以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
〈第一実施形態〉
以下説明する第一実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の前面側に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
第一実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す4の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す7の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す2の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す8の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す3の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す6の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、第一実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。この光学式センサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図6、図7で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、第一実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1が設けられている。図2には、この入賞ラインL1が示されている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。第一実施形態のスロットマシン100は3枚のメダルが必要となり、メダルの投入枚数がこの枚数未満のときはどの入賞ラインも有効にはならず、メダルが投入枚数がこの枚数だけベットされたときに入賞ラインL1が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については1ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1の他に、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインや、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインの計3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、BB1、BB2、RB)に内部当選していること、または、後述するRB状態あるいはBB状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。第一実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。なお以下では、遊技者に払出される、と同様の意味で、遊技者に付与されると表現する場合がある。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応付けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第一停止操作、次の停止操作を第二停止操作、最後の停止操作を第三停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第一停止リール、第二停止リール、第三停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。さらに、第一停止操作を左リール110の停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第一停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカ277の音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部にはスピーカ272の音を外部に出力するための音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157(液晶表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側、前面側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。第一実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は第一実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この演出画像表示装置157は、本発明の演出手段の一例に相当する。
図3は、前面扉を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。筐体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。筐体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112を備えたリールユニット700が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリールユニット700の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリールユニット700の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、筐体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔145に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。ここで、主制御部300に関しては、データ容量が大きくなるとプログラムの確認作業が困難になり、また不正改造の温床にもなるといったようなセキュリティ低下の問題が生じることから、主制御部300のROM306やRAM308のデータ容量には制限を設けている。なお、主制御部300は、本発明の停止制御手段、払出制御手段、遊技制御手段、終了条件推定手段の一例に相当する。
《主制御部》
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列や停止位置等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、右リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するベットボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110の光学式センサ、中リール111の光学式センサ、および、右リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技の状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(第一実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
《副制御部》
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277が設けられている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、これらのスピーカ272、277は、本発明の演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ、ベットボタンランプ、リールバックライト等)が接続されている。なお、各種ランプ420は、本発明の演出手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
《図柄配列》
次に、図5を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(第一実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(第一実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、第一実施形態では、左リール110の番号19のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号20のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号18のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
第一実施形態におけるスロットマシン100は、遊技の興趣を向上させるため、停止操作された位置から最大引込み範囲内(第一実施形態では、5コマ未満)で、対応するリール110〜112を停止させるように構成されている。
《入賞役の種類》
次に、図6、図7を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。図6、図7は、入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役1〜3、再遊技役1〜11、小役1〜23がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
第一実施形態における入賞役のうち、特別役1〜3は、遊技者に所定の利益が付与される状態(後述するBB作動状態およびRB作動状態、図6の備考欄参照)に移行する役である。また、再遊技役1〜11は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これら特別役1〜3、再遊技役1〜11は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、第一実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1〜3、再遊技役1〜11の入賞が含まれる。なお、特別役1〜3は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越される特別役であり、それ以外の役は、入賞と判定されなかった場合に次の遊技に持ち越されない一般役である。
