以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
〈第一実施形態〉
以下説明する第一実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
第一実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、第一実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図6、図7で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、第一実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。図2には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。第一実施形態のスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数がこの枚数未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが投入枚数がこの枚数だけベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、BB1、BB2、RB)に内部当選していること、または、後述するRB状態あるいはBB状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
状態B中ランプ190は、後述する状態Bが設定されていることを示すランプである。この状態B中ランプ190は、状態Bが設定され、且つ操作ナビが発生する際には必ず点灯しており、一度点灯した後は状態Bが終了するまで点灯した状態が維持される。状態Bが設定され、且つ操作ナビが発生する前の状態においては、任意のタイミングで点灯させてもよい。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。第一実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にはスピーカ272の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。第一実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は第一実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図3は、前面扉を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。
《主制御部》
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、状態B中ランプ190、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(第一実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
《副制御部》
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
《図柄配列》
次に、図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(第一実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(第一実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、第一実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
第一実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(第一実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
《入賞役の種類》
次に、図6、図7を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。図6、図7は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1〜3、再遊技役1〜11、小役1〜23がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
第一実施形態における入賞役のうち、特別役1〜3は、遊技者に所定の利益が付与される状態(後述するBB作動状態およびRB作動状態、図6の備考欄参照)に移行する役である。また、再遊技役1〜11は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これら特別役1〜3、再遊技役1〜11は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、第一実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1〜3、再遊技役1〜11の入賞が含まれる。なお、特別役1〜3は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越される特別役であり、それ以外の役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越されない一般役である。
特別役1、2は、入賞によりBB作動状態(RT6)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1」、特別役2が「セブン2−セブン2−セブン2」である。なお以降の説明では、特別役1を「BB1」、特別役2を「BB2」と称する場合があり、また、特別役1と特別役2を「BB」と総称する場合がある。
特別役3は、入賞によりRB作動状態(RT4)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、「セブン1−セブン1−BAR」である。なお以降の説明では、特別役3を「RB」と称する場合がある。
特別役1〜3に内部当選すると、この内部当選した特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。特別役1、2に対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態をBB内当状態(RT5)に移行させ、RBに対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態をRB内当状態(RT3)に移行させる。これらのフラグは、対応する作動役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもこれらの作動役に入賞しやすい状態となる。具体的には、特別役1〜3に内部当選した遊技においてそれらの役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でも特別役1〜3に内部当選した状態と同様の状態となり、対応する図柄組み合わせが揃って入賞しやすい状態になる。なお、BB内当状態やRB内当状態については後述する。
なお、特別役1〜3が他の再遊技役あるいは小役と重複して内部当選した場合や、内当状態において他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。
主制御部300は、特別役1、2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技の状態をBB作動状態(RT6)に移行させる。さらにこのBB作動状態において、所定の枚数(特別役1の入賞が契機の場合は300枚、特別役2の入賞が契機の場合は200枚、図6の備考欄参照)を超える払い出しがされると、遊技の状態をボーナス後RT(RT7)に移行させる。なお、ボーナス後RTについては後述する。
主制御部300は、特別役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技の状態をRB作動状態(RT4)に移行させる。さらにこのRB作動状態において、所定の枚数(例えば105枚)を超える払い出しがされると、遊技の状態をボーナス後RT(RT7)に移行させる。
再遊技役1〜11は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1が「リプレイ−リプレイ−リプレイ」であり、再遊技役2が「ベル−リプレイ−ベル」であり、再遊技役3が「リプレイ−リプレイ−チェリー」であり、再遊技役4が「リプレイ−リプレイ−セブン1」であり、再遊技役5が「リプレイ−リプレイ−セブン2」であり、再遊技役6が「リプレイ−リプレイ−ベル」であり、再遊技役7が「リプレイ−リプレイ−スイカ」であり、再遊技役8が「ベル−リプレイ−セブン1」であり、再遊技役9が「ベル−リプレイ−セブン2」であり、再遊技役10が「ベル−リプレイ−チェリー」であり、再遊技役11が「リプレイ−ベル−ベル」である。なお、上記再遊技役のうち、再遊技役1、2を「通常リプレイ」、再遊技役3〜5を「昇格リプレイ」、再遊技役6を「転落リプレイ1」、再遊技役7を「転落リプレイ2」、再遊技役8〜10を「転落リプレイ3」、再遊技役11を「チャンスリプレイ」と称する場合があり、再遊技役6〜10を「転落リプレイ」と総称する場合がある。また、再遊技役3〜5に入賞すると後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行し、再遊技役6〜10に入賞すると後述する通常状態(RT0)に移行する。
上記再遊技役1〜11は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜23は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、小役1が「BAR−リプレイ−リプレイ」であり、小役2が「BAR−リプレイ−セブン1」であり、小役3が「BAR−リプレイ−セブン2」であり、小役4が「BAR−リプレイ−チェリー」であり、小役5が「BAR−チェリー−BAR」であり、小役6が「BAR−チェリー−スイカ」であり、小役7が「BAR−リプレイ−ベル」であり、小役8が「チェリー−チェリー−チェリー」であり、小役9が「チェリー−チェリー−スイカ」であり、小役10が「チェリー−スイカ−ベル」であり、小役11が「ベル−スイカ−チェリー」であり、小役12が「リプレイ−スイカ−セブン1」であり、小役13が「リプレイ−スイカ−セブン2」であり、小役14が「リプレイ−BAR−セブン1」であり、小役15が「リプレイ−BAR−セブン2」であり、小役16が「ブランク1−BAR−セブン1」であり、小役17が「ブランク1−BAR−セブン2」であり、小役18が「ブランク1−スイカ−セブン1」であり、小役19が「ブランク1−スイカ−セブン2」であり、小役20が「ブランク1−セブン1−チェリー」であり、小役21が「ブランク1−セブン2−チェリー」であり、小役22が「ブランク1−BAR−チェリー」であり、小役23が「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は図7に示す通りである。
なお、上記小役のうち、小役1を「弱チェリー」、小役2〜4を「強チェリー」、小役5〜7を「確定チェリー」、小役8〜10を「中段チェリー」、小役11を「スイカ」、小役12〜22を「1枚役」、小役23を「ベル」と称する場合がある。また、小役12〜22に入賞すると後述する準備状態(RT1)に移行する。なお小役23は、内部当選すると操作条件(操作タイミング、操作順序)に関わらず入賞する役である。
《内部当選役の種類》
次に、図8、図9を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図8、図9は、内部当選役の種類および名称を示す図である。
図8、図9には、図6、図7で説明した役を組み合わせた、34種類の内部当選役(条件装置番号1〜34)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。
条件装置番号1〜16は、いずれも特別役が含まれる内部当選役である。このうち、条件装置番号1、8、13は特別役が単独で当選し、他の役との重複がない内部当選役である。これらの役に内部当選したとき、対応する特別役に入賞することが可能になる(RB作動状態(RT4)かBB作動状態(RT6)に移行)が、入賞しなかった場合はRB内当状態(RT3)あるいはBB内当状態(RT5)に移行する。この場合、次回以降の遊技において他の役に内部当選しない限り、特別役1〜3に入賞することが可能な状態となる。
一方条件装置番号2〜7、9〜12、14〜16は特別役と他の役が重複して内部当選する内部当選役である。第一実施形態では、小役および再遊技役が特別役よりも優先して停止するように構成されている。このため、特別役と他の役が重複して内部当選した遊技では、この他の役が入賞する可能性がある(再遊技役の場合は必ず入賞する)が、特別役には入賞しない。なお、次遊技からRB内当状態(RT3)あるいはBB内当状態(RT5)に移行し、次回以降の遊技において他の役に内部当選しない限り、特別役に入賞することが可能な状態となる。
なお、RB内当状態(RT3)あるいはBB内当状態(RT5)においては、内部当選役が決定している場合には内部当選した役のいずれかが優先して停止するため、特別役には入賞しない。なお、ここでの内部当選役が特別役を含むもの(条件装置番号1〜16)である場合、特別役についてはフラグが新たに設定されず、実質的にはずれの扱いとなる。なお、特別役が他の役と重複する内部当選役(条件装置番号2〜7、9〜12、14〜16)については、当該特別役を除く他の役に内部当選した扱い(後述する図14のテーブルを参照する場合も同様)となり、この他の役を停止させることが可能となる。例えば、条件装置番号3に内部当選した場合、条件装置番号26に内部当選した扱いとなる。また、内部当選役がない場合(はずれの場合)や、条件装置番号1、8、13に内部当選した場合には、特別役の図柄を停止させることが可能になる。
条件装置番号17〜25は、再遊技役によって構成される内部当選役である。このうち、条件装置番号19〜24に内部当選した場合には、後述するRTを遷移させる場合がある。まず、条件装置番号19〜21には、それぞれに昇格リプレイ(再遊技役3〜5)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。条件装置番号19〜21に内部当選した場合における停止操作が、それぞれの正解の押し順に合致する場合、昇格リプレイ(再遊技役3〜5)に入賞して再遊技高確率状態(RT2)に移行する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2)に入賞するが、RTは移行しない。次に、条件装置番号22〜24には、それぞれに転落リプレイ(再遊技役6〜10)の入賞を回避する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。条件装置番号22〜24に内部当選した場合における停止操作が、それぞれの正解の押し順に合致する場合、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2)に入賞し、RTは移行しない。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合、転落リプレイ(再遊技役6〜10)に入賞して通常状態(RT0)に移行する。なお、以降の説明では条件装置番号19〜24を押し順リプレイと総称する場合がある。
条件装置番号26〜34は、小役によって構成される内部当選役である。このうち、条件装置番号29〜31には、それぞれにベル(小役23)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号29〜31を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号29〜31に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役23)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役23)以外に内部当選している1枚役(小役12〜22)が優先的に停止され、さらに準備状態(RT1)に移行する。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にはずれになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。また、第一実施形態では条件装置番号29〜31に内部当選し、且つベル(小役23)に入賞しない場合の出目(以下、ベルこぼし目、ここでは1枚役(小役12〜22)およびはずれ)となったことが準備状態(RT1)への移行契機になっているが、出目の如何に関わらず、正解の押し順に合致しないことを条件に準備状態(RT1)へ移行するようにしてもよい。
《遊技の状態(RT)の種類》
次に、スロットマシン100の遊技の状態の種類と、これらの変遷について説明する。図10は、スロットマシン100の遊技の状態の遷移図である。
スロットマシン100には、通常状態、準備状態、再遊技高確率状態、RB内当状態、RB作動状態、BB内当状態、BB作動状態、ボーナス後RTの計8つの有利度の異なる複数種類の状態を切り替えられるように構成されており、これらの状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。なお、以降の説明ではこの遊技の状態のことをRTと称する場合があり、上記の通常状態、準備状態、再遊技高確率状態、RB内当状態、RB作動状態、BB内当状態、BB作動状態、ボーナス後RTについては、それぞれ順にRT0、RT1、RT2、RT3、RT4、RT5、RT6、RT7と称する場合がある。また、これらのRTの切り替えの際には、対応する抽選テーブルが変更される(後述)。RTは、主制御部300によって制御されている。
図10には、上記説明した各RTが示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かってRTが遷移する。これらの移行条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組み合わせが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払い出しがされることなどがある。
図11は、設定値1の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。図12は、設定値6の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。また、図13は、RT毎の再遊技役の抽選確率の合計を示す図である。
第一実施形態では図11、図12に示すように、遊技の状態がRT4、RT6である(滞在している、と称する場合がある)場合を除き、再遊技役を除く内部当選役(例えば、図11、図12では、条件装置番号3、12、26、28)については設定値(第一実施形態では1〜6まで設定可能)によってその抽選値が異なる。また、遊技の状態がRT4、RT6である場合は、内部当選役の抽選値が設定値によらずに共通の抽選値となる。なお、再遊技役については、図13に示すように、RT毎の抽選値の合計が異なるが、設定値による抽選値の差は設けられていない。
図11、図12では、それぞれ縦軸に内部当選役(条件装置)の条件装置番号が示されており、これらの内部当選役についてRTに対応する抽選値(抽選データの範囲の大きさ)が横軸に示されている。
以降説明するRTにおいて、役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65536)で除した値で求められる。例えば、通常状態(RT0)では、設定1〜設定6のいずれにおいても条件装置番号32の共通ベル(小役23)の抽選値が5000であり、通常状態における共通ベルの当選確率(RT0)は5000/65536≒7.63%である。
上記の内部当選確率の差については、設定値が高くなるほど有利度が高くなる傾向にある。より具体的には、設定1〜設定3の出玉率(1遊技当たりに払い出されるメダル数の期待値÷1遊技当たりに使用するメダル数×100)は100%を下回り、設定4〜設定6の出玉率は100%を上回っている。すなわち、設定4〜設定6は遊技者にとって有利な設定値となっている。
抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役(内部当選役)を決定する。なお、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、各RTについて説明する。
《RT0(通常状態)》
RT0は、RT0〜RT3、RT5、RT7のうち、再遊技役の内部当選確率が最も低く、遊技者にとって最も不利なRTである。
RT0において内部当選する役には、条件装置番号1〜17、25〜32がある。なお、役に当選しなかった場合はハズレとなり、役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
図10には、RT0が設定されている状態でベルこぼし目になるとRT1に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《RT1(準備状態)》
RT1は、RT0〜RT3、RT5、RT7のうち、RT0の次に再遊技役の内部当選確率が低いRTである。
RT1において内部当選する役には、条件装置番号1〜17、19〜21、25〜32がある。
図10には、RT1が設定されている状態で昇格リプレイ(再遊技役3〜5)に入賞するとRT2に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《RT2(再遊技高確率状態)》
RT2は、RT0やRT1よりも再遊技役に入賞する確率が高く、RT0やRT1よりも有利なRTである。
RT2において内部当選する役には、条件装置番号1〜18、22〜32がある。
図10には、RT2が設定されている状態でベルこぼし目になるとRT1に移行し、転落リプレイ(再遊技役6〜10)に入賞するとRT0に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《RT3(RB内当状態)》
RT3は、RBに対応する内部当選フラグがオンに設定された状態である。このRT3は、RT0よりもRT4へ移行し易く、またRT0よりも再遊技役に入賞する確率が高いため、RT0よりも有利なRTである。
RT3において内部当選する役には、条件装置番号17、25〜34がある。なお実際には条件装置番号1〜16も選択される場合があるが、BB1、BB2、RBを除いたものに相当する条件装置番号に置き換えられるため、結果として条件装置番号17、25〜34が選択されることになる。図11、図12では、これを考慮した抽選値の値が示されている。なお、RT3において役が内部当選しなかった場合(はずれの場合)は、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、RBに対応する図柄組み合わせを表示させることができる。
図10には、RT3においてRBに入賞した場合(RBに対応する図柄組み合わせが表示された場合)に、RT4に移行することが示されている。
《RT4(RB作動状態)》
RT4は、RT6を除く他のRTよりも共通ベル(小役23)の内部当選確率が高く、メダルの獲得が容易となる有利なRTである。
RT4において内部当選する役は、条件装置番号32のみである。条件装置番号32で内部当選する共通ベルは、内部当選すると操作条件(操作タイミング、操作順序)に関わらずベルに入賞する役である。
図10には、RT4において、規定数(105枚、図6備考欄参照)を超える払い出しがされた場合にRT7に移行することが示されている。
なお、第一実施形態では、RT4が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
《RT5(BB内当状態)》
RT5は、BB1、BB2のいずれかに対応する内部当選フラグがオンに設定された状態である。このRT5は、RT0よりもRT6へ移行し易く、またRT0よりも再遊技役に入賞する確率が高いため、RT0よりも有利なRTである。
RT5において内部当選する役には、条件装置番号17、25〜34がある。なお実際には条件装置番号1〜16も選択される場合があるが、BB1、BB2、RBを除いたものに相当する条件装置番号に置き換えられるため、結果として条件装置番号17、25〜34が選択されることになる。図11、図12では、これを考慮した抽選値の値が示されている。なお、RT5において役が内部当選しなかった場合(はずれの場合)は、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、オンに設定された内部当選フラグに対応するBB1あるいはBB2に対応する図柄組み合わせを表示させることができる。
図10には、RT5においてBB1、BB2のいずれかに入賞した場合(BB1、BB2のいずれかに対応する図柄組み合わせが表示された場合)に、RT6に移行することが示されている。
《RT6(BB作動状態)》
RT6は、RT4を除く他のRTよりも共通ベル(小役23)の内部当選確率が高く、メダルの獲得が容易となる有利なRTである。また、RT4よりも多くの払い出しがされるまで継続するため、最も有利なRTである。
RT5において内部当選する役は、条件装置番号32のみである。条件装置番号32で内部当選する共通ベルは、内部当選すると操作条件(操作タイミング、操作順序)に関わらずベルに入賞する役である。
図10には、RT6において、規定数を超える払い出しがされた場合にRT7に移行することが示されている。この規定数は、BB1に入賞してRT6に移行した場合には300枚であり、BB2に入賞してRT6に移行した場合には200枚である。
なお、第一実施形態では、RT6が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
《RT7(ボーナス後RT)》
RT7は、RT0やRT1よりも再遊技役に入賞する確率が高く、RT0やRT1よりも有利なRTである。
RT7において内部当選する役には、条件装置番号1〜17、25〜32がある。
図10には、RT7が設定されている状態でベルこぼし目になるとRT1に移行し、15回の遊技が終了するとRT0に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《状態Aおよび状態B》
第一実施形態のスロットマシン100では、上記説明したRTとは別に、遊技の状態を状態Aと状態Bに分けて管理している。このうち状態Bでは、内部当選した役に対する停止操作順序の報知(以下、操作ナビと称する場合がある)が許容されており、状態Aはこの操作ナビが表示されない。ただし、状態Bでは押し順リプレイや押し順ベルが内部当選している場合に必ず操作ナビが表示されるわけではなく、条件に応じて操作ナビが表示されない場合がある。
第一実施形態では、内部当選した役に基づいて状態Bへの移行抽選(図17参照)が実行され、その結果、後述する前兆、CZ(チャンスゾーン)、AR準備状態、AR(アシストリプレイ)において状態Bとなるように構成されている。状態Bは、これらの期間が終了する際に終了するが、押し順ベルの操作ナビが状態Bにおいて行われていない場合は、押し順ベルの操作ナビを行うまで状態Bが継続するように構成されている。また、状態Bが長時間続くことによって射幸心を煽ることを防止するため、状態Bが予め定めた遊技数(例えば、1500ゲーム)に亘って継続した場合には状態Aになるように構成されている。
なお、ボーナス内当中、ボーナス作動中(RT3〜6)の一部(例えば、AR権利数を有している場合)においても状態Bとなる場合がある。しかし、ボーナス作動中では押し順リプレイおよび押し順ベルに内部当選せず、操作ナビが表示されない構成となっていることから、ボーナス作動中については状態Aを設定するようにしてもよい。また上記の構成に限らず、ボーナス作動中に押し順リプレイや押し順ベルに内部当選するように構成するとともに操作ナビが表示されるようにしてもよい。
第一実施形態では、状態Bフラグを用いてこれらの状態を区別しており、状態Bフラグがオフであれば状態Aを示し、状態Bフラグがオンであれば状態Bを示す。
《AR状態》
次に、AR状態について説明する。以下ではAR状態のことを単にARと称する場合がある。
ARでは、押し順リプレイおよび押し順ベル(条件装置番号19〜24、29〜31)に内部当選したとき、それぞれに対応する正解の押し順を示す操作ナビが表示される。ただし、ARが設定されてから一旦RT2に移行するまでの間(AR準備フラグオン)は、昇格リプレイに入賞する場合(操作条件番号19〜21に内部当選したとき)に正解の押し順を示す操作ナビが表示され、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても操作ナビが表示されない。以下の説明では、このARが設定されてから一旦RT2に移行するまでの期間をAR準備状態と称する場合がある。また、RT0あるいはRT7においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても操作ナビが表示されない。なお、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。以降の説明では、押し順ベルに対する操作ナビをベル操作ナビと称する場合がある。
第一実施形態のスロットマシン100では、状態Aから状態Bに移行する際の抽選においてARの抽選が行われ、これに当選するとAR権利数が加算される。AR権利数が0でなければ前兆やCZを経てARが開始する。また、状態Bの移行時のAR抽選に当選しない場合であっても、前兆やCZの終了までの間にAR権利数が加算される場合があり、この場合にも前兆やCZを経てARが開始する。前兆あるいはCZの終了時(前兆残りゲーム数が0)においてAR権利数が0でなければ、AR権利数が1減算されてAR残りゲーム数に所定の遊技回数(例えば、50)が設定されてARが開始する(図20のステップS1409)。
第一実施形態では、遊技の経過に伴いこのAR残りゲーム数を減算する。ただし、AR準備状態においてはAR残りゲーム数が減算されない。そして、AR残りゲーム数が0になったときにAR権利数が0より大きければ再度AR残りゲーム数に所定の値(例えば、50)を設定し、AR権利数が0であれば状態Bから状態Aに移行(状態B関連のパラメータを初期化)し、ARが終了する。なお、ARの途中でボーナス作動中(RT4、RT6)となった場合にはAR残りゲーム数の減算がストップし、RT7になった時点で減算が再開する。
なお、AR権利数やAR残りゲーム数を用いる構成に限らず、所定の条件(例えば特定の遊技状態になったとき)に従ってARが開始、終了されるようにしてもよい。
《前兆状態およびCZ状態》
次に、前兆状態およびCZ状態について説明する。なお、以下では前兆状態のことを単に前兆と称する場合があり、CZ状態のことを単にCZと称する場合がある。
前兆およびCZでは、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選したときに、対応する正解の押し順を示すベル操作ナビが表示される。ただし、RT0あるいはRT7においては、このベル操作ナビが表示されない。また、前兆状態では、状態B移行時に設定された操作ナビ抑制ゲーム数が経過するまでの間はベル操作ナビが表示されない。また、前兆およびCZを通してベル操作ナビの表示回数は一定数(第一実施形態では1)までに制限されており、この数を超えてベル操作ナビが表示されないように構成されている。なお、このベル操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。また、前兆およびCZでは押し順リプレイの操作ナビを表示しない構成を採用しているが、この操作ナビについも表示する構成としてもよい。
第一実施形態では、状態Bへの移行抽選(図17参照)に当選すると、次遊技から前兆が開始する。この前兆となる期間は、状態Bへの移行抽選の際に設定される(図14(b)参照)。また、状態Bへの移行抽選の際にCZゲーム数の抽選が行われ、これに当選すると前兆の後にCZが開始する。これら前兆およびCZの終了時にAR権利数がある場合には、ARが開始する。
前兆およびCZでは、内部当選した役に応じてAR抽選が行われる場合がある(図18のステップS1205)。この抽選では、状態B移行の際と同じ図14(a)を用いる。状態B以降の際は、状態Bに移行しなければAR抽選に当選しないため、実際のAR権利数の獲得確率は図14(a)に示す確率よりも低くなる。しかし、前兆およびCZでは図14(b)に示す確率(状態B移行時よりも有利な確率)でAR権利数が加算される。さらに、操作ナビが表示されないことで追加されるCZについては、別途AR抽選(図14(c))が実行される。
また、第一実施形態では、状態B移行時の抽選でCZゲーム数の抽選に当選せず、前兆終了までにベル操作ナビが表示されなかった場合には、CZゲーム数が得られCZが開始される場合があるように構成されている(図23)。さらにこの場合、AR権利数の抽選も実行され、AR権利数が加算される場合がある。
さらに、前兆およびCZを通してベル操作ナビが表示されなかった場合には、AR権利数が得られるように構成されている(図22のステップS1619)。
《処理の概要》
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
《主制御部メイン処理》
まず、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図15に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数(後述するMYカウンタを含む)の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130〜132の操作)の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、現在のRTに応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと乱数値生成回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS107では、内部抽選の結果に基づき、停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技開始時状態処理が実行される。ここでは、内部抽選の結果を基に、状態Bの設定、前兆、チャンスゾーン(以下、CZ)、AR抽選や操作ナビを表示するか否かの処理を行う。なお、この処理の詳細については図16を用いて後述する。
ステップS111では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110〜112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110〜112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110〜112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137〜139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(第一実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS113は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS115へ進む。
ステップS115では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル(小役23)に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS117では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS119ではRT更新処理を行う。この処理では、図10に示す状態遷移図に示した条件に基づいてRTを遷移させる。
ステップS121では遊技状態更新処理を行う。ここでは、当該遊技の結果を基に状態Bの開始準備や終了処理、および状態Bに関するステータスの更新を行う。なお、この処理の詳細については図20を用いて後述する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
次に、図16を用いて、図15の主制御部メイン処理における遊技開始時状態処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図15における遊技開始時状態処理(ステップS109)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、状態Bフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1003に進み、そうでない場合にはステップS1005に進む。
ステップS1003では、状態B移行処理が実行され、ステップS1007に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図17を用いて後述する。
ステップS1005では、遊技開始時状態B関連処理が実行され、ステップS1007に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS1007では、内部当選コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行い、この遊技開始時状態処理を終了する。なお、この内部当選コマンドには、内部当選した役の条件装置番号、状態B、ボーナス、前兆、CZ、ARに関する情報(例えば、状態Bフラグ、前兆フラグ、CZフラグ、操作ナビ抑制フラグ、AR準備フラグ、ARフラグ、AR権利数およびAR残りゲーム数、END1フラグ、END2フラグ、MYカウンタ)、指示情報の有無およびその内容、等の情報が含まれる。
次に、図17を用いて、図16の遊技開始時状態処理における状態B移行処理(ステップS1003)の詳細について説明する。同図は、図16における状態B移行処理(ステップS1003)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、状態Bへ移行するか否かの抽選を行う。第一実施形態では、図14に示す各テーブルを用いて抽選を行う場合の識別情報である抽選種別が、条件装置番号のいくつかに付けられている(図8、図9の抽選種別欄参照)。この処理においては、内部当選した役に対応する抽選種別を参照し、図14(a)に示すテーブルを用いて状態Bへ移行するか否かの抽選が実行される(図14(a)状態B移行確率参照)。より具体的には、条件装置番号1、2、4、7〜11、13〜16については抽選種別Aが参照されて100%の確率で状態Bに移行し、条件装置番号5、6、33、34については抽選種別Bが参照されて100%の確率で状態Bに移行し、条件装置番号25、27については抽選種別Cが参照されて100%の確率で状態Bに移行し、条件装置番号26、28については抽選種別Dが参照されて50%の確率で状態Bに移行する。上記以外の条件装置番号については、状態Bに移行しない(抽選種別が割り当てられていない)。なお、図8、図9の抽選種別の割り当ては一例であって、これに限られるものではない。例えば、条件装置番号26(弱チェリー)や条件装置番号28(スイカ)は、RT3およびRT5と、RT0〜RT2およびRT7で当選確率が異なるため、規則上問題となるような場合にはこれらの条件装置番号について状態B移行の抽選を行わないようにしてもよい。また状態Bへの移行抽選は、設定差のある(設定によって当選確率が異なる)条件装置(例えば条件装置番号3、12)に当選した場合に行ってもよい。また、設定差のない条件装置に当選した際に、そのときの設定値に応じて状態Bへの当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1103では、ステップS1101の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1105に進み、そうでない場合にはこの状態B移行処理を終了する。
ステップS1105では、状態B継続可能ゲーム数が設定される。ここで状態B継続可能ゲーム数は、状態Bが継続可能となるゲーム数を定めた値であり、状態Bとなるゲーム数がここで設定された値を超えないように構成されている。第一実施形態では、この値として1500が設定されるが、他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1107では、AR権利を獲得するか否かの抽選が実行され、ステップS1109に進む。ここでは、ステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(a)を用いてAR権利を獲得するか否かの抽選が実行される(図14(a)AR当選確率参照)。具体的には、抽選種別Aでは20%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Bでは100%の確率でAR権利(AR権利数3)を獲得し、抽選種別Cでは10%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Dでは5%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得する。AR権利を獲得した場合には、獲得した値に応じてAR権利数が加算される。なお、設定値に応じて獲得するAR権利数を異ならせてもよい。
ステップS1109では、CZゲーム数の抽選が実行され、ステップS1111に進む。ここでは、ステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(a)を用いてCZゲーム数の抽選が実行される(図14(a)CZ当選確率参照)。具体的には、抽選種別Aでは100%の確率で、抽選種別Bでは0%の確率で、抽選種別Cでは70%の確率で、抽選種別Dでは50%の確率で、それぞれCZゲーム数に3が設定される。なお、この値に限らず他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1111では、前兆ゲーム数の抽選が実行され、ステップS1111に進む。ここでは、ステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(b)のテーブルを用いて前兆ゲーム数の抽選が実行される(図14(b)参照)。具体的には、それぞれの抽選種別に対し、6〜20ゲームの前兆ゲーム数が当選する。なお、前兆ゲーム数については定数が設定されるように構成してもよい。
ステップS1113では、ステップS1111で当選した前兆ゲーム数の値が前兆残りゲーム数に設定される。
ステップS1115では、操作ナビ抑制ゲーム数が設定される。第一実施形態では抽選によって3〜6の操作ナビ抑制ゲーム数が設定される。ただし、ボーナス内部当選においては操作ナビ抑制ゲーム数として6が設定される。なお、ボーナスに内部当選した場合にはそのボーナスに入賞するまで操作ナビ抑制期間が設定されるようにしてもよい。また例えば、CZゲーム数と前兆ゲーム数との和を操作ナビ抑制ゲーム数として設定してもよく、また、前兆ゲーム数の最大値を操作ナビ抑制ゲーム数として設定してもよい。このように操作ナビ抑制ゲーム数は、定数に限定されるものではなく、定数以外であってもよい。また、CZゲーム数や前兆ゲーム数を用いて操作ナビ抑制ゲーム数を設定するようにしてもよい。また、演出画像表示装置157等によるバトル演出や連続演出を予定している場合に、その演出のゲーム数に合わせて操作ナビ抑制ゲーム数を設定してもよい。
次に、図18を用いて、図16の遊技開始時状態処理における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1005)の詳細について説明する。同図は、図16における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1005)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1201では、前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1203に進み、そうでない場合にはステップS1211に進む。
ステップS1203では、内部当選している役が、AR権利抽選の対象であるか否かが判定される。第一実施形態では、その内部当選役に対応する抽選種別が存在する場合(図8、図9の抽選種別の欄にA〜Dのいずれかの記載がある)、当該内部当選役はAR権利抽選の対象となる。一方、その内部当選役に対応する抽選種別が存在しない場合(図8、図9の抽選種別の欄に「−」の記載がある)、当該内部当選役はAR権利抽選の対象とはならない。内部当選している役がAR権利抽選の対象である場合にはステップS1205に進み、そうでない場合にはステップS1219に進む。
ステップS1205では、AR権利を獲得するか否かの抽選が実行され、ステップS1219に進む。ここでは、内部当選役に対応付けられた抽選種別が参照され、図14(a)を用いてAR権利を獲得するか否かの抽選が実行される(図14(a)AR当選確率参照)。具体的には、抽選種別Aでは20%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Bでは100%の確率でAR権利(AR権利数3)を獲得し、抽選種別Cでは10%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Dでは5%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得する。AR権利を獲得した場合には、獲得した値に応じてAR権利数が加算される。
ステップS1211では、ARフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1213に進み、そうでない場合にはステップS1217に進む。
ステップS1213では、ボーナス作動中(RT4、RT6)を除き、AR残りゲーム数が0でなければこれを1減算する。また、内部当選役に基づいてAR残りゲーム数を加算(上乗せ)する場合がある。この処理の後、ステップS1215に進む。
ステップS1215では、内部当選した役に応じて、抽選によって操作ナビ抑制ゲーム数を設定し、ステップS1219に進む。
ステップS1217では、状態B中であって、かつ前兆中(CZ含む)やAR中でない場合における処理が実行され、ステップS1219に進む。
ステップS1219では、指示情報設定処理が実行され、遊技開始時状態B関連処理を終了する。この指示情報設定処理については図19を用いて後述する。
次に、図19を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理における指示情報設定処理(ステップS1219)の詳細について説明する。同図は、図18における指示情報設定処理(ステップS1219)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1301では、RT4かRT6のいずれか(ボーナス作動中)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合には指示情報設定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1303に進む。
ステップS1303では、前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1305に進み、そうでない場合にはステップS1321に進む。
ステップS1305では、RT0かRT7のいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合には指示情報設定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1307に進む。
ステップS1307では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1309に進み、そうでない場合には指示情報設定処理を終了する。
ステップS1309では、操作ナビ抑制フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1311に進み、そうでない場合には指示情報設定処理を終了する。
ステップS1311では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1313に進み、そうでない場合には指示情報設定処理を終了する。
ステップS1313では、指示情報にベル正解押し順が設定され、この指示情報設定処理を終了する。
ステップS1321では、前兆、CZを除く期間における指示情報が設定される。例えば、ARフラグ、END1フラグ、END2フラグのいずれかがオンであって、条件装置番号19〜24、29〜31に内部当選した場合には、正解の押し順が指示情報に設定される。なお、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合であっても、RT0あるいはRT7である場合と、操作ナビ抑制フラグがオンである場合については、指示情報に何も設定されない(押し順ベルの操作ナビが表示されない)。また、AR準備フラグがオンの状態では、操作条件番号19〜21に内部当選したときに正解の押し順が指示情報に設定されるが、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても指示情報に何も設定されない(押し順ベルの操作ナビが表示されない)。
次に、図20を用いて、図15の主制御部メイン処理における遊技状態更新処理(ステップS121)の詳細について説明する。同図は、図15における遊技状態更新処理(ステップS121)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1401では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1403に進み、そうでない場合にはステップS1421に進む。
ステップS1403では、操作ナビ保証フラグ設定処理が実行される。この処理の詳細については図21を用いて後述する。
ステップS1405では、前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1407に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1407では、前兆及びCZ中処理が実行される。この処理の詳細については図22を用いて後述する。
ステップS1409では、AR更新処理が実行される。この処理の詳細については図24を用いて後述する。
ステップS1411では、スタートレバー135の操作時にボーナス作動中(RT4またはRT6)であったか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1417に進み、そうでない場合にはステップS1413に進む。
ステップS1413では、ボーナス作動中(RT4またはRT6)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはステップS1423に進む。
ステップS1415では、状態Bにおけるボーナス作動時の各種処理が実行され、ステップS1423に進む。例えば、前兆残りゲーム数や操作ナビ抑制ゲーム数が0に初期化され、CZフラグがオフに設定される。
ステップS1417では、ボーナス作動中(RT4またはRT6)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1423に進み、そうでない場合にはステップS1419に進む。
ステップS1419では、状態Bにおけるボーナス終了時の各種処理が実行され、ステップS1423に進む。
ステップS1421では、状態B継続可能ゲーム数が0よりも大きければステップS1411に進み、そうでない場合にはステップS1423に進む。
ステップS1423では、状態B更新処理が実行される。この処理の詳細については図25を用いて後述する。
ステップS1425では、指示情報がクリアされ、ステップS1427に進む。
ステップS1427では、遊技状態更新コマンドの送信準備が行われる。このコマンドには、RTに関する情報、状態B、ボーナス、前兆、CZ、ARに関する情報(例えば、状態Bフラグ、前兆フラグ、CZフラグ、操作ナビ抑制フラグ、AR準備フラグ、ARフラグ、AR権利数およびAR残りゲーム数、END1フラグ、END2フラグ、MYカウンタ)が含まれる。
次に、図21を用いて、図20の遊技状態更新処理における操作ナビ保証フラグ設定処理(ステップS1403)の詳細について説明する。同図は、図20における操作ナビ保証フラグ設定処理(ステップS1403)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1501では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはこの操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
ステップS1503では、ボーナス作動中(RT4かRT6)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1509に進み、そうでない場合にはステップS1505に進む。
ステップS1505では、指示情報が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1507に進み、そうでない場合にはこの操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
ステップS1507では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1509に進み、そうでない場合にはこの操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
ステップS1509では、操作ナビ保証フラグがオンに設定され、この操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
次に、図22を用いて、図20の遊技状態更新処理における前兆及びCZ中処理(ステップS1407)の詳細について説明する。同図は、図20における前兆及びCZ中処理(ステップS1407)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1601では、前兆残りゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1603に進み、そうでない場合にはこの前兆及びCZ中処理を終了する。
ステップS1603では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1605に進み、そうでない場合にはステップS1607に進む。
ステップS1605では、CZ追加判定処理が実行される。この処理の詳細については図23を用いて後述する。
ステップS1607では、CZゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1609に進み、そうでない場合にはステップS1615に進む。
