止操作順序のとおりに停止操作がなされていないので、リール110~112は特定出目とは異なる出目が表示されるように疑似停止している。
特定出目は、スロットマシン100の内部情報を示す出目(いわゆる、リーチ目)であってもよい。内部情報としては、予め定めた役の内部当選や、AT状態の設定確定等を挙げることができる。特定出目は、スロットマシン100の内部情報と関係はないが、出現確率が低い出目であってもよい。また、特定出目は、疑似遊技かつ推奨停止操作順序のときのみ導出されるようにしてもよく、本遊技かつ推奨停止操作順序のときにも導出されるようにしてもよいし、推奨停止操作順序でなくても導出されるようにしてもよい。
このような特定出目の表示制御は、AT状態の遊技において行ってもよいし、AT状態ではない遊技において、操作ナビを実行して行ってもよい。また、操作ナビを実行せずに行ってもよい。
また、このような特定出目の表示制御は、連続演出CEが実行される一連の遊技において疑似遊技を行う場合に行ってもよい。例えば、図24(b)の例ではN+1遊技目の疑似遊技において、特定出目の表示制御を行う。このように、連続演出中にリーチ目としての特定出目が導出されることで遊技者に対して意外性を与えることができ遊技興趣の向上を図ることができる。なお、特定出目をリーチ目として機能させ、連続演出中に疑似遊技を実行可能とする場合は、AT状態への移行が決定していない場合の連続演出よりも、AT状態への移行が決定している場合の連続演出の方が疑似遊技が発生する頻度や確率が高くなるようにしてもよい。一方で、AT状態への移行が決定していない場合の連続演出では疑似遊技の発生を規制するようにしてもよい。また、他の態様としては、AT状態への移行が決定していない場合の連続演出中であっても、疑似遊技を発生させるか否かの抽選が行われており、疑似遊技を発生させる決定がされるとAT状態への移行が決定されるようにし、疑似遊技において特定出目を導出させるようにしてもよい。推奨停止操作順序は、個別演出EN2に併記する形で表示してもよいし、払出枚数表示器127に表示してもよい。この場合、特定出目はAT状態の設定確定を示すものであってもよい。遊技者に対して疑似遊技の遊技意欲を向上させることができる場合がある。
<疑似遊技における特定出目の表示制御2>
疑似遊技において、遊技者に対するペナルティを回避するために推奨される停止操作順序に遊技者が従って停止操作を行った場合、特定出目をリール110~112が表示するようにリールの停止制御を行ってもよい。ペナルティ回避のために推奨される停止操作順序は操作ナビによって遊技者に報知されてもよいし、報知されなくてもよい。
ペナルティの例については上記の通りである。すなわち、図8に例示する押し順ベルの構成では、停止操作順序に関し、第一停止操作が左リール110の場合は最大6枚のメダルの払い出しを得られ、第一停止操作が右リール112又は中リール111の場合は最大13枚のメダルの払い出しを得られる。非AT状態において、右リール112又は中リール111に対して第一停止操作が繰り返された場合(例えば規定遊技回数連続した場合、或いは、累積回数が規定遊技回数に達した場合)、AT状態に移行する抽選をしない、或いは、AT状態に移行する抽選で当選する確率を低くする、といったペナルティを課すことができる。この場合、ペナルティ回避の点で左リール110に対する第一停止操作が推奨停止操作順序となり、ペナルティのリスクの点で右リール112又は中リール111に対する第一停止操作が非推奨停止操作順序となる。
こうしたペナルティに関わる推奨停止操作順序及び非推奨停止操作順序は、本遊技において作用するものであるが、疑似遊技においても何らかの作用が働くようにすることで、遊技者に対して疑似遊技を本遊技と同じ感覚で遊技する楽しみを与えることができる。
そこで、本遊技での推奨停止操作順序に遊技者が従って停止操作を行った場合、特定出目をリール110~112が表示するようにリールの停止制御を行ってもよい。図27はその一例を示す。
状態ST20は疑似遊技が開始された状態を示している。ここでは非AT状態での疑似遊技が想定されている。推奨停止操作順序は、左リール110に対する第一停止操作であり、非推奨停止操作順序は、右リール112又は中リール111に対する第一停止操作である。リール110~112は回転し、演出画像表示装置157には推奨停止操作順序は表示されず、単なる演出画像(ここでは「チャンス!」の文字)が表示されている。推奨停止操作順序は払出枚数表示器127にも表示しない。
状態ST21は、遊技者が左リール110に対して第一停止を行った段階を示し、状態ST22は遊技者が中リール111に対して第二停止を行った段階を示している。状態ST23は遊技者が右リール112に対して第三停止を行った段階を示しており、推奨停止操作順序のとおりに停止操作がなされたので、リール110~112は特定出目が表示されるように疑似停止している。
状態ST31は、遊技者が右リール112に対して第一停止を行った段階を示し、状態ST32は遊技者が中リール111に対して第二停止を行った段階を示している。状態ST33は遊技者が左リール113に対して第三停止を行った段階を示している。第一停止操作が推奨停止操作順序ではないので、リール110~112は特定出目とは異なる出目が表示されるように疑似停止している。
特定出目は、スロットマシン100の内部情報を示す出目(いわゆる、リーチ目)であってもよい。内部情報としては、予め定めた役の内部当選や、AT状態の設定確定等を挙げることができる。特定出目は、スロットマシン100の内部情報と関係はないが、出現確率が低い出目であってもよい。
また、このような特定出目の表示制御は、連続演出CEが実行される一連の遊技において疑似遊技を行う場合に行ってもよい。例えば、図24(b)の例ではN+1遊技目の疑似遊技において、特定出目の表示制御を行う。このように、連続演出中にリーチ目としての特定出目が導出されることで遊技者に対して意外性を与えることができ遊技興趣の向上を図ることができる。なお、特定出目をリーチ目として機能させ、連続演出中に疑似遊技を実行可能とする場合は、AT状態への移行が決定していない場合の連続演出よりも、AT状態への移行が決定している場合の連続演出の方が疑似遊技が発生する頻度や確率が高くなるようにしてもよい。一方で、AT状態への移行が決定していない場合の連続演出では疑似遊技の発生を規制するようにしてもよい。また、他の態様としては、AT状態への移行が決定していない場合の連続演出中であっても、疑似遊技を発生させるか否かの抽選が行われており、疑似遊技を発生させる決定がされるとAT状態への移行が決定されるようにし、疑似遊技において特定出目を導出させるようにしてもよい。
<第一実施形態の他の例1>
上記実施形態では、図12のS213で出力される遊技情報に含まれる遊技回数の情報として、本遊技を基準として遊技回数が外部装置によりカウントされることを例示したが、疑似遊技と本遊技の合計の遊技回数を日単位の総遊技回数として外部装置にカウントされるように外部信号を出力してもよい。スロットマシン100毎に備えられた遊技情報表示器に、日単位の総遊技回数が、疑似遊技を経る毎に加算されれば、遊技者に対して疑似遊技が本遊技に近い遊技である認識を与えることができる場合があり、遊技者に疑似遊技を積極的に楽しませることができる場合がある。
日単位の総遊技回数に疑似遊技の回数を含めるため、例えば、図16の処理の終了(S1315又はS1317でYesの場合)の際に、遊技回数を更新する信号が外部装置に出力されるようにしてもよい。
また、別の例として疑似遊技の終了時に遊技回数を更新する信号が外部装置に出力されてもよい。図28はその一例を示すフローチャートであり、図15の疑似遊技のリール停止制御処理に代えて実行される処理例を示している。図15の例と異なる処理について説明すると、図28の例では、S1208の後に情報出力処理S1212が追加されており、ここで遊技回数を更新する信号を情報出力回路334を介して情報入力回路652へ出力する。ホールコンピュータ等の外部装置の側で情報更新が行われる。
次に、上記実施形態では、個別演出EN1~EN4の切り替え契機となる操作手段として、スタートレバー135を例示したが、他の操作手段でもよく、例えば、遊技の進行に関する操作手段であってもよい。具体的には、MAXベットボタン132やストップボタン137~139であってもよい。ストップボタン137~139の場合、第三停止操作を対象としてもよい。
<操作ナビの例>
本遊技における液晶画像表示装置157を用いた操作ナビの例について図29及び図30を参照して説明する。図29はAT状態が設定されている場合に、主制御部300のCPU304が実行する報知処理の流れを示すフローチャートであり、例えば、リール110~112の回転が開始された後(S113)、停止操作が有効化される前に開始される。なお、この処理を主制御部300で行わず、同様の処理を副制御部400が主制御部300からのサブコマンドにしたがって実行する態様も採用可能である。
ステップS1701では、現在のRT遊技状態がRT2(RB遊技状態)か否かを判定する。RT遊技状態がRT2であれば処理を終了する。
ステップS1702では、今回の遊技で押し順ベルに内部当選したか否かを判定する。押し順ベルに内部当選した場合はステップS1703へ進み、推奨停止操作順序を報知するためのサブコマンドを副制御部400へ送信する準備を行う。押し順ベルに内部当選していない場合はステップS1704へ進み、今回の遊技で共通ベルに内部当選したか否かを判定する。共通ベルに内部当選した場合はステップS1705へ進み、内部当選していない場合は処理を終了する。
ステップS1705ではAT残枚数が終了待機枚数以下か否かを判定し、AT残枚数が終了待機枚数以下の場合はステップS1706へ進み、AT残枚数が終了待機枚数を超える場合は処理を終了する。ステップS1705は、AT状態が、その最終遊技において共通ベルに入賞するか否かを判定する処理である。AT残枚数とは、差枚数に関するAT状態の終了条件に到達する残りの差枚数を意味する。終了待機枚数とは、今回の遊技結果により遊技者が得る差枚数を意味し、共通ベルの場合、払い出しが13枚で遊技者が投入する枚数が3枚なので、終了待機枚数は10枚である。S1706では停止操作順序を報知する。共通ベルは入賞にあたって停止操作順序が任意である。しかし、ここでは敢えて停止操作順序を報知するため、サブコマンドを副制御部400へ送信する準備を行う。