特別役1、2は、入賞によりBB作動状態(RT6)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1」、特別役2が「セブン2−セブン2−セブン2」である。なお以降の説明では、特別役1を「BB1」、特別役2を「BB2」と称する場合があり、また、特別役1と特別役2を「BB」と総称する場合がある。
特別役3は、入賞によりRB作動状態(RT4)に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、「セブン1−セブン1−BAR」である。なお以降の説明では、特別役3を「RB」と称する場合がある。
特別役1〜3に内部当選すると、この内部当選した特別役に対応する内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。特別役1、2に対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態をBB内当状態(RT5)に移行させ、RBに対応するフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技の状態をRB内当状態(RT3)に移行させる。これらのフラグは、対応する作動役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもこれらの作動役に入賞しやすい状態となる。具体的には、特別役1〜3に内部当選した遊技においてそれらの役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でも特別役1〜3に内部当選した状態と同様の状態となり、対応する図柄組み合わせが揃って入賞しやすい状態になる。なお、BB内当状態やRB内当状態については後述する。
なお、特別役1〜3が他の再遊技役あるいは小役と重複して内部当選した場合や、内当状態において他の役に内部当選している場合には、この他の役を構成する図柄が優先的に揃うように、リールの停止制御が実行される。
主制御部300は、特別役1、2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技の状態をBB作動状態(RT6)に移行させる。さらにこのBB作動状態において、所定の枚数(特別役1の入賞が契機の場合は300枚、特別役2の入賞が契機の場合は200枚、図6の備考欄参照)を超える払い出しがされると、遊技の状態をボーナス後RT(RT7)に移行させる。なお、ボーナス後RTについては後述する。
主制御部300は、特別役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技の状態をRB作動状態(RT4)に移行させる。さらにこのRB作動状態において、所定の枚数(例えば105枚)を超える払い出しがされると、遊技の状態をボーナス後RT(RT7)に移行させる。
再遊技役1〜11は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払い出しは行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1が「リプレイ−リプレイ−リプレイ」であり、再遊技役2が「ベル−リプレイ−ベル」であり、再遊技役3が「リプレイ−リプレイ−チェリー」であり、再遊技役4が「リプレイ−リプレイ−セブン1」であり、再遊技役5が「リプレイ−リプレイ−セブン2」であり、再遊技役6が「リプレイ−リプレイ−ベル」であり、再遊技役7が「リプレイ−リプレイ−スイカ」であり、再遊技役8が「ベル−リプレイ−セブン1」であり、再遊技役9が「ベル−リプレイ−セブン2」であり、再遊技役10が「ベル−リプレイ−チェリー」であり、再遊技役11が「リプレイ−ベル−ベル」である。なお、上記再遊技役のうち、再遊技役1、2を「通常リプレイ」、再遊技役3〜5を「昇格リプレイ」、再遊技役6を「転落リプレイ1」、再遊技役7を「転落リプレイ2」、再遊技役8〜10を「転落リプレイ3」、再遊技役11を「チャンスリプレイ」と称する場合があり、再遊技役6〜10を「転落リプレイ」と総称する場合がある。また、再遊技役3〜5に入賞すると後述する再遊技高確率状態(RT2)に移行し、再遊技役6〜10に入賞すると後述する通常状態(RT0)に移行する。
上記再遊技役1〜11は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、リプレイに入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、リプレイに入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
小役1〜23は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。対応する図柄組み合わせは、小役1が「BAR−リプレイ−リプレイ」であり、小役2が「BAR−リプレイ−セブン1」であり、小役3が「BAR−リプレイ−セブン2」であり、小役4が「BAR−リプレイ−チェリー」であり、小役5が「BAR−チェリー−BAR」であり、小役6が「BAR−チェリー−スイカ」であり、小役7が「BAR−リプレイ−ベル」であり、小役8が「チェリー−チェリー−チェリー」であり、小役9が「チェリー−チェリー−スイカ」であり、小役10が「チェリー−スイカ−ベル」であり、小役11が「ベル−スイカ−チェリー」であり、小役12が「リプレイ−スイカ−セブン1」であり、小役13が「リプレイ−スイカ−セブン2」であり、小役14が「リプレイ−BAR−セブン1」であり、小役15が「リプレイ−BAR−セブン2」であり、小役16が「ブランク1−BAR−セブン1」であり、小役17が「ブランク1−BAR−セブン2」であり、小役18が「ブランク1−スイカ−セブン1」であり、小役19が「ブランク1−スイカ−セブン2」であり、小役20が「ブランク1−セブン1−チェリー」であり、小役21が「ブランク1−セブン2−チェリー」であり、小役22が「ブランク1−BAR−チェリー」であり、小役23が「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は図7に示す通りである。
なお、上記小役のうち、小役1を「弱チェリー」、小役2〜4を「強チェリー」、小役5〜7を「確定チェリー」、小役8〜10を「中段チェリー」、小役11を「スイカ」、小役12〜22を「1枚役」、小役23を「ベル」と称する場合がある。また、小役12〜22に入賞すると後述する準備状態(RT1)に移行する。なお小役23は、内部当選すると操作条件(操作タイミング、操作順序)に関わらず入賞する役である。
《内部当選役の種類》
次に、図8、図9を用いて、スロットマシン100の内部当選役の種類について説明する。図8、図9は、内部当選役の種類および名称を示す図である。
図8、図9には、図6、図7で説明した役を組み合わせた、34種類の内部当選役(条件装置番号1〜34)が示されている。遊技において入賞する役はこの内部当選役に対応する役のいずれかである。これらの内部当選役は遊技の開始操作時の抽選によって決定される。
条件装置番号1〜16は、いずれも特別役が含まれる内部当選役である。このうち、条件装置番号1、8、13は特別役が単独で当選し、他の役との重複がない内部当選役である。これらの役に内部当選したとき、対応する特別役に入賞することが可能になる(RB作動状態(RT4)かBB作動状態(RT6)に移行)が、入賞しなかった場合はRB内当状態(RT3)あるいはBB内当状態(RT5)に移行する。この場合、次回以降の遊技において他の役に内部当選しない限り、特別役1〜3に入賞することが可能な状態となる。
一方条件装置番号2〜7、9〜12、14〜16は特別役と他の役が重複して内部当選する内部当選役である。第一実施形態では、小役および再遊技役が特別役よりも優先して停止するように構成されている。このため、特別役と他の役が重複して内部当選した遊技では、この他の役が入賞する可能性がある(再遊技役の場合は必ず入賞する)が、特別役には入賞しない。なお、次遊技からRB内当状態(RT3)あるいはBB内当状態(RT5)に移行し、次回以降の遊技において他の役に内部当選しない限り、特別役に入賞することが可能な状態となる。
なお、RB内当状態(RT3)あるいはBB内当状態(RT5)においては、内部当選役が決定している場合には内部当選した役のいずれかが優先して停止するため、特別役には入賞しない。なお、ここでの内部当選役が特別役を含むもの(条件装置番号1〜16)である場合、特別役についてはフラグが新たに設定されず、実質的にはずれの扱いとなる。なお、特別役が他の役と重複する内部当選役(条件装置番号2〜7、9〜12、14〜16)については、当該特別役を除く他の役に内部当選した扱い(後述する図14のテーブルを参照する場合も同様)となり、この他の役を停止させることが可能となる。例えば、条件装置番号3に内部当選した場合、条件装置番号26に内部当選した扱いとなる。また、内部当選役がない場合(はずれの場合)や、条件装置番号1、8、13に内部当選した場合には、特別役の図柄を停止させることが可能になる。
条件装置番号17〜25は、再遊技役によって構成される内部当選役である。このうち、条件装置番号19〜24に内部当選した場合には、後述するRTを遷移させる場合がある。まず、条件装置番号19〜21には、それぞれに昇格リプレイ(再遊技役3〜5)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。条件装置番号19〜21に内部当選した場合における停止操作が、それぞれの正解の押し順に合致する場合、昇格リプレイ(再遊技役3〜5)に入賞して再遊技高確率状態(RT2)に移行する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2)に入賞するが、RTは移行しない。次に、条件装置番号22〜24には、それぞれに転落リプレイ(再遊技役6〜10)の入賞を回避する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。条件装置番号22〜24に内部当選した場合における停止操作が、それぞれの正解の押し順に合致する場合、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2)に入賞し、RTは移行しない。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合、転落リプレイ(再遊技役6〜10)に入賞して通常状態(RT0)に移行する。なお、以降の説明では条件装置番号19〜24を押し順リプレイと総称する場合がある。