ステップS1609では、CZフラグがオンに設定される。
ステップS1611では、CZゲーム数の値が前兆残りゲーム数に設定される。
ステップS1613では、CZゲーム数の値が初期化(0クリア)される。
ステップS1615では、CZフラグがオフに設定される。
ステップS1617では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1618に進み、そうでない場合にはステップS1621に進む。
ステップS1618では、AR権利がない(AR権利数が0)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1619に進み、そうでない場合にはステップS1621に進む。
ステップS1619では、AR権利数に1が加算される。
ステップS1621では、AR権利が有る(AR権利数が0より大きい)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1623に進み、そうでない場合にはステップS1625に進む。
ステップS1623では、AR準備処理が実行される。具体的には、AR権利数を1減算してAR準備フラグをオンに設定し、AR残りゲーム数に初期値(例えば50)を加算する。なお、この処理はボーナス作動中およびボーナス内当中(RT3〜RT6)では実行されない。また、AR残りゲーム数として加算される値は定数に限られるものではなく、抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1625では、状態B終了待機フラグがオンに設定され、この前兆及びCZ中処理を終了する。
次に、図23を用いて、図22の前兆及びCZ中処理におけるCZ追加判定処理(ステップS1605)の詳細について説明する。同図は、図22におけるCZ追加判定処理(ステップS1605)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1701では、ボーナスに内部当選した(当該遊技でボーナスに内部当選した場合、RT3又はRT5である場合のいずれか)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのCZ追加判定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1703に進む。
ステップS1703では、AR権利がない(AR権利数が0)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1705に進み、そうでない場合にはこのCZ追加判定処理を終了する。
ステップS1705では、CZゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1707に進み、そうでない場合にはこのCZ追加判定処理を終了する。
ステップS1707では、CZフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1709に進み、そうでない場合にはこのCZ追加判定処理を終了する。
ステップS1709では、AR権利を獲得するか否かの抽選が実行され、ステップS1711に進む。ここでは、状態B移行時にステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(c)を用いてAR権利の抽選が実行される。AR権利を獲得した場合には、獲得した値に応じてAR権利数が加算される。なお、この処理において参照される可能性がある抽選種別はCとDのみであるため、抽選種別Aおよび抽選種別Bについては抽選確率が定められていない。
ステップS1711では、CZゲーム数に3が設定される。なお、この値に限らず他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
次に、図24を用いて、図20の遊技状態更新処理におけるAR状態更新処理(ステップS1409)の詳細について説明する。同図は、図20におけるAR状態更新処理(ステップS1409)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1801では、AR準備フラグがオンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1803に進み、そうでない場合にはステップS1811に進む。
ステップS1803では、AR準備状態処理が実行される。具体的には、再遊技高確率状態(RT2)へ移行したことを条件に、AR準備フラグをオフに設定する一方、ARフラグをオンに設定し、このAR状態更新処理を終了する。
ステップS1811では、ARフラグがオンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1813に進み、そうでない場合にはステップS1821に進む。
ステップS1813では、AR中処理が実行される。具体的には、AR残りゲーム数が0の状態でAR権利が残っている(AR権利数が0より大きい)場合に、ボーナス内当状態やボーナス作動中以外(RT3〜RT6以外)であれば、AR権利数を1減算してAR残りゲーム数に50を加算する。このAR残りゲーム数として加算される値は定数に限られるものではなく、抽選で決定されるようにしてもよい。また、AR残りゲーム数およびAR権利数のいずれも0である場合には、状態B終了待機フラグがオンに設定される。これらの処理の後、このAR状態更新処理を終了する。
ステップS1821では、上記以外の処理が実行され、このAR状態更新処理を終了する。
次に、図25を用いて、図20の遊技状態更新処理における状態B更新処理(ステップS1423)の詳細について説明する。同図は、図20における状態B更新処理(ステップS1423)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1901では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1903に進み、そうでない場合にはステップS1921に進む。
ステップS1903では、MYカウンタ更新処理が実行され、ステップS1905に進む。なお、この処理の詳細については図26を用いて後述する。
ステップS1905では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1907に進み、そうでない場合にはステップS1919に進む。
ステップS1907では、状態B終了待機フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1909に進み、そうでない場合にはステップS1911に進む。
ステップS1909では、操作ナビ保証フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1919に進み、そうでない場合にはステップS1911に進む。
ステップS1911では、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、ステップS1931に進む。
ステップS1913では、状態B継続可能ゲーム数が20であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1915に進み、そうでない場合にはステップS1931に進む。
ステップS1915では、END1フラグがオンに設定され、ステップS1917に進む。
ステップS1917では、ARフラグがオフに設定され、ステップS1931に進む。
ステップS1919では、状態Bに関するフラグおよび変数が初期化される。この処理によって、状態Bから状態Aへの移行が行われる。この処理では、状態Bフラグ、前兆フラグ、CZフラグ、AR準備フラグ、ARフラグ、操作ナビ保証フラグ、操作ナビ抑制フラグ、状態B終了待機フラグ、END1フラグ、END2フラグがそれぞれオフに設定される。また、状態B継続可能ゲーム数、前兆残りゲーム数、CZゲーム数、AR権利数およびAR残りゲーム数、操作ナビ抑制ゲーム数、MYカウンタの値がそれぞれ0に初期化される。
ステップS1921では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1923に進み、そうでない場合にはステップS1931に進む。
ステップS1923では、状態Bフラグがオンに設定され、ステップS1931に進む。
ステップS1931では、前兆残りゲーム数が0より大きい場合に前兆フラグをオンに設定し、かつ前兆残りゲーム数を1減算する。これに対して前兆残りゲーム数が0の場合には、前兆フラグをオフに設定する。その後、ステップS1941に進む。
ステップS1941では、操作ナビ抑制ゲーム数が0より大きい場合に操作ナビ抑制フラグをオンに設定し、かつ操作ナビ抑制ゲーム数を1減算する。これに対して操作ナビ抑制ゲーム数が0の場合には、操作ナビ抑制フラグをオフに設定する。その後、この状態B更新処理を終了する。
次に、図26を用いて、図25の状態B更新処理におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1903)の詳細について説明する。同図は、図25におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1903)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1A01では、直前の入賞役が再遊技役か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A11に進み、そうでない場合にはステップS1A03に進む。
ステップS1A03では、MYカウンタの値から直前の遊技における払い出し数を加算し、さらに投入されたメダル枚数を減算した値を、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1A05に進む。
ステップS1A05では、MYカウンタの値がマイナスか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A07に進み、そうでない場合にはステップS1A11に進む。
ステップS1A07では、MYカウンタの値が0に設定され、ステップS1A11に進む。
ステップS1A11では、MYカウンタの値が2400以上か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A19に進み、そうでない場合にはステップS1A13に進む。
ステップS1A13では、END2フラグがオフに設定され、且つMYカウンタの値が2150以上か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A15に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1A15では、END2フラグがオンに設定され、ステップS1A17に進む。
ステップS1A17では、ARフラグがオフに設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1A19では、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
《主制御部300タイマ割込処理》
次に、図27を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(第一実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(第一実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(第一実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は第一実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(第一実施形態では、基本コマンド、ベットコマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一〜第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払い出し完了コマンド、遊技状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
《第1副制御部400の処理》
次に、図28を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図28(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図28(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図28(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。なお、このコマンド処理の詳細については、図28(d)を用いて後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図28(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図28(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(第一実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図28(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図28(d)を用いて、図28(a)の第1副制御部メイン処理におけるコマンド処理(ステップS307)の詳細について説明する。同図は、図28(a)におけるコマンド処理(ステップS307)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS341では、未処理コマンドがあるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS343に進み、そうでない場合にはこのコマンド処理を終了する。
ステップS343では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。この処理のうち、内部当選コマンドを受信した場合の処理については図29を用いて後述する。また、遊技状態更新コマンドを受信した場合の処理については図30を用いて後述する。
次に、図29を用いて、図28(d)のコマンド処理において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図29は、図28(d)において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、内部当選した役の条件装置番号を取得し、ステップS3003に進む。
ステップS3003では、内部当選コマンドに含まれる情報から状態Bに関する情報を取得し、ステップS3005に進む。
ステップS3005では、内部当選コマンドに含まれる情報から指示情報の有無が判定される。この条件を満たす場合にはステップS3007に進み、そうでない場合にはステップS3009に進む。
ステップS3007では、条件装置番号および指示情報に基づいて、操作ナビを実行するための演出データが設定される。
ステップS3009では、上記説明した処理の他、内部当選コマンドの受信時における処理が実行され、この内部当選コマンド処理を終了する。
次に、図30を用いて、図28(d)のコマンド処理において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図30は、図28(d)において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、遊技状態更新コマンドに含まれる情報からRTおよび状態Bに関する情報を取得し、ステップS3103に進む。
ステップS3103では、ステップS3101で取得した情報を参照し、次遊技から前兆状態が開始する(前兆フラグがオンになっている)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3105に進み、そうでない場合にはステップS3107に進む。
ステップS3105では、前兆状態に対応する演出が次遊技の開始操作のタイミングで開始されるように、該当する演出データおよびその実行タイミングを設定する。
ステップS3107では、ステップS3101で取得した情報を参照し、次遊技からCZが開始する(CZフラグがオンになっている)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3109に進み、そうでない場合にはステップS3111に進む。
ステップS3109では、CZに対応する演出が次遊技の開始操作のタイミングで開始されるように、該当する演出データおよびその実行タイミングを設定する。
ステップS3111では、ステップS3101で取得した情報を参照し、次遊技からAR(AR準備状態含む)が開始する(RT0〜2、7のいずれかであって、状態Bフラグがオン、前兆フラグがオンからオフに変化)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3113に進み、そうでない場合にはステップS3115に進む。
ステップS3113では、AR(AR準備状態含む)に対応する演出が次遊技の開始操作のタイミングで開始されるように、該当する演出データおよびその実行タイミングを設定する。
ステップS3115では、END演出(END1演出、END2演出のいずれか)が設定済みか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3119に進み、そうでない場合にはステップS3117に進む。
ステップS3117では、END演出設定処理が実行される。なお、この処理の詳細については図31を用いて後述する。
ステップS3119では、END演出更新処理が実行される。なお、この処理の詳細については図32を用いて後述する。
ステップS3121では、上記説明した処理の他、遊技状態更新コマンドの受信時における処理が実行され、この遊技状態更新コマンド処理を終了する。
次に、図31を用いて、図30の遊技状態更新コマンド処理におけるEND演出設定処理(ステップS3117)の詳細について説明する。同図は、図30におけるEND演出設定処理(ステップS3117)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、END1フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3211に進む。
ステップS3203では、END1演出が設定され、このEND演出設定処理を終了する。
ステップS3211では、END2フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3213に進み、そうでない場合にはこのEND演出設定処理を終了する。
ステップS3213では、END2演出が設定され、このEND演出設定処理を終了する。
次に、図32を用いて、図30の遊技状態更新コマンド処理におけるEND演出更新処理(ステップS3119)の詳細について説明する。同図は、図30におけるEND演出更新処理(ステップS3119)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3301では、END1演出が実行中か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3303に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3303では、状態B継続可能ゲーム数を取得し、ステップS3305に進む。
ステップS3305では、END1演出のシーンを切り替える条件(以下、END1演出切替条件)が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3307に進み、そうでない場合にはこのEND演出更新処理を終了する。第一実施形態では、それぞれのシーンが2ゲーム実行されることがEND1演出切替条件となっており、上記説明したステップS3303で取得した状態B継続可能ゲーム数の値を参照してこのEND1演出切替条件が成立したか否かを判定している。なお、END1演出切替条件についてはこの条件に限られるものではなく、任意に採用することができる。
ステップS3307では、END1演出において現在実行中のシーンを次のシーンに切り替えるための処理が実行され、このEND演出更新処理を終了する。
ステップS3311では、END2演出が実行中か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合にはこのEND演出更新処理を終了する。
ステップS3313では、MYカウンタの値を取得し、ステップS3315に進む。
ステップS3315では、END2演出のシーンを切り替える条件(以下、END2演出切替条件)が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3317に進み、そうでない場合にはこのEND演出更新処理を終了する。なお、END2演出切替条件については、図49、図50を用いて後述する。
ステップS3317では、END2演出において現在実行中のシーンを次のシーンに切り替えるための処理が実行され、このEND演出更新処理を終了する。
《第2副制御部500の処理》
次に、図33を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図33(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図33(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図33(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図33(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図33(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図33(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図33(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図33(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(第一実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図33(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図33(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
《動作説明》
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。
〔条件装置番号2および25に当選した場合の動作例〕
[動作例(A1):ボーナスとの重複役に内部当選した場合]
図34は、ボーナスとの重複役に内部当選して状態Bに移行した場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図34の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でBB1+チャンス目(条件装置番号2)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別A)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選には当選せず、3ゲームのCZゲーム数と、6ゲームの前兆ゲーム数が得られたものとする。また、操作ナビ抑制ゲーム数として6が設定される(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後、RT更新処理(図15のステップS119)においてRT1からRT5に移行する。続く遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される(図43(d)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図34には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図34では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが確定していることが告知される(図43(h))。
さらに6ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、内部当選したボーナスの図柄を表示する確定告知が実行される(図43(m))。これを受けて6ゲーム目では特別役1の図柄を入賞ラインL1に停止させたとする(図43(t))。これによってRT更新処理(図15のステップS119)においてRT5からRT6に移行する(次遊技からRT6になる)。
続く6ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、ボーナスの作動によって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに6ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0でないため、何も変化しない(図22のステップS1601でNo判定)。
前兆及びCZ中処理が終了して遊技状態更新処理に戻ると、ボーナスが作動したことによって、前兆残りゲーム数や操作ナビ抑制ゲーム数が0に初期化され、CZフラグがオフに設定される(図20のステップS1415)。さらに続いて6ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、前兆残りゲーム数や操作ナビ抑制ゲーム数が0であることから、前兆フラグおよび操作ナビ抑制フラグがオフに設定される(図25のステップS1931、ステップS1941)。以上の処理によって、次遊技(7ゲーム目)以降に予定されていた前兆および操作ナビ抑制期間がキャンセルされる。また、前兆の終了時に設定されるCZや操作ナビ抑制期間後のナビ期間1も設定されないことになる。図34では、これらの期間が左下がりのハッチングで示されている。
さらに、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(7ゲーム目)の開始操作のタイミングでボーナス演出を開始するように演出データが設定される。図34には、7ゲーム目からボーナス演出が開始することが示されている。
なお、状態B移行時および前兆中のAR権利獲得抽選(図17のステップS1107、図18のステップS1205)に当選してAR権利数がある場合は、上記ボーナスの期間が終了したときにARが開始される(図20のステップS1409)。
[動作例(A2):前兆のみの場合]
図35は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この動作例は、図38(動作例(B1))と演出内容のみが異なる例である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図35の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される(図43(d)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図35には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図35では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが当選しなかったことが告知される(図43(i))。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(6ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図35には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1および通常演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(b)参照)。図35では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(9ゲーム目)から状態Aに戻り、前兆および操作ナビ期間1が終了することになる。図35には、8ゲーム目で状態B、前兆、操作ナビ期間1が終了し、9ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)が開始することが示されている。
なお、第一実施形態では、前兆中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、前兆の終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で8ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、8ゲーム目で前兆が終了し、9ゲーム目からARが開始される。この場合は、9ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(A3):AR中にボーナスとの重複役に内部当選した場合]
図36は、AR中にボーナスとの重複役に内部当選した場合の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1およびAR(状態Bフラグオン、前兆フラグオフ、CZフラグオフ)であるとする。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる(図19のステップS1321)。図36の1ゲーム目には、RT1、状態B、AR(操作ナビ期間2)であることが示されている。また、このときの演出はAR演出が実行される。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でBB1+チャンス目(条件装置番号2)に内部当選したとする。AR中においては、内部当選した役に応じて抽選によって操作ナビ抑制ゲーム数が設定される場合がある(図18のステップS1215)。ここでは、操作ナビ抑制ゲーム数に6が設定されたとする。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後、RT更新処理(図15のステップS119)においてRT1からRT5に移行する。続く遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において操作ナビ抑制フラグがオンに設定される(図25のステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から操作ナビ抑制期間が開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図36には、3ゲーム目から操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1321)。図36では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが確定していることが告知される(図43(h))。
さらに6ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、内部当選したボーナスの図柄を表示する確定告知が実行される(図43(m))。これを受けて6ゲーム目では特別役1の図柄を入賞ラインL1に停止させたとする(図43(t))。これによってRT更新処理(図15のステップS119)においてRT5からRT6に移行する(次遊技からRT6になる)。
さらにボーナスが作動したことによって、操作ナビ抑制ゲーム数が0に初期化され(図20のステップS1415)、さらに状態B更新処理(図20のステップS1423)において操作ナビ抑制フラグがオフに設定される(図25のステップS1941)。以上の処理によって、次遊技(7ゲーム目)以降に予定されていた操作ナビ抑制期間がキャンセルされる。図36では、このキャンセルされた期間が左下がりのハッチングで示されている。
さらに、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(7ゲーム目)の開始操作のタイミングでボーナス演出を開始するように演出データが設定される。図36には、7ゲーム目からボーナス演出が開始することが示されている。
なお、上記ボーナスの期間が終了すると、ARが開始される(図20のステップS1409)。
[動作例(A4):AR中に操作ナビ抑制期間が設定された場合]
図37は、AR中に操作ナビ抑制期間が設定された場合の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1およびAR(状態Bフラグオン、前兆フラグオフ、CZフラグオフ)であるとする。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる(図19のステップS1321)。図37の1ゲーム目には、RT1、状態B、AR(操作ナビ期間2)であることが示されている。また、このときの演出はAR演出が実行される。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。AR中においては、内部当選した役に応じて抽選によって操作ナビ抑制ゲーム数が設定される場合がある(図18のステップS1215)。ここでは、操作ナビ抑制ゲーム数に6が設定されたとする。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、操作ナビ抑制フラグがオンに設定される(図25のステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から操作ナビ抑制期間が開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図37には、3ゲーム目から操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1321)。図37では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが当選しなかったことが告知される(図43(i))。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から再び押し順リプレイおよび押し順ベルの操作ナビが表示されるようになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(6ゲーム目)の開始操作のタイミングでAR演出を開始するように演出データが設定される。図37には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間2およびAR演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間2(操作ナビ抑制フラグがオフ)であるため正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1321)。図37では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
なお、AR権利数およびAR残りゲーム数が0になると、ARが終了し状態Aが設定される(図20のステップS1409、図25のステップS1919)。
[動作例(A1)〜(A4)について]
第一実施形態のスロットマシン100では、遊技者に有利な状態としてRT4やRT6が設けられている。このRT4やRT6に移行する際、その前段階としてRT3またはRT5を経由する場合があり、第一実施形態ではこの前段階において前兆やCZが設定される場合がある(例えば、図34の動作例(A1))。一方、RT4やRT6に移行しない場合(特別役を含まない条件装置に内部当選した場合)にも前兆やCZが設定される場合がある(例えば、図35の動作例(A2))。これらの前兆やCZでは、少なくとも操作ナビ抑制期間が設定される。
また、AR中のRT3またはRT5では、前兆やCZは設けられないが、操作ナビ抑制期間が設けられる場合がある(例えば、図36の動作例(A3))。一方、AR中にRT4やRT6に移行しない場合(特別役を含まない条件装置に内部当選した場合)にも操作ナビ抑制期間が設定される場合がある(例えば、図37の動作例(A4))。
すなわち、ボーナスに内部当選している場合(RT3またはRT5)と内部当選していない場合の双方において、共通の動作(積極的な動作(〜を行う)に限らず、消極的な動作(〜を行わない)も含む)が起こり得るように構成されている。この共通の動作を見た遊技者はRT4あるいはRT6の開始を期待するため、遊技の興趣を向上させることができる。こうした効果から、上記の共通の動作が起こり得る期間はRT4あるいはRT6の開始についての予兆期間(以下、ボーナス予兆期間)となる。
上記ボーナス予兆期間では、メダルが減少したとしても結果が確定するまではこれを許容せざるを得ないため、遊技の興趣が減退する虞がある。このため例えば、ボーナス予兆期間において押し順ベルに内部当選した場合には操作ナビを表示することで、ボーナス予兆期間におけるメダルの減少を抑えることが考えられる。しかし、ボーナス予兆期間においてはRT4やRT6への移行を期待させるために様々な演出を行う場合がある。このような演出の際に操作ナビを表示してしまうと演出が把握しにくくなり、遊技の興趣が減退する虞がある。
第一実施形態では、ボーナス予兆期間において操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間1(AR中は操作ナビ期間2)を含む構成を採用している(例えば、図34〜37の動作例(A1)〜(A4))。操作ナビ抑制期間では操作ナビが表示されないため、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。また、操作ナビ期間1(AR中は操作ナビ期間2)では、押し順ベルに内部当選した際に操作ナビを表示することで、メダルの減少を抑えて遊技の興趣が減退することを防止することができる。
なお、一旦設定された操作ナビ期間1で操作ナビが表示されなかった場合に、これを延長する場合(例えば、後述する図41の動作例(B4)におけるCZの追加)と、ARを設定する場合(例えば、後述する図42の動作例(B5)におけるARの追加)があり、この構成によって押し順ベルの操作ナビが表示される機会が得られるようになっている。さらに、前兆、CZ、およびARを含む状態Bは、前兆、CZ、およびARの期間が終了した際に押し順ベルの操作ナビが表示されていない場合(操作ナビ保証フラグがオフの場合)、押し順ベルの操作ナビを表示可能となっており、押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保している。
なお、前兆期間と操作ナビ1期間を合わせて設定していたにも関わらずナビが表示されなかった場合には、前兆期間終了後の通常演出中にナビを行うことで押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保する構成も考えられる。しかしこの構成では、基本的にナビが表示されない通常演出においてナビが発生するため遊技者が違和感を覚える虞がある。第一実施形態では、操作ナビ1期間にナビが発生しなかった場合にCZが追加されることで、遊技者が違和感を感じないようにするだけでなく、CZ演出によってARやボーナスを期待させ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、押し順ベルの操作ナビが表示されていない状態(操作ナビ保証フラグがオフの状態)でRT4またはRT6に移行した場合、移行時に操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1503でYesの判定)。このため、RT3またはRT5については、押し順ベルの操作ナビが表示される機会が必ずしも設けられるわけではないが、メダルの獲得が見込めるために遊技者に不利益となることはない。
RT3またはRT5である場合には、RT4またはRT6への移行のタイミングによって、操作ナビ期間1(AR中は操作ナビ期間2)が設けられない場合がある(例えば、図34の動作例(A1)、図36の動作例(A3))。しかし、RT4またはRT6ではメダルの獲得が見込めることから、このような構成を採用したとしても遊技者に不利益とはならない。すなわち、メダルの減少を抑える必要性が低い場合には、ボーナス予兆期間に操作ナビ期間が設けられない場合があってもよく、例えば、RT3またはRT5である場合には、操作ナビ抑制期間が維持されるように構成してもよい。またこの構成では、押し順ベルの操作ナビが表示されたことでRT4あるいはRT6に移行しないことが遊技者に把握される場合があるが、少なくとも操作ナビ抑制期間においてはボーナスの内部当選の有無を遊技者に悟られないようにすることができ、期待感を持たせることができる。このように、ボーナス予兆期間に少なくとも操作ナビ抑制期間が含まれることで、期待感を高めつつ、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。
上記動作例(A1)〜(A4)では、遊技者にとって有利な状態(第一実施形態ではRT4やRT6)となる場合に操作ナビ抑制期間を設けるとともに、上記有利な状態とならない場合についても操作ナビ抑制期間を設けることで、この操作ナビ抑制期間を上記有利な状態についての予兆期間として用いた構成の一例が記載されている。第一実施形態では、上記有利な状態の一例としてボーナスを用いた構成について説明したが、この有利な状態については内部当選結果に起因して開始するものであればよく、例えば、AR、AT、ART、疑似ボーナス、のように有利な状態の内容については限定されるものではない。
また、有利な状態とならない場合における操作ナビ抑制期間を設ける契機となる内部当選結果については特に限定されるものではなく、有利な状態とならない場合がある内部当選役であればよい。この構成により、操作ナビ抑制期間を有利な状態についての予兆期間として用いることができる。
また、操作ナビ抑制期間について、第一実施形態では押し順ベルの操作ナビを表示可能な状態において操作ナビ抑制フラグを用いてこれを表示しない状態にする例について説明したが、例えば押し順リプレイの操作ナビを表示可能な状態においてこれを表示しないようにしてもよく、操作ナビの対象となる内部当選結果について限定されるものではない。また、実行可能な操作ナビのうちの一部が抑制されるようにしてもよい。さらに、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。
また、操作ナビ抑制期間においては、有利な状態となることを期待させる演出が実行されることが好ましい。
さらに、有利な状態となる内部当選結果が導出された遊技における出目と、有利な状態とならない場合において操作ナビ抑制期間を設ける契機となる内部当選結果が導出された遊技における出目が、共通の出目となる場合があることが好ましい。この構成では、この共通の出目となってから操作ナビ抑制期間となる一連の動作が、有利な状態となる場合とそうでない場合とで同じになり、この共通の出目によって操作ナビが規制されることを遊技者に予告することができる。また、有利な状態となることに対する期待感を高めることができる。例えば、図34〜図37では、条件装置番号2および25による動作について説明したが、これらの条件装置が導出された遊技においては図43(s)に示す出目が共通の出目として導出され得る。
[動作例(B1):前兆のみの場合]
図38は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この動作例は、図35(動作例(A2))と演出内容のみが異なる例である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図38の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図38には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図38では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図38には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(f)参照)。図38では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(9ゲーム目)から状態Aに戻り、前兆および操作ナビ期間1が終了することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図38には、8ゲーム目で状態B、前兆、操作ナビ期間1が終了し、9ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)、通常演出がそれぞれ開始することが示されている。
なお、第一実施形態では、前兆中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、前兆の終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で8ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、8ゲーム目で前兆が終了し、9ゲーム目からARが開始される。この場合は、9ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(B2):前兆とCZの場合]
図39は、状態Bの移行抽選に当選し、3ゲームのCZゲーム数が得られ、ARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆とCZが確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図39の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、3ゲームのCZゲーム数を獲得し、且つAR権利獲得抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図39には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図39では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図39には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(f)参照)。図39では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図39には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。10ゲーム目では、操作ナビ期間1である(操作ナビ抑制フラグオフ)であるが、操作ナビ保証フラグはオンに設定されている。この場合、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1311でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。第一実施形態では、この構成によって操作ナビ期間1におけるベル操作ナビの表示回数を1回に制限している。図39では、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビが表示されないことが示されている。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングでARやボーナスがないことが告知される。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(12ゲーム目)から状態Aに戻り、CZおよび操作ナビ期間1が終了することになる。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図39には、11ゲーム目で状態B、CZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)、通常演出がそれぞれ開始することが示されている。
なお、第一実施形態では、前兆およびCZ中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、CZの終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で11ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、11ゲーム目でCZが終了し、12ゲーム目からARが開始される。この場合は、12ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(B3):前兆とCZとARの場合]
図40は、状態Bの移行抽選に当選し、3ゲームのCZゲーム数が得られ、ARの抽選に当選してAR権利数が1となった場合(状態B移行時に前兆とCZとARが確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図40の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、3ゲームのCZゲーム数を獲得し、且つAR権利数を1獲得したものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図40には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図40では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図40には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(f)参照)。図40では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図40には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。10ゲーム目では、操作ナビ期間1である(操作ナビ抑制フラグオフ)であるが、操作ナビ保証フラグはオンに設定されている。この場合、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1311でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。第一実施形態では、この構成によって操作ナビ期間1におけるベル操作ナビの表示回数を1回に制限している。図40では、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビが表示されないことが示されている。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ARが開始することが告知される(図43(l))。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が1であることから、CZフラグがオフに設定され、ARを開始するための設定が行われる(図22のステップS1615、ステップS1623)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、前兆フラグがオフに設定される(図25のステップS1931)。ここまでの処理によって、状態Bフラグがオン、前兆フラグおよびCZフラグがオフであって、AR残りゲーム数が0でない状態になると、次遊技(12ゲーム目)からARが開始することになる。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングでAR演出を開始するように演出データが設定される。図40には、11ゲーム目でCZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目からAR(操作ナビ期間2)、AR演出がそれぞれ開始することが示されている。
[動作例(B4):CZが追加された場合]
図41は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図41の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図41には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図41では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図41には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行するが、6〜8ゲームの間(操作ナビ期間1)に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しなかったとする。この場合、操作ナビ保証フラグがオフのままとなる。そして、8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオフであることから、CZ追加判定処理が実行される(図22のステップS1605)。この処理において、ボーナスに内部当選しておらず、AR権利数やCZゲーム数もなく、さらにはCZフラグもオフであることから、AR権利数の抽選が実行され、CZゲーム数に3が設定される(図23のステップS1709、ステップS1711)。ここでは、AR権利数は獲得できなかったものとする。
CZ追加判定処理が終了して前兆及びCZ中処理に戻ると、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図41には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。なお、図41では、CZ(追加)の表記を用いているが、これはこのCZが、操作ナビが表示されないことによって後から追加されたものであることを示すものである。
その後遊技が進行し、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。10ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(k)参照)。図41では、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(右1st)が表示されることが示されている。
10ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングでARやボーナスがないことが告知される。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(12ゲーム目)から状態Aに戻り、CZおよび操作ナビ期間1が終了することになる。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図41には、11ゲーム目で状態B、CZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)、通常演出がそれぞれ開始することが示されている。
