以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図6、図7で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。図2には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数がこの枚数未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが投入枚数がこの枚数だけベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、BB1、BB2、RB)に内部当選していること、または、後述するRB状態あるいはBB状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
状態B中ランプ190は、後述する状態Bが設定されていることを示すランプである。この状態B中ランプ190は、状態Bが設定され、且つ押し順ナビが発生する際には必ず点灯しており、一度点灯した後は状態Bが終了するまで点灯した状態が維持される。状態Bが設定され、且つ押し順ナビが発生する前の状態においては、任意のタイミングで点灯させてもよい。本実施形態では、AR準備状態(AR準備フラグがオン)になると点灯し、状態Bが終了する際(図31のステップS1821)に消灯する。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。なお、ストップボタン137〜139は、本発明の停止ボタンの一例に相当する。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。演出ボタン150は、演出に用いられるボタンである。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にはスピーカ272の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この演出画像表示装置157は、本発明の演出手段あるいは報知手段の一例に相当する。
図3は、前面扉を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
また、図示は省略するが、主制御基板には、打ち止め機能を有効にするか否かのスイッチと、自動精算機能を有効にするか否かのスイッチが設けられている。なお、これらのスイッチを設ける位置については特に限定されるものではなく、副制御基板に設けてもよいし、これらの基板とは別に設けてもよく、さらにはそれぞれ別個の場所に設けてもよい。また、物理的なスイッチを設ける構成に限らず、例えば、遊技台の設定値等を変更するプログラムにおいて打ち止め機能や自動精算機能を有効にするか否かを設定することが可能な構成としてもよい。この場合、これらの機能はスタートレバー135やストップボタン137〜139を用いて設定することが可能な構成としてもよい。なお、物理的なスイッチを設けた場合には、電源投入時にこのスイッチの状態を示す変数が記憶されるようにし、この変数に基づいて打ち止め機能や自動精算機能を有効化する処理を実行する。なお、この変数は、再度電源投入がされない限り維持される。また、上記スイッチの他に、打ち止めを解除するための打ち止め解除スイッチも設けられている。
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、主制御部300は、本発明の遊技制御手段、内部抽選手段、停止制御手段、払出制御手段、特典付与手段、の一例に相当し、第1副制御部400は、本発明の演出制御手段の一例に相当する。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、打ち止め機能や自動精算機能を有効化するためのスイッチ(採用した場合)、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、状態B中ランプ190、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、このスピーカ272、277は、本発明の演出手段あるいは報知手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。なお、この各種ランプ420は、本発明の演出手段あるいは報知手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、CPU404は割り込み時間ごとに各種センサ428(シャッタ163センサ、演出ボタン150センサ、等)の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜19は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号17のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号17のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号14のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(本実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
<入賞役の種類>
次に、図6、図7、図8、図9を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。図6、図7、図8、図9は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、再遊技役1〜16、小役1〜54がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、再遊技役1〜16は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。再遊技役1〜16は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、再遊技役1〜16の入賞が含まれる。
再遊技役1〜16は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。なお、再遊技役1〜16に対応する図柄組み合わせは図6に示すとおりであり、例えば、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。なお、再遊技役1、2を「通常リプレイ」、再遊技役3〜5を「青7はずれリプレイ」、再遊技役6を「青7リプレイ」、再遊技役7〜9を「BARはずれリプレイ」、再遊技役10を「BARリプレイ」、再遊技役11〜14を「桃7はずれリプレイ」、再遊技役15、16を「桃7リプレイ」と称する場合がある。
上記再遊技役1〜16は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルが自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜54は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、図7、図8、図9に示すとおりであり、例えば、小役1は「セブン1−チェリー−リプレイ」である。また、対応する払出枚数は図7、図8、図9に示すとおりである。なお、小役1、2を「弱チェリー」、小役3、4を「強チェリー」、小役5を「スイカ」、小役6〜17を「1枚役」、小役18、19を「ベル」と称する場合がある。
<内部当選役の種類>
次に、図10を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図10は、内部当選役の種類および名称を示す図である。
図10には、図6、図7、図8、図9で説明した役を組み合わせた、14種類の内部当選役(条件装置番号1〜14)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。
条件装置番号1は、再遊技役1〜4、7、8が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3、4、7、8(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、BARはずれリプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはBAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号2は、再遊技役1〜10が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜10(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、BARはずれリプレイ、BARリプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはBAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号3は、再遊技役1〜6、11〜13、16が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜6、11〜13、16(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、桃7はずれリプレイ、桃7リプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄あるいはセブン2図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号4は、再遊技役1〜7、9、14、15が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左第一停止および中第一停止によって再遊技役2(通常リプレイ)に入賞する。また、右第一停止の場合、停止操作のタイミングによって再遊技役1、3〜7、9、14、15(通常リプレイ、青7はずれリプレイ、青7リプレイ、BARはずれリプレイ、桃7はずれリプレイ、桃7リプレイ)のいずれかに入賞する。なお、右第一停止の場合は、停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄が入賞可能な役の構成図柄となっており、且つこの図柄が最大引込み範囲内にあれば、この図柄を優先的に停止する。
条件装置番号5は、小役1、2が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役1、2(弱チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号6は、小役3、4が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、停止操作のタイミングによって小役3、4(強チェリー)のいずれかに入賞する。
条件装置番号7は、小役5が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役5(スイカ)に入賞する。
条件装置番号8は、小役6〜24、27、28、33、34、37〜40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左中右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左右中の順で停止操作した場合に小役7〜22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役23、24、27、28、33、34、37〜40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号9は、小役6−22、25、26、29〜32、35、36、41、42、45〜48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、左右中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、左中右の順で停止操作した場合に小役7〜22のうちいずれかに入賞する。また、左第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役25、26、29〜32、35、36、41、42、45〜48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が左第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、左第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号10は、小役6〜8、11、12、17、18、21〜40、43、44、49、50、53、54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中左右の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中右左の順で停止操作した場合に小役23〜38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役7、8、11、12、17、18、21、22、39、40、43、44、49、50、53、54のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号11は、小役6、9、10、13〜16、19、20、23〜38、41、42、45〜48、51、52が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、中右左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、中左右の順で停止操作した場合に小役23〜38のうちいずれかに入賞する。また、中第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役9、10、13〜16、19、20、41、42、45〜48、51、52のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が中第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、中第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号12は、小役6〜8、11、12、17、18、21〜24、27、28、33、34、37〜54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右左中の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右中左の順で停止操作した場合に小役39〜54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役7、8、11、12、17、18、21〜24、27、28、33、34、37、38のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号13は、小役6、9、10、13〜16、19、20、25、26、29〜32、35、36、39〜54が重複して内部当選する条件装置である。この条件装置では、右中左の順で停止操作した場合に小役6(ベル)に入賞する。また、右左中の順で停止操作した場合に小役39〜54のうちいずれかに入賞する。また、右第一停止以外の停止操作を行った場合には、第一停止操作がされたリールにおいてベル図柄が有効ラインに停止し、第二停止操作がされたリールにおいてセブン1図柄、セブン2図柄、ブランク1図柄、ブランク2図柄のいずれかが有効ラインに停止し、続く第三停止操作のタイミングによって小役9、10、13〜16、19、20、25、26、29〜32、35、36のいずれかに入賞する場合がある。すなわち、停止操作が右第一停止であれば8又は1枚の払出しとなり、右第一停止以外であれば1又は0枚の払出しとなる。
条件装置番号14は、小役6が単独で内部当選する条件装置である。この条件装置では小役6(ベル)に入賞する。
上記の条件装置番号8〜13には、それぞれにベル(小役6)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号8〜13を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号8〜13に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役6)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役6)以外に内部当選している1枚役が優先的に停止される。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にハズレになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類と、これらの変遷について説明する。図11は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100には、通常状態、チャンスゾーン(CZと称する場合がある)、AT状態、特化ゾーンの計4つの有利度の異なる複数種類の遊技状態を切り替えられるように構成されており、これらの状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。
図11には、上記説明した4つの遊技状態が示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。
図12は、設定値1および設定値6の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。この図では、それぞれ縦軸に内部当選役(条件装置)の条件装置番号(内部当選役がないハズレを含む)が、横軸に設定値がそれぞれ示されており、設定値と内部当選役に対応する抽選値(抽選データの範囲の大きさ)が示されている。なお、これらの抽選値は上記説明した4つの遊技状態で共通となっている。遊技において条件装置に内部当選しなかった場合はハズレとなり、役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
以降説明する遊技状態において、役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65536)で除した値で求められる。例えば、設定値1では条件装置番号14の共通ベル(小役6)の抽選値が1200であり、その当選確率は1200/65536≒1.83%である。
上記の内部当選確率の差については、設定値が高くなるほど有利度が高くなる傾向にある。より具体的には、設定1〜設定3の出玉率(1遊技当たりに払い出されるメダル数の期待値÷1遊技当たりに使用するメダル数×100)は100%を下回り、設定4〜設定6の出玉率は100%を上回っている。すなわち、設定4〜設定6は遊技者にとって有利な設定値となっている。
抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役(内部当選役)を決定する。なお、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、各遊技状態について説明する。
<通常状態>
通常状態は、遊技者にとって最も不利な遊技状態である。通常状態では、後述する状態Bが設定されていると遊技の進行に従ってptが獲得でき、累計獲得ptが増加する(図18のステップS1247)。本実施形態では、後述するpt高確率残ゲーム数の値が0より大きいと、累計獲得ptが増加し易くなる構成を採用している。また、pt高確率セット数を設けており、この値が0より大きい場合には、pt高確率残ゲーム数が0になっても再度pt高確率残ゲーム数が加算され、累計獲得ptが増加し易い状態が継続する構成を採用している。以降の説明では、pt高確率フラグがオンの状態(累計獲得ptが増加し易い状態)を高確率モードと称し、pt高確率フラグがオフの状態を通常モードと称する場合がある。この累計獲得ptが1000pt以上になると、1000ptと引き換えにチャンスゾーン移行抽選およびAT直撃抽選が実行される(図17のステップS1211)。
図11には、通常状態においてチャンスゾーン移行抽選に当選すると、チャンスゾーンに移行することが示されている(図11の矢印(A)、図27のステップS1B05でYes)。また、通常状態においてAT直撃抽選に当選すると、AT状態に移行することが示されている(図11の矢印(E)、図27のステップS1B01でYes)。また、通常状態において設定されたチャンスゾーン移行ゲーム数が経過するとチャンスゾーンに移行することが示されている(図11の矢印(A)、図27のステップS1B09でYes)。なお、このチャンスゾーン移行ゲーム数は、通常状態で後述する状態Bの移行抽選に当選した際に設定された値(図14のステップS1013)が用いられる。
<チャンスゾーン(CZ)>
チャンスゾーンは、通常状態よりも遊技者が利益を得やすく、通常状態よりも有利な遊技状態である。このチャンスゾーンでは、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したとき、それぞれに対応する正解の停止操作順序の報知(以下、操作ナビと称する場合がある)が表示される(図25のステップS1505、図35のステップS3005)。なお、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すもついかするのであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。以降の説明では、押し順ベルに対する操作ナビをベルナビと称する場合がある。また、本実施形態ではCZ中のベルナビが第一〜第三停止までの全ての停止操作の順序を示す構成を採用しており、以降の説明では全ての停止操作の順序を示すベルナビのことをフルナビと称する場合がある。なお、本実施形態とは異なり、CZ中は押し順ベルの条件装置に当選したうちの50%で正解の押し順が表示される構成を採用してもよい。この場合、AT状態より利益が獲得しにくくなる(不利になる)一方、、通常状態よりは遊技者にとって有利な状態にすることができる。
チャンスゾーンにおいてAT抽選に当選した場合、CZ残ゲーム数が0でなければ対応する条件装置に内部当選することで遊技状態がAT状態に移行する(図28のステップS1C01でYes、あるいはステップS1C03でYes)。また、AT抽選に当選した状態でCZ残ゲーム数が0になった場合には、内部当選の結果に関わらず(対応する条件装置に内部当選していなくとも)遊技状態がAT状態に移行する(図28のステップS1C09でYes)。一方、AT抽選に当選することなくCZ残ゲーム数が0になった場合には、遊技状態が通常状態に移行する(図28のステップS1C09でNo)。
図11には、チャンスゾーンにおいてAT抽選に当選したことに基づいてAT状態に移行し(図11の矢印(C))、当選しない場合は通常状態に移行する(図11の矢印(B))ことが示されている。
<AT状態>
AT状態は、チャンスゾーン、特化ゾーンと並んで遊技者に有利な状態である。このAT状態では、チャンスゾーンと同様に、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したときにそれぞれに対応する操作ナビ(フルナビ)が表示され、遊技者が利益を得やすくなる有利な状態となっている(図25のステップS1505、図35のステップS3005)。このAT状態は、AT残ゲーム数によって管理されているが、このAT残ゲーム数は抽選によって上乗せされる場合がある(図22(a)のステップS1403、ステップS1405)。また、本実施形態では後述する条件付き上乗せ(図22(a)のステップS1409で設定)をクリアすることで、AT残ゲーム数が上乗せされる場合がある(図27(a)のステップS1D03)。
さらに、AT状態において特化ゾーン権利抽選(図22(a)のステップS1411)に当選したことにより特化ゾーンセット数が0より大きい値となっている場合には、AT残ゲーム数が0になったときに遊技状態が特化ゾーンに移行する(図29(a)のステップS1D11)。
図11には、AT状態において特化ゾーンセット数が0より大きく、且つAT残ゲーム数が0となったときに特化ゾーンに移行し(図11の矢印(F))、AT終了条件(例えば、AT残ゲーム数、特化ゾーンセット数がともに0)が成立した場合は通常状態に移行する(図11の矢印(D)、図29(a)のステップS1D09でNo)ことが示されている。
<特化ゾーン>
特化ゾーンは、通常状態よりも有利な状態であるが、チャンスゾーン、AT状態よりも不利な状態である。この特化ゾーンではチャンスゾーン、AT状態と同様に、押し順ベル(条件装置番号8〜10)に内部当選したときにそれぞれに対応する操作ナビが表示されるが、本実施形態では特化ゾーン中のベルナビが第一〜第三停止のうち、第一停止操作の順序のみを示す構成を採用しており、チャンスゾーン、AT状態よりも遊技者が利益を得にくくなっている(図25のステップS1515、図35のステップS3005)。なお、以降の説明では第一停止の対象となるストップボタンのみを示すベルナビのことをハーフナビと称する場合がある。
この特化ゾーンでは、抽選によってシナリオが選択され(図29(b)のステップS1D23)、このシナリオに従ってゲーム毎(最大30ゲーム)に特典種別が設定される構成を採用している(図24)。この特典種別に基づいて、AT残ゲーム数が上乗せされる場合があり(図30のステップS1E07、ステップS1E11)、ライフ(最大3)が増減する場合がある(図30のステップS1E25、ステップS1E43)。この特化ゾーンは、シナリオが終了(30ゲーム経過)するか、ライフが0になるとAT状態に移行する(図30のステップS1E13、ステップSステップS1E47)。なお、AT残ゲーム数が減算されることはない。
図11には、特化ゾーンにおいて特化ゾーン終了条件(例えば、特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」、あるいはライフの値が0)が成立するとAT状態に移行する(図11の矢印(G)、図30のステップS1E13、ステップS1E47)ことが示されている。
<状態Aおよび状態B>
本実施形態のスロットマシン100では、上記説明した4つの遊技状態とは別に、現在の状態を状態Aと状態Bに分けて管理している。状態Aは通常状態の開始時の状態であり、設定変更時やRAMクリア後の状態でもある。この状態Aにおいて状態Bの移行抽選に当選すると状態Bが設定される(図14のステップS1003)。状態Bへの移行条件は、状態A中に何らかの役に内部当選した場合に移行するものとしている。本実施形態では約80%の確率で何らかの役に内部当選することから、高確率で状態Bに移行する構成となっている。この状態Bが設定されると、チャンスゾーンに移行するためのCZ移行ゲーム数が設定される等の初期設定が実行され(図14のステップS1005でYes)、ptが獲得可能な状態となる(図14のステップS1001でNo)。すなわち、通常状態で状態Aが設定されている間は通常状態以外の遊技状態に移行できず、状態Bが設定されると通常状態以外の遊技状態に移行できる状態となる。なお、再び通常状態に戻ると状態Aが設定される(図28のステップS1C11、図29(a)のステップS1D17、図31のステップS1F21)。なお状態Bでは、内部当選した役に対する停止操作順序の報知(操作ナビ)が実行される場合があり、状態Aはこの操作ナビが表示されない。
以上のように、状態Bが設定されると遊技者に有利な状態に移行することができるが、状態Bが長期間続くことで過剰な利益を獲得したり、短期間であっても多くの利益を獲得したりすることによって射幸心を煽る虞がある。本実施形態ではこうした事態を防止するために、状態Bの終了条件として以下の2つが別途設けられている。1つ目は、状態Bが予め定めた遊技数(例えば、1500ゲーム)に亘って継続した場合であり、これについては状態B継続可能ゲーム数を用いて管理されている(図31のステップS1F09でNo判定になると次遊技のステップS1F03でYesとなり状態Aに移行)。2つ目は、純増枚数が最低の時点から予め定めた純増枚数(例えば、2400枚)のメダルを獲得した場合であり、これについてはMYカウンタを用いて管理されている(図32(a)のステップS1G21でYes判定になると直後のステップS1F03でYesとなり状態Aに移行)。
