以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図5で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1の1ラインのみが設けられている。図2には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。図1に示すスロットマシン100は2〜3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数が2未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが2枚ベットされたときと3枚ベットされたときに、入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役1、特別役2)に内部当選していること、または、後述する特別役内部当選状態(特別役1内部当選状態あるいは特別役2内部当選状態)あるいは特別遊技状態(BB1作動状態あるいはBB2作動状態)であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、特別遊技状態中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部の下方に設けられているスピーカ277(図3参照)の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には、スロットマシン100内部の上方に設けられているスピーカ272(図3参照)の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この演出画像表示装置157は、表示手段、演出手段の一例に相当する。
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、主制御部300は、抽選手段、停止制御手段、特典付与手段の一例に相当する。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、スピーカ272、277は、演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。なお、各種ランプ420は、演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜19の20コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜19は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号4のコマには「ベル1図柄」、右リール112の番号6のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
本実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(本実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。同図は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出(付与数)を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1〜2、再遊技役1〜4、小役1〜7がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1は、入賞により遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態(以下、BB1作動状態という場合がある。)に移行する役(作動役)である。本実施形態では、BB1作動状態では48枚のメダルが付与されるに留まる。この特別役1は、後述する通常遊技状態においてメダルが3枚投入された場合に限って当選する役である(図5の備考欄参照)。
特別役2は、入賞により遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態(以下、BB2作動状態という場合がある。)に移行する役(作動役)である。本実施形態では、BB2作動状態では2枚のメダルしか付与されない。この特別役2は、通常遊技状態においてメダルが2枚投入された場合に限って当選する役である(図5の備考欄参照)。
また、再遊技役1〜4は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これら特別役1〜2、再遊技役1〜4は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1〜2、再遊技役1〜4の入賞が含まれる。なお、特別役1〜2は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越される特別役であり、それ以外の役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越されない一般役である。
特別役1、2は、役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「ベル2−スイカ−リプレイ2」、特別役2が「ベル2−セブン1−リプレイ2」である。なお以降の説明では、特別役1を「BB1」、特別役2を「BB2」と称する場合があり、また、特別役1と特別役2を「特別役」あるいは「BB」と総称する場合がある。
特別役1〜2に内部当選すると、この内部当選した特別役それぞれに対応する内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。特別役1に対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態を特別役1内部当選状態に移行させる。特別役2に対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態を特別役2内部当選状態に移行させる。これらのフラグは、対応する作動役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもこれらの作動役に入賞しやすい状態となる。具体的には、特別役1〜2に内部当選した遊技においてそれらの役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でも特別役1〜2に内部当選した状態と同様の状態となり、対応する図柄組み合わせが揃って入賞しやすい状態になる。
特別役1内部当選状態および特別役2内部当選状態については詳しく後述するが、特別役2内部当選状態において、特別役2以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。
再遊技役1〜4は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。すなわち、前回投入枚数と同数の賭け数で遊技が再度実行可能になる。対応する図柄組み合わせは、再遊技役1が「リプレイ1/2−リプレイ1/2−リプレイ1/2」であり、再遊技役2が「セブン1−セブン1−セブン1」であり、再遊技役3が「セブン2−セブン2−セブン2」であり、再遊技役4が「BAR/チェリー/リプレイ2−リプレイ1/2−リプレイ1/2」である。上記再遊技役のうち、再遊技役1を「通常リプレイ」、再遊技役2を「セブン1揃いリプレイ」、再遊技役3を「セブン2揃いリプレイ」、再遊技役4を「チャンス目リプレイ」と称する場合がある。また、後述するAT状態において再遊技役2に入賞すると後述する疑似BB1状態に移行し、AT状態において再遊技役3に入賞すると、同じく後述する疑似BB2状態に移行する(図5の備考欄参照)。再遊技役2の図柄組み合わせは疑似BB1移行図柄であり、再遊技役3の図柄組み合わせは疑似BB2移行図柄である。疑似BB1状態は50ゲーム継続するのに対して、疑似BB2状態は20ゲームしか継続しない。
上記再遊技役1〜4は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(RAM308に用意されたメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜7は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、小役1が「BAR−スイカ−リプレイ1」であり、小役2が「スイカ−チェリー−リプレイ1」であり、小役3が「セブン1−チェリー−ベル2」であり、小役4が「ベル2−ベル1−ベル1」であり、小役5が「ベル1−ベル1/2−ベル1/2」であり、小役6が「ベル1−ベル1/2−リプレイ1/2」であり、小役7が「ベル1−リプレイ1/2−ベル1/2」である。また、対応する払出枚数は図5に示す通りである。
上記小役のうち、小役1を「スイカ」、小役2を「弱チェリー」、小役3を「強チェリー」、小役4を「共通ベル」、小役5を「押し順ベル」、小役6および小役7を「1枚ベル」と称する場合がある。強チェリーは弱チェリーよりも特典を得やすい役である。また、押し順ベルは、内部当選すると、ストップボタン137乃至139の操作順序が正しくなければ入賞しない役であり、操作順序さえ正しければ操作タイミングに関係なく必ず入賞する役である。1枚ベルは、ストップボタン137乃至139の操作順序を間違えた場合に入賞する役である。
<内部当選役の種類>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。同図は、内部当選役の種類とともに特別役2内部当選状態における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。
図6には、図5で説明した役を組み合わせた、12種類の条件装置(条件装置番号1〜12)が示されている。遊技において入賞する役はこの条件装置に対応する役のいずれかである。これらの条件装置は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。このとき、条件装置に対応する役を内部当選役と称する。すなわち、遊技の開始操作時の抽選によって内部当選役が決定されることになる。この動作について以降の説明では、役に内部当選した、と称する場合がある。
後述するように、図1に示すスロットマシン100は、特別役2内部当選状態(RT2)で遊技する期間が最も長くなりやすい遊技台である。図6では、その特別役2内部当選状態(RT2)における各内部当選役の抽選テーブルを示している。
条件装置番号1は、再遊技役1〜3によって構成される条件装置である。条件装置番号1に内部当選した場合、後述する疑似BB1状態予定フラグがオンに設定されていれば、再遊技役2の図柄組合せを停止可能になり、後述する疑似BB2状態予定フラグがオンに設定されていれば、再遊技役3の図柄組合せを停止可能になる(外した場合は再遊技役1の図柄組合せを停止)。これらの疑似BB状態予定フラグのいずれもオンに設定されていなければ、再遊技役1の図柄組合せを停止可能になる。
条件装置番号2は、再遊技役1および再遊技役4によって構成される条件装置である。条件装置番号2に内部当選した場合、右第一停止を受け付けた場合は再遊技役1の図柄組合せが停止し、左第一停止または中第一停止を受け付けた場合は再遊技役4の図柄組合せが停止する。
条件装置番号3〜12は、小役によって構成される内部当選役である。このうち、条件装置番号7〜12は、小役5、小役6、小役7に重複して内部当選するもので、A〜Fの6種類が用意されている。ストップボタン137乃至139の操作順序(押し順)の組み合わせは、「左右中」、「左中右」、「右左中」、「右中左」、「中左右」、「中右左」の6パターンあり、A〜Fの6種類は、この6パターンのそれぞれを正解の操作順序として対応付けたものである。すなわち条件装置番号7〜12では、互いに押し順の正解が異なっている。条件装置番号7〜12に内部当選した場合、正解の操作順序でストップボタン137乃至139の停止操作を行うと、小役5の図柄組合せが停止する(15枚の払い出し)。一方、正解の操作順序とは異なる操作順序(不正解の操作順序)でストップボタン137乃至139の停止操作を行った場合には、小役6又は小役7の図柄組合せが停止する(1枚の払い出し)。
図1に示すスロットマシン100では、遊技者の有利度合いが異なる設定値が設定されている。設定値としては、設定1〜設定6が用意されている。設定値が高くなるほど遊技者の有利度が高くなる傾向にある。
図6に示す内部当選役の抽選テーブルでは、表示された数値を65536で除した値が内部当選確率になる。この内部当選確率は、設定値ごとに定められているが、特別役2内部当選状態(RT2)では、条件装置6の小役4の内部当選確率だけが異なっている。なお、他の遊技状態(例えば、通常状態や特別遊技状態等)では、内部当選確率が、設定値が高くなるほど遊技者の有利度が高くなる傾向にあるようにしてもよい。
また、本実施形態では、条件装置番号7〜12の条件装置の内部当選確率は均等であるが、この内部当選確率に偏りを設けてもよい。
各条件装置の役に当選しなかった場合はハズレとなり、基本的に役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」と称する場合がある。また、いずれの条件装置の役にも当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
上述のごとく、特別役2内部当選状態において、特別役2以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。このため、特別役2内部当選状態から特別遊技状態であるBB2作動状態へ移行するためには、メダルを2枚投入し、ハズレに内部当選した上で特別役2に入賞する必要がある。
<遊技状態の種類>
次に、図1に示すスロットマシン100の遊技状態の種類と、遊技状態の変遷について説明する。図7(a)は、図1に示すスロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
図1に示すスロットマシン100では、図7(a)に示すように、遊技状態として、通常遊技状態、特別役1内部当選状態、特別役2内部当選状態、BB1作動状態、およびBB2作動状態といった遊技者の有利度が異なる5つの遊技状態を切り替えられるように構成されており、これらの状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。また、図1に示すスロットマシン100では、内部当選する再遊技役の種類および確率が異なる状態として、RT0、RT1、RT2、RT3、RT4の5つの状態が設けられているが、上記の遊技状態とRTは1対1の関係になっている。すなわち、通常遊技状態ではRT0であり、特別役1内部当選状態ではRT1であり、特別役2内部当選状態ではRT2であり、BB1作動状態ではRT3であり、BB2作動状態ではRT4である。遊技状態は、主制御部300によって制御されている。なお、RT0よりもRT1やRT2の方が、再遊技役に内部当選しやすい。また、RT3よりもRT1の方が再遊技役に内部当選しやすく、RT4よりもRT2の方が再遊技役に内部当選しやすい。また、RT1とRT2の再遊技役の内部当選確率は、同じであってもよいし異なっていてもよく、RT3とRT4の再遊技役の内部当選確率も、同じであってもよいし異なっていてもよい。
通常遊技状態は、再遊技役の内部当選確率が最も低く、遊技者にとって最も不利な状態である。なお、本実施形態における初期状態でもある。
特別役内部当選状態(特別役1内部当選状態および特別役2内部当選状態)は、特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定された状態である。この遊技状態では、特別遊技状態(BB1作動状態およびBB2作動状態)に移行しやすく、通常遊技状態よりも有利な状態である。ただし、上述のごとく、特別役2内部当選状態(RT2)では、特別役2以外の他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行されるため、BB2作動状態に移行することができない。
特別遊技状態(BB1作動状態およびBB2作動状態)は、通常遊技状態および特別役内部当選状態よりも小役に入賞しやすく、メダルの獲得が容易となる有利な遊技状態である。ただし、上述のごとく、BB1作動状態では48枚のメダルが付与されるに留まり、BB2作動状態では2枚のメダルしか付与されない。
図7(a)には、上記説明した遊技状態が示されており、矢印に付された符号(A)〜(F)が、遊技状態間の移行条件になる。各移行条件が成立すると、矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。矢印(A)が示す、通常遊技状態(RT0)から特別役1内部当選状態(RT1)への移行は、特別役1に内部当選することで行われ、矢印(D)が示す、通常遊技状態(RT0)から特別役2内部当選状態(RT2)への移行は、特別役2に内部当選することで行われる。通常遊技状態(RT0)において、特別役2の内部当選確率は、特別役1の内部当選確率よりも高く、特別役2の内部当選確率は、かなりの高確率であり、図1に示すスロットマシン100は、特別役2内部当選状態(RT2)で遊技する期間が最も長くなりやすい遊技台である。矢印(B)が示す、特別役1内部当選状態(RT1)からBB1作動中状態(RT3)への移行は、特別役1に入賞することで行われる。上述のごとく、特別役1に入賞させるには、3枚掛けを行っておく必要がある。矢印(E)が示す、特別役2内部当選状態(RT2)からBB2作動中状態(RT4)への移行は、特別役2に入賞することで行われる。上述のごとく、特別役2に入賞させるには、2枚掛けを行ってハズレに内部当選した上で特別役2に入賞する必要がある。矢印(C)が示す、BB1作動中状態(RT3)から通常遊技状態(RT0)への移行は、規定枚数として48枚のメダルの払い出しがなされることで行われる。また、矢印(F)が示す、BB2作動中状態(RT4)から通常遊技状態(RT0)への移行は、規定枚数として2枚のメダルの払い出しがなされることで行われる。
<演出状態の種類>
次に、図1に示すスロットマシン100の演出状態の種類と、演出状態の変遷について説明する。上述のごとく、図1に示すスロットマシン100は、特別役2内部当選状態で遊技する期間が最も長くなりやすい遊技台であり、この特別役2内部当選状態における演出状態の変遷について説明する。なお、他の遊技状態においても演出状態の変遷は、ここで説明する遷移と同様である。図7(b)は、図1に示すスロットマシン100の特別役2内部当選状態における演出状態の遷移図である。
図1に示すスロットマシン100では、図7(b)に示すように、演出状態として、初期状態、ポイント特化A状態、通常状態、ポイント特化B状態、前兆状態、対決状態、AT(アシストタイム)状態、疑似BB状態、の計8つの演出状態を切り替えられるように構成されている。本実施形態では、初期状態から通常状態を経由して対決状態に移行し、この対決状態でAT抽選に当選するとAT状態を経由して初期状態に戻り、AT抽選に当選していないと対決状態から通常状態あるいは初期状態に戻り、初期状態から再び初期状態に戻る一連のループを繰り返す構成を採用している。以下では、初期状態からスタートして再び初期状態に戻るまでの期間を周回と表現する場合がある。また本実施形態では、AT状態に移行し易くなるアイテム(後述する「撃破1体」アイテム、「撃破率UP」アイテム)を設けるとともに、周回中の遊技において獲得したポイントの累計(以下、累計ポイント)に応じてこのアイテムが取得可能となる構成を採用している。これらの累計ポイントおよびアイテムの情報はRAM308に記憶される。以下、上記の説明を踏まえて各演出状態について説明する。
初期状態は、設定変更後、あるいはRAMクリア後の最初の遊技で設定される(周回の開始時)。また、対決状態やAT状態が終了した際にも設定される(次の周回の開始時)。この初期状態では、対決モード(後述)および前兆状態に移行するゲーム数(真前兆ゲーム数、偽前兆ゲーム数の二種類)が設定される(図15)。すなわちこの初期状態では、周回の開始時に前兆状態や対決状態についてのスケジューリングが実行されていると言える。この初期状態は1ゲームしか設定されず、すぐにポイント特化A状態に移行する。
ポイント特化A状態は、アイテムを取得するためのポイントが通常状態よりも増加し易い状態である。このポイント特化A状態が30ゲーム経過すると、通常状態に移行する。
通常状態は、周回中に主に滞在する演出状態である。この演出状態ではポイントを獲得できる場合がある。通常状態では、累計ポイントが所定数(本実施形態では1000)に到達すると、この所定数の累計ポイントと引き換えに取得アイテムの抽選が実行され、これを示す演出が実行される(アイテム取得演出)。またこの通常状態では、初期状態において設定されたスケジュールに従って前兆状態へ移行するが、それとは別に内部当選役や抽選によってポイント特化B状態に移行する場合がある。
ポイント特化B状態は、アイテムを取得するためのポイントが通常状態よりも増加し易い状態である。このポイント特化B状態が5ゲーム経過すると、通常状態に移行する。
前兆状態には、真前兆状態と、偽前兆状態の二種類がある。これらの前兆状態は、対決状態に移行する期待感を高めるために設けられた状態である。前兆状態では、設定されたゲーム数が経過する(前兆状態残ゲーム数が0になる)と対決状態に移行する。この前兆状態でもポイントを獲得できる場合がある。
対決状態は、最初のゲームにおいて対決状態に移行したことを示す演出が実行され、さらに主人公キャラクタと敵キャラクタとの対決演出(最大3ゲーム)が実行される。ここで、対決状態の最初のゲームでは、残っている累計ポイントと引き換えにアイテムを取得し、これを示す演出(アイテム取得演出)が実行される場合がある。また、「撃破率UP」アイテムを所持している場合には、2ゲーム目で「撃破率UP」アイテムを使用する演出(アイテム使用演出)が実行される。なお、1ゲーム目で「撃破率UP」アイテムがない場合には、2ゲーム目から対決演出が開始される(アイテム使用演出が実行されない)。この対決状態において、AT抽選に当選している場合にはAT状態に移行し、AT残ゲーム数が設定される。なおこの場合、原則として対決演出の結果が全勝となる。一方、対決状態においてAT抽選に当選していない場合、この対決状態が偽前兆状態を経由したものである場合には通常状態に移行し、この対決状態が真前兆状態を経由したものである場合には初期状態に移行する。なおこれらの場合、対決演出の結果は主人公キャラクタの敗北となる。
AT状態では、条件装置7〜12(小役5〜7の重複役)に内部当選した場合に正解の押し順が報知される。このため、遊技者がより多くの利益を獲得できる状態となる。このAT状態は設定されたAT残ゲーム数が0になると初期状態に移行するが、このAT残ゲーム数は上乗せされる場合がある。またAT状態では、疑似BB状態へ移行可能になる抽選が実行され、この抽選に当選すると、疑似BB図柄である再遊技役2あるいは再遊技役3を停止させるように促す演出が実行される。そして、再遊技役2あるいは再遊技役3の図柄が停止すると、疑似BB状態に移行する。
疑似BB状態では、AT状態と同様に条件装置7〜12(小役5〜7の重複役)に内部当選した場合に正解の押し順が報知され、遊技者がより多くの利益を獲得できる状態となる。この疑似BB状態は、再遊技役2によって移行する疑似BB1状態と、再遊技役3によって移行する疑似BB2状態の二種類がある。疑似BB1状態は50ゲーム経過するとAT状態に移行し、疑似BB2状態は20ゲーム経過するとAT状態に移行する。
図7(b)には、上記説明した演出状態が示されており、矢印に付された符号(a)〜(l)が、演出状態間の移行条件になる。各移行条件が成立すると、矢印方向に向かって演出状態が遷移する。
<処理の概要>
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図8に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101において主制御部初期設定処理を行う。この主制御部初期設定処理では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、この処理の詳細については図10を用いて後述する。
ステップS103では、遊技開始処理を実行する。この処理では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130〜132の操作)の有無をチェックし、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数(2or3枚)のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、内部当選役抽選処理等を含む各種抽選処理を実行する。なお、この処理の詳細については図12を用いて後述する。