図30(a)~図30(c)は、それぞれ、ステップS1703の報知例、ステップS1707の報知例、ステップS1706の報知例を示す。
図30(a)は操作ナビの一例であり、押し順ベル_RLCに内部当選した場合の推奨停止操作順序を3→1→2と表示している。これは、右→左→中で操作することを推奨している。また、AT残枚数が25枚であることが表示されている。
図30(b)はRB遊技中の報知例である。ベルに内部当選していても推奨停止操作順序は報知されない。このように本実施形態では、AT状態が設定されていても、RB遊技中は操作ナビを行わない。RB遊技中に操作ナビを行うと、RB遊技中に差枚数の終了条件によってAT状態が終了する場合があると遊技者に懸念を抱かせる場合がある。一般に遊技者としては、AT状態が終了する遊技において操作ナビが行われ、役の入賞に対応する払い出しを受けることで、AT状態を完走した、或いは、AT状態をフルに活用できた、との満足感を得られる場合が多い。本実施形態では、RB遊技中には操作ナビを行わないことで、RB遊技中にAT状態が終了するとの懸念を遊技者に抱かせることなく、遊技者の満足感を向上できる。
また、「AT状態が設定されていても、RB遊技中は操作ナビを行わない」とは、図10等に示すように遊技状態としてAT状態に制御されている状況下においてRB遊技状態に制御されても該RB遊技中は操作ナビを行わないことであり、AT状態中のRB遊技中は操作ナビが行われないことを示す。
ここで、「AT状態が設定されていても、RB遊技中は操作ナビを行わない」とは、例えば、次のような構成を含むものである。
(i)AT状態中にRB遊技状態が開始された場合、AT状態に制御されていることを示す情報(AT状態コマンドやAT状態フラグ、AT許可情報。以下、AT状態情報と言う)がRB遊技状態中であっても維持や保持がされるが、RB遊技状態中であることを示す情報(RB状態コマンドやRB状態フラグ。以下、RB状態情報)の設定や格納もされることにより、AT状態情報とRB状態情報が同時に成立している際の制御として内部当選役抽選処理による抽選結果に対応する停止操作の報知を行わない。そして、RB遊技状態が終了することでRB状態情報が非設定や非格納となり、その後のAT状態で内部当選役抽選処理による抽選結果に対応する停止操作の報知が行われる構成。
(ii)AT状態中にRB遊技状態が開始された場合、AT状態が一旦中断されたとしてAT状態情報の設定や格納がされず、RB状態情報の設定や格納がされることでRB遊技状態中では内部当選役抽選処理による抽選結果に対応する停止操作の報知が行われない。ただし、RB遊技状態が終了するとAT状態へ復帰することを特定可能な情報(AT復帰情報)の設定や格納がされることから、RB遊技状態が終了するとRB状態情報が非設定や非格納となり、また、AT復帰情報によってAT状態情報が再度設定や格納されることからAT状態に復帰して内部当選役抽選処理による抽選結果に対応する停止操作の報知が行われる構成。
(iii)AT状態中にRB遊技状態が開始された場合、AT状態情報の設定や格納がされず、AT中のRB遊技状態であることを示す情報(AT状態中RB状態コマンドやAT状態中RB状態フラグ、以下、AT中RB情報)の設定や格納がされることで、RB遊技状態中では内部当選役抽選処理による抽選結果に対応する停止操作の報知が行われない。そして、RB遊技状態が終了することでAT中RB情報が非設定や非格納となり、その後、AT状態情報が再度設定や格納されてAT状態で内部当選役抽選処理による抽選結果に対応する停止操作の報知が行われる構成。
このように、「AT状態が設定されていても、RB遊技中は操作ナビを行わない」には、(i)AT状態情報がRB遊技状態であっても設定・格納される構成、(ii)AT状態情報がRB遊技状態では非設定・非格納となるが、AT復帰情報の設定・格納がされる構成、(iii)AT状態情報がRB遊技状態では非設定・非格納となるが、AT状態中RB情報の設定・格納がされる構成が考えられ、これらの共通点としてはRB遊技状態終了後にAT状態に復帰可能である点であり、このように「AT状態が設定されていても」とは、RB遊技状態の終了後はAT状態に復帰できるようなAT権利や情報を備えていることを指す。
図30(c)はAT状態の最終遊技で共通ベルに内部当選した場合の報知例である。共通ベルは入賞にあたって停止操作順序が任意である。しかし、上記の通り、一般に遊技者としては、AT状態が終了する遊技において操作ナビが行われ、役の入賞に対応する払い出しを受けることで、AT状態を完走した、或いは、AT状態をフルに活用できた、との満足感を得られる場合が多い。そこで、本実施形態ではAT状態の最終遊技で共通ベルに内部当選し、AT状態が終了する場合は停止操作順序を報知する。報知する停止操作順序は任意である。報知する停止操作順序は予め定められた停止操作順序であってもよく、この場合、停止操作順序を決定する処理を不要とする点でプログラム容量を削減できる。逆に、報知する停止操作順序を抽選で決定してもよい。報知される停止操作順序の偏りを無くすことができ出来レース感(終わるときはいつも左中右ベルだな、という感覚)を軽減できる。
図30(c)の例では、停止操作順序を2→1→3と表示している。これは、中→左→右で操作することを推奨しているが、遊技者が他の停止操作順序を選択したとしても、共通ベルに入賞することになる。図30(c)の例では、また、AT残枚数が5枚であることが表示されている。
このように本実施形態では、停止操作態様を伴わない所定役(共通ベル)と操作態様を伴う所定役(押し順ベル)があり、AT状態の最終遊技となりえる遊技(残りベル1回分のとき)では、内部当選役が押し順不問ベルであっても推奨操作態様を報知する。操作ナビが伴ってAT状態の最終遊技を終了させたことによりAT終了条件を取り切ったという納得感を遊技者に与えることができる。
以上の報知処理により、遊技者の満足感の高いAT状態を提供できる。なお、主制御部300のCPU304は払出枚数表示器127における操作ナビにおいても同様の処理が可能である。
<ATに関する遊技の推移の例>
ATに関する遊技の推移の例について図31及び図32を参照して説明する。図31及び図32は、いずれも差枚数の終了条件によってAT状態が終了する前後における遊技の推移の例を示している。まず、図31の例について説明する。
N遊技の段階で、各状態は、RT1(RB内部当選状態)、有利区間、AT通常状態で、共通ベルに内部当選している。共通ベルに内部当選なので操作ナビは行われない。共通ベルに入賞してAT残枚数が17枚である。
N+1遊技の段階では、押し順ベルに内部当選し、操作ナビが行われる。押し順ベルに入賞(13枚)した結果、AT残枚数は、投入枚数+3枚、払い出し枚数-13枚で、7枚となる。AT残枚数が7枚なので、次の遊技の結果次第でAT状態が終了し得る、終了待機状態となる。
N+2遊技の段階では、内部抽選結果はハズレである。操作ナビは行われない。AT残枚数は、投入枚数+3枚、払い出し枚数0枚で、10枚となる。AT残枚数が10枚なので、次の遊技の結果次第でAT状態が終了し得る、終了待機状態となる。N+3遊技の段階では、内部抽選結果は共通ベルに内部当選である。ここではAT状態の最終遊技となるため操作ナビが行われる。AT状態が終了する。RT遊技状態がRT1であるため、移行条件12の成立によって(図10)、次遊技では引き戻しチャンス状態が設定される。図示の例では移行条件Bの(ウ)又は(エ)が成立したと想定し、有利区間を終了して次遊技では非有利区間が設定される。
N+4遊技の段階では、内部抽選結果は共通ベルに内部当選である。操作ナビは行われない。移行条件Aの成立により、非有利区間から有利区間へ移行する。N+5遊技の段階では、内部抽選結果は押し順ベルである。引き戻しチャンス状態では、有利区間において押し順ベルの操作ナビを実行する。以降、N+6遊技、N+7遊技と引き戻しチャンス状態での遊技が進行する。
図32の例について説明する。M遊技の段階で、各状態は、RT1(RB内部当選状態)、有利区間、AT通常状態で、押し順ベルに内部当選している。押し順ベルに内部当選なので操作ナビは行われない。押し順ベルに入賞してAT残枚数が7枚である。AT残枚数が7枚なので、次の遊技の結果次第でAT状態が終了し得る、終了待機状態となる。
M+1遊技の段階では、内部抽選結果はハズレである。操作ナビは行われない。AT残枚数は、投入枚数+3枚、払い出し枚数0枚で、10枚となる。AT残枚数が10枚なので、次の遊技の結果次第でAT状態が終了し得る、終了待機状態となる。しかし、M+1遊技の段階で、RBに対応する図柄組み合わせが表示され、RBに入賞している。次遊技からRT遊技状態はRT2(RB遊技状態)となる。
M+2遊技の段階では、押し順ベルに内部当選したが、RT遊技状態がRT2(RB遊技状態)なので操作ナビは行われない。また、RT遊技状態がRT2(RB遊技状態)なので差枚数、遊技回数を更新せず、AT残枚数は10枚のままである。
M+7遊技の段階は、RT2(RB遊技状態)の最終遊技である。内部抽選結果は共通ベルに内部当選である。操作ナビは行われない。AT残枚数は、10枚のままである。次遊技からRT0(通常遊技)が設定される。
M+8遊技の段階では、内部抽選結果は共通ベルとRBに同時内部当選である。ここではAT状態の最終遊技となるため共通ベルについて操作ナビが行われる。AT状態が終了する。この遊技でRT遊技状態がRT1となるため、移行条件12の成立によって(図10)、次遊技では引き戻しチャンス状態が設定される。図示の例では移行条件Bの(ウ)又は(エ)が成立したと想定し、有利区間を終了して次遊技では非有利区間が設定される。M+9遊技の段階では、内部抽選結果は共通ベルである。操作ナビは行われない。移行条件Aの成立により、非有利区間から有利区間へ移行する。M+10遊技の段階では、内部抽選結果は押し順ベルである。引き戻しチャンス状態では、有利区間において押し順ベルの操作ナビを実行する。
<第一実施形態の他の例2>
ステップS123の情報出力では、RB遊技が開始(RT2の開始)されても外部信号は出力しなくてもよい。本実施形態では、AT状態における遊技者の利益が大きいため、外部信号が出力されてデータランプが更新されてしまい、遊技者にAT状態以上の特典が付与されたと誤認されるのを防止することができる場合がある。