なお本実施形態では、状態Bフラグを用いて状態Aと状態Bを区別しており、状態Bフラグがオフであれば状態Aを示し、状態Bフラグがオンであれば状態Bを示す。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図13を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図13に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130〜132の操作)の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、ROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと乱数値生成回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS107では、内部抽選の結果に基づき、停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技開始時状態処理が実行される。ここでは、各遊技状態に応じた処理および操作ナビの表示に関する処理を行う。なお、この処理の詳細については図14を用いて後述する。
ステップS111では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110〜112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110〜112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110〜112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137〜139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(本実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS113は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS115へ進む。
ステップS115では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル(小役23)に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS117では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS119では遊技状態更新処理を行う。ここでは、当該遊技の結果を基に状態Bの開始準備や終了処理、および状態Bに関するステータスの更新を行う。なお、この処理の詳細については図26を用いて後述する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
次に、図14を用いて、図13の主制御部メイン処理における遊技開始時状態処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図13における遊技開始時状態処理(ステップS109)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、状態Bフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1003に進み、そうでない場合にはステップS1031に進む。
ステップS1003では、内部当選した役に基づいて状態Bへ移行するか否かの抽選を行う。
ステップS1005では、ステップS1003の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1007に進み、そうでない場合にはステップS1041に進む。
ステップS1007では、状態Bフラグがオンに設定され、さらに状態B継続可能ゲーム数が設定される。ここで状態B継続可能ゲーム数は、状態Bが継続可能となるゲーム数を定めた値であり、この値を超えて状態Bが維持されないように構成されている。本実施形態では、この値として1500が設定されるが、他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1009では、MYカウンタの値を初期化し、ステップS1011に進む。
ステップS1011では、図15(a)のテーブルを参照してモードが設定される。本実施形態では、モードA、モードB、モードCの三種類のCZ移行モードが設けられており、このモードに基づいてCZ移行ゲーム数が設定される。ここでは例えば、設定値が1であれば、モードAが選択される確率は70%であり、モードBが設定される確率は20%であり、モードCが選択される確率は10%である。なお、高設定ほどモードCへの移行率が高く設定される、といったように、モードの抽選確率を設定毎に異ならせてもよい。また、設定毎に一番設定され易いモードを異ならせるようにしてもよい。
ステップS1013では、図15(b)のテーブルを参照してCZ移行ゲーム数の値が設定される。例えば、CZ移行モードとしてモードAが設定されている場合、CZ移行ゲーム数が201〜300の範囲で選択される確率は10%である。また例えば、モードBが設定されている場合、CZ移行ゲーム数が101〜200の範囲で選択される確率は20%である。なお、CZ移行ゲーム数はこれらの数値範囲のうちのいずれかの値がさらなる抽選によって選択されるが、このときの抽選確率は、数値範囲内で均等であってもよいし、数値範囲内の特定の範囲や特定の値が選択され易く(あるいはされにくく)なるように偏りを設けてもよい。本実施形態では、通常状態で状態Bが設定されてからCZに移行しないまま、ここで設定されたCZ移行ゲーム数が経過するとCZに移行する。
ステップS1015では、累計獲得ptの値が0に設定され、ステップS1017に進む。
ステップS1017では、状態B経過ゲーム数の値が0に設定され、ステップS1019に進む。
ステップS1019では、pt高確率残ゲーム数の値が10に設定され、ステップS1041に進む。
ステップS1031では、遊技開始時状態B関連処理が実行され、ステップS1041に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図16を用いて後述する。
ステップS1041では、内部当選コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行い、この遊技開始時状態処理を終了する。なお、この内部当選コマンドには、内部当選した条件装置番号、遊技状態、各状態の残ゲーム数等(CZ残ゲーム数、AT残ゲーム数および上乗せゲーム数)、獲得ptおよび累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、CZ抽選およびAT抽選(図17のステップS1211)の実行の有無および結果、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、状態B経過ゲーム数、CZ移行ゲーム数、条件付き上乗せフラグの状態および条件付き上乗せのクリア条件、各種権利(BAR権利、桃7権利)の有無、指示情報、特典種別配列、上乗せ予定ゲーム数配列、等の情報が含まれる。
次に、図16を用いて、図14の遊技開始時状態処理における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1031)の詳細について説明する。同図は、図14における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1031)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1103に進み、そうでない場合にはステップS1105に進む。
ステップS1103では、通常関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図17を用いて後述する。
ステップS1105では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1107に進み、そうでない場合にはステップS1109に進む。
ステップS1107では、CZ関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図21を用いて後述する。
ステップS1109では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1111に進み、そうでない場合にはステップS1113に進む。
ステップS1111では、AT関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図22(a)を用いて後述する。
ステップS1113では、特化ゾーン関連処理が実行され、ステップS1121に進む。この処理の詳細については、図22(b)を用いて後述する。
ステップS1121では、指示情報設定処理が実行され、遊技開始時状態B関連処理を終了する。この指示情報設定処理については図25を用いて後述する。
次に、図17を用いて、図16の遊技開始時状態B関連処理における通常関連処理(ステップS1103)の詳細について説明する。同図は、図16における通常関連処理(ステップS1103)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1201では、1000pt到達フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1211に進み、そうでない場合にはステップS1203に進む。
ステップS1203では、pt高確率セット数抽選が実行される。pt高確率セット数抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図19(c)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Bに対応する条件装置(例えば、条件装置番号5)では、20%の確率でpt高確率セット数抽選に当選する。この抽選の後、ステップS1205に進む。
ステップS1205では、ステップS1203の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1207に進み、そうでない場合にはステップ1221に進む。
ステップS1207では、pt高確率セット数の値が加算される。ここで加算される値を決定するにあたっては、現在の設定値と図19(d)のテーブルが用いられる。例えば、設定値が1の場合は、75%の確率で1が加算され、25%の確率で2が加算される。その後、ステップS1209に進む。
ステップS1209では、pt高確率フラグがオンに設定され、ステップS1221に進む。
ステップS1211では、CZおよびAT状態を設定するか否かの抽選(CZ抽選、AT抽選)が実行される。これらの抽選にあたっては、図20(a)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜4が設定されている場合には20%の確率でCZ抽選に当選し、5%の確率でAT抽選に当選する。
ステップS1213では、累計獲得ptの値から1000が減算され、ステップS1215に進む。
ステップS1215では、1000pt到達フラグがオフに設定され、ステップS1217に進む。
ステップS1217では、pt高確率セット数の値が0に設定され、ステップS1219に進む。
ステップs1219では、pt高確率フラグがオフに設定され、ステップS1221に進む。
ステップS1221では、pt獲得関連処理が実行され、ステップS1231に進む。なお、このpt獲得関連処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS1231では、状態B経過ゲーム数の値に1が加算され、ステップS1233に進む。
ステップS1233では、pt高確率残ゲーム数の値が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの通常関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1235に進む。
ステップS1235では、累計獲得ptの値が1000pt以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1237に進み、そうでない場合にはこの通常関連処理を終了する。
ステップS1237では、1000pt到達フラグがオンに設定され、この通常関連処理を終了する。
次に、図18を用いて、図17の通常関連処理におけるpt獲得関連処理(ステップS1221)の詳細について説明する。同図は、図17におけるpt獲得関連処理(ステップS1221)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1241では、pt高確率フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1243に進み、そうでない場合にはステップS1245に進む。
ステップS1243では、pt抽選(高確率モード)が実行される。ここでのpt抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図19(b)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Aに対応する条件装置(例えば、条件装置番号1)では、80%の確率で10pt、20%の確率で20ptを獲得する。なお、これらの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この抽選の後、ステップS1247に進む。
ステップS1245では、pt抽選(通常モード)が実行される。ここでのpt抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図19(a)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Aに対応する条件装置(例えば、条件装置番号1)では、15%の確率で5pt、5%の確率で10ptを獲得する。なお、これらの確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この抽選の後、ステップS1247に進む。
ステップS1247では、ステップS1243あるいはステップS1245で獲得したptが累計獲得ptに加算され、ステップS1251に進む。
ステップS1251では、pt高確率残ゲーム数の値が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1253に進み、そうでない場合にはステップS1255に進む。
ステップS1253では、pt高確率残ゲーム数の値が1減算され、pt獲得関連処理を終了する。
ステップS1255では、pt高確率セット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1257に進み、そうでない場合にはpt獲得関連処理を終了する。
ステップS1257では、pt高確率セット数の値が1減算され、ステップS1259に進む。
ステップS1259では、pt高確率残ゲーム数の値が10加算され、ステップS1253に進む。
次に、図21を用いて、図16の遊技開始時状態B関連処理におけるCZ関連処理(ステップS1107)の詳細について説明する。同図は、図16におけるCZ関連処理(ステップS1107)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1301では、CZ残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1303に進む。
ステップS1303では、BAR権利あるいは桃7権利のいずれか(AT当選時に獲得する権利)を有しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのCZ関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1305に進む。
ステップS1305では、AT状態を設定するか否かの抽選(AT抽選)が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図20(b)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Bに対応する条件装置(例えば、条件装置番号5)では、20%の確率でAT抽選に当選する。また、ここでの抽選に当選した場合には、続いてBAR権利および桃7権利のいずれかを獲得する抽選(振り分け抽選)が実行される。この抽選にあたっては図20(c)のテーブルが用いられる。例えば、設定値に1〜5が設定されている場合には80%の確率でBAR権利を獲得し、20%の確率で桃7権利を獲得する。ここでの処理でAT抽選に当選した場合には、BAR権利および桃7権利のいずれかを獲得した状態となる。なお、本実施形態ではAT抽選が1段階となっているが、例えばこのような抽選に複数回(例えば3回)当選した場合にAT状態に移行する構成としてもよい。さらに、この構成では桃7権利を獲得した時点で、複数回当選していなくともAT状態に移行することが確定するようにしてもよい。また、BAR権利獲得抽選を行い、BAR権利を獲得した状態で再遊技役10に入賞したことを、複数回の当選の1回分としてカウントする構成としてもよい。
次に、図22(a)を用いて、図16の遊技開始時状態B関連処理におけるAT関連処理(ステップS1111)の詳細について説明する。同図は、図16におけるAT関連処理(ステップS1111)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では、AT残ゲーム数の値を1減算し、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、AT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図23(a)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、40%の確率でAT残ゲーム数が上乗せされ、その内訳は、90%の確率で10、10%の確率で20となっている。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対してAT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。
ステップS1405では、ステップS1403の抽選結果に基づいてAT残ゲーム数を上乗せし、ステップS1407に進む。
ステップS1407では、条件付き上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1411に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1409では、条件付き上乗せ抽選が実行される。ここでは、条件付き上乗せ(詳細は後述する)のクリア時に得られるAT残ゲーム数の上乗せ抽選が実行される。この抽選にあたっては、図23(b)のテーブルが用いられ、20%の確率で上乗せゲーム数として10ゲームが選択され、5%の確率で上乗せゲーム数として20ゲームが選択され、5%の確率で上乗せゲーム数として30ゲームが選択され、0.1%の確率で上乗せゲーム数として100ゲームが選択される。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対して条件付き上乗せ抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この条件付き上乗せ抽選に当選した場合には条件付き上乗せフラグがオンに設定され、条件付き上乗せのクリア条件についての抽選が実行される。その後、ステップS1411に進む。
ステップS1411では、特化ゾーンへ移行するための権利(特化ゾーンセット数)を獲得するか否かの抽選(特化ゾーン権利抽選)が実行される。この抽選にあたっては、内部当選役に対応付けられた抽選種別(図10の抽選種別の欄参照)と、図23(c)のテーブルが用いられる。例えば、抽選種別Dに対応する条件装置(例えば、条件装置番号7)に内部当選している場合では、10%の確率でこの抽選に当選する。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。また、本実施形態ではすべての条件装置に対して特化ゾーン権利抽選が実行されるが、条件装置によってはこの抽選が実行されないようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1413に進む。
ステップS1413では、ステップS1411の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはこのAT関連処理を終了する。
ステップS1415では、特化ゾーンセット数の値に1が加算され、このAT関連処理を終了する。
次に、図22(b)を用いて、図16の遊技開始時状態B関連処理における特化関連処理(ステップS1113)の詳細について説明する。同図は、図16における特化関連処理(ステップS1113)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1421では、特典種別配列[2]の特典種別が「H」以外であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1423に進み、そうでない場合にはステップS1425に進む。
ステップS1423では、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される。この抽選にあたっては、特典種別配列[2]に格納されている特典種別と、図24(c)のテーブルが用いられる。例えば、特典種別が「A」である場合には、80%の確率で5が設定され、10%の確率で10が設定され、5%の確率で15が設定され、5%の確率で20が設定される。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。なお、特典種別が「L」の場合については100%の確率で200が設定されるが、このように100%の確率で設定される値については、抽選を行わずに値を設定するようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1425に進む。
ステップS1425では、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に格納された情報をシフトする。具体的には、特典種別配列[1]〜[6]の情報を特典種別配列[0]〜[5]に移動(シフト)し、上乗せ予定ゲーム数配列[1]〜[2]の情報を上乗せ予定ゲーム数配列[0]〜[1]に移動(シフト)する。なお、現在設定されているシナリオ(図24(a))を参照して続く特典種別がある場合には、特典種別配列[6]に続く特典種別が格納される。その後、この特化関連処理を終了する。
なお、この特化関連処理において、ステップS1425をステップS1421よりも前に実行する構成としてもよい。この場合、ステップS1423の抽選結果は上乗せ予定ゲーム数配列[1]に設定されることになる。また、この構成では、上乗せ予定ゲーム数の配列数をより少なくすることができる。
次に、図25を用いて、図16の遊技開始時状態B関連処理における指示情報設定処理(ステップS1121)の詳細について説明する。同図は、図16における指示情報設定処理(ステップS1121)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1501では、遊技状態がCZ、AT状態のいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはステップS1511に進む。
ステップS1503では、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1505に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1505では、押し順ベルの正解の押し順(ベルナビ、フルナビ)が指示情報に設定され、この指示情報設定処理を終了する。
ステップS1511では、遊技状態が特化ゾーンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1513に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1513では、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1515に進み、そうでない場合にはこの指示情報設定処理を終了する。
ステップS1515では、押し順ベルの正解の押し順のうち、第一停止のみ(ベルナビ、ハーフナビ)が指示情報に設定され、この指示情報設定処理を終了する。
次に、図26を用いて、図13の主制御部メイン処理における遊技状態更新処理(ステップS119)の詳細について説明する。同図は、図13における遊技状態更新処理(ステップS119)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1A01では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A03に進み、そうでない場合にはステップS1A05に進む。
ステップS1A03では、通常中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図27を用いて後述する。
ステップS1A05では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A07に進み、そうでない場合にはステップS1A09に進む。
ステップS1A07では、CZ中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図28を用いて後述する。
ステップS1A09では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A11に進み、そうでない場合にはステップS1A13に進む。
ステップS1A11では、AT中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図29(a)を用いて後述する。
ステップS1A13では、特化中更新処理が実行され、ステップS1A21に進む。この処理の詳細については、図30を用いて後述する。
ステップS1A21では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A23に進み、そうでない場合にはステップS1A27に進む。
ステップS1A23では、状態B終了判定処理が実行され、ステップS1A25に進む。なお、この処理の詳細については図31を用いて後述する。
ステップS1A25では、指示情報がクリアされ、ステップS1A27に進む。
ステップS1A27では、遊技状態更新コマンドの送信準備が行われる。このコマンドには、内部当選した条件装置番号、入賞役の判定結果、遊技状態、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、条件付き上乗せクリアによる上乗せゲーム数、特典種別配列、ライフの値、等の情報が含まれる。
次に、図27を用いて、図26の遊技状態更新処理における通常中更新処理(ステップS1A03)の詳細について説明する。同図は、図26における通常中更新処理(ステップS1A03)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1B01では、通常関連処理のAT抽選(図17のステップS1211)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B03に進み、そうでない場合にはステップS1B05に進む。
ステップS1B03では、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、AT残ゲーム数に初期値が設定される。AT残ゲーム数の初期値を決定するにあたっては、図20(d)のテーブルが用いられる。ここでは、通常状態でのAT当選(AT直撃)であることから、70%の確率で30ゲーム、20%の確率で50ゲーム、7%の確率で100ゲーム、3%の確率で200ゲームが初期値として設定される。その後、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B05では、通常関連処理のCZ抽選(図17のステップS1211)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B09に進む。
ステップS1B07では、遊技状態がCZに設定されるとともに、CZ残ゲーム数に初期値として20が設定される。その後、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B09では、状態B経過ゲーム数の値が、CZ移行ゲーム数の値以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B11に進む。
ステップS1B11では、pt高確率残ゲーム数およびpt高確率セット数のいずれも0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B13に進み、そうでない場合にはステップS1B15に進む。
ステップS1B13では、pt高確率フラグがオフに設定され、この通常中更新処理を終了する。