ステップS107では、内部当選役抽選の結果に基づき、第一停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110〜112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110〜112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110〜112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137〜139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(本実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS111は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS113へ進む。
ステップS113では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「セブン1−チェリー−ベル2」が揃っていたならば小役3に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS115では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS117では状態更新処理を実行する。この状態更新処理の詳細については図20を用いて後述する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は、ストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、コマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一〜第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、状態更新コマンド、アイテム追加コマンド、獲得ポイントコマンド、設定変更コマンド、復電コマンド)、コマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図8に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
次に、図10を用いて、図8の主制御部メイン処理における主制御部初期設定処理(ステップS101)の詳細について説明する。同図は、図8における主制御部初期設定処理(ステップS101)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、起動時初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定等の処理を行う。
ステップS1003では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路330が、主制御部300に供給されている電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)には繰り返しこのステップS1003を実行し、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1005に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にも、供給電圧がその所定の値以上になるまでステップS1003は繰り返し実行される。
ステップS1005では、設定キースイッチがオンであるか否か判定される。ここで、設定キースイッチとは、スロットマシン100における遊技者の有利度(例えば1〜6まで6種類の有利度)を設定するためのスイッチであり、前面扉102を開けると操作可能になる。このスイッチがオンである場合(設定キースイッチに設定キーが挿入されて右へ90度回された状態)にはステップS1013に進み、そうでない場合にはステップS1007に進む。
ステップS1007では、RAMクリアスイッチがオンであるか否かが判定される。このスイッチがオンである場合にはステップS1009に進み、そうでない場合にはステップS1011に進む。
ステップS1009では、RAM308が初期化され、この主制御部初期設定処理を終了する。なお、この初期化では、例えば、アイテムの情報や累計ポイントの値が消去される。
ステップS1011では、RAMデータ書き戻し処理が実行される。この処理では、まずRAM308に記憶されているデータに異常があるか否か判定される。ここで判定されるデータは、スロットマシン100の電源が落されるかあるいは瞬断(一時的に動作電圧を下回る電圧低下)によってRAM308に退避されたデータである(図9のステップS221参照)。すなわち、RAM308にデータが確実に退避されているか否かが、このステップS1011で判定される。具体的には、電源フラグが正常(オン)であるか、およびチェックサムを用いた演算結果が正常であるかを判定し、双方の判定が正常であった場合には、RAM308の復帰データに異常がないと判定される。
RAM308の復帰データに異常がないと判定された場合には、レジスタの状態を電断処理が実行される直前の状態に復帰させる処理が実行される。このRAMデータ書き戻し処理では、例えば、RAM308に記憶されたデータをCPU304のレジスタに書き戻し、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、スロットマシン100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理に分岐する直前に行った命令の次の命令から処理を再開する。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドである。この復電コマンドには、電源断時のRT、遊技状態、演出状態、といった情報が含まれており、主制御部タイマ割込処理によって送信される(図9のステップS211)。
一方、RAM308の復帰データに異常があると判定された場合には、使用スタックエリアを除く全てのRAM308の記憶領域をクリアする準備などを行った後に、無限ループ状態に移行する(RAMエラー処理)。なお、この状態からは、RAMクリアスイッチあるいは設定キースイッチをオンにした状態で電源を入れなおす必要がある。すなわち、本実施形態は、RAM308にエラーが発生すると遊技の進行が停止されるように構成されたものである。
ステップS1005において、設定キースイッチがオンの場合に進むステップS1013では、設定キーの状態に従って設定変更処理が実行され、この主制御部初期設定処理を終了する。なお、この設定変更処理の詳細については図11を用いて後述する。
次に、図11を用いて、図10の主制御部初期設定処理における設定変更処理(ステップS1013)の詳細について説明する。同図は、図10における設定変更処理(ステップS1013)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、RAM308のデータがクリアされ、ステップS1103に進む。なお、ここでクリアされるデータには、アイテムの情報や累計ポイントの値が含まれる。
ステップS1103では、設定変更が開始されたことを示す設定変更コマンドを第1副制御部400に送信する準備(図9のステップS211で送信)が実行され、ステップS1105に進む。
ステップS1105では、割込みステータスを設定変更中に設定し、ステップS1107に進む。
ステップS1107では、仮設定値を表示設定値に設定する。ここでの処理によって、演出画像表示装置157に仮の設定値が表示される。その後、ステップS1109に進む。
ステップS1109では、設定スイッチを受け付けたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1111に進み、そうでない場合にはステップS1113に進む。なお、本実施形態では設定スイッチとしてベットボタンを流用する構成を採用しているが、この構成のように遊技に関する操作手段を流用してもよいし、設定スイッチを別途設けてもよい。
ステップS1111では、仮設定値が更新される。本実施形態では、設定スイッチを操作するごとに仮設定値が1加算され、仮設定値が6の状態で設定スイッチが操作されると仮設定値が1に設定される。この後、ステップS1113に進む。
ステップS1113では、スタートレバー135が操作されたか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1115に進み、そうでない場合にはステップS1107に進む。
ステップS1115では、仮設定値を設定値として確定する処理が実行され、ステップS1117に進む。
ステップS1117では、前面扉102が閉まっており、且つ設定キースイッチがオフ(設定キースイッチが左に90度回されて設定キーが抜かれた状態)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1119に進み、そうでない場合にはこのステップS1117が繰り返し実行される。
ステップS1119では、設定変更が終了したことを示す設定変更コマンドを第1副制御部400に送信する準備(図9のステップS211で送信)が実行される。また、この処理では、割込みステータスがステップS1105で変更する前のステータスに戻される。この処理の後、この設定変更処理を終了する。
次に、図12を用いて、図8の主制御部メイン処理における各種抽選処理(ステップS105)の詳細について説明する。同図は、図8における各種抽選処理(ステップS105)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1201では、内部当選役抽選を実行する。この処理では、現在の遊技状態およびRTに応じてROM306に格納されている内部当選役の抽選テーブルを読み出し、これと乱数発生回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。例えば、特別役2内部当選状態であってRT2の状態では、図6に示す内部当選役の抽選テーブルを読み出す。内部抽選の結果、いずれかの役(作動役を含む)に内部当選した場合、その役のフラグがオンになる。
ステップS1203では、隠しナビ抽選処理を実行する。なお、この処理の詳細については図13を用いて後述する。
ステップS1205では、アイテム追加処理を実行する。なお、この処理の詳細については図14(a)を用いて後述する。
ステップS1207では、対決設定処理を実行する。なお、この処理の詳細については図15を用いて後述する。
ステップS1209では、ポイント特化B状態移行抽選処理を実行する。なお、この処理の詳細については図17(a)を用いて後述する。
ステップS1211では、AT関連処理を実行する。なお、この処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS1213では、内部当選コマンドの送信準備(図9のステップS211で送信)が実行され、この各種抽選処理を終了する。なお、内部当選コマンドには、内部当選役、現在の演出状態(期間が有限である場合には、状態残ゲーム数やAT残ゲーム数のような残りゲーム数の情報を含む)、対決結果、隠しナビフラグの状態、AT抽選およびAT上乗せ抽選の結果を特定可能な情報が含まれる。なお、上記の情報のうち、AT残ゲーム数に関する情報については、非AT状態では内部当選コマンドに含めず、AT状態でのみ内部当選コマンドに含めるようにしてもよい。さらに、AT状態あるいは疑似BB状態において、小役5を含む内部当選役(図6に示す条件装置7〜12)の内部当選コマンドには、ストップボタン137乃至139の操作順序(押し順)の正解の操作順序を表す操作指示情報も含まれる。
次に、図13を用いて、図12の各種抽選処理における隠しナビ抽選処理(ステップS1203)の詳細について説明する。図13は、図12における隠しナビ抽選処理(ステップS1203)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1301では、再遊技役1と再遊技役4の重複役(条件装置番号)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1303に進み、そうでない場合にはこの隠しナビ抽選処理を終了する。
ステップS1303では、演出状態がAT状態または疑似BB状態のいずれであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこの隠しナビ抽選処理を終了し、そうでない場合にはステップS1305に進む。
ステップS1305では、隠しナビの有無についての抽選(隠しナビ抽選)が実行され、当選した場合には隠しナビフラグをオンに設定する。なお、本実施形態では4/5の確率でこの抽選に当選する(隠しナビの実行を指示する)が、この確率は一例であって任意に設定することができる。この抽選の後、隠しナビ抽選処理を終了する。
次に、図14を用いて、図12の各種抽選処理におけるアイテム追加処理(ステップS1205)の詳細について説明する。図14(a)は、図12におけるアイテム追加処理(ステップS1205)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1401では演出状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1403に進み、そうでない場合にはステップS1411に進む。
ステップS1403では、累計ポイントが1000以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1405に進み、そうでない場合にはこのアイテム追加処理を終了する。
ステップS1405では、取得するアイテムの抽選を行う。本実施形態では、「撃破1体」アイテムか、「撃破率UP」アイテムのいずれかが選択される。ここで「撃破1体」アイテムは、対決状態において1勝することが確定するアイテムであり、「撃破率UP」アイテムは、対決状態において勝利する確率を上昇させるアイテムである。「撃破率UP」アイテムには、撃破率の低い方から順に「撃破率?UP」「撃破率小UP」「撃破率中UP」「撃破率大UP」「撃破率超UP」の計5種類が設けられている。
図14(b)および図14(c)は、ステップS1405の抽選に用いられるテーブルを示す図である。まず、「撃破1体」アイテムか、「撃破率UP」アイテムのいずれかを選択するにあたっては、図14(b)のアイテム抽選テーブルAが用いられる。このテーブルでは、25%の確率で「撃破1体」アイテムが選択され、75%の確率で「撃破率UP」アイテムが選択される。ここで「撃破率UP」アイテムが選択された場合、さらに図14(c)の撃破率UP抽選テーブルAを用いて「撃破率UP」アイテムの種類が選択される。このテーブルでは「撃破率UP」アイテムを持っていない(ここで取得する「撃破率UP」アイテムが一個目である)場合、75%の確率で「撃破率中UP」アイテムが選択され、24%の確率で「撃破率大UP」アイテムが選択され、1%の確率で「撃破率超UP」アイテムが選択される。一方「撃破率UP」アイテムを持っている(ここで取得する「撃破率UP」アイテムが二個目以降である)場合、70%の確率で「撃破率小UP」アイテムが選択され、25%の確率で「撃破率中UP」アイテムが選択され、4%の確率で「撃破率大UP」アイテムが選択され、1%の確率で「撃破率超UP」アイテムが選択される。
ステップS1407では、累計ポイントの値から1000が減算され、ステップS1421に進む。
最初に実行されるステップS1401で、演出状態が通常状態でない場合に進むステップS1411では、対決状態の1ゲーム目であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1413に進み、そうでない場合にはこのアイテム追加処理を終了する。
ステップS1413では、累計ポイントが1以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはこのアイテム追加処理を終了する。
ステップS1415では、取得するアイテムの抽選を行う。図14(d)および図14(e)は、ステップS1415の抽選に用いられるテーブルを示す図である。まず、「撃破1体」アイテムか、「撃破率UP」アイテムのいずれかを選択するにあたっては、図14(d)のアイテム抽選テーブルBが用いられる。このテーブルでは、10%の確率で「撃破1体」アイテムが選択され、90%の確率で「撃破率UP」アイテムが選択される。ここで「撃破率UP」アイテムが選択された場合、さらに図14(e)の撃破率UP抽選テーブルBを用いて「撃破率UP」アイテムの種類が選択される。このテーブルでは、90%の確率で「撃破率?UP」アイテムが選択され、10%の確率で「撃破率小UP」アイテムが選択される。なお、ここでのアイテム抽選については、ステップS1405で用いるテーブルと同じテーブルを用いることで、通常状態において取得するアイテムと対決状態で取得するアイテムが同じになるようにしてもよい。
ステップS1417では、累計ポイントの値がクリア(0に設定)され、ステップS1421に進む。
ステップS1421では、新たなアイテムを取得するにあたって、現在のアイテム所持数が4以上であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1425に進み、そうでない場合にはステップS1423に進む。
ステップS1423では、ステップS1405あるいはステップS1415において選択されたアイテムを取得する処理が実行される。この処理では、RAM308内に取得したアイテムの情報が記憶(追加)される。なお、本実施形態では、「撃破1体」アイテム所持数の上限が3個、「撃破率UP」アイテム所持数の上限が5個に、それぞれ設定されている。選択されたアイテムの所持数が上限に到達している場合には、新たにアイテムを取得しない。
ステップS1425では、ステップS1405あるいはステップS1415において選択されたアイテムを取得する処理が実行される。ただし、「撃破率UP」アイテムの取得については、その種類に関わらず「撃破率超UP」アイテムを取得する処理が実行される。この処理では、RAM308内に取得したアイテムの情報が記憶(追加)される。なお、選択されたアイテムの所持数が上限に到達している場合には、新たにアイテムを取得しない。
ステップS1431では、アイテム追加コマンドの送信準備が実行され(図9のステップS211で送信)、このアイテム追加処理を終了する。このアイテム追加コマンドには、アイテムの所持数および取得順序、現在の累計ポイントの情報が含まれる。なお、新たにアイテムを取得していない場合にもこのアイテム追加コマンドが送信される。
次に、図15を用いて、図12の各種抽選処理における対決設定処理(ステップS1207)の詳細について説明する。図15は、図12における対決設定処理(ステップS1207)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1501では対決設定条件が成立したか否かが判定される。ここで、対決設定条件は、初期状態である場合に成立する。より具体的には、設定変更後の最初の遊技、RAMクリア後の最初の遊技、対決状態で敗北した後の最初の遊技、AT状態が終了した後の最初の遊技が該当する。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはこの対決設定処理を終了する。
ステップS1503では、図16(a)に示すテーブルを用いて対決モード設定処理が行われる。図16(a)は、対決モードの設定に用いられるテーブルを示す図である。本実施形態では、対決モードとして、通常モードとチャンスモードの二種類が設けられている。チャンスモードは、周回に要するゲーム数が通常モードよりも少なく(初期状態から対決状態までが短く)なっており、通常モードよりもポイント特化B状態に移行しやすく、通常モードよりも疑似BB抽選に当選しやすくなっている。図16(a)に示すテーブルでは、設定値が上がるにつれてチャンスモードの設定確率が高くなるように設定されている。例えば、遊技者の有利度合いが最も低い設定1では、チャンスモードの設定確率は20%(残り80%は通常モード)であるが、遊技者の有利度合いが相対的に最も高い設定6では、チャンスモードの設定確率が50%(残り50%は通常モード)まで高くなっている。
ステップS1505では、図16(b)に示すテーブルを用いて前兆開始ゾーン設定処理が行われる。図16(b)は、前兆開始ゾーンの設定に用いられるテーブルを示す図である。本実施形態では、周回中のゲーム数をある範囲で区切ってゾーンとして定義しており、図16(b)には、1〜12までのゾーンが示されている。このステップS1505では、対決モードに応じた抽選確率で前兆状態(真前兆状態および偽前兆状態)に移行するゾーンを設定する。
まず、真前兆状態の設定について説明する。真前兆状態に移行するゾーンは、複数のゾーンのうちから一つだけが設定される。図16(b)のテーブルでは、対決モードが通常モードの場合にはゾーン6〜12(周回中のゲーム数が201以上)のいずれかが設定されるのに対し、チャンスモードの場合にはゾーン2〜4(周回中のゲーム数が1〜150)のいずれかが設定される。このため、チャンスモードの方が対決状態までに要するゲーム数がより少なくなっている。
次に、偽前兆状態の設定について説明する。偽前兆状態に移行するゾーンは、複数のゾーン毎に抽選によって設定される。図16(b)のテーブルでは、対決モードが通常モードの場合にはゾーン3〜11(周回中のゲーム数が51〜499)のそれぞれが偽前兆開始ゾーンとして設定される場合があり、チャンスモードの場合にはゾーン3(周回中のゲーム数が51〜100)だけが偽前兆開始ゾーンとして設定される場合がある。なお、この抽選の結果、偽前兆状態に移行するゾーンが複数設定される場合と、一つしか設定されない場合がある。また、真前兆状態に移行するとその後に対決状態に移行して初期状態に戻るため、真前兆状態は周回中に移行する前兆状態のうち、最後の前兆状態である。このため、真前兆状態に移行するゾーンよりも後のゾーンについては、偽前兆状態を移行するゾーンの対象から外すようにしてもよい。
ステップS1507では、ステップS1505で設定されたゾーン毎に、前兆状態の開始ゲームが設定され、ステップS1509に進む。この処理では例えば、偽前兆状態に移行するゾーンとしてゾーン6が設定されている場合には、偽前兆状態の開始ゲームが201〜250の範囲から設定される。また、真前兆状態に移行するゾーンとしてゾーン4が設定されている場合には、真前兆状態の開始ゲームが101〜150の範囲から設定される。なお、ゾーンに対する開始ゲームの抽選確率は均等であるが、この確率に偏りを設けてもよい。
なお、図15に示す対決設定処理では、一度ゾーンを選択してからそのゾーン内から開始ゲームを選択する構成となっているが、ゾーンを用いる構成に限られるものではなく、前兆状態に移行する開始ゲームを選択する構成であればよい。
ステップS1509では、周回数の値に1が加算され、ステップS1511に進む。この周回数は、周回を重ねる毎に1が加算され、AT状態に移行したときに0にクリアされる。すなわち、AT状態に移行しない状態での周回の数を示すものである。
ステップS1511では、図16(c)に示すテーブルを用いて、真前兆経由対決結果設定処理が行われる。図16(c)は、真前兆状態から移行した対決状態において、その対決結果の設定に用いられるテーブルを示す図である。本実施形態では、設定値およびステップS1503で設定された対決モードと、現在の周回数の値に基づいて、AT状態予定フラグをオンに設定する。例えば、設定1の状態で対決モードが通常モードの場合、周回数が1であれば30%の確率で、周回数が2であれば20%の確率で、周回数が3であれば21%の確率で、周回数が4であれば20%の確率で、周回数が5以上であれば50%の確率で、AT状態予定フラグがオンに設定される。
次に、図17(a)を用いて、図12の各種抽選処理におけるポイント特化B状態移行抽選処理(ステップS1209)の詳細について説明する。図17(a)は、図12におけるポイント特化B状態移行抽選処理(ステップS1209)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1601では、演出状態が通常状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1603に進み、そうでない場合にはこのポイント特化B状態移行抽選処理を終了する。
ステップS1603では、特定役に内部当選したか否かが判定される。ここで特定役とは、条件装置番号2〜5(再遊技役1/4、小役1〜3)のことである。この条件を満たす場合にはステップS1605に進み、そうでない場合にはこのポイント特化B状態移行抽選処理を終了する。
ステップS1605では、図17(b)に示すテーブルを用いてポイント特化B状態への移行抽選処理が実行される。図17(b)は、ポイント特化B状態への移行抽選に用いられるテーブルを示す図である。例えば、条件装置番号2(再遊技役1/4、チャンス目リプレイ)に内部当選している場合、対決モードが通常モードであれば40/100の確率で当選(ポイント特化B状態に移行)し、対決モードがチャンスモードであれば75/100の確率で当選(ポイント特化B状態に移行)する。そして、当選した場合にはポイント特化B状態予定フラグをオンに設定する。その後、このポイント特化B状態移行抽選処理を終了する。