条件装置番号26〜34は、小役によって構成される内部当選役である。このうち、条件装置番号29〜31には、それぞれにベル(小役23)に入賞する操作条件(ここでは押し順、以下正解の押し順)が定められている。なお、以降の説明では条件装置番号29〜31を押し順ベルと総称する場合がある。これら条件装置番号29〜31に内部当選した場合において、停止操作がそれぞれの正解の押し順に合致する場合はベル(小役23)に入賞する。一方、停止操作が正解の押し順に合致しない場合はベル(小役23)以外に内部当選している1枚役(小役12〜22)が優先的に停止され、さらに準備状態(RT1)に移行する。なお、上記の構成では、停止操作が正解の押し順に合致しない場合にはずれになる場合があるが、例えば上記1枚役が必ず入賞するといったように、停止操作が正解の押し順に合致しない場合に何らかの役に必ず入賞する構成としてもよい。また、第一実施形態では条件装置番号29〜31に内部当選し、且つベル(小役23)に入賞しない場合の出目(以下、ベルこぼし目、ここでは1枚役(小役12〜22)およびはずれ)となったことが準備状態(RT1)への移行契機になっているが、出目の如何に関わらず、正解の押し順に合致しないことを条件に準備状態(RT1)へ移行するようにしてもよい。
《遊技の状態(RT)の種類》
次に、スロットマシン100の遊技の状態の種類と、これらの変遷について説明する。図10は、スロットマシン100の遊技の状態の遷移図である。
スロットマシン100には、通常状態、準備状態、再遊技高確率状態、RB内当状態、RB作動状態、BB内当状態、BB作動状態、ボーナス後RTの計8つの有利度の異なる複数種類の状態を切り替えられるように構成されており、これらの状態の移行によって有利度を変化させ、遊技の興趣を向上させている。なお、以降の説明ではこの遊技の状態のことをRTと称する場合があり、上記の通常状態、準備状態、再遊技高確率状態、RB内当状態、RB作動状態、BB内当状態、BB作動状態、ボーナス後RTについては、それぞれ順にRT0、RT1、RT2、RT3、RT4、RT5、RT6、RT7と称する場合がある。また、これらのRTの切り替えの際には、対応する抽選テーブルが変更される(後述)。RTは、主制御部300によって制御されている。
図10には、上記説明した各RTが示されており、これらの移行条件が矢印上に記載されている。各矢印に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かってRTが遷移する。これらの移行条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組み合わせが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払い出しがされることなどがある。
図11は、設定値1の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。図12は、設定値6の場合における内部当選役の抽選テーブルを示す図である。また、図13は、RT毎の再遊技役の抽選確率の合計を示す図である。
第一実施形態では図11、図12に示すように、遊技の状態がRT4、RT6である(滞在している、と称する場合がある)場合を除き、再遊技役を除く内部当選役(例えば、図11、図12では、条件装置番号3、12、26、28)については設定値(第一実施形態では1〜6まで設定可能)によってその抽選値が異なる。また、遊技の状態がRT4、RT6である場合は、内部当選役の抽選値が設定値によらずに共通の抽選値となる。なお、再遊技役については、図13に示すように、RT毎の抽選値の合計が異なるが、設定値による抽選値の差は設けられていない。
図11、図12では、それぞれ縦軸に内部当選役(条件装置)の条件装置番号が示されており、これらの内部当選役についてRTに対応する抽選値(抽選データの範囲の大きさ)が横軸に示されている。
以降説明するRTにおいて、役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65536)で除した値で求められる。例えば、通常状態(RT0)では、設定1〜設定6のいずれにおいても条件装置番号32の共通ベル(小役23)の抽選値が5000であり、通常状態における共通ベルの当選確率(RT0)は5000/65536≒7.63%である。
上記の内部当選確率の差については、設定値が高くなるほど有利度が高くなる傾向にある。より具体的には、設定1〜設定3の出玉率(1遊技当たりに払い出されるメダル数の期待値÷1遊技当たりに使用するメダル数×100)は100%を下回り、設定4〜設定6の出玉率は100%を上回っている。すなわち、設定4〜設定6は遊技者にとって有利な設定値となっている。
抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役(内部当選役)を決定する。なお、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図面を適宜参照しながら、各RTについて説明する。
《RT0(通常状態)》
RT0は、RT0〜RT3、RT5、RT7のうち、再遊技役の内部当選確率が最も低く、遊技者にとって最も不利なRTである。
RT0において内部当選する役には、条件装置番号1〜17、25〜32がある。なお、役に当選しなかった場合はハズレとなり、役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
図10には、RT0が設定されている状態でベルこぼし目になるとRT1に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《RT1(準備状態)》
RT1は、RT0〜RT3、RT5、RT7のうち、RT0の次に再遊技役の内部当選確率が低いRTである。
RT1において内部当選する役には、条件装置番号1〜17、19〜21、25〜32がある。
図10には、RT1が設定されている状態で昇格リプレイ(再遊技役3〜5)に入賞するとRT2に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《RT2(再遊技高確率状態)》
RT2は、RT0やRT1よりも再遊技役に入賞する確率が高く、RT0やRT1よりも有利なRTである。
RT2において内部当選する役には、条件装置番号1〜18、22〜32がある。
図10には、RT2が設定されている状態でベルこぼし目になるとRT1に移行し、転落リプレイ(再遊技役6〜10)に入賞するとRT0に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《RT3(RB内当状態)》
RT3は、RBに対応する内部当選フラグがオンに設定された状態である。このRT3は、RT0よりもRT4へ移行し易く、またRT0よりも再遊技役に入賞する確率が高いため、RT0よりも有利なRTである。
RT3において内部当選する役には、条件装置番号17、25〜34がある。なお実際には条件装置番号1〜16も選択される場合があるが、BB1、BB2、RBを除いたものに相当する条件装置番号に置き換えられるため、結果として条件装置番号17、25〜34が選択されることになる。図11、図12では、これを考慮した抽選値の値が示されている。なお、RT3において役が内部当選しなかった場合(はずれの場合)は、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、RBに対応する図柄組み合わせを表示させることができる。
図10には、RT3においてRBに入賞した場合(RBに対応する図柄組み合わせが表示された場合)に、RT4に移行することが示されている。
《RT4(RB作動状態)》
RT4は、RT6を除く他のRTよりも共通ベル(小役23)の内部当選確率が高く、メダルの獲得が容易となる有利なRTである。
RT4において内部当選する役は、条件装置番号32のみである。条件装置番号32で内部当選する共通ベルは、内部当選すると操作条件(操作タイミング、操作順序)に関わらずベルに入賞する役である。
図10には、RT4において、規定数(105枚、図6備考欄参照)を超える払い出しがされた場合にRT7に移行することが示されている。
なお、第一実施形態では、RT4が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
《RT5(BB内当状態)》
RT5は、BB1、BB2のいずれかに対応する内部当選フラグがオンに設定された状態である。このRT5は、RT0よりもRT6へ移行し易く、またRT0よりも再遊技役に入賞する確率が高いため、RT0よりも有利なRTである。
RT5において内部当選する役には、条件装置番号17、25〜34がある。なお実際には条件装置番号1〜16も選択される場合があるが、BB1、BB2、RBを除いたものに相当する条件装置番号に置き換えられるため、結果として条件装置番号17、25〜34が選択されることになる。図11、図12では、これを考慮した抽選値の値が示されている。なお、RT5において役が内部当選しなかった場合(はずれの場合)は、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで、オンに設定された内部当選フラグに対応するBB1あるいはBB2に対応する図柄組み合わせを表示させることができる。
図10には、RT5においてBB1、BB2のいずれかに入賞した場合(BB1、BB2のいずれかに対応する図柄組み合わせが表示された場合)に、RT6に移行することが示されている。
《RT6(BB作動状態)》
RT6は、RT4を除く他のRTよりも共通ベル(小役23)の内部当選確率が高く、メダルの獲得が容易となる有利なRTである。また、RT4よりも多くの払い出しがされるまで継続するため、最も有利なRTである。
RT5において内部当選する役は、条件装置番号32のみである。条件装置番号32で内部当選する共通ベルは、内部当選すると操作条件(操作タイミング、操作順序)に関わらずベルに入賞する役である。
図10には、RT6において、規定数を超える払い出しがされた場合にRT7に移行することが示されている。この規定数は、BB1に入賞してRT6に移行した場合には300枚であり、BB2に入賞してRT6に移行した場合には200枚である。