ステップS1B15では、pt高確率フラグがオンに設定され、この通常中更新処理を終了する。
次に、図28を用いて、図26の遊技状態更新処理におけるCZ中更新処理(ステップS1A07)の詳細について説明する。同図は、図26におけるCZ中更新処理(ステップS1A07)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1C01では、BAR権利を獲得した状態で、且つ条件装置番号2に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはステップS1C03に進む。
ステップS1C03では、桃7権利を獲得した状態で、且つ条件装置番号3あるいは条件装置番号4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはステップS1C07に進む。
ステップS1C05では、遊技状態がAT状態に設定されるとともに、AT残ゲーム数に初期値が設定される。AT残ゲーム数の初期値を決定するにあたっては、図20(d)のテーブルが用いられる。ここでは、CZでのAT当選であり、例えばBAR権利を獲得している場合には、70%の確率で50ゲーム、25%の確率で100ゲーム、5%の確率で200ゲームが初期値として設定される。なお、獲得しているBAR権利あるいは桃7権利についてはこの処理において消去(使用)される。その後、このCZ中更新処理を終了する。
ステップS1C07では、CZ残ゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C09に進み、そうでない場合にはこのCZ中更新処理を終了する。
ステップS1C09では、BAR権利あるいは桃7権利のいずれかを獲得しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはステップS1C11に進む。
ステップS1C11では、状態B終了フラグがオンに設定され、このCZ中更新処理を終了する。
次に、図29(a)を用いて、図26の遊技状態更新処理におけるAT中更新処理(ステップS1A11)の詳細について説明する。同図は、図26におけるAT中更新処理(ステップS1A11)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D01では、AT関連処理の条件付き上乗せ抽選(図22(a)のステップS1409)で設定されたクリア条件が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D03に進み、そうでない場合にはステップS1D05に進む。
ステップS1D03では、AT関連処理の条件付き上乗せ抽選(図22(a)のステップS1409)で設定された特典(AT残ゲーム数の上乗せ)に従ってAT残ゲーム数が上乗せされ、ステップS1D05に進む。
ステップS1D05では、条件付き上乗せフラグがオフに設定され、ステップS1D07に進む。
ステップS1D07では、AT残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D09に進み、そうでない場合にはこのAT中更新処理を終了する。
ステップS1D09では、特化ゾーンセット数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D11に進み、そうでない場合にはステップS1D17に進む。
ステップS1D11では、遊技状態が特化ゾーンに設定され、ステップS1D13に進む。
ステップS1D13では、特化ゾーンセット数が1減算され、ステップS1D15に進む。
ステップS1D15では、特化ゾーン初期設定処理が実行され、このAT中更新処理を終了する。なお、特化ゾーン初期設定処理の詳細については図29(b)を用いて後述する。
ステップS1D17では、状態B終了フラグがオンに設定され、このAT中更新処理を終了する。
次に、図29(b)を用いて、図29(a)のAT中更新処理における特化ゾーン初期設定処理(ステップS1D15)の詳細について説明する。同図は、図29(a)における特化ゾーン初期設定処理(ステップS1D15)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D21では、特典種別配列と上乗せ予定ゲーム数配列の双方の配列が初期化され、ステップS1D23に進む。
ステップS1D23では、特化ゾーン中に用いられるシナリオが抽選によって設定される。この抽選にあたっては、図24(a)のテーブルが用いられる。この図24(a)のテーブルでは、シナリオ1は50%の確率で設定され、このシナリオが設定された場合に上乗せされるゲーム数の平均は50である。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。この処理の後、ステップS1D25に進む。
ステップS1D25では、設定されたシナリオのうち最初の6ゲームに対応する特典種別が読み出され、特典種別配列[1]〜[6]に順番に格納される。その後、ステップS1D27に進む。
ステップS1D27では、上乗せ予定ゲーム数配列[1]の値が抽選によって設定される。この抽選にあたっては、特典種別配列[1]に格納されている特典種別と、図24(c)のテーブルが用いられる。例えば、特典種別が「A」である場合には、80%の確率で5が設定され、10%の確率で10が設定され、5%の確率で15が設定され、5%の確率で20が設定される。なお、この確率や値は一例であって任意の値を採用することができる。なお、特典種別が「L」の場合については100%の確率で200が設定されるが、このように100%の確率で設定される値については、抽選を行わずに値を設定するようにしてもよい。この抽選の後、ステップS1D29に進む。
ステップS1D29では、ライフの値が3に設定され、この特化ゾーン初期設定処理を終了する。
次に、図30を用いて、図26の遊技状態更新処理における特化中更新処理(ステップS1A13)の詳細について説明する。同図は、図26における特化中更新処理(ステップS1A13)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1E01では、特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「L」であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E11に進み、そうでない場合にはステップS1E03に進む。
ステップS1E03では、ハズレに内部当選したか、あるいは1枚役(小役7〜54)に入賞したか否かが判定される。いずれかの条件を満たす場合にはこの特化中更新処理を終了し、そうでない場合にはステップS1E05に進む。なお、上記の判定条件のうち1枚役に入賞したか否か、との条件は、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合に特化中更新処理を終了させるために設けられたものである。本実施形態では1枚役に入賞した場合は必ず押し順ベルに内部当選していることになるため、押し順ベルの内部当選の有無を判定せずに1枚役に入賞したことだけを判定している。このため、1枚役が押し順ベル以外で入賞可能な構成であれば、内部当選した条件装置が押し順ベルであるか否かを判定条件に含めてもよい。
ステップS1E05では、特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「H」であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E21に進み、そうでない場合にはステップS1E07に進む。
ステップS1E07では、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納されている値がAT残ゲーム数に加算され、ステップS1E09に進む。
ステップS1E09では、条件装置番号5〜7のいずれかに内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E31に進み、そうでない場合にはステップS1E41に進む。
ステップS1E11(ステップS1E01で特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「L」であると判定された場合に進む)では、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納されている値がAT残ゲーム数に加算され、ステップS1E13に進む。
ステップS1E13では、遊技状態がAT状態に設定され、この特化中更新処理を終了する。
ステップS1E21(ステップS1E05で特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「H」であると判定された場合に進む)では、ライフの値が3であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E23に進み、そうでない場合にはステップS1E25に進む。
ステップS1E23では、AT残ゲーム数の値が10加算され、この特化中更新処理を終了する。
ステップS1E25では、ライフの値が1加算され、この特化中更新処理を終了する。
ステップS1E31(ステップS1E09で条件装置番号5〜7のいずれかに内部当選したと判定された場合に進む)では、特典種別昇格処理が実行される。具体的には、特典種別配列[3]〜[6]に特典種別が格納されている場合には、このうちのいずれかを抽選によって他の特典種別に変更(昇格)する処理を行う。例えば、特典種別が「A」である場合には抽選によって「B」あるいは「C」に変更される。また、特典種別が「B」である場合には抽選によって「C」に変更される。また、特典種別「X」である場合には抽選によって「A」に変更され、特典種別「Y」である場合には抽選によって「B」に変更され、特典種別「Z」である場合には抽選によって「C」に変更される。その後、この特化中更新処理を終了する。
ステップS1E41(ステップS1E09で条件装置番号5〜7のいずれかに内部当選していないと判定された場合に進む)では、特典種別配列[0]に格納されている特典種別が「X」「Y」「Z」のいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E43に進み、そうでない場合にはこの特化中更新処理を終了する。
ステップS1E43では、ライフの値が1減算され、ステップS1E45に進む。
ステップS1E45では、ライフの値が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E47に進み、そうでない場合にはこの特化中更新処理を終了する。
ステップS1E47では、遊技状態がAT状態に設定され、この特化中更新処理を終了する。
次に、図31を用いて、図26の遊技状態更新処理における状態B終了判定処理(ステップS1A23)の詳細について説明する。同図は、図26における状態B終了判定処理(ステップS1A23)のフローチャートである。
まず、最初のステップS1F01では、MYカウンタ更新処理が実行され、ステップS1F03に進む。なお、この処理の詳細については図32(a)を用いて後述する。なお、このMYカウンタ更新処理については、状態B終了判定処理の最後に実行する構成であってもよい。
ステップS1F03では、リミッタフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F13に進み、そうでない場合にはステップS1F05に進む。
ステップS1F05では、状態B終了フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F21に進み、そうでない場合にはステップS1F07に進む。
ステップS1F07では、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、ステップS1F09に進む。
ステップS1F09では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの状態B終了判定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1F11に進む。
ステップS1F11では、リミッタフラグをオンに設定し、この状態B終了判定処理を終了する。
ステップS1F13では、自動精算、打ち止め処理が実行され、ステップS1F21に進む。なお、この自動精算、打ち止め処理の詳細については図32(b)を用いて後述する。
ステップS1F21では、状態Bに関するフラグおよび変数が初期化される。この処理によって、状態Bから状態Aへの移行が行われる。この処理では、遊技状態が通常状態に設定され、状態Bフラグ、状態B終了フラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、リミッタフラグがそれぞれオフに設定される。また、状態B継続可能ゲーム数、状態B経過ゲーム数、AT残ゲーム数、MYカウンタの値、累計獲得pt、CZ移行ゲーム数、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、特化ゾーンセット数がそれぞれ0に初期化される。
次に、図32(a)を用いて、図31の状態B終了判定処理におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1F01)の詳細について説明する。同図は、図31におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1F01)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1G11では、直前の入賞役が再遊技役か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G21に進み、そうでない場合にはステップS1G13に進む。
ステップS1G13では、MYカウンタの値から直前の遊技における払い出し数を加算し、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1G15に進む。
ステップS1G15では、MYカウンタの値から直前の遊技において投入されたメダル枚数を減算した値を、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1G17に進む。
ステップS1G17では、MYカウンタの値がマイナスか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G19に進み、そうでない場合にはステップS1G21に進む。
ステップS1G19では、MYカウンタの値が0に設定され、ステップS1G21に進む。なお、ステップS1G17、ステップS1G19によってMYカウンタの値が最小値を更新する毎に0にクリアされ、MYカウンタの値は最小値からの増加分を示す値となる。
ステップS1G21では、MYカウンタの値が2400より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G23に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1G23では、リミッタフラグがオンに設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
次に、図32(b)を用いて、図31の状態B終了判定処理における自動精算、打ち止め処理(ステップS1F13)の詳細について説明する。同図は、図31における自動精算、打ち止め処理(ステップS1F13)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1G31では、自動精算機能が有効(自動精算機能オン)に設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G33に進み、そうでない場合にはステップS1G41に進む。
ステップS1G33では、自動精算が開始され、ステップS1G35に進む。
ステップS1G35では、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダルが、メダル払出口155から全て排出された(精算完了)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G41に進み、そうでない場合にはこのステップS1G35が繰り返し実行される。
ステップS1G41では、打ち止め機能が有効(打ち止め機能オン)に設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1G43に進み、そうでない場合にはこの自動精算、打ち止め処理を終了する。
ステップS1G43では、打ち止め機能が作動し、ステップS1G45に進む。
ステップS1G45では、打ち止め機能が解除されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの自動精算、打ち止め処理を終了し、そうでない場合にはこのステップS1G45が繰り返し実行される。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図33を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、ベットコマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一〜第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払い出し完了コマンド、遊技状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。例えば、状態Bが設定されている場合には、これを示す信号(状態B信号)を出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図13に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図34を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図34(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図34(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図34(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。なお、このコマンド処理の詳細については、図34(d)を用いて後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図34(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS320では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図34(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図34(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図34(d)を用いて、図34(a)の第1副制御部メイン処理におけるコマンド処理(ステップS307)の詳細について説明する。同図は、図34(a)におけるコマンド処理(ステップS307)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS341では、未処理コマンドがあるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS343に進み、そうでない場合にはこのコマンド処理を終了する。
ステップS343では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。この処理のうち、内部当選コマンドを受信した場合の処理については図35を用いて後述する。また、遊技状態更新コマンドを受信した場合の処理については図40を用いて後述する。
次に、図35を用いて、図34(d)のコマンド処理において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図35は、図34(d)において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、内部当選コマンドに含まれる遊技情報を取得し、ステップS3003に進む。ここで取得する情報には、内部当選した条件装置番号、遊技状態、各状態の残ゲーム数等(CZ残ゲーム数、AT残ゲーム数および上乗せゲーム数)、獲得ptおよび累計獲得pt、pt高確率残ゲーム数、pt高確率セット数、CZ抽選およびAT抽選(図17のステップS1211)の実行の有無および結果、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、状態B経過ゲーム数、CZ移行ゲーム数、条件付き上乗せフラグの状態および条件付き上乗せのクリア条件、各種権利(BAR権利、桃7権利)の有無、指示情報、特典種別配列、上乗せ予定ゲーム数配列、等の情報がある。
ステップS3003では、ステップS3001で指示情報を取得したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3005に進み、そうでない場合にはステップS3005に進む。
ステップS3005では、ステップS3001で取得した条件装置番号および指示情報に基づいて、操作ナビを実行するための演出データが設定される。
ステップS3007では、遊技の状態に応じた演出を設定するための処理(状態毎の演出設定処理)が実行され、ステップS3009に進む。なお、この処理の詳細については図36を用いて後述する。
ステップS3009では、上記説明した処理の他、内部当選コマンドの受信時における処理が実行され、この処理を終了する。
次に、図36を用いて、図35の内部当選コマンド処理における状態毎の演出設定処理(ステップS3007)の詳細について説明する。同図は、図35における状態毎の演出設定処理(ステップS3007)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、遊技状態がCZか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3103に進み、そうでない場合にはステップS3105に進む。
ステップS3103では、CZ中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図38を用いて後述する。
ステップS3105では、遊技状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3107に進み、そうでない場合にはステップS3109に進む。
ステップS3107では、AT中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図39(a)を用いて後述する。
ステップS3109では、遊技状態が特化ゾーンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3111に進み、そうでない場合にはステップS3113に進む。
ステップS3111では、特化中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図39(b)を用いて後述する。
ステップS3113では、遊技状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3115に進み、そうでない場合にはこの状態毎の演出設定処理を終了する。
ステップS3115では、通常中演出設定処理が実行され、この状態毎の演出設定処理を終了する。この処理の詳細については、図37を用いて後述する。
次に、図37を用いて、図36の状態毎の演出設定処理における通常中演出設定処理(ステップS3115)の詳細について説明する。同図は、図36における通常中演出設定処理(ステップS3115)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、pt高確率フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3205に進む。
ステップS3203では、pt高確率残ゲーム数の値を表示(更新)するよう設定され、ステップS3205に進む。
ステップS3205では、pt(図18のステップS1243またはステップS1245の抽選で獲得)を獲得したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3207に進み、そうでない場合にはステップS3209に進む。
ステップS3207では、獲得したptによって累計獲得ptが加算されたことを示す演出が設定され、ステップS3209に進む。なお、ここで表示される累計獲得ptの値は実際の値であってもよいし、偽の値であってもよい。
ステップS3209では、CZ抽選およびAT抽選(図17のステップS1211)が実行されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3211に進み、そうでない場合にはステップS3213に進む。
ステップS3211では、抽選演出(CZあるいはAT状態への移行を期待させる演出)が設定されステップS3213に進む。
ステップS3213では、状態B経過ゲーム数の値が、CZ移行ゲーム数の値以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3215に進み、そうでない場合にはステップS3217に進む。
ステップS3215では、CZ突入演出(チャンスゾーンに移行することを示す演出)が設定され、ステップS3217に進む。なお、この演出の設定にあたり、既に設定された演出は上書き(破棄)される。
ステップS3217では、上記説明した以外の演出(例えば、高確率モードや通常モードに応じた背景画像の設定)が適宜設定され、この通常中演出設定処理を終了する。
次に、図38を用いて、図36の状態毎の演出設定処理におけるCZ中演出設定処理(ステップS3103)の詳細について説明する。同図は、図36におけるCZ中演出設定処理(ステップS3103)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3301では、現在のCZ残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていたCZ残ゲーム数がある場合には、その値から現在のCZ残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3303では、AT抽選(図21のステップS1305)に当選(BAR権利あるいは桃7権利を獲得している)したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3305に進み、そうでない場合にはステップS3313に進む。
ステップS3305では、AT抽選によって獲得した権利に対応する条件装置に内部当選したか否かが判定される。具体的にはBAR権利を獲得した場合には条件装置番号2に内部当選したか否かが判定され、桃7権利を獲得した場合には条件装置番号3、4に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3307に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3307では、狙え演出(特定の役を狙うように促す演出)が設定される。具体的には、BAR権利を獲得している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定され、桃7権利を獲得している場合には右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄およびセブン2図柄を適宜狙わせる演出が設定される。この処理の後、ステップS3309に進む。なお、この狙え演出については図47〜図50を用いて後述する。
ステップS3309では、AT当選演出(AT抽選に当選したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたAT当選演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3311では、CZ残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3309に進み、そうでない場合にはステップS3317に進む。
ステップS3313では、CZ残ゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3315に進み、そうでない場合にはステップS3317に進む。
ステップS3315では、CZ終了演出(CZが終了したことを示す演出)が設定される。なお、ここで設定されたCZ終了演出は、全リールが停止した後のタイミングで実行される。