次に、図18を用いて、図12の各種抽選処理におけるAT関連処理(ステップS1211)の詳細について説明する。図18は、図12におけるAT関連処理(ステップS1211)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1701では、演出状態が対決状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1703に進み、そうでない場合にはステップS1721に進む。
ステップS1703では、特定役(条件装置番号2〜5(再遊技役1/4、小役1〜3))に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1705に進み、そうでない場合にはステップS1707に進む。
ステップS1705では、図19(a)に示すテーブルを用いて「撃破1体」アイテムの取得抽選処理が実行される。このテーブルでは、再遊技役1/4(チャンス目リプレイ)に内部当選した場合には13%の確率で、小役1(スイカ)に内部当選した場合75には1%の確率で、小役2(弱チェリー)に内部当選した場合には1%の確率で、小役3(強チェリー)に内部当選した場合には100%の確率で、「撃破1体」アイテムを取得する処理が実行される。なお、「撃破1体」アイテムの所持数が既に上限に到達している場合には「撃破1体」アイテムを取得しない。また、対決状態において主人公キャラクタと敵キャラクタの対決が始まっている場合には、これに先立って実行される対決結果抽選処理(ステップS1715)においてその対決結果が決定されているため、「撃破1体」アイテムを取得する処理の代わりに、この対決結果が書き換えられる。具体的には、3回の勝負のうちの1回に主人公キャラクタの敗北が含まれていれば、この1回が主人公キャラクタの勝利に書き換えられる。その結果、3回の勝負すべてで主人公キャラクタが勝利する対決結果となった場合には、AT状態予定フラグをオンにするとともに、抽選によってAT残ゲーム数が設定される。なお、AT残ゲーム数の抽選については、後述する対決結果抽選処理におけるAT残ゲーム数の抽選と同じである。
ステップS1707では、対決状態残ゲーム数の値が5であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1709に進み、そうでない場合にはステップS1713に進む。
ステップS1709では、「撃破率UP」アイテムを所持していないか否かが判定される。「撃破率UP」アイテムを所持していない場合にはステップS1711に進み、所持している場合にはステップS1713に進む。
ステップS1711では、対決状態残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1713に進む。
ステップS1713では、対決状態残ゲーム数の値が4であるか否かが判定される。この条件は、主人公キャラクタと敵キャラクタによる対決演出(対決状態残ゲーム数が3から開始)が始まる直前の遊技で成立する条件となっている。この条件を満たす場合にはステップS1715に進み、そうでない場合にはステップS1717に進む。
ステップS1715では、対決結果抽選処理が実行される。この処理ではAT状態予定フラグがオフの場合に、3回の勝負のそれぞれについて主人公キャラクタが勝利するか否かについて抽選が実行される。この主人公キャラクタの勝利確率(撃破率)は0%が初期値となっているが、「撃破率UP」アイテム一つにつき6%が加算され(基本加算分)、さらに図19(b)に示すテーブルを用いて撃破率が上乗せされる。例えば、「撃破率?UP」アイテムがある場合、50/100の確率で6%(基本加算分6%+テーブルによる上乗せ分0%)が、50/100の確率で11%(基本加算分6%+テーブルによる上乗せ分5%)が、撃破率に加算される。こうして導出された撃破率に基づいて、3回の勝負のそれぞれについて主人公キャラクタが勝利するか否かについての抽選が実行される。なお、先の勝負の結果が敗北であった場合には後の勝負についての抽選を行わないようにしてもよい。
また、「撃破1体」アイテムが1つあると、1回の勝負に対する抽選を行う代わりに主人公キャラクタの勝利を確定させる。すなわち、「撃破1体」アイテムが3つある場合には3回の勝負すべてにおいて抽選を行わずに主人公キャラクタが勝利することが確定し、AT状態への移行が確実となる。
以上の処理によって、3回の勝負すべてにおいて主人公キャラクタが勝利する対決結果が得られた場合には、AT状態予定フラグをオンに設定し、図19(c)のテーブルを用いてAT残ゲーム数の抽選および設定を行う。なお、前兆状態が真前兆状態であって、AT状態予定フラグがすでにオンに設定されている場合には、抽選を実行せずに主人公キャラクタが全勝する対決結果を設定し、図19(c)のテーブルを用いてAT残ゲーム数の抽選および設定を行う。
ステップS1717では、AT状態予定フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのAT関連処理を終了し、そうでない場合にはステップS1719に進む。
ステップS1719では、図19(d)のテーブルを用いてAT直撃抽選処理を実行する。ここでは、ステップS1715の抽選処理とは別に、AT状態に移行するか否かの抽選が実行される。図19(d)のテーブルでは、例えば設定値が1の場合には1/7500の確率で、設定値が6の場合には1/1000の確率で、この抽選に当選する。ここでの抽選に当選した場合、対決結果抽選処理(ステップS1715)においてその対決結果が決定されている場合には、この対決結果を主人公キャラクタの全勝に書き換え、AT状態予定フラグをオンに設定するとともに、図19(c)のテーブルを用いてAT残ゲーム数の抽選および設定が行われる(ステップS1715でAT状態予定フラグがオンに設定される場合と同様)。一方、まだ対決結果が決定されていない場合にはAT状態予定フラグをオンに設定する。
ステップS1701で演出状態が対決状態でない場合に進むステップS1721では、演出状態がAT状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1723に進み、そうでない場合にはこのAT関連処理を終了する。
ステップS1723では、図19(e)のテーブルを用いて疑似BB抽選処理が実行される。このテーブルによれば、対決モードが通常モードの場合は1/500の確率で、対決モードがチャンスモードの場合は1/100の確率で、ここでの抽選に当選する。当選した場合は、疑似BB状態予定フラグがオンに設定され、後の遊技で疑似BB状態に移行することが可能な状態になる。
ステップS1725では、特定役(条件装置番号2〜5(再遊技役1/4、小役1〜3))に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1727に進み、そうでない場合にはこのAT関連処理を終了する。
ステップS1727では、新たにAT残ゲーム数の上乗せを実行するにあたって、その回数が通算5回目以降(現在までの上乗せが4回以上)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1731に進み、そうでない場合にはステップS1729に進む。
ステップS1729では、図19(f)に示すテーブルを用いてAT残ゲーム数の上乗せ抽選処理が実行される。このテーブルでは、例えば再遊技役1/4(チャンス目リプレイ)に内部当選した場合には4/5の確率で上乗せが行われる。また、そのときの上乗せゲーム数として、69/100の確率で10が、20/100の確率で20が、10/100の確率で30が、1/100の確率で50が、設定される。
ステップS1731では、上乗せゲーム数として100が設定される。なお、ここで付与される上乗せゲーム数はこの値に限られるものではなく、例えば、ステップS1729(通算4回目までの上乗せ)において選択されない値(例えば、10000)が付与されるようにしてもよい。
次に、図20を用いて、図8の主制御部メイン処理における状態更新処理(ステップS117)の詳細について説明する。同図は、図8における状態更新処理(ステップS117)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1A01では、ポイント獲得処理を実行する。なお、この処理の詳細については図21(a)を用いて後述する。
ステップS1A03では、RTの更新を行う。上述のごとく、図1に示すスロットマシン100では、RTと遊技状態は1対1の関係になっているため、RTの更新を行うと、遊技状態の更新も行われたことになる。
ステップS1A05では、演出状態が初期状態であるか否かを判定し、初期状態であればステップS1A07に進み、初期状態でなければステップS1A09に進む。
ステップS1A07では、初期状態処理が実行される。ここでは、演出状態がポイント特化A状態に設定され、ポイント特化A状態残ゲーム数の値に30が設定される。その後、ステップS1A35に進む。
ステップS1A09では、演出状態がポイント特化A状態であるか否かを判定し、ポイント特化A状態であればステップS1A11に進み、ポイント特化A状態でなければステップS1A13に進む。
ステップS1A11では、ポイント特化A状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、ポイント特化A状態処理の詳細については図22(a)を用いて後述する。
ステップS1A13では、演出状態が通常状態であるか否かを判定し、通常状態であればステップS1A15に進み、通常状態でなければステップS1A17に進む。
ステップS1A15では、通常状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、通常状態処理の詳細については図22(b)を用いて後述する。
ステップS1A17では、演出状態がポイント特化B状態であるか否かを判定し、ポイント特化B状態であればステップS1A19に進み、ポイント特化B状態でなければステップS1A21に進む。
ステップS1A19では、ポイント特化B状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、ポイント特化B状態処理の詳細については図22(c)を用いて後述する。
ステップS1A21では、演出状態が前兆状態であるか否かを判定し、前兆状態であればステップS1A23に進み、前兆状態でなければステップS1A25に進む。
ステップS1A23では、前兆状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、前兆状態処理の詳細については図23を用いて後述する。
ステップS1A25では、演出状態が対決状態であるか否かを判定し、対決状態であればステップS1A27に進み、対決状態でなければステップS1A29に進む。
ステップS1A27では、対決状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、対決状態処理の詳細については図24を用いて後述する。
ステップS1A29では、演出状態がAT状態であるか否かを判定し、AT状態であればステップS1A31に進み、AT状態でなければステップS1A33に進む。
ステップS1A31では、AT状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、AT状態処理の詳細については図25(a)を用いて後述する。
ステップS1A33では、疑似BB状態処理が実行され、ステップS1A35に進む。なお、疑似BB状態処理の詳細については図25(b)を用いて後述する。
ステップS1A35では、遊技状態、RT、演出状態に関する情報を含む状態更新コマンドの送信準備(図9のステップS211で送信)が実行され、この状態更新処理を終了する。
次に、図21(a)を用いて、図20の状態更新処理におけるポイント獲得処理(ステップS1A01)の詳細について説明する。同図は、図20におけるポイント獲得処理(ステップS1A01)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1B01では、ポイント獲得条件が成立したか否かが判定される。ここでのポイント獲得条件は、通常状態、ポイント特化A状態、ポイント特化B状態、前兆状態で成立する条件である。ただし、通常状態であっても、累計ポイントが1000を超えている状態で開始される遊技(アイテム取得演出が実行される遊技)については、通常状態であってもポイント獲得条件が成立しない。このポイント獲得条件が成立している場合にはステップS1B03に進み、そうでない場合にはこのポイント獲得処理を終了する。
ステップS1B03では、新たにアイテムを獲得することなく通算5回目以降となるチャンスリプレイ(条件装置番号2)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1B07に進み、そうでない場合にはステップS1B05に進む。
ステップS1B05では、図21(b)に示すテーブルを用いてポイント獲得抽選処理が実行される。図21(b)は、獲得ポイントの値を決定する抽選に用いられるテーブルを示す図である。例えば、通常状態においていずれの条件装置にも内部当選しなかった場合(ハズレの場合)には、90%の確率で0ポイントを獲得し、9%の確率で5ポイントを獲得し、1%の確率で10ポイントを獲得する。そして、この獲得したポイントの値は、累計ポイントに加算される。なお、本説明においては、一遊技で獲得したポイントを獲得ポイントと称し、周回中における獲得ポイントの累計を累計ポイントと称する。
ステップS1B07では、500ポイントまたは1000ポイントのいずれかを獲得し、ステップS1B09に進む。なお、ここで獲得するポイントは、当該状態において獲得可能なポイントのうち、最も高い値としてもよい。
ステップS1B09では、獲得ポイントコマンドを送信する準備(図9のステップS211で送信)が実行される。このコマンドには、獲得ポイントの値や演出状態の情報が含まれる。その後、このポイント獲得処理を終了する。
次に、図22(a)を用いて、図20の状態更新処理におけるポイント特化A状態処理(ステップS1A11)の詳細について説明する。同図は、図20におけるポイント特化A状態処理(ステップS1A11)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1C01では、ポイント特化A状態残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1C03に進む。
ステップS1C03では、ポイント特化A状態残ゲーム数の値が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C05に進み、そうでない場合にはこのポイント特化A状態処理を終了する。
ステップS1C05では、演出状態を通常状態に設定し、このポイント特化A状態処理を終了する。
次に、図22(b)を用いて、図20の状態更新処理における通常状態処理(ステップS1A15)の詳細について説明する。同図は、図20における通常状態処理(ステップS1A15)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1C11では、ポイント特化B状態予定フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C13に進み、そうでない場合にはステップS1C17に進む。
ステップS1C13では、ポイント特化B状態設定処理が実行される。ここでは、演出状態がポイント特化B状態に設定され、ポイント特化B状態残ゲーム数の値に5が設定される。その後ステップS1C15に進む。
ステップS1C15では、ポイント特化B状態予定フラグがオフに設定され、ステップS1C17に進む。
ステップS1C17では、前兆状態への移行条件が成立したか否かが判定される。この移行条件は、対決設定処理(図15)において設定された前兆状態の開始ゲームに到達したことで成立する。この条件を満たす場合にはステップS1C19に進み、そうでない場合にはこの通常状態処理を終了する。
ステップS1C19では、演出状態が前兆状態に設定され、前兆状態残ゲーム数の値として10が設定される。なお、この前兆状態残ゲーム数については、例えば1〜32のうちのいずれかの値が抽選(各値が選択される確率は均等)で設定されるといった構成であってもよい。その後、この通常状態処理を終了する。
次に、図22(c)を用いて、図20の状態更新処理におけるポイント特化B状態処理(ステップS1A19)の詳細について説明する。同図は、図20におけるポイント特化B状態処理(ステップS1A19)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1C21では、ポイント特化B状態残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1C23に進む。
ステップS1C23では、ポイント特化B状態残ゲーム数の値が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1C25に進み、そうでない場合にはこのポイント特化B状態処理を終了する。
ステップS1C25では、演出状態を通常状態に設定し、このポイント特化B状態処理を終了する。
次に、図23を用いて、図20の状態更新処理における前兆状態処理(ステップS1A23)の詳細について説明する。同図は、図20における前兆状態処理(ステップS1A23)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1D01では、前兆状態残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1D03に進む。
ステップS1D03では、前兆状態残ゲーム数の値が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1D05に進み、そうでない場合にはこの前兆状態処理を終了する。
ステップS1D05では、演出状態が対決状態に設定され、対決状態残ゲーム数の値として5が設定される。その後、この前兆状態処理を終了する。
次に、図24を用いて、図20の状態更新処理における対決状態処理(ステップS1A27)の詳細について説明する。同図は、図20における対決状態処理(ステップS1A27)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1E01では、対決状態残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1E03に進む。
ステップS1E03では、対決状態残ゲーム数の値が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E05に進み、そうでない場合にはステップS1E13に進む。
ステップS1E05では、AT状態予定フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E07に進み、そうでない場合にはステップS1E15に進む。
ステップS1E07では、演出状態がAT状態に設定され、ステップS1E09に進む。
ステップS1E09では、AT状態予定フラグがオフに設定され、ステップS1E11に進む。
ステップS1E11では、周回数の値が0に設定(クリア)され、この対決状態処理を終了する。
ステップS1E03で対決状態残ゲーム数の値が0でない場合に進むステップS1E13では、対決結果(図18のAT関連処理で設定)に基づいて、実行中の対決演出で主人公が敗北したか否かが判定される。3回の対決演出と対決状態残ゲーム数の値は対応しており、一戦目が3、二戦目が2、三戦目が1に対応する。また、対決結果には3回の対決の勝敗についての情報が含まれている。よって、現在の対決状態残ゲーム数の値から現在何戦目であるかを判定し、これに対応する勝敗を対決結果から導出して、主人公が敗北したか否かを判定する。この条件を満たす場合にはステップS1E15に進み、そうでない場合にはこの対決状態処理を終了する。
ステップS1E15では、真前兆状態を経由した(直近の前兆状態が真前兆状態)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1E17に進み、そうでない場合にはステップS1E19に進む。
ステップS1E17では、演出状態が初期状態に設定され、この対決状態処理を終了する。
ステップS1E19では、演出状態が通常状態に設定され、この対決状態処理を終了する。
次に、図25(a)を用いて、図20の状態更新処理におけるAT状態処理(ステップS1A31)の詳細について説明する。同図は、図20におけるAT状態処理(ステップS1A31)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1F01では、AT残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1F03に進む。
ステップS1F03では、疑似BB状態予定フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F05に進み、そうでない場合にはステップS1F11に進む。
ステップS1F05では、疑似BB図柄が停止したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F07に進み、そうでない場合にはステップS1F11に進む。
ステップS1F07では、演出状態が疑似BB状態に設定され、ステップS1F09に進む。
ステップS1F09では、疑似BB状態予定フラグがオフに設定され、疑似BB状態残ゲーム数に所定の値(疑似BB1の場合は50、疑似BB2の場合は20、図5、図7(b)参照)が設定される。その後ステップS1F09に進む。
ステップS1F09では、疑似BB状態予定フラグがオフに設定され、ステップS1F11に進む。
ステップS1F11では、AT残ゲーム数の値が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F13に進み、そうでない場合にはこのAT状態処理を終了する。
ステップS1F13では、演出状態が初期状態に設定され、このAT状態処理を終了する。
次に、図25(b)を用いて、図20の状態更新処理における疑似BB状態処理(ステップS1A33)の詳細について説明する。同図は、図20における疑似BB状態処理(ステップS1A33)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1F21では、疑似BB状態残ゲーム数の値が1減算され、ステップS1F23に進む。
ステップS1F23では、疑似BB状態残ゲーム数の値が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1F25に進み、そうでない場合にはこの疑似BB状態処理を終了する。
ステップS1F25では、演出状態がAT状態に設定され、この疑似BB状態処理を終了する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図26を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図26(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図26(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図26(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。この初期設定は、電源投入が行われると実行される。この処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。なお、第1副制御部400の演出状態は初期状態に設定される。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、演出データを展開し、RAM408内に設けられた演出実行領域にデバイスデータを設定する処理や、RAM408内に設けられた演出予約領域に演出データを設定する処理、さらには、受信したコマンドとそのコマンドに含まれる情報に基づいて、演出データを設定したり、制御処理を実行する処理等を行う。なお、演出予約領域に設定された演出データや演出実行領域に設定されたデバイスデータを、別のデータに更新する(上書きする)場合がある。この場合、上書きされたデータに基づいて演出内容が変更される。この演出制御処理の詳細については、図27を用いて後述する。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、スピーカ272、277に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを音源IC418に出力することで、音による演出を実行させる。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、各種ランプ420に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを駆動回路422に出力することで、ランプによる演出を実行させる。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、シャッタ163に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータから制御データを取得し、取得した制御データを駆動回路424に出力することで、シャッタ163による演出を実行させる。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、演出画像表示装置157に対応する演出実行領域に設定されているデバイスデータがあれば、このデバイスデータを第2副制御部500に送信する準備を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図26(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図26(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図26(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図27を用いて、図26の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の詳細について説明する。同図は、図26における演出制御処理(ステップS309)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、情報取得更新処理が実行され、ステップS3003に進む。第1副制御部400では、主制御部300から各種コマンドが送信されるが、この情報取得更新処理では、各種コマンドに含まれる情報(RT、遊技状態、演出状態、累計ポイント、獲得ポイント、アイテムの所持数および取得順序、AT残ゲーム数、AT上乗せゲーム数、隠しナビフラグの状態、AT状態予定フラグの状態等)を適宜取得してこれらの情報を記憶(更新)する。第1副制御部400では、これらの情報に基づいて各種演出が実行される。なお、主制御部300から復電コマンドが送信された場合、この復電コマンドに含まれる情報に基づいて遊技状態や演出状態についての情報を更新するが、演出状態がポイント特化A状態であることを示す情報を受信した場合に限り、第1副制御部400の演出状態はポイント特化A状態ではなく通常状態に更新される。このため、主制御部300と第1副制御部400の演出状態がポイント特化A状態であるときに電断復電が生じると、復電後は主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致の状態になる。なお、その後主制御部300の演出状態が通常状態に移行するまで、この演出状態が不一致の状態は維持される。