なお、上記の動作では8ゲーム目が終了する時点でAR権利数は0であるが、8ゲーム目のCZ追加判定処理や9〜11ゲーム目のCZ中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図23のステップS1709、図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、CZの終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で11ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、11ゲーム目でCZが終了し、12ゲーム目からARが開始される。この場合は、12ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(B5):CZおよびARが追加された場合]
図42は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図42の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図42には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図42では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図42には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行するが、6〜8ゲームの間(操作ナビ期間1)に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しなかったとする。この場合、操作ナビ保証フラグがオフのままとなる。そして、8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオフであることから、CZ追加判定処理が実行される(図22のステップS1605)。この処理において、ボーナスに内部当選しておらず、AR権利数やCZゲーム数もなく、さらにはCZフラグもオフであることから、AR権利数の抽選が実行され、CZゲーム数に3が設定される(図23のステップS1709、ステップS1711)。ここでは、AR権利数は獲得できなかったものとする。
CZ追加判定処理が終了して前兆及びCZ中処理に戻ると、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図42には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。なお、図42では、CZ(追加)の表記を用いているが、これはこのCZが、操作ナビが表示されないことによって後から追加されたものであることを示すものである。
その後遊技が進行するが、9〜11ゲームの間(操作ナビ期間1)に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しなかったとする。この場合も引き続き操作ナビ保証フラグがオフのままとなる。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングでARやボーナスがないことが告知される。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオフであることから、CZ追加判定処理が実行される(図22のステップS1605)。しかし、CZフラグがオンであるため、再度CZが追加されることはない(図23のステップS1707でNo判定)。そして、その後の処理でCZフラグがオフに設定されると、操作ナビ保証フラグがオフであることによってAR権利数に1が加算され、ARを開始するための設定が行われる(図22のステップS1615、ステップS1619、ステップS1623)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、前兆フラグがオフに設定される(図25のステップS1931)。ここまでの処理によって、状態Bフラグがオン、前兆フラグおよびCZフラグがオフであって、AR残りゲーム数が0でない状態になると、次遊技(12ゲーム目)からARが開始することになる。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、ARが開始することを告知するジャッジ演出(第三停止操作時のジャッジ演出を覆す演出)が実行される(図43(l))。さらに、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングでAR演出を開始するように演出データが設定される。図42には、11ゲーム目でCZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目からAR(操作ナビ期間2)、AR演出がそれぞれ開始することが示されている。なお、図42では、AR(追加)の表記を用いているが、これはこのARが、操作ナビが表示されないことによって後から追加されたものであることを示すものである。
[動作例(B1)〜(B5)について]
第一実施形態のスロットマシン100では、遊技者に有利な状態の一つとしてARが設けられている。このARは、待機期間を経て設定されるように構成されており、第一実施形態ではこの待機期間に前兆やCZが設定されるように構成されている(例えば、図40の動作例(B3))。また、ARが設定されない場合(待機期間ではない場合)であっても、前兆やCZが設定される場合がある(例えば、図38の動作例(B1)、図39の動作例(B2))。すなわち、ARが設定される場合とARが設定されない場合の双方において、共通の動作(積極的な動作(〜を行う)に限らず、消極的な動作(〜を行わない)も含む)が起こり得るように構成されている。この共通の動作を見た遊技者はARの開始を期待するため、遊技の興趣を向上させることができる。こうした効果から、上記の共通の動作が起こり得る期間はARの開始についての予兆期間(以下、AR予兆期間)となる。
上記AR予兆期間では、メダルが減少したとしても結果が確定するまではこれを許容せざるを得ないため、遊技の興趣が減退する虞がある。このため例えば、AR予兆期間において押し順ベルに内部当選した場合には操作ナビを表示することで、AR予兆期間におけるメダルの減少を抑えることが考えられる。しかし、AR予兆期間においては、ARの付与を期待させるために様々な演出を行う場合がある。このような演出の際に操作ナビを表示してしまうと演出が把握しにくくなり、遊技の興趣が減退する虞がある。
第一実施形態では、AR予兆期間(前兆やCZ)において操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間1が設けられる構成を採用している(例えば、図38〜40の動作例(B1)〜(B3))。操作ナビ抑制期間では操作ナビが表示されないため、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。また、操作ナビ期間1では、押し順ベルに内部当選した際に操作ナビを表示することで、メダルの減少を抑えて遊技の興趣が減退することを防止することができる。
なお、一旦設定された操作ナビ期間1で操作ナビが表示されなかった場合に、これを延長する場合(例えば、図41の動作例(B4)におけるCZの追加)と、ARを設定する場合(例えば、図42の動作例(B5)におけるARの追加)があり、この構成によって押し順ベルの操作ナビが表示される機会が得られるようになっている。さらに、前兆、CZ、およびARを含む状態Bは、前兆、CZ、およびARの期間が終了した際に押し順ベルの操作ナビが表示されていない場合(操作ナビ保証フラグがオフの場合)、押し順ベルの操作ナビを表示可能となっており、押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保している。
なお、前兆期間と操作ナビ1期間を合わせて設定していたにも関わらずナビが表示されなかった場合には、前兆期間終了後の通常演出中にナビを行うことで押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保する構成も考えられる。しかしこの構成では、基本的にナビが表示されない通常演出においてナビが発生するため遊技者が違和感を覚える虞がある。第一実施形態では、操作ナビ1期間にナビが発生しなかった場合にCZが追加されることで、遊技者が違和感を感じないようにするだけでなく、CZ演出によってARやボーナスを期待させ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記の構成では前兆やCZにおいて操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間1とを組み合わせた構成を採用しているが、メダルの減少を抑える必要性が低い場合には、AR予兆期間に操作ナビ期間1を設けない場合があってもよい。例えば、ARが設定されることが確実である場合、ARが設定されるまで操作ナビ抑制期間が継続するようにしてもよい。ARではメダルの獲得が見込めることから、このような構成を採用したとしても遊技者に不利益とはならない。またこの構成では、押し順ベルの操作ナビが表示されたことでARが設定されないことが遊技者に把握される場合があるが、少なくとも操作ナビ抑制期間においてはARの設定の有無を遊技者に悟られないようにすることができ、期待感を持たせることができる。このように、AR予兆期間に少なくとも操作ナビ抑制期間が含まれることで、期待感を高めつつ、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。一方、メダルの減少を抑える必要性が高い場合には、AR予兆期間に操作ナビ抑制期間を設けない場合があってもよい。すなわち、AR予兆期間において少なくとも操作ナビ期間が設けられていることで、メダルの減少によって遊技の興趣が減退することを防止することができる。
上記動作例(B1)〜(B5)で説明したように第一実施形態は、操作ナビの表示が可能な第一の期間(第一実施形態では前兆中の操作ナビ期間1)において、操作ナビの表示がなかった場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間(CZによる操作ナビ期間1)を設定し、操作ナビの表示がされた場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間の設定を行わない構成を採用している。
第一実施形態では、前兆中の操作ナビ期間1が第一の期間の一例に相当するが、この第一の期間については例えばCZや、ATゲーム数の上乗せの確率が通常時よりも高くなる状態であってもよく、操作ナビが実行可能であれば任意の期間を採用することができる。また、第一実施形態では第二の期間としてCZを追加する構成を採用しているが、この期間についても操作ナビが実行可能な期間であればよく、例えば第一の期間を延長することで第二の期間としてもよいし、ATゲーム数の上乗せ確率が上昇するなど第一の期間と比較して第二の期間が遊技者に有利な期間となっていてもよい。
また、第一実施形態では、第一の期間に続いて第二の期間が設けられる構成について説明したが、例えば第一の期間から所定回数の遊技を挟んで第二の期間が設けられるといったように、第一の期間と第二の期間が離れて設けられた構成であってもよい。なお、第一実施形態のように第一の期間に続いて第二の期間を設ける場合には、第一の期間中に実行される第一の演出(第一実施形態では前兆演出)が第一の期間に合わせて終了し、第二の期間中に実行される第二の演出(第一実施形態ではCZ演出)が第二の期間に合わせて開始するようにすることで、第一の演出と第二の演出によって第二の期間が開始したことを遊技者が容易に把握することができる。
また、第一実施形態では、第二の期間が第一の期間よりも有利(第一実施形態では追加でARが当選する場合がある、図14(c))な構成となっている。第一の期間と第二の期間の有利度の差についてはこの構成に限定されるものではないが、第一実施形態のように第二の期間を第一の期間よりも有利な期間とすることで、遊技者が期待感を維持しやすくすることができる。
〔AR中に操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間を繰り返す変形例(動作例(C1)〜(C4))〕
上記の動作例(B1)〜(B5)では、操作ナビの表示が可能な第一の期間において、操作ナビの表示がなかった場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間を設定し、操作ナビの表示がされた場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間の設定を行わない構成を採用したものである(図38〜42、)。以下では、第一の期間および第二の期間を採用した構成について、上記説明した第一実施形態とは異なる変形例について説明する。
以下説明する変形例は、AR中に操作ナビ期間2および操作ナビ抑制期間が交互に設けられる構成を採用したものである。この操作ナビ期間2では、押し順ベルおよび押し順リプレイに内部当選すると、正解の操作順序を示す操作ナビが表示される。また、操作ナビ抑制期間では、押し順ベルに内部当選した場合の操作ナビの表示が抑制される(図19のステップS1321)。またこの変形例では、操作ナビ期間2における押し順ベルの操作ナビの表示回数が最低表示回数(以下の例では1回)に達しない場合、操作ナビ期間2のゲーム数を追加する構成を採用している。
図44は、上記の変形例における動作の一例(動作例(C1))を示す図である。この例はAR中の動作を示すものであり、全体を通じてRT2および状態B(状態Bフラグオン)であるとする。この例では、3ゲームの操作ナビ期間2と、3ゲームの操作ナビ抑制期間が交互に設けられる。この操作ナビ期間2は、初回が1セット目、二回目が2セット目、のように区間ごとにセット数が割り当てられており、ここでは1ゲーム目〜3ゲーム目までが1セット目に相当し、7ゲーム目〜9ゲーム目までが2セット目に相当する。
1セット目では、図48(a)に示すようにセット数の表示を含む演出が実行されるが、さらに操作ナビを表示する場合には、図48(b)に示すように図48(a)の演出に加えて押し順ナビの表示が実行される。2セット目についても1セット目と同様であり、図48(c)に示すようにセット数の表示を含む演出が実行され、さらに操作ナビを表示する場合には、図48(d)に示すように図48(c)の演出に加えて押し順ナビの表示が実行される。また、操作ナビ抑制期間では、図48(e)に示すように「休憩中」の文字を表示する演出が実行される。
図44では、操作ナビ期間2の1セット目および2セット目のそれぞれにおいて、押し順ベルが内部当選して操作ナビが表示されたことが示されている(1、2、8ゲーム目)。また、操作ナビ抑制期間では、押し順ベルが内部当選したものの操作ナビが表示されないことが示されている(5、10ゲーム目)。
図44の動作例(C1)では、1セット目と2セット目のいずれの操作ナビ期間2においても操作ナビが最低表示回数に達しているため、操作ナビ期間2が予定通り終了する。
図45は、1セット目の操作ナビ期間2で操作ナビが最低表示回数に達しない場合の動作(動作例(C2))が示されている。図45の動作例(C2)では、図44の動作例(C1)と同様に3ゲーム目で1セット目が終了する予定だったものの、操作ナビが最低表示回数に達しないため、終了せずにそのまま操作ナビ期間2が継続する(操作ナビ期間2ゲーム数追加)。そして、5ゲーム目で押し順ベルの操作ナビが表示されたことを受けて1セット目の操作ナビ期間2が終了する。なお、図45では、追加された操作ナビ期間2のゲーム数の分だけ、以降のスケジュールがずれる構成を採用している。
図46は、1セット目の操作ナビ期間2で操作ナビが最低表示回数に達しない場合の動作(動作例(C3))が示されている。この例でも図45の動作例(C2)と同様に、3ゲーム目で終了予定の1セット目の操作ナビ期間2が、操作ナビが最低表示回数に達しないことでそのまま継続し(操作ナビ期間2ゲーム数追加)、その後、5ゲーム目で押し順ベルの操作ナビが表示されたことを受けて1セット目の操作ナビ期間2が終了することが示されている。この図46の動作例(C3)では、追加された操作ナビ期間2のゲーム数の分だけ、操作ナビ抑制期間が減少する構成を採用している。このため、6ゲーム目以降の操作ナビ期間2および操作ナビ抑制期間のスケジュールが、図44と同じになっている。図46の動作例(C3)は、この点が図45の動作例(C2)とは異なる。なお、追加された操作ナビ期間2のゲーム数の分だけ、操作ナビ抑制期間が減少する構成を採用した場合、操作ナビ抑制期間がなくなってしまう場合がある。例えば、図47の動作例(C4)のように、1セット目の操作ナビ期間2が終了せずに2セット目の操作ナビ期間2の開始を迎えた場合、これらの操作ナビ期間2は1つに繋がることになる。この場合、2セット目の操作ナビ期間2は1セット目として扱うように構成してもよく、さらにこの場合、1セット目の演出(同じ演出)を行うように構成してもよい。
なお、操作ナビ期間2のゲーム数、操作ナビ抑制期間のゲーム数、操作ナビの最低表示回数については任意の数を採用することができる。また、操作ナビ期間2と操作ナビ抑制期間でゲーム数が異なってもよく、抽選によってゲーム数や最低回数が決定されるようにしてもよい。
なお、上記の変形例の構成を採用するにあたっては、例えば操作ナビ期間の残りゲーム数を別途設け、この操作ナビ期間の残りゲーム数が0になると操作ナビ抑制フラグがオンに設定されるようにし、さらに操作ナビ抑制フラグがオフになった時点で再度操作ナビ期間の残りゲーム数を設定する、といった構成を、上述した第一実施形態に加えればよい。
上記図44〜図47で説明した変形例は、操作ナビの表示が可能な第一の期間(変形例では操作ナビ期間2)において、操作ナビの表示がなかった場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間(操作ナビ期間2の延長分に相当)を設定し、操作ナビの表示がされた場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間の設定を行わない構成を採用している点で、動作例(B1)〜(B5)で説明した構成と共通する。さらにこの変形例では、操作ナビが許容されない第三の期間(操作ナビ抑制期間)が、第二の期間がある場合にはその後に、第二の期間がない場合には第一の期間の後に、それぞれ設けられ、さらに第三の期間の後に、新たに第一の期間が設定される構成を加えたことを特徴とする。なお、この変形例については、動作例(B1)〜(B5)で説明した構成を適宜組み合わせてもよい。
〔状態B終了時の動作例について(第一実施形態)〕
[動作例(D1):状態Bのゲーム数が上限に到達する場合]
第一実施形態ではAR残りゲーム数が上乗せされる構成を採用しており、これによってメダルが獲得しやすい状態Bの期間がより長くなる場合がある。ここで、状態Bの期間が長くなりすぎてしまうと射幸性が高くなってしまうため、第一実施形態では状態Bのゲーム数に上限(例えば、1500)を設け、この上限ゲーム数に到達した場合に状態Bが終了する構成を採用している。また、状態Bが突然終了してしまうと遊技の興趣が減退してしまう虞があるため、状態Bの終了前にエンディング演出(第一実施形態ではEND1演出)を実行することで事前に状態Bが終了することを把握させる構成を採用している。以下、この動作について図49を用いて説明する。同図は、状態Bのゲーム数が上限に到達して終了する場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図49の動作例では、初期状態(1ゲーム目)がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図49の動作例では状態B継続可能ゲーム数が21まで減少し、状態Bにおける1480回目の遊技が開始するところから説明する。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。
まず、1ゲーム目(1480回目)では、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が20になる(図25のステップS1911)。そして、状態B継続可能ゲーム数が20になったことにより、END1フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図25のステップS1913、ステップS1915、ステップS1917)。なお、END1フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END1フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND1演出を開始するように演出データが設定される(図30のステップS3117、図31のステップS3203)。図49には、2ゲーム目からEND1演出が開始することが示されている。すなわち、状態Bにおける1480回の遊技の経過(あるいは1481回目の遊技の開始)がEND1演出の開始条件となっている。
このEND1演出は、状態Bの終了まで連続する10種類のシーンからなる演出である。これらのシーンは2ゲーム毎に切り替えられるように構成されており(図32のステップS3305)、END1演出全体で20ゲームに亘って実行される演出となっている。図49では、END1演出の各シーンが2ゲームごとに切り替えられていることが示されている。また、状態Bにおける1500回目の遊技の終了の際には、状態B継続可能ゲーム数の値が0になり、状態Bが終了する(図25のステップS1905でNo判定、ステップS1919)が、この状態Bの終了(1500回目の遊技)に合わせてEND1演出が終了していることが示されている。その後、図49では、状態Bにおける1500回目の遊技の次の遊技で状態Aが設定され、かつ通常演出が実行されていることが示されている。
[動作例(D2):状態Bにおいてメダルの純増枚数が上限に到達した場合]
上記動作例(D1)において説明したように、第一実施形態では状態Bのゲーム数が上限(例えば、1500)に到達すると状態Bが終了するように構成されているが、この他にも射幸性が高くなることを防止するために、状態Bにおけるメダルの純増枚数についても上限(例えば、2400)が設けられている。
具体的には、メダルの純増枚数を格納する変数(MYカウンタ、初期値0)を設け、メダルの使用枚数および払出枚数との差から遊技毎の純増枚数を算出し、MYカウンタに加算する(図26のステップS1A03)、という処理が状態Bにおいて実行される。ここで純増枚数がマイナスの場合にはMYカウンタの値が減少するが、この際にMYカウンタの値がマイナスに転じた場合にはMYカウンタの値を0に(初期化)する(図26のステップS1A07)。そして、このMYカウンタの値が上限(例えば、2400)に到達すると、状態Bが終了する(図26のステップS1A19で状態B継続可能ゲーム数を0にすることで図25のステップS1919が実行される)。なお、上限(例えば、2400)に到達して状態Bが終了する構成に限らず、上限を超えた場合に状態Bが終了する構成としてもよい。
このMYカウンタによって状態Bが終了する場合についても、突然終了して遊技の興趣が減退してしまうことがないように、状態Bの終了前にエンディング演出(第一実施形態ではEND2演出)を実行することで事前に状態Bが終了することを把握させる構成を採用している。以下、この動作について図50を用いて説明する。同図は、状態BにおいてMYカウンタが上限に到達して終了する場合の動作の一例を示す図である。
図50の動作例では、初期状態(1ゲーム目)がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図50の動作例では状態B継続可能ゲーム数が501まで減少し、状態Bにおける1000回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において2140まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値は変更されない(図26のステップS1A01でYes判定)。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図26のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1000回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図25のステップS1903、図26)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2150になる(図26のステップS1A03)。そして、MYカウンタの値が2150になったことにより、END2フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図26のステップS1A13、ステップS1A15、ステップS1A17)。なお、END2フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END2フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND2演出を開始するように演出データが設定される(図30のステップS3117、図31のステップS3213)。図50には、2ゲーム目からEND2演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2150以上となることがEND2演出の開始条件となっている。
このEND2演出は、状態Bの終了まで連続する25種類のシーンからなる演出である。これらのシーンはMYカウンタの値が10増加する毎に切り替えられるように構成されており(図32のステップS3315)、END2演出全体で最短で25ゲーム(押し順ベル入賞でMYカウンタが10枚増加する遊技が25回連続した場合)に亘って実行される演出となっている。図50では、END2演出の各シーンがMYカウンタが10増加(押し順ベルの入賞)ごとに切り替えられていることが示されている。また、MYカウンタの値が2400以上となった場合、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、状態Bが終了する(図26のステップS1A11でYes判定、ステップS1A19)が、この状態Bの終了に合わせてEND2演出が終了していることが示されている。その後、図50では、MYカウンタの値が2400となったことにより状態Aが設定され、かつ通常演出が実行されていることが示されている。
なお、図50の例においては最後のシーンがAR終了を示す内容になっているが、例えば図50の38ゲーム目で押し順ベルではなく押し順リプレイに入賞した場合、39ゲーム目で状態Bが継続し、且つ最後のシーンが表示され続けることになり、遊技の興趣が減退する虞がある。そこで例えば、最後のシーンの実行にあたっては、押し順ベルに内部当選した場合にAR終了を示す内容を加える、といったように、MYカウンタの値が上限に到達することがより確実な場合に、ARや状態Bの終了を示す内容を表示するように構成してもよい。
また、ベルに内部当選しない遊技の数によっては、END2演出がなかなか進行せず、遊技の興趣が減退してしまう虞があるため、END2演出を実行可能な最大ゲーム数を設けてもよい。この場合、END2演出の実行期間が最大ゲーム数に亘った場合にEND2演出が終了するようにしてもよいし、最大ゲーム数に到達した場合に最後のシーンを実行してEND2演出が終了するようにしてもよい。また、このEND2演出の終了に合わせて状態Bが終了するようにしてもよい。
[状態Bの終了条件とエンディング演出(END1演出およびEND2演出)について]
第一実施形態では、継続ゲーム数が1500に到達することと、MYカウンタが2400に到達することの二つを、状態Bを継続させずに(AR残りゲーム数に関わらず)終了させる条件(終了条件)とするとともに、これらの終了の際にそれぞれでエンディング演出(END1演出およびEND2演出)が実行される構成を採用している。この構成は、有利な状態を終了させる際にエンディング演出を行う構成の一例であり、この有利な状態については第一実施形態の状態Bのような操作条件が報知されるもの(例えば、AT、ART)であってもよいし、いわゆるボーナス、チャンスゾーン、特化ゾーン、といったもののように、遊技者にとって有利な状態がもたらされる状態であればよい。また、第一実施形態ではスロットマシンを例に説明しているが、例えばぱちんこであれば大当たり中や時短中のような状態であればよい。
また、有利な状態の終了条件やエンディング演出の開始条件については、上記のような遊技回数により成立する条件や、獲得枚数の純増数により成立する条件であってもよいし、操作ナビの回数や獲得枚数、小役の入賞回数により成立する条件であってもよい。なお、これらの条件によってはエンディング演出の実行期間が不定期間になる場合がある。例えば、第一実施形態ではEND2演出がMYカウンタの値に基づいて実行されるが、MYカウンタの変化は遊技毎に異なるため、END2演出の実行期間が不定期間になる。
第一実施形態では、END1演出が状態Bにおけるゲーム数に基づいて開始し、その後状態Bにおけるゲーム数に基づいて状態Bが終了する。また、END2演出がMYカウンタの値に基づいて開始し、その後MYカウンタの値に基づいて状態Bが終了する。このように第一実施形態では、有利な状態の終了条件とこれに対応するエンディング演出の開始条件の双方において同種の変数を用いている。しかし、例えば、あるエンディング演出をMYカウンタの値に基づいて開始し、その後のゲーム数が所定数経過したことに基づいて状態Bを終了させる、といったように、異なる変数を用いてもよい。この場合、MYカウンタが上限の値(2400)を超えないように、所定数を設定すればよい。この際、MYカウンタが上限の値(2400)に到達しない場合に状態Bが終了することになるが、この構成であっても射幸性を抑えることができる。
また、エンディング演出の終了タイミングは、必ずしも有利な状態の終了と一致する必要はなく、前後するものであってもよい。なお、有利な状態と共に終了する構成であれば、エンディング演出の終了によって有利な状態の終了を明確に把握させることができる。
また、エンディング演出の内容については、第一実施形態では異なる演出となっているが、同一であってもよく、さらに、エンディング演出の開始条件に応じてエンディング演出の実行期間を異ならせた構成とした場合には、この実行期間の違いによって有利な状態が終了する原因を推測することができる。また、第一実施形態のように、エンディング演出の開始条件に応じてエンディング演出の実行期間が一定回数の遊技に亘る場合(例えば、上記END1演出)と一定回数ではない遊技に亘る場合(例えば、上記END2演出)の組み合わせになる場合には、エンディング演出の実行期間の違いによって有利な状態が終了する原因を推測することができる。
また、エンディング演出について複数のシーンを切り替える際の切替条件として、第一実施形態ではゲーム数によるものや獲得枚数の純増数によるものを採用しているが、こうした条件に限られるものではなく、任意に採用することができる。
また、第一実施形態ではエンディング演出について複数のシーンを切り替える構成を採用しているが、シーン分けされていないエンディング演出を流しておく構成であってもよい。
[END1演出およびEND2演出のそれぞれの開始条件の成立タイミングについて]
上記説明したように第一実施形態では、二種類のエンディング演出を採用しているが、状況によってはEND1演出を開始してからEND2演出の開始条件が成立する場合があり、このときにEND1演出を中断してEND2演出を実行してしまうと、遊技者が混乱したり遊技の興趣が減退したりする虞がある。こうした点から第一実施形態では、図51(a)に示すように、END1演出の実行中にEND2演出の開始条件が成立した場合にEND2演出を開始せずにEND1演出を維持する構成を採用している。図49では、END1演出の実行中にEND2演出の開始条件が成立している(5ゲーム目終了時)ものの、そのままEND1演出が実行されていることが示されている。
また、END1演出の実行中において、END2演出に対応する終了条件(第一実施形態ではMYカウンタが2400に到達)の成立によってEND1演出が中断されてしまうと、遊技者が混乱したり遊技の興趣が減退したりする虞がある。第一実施形態では、END1演出は20ゲームに亘って実行される演出であり、END2演出は25ゲーム以上に亘って実行される演出となっている。この構成において、END1演出の開始条件がEND2演出の開始条件よりも先に成立した場合、図51(a)に示すように、END1演出を実行中においてはEND2演出に対応する終了条件(第一実施形態ではMYカウンタが2400に到達)が成立しないため、状態Bの終了までEND1演出を実行することができる。図49の例においても、END2演出の開始条件よりも先にEND1演出の開始条件が成立した場合(5ゲーム目終了時)に、END1演出および状態Bの終了の際にEND2演出に対応する終了条件(MYカウンタが2400)が成立していないことが示されている。
第一実施形態においてEND2演出の実行期間は、MYカウンタが2150到達後、2400到達まで(最短25ゲーム)であり、不定期間となっている(図51(a))。この実行期間について例えば、MYカウンタが2150到達後、25ゲームを経過するまで、のように一定期間にした場合であっても、図51(b)に示すようにEND1演出を実行中においてはEND2演出に対応する終了条件が成立しないため、状態Bの終了までEND1演出を実行することができる。なおこの場合、MYカウンタが2400に到達してなくても状態Bを終了する構成としてもよい。
一方第一実施形態では、END2演出の開始条件が先に成立してEND2演出が実行されると、END1演出が後から実行されることはないが(図32)、END2演出の実行中に状態B継続可能ゲーム数が0(状態Bにおいて1500ゲーム数が経過)になることで状態Bが終了し、END2演出が終了してしまう場合がある。ここで、上記END1演出と同様に、END2演出が中断されないようにするにあたっては、END2演出の実行期間がEND1演出よりも短くする構成としてもよい。
例えば、図51(b)ではEND2演出の実行期間を25ゲームとしていたが、これをEND1演出の実行期間よりも短い15ゲームとすればよく、図51(c)には、MYカウンタの値が2250に到達したことでEND2演出を開始させ、15ゲーム経過でEND2演出が終了する構成とした場合の流れが示されている。この構成では、図51(c)に示すように、END2演出の実行中においてはEND1演出の開始条件が成立してもEND2演出が維持され、またEND1演出に対応する終了条件が成立しないことから、状態Bの終了までEND2演出を実行することができる。なおこの場合、MYカウンタが2400に到達してなくても状態Bを終了する構成としてもよい。
また、例えば、END2演出の開始条件が先に成立した場合に、END2演出に対応する終了条件として、状態B継続可能ゲーム数の現在値を上限とする所定数のゲームの経過によって状態Bが終了する、という条件を別途加え、END2演出がこの所定数のゲームを上限とする期間に実行されるようにしてもよい。この場合も、END2演出の実行中においてはEND1演出の開始条件が成立してもEND2演出が維持され、またEND1演出に対応する終了条件(状態B継続可能ゲーム数が0)の成立以前に、END2演出に対応する終了条件(MYカウンタが2400に到達および所定数のゲームの経過のいずれか)が成立することになり、状態Bの終了までEND2演出を実行することができる。
なお、上記の説明ではEND1演出とEND2演出の実行期間を異ならせた構成について説明したが、例えばEND2演出の実行期間を、END1演出の実行期間と同じ期間(例えば、いずれも20ゲーム)にした場合には、いずれか先に実行されたエンディング演出を維持するように構成することで、有利な状態の終了までエンディング演出を実行させることができる。
以上の説明では、二種類のエンディング演出のうち、先に開始条件が成立したエンディング演出の実行中において、他方のエンディング演出の開始条件が成立した場合には、既に実行されているエンディング演出を維持する構成とすることで、他方のエンディング演出による混乱を防止することについて説明した。さらに、既に実行されているエンディング演出の実行期間を他方のエンディング演出の実行期間よりも短くすることで、既に実行されているエンディング演出中に他方のエンディング演出に対応する有利な状態の終了条件が成立しないようにし、既に実行されているエンディング演出を有利な状態の終了まで実行させる構成について説明した。この構成については、既に実行されているエンディング演出が、他方のエンディング演出に対応する有利な状態の終了条件の成立以前に終了するものであればよく、他方のエンディング演出の実行期間については上記の例に限定されるものではない。
〔連続演出におけるシーンの切り替えについて〕
第一実施形態では、例えば条件装置番号25〜28に当選したことで前兆期間となった際に連続演出が実行される場合があり(例えば、図38の前兆演出)、この構成に限らず様々な場面で連続演出が用いられる。ここで、図49、図50の動作例におけるエンディング演出は、複数のシーンが切り替えられる演出となっているが、こうした複数のシーンを切り替える構成は、他の連続演出についても適用することができる。以下、こうした連続演出における切替条件について、図面を用いて説明する。図52、図53、図54は、いずれも5つのシーンからなる連続演出Aのシーンの切り替えの例を示す図である。これらの例では、シーンごとの切替条件がそれぞれ異なっている。
図52では、2ゲーム目にチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したことを契機に3ゲーム目から10ゲーム目に亘って連続演出Aが実行される例が示されている。この例では、シーン毎の切替条件がゲーム数で設定されており、シーン1から順に、2ゲーム、2ゲーム、2ゲーム、1ゲーム、1ゲームとなっている。なお、最後のゲーム数は、最終シーンの終了条件となっている。図52では、上記のゲーム数の経過に従って次のシーンに切り替えられていることが示されており、全体で8ゲームに亘って連続演出Aが実行されることが示されている。
図53では、2ゲーム目に弱チェリー(条件装置番号26)に内部当選したことを契機に3ゲーム目から10ゲーム目に亘って連続演出Aが実行される例が示されている。この例では、シーン毎の切替条件がゲーム数で設定されており、シーン1から順に、1ゲーム、1ゲーム、2ゲーム、3ゲーム、1ゲームとなっている。なお、最後のゲーム数は、最終シーンの終了条件となっている。図53では、上記のゲーム数の経過に従って次のシーンに切り替えられていることが示されており、全体で8ゲームに亘って連続演出Aが実行されることが示されている。
図54では、2ゲーム目に強チェリー(条件装置番号27)に内部当選したことを契機に3ゲーム目から11ゲーム目に亘って連続演出Aが実行される例が示されている。この例では、シーン毎の切替条件がはずれ目(役に入賞していない)が停止表示されたことになっている。なお、最終シーンにおいてはずれ目が停止表示することが連続演出Aの終了条件となっている。図53では、5、6、9ゲーム目においてはリプレイ(条件装置番号17)に入賞するためはずれ目が停止表示せず、シーンが切り替えられないことが示されている。一方、はずれ目が停止表示した場合(3、4、7、8、11ゲーム目)には、上記の切替条件が成立するため次のシーンに切り替えられている(最終シーンについては次の演出に切り替えられることで終了する)ことが示されている。なお、図53の例では、全体で9ゲームに亘って連続演出Aが実行されることが示されているが、当選する条件装置によっては最短で5ゲームに亘る演出が実行されることになる。
以上、図52〜図54の例は、複数のシーンからなる連続演出について、その実行契機の違い(図52〜図54の例では条件装置の違い)に応じて切替条件を異ならせた構成を採用している。この切替条件について上記の例では、ゲーム数や停止表示(役の入賞)によってシーンを切り替える構成を採用しているが、獲得枚数や内部当選役、さらには時間経過によってシーンを切り替える構成としてもよい。
また、上記の例においては内部当選役に基づいて連続演出を実行する構成を採用しているが、内部当選役に限らず他の条件を連続演出の契機とするものであってもよい。
また、上記の例においてはシーン単位で切り替える構成について説明したが、一定の遊技回数で切り替わる演出において切り分け可能な単位(以下、パート)で切り替える構成を採用してもよい。また、各パートにおける演出は、切り替えられるまで繰り返し実行され続けるものであってもよいし、最後の場面が表示され続けるものであってもよく、その内容が限定されるものではない。例えば、図52の例においてシーン毎の遊技数に合わせた長さのパートを用意しておき、図54の例においても同じシーンでこのパートを流用する。このとき、図52のシーンよりも図54のシーンの方が期間が長くなる場合には、同じパートを繰り返し実行すればよい。
上記図52〜図54の例のように、同じ連続演出が場合によって異なる切替条件で実行される構成を採用した場合、同じ連続演出であっても変化(メリハリ)を付けることができる。また、図52〜図54の例では、上記の切替条件が連続演出の契機(条件装置)と対応しているが、対応付けない構成としてもよい。なお、切替条件が連続演出の契機と対応付けられている構成では、連続演出が切り替えられる様子から、連続演出の契機を把握することができ、遊技の興趣が向上する場合がある。
上記図52、図53の例では、各シーンの遊技回数が一定であるが、図54の例では各シーンの遊技回数が一定にならない構成となっている。これらの構成を組み合わせた場合、あるシーンが一定回数の遊技に亘り実行されると思い込んでいる遊技者に対し、予想外の動作を見せることでができ、遊技の興趣を向上させることが期待できる。
〈第二実施形態〉
上記説明した第一実施形態では、状態Bの上限ゲーム数に到達する前に実行され得るエンディング演出(END1演出)と、状態Bのメダルの純増枚数の上限に到達する前に実行され得るエンディング演出(END2演出)を設け、さらに一方のエンディング演出が実行中である場合には他方のエンディング演出を実行しない構成について説明した。
以下説明する第二実施形態は、第一実施形態のEND1演出、END2演出に代えて、状態Bの終了に関する二種類のエンディング演出(END3演出、END4演出)を採用したものである。以下、第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分について説明する。なお、第一実施形態と共通する部分については説明を省略するが、第一実施形態においてEND1フラグおよびEND2フラグを用いた処理については、適宜END3フラグあるいはEND4フラグに読み替えるものとする。
まず、図55を用いて、第二実施形態における状態B更新処理(図20のステップS1423)の詳細について説明する。同図は、第二実施形態における状態B更新処理(図20のステップS1423)のフローチャートである。
図55に示すように第二実施形態における状態B更新処理は、第一実施形態における状態B更新処理(図25)のうち、ステップS1913、ステップS1915の処理を、それぞれステップS1914、ステップS1916の処理に置き換えたものである。以下、これらの処理について説明する。
ステップS1914では、状態B継続可能ゲーム数が10、あるいはMYカウンタの値が2350より大きい、のいずれかが満たされているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1916に進み、そうでない場合にはステップS1931に進む。
ステップS1916では、END3フラグがオンに設定され、ステップS1917に進む。
次に、図56を用いて、第二実施形態におけるMYカウンタ更新処理(図55のステップS1903)の詳細について説明する。同図は、第二実施形態におけるMYカウンタ更新処理(図55のステップS1903)のフローチャートである。
図56に示すように第二実施形態におけるMYカウンタ更新処理は、第一実施形態におけるMYカウンタ更新処理(図26)のうち、ステップS1A13、ステップS1A15の処理を、それぞれステップS1A14、ステップS1A16の処理に置き換えたものであり、第一実施形態のEND2フラグをEND4フラグに置き換えたものである。以下、これらの処理について説明する。
ステップS1A14では、END4フラグがオフに設定され、且つMYカウンタの値が2150以上か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A16に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1A16では、END4フラグがオンに設定され、ステップS1A17に進む。
図57を用いて、第二実施形態における遊技状態更新コマンド処理(図28(d)のステップS343)の詳細について説明する。同図は、第二実施形態における遊技状態更新コマンド処理(図28(d)のステップS343)のフローチャートである。
図57に示すように第二実施形態における遊技状態更新コマンド処理は、第一実施形態における遊技状態更新コマンド処理(図30)のうち、ステップS3115、ステップS3117、ステップS3119の処理を、ステップS3116、ステップS3118、ステップS3120からなる処理に変更したものである。以下、これらの処理について説明する。
ステップS3116では、END演出設定処理が実行される。なお、この処理の詳細については図58を用いて後述する。
ステップS3118では、END演出(END3演出、END4演出のいずれか)が設定済みか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3120に進み、そうでない場合にはステップS3121に進む。
ステップS3120では、END演出更新処理が実行される。この処理では、実行中のEND演出について、遊技の進行に応じて表示内容(例えば、MYカウンタの表示、状態B継続可能ゲーム数の表示)を更新する処理が実行される。その後、ステップS3121に進む。
次に、図58を用いて、図57の遊技状態更新コマンド処理におけるEND演出設定処理(ステップS3116)の詳細について説明する。同図は、図57におけるEND演出設定処理(ステップS3116)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3401では、END3演出が設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのEND演出設定処理を終了し、そうでない場合にはステップS3403に進む。
ステップS3403では、END4演出が設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3415に進み、そうでない場合にはステップS3405に進む。
ステップS3405では、END4フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3407に進み、そうでない場合にはステップS3415に進む。
ステップS3407では、END4演出が設定され、ステップS3409に進む。
ステップS3409では、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される。第二実施形態では、現在の状態B継続可能ゲーム数の値に一遊技あたりの平均純増枚数を乗じ、さらにその値にMYカウンタの値を加えた値が2400を超える場合に、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いと判定する。この条件を満たす場合にはステップS3411に進み、そうでない場合にはステップS3413に進む。
ステップS3411では、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数を表示するための処理が実行され、ステップS3415に進む。
ステップS3413では、MYカウンタの値を表示するための処理が実行され、ステップS3415に進む。
ステップS3415では、END3フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3417に進み、そうでない場合にはこのEND演出設定処理を終了する。
ステップS3417では、END3演出が設定され、ステップS3419に進む。
ステップS3419では、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される。なお、ここではステップS3409と同様の処理で判定を行う。この条件を満たす場合にはステップS3421に進み、そうでない場合にはステップS3423に進む。
ステップS3421では、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数を表示するための処理が実行され、このEND演出設定処理を終了する。
ステップS3423では、状態B継続可能ゲーム数の値及びMYカウンタの値を表示するための処理が実行され、このEND演出設定処理を終了する。なお、先にEND4演出を実行している場合であって、MYカウンタの値が「2400」を分母とする分数で表示されている場合には、この分数の表示設定がクリアされる。
《動作説明》
以下、上記説明した第二実施形態の特徴について動作例を用いて説明する。
〔状態B終了時の動作例について(第二実施形態)〕
第二実施形態では、第一実施形態と同じくAR残りゲーム数が上乗せされることで、メダルが獲得しやすい状態Bの期間が長期化する場合がある。このため、射幸性が高くなりすぎてしまわないように、第一実施形態と同様に状態Bのゲーム数やメダルの純増枚数について上限(例えば、ゲーム数は1500、純増枚数は2400)を設け、これらの上限に到達した場合に状態Bを終了させる構成を採用している。
さらに、これらの上限に到達したことによって状態Bが突然終了してしまうと遊技の興趣が減退してしまう虞があるため、状態Bの終了前にエンディング演出(第二実施形態ではEND3演出)を実行することで事前に状態Bが終了することを把握させる構成を採用している。具体的には、状態B継続可能ゲーム数が10になる(ゲーム数上限まで残り10ゲーム)か、MYカウンタの値が2350を超える(純増枚数上限まで残り50を切っている)のいずれかの場合にEND3演出が実行される(図55のステップS1914でYes、図58のステップS3415でYes)。
上記説明したようにEND3演出は、ゲーム数に基づく実行条件が満たされることで実行される場合と、純増枚数に基づく実行条件が満たされることで実行される場合があり、いずれかの上限に到達する前には必ずEND3演出が実行されるように構成されている。さらに、第二実施形態では、END3演出とは別に、純増枚数に基づく実行条件が満たされることで実行されるEND4演出を設けている。これらのEND3演出とEND4演出は、いずれも純増枚数に基づく実行条件がある点で共通するが、END4演出の実行条件がEND3演出の実行条件よりも前に満たされる条件である点が異なっている。具体的には、END4演出は、MYカウンタの値が2150以上(純増枚数上限まで残り250以下)の場合に実行される(図56のステップS1A14でYes、図58のステップS3405でYes)。これらの実行条件の違いによって、END4演出とEND3演出が連続して実行される場合と、END4演出が実行されずにEND3演出が実行される場合がある。以下、これらの動作について例を挙げて説明する。
[動作例(E1):END4演出とEND3演出が連続して実行される場合(1)]
以下、END4演出とEND3演出が連続して実行される動作例について図59を用いて説明する。同図は、END4演出とEND3演出が連続して実行される場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図59の動作例では、1ゲーム目の状態がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図59の動作例では状態B継続可能ゲーム数が250まで減少し、状態Bにおける1251回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において2140まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図56のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1251回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2150になる(図56のステップS1A03)。そして、MYカウンタの値が2150になったことにより、END4フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図56のステップS1A14、ステップS1A16、ステップS1A17)。なお、END4フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END4フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が249になる(図55のステップS1911)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND4演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3407)。図59には、2ゲーム目からEND4演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2150以上となることがEND4演出の開始条件となっている。
また、END4演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3409)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である249と、AR状態での平均純増枚数である3との積が747であり、これに現在のMYカウンタの値である2150を加えると2897となり2400を超えるため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いと判定される。この結果、図59に示すように、END4演出においてMYカウンタの値が、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数形式で表示される(図58のステップS3411)。