ステップS3317では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、このCZ中演出設定処理を終了する。なお、この処理では条件装置番号1に内部当選している場合に、右第一停止の操作順序で、且つBAR図柄を狙うように促す演出が設定される場合がある。
次に、図39(a)を用いて、図36の状態毎の演出設定処理におけるAT中演出設定処理(ステップS3107)の詳細について説明する。同図は、図36におけるAT中演出設定処理(ステップS3107)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3401では、現在のAT残ゲーム数を表示する演出が設定される。なお、先に表示されていたAT残ゲーム数がある場合には、その値から現在のAT残ゲーム数への減算が表示される。
ステップS3403では、AT上乗せ抽選(図22(a)のステップS1403)に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3405に進み、そうでない場合にはステップS3407に進む。
ステップS3405では、AT上乗せ抽選によって獲得したゲーム数に応じた上乗せ演出が設定され、ステップS3407に進む。
ステップS3407では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、このAT中演出設定処理を終了する。例えば、AT残ゲーム数の値が0の場合は、AT状態が終了することを示唆する演出が設定される場合がある。また、条件付き上乗せフラグがオンになった直後の遊技では、条件付き上乗せの演出が設定される場合がある。なお、AT残ゲーム数の値を表示するにあたって第1副制御部400において表示用の値を別途管理し、この値を用いて実際のAT残ゲーム数の値よりも少ない値を表示させ、後から実際の値を表示させる、といった構成としてもよい。
次に、図39(b)を用いて、図36の状態毎の演出設定処理における特化中演出設定処理(ステップS3111)の詳細について説明する。同図は、図36における特化中演出設定処理(ステップS3111)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3411では、特化ゾーンの演出モードが演出モードAであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3413に進み、そうでない場合にはステップS3417に進む。
ステップS3413では、特典種別配列[0]に格納された特典種別に対応する画像が表示されるとともに、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がある場合にはこの値が表示される。なお、この処理において、特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」である場合には、特化ゾーンの終了演出が実行される。その後、ステップS3415に進む。なお、特典種別が「A」「B」「C」である場合には「宝箱」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3415では、特典種別配列[1]に格納された特典種別に対応する画像が表示されるとともに、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された値がある場合にはこの値が表示され、ステップS3421に進む。なお、特典種別が格納されていない場合は対応する領域に画像が表示されないが、格納されていないことに対応する画像を表示するようにしてもよい。なお、特典種別が「A」「B」「C」である場合には「宝箱」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3417では、特典種別配列[0]に格納された特典種別に対応する画像が表示される。なお、この処理において、特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」である場合には、特化ゾーンの終了演出が実行される。その後、ステップS3419に進む。なお、特典種別が「A」である場合には主人公キャラクタである「吉宗」の画像が、特典種別が「B」である場合には「爺」の画像が、特典種別が「C」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「ちび姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3419では、特典種別配列[1]〜[5]に格納された特典種別に対応する画像が表示され、ステップS3421に進む。なお、特典種別が格納されていない場合は対応する領域に画像が表示されないが、格納されていないことに対応する画像を表示するようにしてもよい。なお、特典種別が「A」である場合には主人公キャラクタである「吉宗」の画像が、特典種別が「B」である場合には「爺」の画像が、特典種別が「C」である場合には「姫」の画像が、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合には「爆弾」の画像が、特典種別が「H」である場合には「ちび姫」の画像が、特典種別が「L」である場合には「千両箱」の画像が、それぞれ特典種別に対応する画像として用いられる。
ステップS3421では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、この特化中演出設定処理を終了する。
次に、図40を用いて、図34(d)のコマンド処理において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図40は、図34(d)において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3A01では、遊技状態更新コマンドに含まれる遊技情報を取得し、ステップS3A03に進む。ここで取得する情報には、内部当選した条件装置番号、入賞役の判定結果、遊技状態、状態Bフラグ、pt高確率フラグ、1000pt到達フラグ、条件付き上乗せクリアによる上乗せゲーム数、特典種別配列、ライフの値、等の情報がある。
ステップS3A03では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、遊技状態が特化ゾーンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A05に進み、そうでない場合にはステップS3A31に進む。
ステップS3A05では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、特典種別配列[0]が初期状態(特典種別が格納されていない)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A07に進み、そうでない場合にはステップS3A21に進む。
ステップS3A07では、特化ゾーンの演出モードとして演出モードAが設定され、ステップS3A09に進む。
ステップS3A09では、演出モード選択演出が設定され、ステップS3A11に進む。
ステップS3A11では、演出ボタン150以外の操作がされたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A41に進み、そうでない場合にはステップS3A13に進む。
ステップS3A13では、演出モードが設定されてから3秒経過したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A15に進み、そうでない場合にはステップS3A17に進む。
ステップS3A15では、特化ゾーンの演出モードとして演出モードAが設定されている場合にはこの演出モードが演出モードBに変更される。一方、特化ゾーンの演出モードとして演出モードBが設定されている場合にはこの演出モードが演出モードAに変更される。その後、ステップS3A17に進む。
ステップS3A17では、演出ボタン150が操作されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A19その後に進み、そうでない場合にはステップS3A11に進む。
ステップS3A19では、特化ゾーン開始演出が設定され、ステップS3A41に進む。
ステップS3A21では、特化演出更新処理が実行され、ステップS3A41に進む。なお、この処理の詳細については図41を用いて後述する。
ステップS3A31では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、遊技状態がAT状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A33に進み、そうでない場合にはステップS3A41に進む。
ステップS3A33では、ステップS3A01で取得した情報を参照し、条件付き上乗せフラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3A35に進み、そうでない場合にはステップS3A41に進む。
ステップS3A35では、条件付き上乗せ演出を更新する処理が実行される。ここでは、設定された条件が成立した場合には、当該条件に対応する箇所の表示を更新する。その後、ステップS3A41に進む。
ステップS3A41では、上記説明した処理の他、遊技状態更新コマンドの受信時における処理(例えば、各遊技状態に応じた演出を設定する処理を含む)が実行され、この遊技状態更新コマンド処理を終了する。
次に、図41を用いて、図40の遊技状態更新コマンド処理における特化演出更新処理(ステップS3A21)の詳細について説明する。図41は、図40における特化演出更新処理(ステップS3A21)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3B01では、図40のステップS3A01で取得した情報を参照し、ライフが増加(回復)したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B03に進み、そうでない場合にはステップS3B05に進む。
ステップS3B03では、ライフ回復演出が設定され、ステップS3B21に進む。
ステップS3B05では、図40のステップS3A01で取得した情報を参照し、AT残ゲーム数が上乗せされた(上乗せ獲得)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B07に進み、そうでない場合にはステップS3B21に進む。
ステップS3B07では、上乗せ演出が設定され、ステップS3B09に進む。
ステップS3B09では、図40のステップS3A01で取得した情報を参照し、ライフが減少したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B11に進み、そうでない場合にはステップS3B13に進む。
ステップS3B11では、ライフ減少演出が設定され、ステップS3B21に進む。
ステップS3B13では、図40のステップS3A01で取得した情報を参照し、特典種別が昇格した(図30のステップS1E31参照)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3B15に進み、そうでない場合にはステップS3B21に進む。
ステップS3B15では、特典種別昇格演出が設定される。具体的には、昇格の対象となった特典種別に対応する画像が、昇格後の特典種別に対応する画像に更新される。その後、ステップS3B21に進む。
ステップS3B21では、上記説明した以外の演出が適宜設定され、この特化演出更新処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図42を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図42(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図42(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図42(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図42(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図42(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図42(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図42(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図42(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図42(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図42(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
≪動作説明≫
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。なお以降の図で「ゲーム数」の項目では、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。
[条件付き上乗せについて]
本実施形態のスロットマシン100では、AT状態において条件付き上乗せ抽選が実行される。この抽選に当選するとAT残ゲーム数の上乗せ量とともにこれを獲得するための条件が3つ(以下、第一クリア条件〜第三クリア条件)設定され(図22(a)のステップS1409)、これらの条件が成立(クリア)することで、設定されたAT残ゲーム数の上乗せが実行される(図29(a)のステップS1D03)。また、これに関連した演出が第1副制御部400において実行される(図39(a)のステップS3407、図40のステップS3A35)。以下、この条件付き上乗せに当選した場合の動作について図43、図44の例を用いて説明する。図43は、条件付き上乗せ抽選に当選した場合の一例を示すタイミングチャートである。図44は、図43に示すタイミングチャートに従って演出画像表示装置157で実行される演出の一例を示す図である。
図43の例では、AT状態において条件付き上乗せフラグがオフの状態で1ゲーム目が終了し、続く2ゲーム目において条件装置番号10に内部当選し、さらに条件付き上乗せ抽選に当選したものとする(図22(a)のステップS1409)。図43には、2ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されており、条件付き上乗せ抽選に当選したことにより条件付き上乗せフラグがオンに設定されていることが示されている。ここでは、条件付き上乗せ抽選の結果、上乗せゲーム数として10ゲームが設定され、第一クリア条件として条件装置番号8の内部当選、第二クリア条件として条件装置番号9の内部当選、第三クリア条件として条件装置番号10の内部当選、がそれぞれ設定されたものとする。
このとき第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号10に内部当選したことから、図44(a)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号10の正解の操作順序(右第一停止)を示す操作ナビが表示される。また、第1副制御部400では、条件付き上乗せフラグがオンになったことにより、条件付き上乗せ抽選に当選したことを示す画像が表示される(図39(a)のステップS3407)。図44(a)には、この画像の一例として、演出画像表示装置157の表示領域内左上に表示された3つの丸TCが示されている。この3つの丸TCのうち、左下の丸は第一クリア条件に対応し、中上の丸は第二クリア条件に対応し、右下の丸は第三クリア条件に対応する。これらの丸は初期状態が白色に設定されており、対応するクリア条件が成立した部分については遊技終了時にこれを判定し、条件付き上乗せ抽選で当選した上乗せ量に対応した色に変更する(図40のステップS3A35)。具体的には、上乗せ量が10ゲームおよび20ゲームの場合は緑色に変化し、30ゲームおよび100ゲームの場合は金色に変化する。すなわち、3つの丸TCがすべて緑色になる、あるいはすべて金色になることで第一クリア条件〜第三クリア条件をすべてクリアしたことになり、AT残ゲーム数の上乗せが実行される。なお、この2ゲーム目の開始時点では、各クリア条件について成立の判定がされていないため、すべての丸が白色となっている。なお、クリア条件の成立の判定タイミングは特に限定されるものではなく、例えばリール停止前に判定するものであってもよい。
この2ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第三クリア条件が成立したことによって、図44(b)に示すように3つの丸TCのうち右下の丸が緑色に変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
3ゲーム目では条件装置番号9に内部当選したとする。図43には、3ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号9に内部当選したことから、図44(c)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号9の正解の操作順序(中第一停止)を示す操作ナビが表示される。3ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第二クリア条件が成立したことによって、図44(d)に示すように3つの丸TCのうち中上の丸が変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
4ゲーム目では条件装置番号8に内部当選したとする。図43には、4ゲーム目において条件装置番号8に内部当選したことが示されている。また第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号8に内部当選したことから、図44(e)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号8の正解の操作順序(左第一停止)を示す操作ナビが表示される。4ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第一クリア条件が成立したことによって、図44(f)に示すように3つの丸TCのうち左下の丸が変化する(この図では、緑色を斜め線のクロスハッチングで示している)。
さらに、3つの丸TCがすべて緑色になる(第一クリア条件〜第三クリア条件をすべてクリアする)と、図44(g)に示すように3つの丸TCが点滅し、さらに図44(h)に示すように所定のボタン(例えば、ストップボタンのいずれか)を押下するように促す演出が実行される。さらに、この所定のボタンを押下すると図44(i)に示すように3つの丸TCが消滅するとともに、条件付き上乗せ当選で当選した上乗せ量が表示され、AT残ゲーム数が上乗せされる。この上乗せがされると、条件付き上乗せフラグはオフに設定される(図29(a)のステップS1D05)。
続く5ゲーム目では、条件装置番号10に内部当選し、さらに条件付き上乗せ抽選に新たに当選したものとする(図22(a)のステップS1409)。図43には、5ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されており、条件付き上乗せ抽選に当選したことにより条件付き上乗せフラグが再びオンに設定されていることが示されている。ここでは、条件付き上乗せ抽選の結果、上乗せゲーム数として30ゲームが設定され、第一クリア条件として条件装置番号8の内部当選、第二クリア条件として条件装置番号9の内部当選、第三クリア条件として条件装置番号10の内部当選、がそれぞれ設定されたものとする。
このとき第1副制御部400では、AT状態で押し順ベルである条件装置番号10に内部当選したことから、図44(j)に示すように、演出画像表示装置157において条件装置番号10の正解の操作順序(右第一停止)を示す操作ナビが表示される。また、第1副制御部400では、条件付き上乗せフラグがオンになったことにより、図44(a)と同様に演出画像表示装置157の表示領域内左上に3つの丸TCが表示される。なお、この5ゲーム目の開始時点では、各クリア条件について成立の判定がされていないため、すべての丸が白色となっている。
この5ゲーム目の遊技においては、操作ナビに従って操作して8枚のメダルを獲得(純増5枚)したものとする。ここで、第1副制御部400では、第三クリア条件が成立したことによって、図44(k)に示すように3つの丸TCのうち右下の丸が金色に変化する(この図では、金色を左下がりのハッチングで示している)。
なお、図43には、6ゲーム目から9ゲーム目について示されているが、この間第一クリア条件および第二クリア条件が成立していないことが示されている。なお、9ゲーム目で第三クリア条件である条件装置番号10に再度内部当選しているが、この時点ですでに第三クリア条件についてはクリア済みであり、少なくとも6ゲーム目から9ゲーム目の間は3つの丸TCの色は変化しない。
[条件付き上乗せについてのその他の構成]
上記説明した図43、図44の例では、第一クリア条件〜第三クリア条件(図43の例では、条件装置番号8〜10に内部当選すること)をクリアするとAT残ゲーム数が上乗せされる構成を採用している。さらに、与えられる上乗せ量に対応する特典画像(図44の例では、すべて緑色または金色の3つの丸TC)を用意しておくとともに、この特典画像に対して上記の第一クリア条件〜第三クリア条件に対応する部分を設定しておき、第一クリア条件〜第三クリア条件のいずれかがクリアになると、クリアされた条件に対応する部分が表示される構成を採用している。この構成により、第一クリア条件〜第三クリア条件のクリア毎に上乗せを期待させて遊技の興趣を向上させることができる。また、第一クリア条件〜第三クリア条件のクリアが進むことで特典画像が徐々に表示されるため、得られる上乗せ量を推測させて遊技の興趣を向上させることができる。
図43、図44の例では、第一クリア条件〜第三クリア条件の3つのクリア条件を設け、これを特典画像の3つの部分に対応付けた構成について説明した。ここで、クリア条件の成立タイミングを異ならせて特典画像を徐々に表示させる構成とするにあたっては上記の構成に限られるものではなく、特典画像の複数の部分のそれぞれにクリア条件が対応付けられていればよい。また、対応付けのタイミングはクリア条件が設定されたタイミングに限られるものではなく、例えば、いずれかのクリア条件が成立したタイミングでどの部分を表示させるかを決定する構成であってもよい。また、決定する際の基準についても特に限定されるものではなく、例えばランダムで対応する部分が決定される構成であってもよい。
図43、図44の例では、特典画像の一の部分に対応するクリア条件として、当選する内部当選役に応じて成立する条件を採用しているが、このクリア条件の内容については上記の例に限定されるものではなく、様々な条件を採用することができる。例えば、図43、図44では、押し順ベルの内部当選をクリア条件とする構成について説明したが、一部または全てについて押し順ベルとは異なる条件装置をクリア条件とする構成としてもよい。また、内部当選役ではなく入賞した役やリールの停止態様によって成立する条件や、主制御部300で実行される何らかの抽選の結果によって成立する条件であったり、遊技回数や役の入賞履歴といった遊技の履歴によって成立する条件、その遊技における経過時間によって成立する条件であってもよい。さらには、操作された操作手段やその操作順序および操作タイミングといった操作条件(操作内容)に応じて成立する条件であってもよいし、こうした操作とは無関係に遊技毎の抽選結果(複数遊技に亘る抽選結果も含む)によって成立する条件であってもよいし、こうした遊技毎の抽選結果と遊技者の操作との組み合わせによって成立する条件であってもよい。なお、操作手段については、本実施形態で設けられている各種操作手段に限らず、例えば演出用の操作手段を用いてもよい。クリア条件を操作条件と関連付けることで、操作に対する楽しみを与えることができる。また例えば、条件付き上乗せに当選した後、1回目の条件装置番号8の内部当選で第一クリア条件が成立し、2回目の条件装置番号8の内部当選で第二クリア条件が成立し、3回目の条件装置番号8の内部当選で第三クリア条件が成立する、といった構成や、第一クリア条件と第二クリア条件が同じ条件装置番号の内部当選によって成立する、といった構成のように、各部分に対応するクリア条件の間で共通の要件があってもよい。
なお、例えば複数のクリア条件の同異に関わらず一遊技ですべてのクリア条件が成立してしまう場合や、各部分に対応するクリア条件が異なっているものの同じタイミングで成立してしまう場合や、抽選によって複数のクリア条件が同じになってしまう場合があってもよいが、少なくともクリア条件の成立タイミングが異なる場合が含まれていれば、特典画像を徐々に表示させる動作を遊技者に見せることができる。
さらに、図43、図44の例では、クリア条件がクリア済みの状態がそのまま維持されるが、例えばクリア済みの状態に有効期間を設けるといったように、後でクリア済みの状態がリセットされる、あるいは別のクリア条件が再設定される、といった構成であってもよい。また、クリア条件に有効期間を設けるといったように、クリア条件が途中で変化する構成としてもよい。
本実施形態では、条件付き上乗せをクリアするとAT残ゲーム数の上乗せを獲得する構成を採用しているが、条件クリア時にAT残ゲーム数を上乗せする構成に限らず、遊技者にとって有利な特典(有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる等)が得られる構成であってもよい。また、こうした特典に限らず、例えば、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報が報知あるいは示唆される構成であってもよい。さらには、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない情報が報知される構成であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
また、特典については条件クリア時に必ず獲得できる構成に限られるものではなく、設定された獲得確率に応じて特典が獲得できる構成のように、条件クリア時に特典が獲得できない場合があってもよい。さらには、条件付き上乗せ抽選に当選していない場合においても、これに当選した場合と同様の演出を実行する構成であってもよい。
なお、本実施形態では条件付き上乗せ抽選にあたって事前に上乗せの量を決定する構成を採用しているが、最初にクリア条件が成立した時点で特典を決定する構成としてもよい。また、事前に決定された特典を途中で変化させることが可能な構成としてもよい。この場合、変化前の特典に合わせた特典画像を用いてもよいし、変化後の特典に合わせて特典画像を変化させてもよい。
本実施形態では、条件付き上乗せに当選した後に特化ゾーンに移行すると、クリア条件の判定処理が中断する構成を採用している(AT状態に戻ると再開)が、この構成に限らず別の遊技状態に移行した際にそのままクリア条件の判定を継続させる構成としてもよい。あるいは遊技状態が移行する際に成立しているクリア条件に応じた特典を付与する構成としてもよい。さらに、再び元の遊技状態に移行した際に改めて別の条件付き上乗せを開始させてもよい。また、本実施形態では条件付き上乗せが一回で終了するが、例えば、終了すると新たに継続するか否かの抽選をする、というように、クリア条件に応じた特典の付与が連続する構成としてもよい。また、条件付き上乗せ抽選については、AT開始時に実行する構成であってもよいし、条件付き上乗せ抽選による特典が得られた直後に新たな条件付き上乗せ抽選を実行する構成であってもよい。
本実施形態では、クリア条件がすべて成立せずにAT状態が終了(通常状態に移行)した場合、クリア条件がすべて成立していれば得られる特典を得ることができない構成を採用している。しかし、AT状態が終了する際に途中まで成立していたクリア条件に応じた特典が付与される構成としてもよい。例えば、図44の3つの丸TCのうち、二つが金色になっている場合には、10ゲームの上乗せが実行される、といった構成としてもよい(なお、この場合にはAT残ゲーム数が10になり、3つの丸TCは消滅する)。この構成を採用する際には、クリア条件が途中まで成立していた場合に得られる特典が、クリア条件がすべて成立していた場合に得られる特典よりも少ない(遊技者に不利な)方が好ましい。
図44の例では、図45(a)と(b)に示す色と、獲得できる上乗せゲーム数とを対応付けた例について説明した。具体的には、3つの丸TCが同じ色になると、緑色なら10又は20ゲーム、金色なら30又は100ゲームが、AT残ゲーム数に上乗せされる。なお、図44の例では図45(a)、(b)に示す態様のみを用いていたが、例えば、全て同じ色にならずに異なる色が含まれる態様となった場合は、上乗せされない結果(上乗せ失敗)となる場合があってもよい。図45(c)の例では、3つの丸TCの左下と右下が緑色であり、中上が金色となった態様が示されており、この特典画像が表示された場合には20%の確率でAT残ゲーム数が10ゲーム上乗せされる(80%の確率で上乗せ失敗)。また、3つの丸TCが特定の色の組合せとなった場合に大きな報酬を付与する構成としてもよく、上乗せに加えて設定示唆等の情報を含めてもよい。図45(d)の例では、3つの丸TCのそれぞれが異なる色になった例が示されており、この特典画像が表示された場合にはAT残ゲーム数が100ゲーム上乗せされ、設定値が456のいずれかであることが示唆される。