ステップS3003では、表示ポイント管理処理が実行され、ステップS3005に進む。なお、この表示ポイント管理処理の詳細については図28(a)を用いて後述する。
ステップS3005では、表示アイテム管理処理が実行され、ステップS3007に進む。なお、この表示アイテム管理処理の詳細については図29を用いて後述する。
ステップS3007では、ナビ関連表示処理を実行し、ステップS3009に進む。なお、この処理の詳細については図31を用いて後述する。
ステップS3009では、その他演出設定処理を実行し、この演出制御処理を終了する。ここでは例えば、第1副制御部400の演出状態に応じて背景を表示したり、適宜演出を実行したりする処理が実行される。この処理には、リールが全て停止したときに表示ポイントが1000に到達していれば、表示ポイントから1000を減算し、次遊技でアイテムを取得可能な権利を得たことを示す表示(例えば、「ルーレット×1」)を実行する処理が含まれる。また、対決状態においては対決結果に基づいて対決演出を実行する処理が含まれる。なお、この処理で演出状態に応じた背景を表示するにあたって主制御部300と第1副制御部400の演出状態が一致していない場合には、第1副制御部400の演出状態に合わせた背景が表示される。
次に、図28(a)を用いて、図27の演出制御処理における表示ポイント管理処理(ステップS3003)の詳細について説明する。同図は、図27における表示ポイント管理処理(ステップS3003)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、獲得ポイントコマンドを受信したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3103に進み、そうでない場合にはステップS3111に進む。
ステップS3103では、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致(主制御部300がポイント特化A状態、第1副制御部400が通常状態)となっているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3105に進み、そうでない場合にはステップS3107に進む。
ステップS3105では、図28(b)に示すテーブルを用いてポイント獲得抽選処理が実行される。図28(b)は、獲得ポイントの値を決定する抽選に用いられるテーブルを示す図である。なお、このテーブルは図21(b)に示すテーブルのうち、演出状態が通常状態である場合に用いられる部分と同じものである。例えば、いずれの条件装置にも内部当選していない場合(ハズレの場合)には、90%の確率で0ポイントを獲得し、9%の確率で5ポイントを獲得し、1%の確率で10ポイントを獲得する。なお、この抽選処理については主制御部300が実行する構成であってもよい。例えば、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致の状態となったときに、主制御部300が第1副制御部400に送る獲得ポイントを通常の獲得ポイントとは別に導出し、この値を第1副制御部400で用いる構成としてもよい。
ステップS3107では、獲得ポイントの値が表示ポイントに加算され、ステップS3121に進む。ここで加算される獲得ポイントは、獲得ポイントコマンドに含まれている獲得ポイントの値をそのまま用いるが、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致の場合についてはステップS3105で選択された値が用いられる。また、表示ポイントは、演出画像表示装置157に表示されるポイントである。
ステップS3101で獲得ポイントの情報が得られない場合に進むステップS3111では、アイテム追加コマンドを受信したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3113に進み、そうでない場合にはステップS3121に進む。
ステップS3113では、アイテム追加コマンドに含まれる累計ポイントの値を、表示ポイントの値に設定し、ステップS3121に進む。なお、累計ポイントと表示ポイントの値が不一致の状態となっている場合には、この処理によって解消される。
ステップS3121では、表示ポイントを表示する条件が成立したか否かが判定される。この条件は、第1副制御部400の演出状態が、初期状態、ポイント特化A状態、通常状態、ポイント特化B状態、前兆状態、対決状態、のいずれかである場合に成立する。この条件を満たす場合にはステップS3123に進み、そうでない場合にはこの表示ポイント管理処理を終了する。
ステップS3123では、表示ポイントの値を表示するための処理が実行され、この表示ポイント管理処理を終了する。
次に、図29を用いて、図27の演出制御処理における表示アイテム管理処理(ステップS3005)の詳細について説明する。同図は、図27における表示アイテム管理処理(ステップS3005)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、アイテム追加コマンドを受信したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3211に進む。
ステップS3203では、アイテム追加コマンドに含まれる情報に基づいて、現在所持しているアイテムの情報が更新され、ステップS3205に進む。
ステップS3205では、表示ポイントの値が0よりも大きい、または「ルーレット×1」の表示がある、か否かが判定される。これらの条件のいずれかを満たす場合にはステップS3207に進み、そうでない場合にはこの表示アイテム管理処理を終了する。
ステップS3207では、アイテム取得演出設定処理が実行され、この表示アイテム管理処理を終了する。なお、アイテム取得演出設定処理の詳細については図30を用いて後述する。
ステップS3201でアイテム追加の情報が得られていないと判定された場合に進むステップS3211では、内部当選コマンドを受信したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3213に進み、そうでない場合にはこの表示アイテム管理処理を終了する。
ステップS3213では、対決状態残ゲーム数の値が4か否かが判定される。主制御部300において演出状態が対決状態である場合には、内部当選コマンドに対決状態残ゲーム数の値の情報が含まれており、対決演出の直前の遊技において対決状態残ゲーム数の値が4になる。すなわち上記の判定は、現在の遊技が対決演出の直前の遊技であるか否かを判定するものである。この条件を満たす場合にはステップS3215に進み、そうでない場合には。この表示アイテム管理処理を終了する。
ステップS3215では、表示しているアイテムのうち「撃破率UP」アイテムを使用する演出が設定される。具体的には、表示されている「撃破率UP」アイテムを全て消去し、敵キャラクタに勝利する確率(図18のAT関連処理において決定される対決結果)を表示する演出が実行される。なお、「撃破率UP」アイテムが表示されていない場合には上記の演出を設定しない。
ステップS3217では、RAM408に記憶されているアイテムの情報(所持アイテムおよび表示アイテム)をクリアし、この表示アイテム管理処理を終了する。
次に、図30を用いて、図29の表示アイテム管理処理におけるアイテム取得演出設定処理(ステップS3207)の詳細について説明する。同図は、図29におけるアイテム取得演出設定処理(ステップS3207)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3301では、演出画像表示157に現在表示されているアイテムと、現在所持しているアイテムの情報とを比較し、ステップS3303に進む。
ステップS3303では、ステップS3301で比較した結果、双方のアイテムに相違がないか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3305に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3305では、追加アイテムが得られなかった結果となるアイテム取得演出が設定され、このアイテム取得演出設定処理を終了する。
ステップS3311では、ステップS3301で比較した結果、アイテムの相違が一つか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合(アイテムの相違が複数ある場合)にはステップS3321に進む。
ステップS3313では、アイテムが得られたことを示すアイテム取得演出が設定され、このアイテム取得演出設定処理を終了する。通常の遊技進行においてアイテムを取得(図14(a)のステップS1423、ステップS1425で取得)した場合、アイテム追加コマンドに含まれる所持アイテムの情報には、この取得したアイテムの情報が追加される。表示されているアイテムにはこの情報が反映されていないため、所持しているアイテムの情報と比較すると新たに取得した一つだけが異なることになる。以上のことから、表示されているアイテムと、現在所持しているアイテムの情報とを比較して、新たに取得した一つだけが異なる場合には、ステップS3313において新たに取得したアイテムが追加される演出(アイテム取得演出)が設定される。なお、アイテムの所持数が上限に達している場合には、アイテム追加コマンドが送信されるものの、新たに取得したアイテムがないため、上記の比較を行っても違いがないことになる。この場合には、アイテム取得演出と同じ態様の演出であって、最終的にアイテムが追加されない演出が設定される(ステップS3305)。
ステップS3321では、ステップS3301で比較した結果、異なるアイテムが複数あるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合にはステップS3321に進む。
ステップS3321では、演出状態が対決状態であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合にはステップS3323に進む。
ステップS3323では、演出画像表示装置157に表示されていない「撃破率UP」アイテムを所持しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3325に進み、そうでない場合にはステップS3313に進む。
ステップS3325では、所持しているアイテムの中でまだ表示されていない「撃破率UP」アイテムのうち、最も古いものを追加するアイテム取得演出を設定し、このアイテム取得演出設定処理を終了する。営業時間の終了等によって電断復電が行われた場合、主制御部300においては所持しているアイテムの情報が復元される(図10のステップS1011)が、第1副制御部400においては表示されているアイテムについての情報がRAM408から消去される。この状態で新たにアイテムを取得した場合、演出画像表示装置157に表示されているアイテムと、アイテム追加コマンドに含まれる所持アイテムの情報とが、新たに取得したアイテムを含む複数のアイテムについて異なる可能性がある。このように、表示されているアイテムと所持しているアイテムの情報とを比較して新たに取得した一つ以外について異なる場合(ステップS3311でNoの判定)には、所持しているアイテムの中でまだ表示されていない「撃破率UP」アイテムのうち、最も古いものを追加するアイテム取得演出を設定する(ステップS3325)。なお、「撃破率UP」アイテムを所持していない場合には、新たに取得したアイテムを追加するアイテム取得演出が設定される(ステップS3313)。ただし、演出状態が対決状態である場合には通常状態とは取得するアイテムが異なるため(図14のステップS1405、ステップS1415)、所持している「撃破率UP」アイテムのうち最も古いアイテムについてのアイテム取得演出を行ってしまうと遊技者が違和感を覚える虞がある。このため、演出状態が対決状態である場合については、新たに取得したアイテムを追加するアイテム取得演出が設定される(ステップS3321でYes)。
次に、図31(a)を用いて、図27の演出制御処理におけるナビ関連表示処理(ステップS3007)の詳細について説明する。同図は、図27におけるナビ関連表示処理(ステップS3007)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3401では、再遊技役1/4(条件装置番号2)に内部当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3403に進み、そうでない場合にはステップS3413に進む。
ステップS3403では、演出状態が前兆状態か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3405に進み、そうでない場合にはステップS3407に進む。
ステップS3405では、図31(b)のテーブルを参照し、AT状態予定フラグの状態および前兆状態残ゲーム数の値に基づいてチャンス目隠しナビを実行するか否かを決定する。なお、チャンス目隠しナビとは、再遊技役4に入賞可能な状態において、この役に入賞するための操作条件とは異なる操作条件を報知するナビであり、このナビに従わせることで、再遊技役4に入賞させないようにすることができる。
ステップS3407では、演出状態がAT状態であって、且つEND条件が成立しているか否かが判定される。このEND条件とは、予め設定された獲得枚数の上限やゲーム数の上限に到達することが確定した場合(あるいは到達する可能性が高い場合)に成立する条件である。この条件を満たす場合にはステップS3409に進み、そうでない場合にはステップS3411に進む。
ステップS3409では、チャンス目隠しナビが設定される。ここでは、AT状態の終了が確定しており、チャンス目を表示することで余計な期待をさせることを防止するために、チャンス目隠しナビが設定される。
ステップS3411では、隠しナビフラグの状態に応じてチャンス目隠しナビが設定される。具体的には、隠しナビフラグがオンであればチャンス目隠しナビが設定され、隠しナビフラグがオフの場合にはチャンス目隠しナビを設定されない。
ステップS3413では、その他のナビ関連表示処理が実行される。ここでは、例えば、演出状態がAT状態である場合には、AT残ゲーム数やAT上乗せゲーム数を表示するとともに当該状態でのメダル獲得数が表示される。また、条件装置番号7〜12に内部当選していれば正解の操作順序を報知する演出が設定され、疑似BB状態予定フラグがオンの状態で条件装置番号1に内部当選した場合には、この疑似BB状態予定フラグに対応する役の停止を促す演出が設定される。さらに、このAT状態から疑似BB状態に移行した場合には、条件装置番号7〜12に内部当選していれば正解の操作順序を報知する演出が設定されるとともに、AT状態から継続してメダル獲得数が表示される。このように本実施形態では、AT状態と疑似BB状態を通してメダル獲得数が表示される構成となっている。なお、疑似BB状態では、AT残ゲーム数に代えて疑似BB状態残ゲーム数の値が表示され、AT残ゲーム数は減算されない。
<第2副制御部500の処理>
次に、図32を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図32(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図32(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図32(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図32(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図32(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図32(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図32(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図32(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図32(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図32(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
≪動作説明≫
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。
[演出状態が、初期状態からポイント特化A状態を経由して通常状態に移行するまで]
以下、図33を用いて、演出状態が、初期状態からポイント特化A状態を経由して通常状態に移行するまでの流れについて説明する。同図は、演出状態が、初期状態からポイント特化A状態を経由して通常状態に移行するまでに実行される演出の例を示す図である。
初期状態は、設定変更後、あるいはRAMクリア後の最初の遊技で設定される(周回の開始時、図10のステップS1009、図11のステップS1101)。また、対決状態やAT状態が終了した際にも設定される(次の周回の開始時、図24のステップS1E17、図25(a)のステップS1F13)。図33(a)には、初期状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この表示の左下にある「0000/1000」は、上が表示上の累計ポイントであり、下が表示上の累計ポイントの上限を示している。すなわち、「0000/1000」の表示は、累計ポイントが0ポイントであることを示している。このポイントの表示は対決状態で対決結果が表示されるまで表示され、AT状態や疑似BB状態では表示されない(図28(a)のステップS3121、ステップS3123)。なお、本実施形態では、電断復電によって主制御部300の累計ポイントとは異なる値が表示上の累計ポイントとして表示される場合がある。
この状態で遊技を開始し1ゲームが終了(全リール停止)すると、演出画像表示装置157の表示は図33(b)に示す状態になる。この1ゲームの間に、対決モードおよび前兆状態に移行するゲーム数が設定される(図15)。図33(b)では、この対決モードの設定が完了したことを示すメッセージが画面内の上方に表示されている。なお、図33(a)の時点では対決モードの設定がまだされておらず、対決モードの設定が完了していないことを示すメッセージが画面内の上方に表示されている。ここで設定されたゲーム数に従って前兆状態へ移行する。
初期状態は1ゲームしか設定されず、図33(b)の状態から次の遊技を開始するとポイント特化A状態に移行する(図20のステップS1A07)。図33(c)には、このポイント特化A状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。このポイント特化A状態は、アイテムを取得するためのポイントが通常状態よりも増加し易い状態(図21(b)参照)であり、図33(c)には、ポイントが通常状態よりも増加し易い状態であることを示すメッセージが画面内の上方に表示されている。このポイント特化A状態が30ゲーム経過すると、通常状態に移行する(図22(a)のステップS1C05)。図33(d)には、この通常状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。
[演出状態が、通常状態からポイント特化B状態に移行し、通常状態に戻るまで]
以下、図34を用いて、演出状態が、通常状態からポイント特化B状態に移行し、再び通常状態に移行するまでの流れについて説明する。同図は、演出状態が、通常状態からポイント特化B状態に移行し、通常状態に戻るまでに実行される演出の例を示す図である。
通常状態は、周回中に主に滞在する演出状態である。この演出状態では内部当選役および対決モードに基づいてポイントを獲得できる場合がある(図21参照)。図34(a)(b)には、この通常状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。なお、図34(a)は、アイテムが表示されていない状態の一例であり、図34(b)は、アイテムが表示されている状態の一例である。この通常状態からは、ポイント特化B状態、偽前兆状態、真前兆状態のいずれかに移行する。これらのうちポイント特化B状態については再び通常状態に移行するのに対し、偽前兆状態および真前兆状態からは通常状態に移行することない。ここでは、ポイント特化B状態への移行について説明する。
通常状態においては、内部当選役および対決モードに基づいてポイント特化B状態への移行抽選が実行されており(図17)、これに当選するとポイント特化B状態に移行する(図22(b)のステップS1C13)。図34(c)(d)には、このポイント特化B状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。なお、図34(c)は、アイテムが表示されていない状態の一例であり、図34(d)は、アイテムが表示されている状態の一例である。このポイント特化B状態は、アイテムを取得するためのポイントが通常状態よりも増加し易い状態(図21(b)参照)であり、図34(c)(d)には、ポイントが通常状態よりも増加し易い状態であることを示すメッセージが画面内の上方に表示されている。このポイント特化B状態が5ゲーム経過すると、通常状態に移行する(図22(c)のステップS1C25)。
[演出状態が通常状態の場合におけるアイテムの取得]
以下、図35を用いて、演出状態が通常状態の場合におけるアイテム取得の流れについて説明する。同図は、演出状態が通常状態の場合におけるアイテム取得の演出の例を示す図である。
通常状態では、累計ポイントが所定数(本実施形態では1000)に到達すると、この所定数の累計ポイントと引き換えに取得アイテムの抽選が実行され(図14(a)のステップS1403でYesのルート)、これを示す演出が実行される(アイテム取得演出、図29のステップS3207、図30)。図35(a)〜(f)は、このアイテム取得演出による変化の一例が示されている。
まず、図35(a)には、通常状態において表示上の累計ポイントが1000に到達したことが示されている。この状態でリールがすべて停止すると、図35(b)に示すように表示上の累計ポイントから1000が減算され、さらに次遊技でアイテムを取得可能な権利を得たことを示す「ルーレット×1」が、画面内左下に表示される。