RB遊技が開始(RT2の開始)されても、図30(b)のように現在の遊技がRB遊技であることを示す演出をしなくてもよい。具体的には、RB遊技であることを示す演出をせずにRB遊技が開始される前に行われていた演出を引き続き実行するような構成が考えられる。本実施形態では、AT状態における遊技者の利益が大きいため、RB遊技において遊技者にAT状態以上の特典が付与されたと誤認されるのを防止することができる場合がある。
RBに内部当選しても(RT1が設定されても)、RBに内部当選したことを報知する演出をしなくてもよい。具体的には、RBに内部当選したことを示す演出をせずにRBが当選される前に行われていた演出を引き続き実行するような構成が考えられる。本実施形態では、AT状態における遊技者の利益が大きいため、RB遊技において遊技者にAT状態以上の特典が付与されたと誤認されるのを防止することができる場合がある。
RBに内部当選していた場合、RBに対応する図柄組み合わせを報知しないようにしてもよい。具体的には、RBに対応する図柄組合せを示す演出をせずにRBに対応する図柄組合せが表示される前に行われていた演出を引き続き実行するような構成が考えられる。本実施形態では、AT状態における遊技者の利益が大きいため、RB遊技において遊技者にAT状態以上の特典が付与されたと誤認されるのを防止することができる場合がある。
設定変更の前後で、演出が変化することを防止してもよい。設定変更の前から行われている演出を、設定変更後にも継続することで、設定変更がなされたことを遊技者が察知することを防止することができる場合がある。
電断(S221)から復帰した場合と、設定変更時とで、演出が変化することを防止してもよい。電断復帰の場合と設定変更時とで同じ演出を行うことで、設定変更がなされたことを遊技者が察知することを防止することができる場合がある。
<AT状態の設定後の遊技回数の表示>
本実施形態のスロットマシン100では、AT状態の設定の有無が遊技者の利益の優劣を大きく左右する。遊技店において遊技者がスロットマシン100の台選択を行う上で、AT状態の設定後の遊技回数は一つの目安となる。例えば、AT状態は終了しており、AT状態の設定後の遊技回数が少なくは無いが左程多く場合、そろそろAT状態が設定されるのではないかとの期待感を遊技者が抱く場合がある。本実施形態では、こうした遊技回数を外部装置が遊技者に提供可能な情報を出力する。
図33(a)は情報出力回路334から情報入力回路652へ出力される情報の例を示しており、図12のS213で出力される外部信号の例を示している。図示の例では、情報出力回路334と情報入力回路652とを接続するコネクタのピン番号で1ピンから8ピンに8つの外部信号を割り当て可能な例を示している。
1ピンには、メダル投入枚数信号が割り当てられている。メダル投入枚数信号はスタートレバー135の操作時にベット数に応じた信号が出力される。この信号は、遊技毎に出力されるため、外部装置としてはこの信号から遊技回数を特定することができる。2ピンには、メダル払出枚数信号が割り当てられる。メダル払出枚数信号は遊技の結果、メダルの払い出しがあった場合に、その枚数に応じた信号が出力される。
5ピンは未使用である。7ピンには、セキュリティ信号が割り当てられている。セキュリティ信号は設定変更や設定確認が行われていることを示す信号である。8ピンには、ドア開放信号が割り当てられている。ドア開放信号は前面扉102が開放されていることを示す信号である。
3ピンには、RB信号が割り当てられている。RB信号は、有利区間においてAT状態が設定されたとき(初当たりのとき)に出力される信号である。但し、移行条件15の成立によりAT状態(エンディング状態)が設定された場合は出力されない。初当たりとは、引き戻しチャンス状態で当選した場合(移行条件13でAT通常状態が設定された場合)以外の移行条件でAT状態が設定された場合を意味する。
図34(a)はRB信号の変化の例を示している。本実施形態では、AT状態の設定から2回の遊技後にRB信号がONになり、その次の遊技でOFFになる。AT状態の設定から2回の遊技後に信号をONにしている理由としては、AT状態設定から2遊技経っていれば確実にAT状態に制御されている点、非有利区間から有利区間への移行に1~2遊技を費やすため有利区間移行後の遊技数と整合を図る点が挙げられる。なお、AT状態が設定された遊技においてRB信号をONにしてもよい。また、RB信号は有利区間が終了する遊技においてONであった場合はOFFとされる。AT状態の初当たりか否かは初当たりフラグで管理される。初当たりフラグは、本実施形態の場合、移行条件14が成立することでOFFに設定され、移行条件12が成立することでONに設定される。
4ピンには、BB信号が割り当てられている。BB信号は、AT状態が設定された場合に出力される信号である。図34(a)はBB信号の変化の例を示している。本実施形態では、AT状態に初当たりの場合、RB信号が出力されることから、AT状態の設定から4回の遊技後にBB信号が出力される(ONになる)。BB信号は、AT状態の2回目以降の設定の場合、AT状態の設定から2回の遊技後にONになる。図34(b)はその例を示している。なお、AT状態が設定された遊技においてBB信号をONにしてもよい。BB信号は、また、移行条件15の成立により、その遊技でONになる。図34(c)はその例を示している。いずれの場合もBB信号は、AT状態の終了時又は有利区間の終了時においてOFFとされる。
図33(b)は、外部装置の表示器653の表示例を示している。この例の外部装置はスロットマシン100毎に備えられた遊技情報表示器(一般的にはデータカウンタ、データランプ等を呼ばれる)である。図示の例では表示器653は、「BB 1」、「RB 1」、「262回」と表示している。「BB 1」はAT状態の設定回数が1回であることを示しており、BB信号に基づく情報である。「RB 1」はAT状態の初当たりが1回であることを示しており、RB信号に基づく情報である。「262回」は、AT状態の設定後(またはAT状態の終了後であってもよい。また、RB信号やBB信号の出力がOFFとなって以降であってもよい。)の遊技回数が262回であることを示しており、BB信号とメダル投入枚数信号(3枚分の投入枚数信号で1遊技更新される構成となっている。なお、リプレイのときも3枚分の投入枚数信号が出力される)とに基づく情報である。
RB信号及びBB信号は、外部装置が表示するAT状態設定後(またはAT状態終了後)の遊技回数をリセットする信号として利用される。図35~図37はRB信号及びBB信号の変化と、表示器653の表示例の変化の例を示す図である。本実施形態ではRB信号の立ち上がり、又は、BB信号の立ち上がりで遊技回数をリセットする。
図35の例について説明する。図35の例ではN回目の遊技でAT状態が設定され、これが有利区間の開始から初めてのAT状態の設定(いわゆる、初当たり)である。このとき、表示器653の表示は、「BB 0」、「RB 0」、「250回」である。AT状態の設定から2回目の遊技であるN+2回目の遊技でRB信号がONになっている。表示器653の表示は、「BB 0」、「RB 1」、「0回」であり、RB信号の立ち上がりに対応して、RBの表示が1となり、また、遊技回数が0回にリセットされている。AT状態の設定から4回目の遊技であるN+4回目の遊技でBB信号がONになっている。表示器653の表示は、「BB 1」、「RB 1」、「0回」であり、BB信号の立ち上がりに対応して、BBの表示が1となり、遊技回数が0回にリセットされている。
図36の例について説明する。図36の例では図35の例で説明したAT状態に引き続いてM回目の遊技でAT状態が設定され(いわゆる、連荘)、これが有利区間の開始から2回目以降のAT状態の設定である。このとき、表示器653の表示は、「BB 1」、「RB 1」、「150回」である。AT状態の設定から2回目の遊技であるM+2回目の遊技でBB信号がONになっている。表示器653の表示は、「BB 2」、「RB 1」、「0回」であり、BB信号の立ち上がりに対応して、BBの表示が1つ加算されて2となり、また、遊技回数が0回にリセットされている。AT状態の設定が初回ではないので、RB信号は変化しない。
図37の例について説明する。図37の例では、有利区間が開始されてから、残りの遊技回数が規定回数に達するまで一度もAT状態が設定されず、移行条件15が成立する場合が想定されている。図示の例では、有利区間の終了条件となる遊技回数が3000回で、規定回数を残り50回とした場合が想定されている。
2948回目の遊技では、表示器653の表示は、「BB 0」、「RB 0」、「2948回」である。移行条件15が成立した2950回目の遊技においてAT状態が設定され、BB信号がONになっている。表示器653の表示は、「BB 1」、「RB 0」、「0回」であり、BB信号の立ち上がりに対応して、BBの表示が1となり、遊技回数が0回にリセットされている。
今回の有利区間では、移行条件15が成立した2950回目の遊技において、AT状態が初めて設定されているが、初当たりとしては取り扱わず、RB信号はONにならない。有利区間の終了遊技である3000回目の遊技では、表示器653の表示は、「BB 1」、「RB 0」、「50回」であり、遊技回数が更新されている。「RB」の表示が0のままであることで、移行条件15が成立したことを遊技者が把握することができる。なお、説明の便宜上、BB信号が出力されてから有利区間の終了遊技である3000回目の遊技まで遊技回数を更新している例を示したが、これに限らず、3000回目の遊技でBB信号がOFFになってから遊技回数を更新する例としてもよい。
このように本実施形態では、遊技者がペナルティとなる停止操作を行って、有利区間においてAT状態が設定されない状態が継続したとしても、移行条件15の成立によって強制的にAT状態(エンディング状態)を設定し、BB信号の出力によって表示器653の遊技回数の表示をリセットすることができる。仮に、リセットしなければ、表示器653の遊技回数の表示は、3000回を大きく超えて、これを見た別の遊技者から台が敬遠される可能性があるところ、本実施形態によれば、有利区間の終了前に必ず一度、遊技回数がリセットされるので、台が敬遠されることを防止できる。したがって、稼働率の低下を軽減することができる。
本実施形態では、図35や図36に例示したように、本来予定されている通常の移行条件の成立によりAT状態が設定された場合も、図37に例示したように、例外的に移行条件15の成立によりAT状態が設定された場合も、同じBB信号の出力を行い、かつ、BB信号の出力はいずれの場合も有利区間が終了すればOFFになるようにしている。外部信号の出力を共通化することでプログラムの削減等を図れる。