なお、第一実施形態では、RT6が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
《RT7(ボーナス後RT)》
RT7は、RT0やRT1よりも再遊技役に入賞する確率が高く、RT0やRT1よりも有利なRTである。
RT7において内部当選する役には、条件装置番号1〜17、25〜32がある。
図10には、RT7が設定されている状態でベルこぼし目になるとRT1に移行し、15回の遊技が終了するとRT0に移行し、RBに入賞するとRT4に移行し、BB1、BB2に入賞するとRT6に移行することが示されている。また、RBに内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT3に移行し、BB1、BB2に内部当選した遊技で入賞しなかった場合にはRT5に移行することが示されている。
《状態Aおよび状態B》
第一実施形態のスロットマシン100では、上記説明したRTとは別に、遊技の状態を状態Aと状態Bに分けて管理している。このうち状態Bでは、内部当選した役に対する停止操作順序の報知(以下、操作ナビと称する場合がある)が許容されており、状態Aはこの操作ナビが表示されない。ただし、状態Bでは押し順リプレイや押し順ベルが内部当選している場合に必ず操作ナビが表示されるわけではなく、条件に応じて操作ナビが表示されない場合がある。
第一実施形態では、内部当選した役に基づいて状態Bへの移行抽選(図17参照)が実行され、その結果、後述する前兆、CZ(チャンスゾーン)、AR準備状態、AR(アシストリプレイ)において状態Bとなるように構成されている。状態Bは、これらの期間が終了する際に終了するが、押し順ベルの操作ナビが状態Bにおいて行われていない場合は、押し順ベルの操作ナビを行うまで状態Bが継続するように構成されている。また、状態Bが長時間続くことによって射幸心を煽ることを防止するため、状態Bが予め定めた遊技数(例えば、1500ゲーム)に亘って継続した場合には状態Aになるように構成されている。
なお、ボーナス内当中、ボーナス作動中(RT3〜6)の一部(例えば、AR権利数を有している場合)においても状態Bとなる場合がある。しかし、ボーナス作動中では押し順リプレイおよび押し順ベルに内部当選せず、操作ナビが表示されない構成となっていることから、ボーナス作動中については状態Aを設定するようにしてもよい。また上記の構成に限らず、ボーナス作動中に押し順リプレイや押し順ベルに内部当選するように構成するとともに操作ナビが表示されるようにしてもよい。
第一実施形態では、状態Bフラグを用いてこれらの状態を区別しており、状態Bフラグがオフであれば状態Aを示し、状態Bフラグがオンであれば状態Bを示す。
《AR状態》
次に、AR状態について説明する。以下ではAR状態のことを単にARと称する場合がある。
ARでは、押し順リプレイおよび押し順ベル(条件装置番号19〜24、29〜31)に内部当選したとき、それぞれに対応する正解の押し順を示す操作ナビが表示される。ただし、ARが設定されてから一旦RT2に移行するまでの間(AR準備フラグオン)は、昇格リプレイに入賞する場合(操作条件番号19〜21に内部当選したとき)に正解の押し順を示す操作ナビが表示され、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても操作ナビが表示されない。以下の説明では、このARが設定されてから一旦RT2に移行するまでの期間をAR準備状態と称する場合がある。また、RT0あるいはRT7においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても操作ナビが表示されない。なお、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。以降の説明では、押し順ベルに対する操作ナビをベル操作ナビと称する場合がある。
第一実施形態のスロットマシン100では、状態Aから状態Bに移行する際の抽選においてARの抽選が行われ、これに当選するとAR権利数が加算される。AR権利数が0でなければ前兆やCZを経てARが開始する。また、状態Bの移行時のAR抽選に当選しない場合であっても、前兆やCZの終了までの間にAR権利数が加算される場合があり、この場合にも前兆やCZを経てARが開始する。前兆あるいはCZの終了時(前兆残りゲーム数が0)においてAR権利数が0でなければ、AR権利数が1減算されてAR残りゲーム数に所定の遊技回数(例えば、50)が設定されてARが開始する(図20のステップS1409)。
第一実施形態では、遊技の経過に伴いこのAR残りゲーム数を減算する。ただし、AR準備状態においてはAR残りゲーム数が減算されない。そして、AR残りゲーム数が0になったときにAR権利数が0より大きければ再度AR残りゲーム数に所定の値(例えば、50)を設定し、AR権利数が0であれば状態Bから状態Aに移行(状態B関連のパラメータを初期化)し、ARが終了する。なお、ARの途中でボーナス作動中(RT4、RT6)となった場合にはAR残りゲーム数の減算がストップし、RT7になった時点で減算が再開する。
なお、AR権利数やAR残りゲーム数を用いる構成に限らず、所定の条件(例えば特定の遊技状態になったとき)に従ってARが開始、終了されるようにしてもよい。
《前兆状態およびCZ状態》
次に、前兆状態およびCZ状態について説明する。なお、以下では前兆状態のことを単に前兆と称する場合があり、CZ状態のことを単にCZと称する場合がある。
前兆およびCZでは、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選したときに、対応する正解の押し順を示すベル操作ナビが表示される。ただし、RT0あるいはRT7においては、このベル操作ナビが表示されない。また、前兆状態では、状態B移行時に設定された操作ナビ抑制ゲーム数が経過するまでの間はベル操作ナビが表示されない。また、前兆およびCZを通してベル操作ナビの表示回数は一定数(第一実施形態では1)までに制限されており、この数を超えてベル操作ナビが表示されないように構成されている。なお、このベル操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。また、前兆およびCZでは押し順リプレイの操作ナビを表示しない構成を採用しているが、この操作ナビについも表示する構成としてもよい。
第一実施形態では、状態Bへの移行抽選(図17参照)に当選すると、次遊技から前兆が開始する。この前兆となる期間は、状態Bへの移行抽選の際に設定される(図14(b)参照)。また、状態Bへの移行抽選の際にCZゲーム数の抽選が行われ、これに当選すると前兆の後にCZが開始する。これら前兆およびCZの終了時にAR権利数がある場合には、ARが開始する。
前兆およびCZでは、内部当選した役に応じてAR抽選が行われる場合がある(図18のステップS1205)。この抽選では、状態B移行の際と同じ図14(a)を用いる。状態B以降の際は、状態Bに移行しなければAR抽選に当選しないため、実際のAR権利数の獲得確率は図14(a)に示す確率よりも低くなる。しかし、前兆およびCZでは図14(b)に示す確率(状態B移行時よりも有利な確率)でAR権利数が加算される。さらに、操作ナビが表示されないことで追加されるCZについては、別途AR抽選(図14(c))が実行される。
また、第一実施形態では、状態B移行時の抽選でCZゲーム数の抽選に当選せず、前兆終了までにベル操作ナビが表示されなかった場合には、CZゲーム数が得られCZが開始される場合があるように構成されている(図23)。さらにこの場合、AR権利数の抽選も実行され、AR権利数が加算される場合がある。
さらに、前兆およびCZを通してベル操作ナビが表示されなかった場合には、AR権利数が得られるように構成されている(図22のステップS1619)。
《処理の概要》
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
《主制御部メイン処理》
まず、図15を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図15に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数(後述するMYカウンタを含む)の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、メダルの投入(手入れ又はベットボタン130〜132の操作)の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入された場合にはこれを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技でリプレイに入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、規定数のメダルが使用された状態でスタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があれば、投入されたメダル枚数および有効な入賞ラインを確定し、遊技を開始する。
ステップS105では、現在のRTに応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これと乱数値生成回路316から取得した乱数値とを用いて内部抽選(役の抽選)を行い、内部当選役を決定する。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。
ステップS107では、内部抽選の結果に基づき、停止操作に対応するリール停止データが準備される。このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS109では、遊技開始時状態処理が実行される。ここでは、内部抽選の結果を基に、状態Bの設定、前兆、チャンスゾーン(以下、CZ)、AR抽選や操作ナビを表示するか否かの処理を行う。なお、この処理の詳細については図16を用いて後述する。