続いて遊技開始のスタートレバー135の操作によって、図35(b)に示す「ルーレット×1」の表示が、図35(c)に示すように画面中央に表示された状態となる。さらに、図35(d)に示すように「撃破1体」、「撃破率?UP」、「チャンス」の3つの中から一つが選択されるルーレット演出が実行される。さらに全てのリールが停止すると、選択肢の一つが決定された演出が実行される。図35(e)では、「撃破率小UP」アイテムを取得したことを表示する例が示されている。また、図35(f)には、次の遊技において取得したアイテムについての表示が追加されていることが示されている。
図35(d)の「撃破1体」、「撃破率?UP」については、同名のアイテムについて取得可能性を示すものである。また、「チャンス」の表示は、何らかのアイテムについての取得可能性を示すものである。なお、アイテム数が上限に到達して取得できない状態となっている場合には、この「チャンス」が選択された上でアイテムが取得できなかった演出が実行される。すなわち、アイテム取得演出の際に選択肢として表示されるのは、同名のアイテムを示すものに限られるものではなく、例えば、「あたり」「はずれ」のような取得の有無を示唆するものであってもよい。
なお、上記説明したように通常状態からはポイント特化B状態や前兆状態に移行し、より多くのポイントを獲得する場合があるが、ポイント特化B状態や前兆状態ではアイテムが取得できない構成となっている。このため、例えば累計ポイントが2000以上の状態でポイント特化B状態(あるいは前兆状態)から通常状態に移行する、といった事態が生じ得るが、取得可能なアイテムは1遊技で1つだけとなっている。例えば累計ポイントが2000以上の場合、アイテム取得の処理が2遊技連続して実行されることになる。
[演出状態が、通常状態から前兆状態に移行し、対決状態に移行するまで]
以下、図36を用いて、演出状態が、通常状態から前兆状態に移行し、対決状態に移行するまでの流れについて説明する。同図は、演出状態が、通常状態から前兆状態に移行し、対決状態に移行するまでに実行される演出の例を示す図である。
図36(a)には、この通常状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。通常状態においては、既に設定済の前兆状態の開始ゲーム数に到達すると、前兆状態のゲーム数(前兆状態残ゲーム数)を設定するとともに前兆状態に移行する(図22(b)のステップS1C19)。図36(b)には、この前兆状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この前兆状態は、アイテムを取得するためのポイントが通常状態よりも増加し易い状態(図21(b)参照)である。図36(b)には、前兆状態であることを示すメッセージが画面内の右上に表示されている。なお、前兆状態には真前兆状態と偽前兆状態があるが、表示上の差異がないため、この画面だけでは前兆状態の種類が識別できない(あるいは識別しにくい)ように構成されている。この前兆状態は、設定されたゲーム数が経過すると、対決状態に移行する(図23のステップS1D05)。図36(c)には、この対決状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。
[対決状態中のアイテム取得演出について]
以下、図37(a)〜(c)を用いて、演出状態が対決状態の場合におけるアイテム取得の流れについて説明する。同図は、演出状態が対決状態の場合におけるアイテム取得の演出の例を示す図である。
対決状態では、最初のゲームにおいて対決状態に移行したことを示す演出が実行されるが、この遊技において残っている累計ポイントがあれば、これと引き換えにアイテムを取得し(図14(a)のステップS1413でYes)、これを示す演出(アイテム取得演出、図29のステップS3207、図30)が実行される。本実施形態では、通常状態で1000ポイントに到達しない余ったポイントと引き換えにアイテムを取得できる構成を採用している。
まず、図37(a)には、対決状態に移行する直前の遊技(前兆状態)において表示上の累計ポイントが130あることが示されている。続いて遊技開始のスタートレバー135の操作によって、図37(b)に示すように表示上の累計ポイントが0に設定され、「撃破1体」、「撃破率?UP」、「撃破率小UP」の3つの中から一つが選択されるルーレット演出が実行される。さらに全てのリールが停止すると、選択肢の一つが決定された演出が実行される。図37(c)では、「撃破率?UP」アイテムを取得したことを表示する例が示されている。なお、ここでのアイテム取得演出の内容については、通常状態におけるアイテム取得演出と同じ態様としてもよいし、異なる態様であってもよい。
以上が対決状態の1ゲーム目で実行される演出である。2ゲーム目では「撃破率UP」アイテムが表示されていれば、これを使用する演出が実行される(図37(d)〜(f))。一方、「撃破率UP」アイテムが表示されていない場合、対決演出が開始する(図37(g))。
[対決状態中のアイテム使用演出について]
以下、図37(d)〜(f)を用いて、演出状態が対決状態の場合におけるアイテム使用の流れについて説明する。同図は、演出状態が対決状態の場合におけるアイテム使用演出の例を示す図である。
対決状態では、「撃破率UP」アイテムを所持している場合に、「撃破率UP」アイテムを使用する演出(アイテム使用演出)が2ゲーム目に実行される(図29のステップS3213でYes)。まず、対決状態の2ゲーム目の遊技開始のスタートレバー135の操作によって、図37(d)に示すように画面内の上部に「撃破率UPチャレンジ」のメッセージが表示される。さらに全てのリールが停止すると、図37(e)に示すように「〇〇ボタンを押せ!」とのメッセージが表示され、該当するボタンを操作することで図37(f)に示すような「撃破率UP」アイテムによる主人公キャラクタの勝利確率(撃破率)が表示されるとともに、「撃破率UP」アイテムが消去される。図37(f)では、「撃破率UP」アイテムによって主人公キャラクタの勝利確率(撃破率)が22%になったことが示されている。なお、上記のボタン操作によって撃破率を表示する例に限らず、こうした操作を要せずに撃破率を表示する構成であってもよい。また、ボタン操作として使用する操作手段については、遊技の進行に用いるものであってもよいし、遊技の進行とは関係なく演出用に設けられた操作手段を用いるものであってもよい。
上記のアイテム使用演出が実行された遊技の次遊技から、対決演出が開始される。なお、対決演出の1ゲーム目の終了時点で「撃破率UP」アイテムが表示されていない場合には、上記のアイテム使用演出が実行されずに2ゲーム目から対決演出(図37(g))が開始される。
[対決状態中の対決演出に全勝した場合について]
以下、図38を用いて、対決状態中の対決演出に全勝した場合について説明する。同図は、対決演出に全勝した場合の例を示す図である。
対決状態では、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利するか否かが設定され(図18のステップS1715)、この結果に基づく対決演出が実行される(図27のステップS3009)。なお、「撃破率UP」アイテムや「撃破1体」アイテムによって、主人公キャラクタが勝利し易くなり、AT状態に移行し易くなる(図18のステップS1715の処理参照)。
図38(a)には、対決演出の一戦目開始時の一例が示されており、図38(b)には、対決演出の一戦目に勝利した場合の一例が示されている。このとき、図38(b)の画面内右下には、一戦目に勝利したことを示す「1体目撃破」の文字が表示されている。この文字は、対決演出の終了時まで表示が維持される。
図38(c)には、対決演出の二戦目開始時の一例が示されており、図38(d)には、対決演出の二戦目に勝利した場合の一例が示されている。このとき、図38(d)の画面内右下には、二戦目に勝利したことを示す「2体目撃破」の文字が表示されている。この文字は、対決演出の終了時まで表示が維持される。
図38(e)には、対決演出の三戦目開始時の一例が示されており、図38(f)には、対決演出の三戦目に勝利した場合の一例が示されている。このとき、図38(f)の画面内右下には、三戦目に勝利したことを示す「3体目撃破」の文字が表示されている。この文字は、対決演出の終了時まで表示が維持される。
対決演出が全勝となる場合、これに合わせてAT状態予定フラグがオンに設定された状態となっている。これによって対決演出で全勝した次の遊技からAT状態に移行する(図24のステップS1E05でYes)。図38(g)には、AT状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。
[対決状態中の対決演出に敗北した場合について]
以下、図39を用いて、対決状態中の対決演出に敗北した場合について説明する。同図は、対決演出に敗北した場合の例を示す図である。
対決状態では、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利するか否かの抽選が実行され(図18のステップS1715)、この抽選結果に基づく対決演出が実行される(図27のステップS3009)。
図39(a)には、対決演出の一戦目開始時の一例が示されており、図39(b)には、対決演出の一戦目に敗北した場合の一例が示されている。図38の例のように、対決演出に全勝するとAT状態に移行するが、対決演出において主人公キャラクタが敗北した場合、偽前兆状態を経由している場合にはその次の遊技から通常状態に移行し(図24のステップS1E19)、真前兆状態を経由している場合にはその次の遊技から初期状態に移行する(図24のステップS1E17)。図39(c)には、通常状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されており、図39(d)には、初期状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。初期状態に移行すると、各種設定が実行され、次の周回が開始することになる。
[AT状態から疑似BBあるいは初期状態への移行について]
以下、図40を用いて、AT状態から疑似BB状態あるいは初期状態に移行するまでの流れについて説明する。同図は、AT状態から疑似BB状態あるいは初期状態に移行するまでに実行される演出の例を示す図である。
AT状態は、条件装置番号7〜12(小役5〜7の重複役)に内部当選した場合に正解の押し順を報知する(図31のステップS3413)ことにより、遊技者がより多くの利益を獲得できる状態である。図40(a)には、このAT状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この図40(a)の例では、3つの数字を用いて左右中の正解の押し順の報知を行っている様子が示されている。また、画面内左下には、AT状態の残ゲーム数と、現在までのAT状態の経過ゲーム数が表示されており、画面内右下には、この周回でAT状態に移行してからの獲得メダル数が表示されている。AT状態はAT残ゲーム数が0になると初期状態に移行する(図25のステップS1F13)。図40(c)には、初期状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。なお、AT残ゲーム数は上乗せされる場合がある(図18のステップS1729、ステップS1731)。
またAT状態では、疑似BB状態へ移行可能になる抽選が実行される(図18のステップS1723)。この抽選に当選すると疑似BB状態予定フラグがオンに設定され、疑似BB図柄である再遊技役2あるいは再遊技役3を停止させるように促す演出が実行される(図31のステップS3413)。そして、再遊技役2あるいは再遊技役3の図柄が停止すると、疑似BB状態に移行する(図25(a)のステップS1F07)。
疑似BB状態では、AT状態と同様に条件装置番号7〜12(小役5〜7の重複役)に内部当選した場合に正解の押し順が報知され、遊技者がより多くの利益を獲得できる状態となる(図31のステップS3413)。図40(b)には、この疑似BB状態が設定された場合の演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この図40(b)の例では、3つの数字を用いて左右中の正解の押し順の報知を行っている様子が示されている。また、画面内左下には、疑似BB状態の残ゲーム数と、現在までの疑似BB状態の経過ゲーム数が表示されている。また、画面内右下には、AT状態から継続して獲得メダル数が表示されている。この疑似BB状態は、再遊技役2によって移行する疑似BB1状態と、再遊技役3によって移行する疑似BB2状態の二種類がある。疑似BB1状態は50ゲーム経過するとAT状態に移行し、疑似BB2状態は20ゲーム経過するとAT状態に移行する(図25(b)のステップS1F25)。
[主制御部300の状態を第1副制御部400で反映する動作について]
以下、図41を用いて、主制御部300と第1副制御部400の動作について説明する。図41は、本実施形態のスロットマシン100の動作例を示す図である。
図33〜図40の動作例で説明したように、本実施形態のスロットマシン100では、演出状態が通常状態、ポイント特化A状態、ポイント特化B状態、前兆状態の場合に獲得したポイントによって累計ポイントが増加し、所定の値(実施例では1000)の累計ポイントと引き換えにアイテムを取得する構成となっている。図41の例(図の上段)では、演出状態が初期状態からポイント特化A状態を経て通常状態になるとともに、累計ポイント(図中では累計P)が1000に達した次の遊技で、1000累計ポイントと引き換えに「撃破率中UP」アイテムを取得したことが示されている(主制御:所持アイテム欄に中UPが追加)。また、その後(図の下段)に累計ポイントが1010に達した次の遊技で、1000累計ポイントと引き換えに「撃破率小UP」アイテム(主制御:所持アイテム欄に小UPが追加)を取得したことが示されている。なお、ここでは累計ポイントが10だけ残って次遊技以降に用いられる。
以上の動作は主制御部300において実行されるが、これらの状態は第1副制御部400によって反映される。まず、第1副制御部400の演出状態は、主制御部300の演出状態が反映され(図20のステップS1A35、図27のステップS3001)、図33〜図40の動作例のような演出状態に応じた状態となる。
また、第1副制御部400では、遊技毎に獲得したポイントが表示ポイントに加算される(図28(a)のステップS3107)。このため、図41に示すように表示ポイントと主制御部300の累計ポイントと同じ値になる。この表示ポイントの値を表示することで、主制御部300の累計ポイントを遊技者に把握させることができる(図28(a)のステップS3123)。
さらに、第1副制御部400では、主制御部300においてアイテムを取得した場合に所持アイテムの情報が送信され(図14(a)のステップS1431)、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207、図30のステップS3313)。図41には、主制御部300において所持アイテムが追加される遊技で、アイテム取得演出が実行されるとともに、第1副制御部400の表示アイテムが追加されていることが示されている。
[電断復電が生じた場合のポイントの扱いについて]
以下、図42、図43を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図42、図43は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図41では、主制御部300の状態を第1副制御部400で反映する動作について説明した。しかし、電断復電が生じた場合、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされてしまうため、主制御部の累計ポイントと第1副制御部400の表示ポイントが一致しない状態となる。図42(a)では、累計ポイントの値が500の時点で電断復電が生じた例が示されている。この場合、電断復電の前後で主制御部300の累計ポイントに変化はないが、第1副制御部400の表示ポイントは電断復電後に0になっていることが示されている。この場合、表示ポイントはここから増加するため、主制御部300の累計ポイントと増加量は同じであるものの、その値が一致しない状態が続くことになる。
その後、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信され(図14(a)のステップS1431)、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207、図30のステップS3313)。図42(a)には、主制御部300において所持アイテムが追加される遊技で、アイテム取得演出が実行されるとともに、第1副制御部400の表示アイテムが追加されていることが示されている。また、このとき表示ポイントの値に累計ポイントの値が反映される(図28(a)のステップS3113)。したがって、この時点から主制御部300の累計ポイントと第1副制御部400の表示ポイントが一致することになる。なお、この場合は表示ポイントが1000に到達していない状態で、アイテム取得演出が実行されることになる。
上記の例とは異なり、演出状態がポイント特化A状態である場合に電断復電が生じた場合には、ポイントだけでなく演出状態についても不一致の状態になるように構成されている(図27のステップS3001)。図42(b)では、演出状態がポイント特化A状態であり、且つ累計ポイントの値が500の時点で電断復電が生じた例が示されている。この場合、電断復電の前後で主制御部300の累計ポイントに変化はないが、第1副制御部400の表示ポイントは電断復電後に0になっていることが示されている。また、電断復電の前後で主制御部300の演出状態がポイント特化A状態のままとなっているが、第1副制御部400の演出状態は通常状態になっていることが示されている。この場合、表示ポイントの増加量は、主制御部300の累計ポイントの増加量を反映せず、別途増加量が抽選される(図28(a)のステップS3105)。図42(b)では、累計ポイントの増加量と表示ポイントの増加量が一致しない場合があることが示されている。具体的には、電断後に累計ポイントが500から、20、200、0、0の順で増加しているのに対し、表示ポイントは0から、5、20、5、0の順で増加している。その後、主制御部300の演出状態が通常状態に移行すると、第1副制御部400の演出状態と一致した状態になり、ここからは図42(a)と同様に主制御部300の累計ポイントと第1副制御部400の表示ポイントの増加量が同じになる。そして、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信され(図14(a)のステップS1431)、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行され(図29のステップS3207、図30のステップS3313)、表示ポイントの値に累計ポイントの値が反映される(図28(a)のステップS3113)。この時点から主制御部300の累計ポイントと第1副制御部400の表示ポイントが一致することになる。
図43には、演出状態が初期状態からポイント特化A状態に移行してすぐのタイミングで電断復電が生じた例が示されている。この例では、復電直後の累計ポイントと表示ポイントはいずれも0になっている。また、図42(b)と同様に、主制御部300の演出状態はポイント特化A状態のままであるが、第1副制御部400の演出状態は通常状態になっていることが示されている。この場合、図42(b)と同様に、表示ポイントの増加量は、主制御部300の累計ポイントの増加量を反映せず、別途増加量が抽選される(図28(a)のステップS3105)。図43では、累計ポイントの増加量と表示ポイントの増加量が一致しない場合があることが示されている。その後、主制御部300の演出状態が通常状態に移行すると、第1副制御部400の演出状態と一致した状態になり、ここからは図42(a)(b)と同様に主制御部300の累計ポイントと第1副制御部400の表示ポイントの増加量が同じになる。そして、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信され(図14(a)のステップS1431)、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行され(図29のステップS3207、図30のステップS3313)、表示ポイントの値に累計ポイントの値が反映される(図28(a)のステップS3113)。この時点から主制御部300の累計ポイントと第1副制御部400の表示ポイントが一致することになる。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(1)]
以下、図44を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図44は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図44では、「撃破率中UP」アイテムを所持した状態およびこのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破率中UP」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。
その後、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図44の例では、「撃破率小UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。ここで、図44のように所持アイテムと表示アイテムが不一致である場合には、所持されている「撃破率UP」アイテムであって表示されていないものの中から最も古いアイテムが表示される(図30のステップS3325)。図44の例では、「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムのうち、まだ表示されておらず最も古いアイテムである「撃破率中UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。図44の例では、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図44の例では、その後に演出状態が対決状態に移行したことが示されている。この例では、所持アイテムとして「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出を実行する場合について説明する(対決状態ではアイテム取得演出が実行される場合があるが、ここでは説明の都合上省略する)。まず、このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率中UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図44下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出されるため、ここでは表示されていない「撃破率小UP」アイテムも反映した撃破率となる(図18のステップS1715)。図44では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについてそれぞれ6%が加算され、合計12%の撃破率となった例が示されている。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(2)]
以下、図45を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図45は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図45では、「撃破率中UP」アイテムを所持した状態およびこのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破率中UP」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。
その後、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図45の例では、「撃破1体」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破率中UP」アイテムと「撃破1体」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。ここで、図45のように所持アイテムと表示アイテムが不一致である場合には、所持されている「撃破率UP」アイテムであって表示されていないものの中から最も古いアイテムが表示される(図30のステップS3325)。図45の例では、まだ表示されておらず最も古いアイテムである「撃破率中UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。図45の例では、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図45の例では、その後に演出状態が対決状態に移行したことが示されている。この例では、所持アイテムとして「撃破率中UP」アイテムと「撃破1体」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出を実行する場合について説明する(対決状態ではアイテム取得演出が実行される場合があるが、ここでは説明の都合上省略する)。まず、このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率中UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図45下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出される(図18のステップS1715)。図45では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについて6%が加算され、合計6%の撃破率となった例が示されている。なお、この例では「撃破1体」アイテムを所持しているため、続く対決演出の一戦目は主人公キャラクタの勝利が確定する。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(3)]