なお、本実施形態では、図37に例示したように、有利区間において移行条件15が成立してAT状態が初めて設定されても初当たりとしては取り扱わず、RB信号をONに出力しない構成としたが、ONに出力する構成も採用可能である。この場合、表示器653の「RB」の回数が更新され、有利区間におけるAT状態の初当たり回数が実情に対応したものとなる。また、移行条件15の成立によって強制的にAT状態(エンディング状態)を設定し、BB信号を出力する構成としたが、強制的にAT状態を設定せずにBB信号を出力する構成としてもよい。
<第二実施形態>
第一実施形態では、スロットマシン100を、メダルが3枚ベットされたことを条件として、スタートレバー135の操作を契機に遊技を開始することができる三枚賭け専用機として説明した。この場合、MAXベットボタン132以外のベットボタン130及び131も、一回のベット操作によりメダルが3枚投入されるようにしてもよい。
図38は本実施形態における図11のステップS103の処理(遊技開始処理)の例を示すフローチャートである。ステップS1801では前回の遊技でリプレイに入賞したか否かを判定する。リプレイに入賞した場合はステップS1803へ進み、ベット数を3にセットする。ベット数とは有効に設定されたベット数のことである。その後、ステップS1826へ進む。前回の遊技でリプレイに入賞していなかった場合、ステップS1801の判定によりステップS1805へ進む。
ステップS1805~S1811はメダル投入口141にメダルが投入された場合の処理であり、ステップS1813~S1821はベットボタン130~132に対するベット操作があった場合の処理であり、ステップS1823のベット処理は、メダル投入口141に対するメダルの投入及びベットボタン130~132に対するベット操作に対する共通の処理である。メダル投入口141に対するメダルの投入とベットボタン130~132に対するベット操作とで処理を共通モジュール化することでプログラムの容量を削減できる場合がある。また、ステップS1813~S1821の処理により、ベットボタン130~132に対するベット操作が実質的に同時に受付可能となる。各ベットボタン130~132に対するベット操作が異なるタイミングで受付可能となる処理も採用可能であるが、本実施形態のように同時に受付可能とすることでプログラム容量の削減を図れる場合がある。
ステップS1805では、各種センサ318のうちメダル受け付けセンサの検知結果を取得して、メダル投入口141にメダルが投入されたか否かを判定する。メダルの投入を検知した場合はステップS1807へ進み、検知しない場合はステップS1819へ進む。
ステップS1807ではクレジットを一つ加算する。ステップS1809では、加算枚数を1にセットする。加算枚数とはベット数を設定する処理で用いる変数であり、加算枚数が1とは1ベットが仮受付されたことを意味する。ステップS1811では、副制御部400に送信するサブコマンドのコマンド種別を「080H」に設定する。このコマンド種別はメダル投入口141に対するメダルの投入があったことを意味する種別である。その後、ステップS1823へ進む。
ステップS1813では、MAXベットボタン132に対するベット操作があったか否かを判定する。具体的には、各種センサ318のベットボタン132センサの検知結果を取得し、ベットボタン132センサの検知結果がOFFからONになったか否かを判定する。ベットボタン132センサの検知結果がOFFからONになった場合は、ステップS1819へ進み、OFFからONになっていない場合はステップS1815へ進む。
ステップS1815では、2枚ベットボタン131に対するベット操作があったか否かを判定する。具体的には、各種センサ318のベットボタン131センサの検知結果を取得し、ベットボタン131センサの検知結果がOFFからONになったか否かを判定する。ベットボタン131センサの検知結果がOFFからONになった場合は、ステップS1819へ進み、OFFからONになっていない場合はステップS1817へ進む。
ステップS1817では、1枚ベットボタン130に対するベット操作があったか否かを判定する。具体的には、各種センサ318のベットボタン130センサの検知結果を取得し、ベットボタン130センサの検知結果がOFFからONになったか否かを判定する。ベットボタン130センサの検知結果がOFFからONになった場合は、ステップS1819へ進み、OFFからONになっていない場合はステップS1825へ進む。
ステップS1819では、加算枚数を3にセットする。これにより3ベットが仮受付されたことになる。ステップS1821では、副制御部400に送信するサブコマンドのコマンド種別を「040H」に設定する。このコマンド種別はベットボタン130~132に対するベット操作があったことを意味する種別である。その後、ステップS1823へ進む。
このように本実施形態では、各ベットボタンセンサがOFFからONに変化したことを契機としてベット操作を受け付けている。このため、例えば、ベットボタンのボタン部分がめり込んで押下したままになってしまうなど、ベットボタンが故障する等して、ベット操作の受付期間(ステップS1805~S1825)の前からベットボタンセンサがONの状態が継続していたとしても、有効なベット操作として受け付けられることはない。
逆に、あるベットボタンについて、ベット操作の受付期間の前からベットボタンセンサがONの状態が継続していたとしても、正常な他のベットボタンが受付期間内にベット操作されれば、そのベット操作を有効に受け付けることが可能である。
また、受付期間内であれば、ベットボタン130~132のうち、どのベットボタンが操作されても3ベットのベット操作が受け付けられ、しかも、いずれかのベットボタンに対するベット操作が検知されるとステップS1819の処理へ進むので、ベット操作が重複して受け付けられることもない。更に、ステップS1819及びS1821の処理は、各ベットボタン130~132に対するベット操作に対して共通モジュール化されているのでプログラム容量を削減できる場合がある。
ステップS1823ではベット処理を行う。図39はそのフローチャートである。ステップS1831では、現在のベット数が3であるか否かを判定する。ベット数が3ではない場合はステップS1833へ進み、ベット数が3である場合はステップS1842へ進む。
ステップS1833では、現在のクレジット数が0か否か(1以上か否か)を判定する。クレジット数が0の場合は、1枚分のメダルの投入(ベット操作)を無効化すべく、ベット数への加算処理を行わずにステップS1842へ進む。クレジット数が0でない場合は、1枚分のメダルの投入を有効化すべく、ステップS1835へ進む。
ステップS1835ではクレジット数を1つ減算し、続くステップS1837ではベット数を1つ加算して設定する。ステップS1839では加算枚数を1つ減算する。ステップS1841では、加算枚数が0か否かを判定する。加算枚数が0の場合はステップS1842へ進み、加算枚数が0でない場合はステップS1831へ戻って同様の処理を繰り返す。これらの処理は、例えば、ベットボタン130~132に対するベット操作がある場合は、クレジットの数を上限として3回繰り返され、メダル投入口141に対して一枚ずつメダルが投入された場合は、その度に1回繰り返されることになる。
ステップS1842ではコマンド処理を行う。ここでは、ステップS1811又はステップS1821で設定されたコマンド種別と、ベット数とを含むサブコマンドを送信できるように準備する。副制御部400ではこのサブコマンドを受信することで、現在のベット数の特定と、メダル投入操作の区別(メダル投入口141又はベットボタン130~032)を行うことができる。その後、図38のステップS1825へ進む。
ステップS1825では、ベット数が3か否かを判定する。ベット数が3であれば、遊技の開始を許容すべくステップS1826へ進み、ベット数が1又は2であればステップS1805へ戻る。ステップS1826ではスタートレバー135に対する開始操作を受け付け、開始操作があれば本処理を終了する。
以上の通り、本実施形態によれば、1枚ベットボタン130や2枚ベットボタン131をベットボタン132と同じMAXベットボタンとして利用する。一部のベットボタンが故障しても他のベットボタンで3枚賭けのベット操作が可能であり、遊技者の利便性や台の稼働継続性を向上できる。一方で、メダル投入口141に対しては1ベットが可能であるため、3枚のメダル投入による3ベットや、ベットボタン130~132にベット操作をしたもののクレジットが足りず、1ベットや2ベットになっても、メダル投入口141から追加のメダルを投入して3ベットを行うことができる。
ベットボタン130~132を利用したベットは、一のベット操作で3ベットが設定されるため、メダル投入口141に一枚ずつメダルを投入して3ベットするよりもベットに要する時間を短くすることができる。
なお、本実施形態の場合、図1に示すようにベットボタン130~132のうち、MAXベットボタン132が他のベットボタン130及び131よりも操作面が大きくなっている。ベットボタン130~132のいずれでも3ベットを可能としつつ、MAXベットボタン132を目立たせることができる場合がある。
MAXベットボタン132を目立たせる点で、MAXベットボタン132にはLED等の発光素子を内蔵して発光可能とし、ベットボタン130及び131には発光素子を内蔵しなくてもよい。MAXベットボタン132に発光素子を内蔵した場合、その発光タイミングは、ベットボタン130及び131に対するベット操作の受け付けが開始されるタイミングよりも後であってもよい。ベットボタン130及び131に対するベット操作を遊技者が早期に行える場合がある。
本実施形態の場合、図1に示すようにベットボタン130~132のうち、MAXベットボタン132が遊技者から見て最も手前に配置されている。ベットボタン130~132のいずれでも3ベットを可能としつつ、MAXベットボタン132の操作性を向上することができる場合がある。
なお、ベットボタン130~132のうち、ONとなるときの押し下げ量はMAXベットボタン132が最も深くてもよい。MAXベットボタン132に対する遊技者の操作感を向上できる場合がある。逆に、ベットボタン130~132のうち、ONとなるときの押し下げ量はMAXベットボタン132が最も浅くてもよい。MAXベットボタン132に対する遊技者の操作感を向上できる場合がある。MAXベットボタン132に対する遊技者の操作負担を軽減できる場合がある。