ステップS111では、遊技間隔タイマ(後述するタイマ更新処理で減算)が0であることを条件としてリール110〜112の回転を開始させるとともに、遊技間隔タイマに初期値が設定される。また、リール110〜112の回転開始時にはリール回転開始コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。その後、リール110〜112が所定の回転速度になり、各リールに設けられた光学式センサを検知し、各リールの図柄位置を把握すると、ストップボタン137〜139に対する停止操作が有効化される。なお、上記遊技間隔カウンタによって、一遊技に要する最低の時間(第一実施形態では、4.1s)を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS113は、リール停止制御処理が実行される。この処理では、停止操作が有効化された後、いずれかのストップボタン137〜139が押されると、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112を停止させる。具体的には、停止操作がされる毎に、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従って停止操作に対応するリール110〜112を停止させる。また、第一停止操作については第二停止操作に対応するリール停止データを準備し、第二停止操作については第三停止操作に対応するリール停止データを準備する。なお、停止操作毎に、対応するコマンド(第一〜第三押下コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行い、リール110〜112が停止する毎に、対応するコマンド(第一〜第三停止コマンド)を第1副制御部400に送信するための準備を行う。全リール110乃至112が停止するとステップS115へ進む。
ステップS115では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン上に、何らかの入賞役に対応する図柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル(小役23)に入賞したと判定する。なお、入賞役の判定を行った後に、入賞コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行う。
ステップS117では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを付与(払出し)し、その付与数を払出枚数表示器127を用いて表示する。
ステップS119ではRT更新処理を行う。この処理では、図10に示す状態遷移図に示した条件に基づいてRTを遷移させる。
ステップS121では遊技状態更新処理を行う。ここでは、当該遊技の結果を基に状態Bの開始準備や終了処理、および状態Bに関するステータスの更新を行う。なお、この処理の詳細については図20を用いて後述する。
以上により一遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
次に、図16を用いて、図15の主制御部メイン処理における遊技開始時状態処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図15における遊技開始時状態処理(ステップS109)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1001では、状態Bフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1003に進み、そうでない場合にはステップS1005に進む。
ステップS1003では、状態B移行処理が実行され、ステップS1007に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図17を用いて後述する。
ステップS1005では、遊技開始時状態B関連処理が実行され、ステップS1007に進む。なお、この状態B移行処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS1007では、内部当選コマンドを第1副制御部400に送信するための準備を行い、この遊技開始時状態処理を終了する。なお、この内部当選コマンドには、内部当選した役の条件装置番号、状態B、ボーナス、前兆、CZ、ARに関する情報(例えば、状態Bフラグ、前兆フラグ、CZフラグ、操作ナビ抑制フラグ、AR準備フラグ、ARフラグ、AR権利数およびAR残りゲーム数、END1フラグ、END2フラグ、MYカウンタ)、指示情報の有無およびその内容、等の情報が含まれる。
次に、図17を用いて、図16の遊技開始時状態処理における状態B移行処理(ステップS1003)の詳細について説明する。同図は、図16における状態B移行処理(ステップS1003)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1101では、状態Bへ移行するか否かの抽選を行う。第一実施形態では、図14に示す各テーブルを用いて抽選を行う場合の識別情報である抽選種別が、条件装置番号のいくつかに付けられている(図8、図9の抽選種別欄参照)。この処理においては、内部当選した役に対応する抽選種別を参照し、図14(a)に示すテーブルを用いて状態Bへ移行するか否かの抽選が実行される(図14(a)状態B移行確率参照)。より具体的には、条件装置番号1、2、4、7〜11、13〜16については抽選種別Aが参照されて100%の確率で状態Bに移行し、条件装置番号5、6、33、34については抽選種別Bが参照されて100%の確率で状態Bに移行し、条件装置番号25、27については抽選種別Cが参照されて100%の確率で状態Bに移行し、条件装置番号26、28については抽選種別Dが参照されて50%の確率で状態Bに移行する。上記以外の条件装置番号については、状態Bに移行しない(抽選種別が割り当てられていない)。なお、図8、図9の抽選種別の割り当ては一例であって、これに限られるものではない。例えば、条件装置番号26(弱チェリー)や条件装置番号28(スイカ)は、RT3およびRT5と、RT0〜RT2およびRT7で当選確率が異なるため、規則上問題となるような場合にはこれらの条件装置番号について状態B移行の抽選を行わないようにしてもよい。また状態Bへの移行抽選は、設定差のある(設定によって当選確率が異なる)条件装置(例えば条件装置番号3、12)に当選した場合に行ってもよい。また、設定差のない条件装置に当選した際に、そのときの設定値に応じて状態Bへの当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1103では、ステップS1101の抽選に当選したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1105に進み、そうでない場合にはこの状態B移行処理を終了する。
ステップS1105では、状態B継続可能ゲーム数が設定される。ここで状態B継続可能ゲーム数は、状態Bが継続可能となるゲーム数を定めた値であり、状態Bとなるゲーム数がここで設定された値を超えないように構成されている。第一実施形態では、この値として1500が設定されるが、他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1107では、AR権利を獲得するか否かの抽選が実行され、ステップS1109に進む。ここでは、ステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(a)を用いてAR権利を獲得するか否かの抽選が実行される(図14(a)AR当選確率参照)。具体的には、抽選種別Aでは20%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Bでは100%の確率でAR権利(AR権利数3)を獲得し、抽選種別Cでは10%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Dでは5%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得する。AR権利を獲得した場合には、獲得した値に応じてAR権利数が加算される。なお、設定値に応じて獲得するAR権利数を異ならせてもよい。
ステップS1109では、CZゲーム数の抽選が実行され、ステップS1111に進む。ここでは、ステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(a)を用いてCZゲーム数の抽選が実行される(図14(a)CZ当選確率参照)。具体的には、抽選種別Aでは100%の確率で、抽選種別Bでは0%の確率で、抽選種別Cでは70%の確率で、抽選種別Dでは50%の確率で、それぞれCZゲーム数に3が設定される。なお、この値に限らず他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1111では、前兆ゲーム数の抽選が実行され、ステップS1111に進む。ここでは、ステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(b)のテーブルを用いて前兆ゲーム数の抽選が実行される(図14(b)参照)。具体的には、それぞれの抽選種別に対し、6〜20ゲームの前兆ゲーム数が当選する。なお、前兆ゲーム数については定数が設定されるように構成してもよい。
ステップS1113では、ステップS1111で当選した前兆ゲーム数の値が前兆残りゲーム数に設定される。
ステップS1115では、操作ナビ抑制ゲーム数が設定される。第一実施形態では抽選によって3〜6の操作ナビ抑制ゲーム数が設定される。ただし、ボーナス内部当選においては操作ナビ抑制ゲーム数として6が設定される。なお、ボーナスに内部当選した場合にはそのボーナスに入賞するまで操作ナビ抑制期間が設定されるようにしてもよい。また例えば、CZゲーム数と前兆ゲーム数との和を操作ナビ抑制ゲーム数として設定してもよく、また、前兆ゲーム数の最大値を操作ナビ抑制ゲーム数として設定してもよい。このように操作ナビ抑制ゲーム数は、定数に限定されるものではなく、定数以外であってもよい。また、CZゲーム数や前兆ゲーム数を用いて操作ナビ抑制ゲーム数を設定するようにしてもよい。また、演出画像表示装置157等によるバトル演出や連続演出を予定している場合に、その演出のゲーム数に合わせて操作ナビ抑制ゲーム数を設定してもよい。
次に、図18を用いて、図16の遊技開始時状態処理における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1005)の詳細について説明する。同図は、図16における遊技開始時状態B関連処理(ステップS1005)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1201では、前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1203に進み、そうでない場合にはステップS1211に進む。