以下、図46を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図46は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図46では、「撃破率中UP」アイテムを2つ所持した状態およびこれらのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破率中UP」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。
その後、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図46の例では、「撃破率小UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合2つの「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。ここで、図46のように所持アイテムと表示アイテムが不一致である場合には、所持されている「撃破率UP」アイテムであって表示されていないものの中から最も古いアイテムが表示される(図30のステップS3325)。図46の例では、2つの「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムのうち、まだ表示されておらず最も古いアイテムである「撃破率中UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。図46の例では、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図46の例では、その後に演出状態が対決状態に移行したことが示されている。この例では、所持アイテムとして2つの「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出を実行する場合について説明する(対決状態ではアイテム取得演出が実行される場合があるが、ここでは説明の都合上省略する)。まず、このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率中UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図46下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出されるため、ここでは表示されていない「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムも反映した撃破率となる(図18のステップS1715)。図46では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについてそれぞれ6%が加算され、合計18%の撃破率となった例が示されている。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(4)]
以下、図47を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図47は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図47では、「撃破1体」アイテムと「撃破率中UP」アイテムを所持した状態およびこれらのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破1体」アイテムと「撃破率中UP」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。
その後、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図47の例では、「撃破率小UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破1体」アイテムと「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。ここで、図47のように所持アイテムと表示アイテムが不一致である場合には、所持されている「撃破率UP」アイテムであって表示されていないものの中から最も古いアイテムが表示される(図30のステップS3325)。図47の例では、「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムのうち、まだ表示されておらず最も古いアイテムである「撃破率中UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。図47の例では、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図47の例では、その後に演出状態が対決状態に移行したことが示されている。この例では、所持アイテムとして「撃破1体」アイテムと「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率中UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出を実行する場合について説明する(対決状態ではアイテム取得演出が実行される場合があるが、ここでは説明の都合上省略する)。まず、このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率中UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図47下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出されるため、ここでは表示されていない「撃破率小UP」アイテムも反映した撃破率となる(図18のステップS1715)。図47では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについてそれぞれ6%が加算され、合計12%の撃破率となった例が示されている。なお、この例では「撃破1体」アイテムを所持しているため、続く対決演出の一戦目は主人公キャラクタの勝利が確定する。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(5)]
以下、図48を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図48は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図48では、「撃破1体」アイテムを所持した状態およびこのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破1体」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。
その後、累計ポイントが1000に到達すると、主制御部300から所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図48の例では、「撃破率小UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破1体」アイテムと「撃破率小UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。ここで、図48のように所持アイテムと表示アイテムが不一致である場合には、所持されている「撃破率UP」アイテムであって表示されていないものの中から最も古いアイテムが表示される(図30のステップS3325)。図48の例では、まだ表示されておらず最も古いアイテムである「撃破率小UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。図48の例では、表示アイテムとして「撃破率小UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図48の例では、その後に演出状態が対決状態に移行したことが示されている。この例では、所持アイテムとして「撃破1体」アイテムと「撃破率小UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率小UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出を実行する場合について説明する(対決状態ではアイテム取得演出が実行される場合があるが、ここでは説明の都合上省略する)。まず、このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率小UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図48下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出される(図18のステップS1715)。図48では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについて6%が加算され、合計6%の撃破率となった例が示されている。なお、この例では「撃破1体」アイテムを所持しているため、続く対決演出の一戦目は主人公キャラクタの勝利が確定する。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(6)]
以下、図49を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図49は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図49では、「撃破率中UP」アイテムを所持した状態およびこのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破率中UP」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。また、電断復電の前後で主制御部300の累計ポイントとして130が維持されている一方で、第1副制御部400の表示ポイントは電断復電後に0になっていることが示されている。
図49の例では、その後に演出状態が前兆状態を経由して対決状態に移行したことが示されている。この対決状態の1ゲーム目では、主制御部300において累計ポイントに余り(図49の例では135)があるとアイテムを取得する処理が実行され(図14(a)のステップS1415)、この取得アイテムの情報を含む所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図49の例では、「撃破率?UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破率中UP」アイテムと「撃破率?UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。この対決状態でのアイテム取得演出では、所持アイテムと表示アイテムが不一致の状態であるか否かに関わらず、取得したアイテムについての演出が実行される(図30のステップS3321でYes)。図49の例では、「撃破率?UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。この点、通常状態で所持アイテムと表示アイテムが不一致の場合のアイテム取得演出(例えば、図44)とは異なる。図49の例では、表示アイテムとして「撃破率?UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図49の例では、所持アイテムとして「撃破率中UP」アイテムと「撃破率?UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率?UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出が実行される。このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率?UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図49下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出されるため、ここでは表示されていない「撃破率中UP」アイテムも反映した撃破率となる(図18のステップS1715)。図49では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについてそれぞれ6%が加算され、合計12%の撃破率となった例が示されている。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(7)]
以下、図50を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図50は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図50では、「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムを所持した状態およびこのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムの所持情報があるもののこれらのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。また、電断復電の前後で主制御部300の累計ポイントとして130が維持されている一方で、第1副制御部400の表示ポイントは電断復電後に0になっていることが示されている。
図50の例では、その後に演出状態が前兆状態を経由して対決状態に移行したことが示されている。この対決状態の1ゲーム目では、主制御部300において累計ポイントに余り(図50の例では135)があるとアイテムを取得する処理が実行され(図14(a)のステップS1415)、この取得アイテムの情報を含む所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図50の例では、「撃破率?UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムと「撃破率?UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。この対決状態でのアイテム取得演出では、所持アイテムと表示アイテムが不一致の状態であるか否かに関わらず、取得したアイテムについての演出が実行される(図30のステップS3321でYes)。図50の例では、「撃破率?UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。この点、通常状態で所持アイテムと表示アイテムが不一致の場合のアイテム取得演出(例えば、図44)とは異なる。図50の例では、表示アイテムとして「撃破率?UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図50の例では、所持アイテムとして「撃破率中UP」アイテムと「撃破率?UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率?UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出が実行される。このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率?UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図50下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出されるため、ここでは表示されていない「撃破率中UP」アイテムと「撃破率小UP」アイテムも反映した撃破率となる(図18のステップS1715)。図50では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについてそれぞれ6%が加算され、合計18%の撃破率となった例が示されている。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(8)]
以下、図51を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図51は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明したが、所持アイテムの情報についても同様の動作が生じる。具体的には、主制御部300で管理されている所持アイテムの情報は電断前の状態に復帰するが、第1副制御部400における表示アイテムの情報はクリアされ、主制御部の所持アイテムと第1副制御部400の表示アイテムが一致しない状態となる。図51では、「撃破1体」アイテムを所持した状態およびこのアイテムが表示された状態で電断復電が生じた結果、主制御部300で「撃破1体」アイテムの所持情報があるもののこのアイテムが表示されていない(表示アイテムがない)状態となった例が示されている。また、電断復電の前後で主制御部300の累計ポイントとして130が維持されている一方で、第1副制御部400の表示ポイントは電断復電後に0になっていることが示されている。
図51の例では、その後に演出状態が前兆状態を経由して対決状態に移行したことが示されている。この対決状態の1ゲーム目では、主制御部300において累計ポイントに余り(図51の例では135)があるとアイテムを取得する処理が実行され(図14(a)のステップS1415)、この取得アイテムの情報を含む所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図51の例では、「撃破率?UP」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破1体」アイテムと「撃破率?UP」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。この対決状態でのアイテム取得演出では、所持アイテムと表示アイテムが不一致の状態であるか否かに関わらず、取得したアイテムについての演出が実行される(図30のステップS3321でYes)。図51の例では、「撃破率?UP」アイテムを取得した演出が実行されることになる。この点、通常状態で所持アイテムと表示アイテムが不一致の場合のアイテム取得演出(例えば、図44)とは異なる。図51の例では、表示アイテムとして「撃破率?UP」アイテムが追加されたことが示されている。
さらに図51の例では、所持アイテムとして「撃破1体」アイテムと「撃破率?UP」アイテムがあり、表示アイテムとして「撃破率?UP」アイテムがある状態で、対決状態におけるアイテム使用演出が実行される。このアイテム使用演出は「撃破率UP」アイテムが表示されている場合に実行される(図29のステップS3215)。ここでは、「撃破率?UP」アイテムが表示されているため、「撃破率UP」アイテムを全て消去するとともに、敵キャラクタに勝利する確率(撃破率)を表示する演出が実行される(図37(d)〜(f)、図51下半分)。なお、このとき表示される撃破率は、所持している「撃破率UP」アイテムによって導出される(図18のステップS1715)。図51では、撃破率の初期値である0%に、「撃破率UP」アイテム一つについて6%が加算され、合計6%の撃破率となった例が示されている。なお、この例では「撃破1体」アイテムを所持しているため、続く対決演出の一戦目は主人公キャラクタの勝利が確定する(図51右側)。
[電断復電が生じた場合のアイテム追加の扱いについて(9)]
以下、図52を用いて、主制御部300と第1副制御部400の演出状態が不一致となった場合の動作について説明する。図52は、本実施形態のスロットマシン100において電断復電が生じた場合の動作例を示す図である。
図42、図43の例では、電断復電が生じた場合に、主制御部300の状態は電断前の状態に復帰する一方で、第1副制御部400においては表示ポイントがクリアされる動作について説明した。この図52の例でも同様に、電断復電の前後で主制御部300の累計ポイントとして130が維持されている一方で、第1副制御部400の表示ポイントは電断復電後に0になっていることが示されている。なお、この例では、電断時にアイテムは所持していない。
図52の例では、その後に演出状態が前兆状態を経由して対決状態に移行したことが示されている。この対決状態の1ゲーム目では、主制御部300において累計ポイントに余り(図52の例では130)があるとアイテムを取得する処理が実行され(図14(a)のステップS1415)、この取得アイテムの情報を含む所持アイテムの情報が送信される(図14(a)のステップS1431)。図52の例では、「撃破1体」アイテムを取得した例が示されており、この場合「撃破1体」アイテムを所持している情報が送信される。第1副制御部400では、この情報に基づいてアイテム取得演出や表示アイテムの更新が実行される(図29のステップS3207)。しかし、この対決状態でのアイテム取得演出は、表示ポイントが0である場合には実行されない構成を採用している(図29のステップS3205でNo)。図52の例では、「撃破1体」アイテムを取得したものの、これについて表示されないことが示されている。
さらに図52の例では、所持アイテムとして「撃破1体」アイテムがあるが、表示アイテムには何もないため、対決状態におけるアイテム使用演出が実行されず、対決演出が開始される。図52の例では、対決状態の2ゲーム目に対決演出の一戦目が実行されることが示されている。なお、この例では「撃破1体」アイテムを所持しているため、続く対決演出の一戦目は主人公キャラクタの勝利が確定する。
[アイテムおよびポイントについて採用し得る構成(1)]
本実施形態のスロットマシン100は、遊技の進行とともに累計ポイントを獲得し、この累計ポイントに応じてアイテムを取得し、その際にアイテム取得演出を実行する構成を採用している。アイテムが使用されると遊技者に有利なAT状態に移行し易くなるため、累計ポイントの獲得度合いによって遊技の興趣を向上させることができる。なお、本実施形態では、遊技の進行に応じて累計ポイントが増加(カウントアップ)する構成を採用しているが、例えば1000ポイントから減算(カウントダウン)して0ポイントになったことでアイテムを取得できる構成であってもよく、ポイント更新が加算に限定されるものではない。また、その初期値や目標値についても適宜設定することができる。すなわち、設けられたカウンタの値が、目標値に近づく方向に更新されるものであればよい。
また、ポイントが目標値に到達した際に得られるものについては本実施形態のアイテムのように遊技者に有利な状態がもたらされるものであってもよいし、遊技台に関する情報が得られるものであってもよく、本実施形態のアイテム取得演出のように何らかの演出が実行されるものであってもよい。
また、本実施形態では第1副制御部400において表示ポイントを設け、この表示ポイントが累計ポイントと同じ値に更新されるようにするとともに、この表示ポイントの値を演出画像表示装置157に表示することで、累計ポイントの値を間接的に表示する構成を採用している。なお、本実施形態では表示ポイントについて累計ポイントと初期値および更新量を同じにする構成を採用しているが、この構成に限らず、表示ポイントを累計ポイントと同じ値に更新することが可能な構成であればよい。表示ポイントは第1副制御部400で管理されており、電断復電が生じると初期値(0)にクリアされる。これに対して累計ポイントは主制御部300で管理されており、電断復電が生じてもその値が維持される(リセット処理を伴う場合を除く)。この動作の違いによって、電断復電が生じた場合に累計ポイントと表示ポイントが不一致の状態になる(累計ポイントの値が演出画像表示装置157に表示されている値と異なる)。しかし、アイテムの取得は累計ポイントに基づくものであるため、演出画像表示装置157に表示されているポイント(表示ポイント)が1000に満たない場合であってもアイテムを取得する場合がある。この構成のように何らかの条件(本実施形態では電断復電)が成立したときに、累計ポイントと表示ポイントが不一致の状態となる構成を採用することで、表示されているポイント(表示ポイント)が目標値に対して少ない(あるいは多い)ときであっても、アイテム取得のようなイベントが生じることを期待させることができる。