その後、END4演出が実行されている状態で遊技が経過し、101ゲーム目(1351回目)の直前において状態B継続可能ゲーム数の値が150、MYカウンタの値が2350になっているとする。そして、101ゲーム目では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2360になる(図56のステップS1A03)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が149になる(図55のステップS1911)。そして、MYカウンタの値が2350より大きくなったことにより、END3フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図55のステップS1914、ステップS1916、ステップS1917)。なお、END3フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END3フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(102ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND3演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3417)。図59には、102ゲーム目からEND3演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2350を超えることがEND3演出の開始条件の一つとなっている。
また、END3演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3419)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である149と、AR状態での平均純増枚数である3との積が447であり、これに現在のMYカウンタの値である2360を加えると2807となり2400を超えるため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いと判定される。この結果、図59に示すように、END3演出においてMYカウンタの値が、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数形式で表示される(図58のステップS3421)。
その後、END3演出が実行されている状態で遊技が経過し、105ゲーム目(1355回目)の終了時点でMYカウンタの値が2400になったとする。この場合、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、状態Bが終了する(図56のステップS1A11でYes判定、ステップS1A19)が、この状態Bの終了に合わせてEND3演出が終了していることが示されている。その後、図59では、MYカウンタの値が2400となったことにより状態Aが設定され、かつ通常演出が実行されていることが示されている。
[動作例(E2):END4演出とEND3演出が連続して実行される場合(2)]
以下、END4演出とEND3演出が連続して実行される動作例について図60を用いて説明する。同図は、END4演出とEND3演出が連続して実行される場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図60の動作例では、1ゲーム目の状態がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図60の動作例では状態B継続可能ゲーム数が50まで減少し、状態Bにおける1451回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において2140まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図56のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1451回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2150になる(図56のステップS1A03)。そして、MYカウンタの値が2150になったことにより、END4フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図56のステップS1A14、ステップS1A16、ステップS1A17)。なお、END4フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END4フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が49になる(図55のステップS1911)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND4演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3407)。図60には、2ゲーム目からEND4演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2150以上となることがEND4演出の開始条件となっている。
また、END4演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3409)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である49と、AR状態での平均純増枚数である3との積が147であり、これに現在のMYカウンタの値である2150を加えると2297となり2400を超えないため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が低いと判定される。この結果、図60に示すように、END4演出においてMYカウンタの値がそのまま表示される(図58のステップS3413)。
その後、END4演出が実行されている状態で遊技が経過し、40ゲーム目(1490回目)の直前において状態B継続可能ゲーム数の値が11、MYカウンタの値が2250になっているとする。そして、40ゲーム目では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2260になる(図56のステップS1A03)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が10になる(図55のステップS1911)。そして、状態B継続可能ゲーム数の値が10になったことにより、END3フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図55のステップS1914、ステップS1916、ステップS1917)。なお、END3フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END3フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(41ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND3演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3417)。図60には、41ゲーム目からEND3演出が開始することが示されている。すなわち、状態B継続可能ゲーム数の値が10になることがEND3演出の開始条件の一つとなっている。
また、END3演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3419)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である10と、AR状態での平均純増枚数である3との積が30であり、これに現在のMYカウンタの値である2260を加えると2290となり2400を超えないため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が低いと判定される。この結果、図60に示すように、END3演出においてMYカウンタの値がそのまま表示され、さらに状態B継続可能ゲーム数の値も表示される(図58のステップS3423)。
その後、END3演出が実行されている状態で遊技が経過し、状態B継続可能ゲーム数が0になるか、MYカウンタの値が2400になると、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、状態Bが終了して状態Aが設定される(図56のステップS1A11でYes判定、ステップS1A19、図55のステップS1905でNo判定)。なお、状態Bが終了する際、これに合わせてEND3演出が終了し、状態Aの設定に合わせて通常演出が実行される。
[動作例(E3):END4演出が実行されずにEND3演出が実行される場合]
以下、END4演出が実行されずにEND3演出が実行される動作例について図61を用いて説明する。同図は、END4演出が実行されずにEND3演出が実行される場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図61の動作例では、1ゲーム目の状態がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図61の動作例では状態B継続可能ゲーム数が12まで減少し、状態Bにおける1489回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において1500まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図56のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1489回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が1510になる(図56のステップS1A03)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が11になる(図55のステップS1911)。なお、この時点で、END4演出の開始条件(MYカウンタの値が2150)は満たされていないことから、END4演出は実行されていない。
続く2ゲーム目(1490回目)では、1ゲーム目と同様に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行した結果、押し順ベルに入賞してMYカウンタの値が10加算されて1520になり(図56のステップS1A03)、さらに、状態B継続可能ゲーム数が1減算されて10になる(図55のステップS1911)。そして、状態B継続可能ゲーム数の値が10になったことにより、END3フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図55のステップS1914、ステップS1916、ステップS1917)。なお、END3フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END3フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND3演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3417)。図61には、3ゲーム目からEND3演出が開始することが示されている。すなわち、状態B継続可能ゲーム数の値が10になることがEND3演出の開始条件の一つとなっている。
また、END3演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3419)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である10と、AR状態での平均純増枚数である3との積が30であり、これに現在のMYカウンタの値である1520を加えると1550となり2400を超えないため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が低いと判定される。この結果、図61に示すように、END3演出においてMYカウンタの値がそのまま表示され、さらに状態B継続可能ゲーム数の値も表示される(図58のステップS3423)。
その後、END3演出が実行されている状態で遊技が経過し、12ゲーム目(1500回目)の終了時点で状態B継続可能ゲーム数の値が0になったとする。この場合、状態Bが終了して状態Aが設定される(図55のステップS1905でNo判定)。図61では、この状態Bの終了に合わせてEND3演出が終了していることが示されている。その後、図61では、状態Aの設定に合わせて通常演出が実行されていることが示されている。
[状態Bの強制終了条件とエンディング演出(END3演出およびEND4演出)について]
上記説明した第二実施形態は、継続ゲーム数が1500に到達することと、MYカウンタが2400に到達することの二つを、状態Bを継続させずに(AR残りゲーム数に関わらず)終了させる条件(強制終了条件)とするとともに、これらの強制終了条件の成立間際に二種類のエンディング演出(END3演出、END4演出(図59〜図61、動作例(E1)〜(E3))が実行される構成を採用したものである。この第二実施形態では、END3演出が実行された場合に強制終了条件が満たされるまで状態Bを継続させる構成となっており、END4演出が実行された場合にも強制終了条件が満たされるまで状態Bを継続させるとともに、状態Bの強制終了条件が満たされるまでにEND3演出に切り替わる構成となっている。すなわち、END3演出開始条件またはEND4演出開始条件が満たされるとそれぞれのエンディング演出が実行され、その後強制終了条件が満たされて状態Bが終了する、という流れを確定させた構成になっている。この構成によって、END3演出やEND4演出は、状態Bが強制終了条件によって終了することを示唆する役割を担うことになり、これらの演出によって状態Bが強制終了条件によって終了することを把握させることができる。なお、END4演出開始条件がEND3演出開始条件よりも先に満たされた場合にはEND4演出が実行されるが、このEND4演出はEND3演出開始条件が満たされるまで継続し、同条件が満たされることでEND4演出からEND3演出に切り替わることになる(図59、図60、動作例(E1)(E2))。一方、END3演出開始条件がEND4演出開始条件よりも先に満たされた場合にはEND3演出が実行されるが、後でEND4演出開始条件が満たされてもEND4演出を実行しない(図58のステップS3401でYes判定)。なお、END4演出開始条件は、END3演出開始条件よりも前に満たされる場合がある条件であればよく、END3演出開始条件よりも前に必ず満たされる条件であってもよい。END4演出開始条件がEND3演出開始条件よりも前に満たされた場合には、まずEND4演出が実行され、その後END3演出開始条件が満たされてEND3演出が実行された後、状態Bが強制終了条件によって終了する、という流れになる。このときEND4演出によって、END3演出が実行されるよりも前に状態Bが強制終了条件によって終了することを把握することができる。また、END3演出が実行された場合は、状態Bが強制終了条件によって終了することが近いことを把握することができる。
なお、第二実施形態とは異なり、END3演出の実行中にEND4演出開始条件が満たされた場合にEND4演出を実行する構成としてもよい。なお、この構成を採用した場合は、END3演出がEND4演出よりも先に実行される場合と、後に実行される場合があることになる。この構成では、例えばEND4演出の後にEND3演出が実行されたことで「END3演出が実行されてから状態Bが終了するまでの期間は、END4演出が実行されてから状態Bが終了するまでの期間よりも短い」と考えた遊技者が、END3演出の後にEND4演出が実行されたことで混乱したり、END4演出の実行によって状態B終了までの期間が長くなったと勘違いしたりする虞がある。第二実施形態のようにEND3演出の実行中はEND4演出開始条件が満たされてもEND4演出を実行しない構成を採用した場合には、こうした問題が生じないようにすることができる。
なお、第二実施形態では状態Bの強制終了条件が二つあるが、この構成に限らず強制終了条件が一つしか採用していない場合であっても、END3演出やEND4演出を実行する構成を適用することができる。このような構成の例としては、第二実施形態の強制終了条件から純増枚数による条件を除いて状態B継続ゲーム数による条件のみとし、さらにEND3演出開始条件から純増枚数による条件を除いて状態B継続ゲーム数による条件のみとした構成が挙げられる。この例でも、END3演出開始条件が満たされるとEND3演出が実行され、状態Bが強制終了条件によって終了するという流れが確定する。また、END4演出開始条件がEND3演出開始条件よりも前に満たされる場合があり、この場合、第二実施形態と同様に、まずEND4演出が実行され、その後END3演出開始条件が満たされてEND3演出が実行された後、状態Bが強制終了条件によって終了する、という流れになる。
なお、第二実施形態のように、END4演出開始条件を複数の強制終了条件のうちの一つで用いる値と同種の値を用いた条件とすることで、END4演出が実行された場合とそうでない場合とで、どの強制終了条件が満たされるのかを推測させることができる。
なお、第二実施形態では、状態Bの強制終了条件として、継続ゲーム数の上限(1500)と、純増枚数の上限(MYカウンタが2400)を用いているが、強制終了条件はこれらに限定されるものではなく、ゲーム数に関する条件や、獲得枚数あるいは払出数に関する条件を採用することができる。
また第二実施形態では、状態Bの強制終了条件の一つである継続ゲーム数の上限(1500)に対し、この値に到達するまでに経由する継続ゲーム数の値(1490)をEND3演出開始条件に用いている。また、状態Bのもう一つの強制終了条件である純増枚数の上限(MYカウンタが2400)に対し、この値に到達するまでに経由する純増枚数の値(MYカウンタが2350)をEND3演出の開始条件に用いている。これにより、状態Bが継続ゲーム数の上限および純増枚数の上限のいずれで終了する場合にも、その前にEND3演出を実行させることができる。なお、第二実施形態では状態Bの強制終了条件に用いられる値と同種の値をEND3演出開始条件に用いているが、この構成に限らず状態Bの強制終了条件が満たされる前に必ず満たされることになる開始条件であれば、他の条件を用いてもよい。
また第二実施形態では、END4演出開始条件に純増枚数の値(MYカウンタが2150)を用いているが、例えば状態Bの継続ゲーム数を用いてもよく、END3演出開始条件のように複数の開始条件を設けたものであってもよい。また、純増枚数の現在の値ではなく、到達見込みの時点で開始条件が満たされるようにしてもよい。例えば、AR状態の純増枚数が3枚であり、MYカウンタの値が1500、AR残りゲーム数の値が220、の場合に、この時点で状態Bの継続ゲーム数の上限に到達する前にMYカウンタの値が2150に到達する可能性が高い(1500+220×3=2160)ことから、この時点でEND4演出を開始するようにしてもよい。なお、第二実施形態ではAR状態をAR残りゲーム数で管理しているが、AR状態を操作ナビの回数で管理している場合にも同様にMYカウンタの値が2150に到達する可能性を判定し、END4演出を開始する構成とすることができる。また、AR状態を純増枚数(差枚数)で管理している場合にも同様の構成とすることができるが、この場合には獲得可能な純増枚数の値からMYカウンタの値が2150に到達することを容易に判定することができる。
なお、END4演出やEND3演出が実行された場合において、MYカウンタの上限に到達して状態Bが終了することが確定しているのであれば、操作ナビをミスしたとしても純増枚数が上限に到達するまでは状態Bが継続するため、遊技者にとって不利になることはない。ただし、第二実施形態では状態Bの継続ゲーム数の上限に到達することで状態Bが終了する場合があるため、この場合は不利になる場合がある。第二実施形態では、END4演出が実行された場合はEND4演出が実行されない場合と比較してMYカウンタの上限に到達する可能性が高いことから、操作ミスに対する不安を軽減できる場合がある。
なお、END4演出開始条件に、第二実施形態のような純増枚数(差枚数)を用いた場合には、メダルの獲得状況に応じてEND4演出の実行の有無が変化するため、遊技者に獲得状況を把握させることができる場合がある。また、純増枚数ではなく、払出数を用いた場合にも同様の効果を奏する。また、END4演出開始条件を、状態Bに関する権利数(セット数やゲーム数)に関する条件とし、この権利数の所有数(あるいは消費数)が所定数以上となった場合に満たされる条件としてもよい。このような構成を採用した場合、メダルの獲得が見込まれる時点でEND4演出を実行することができ、メダルの実獲得数に基づいて実行する構成と比較してより早い段階でEND4演出を実行させることができる。このような構成としては、ATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをEND4演出開始条件とするものや、現在の獲得枚数が○枚で、且つATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをEND4演出開始条件とするものが挙げられる。また、ATゲーム数が所定数(例えば、300ゲーム)消費されたことや、ATセット数が所定数(例えば、20セット)消費されたことをEND4演出開始条件とするものが挙げられる。
また、上記のEND4開始条件条件について、抽選(例えば、1/16384の確率で当選)によってEND4演出開始条件が満たされる場合を加えてもよい。
[エンディング演出(END3演出およびEND4演出)の内容について]
上記説明した第二実施形態は、継続ゲーム数が1500に到達することと、MYカウンタが2400に到達することの二つを、状態Bを継続させずに(AR残りゲーム数に関わらず)終了させる条件(強制終了条件)とするとともに、これらの強制終了条件の成立間際に二種類のエンディング演出(END3演出、END4演出(図59〜図61、動作例(E1)〜(E3))が実行される構成を採用したものである。この第二実施形態では、エンディング演出(END3演出、END4演出)が実行された場合に強制終了条件が満たされるまで状態Bを継続させる構成となっている。すなわち、END3演出開始条件またはEND4演出開始条件が満たされるとそれぞれのエンディング演出が実行され、その後強制終了条件が満たされて状態Bが終了する、という流れを確定させた構成になっている。すなわち、エンディング演出(END3演出やEND4演出)は、状態Bが強制終了条件によって終了することを示唆する演出となっており、これらの演出により状態Bが強制終了条件によって終了することを把握させることができる。
第二実施形態では、エンディング演出を設定するにあたり、強制終了条件の一つであるMYカウンタの値が2400に到達する、という条件が状態Bにおいて満たされる可能性が高いか否かを判定し(図58のステップS3409、ステップS3419)、高いと判定した場合にはMYカウンタの値を分数形式で表示し(図58のステップS3411、ステップS3421)、それ以外の場合にはMYカウンタの値をそのまま表示する構成を採用している(図58のステップS3413、ステップS3423)。この構成では、エンディング演出における分数形式の表示の有無によって、満たされる可能性が高い強制終了条件の種類を把握させることができる。なお、第二実施形態の構成に限らず、獲得した遊技媒体の数に関する強制終了条件と、遊技回数に関する強制終了条件を設けた構成において、強制終了条件のうちのいずれかが満たされる可能性を推定し、その結果に応じてエンディング演出の表示内容に差を設けた構成であればよく、例えば、「姫」キャラクタを示すアイコンを表示したり、獲得枚数の文字を金色で表示する、さらにはエンディング演出の背景やBGMを変更したり、表示されるキャラクタの位置を変更する、といったように、表示に差を設けるにあたっての態様については任意に採用することができる。
なお、第二実施形態のように、強制終了条件の一つに純増枚数(差枚数)の上限があり、この強制終了条件が満たされる可能性によってエンディング演出の表示を変える構成を採用した場合には、エンディング演出の表示によって最大の利益を獲得できることへの期待感を高めることができる。特に第二実施形態では、純増枚数に関するMYカウンタの値を表示しつつ、純増枚数の上限に到達する可能性が高い場合はその上限値が表示されるため、期待感をより高めることができる。なおMYカウンタは一旦マイナスに転じると0にリセットされるため、状態Bのうちの全体の純増枚数が反映される場合と、一部の純増枚数が反映される場合があるが、状態Bの全体の純増枚数が反映される構成としてもよい。また、このMYカウンタのような値を直接表示する構成に限らず、例えば、純増枚数の上限と現在の純増枚数とをメーターを用いて表示する、といったように、純増枚数の上限と現在の純増枚数のそれぞれに対応する表示を行う構成としてもよい。
また、上記の構成においてエンディング演出の開始条件を状態Bに関する権利数(セット数やゲーム数)に関する条件とし、この権利数の所有数(あるいは消費数)が所定数以上となった場合に満たされる条件としてもよい。このような構成を採用した場合、メダルの獲得が見込まれる時点でエンディング演出を実行することができ、メダルの実獲得数に基づいて実行する構成と比較してより早い段階でエンディング演出を実行させることができる。このような構成としては、ATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをエンディング演出開始条件とするものや、現在の獲得枚数が○枚で、且つATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをエンディング演出開始条件とするものが挙げられる。また、ATゲーム数が所定数(例えば、300ゲーム)消費されたことや、ATセット数が所定数(例えば、20セット)消費されたことをEND4演出開始条件とするものが挙げられる。
また、上記のエンディング演出の開始条件について、抽選(例えば、1/16384の確率で当選)によってエンディング演出開始条件が満たされる場合を加えてもよい。
なお、第二実施形態では、END3演出とEND4演出のそれぞれの設定の際に純増枚数の上限に到達する可能性が高いか否かを判定しているが、例えば、END4演出で分数形式の表示を行っている状態でEND3演出を実行する場合に、その表示を引き継いでもよい。また、END4演出が実行されていない状態でEND3演出を実行する場合には、純増枚数の上限に到達する可能性が低いことから、この場合は分数形式の表示を行わないようにしてもよい。また、第二施形態では、END3演出において分数形式の表示を行った場合に状態B継続可能ゲーム数を表示しない構成となっているが、この場合において状態B継続可能ゲーム数を表示する構成としてもよい。なお、この場合は状態Bが純増枚数の上限と継続ゲーム数の上限のいずれかに到達することで、もう一方の値が上限に到達していなくとも状態Bが終了することになるが、純増枚数の上限に近いことから遊技者は満足しつつ強制終了条件のどちらで状態Bが終了するかを楽しむことができる。
また、第二実施形態では、現在の状態B継続可能ゲーム数の値に一遊技あたりの平均純増枚数を乗じ、さらにその値にMYカウンタの値を加えた値が2400を超える場合に、MYカウンタの値が2400(純増枚数の上限)に到達する可能性が高いと判定しているが、試打等のデータから予め閾値や確度のテーブルを設けておき、これを基に判定する構成としてもよい。
[第二実施形態についての変形例]
上記第二実施形態の説明では、END4演出開始条件として、MYカウンタが2150に到達すること、あるいは到達見込みであることや、状態Bに関する権利数(セット数やゲーム数)の所有数(あるいは消費数)が所定数以上となった場合に満たされる条件とすることについて説明したが、こうした条件の判定を行うタイミングを、ATセット数の継続数(あるいは継続見込み)、所定の小役の内部当選あるいは入賞、さらにはそれに基づく上乗せ、といった条件が成立したタイミングに限定してもよい。このようなタイミングで純増枚数や継続ゲーム数に基づいてEND4演出開始条件が満たされたか否かを判定する構成とした場合、ゲーム性に応じて様々な条件を採用することができる。
第二実施形態では、END3演出において純増枚数を表示する構成を採用しているが、この純増枚数が少ない(例えば、1000以下)場合には、純増枚数を表示しないようにしてもよい。
第一実施形態では、複数のシーンからなるエンディング演出を採用した例について説明したが、第二実施形態においても、END3演出とEND4演出の双方またはいずれか一方について、複数のシーンで構成した演出としてもよいし、シーン切り替えがされない演出としてもよい。なお、エンディング演出開始条件に応じて、シーン切り替えの条件を異ならせてもよく、このとき双方の条件に同種の値を用いてもよい(例えば、双方ともMYカウンタの値で条件成立を判定)し、異なる種類の値を用いてもよい。
第二実施形態は、状態Bが強制終了条件で終了する際にエンディング演出を行う構成の一例であるが、この有利な状態については第二実施形態の状態Bのような操作条件が報知されるもの(例えば、AT、ART)であってもよいし、いわゆるボーナス、チャンスゾーン、特化ゾーン、といったもののように、遊技者にとって有利な状態がもたらされる状態であればよい。また、第二実施形態ではスロットマシンを例に説明しているが、例えばぱちんこであれば大当たり中や時短中のような状態であればよい。
〈第三実施形態〉
以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
なお、図62〜図122は、第三実施形態の説明に用いることとし、第一、第二実施形態において重複する符号が用いられている場合であっても、第三実施形態の説明では図62〜図122に示す符号を優先する。
以下説明する第三実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図62および図63を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図62は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図63は、入賞ラインの一例を示す図である。
図62に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
第三実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図63を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、第三実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図67、図68で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、第三実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。図63には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。第三実施形態のスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数がこの枚数未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが投入枚数がこの枚数だけベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、BB1、BB2、RB)に内部当選していること、または、後述するRB状態あるいはBB状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
状態B中ランプ190は、後述する状態Bが設定されていることを示すランプである。この状態B中ランプ190は、状態Bが設定され、且つ操作ナビが発生する際には必ず点灯しており、一度点灯した後は状態Bが終了するまで点灯した状態が維持される。状態Bが設定され、且つ操作ナビが発生する前の状態においては、任意のタイミングで点灯させてもよい。第三実施形態では、AR準備状態(AR準備フラグがオン)になると点灯し、状態Bが終了する際(図88のステップS1821)に消灯する。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。第三実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にはスピーカ272の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。第三実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は第三実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図64は、前面扉を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
また、図示は省略するが、主制御基板には、打ち止め機能を有効にするか否かのスイッチと、自動精算機能を有効にするか否かのスイッチが設けられている。なお、これらのスイッチを設ける位置については特に限定されるものではなく、副制御基板に設けてもよいし、これらの基板とは別に設けてもよく、さらにはそれぞれ別個の場所に設けてもよい。また、物理的なスイッチを設ける構成に限らず、例えば、遊技台の設定値等を変更するプログラムにおいて打ち止め機能や自動精算機能を有効にするか否かを設定することが可能な構成としてもよい。この場合、これらの機能はスタートレバー135やストップボタン137〜139を用いて設定することが可能な構成としてもよい。なお、物理的なスイッチを設けた場合には、電源投入時にこのスイッチの状態を示す変数が記憶されるようにし、この変数に基づいて打ち止め機能や自動精算機能を有効化する処理を実行する。なお、この変数は、再度電源投入がされない限り維持される。また、上記スイッチの他に、打ち止めを解除するための打ち止め解除スイッチも設けられている。
次に、図65を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。
《主制御部》
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、打ち止め機能や自動精算機能を有効化するためのスイッチ(採用した場合)、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、状態B中ランプ190、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(第三実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
《副制御部》
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
《図柄配列》
次に、図66を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(第三実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(第三実施形態では、番号0〜19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜19は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、第三実施形態では、左リール110の番号17のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号17のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号14のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
第三実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(第三実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
《入賞役の種類》
次に、図67、図68を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。図67、図68は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、再遊技役1〜16、小役1〜19がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
第三実施形態における入賞役のうち、再遊技役1〜16は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。再遊技役1〜16は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、第三実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、再遊技役1〜16の入賞が含まれる。
再遊技役1〜16は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1が「リプレイ−リプレイ−リプレイ」であり、再遊技役2が「ベル−リプレイ−スイカ」であり、再遊技役3が「リプレイ−リプレイ−セブン1」であり、再遊技役4が「リプレイ−セブン1−セブン1」であり、再遊技役5が「セブン1−リプレイ−セブン1」であり、再遊技役6が「セブン1−セブン1−セブン1」であり、再遊技役7が「リプレイ−リプレイ−BAR」であり、再遊技役8が「リプレイ−BAR−BAR」であり、再遊技役9が「BAR−リプレイ−BAR」であり、再遊技役10が「BAR−BAR−BAR」であり、再遊技役11が「リプレイ−リプレイ−セブン2」であり、再遊技役12が「リプレイ−セブン2−セブン2」であり、再遊技役13が「セブン2−リプレイ−セブン2」であり、再遊技役14が「リプレイ−セブン2−BAR」であり、再遊技役15が「BAR−セブン2−BAR」であり、再遊技役16が「セブン2−セブン2−セブン2」である。なお、上記再遊技役のうち、再遊技役1、2を「通常リプレイ」、再遊技役3〜5を「青7はずれリプレイ」、再遊技役6を「青7リプレイ」、再遊技役7〜9を「BARはずれリプレイ」、再遊技役10を「BARリプレイ」、再遊技役11〜14を「桃7はずれリプレイ」、再遊技役15、16を「桃7リプレイ」と称する場合がある。
上記再遊技役1〜16は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルが自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜19は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、小役1が「セブン1−チェリー−リプレイ」であり、小役2が「ブランク1−チェリー−リプレイ」であり、小役3が「セブン1−チェリー−セブン1」であり、小役4が「ブランク1−チェリー−ブランク1」であり、小役5が「リプレイ−スイカ−ベル」であり、小役6が「ベル−ブランク1−リプレイ」であり、小役7が「ベル−ブランク2−リプレイ」であり、小役8が「ベル−セブン2−リプレイ」であり、小役9が「ベル−セブン1−リプレイ」であり、小役10が「ブランク1−リプレイ−セブン1」であり、小役11が「ブランク1−リプレイ−BAR」であり、小役12が「セブン2−リプレイ−セブン1」であり、小役13が「セブン2−リプレイ−BAR」であり、小役14が「セブン1−セブン1−ベル」であり、小役15が「セブン2−セブン1−ベル」であり、小役16が「セブン1−セブン2−ベル」であり、小役17が「セブン2−セブン2−ベル」であり、小役18が「ベル−ベル−ベル」であり、小役19が「リプレイ−ベル−スイカ」である。また、対応する払出枚数は図68に示す通りである。
なお、上記小役のうち、小役1、2を「弱チェリー」、小役3、4を「強チェリー」、小役5を「スイカ」、小役6〜17を「1枚役」、小役18、19を「ベル」と称する場合がある。
《内部当選役の種類》
次に、図69を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図69は、内部当選役の種類および名称を示す図である。
図69には、図67、図68で説明した役を組み合わせた、11種類の内部当選役(条件装置番号1〜11)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。
条件装置番号1は、再遊技役1〜4、7、8が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3、4、7、8(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、BARはずれリプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはBAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号2は、再遊技役1〜10が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜10(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、BARはずれリプレイ、BARリプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはBAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号3は、再遊技役1〜6、11〜13、16が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜6、11〜13、16(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、桃7はずれリプレイ、桃7リプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはセブン2図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号4は、再遊技役1〜7、9、14、15が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜7、9、14、15(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、BARはずれリプレイ、桃7はずれリプレイ、桃7リプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号5は、小役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役1、2(弱チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号6は、小役3、4が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役3、4(強チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号7は、小役5が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役5(スイカ)に入賞する。
条件装置番号8は、小役11、12、14、15、18が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止によって小役18(ベル)に入賞する。また、中第一停止および右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって小役11、12、14、15(1枚役)のいずれかに入賞する場合がある。
条件装置番号9は、小役8、9、16、17、19が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中第一停止によって小役19(ベル)に入賞する。また、左第一停止および右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって小役8、9、16、17(1枚役)のいずれかに入賞する場合がある。
条件装置番号10は、小役6、7、12、13、19が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右第一停止によって小役19(ベル)に入賞する。また、左第一停止および中第一停止の場合、停止操作のタイミングによって小役6、7、12、13(1枚役)のいずれかに入賞する場合がある。
条件装置番号11は、小役18が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役18(ベル)に入賞する。
上記の条件装置番号8〜10には、それぞれにベル(小役18、19)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号8〜10を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号8〜10に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役18、19)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役18、19)以外に内部当選している1枚役(小役6〜17)が優先的に停止される。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にはずれになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。
《遊技状態の種類》
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類と、これらの変遷について説明する。図70は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100には、通常状態、チャンスゾーン(CZと称する場合がある)、AT状態、特化ゾーンの計4つの有利度の異なる複数種類の遊技状態を切り替えられるように構成されており、これらの状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。
図70には、上記説明した4つの遊技状態が示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。
図71は、設定値1および設定値6の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。この図では、それぞれ縦軸に内部当選役(条件装置)の条件装置番号が、横軸に設定値がそれぞれ示されており、設定値と内部当選役に対応する抽選値(抽選データの範囲の大きさ)が示されている。なお、これらの抽選値は上記説明した4つの遊技状態で共通となっている。遊技において条件装置に内部当選しなかった場合はハズレとなり、役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
以降説明する遊技状態において、役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65536)で除した値で求められる。例えば、設定値1では条件装置番号11の共通ベル(小役18)の抽選値が1200であり、その当選確率は1200/65536≒1.83%である。
上記の内部当選確率の差については、設定値が高くなるほど有利度が高くなる傾向にある。より具体的には、設定1〜設定3の出玉率(1遊技当たりに払い出されるメダル数の期待値÷1遊技当たりに使用するメダル数×100)は100%を下回り、設定4〜設定6の出玉率は100%を上回っている。すなわち、設定4〜設定6は遊技者にとって有利な設定値となっている。
抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役(内部当選役)を決定する。なお、遊技店の係員等は設定値スイッチ(不図示)によりいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、各遊技状態について説明する。
《通常状態》
通常状態は、遊技者にとって最も不利な遊技状態である。通常状態では、後述する状態Bが設定されていると遊技の進行に従ってptが獲得でき、累計獲得ptが増加する(図77のステップS1247)。第三実施形態では、後述するpt高確率残ゲーム数の値が0より大きいと、累計獲得ptが増加し易くなる構成を採用している。また、pt高確率セット数を設けており、この値が0より大きい場合には、pt高確率残ゲーム数が0になっても再度pt高確率残ゲーム数が加算され、累計獲得ptが増加し易い状態が継続する構成を採用している。以降の説明では、pt高確率フラグがオンの状態(累計獲得ptが増加し易い状態)を高確率モードと称し、pt高確率フラグがオフの状態を通常モードと称する場合がある。この累計獲得ptが1000pt以上になると、1000ptと引き換えにチャンスゾーン移行抽選およびAT直撃抽選が実行される(図76のステップS1211)。図70には、通常状態においてチャンスゾーン移行抽選に当選すると、チャンスゾーンに移行することが示されている(図70の矢印(A)、図85のステップS1B05でYes)。また、通常状態においてAT直撃抽選に当選すると、AT状態に移行することが示されている(図70の矢印(E)、図85のステップS1B01でYes)。また、通常状態において設定されたチャンスゾーン移行ゲーム数が経過するとチャンスゾーンに移行することが示されている(図70の矢印(A)、図85のステップS1B09でYes)。なお、このチャンスゾーン移行ゲーム数は、通常状態で後述する状態Bの移行抽選に当選した際に設定された値(図73のステップS1013)が用いられる。
《チャンスゾーン(CZ)》
チャンスゾーンは、通常状態よりも遊技者が利益を得やすく、通常状態よりも有利な遊技状態である。このチャンスゾーンでは、押し順ベル(条件装置番号8〜10)に内部当選したとき、それぞれに対応する正解の停止操作順序の報知(以下、操作ナビと称する場合がある)が表示される(図83のステップS1505、図92のステップS3005)。なお、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。以降の説明では、押し順ベルに対する操作ナビをベルナビと称する場合がある。なお、第三実施形態とは異なり、CZ中は押し順ベルの条件装置に当選したうちの50%で正解の押し順が表示される構成を採用してもよい。この場合、AT状態より利益が獲得しにくくなる(不利になる)一方、、通常状態よりは遊技者にとって有利な状態にすることができる。
チャンスゾーンにおいてAT抽選に当選した場合、CZ残ゲーム数が0でなければ対応する条件装置に内部当選することで遊技状態がAT状態に移行する(図86のステップS1C01でYes、あるいはステップS1C03でYes)。また、AT抽選に当選した状態でCZ残ゲーム数が0になった場合には、内部当選の結果に関わらず(対応する条件装置に内部当選していなくとも)遊技状態がAT状態に移行する(図86のステップS1C09でYes)。一方、AT抽選に当選することなくCZ残ゲーム数が0になった場合には、遊技状態が通常状態に移行する(図86のステップS1C09でNo)。図70には、チャンスゾーンにおいてAT抽選に当選した場合はAT状態に移行し(図70の矢印(C)、図)、当選しない場合は通常状態に移行する(図70の矢印(B))ことが示されている。
《AT状態》
AT状態は、チャンスゾーン、特化ゾーンと並んで遊技者に有利な状態である。このAT状態では、チャンスゾーンと同様に、押し順ベル(条件装置番号8〜10)に内部当選したときにそれぞれに対応する操作ナビが表示され、遊技者が利益を得やすくなる有利な状態となっている(図83のステップS1505、図92のステップS3005)。このAT状態は、AT残ゲーム数によって管理されているが、このAT残ゲーム数は抽選によって上乗せされる場合がある(図81(a)のステップS1403、ステップS1405)。また、第三実施形態では後述する条件付き上乗せ(図81(a)のステップS1409で設定)をクリアすることで、AT残ゲーム数が上乗せされる場合がある(図85(a)のステップS1D03)。
さらに、AT状態において特化ゾーン権利抽選(図81(a)のステップS1411)に当選して青7権利を獲得した状態で、対応する条件装置に内部当選することで遊技状態が特化ゾーンに移行する(図87(a)のステップS1D11)。図70には、AT状態において特化ゾーン移行抽選に当選し、且つ条件装置2〜4に内部当選した場合は特化ゾーンに移行し(図70の矢印(F))、AT終了条件(例えば、AT残ゲーム数が0)が成立した場合は通常状態に移行する(図70の矢印(D)、図87(a)のステップS1D13でYes)ことが示されている。
《特化ゾーン》
特化ゾーンは、チャンスゾーン、AT状態と並んで遊技者に有利な状態である。この特化ゾーンではチャンスゾーン、AT状態と同様に、押し順ベル(条件装置番号8〜10)に内部当選したときにそれぞれに対応する操作ナビが表示され、遊技者が利益を得やすくなる有利な状態となっている(図83のステップS1505、図92のステップS3005)。この特化ゾーンでは、AT残ゲーム数が減算されない。また、AT残ゲーム数が上乗せされる場合がある(図81(b)のステップS1423、ステップS1425)。
図70には、特化ゾーンにおいて特化ゾーン終了条件(例えば、規定ゲーム数(第三実施形態では20ゲーム)が経過)が成立するとAT状態に移行する(図70の矢印(G)、図87(b)のステップS1D25)ことが示されている。なお、特化ゾーン終了時にAT残ゲーム数が0の場合は、AT状態も終了して通常状態に移行する(図87(b)のステップS1D27)。
《状態Aおよび状態B》
第三実施形態のスロットマシン100では、上記説明した4つの遊技状態とは別に、現在の状態を状態Aと状態Bに分けて管理している。状態Aは通常状態の開始時の状態であり、設定変更時やRAMクリア後の状態でもある。この状態Aにおいて状態Bの移行抽選に当選すると状態Bが設定される(図73のステップS1003)。状態Bへの移行条件は、状態A中に何らかの役に内部当選した場合に移行するものとしている。第三実施形態では約80%の確率で何らかの役に内部当選することから、高確率で状態Bに移行する構成となっている。この状態Bが設定されると、チャンスゾーンに移行するためのCZ移行ゲーム数が設定される等の初期設定が実行され(図73のステップS1005でYes)、ptが獲得可能な状態となる(図73のステップS1001でNo)。すなわち、通常状態で状態Aが設定されている間は通常状態以外の遊技状態に移行できず、状態Bが設定されると通常状態以外の遊技状態に移行できる状態となる。なお、再び通常状態に戻ると状態Aが設定される(図86のステップS1C11、図87(a)のステップS1D15、図87(b)のステップS1D27、図88のステップS1E21)。なお状態Bでは、内部当選した役に対する停止操作順序の報知(操作ナビ)が実行される場合があり、状態Aはこの操作ナビが表示されない。
以上のように、状態Bが設定されると遊技者に有利な状態に移行することができるが、状態Bが長期間続くことで過剰な利益を獲得したり、短期間であっても多くの利益を獲得したりすることによって射幸心を煽る虞がある。第三実施形態ではこうした事態を防止するために、状態Bの終了条件として以下の2つが別途設けられている。1つ目は、状態Bが予め定めた遊技数(例えば、1500ゲーム)に亘って継続した場合であり、これについては状態B継続可能ゲーム数を用いて管理されている(図88のステップS1E09でNo判定になると次遊技のステップS1E03でYesとなり状態Aに移行)。2つ目は、純増枚数が最低の時点から予め定めた純増枚数(例えば、2400枚)のメダルを獲得した場合であり、これについてはMYカウンタを用いて管理されている(図89(a)のステップS1F21でYes判定になると直後のステップS1E03でYesとなり状態Aに移行)。