ステップS1203では、内部当選している役が、AR権利抽選の対象であるか否かが判定される。第一実施形態では、その内部当選役に対応する抽選種別が存在する場合(図8、図9の抽選種別の欄にA〜Dのいずれかの記載がある)、当該内部当選役はAR権利抽選の対象となる。一方、その内部当選役に対応する抽選種別が存在しない場合(図8、図9の抽選種別の欄に「−」の記載がある)、当該内部当選役はAR権利抽選の対象とはならない。内部当選している役がAR権利抽選の対象である場合にはステップS1205に進み、そうでない場合にはステップS1219に進む。
ステップS1205では、AR権利を獲得するか否かの抽選が実行され、ステップS1219に進む。ここでは、内部当選役に対応付けられた抽選種別が参照され、図14(a)を用いてAR権利を獲得するか否かの抽選が実行される(図14(a)AR当選確率参照)。具体的には、抽選種別Aでは20%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Bでは100%の確率でAR権利(AR権利数3)を獲得し、抽選種別Cでは10%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得し、抽選種別Dでは5%の確率でAR権利(AR権利数1)を獲得する。AR権利を獲得した場合には、獲得した値に応じてAR権利数が加算される。
ステップS1211では、ARフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1213に進み、そうでない場合にはステップS1217に進む。
ステップS1213では、ボーナス作動中(RT4、RT6)を除き、AR残りゲーム数が0でなければこれを1減算する。また、内部当選役に基づいてAR残りゲーム数を加算(上乗せ)する場合がある。この処理の後、ステップS1215に進む。
ステップS1215では、内部当選した役に応じて、抽選によって操作ナビ抑制ゲーム数を設定し、ステップS1219に進む。
ステップS1217では、状態B中であって、かつ前兆中(CZ含む)やAR中でない場合における処理が実行され、ステップS1219に進む。
ステップS1219では、指示情報設定処理が実行され、遊技開始時状態B関連処理を終了する。この指示情報設定処理については図19を用いて後述する。
次に、図19を用いて、図18の遊技開始時状態B関連処理における指示情報設定処理(ステップS1219)の詳細について説明する。同図は、図18における指示情報設定処理(ステップS1219)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1301では、RT4かRT6のいずれか(ボーナス作動中)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合には指示情報設定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1303に進む。
ステップS1303では、前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1305に進み、そうでない場合にはステップS1321に進む。
ステップS1305では、RT0かRT7のいずれかであるか否かが判定される。この条件を満たす場合には指示情報設定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1307に進む。
ステップS1307では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1309に進み、そうでない場合には指示情報設定処理を終了する。
ステップS1309では、操作ナビ抑制フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1311に進み、そうでない場合には指示情報設定処理を終了する。
ステップS1311では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1313に進み、そうでない場合には指示情報設定処理を終了する。
ステップS1313では、指示情報にベル正解押し順が設定され、この指示情報設定処理を終了する。
ステップS1321では、前兆、CZを除く期間における指示情報が設定される。例えば、ARフラグ、END1フラグ、END2フラグのいずれかがオンであって、条件装置番号19〜24、29〜31に内部当選した場合には、正解の押し順が指示情報に設定される。なお、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合であっても、RT0あるいはRT7である場合と、操作ナビ抑制フラグがオンである場合については、指示情報に何も設定されない(押し順ベルの操作ナビが表示されない)。また、AR準備フラグがオンの状態では、操作条件番号19〜21に内部当選したときに正解の押し順が指示情報に設定されるが、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても指示情報に何も設定されない(押し順ベルの操作ナビが表示されない)。
次に、図20を用いて、図15の主制御部メイン処理における遊技状態更新処理(ステップS121)の詳細について説明する。同図は、図15における遊技状態更新処理(ステップS121)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1401では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1403に進み、そうでない場合にはステップS1421に進む。
ステップS1403では、操作ナビ保証フラグ設定処理が実行される。この処理の詳細については図21を用いて後述する。
ステップS1405では、前兆フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1407に進み、そうでない場合にはステップS1409に進む。
ステップS1407では、前兆及びCZ中処理が実行される。この処理の詳細については図22を用いて後述する。
ステップS1409では、AR更新処理が実行される。この処理の詳細については図24を用いて後述する。
ステップS1411では、スタートレバー135の操作時にボーナス作動中(RT4またはRT6)であったか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1417に進み、そうでない場合にはステップS1413に進む。
ステップS1413では、ボーナス作動中(RT4またはRT6)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1415に進み、そうでない場合にはステップS1423に進む。
ステップS1415では、状態Bにおけるボーナス作動時の各種処理が実行され、ステップS1423に進む。例えば、前兆残りゲーム数や操作ナビ抑制ゲーム数が0に初期化され、CZフラグがオフに設定される。
ステップS1417では、ボーナス作動中(RT4またはRT6)であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1423に進み、そうでない場合にはステップS1419に進む。
ステップS1419では、状態Bにおけるボーナス終了時の各種処理が実行され、ステップS1423に進む。
ステップS1421では、状態B継続可能ゲーム数が0よりも大きければステップS1411に進み、そうでない場合にはステップS1423に進む。
ステップS1423では、状態B更新処理が実行される。この処理の詳細については図25を用いて後述する。
ステップS1425では、指示情報がクリアされ、ステップS1427に進む。
ステップS1427では、遊技状態更新コマンドの送信準備が行われる。このコマンドには、RTに関する情報、状態B、ボーナス、前兆、CZ、ARに関する情報(例えば、状態Bフラグ、前兆フラグ、CZフラグ、操作ナビ抑制フラグ、AR準備フラグ、ARフラグ、AR権利数およびAR残りゲーム数、END1フラグ、END2フラグ、MYカウンタ)が含まれる。
次に、図21を用いて、図20の遊技状態更新処理における操作ナビ保証フラグ設定処理(ステップS1403)の詳細について説明する。同図は、図20における操作ナビ保証フラグ設定処理(ステップS1403)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1501では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1503に進み、そうでない場合にはこの操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
ステップS1503では、ボーナス作動中(RT4かRT6)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1509に進み、そうでない場合にはステップS1505に進む。
ステップS1505では、指示情報が設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1507に進み、そうでない場合にはこの操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
ステップS1507では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1509に進み、そうでない場合にはこの操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
ステップS1509では、操作ナビ保証フラグがオンに設定され、この操作ナビ保証フラグ設定処理を終了する。
次に、図22を用いて、図20の遊技状態更新処理における前兆及びCZ中処理(ステップS1407)の詳細について説明する。同図は、図20における前兆及びCZ中処理(ステップS1407)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1601では、前兆残りゲーム数が0であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1603に進み、そうでない場合にはこの前兆及びCZ中処理を終了する。
ステップS1603では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1605に進み、そうでない場合にはステップS1607に進む。