本実施形態の場合、図1に示すようにベットボタン130~132のうち、操作の無い自然状態において、MAXベットボタン132が最も上側に突出している。遊技者がMAXベットボタン132を操作し易い場合がある。
なお、こうしたベットボタン130~132の構成例は適宜組み合わせが可能である。
次に、ステップS103の処理(遊技開始処理)において、前回の遊技でリプレイが成立した場合の処理時間(ステップS1801からステップS1826が開始されるまでの時間)と、ベットボタン130~132が操作された場合の処理時間(ステップS1813~S1817のいずれかでYesになってからステップS1819、S1823を経由してステップS1826が開始されるまでの時間)と、は同じであってもよい。この場合、各処理時間は途中に適宜ウェイトを入れることで調整してもよい。これにより前回の遊技でリプレイが成立した場合としない場合とで、複数遊技に渡る遊技の進行スピードが変わらずに遊技を行うことができる場合がある。逆にこれらの処理時間が異なっていてもよく、どちらか一方の処理時間が他方の処理時間よりも短くてもよい。前回の遊技でリプレイが成立したことを遊技者が認識し易い場合がある。
<演出選択>
ベットボタン130~132は演出選択の確定ボタンとしても利用可能である。このとき、ベットボタン130~132に対する操作を示すコマンド種別は、いずれも、上記の「040H」が割り当てられているので、どのベットボタン130~132が操作されても、同じコマンド種別で処理することができ、プログラム容量の削減を図れる。
図40は、ベットボタン130~132を演出選択確定ボタンとして利用した場合の説明図である。状態ST40~ST42は、演出画像表示装置157にキャラクタ選択の画像が表示されており、殿様、お姫様、家老の3名から一のキャラクタが選択可能となっている。状態ST40は殿様が選択可能な画像を示し、所定時間が経過すると状態ST41に示すようにお姫様を選択可能な画像に切り替わる。更に所定時間が経過すると状態ST42に示すように家老を選択可能画像に切り替わり、更に所定時間が経過すると状態ST40へ戻る。
演出画像表示装置157には、MAXベットボタン132を操作すると、キャラクタ選択が確定する旨の表示がなされている。しかし本実施形態では、ベットボタン130~132のどれを操作しても、キャラクタ選択を確定させることができ、遊技者の操作性を向上できる場合がある。
例えば、状態ST40のタイミングで、ベットボタン130~132のいずれかが操作されたとする。主制御部300は、各種センサ318のうちベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサの検知結果を監視し、いずれかで操作が検知されると、コマンド種別を「040H」に設定したサブコマンドを副制御部400へ送信する。副制御部400は、選択確定操作が行われたと認識し、状態ST50に示すように殿様の選択が確定した画像を演出画像表示装置157に表示する。
同様に、状態ST41のタイミングで、ベットボタン130~132のいずれかが操作されたとする。主制御部300は、コマンド種別を「040H」に設定したサブコマンドを副制御部400へ送信する。副制御部400は、選択確定操作が行われたと認識し、状態ST51に示すようにお姫様の選択が確定した画像を演出画像表示装置157に表示する。
同様に、状態ST42のタイミングで、ベットボタン130~132のいずれかが操作されたとする。主制御部300は、コマンド種別を「040H」に設定したサブコマンドを副制御部400へ送信する。副制御部400は、選択確定操作が行われたと認識し、状態ST52に示すように家老の選択が確定した画像を演出画像表示装置157に表示する。
このようにベットボタン130~132のどれを操作しても、キャラクタ選択を確定させることができるが、演出上は特定のベットボタン(ここではMAXベットボタン132)の操作を遊技者に促すことで、遊技者が混乱することを防止できる場合がある。
なお、ベットボタン130~132のうち、演出で案内されたベットボタンを操作したときのみ、選択を確定させることができてもよい。具体的には、図40の例の場合、MAXベットボタン132での操作が案内されているので、MAXベットボタン132が操作されたときに選択を確定し、ベットボタン130及び132に対する操作があっても操作を確定しないようにしてもよい。遊技者が混乱することを防止できる場合がある。
加えて、ベットボタン130~132のどれを操作してもキャラクタ選択を確定させることができ、ベットボタン130~132のどれを操作しても3枚賭けのベット操作ができるようにして共通の機能を備えたが、キャラクタ選択の場合では、案内されているMAXベットボタン132でキャラクタ選択を行い、案内されていないベットボタン130、131を操作することで他の演出モードに選択できるようにしてもよい。例えば、最初に表示されるキャラクタ選択は、いわゆる「表演出モード」としてスタンダードな演出の発生頻度であったり、演出の期待感であったりするが、いわゆる「裏演出モード」を備え、演出の発生頻度や期待感を「発生すれば当たり」のように極端な割り振りにしたようなモードを選択できるようにしてもよい。このように、或る状態においてはどのベットボタン130~132のどれを操作しても共通の機能としつつ、所定の状態においては機能を分けるようにしてもよい。
こうしたベットボタン130~132に関する演出や、操作の受付は演出選択の確定に限られない。例えば、疑似ベット操作(図16:ステップS1305)において、ベットボタン130~132のいずれに対するベット操作も受け付けるようにしてもよい。疑似遊技と本遊技とを同様に扱うことでこれらの遊技における打感を合わせることができる場合がある。
逆に、疑似ベット操作においては、MAXベットボタン132に対する操作のみを受け付け、ベットボタン130及び132に対する操作があっても受け付けないようにしてもよい。その際、MAXベットボタン132に対する操作があればコマンド種別を「040H」に設定したサブコマンドを副制御部400へ送信するが、ベットボタン130及び132に対する操作があってもコマンド種別を「040H」に設定したサブコマンドを副制御部400へ送信しなくてもよい。
<ベットボタンの状態確認>
各ベットボタン130~132の状態確認用の発光素子を設けてもよい。ここでは主制御部300が実行される主制御基板に発光素子を設けた例について説明する。
図41は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板211を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、下部の音孔143に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
主制御基板収納ケース210は透光性のある部材で構成されており、その内部に収納されている主制御基板211を、主制御基板収納ケース210の外部から目視(透視)可能である。主制御基板211には主制御部30が実装されており、また、発光素子212~214が実装されている。発光素子212~214の点灯、消灯は主制御基板収納ケース210の外部から目視(透視)可能である。発光素子212~214は例えばLEDである。
発光素子212~214は基本回路302により駆動が制御される。図42は発光素子212~214に関連する制御系のブロック図である。発光素子212~214は駆動回路329を介して、基本回路302によって個別に駆動が制御される。
発光素子212は1枚ベットボタン130に、発光素子213は2枚ベットボタン131に、発光素子214はMAXベットボタン132に、それぞれ対応付けられている。
基本回路302は、例えば、ベットボタン130センサにより、1枚ベットボタン130に対する操作が検知されると、発光素子212を点灯し、操作が検知されなければ発光素子212を消灯する。同様に、基本回路302は、例えば、ベットボタン131センサにより、2枚ベットボタン131に対する操作が検知されると、発光素子213を点灯し、操作が検知されなければ発光素子213を消灯する。同様に、基本回路302は、例えば、ベットボタン132センサにより、MAXベットボタン132に対する操作が検知されると、発光素子214を点灯し、操作が検知されなければ発光素子214を消灯する。
なお、これらの発光素子については操作がされていない場合に点灯し、操作がされることで消灯とするようにしておよい。
また、ベットボタン130~132に対応する発光素子212~214を備えたが、これに限らず、例えば、ストップボタンやスタートレバー、各種センサに対応する発光素子を備えてもよい。
遊技店の店員は、ベットボタン130~132を操作したときの発光素子212~214の状態を確認することで、ベットボタン130~132及び対応するセンサが正常か異常かを確認できる。本実施形態の場合、上記の通り、ベットボタン130~132が3ベットに関して互いに代替ボタンの関係にあることから、各ボタンの故障に気づきにくい場合がある。しかし、発光素子212~214を利用して故障確認を行うことが容易に行える。
<第二実施形態の他の例>
第二実施形態では、1枚ベットボタン130及び2枚ベットボタン131の双方を、3ベットの受付可能な操作ボタンとしたが、いずれか一方であってもよい。すなわち、MAXベットボタン132と、ベットボタン130又は131の合計2つのボタンで3ベットの受付が可能であってもよい。この場合、発光素子212~214はそのまま各ボタンに対応づけて合計3つ設けてもよいし、MAXベットボタン132と、ベットボタン130又は131のうち3ベットが可能なボタンとに対応づけて合計2つだけ設けてもよい。
次に、図38の処理例では、クレジット数が1又は2の場合、ベットボタン130~132のベット操作に対して、クレジット数を上限としてベットを受け付ける処理としたが、ベットを一切受け付けない処理としてもよい。例えば、クレジット数が1又は2の状態で、ベットボタン130~132のいずれかにベット操作が行われた場合、ベット操作を無効とし、1ベット又は2ベットとして取り扱わなくてもよい。この場合の処理としては、ベットボタン130~132のベット操作を検知した際、クレジット数を確認し、3未満であれば、ベット操作を無効化すればよい。
<遊技台に関する他の実施形態>