また、3つの丸TCの各部分に対応するクリア条件を示唆する構成としてもよい。図45(e)の例では、片仮名の「チ」が表示された部分が、チェリーの内部当選がクリア条件となっていることを示唆しており、片仮名の「ス」が表示された部分が、スイカの内部当選がクリア条件となっていることを示唆しており、片仮名の「ベ」が表示された部分が、押し順ベル(あるいは共通ベル)の内部当選がクリア条件となっていることを示唆している。なお、この例では、片仮名の「ベ」が表示されている部分が左下にあることから、左1stベルの内部当選がクリア条件であることについても示唆している。このように、クリア条件を示唆するにあたってはその表記だけでなく位置によって示唆する構成としてもよい。また、片仮名が表示されていない部分を何らかの内部当選(例えば、押し順ベル)の示唆として用いる構成としてもよい。また、実際のクリア条件とは異なるクリア条件を加えて示唆する構成としてもよい。さらに、すべてのクリア条件を示唆するものに限らず、一部のクリア条件を示唆するものであってもよい。なお、図45(e)の例では、クリア条件と対応する部分の関係が明らかとなっているが、単にクリア条件のみを示唆し、その対応部分については表示しない構成であってもよい。このようにクリア条件を示唆する構成では、遊技者にクリア条件を認識させることができ、例えば成立させることが可能なクリア条件であればこれに挑戦する、といった楽しみを与えることができる。また、クリア条件に対応する部分を明らかにすることで、表示させたい部分を狙うといった楽しみを与えることができる。
また、特典の内容に関する情報を、特典画像とは別に示唆する構成であってもよい。図45(f)では、3つの丸TCの下に「報酬10G」と表示することで、特典として上乗せ10ゲームが設定されていることを示唆する例が示されている。また、図45(g)では、3つの丸TCの下に「50%」と表示することで、特典を獲得できる確率が50%であることを示唆する例が示されている。また、こうした示唆が行われるタイミングを遅らせるとともに、このタイミングを示す構成としてもよい。図45(h)には、3つの丸TCの下に「残5G」と表示することで、5ゲーム後に特典の内容に関する示唆が表示されることを示唆する例が示されている。また、クリア条件が所定の数だけ成立したタイミングや、クリア条件のうちの特定の条件が成立したタイミングで、特典の内容に関する情報を示唆する構成であってもよい。図45(i)には、クリア条件の一つが成立(3つの丸TCの一つが変化)したタイミングで、図45(f)と同様の「報酬10G」が表示される例が示されている。
また、特典画像は、図44および図45(a)〜(d)に示す3つの丸TCに限られるものではなく、様々な画像を用いることができる。例えば、図45(j)〜図45(p)では、キャラクタを特典画像として用いる例が示されている。
まず、図45(j)〜(l)の例では、図45(j)が50%の確率で上乗せ10ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図45(k)が100%の確率で上乗せ10ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図45(l)が100%の確率で上乗せ30ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像である。これらの特典画像は、図45(j)を基本形態(主人公キャラクタのみが表示された画像)とするものである。なお主人公キャラクタは、10ゲーム以上の上乗せを示すものである。なお、図45(k)の左上、あるいは図45(l)の左上と右上にある星マークは、星マークが一つあると上乗せが確定し、二つあると最低30ゲームの上乗せが確定する構成となっている。すなわち、星マークの数によって異なる特典の内容を表示する構成となっている。なお、星マークがない部分が先に表示された場合にはより有利な特典となることを期待させることができる。このように、複数の特典画像において共通する部分を有する構成となっている場合には、この共通する部分が表示された場合にある程度特典の内容を推測させつつ期待感を持たせて遊技者を楽しませることができる。なお、この構成は一例であって、左部分に星マークがあると確率アップとなり、右部分に星マークがあると上乗せゲーム数がアップする、といった構成や、星マークの表示位置が高いほどより有利な特典が得られる、といったように、星マークの場所に応じて特典の内容が変化するようにしてもよい。また、星マークの色に応じて特典が異なるように構成してもよい。
図45(m)(n)の例では、図45(m)が100%の確率で上乗せ100ゲームを獲得できる特典に対応する特典画像であり、図45(n)が100%の確率で上乗せ100ゲームを獲得し、さらに設定値が456のいずれかであることが示唆される特典に対応する特典画像である。これらの特典画像は、図45(j)の基本形態(主人公キャラクタのみが表示された画像)に対し、これよりも有利な特典を示す姫キャラクタを用いた例である。この姫キャラクタは、100ゲーム以上の上乗せが確定したことを示すものである。また、図45(n)の特典画像の左下に表示されているハニワのキャラクタは、設定値が456であることを示唆しており、図45(j)の主人公キャラクタ他と組み合わせて用いてもよい。
なお、図45(j)〜(l)や図45(m)〜(n)では真ん中の部分が共通する構成となっているが、このように他の特典画像と共通部分がある特典画像については、最初から共通部分が見えている構成としてもよい。また、最初から共通部分を見せる場合とそうでない場合を抽選によって決定する構成としてもよい。
その他、図45(o)の宝箱の画像は特化ゾーン権利抽選(図22(a)のステップS1411)に当選したことを示唆するものである。この場合、特典画像によって遊技に関する情報が獲得できることになる。また図45(p)のロボットのキャラクタ画像は、カスタマイズ用のデータが獲得できる特典画像である。
なお、図45(j)〜(p)のように複数の特典画像を用いる場合には、図45(q)のクロスハッチングで示す枠内のような予め設定された領域内に配置されるようにしてもよい。また、こうした領域については配置可能な位置を複数設けた上で、この位置を適宜選択して使用するようにしてもよいが、得られる特典が予測されてしまわないように、位置と得られる特典とが関連しないようにすることが好ましい。また、図45(j)〜(p)の例ではキャラクタの背景が存在するが、この背景については何も表示されない構成としてもよい。
図46は、図45(j)〜図45(p)の特典画像を用いた場合の条件付き上乗せ抽選の動作の一例を示す図である。
図46(a)では、図43の2ゲーム目から4ゲーム目に対応する動作の一例が示されている。この例では第一クリア条件が左部分、第二クリア条件が中部分、第三クリア条件が右部分に対応している。図43の例では、第三クリア条件、第二クリア条件、第一クリア条件の順で成立するため、この場合の動作は図46(a)のように特典画像の各部分が右中左の順で表示される。
図46(b)では、既に成立したクリア条件が再び成立した場合の例が示されている。この例では、条件装置番号9(中1stベル)の内部当選が特典画像の中部分に対応するクリア条件となっている。特典画像の中部分が表示されていない状態では、中1stベルの内部当選によって中部分が表示される。さらに続いて中1stベルが内部当選したものの、既に中部分が表示されているので、新たに表示される部分がない。さらにこの図では、左部分に対応するクリア条件である条件装置番号8(左1stベル)の内部当選によって、表示されていなかった左部分が表示されることが示されている。
図46(c)は、同じ条件装置(ここではチェリー)が各部分に対応付けられている場合の一例が示されている。この例では、チェリーに3回内部当選することで、特典画像が左から順に表示されている。なお、1〜3回目のチェリーの内部当選(クリア条件)に対応する部分は、クリア条件を設定する際に決められていてもよいし、クリア条件が成立するたびにランダムあるいは抽選で決められる構成としてもよい。いずれの構成でも、クリア条件と特典画像の部分が対応付けられていればよい。
図46(d)は、特典が途中で変化する構成を採用した場合の一例である。この例では、中部分に対応するクリア条件として設定された中1stベル内部当選が成立して中部分が表示された後、強チェリーに内部当選して上乗せゲーム数が増加(特典が変化)し、これによって用いられる特典画像が変更されたことが示されている。なお、特典画像の変更にあたっては、この例のようにキャラクタが代わる態様に限らず、図45(k)(l)で説明した星マークのような画像が追加される態様であってもよい。
図46(e)は、操作順序に対応したクリア条件を用いた場合の一例である。この例では、共通ベルに内部当選したときに順押しすることで特典画像の右部分が表示され、共通ベルに内部当選したときに逆押しすることで特典画像の左部分が表示される。この構成では、操作によって表示させる部分を決めることができる。このため、表示される部分に応じて得られる情報が異なるような特典画像を用いると、遊技者が獲得したい情報を選んで表示させることができるようになる。図46(e)の特典画像は、右側の「G上乗せ」が上乗せゲーム数を獲得できることを認識させ、左側の「50」が特典に関する数字を認識させる内容になっている。この例では、上乗せゲーム数の獲得についての情報が先に得られているが、特典に関する数字を先に表示させることもできる。なお、このような特典画像として上乗せゲーム数を獲得できる情報を示す「G上乗せ」の他に、ATセット数を採用している場合の特典として「セット上乗せ」、AT状態の期間をゲーム数でなくナビの回数で管理している場合の特典として「ナビ上乗せ」、AT状態の期間をゲーム数でなく獲得可能枚数で管理している場合の特典として「枚獲得」、何らかのポイントを用いている場合の特典として「pt獲得」といった表示を用いることで獲得できる特典の内容を推測させることができる。なお、例えば数字だけ(図46(e)では左部分だけ)を表示させておき、右部分を表示させることで特典の内容を把握できるように構成してもよい。また、これらの特典画像に対し、表示される部分を遊技者の操作に応じて選ぶことができない構成としてもよい。なお、例えばナビ回数と獲得可能枚数の二つのパラメータを用いてAT状態を管理している構成の場合には、上記の「ナビ上乗せ」や「枚獲得」のいずれも用いることができる。すなわち、AT状態の管理構成を限定するものではなく、AT状態の管理構成に合わせて適切な表示を採用することができる。
以上、特典画像について例を挙げて説明した。他に、異なる特典画像間でその一部が共通する構成となっている場合には、この部分が表示されただけの状態ではいずれの特典画像が表示されるか判断することができないため、特典に対する期待感を高められる場合がある。また、図44の例では、3つの丸TCがひとまとまりとなっているが、特典画像の各部分が演出画像表示装置157の表示領域内で離れて配置されていてもよい。また、特典画像の一部について、最初から表示されている場合があってもよい。また、図43、図44の例では、クリア条件がいずれも成立していない状態を3つの丸TCが白色になっていることで把握できる構成となっているが、例えば成立していない部分については何も表示されない(背景画像がそのまま表示される)構成であってもよい。
[CZ中の狙え演出について]
本実施形態では、CZ中にAT抽選に当選するとBAR権利あるいは桃7権利のいずれかを獲得する(図21のステップS1305)。これらの権利については、内部当選すると停止態様に関わらずAT状態に移行する条件装置が設けられているが、これらの条件装置に内部当選した場合に特定の役に入賞させるための停止操作を促す狙え演出が実行される(図38のステップS3307)。以下、具体的に説明する。
まず、BAR権利を獲得している場合について説明する。この場合、条件装置番号2がAT状態に移行するための条件装置となっている(図28のステップS1C01でYes)。以下、図47を用いて、BAR権利を獲得している状態で条件装置番号2に内部当選した場合の動作について説明する。
図47(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号2に内部当選しており、停止操作が適切であればBAR図柄を入賞ライン上に停止させ再遊技役10に入賞させることが可能な状態となっている。ここでの狙え演出は、この停止操作を促す演出となっている。
この狙え演出に従うと、まず右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図47(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図47(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、中リール111および左リール110においてBAR図柄を狙って停止操作をする場合も、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。また、図5に示す左リール110の番号19(ブランク1図柄)および番号0(ベル図柄)から番号3(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図47(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図47(e)には、中第二停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。さらに図47(f)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図47(g)には、左第三停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役10(BARリプレイ)に入賞した状態となる。このとき、図47(h)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役10に入賞させることができる。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役10には入賞しない。
右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役10には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜9)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。本実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
次に、桃7権利を獲得している場合について説明する。この場合、条件装置番号3、4がAT状態に移行するための条件装置となっている(図28のステップS1C03でYes)。以下、図48を用いて、桃7権利を獲得している状態で条件装置番号3に内部当選した場合の動作について説明する。
図48(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号3に内部当選しているため、停止操作の如何に関わらずBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができない。しかしながら、遊技者はBAR図柄を停止させることができないことがわからないため、図47の例のように右リール112にBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。
BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作は、セブン2図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図48(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。しかし、ここではBAR図柄が入賞ライン上に停止することはなく、セブン1図柄やセブン2図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、BAR図柄を停止させるタイミングのうち、右リール112において1〜4図柄先の引込み範囲にBAR図柄があるタイミングは、セブン2図柄を停止させるタイミングでもあるため、BAR図柄を狙うと結果としてセブン2図柄が停止する場合がある。図48(c)には、右第一停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
このとき図48(d)に示すように、演出画像表示装置157では、BAR図柄ではなくセブン2図柄を狙うように狙え演出の内容が変更される。仮に変更前の狙え演出がそのまま実行された場合、遊技者はBAR図柄を狙ったにも関わらずセブン2図柄が停止したことに違和感を感じる虞があるが、この変更によって本来狙うべき図柄を知ることとなり、セブン2図柄が停止したことに納得するとともに、続く停止操作への意欲を高めることができる。
続いて、中リール111および左リール110においてセブン2図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、セブン2図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す中リール111の番号0(チェリー図柄)から番号4され(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。また、図5に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図48(e)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されており、図48(f)には、中第二停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。さらに図48(g)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されており、図48(h)には、左第三停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役16(桃7リプレイ)に入賞した状態となる。この場合の狙え演出は、結果として再遊技役16に入賞させるための停止操作を促す演出となっている。また、図48(i)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役16に入賞させることができる。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役16には入賞しない。
右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役16には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜6、11〜13)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。本実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
以下、図49を用いて、桃7権利を獲得している状態で条件装置番号4に内部当選した場合の動作について説明する。
図49(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号4に内部当選しているため、右第一停止においてはBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができる。
この狙え演出に従い、右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をしたとする。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す右リール112の番号1(リプレイ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。図49(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図49(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続く中第二停止についても、BAR図柄を狙って停止操作をすることになるが、ここでは条件装置番号4に内部当選しているため、中リール111においては停止操作の如何に関わらずBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができない。しかしながら、遊技者はBAR図柄を停止させることができないことがわからないため、図47の例のように中リール111にBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。
BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号5(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図5に示す中リール111の番号1(スイカ図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングは、セブン2図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図49(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。しかし、ここではBAR図柄が入賞ライン上に停止することはなく、セブン1図柄やセブン2図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、BAR図柄を停止させるタイミングのうち、中リール111において1〜4図柄先の引込み範囲にBAR図柄があるタイミングは、セブン2図柄を停止させるタイミングでもあるため、BAR図柄を狙うと結果としてセブン2図柄が停止する場合がある。図49(e)には、中第二停止によってセブン2図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
このとき図49(f)に示すように、演出画像表示装置157では、BAR図柄ではなくセブン2図柄を狙うように狙え演出の内容が変更される。仮に変更前の狙え演出がそのまま実行された場合、遊技者はBAR図柄を狙ったにも関わらずセブン2図柄が停止したことに違和感を感じる虞がある。特に、図48の例と異なり、右第一停止の停止態様が図1の例と同じであるため、より違和感が大きくなる可能性があるが、この狙え演出の変更によって本来狙うべき図柄を知ることとなり、セブン2図柄が停止したことに納得するとともに、続く停止操作への意欲を高めることができる。
続いて、左リール110においてセブン2図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、セブン2図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。より具体的には、図5に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号4(セブン2図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングでの停止操作が必要になる。このうち図5に示す左リール110の番号0(ベル図柄)から番号3(BAR図柄)までの範囲が入賞ライン上にあるタイミングは、BAR図柄を入賞ラインに停止させるためのタイミングでもある(いずれの図柄も引込み範囲内となる)。図49(g)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されている。しかし、ここではセブン2図柄が入賞ライン上に停止することはなく(入賞役の候補として残っている再遊技役14、15のいずれも左リール110にセブン2図柄が停止しない)、セブン1図柄やBAR図柄が優先的に停止することになる。上記説明したように、セブン2図柄を停止させるタイミングのうち、左リール110において1〜4図柄先の引込み範囲にセブン2図柄があるタイミングは、BAR図柄を停止させるタイミングでもあるため、セブン2図柄を狙うと結果としてBAR図柄が停止する場合がある。図49(h)には、左第三停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。なお、この場合、セブン2図柄が右下がりに揃った状態となる。
以上のとおり、狙え演出に従って停止操作をすることで、再遊技役15(桃7リプレイ)に入賞した状態となる。この場合の狙え演出は、結果として再遊技役15に入賞させるための停止操作を促す演出となっている。また、図49(i)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行することが報知される。この一連の動作により、停止操作によってAT状態に移行させることができた達成感を遊技者に与えることができる。
なお、上記の例では右中左の順で停止操作を行う場合について説明したが、右左中の順で停止操作を行った場合、各リールで説明した操作タイミングであれば、再遊技役15に入賞させることができる。ただし、第二停止操作が左リール110に対するものであった場合、入賞ライン上にBAR図柄が停止すると、再遊技役10、15の双方がテンパイした状態になる(この時点で条件装置番号2、4のいずれかに絞ることが可能)。この場合、狙え演出の図柄を変化させずに中リール111にBAR図柄を狙わせて、セブン2図柄を停止させるようにしてもよいし、狙う図柄をセブン2図柄に変化させてもよい。なお、左第一停止、あるいは中第一停止の場合は再遊技役2に入賞し、再遊技役15には入賞しない。
なお、右第一停止をした場合であっても上記のタイミングでの操作操作を失敗すると再遊技役15には入賞せず、入賞可能な他の役(ここでは、再遊技役1、3〜7、9、14)を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止する。本実施形態では、あえてセブン1図柄を狙って停止させ、再遊技役6に入賞させることも可能である。
図47〜図49の説明では、AT抽選に当選した場合(BAR権利や桃7権利を獲得している場合)における狙え演出について説明したが、AT抽選に当選していない場合にも狙え演出が実行される場合がある(図38のステップS3317)。以下、図50を用いて、AT抽選に当選していない状態で条件装置番号1に内部当選した場合の動作の例について説明する。
図50(a)には、演出画像表示装置157において、右中左の順で、且つBAR図柄を狙って停止操作をすることを示唆する狙え演出が実行されていることが示されている。ここでは条件装置番号1に内部当選しており、右第一停止および中第二停止についてはBAR図柄を入賞ライン上に停止させることができる。
この狙え演出に従い、右リール112においてBAR図柄を狙って停止操作をしたとする。BAR図柄を入賞ラインに停止させるためには、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図50(b)には、右リール112における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されている。また、図50(c)には、右第一停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、中リール111においてBAR図柄を狙って停止操作をする場合も、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図50(d)には、中リール111における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのBAR図柄で示されており、図50(e)には、中第二停止によってBAR図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
続いて、左リール110においてBAR図柄を狙って停止操作をすることになる。この場合、BAR図柄が入賞ライン上にある位置を基準に、そこから4図柄分の範囲内(引込み範囲内)にあるタイミングで停止操作を行う必要がある。図50(f)には、左リール110における1〜4図柄先の引込み範囲が4つのセブン2図柄で示されている。しかし、ここでは入賞役の候補として残っているのが再遊技役8のみであり、左リール110にはリプレイ図柄だけが停止することになる。図50(g)には、左第三停止によってリプレイ図柄が入賞ライン上に停止した状態が示されている。