ステップS1605では、CZ追加判定処理が実行される。この処理の詳細については図23を用いて後述する。
ステップS1607では、CZゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1609に進み、そうでない場合にはステップS1615に進む。
ステップS1609では、CZフラグがオンに設定される。
ステップS1611では、CZゲーム数の値が前兆残りゲーム数に設定される。
ステップS1613では、CZゲーム数の値が初期化(0クリア)される。
ステップS1615では、CZフラグがオフに設定される。
ステップS1617では、操作ナビ保証フラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1618に進み、そうでない場合にはステップS1621に進む。
ステップS1618では、AR権利がない(AR権利数が0)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1619に進み、そうでない場合にはステップS1621に進む。
ステップS1619では、AR権利数に1が加算される。
ステップS1621では、AR権利が有る(AR権利数が0より大きい)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1623に進み、そうでない場合にはステップS1625に進む。
ステップS1623では、AR準備処理が実行される。具体的には、AR権利数を1減算してAR準備フラグをオンに設定し、AR残りゲーム数に初期値(例えば50)を加算する。なお、この処理はボーナス作動中およびボーナス内当中(RT3〜RT6)では実行されない。また、AR残りゲーム数として加算される値は定数に限られるものではなく、抽選で決定されるようにしてもよい。
ステップS1625では、状態B終了待機フラグがオンに設定され、この前兆及びCZ中処理を終了する。
次に、図23を用いて、図22の前兆及びCZ中処理におけるCZ追加判定処理(ステップS1605)の詳細について説明する。同図は、図22におけるCZ追加判定処理(ステップS1605)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1701では、ボーナスに内部当選した(当該遊技でボーナスに内部当選した場合、RT3又はRT5である場合のいずれか)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのCZ追加判定処理を終了し、そうでない場合にはステップS1703に進む。
ステップS1703では、AR権利がない(AR権利数が0)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1705に進み、そうでない場合にはこのCZ追加判定処理を終了する。
ステップS1705では、CZゲーム数が0か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1707に進み、そうでない場合にはこのCZ追加判定処理を終了する。
ステップS1707では、CZフラグがオフか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1709に進み、そうでない場合にはこのCZ追加判定処理を終了する。
ステップS1709では、AR権利を獲得するか否かの抽選が実行され、ステップS1711に進む。ここでは、状態B移行時にステップS1101で参照した抽選種別と同じ抽選種別が参照され、図14(c)を用いてAR権利の抽選が実行される。AR権利を獲得した場合には、獲得した値に応じてAR権利数が加算される。なお、この処理において参照される可能性がある抽選種別はCとDのみであるため、抽選種別Aおよび抽選種別Bについては抽選確率が定められていない。
ステップS1711では、CZゲーム数に3が設定される。なお、この値に限らず他の定数であってもよく、また定数に限らず複数の値から抽選で決定されるようにしてもよい。
次に、図24を用いて、図20の遊技状態更新処理におけるAR状態更新処理(ステップS1409)の詳細について説明する。同図は、図20におけるAR状態更新処理(ステップS1409)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1801では、AR準備フラグがオンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1803に進み、そうでない場合にはステップS1811に進む。
ステップS1803では、AR準備状態処理が実行される。具体的には、再遊技高確率状態(RT2)へ移行したことを条件に、AR準備フラグをオフに設定する一方、ARフラグをオンに設定し、このAR状態更新処理を終了する。
ステップS1811では、ARフラグがオンか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1813に進み、そうでない場合にはステップS1821に進む。
ステップS1813では、AR中処理が実行される。具体的には、AR残りゲーム数が0の状態でAR権利が残っている(AR権利数が0より大きい)場合に、ボーナス内当状態やボーナス作動中以外(RT3〜RT6以外)であれば、AR権利数を1減算してAR残りゲーム数に50を加算する。このAR残りゲーム数として加算される値は定数に限られるものではなく、抽選で決定されるようにしてもよい。また、AR残りゲーム数およびAR権利数のいずれも0である場合には、状態B終了待機フラグがオンに設定される。これらの処理の後、このAR状態更新処理を終了する。
ステップS1821では、上記以外の処理が実行され、このAR状態更新処理を終了する。
次に、図25を用いて、図20の遊技状態更新処理における状態B更新処理(ステップS1423)の詳細について説明する。同図は、図20における状態B更新処理(ステップS1423)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1901では、状態Bフラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1903に進み、そうでない場合にはステップS1921に進む。
ステップS1903では、MYカウンタ更新処理が実行され、ステップS1905に進む。なお、この処理の詳細については図26を用いて後述する。
ステップS1905では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1907に進み、そうでない場合にはステップS1919に進む。
ステップS1907では、状態B終了待機フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1909に進み、そうでない場合にはステップS1911に進む。
ステップS1909では、操作ナビ保証フラグがオンであるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1919に進み、そうでない場合にはステップS1911に進む。
ステップS1911では、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、ステップS1931に進む。
ステップS1913では、状態B継続可能ゲーム数が20であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1915に進み、そうでない場合にはステップS1931に進む。
ステップS1915では、END1フラグがオンに設定され、ステップS1917に進む。
ステップS1917では、ARフラグがオフに設定され、ステップS1931に進む。
ステップS1919では、状態Bに関するフラグおよび変数が初期化される。この処理によって、状態Bから状態Aへの移行が行われる。この処理では、状態Bフラグ、前兆フラグ、CZフラグ、AR準備フラグ、ARフラグ、操作ナビ保証フラグ、操作ナビ抑制フラグ、状態B終了待機フラグ、END1フラグ、END2フラグがそれぞれオフに設定される。また、状態B継続可能ゲーム数、前兆残りゲーム数、CZゲーム数、AR権利数およびAR残りゲーム数、操作ナビ抑制ゲーム数、MYカウンタの値がそれぞれ0に初期化される。
ステップS1921では、状態B継続可能ゲーム数が0より大きいか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1923に進み、そうでない場合にはステップS1931に進む。
ステップS1923では、状態Bフラグがオンに設定され、ステップS1931に進む。
ステップS1931では、前兆残りゲーム数が0より大きい場合に前兆フラグをオンに設定し、かつ前兆残りゲーム数を1減算する。これに対して前兆残りゲーム数が0の場合には、前兆フラグをオフに設定する。その後、ステップS1941に進む。
ステップS1941では、操作ナビ抑制ゲーム数が0より大きい場合に操作ナビ抑制フラグをオンに設定し、かつ操作ナビ抑制ゲーム数を1減算する。これに対して操作ナビ抑制ゲーム数が0の場合には、操作ナビ抑制フラグをオフに設定する。その後、この状態B更新処理を終了する。
次に、図26を用いて、図25の状態B更新処理におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1903)の詳細について説明する。同図は、図25におけるMYカウンタ更新処理(ステップS1903)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS1A01では、直前の入賞役が再遊技役か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A11に進み、そうでない場合にはステップS1A03に進む。
ステップS1A03では、MYカウンタの値から直前の遊技における払い出し数を加算し、さらに投入されたメダル枚数を減算した値を、MYカウンタの値として更新する。その後、ステップS1A05に進む。
ステップS1A05では、MYカウンタの値がマイナスか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A07に進み、そうでない場合にはステップS1A11に進む。
ステップS1A07では、MYカウンタの値が0に設定され、ステップS1A11に進む。
ステップS1A11では、MYカウンタの値が2400以上か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A19に進み、そうでない場合にはステップS1A13に進む。