なお、上記の説明では、電断復電が生じても累計ポイントの値が維持される場合について説明したが、電断復電の際にはリセット処理を伴う場合(本実施形態ではRAMクリアボタンの押下および設定変更の場合)があり、この場合には電断復電が生じた後に累計ポイントの値が初期値(0)にクリアされる(図10のステップS1009、図11のステップS1101)。この場合は、電断復電が生じても累計ポイントと表示ポイントが一致した状態となる。すなわち、電断復電の後の状態として、累計ポイントと表示ポイントが一致した状態(リセット処理を伴う)と不一致の状態(リセット処理を伴わない)とがあることになる。このため例えば、店の営業終了および営業開始にともない電断復電が店内の全ての遊技台で生じるような場合に遊技台の状態を異ならせることができ、遊技者が遊技台の状態を把握しにくくすることができる。なお、リセット処理を伴う場合の電断復電の後の状態として、表示ポイントの初期値を累計ポイントの初期値とは異ならせた構成(例えば、表示ポイントの初期値がランダムで決定される、あるいは累計ポイントの初期値に所定の値を加えた値を初期値とする)としてもよい。この場合、リセット処理を伴う場合と伴わない場合のいずれも累計ポイントと表示ポイントが不一致の状態となるため、遊技者が遊技台の状態を把握しにくくすることができる。
本実施形態では演出状態が通常状態である場合の累計ポイントの更新量に対し、演出状態がポイント特化A状態、ポイント特化B状態、前兆状態である場合の累計ポイントの更新量がより大きくなっている(図21(b))。このような、状態に応じて累計ポイントの更新量に差が生じる構成については必ずしも採用しなくてもよいが、こうした状態を設けることで遊技にメリハリが出て遊技の興趣を向上させたり、累計ポイントが少ない状態であっても更新量が大きい状態であれば遊技者が意欲的に遊技を継続することが期待できたりする場合がある。
また、本実施形態では、演出状態がポイント特化A状態であるときに電断復電が生じると、主制御部300と第1副制御部400の通常状態が不一致の状態となり、これにより累計ポイントと表示ポイントの更新量が異なる状態になる(図28(a)のステップS3105、図42、図43)。この場合、表示されているポイント(表示ポイント)の更新量の変化から遊技者に不利となっているように見えるものの、実際には遊技者に有利な状態となっている。このように、累計ポイントおよび表示ポイントの更新について遊技者に有利となっている状態で電断復電が生じた場合に、復電後に表示されるポイント(表示ポイント)の更新量を電断前と異ならせることで、実際には遊技者に有利となっている状態を隠すことができる。また、この構成を知っている遊技者に対し、一見すると不利な状態であっても実際には有利な状態ではないか、と期待させることができる。なお、本実施形態ではポイント特化A状態において電断復電が生じた場合に上記の動作が生じる構成を採用しているが、累計ポイントの更新量について遊技者に有利な状態(例えばポイント特化B状態)において電断復電が生じた場合に上記の動作が生じるようにすればよい。さらに本実施形態では、ポイント特化A状態において電断復電が生じた場合に、ポイント特化A状態の背景ではなく通常状態の背景を表示することで、実際には遊技者に有利となっている状態を隠す効果をより高めている(図27のステップS3009)。
さらに本実施形態では、設定値を変更した場合に、初期状態からポイント特化A状態となってから通常状態となる構成を採用している。すなわち、設定変更後に累計ポイントの更新量について遊技者に不利な状態となる前に、有利な状態となる構成となっている。この場合、設定変更後にそのままにしておくと、ポイント特化A状態になっていることを見た遊技者に設定変更の有無を把握される虞がある。しかし、本実施形態では、ポイント特化A状態に移行した時点で電断復電を生じさせることで、設定変更の有無を判別しにくくすることができる。
[アイテムおよびポイントについて採用し得る構成(2)]
本実施形態のスロットマシン100は、遊技の進行とともに累計ポイントを獲得し、この累計ポイントに応じてアイテムを取得すると、アイテム取得演出の実行とアイテムの表示を行う構成を採用している。また、アイテムの使用にあたっては、表示されたアイテムを使用するアイテム使用演出を実行する構成を採用している。アイテムが使用されると遊技者に有利なAT状態に移行し易くなるため、アイテムの取得を期待させて遊技の興趣を向上させることができる。なお、本実施形態では、累計ポイントに応じてアイテムを取得する構成を採用しているが、例えば、遊技においてアイテム取得の抽選を行ったり、内部当選役に応じてアイテム抽選を行うといった構成であってもよく、アイテムの取得の条件については限定されるものではない。また、本実施形態では、アイテムを使用することにより遊技者に有利なAT状態に移行し易くなる構成を採用しているが、このアイテムの効果については遊技者に有利な状態がもたらされるものであってもよいし、遊技台に関する情報が得られるものであってもよい。
また、本実施形態では第1副制御部400において表示されているアイテムの情報を管理し、この情報が主制御部300において管理されている所持アイテムの情報と同じ情報に更新されるようにするとともに、この表示されているアイテムの情報を演出画像表示装置157に表示することで、所持アイテムの状態を間接的に表示する構成を採用している。なお、本実施形態では全ての所持アイテムの情報を送って表示されているアイテムの情報を所持アイテムの情報と同じ情報にする構成を採用しているが、この構成に限らず、表示されているアイテムの情報が所持アイテムの情報と同じ情報に更新することが可能な構成であればよい。
表示されているアイテムの情報は電断復電が生じるとクリアされるが、所持アイテムの情報は電断復電が生じても電断前の情報が維持される(リセット処理を伴う場合を除く)。この動作によって、電断復電が生じた場合に所持アイテムが演出画像表示装置157に表示されなくなる。この場合、所持アイテムの情報があるにも関わらず、このままアイテム使用演出を実行してしまうと遊技者に違和感を与える虞がある。本実施形態では、通常状態で新たなアイテムを取得したタイミングで表示されなくなったアイテムを再表示することで、違和感なくアイテム使用演出を実行することができる(図44〜図47)。なお、再表示のタイミングについては本実施形態の構成に限られるものではないが、仮にアイテム使用演出のタイミングが予め決まっているような場合は、これより前であればよい。いずれにしても、復電してからアイテム使用演出を実行するまでの間に、電断前に表示されていたアイテムを再表示する構成であればよい。なお、電断によって表示されていない状態となっているアイテムが複数ある場合には、この数よりも少ない数のアイテムを一回の再表示の対象とすることで、一度に多数のアイテムが再表示されることによる違和感が生じないようにすることができる(図46)。また、本実施形態のように、アイテム使用演出において表示される内容および遊技者への有利度(撃破率)を所持アイテムに基づいて決定することで、所持アイテムのうち表示されていないアイテムがあっても遊技者に不利な状態にならないようにすることができる。
なお、本実施形態では「撃破率UP」アイテムを再表示の対象とする一方、「撃破1体」アイテムについては再表示の対象としていない。このように、再表示の対象となるものとそうでないものとを設けてもよく、またアイテムを一律に再表示する構成を採用してもよい。さらに本実施形態では、再表示の対象アイテムをアイテム使用演出の対象とする一方、再表示の対象でないアイテムについてはアイテム使用演出の対象としていない。この構成では、アイテム使用演出の対象となるアイテムを再表示することで、違和感が生じにくくすることができる場合がある。
なお、本実施形態のようにアイテム取得演出のタイミングで、電断により表示されなくなったアイテムを再表示することで、再表示の際の違和感を生じにくくすることができる。また、取得したアイテムについてはその情報を記憶しておくことで、遊技者に不利な状態にならないようにすることができる場合がある。
なお、例えば内部当選した条件装置に基づいて主制御部300の所持アイテムがより有利なアイテムに変化する、といった構成の場合にも、上記説明したアイテムの再表示の構成を採用することができる。この場合、再表示されたアイテムがより有利になり、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。なお、この構成では、電断前に表示されていたアイテムと電断後に表示されていたアイテムが表示上は異なるものとなる。
[アイテムおよびポイントについて採用し得る構成(3)]
本実施形態のスロットマシン100は、遊技の進行とともに累計ポイントを獲得し、この累計ポイントに応じてアイテムを取得すると、アイテム取得演出の実行とアイテムの表示を行う構成を採用している。また、アイテムの使用にあたっては、表示されたアイテムを使用するアイテム使用演出を実行する構成を採用している。アイテムが使用されると遊技者に有利なAT状態に移行し易くなるため、アイテムの取得を期待させて遊技の興趣を向上させることができる。なお、本実施形態では、累計ポイントに応じてアイテムを取得する構成を採用しているが、例えば、遊技にアイテム取得の抽選を行ったり、内部当選役に応じてアイテム抽選を行うといった構成であってもよく、アイテムの取得の条件については限定されるものではない。また、本実施形態では、アイテムを使用することにより遊技者に有利なAT状態に移行し易くなる構成を採用しているが、このアイテムの効果については遊技者に有利な状態がもたらされるものであってもよいし、遊技台に関する情報が得られるものであってもよい。
また、本実施形態では第1副制御部400において表示されているアイテムの情報を管理し、この情報が主制御部300において管理されている所持アイテムの情報と同じ情報に更新されるようにするとともに、この表示されているアイテムの情報を演出画像表示装置157に表示することで、所持アイテムの状態を間接的に表示する構成を採用している。なお、本実施形態では全ての所持アイテムの情報を送って表示されているアイテムの情報を所持アイテムの情報と同じ情報にする構成を採用しているが、この構成に限らず、表示されているアイテムの情報が所持アイテムの情報と同じ情報に更新することが可能な構成であればよい。
表示されているアイテムの情報は電断復電が生じるとクリアされるが、所持アイテムの情報は電断復電が生じても電断前の情報が維持される(リセット処理を伴う場合を除く)。この動作によって、電断復電が生じた場合に所持アイテムが演出画像表示装置157に表示されなくなる。この場合、所持アイテムの情報があるにも関わらず、このままアイテム使用演出を実行してしまうと遊技者に違和感を与える虞がある。本実施形態では、対決状態の1ゲーム目に新たなアイテムを取得可能な機会を設け、アイテム使用演出に用いるアイテムが表示され得る構成を採用している(図14(a)のステップS1415)。この構成により、その後にアイテム使用演出を実行しても違和感が生じない状態とすることができる(図49〜図51)。
なお、本実施形態では対決状態で取得できるアイテムの種類と、通常状態で取得できるアイテムの種類とを異ならせているため、対決状態で表示されていないアイテムを再表示した場合に違和感を生じる虞がある。このため、対決状態でのアイテム取得演出で取得したことが示されるアイテムは、電断復電によって表示されなくなったアイテムではなく対決状態で取得したアイテムを対象としている。なお、アイテム取得およびアイテム取得演出のタイミングについては本実施形態の構成に限られるものではないが、仮にアイテム使用演出のタイミングが予め決まっているような場合は、これより前であればよい。いずれにしても、復電によって電断前に表示されていたアイテムが表示されなくなってからアイテム使用演出を実行するまでの間に、新たに取得したアイテムについてアイテム取得演出を実行して当該アイテムを表示する構成であればよい。なお、本実施形態では電断によって表示されない状態となっているアイテムの数に関わらず、対決状態において取得可能なアイテム及びこれによって表示されるアイテムは一つである。この構成では、表示されていない状態となっているアイテムが複数ある場合、これよりも少ない数のアイテムが新たに表示されることになる。仮に表示されていない状態となっているアイテムの数に合わせてアイテムを取得したり、あるいは表示したりすると、遊技者の利益のバランスが取れなくなったり、違和感を生じたりする虞がある。アイテム使用演出を違和感なく行うという目的からすれば、本実施形態のように新たに表示されるアイテムの数が表示されていない状態となっているアイテムの数よりも少なくなることが好ましい。また、本実施形態のように、アイテム使用演出において表示される内容および遊技者への有利度(撃破率)を所持アイテムに基づいて決定することで、所持アイテムのうち表示されていないアイテムがあっても遊技者に不利な状態にならないようにすることができる。
なお、本実施形態では「撃破率UP」アイテムをアイテム使用演出の対象とする一方、「撃破1体」アイテムについてはアイテム使用演出の対象としていない。このように、すべてのアイテムをアイテム使用演出の対象とする構成ではなく、アイテム使用演出の対象となるものとそうでないものとを設けてもよい。なお、本実施形態ではアイテム使用演出の対象となっている「撃破率UP」アイテムを対決状態でのアイテム取得演出で表示する場合がある(図49〜図51)。この構成では、表示されていない状態のアイテムがある場合に、アイテム使用演出の対象となるアイテムを表示させることができ、アイテム使用演出を違和感なく実行することができる。さらに本実施形態では、電断復電によってアイテム使用演出の対象となるアイテムが表示されなくなる場合があるが、アイテム使用演出の対象となるアイテムについては表示の有無に関わらず、アイテム使用演出の内容に反映される(図49、図50)。この構成のように、アイテム使用演出の対象となるアイテムが、電断復電によって表示されない状態となる場合があっても、遊技者に違和感を与えにくくすることができる場合がある。
なお、復電によって電断前に表示されていたアイテムが表示されなくなってからアイテム使用演出を実行するまでの間に、新たに取得したアイテムについてアイテム取得演出を実行して当該アイテムを表示する構成とするにあたっては、例えば、電断前に表示されていたアイテムと同種のアイテムを新たに取得する構成としてもよい。具体例として、「撃破率小UP」アイテムが表示されなくなった場合に、新たに「撃破率中UP」アイテムを取得する、といった構成としてもよい。
[アイテムおよびポイントについて採用し得る構成(4)]
本実施形態のスロットマシン100は、遊技の進行とともに累計ポイントを獲得し、この累計ポイントに応じてアイテムを取得すると、アイテム取得演出の実行とアイテムの表示を行う構成を採用している。アイテムを取得すると遊技者に有利なAT状態に移行し易くなるため、アイテムの取得を期待させて遊技の興趣を向上させることができる。なお、本実施形態では、遊技の進行に応じて累計ポイントが増加(カウントアップ)する構成を採用しているが、例えば1000ポイントから減算(カウントダウン)して0ポイントになったことでアイテムを取得できる構成であってもよく、ポイント更新が加算に限定されるものではない。また、その初期値や目標値についても適宜設定することができる。すなわち、設けられたカウンタの値が、目標値に近づく方向に更新されるものであればよい。また、本実施形態では、累計ポイントに応じてアイテムを取得する構成を採用しているが、例えば、遊技にアイテム取得の抽選を行ったり、内部当選役に応じてアイテム抽選を行うといった構成であってもよく、アイテムの取得の条件については限定されるものではない。また、本実施形態では、アイテムを使用することにより遊技者に有利なAT状態に移行し易くなる構成を採用しているが、このアイテムの効果については遊技者に有利な状態がもたらされるものであってもよいし、遊技台に関する情報が得られるものであってもよい。
また、本実施形態では第1副制御部400において表示ポイントを設け、この表示ポイントが累計ポイントと同じ値に更新されるようにするとともに、この表示ポイントの値を演出画像表示装置157に表示することで、累計ポイントの値を間接的に表示する構成を採用している。なお、本実施形態では表示ポイントについて累計ポイントと初期値および更新量を同じにする構成を採用しているが、この構成に限らず、表示ポイントが累計ポイントと同じ値に更新することが可能な構成であればよい。表示ポイントは第1副制御部400で管理されており、電断復電が生じると初期値(0)にクリアされる。これに対して累計ポイントは主制御部300で管理されており、電断復電が生じてもその値が維持される(リセット処理を伴う場合を除く)。この動作の違いによって、電断復電が生じた場合に累計ポイントと表示ポイントが不一致の状態になる(累計ポイントの値が演出画像表示装置157に表示されている値と異なる)。しかし、アイテムの取得は累計ポイントに基づくものであるため、演出画像表示装置157に表示されているポイント(表示ポイント)が1000に満たない場合であってもアイテムを取得する場合がある。ここで、表示ポイントが0の場合には、アイテムを取得した場合にアイテム取得演出を実行しない構成を採用している(図52)。この構成のように、アイテムを取得した際にアイテム取得演出を実行する場合と実行しない場合を設けておくことで、アイテム取得演出が実行されない場合であっても、アイテムを取得していることを期待させることができる。
なお、本実施形態では、表示ポイントが0であることを条件に、アイテムを取得した場合であってもアイテム取得演出を実行しない構成を採用している。仮に表示ポイントが0である場合にもアイテム取得演出を行ってしまうと違和感が生じる虞がある。しかし、本実施形態の構成のように、表示されている何らかの値に応じてアイテム取得演出の実行の有無を決定する構成とすることで、違和感が生じにくくすることができる。さらに、表示ポイントが0である場合とは、電断復電後における表示ポイントの値が変化していないことでもあり、このような場合にアイテム取得演出を実行しないことで、違和感が生じにくくすることができる場合がある。
また本実施形態では、前兆状態への移行がゲーム数で設定されており、そこから対決状態に移行するにあたってのゲーム数が別途設定される。すなわち、対決状態への移行のタイミングはゲーム数に基づいて設定されていると言える。また、この対決状態では1ゲーム目に新たなアイテムを取得する場合がある。これらの構成は、経過ゲーム数に基づいてアイテムを取得する場合がある構成と言える。この構成を、アイテムを取得した際にアイテム取得演出を実行する場合と実行しない場合を設けた構成と組み合わせることで、アイテムを取得していることを期待しつつゲーム数の経過を楽しむことができる。
なお、アイテムを取得した際にアイテム取得演出を実行する場合と実行しない場合とで、取得するアイテムの有利度に差を設けてもよい。例えば、アイテム取得演出を実行する場合よりも、アイテム取得演出を実行しない場合の方が、取得したアイテムがより有利になるように構成してもよい。この構成の場合には、アイテム取得演出が実行されない場合にも期待感を高めることができる。
また、本実施形態のように、アイテム使用演出において表示される内容および遊技者への有利度(撃破率)を所持アイテムに基づいて決定することで、所持アイテムのうち表示されていないアイテムがあっても遊技者に不利な状態にならないようにすることができる。
[アイテム所持数と獲得アイテムについて]
本実施形態のスロットマシン100は、遊技の進行とともに累計ポイントを獲得し、この累計ポイントに応じてアイテムを取得し、その際にアイテム取得演出を実行する構成を採用している。このとき、アイテム所持数が4以上であれば、取得する「撃破率UP」アイテムが「撃破率超UP」アイテムのみになる(図14のステップS1425)。図53(a)には、アイテム所持数が4の状態において、新たに「撃破率超UP」アイテムを取得した例が示されている。また、図53(b)には、このアイテム取得前後における、演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この構成によれば、アイテム所持数が多くなることでより有利なアイテムが取得しやすくなるため、遊技を継続する意欲を持たせることができる。
なお、アイテム所持数が基準値以上の場合に取得しやすくなるアイテム(本実施形態では「撃破率超UP」アイテム)は、アイテム所持数が基準値未満の場合に取得不可能なものであってもよいが、本実施形態のように取得可能なものであってもよい。この構成では、アイテム所持数が基準値未満であっても遊技者を期待させることができる。また、アイテム所持数が基準値以上の場合に取得しやすくなるアイテム(本実施形態では「撃破率超UP」アイテム)を、アイテム所持数が基準値未満の状態で取得した場合には、その後アイテム所持数が基準値以上となった状態では取得不可能となるようにしてもよいが、本実施形態のようにこのような制限を設けないものであってもよい。また、アイテム所持数が基準値以上の場合に取得しやすくなるアイテムについて、複数取得可能な構成としてもよい。こうした構成では、アイテム取得の結果に関わらず遊技者を期待させることができる。図54(a)には、アイテム所持数が3の状態において、新たに「撃破率超UP」アイテムを取得し、さらにアイテム所持数が4の状態において、新たに「撃破率超UP」アイテムを取得した例が示されている。
なお、上記の構成では、アイテム所持数が増加するほど遊技者に有利なアイテムを取得しやすくなるが、例えば図54(b)に示すように、「撃破率超UP」アイテムのような有利なアイテムを取得した後に、これよりも不利な「撃破率小UP」アイテムを取得する場合があってもよい。このような場合があることで、射幸性を抑えることができる。
また、上記の構成を採用するにあたり、遊技者が基準値を判別可能な表示を行う構成を採用してもよい。例えば、図53(b)には、5つ目のアイテム取得欄に「MAX」の文字が表示されており、この表示によって基準値を判別することができる。こうした表示をすることで、遊技者が基準値を意識して遊技を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。
また、本実施形態では、アイテムの種類に関わらずアイテム所持数を判別する構成を採用しているが、アイテムが複数種類ある場合には、アイテム所持数の判別対象となるアイテムと、判別対象とならないアイテムとを分けてもよい。
なお、本実施形態では、アイテム所持数が基準値(本実施形態では4)未満の状態よりも、基準値以上の状態の方が遊技者にとってより有利なアイテムが取得し易くなる構成を採用しているが、取得するアイテムについてはそのままにしつつ、アイテムを使用する際にその数を参照し、使用数が基準値以上となった場合により有利な状態となる(例えば、撃破率50%上乗せ)ように構成してもよい。この構成でも、アイテム所持数が基準値以上の状態で有利なアイテムを取得し易くなる構成と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態では、一旦アイテムの抽選を行った後、アイテム所持数によって「撃破率UP」アイテムを「撃破率超UP」アイテムに差し替える構成を採用しているが、この構成に限らずアイテム所持数によって参照する抽選テーブルを異ならせる構成であってもよい。
なお、上記の構成は「撃破率UP」アイテムの取得に関する構成であるが、遊技者に複数回付与される特典であれば、アイテムに限らず適用することができる。すなわち、特典の付与回数が基準値未満の状態よりも、基準値以上の状態の方がより有利な特典が付与されやすい構成とすればよい。こうした構成の一例として本実施形態では、再遊技役1/4(条件装置番号2)に内部当選した場合の獲得ポイントについて、再遊技役1/4(条件装置番号2)の内部当選回数が基準値(5回)以上になると、より多くのポイントが付与されやすくなる構成を採用している(図21(a)のステップS1B07)。図55(a)には、再遊技役1/4の内部当選回数が5の状態(チャンス目リプレイカウンタの値が5)において、500ポイントを獲得した例が示されている。また、図55(b)には、このポイント獲得前後における、演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この例では、累計獲得ポイントが500増加していることが示されている。また、画面左上の数字はチャンス目リプレイカウンタの値を表示するものであり、この値が4から5に増加していることが示されている。遊技者はこの表示によってより多くのポイントが獲得しやすい状態であることを把握することができる。
また、特典の付与回数が基準値未満の状態よりも、基準値以上の状態の方がより有利な特典が付与されやすい構成の一例として本実施形態では、AT状態中のAT残ゲーム数の上乗せについて、その上乗せ回数が基準値(5回)以上になると、より多くのゲーム数が上乗せされやすくなる構成を採用している(図18のステップS1731)。図56(a)には、5回目のAT残ゲーム数の上乗せにおいて、100ゲームが上乗せされた例が示されている。また、図56(b)には、この上乗せゲーム数の獲得前後における、演出画像表示装置157の表示の一例が示されている。この例では、上乗せゲーム数の値が順番に表示されており、5回目の上乗せに該当する欄には、図53(b)と同様に「MAX」の文字が表示されている。この表示によって基準値を判別することができるようになっている。