なお第三実施形態では、状態Bフラグを用いて状態Aと状態Bを区別しており、状態Bフラグがオフであれば状態Aを示し、状態Bフラグがオンであれば状態Bを示す。
《処理の概要》
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
《主制御部メイン処理》
まず、図72を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図72に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130〜132の操作)の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、ROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと乱数値生成回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS107では、内部抽選の結果に基づき、停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技開始時状態処理が実行される。ここでは、各遊技状態に応じた処理および操作ナビの表示に関する処理を行う。なお、この処理の詳細については図73を用いて後述する。
ステップS111では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110〜112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110〜112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110〜112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137〜139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(第三実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS113は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS115へ進む。
ステップS115では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル(小役23)に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS117では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS119では遊技状態更新処理を行う。ここでは、当該遊技の結果を基に状態Bの開始準備や終了処理、および状態Bに関するステータスの更新を行う。なお、この処理の詳細については図84を用いて後述する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
次に、図73を用いて、図72の主制御部メイン処理における遊技開始時状態処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図72における遊技開始時状態処理(ステップS109)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、状態Bフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1003に進み、そうでない場合にはステップS1031に進む。
ステップS1003では、内部当選した役に基づいて状態Bへ移行するか否かの抽選を行う。
ステップS1005では、ステップS1003の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1007に進み、そうでない場合にはステップS1041に進む。
ステップS1007では、状態Bフラグがオンに設定され、さらに状態B継続可能ゲーム数が設定される。ここで状態B継続可能ゲーム数は、状態Bが継続可能となるゲーム数を定めた値であり、この値を超えて状態Bが維持されないように構成されている。第三実施形態では、この値として1500が設定されるが、他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1009では、MYカウンタの値を初期化し、ステップS1011に進む。
ステップS1011では、図74(a)のテーブルを参照してモードが設定される。第三実施形態では、モードA、モードB、モードCの三種類のCZ移行モードが設けられており、このモードに基づいてCZ移行ゲーム数が設定される。ここでは例えば、設定値が1であれば、モードAが選択される確率は70%であり、モードBが設定される確率は20%であり、モードCが選択される確率は10%である。なお、高設定ほどモードCへの移行率が高く設定される、といったように、モードの抽選確率を設定毎に異ならせてもよい。また、設定毎に一番設定され易いモードを異ならせるようにしてもよい。
ステップS1013では、図74(b)のテーブルを参照してCZ移行ゲーム数の値が設定される。例えば、CZ移行モードとしてモードAが設定されている場合、CZ移行ゲーム数が201〜300の範囲で選択される確率は10%である。また例えば、モードBが設定されている場合、CZ移行ゲーム数が101〜200の範囲で選択される確率は20%である。なお、CZ移行ゲーム数はこれらの数値範囲のうちのいずれかの値がさらなる抽選によって選択されるが、このときの抽選確率は、数値範囲内で均等であってもよいし、数値範囲内の特定の範囲や特定の値が選択され易く(あるいはされにくく)なるように偏りを設けてもよい。第三実施形態では、通常状態で状態Bが設定されてからCZに移行しないまま、ここで設定されたCZ移行ゲーム数が経過するとCZに移行する。
ステップS1015では、累計獲得ptの値が0に設定され、ステップS1017に進む。
ステップS1017では、状態B経過ゲーム数の値が0に設定され、ステップS1019に進む。
ステップS1019では、pt高確率残ゲーム数の値が10に設定され、ステップS1041に進む。
ステップS1031では、遊技開始時状態B関連処理が実行され、ステップS1041に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図75を用いて後述する。
ステップS1041では、内部当選コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行い、この遊技開始時状態処理を終了する。なお、この内部当選コマンドには、内部当選した条件装置番号、遊技状態、各状態の残ゲーム数(CZ残ゲーム数、AT残ゲーム数および上乗せゲーム数、特化ゾーン残ゲーム数)、獲得ptおよび累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、CZ抽選およびAT抽選(図76のステップS1211)の実行の有無および結果、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、状態B経過ゲーム数、CZ移行ゲーム数、条件付き上乗せフラグの状態および条件付き上乗せのクリア条件、各種権利(BAR権利、桃7権利、青7権利)の有無、指示情報、等の情報が含まれる。
次に、図75を用いて、図73の遊技開始時状態処理における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1031)の詳細について説明する。同図は、図73における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1031)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1103に進み、そうでない場合にはステップS1105に進む。
ステップS1103では、通常関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図76を用いて後述する。
ステップS1105では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1107に進み、そうでない場合にはステップS1109に進む。
ステップS1107では、CZ関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図80を用いて後述する。
ステップS1109では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1111に進み、そうでない場合にはステップS1113に進む。
ステップS1111では、AT関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図81(a)を用いて後述する。
ステップS1113では、特化ゾーン関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図81(b)を用いて後述する。
ステップS1121では、指示情報設定処理が実行され、遊技開始時状態B関連処理を終了する。この指示情報設定処理については図83を用いて後述する。
次に、図76を用いて、図75の遊技開始時状態B関連処理における通常関連処理(ステップS1103)の詳細について説明する。同図は、図75における通常関連処理(ステップS1103)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1201では、1000pt到達フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1211に進み、そうでない場合にはステップS1203に進む。
ステップS1203では、pt高確率セット数抽選が実行される。pt高確率セット数抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図69の抽選種別の欄参照)と、図78(c)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Bに対応する条件装置(例えば、条件装置番号5)では、20%の確率でpt高確率セット数抽選に当選する。この抽選の後、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、ステップS1203の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1207に進み、そうでない場合にはステップ1221に進む。
ステップS1207では、pt高確率セット数の値が加算される。ここで加算される値を決定するにあたっては、現在の設定値と図78(d)のテーブルが用いられる。例えば、設定値が1の場合は、75%の確率で1が加算され、25%の確率で2が加算される。その後、ステップS1209に進む。
ステップS1209では、pt高確率フラグがオンに設定され、ステップS1221に進む。
ステップS1211では、CZおよびAT状態を設定するか否かの抽選(CZ抽選、AT抽選)が実行される。これらの抽選にあたっては、図79(a)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜4が設定されている場合には20%の確率でCZ抽選に当選し、5%の確率でAT抽選に当選する。
ステップS1213では、累計獲得ptの値から1000が減算され、ステップS1215に進む。
ステップS1215では、1000pt到達フラグがオフに設定され、ステップS1217に進む。
ステップS1217では、pt高確率セット数の値が0に設定され、ステップS1219に進む。
ステップs1219では、pt高確率フラグがオフに設定され、ステップS1221に進む。
ステップS1221では、pt獲得関連処理が実行され、ステップS1231に進む。なお、このpt獲得関連処理の詳細については図77を用いて後述する。
ステップS1231では、状態B経過ゲーム数の値に1が加算され、ステップS1233に進む。
ステップS1233では、pt高確率残ゲーム数の値が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの通常関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1235に進む。
ステップS1235では、累計獲得ptの値が1000pt以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1237に進み、そうでない場合にはこの通常関連処理を終了する。
ステップS1237では、1000pt到達フラグがオンに設定され、この通常関連処理を終了する。
次に、図77を用いて、図76の通常関連処理におけるpt獲得関連処理(ステップS1221)の詳細について説明する。同図は、図76におけるpt獲得関連処理(ステップS1221)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1241では、pt高確率フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1243に進み、そうでない場合にはステップS1245に進む。
ステップS1243では、pt抽選(高確率モード)が実行される。ここでのpt抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図69の抽選種別の欄参照)と、図78(b)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Aに対応する条件装置(例えば、条件装置番号1)では、80%の確率で10pt、20%の確率で20ptを獲得する。なお、これらの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この抽選の後、ステップS1247に進む。
ステップS1245では、pt抽選(通常モード)が実行される。ここでのpt抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図69の抽選種別の欄参照)と、図78(a)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Aに対応する条件装置(例えば、条件装置番号1)では、15%の確率で5pt、5%の確率で10ptを獲得する。なお、これらの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この抽選の後、ステップS1247に進む。
ステップS1247では、ステップS1243あるいはステップS1245で獲得したptが累計獲得ptに加算され、ステップS1251に進む。
ステップS1251では、pt高確率残ゲーム数の値が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1253に進み、そうでない場合にはステップS1255に進む。
ステップS1253では、pt高確率残ゲーム数の値が1減算され、pt獲得関連処理を終了する。
ステップS1255では、pt高確率セット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1257に進み、そうでない場合にはpt獲得関連処理を終了する。
ステップS1257では、pt高確率セット数の値が1減算され、ステップS1259に進む。
ステップS1259では、pt高確率残ゲーム数の値が10加算され、ステップS1253に進む。
次に、図80を用いて、図75の遊技開始時状態B関連処理におけるCZ関連処理(ステップS1107)の詳細について説明する。同図は、図75におけるCZ関連処理(ステップS1107)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1301では、CZ残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1303に進む。
ステップS1303では、BAR権利あるいは桃7権利のいずれか(AT当選時に獲得する権利)を有しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのCZ関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1305に進む。
ステップS1305では、AT状態を設定するか否かの抽選(AT抽選)が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図69の抽選種別の欄参照)と、図79(b)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Bに対応する条件装置(例えば、条件装置番号5)では、20%の確率でAT抽選に当選する。また、ここでの抽選に当選した場合には、続いてBAR権利および桃7権利のいずれかを獲得する抽選(振り分け抽選)が実行される。この抽選にあたっては図79(c)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜5が設定されている場合には80%の確率でBAR権利を獲得し、20%の確率で桃7権利を獲得する。ここでの処理でAT抽選に当選した場合には、BAR権利および桃7権利のいずれかを獲得した状態となる。なお、第三実施形態ではAT抽選が1段階となっているが、例えばこのような抽選に複数回(例えば3回)当選した場合にAT状態に移行する構成としてもよい。さらに、この構成では桃7権利を獲得した時点で、複数回当選していなくともAT状態に移行することが確定するようにしてもよい。また、BAR権利獲得抽選を行い、BAR権利を獲得した状態で再遊技役10に入賞したことを、複数回の当選の1回分としてカウントする構成としてもよい。
次に、図81(a)を用いて、図75の遊技開始時状態B関連処理におけるAT関連処理(ステップS1111)の詳細について説明する。同図は、図75におけるAT関連処理(ステップS1111)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では、AT残ゲーム数の値を1減算し、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、AT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図69の抽選種別の欄参照)と、図82(a)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、40%の確率でAT残ゲーム数が上乗せされ、その内訳は、90%の確率で10、10%の確率で20となっている。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、第三実施形態ではすべての条件装置に対してAT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。
ステップS1405では、ステップS1403の抽選結果に基づいてAT残ゲーム数を上乗せし、ステップS1407に進む。
ステップS1407では、条件付き上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1411に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1409では、条件付き上乗せ抽選が実行される。ここでは、条件付き上乗せ(詳細は後述する)のクリア時に得られるAT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、図82(b)のテーブルが用いられ、20%の確率で上乗せゲーム数として10ゲームが選択され、5%の確率で上乗せゲーム数として20ゲームが選択され、5%の確率で上乗せゲーム数として30ゲームが選択され、0.1%の確率で上乗せゲーム数として100ゲームが選択される。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、第三実施形態ではすべての条件装置に対して条件付き上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この条件付き上乗せ抽選に当選した場合には条件付き上乗せフラグがオンに設定され、条件付き上乗せのクリア条件についての抽選が実行される。その後、ステップS1411に進む。
ステップS1411では、特化ゾーンへの移行権利を獲得するか否かの抽選(特化ゾーン権利抽選)が実行される。なお、この抽選に当選した際に獲得する権利のことを青7権利と称する。この抽選にあたっては図82(c)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜5が設定されている場合には0.05%の確率で青7権利を獲得する。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、第三実施形態ではすべての条件装置に対して特化ゾーン権利抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この抽選の後、このAT関連処理を終了する。
次に、図81(b)を用いて、図75の遊技開始時状態B関連処理における特化関連処理(ステップS1113)の詳細について説明する。同図は、図75における特化関連処理(ステップS1113)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1421では、特化ゾーン残ゲーム数の値を1減算し、ステップS1423に進む。
ステップS1423では、AT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役と、図82(d)のテーブルが用いられる。例えば、条件装置番号2に内部当選している場合では、100%の確率でAT残ゲーム数に10ゲームが上乗せされ、条件装置番号3、4に内部当選している場合では、100%の確率でAT残ゲーム数に30ゲームが上乗せされる。なお、この条件装置や確率、上乗せゲーム数の値は一例であって任意の値を採用することができる。
ステップS1425では、ステップS1423の抽選結果に基づいてAT残ゲーム数を上乗せし、この特化関連処理を終了する。
次に、図83を用いて、図75の遊技開始時状態B関連処理における指示情報設定処理(ステップS1121)の詳細について説明する。同図は、図75における指示情報設定処理(ステップS1121)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1501では、遊技状態がCZ、AT状態、特化ゾーンのいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1503では、押し順ベル(条件装置番号8〜10)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1505に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1505では、押し順ベルの正解の押し順(ベルナビ)が指示情報に設定され、この指示情報設定処理を終了する。
次に、図84を用いて、図72の主制御部メイン処理における遊技状態更新処理(ステップS119)の詳細について説明する。同図は、図72における遊技状態更新処理(ステップS119)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1A01では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A03に進み、そうでない場合にはステップS1A05に進む。
ステップS1A03では、通常中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図85を用いて後述する。
ステップS1A05では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A07に進み、そうでない場合にはステップS1A09に進む。
ステップS1A07では、CZ中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図86を用いて後述する。
ステップS1A09では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A11に進み、そうでない場合にはステップS1A13に進む。
ステップS1A11では、AT中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図87(a)を用いて後述する。
ステップS1A13では、特化中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図87(b)を用いて後述する。
ステップS1A21では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A23に進み、そうでない場合にはステップS1A27に進む。
ステップS1A23では、状態B終了判定処理が実行され、ステップS1A25に進む。なお、この処理の詳細については図88を用いて後述する。
ステップS1A25では、指示情報がクリアされ、ステップS1A27に進む。
ステップS1A27では、遊技状態更新コマンドの送信準備が行われる。このコマンドには、内部当選した条件装置番号、入賞役の判定結果、遊技状態、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、条件付き上乗せクリアによる上乗せゲーム数、等の情報が含まれる。
次に、図85を用いて、図84の遊技状態更新処理における通常中更新処理(ステップS1A03)の詳細について説明する。同図は、図84における通常中更新処理(ステップS1A03)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1B01では、通常関連処理のAT抽選(図76のステップS1211)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B03に進み、そうでない場合にはステップS1B05に進む。
ステップS1B03では、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、AT残ゲーム数に初期値が設定される。AT残ゲーム数の初期値を決定するにあたっては、図79(d)のテーブルが用いられる。ここでは、通常状態でのAT当選(AT直撃)であることから、70%の確率で30ゲーム、20%の確率で50ゲーム、7%の確率で100ゲーム、3%の確率で200ゲームが初期値として設定される。その後、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B05では、通常関連処理のCZ抽選(図76のステップS1211)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B09に進む。
ステップS1B07では、遊技状態がCZに設定されるとともに、CZ残ゲーム数に初期値として20が設定される。その後、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B09では、状態B経過ゲーム数の値が、CZ移行ゲーム数の値以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B11に進む。
ステップS1B11では、pt高確率残ゲーム数およびpt高確率セット数のいずれも0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B13に進み、そうでない場合にはステップS1B15に進む。
ステップS1B13では、pt高確率フラグがオフに設定され、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B15では、pt高確率フラグがオンに設定され、この通常中更新処理を終了する。
次に、図86を用いて、図84の遊技状態更新処理におけるCZ中更新処理(ステップS1A07)の詳細について説明する。同図は、図84におけるCZ中更新処理(ステップS1A07)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1C01では、BAR権利を獲得した状態で、且つ条件装置番号2に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはステップS1C03に進む。
ステップS1C03では、桃7権利を獲得した状態で、且つ条件装置番号3あるいは条件装置番号4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはステップS1C07に進む。
ステップS1C05では、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、AT残ゲーム数に初期値が設定される。AT残ゲーム数の初期値を決定するにあたっては、図79(d)のテーブルが用いられる。ここでは、CZでのAT当選であり、例えばBAR権利を獲得している場合には、70%の確率で50ゲーム、25%の確率で100ゲーム、5%の確率で200ゲームが初期値として設定される。なお、獲得しているBAR権利あるいは桃7権利についてはこの処理において消去(使用)される。その後、このCZ中更新処理を終了する。
ステップS1C07では、CZ残ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C09に進み、そうでない場合にはこのCZ中更新処理を終了する。
ステップS1C09では、BAR権利あるいは桃7権利のいずれかを獲得しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはステップS1C11に進む。
ステップS1C11では、状態B終了フラグがオンに設定され、このCZ中更新処理を終了する。
次に、図87(a)を用いて、図84の遊技状態更新処理におけるAT中更新処理(ステップS1A11)の詳細について説明する。同図は、図84におけるAT中更新処理(ステップS1A11)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D01では、AT関連処理の条件付き上乗せ抽選(図81(a)のステップS1409)で設定されたクリア条件が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D03に進み、そうでない場合にはステップS1D05に進む。
ステップS1D03では、AT関連処理の条件付き上乗せ抽選(図81(a)のステップS1409)で設定された特典(AT残ゲーム数の上乗せ)に従ってAT残ゲーム数が上乗せされ、ステップS1D05に進む。
ステップS1D05では、条件付き上乗せフラグがオフに設定され、ステップS1D07に進む。
ステップS1D07では、AT関連処理の特化ゾーン権利抽選(図81(a)のステップS1411)で青7権利を獲得しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D09に進み、そうでない場合にはステップS1D13に進む。
ステップS1D09では、条件装置番号2、3、4のいずれかに内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D11に進み、そうでない場合にはステップS1D13に進む。
ステップS1D11では、遊技状態が特化ゾーンに設定されるとともに、特化ゾーン残ゲーム数に初期値として20が設定される。なお、獲得している青7権利についてはこの処理において消去(使用)される。その後、このAT中更新処理を終了する。
ステップS1D13では、AT残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D15に進み、そうでない場合にはこのAT中更新処理を終了する。
ステップS1D15では、状態B終了フラグがオンに設定され、このAT中更新処理を終了する。
次に、図87(b)を用いて、図84の遊技状態更新処理における特化中更新処理(ステップS1A13)の詳細について説明する。同図は、図84における特化中更新処理(ステップS1A13)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D21では、特化ゾーン残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D23に進み、そうでない場合にはこの特化中更新処理を終了する。
ステップS1D23では、AT残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D27に進み、そうでない場合にはステップS1D25に進む。
ステップS1D25では、遊技状態がAT状態に設定され、この特化中更新処理を終了する。
ステップS1D27では、状態B終了フラグがオンに設定され、この特化中更新処理を終了する。
次に、図88を用いて、図84の遊技状態更新処理における状態B終了判定処理(ステップS1A23)の詳細について説明する。同図は、図84における状態B終了判定処理(ステップS1A23)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1E01では、MYカウンタ更新処理が実行され、ステップS1E03に進む。なお、この処理の詳細については図89(a)を用いて後述する。なお、このMYカウンタ更新処理については、状態B終了判定処理の最後に実行する構成であってもよい。
ステップS1E03では、リミッタフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E13に進み、そうでない場合にはステップS1E05に進む。
ステップS1E05では、状態B終了フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E21に進み、そうでない場合にはステップS1E07に進む。
ステップS1E07では、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、ステップS1E09に進む。
ステップS1E09では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの状態B終了判定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1E11に進む。
ステップS1E11では、リミッタフラグをオンに設定し、この状態B終了判定処理を終了する。
ステップS1E13では、自動精算、打ち止め処理が実行され、ステップS1E21に進む。なお、この自動精算、打ち止め処理の詳細については図89(b)を用いて後述する。
ステップS1E21では、状態Bに関するフラグおよび変数が初期化される。この処理によって、状態Bから状態Aへの移行が行われる。この処理では、遊技状態が通常状態に設定され、状態Bフラグ、状態B終了フラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、リミッタフラグがそれぞれオフに設定される。また、状態B継続可能ゲーム数、状態B経過ゲーム数、AT残ゲーム数、MYカウンタの値、累計獲得pt、CZ移行ゲーム数、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数がそれぞれ0に初期化される。
次に、図89(a)を用いて、図88の状態B終了判定処理におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1E01)の詳細について説明する。同図は、図88におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1E01)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1F11では、直前の入賞役が再遊技役か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F21に進み、そうでない場合にはステップS1F13に進む。
ステップS1F13では、MYカウンタの値から直前の遊技における払い出し数を加算し、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1F15に進む。
ステップS1F15では、MYカウンタの値から直前の遊技において投入されたメダル枚数を減算した値を、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1F17に進む。
ステップS1F17では、MYカウンタの値がマイナスか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F19に進み、そうでない場合にはステップS1F21に進む。
ステップS1F19では、MYカウンタの値が0に設定され、ステップS1F21に進む。なお、ステップS1F17、ステップS1F19によってMYカウンタの値が最小値を更新する毎に0にクリアされ、MYカウンタの値は最小値からの増加分を示す値となる。
ステップS1F21では、MYカウンタの値が2400より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F23に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1F23では、リミッタフラグがオンに設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
次に、図89(b)を用いて、図88の状態B終了判定処理における自動精算、打ち止め処理(ステップS1E13)の詳細について説明する。同図は、図88における自動精算、打ち止め処理(ステップS1E13)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1F31では、自動精算機能が有効(自動精算機能オン)に設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F33に進み、そうでない場合にはステップS1F41に進む。
ステップS1F33では、自動精算が開始され、ステップS1F35に進む。
ステップS1F35では、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダルが、メダル払出口155から全て排出された(精算完了)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F41に進み、そうでない場合にはこのステップS1F35が繰り返し実行される。
ステップS1F41では、打ち止め機能が有効(打ち止め機能オン)に設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F43に進み、そうでない場合にはこの自動精算、打ち止め処理を終了する。
ステップS1F43では、打ち止め機能が作動し、ステップS1F45に進む。
ステップS1F45では、打ち止め機能が解除されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの自動精算、打ち止め処理を終了し、そうでない場合にはこのステップS1F45が繰り返し実行される。
《主制御部300タイマ割込処理》
次に、図90を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(第三実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(第三実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(第三実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は第三実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(第三実施形態では、基本コマンド、ベットコマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一〜第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払い出し完了コマンド、遊技状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。例えば、状態Bが設定されている場合には、これを示す信号(状態B信号)を出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図72に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
《第1副制御部400の処理》
次に、図91を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図91(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図91(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図91(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。また、主制御部300における累計獲得ptの値に関わらず表示用ptの値が0に設定される。このとき、累計獲得ptの値と表示用ptの値にずれが生じる場合がある。このずれは、累計獲得ptが1000に到達した場合や、状態Bが終了した場合に解消される(累計獲得ptと表示用ptの双方が初期化された状態で新たに状態Bに移行することになる)。なお、このずれが生じている期間において、表示用ptの値を表示する代わりに???のような値がわからない表示を行ったり、表示用ptの値を表示しないようにする構成を採用してもよい。
なお、設定変更やRAM308のクリアがされた場合(主制御部300において復帰データがない場合)には、背景に通常時デフォルト背景(以下、通常背景)が設定され、朝一フラグがオンに設定される。また、復帰データがある場合には、電断前の状態に応じた表示が設定される。例えば、通常状態(状態A、状態Bや、通常モードおよび高確率モードを問わない)であれば、通常背景が設定される。また、CZ、AT状態、特化ゾーンについては、各残ゲーム数やそれぞれに対応する背景等を設定して電断前の状態に復帰させる。なお、電断前の状態が通常状態である場合には、朝一フラグがオンに設定される。電源投入後においては、設定変更の有無に関わらずデモ画面を表示させる構成としてもよい。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。なお、このコマンド処理の詳細については、図91(d)を用いて後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図91(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図91(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(第三実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図91(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図91(d)を用いて、図91(a)の第1副制御部メイン処理におけるコマンド処理(ステップS307)の詳細について説明する。同図は、図91(a)におけるコマンド処理(ステップS307)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS341では、未処理コマンドがあるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS343に進み、そうでない場合にはこのコマンド処理を終了する。
ステップS343では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。この処理のうち、内部当選コマンドを受信した場合の処理については図92を用いて後述する。また、遊技状態更新コマンドを受信した場合の処理については図97を用いて後述する。
次に、図92を用いて、図91(d)のコマンド処理において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図92は、図91(d)において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、内部当選コマンドに含まれる遊技情報を取得し、ステップS3003に進む。ここで取得する情報には、内部当選した条件装置番号、遊技状態、各状態の残ゲーム数(CZ残ゲーム数、AT残ゲーム数および上乗せゲーム数、特化ゾーン残ゲーム数)、獲得ptおよび累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、CZ抽選およびAT抽選(図76のステップS1211)の実行の有無および結果、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、状態B経過ゲーム数、CZ移行ゲーム数、条件付き上乗せフラグの状態および条件付き上乗せのクリア条件、各種権利(BAR権利、桃7権利、青7権利)の有無、指示情報、等の情報がある。
ステップS3003では、ステップS3001で指示情報を取得したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3005に進み、そうでない場合にはステップS3005に進む。
ステップS3005では、ステップS3001で取得した条件装置番号および指示情報に基づいて、操作ナビを実行するための演出データが設定される。
ステップS3007では、朝一フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3009に進み、そうでない場合にはステップS3013に進む。
ステップS3009では、朝一フラグ解除条件が成立したか否かが判定される。第三実施形態では、CZ抽選あるいはAT抽選(図76のステップS1211)が実行されたことにより朝一フラグ解除条件が成立する。また、電源投入から30ゲーム以上経過している状態で、通常状態でかつ通常モード(pt高確率フラグがオフ)であれば、朝一フラグ解除条件が成立する。なお、電源投入から経過したゲーム数については、主制御部300から送信された情報を用いて判定してもよいし、第1副制御部400でカウントした値を用いて判定してもよい。朝一フラグ解除条件が成立した場合にはステップS3011に進み、そうでない場合にはステップS3013に進む。
ステップS3011では、朝一フラグがオフに設定され、ステップS3013に進む。
ステップS3013では、遊技の状態に応じた演出を設定するための処理(状態毎の演出設定処理)が実行され、ステップS3015に進む。なお、この処理の詳細については図93を用いて後述する。
ステップS3015では、上記説明した処理の他、内部当選コマンドの受信時における処理が実行され、この処理を終了する。
次に、図93を用いて、図92の内部当選コマンド処理における状態毎の演出設定処理(ステップS3013)の詳細について説明する。同図は、図92における状態毎の演出設定処理(ステップS3013)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3103に進み、そうでない場合にはステップS3105に進む。
ステップS3103では、CZ中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図95を用いて後述する。
ステップS3105では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3107に進み、そうでない場合にはステップS3109に進む。
ステップS3107では、AT中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図96(a)を用いて後述する。
ステップS3109では、遊技状態が特化ゾーンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3111に進み、そうでない場合にはステップS3113に進む。
ステップS3111では、特化中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図96(b)を用いて後述する。
ステップS3113では、朝一フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3115に進み、そうでない場合にはステップS3117に進む。
ステップS3115では、朝一演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図94(a)を用いて後述する。
ステップS3117では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3119に進み、そうでない場合にはこの状態毎の演出設定処理を終了する。
ステップS3119では、通常中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図94(b)を用いて後述する。
次に、図94(a)を用いて、図93の状態毎の演出設定処理における朝一演出設定処理(ステップS3115)の詳細について説明する。同図は、図93における朝一演出設定処理(ステップS3115)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、表示用ptの値が995よりも小さいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはこの朝一演出設定処理を終了する。
ステップS3203では、偽pt加算演出が実行される。第三実施形態では第1副制御部400のROM406に図78(a)と同じテーブルが記憶されており、状態Bである場合に内部当選役に対応付けられた抽選種別(図69の抽選種別の欄参照)と、このテーブルを用いてptの抽選が実行される(状態Aでは実行されない)。この抽選処理は主制御部300における通常モード時のpt抽選(図77のステップS1245)と同様の処理であるが、ここで導出されたptは演出用にのみ用いられる。なお、通常モード時にここで導出されるptは主制御部300で導出されるptと同じ値になるが、導出される値の種類(例えば、抽選種別Aであれば0、5、10のいずれか)が同じであれば導出されるptについては異なる値になる場合があってもよい。また、第三実施形態では状態Aでptの抽選を実行しない構成を採用しているが、状態Aであってもptの抽選を実行するようにしてもよい。この抽選において導出されたptがある場合には、表示用ptの値にこのptを加算し、この表示用ptの値を表示する。これにより、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず、通常モードが設定されているように見せることができる。なお、ここでのptの抽選に用いるテーブルについては、高確率モード時であっても通常モードが設定されているように見せることが可能なものであればよい。例えば抽選確率に多少違いがあってもよく、必ずしも主制御部300におけるpt抽選用のテーブルと同じでなくともよい。なお、表示用ptを加算した際にその値が995を超えた場合には、表示用ptの値が995に設定される(表示用ptの最大値を995にしている)。他にも例えば、表示用ptが所定の値(例えば500)を超えると表示用ptが加算される頻度を低下させたり、加算されるptを低下させたりすることで、表示用ptが増加しにくくする構成を採用してもよい。また他にも、表示用ptが所定の値(例えば950)を超えると表示用ptが加算されない構成を採用してもよい。
次に、図94(b)を用いて、図93の状態毎の演出設定処理における通常中演出設定処理(ステップS3119)の詳細について説明する。同図は、図93における通常中演出設定処理(ステップS3119)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3211では、pt高確率フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3213に進み、そうでない場合にはステップS3215に進む。
ステップS3213では、pt高確率残ゲーム数の値を表示(更新)するよう設定され、ステップS3215に進む。
ステップS3215では、pt(図77のステップS1243またはステップS1245の抽選で獲得)を獲得したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3217に進み、そうでない場合にはステップS3219に進む。
ステップS3217では、pt加算演出が実行される。具体的には、現在の表示用ptの値に獲得したptを加算し、獲得したptと表示用ptの値を表示することによって獲得したptが加算されたことを示す演出が設定される。その後ステップS3219に進む。
ステップS3219では、CZ抽選およびAT抽選(図76のステップS1211)が実行されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3221に進み、そうでない場合にはステップS3223に進む。
ステップS3221では、抽選演出(CZあるいはAT状態への移行を期待させる演出)が設定されステップS3223に進む。なお、この演出の設定の際に、表示用ptの値に現在の累計獲得ptの値が設定される。
ステップS3223では、状態B経過ゲーム数の値が、CZ移行ゲーム数の値以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3225に進み、そうでない場合にはステップS3227に進む。
ステップS3225では、CZ突入演出(チャンスゾーンに移行することを示す演出)が設定され、ステップS3227に進む。なお、この演出の設定にあたり、既に設定された演出は上書き(破棄)される。
ステップS3227では、上記説明した以外の演出(例えば、高確率モードや通常モードに応じた背景画像の設定)が適宜設定され、この通常中演出設定処理を終了する。
次に、図95を用いて、図93の状態毎の演出設定処理におけるCZ中演出設定処理(ステップS3103)の詳細について説明する。同図は、図93におけるCZ中演出設定処理(ステップS3103)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3301では、現在のCZ残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていたCZ残ゲーム数がある場合には、その値から現在のCZ残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3303では、AT抽選(図80のステップS1305)に当選(BAR権利あるいは桃7権利を獲得している)したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3305に進み、そうでない場合にはステップS3313に進む。