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
<実施形態のまとめ>
上記実施形態は、少なくとも以下の遊技台を開示している。
A1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
演出手段(例えば157)を備えた遊技台であって、
前記演出手段は、第一の期間(例えば図24(a)のN~N+3遊技目)に渡って所定の演出(例えばCE)を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、第二の期間(例えば図24(b)のN~N+2遊技目)に渡って前記所定の演出を実行可能な手段であり、
前記第二の期間は、前記第一の期間よりも短い期間である。
この実施形態によれば、長さが異なる二つの期間で同じ演出が実行されるため、遊技の期間との関係で演出の興趣を向上させることができる場合がある。第二の期間は短い期間であるため、演出の実行により遊技期間が間延びすることを防止できる場合がある。
A2.上記実施形態では、
前記第一の期間は、操作手段(例えば135)に対する遊技者の操作を受け付ける期間を含む期間であり、
前記第二の期間は、前記操作手段に対する遊技者の操作を受け付ける期間を含む期間であり、
前記第一の期間で受付可能な前記操作手段に対する操作回数は第一の回数であり、
前記第二の期間で受付可能な前記操作手段に対する操作回数は第二の回数であり、
前記第二の回数は、前記第一の回数と同じ回数である(例えば図24)。
この実施形態によれば、長さが異なる二つの期間で前記操作手段に対する操作回数を合わせることで、二つの期間で遊技者が違和感を抱きにくくすることができる場合がある。
A3.上記実施形態では、
前記演出手段は、疑似遊技において演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、本遊技において演出を実行可能な手段であり、
前記第二の期間に渡って実行される前記所定の演出は、前記疑似遊技において実行される第一の演出(例えば図24(b)のEN2)を含む演出である。
この実施形態によれば、疑似遊技が実行される場合であっても前記所定の演出の実行に関して遊技期間が間延びすることを防止できる場合がある。
A4.上記実施形態では、
前記第一の期間に渡って実行される前記所定の演出は、前記本遊技において実行される前記第一の演出(例えば図24(a)のEN2)を含む演出である。
この実施形態によれば、疑似遊技と本遊技で同じ演出が行われることで、疑似遊技と本遊技の違いを曖昧なものとし、疑似遊技であることの違和感を遊技者が抱きにくくすることができる場合がある。
A5.上記実施形態では、
前記第一の期間は、操作手段(例えば135)に対する遊技者の操作を受け付ける期間であり、
前記第二の期間は、前記操作手段に対する遊技者の操作を受け付ける期間であり、
前記第一の期間に渡って実行される前記所定の演出は、前記本遊技において前記第一の演出を実行した場合に、前記操作手段に対する操作が受け付けられると(例えば図24(a)の開始操作)、第二の演出(例えば図24(a)のEN3)を実行可能な演出であり、
前記第二の期間に渡って実行される前記所定の演出は、前記疑似遊技において前記第一の演出を実行した場合に、前記操作手段に対する操作が受け付けられると(例えば図24(b)の開始操作)、前記第二の演出(例えば図24(b)のEN3)を実行可能な演出であり、
前記第二の期間に渡って実行される前記所定の演出は、前記疑似遊技において前記第一の演出を実行した場合に、前記操作手段に対する操作の受付時間が時間切れになると(例えば図24(b)のタイムアウト,図16のSRタイマ)、前記第二の演出を実行可能な演出である。
この実施形態によれば、前記操作手段に対する操作又は受付時間の時間切れで前記第二の演出が実行されるため、操作がなされずに前記第二の演出が実行されない事態を回避して、遊技が間延びすることを防止できる場合がある。前記疑似遊技が不必要に長く実行されることを防止することができる場合があり、疑似遊技は回胴演出の一種でもあることからリールモータへの負荷も軽減できる場合がある。
A6.上記実施形態では、
前記操作手段は、遊技の進行に関する操作を受け付ける手段(例えば135)である。
この実施形態によれば、遊技の進行に合わせて演出を切り替えていくことができる場合があり、遊技者の遊技テンポを向上できる場合がある。疑似遊技と本遊技の違いを曖昧なものとし、疑似遊技であることの違和感を遊技者が抱きにくくすることができる場合がある。
A7.上記実施形態では、
前記第一の期間は、第一の遊技回数の期間であり、
前記第二の期間は、第二の遊技回数の期間であり、
前記第二の遊技回数は、前記第一の遊技回数よりも少ない遊技回数である(例えば図24(b))。
この実施形態によれば、二つの期間が遊技回数で規定され、第二の期間は少ない遊技回数であるため、演出の実行により遊技期間が間延びすることを防止できる場合がある。
A8.上記実施形態では、
前記演出手段は、疑似遊技において演出を実行可能な手段であり、
前記演出手段は、本遊技において演出を実行可能な手段であり、
前記第一の遊技回数は、前記本遊技の遊技回数であり、
前記第二の遊技回数は、前記本遊技の遊技回数である。
この実施形態によれば、二つの期間が遊技回数で規定され、第二の期間は少ない遊技回数であるため、演出の実行により遊技期間が間延びすることを防止できる場合がある。
A9.上記実施形態では、
前記所定の演出は、複数の個別演出(例えばEN1-EN4)で構成された演出であり、
前記複数の個別演出の数は、前記第一の遊技回数と同じ数であり、
前記複数の個別演出は、第一の個別演出(例えばEN2)と、第二の個別演出(例えばEN3)とを含み、
前記第二の期間は、前記第一の個別演出が実行される或る遊技(例えば図24(b)のN+1遊技目)を含む期間であり、
前記或る遊技は、前記第二の個別演出も実行される遊技である。
この実施形態によれば、一回の遊技で、二つの個別演出を実行することで、前記第二の期間を前記第一の期間よりも短くすることができる場合がある。
A10.上記実施形態では、
前記所定の演出は、複数の個別演出(例えばEN1-EN4)で構成された演出であり、
前記複数の個別演出の数は、前記第一の遊技回数と同じ数であり、
前記第二の期間は、一回の遊技で前記疑似遊技と前記本遊技とが実行される或る遊技(例えば図24(b)のN+1遊技目)を含む期間であり、
前記複数の個別演出は、前記或る遊技の前記疑似遊技で実行される個別演出と、前記或る遊技の前記本遊技で実行される個別演出とを含む。
この実施形態によれば、疑似遊技の演出と本遊技の演出とを利用することで、一回の遊技で、二つの個別演出を実行することができ、前記第二の期間を前記第一の期間よりも短くすることができる場合がある。
A11.上記実施形態では、
前記第一の期間は、前記疑似遊技を含まない期間であり、
前記第一の期間は、前記複数の個別演出の各個別演出が、一の前記本遊技で実行される期間である(例えば図24)。
この実施形態によれば、疑似遊技の演出と本遊技の演出とを利用し、かつ、疑似遊技の有無を二つの期間で異ならせることで、前記第二の期間を前記第一の期間よりも短くすることができる場合がある。
A12.上記実施形態では、
遊技を開始させるために操作されるスタートレバー(例えば135)と、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば110-112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタン(例えば137-139)と、を備え、
前記第一の期間は、遊技回数を基準とした期間であり、
前記第二の期間は、遊技回数を基準とした期間である(例えば図24)。
この実施形態によれば、スロットマシンにおいて、遊技の期間との関係で演出の興趣を向上させることができる場合がある。
B1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば1110-112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作手段(例えば137-139)と、
役の内部当選を決定する抽選手段(例えばS105)と、
前記停止操作の操作態様を示唆する示唆報知を実行する報知手段(例えば157)と、
を備えた遊技台であって、
前記報知手段は、報知状態が設定されている場合に、前記示唆報知を実行可能な手段であり(例えばS1703)、
前記抽選手段は、第一の役の前記内部当選を決定可能な手段であり(例えば押し順ベル)、
前記報知手段は、前記第一の役の前記内部当選が決定された場合に、前記示唆報知を実行可能な手段であり(例えばS1373)、
前記報知手段は、前記報知状態が設定されていても、或る状況においては前記示唆報知を実行しない手段である(例えばS1707)。
この実施形態によれば、遊技者の満足感を向上可能な遊技台を提供することができる場合がある。前記或る状況で前記報知状態が終了するとの懸念を遊技者に抱かせることなく、遊技者の満足感を向上できる場合がある。
B2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数のリールによって或る図柄組み合わせが表示された場合に、特別遊技状態を設定する遊技状態設定手段(例えばS121,RT2)を備え、
前記抽選手段は、特別役の前記内部当選を決定可能な手段であり、
前記或る図柄組み合わせは、前記特別役に対応した図柄組み合わせであり、
前記抽選手段は、前記特別遊技状態において前記第一の役の前記内部当選を決定可能な手段であり、
前記或る状況とは、前記特別遊技状態が設定されている状況のことである(例えばS1301)。
この実施形態によれば、前記特別遊技状態で前記報知状態が終了するとの懸念を遊技者に抱かせることなく、遊技者の満足感を向上できる場合がある。
B3.上記実施形態では、
前記報知状態は、有利区間において設定可能な状態であり、
前記報知状態は、非有利区間において設定されない状態であり、
第一の状態(例えば設定変更後の通常遊技)で前記非有利区間から前記有利区間に移行する第一の場合があり、
第二の状態(例えば引き戻しチャンス状態)で前記非有利区間から前記有利区間に移行する第二の場合があり、
前記有利区間は、前記第一の場合よりも前記第二の場合の方が遊技者の有利度が高い区間である。