また、特典の付与回数が基準値未満の状態よりも、基準値以上の状態の方がより有利な特典が付与されやすい構成については、ぱちんこ機にも適用可能である。例えば、保留数が基準値未満(図57(a)、この例では基準値は8)の場合から、新たに保留を獲得し(図57(b))、保留数が基準値以上(図57(c))になると、この保留の当該変動において設定値を示唆する演出が実行される。この場合、遊技についての情報が付与されることで、遊技者にとって有利な特典となる。その他、特典がより有利になるものとしては、基準値未満では出現度の低い先読み演出が実行されるもの、基準値未満では出現度の低い演出カスタマイズアイテムが付与されるもの、基準値未満では出現度の低い演出ステージへ移行するもの、であってもよい。
[チャンス目隠しナビについて(1)]
本実施形態では、AT状態と疑似BB状態を除き(例外あり)、再遊技役1/4(条件装置番号2)に内部当選した場合に、再遊技役4を停止させるための操作条件とは異なる操作条件を報知するナビ(チャンス目隠しナビ)が実行される場合がある(図13)。以下、この構成について説明する。
本実施形態では、再遊技役1/4(条件装置番号2)の内部当選によって、通常状態からポイント特化B状態へ移行したり(図17(a)のステップS1605)、「撃破1体」アイテムを取得したり(図18のステップS1705)、他の内部当選役よりも多いポイントを獲得したり(図21(a)のステップS1B05、ステップS1B07)する場合がある。この再遊技役1/4(条件装置番号2)に内部当選した場合に再遊技役4が停止すると、上記の特典についての期待が高まることになるが、例えばこの役を頻繁に目にするような状況になると、期待を高める効果が失われてしまう虞がある。上記チャンス目隠しナビは、再遊技役4をあえて停止させない(再遊技役1が停止することになる)ようにするために設けられたものであり、主制御部300からはこのチャンス目隠しナビの指示に相当する隠しナビフラグの状態が、第1副制御部400に送信される(図12のステップS1213)。
第1副制御部400では、前兆状態を除き、隠しナビフラグの状態に応じてチャンス目隠しナビを実行する(図31のステップS3411)。以下、この場合の動作例について、図58、図59を用いて説明する。図58、図59は、通常状態において再遊技役1/4に内部当選した場合の動作の一例を示す図である。
図58(a)では、通常状態において隠しナビフラグがオンに設定された遊技でチャンス目隠しナビが実行され、遊技者がこのナビに従った場合の動作の一例が示されている。この例では、スタートレバーの操作によって右中左の順序での操作(再遊技役4が停止しない操作条件の一例、図6の備考欄参照)を促すナビが表示され、その後、このナビに従って第一〜第三停止操作を行った結果、再遊技役1が停止したことが示されている。
図58(b)では、通常状態において隠しナビフラグがオフに設定された遊技での動作の一例が示されている。この例では、スタートレバーの操作によって隠しナビは実行されず、「激熱」の文字が表示されていることが示されている。さらにこの例では、遊技者が左中右の順序での操作を行った結果、再遊技役4が停止したことが示されている。
図59(a)では、通常状態において隠しナビフラグがオンに設定された遊技でチャンス目隠しナビが実行されたものの、遊技者がこのナビに従わなかった場合の動作の一例が示されている。この例では、スタートレバーの操作によって右中左の順序での操作(再遊技役4が停止しない操作条件の一例、図6の備考欄参照)を促すナビが表示されているが、このナビに従わずに左中右の順序での停止操作を行った結果、再遊技役4が停止したことが示されている。この場合には、意図されたチャンス目リプレイの停止ではないことから、通常リプレイ扱いであることを報知するための音声が出力される。
図59(b)では、通常状態において隠しナビフラグがオンに設定された遊技でチャンス目隠しナビが実行されたものの、遊技者が途中からこのナビに従わなかった場合の動作の一例が示されている。この例では、スタートレバーの操作によって右中左の順序での操作(再遊技役4が停止しない操作条件の一例、図6の備考欄参照)を促すナビが表示されているが、第一停止操作まではこのナビに従ったものの、第二停止操作以降はこのナビに従わず、右左中の順序での停止操作を行った結果、再遊技役1が停止したことが示されている。この場合、チャンス目隠しナビに一部従っていないものの、結果的に遊技者の操作が再遊技役4が停止しない操作条件を満たしていることから、チャンス目隠しナビに従った場合と同様の結果となる。
[チャンス目隠しナビについて(2)]
上記図58、図59の例では、隠しナビフラグの状態に応じてチャンス目隠しナビを実行する場合について説明したが、前兆状態では、隠しナビフラグを参照せずにチャンス目隠しナビの実行を決定する(図31のステップS3405)。以下、この場合の動作例について、図60、図61を用いて説明する。図60、図61は、前兆状態において再遊技役1/4に内部当選した場合の動作の一例を示す図である。
図60(a)では、前兆状態において隠しナビフラグがオンに設定された遊技でチャンス目隠しナビが実行され、遊技者がこのナビに従った場合の動作の一例が示されている。この例では第1副制御部400は、隠しナビフラグの状態を参照することなくチャンス目隠しナビを実行することを決定しており、結果的に主制御部300からの指示に従った動作となっている。この例では、スタートレバーの操作によって右中左の順序での操作(再遊技役4が停止しない操作条件の一例、図6の備考欄参照)を促すナビが表示され、その後、このナビに従って第一〜第三停止操作を行った結果、再遊技役1が停止したことが示されている。
図60(b)では、前兆状態において隠しナビフラグがオフに設定された遊技での動作の一例が示されている。この例では第1副制御部400は、隠しナビフラグの状態を参照することなくチャンス目隠しナビを実行しないことを決定しており、結果的に主制御部300からの指示に従った動作となっている。この例では、スタートレバーの操作によって隠しナビは実行されず、「激熱」の文字が表示されていることが示されている。さらにこの例では、遊技者が左中右の順序での操作を行った結果、再遊技役4が停止したことが示されている。
図61(a)では、前兆状態において隠しナビフラグがオフに設定された遊技でチャンス目隠しナビが実行され、遊技者がこのナビに従った場合の動作の一例が示されている。この例では第1副制御部400は、隠しナビフラグの状態を参照することなくチャンス目隠しナビを実行することを決定しており、結果的に主制御部300からの指示に反する動作となっている。この例では、スタートレバーの操作によって右中左の順序での操作(再遊技役4が停止しない操作条件の一例、図6の備考欄参照)を促すナビが表示され、その後、このナビに従って第一〜第三停止操作を行った結果、再遊技役1が停止したことが示されている。
図61(b)では、前兆状態において隠しナビフラグがオンに設定された遊技での動作の一例が示されている。この例では第1副制御部400は、隠しナビフラグの状態を参照することなくチャンス目隠しナビを実行しないことを決定しており、結果的に主制御部300からの指示に反する動作となっている。この例では、スタートレバーの操作によって隠しナビは実行されず、「激熱」の文字が表示されていることが示されている。さらにこの例では、遊技者が左中右の順序での操作を行った結果、再遊技役4が停止したことが示されている。
図60、図61の例で説明したように、第1副制御部400は、前兆状態においては隠しナビフラグの状態を参照することなくチャンス目隠しナビの実行の有無を決定している。この決定にあたっては、図31(b)のテーブルと、AT状態予定フラグの状態および前兆状態残ゲーム数の値が参照される(図31のステップS3405)。以下、前兆状態での流れの例について、図62、図63を用いて説明する。図62は、前兆状態においてAT状態予定フラグがオフの場合の動作の一例を示す図であり、図63は、前兆状態においてAT状態予定フラグがオンの場合の動作の一例を示す図である。なお、ここで説明する前兆状態の演出(全10ゲーム)は、停止図柄に応じて「レベル」の値が増加するものとなっており、特にAT状態に移行することが確定している場合(AT状態予定フラグがオンの場合)にはこの値がより増加するように構成されている。そして、再遊技役1と再遊技役4については、再遊技役4の方が再遊技役1よりも値が増加する構成となっている。
AT状態予定フラグがオフの場合(図31(b)の下半分参照)、前兆状態残ゲーム数が9および8の遊技では、ともにチャンス目隠しナビが実行される(図31(b)の前兆残G数が9、8の欄参照)。図62では、前兆状態の最初の2ゲームでともに再遊技役1が停止し、レベル1からレベル6、レベル6からレベル11へ、「レベル」の値が増加していることが示されている。
前兆状態残ゲーム数が7以下の遊技では、「レベル」の値に応じてチャンス目隠しナビが実行される。図31(b)のテーブルのうち、AT状態予定フラグがオフの場合のテーブルは、前兆状態を通じて概ねレベル30程度まで上昇するように構成されており、途中の各遊技における基準値以上のレベルの場合はチャンス目隠しナビを実行し(再遊技役1が停止、レベル増加量少)、基準値未満のレベルの場合はチャンス目隠しナビを実行しない(再遊技役4が停止、レベル増加量多)構成となっている。例えば、前兆状態残ゲーム数が7の遊技でレベル11であった場合には、この遊技におけるチャンス目隠しナビの実行条件「レベル15以上」が満たされないため、チャンス目隠しナビが実行されないことになる。図62の例では、前兆状態残ゲーム数が5の遊技でチャンス目隠しナビが実行されていないことが示されており、前兆状態残ゲーム数が0の遊技でチャンス目隠しナビが実行されていることが示されている。
また、図62の例では、前兆状態の後の対決状態において主人公が敗北していることが示されているが、AT状態予定フラグがオフの場合はこのような結果となる可能性が高い。本実施形態では、主制御部300における隠しナビフラグの状態に従わないことを許容することで(図62の例では前兆状態残ゲーム数が8、0の遊技)、レベルの上昇を抑えて過剰な期待を抱かせないようにすることができる。なお、上記の構成は一例であり、例えば、前兆状態の後半においてチャンス目隠しナビの実行頻度を増やす、といった構成であってもよい。
一方、AT状態予定フラグがオンの場合(図31(b)の上半分参照)、前兆状態残ゲーム数が9および8の遊技では、ともにチャンス目隠しナビが実行される(図31(b)の前兆残G数が9、8の欄参照)。図63では、前兆状態の最初の2ゲームでともに再遊技役1が停止し、レベル1からレベル6、レベル6からレベル11へ、「レベル」の値が増加していることが示されている。
前兆状態残ゲーム数が7以下の遊技では、「レベル」の値に応じてチャンス目隠しナビが実行される。図31(b)のテーブルのうち、AT状態予定フラグがオンの場合のテーブルは、前兆状態を通じて概ねレベル70程度まで上昇するように構成されており、途中の各遊技における基準値以上のレベルの場合はチャンス目隠しナビを実行し(再遊技役1が停止、レベル増加量少)、基準値未満のレベルの場合はチャンス目隠しナビを実行しない(再遊技役4が停止、レベル増加量多)構成となっている。例えば、前兆状態残ゲーム数が7の遊技でレベル11であった場合には、この遊技におけるチャンス目隠しナビの実行条件「レベル20以上」が満たされないため、チャンス目隠しナビが実行されないことになる。図63の例では、前兆状態残ゲーム数が5の遊技でチャンス目隠しナビが実行されていないことが示されており、前兆状態残ゲーム数が0の遊技でもチャンス目隠しナビが実行されていないことが示されている。
また、図63の例では、AT状態予定フラグがオンであることから、真前兆状態の後の対決状態において主人公が勝利(AT状態への移行が確定)していることが示されている。本実施形態では、主制御部300における隠しナビフラグの状態に従わないことを許容することで(図63の例では前兆状態残ゲーム数が8、5の遊技)、レベルを上昇させて有利な状態に対する期待を高めることができる。なお、上記の構成は一例であり、例えば、前兆状態の後半においてチャンス目隠しナビの実行頻度を減らす、といった構成であってもよい。
なお、本実施形態では、AT状態予定フラグがオンの状態では、偽前兆状態か真前兆状態かに関わらず同じテーブルを参照する構成を採用しているが、偽前兆状態では主人公が敗北する可能性があるため、偽前兆状態においてはAT状態予定フラグがオフの場合と同じテーブルを参照するようにしてもよい。
[チャンス目隠しナビについて(3)]
本実施形態では、AT状態と疑似BB状態においては、基本的にチャンス目隠しナビを実行しない構成となっている(隠しナビフラグがオフのままになる)が、例外としてAT状態でEND条件(予め設定された獲得枚数の上限やゲーム数の上限に到達することが確定した場合(あるいは到達する可能性が高い場合)に成立する条件)が満たされた場合に限り、チャンス目隠しナビを実行する(図31のステップS3409)。
本実施形態では、AT状態において再遊技役1/4(条件装置番号2)に内部当選すると、AT残ゲーム数が上乗せされる場合があるが(図18のステップS1729、ステップS1731)、END条件が成立している場合にはその恩恵を受けられない。このとき、再遊技役4が停止してしまうと、あたかも恩恵を受けられるような誤解を与え、結果として遊技の興趣が減退してしまう虞がある。本実施形態では、END条件が成立した場合にはチャンス目隠しナビを実行することで、こうした問題が生じないようにすることができる。
図64には、隠しナビフラグがオフの状態であるにも関わらず、AT状態(END条件が成立)においてチャンス目隠しナビが実行され、遊技者がこのナビに従った場合の動作の一例が示されている。この例では、スタートレバーの操作によって右中左の順序での操作(再遊技役4が停止しない操作条件の一例、図6の備考欄参照)を促すナビが表示され、その後、このナビに従って第一〜第三停止操作を行った結果、再遊技役1が停止したことが示されている。
[チャンス目隠しナビについて(4)]
図58〜図64では、再遊技役1/4に内部当選した遊技で主制御部300からの隠しナビフラグの情報に基づいてチャンス目隠しナビの実行の有無を決定する場合(例えば、通常状態)と、隠しナビフラグの情報に関わらずチャンス目隠しナビの実行の有無を決定する場合(例えば、前兆状態)がある構成について説明した。特に、再遊技役1/4に内部当選した場合に様々な特典が付与可能に構成されているが、このような特典を付与可能な構成がない場合であってもよく、第1副制御部400が主制御部300からの情報によって操作条件の示唆を決定する場合と、この情報に関わらずに操作条件の示唆を決定する場合とを設けることで、期待感を向上させたり、遊技の興趣を向上させることができる場合がある。なお、操作条件を示唆するにあたっては、本実施形態のような演出画像表示装置157を用いた構成に限らず、スピーカ272、277や各種ランプ420といった演出手段を用いた構成としてもよい。
また、上記の構成ではチャンス目隠しナビの対象として再遊技役1/4を用いているが、内部当選役については少なくとも二種類の停止態様が導出可能な内部当選役であって、これらの停止態様が異なる操作条件によって導出可能なものあればよい。本実施形態では第一停止操作が異なる構成を採用しているが、押し順が異なるものや操作タイミングが異なるもの、あるいはこれらの組合せなど、異なる操作条件によって停止態様が異なるものであればよい。なお、これらの停止態様となった際の払出数の有無や多少についても限定されるものではない。
また、上記の構成ではチャンス目隠しナビが操作順序を示唆する内容となっているが、異なる停止態様のうちの一つを導出可能な操作条件を示唆する内容であればよく、例えば、操作タイミングによって停止態様が異なる構成の場合には、この操作タイミングを示唆する内容とすればよい。
また、本実施形態の構成では、隠しナビフラグのオンオフを抽選で設定しているため、この情報に従う通常状態でのチャンス目隠しナビの実行頻度と有利度との関係はない。一方、前兆状態ではこの情報に従わず、AT状態予定フラグがオンの場合の方が、AT状態予定フラグがオフの場合よりもチャンス目隠しナビが実行されにくくなっており、チャンス目隠しナビの実行頻度が有利度と関係する構成となっている。このように、有利度に応じてチャンス目隠しナビの実行頻度を変化させる構成とすることで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、再遊技役1/4に内部当選したときに遊技者に有利不利が生じる構成(例えば、特典の付与や、有利な状態への移行確率の変動等)とし、不利な場合には隠しナビフラグをオンにし、有利な場合には隠しナビフラグをオフにする、といった構成のように、隠しナビフラグがオフの場合の方が、隠しナビフラグがオンの場合よりも遊技者に有利となる構成としてもよい。この場合でも、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態の構成では、前兆状態においてAT状態予定フラグを参照し、チャンス目隠しナビの実行の有無を決定している。この構成は、AT状態予定フラグオンの情報の有無によって演出内容を決定する一例であり、演出によって遊技の興趣を向上させることができる。特に本実施形態では、隠しナビフラグの情報に関わらずにチャンス目隠しナビを実行することが許容されているため、こうした演出内容に合わせてチャンス目隠しナビを実行する構成とすることで(例えば、図31(a)のステップS3405)、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、前兆状態となる前にAT状態予定フラグをオンに設定する場合(図15のステップS1511)と、対決状態においてAT状態予定フラグをオンに設定する場合(図18のステップS1715、ステップS1719)があるが、この構成に限らず、例えば前兆状態においてAT状態予定フラグをオンに設定する場合があってもよい。この構成では、前兆状態の挙動でAT状態予定フラグがオフであることが推測できたとしても、期待感を持たせることができる。
≪その他≫
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
≪発明の構成と実施形態の対応≫
以下、上記説明に記載されている発明の構成について、対応する構成を参照しつつ記載する。
上記の説明では、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出する抽選手段(例えば、主制御部300)と、
複数種類の図柄が配置された複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールを各々停止させるための停止操作を受け付ける停止操作手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記停止操作手段による停止操作の受け付けに基づいて、回転駆動している前記複数のリールを各々停止させる停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記抽選手段、前記停止制御手段、を有する主制御部(例えば、主制御部300)と、
前記主制御部と一方向通信に構成され、該主制御部から送信される遊技情報に基づいて遊技に関する演出を実行する副制御部(例えば、第1副制御部400)と、
演出手段(例えば、スピーカ272、277、各種ランプ420、演出画像表示装置157)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数種類の抽選結果には、所定の抽選結果(例えば、再遊技役1/4(条件装置番号2))が含まれ、
前記停止制御手段は、
前記所定の抽選結果が導出された遊技において、第一の操作条件(例えば、右第一停止)に従った停止操作を受け付けた場合には、前記複数のリールを第一の停止態様(例えば、再遊技役1の図柄組合せ)で停止させ、
前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記第一の操作条件とは異なる第二の操作条件(例えば、中第一停止または左第一停止)に従った停止操作を受け付けた場合には、前記複数のリールを前記第一の停止態様とは異なる第二の停止態様(例えば、再遊技役4の図柄組合せ)で停止させるものであり、
前記主制御部は、前記所定の抽選結果が導出された遊技において、前記遊技情報として第一の情報(例えば、隠しナビフラグの情報)を送信する場合があり、
前記副制御部は、
前記所定の抽選結果が導出された遊技において前記第一の操作条件を示唆する第一の演出(例えば、チャンス目隠しナビ)を前記演出手段に実行させることが可能なものであって、
前記第一の情報の受信の有無に基づいて前記第一の演出の実行の有無を決定する第一の状態(例えば、通常状態、図58、図59)と、
前記第一の情報の受信の有無に関わらず前記第一の演出の実行の有無を決定する第二の状態(例えば、前兆状態、図60〜図63)がある、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の抽選結果が導出された遊技において前記主制御部が前記第一の情報を送信しない場合の方が、前記所定の抽選結果が導出された遊技において前記主制御部が前記第一の情報を送信した場合よりも遊技者に有利である([チャンス目隠しナビについて(4)]に記載の、「隠しナビフラグがオフの場合の方が、隠しナビフラグがオンの場合よりも遊技者に有利となる」変形例)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記主制御部は、前記遊技情報として特典に関する第二の情報(例えば、AT状態予定フラグオンの情報)を送信する場合があり、
前記副制御部は、前記第二の状態において、前記第二の情報の受信の有無に基づいて実行する演出内容を決定するものである([チャンス目隠しナビについて(4)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記副制御部は、前記第二の状態において、前記演出内容に基づいて前記第一の演出の実行の有無を決定するものである([チャンス目隠しナビについて(4)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記副制御部は、前記第二の情報を受信している場合の方が、前記第二の情報を受信していない場合よりも、前記第二の状態における前記第一の演出の実行頻度が低いものである(例えば、AT状態予定フラグがオンの場合の方が、AT状態予定フラグがオフの場合よりも前兆状態においてチャンス目隠しナビが実行されにくい)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記主制御部は、前記副制御部が前記第二の状態であるときに、前記第二の情報を送信する場合がある([チャンス目隠しナビについて(4)]参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
所定の期間において複数の特典のうちのいずれかを複数回付与可能(例えば、通常状態や前兆状態におけるアイテムの獲得)な特典付与手段(例えば、主制御部300)を備えた遊技台であって、
前記複数の特典のうちの一つは、第一の特典(例えば、「撃破率UP」アイテムのうち「撃破率超UP」アイテムを除いたもの)であり、
前記複数の特典のうちの一つは、前記第一の特典よりも有利な第二の特典(例えば、「撃破率超UP」アイテム)であり、
前記所定の期間において、前記特典の付与回数が基準値以上の状態の方が、前記特典の付与回数が前記基準値未満の状態よりも、新たに付与される特典として前記第二の特典が付与されやすい(例えば、図14(a)のステップS1423、ステップS1425、図53(b))、
ことを特徴とする遊技台([アイテム所持数と獲得アイテムについて]参照)、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二の特典は、前記所定の期間における前記特典の付与回数が前記基準値未満の状態で付与される場合がある(例えば、図54(a))、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の期間における前記特典の付与回数が前記基準値未満の状態で前記第二の特典が付与された後、前記特典の付与回数が前記基準値以上の状態で前記第二の特典が付与される場合がある(例えば、図54(a))、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二の特典は、前記所定の期間において複数回付与される場合がある(例えば、図54(a))、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の期間において、前記第二の特典が付与された後に前記第一の特典が付与される場合がある(例えば、図54(b))、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記複数種類の特典に応じた表示が可能な表示手段(例えば、演出画像表示装置157)を備え、
前記表示手段は、前記基準値を判別可能な表示(例えば、図53(b)の5つ目のアイテム取得欄にある「MAX」の文字)が可能な手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。