なお、上記のタイミング以外で操作操作をした場合、入賞可能な他の役を構成する図柄を停止させることになる。このとき、セブン1図柄、セブン2図柄、BAR図柄は優先して停止するが、条件装置番号1では再遊技役6、10、15、16に入賞することはない。このため、セブン1図柄を狙っても再遊技役6に入賞させることができない。
条件装置番号1に内部当選した場合には、狙え演出に従って停止操作をしても、AT当選の際に入賞する再遊技役10、15、16のいずれにも入賞することはない。このとき、図50(h)に示すように、演出画像表示装置157ではAT状態に移行しないことを報知する「残念」のメッセージが表示される。
[CZ中の狙え演出についてのその他の構成]
図47〜図50の例で説明したように、本実施形態では狙う図柄を途中で変更しつつも、特定の役への入賞へ導くことができ、遊技の興趣を向上させることができる。本実施形態では、図47で再遊技役10に入賞した場合よりも、図48、図49で再遊技役16、再遊技役15に入賞した場合の方がより有利となっている(AT状態の初期AT残ゲーム数が多い、図20(d))。このように有利度に差を設けた構成を採用しなくてもよいが、狙う図柄の変更があった場合の方が有利となる構成とすることで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、狙う図柄の変更があった場合の方が不利となる構成としてもよい。
図48、図49の例では、BAR図柄を狙わせておいて、本当に停止させたいセブン2図柄が停止したタイミングで演出を変更しているが、ここでセブン2図柄が停止しなかった場合には、狙う演出を変化させずにそのまま継続させてもよい。特に本実施形態では、停止態様の如何に関わらず、獲得した権利に対応する条件装置に内部当選した時点で次遊技からAT状態に移行する構成であるため、セブン2図柄が停止しなかった場合に狙う演出を変化させずにそのまま継続させた上で、AT状態に移行することを示唆する演出を実行してもよい。また、この構成に限らず、狙った図柄が停止しなかったことを示す失敗演出を行ってもよい。なお、図48、図49の例では狙う図柄を変更しているが、最初からセブン2図柄を狙う演出を実行し、狙う図柄を変更させない場合があってもよい。
また、狙う演出における変更のタイミングについては、狙う演出によって示された図柄とは異なる図柄(図48、図49ではセブン2図柄)が停止操作によって狙った位置(図48、図49では中段)に止められる事が確定した瞬間であってもよいし、該当するリールが停止した後でもよい。特に、リールの図柄配置や目押しのタイミングによっては停止図柄が把握しやすくなる構成を採用している場合があり、こうした構成についてはリールの停止後に狙う演出の変更をすることが好ましい。また、遊技者によっては惰性で遊技操作を行い、狙う図柄が変更されたことに気づかない可能性も考えられるため、狙う図柄の変更があったことに気づきやすいように、狙う図柄の変更とともにフリーズを実行する構成としてもよい。
また図47、図50で説明したように、条件装置番号2は、内部当選すると再遊技役10に入賞することが可能である一方、条件装置番号1は、内部当選すると再遊技役10に入賞することがないものの、途中まで再遊技役10への入賞を期待させる停止態様の役(図50では再遊技役8)が入賞する構成となっている。これに対し、図48、図49で説明した条件装置番号3、4では、それぞれ再遊技役15、16に入賞することが可能であるが、これらの役については入賞を期待させる条件装置は設けられていない。すなわち、狙え演出において狙う図柄の変更があった時点でAT当選(桃7権利獲得)が確定したことを把握することができる。なお、この構成に限らず、再遊技役15、16についてもこれらの役の入賞を期待させる条件装置を設けた構成としてもよい。
また、本実施形態では、BAR図柄とセブン2図柄が隣接した構成を採用しているが、隣接していなくとも、BAR図柄を狙った停止タイミングのうちセブン2図柄も停止させることが可能なタイミングが含まれていればよい。例えば、図5においてBAR図柄よりも上にセブン2図柄を配置した構成では、この距離が離れるほどBAR図柄を狙ったときにセブン2図柄が停止しにくくなるものの、セブン2図柄が停止する際にはリールの引込み量が多くなるため遊技者を驚かせることができる。また、本実施形態では左リール110および中リール111においてBAR図柄とセブン2図柄が隣接しており、双方を停止させること可能な停止タイミングが存在するが、図48の動作については、これらのリールにおいてBAR図柄とセブン2図柄が隣接していない構成としてもよい。なおこの構成でも、図48で説明した動作が成立する。このように、BAR図柄とセブン2図柄の双方を停止させることが可能なリールは少なくとも一つ(例えば図48では右リール112)設けられていればよく、このリールに対して停止操作がされたタイミングで狙え演出を変化させる構成とすればよい。また、図49の動作についても、この右リール112においてBAR図柄とセブン2図柄が隣接していない構成とすることができる。
なお、図47〜図50の例では、BAR図柄やセブン2図柄を用いた構成について説明したが、用いる図柄はこれに限られるものではない。また、入賞する役についても再遊技役に限られるものではなく、様々な役を用いることができる。さらにこの例では狙う演出の動作が、AT状態に移行することを報知する際に行われるように構成しているが、この動作の適用場面がこの例に限定されるものではない。例えば、本実施形態では特化ゾーン中に条件装置番号2〜4に内部当選するとAT残ゲーム数が上乗せされる構成となっているが、この条件装置の内部当選の際に狙う演出を実行する構成としてもよい。
ここで、狙う演出の構成をボーナスと組み合わせた例について図51を用いて説明する。この例では、「7−7−7」でビッグボーナスに入賞し、「7−7−BAR」でレギュラーボーナスに入賞する構成を採用している。この構成において、ボーナスが確定した場合、図51(a)に示すようにビッグボーナスとレギュラーボーナスのいずれもあり得る表示をすべてのリールが停止するまで実行する。ここで、左リール上段にに7図柄が停止した場合はビッグボーナスが確定する(1確目)。このため、図51(b)に示すように、この1確目となった段階で画面に表示されていたBAR図柄の表示を消してビッグボーナス確定を告知する。また例えば、ビッグボーナスが成立している場合に、左上段に7図柄が位置しているときに停止操作を行うことで左上段に7図柄が停止してビッグボーナスが確定する一方、表示枠外に7図柄がある場合は左中段までセブン図柄が引き込まれ、ビッグボーナスが確定しない、といった構成のように、いずれかのリールに対して特定の操作(ビタ押し等)をすることで内部の成立役の判定が可能な仕様の場合には、当該操作を行ったことによって狙う図柄の指示を本実施形態のように変更してもよい。
[特化ゾーンに移行する際の動作について(演出モード設定まで)]
本実施形態のスロットマシン100では、AT状態において抽選によって特化ゾーンセット数が加算される場合があり(図22のステップS1415)、AT残ゲーム数が0となったときに特化ゾーンセット数が0より大きければ特化ゾーンに移行する(図9(F)、図29のステップS1D09でYes)。また、特化ゾーンに関連した演出が第1副制御部400において実行される(図39(b)、図40のステップS3A03でYes)。以下、図52〜図59の例を用いて、特化ゾーンに移行した場合の動作の一例について説明する。図52は、特化ゾーンに移行した場合の一例を示すタイミングチャートである。図53〜図59は、図52に示すタイミングチャートに従った場合の動作の一例を示す図である。
図52の例では、AT状態におけるAT残ゲーム数が1であり、且つ特化ゾーンセット数が0より大きい状態で1ゲーム目が終了している。続く2ゲーム目では、AT状態が終了する演出が実行され(図39のステップS3407)、AT残ゲーム数が上乗せされることなくその後全てのリールが停止して遊技が終了すると、遊技状態が特化ゾーンに設定されて特化ゾーン初期設定処理が実行される(図29のステップS1D15、図29(b))。図52では、2ゲーム目にAT状態から特化ゾーンへの移行がされたことが示されている。
この例では、この特化ゾーン初期設定処理においてシナリオ1が設定されたとする(図29(b)のステップS1D23)。シナリオが設定されると、このシナリオに定められた特典種別のうちの先頭から6つが特典種別配列[1]〜[6]に格納される(図29(b)のステップS1D25)。図53(a)には、この処理によって特典種別が格納された特典種別配列が示されている。さらに特典種別配列[1]に格納された特典種別(ここでは「A」)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[1]の値が設定される(図29(b)のステップS1D27)。図53(b)には、この処理によって上乗せ予定ゲーム数配列[1]に5が設定されたことが示されている。さらに、ライフの値が3に初期化される。図52には、2ゲーム目終了時にライフの値が3に設定されていることが示されている。さらにこれらの特化ゾーンに関する情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、演出モード選択演出が実行される(図40のステップS3A09)。図54(a1)には、図53(b)に示す配列の状態が示されるともに、図54(a2)(a3)ではこのときに実行される演出モード選択演出の一例が示されている。
演出モード選択演出の実行中は、3秒ごとに演出モードAと演出モードBが入れ替わり(図40のステップS3A15)、これに合わせて演出モード選択演出によって示される演出モードが切り替わる(図54(a2)(a3))。このとき演出ボタン150を操作すると特化ゾーン開始演出(図54(b2)(b3))が実行され、そのときに設定されていた演出モードが確定する(図40のステップS3A15が実行されなくなる)。なお、演出ボタン150以外の何らかの操作がされた場合にも演出モードが確定することになるが、この場合は特化ゾーン開始演出が実行されない(図40のステップS3A11でYes)。ここで演出モードが確定すると、これに従って特化ゾーン中の演出が実行される。なお、特化ゾーンでは獲得したAT残ゲーム数の上乗せ数と、ライフの値が表示される。
[特化ゾーン中の動作例(1)]
以下、引き続き図52〜図59を用いて、演出モードAが選択された場合の動作について説明する。まず図54(b2)には、演出モードAが設定された場合における特化ゾーン開始演出の一例が示されている。ここでは、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されており、さらに開始の文字が中央に表示されている。なお、図54(b1)にはこのときの配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図54(a1)に示す状態と同じである。
続く3ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号11に内部当選したとする。図52には、3ゲーム目において条件装置番号11に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「A」、図54(b1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図22(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として10が設定されたとする。図53(c)には、図53(b)に示す状態から、この処理によって上乗せ予定ゲーム数配列[2]に10が設定されたことが示されている。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図22(b)のステップS1425)。図53(d)には、図53(c)に示す配列の内容が左にシフトしていることが示されている。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「C」)が格納される。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置11の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは中ストップボタン138)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、中第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図35のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図54(c1)には、図53(d)に示す配列の状態が示されている。また、図54(c2)では、画面内下部に中第一停止のみを示す操作ナビとして「? 1 ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された5に対応する「5G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された10に対応する「10G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図54(c2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この3ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができ、小役6に入賞して8枚の払い出しがされたとする。図52には、3ゲーム目で8枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「A」であり、かつ小役6に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算される(図30のステップS1E07)。図52には、3ゲーム目でAT残ゲーム数が加算されて5になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理において上乗せ演出が設定される(図41のステップS3B07)。図55(d2)では、上乗せ演出によって、8枚の払い出しがされたことを示す「GET 8両」の文字と、AT残ゲーム数が5上乗せされることを示す「+5G」の文字が、枠に囲まれた状態で画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、図55(e2)では、図55(d2)において表示されていた画面内左側の枠が消去(例えば、突然非表示になる、画面外にフェードアウトする、以下の例でも同様)され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 5G」の文字が画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図55(d1)(e1)には、図55(d2)(e2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図54(c1)に示す状態と同じである。
続く4ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号10に内部当選したとする。図52には、4ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「X」、図55(e1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図22(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として5が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図22(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「X」)が格納される。図55(f1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置10の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは中ストップボタン138)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、中第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図35のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図55(f2)では、画面内下部に中第一停止のみを示す操作ナビとして「? 1 ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図55(f2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この4ゲーム目の遊技において、ハーフナビに従ったものの、正解の押し順で操作することができずに1枚役に入賞したとする。図52には、4ゲーム目で1枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行されるが、ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「A」であり、かつ1枚役に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されることはない(図30のステップS1E03でYes)。図52には、4ゲーム目のAT残ゲーム数が3ゲーム目と同じ(加算なし)であることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって演出が設定され、図56(g2)に示すように、上乗せがないためにがっかりした様子の主人公キャラクタが表示される(図41のステップS3B21)。なお、図56(g1)には、図56(g2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図55(f1)に示す状態と同じである。
続く5ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号8に内部当選したとする。図52には、5ゲーム目において条件装置番号8に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「A」、図56(g1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図22(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として10が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図22(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「H」)が格納される。図56(h1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置8の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは左ストップボタン137)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、左第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図35のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図56(h2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「1 ? ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された5に対応する「5G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された10に対応する「10G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図56(h2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この5ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができ、小役6に入賞して8枚の払い出しがされたとする。図52には、5ゲーム目で8枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「X」であり、かつ小役6に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されるものの、ライフの値が1減算される(図30のステップS1E07、ステップS1E43)。図52には、5ゲーム目でAT残ゲーム数が加算されて10になっていることと、ライフの値が1減算されて2になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理において上乗せ演出およびライフ減少演出が設定される(図41のステップS3B07、ステップS3B11)。図56(i2)では、上乗せ演出によって、8枚の払い出しがされたことを示す「GET 8両」の文字と、AT残ゲーム数が5上乗せされることを示す「+5G」の文字が、枠に囲まれた状態で画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、ライフ減少演出によって、ライフが1減算されたことを示す「ライフ−1」の文字が示されるとともに、「爆弾」が爆発したことを示す画像が画面左側に表示され、ライフが減少して疲れた様子の主人公キャラクタが表示される。さらに、図57(j2)では、図56(i2)において表示されていた画面内左側の枠や画像が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 10G」の文字と、ライフの値を示す文字が、画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図56(i1)、図57(j1)には、それぞれ図56(i2)、図57(j2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図56(h1)に示す状態と同じである。
続く6ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号9に内部当選したとする。図52には、6ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「B」、図57(j1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図22(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として15が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図22(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「A」)が格納される。図57(k1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置9の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは左ストップボタン137)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、左第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図35のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図57(k2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「1 ? ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「B」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された15に対応する「15G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図57(k2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この6ゲーム目の遊技において、ハーフナビに従わずに操作した結果、役に入賞しなかった(払い出しなし)とする。図52には、6ゲーム目で払い出しがない(0枚)ことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「A」であり、かつ押し順ベルに内部当選したもののいずれの役にも入賞しなかったことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算される(図30のステップS1E07)。図52には、6ゲーム目でAT残ゲーム数が加算されて20になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理において上乗せ演出が設定される(図41のステップS3B07)。図57(l2)では、上乗せ演出によって、AT残ゲーム数が10上乗せされることを示す「+10G」の文字が、枠に囲まれた状態で画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、図58(m2)では、図57(l2)において表示されていた画面内左側の枠が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 20G」の文字が画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図57(l1)、図58(m1)には、それぞれ図57(l2)、図58(m2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図57(k1)に示す状態と同じである。
続く7ゲーム目では遊技開始時にいずれの条件装置にも内部当選しなかった(ハズレに内部当選した)とする。図52には、7ゲーム目においていずれの条件装置にも内部当選していないことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「X」、図58(m1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図22(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として10が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図22(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「Y」)が格納される。図58(n1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行されるが、ここでは押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していないことから、指示情報が設定されない(図25のステップS1513でNo)。
上記説明した配列の情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図58(n2)では、特典種別配列[0]に格納された特典種別「B」に対応する「宝箱」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された15に対応する「15G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された10に対応する「10G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図58(n2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この7ゲーム目の遊技においては、いずれの役にも入賞しない。図52には、7ゲーム目で払い出しがない(0枚)ことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行されるが、ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「B」であり、かつハズレに内部当選した(条件装置に内部当選していない)ことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されることはない(図30のステップS1E03でYes)。図52には、7ゲーム目のAT残ゲーム数が6ゲーム目と同じ(加算なし)であることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって演出が設定され、図58(o2)に示すように、上乗せがないためにがっかりした様子の主人公キャラクタが表示される(図41のステップS3B21)。なお、図58(o1)には、図58(o2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図58(n1)に示す状態と同じである。