この実施形態によれば、前記非有利区間から前記有利区間への移行に関して有利度に差をつけることができる場合がある。
B4.上記実施形態では、
前記遊技状態設定手段は、前記抽選手段によって前記特別役の前記内部当選が決定された場合に、前記複数のリールによって前記或る図柄組み合わせが表示されるまで、特別役内部当選状態を設定する手段であり(例えばRT1)、
前記第一の状態とは、前記特別役内部当選状態が設定されていない状態であり、
前記第二の状態とは、前記特別役内部当選状態が設定されている状態である。
この実施形態によれば、前記特別役の持越状態であるか否かに応じて、前記非有利区間から前記有利区間への移行に関して有利度に差をつけることができる場合がある。
B5.上記実施形態では、
前記有利区間は、前記報知状態が終了すると、終了する場合がある区間である(例えば移行条件11、12成立時に移行条件Bの(ウ)、(エ)成立)。
この実施形態によれば、前記報知状態の終了後に前記有利区間をも終了されることで、新たな有利区間へ移行されるときに、有利度が高くされる場合があり、前記報知状態の終了後であっても有利な展開となる期待感を遊技者に与えることができる場合がある。
B6.上記実施形態では、
前記報知状態は、前記特別遊技状態が終了する遊技では終了しない状態であり、
前記報知状態は、該報知状態が終了する遊技において前記報知手段によって前記示唆報知が実行される状態である(例えばS1703,S1706)。
この実施形態によれば、前記報知状態の最終遊技において前記示唆報知が実行されるので、遊技者の満足感を向上できる場合がある。
B7.上記実施形態では、
前記遊技状態設定手段は、前記抽選手段によって前記特別役の前記内部当選が決定された場合に、前記複数のリールによって前記或る図柄組み合わせが表示されるまで、特別役内部当選状態を設定する手段であり(例えばRT1)、
前記抽選手段は、或る遊技において前記第一の役の前記内部当選と前記特別役の前記内部当選とを決定可能な手段である(例えば図7)。
この実施形態によれば、前記第一の役の前記内部当選と前記特別役の前記内部当選とが同時に決定される場合があることで、遊技者に有利な状況となる場合がある。
B8.上記実施形態では、
前記報知状態は、該報知状態の終了を判定する値が、前記特別遊技状態では更新されない状態である。
この実施形態によれば、前記特別遊技状態において前記報知状態が終了しないようにすることができる場合がある。
B9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば1110-112)と、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作手段(例えば137-139)と、
役の内部当選を決定する抽選手段(例えばS105)と、
前記停止操作の操作順序を示唆する示唆報知を実行する報知手段(例えば157)と、
遊技状態を設定する遊技状態設定手段(例えばS121)と、
を備えた遊技台であって、
前記抽選手段は、或る遊技において、第一の役(例えば押し順ベル)の前記内部当選と特別役(例えばRB)の前記内部当選とを決定可能な手段であり(例えば図7)、
前記遊技状態設定手段は、前記複数のリールによって或る図柄組み合わせが表示された場合に、特別遊技状態を設定する手段であり(例えばRT2)、
前記或る図柄組み合わせは、前記特別役に対応した図柄組み合わせであり、
前記遊技状態設定手段は、前記抽選手段が前記特別役の前記内部当選を決定した場合に、前記或る図柄組み合わせが表示されるまで、特別役内部当選状態を設定する手段であり(例えばRT1)、
前記報知手段は、報知状態が設定されている場合に、前記示唆報知を実行可能な手段であり(例えばS1703)、
前記報知手段は、前記第一の役の前記内部当選が決定された場合に、前記示唆報知を実行可能な手段であり(例えばS1703)、
前記報知手段は、前記報知状態が設定されていても、前記特別遊技状態においては前記示唆報知を実行しない手段であり(例えばS1707)、
前記報知状態は、有利区間において設定可能な状態であり、
前記報知状態は、非有利区間において設定されない状態であり、
前記有利区間は、第一の状態(例えば設定変更後の通常遊技)で前記非有利区間から移行する場合がある区間であり、
前記有利区間は、第二の状態(例えば引き戻しチャンス状態)で前記非有利区間から移行する場合がある区間であり、
前記有利区間は、前記第一の状態よりも前記第二の状態の方が遊技者の有利度が高い区間であり、
前記第一の状態とは、前記特別役内部当選状態が設定されていない状態であり、
前記第二の状態とは、前記特別役内部当選状態が設定されている状態であり、
前記有利区間は、前記報知状態が終了すると、終了する場合がある区間であり(例えば移行条件11、12成立時に移行条件Bの(ウ)、(エ)成立)、
前記報知状態は、前記特別遊技状態が終了する遊技では終了しない状態であり、
前記報知状態は、該報知状態が終了する遊技において前記報知手段によって前記示唆報知が実行される状態である(例えばS1703,S1706)。
この実施形態によれば、遊技者の満足感を向上可能な遊技台を提供することができる場合がある。前記或る状況で前記報知状態が終了するとの懸念を遊技者に抱かせることなく、遊技者の満足感を向上できる場合がある。前記特別役の持越状態であるか否かに応じて前記有利区間の有利度合いを異ならせる場合に、前記有利区間の終了を伴う有利遊技状態の終了後において、非持越状態かつ前記非有利区間からの前記有利区間への移行となることを防ぎ、持越状態かつ前記非有利区間からの前記有利区間への移行となるようにして、前記報知状態の終了後に遊技者が一律に不利な状況に陥ることを防止できる場合がある。
C1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
外部へ信号を出力する信号出力手段(例えば334)と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えばS121)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技状態制御手段は、所定の遊技状態(例えばAT状態,特にエンディング状態)を制御可能であり、
前記所定の遊技状態は、有利区間において制御可能な状態であり、
前記所定の遊技状態は、非有利区間において制御されない状態であり、
前記信号出力手段は、第一の場合(例えば移行条件15の成立時)に、第一の信号(例えばBB信号)を出力可能な手段であり、
前記第一の信号は、外部装置(例えば653)が表示する遊技回数をリセット可能な信号であり、
前記第一の場合とは、前記有利区間を終了させる特定の状況となった場合である(例えば移行条件15,図37)。
この実施形態によれば、稼働率の低下を軽減可能な遊技台を提供することができる場合がある。前記外部装置が表示する遊技回数が有利区間において少なくとも一回リセットされるので、遊技回数が多すぎる事態を回避し、遊技者の台選択の際、ハマっている台であるとの印象を抱くことを軽減できる場合がある。
C2.上記実施形態では、
前記信号出力手段は、第二の場合(例えばAT状態設定時)に、前記第一の信号を出力可能な手段であり(例えば図35,図36)、
前記第二の場合とは、前記所定の遊技状態に制御された場合である。
この実施形態によれば、前記外部装置が前記所定の遊技状態に制御された回数を表示可能な場合がある。
C3.上記実施形態では、
前記所定の遊技状態は、遊技者にとって有利な遊技状態であり、
前記特定の状況とは、前記有利区間が終了するタイミングよりも所定タイミング前である特定のタイミングまで前記所定の遊技状態に制御されることが無い状況である。
この実施形態によれば、前記外部装置が表示する遊技回数が有利区間において少なくとも一回リセットされるので、遊技回数が多すぎる事態を回避し、遊技者の台選択の際、ハマっている台であるとの印象を抱くことを軽減できる場合がある。
C4.上記実施形態では、
前記特定の状況とは、前記有利区間が終了する遊技数よりも所定遊技数前である特定の遊技数まで前記所定の遊技状態に制御されることが無い状況である。
この実施形態によれば、前記外部装置が表示する遊技回数が有利区間において少なくとも一回リセットされるので、遊技回数が多すぎる事態を回避し、遊技者の台選択の際、ハマっている台であるとの印象を抱くことを軽減できる場合がある。
C5.上記実施形態では、
回転中の複数のリール(例えば110-112)を個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作手段(例えば137-139)と、
前記停止操作の操作態様を示唆する示唆報知を実行する報知手段(例えば157)と、をさらに備え、
前記報知手段は、前記所定の遊技状態に制御されている場合に前記示唆報知を実行可能な手段である。
この実施形態によれば、前記所定の遊技状態において遊技者が有利な場合がある。
C6.上記実施形態では、
前記報知手段は、前記有利区間において前記所定の遊技状態に制御されること無く、前記第一の場合になったときに前記示唆報知を実行可能な手段である。
この実施形態によれば、前記第一の場合になったときに遊技者が有利な場合がある。
C7.上記実施形態では、
前記第一の信号は、前記第一の場合も前記第二の場合も、同じ条件の成立(例えば有利区間の終了)により出力が停止される信号である。
この実施形態によれば、例外処理をなくしてプログラム制御の負担軽減を図ることができる場合がある。
C8.上記実施形態では、
前記同じ条件の成立とは、前記有利区間が終了したことである。
この実施形態によれば、有利区間の終了を前記外部装置に伝達することができる場合がある。
C9.上記実施形態では、
前記信号出力手段は、第二の信号(例えばメダル投入枚数信号)を出力可能な手段であり、
前記第二の信号は、前記遊技台の遊技回数をカウント可能な信号である。
この実施形態によれば、有利区間の遊技回数を前記外部装置においてカウントすることができる場合がある。
C10.上記実施形態では、
遊技者にとって有利となる制御を決定可能な決定手段(例えばS105)を備え、
前記決定手段は、回転中の複数のリールを個別に停止させるための停止操作を受け付ける複数の停止操作手段の操作態様が所定の操作態様である場合よりも、特定の操作態様である場合の方が、前記有利となる制御の決定に関して不利となるように構成される(例えばペナルティ)。
この実施形態によれば、不適切な停止操作を試みる遊技者を不利に扱うことができる場合がある。