ステップS3305では、AT抽選によって獲得した権利に対応する条件装置に内部当選したか否かが判定される。具体的にはBAR権利を獲得した場合には条件装置番号2に内部当選したか否かが判定され、桃7権利を獲得した場合には条件装置番号3、4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3307に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3307では、狙え演出(特定の役を狙うように促す演出)が設定される。具体的には、BAR権利を獲得している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定され、桃7権利を獲得している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄およびセブン2図柄を適宜狙わせる演出が設定される。この処理の後、ステップS3309に進む。なお、この狙え演出については図114〜図117を用いて後述する。
ステップS3309では、AT当選演出(AT抽選に当選したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたAT当選演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3311では、CZ残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3309に進み、そうでない場合にはステップS3317に進む。
ステップS3313では、CZ残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3315に進み、そうでない場合にはステップS3317に進む。
ステップS3315では、CZ終了演出(CZが終了したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたCZ終了演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3317では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、このCZ中演出設定処理を終了する。なお、この処理では条件装置番号1に内部当選している場合に、右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定される場合がある。
次に、図96(a)を用いて、図93の状態毎の演出設定処理におけるAT中演出設定処理(ステップS3107)の詳細について説明する。同図は、図93におけるAT中演出設定処理(ステップS3107)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3401では、現在のAT残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていたAT残ゲーム数がある場合には、その値から現在のAT残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3403では、AT上乗せ抽選(図81(a)のステップS1403)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3405に進み、そうでない場合にはステップS3407に進む。
ステップS3405では、AT上乗せ抽選によって獲得したゲーム数に応じた上乗せ演出が設定され、ステップS3407に進む。
ステップS3407では、特化ゾーン移行条件が成立したか否かが判定される。この特化ゾーン移行条件は、特化ゾーン権利抽選(図81(a)のステップS1411)に当選した後、条件装置番号2、3、4に内部当選することで成立する。この条件を満たす場合にはステップS3409に進み、そうでない場合にはステップS3413に進む。
ステップS3409では、狙え演出(特定の役を狙うように促す演出)が設定される。具体的には、右第一停止の操作順序で、且つ青7図柄を狙うように促す演出が設定される。この処理の後、ステップS3411に進む。
ステップS3411では、特化ゾーン突入演出(特化ゾーンに移行したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定された特化ゾーン突入演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。この処理の後、ステップS3417に進む。
ステップS3413では、AT残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3415に進み、そうでない場合にはステップS3417に進む。
ステップS3415では、AT状態終了演出(AT状態が終了したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたAT状態終了演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3417では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、このAT中演出設定処理を終了する。なお、この処理では条件装置番号1に内部当選している場合に、右第一停止の操作順序で、且つ青7図柄を狙うように促す演出が設定される。また、条件付き上乗せフラグがオンになった直後の遊技では、条件付き上乗せの演出が設定される場合がある。なお、AT残ゲーム数の値を表示するにあたって第1副制御部400において表示用の値を別途管理し、この値を用いて実際のAT残ゲーム数の値よりも少ない値を表示させ、後から実際の値を表示させる、といった構成としてもよい。
次に、図96(b)を用いて、図93の状態毎の演出設定処理における特化中演出設定処理(ステップS3111)の詳細について説明する。同図は、図93における特化中演出設定処理(ステップS3111)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3421では、現在の特化残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていた特化残ゲーム数がある場合には、その値から現在の特化残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3423では、条件装置番号1〜4のいずれかに内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3425に進み、そうでない場合にはステップS3427に進む。
ステップS3425では、狙え演出(特定の役を狙うように促す演出)が設定される。具体的には、条件装置番号1、2に内部当選している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定され、条件装置番号3、4に内部当選している場合には右第一停止の操作順序で、且つセブン2図柄を狙うように促す演出が設定される。なお、BAR図柄あるいはセブン2図柄に代えて、セブン1図柄を狙う演出が実行される場合があってもよい。この処理の後、ステップS3427に進む。
ステップS3427では、特化残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3429に進み、そうでない場合にはステップS3431に進む。
ステップS3429では、特化ゾーン終了演出(特化ゾーンが終了したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定された特化ゾーン終了演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3431では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、この特化中演出設定処理を終了する。
次に、図97を用いて、図91(d)のコマンド処理において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図97は、図91(d)において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3A01では、遊技状態更新コマンドに含まれる遊技情報を取得し、ステップS3A03に進む。ここで取得する情報には、内部当選した条件装置番号、入賞役の判定結果、遊技状態、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、条件付き上乗せクリアによる上乗せゲーム数、等の情報がある。
ステップS3A03では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、遊技状態がAT状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A05に進み、そうでない場合にはステップS3A11に進む。
ステップS3A05では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、条件付き上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A07に進み、そうでない場合にはステップS3A21に進む。
ステップS3A07では、条件付き上乗せ演出を更新する処理が実行される。ここでは、設定された条件が成立した場合には、当該条件に対応する箇所の表示を更新する。その後、ステップS3A21に進む。
ステップS3A11では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、遊技状態が特化ゾーンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A13に進み、そうでない場合にはステップS3A21に進む。
ステップS3A13では、狙え演出(図96(b)のステップS3425)が実行されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A15に進み、そうでない場合にはステップS3A21に進む。
ステップS3A15では、再遊技役6、10、15、16のいずれかに入賞したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A17に進み、そうでない場合にはステップS3A19に進む。
ステップS3A17では、狙え演出で示された図柄の停止が成功したことを示す成功演出が設定され、さらにAT残ゲーム数の上乗せ演出が設定される。その後、ステップS3A21に進む。なお、AT残ゲーム数の上乗せについては、実際の値よりも少ない値を表示する場合がある。この場合、表示されているAT残ゲーム数が実際の値よりも少なくなるが、AT状態に戻った際に実際のAT残ゲーム数が表示される(図96(a)のステップS3401)ため、その時点で実際の上乗せゲーム数を把握することができる。
ステップS3A19では、狙え演出で示された図柄の停止が失敗したことを示す失敗演出が設定される。その後、ステップS3A21に進む。なお、この失敗演出はAT残ゲーム数の上乗せがあっても実行されるため(図81(b)のステップS1423)、表示されているAT残ゲーム数が実際の値よりも少なくなる場合がある。この場合、AT状態に戻った際に実際のAT残ゲーム数が表示される(図96(a)のステップS3401)ため、その時点で実際の上乗せゲーム数を把握することができる。
ステップS3A21では、上記説明した処理の他、遊技状態更新コマンドの受信時における処理(例えば、各遊技状態に応じた演出を設定する処理を含む)が実行され、この遊技状態更新コマンド処理を終了する。なお、ここでの処理には、状態Bから状態Aに移行した際に表示用ptを0に初期化する処理が含まれる。
《第2副制御部500の処理》
次に、図98を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図98(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図98(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図98(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図98(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図98(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図98(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図98(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図98(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(第三実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図98(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図98(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
《動作説明》
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。なお以降の図で「ゲーム数」の項目では、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。
〔通常状態の動作例〕
[動作例(F1):通常状態以外から通常状態に移行した場合]
まず、第三実施形態のスロットマシン100において、通常状態以外の状態から通常状態に移行した場合の流れについて図99、図100を用いて説明する。図99は、CZから通常状態に移行した場合の動作の一例を示すタイミングチャートである。図100は、図99に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。なお、電源投入時における動作については図103〜図109を用いて後述する。
図99の例では、1ゲーム目がCZの最後の遊技(CZ残ゲーム数が0)であり、AT抽選には当選していない。このゲームでは、図100(a)に示すようにCZの最終ゲームでAT抽選に当選しなかったことを示す演出(CZ終了演出)が実行される(図95)。この1ゲーム目では、状態B終了フラグがオンに設定され(図86のステップS1C11)、さらに遊技終了時に状態Bのパラメータが初期化されるとともに状態Aが設定される(図72のステップS119、図84のステップS1A23、図88のステップS1E21)。また、第1副制御部400では、状態Bから状態Aに移行したことによって表示用ptの値が0に初期化される(図97のステップS3A21)。図99では、上記の処理によって状態Bから状態Aに移行していること、累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、表示用ptが0に初期化されていることが示されている。
2ゲーム目は、通常状態かつ状態Aであり、図100(b)に示すように、通常状態(通常モード)に対応した背景と表示用ptの値(ここでは0)が表示される(図94(b))。状態A(状態Bフラグオフ)においては、状態B移行抽選(図73のステップS1003)が実行されるが、この2ゲーム目ではいずれの役にも内部当選していないことからこの抽選には当選せずに遊技が終了する。
続く3ゲーム目では、条件装置番号8に内部当選したことにより状態B移行抽選に当選し、この当選によって状態Bフラグがオンに設定されるとともに、状態Bの準備処理が実行される(図73のステップS1005〜ステップS1019)。図99では、3ゲーム目において状態Aから状態Bに移行していることと、pt高確率残ゲーム数に10が設定されたことが示されている。なお、3ゲーム目の終了時にpt高確率フラグがオンに設定され(図85のステップS1B15)、次遊技から高確率モードが設定される。また、3ゲーム目に実行される演出は、2ゲーム目と同様(図100(b))である。
4ゲーム目は、通常状態(高確率モード)かつ状態Bである。この状態では、遊技の開始時においてpt抽選(高確率モード)が実行され、pt高確率残ゲーム数が1減算(ここでは9になる)される(図77のステップS1243、ステップS1253)。ここでのpt抽選(高確率モード)では、いずれの役にも内部当選していないことから、獲得ptとして10が導出されている。この獲得ptが加算されたことにより累計獲得ptの値は10になり(図77のステップS1247)、さらにこの獲得ptの情報によって第1副制御部400の表示用ptの値は10になる(図94(b)のステップS3217)。図100(c)には、通常状態(高確率モード)に対応した演出において、獲得ptが丸で囲まれて表示(ここでは+10)されるとともに、表示用pt(ここでは累計獲得ptと同じ値)が左上に表示(ここでは10の表示)され、さらにpt高確率残ゲーム数が右上に表示(ここでは残9の表示)されていることが示されている(図94(b)のステップS3213、ステップS3217、ステップS3227)。
5ゲーム目では、通常状態(高確率モード)かつ状態Bが継続し、遊技の開始時においてpt抽選(高確率モード)が実行され、pt高確率残ゲーム数が1減算(ここでは8)される(図77のステップS1243、ステップS1253)。5ゲーム目では、条件装置番号6に内部当選したことにより、獲得ptとして100が導出されている。この獲得ptが加算されたことにより累計獲得ptの値は110になり(図77のステップS1247)、さらにこの獲得ptの情報によって第1副制御部400の表示用ptの値は110になる(図94(b)のステップS3217)。
6ゲーム目以降も通常状態(高確率モード)かつ状態Bが継続し、13ゲーム目を開始したときにpt高確率残ゲーム数の値が減算されて0になり、累計獲得ptの値が260、表示用ptの値が260になったとする。図100(d)には、通常状態(高確率モード)に対応した演出において、獲得ptが丸で囲まれて表示(ここでは+10)されるとともに、表示用pt(ここでは累計獲得ptと同じ値)が左上に表示(ここでは260の表示)され、さらにpt高確率残ゲーム数が右上に表示(ここでは残0の表示)されていることが示されている(図94(b)のステップS3213、ステップS3217、ステップS3227)。
13ゲーム目の終了時でpt高確率残ゲーム数は0になるが、このときpt高確率セット数が0でなければ高確率モードが継続し、pt高確率セット数が0であればpt高確率フラグがオフに設定されて通常モードに移行する(図85のステップS1B13)。ここでは、pt高確率セット数が0であることから通常モードに移行し、次遊技である14ゲーム目の演出として通常状態(通常モード)の演出が設定される(図94(b))。図100(e)には、通常状態(通常モード)に対応した背景と表示用pt(ここでは260)の値が表示されていることが示されている。
[動作例(F2):累計獲得ptが1000に到達した場合]
次に第三実施形態のスロットマシン100において、通常状態において累計獲得ptが1000に到達した場合の流れについて図101、図102を用いて説明する。図101は、通常状態において累計獲得ptが1000に到達した場合の動作の一例を示すタイミングチャートである。図102は、図101に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。
図101の例では、1ゲーム目が通常状態(通常モード)かつ状態Bであり、遊技終了時点の累計獲得ptおよび表示用ptがいずれも900であり、pt高確率残ゲーム数が0となっている。この遊技では図102(a)に示すように、通常状態(通常モード)に対応した背景と表示用ptの値(ここでは900)が表示される(図94(b)のステップS3227)。続く2ゲーム目ではptの獲得がなく、累計獲得ptおよび表示用ptはそのまま維持され、演出内容もそのまま維持される。
続く3ゲーム目では、条件装置番号11に内部当選したことにより、pt高確率セット数抽選に当選してpt高確率セット数に1が加算されたとする(図76のステップS1207)。この場合、pt高確率フラグがオンに設定され、高確率モードに移行する(図76のステップS1209)。そして、pt抽選(高確率モード)において獲得したpt(ここでは20)が累計獲得ptに加算された後(図77のステップS1243、ステップS1247)、pt高確率セット数が1であることによりpt高確率残ゲーム数の値が設定される(図77のステップS1255でYesの判定)。これらの情報は第1副制御部400に送信され(図73のステップS1041)、第1副制御部400の表示用ptの値が920になる(図94(b)のステップS3217)。図102(b)には、通常状態(高確率モード)に対応した演出において、獲得ptが丸で囲まれて表示(ここでは+20)されるとともに、表示用pt(ここでは累計獲得ptと同じ値)が左上に表示(ここでは920の表示)され、さらにpt高確率残ゲーム数が右上に表示(ここでは残9の表示)されていることが示されている(図94(b)のステップS3213、ステップS3217、ステップS3227)。
4ゲーム目では、通常状態(高確率モード)かつ状態Bが継続し、遊技の開始時においてpt抽選(高確率モード)が実行され、pt高確率残ゲーム数が1減算(ここでは8)される(図77のステップS1243、ステップS1253)。4ゲーム目では、条件装置番号6に内部当選したことにより、獲得ptとして100が導出されている。この獲得ptが加算されたことにより累計獲得ptの値は1020になり(図77のステップS1247)、さらにこの獲得ptの情報によって第1副制御部400の表示用ptの値は1020になる(図94(b)のステップS3217)。図102(c)には、通常状態(高確率モード)に対応した演出において、獲得ptが丸で囲まれて表示(ここでは+100)されるとともに、表示用pt(ここでは累計獲得ptと同じ値)が左上に表示(ここでは1020の表示)され、さらにpt高確率残ゲーム数が右上に表示(ここでは残8の表示)されていることが示されている(図94(b)のステップS3213、ステップS3217、ステップS3227)。
上記の例では、4ゲーム目で累計獲得ptが1000に到達している。累計獲得ptが1000に到達し、且つpt高確率残ゲーム数が0の場合、1000pt到達フラグがオンに設定され(図76のステップS1237)、続く遊技においてCZ抽選やAT抽選が実行される(図76のステップS1201でYesの判定)。この処理によって、pt高確率残ゲーム数が0になるまで高確率モードを継続させてより多くのptを得られるようにしつつ、CZ抽選やAT抽選が先送りされることになる。この4ゲーム目ではpt高確率残ゲーム数が0でないため、そのまま高確率モードが継続する。
5ゲーム目以降も通常状態(高確率モード)かつ状態Bが継続し、12ゲーム目を開始したときにpt高確率残ゲーム数の値が減算されて0になり、累計獲得ptの値が1230、表示用ptの値が1230になったとする。図102(d)には、通常状態(高確率モード)に対応した演出において、獲得ptが丸で囲まれて表示(ここでは+10)されるとともに、表示用pt(ここでは累計獲得ptと同じ値)が左上に表示(ここでは1230の表示)され、さらにpt高確率残ゲーム数が右上に表示(ここでは残0の表示)されていることが示されている(図94(b)のステップS3213、ステップS3217、ステップS3227)。
12ゲーム目においてpt高確率残ゲーム数の値が0になると、1000pt到達フラグがオンに設定される(図76のステップS1237)。この情報を受信した第1副制御部400では、遊技の終了時点(リール110〜112が停止、あるいは払い出し終了)で一旦通常状態(通常モード)の演出を実行する(図97のステップS3A21)。図102(e)には、通常状態(通常モード)に対応した背景と表示用pt(ここでは1230)の値が表示されていることが示されている。なお、第三実施形態では表示用ptが1000を超えていることが把握しやすくなるように、ハッチングをかけた状態で表示される。この表示については表示されている値が所定の値に到達していることが把握できればよく、その態様について限定されるものではない。
続く13ゲーム目では、遊技を開始したときにCZ抽選やAT抽選が実行されるとともに、累計獲得ptから1000が減算され(ここでは230)、1000pt到達フラグおよびpt高確率フラグがオフに設定され、pt高確率セット数の値が0にクリアされる(図76のステップS1201でYesの判定)。一方、第1副制御部400では抽選演出が実行されるとともに、表示用ptの値に現在の累計獲得ptの値(ここでは230)が設定される(図94(b)のステップS3221)。図102(f)には、抽選演出の開始時の一例が示されており、図102(g)には、抽選演出によってCZ抽選に当選したことを示す内容が表示された場合の一例が示されている。
13ゲーム目のCZ抽選に当選したことにより、遊技終了時に遊技状態がCZに移行し(図85のステップS1B07)、次遊技からCZが開始することになる。図101では、14ゲーム目からCZに移行していることが示されている。
[動作例(F3):設定変更された場合]
第三実施形態では、通常状態からCZおよびAT状態に移行し、再び通常状態に戻るループが繰り返される(図70参照)。このうち通常状態ではCZやAT状態に移行するためのpt獲得によって遊技を楽しむことができ、CZやAT状態に移した後はより多くの利益を獲得することで遊技を楽しむことができる。
上記のループにおいては、CZやAT状態が終了して状態Aに移行すると、状態Bに関するパラメータが初期化されて状態Aが最も不利な状態となるため、この状態Aに移行した段階で遊技者が遊技を終了してしまう虞がある。このような事態を防止するために第三実施形態では、状態Aの滞在期間を状態Bより短く(移行しやすく)し、且つ状態Aから状態Bに移行した直後に高確率モードが設定される構成を採用している(動作例(F1)参照)。なお、このような構成については、必ず高確率モードが設定される構成に限らず、状態Aから状態Bに移行した直後においては、その他の時期と比較して高確率モードが設定されやすい構成を採用してもよい。
さらに状態Aは、第三実施形態において工場出荷時や設定変更後の初期状態として設定される。すなわち設定変更後においては、状態Aから状態Bに移行して高確率モードが設定されるという一連の動作が生じることになる。一般的に設定変更は営業時間外に行われることからすれば、こうした動作は店舗開店時に把握しやすく、これによって設定変更の有無が推測されてしまう虞がある。こうした事態を防止するために第三実施形態では、設定変更後の初回の高確率モードについてはこれに対応する演出を実行せず、通常モードと同様の演出を行う構成を採用している。以下、この動作について図103、図104を用いて説明する。図103は、設定変更後における動作の一例を示すタイミングチャートである。図104は、図103に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。
図103の例では、1ゲーム目が設定変更後の最初の遊技である。設定変更後の状態は、通常状態且つ状態Aであり、累計獲得ptやpt高確率残ゲーム数の値は0である(図72のステップS101)。一方、第1副制御部400では、電源投入後の初期設定によって、図104(a)に示すように通常状態の演出が実行され、表示用ptの値が0に設定される(図91のステップS301)。また、この初期設定では朝一フラグがオンに設定される。状態A(状態Bフラグオフ)においては、状態B移行抽選(図73のステップS1003)が実行されるが、この1ゲーム目ではいずれの役にも内部当選していないことからこの抽選には当選せずに遊技が終了する。
続く2ゲーム目では、条件装置番号8に内部当選したことにより状態B移行抽選に当選し、この当選によって状態Bフラグがオンに設定されるとともに、状態Bの準備処理が実行される(図73のステップS1005〜ステップS1019)。図103では、2ゲーム目において状態Aから状態Bに移行していることと、pt高確率残ゲーム数に10が設定されたことが示されている。なお、2ゲーム目の終了時にpt高確率フラグがオンに設定され(図85のステップS1B15)、次遊技から高確率モードが設定される。また、2ゲーム目に実行される演出は、1ゲーム目と同様(図104(a))である。
3ゲーム目は、通常状態(高確率モード)かつ状態Bである。この状態では、遊技の開始時においてpt抽選(高確率モード)が実行され、pt高確率残ゲーム数が1減算(ここでは9になる)される(図77のステップS1243、ステップS1253)。ここでのpt抽選(高確率モード)では、条件装置番号6に内部当選したことにより、獲得ptとして100が導出されている。この獲得ptが加算されたことにより累計獲得ptの値は100になる(図77のステップS1247)。
ここで、朝一フラグがオンでない場合には、第1副制御部400において通常中演出設定処理(図94(b))が実行され、通常状態のモードに対応した演出が実行される(図99〜図102)。この場合、表示用ptには獲得ptの値が反映されることになる。しかし、設定変更後においては朝一フラグがオンに設定されているため、通常中演出設定処理が実行されずに朝一演出設定処理(図94(a))が実行される。
朝一演出設定処理では、通常状態の背景が維持され、偽pt加算演出が実行される(図94(a)のステップS3203)。この偽pt加算演出は、通常モード時に主制御部300で実行されるpt抽選(図77のステップS1245)と同様の抽選を行い、ここで導出されたptを用いる。すなわち、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず、通常モードが設定されているように見せるための演出となっている。ここでは3ゲーム目において第1副制御部400におけるpt抽選で50が導出され、これを用いて表示用ptの値が50となったものとする。図104(b)には、実際には通常状態(高確率モード)であって獲得ptが100である場合において、通常状態(通常モード)の演出を行い、ここで第1副制御部400で導出されたptが丸で囲まれて表示(ここでは+50)されるとともに、表示用pt(ここでは累計獲得ptと異なる値)が左上に表示(ここでは50の表示)されていることが示されている(図94(a)のステップS3203)。
以降、朝一フラグがオンに設定されている間は、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず偽pt加算演出が実行されることになる。ここでは、pt高確率残ゲーム数が0になる前にpt高確率セット数抽選(図76のステップS1203)に当選してpt高確率セット数を2獲得(pt高確率残ゲーム数20相当)したものとして説明を続ける。このpt高確率セット数の獲得によって合計30回の遊技に亘って高確率モードが継続し、設定変更から32ゲーム目の終了時点で累計獲得ptの値が510、表示用ptの値が80になったとする。このとき、pt高確率セット数およびpt高確率残ゲーム数のいずれも0であることからpt高確率フラグがオフに設定され、次遊技である33ゲーム目から通常モードに移行する。
33ゲーム目では、朝一フラグの解除条件(電源投入から30ゲーム以上経過、且つ通常状態で通常モード(pt高確率フラグがオフ))が成立していることから、朝一フラグがオフに設定される(図92のステップS3011)。これにより、第1副制御部400において通常中演出設定処理(図94(b))が実行され、通常状態のモードに対応した演出が実行される。例えば、35ゲーム目ではpt高確率セット数抽選に当選して高確率モードに移行しているが、この場合は図104(c)に示すように高確率モードに対応した演出が実行される。
[動作例(F4):設定変更なしで電源投入された場合]
状態Aは、第三実施形態において工場出荷時や設定変更後の初期状態として設定される。すなわち設定変更後においては、状態Aから状態Bに移行して高確率モードが設定されるという一連の動作が生じることになる。一般的に設定変更は営業時間外に行われることからすれば、こうした動作は店舗開店時に把握しやすく、これによって設定変更の有無が推測されてしまう虞がある。その一方で、設定変更していない場合でも高確率モードに移行する場合があり、これに対応する演出を目にした遊技者が設定変更の有無を誤解して不利益を被る虞がある。このため第三実施形態では、電源の投入から30ゲームの間は高確率モードに移行した場合であってもこれに対応する演出を実行せず、通常モードと同様の演出を行う構成を採用している。以下、この動作について図105、図106を用いて説明する。図105は、設定変更なしで電源投入した場合における動作の一例を示すタイミングチャートである。図106は、図105に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。
図105の例では、1ゲーム目が電源投入後の最初の遊技である。電断時の状態は通常状態且つ状態Bであり、累計獲得ptが500であり、pt高確率残ゲーム数の値は0である(pt高確率フラグオフ、通常モード)。電源が投入されると、これらの値については再設定される。一方、第1副制御部400では、電源投入後の初期設定によって、図106(a)に示すように通常状態の演出が実行され、表示用ptの値が0に設定される(図91のステップS301)。また、この初期設定では朝一フラグがオンに設定される。
ここで、朝一フラグがオンでない場合には、第1副制御部400において通常中演出設定処理(図94(b))が実行され、通常状態のモードに対応した演出が実行される(図99〜図102)。この場合、表示用ptには獲得ptの値が反映されることになる。しかし、朝一フラグがオンに設定されている場合、通常中演出設定処理は実行されずに朝一演出設定処理(図94(a))が実行される。
朝一演出設定処理では、通常状態の背景が維持され、偽pt加算演出が実行される(図94(a)のステップS3203)。この偽pt加算演出は、通常モード時に主制御部300で実行されるpt抽選(図77のステップS1245)と同様の抽選を行い、ここで導出されたptを用いる。すなわち、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず、通常モードが設定されているように見せるための演出となっている。以降、朝一フラグがオンに設定されている間は、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず偽pt加算演出が実行されることになる。
例えば、3ゲーム目では条件装置番号6に内部当選したことにより、pt高確率セット数抽選に当選して高確率モードに移行しているが、図106(b)には、高確率モードであることや獲得ptに関わらず、偽pt加算演出によって実際に獲得したptや累計獲得ptとは異なる値が表示されていることが示されている。また、図105には、この高確率モードが12ゲーム目まで継続した後一旦通常モードになり、さらに15ゲーム目で再度高確率モードに移行するものの、朝一フラグがオンのままであることから通常状態の演出(偽pt加算演出による)が実行されることが示されている。
上記説明した図105では、電断時の状態が通常状態(通常モード)である場合について説明したが、電断時の状態が高確率モードであっても同様に朝一フラグがオンに設定されて偽pt加算演出が実行されることになる。以下、この場合について図107を用いて説明する。図107は、設定変更なしで電源投入した場合における動作の一例を示すタイミングチャートである。
図107の例では、高確率モードが設定された状態で1ゲーム目から4ゲーム目まで実行され、4ゲーム目の終了時に電断されたものとする。この電断時の状態は通常状態且つ状態Bであり、累計獲得ptが720であり、pt高確率残ゲーム数の値は3である(pt高確率フラグオン、高確率モード)。電源が投入されると、これらの値については再設定される。一方、第1副制御部400では、電源投入後の初期設定によって、図106(a)に示すように通常状態の演出が実行され、表示用ptの値が0に設定される(図91のステップS301)。また、この初期設定では朝一フラグがオンに設定される。これにより、5ゲーム目から朝一演出設定処理(図94(a))が実行され、偽pt加算演出が実行される。電断前と復電後の状態を比較すると、電断前の状態では、累計獲得ptと表示用ptが同じ値となっているが、復電後においては、累計獲得ptと表示用ptが異なる値となっていることが示されている。
また、上記説明した図105〜図107の例では、状態Bが設定されているときに電断された場合について説明したが、状態Aが設定されているときに電断された場合についても上記の例と同様に朝一フラグがオンに設定され、偽pt加算演出が実行されることになる。以下、この場合について図108を用いて説明する。図108は、状態Aにおいて電断した後、設定変更なしで電源投入した場合における動作の一例を示すタイミングチャートである。
第三実施形態では、状態Aが設定されている状態では累計獲得ptは0のままである(ptが0に初期化された後、ptを獲得しない)。すなわち、状態Aが設定されているときの累計獲得ptおよび表示用ptの値はいずれも0であり、電断復電の前後で同じである。また、朝一フラグがオフに設定されている場合の状態Aでは通常モードの演出(通常背景)が設定されるが(図94のステップS3227)、電断復電後の初期設定でも通常モードの演出(通常背景)が設定されるため(図91のステップS301)、電断復電の前後でいずれも通常モードの演出が実行される。図108では、復電後の1ゲーム目において、状態Aであって累計獲得ptおよび表示用ptの値はいずれも0であり、通常状態の演出が設定されていることが示されている。なお、電断前の状態については示されていないが、復電後の状態と同様である。また、復電後の初期設定では朝一フラグがオンに設定される(図91のステップS301)。
状態Aでは、抽選によって状態Bへ移行するが(図73のステップS1003)、この抽選に当選するまでの遊技数の期待値は1.5程度であり、概ね1〜2ゲームで状態Bに移行する。しかし、この数値は理論上の値であり、場合によってはそれ以上の遊技数がかかる場合がある。図108の例では、復電後から9ゲーム目までいずれの役にも内部当選せず、状態Aが10ゲームに亘って継続した場合が示されている。
図108の例では、復電後からの10ゲーム目において条件装置番号8に内部当選したことにより状態B移行抽選に当選したものとする。この当選によって状態Bフラグがオンに設定されるとともに、状態Bの準備処理が実行される(図73のステップS1005〜ステップS1019)。図108では、10ゲーム目において状態Aから状態Bに移行していることと、pt高確率残ゲーム数に10が設定されたことが示されている。なお、10ゲーム目の終了時にpt高確率フラグがオンに設定され(図85のステップS1B15)、次遊技から高確率モードが設定される。
11ゲーム目は、状態Bかつ通常状態(高確率モード)である。なお、ここでは朝一フラグがオンに設定されているため、通常中演出設定処理は実行されずに朝一演出設定処理(図94(a))が実行される。この処理により、現在の高確率モードに対応した背景ではなく、通常状態の背景が維持され、偽pt加算演出が実行される(図94(a)のステップS3203)。すなわち、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず、通常モードが設定されているように見せるための演出が実行される。
以上、図105〜図108で説明したように、電断前の状態が通常モードであるか高確率モードであるかに関わらず、電源投入時に通常モードに対応する演出(偽pt加算演出による)を実行することで、電断時の状態(例えば、前日の終了時の状態)を隠すことができ、設定変更の有無が推測されないようにすることができる。
[動作例(F5):累計獲得ptと表示用ptにずれが生じた状態で累計獲得ptが1000に到達した場合]
上記説明した朝一フラグによって、実際の獲得ptの有無やその値に関わらず偽pt加算演出が実行されるが、この間、累計獲得ptと表示用ptにはずれが生じることになる。朝一フラグがオフになった後は、通常通りに各遊技で獲得したptが表示用ptに加算されるものの、上記のずれについてはそのままとなる。このずれについては、累計獲得ptが1000に到達した場合や、状態Bが終了した場合に解消される(累計獲得ptと表示用ptの双方が初期化された状態で新たに状態Bに移行することになる)。
なお、表示用ptが1000未満であっても累計獲得ptが1000に到達していれば、朝一フラグがオンであるか否かに関わらず、CZ抽選等の抽選および抽選演出が実行される(図76のステップS1211、図94(b)のステップS3221)。以下、この動作について図109を用いて説明する。図109は、累計獲得ptと表示用ptにずれが生じた状態で累計獲得ptが1000に到達した場合における動作の一例を示すタイミングチャートである。
図109の例では、設定変更なしで電源が入れ直され、電源投入後の5ゲーム目において累計獲得ptが850、表示用ptが100となっている。また、この時点で朝一フラグはオンに設定された状態であるため、偽pt加算演出によって通常状態の演出が実行される。
6ゲーム目では条件装置番号6に内部当選したことによりpt高確率セット数抽選に当選して高確率モードに移行しているが、偽pt加算演出によって通常状態の演出が維持され、実際に獲得したptや累計獲得ptとは異なる表示用ptの値が表示される。その後、この高確率モードは15ゲーム目まで継続するが、その間に累計獲得ptが1000に到達したとする。そして、15ゲーム目でpt高確率残ゲーム数が0になると、1000pt到達フラグがオンに設定される(図76のステップS1237)。
続く16ゲーム目では、遊技を開始したときにCZ抽選やAT抽選が実行されるとともに、累計獲得ptから1000が減算され(ここでは90)、1000pt到達フラグおよびpt高確率フラグがオフに設定され、pt高確率セット数の値が0にクリアされる(図76のステップS1201でYesの判定)。一方、第1副制御部400では朝一フラグがオフに設定され(図92のステップS3011)、通常演出設定処理(図94(b))によって抽選演出が実行されるとともに、表示用ptの値に現在の累計獲得ptの値(ここでは90)が設定される(図94(b)のステップS3221)。
17ゲーム目以降の遊技においては、朝一フラグがオフに設定され、かつ累計獲得ptと表示用ptのずれが解消した状態となる。すなわち、通常モードや高確率モードに応じた演出が実行可能になるとともに、表示用ptと累計獲得ptが一致した状態となる。図109では、16ゲーム目のCZ抽選やAT抽選に当選せずに次遊技の17ゲーム目は通常モードとなり、18ゲーム目で高確率モードに移行していることが示されているが、これらの遊技では表示用ptと累計獲得ptが一致した状態となっていることが示されている。
[動作例(F6):朝一フラグ解除条件に関して適用可能な他の構成]
上記動作例(F3)(F4)で説明したように、第三実施形態では電源投入後の高確率モードに対応する演出を制限する構成を採用している。具体的には、電源投入から朝一フラグがオンに設定されている間は、高確率モードに対応する演出が制限される。この朝一フラグは解除条件が満たされるとオフに設定される。すなわち、電源投入から解除条件が満たされるまでの間、高確率モードに対応する演出が制限される。
第三実施形態では、この解除条件の一つに「電源投入から30ゲーム以上経過している状態で、通常状態でかつ通常モード(pt高確率フラグがオフ)」が設けられている(図92のステップS3009)。この解除条件については例えば、「電源投入から30ゲーム経過」のように、電源投入からのゲーム数のみによって満たされる条件であってもよく、電源投入からのゲーム数経過に基づくものを採用することができる。なお、ここでのゲーム数は、上記の例に限定されるものではなく任意の値(例えば、10)を用いることができる。また上記のゲーム数は、固定値に限らず抽選等によって決定される構成であってもよい。
また、電源投入からのゲーム数経過に基づく解除条件に限らず、ゲーム数とは無関係に満たされる解除条件を採用してもよい。例えば、電源投入後の最初の高確率モードが終了した場合に満たされる条件であってもよいし、電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件であってもよい。
さらに、上記の電源投入からのゲーム数経過に基づく解除条件と、ゲーム数とは無関係に満たされる解除条件を組み合わせてもよい。この場合、双方の解除条件が満たされるまで高確率モードに対応する演出を制限する構成としてもよいし、いずれかの解除条件が満たされるまで高確率モードに対応する演出を制限する構成としてもよい。
また、設定値が変更された場合と、設定値が変更されない場合では状況が異なるため、これらの状況に合わせて解除条件を異ならせてもよい。例えば、設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件を採用し、設定値が変更されない場合には電源投入からのゲーム数経過に基づいて満たされる解除条件を採用する、といった構成としてもよい。もちろん、第三実施形態のように共通の解除条件を用いる構成であってもよい。
また、スロットマシンによっては、設定値を変更する際に所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)が必要となるものがある。さらに、この所定の操作をした場合には、設定値の変更の有無に関わらずRAMがクリアされるものがある。上記の説明では、設定値の変更の有無によって解除条件を異ならせてもよいことについて述べたが、こうしたスロットマシンに対しては、所定の操作の有無によって解除条件を異ならせてもよい。
以上の解除条件を適切に設定することで、設定変更の有無を把握しにくくすることができる。
[動作例(F7):通常状態の動作に関して適用可能な他の構成]
以下、図99〜図109で説明した通常状態の動作に関して適用可能な他の構成について説明する。
第三実施形態では、ptを獲得することでCZ抽選やAT抽選が実行される構成を採用しており、このptがより獲得し易くなる高確率モードは遊技者に有利な状態であると言える。この高確率モードについては、pt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数を用いて管理する構成となっているが、こうしたパラメータに限らず高確率モードの開始や終了については任意の条件を採用することができる。
第三実施形態で説明したpt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数についても様々な構成を採用することができる。例えば第三実施形態では、高確率モード(pt高確率フラグがオン)であるか否かに関わらずpt高確率セット数抽選を実行する構成を採用しているが、高確率モードである場合にpt高確率セット数抽選を実行しない、といった構成であってもよく、さらには高確率モードの方が通常モードよりもpt高確率セット数抽選で付与されるpt高確率セット数が多い(あるいは少ない)構成であってもよい。また、付与されるpt高確率セット数については抽選によって決定する構成に限らず、固定の値が設定される構成としてもよい。
また、状態Bに移行する際やpt高確率セット数を1減算する際にpt高確率残ゲーム数を10付与する構成を採用している(図73のステップS1019、図77のステップS1259)が、この値については任意の値を採用することができるだけでなく、抽選によって異なる値を設定する構成を採用することもできる。また、状態Bに移行する際にpt高確率残ゲーム数を付与する代わりにpt高確率セット数を付与する構成であってもよい。
また、pt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数を設定するにあたっては、設定するか否かを抽選によって決定する構成としてもよいが、状態Aから状態Bに移行したときの高確率モードへの移行確率については、状態Bの通常モードにおいての高確率モードへの移行確率よりも高くすることが好ましい。第三実施形態では、状態Aから状態Bに移行したときに100%高確率モードに移行するのに対し、状態Bの通常モードにおいては条件装置に基づく抽選によって移行する(pt高確率セット数が付与される)。すなわち、状態Aから状態Bに移行したときの高確率モードへの移行確率(100%)が、状態Bの通常モードにおいての高確率モードへの移行確率(100%より少ない)よりも高くなっている。
また、高確率モードに移行するにあたっては前兆期間を設けてもよく、この期間において前兆演出を実行するようにしてもよい。なお、前兆期間においては、朝一フラグがオンであれば前兆演出が実行されないようにしてもよい。また、第三実施形態では、pt高確率残ゲーム数が0になったときに累計獲得ptが1000に到達していれば、pt高確率セット数が残っていてもこれを破棄してCZ抽選やAT抽選を実行する構成となっているが、pt高確率残ゲーム数だけでなくpt高確率セット数が0になったときに累計獲得ptが1000に到達している場合にCZ抽選やAT抽選を実行する構成としてもよい。
また、第三実施形態では、ptを獲得することでCZ抽選やAT抽選が実行される構成を採用しているが、この構成に加えてptとは無関係にCZ抽選やAT抽選(直撃抽選)が実行される構成であってもよい。例えば内部当選した条件装置に応じて直撃抽選が実行される構成であってもよいし、状態Aから状態Bに移行した際に直撃抽選が実行される機会を設けてもよい。また、ptを獲得することでCZ抽選やAT抽選が実行されず、ptとは無関係にCZ抽選やAT抽選が実行される構成であって、この抽選にあたって獲得したptが多いほど有利な結果が得られる構成としてもよい。この構成でも、ptがより獲得し易くなる高確率モードは遊技者に有利な状態であると言える。なお、ptとは無関係に実行されるCZ抽選に当選した場合、CZ中に表示用ptを表示しない構成としてもよい。
また、CZ抽選やAT抽選の結果の報知にあたっては、前兆期間を設けてもよい。なお、高確率モードであって朝一フラグがオンの状態でこの前兆期間に移行した場合は、偽pt加算演出を継続してもよいし、朝一フラグをオフに設定して通常のpt加算演出を実行するようにしてもよく、表示用ptを表示しない構成としてもよい。なお、ptとは無関係に実行されるCZ抽選やAT抽選に当選しなかった場合に、累計獲得ptをクリアせずに通常状態に戻る構成を採用した場合には、これらの前兆期間において偽pt加算演出を継続させる構成としてもよい。
第三実施形態では電断復電が生じると朝一フラグがオンに設定される構成を採用しているが、例えば、営業中の落雷等による一瞬の電断、複電の場合については演出をそのまま引き継ぐことができる(朝一フラグがオンに設定されない)ように、例えば電断から復電までの時間経過に応じて朝一フラグをオンに設定する、といった構成としてもよい。
また、朝一フラグの設定にあたっては、これを抽選によって決定する構成としてもよい。この構成の場合、電源投入後の動作が定まらなくなり、設定変更の有無をより推測しにくくすることができる場合がある。
第三実施形態では、状態Aのような遊技者に不利な状態から状態Bかつ高確率モードのような有利な状態に移行しやすくすることで、遊技者に不利な状態であっても遊技の意欲が減退しないようにすることができる。このような有利な状態としては高確率モードに限られるものではなく、例えば、CZやAT状態であってもよく、遊技者が利益を獲得しやすい状態や、このような状態に移行しやすい状態に移行しやすい構成であればよい。
第三実施形態では、状態Bかつ高確率モードの際にこれに対応した演出(高確率モード演出)が実行される。そして設定変更後の電源投入時においては早期に高確率モードに移行する。この構成では、電源投入後において早期に高確率モード演出が開始されてしまうと、設定変更されたことが容易に推測されてしまう虞がある。こうした事態を防止するために第三実施形態では、電源投入時に朝一フラグをオンに設定して偽pt加算演出を実行する構成を採用している。この構成によって高確率モード演出の実行が制限されるため、設定変更の有無を推測しにくくすることができる。なお、この構成については、状態Bに移行した際に実行され得る演出を制限する構成であればよく、高確率モードに対応した演出に限定されるものではない。すなわち、状態Bにおいて実行され得る演出に対し、電源投入時にこの演出を制限することで、設定変更の有無を推測しにくくすることができる。なお、第三実施形態では、設定変更された場合だけでなく、設定変更されなかった場合についても高確率モード演出の実行を制限する構成を採用しているが、設定変更された場合にのみ高確率モード演出の実行を制限する構成を採用した場合であっても、設定変更の有無を推測しにくくすることができる。また、第三実施形態では設定変更後の初回の高確率モード演出の実行が必ず制限されるが、初回の高確率モード演出の実行が制限される場合があればよく、このような構成として例えば、電源投入時の朝一フラグのオン設定を抽選で実行するといった構成を採用してもよい。
また、例えば前日に高確率モードが設定された状態で営業を終了し、その状態で翌日の営業を開始した場合には、電源投入後に高確率モードが設定された状態が復帰することになる。この構成では、電源投入後から高確率モード演出が開始されてしまうと、設定変更がされていないことが容易に推測されてしまう虞がある。こうした事態を防止するために第三実施形態では、電源投入時に朝一フラグをオンに設定して偽pt加算演出を実行する構成を採用している。この構成によって高確率モード演出の実行が制限されるため、設定変更の有無を推測しにくくすることができる。なお、この構成については、ある状態に対応して実行される演出を制限する構成であればよく、高確率モードに対応した演出に限定されるものではなく、また、このある状態については、例えば、RT、有利区間、チャンスゾーン、高確率、内部当選状態、といった状態であってもよく、特に限定されるものではない。すなわち、ある状態に対して実行される演出に対し、電源投入時にこの演出を制限することで、設定変更の有無を推測しにくくすることができる。なお、第三実施形態では、設定変更された場合に早期に高確率モードが設定される構成を採用しているが、このような構成を採用していない場合であっても、設定変更の有無を推測しにくくすることができる。また、第三実施形態では電源投入後の高確率モード演出の実行が必ず制限されるが、高確率モード演出の実行が制限される場合があればよく、このような構成として例えば、電源投入時の朝一フラグのオン設定を抽選で実行するといった構成を採用してもよい。
〔条件付き上乗せについて〕
[動作例(G1):条件付き上乗せの例]
第三実施形態のスロットマシン100では、AT状態において条件付き上乗せ抽選が実行される。この抽選に当選するとAT残ゲーム数の上乗せ量とともにこれを獲得するための条件が3つ(以下、第一クリア条件〜第三クリア条件)設定され(図81(a)のステップS1409)、これらの条件が成立(クリア)することで、設定されたAT残ゲーム数の上乗せが実行される(図87(a)のステップS1D03)。また、これに関連した演出が第1副制御部400において実行される(図96(a)のステップS3417、図97のステップS3A07)。以下、この条件付き上乗せに当選した場合の動作について図110、図111の例を用いて説明する。図110は、条件付き上乗せ抽選に当選した場合の一例を示すタイミングチャートである。図111は、図110に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。