続く8ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号9に内部当選したとする。図52には、8ゲーム目において条件装置番号9に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。そして、この時点において特典種別配列[2]に格納された特典種別(ここでは「C」、図58(o1)参照)に基づいて上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値が抽選によって設定される(図22(b)のステップS1423)。ここでは、上乗せ予定ゲーム数配列[2]の値として15が設定されたとする。さらに特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列がシフトされる(図22(b)のステップS1425)。なお、特典種別配列[6]には、シフトの後にシナリオを参照して続く特典種別(ここでは「A」)が格納される。図59(p1)には、上記の処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置9の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは左ストップボタン137)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、左第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図35のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図59(p2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「1 ? ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「C」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された15に対応する「15G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図59(p2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この8ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができずに1枚役入賞したとする(ハーフナビに従った場合と従わなかった場合のいずれでもよい)。図52には、8ゲーム目で1枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「X」であり、かつ1枚役に入賞したことから、上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算されず、かつライフの値が減算されずに維持される(図30のステップS1E03でYes、ステップS1E07およびステップS1E43が実行されない)。図52には、8ゲーム目のAT残ゲーム数およびライフの値が7ゲーム目と同じであることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって演出が設定され、図59(q2)(r2)に示すように、「爆弾」の図柄が画面外に転がっていく演出が表示される(図41のステップS3B21)。なお、図59(q1)(r1)には、図59(q2)(r2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図59(p1)に示す状態と同じである。
[特化ゾーン中の動作例(2)]
以下、図60、図61の例を用いて、演出モードAが選択された場合の動作の一例について説明する。図60は、特化ゾーン中の一例を示すタイミングチャートである。図61は、図60に示すタイミングチャートに従った場合の動作の一例を示す図である。ここでは4ゲーム目の開始時から説明する。
4ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号10に内部当選したとする。図60には、5ゲーム目において条件装置番号10に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。図61(s1)には、特化関連処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行される。ここでは遊技状態が特化ゾーンであり、且つ押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していることから、指示情報としてハーフナビが設定される。具体的には、内部当選している条件装置10の正解の押し順のうち、第一停止の対象となるストップボタン(ここでは中ストップボタン138)のみを示す情報が指示情報として設定される。
上記説明した配列の情報や指示情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、中第一停止のみを示す操作ナビが設定され(図35のステップS3005)、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。ただし、上乗せ予定ゲーム数配列[0]には値が格納されていない(特典種別「H」の場合は設定されない、上乗せがない)ため、このゲームにおいては上乗せ予定ゲーム数配列[0]に基づく表示は行われない。図61(s2)では、画面内下部に左第一停止のみを示す操作ナビとして「? 1 ?」の文字が枠に囲まれた状態で表示されていることが示されている。また、特典種別配列[0]に格納された特典種別「H」に対応する「姫」の画像が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図61(s2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この4ゲーム目の遊技において、正解の押し順で操作することができ、小役6に入賞して8枚の払い出しがされたとする。図60には、4ゲーム目で8枚の払い出しがされたことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行される。ここでは特典種別配列[0]に格納された特典種別が「H」であり、かつ小役6に入賞したことから、ライフの値が1加算される(図30のステップS1E25)。図60には、4ゲーム目でライフの値が1加算されて2になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理においてライフ回復演出が設定される(図41のステップS3B03)。図61(t2)では、ライフ回復演出によって、笑顔になった「姫」のキャラクタが画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、図61(u2)では、図61(t2)において表示されていた画面内左側の画像が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 175G」の文字と、加算後のライフの値を示す文字が、画面内右側に表示されていることが示されている。なお、図61(t1)(u1)には、それぞれ図61(t2)(u2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図61(s1)に示す状態と同じである。
なお、図60の例では、9ゲーム目に特典種別配列[0]に格納された特典種別が「L」であることが示されている。この特典種別はシナリオの最後の遊技において設定される特典種別となっており、遊技の結果に関わらずAT残ゲーム数が200加算され、特化ゾーンが終了する(図30のステップS1E01でYes)。図60には、9ゲーム目においてAT残ゲーム数が200加算されるとともに、特化ゾーンからAT状態に移行することが示されている。
[特化ゾーン中の動作例(3)]
以下、図62、図63の例を用いて、演出モードAが選択された場合の動作の一例について説明する。図62は、特化ゾーン中の一例を示すタイミングチャートである。図63は、図62に示すタイミングチャートに従った場合の動作の一例を示す図である。ここでは2ゲーム目の開始時から説明する。
2ゲーム目では遊技開始時に条件装置番号5に内部当選したとする。図62には、2ゲーム目において条件装置番号5に内部当選したことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技開始時に特化関連処理(図16のステップS1113、図22(b))が実行される。図63(v1)には、特化関連処理がされた後の配列の状態が示されている。
また、遊技開始時には指示情報設定処理(図16のステップS1121、図25)が実行されるが、ここでは押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選していないことから、指示情報が設定されない(図25のステップS1513でNo)。
上記説明した配列の情報は、内部当選コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図14のステップS1041)。この情報を受けた第1副制御部400では、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列に基づく表示が実行される(図39(b)のステップS3411でYes)。図63(v2)では、特典種別配列[0]に格納された特典種別「X」に対応する「爆弾」の画像と、その上に上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された10に対応する「10G」の文字が画面内左側に表示されていることが示されている。さらに、特典種別配列[1]に格納された特典種別「A」に対応する「宝箱」の画像と、上乗せ予定ゲーム数配列[1]に格納された5に対応する「5G」の文字が枠に囲まれた状態で画面内右上に表示されていることが示されている。図63(v2)に示す表示のうち、画面内左側に表示された内容(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])は当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものであり、画面内右上の枠内に表示された内容(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])は次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数を示すものである。
この2ゲーム目の遊技においては、小役1又は小役2のいずれにも入賞しなかったとする。図62には、2ゲーム目で払い出しがない(0枚)ことが示されている。また、遊技状態が特化ゾーンであるため、遊技終了時に特化中更新処理(図26のステップS1A13、図30)が実行される。ここでは上乗せ予定ゲーム数配列[0]に格納された値がAT残ゲーム数に加算される(図30のステップS1E07)。図62には、2ゲーム目のAT残ゲーム数が加算されて70になっていることが示されている。また、条毛装置番号5に内部当選していることから、特典種別昇格抽選が実行される(図30のステップS1E31)。ここではこの抽選によって、特典種別配列[4]に格納されていた特典種別「A」が、特典種別「B」に変更されたとする。図63(w1)には、この変更後の配列の状態が示されている。なお、図62では、特典種別昇格抽選の結果により、6ゲーム目の特典種別配列[0]に格納された特典種別が「B」になっていることが示されている。
上記説明した払い出しやAT残ゲーム数の情報は、遊技状態更新コマンドとして主制御部300から第1副制御部400に送信される(図26のステップS1A27)。この情報を受けた第1副制御部400では、特化演出更新処理によって上乗せ演出が設定される(図41のステップS3B07、ステップS3B15)。図63(w2)では、上乗せ演出によって、画面内左側の画像が消去され、現時点でのAT残ゲーム数の値を示す「獲得 70G」の文字と、ライフの値を示す文字が、画面内右側に表示されていることが示されている。なお、特化演出更新処理では、特典種別昇格抽選の結果に基づいて特典種別昇格演出が設定される場合がある(図41のステップS3B15)。しかし、この演出モードAでは、特典種別配列[4]に対応する画像が表示されないため、ここでの特典種別昇格演出は設定されない。図63(x2)には、2ゲーム目の終了時の演出が一通り実行された後の状態が示されている。なお、本実施形態とは異なり、特典種別配列[1]の特典種別が変更される構成を採用した場合には、その変更内容に応じて画面内右上の枠内に表示された画像が変更される場合がある。なお、図63(x1)には、図63(x2)が表示されている際の配列の状態が示されているが、ここでの配列の状態は図63(w1)に示す状態と同じである。
なお、図62の例では、9ゲーム目においてライフの値が0になったことが示されている。ライフの値が0になった場合、シナリオの途中であっても特化ゾーンが終了する(図30のステップS1E45でYes)。図62には、9ゲーム目において特化ゾーンからAT状態に移行することが示されている。なお、特化ゾーンについてはAT残ゲーム数の最低保証数を定めておいてもよい。例えば、最低保証数として50が定められている場合には、AT残ゲーム数がこの最低保証数を上回るまでの間はライフの値が0にならず(1からは減算されない)、そのまま特化ゾーンが継続する構成としてもよい。
[特化ゾーン中の動作例(4)]
[特化ゾーン中の動作例(1)]〜[特化ゾーン中の動作例(3)]では、演出モードAが選択された場合の動作について図52〜図63を用いて説明した。以下、再びこれらの図面を用いて演出モードBが選択された場合の動作について説明する。なお、演出モードAと演出モードBのいずれにおいても主制御部300の動作は同じであるため、以下では実行される演出の違いについて説明する。
演出モードAが選択されている場合、遊技開始時において当該ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数(特典種別配列[0]、上乗せ予定ゲーム数配列[0])が画面内左側に表示される。これに対して演出モードBが選択されている場合には、遊技開始時において当該ゲームにおける特典の種類が画面内左側に表示されるものの上乗せ予定ゲーム数については表示されない(図39のステップS3417)。
また、演出モードAが選択されている場合、遊技開始時において次ゲームにおける特典の種類および上乗せ予定ゲーム数(特典種別配列[1]、上乗せ予定ゲーム数配列[1])が画面内右上の枠内に表示される。これに対して演出モードBが選択されている場合には、上乗せ予定ゲーム数については表示されないものの、次ゲームだけでなく5ゲーム先までの特典の種類が遊技開始時において画面内右上側の枠内に表示される(図39のステップS3419)。
図54(c3)、図55(f3)、図56(h3)、図57(k3)、図58(n3)、図59(p3)、図61(s3)、図63(v3)には、それぞれ図54(c2)、図55(f2)、図56(h2)、図57(k2)、図58(n2)、図59(p2)、図61(s2)、図63(v2)と同じ状況で演出モードBが選択されていた場合の一例が示されており、演出モードAが選択されている場合に表示されていた上乗せ予定ゲーム数が、演出モードBが選択されている場合には表示されていないことが示されている。また、次ゲーム以降の特典種別に対応する画像の数が、演出モードAが選択されている場合には1つのみであるのに対し、演出モードBが選択されている場合には5つになっている。また、このとき用いられる画像は、演出モードAが選択されている場合は4種類(図39のステップS3413、ステップS3415)であるのに対し、演出モードBが選択されている場合は6種類(図39のステップS3417、ステップS3419)となっており、より特典種別の違いがわかるようになっている。
なお、特化ゾーンにおける特典種別昇格抽選(図30のステップS1E31)によって特典種別配列[2]〜[6]に格納されている特典種別が変更された場合、演出モードAが選択されている場合は特典種別昇格演出が実行されない(対応する画像が表示されていないため、図63(x2))が、演出モードBが選択されている場合には特典種別昇格演出が実行される。図63(x3)には、演出モードBが選択されている場合に、特典種別昇格演出によって、特典種別配列[4]に格納されている特典種別に対応する画像が「吉宗」から「爺」に更新されていることが示されている。
[特化ゾーンの構成について(1)]
特化ゾーンでは、シナリオに基づいて複数種類の特典種別のいずれかが設定(当該遊技で特典種別配列[0]に格納された特典種別が用いられる)され、この特典種別に応じて様々な結果が得られるように構成されている(図24(b)参照)。なお、これらの特典種別については、対応する画像によってある程度把握することができる(図52〜図63)。以下、具体的に説明する。
まず、特典種別「A」「B」「C」が設定された遊技では、AT残ゲーム数が加算される(図52の3ゲーム目、6ゲーム目)。ただし、ハズレに内部当選した場合と、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合は、AT残ゲーム数が加算されない(図52の4ゲーム目、7ゲーム目)。
特典種別「X」「Y」「Z」が設定された遊技では、AT残ゲーム数が加算され、ライフが1減算される(図52の5ゲーム目)。ただし、ハズレに内部当選した場合と、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合は、AT残ゲーム数が加算されず、ライフも減算されない(図52の8ゲーム目)。また、条件装置番号5〜7に内部当選した場合には、AT残ゲーム数が加算され、ライフは減算されない(図62の2ゲーム目)。
特典種別「H」が設定された遊技では、3未満のライフの値については1が加算され、ライフの値が3であればAT残ゲーム数が10加算される(図60の4ゲーム目)。ただし、ハズレに内部当選した場合と、押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選して1枚役に入賞した場合は、これらの加算が実行されない(図62の4ゲーム目)。
特典種別「L」が設定された遊技(シナリオの最後の遊技)では、内部当選の結果や入賞役に関わらず、AT残ゲーム数が200加算される(図60の9ゲーム目)。
特化ゾーンではライフの値が設定されており(初期値3、最大値3)、このライフの値が0になると、シナリオが途中であっても特化ゾーンが終了する(図62の9ゲーム目)。シナリオの途中で特化ゾーンが終了してしまうと、残りのシナリオにおいて獲得できるAT残ゲーム数や、特典種別「L」が設定された遊技において獲得できるAT残ゲーム数といった恩恵が受けられないことになる。すなわち、当該遊技においてAT残ゲーム数の加算がされる機会があってもあえてこれを獲得せずにライフの減少を回避した方がAT残ゲーム数の獲得機会を確保することができ、トータルでは遊技者にとって有利(利益を獲得し易い状態)になる場合があり、当該遊技における払い出しが少なくなってしまったとしても利益を獲得し易い状態となることが望まれる場合が生じる。
本実施形態では、押し順ベル以外に内部当選した場合には、AT残ゲーム数の加算やライフの増減については停止操作に関わらず同じ結果になる。一方、押し順ベルに内部当選した場合は、停止操作によって1枚役に入賞する場合と入賞しない場合があり、この1枚役に入賞したか否かによってAT残ゲーム数の加算やライフの増減について異なる結果になる。まず、特典種別が「A」「B」「C」である場合、1枚役に入賞しなければ(小役6入賞またはハズレ)AT残ゲーム数が加算されるが、1枚役に入賞するとAT残ゲーム数が加算されない。よってこの場合、前者(1枚役に非入賞)の方が遊技媒体を獲得し易い状態になり、払い出しを除けば遊技者に有利であると言える。一方、特典種別が「X」「Y」「Z」である場合、1枚役に入賞しなければ(小役6入賞またはハズレ)AT残ゲーム数が加算されるもののライフが1減算され、1枚役に入賞するとAT残ゲーム数が加算されないもののライフが減算されることを回避することができる。よってこの場合には、後者(1枚役に入賞)の方が遊技媒体を獲得し易い状態になり、払い出しを除けば遊技者に有利であると言える。
すなわち本実施形態は、二種類の停止態様(1枚役入賞と1枚役非入賞)に基づく遊技媒体の獲得し易さが、第一の状態(特典種別が「A」「B」「C」である場合)と第二の状態(特典種別が「X」「Y」「Z」である場合)とで逆転する条件装置を設けた構成となっている。そして、この構成に加え、第一の状態か第二の状態かを判別可能な演出(特典種別に対応する画像の表示)と、上記二種類の停止態様が導出される条件装置が導出されていることを示す演出(ハーフナビ)が実行される構成を採用している。この構成では、遊技者の操作によって、遊技結果(停止態様)が同じであっても第一の状態(特典種別「A」「B」「C」)であるか、第二の状態(特典種別「X」「Y」「Z」)であるかによって遊技媒体の獲得し易さが変わることになるため、停止操作の際の遊技の興趣を向上させるといったように、遊技の幅を広げることができる。なお、停止態様の判定にあたっては、停止した図柄を判定する構成であってもよいし、押し順で判定する構成であってもよい。
なお、二種類の停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置として、本実施形態では押し順ベル(条件装置番号8〜13)を用いているが、こうした押し順役に限らず、停止操作のタイミングや押し順といった操作条件に基づいて二種類以上の停止態様が導出可能な抽選結果であればよい。こうした抽選結果としては、例えば、本実施形態のように押し順によって特定の役(ベル、リプレイ)に入賞することが可能となるものや、所謂目押しによって役(ベル、リプレイ、チェリー、スイカ等)に入賞可能なもの、さらには役に入賞しないもの(ハズレ)であってもよく、操作条件に応じて少なくとも二種類の停止態様が導出される場合があるものであればよい。
また、本実施形態では二種類の停止態様(1枚役の入賞、非入賞)に基づく遊技媒体の獲得し易さが、特典種別「A」「B」「C」が設定された状態と特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態とで異なる(逆転する)構成について説明したが、停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さが状態によって逆転する構成であればよく、例えば、これらの停止態様についての払い出しの有無や多少が限定されるものではない。なお、二種類の停止態様のうち、少なくとも一方において払い出しがある場合には、払い出しの有無や多少による楽しみだけでなく、停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さの違いによる楽しみも得ることができる。また、二種類の停止態様のいずれにおいても払い出しがない場合(例えば、リプレイやハズレに内部当選した場合)には、停止態様に基づいて遊技媒体の獲得し易さがどう変化するかを予想する、といった楽しみを得ることができる。また、本実施形態では、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態でハズレに内部当選した場合にもライフの減少を回避することができ、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態で1枚役に入賞せずにライフが減少してしまった場合と比較して遊技媒体の獲得し易い状態となる。この構成については採用しなくてもよいが、本実施形態のように採用した場合には、ハズレに内部当選した場合でも遊技者にとってより不利な状態となることを回避できる場合があるため、遊技の興趣を減退しにくくすることができる。なお、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態でハズレに内部当選してライフの減少を回避した場合には、特典種別「X」「Y」「Z」が設定された状態で1枚役に入賞した場合と同様の演出(図59参照)を実行する構成としてもよい。。
また、本実施形態では、押し順役に内部当選した場合にハーフナビを実行する構成を採用しているが、このハーフナビのような演出に限らず、停止態様が二種類以上導出可能な抽選結果が導出された場合に何らかの演出(例えば、対応する画像の表示、対応する音声の出力)が実行される構成であればよい。この構成を採用した場合には、演出によって上記の抽選結果が導出されたことを把握することができ、遊技者にとってより有利な停止態様となることを期待させることができる。
なお、本実施形態では、二種類の停止態様に基づく遊技媒体の獲得し易さが第一の状態と第二の状態とで逆転する条件装置(条件装置番号8〜13)に内部当選した場合に限り、これらの条件装置に内部当選したことを示す演出(ハーフナビ)を実行する構成を採用している。しかし、この構成は一例であり、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置が含まれる所定のグループに対し、この所定のグループに属する条件装置に内部当選した場合に、この所定のグループに属する条件装置に内部当選したことを示す演出(以下、グループ演出)を、停止操作が有効になる前に実行する構成であればよい。この構成では、グループ演出を実行することで、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置に内部当選していることや、より有利な停止態様となることを期待させることができる。なお、本実施形態は、上記所定のグループが遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置のみで構成されたものであり、ハーフナビがグループ演出の一例に相当するものである。しかし、本実施形態の構成に限らず、所定のグループに遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置が含まれていてもよい。ここで、遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置については、停止態様や操作条件に関わらず如何なる結果になるものであってもよく、役に入賞しない条件装置(ハズレ)であってもよい。以下、具体例を挙げて説明する。
例えば、本実施形態では遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置としてすべての押し順ベル(条件装置番号8〜13)を用いているが、押し順ベルのうちの一つ(例えば、条件装置番号8のみ)だけを遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置として用いてもよい。この構成では、全ての押し順ベル(条件装置番号8〜13)が所定のグループの一例に相当し、ハーフナビがグループ演出の一例に相当する点で本実施形態と共通するが、所定のグループに遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置(例えば、条件装置番号9〜13)が含まれている点が異なる。この構成では、遊技媒体の獲得し易さが逆転する現象がハーフナビが実行された遊技の一部(条件装置番号8に内部当選)でのみ生じることになるが、ハーフナビの実行によって遊技媒体の獲得し易さが逆転する現象が生じる可能性を知ることができるため、よりよい停止態様となることを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態では、所定のグループに属する条件装置がすべて同じ種類の役に入賞可能な構成(条件装置番号8〜13は、ベルおよび1枚役に入賞可能)となっているが、所定のグループに属する条件装置が互いに異なる種類の役に入賞可能な条件装置を含むものであってもよい。例えば、所定のグループが条件装置番号5〜8で構成されており、この所定のグループに属する条件装置に内部当選したことを示す「?」を表示するグループ演出を実行するとともに、条件装置番号8に内部当選したときの1枚役の入賞の成否に基づいて遊技媒体の獲得し易さが逆転する、といった構成としてもよい。
なお、所定のグループに属する条件装置のうち、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置が一つだけの場合、グループ演出が実行されたときにこの条件装置に内部当選しているものと仮定して停止操作が行われる可能性がある。この場合、遊技媒体の獲得し易さが逆転しない条件装置に内部当選していると払い出しが減少するといったリスクがあるものの、遊技媒体を獲得し易い状態にすることが容易になる可能性があり、遊技の興趣が減退する虞がある。こうしたことから、遊技媒体の獲得し易さが逆転する条件装置を二つ以上設けた構成とし、一方の条件装置について遊技媒体を獲得し易くする操作条件と、他方の条件装置について遊技媒体を獲得し易くする操作条件が同一とならない(少なくとも一部が重複しない)ようにすることが好ましい。