D1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
投入口(例えば141)からの遊技価値の投入を検知する検知手段(例えばメダル受付センサ)と、
操作を受け付ける第一の操作手段(例えば130,131,132)と、
操作を受け付ける第二の操作手段(例えば130,131,132)と、
ベット数が3ベットであることを条件として遊技を開始可能な制御手段(例えば300)と、
を備えた遊技台であって、
前記制御手段は、前記検知手段が一の遊技価値の投入を検知することにより、ベットを1ずつ設定可能であり(例えばS1809,S1837)、
前記第一の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であり(例えばS1819,S1837)、
前記第二の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段である(例えばS1819,S1837)。
この実施形態によれば、3ベットで遊技可能で、ベットに特徴のある遊技台を提供することができる。前記第一の操作手段、前記第二の操作手段で3ベットが可能であり、一方が故障しても遊技を継続できる場合があり、遊技者の利便性を向上できる場合がある。
D2.上記実施形態では、
前記第一の操作手段は、受付期間(例えばS1805-S1825)において操作を受け付け可能な手段であり、
前記第二の操作手段は、前記受付期間において操作を受け付け可能な手段であり、
前記第一の操作手段は、前記受付期間の前から前記第二の操作手段が操作状態にある場合であっても、前記受付期間において前記第一の操作手段への操作を受け付け可能な手段であり(例えばS1813,S1815,S1817)、
前記第二の操作手段は、前記受付期間の前から前記第一の操作手段が操作状態にある場合であっても、前記受付期間において前記第二の操作手段への操作を受け付け可能な手段である(例えばS1813,S1815,S1817)。
この実施形態によれば、前記第一の操作手段又は前記第二の操作手段の一方が故障していても、他方でベット操作を行うことができ、遊技者の利便性を向上できる場合がある。
D3.上記実施形態では、
前記第一の操作手段は、受付期間(例えばS1805-S1833)において操作を受け付け可能な手段であり、
前記第二の操作手段は、前記受付期間において操作を受け付け可能な手段であり、
前記第一の操作手段は、前記受付期間において前記第二の操作手段への操作が既に受け付けられている場合は、該第一の操作手段への操作を受け付けない手段であり(例えばS1809,S1811,S1813,S1815,S1833)、
前記第二の操作手段は、前記受付期間において前記第一の操作手段への操作が既に受け付けられている場合は、該第二の操作手段への操作を受け付けない手段である(例えばS1813,S1815,S1817,S1819,S1833)。
この実施形態によれば、重複したベット操作を排除できる場合がある。
D4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
所定の基板(例えば211)と、
第一の発光手段(例えば212,213,214)と、
第二の発光手段(例えば2212,213,214)と、を備え、
前記第一の発光手段は、前記所定の基板に搭載された手段であり、
前記第二の発光手段は、前記所定の基板に搭載された手段であり、
前記第一の発光手段は、前記第一の操作手段への操作が行われると発光する手段であり、
前記第二の発光手段は、前記第二の操作手段への操作が行われると発光する手段である。
この実施形態によれば、前記第一の操作手段及び前記第二の操作手段の動作確認を比較的容易に行うことができる場合がある。
D5.上記実施形態の遊技台(例えば100)では、
前記第一の操作手段は、クレジットとして数量が記憶されている遊技価値からベットを設定可能な手段であり(例えばS1835,S1837)、
前記第二の操作手段は、前記クレジットとして数量が記憶されている遊技価値からベットを設定可能な手段であり(例えばS1835,S1837)、
前記第一の操作手段は、前記クレジットの数量が2以下である場合は、一の操作により、前記クレジットの数量分のベットを設定可能な手段であり(例えばS1833,S1835,S1837)、
前記第二の操作手段は、前記クレジットの数量が2以下である場合は、一のベット操作により、前記クレジットの数量分のベットを設定可能な手段である(例えばS1833,S1835,S1837)。
この実施形態によれば、3ベットにクレジット数が足りない場合は、クレジット数に対応したベット操作を受け付けることができる。
D11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
操作を受け付ける第一の操作手段(例えば130,131,132)と、
操作を受け付ける第二の操作手段(例えば130,131,132)と、
ベット数が3ベットであることを条件として遊技を開始可能な制御手段(例えば300)と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であり(例えばS1819,S1837)、
前記第二の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であり(例えばS1819,S1837)、
有効な操作として受け付けられる正常な受付期間(例えばS1805-S1825)において、前記第一の操作手段は操作を受け付け可能な手段であり、前記第二の操作手段は操作を受け付け可能な手段であり、
前記受付期間の前から該受付期間にかけて前記第二の操作手段が操作状態にある場合であっても、該受付期間では前記第一の操作手段への操作を受け付け可能に構成されており(例えばS1813,S1815,S1817)、
前記受付期間の前から該受付期間にかけて前記第一の操作手段が操作状態にある場合であっても、該受付期間では前記第二の操作手段への操作を受け付け可能に構成されている(例えばS1813,S1815,S1817)
D12.上記実施形態の遊技台(例えば100)では、
前記第一の操作手段は、前記受付期間において操作を受け付け可能な旨が報知される手段であり、
前記第二の操作手段は、前記受付期間において操作を受け付け可能な旨が報知されない手段である
D13.上記実施形態の遊技台(例えば100)では、
前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも操作されたときの押し込み量が大きい手段であり、
前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも操作されていないときに突出している手段であり、
前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも遊技者から見て手前に配置されている手段であり、
前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも操作面が大きい手段である
D14.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技価値の投入が可能な投入口(例えば141)と、
前記投入口から投入された遊技価値を検知する検知手段(例えばメダル受付センサ)と、を備え、
前記検知手段が一の遊技価値の投入を検知することにより、ベット数を1ベットずつ設定可能である(例えばS1809,S1837)
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
100 スロットマシン

Claims (4)

  1. 作を受け付ける第一の操作手段と、
    操作を受け付ける第二の操作手段と、
    ベット数が3ベットであることを条件として遊技を開始可能な制御手段と、
    を備えた遊技台であって、
    記第一の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であり、
    前記第二の操作手段は、一の操作により、3ベットを設定可能な手段であ
    有効な操作として受け付けられる正常な受付期間において、前記第一の操作手段は操作を受け付け可能な手段であり、前記第二の操作手段は操作を受け付け可能な手段であり、
    前記受付期間の前から該受付期間にかけて前記第二の操作手段が操作状態にある場合であっても、該受付期間では前記第一の操作手段への操作を受け付け可能に構成されており、
    前記受付期間の前から該受付期間にかけて前記第一の操作手段が操作状態にある場合であっても、該受付期間では前記第二の操作手段への操作を受け付け可能に構成されている、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第一の操作手段は、前記受付期間において操作を受け付け可能な旨が報知される手段であり、
    前記第二の操作手段は、前記受付期間において操作を受け付け可能な旨が報知されない手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の遊技台であって、
    前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも操作されたときの押し込み量が大きい手段であり、
    前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも操作されていないときに突出している手段であり、
    前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも遊技者から見て手前に配置されている手段であり、
    前記第一の操作手段は、前記第二の操作手段よりも操作面が大きい手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の遊技台であって、
    遊技価値の投入が可能な投入口と、
    前記投入口から投入された遊技価値を検知する検知手段と、を備え、
    前記検知手段が一の遊技価値の投入を検知することにより、ベット数を1ベットずつ設定可能である、
    ことを特徴とする遊技台
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