図110の例では、AT状態において条件付き上乗せフラグがオフの状態で1ゲーム目が終了し、続く2ゲーム目において条件装置番号10に内部当選し、さらに条件付き上乗せ抽選に当選したものとする(図81(a)のステップS1409)。図110には、2ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されており、条件付き上乗せ抽選に当選したことにより条件付き上乗せフラグがオンに設定されていることが示されている。ここでは、条件付き上乗せ抽選の結果、上乗せゲーム数として10ゲームが設定され、第一クリア条件として条件装置番号8の内部当選、第二クリア条件として条件装置番号9の内部当選、第三クリア条件として条件装置番号10の内部当選、がそれぞれ設定されたものとする。
このとき第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号10に内部当選したことから、図111(a)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号10の正解の操作順序(右第一停止)を示す操作ナビが表示される。また、第1副制御部400では、条件付き上乗せフラグがオンになったことにより、条件付き上乗せ抽選に当選したことを示す画像が表示される(図96(a)のステップS3417)。図111(a)には、この画像の一例として、演出画像表示装置157の表示領域内左上に表示された3つの丸TCが示されている。この3つの丸TCのうち、左下の丸は第一クリア条件に対応し、中上の丸は第二クリア条件に対応し、右下の丸は第三クリア条件に対応する。これらの丸は初期状態が白色に設定されており、対応するクリア条件が成立した部分については遊技終了時にこれを判定し、条件付き上乗せ抽選で当選した上乗せ量に対応した色に変更する(図97のステップS3A07)。具体的には、上乗せ量が10ゲームおよび20ゲームの場合は緑色に変化し、30ゲームおよび100ゲームの場合は金色に変化する。すなわち、3つの丸TCがすべて緑色になる、あるいはすべて金色になることで第一クリア条件〜第三クリア条件をすべてクリアしたことになり、AT残ゲーム数の上乗せが実行される。なお、この2ゲーム目の開始時点では、各クリア条件について成立の判定がされていないため、すべての丸が白色となっている。なお、クリア条件の成立の判定タイミングは特に限定されるものではなく、例えばリール停止前に判定するものであってもよい。
この2ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第三クリア条件が成立したことによって、図111(b)に示すように3つの丸TCのうち右下の丸が緑色に変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
3ゲーム目では条件装置番号9に内部当選したとする。図110には、3ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号9に内部当選したことから、図111(c)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号9の正解の操作順序(中第一停止)を示す操作ナビが表示される。3ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第二クリア条件が成立したことによって、図111(d)に示すように3つの丸TCのうち中上の丸が変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
4ゲーム目では条件装置番号8に内部当選したとする。図110には、4ゲーム目において条件装置番号8に内部当選したことが示されている。また第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号8に内部当選したことから、図111(e)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号8の正解の操作順序(左第一停止)を示す操作ナビが表示される。4ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第一クリア条件が成立したことによって、図111(f)に示すように3つの丸TCのうち左下の丸が変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
さらに、3つの丸TCがすべて緑色になる(第一クリア条件〜第三クリア条件をすべてクリアする)と、図111(g)に示すように3つの丸TCが点滅し、さらに図111(h)に示すように所定のボタン(例えば、ストップボタンのいずれか)を押下するように促す演出が実行される。さらに、この所定のボタンを押下すると図111(i)に示すように3つの丸TCが消滅するとともに、条件付き上乗せ当選で当選した上乗せ量が表示され、AT残ゲーム数が上乗せされる。この上乗せがされると、条件付き上乗せフラグはオフに設定される(図87(a)のステップS1D05)。
続く5ゲーム目では、条件装置番号10に内部当選し、さらに条件付き上乗せ抽選に新たに当選したものとする(図81(a)のステップS1409)。図110には、5ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されており、条件付き上乗せ抽選に当選したことにより条件付き上乗せフラグが再びオンに設定されていることが示されている。ここでは、条件付き上乗せ抽選の結果、上乗せゲーム数として30ゲームが設定され、第一クリア条件として条件装置番号8の内部当選、第二クリア条件として条件装置番号9の内部当選、第三クリア条件として条件装置番号10の内部当選、がそれぞれ設定されたものとする。
このとき第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号10に内部当選したことから、図111(j)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号10の正解の操作順序(右第一停止)を示す操作ナビが表示される。また、第1副制御部400では、条件付き上乗せフラグがオンになったことにより、図111(a)と同様に演出画像表示装置157の表示領域内左上に3つの丸TCが表示される。なお、この5ゲーム目の開始時点では、各クリア条件について成立の判定がされていないため、すべての丸が白色となっている。
この5ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第三クリア条件が成立したことによって、図111(k)に示すように3つの丸TCのうち右下の丸が金色に変化する(この図では、金色を左下がりのハッチングで示している)。
なお、図110には、6ゲーム目から9ゲーム目について示されているが、この間第一クリア条件および第二クリア条件が成立していないことが示されている。なお、9ゲーム目で第三クリア条件である条件装置番号10に再度内部当選しているが、この時点ですでに第三クリア条件についてはクリア済みであり、少なくとも6ゲーム目から9ゲーム目の間は3つの丸TCの色は変化しない。
[動作例(G2):条件付き上乗せについてのその他の構成]
上記説明した図110、図111の例では、第一クリア条件〜第三クリア条件(図110の例では、条件装置番号8〜10に内部当選すること)をクリアするとAT残ゲーム数が上乗せされる構成を採用している。さらに、与えられる上乗せ量に対応する特典画像(図111の例では、すべて緑色または金色の3つの丸TC)を用意しておくとともに、この特典画像に対して上記の第一クリア条件〜第三クリア条件に対応する部分を設定しておき、第一クリア条件〜第三クリア条件のいずれかがクリアになると、クリアされた条件に対応する部分が表示される構成を採用している。この構成により、第一クリア条件〜第三クリア条件のクリア毎に上乗せを期待させて遊技の興趣を向上させることができる。また、第一クリア条件〜第三クリア条件のクリアが進むことで特典画像が徐々に表示されるため、得られる上乗せ量を推測させて遊技の興趣を向上させることができる。
図110、図111の例では、第一クリア条件〜第三クリア条件の3つのクリア条件を設け、これを特典画像の3つの部分に対応付けた構成について説明した。ここで、クリア条件の成立タイミングを異ならせて特典画像を徐々に表示させる構成とするにあたっては上記の構成に限られるものではなく、特典画像の複数の部分のそれぞれにクリア条件が対応付けられていればよい。また、対応付けのタイミングはクリア条件が設定されたタイミングに限られるものではなく、例えば、いずれかのクリア条件が成立したタイミングでどの部分を表示させるかを決定する構成であってもよい。また、決定する際の基準についても特に限定されるものではなく、例えばランダムで対応する部分が決定される構成であってもよい。
図110、図111の例では、特典画像の一の部分に対応するクリア条件として、当選する内部当選役に応じて成立する条件を採用しているが、このクリア条件の内容については上記の例に限定されるものではなく、様々な条件を採用することができる。例えば、図110、図111では、押し順ベルの内部当選をクリア条件とする構成について説明したが、一部または全てについて押し順ベルとは異なる条件装置をクリア条件とする構成としてもよい。また、内部当選役ではなく入賞した役やリールの停止態様によって成立する条件や、主制御部300で実行される何らかの抽選の結果によって成立する条件であったり、遊技回数や役の入賞履歴といった遊技の履歴によって成立する条件、その遊技における経過時間によって成立する条件であってもよい。さらには、操作された操作手段やその操作順序および操作タイミングといった操作条件(操作内容)に応じて成立する条件であってもよいし、こうした操作とは無関係に遊技毎の抽選結果(複数遊技に亘る抽選結果も含む)によって成立する条件であってもよいし、こうした遊技毎の抽選結果と遊技者の操作との組み合わせによって成立する条件であってもよい。なお、操作手段については、第三実施形態で設けられている各種操作手段に限らず、例えば演出用の操作手段を用いてもよい。クリア条件を操作条件と関連付けることで、操作に対する楽しみを与えることができる。また例えば、条件付き上乗せに当選した後、1回目の条件装置番号8の内部当選で第一クリア条件が成立し、2回目の条件装置番号8の内部当選で第二クリア条件が成立し、3回目の条件装置番号8の内部当選で第三クリア条件が成立する、といった構成や、第一クリア条件と第二クリア条件が同じ条件装置番号の内部当選によって成立する、といった構成のように、各部分に対応するクリア条件の間で共通の要件があってもよい。
なお、例えば複数のクリア条件の同異に関わらず一遊技ですべてのクリア条件が成立してしまう場合や、各部分に対応するクリア条件が異なっているものの同じタイミングで成立してしまう場合や、抽選によって複数のクリア条件が同じになってしまう場合があってもよいが、少なくともクリア条件の成立タイミングが異なる場合が含まれていれば、特典画像を徐々に表示させる動作を遊技者に見せることができる。
さらに、図110、図111の例では、クリア条件がクリア済みの状態がそのまま維持されるが、例えばクリア済みの状態に有効期間を設けるといったように、後でクリア済みの状態がリセットされる、あるいは別のクリア条件が再設定される、といった構成であってもよい。また、クリア条件に有効期間を設けるといったように、クリア条件が途中で変化する構成としてもよい。
第三実施形態では、条件付き上乗せをクリアするとAT残ゲーム数の上乗せを獲得する構成を採用しているが、条件クリア時にAT残ゲーム数を上乗せする構成に限らず、遊技者にとって有利な特典(有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる等)が得られる構成であってもよい。また、こうした特典に限らず、例えば、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報が報知あるいは示唆される構成であってもよい。さらには、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない情報が報知される構成であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
また、特典については条件クリア時に必ず獲得できる構成に限られるものではなく、設定された獲得確率に応じて特典が獲得できる構成のように、条件クリア時に特典が獲得できない場合があってもよい。さらには、条件付き上乗せ抽選に当選していない場合においても、これに当選した場合と同様の演出を実行する構成であってもよい。
なお、第三実施形態では条件付き上乗せ抽選にあたって事前に上乗せの量を決定する構成を採用しているが、最初にクリア条件が成立した時点で特典を決定する構成としてもよい。また、事前に決定された特典を途中で変化させることが可能な構成としてもよい。この場合、変化前の特典に合わせた特典画像を用いてもよいし、変化後の特典に合わせて特典画像を変化させてもよい。
第三実施形態では、条件付き上乗せに当選した後に特化ゾーンに移行すると、クリア条件の判定処理が中断する構成を採用している(AT状態に戻ると再開)が、この構成に限らず別の遊技状態に移行した際にそのままクリア条件の判定を継続させる構成としてもよい。あるいは遊技状態が移行する際に成立しているクリア条件に応じた特典を付与する構成としてもよい。さらに、再び元の遊技状態に移行した際に改めて別の条件付き上乗せを開始させてもよい。また、第三実施形態では条件付き上乗せが一回で終了するが、例えば、終了すると新たに継続するか否かの抽選をする、というように、クリア条件に応じた特典の付与が連続する構成としてもよい。また、条件付き上乗せ抽選については、AT開始時に実行する構成であってもよいし、条件付き上乗せ抽選による特典が得られた直後に新たな条件付き上乗せ抽選を実行する構成であってもよい。
第三実施形態では、クリア条件がすべて成立せずにAT状態が終了(通常状態に移行)した場合、クリア条件がすべて成立していれば得られる特典を得ることができない構成を採用している。しかし、AT状態が終了する際に途中まで成立していたクリア条件に応じた特典が付与される構成としてもよい。例えば、図111の3つの丸TCのうち、二つが金色になっている場合には、10ゲームの上乗せが実行される、といった構成としてもよい(なお、この場合にはAT残ゲーム数が10になり、3つの丸TCは消滅する)。この構成を採用する際には、クリア条件が途中まで成立していた場合に得られる特典が、クリア条件がすべて成立していた場合に得られる特典よりも少ない(遊技者に不利な)方が好ましい。
図111の例では、図112(a)と(b)に示す色と、獲得できる上乗せゲーム数とを対応付けた例について説明した。具体的には、3つの丸TCが同じ色になると、緑色なら10又は20ゲーム、金色なら30又は100ゲームが、AT残ゲーム数に上乗せされる。なお、図111の例では図112(a)、(b)に示す態様のみを用いていたが、例えば、全て同じ色にならずに異なる色が含まれる態様となった場合は、上乗せされない結果(上乗せ失敗)となる場合があってもよい。図112(c)の例では、3つの丸TCの左下と右下が緑色であり、中上が金色となった態様が示されており、この特典画像が表示された場合には20%の確率でAT残ゲーム数が10ゲーム上乗せされる(80%の確率で上乗せ失敗)。また、3つの丸TCが特定の色の組合せとなった場合に大きな報酬を付与する構成としてもよく、上乗せに加えて設定示唆等の情報を含めてもよい。図112(d)の例では、3つの丸TCのそれぞれが異なる色になった例が示されており、この特典画像が表示された場合にはAT残ゲーム数が100ゲーム上乗せされ、設定値が456のいずれかであることが示唆される。
また、3つの丸TCの各部分に対応するクリア条件を示唆する構成としてもよい。図112(e)の例では、片仮名の「チ」が表示された部分が、チェリーの内部当選がクリア条件となっていることを示唆しており、片仮名の「ス」が表示された部分が、スイカの内部当選がクリア条件となっていることを示唆しており、片仮名の「ベ」が表示された部分が、押し順ベル(あるいは共通ベル)の内部当選がクリア条件となっていることを示唆している。なお、この例では、片仮名の「ベ」が表示されている部分が左下にあることから、左1stベルの内部当選がクリア条件であることについても示唆している。このように、クリア条件を示唆するにあたってはその表記だけでなく位置によって示唆する構成としてもよい。また、片仮名が表示されていない部分を何らかの内部当選(例えば、押し順ベル)の示唆として用いる構成としてもよい。また、実際のクリア条件とは異なるクリア条件を加えて示唆する構成としてもよい。さらに、すべてのクリア条件を示唆するものに限らず、一部のクリア条件を示唆するものであってもよい。なお、図112(e)の例では、クリア条件と対応する部分の関係が明らかとなっているが、単にクリア条件のみを示唆し、その対応部分については表示しない構成であってもよい。このようにクリア条件を示唆する構成では、遊技者にクリア条件を認識させることができ、例えば成立させることが可能なクリア条件であればこれに挑戦する、といった楽しみを与えることができる。また、クリア条件に対応する部分を明らかにすることで、表示させたい部分を狙うといった楽しみを与えることができる。
また、特典の内容に関する情報を、特典画像とは別に示唆する構成であってもよい。図112(f)では、3つの丸TCの下に「報酬10G」と表示することで、特典として上乗せ10ゲームが設定されていることを示唆する例が示されている。また、図112(g)では、3つの丸TCの下に「50%」と表示することで、特典を獲得できる確率が50%であることを示唆する例が示されている。また、こうした示唆が行われるタイミングを遅らせるとともに、このタイミングを示す構成としてもよい。図112(h)には、3つの丸TCの下に「残5G」と表示することで、5ゲーム後に特典の内容に関する示唆が表示されることを示唆する例が示されている。また、クリア条件が所定の数だけ成立したタイミングや、クリア条件のうちの特定の条件が成立したタイミングで、特典の内容に関する情報を示唆する構成であってもよい。図112(i)には、クリア条件の一つが成立(3つの丸TCの一つが変化)したタイミングで、図112(f)と同様の「報酬10G」が表示される例が示されている。
また、特典画像は、図111および図112(a)〜(d)に示す3つの丸TCに限られるものではなく、様々な画像を用いることができる。例えば、図112(j)〜図112(p)では、キャラクタを特典画像として用いる例が示されている。
まず、図112(j)〜(l)の例では、図112(j)が50%の確率で上乗せ10ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図112(k)が100%の確率で上乗せ10ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図112(l)が100%の確率で上乗せ30ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像である。これらの特典画像は、図112(j)を基本形態(主人公キャラクタのみが表示された画像)とするものである。なお主人公キャラクタは、10ゲーム以上の上乗せを示すものである。なお、図112(k)の左上、あるいは図112(l)の左上と右上にある星マークは、星マークが一つあると上乗せが確定し、二つあると最低30ゲームの上乗せが確定する構成となっている。すなわち、星マークの数によって異なる特典の内容を表示する構成となっている。なお、星マークがない部分が先に表示された場合にはより有利な特典となることを期待させることができる。このように、複数の特典画像において共通する部分を有する構成となっている場合には、この共通する部分が表示された場合にある程度特典の内容を推測させつつ期待感を持たせて遊技者を楽しませることができる。なお、この構成は一例であって、左部分に星マークがあると確率アップとなり、右部分に星マークがあると上乗せゲーム数がアップする、といった構成や、星マークの表示位置が高いほどより有利な特典が得られる、といったように、星マークの場所に応じて特典の内容が変化するようにしてもよい。また、星マークの色に応じて特典が異なるように構成してもよい。
図112(m)(n)の例では、図112(m)が100%の確率で上乗せ100ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図112(n)が100%の確率で上乗せ100ゲームを獲得し、さらに設定値が456のいずれかであることが示唆される特典に対応する特典画像である。これらの特典画像は、図112(j)の基本形態(主人公キャラクタのみが表示された画像)に対し、これよりも有利な特典を示す姫キャラクタを用いた例である。この姫キャラクタは、100ゲーム以上の上乗せが確定したことを示すものである。また、図112(n)の特典画像の左下に表示されているハニワのキャラクタは、設定値が456であることを示唆しており、図112(j)の主人公キャラクタ他と組み合わせて用いてもよい。
なお、図112(j)〜(l)や図112(m)〜(n)では真ん中の部分が共通する構成となっているが、このように他の特典画像と共通部分がある特典画像については、最初から共通部分が見えている構成としてもよい。また、最初から共通部分を見せる場合とそうでない場合を抽選によって決定する構成としてもよい。
その他、図112(o)の宝箱の画像は特化ゾーン権利抽選(図81(a)のステップS1411)に当選したことを示唆するものである。この場合、特典画像によって遊技に関する情報が獲得できることになる。また図112(p)のロボットのキャラクタ画像は、カスタマイズ用のデータが獲得できる特典画像である。
なお、図112(j)〜(p)のように複数の特典画像を用いる場合には、図112(q)のクロスハッチングで示す枠内のような予め設定された領域内に配置されるようにしてもよい。また、こうした領域については配置可能な位置を複数設けた上で、この位置を適宜選択して使用するようにしてもよいが、得られる特典が予測されてしまわないように、位置と得られる特典とが関連しないようにすることが好ましい。また、図112(j)〜(p)の例ではキャラクタの背景が存在するが、この背景については何も表示されない構成としてもよい。
図113は、図112(j)〜図112(p)の特典画像を用いた場合の条件付き上乗せ抽選の動作の一例を示す図である。
図113(a)では、図110の2ゲーム目から4ゲーム目に対応する動作の一例が示されている。この例では第一クリア条件が左部分、第二クリア条件が中部分、第三クリア条件が右部分に対応している。図110の例では、第三クリア条件、第二クリア条件、第一クリア条件の順で成立するため、この場合の動作は図113(a)のように特典画像の各部分が右中左の順で表示される。
図113(b)では、既に成立したクリア条件が再び成立した場合の例が示されている。この例では、条件装置番号9(中1stベル)の内部当選が特典画像の中部分に対応するクリア条件となっている。特典画像の中部分が表示されていない状態では、中1stベルの内部当選によって中部分が表示される。さらに続いて中1stベルが内部当選したものの、既に中部分が表示されているので、新たに表示される部分がない。さらにこの図では、左部分に対応するクリア条件である条件装置番号8(左1stベル)の内部当選によって、表示されていなかった左部分が表示されることが示されている。
図113(c)は、同じ条件装置(ここではチェリー)が各部分に対応付けられている場合の一例が示されている。この例では、チェリーに3回内部当選することで、特典画像が左から順に表示されている。なお、1〜3回目のチェリーの内部当選(クリア条件)に対応する部分は、クリア条件を設定する際に決められていてもよいし、クリア条件が成立するたびにランダムあるいは抽選で決められる構成としてもよい。いずれの構成でも、クリア条件と特典画像の部分が対応付けられていればよい。
図113(d)は、特典が途中で変化する構成を採用した場合の一例である。この例では、中部分に対応するクリア条件として設定された中1stベル内部当選が成立して中部分が表示された後、強チェリーに内部当選して上乗せゲーム数が増加(特典が変化)し、これによって用いられる特典画像が変更されたことが示されている。なお、特典画像の変更にあたっては、この例のようにキャラクタが代わる態様に限らず、図112(k)(l)で説明した星マークのような画像が追加される態様であってもよい。
図113(e)は、操作順序に対応したクリア条件を用いた場合の一例である。この例では、共通ベルに内部当選したときに順押しすることで特典画像の右部分が表示され、共通ベルに内部当選したときに逆押しすることで特典画像の左部分が表示される。この構成では、操作によって表示させる部分を決めることができる。このため、表示される部分に応じて得られる情報が異なるような特典画像を用いると、遊技者が獲得したい情報を選んで表示させることができるようになる。図113(e)の特典画像は、右側の「G上乗せ」が上乗せゲーム数を獲得できることを認識させ、左側の「50」が特典に関する数字を認識させる内容になっている。この例では、上乗せゲーム数の獲得についての情報が先に得られているが、特典に関する数字を先に表示させることもできる。なお、このような特典画像として上乗せゲーム数を獲得できる情報を示す「G上乗せ」の他に、ATセット数を採用している場合の特典として「セット上乗せ」、AT状態の期間をゲーム数でなくナビの回数で管理している場合の特典として「ナビ上乗せ」、AT状態の期間をゲーム数でなく獲得可能枚数で管理している場合の特典として「枚獲得」、何らかのポイントを用いている場合の特典として「pt獲得」といった表示を用いることで獲得できる特典の内容を推測させることができる。なお、例えば数字だけ(図113(e)では左部分だけ)を表示させておき、右部分を表示させることで特典の内容を把握できるように構成してもよい。また、これらの特典画像に対し、表示される部分を遊技者の操作に応じて選ぶことができない構成としてもよい。なお、例えばナビ回数と獲得可能枚数の二つのパラメータを用いてAT状態を管理している構成の場合には、上記の「ナビ上乗せ」や「枚獲得」のいずれも用いることができる。すなわち、AT状態の管理構成を限定するものではなく、AT状態の管理構成に合わせて適切な表示を採用することができる。
以上、特典画像について例を挙げて説明した。他に、異なる特典画像間でその一部が共通する構成となっている場合には、この部分が表示されただけの状態ではいずれの特典画像が表示されるか判断することができないため、特典に対する期待感を高められる場合がある。また、図111の例では、3つの丸TCがひとまとまりとなっているが、特典画像の各部分が演出画像表示装置157の表示領域内で離れて配置されていてもよい。また、特典画像の一部について、最初から表示されている場合があってもよい。また、図110、図111の例では、クリア条件がいずれも成立していない状態を3つの丸TCが白色になっていることで把握できる構成となっているが、例えば成立していない部分については何も表示されない(背景画像がそのまま表示される)構成であってもよい。
〔狙え演出について〕
[動作例(H1):CZ中の狙え演出について]
第三実施形態では、CZ中にAT抽選に当選するとBAR権利あるいは桃7権利のいずれかを獲得する(図80のステップS1305)。これらの権利については、内部当選すると停止態様に関わらずAT状態に移行する条件装置が設けられているが、これらの条件装置に内部当選した場合に特定の役に入賞させるための停止操作を促す狙え演出が実行される(図95のステップS3307)。以下、具体的に説明する。
まず、BAR権利を獲得している場合について説明する。この場合、条件装置番号2がAT状態に移行するための条件装置となっている(図86のステップS1C01でYes)。以下、図114を用いて、BAR権利を獲得している状態で条件装置番号2に内部当選した場合の動作について説明する。
図114(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号2に内部当選しており、停止操作が適切であればBAR図柄を入賞ライン上に停止させ再遊技役10に入賞させることが可能な状態となっている。ここでの狙え演出は、この停止操作を促す演出となっている。
この狙え演出に従うと、まず右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図114(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図114(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、中リール111および左リール110においてBAR図柄を狙って停止操作をする場合も、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。また、図66に示す左リール110の番号19(ブランク1図柄)および番号0(ベル図柄)から番号3(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図114(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図114(e)には、中第二停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。さらに図114(f)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図114(g)には、左第三停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役10(BARリプレイ)に入賞した状態となる。このとき、図114(h)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役10に入賞させることができる。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役10には入賞しない。
右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役10には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜9)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。第三実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
次に、桃7権利を獲得している場合について説明する。この場合、条件装置番号3、4がAT状態に移行するための条件装置となっている(図86のステップS1C03でYes)。以下、図115を用いて、桃7権利を獲得している状態で条件装置番号3に内部当選した場合の動作について説明する。
図115(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号3に内部当選しているため、停止操作の如何に関わらずBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができない。しかしながら、遊技者はBAR図柄を停止させることができないことがわからないため、図114の例のように右リール112にBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。
BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図66に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作は、セブン2図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図115(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。しかし、ここではBAR図柄が入賞ライン上に停止することはなく、セブン1図柄やセブン2図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、BAR図柄を停止させるタイミングのうち、右リール112において1〜4図柄先の引込み範囲にBAR図柄があるタイミングは、セブン2図柄を停止させるタイミングでもあるため、BAR図柄を狙うと結果としてセブン2図柄が停止する場合がある。図115(c)には、右第一停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
このとき図115(d)に示すように、演出画像表示装置157では、BAR図柄ではなくセブン2図柄を狙うように狙え演出の内容が変更される。仮に変更前の狙え演出がそのまま実行された場合、遊技者はBAR図柄を狙ったにも関わらずセブン2図柄が停止したことに違和感を感じる虞があるが、この変更によって本来狙うべき図柄を知ることとなり、セブン2図柄が停止したことに納得するとともに、続く停止操作への意欲を高めることができる。
続いて、中リール111および左リール110においてセブン2図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、セブン2図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す中リール111の番号0(チェリー図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。また、図66に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図115(e)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されており、図115(f)には、中第二停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。さらに図115(g)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されており、図115(h)には、左第三停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役16(桃7リプレイ)に入賞した状態となる。この場合の狙え演出は、結果として再遊技役16に入賞させるための停止操作を促す演出となっている。また、図115(i)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役16に入賞させることができる。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役16には入賞しない。
右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役16には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜6、11〜13)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。第三実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
以下、図116を用いて、桃7権利を獲得している状態で条件装置番号4に内部当選した場合の動作について説明する。
図116(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号4に内部当選しているため、右第一停止においてはBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができる。
この狙え演出に従い、右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をしたとする。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図116(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図116(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続く中第二停止についても、BAR図柄を狙って停止操作をすることになるが、ここでは条件装置番号4に内部当選しているため、中リール111においては停止操作の如何に関わらずBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができない。しかしながら、遊技者はBAR図柄を停止させることができないことがわからないため、図114の例のように中リール111にBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。
BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図66に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングは、セブン2図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図116(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。しかし、ここではBAR図柄が入賞ライン上に停止することはなく、セブン1図柄やセブン2図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、BAR図柄を停止させるタイミングのうち、中リール111において1〜4図柄先の引込み範囲にBAR図柄があるタイミングは、セブン2図柄を停止させるタイミングでもあるため、BAR図柄を狙うと結果としてセブン2図柄が停止する場合がある。図116(e)には、中第二停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
このとき図116(f)に示すように、演出画像表示装置157では、BAR図柄ではなくセブン2図柄を狙うように狙え演出の内容が変更される。仮に変更前の狙え演出がそのまま実行された場合、遊技者はBAR図柄を狙ったにも関わらずセブン2図柄が停止したことに違和感を感じる虞がある。特に、図115の例と異なり、右第一停止の停止態様が図62の例と同じであるため、より違和感が大きくなる可能性があるが、この狙え演出の変更によって本来狙うべき図柄を知ることとなり、セブン2図柄が停止したことに納得するとともに、続く停止操作への意欲を高めることができる。
続いて、左リール110においてセブン2図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、セブン2図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図66に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図66に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号3(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングは、BAR図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図116(g)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されている。しかし、ここではセブン2図柄が入賞ライン上に停止することはなく(入賞役の候補として残っている再遊技役14、15のいずれも左リール110にセブン2図柄が停止しない)、セブン1図柄やBAR図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、セブン2図柄を停止させるタイミングのうち、左リール110において1〜4図柄先の引込み範囲にセブン2図柄があるタイミングは、BAR図柄を停止させるタイミングでもあるため、セブン2図柄を狙うと結果としてBAR図柄が停止する場合がある。図116(h)には、左第三停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。なお、この場合、セブン2図柄が右下がりに揃った状態となる。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役15(桃7リプレイ)に入賞した状態となる。この場合の狙え演出は、結果として再遊技役15に入賞させるための停止操作を促す演出となっている。また、図116(i)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役15に入賞させることができる。ただし、第二停止操作が左リール110に対するものであった場合、入賞ライン上にBAR図柄が停止すると、再遊技役10、15の双方がテンパイした状態になる(この時点で条件装置番号2、4のいずれかに絞ることが可能)。この場合、狙え演出の図柄を変化させずに中リール111にBAR図柄を狙わせて、セブン2図柄を停止させるようにしてもよいし、狙う図柄をセブン2図柄に変化させてもよい。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役15には入賞しない。
なお、右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役15には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜7、9、14)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。第三実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
図114〜図116の説明では、AT抽選に当選した場合(BAR権利や桃7権利を獲得している場合)における狙え演出について説明したが、AT抽選に当選していない場合にも狙え演出が実行される場合がある(図95のステップS3317)。以下、図117を用いて、AT抽選に当選していない状態で条件装置番号1に内部当選した場合の動作の例について説明する。
図117(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号1に内部当選しており、右第一停止および中第二停止についてはBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができる。
この狙え演出に従い、右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をしたとする。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図117(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図117(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、中リール111においてBAR図柄を狙って停止操作をする場合も、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図117(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図117(e)には、中第二停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、左リール110においてBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図117(f)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されている。しかし、ここでは入賞役の候補として残っているのが再遊技役8のみであり、左リール110にはリプレイ図柄だけが停止することになる。図117(g)には、左第三停止によってリプレイ図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
なお、上記のタイミング以外で操作操作をした場合、入賞可能な他の役を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止するが、条件装置番号1では再遊技役6、10、15、16に入賞することはない。このため、セブン1図柄を狙っても再遊技役6に入賞させることができない。
条件装置番号1に内部当選した場合には、狙え演出に従って停止操作をしても、AT当選の際に入賞する再遊技役10、15、16のいずれにも入賞することはない。このとき、図117(h)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行しないことを報知する「残念」のメッセージが表示される。
[動作例(H2):CZ中の狙え演出についてのその他の構成]
図114〜図117の例で説明したように、第三実施形態では狙う図柄を途中で変更しつつも、特定の役への入賞へ導くことができ、遊技の興趣を向上させることができる。第三実施形態では、図114で再遊技役10に入賞した場合よりも、図115、図116で再遊技役16、再遊技役15に入賞した場合の方がより有利となっている(AT状態の初期AT残ゲーム数が多い、図79(d))。このように有利度に差を設けた構成を採用しなくてもよいが、狙う図柄の変更があった場合の方が有利となる構成とすることで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、狙う図柄の変更があった場合の方が不利となる構成としてもよい。
図115、図116の例では、BAR図柄を狙わせておいて、本当に停止させたいセブン2図柄が停止したタイミングで演出を変更しているが、ここでセブン2図柄が停止しなかった場合には、狙う演出を変化させずにそのまま継続させてもよい。特に第三実施形態では、停止態様の如何に関わらず、獲得した権利に対応する条件装置に内部当選した時点で次遊技からAT状態に移行する構成であるため、セブン2図柄が停止しなかった場合に狙う演出を変化させずにそのまま継続させた上で、AT状態に移行することを示唆する演出を実行してもよい。また、この構成に限らず、狙った図柄が停止しなかったことを示す失敗演出を行ってもよい。なお、図115、図116の例では狙う図柄を変更しているが、最初からセブン2図柄を狙う演出を実行し、狙う図柄を変更させない場合があってもよい。
また、狙う演出における変更のタイミングについては、狙う演出によって示された図柄とは異なる図柄(図115、図116ではセブン2図柄)が停止操作によって狙った位置(図115、図116では中段)に止められる事が確定した瞬間であってもよいし、該当するリールが停止した後でもよい。特に、リールの図柄配置や目押しのタイミングによっては停止図柄が把握しやすくなる構成を採用している場合があり、こうした構成についてはリールの停止後に狙う演出の変更をすることが好ましい。また、遊技者によっては惰性で遊技操作を行い、狙う図柄が変更されたことに気づかない可能性も考えられるため、狙う図柄の変更があったことに気づきやすいように、狙う図柄の変更とともにフリーズを実行する構成としてもよい。
また図114、図117で説明したように、条件装置番号2は、内部当選すると再遊技役10に入賞することが可能である一方、条件装置番号1は、内部当選すると再遊技役10に入賞することがないものの、途中まで再遊技役10への入賞を期待させる停止態様の役(図117では再遊技役8)が入賞する構成となっている。これに対し、図115、図116で説明した条件装置番号3、4では、それぞれ再遊技役15、16に入賞することが可能であるが、これらの役については入賞を期待させる条件装置は設けられていない。すなわち、狙え演出において狙う図柄の変更があった時点でAT当選(桃7権利獲得)が確定したことを把握することができる。なお、この構成に限らず、再遊技役15、16についてもこれらの役の入賞を期待させる条件装置を設けた構成としてもよい。
また、第三実施形態では、BAR図柄とセブン2図柄が隣接した構成を採用しているが、隣接していなくとも、BAR図柄を狙った停止タイミングのうちセブン2図柄も停止させることが可能なタイミングが含まれていればよい。例えば、図66においてBAR図柄よりも上にセブン2図柄を配置した構成では、この距離が離れるほどBAR図柄を狙ったときにセブン2図柄が停止しにくくなるものの、セブン2図柄が停止する際にはリールの引込み量が多くなるため遊技者を驚かせることができる。また、第三実施形態では左リール110および中リール111においてBAR図柄とセブン2図柄が隣接しており、双方を停止させること可能な停止タイミングが存在するが、図115の動作については、これらのリールにおいてBAR図柄とセブン2図柄が隣接していない構成としてもよい。なおこの構成でも、図115で説明した動作が成立する。このように、BAR図柄とセブン2図柄の双方を停止させることが可能なリールは少なくとも一つ(例えば図115では右リール112)設けられていればよく、このリールに対して停止操作がされたタイミングで狙え演出を変化させる構成とすればよい。また、図116の動作についても、この右リール112においてBAR図柄とセブン2図柄が隣接していない構成とすることができる。
なお、図114〜図117の例では、BAR図柄やセブン2図柄を用いた構成について説明したが、用いる図柄はこれに限られるものではない。また、入賞する役についても再遊技役に限られるものではなく、様々な役を用いることができる。さらにこの例では狙う演出の動作が、AT状態に移行することを報知する際に行われるように構成しているが、この動作の適用場面がこの例に限定されるものではない。例えば、第三実施形態では特化ゾーン中に条件装置番号2〜4に内部当選するとAT残ゲーム数が上乗せされる構成となっているが、この条件装置の内部当選の際に狙う演出を実行する構成としてもよい。
ここで、狙う演出の構成をボーナスと組み合わせた例について図118を用いて説明する。この例では、「7−7−7」でビッグボーナスに入賞し、「7−7−BAR」でレギュラーボーナスに入賞する構成を採用している。この構成において、ボーナスが確定した場合、図118(a)に示すようにビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれもあり得る表示をすべてのリールが停止するまで実行する。ここで、左リール上段にに7図柄が停止した場合はビッグボーナスが確定する(1確目)。このため、図118(b)に示すように、この1確目となった段階で画面に表示されていたBAR図柄の表示を消してビッグボーナス確定を告知する。また例えば、ビッグボーナスが成立している場合に、左上段に7図柄が位置しているときに停止操作を行うことで左上段に7図柄が停止してビッグボーナスが確定する一方、表示枠外に7図柄がある場合は左中段までセブン図柄が引き込まれ、ビッグボーナスが確定しない、といった構成のように、いずれかのリールに対して特定の操作(ビタ押し等)をすることで内部の成立役の判定が可能な仕様の場合には、当該操作を行ったことによって狙う図柄の指示を第三実施形態のように変更してもよい。
[動作例(H3):特化ゾーンへ移行する際の狙え演出について]
第三実施形態では、AT状態において特化ゾーン権利抽選(図81(a)のステップS1411)に当選すると青7権利を獲得する。この青7権利を獲得した状態で条件装置番号2、3、4のいずれかに内部当選すると特化ゾーンに移行する(図87(a)のステップS1D11)。一方、青7権利を獲得した状態で条件装置番号2、3、4のいずれかに内部当選すると、再遊技役6に入賞させるための停止操作を促す狙え演出が実行される(図96(a)のステップS3409)。以下、図119を用いて具体的に説明する。
ここでは、青7権利を獲得した状態で条件装置番号2に内部当選した場合について説明する。この場合、図119(a)に示すように、演出画像表示装置157において右中左の順で、且つセブン1図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行される。ここでは条件装置番号2に内部当選しており、停止操作が適切であればセブン1図柄を入賞ライン上に停止させ再遊技役6に入賞させることが可能な状態となっている。ここでの狙え演出は、この停止操作を促す演出となっている。図119(b)には、この狙え演出に従って停止操作をした結果、再遊技役6に入賞したことが示されている。また、この時に特化ゾーンへの移行を示唆する特化ゾーン突入演出が実行されていることが示されている(図96(a)のステップS3411)。
図114の例で説明したように、条件装置番号2に内部当選した場合は、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、右第一停止の場合は再遊技役1、3〜10のいずれかに入賞する。なお、入賞可能な役を構成する図柄の候補にセブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄があり、これを停止させることが可能な場合は、これらの図柄が優先して停止する。この構成によって、図119(b)のルートに示すように狙え演出に従って再遊技役6に入賞させるだけでなく、これに従わずにBAR図柄を狙い、図119(c)のルートに示すように再遊技役10に入賞させることもできる。また、図119(d)のルートでは再遊技役1に入賞したことが示されている。なお、いずれの場合も、すべてのリールが停止した後に特化ゾーンへの移行を示唆する特化ゾーン突入演出が実行される(図96(a)のステップS3411)。
なお、図119では条件装置番号2に内部当選した場合について説明したが、条件装置番号3、4に内部当選した場合にも同じ狙え演出が実行される。条件装置番号3に内部当選した場合、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、右第一停止の場合は再遊技役1、3〜6、11〜13、16のいずれかに入賞する。また、条件装置番号3に内部当選した場合、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、右第一停止の場合は再遊技役1、3〜7、9、14、15のいずれかに入賞する。従って、条件装置番号3、4に内部当選した場合には、条件装置番号2に内部当選した場合と同様に狙え演出に従って停止操作をすることで再遊技役6に入賞させることができる。なお、狙え演出に従わない場合にも入賞役に関わらず特化ゾーンへ移行するとともに特化ゾーン突入演出が実行される。従って例えば、条件装置番号3に内部当選した場合には狙え演出に従わずにセブン2図柄を狙って再遊技役16に入賞させることも可能である。
[動作例(H4):特化ゾーン中の狙え演出について]
第三実施形態では、特化ゾーンにおいて条件装置番号2、3、4に内部当選するとAT残ゲーム数が上乗せされる(図81(b)のステップS1423、図82(d))。一方、特化ゾーンにおいて条件装置番号1〜4のいずれかに内部当選すると、特定の役に入賞させるための停止操作を促す狙え演出が実行される(図96(b)のステップS3425)。以下、具体的に説明する。
まず、条件装置番号2に内部当選した場合について図120を用いて説明する。この場合、図120(a)に示すように、演出画像表示装置157において右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行される。ここでは条件装置番号2に内部当選しており、停止操作が適切であればBAR図柄を入賞ライン上に停止させ再遊技役10に入賞させることが可能な状態となっている。ここでの狙え演出は、この停止操作を促す演出となっている。図120(b)のルートでは、この狙え演出に従って停止操作をした結果、再遊技役10に入賞したことが示されている。なお、ここでは条件装置番号2に内部当選したことによりAT残ゲーム数が10ゲーム上乗せされるが(図82(d))、図120(b)のルートでは、再遊技役10の入賞とともにこの上乗せの値を示す成功演出が実行されていることが示されている(図97のステップS3A17)。