また、本実施形態では、二種類の停止態様(1枚役入賞と1枚役非入賞)に基づく遊技媒体の獲得し易さが、第一の状態(特典種別が「A」「B」「C」である場合)と第二の状態(特典種別が「X」「Y」「Z」である場合)とで逆転する構成となっているが、この例のように停止態様ではなく、二種類の抽選結果が導出されたことに基づく遊技媒体の獲得し易さが、第一の状態と第二の状態とで逆転する構成としてもよい。
[特化ゾーンの構成について(2)]
本実施形態では、特化ゾーンに移行すると演出モード選択演出が実行され、演出モードAと演出モードBのいずれかを選択することができる。演出モードAでは、当該遊技および次遊技における特典種別に対応する画像と上乗せ予定ゲーム数が表示される。一方、演出モードBでは、上乗せ予定ゲーム数は表示されないが、特典種別に対応する画像が当該遊技と次遊技だけでなく、5ゲーム先まで表示される。このように、演出モード毎に見える情報量やその範囲が異なるため、遊技の楽しみ方に幅ができる。なお、本実施形態は、演出モードAでは2ゲームの情報が表示され、演出モードBでは6ゲームの情報が表示されるが、例えば、演出モードAでは1ゲームの情報(当該遊技のみ)が表示される構成であってもよく、ゲーム数が異なっていれば上記の構成に限定されるものではない。また、表示される情報量についても本実施形態に限定されるものではなく、表示されるゲーム数が少ない場合に一遊技当たりの情報量が多くなる構成であればよい。なお、これらの演出を実行するにあたっては特典種別配列と上乗せ予定ゲーム数配列が用いられる。これらの配列の構成は一例であって、演出に用いるか否かに応じてそのサイズを適宜変更することができる。また、特典種別配列および上乗せ予定ゲーム数配列のシフトのタイミングや、上乗せ予定ゲーム数の抽選のタイミングについても適宜調整することができる。なお本実施形態では、演出モードAと演出モードBで表示させる情報が異なるが、必要最低限の情報を保持させてこれに基づく表示を行うことにより、ゲーム性のわかりやすさを担保しつつ、メイン容量の削減を行うことができる。
なお、本実施形態では、二つの演出モードを用いてAT残ゲーム数の上乗せについての情報を表示する構成を採用しているが、このように二つの演出モードを用いて情報を表示する構成については、遊技者にとっての特典に関する情報を表示する構成に適用することができる。こうした情報としては、有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる、といった特典についての情報であってもよいし、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報であってもよい。さらに、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない特典についての情報であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
[特化ゾーンの構成について(3)]
本実施形態では,CZやAT状態では押し順ベルに内部当選するとフルナビが設定される。そして、このフルナビに従うことで遊技者が確実に小役6に入賞することができ、獲得可能な枚数を最大限得ることができる。これに対して特化ゾーンでは、CZやAT状態と比較して押し順ベルに内部当選する頻度は変わらないものの、フルナビではなくハーフナビが設定される点が異なる。このハーフナビでは正解の押し順のうち第一停止のみが表示されるため、遊技者が正解の押し順で操作して小役6に入賞する確率は50%となる。以下、具体的に説明する。
押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選してハーフナビに従った場合、第一停止操作がされたストップボタンを除く二つのストップボタンのうちいずれかが正解の操作順序に合致する。すなわち、50%の確率で第一〜第三停止操作が正解の操作順序に合致して小役6に入賞し(8枚払い出し)、50%の確率で第一停止操作だけが正解の操作順序に合致して1枚役に入賞する。
押し順ベル(条件装置番号8〜13)に内部当選してハーフナビに従わなかった場合、第一停止操作および第二停止操作までは内部当選している1枚役のうちのいずれか二つがテンパイする。そして、第三停止操作のタイミングがテンパイした1枚役に対応する図柄(セブン1、セブン2、ブランク1、ブランク2のうちいずれか二つ)を引き込み可能なタイミングであれば1枚役に入賞し、それ以外のタイミングであればハズレになる。この場合、50%の確率で1枚役に入賞し、50%の確率でハズレになる。
すなわち特化ゾーンは、一遊技当たりの利益がCZやAT状態よりも少なくなるものの、遊技者にとって操作条件の報知がない状態よりも多くの利益が獲得できる状態(使用する遊技媒体よりも獲得する遊技媒体が多い状態)となっている。
ここで、本実施形態とは異なり、AT状態とAT状態の間に停止操作の報知を行わない区間を設けることで、出玉を抑制する構成を採用したとする。しかしこの構成では、停止操作の報知が行われないことで遊技の興趣が減退するという問題が生じる。これに対して本実施形態では、AT状態とAT状態の間に特化ゾーンが設けられる場合があるが、この特化ゾーンでは、操作条件の報知がない状態よりも多くの利益が獲得できる状態となっており、出玉を抑制しつつも遊技の興趣が減退しにくくすることができる。
なお、出玉が抑制された期間が長くなると遊技者に飽きられたりする虞があるが、本実施形態の特化ゾーンではAT残ゲーム数が加算され、さらにシナリオの最後にはAT残ゲーム数が200加算される構成を採用することで、特化ゾーンが長くなるほどAT残ゲーム数が増加するのに加え、一遊技で加算されるAT残ゲーム数の平均値がより大きくなる場合がある。また、押し順ベルに内部当選した遊技におけるAT残ゲーム数の加算の頻度を比較すると、AT状態よりも特化ゾーンの方が高くなっていると言える(AT状態では0.5%で上乗せ(図23(a))、特化ゾーンでは特典種別「A」〜「C」、「X」〜「Z」で1枚役非入賞で上乗せ(図24))。なお、AT状態で押し順ベルに内部当選した遊技においてAT残ゲーム数が加算されない構成であってもよい。また、押し順ベルに内部当選した遊技であるか否かに限らず、AT状態よりも特化ゾーンの方がAT残ゲーム数の上乗せの頻度が高い構成としてもよい。
本実施形態の構成では、特化ゾーンが長くなるほど、後に移行するAT状態が長く継続することになり、結果としてより多くの利益を獲得することができる。また、遊技者に悪印象を与えることなく出玉を抑制することができる。以下、図64を用いて具体的に説明する。
図64(a1)(a2)は、AT状態が純増3枚、特化ゾーンが純増1.5枚とした場合の利益の推移の一例が実線で示されている。また、比較対象としてAT状態が継続し続けた場合の利益の推移の一例が破線で示されている。
図64(a1)の例では、AT状態が継続し続けた場合(破線)と比較すると出玉が抑制されていることが示されている。また、この特化ゾーンではAT状態よりも少ないながらも利益が獲得でき、またAT残ゲーム数が獲得できることから、遊技の興趣が減退しにくくすることができる。
図64(a2)の例でも図64(a1)と同様に、AT状態が継続し続けた場合(破線)と比較すると出玉が抑制されていることが示されている。また、図64(a1)よりも特化ゾーン(AT状態よりも出玉が抑制されている期間)が長くなっている。図64(a1)において二回目のAT状態が設定されている期間に対し、図64(a2)では特化ゾーンが継続しており、この期間において図64(a1)よりも純増枚数が少なくなっていることが示されている。しかし図64(a2)では、出玉の抑制されている期間が長くなってしまう一方で、より多くのAT残ゲーム数が獲得できるため、二回目のAT状態が設定されている期間が図64(a1)よりも長くなり、結果的により多くの利益を獲得することができる。このように、出玉を抑制する期間が長くなってしまっても、遊技の興趣が減退しにくくすることができる。
なお、AT状態(図64のAT(1)やAT(2))では、上乗せの抽選等を行わない構成や、利益を獲得し易くする特典が特化ゾーンよりも獲得しにくい構成としてもよい。この構成では、出玉を抑制する期間を用いてAT状態の長さを管理することができる場合がある。
本実施形態では、特化ゾーンにおいて操作条件を報知しながらも出玉を抑制する構成を採用しているが、この特化ゾーンにおいて操作条件の報知を行わない構成としてもよい。図64(b1)(b2)は、図64(a1)(a2)の例において、特化ゾーンにおける操作条件の報知を行わずに通常状態と同様の出玉にした場合の利益の推移の一例が示されている。なお、図64(a1)(a2)と同様に、比較対象としてAT状態が継続し続けた場合の利益の推移の一例が破線で示されている。
図64(b1)(b2)の例では、特化ゾーンで操作条件の報知が行われないため、図64(a1)(a2)の場合と比較して利益が減少することになる(例えば1ゲームあたり2枚減少する等)ため、出玉が出過ぎる事態をより防止することができる。ただし、特化ゾーンの長さによっては遊技者が損をしている状態に陥ってしまうため(図64(b2))、二回目のAT状態で利益が確実にプラスに転じるようにAT残ゲーム数を獲得させることが好ましい。例えば、特化ゾーンの長さに応じてAT残ゲーム数の増加量や獲得確率を上昇させる、といった構成が挙げられる。
なお、本実施形態ではAT状態とAT状態の間にハーフナビの状態が設定される構成を採用しているが、例えばAT状態の終了後に、このようなハーフナビの状態に必ず移行する構成としてもよい。この構成であっても、出玉を抑制することができる場合がある。また、ハーフナビについては、AT状態(あるいはART)に移行する前の状態(準備期間)であったり、ボーナス内部当選状態やCZ等に用いてもよく、特化ゾーンに限定されるものではない。
一方、特化ゾーンについては、ハーフナビのみを実行する構成に限らず、例えばフルナビを実行可能としつつも、その実行頻度を下げる構成であってもよい。このような構成としては、実行の有無を抽選で決定する構成や、遊技回数あるいはフルナビの対象役の内部当選回数が一定回数に到達する毎にフルナビを実行する構成としてもよい。また、ハーフナビが実行される場合とフルナビが実行される場合の両方が存在する構成であってもよい。
また、本実施形態では、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左のうちの一つが正解の操作順序となっている場合に、正解の操作順序のうち第一停止操作のみを表示する(ハーフナビ)ことで、選択肢が二つ(二択)となる構成を採用している。その他の構成としては、第一停止操作がされるまでは操作順序を示さず(例えば、「???」)、第一停止操作が正解の操作順序に合致した場合に残りの正解の操作順序を表示することで、選択肢が三つ(三択)となる構成としてもよい。また、第一停止操作の候補として、正解の操作順序に合致するものと、そうでないものの二つを表示することで、選択肢が四つ(四択)となる構成としてもよい。さらに、全てのリールが停止するまで正解の操作順序を示さない(例えば、「???」)ことで、選択肢が六つ(六択)となる構成としてもよい。ただし、押し順ベルに内部当選していることが把握できるように何らかの報知(例えば、対応する画像の表示、対応する音声の出力)が行われることが好ましい。
なお、本実施形態とは異なり、特典種別「X」が設定されている場合にハーフナビに従わなければ1枚役に入賞する、といった構成を採用した場合には、ライフの減少を容易に回避できてしまうことになる。このため、本実施形態では、ハーフナビに従った場合と従わなかった場合のいずれにおいても50%の確率で1枚役に入賞する構成を採用している。またこの構成では、仮にハーフナビをミスした場合にも、AT残ゲーム数の加算の機会やライフ減少回避の機会を与えることができる。なお、本実施形態ではハーフナビに従った場合と従わなかった場合のいずれにおいても50%の確率で1枚役に入賞する構成を採用しているが、この確率は50%に限らず偏らせてもよい。また、例えば、特典種別「X」「Y」「Z」が設定されている遊技では、1枚役に入賞しないとライフが減少して大きく不利益になることから、特典種別「X」「Y」「Z」である場合に限ってハーフナビに従わなかった場合でも1枚役に入賞可能となるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、出玉が抑制された期間においてAT残ゲーム数が上乗せされる構成を採用しているが、出玉が抑制された期間において遊技の興趣を減退させないようにするにあたっては、出玉が抑制された期間において何らかの特典が得られる構成であればよい。こうした特典として例えば、有利な状態に移行する、既に設定されている有利な状態の期間が長くなる、といった特典であってもよいし、遊技台の設定値や内部的な遊技状態といった遊技台に関する情報が得られる特典であってもよい。さらに、例えば遊技台においてユーザ個別の環境が提供されているような場合には、そのカスタマイズ用の画像データや音楽データであったり、遊技者が所有している携帯端末等においてダウンロード可能な画像や楽曲等の情報のように、遊技とは関係のない特典であってもよい。さらに、これらの組み合わせであってもよい。
[特化ゾーンの構成について(4)]
特化ゾーンでは、シナリオに基づいて複数種類の特典種別のいずれかが設定される。このシナリオは、獲得できるAT残ゲーム数の平均値(あるいは期待値)が異なるものが複数用意されている(図24(a))。ここで、図24(a)に示す特典種別では、演出モードAが選択されていれば3ゲーム目でどのシナリオか把握することができ、演出モードBが選択されていれば1ゲーム目でどのシナリオかを把握することができる。なお、複数のシナリオについて最初から共通の特典種別を設定しておくことで、この共通の特典種別が表示されている間はどのシナリオかを把握しにくくすることができる。また、シナリオを推測したり、推測されるシナリオからAT残ゲーム数がどの程度獲得できるかを予想したりして楽しむことができる。なお、本実施形態では、連続する遊技において特典種別を設定する構成となっているが、特典種別が設定されない遊技を挟んで(連続した遊技でなく)特典種別を設定する構成としてもよい。
なお本実施形態では、特化ゾーンに移行する際に特典種別配列[1]〜[6]に特典種別が設定される場合と、ゲームの経過に従って特典種別が設定される場合があり、これらの特典種別の設定の際には予め用意されたシナリオを用いているが、こうしたシナリオを用いずに必要に応じて特典種別の抽選を行う構成を採用してもよい。このような抽選を行う構成を採用した場合、状況に応じて特典種別の当選確率が変化する構成としてもよい。例えば、ライフの値が1である場合に特典種別「H」の当選確率を上昇させたり、特典種別「X」「Y」「Z」の当選確率を低下させたりしてもよい。
また、本実施形態では、演出モードBが選択されている場合に、1つの特典種別に対して枠を1つ(1コマ)用いて画像を表示する構成を採用しているが、例えば特典種別「A」「B」「C」のいずれかが2つ以上連続する場合に2コマ(あるいはそれ以上)を用いて、これらの領域に対応する大きさの特殊画像を表示するといった構成を採用してもよい。具体例として、5、6ゲーム後の特典種別がそれぞれ「A」「C」である場合に、5ゲーム後の特典種別「A」に対応する「吉宗」の画像を表示せずに2コマ分の大きさの特殊画像を左半分だけ表示させ、次の特典種別「C」に対応する「姫」の画像を表示せずに代わりに特殊画像の右半分を表示させる。この例では、特典種別「A」「C」については把握できなくなるものの、特殊画像の左半分が表示された時点で見えた段階で特典種別「A」「B」「C」のいずれかが2つ以上連続することを遊技者に把握させることができる。この場合、特典種別の種類数はそのままで、見せ方のバリエーションを増やすことができる。
[特化ゾーンの構成について(5)]
本実施形態では条件装置番号5〜7に内部当選した場合に、特典種別配列[3]〜[6]のいずれかを昇格する構成を採用している。本実施形態では上乗せ予定ゲーム数配列が[0]〜[2]までしか設けられていないため、昇格によって特典種別配列[3]〜[6]が更新されたとしても、上乗せ予定ゲーム数との間で不整合(例えば、変更後の特典種別が、先に設定されている上乗せ予定ゲーム数と対応していない)が生じたり、これを修正するために再度上乗せ予定ゲーム数の抽選を行う、といった必要がない。なお、特典種別配列の昇格の処理については本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、特典種別配列[3]〜[6]に対して昇格の優先順位を設けてもよい。また、例えば、特典種別「X」「Y」「Z」に対して特典種別「A」「B」「C」の他、「H」に昇格する場合があってもよい。さらに、内部当選した条件装置とは関係なく、遊技毎に昇格抽選を実行してもよい。さらに、獲得しているAT残ゲーム数が少ない(例えば、シナリオ毎の平均以下であったり、AT残ゲーム数の最低値が保証されている場合にこれを下回っている場合)や、ライフが1になった場合には、高確率で特典種別「X」「Y」「Z」を昇格するような処理を行ってもよい。
また、特典種別配列[3]〜[6]に限らず、特典種別配列[1]〜[2]についても昇格の対象としてもよい。この構成では、昇格の対象となった特典種別に対応する上乗せ予定ゲーム数がすでに設定されている場合があるため、変更後の特典種別によっては対応する上乗せ予定ゲーム数を再度抽選することになる。例えば、特典種別「A」に対応する上乗せ予定ゲーム数として5が設定されている状態では、特典種別「B」に昇格すると対応する上乗せ予定ゲーム数に5がないため再度抽選が必要になる。このため、対応する上乗せ予定ゲーム数が設定されている特典種別については他の特典種別よりも少ない頻度で昇格することで、再抽選の割合を少なくしてもよい。なお、演出モードAは特典種別配列[0]〜[1]についての情報しか表示しないため、この演出モードAでは特典種別昇格演出が実行される頻度が少なくなる。しかし、演出モードAではより具体的な情報が表示されるため、この情報が変化すると遊技者を惑わせる結果となることからすると、あまり変化させない方が好ましい。また、単純に特典種別がそれぞれ同じ確率で昇格する構成としてもよい。この場合、演出モードAでは表示されていない特典種別が昇格しても特典種別昇格演出が実行されないため、演出モードBと比較して特典種別昇格演出の実行頻度が低くなる。
[pt高確率モードについて]
本実施形態では、ptを獲得することでCZ抽選やAT抽選が実行される構成を採用しており、このptがより獲得し易くなる高確率モードは遊技者に有利な状態であると言える。この高確率モードについては、pt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数を用いて管理する構成となっているが、こうしたパラメータに限らず高確率モードの開始や終了については任意の条件を採用することができる。
本実施形態で説明したpt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数についても様々な構成を採用することができる。例えば本実施形態では、高確率モード(pt高確率フラグがオン)であるか否かに関わらずpt高確率セット数抽選を実行する構成を採用しているが、高確率モードである場合にpt高確率セット数抽選を実行しない、といった構成であってもよく、さらには高確率モードの方が通常モードよりもpt高確率セット数抽選で付与されるpt高確率セット数が多い(あるいは少ない)構成であってもよい。また、付与されるpt高確率セット数については抽選によって決定する構成に限らず、固定の値が設定される構成としてもよい。
また、状態Bに移行する際やpt高確率セット数を1減算する際にpt高確率残ゲーム数を10付与する構成を採用している(図14のステップS1019、図18のステップS1259)が、この値については任意の値を採用することができるだけでなく、抽選によって異なる値を設定する構成を採用することもできる。また、状態Bに移行する際にpt高確率残ゲーム数を付与する代わりにpt高確率セット数を付与する構成であってもよい。
また、pt高確率セット数やpt高確率残ゲーム数を設定するにあたっては、設定するか否かを抽選によって決定する構成としてもよいが、状態Aから状態Bに移行したときの高確率モードへの移行確率については、状態Bの通常モードにおいての高確率モードへの移行確率よりも高くすることが好ましい。本実施形態では、状態Aから状態Bに移行したときに100%高確率モードに移行するのに対し、状態Bの通常モードにおいては条件装置に基づく抽選によって移行する(pt高確率セット数が付与される)。すなわち、状態Aから状態Bに移行したときの高確率モードへの移行確率(100%)が、状態Bの通常モードにおいての高確率モードへの移行確率(100%より少ない)よりも高くなっている。
また、高確率モードに移行するにあたっては前兆期間を設けてもよい。また、本実施形態では、pt高確率残ゲーム数が0になったときに累計獲得ptが1000に到達していれば、pt高確率セット数が残っていてもこれを破棄してCZ抽選やAT抽選を実行する構成となっているが、pt高確率残ゲーム数だけでなくpt高確率セット数が0になったときに累計獲得ptが1000に到達している場合にCZ抽選やAT抽選を実行する構成としてもよい。
≪その他≫
本実施形態では再遊技役の内部当選確率が変化しない構成を用いているが、本実施形態および変形例はいわゆるRTが設けられた構成にも適用可能である。また、本実施形態ではボーナス役が設けられていない構成を用いているが、本実施形態および変形例はボーナス役が設けられた構成にも適用可能である。また、図47〜図51の例では条件装置番号1〜4の再遊技役に入賞する条件装置を用いた構成について説明したが、用いる役や条件装置、図柄組合せ等、この構成に限定されるものではない。
本実施形態では、状態Bのリミットとして、状態Bが1500ゲーム継続すること、最小値からの純増枚数が2400を超えたこと、の二つを採用しているが、この数値については予め定められたものであればよく、任意に採用することができる。
また、状態Bについては、遊技者にとって有利、且つメインの終了条件とは別の終了条件(リミット)が設けられた遊技状態の一例であるが、本実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、AT残ゲーム数が終了条件を満たすとAT(あるいはAR)が終了する構成と、当該AT(あるいはAR)が上記の終了条件を満たしていないにも関わらず終了(強制終了)させる構成を採用している場合に、この強制終了させる条件の成立時に自動精算あるいは打ち止めが実行される構成としてもよい。また、例えば、残ゲーム数が終了条件を満たすとボーナスが終了する構成と、当該ボーナスがこの終了条件を満たしていないにも関わらず終了(強制終了)させる構成を採用している場合に、この強制終了させる条件の成立時に自動精算あるいは打ち止めが実行される構成としてもよい。このように、第一の遊技状態(例えば、状態A、非AT、非ボーナス)に対し、これよりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B、AT、ボーナス)が設けられている場合に、この第二の遊技状態の終了条件に応じて自動精算あるいは打ち止めが実行される構成とすればよい。この構成では自動精算あるいは打ち止めが実行されることで、終了条件を把握することができる。
本実施形態では、操作ナビが実行される状態としてCZ、AT状態、特化ゾーンを採用しているが、この構成について限定されるものではなく、所謂AR等であってもよい。また、AT状態となる期間についてAT残ゲーム数で管理する構成を採用しているが、例えば残ナビ回数や残獲得可能枚数で管理する構成や、継続するか否かを抽選で決定する構成を採用してもよい。
本実施形態では、状態B終了時にこれに関するフラグおよび変数が初期化される構成を採用している(図31のステップS1F21)。こうした情報としては本実施形態で用いた変数に限られるものではなく、様々な変数、フラグを用いて自動精算および打ち止めを実行するか否かを判断する構成としてもよい。例えば、自動精算機能を作動させる条件として、AT状態の継続ゲーム数が200以上の場合や、AT状態における操作ナビの回数が50回以上の場合、さらにはAT状態の開始から終了までの獲得差枚数が一定以上の場合、といったものを採用してもよい。また、これらの条件を判断するタイミングとしては、状態Bのような有利区間の終了時に判断する構成に限らず、上記の条件が成立した時点で対応するフラグをオンに設定しておき、有利区間の終了時にこのフラグに従って自動精算および打ち止めを実行する構成としてもよい。なお、ここで説明した変数およびフラグを採用した場合、これらの変数およびフラグは状態B終了時に初期化される。
また、自動精算が実行された場合には、情報出力回路334を通じて信号を出力するようにしてもよい。この信号は、自動精算機能や打ち止め機能が有効化されている場合にのみ出力可能となるように構成してもよい。この構成では、遊技者が自動精算機能や打ち止め機能が有効になっていることを把握できる場合がある。また、有効無効に関係無く、自動精算機能や打ち止め機能の実行条件(=リミッタ到達)が満たされた場合に信号が出力されるようにしてもよい。この構成では、遊技者がリミッタに到達した回数を把握することができる場合がある。
また、自動精算機能については、貯留されている遊技媒体(メダル)を払い出す以外にも、貯留されている遊技のために供する情報を外部の記録媒体に記憶させるようなものとしてもよい(貯留されている遊技媒体の記録の移転)。
なお、自動精算や打ち止めの機能の有効無効については、電源投入時のスイッチの状態が用いられる。このため例えば、リミッタ到達の直前で電源を落として有効無効いずれかに再設定した後に、電源を再度投入してリミッタに到達すると、再設定された状態に従って自動精算や打ち止めが実行される。
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
≪発明の構成と実施形態の対応≫
以下、上記説明に記載されている発明の構成について、対応する構成を参照しつつ記載する。
上記の説明では、
複数種類の演出を実行させることが可能な演出制御手段(例えば、第1副制御部400)と、
遊技媒体とは異なる特典を付与可能な特典付与手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台であって、
前記演出制御手段は、
所定の期間(例えば、特化ゾーン)において設定される演出状態を選択可能な状態であることを示す選択演出(例えば、演出モード選択演出)を実行させることが可能で、
前記選択演出の実行中における遊技者の操作に基づいて、第一の演出状態(例えば、演出モードA)および第二の演出状態(例えば、演出モードB)を含む複数種類の演出状態のうちの一の演出状態を設定可能な手段であり、
前記特典付与手段は、
前記所定の期間において、今回の遊技及び今回の遊技よりも後の一又は複数の遊技のそれぞれに対して前記特典に関する特典情報(例えば、特典種別配列)を設定可能であって、
実行中の遊技に対応する前記特典情報に基づいて前記特典を付与可能な手段であり、
前記演出制御手段は、
前記所定の期間における前記演出状態が前記第一の演出状態および前記第二の演出状態のいずれかであった場合には、前記特典情報に対応した特典表示(例えば、特典種別に対応する画像)を表示させることが可能な手段であって、
前記第一の演出状態では、今回の遊技及び今回の遊技からM回後の遊技までの各遊技に対応した前記特典表示が表示され(例えば、図54(b2)他)、
前記第二の演出状態では、今回の遊技及び今回の遊技からN回後の遊技までの各遊技に対応した前記特典表示が表示され(例えば、図54(b3)他)、
前記Mは、0以上の整数であり、
前記Nは、前記Mよりも大きい整数である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(2)]参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、前記特典表示を変化させる変化演出(例えば、昇格演出)を実行可能な手段であり、
前記第二の演出状態は、前記第一の演出状態よりも前記変化演出が実行される頻度が高い状態である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(5)]参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の演出状態が設定されている場合における前記特典表示は、前記第二の演出状態が設定されている場合における前記特典表示よりも前記特典に関する情報を多く含む表示である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(2)]参照)。
また、上記記載の遊技台であって、
前記特典情報は、前記所定の期間の終了に関する情報(例えば、特典種別「L」に対応する画像の表示)を含む場合がある、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出制御手段は、前記第一の演出状態が設定されている場合には、現在の遊技に対応する前記特典情報のみに基づいて前記特典表示を表示させることが可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている([特化ゾーンの構成について(2)]参照)。