図114の例で説明したように、条件装置番号2に内部当選した場合は、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、右第一停止の場合は再遊技役1、3〜10のいずれかに入賞する。なお、入賞可能な役を構成する図柄の候補にセブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄があり、これを停止させることが可能な場合は、これらの図柄が優先して停止する。この構成によって、図120(b)のルートに示すように狙え演出に従って再遊技役10に入賞させるだけでなく、これに従わずにセブン1図柄を狙い、図120(d)のルートに示すように再遊技役6に入賞させることもできる。また、図120(c)のルートでは再遊技役1に入賞したことが示されている。なお、第三実施形態では、再遊技役10に入賞した場合だけでなく、再遊技役6に入賞した場合にも成功演出が実行される(図97のステップS3A17)。図120(d)のルートでは、再遊技役6の入賞とともに上乗せの値を示す成功演出が実行されていることが示されている(図97のステップS3A17)。また、図120(c)のルートでは、再遊技役1に入賞した場合に失敗演出が実行されていることが示されている(図97のステップS3A19)。
次に、条件装置番号3に内部当選した場合について図121を用いて説明する。この場合、図121(a)に示すように、演出画像表示装置157において右中左の順で、且つセブン2図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行される。ここでは条件装置番号3に内部当選しており、停止操作が適切であればセブン2図柄を入賞ライン上に停止させ再遊技役16に入賞させることが可能な状態となっている。ここでの狙え演出は、この停止操作を促す演出となっている。図121(b)のルートでは、この狙え演出に従って停止操作をした結果、再遊技役16に入賞したことが示されている。なお、ここでは条件装置番号3に内部当選したことによりAT残ゲーム数が30ゲーム上乗せされるが(図82(d))、図121(b)のルートでは、再遊技役16の入賞とともにこの上乗せの値を示す成功演出が実行されていることが示されている(図97のステップS3A17)。
図115の例で説明したように、条件装置番号3に内部当選した場合は、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、右第一停止の場合は再遊技役1、3〜6、11〜13、16のいずれかに入賞する。なお、入賞可能な役を構成する図柄の候補にセブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄があり、これを停止させることが可能な場合は、これらの図柄が優先して停止する。この構成によって、図121(b)のルートに示すように狙え演出に従って再遊技役16に入賞させるだけでなく、これに従わずにセブン1図柄を狙い、図121(d)のルートに示すように再遊技役6に入賞させることもできる。また、図121(c)のルートでは再遊技役1に入賞したことが示されている。なお、第三実施形態では、再遊技役16に入賞した場合だけでなく、再遊技役6に入賞した場合にも成功演出が実行される(図97のステップS3A17)。ただし、再遊技役6の入賞の場合は、上乗せゲーム数である30よりも少ない値(ここでは10)が表示される。図121(d)のルートでは、再遊技役6の入賞とともに10ゲームの上乗せを示す成功演出が実行されていることが示されている(図97のステップS3A17)。また、図121(c)のルートでは、再遊技役1に入賞した場合に失敗演出が実行されていることが示されている(図97のステップS3A19)。
なお、条件装置番号1に内部当選した場合も狙え演出(図120と同様)が実行されるが、再遊技役6および再遊技役10のいずれにも入賞せず、またAT残ゲーム数の上乗せも行われないため、停止態様の如何に関わらず失敗演出が実行される(図97のステップS3A19)。
また、条件装置番号4に内部当選した場合の狙え演出については図示していないが、図121と同様の演出であってもよいし、図116の演出を流用してもよいし、再遊技役15の図柄組合せを表示しつつ右第一停止を示唆する演出を実行してもよい。条件装置番号4に内部当選した場合には、再遊技役15に入賞すると上乗せゲーム数を示す成功演出が実行され(図97のステップS3A17)、再遊技役6に入賞すると上乗せゲーム数である30よりも少ない値(ここでは10)を表示する成功演出が実行され(図97のステップS3A17)、これらの以外の役に入賞すると失敗演出が実行される(図97のステップS3A19)。
なお、上記の動作では上乗せがあったにも関わらずこれを報知しない状況になるが、この報知されない分については、AT状態に戻った際に表示される。AT状態に戻ったタイミングに限らず、AT状態の(見た目上の)最終ゲームや特化ゾーンの最終ゲーム、新たな上乗せ抽選に当選したタイミングなどであってもよい。
[動作例(H5):特化ゾーン中の狙え演出についてのその他の構成]
図120、図121の例で説明したように、第三実施形態では狙わせた図柄(役)とは異なる図柄(役)に入賞した場合に、入賞した役によっては本来狙わせた図柄(役)が停止した場合と同様に特典付与の演出を実行する場合を設けることで、狙わせた図柄とは異なる図柄をあえて停止させたりする、といった新たな遊技性を獲得することができる。なお、第三実施形態では再遊技役10に入賞した場合と再遊技役6に入賞した場合に上乗せゲーム数を報知する構成となっているが、狙わせた図柄(役)およびこれとは異なる図柄(役)に入賞した際の演出としては、上乗せゲーム数を報知するものに限らず他の特典についての演出であってもよい。こうした特典としては、遊技者にとって有利な特典(有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる等)に限らず、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報であってもよく、さらには、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない情報を特典とするものであってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
なお、第三実施形態ではBAR図柄とセブン1図柄との間隔が最大引込み範囲を超えて配置されているが、この構成に限らず例えばこれらの図柄を隣接して配置する構成としてもよい。しかし、BAR図柄とセブン1図柄との間隔が最大引込み範囲内であると、一方を狙っているにも関わらずもう一方が停止してしまう場合があるため、明確に狙うことが困難になることから、停止タイミングによって狙わせた図柄(役)とは異なる図柄(役)を停止させる構成を採用する場合には、第三実施形態のように構成することが好ましい。
また、第三実施形態では、操作タイミングによって再遊技役1、再遊技役6、再遊技役10に入賞する場合がそれぞれ異なる構成を採用しているが、停止する図柄や役を異ならせるための操作条件が限定されるものではなく、例えば操作順序を用いて異ならせる構成としてもよい。なお、操作順序を用いて異ならせた場合には、示唆された操作順序とは異なる操作順序によって他の役を狙うことになる。
なお、図120の例では、再遊技役10に入賞した場合と再遊技役6に入賞した場合のいずれも同じ上乗せゲーム数が報知されているが、図121の例では、再遊技役16に入賞した場合と再遊技役6に入賞した場合とで異なる上乗せゲーム数が報知されている。このように、狙わせた図柄(役)とは異なる図柄(役)に入賞した場合の演出については、狙わせた図柄(役)に入賞した場合と同じ内容であってもよいし、異なってもよい。例えば、狙わせた図柄(役)とは異なる図柄(役)が停止した場合には、狙わせた図柄(役)が停止した場合と異なる表示を行う(あるいは加える)ことによって、設定値や内部状態といった遊技に関する情報を示唆してもよい。図122には、図120(d)のルートの変形例として、上乗せゲーム数の報知に加えて設定値を示唆する画像が表示される例が示されている。さらには狙わせた図柄(役)とは異なる図柄(役)が停止した場合にのみ特定の画像が表示される構成としてもよい。これらの構成では、図柄を狙わない場合における楽しみを遊技者に与えることができる。
また、図119に示すように、再遊技役6については別途これを狙う演出が実行される機会が設けられている。この構成によって再遊技役6が特別な役であるとの印象を与える場合がある。特に、第三実施形態では図119の狙え演出の頻度が図120、図121の頻度より低い(図82(c)の当選確率が図82(d)の条件装置番号の当選確率よりも低い)ため、このような印象をより強く与えることができる。この印象を持たせることで、図120や図121のような場合に示唆された図柄とは異なる図柄をあえて狙う楽しみを遊技者に与えることができる。
〈その他〉
第三実施形態では再遊技役の内部当選確率が変化しない構成を用いているが、図99〜図122を用いて説明した構成およびこれらの変形例はいわゆるRTが設けられた構成にも適用可能である。また、第三実施形態ではボーナス役が設けられていない構成を用いているが、上記図99〜図122を用いて説明した構成およびこれらの変形例はボーナス役が設けられた構成にも適用可能である。また、図114〜図122の例では条件装置番号1〜4の再遊技役に入賞する条件装置を用いた構成について説明したが、用いる役や条件装置、図柄組合せ等、この構成に限定されるものではない。
第三実施形態では、状態Bのリミットとして、状態Bが1500ゲーム継続すること、最小値からの純増枚数が2400を超えたこと、の二つを採用しているが、この数値については予め定められたものであればよく、任意に採用することができる。
また、状態Bについては、遊技者にとって有利、且つメインの終了条件とは別の終了条件(リミット)が設けられた遊技状態の一例であるが、第三実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、AT残ゲーム数が終了条件を満たすとAT(あるいはAR)が終了する構成と、当該AT(あるいはAR)が上記の終了条件を満たしていないにも関わらず終了(強制終了)させる構成を採用している場合に、この強制終了させる条件の成立時に自動精算あるいは打ち止めが実行される構成としてもよい。また、例えば、残ゲーム数が終了条件を満たすとボーナスが終了する構成と、当該ボーナスがこの終了条件を満たしていないにも関わらず終了(強制終了)させる構成を採用している場合に、この強制終了させる条件の成立時に自動精算あるいは打ち止めが実行される構成としてもよい。このように、第一の遊技状態(例えば、状態A、非AT、非ボーナス)に対し、これよりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B、AT、ボーナス)が設けられている場合に、この第二の遊技状態の終了条件に応じて自動精算あるいは打ち止めが実行される構成とすればよい。この構成では自動精算あるいは打ち止めが実行されることで、終了条件を把握することができる。
第三実施形態では、操作ナビが実行される状態としてCZ、AT状態、特化ゾーンを採用しているが、この構成について限定されるものではなく、所謂AR等であってもよい。また、AT状態となる期間についてAT残ゲーム数で管理する構成を採用しているが、例えば残ナビ回数や残獲得可能枚数で管理する構成や、継続するか否かを抽選で決定する構成を採用してもよい。
第三実施形態では、状態B終了時にこれに関するフラグおよび変数が初期化される構成を採用している(図88のステップS1E21)。こうした情報としては第三実施形態で用いた変数に限られるものではなく、様々な変数、フラグを用いて自動精算および打ち止めを実行するか否かを判断する構成としてもよい。例えば、自動精算機能を作動させる条件として、AT状態の継続ゲーム数が200以上の場合や、AT状態における操作ナビの回数が50回以上の場合、さらにはAT状態の開始から終了までの獲得差枚数が一定以上の場合、といったものを採用してもよい。また、これらの条件を判断するタイミングとしては、状態Bのような有利区間の終了時に判断する構成に限らず、上記の条件が成立した時点で対応するフラグをオンに設定しておき、有利区間の終了時にこのフラグに従って自動精算および打ち止めを実行する構成としてもよい。なお、ここで説明した変数およびフラグを採用した場合、これらの変数およびフラグは状態B終了時に初期化される。
また、自動精算が実行された場合には、情報出力回路334を通じて信号を出力するようにしてもよい。この信号は、自動精算機能や打ち止め機能が有効化されている場合にのみ出力可能となるように構成してもよい。この構成では、遊技者が自動精算機能や打ち止め機能が有効になっていることを把握できる場合がある。また、有効無効に関係無く、自動精算機能や打ち止め機能の実行条件(=リミッタ到達)が満たされた場合に信号が出力されるようにしてもよい。この構成では、遊技者がリミッタに到達した回数を把握することができる場合がある。
また、自動精算機能については、貯留されている遊技媒体(メダル)を払い出す以外にも、貯留されている遊技のために供する情報を外部の記録媒体に記憶させるようなものとしてもよい(貯留されている遊技媒体の記録の移転)。
なお、自動精算や打ち止めの機能の有効無効については、電源投入時のスイッチの状態が用いられる。このため例えば、リミッタ到達の直前で電源を落として有効無効いずれかに再設定した後に、電源を再度投入してリミッタに到達すると、再設定された状態に従って自動精算や打ち止めが実行される。
なお、上記実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、各実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、各実施形態に対して種々の変形や変更を施すことや、他の実施形態における構成を組み合わせることができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
〈発明の構成と実施形態の対応〉
以下、上記説明に記載されている発明の構成について、対応する構成を参照しつつ記載する。
《第一、第二実施形態に記載されている発明の構成》
遊技台には、有利度の異なる状態を設けたものがあるが、遊技者に有利な状態を終了するにあたってその終了条件が複数設けられている場合、有利な状態が終了した原因を遊技者が把握できずに、遊技の興趣が減退する虞がある。以下、遊技者に有利な状態の終了条件が把握しやすい遊技台の構成について記載する。
上記の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記複数のリールが回転駆動された後、内部抽選の抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの図柄組合せに応じて遊技媒体の払い出しの制御を行う払出制御手段(例えば、主制御部300)と、
演出を実行する演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
第一の遊技状態(例えば、状態A)と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B)を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台(例えば、第二実施形態)であって、
前記遊技制御手段は、
前記第二の遊技状態において継続可能条件(例えば、AR残りゲーム数、AR権利数のいずれも0でない)が満たされていれば該第二の遊技状態を継続し、該継続可能条件が満たされない場合には該第二の遊技状態を終了させ、
前記第二の遊技状態において前記継続可能条件が満たされている場合であっても、所定の終了条件(例えば、状態B継続可能ゲーム数が0、あるいはMYカウンタが2400)が満たされることで該第二の遊技状態を終了させる手段であり、
前記演出手段は、複数種類のエンディング演出(例えば、END3演出、END4演出)を実行可能な手段であり、
前記複数種類のエンディング演出には、第一のエンディング演出(例えば、END4演出)と該第一のエンディング演出とは異なる第二のエンディング演出(例えば、END3演出)が含まれ、
前記演出手段は、
前記第二の遊技状態において、第一のエンディング演出開始条件(例えば、MYカウンタが2150以上)が満たされたことに基づいて前記第一のエンディング演出を実行し、
前記第二の遊技状態において、前記第一のエンディング演出開始条件とは異なる第二のエンディング演出開始条件(例えば、MYカウンタが2350より大きい、あるいは状態B継続可能ゲーム数が10)が満たされたことに基づいて前記第二のエンディング演出を実行し、
前記第一のエンディング演出の実行中に前記第二のエンディング演出開始条件が満たされた場合には、実行中の該第一のエンディング演出を終了して前記第二のエンディング演出を実行する手段であり(例えば、図59、図60)、
前記第一のエンディング演出は、前記第二のエンディング演出開始条件が満たされるまで継続する演出であり(例えば、図59、図60)、
前記第二のエンディング演出は、前記所定の終了条件が満たされるまで継続する演出である(例えば、図59、図60)、
ことを特徴とする遊技台([状態Bの強制終了条件とエンディング演出(END3演出およびEND4演出)について]の記載参照)、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記第二のエンディング演出の実行中に前記第一のエンディング演出開始条件が満たされた場合には、前記第一のエンディング演出を実行しない手段である(例えば、図58のステップS3401でYesの判定、ステップS3407が実行されない)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の終了条件として、第一の終了条件(例えば、MYカウンタが2400)と第二の終了条件(例えば、状態B継続可能ゲーム数が0)があり、
前記第一の終了条件は、前記第二の遊技状態において獲得した前記遊技媒体の数に関する条件であり、
前記第二の終了条件は、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件であり、
前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において、前記第一の終了条件および第二の終了条件のうちのいずれか一方の条件が満たされると、該第二の遊技状態を終了させる手段であり、
前記第二のエンディング演出開始条件として、第二のエンディング演出開始条件A(例えば、MYカウンタが2350より大きい)と第二のエンディング演出開始条件B(例えば、状態B継続可能ゲーム数が10)があり、
前記第二のエンディング演出開始条件Aは、前記第二の遊技状態において獲得した前記遊技媒体の数に関する条件であって、前記第二の遊技状態において前記第一の終了条件よりも先に満たされる条件であり、
前記第二のエンディング演出開始条件Bは、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件であって、前記第二の遊技状態において前記第二の終了条件よりも先に満たされる条件であり、
前記演出手段は、前記第一のエンディング演出の実行中に、前記第二のエンディング演出開始条件Aおよび前記第二のエンディング演出開始条件Bのうちのいずれか一方の条件が満たされた場合に該第一のエンディング演出を終了し、前記第二のエンディング演出を実行する手段である(例えば、図59、図60)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二のエンディング演出開始条件Bは、前記第一のエンディング演出開始条件よりも先に満たされる場合がある条件であり(例えば、図61)、
前記演出手段は、前記第一のエンディング演出が実行されていない場合であっても、前記第二のエンディング演出開始条件Bが満たされた場合には、前記第二のエンディング演出を実行する手段である(例えば、図61)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一のエンディング演出開始条件は、前記第二の遊技状態の少なくとも一部の期間において使用された前記遊技媒体の数と該遊技媒体の払出数に基づいた差枚数に関する条件であって(例えば、MYカウンタは状態Bにおける差枚数の累計であって、マイナスになるとリセットされて次遊技から再カウント)、前記差枚数が所定数を超えた場合に満たされる条件である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一のエンディング演出開始条件は、前記第二の遊技状態における権利に対応する権利数に関する条件であって、前記権利数が所定の数を超えた場合に満たされる条件である([状態Bの強制終了条件とエンディング演出(END3演出およびEND4演出)について]の記載中、END4演出開始条件を状態Bに関する権利数に関する条件とする変形例参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記複数のリールが回転駆動された後、内部抽選の抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの図柄組合せに応じて遊技媒体の払い出しの制御を行う払出制御手段(例えば、主制御部300)と、
演出を実行する演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
第一の遊技状態(例えば、状態A)と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B)を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台(例えば、第二実施形態)であって、
前記遊技制御手段は、
前記第二の遊技状態において獲得した前記遊技媒体の数に関する第一の終了条件(例えば、MYカウンタが2400)が満たされたことに基づいて該第二の遊技状態を終了させる場合と、
前記第二の遊技状態の遊技回数に関する第二の終了条件(例えば、状態B継続可能ゲーム数が0)が満たされたことに基づいて該第二の遊技状態を終了させる場合がある手段であり、
前記演出手段は、
前記第一の終了条件および前記第二の終了条件のいずれか一方が満たされるまで前記第二の遊技状態が継続することを示唆するエンディング演出(例えば、END3演出)を実行することが可能で、
前記第二の遊技状態において、エンディング演出開始条件(例えば、MYカウンタが2350より大きい、あるいは状態B継続可能ゲーム数が10)が満たされたことに基づいて前記エンディング演出を実行する手段であり、
前記エンディング演出開始条件が満たされた場合に、現在設定されている前記第二の遊技状態において、前記第一の終了条件と前記第二の終了条件のいずれの条件が先に満たされるかを推定する終了条件推定手段(例えば、主制御部300、図58のステップS3419)を備え、
前記演出手段は、
前記終了条件推定手段によって前記第二の終了条件よりも先に前記第一の終了条件が満たされると推定された場合には、前記エンディング演出において所定の表示(例えば、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数形式の表示、図59)を行い、
前記終了条件推定手段によって前記第一の終了条件よりも先に前記第二の終了条件が満たされると推定された場合には、前記エンディング演出において前記所定の表示を行わない手段である(例えば、図60、図61)、
ことを特徴とする遊技台([エンディング演出(END3演出およびEND4演出)の内容について]の記載参照)、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の終了条件は、前記第二の遊技状態の少なくとも一部の期間において使用された前記遊技媒体の数と該遊技媒体の払出数に基づいた差枚数に関する条件であって(例えば、MYカウンタは状態Bにおける差枚数の累計であって、マイナスになるとリセットされて次遊技から再カウント)、前記差枚数が所定数を超えた場合に満たされる条件である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記エンディング演出の実行中に、現在の前記差枚数の値に対応する表示(例えば、MYカウンタの値に対応する表示)を行うことが可能であり、
前記所定の表示として、前記所定数に対応する表示(例えば、MYカウンタの上限「2400」に対応する表示)を前記差枚数の値に対応する表示と共に表示する手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記エンディング演出の実行中に、現在の前記差枚数の値(例えば、MYカウンタの値)を表示することが可能であり、
前記所定の表示として、前記所定数の値(例えば、MYカウンタの上限「2400」)を示す表示を前記差枚数の値の表示と共に表示する手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記エンディング演出開始条件は、前記第二の遊技状態における権利に対応する権利数に関する条件であって、前記権利数が所定の数を超えた場合に満たされる条件である([エンディング演出(END3演出およびEND4演出)の内容について]の記載中、エンディング演出開始条件を状態Bに関する権利数に関する条件とする変形例参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
《第三実施形態に記載されている発明の構成》
上記の説明では、
複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
有利度が異なる設定値を変更可能な設定変更手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、を備えた遊技台であって、
前記設定変更手段は、所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)を伴って電源投入を行うことにより前記設定値を変更可能な状態となる手段であり、
前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、状態A)および第二の遊技状態(例えば、状態B)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態に続いて前記第二の遊技状態を設定する場合があり、
前記第二の遊技状態の終了後に、新たに前記第一の遊技状態を設定する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われると前記第一の遊技状態を設定する場合があり(《状態Aおよび状態B》参照)、
前記第二の遊技状態において、複数種類の遊技区間のうちのいずれか一つを設定する場合がある手段であり、
前記複数種類の遊技区間には、第一の区間(例えば、通常モード)と、該第一の区間よりも有利な第二の区間(例えば、高確率モード)が含まれ、
前記遊技制御手段は、前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されたことに基づいて前記第二の区間を設定する場合がある(例えば、状態B移行抽選当選時にpt高確率残ゲーム数が付与され(図73のステップS1019)、高確率モードになる)手段であり、
前記演出手段は、
前記遊技制御手段によって前記第二の区間が設定されたことに基づいて所定の演出(例えば、高確率モード時の背景の表示)を実行する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合があり(動作例(F3)参照)、
前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の区間が設定された場合に、前記所定の演出を実行しない場合がある手段であり(動作例(F4)参照)、
前記第一の遊技状態が設定されてから前記第二の遊技状態が設定されるまでの遊技回数よりも、前記第二の遊技状態が設定されてから前記第一の遊技状態が設定されるまでの遊技回数の方が多い(例えば、状態Aから状態Bへのゲーム数は1.5程度であり、状態Bから状態Aへは少なくともCZ(20ゲーム)を経由しないと移行しない)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の演出が実行されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われると該所定の演出とは異なる演出を実行する場合がある手段である(例えば、図107)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合に所定の抽選を行い、該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記所定の演出を実行する手段である(例えば、朝一フラグの設定を抽選によって決定する構成)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態において第一の演出(例えば、通常背景)を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第一の区間において前記第一の演出を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第二の区間において、前記所定の演出が実行されていない場合に前記第一の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの場合は高確率モード時の背景ではなく通常背景を表示)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、最初に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない手段である(動作例(F6)、朝一フラグの解除条件を「電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件」「設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
有利度が異なる設定値を変更可能な設定変更手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、を備えた遊技台であって、
前記設定変更手段は、所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)を伴って電源投入を行うことにより前記設定値を変更可能な状態となる手段であり、
前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、状態A)および第二の遊技状態(例えば、状態B)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態に続いて前記第二の遊技状態を設定する場合があり、
前記第二の遊技状態の終了後に、新たに前記第一の遊技状態を設定する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われると前記第一の遊技状態を設定する場合があり(《状態Aおよび状態B》参照)、
前記第二の遊技状態において、複数種類の遊技区間のうちのいずれか一つを設定する場合がある手段であり、
前記複数種類の遊技区間には、第一の区間(例えば、通常モード)と、該第一の区間よりも有利な第二の区間(例えば、高確率モード)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
第一の条件(例えば、状態Aから状態Bへの移行)が満たされると前記第二の区間を設定する場合があり、
前記第一の条件とは異なる第二の条件(例えば、pt高確率セット数抽選に当選)が満たされると前記第二の区間を設定する場合がある手段であり、
前記第一の条件は、前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されたことに基づいて満たされる場合がある条件であり、
前記第二の条件は、前記第二の遊技状態において満たされる場合がある条件であり(例えば、pt高確率セット数抽選は状態Bで実行される)、
前記演出手段は、
前記遊技制御手段によって前記第二の区間が設定されたことに基づいて所定の演出(例えば、高確率モード時の背景の表示)を実行する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第一の条件が満たされたことで前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合があり(動作例(F3)参照)、
前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の条件が満たされたことで前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合がある手段である(動作例(F4)、図105参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二の条件は、前記第二の区間が設定されている場合には満たされない条件である(動作例(F7)、「高確率モードである場合にpt高確率セット数抽選を実行しない」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の演出が実行されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われると該所定の演出とは異なる演出を実行する場合がある手段である(例えば、図107)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合に所定の抽選を行い、該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記所定の演出を実行する手段である(例えば、朝一フラグの設定を抽選によって決定する構成)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態において第一の演出(例えば、通常背景)を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第一の区間において前記第一の演出を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第二の区間において、前記所定の演出が実行されていない場合に前記第一の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの場合は高確率モード時の背景ではなく通常背景を表示)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、最初に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない手段である(動作例(F6)、朝一フラグの解除条件を「電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件」「設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
有利度が異なる設定値を変更可能な設定変更手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、を備えた遊技台であって、
前記設定変更手段は、所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)を伴って電源投入を行うことにより前記設定値を変更可能な状態となる手段であり、
前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、状態A)および第二の遊技状態(例えば、状態B)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態に続いて前記第二の遊技状態を設定する場合があり、
前記第二の遊技状態の終了後に、新たに前記第一の遊技状態を設定する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われると前記第一の遊技状態を設定する場合があり(《状態Aおよび状態B》参照)、
前記第二の遊技状態において、複数種類の遊技区間のうちのいずれか一つを設定する場合がある手段であり、
前記複数種類の遊技区間には、第一の区間(例えば、通常モード)と、該第一の区間よりも有利な第二の区間(例えば、高確率モード)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されたことに基づいて前記第二の区間を設定する場合があり(例えば、状態B移行抽選当選時にpt高確率残ゲーム数が付与され(図73のステップS1019)、高確率モードになる)、
前記第一の遊技状態が設定されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わない電源投入が行われると該第一の遊技状態が設定されている状態で復帰する手段であり(例えば、図108)、
前記演出手段は、
前記遊技制御手段によって前記第二の区間が設定されたことに基づいて所定の演出(例えば、高確率モード時の背景の表示)を実行する場合があり、
前記第一の遊技状態が設定されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わない電源投入が行われ、該電源投入がされてから最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合があり(例えば、電源投入時に朝一フラグがオンに設定され、オフになるまでは高確率モード時の背景の表示が表示されない)、
前記第一の遊技状態が設定されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴って電源投入が行われ、該電源投入がされてから最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合がある手段である(例えば、電源投入時に朝一フラグがオンに設定され、オフになるまでは高確率モード時の背景の表示が表示されない)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態が設定されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わない電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合があり(動作例(F4)、図108)、
電断が発生し、その後前記所定の操作を伴って電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合がある手段である(動作例(F3)、図103)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の演出が実行されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われると該所定の演出とは異なる演出を実行する場合がある手段である(例えば、図107)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合に所定の抽選を行い、該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記所定の演出を実行する手段である(例えば、朝一フラグの設定を抽選によって決定する構成)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態において第一の演出(例えば、通常背景)を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第一の区間において前記第一の演出を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第二の区間において、前記所定の演出が実行されていない場合に前記第一の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの場合は高確率モード時の背景ではなく通常背景を表示)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、最初に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない手段である(動作例(F6)、朝一フラグの解除条件を「電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件」「設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
有利度が異なる設定値を変更可能な設定変更手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、を備えた遊技台であって、
前記設定変更手段は、所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)を伴って電源投入を行うことにより前記設定値を変更可能な状態となる手段であり、
前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、状態A)および第二の遊技状態(例えば、状態B)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態に続いて前記第二の遊技状態を設定する場合があり、
前記第二の遊技状態の終了後に、新たに前記第一の遊技状態を設定する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われると前記第一の遊技状態を設定する場合があり(《状態Aおよび状態B》参照)、
前記第二の遊技状態において、複数種類の遊技区間のうちのいずれか一つを設定する場合がある手段であり、
前記複数種類の遊技区間には、第一の区間(例えば、通常モード)と、該第一の区間よりも有利な第二の区間(例えば、高確率モード)が含まれ、
前記遊技制御手段は、前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されたことに基づいて前記第二の区間を設定する場合がある(例えば、状態B移行抽選当選時にpt高確率残ゲーム数が付与され(図73のステップS1019)、高確率モードになる)手段であり、
前記演出手段は、
前記遊技制御手段によって前記第二の区間が設定されたことに基づいて所定の演出(例えば、高確率モード時の背景の表示)を実行する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行せずに直前の演出を継続する場合があり(動作例(F3)参照)、
前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の区間が設定された場合に、前記所定の演出を実行せずに直前の演出を継続する場合がある手段である(動作例(F4)参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記第二の区間が設定され、前記所定の演出が実行されなかった場合でも、該第二の区間の終了後に、新たな前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの状態で高確率モードになると高確率モードの演出は実行されないが、該高確率モードの終了時に朝一フラグがオフになる場合がある、図92のステップS3009)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の演出が実行されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われると該所定の演出とは異なる演出を実行する場合がある手段である(例えば、図107)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合に所定の抽選を行い、該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記所定の演出を実行する手段である(例えば、朝一フラグの設定を抽選によって決定する構成)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態において第一の演出(例えば、通常背景)を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第一の区間において前記第一の演出を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第二の区間において、前記所定の演出が実行されていない場合に前記第一の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの場合は高確率モード時の背景ではなく通常背景を表示)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、最初に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない手段である(動作例(F6)、朝一フラグの解除条件を「電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件」「設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
有利度が異なる設定値を変更可能な設定変更手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、を備えた遊技台であって、
前記設定変更手段は、所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)を伴って電源投入を行うことにより前記設定値を変更可能な状態となる手段であり、
前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、状態A)および第二の遊技状態(例えば、状態B)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態に続いて前記第二の遊技状態を設定する場合があり、
前記第二の遊技状態の終了後に、新たに前記第一の遊技状態を設定する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われると前記第一の遊技状態を設定する場合があり(《状態Aおよび状態B》参照)、
前記第二の遊技状態において、複数種類の遊技区間のうちのいずれか一つを設定する場合がある手段であり、
前記複数種類の遊技区間には、第一の区間(例えば、通常モード)と、該第一の区間よりも有利な第二の区間(例えば、高確率モード)が含まれ、
前記遊技制御手段は、前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されたことに基づいて前記第二の区間を設定する場合がある(例えば、状態B移行抽選当選時にpt高確率残ゲーム数が付与され(図73のステップS1019)、高確率モードになる)手段であり、
前記演出手段は、
前記遊技制御手段によって前記第二の区間が設定されたことに基づいて所定の演出(例えば、高確率モード時の背景の表示)を実行する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない場合があり(動作例(F3)参照)、
前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の区間が設定された場合に、前記所定の演出を実行しない場合がある手段であり(動作例(F4)参照)、
前記所定の回数は、前記第一の遊技状態が設定されてから前記第二の遊技状態が設定されるまでの遊技数の期待値以上の回数である(例えば、状態Aから状態Bへ移行するまでのゲーム数の期待値は1〜2であり、朝一フラグオンの期間である30ゲームの方が多い)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の演出が実行されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われると該所定の演出とは異なる演出を実行する場合がある手段である(例えば、図107)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合に所定の抽選を行い、該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記所定の演出を実行する手段である(例えば、朝一フラグの設定を抽選によって決定する構成)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態において第一の演出(例えば、通常背景)を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第一の区間において前記第一の演出を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第二の区間において、前記所定の演出が実行されていない場合に前記第一の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの場合は高確率モード時の背景ではなく通常背景を表示)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、最初に前記第二の区間が設定された場合には、前記所定の演出を実行しない手段である(動作例(F6)、朝一フラグの解除条件を「電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件」「設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定する遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
有利度が異なる設定値を変更可能な設定変更手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の演出を実行可能な演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、を備えた遊技台であって、
前記設定変更手段は、所定の操作(例えば、別途設けた鍵を差し込んで所定の位置まで回す)を伴って電源投入を行うことにより前記設定値を変更可能な状態となる手段であり、
前記複数の遊技状態には、第一の遊技状態(例えば、状態A)および第二の遊技状態(例えば、状態B)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態に続いて前記第二の遊技状態を設定する場合があり、
前記第二の遊技状態の終了後に、新たに前記第一の遊技状態を設定する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われると前記第一の遊技状態を設定する場合があり(《状態Aおよび状態B》参照)、
前記第二の遊技状態において、複数種類の遊技区間のうちのいずれか一つを設定する場合がある手段であり、
前記複数種類の遊技区間には、第一の区間(例えば、通常モード)と、該第一の区間よりも有利な第二の区間(例えば、高確率モード)と、該第一の区間よりも有利な第三の区間(例えば、AT状態)が含まれ、
前記遊技制御手段は、
前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されたことに基づいて前記第二の区間を設定する場合があり(例えば、状態B移行抽選当選時にpt高確率残ゲーム数が付与され(図73のステップS1019)、高確率モードになる)、
所定の条件(例えば、AT抽選に当選)が満たされると前記第三の区間を設定する場合がある手段であり、
前記演出手段は、
前記遊技制御手段によって前記第二の区間が設定されたことに基づいて第一の演出(例えば、高確率モード時の背景の表示)を実行する場合があり、
前記遊技制御手段によって前記第三の区間が設定されたことに基づいて第二の演出(例えば、AT状態中の演出、操作ナビ)を実行する場合があり、
前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合には、前記第一の演出を実行しない場合があり(動作例(F3)参照)、
前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われてから所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第二の区間が設定された場合に、前記第一の演出を実行しない場合があり(動作例(F4)参照)、
前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われてから前記所定の回数の遊技が終了するまでの間に前記第三の区間が設定された場合に、前記第二の演出を実行する場合がある手段である(例えば、AT状態での演出は朝一フラグとは無関係に実行される、図93のステップS3105がS3113より先)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の条件は、
前記第一の遊技状態が終了して、前記第二の遊技状態が設定されると満たされる場合がある条件である(動作例(F7)、状態Aから状態Bに移行した際に直撃抽選が実行される変形例)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記第一の演出が実行されている状態で電断が発生し、その後前記所定の操作を伴わずに電源投入が行われると該第一の演出とは異なる演出を実行する場合がある手段である(例えば、図107)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、前記第二の区間が設定された場合に所定の抽選を行い、該所定の抽選の抽選結果に基づいて前記第一の演出を実行する手段である(例えば、朝一フラグの設定を抽選によって決定する構成)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記第一の遊技状態において第一の演出(例えば、通常背景)を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第一の区間において前記第一の演出を実行する場合があり、
前記第二の遊技状態の前記第二の区間において、前記第一の演出が実行されていない場合に前記第一の演出を実行する場合がある手段である(例えば、朝一フラグがオンの場合は高確率モード時の背景ではなく通常背景を表示)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記所定の操作を伴って電源投入が行われた後に最初に設定された前記第二の遊技状態において、最初に前記第二の区間が設定された場合には、前記第一の演出を実行しない手段である(動作例(F6)、朝一フラグの解除条件を「電源投入後に状態Aから状態Bに移行して最初に設定された高確率モードが終了した場合に満たされる条件」「設定値が変更された場合には、最初の高確率モードが終了した場合に満たされる解除条件」との記載)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。