ステップS1A13では、END2フラグがオフに設定され、且つMYカウンタの値が2150以上か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A15に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1A15では、END2フラグがオンに設定され、ステップS1A17に進む。
ステップS1A17では、ARフラグがオフに設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1A19では、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、このMYカウンタ更新処理を終了する。
《主制御部300タイマ割込処理》
次に、図27を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(第一実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(第一実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(第一実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。なお、光学式センサの状態はこの処理で確認される。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。例えば、遊技間隔タイマを減算する、というような、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する処理を実行する。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、主制御部300のメイン処理やタイマ割込処理等で送信準備されていた各種のコマンドを第1副制御部400に送信する。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は第一実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(第一実施形態では、基本コマンド、ベットコマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う第一〜第三押下コマンド、リール110乃至112の停止に伴う第一〜第三停止コマンド、入賞コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払い出し完了コマンド、遊技状態更新コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部信号設定処理を行う。この外部信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号を受信した場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号を受信していない場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定する等の処理を行う。その後、図15に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタ等の退避が必要な情報(復帰データ)をRAM308の所定の領域に退避し、RAM308の使用領域を少なくとも含む所定領域に対するチェックサム値を導出してRAM308に記憶させ、電断処理が行われたことを示す電源フラグをオンに設定する。
《第1副制御部400の処理》
次に、図28を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図28(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図28(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図28(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、ステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。なお、このコマンド処理の詳細については、図28(d)を用いて後述する。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS317では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図28(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図28(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(第一実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図28(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500へのデバイスデータの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図28(d)を用いて、図28(a)の第1副制御部メイン処理におけるコマンド処理(ステップS307)の詳細について説明する。同図は、図28(a)におけるコマンド処理(ステップS307)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS341では、未処理コマンドがあるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS343に進み、そうでない場合にはこのコマンド処理を終了する。
ステップS343では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。この処理のうち、内部当選コマンドを受信した場合の処理については図29を用いて後述する。また、遊技状態更新コマンドを受信した場合の処理については図30を用いて後述する。
次に、図29を用いて、図28(d)のコマンド処理において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図29は、図28(d)において内部当選コマンドを受信した場合の内部当選コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3001では、内部当選した役の条件装置番号を取得し、ステップS3003に進む。
ステップS3003では、内部当選コマンドに含まれる情報から状態Bに関する情報を取得し、ステップS3005に進む。
ステップS3005では、内部当選コマンドに含まれる情報から指示情報の有無が判定される。この条件を満たす場合にはステップS3007に進み、そうでない場合にはステップS3009に進む。
ステップS3007では、条件装置番号および指示情報に基づいて、操作ナビを実行するための演出データが設定される。
ステップS3009では、上記説明した処理の他、内部当選コマンドの受信時における処理が実行され、この内部当選コマンド処理を終了する。
次に、図30を用いて、図28(d)のコマンド処理において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)の詳細について説明する。図30は、図28(d)において遊技状態更新コマンドを受信した場合の遊技状態更新コマンド処理(ステップS343)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3101では、遊技状態更新コマンドに含まれる情報からRTおよび状態Bに関する情報を取得し、ステップS3103に進む。
ステップS3103では、ステップS3101で取得した情報を参照し、次遊技から前兆状態が開始する(前兆フラグがオンになっている)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3105に進み、そうでない場合にはステップS3107に進む。
ステップS3105では、前兆状態に対応する演出が次遊技の開始操作のタイミングで開始されるように、該当する演出データおよびその実行タイミングを設定する。
ステップS3107では、ステップS3101で取得した情報を参照し、次遊技からCZが開始する(CZフラグがオンになっている)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3109に進み、そうでない場合にはステップS3111に進む。
ステップS3109では、CZに対応する演出が次遊技の開始操作のタイミングで開始されるように、該当する演出データおよびその実行タイミングを設定する。
ステップS3111では、ステップS3101で取得した情報を参照し、次遊技からAR(AR準備状態含む)が開始する(RT0〜2、7のいずれかであって、状態Bフラグがオン、前兆フラグがオンからオフに変化)か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3113に進み、そうでない場合にはステップS3115に進む。
ステップS3113では、AR(AR準備状態含む)に対応する演出が次遊技の開始操作のタイミングで開始されるように、該当する演出データおよびその実行タイミングを設定する。
ステップS3115では、END演出(END1演出、END2演出のいずれか)が設定済みか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3119に進み、そうでない場合にはステップS3117に進む。
ステップS3117では、END演出設定処理が実行される。なお、この処理の詳細については図31を用いて後述する。
ステップS3119では、END演出更新処理が実行される。なお、この処理の詳細については図32を用いて後述する。
ステップS3121では、上記説明した処理の他、遊技状態更新コマンドの受信時における処理が実行され、この遊技状態更新コマンド処理を終了する。
次に、図31を用いて、図30の遊技状態更新コマンド処理におけるEND演出設定処理(ステップS3117)の詳細について説明する。同図は、図30におけるEND演出設定処理(ステップS3117)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3201では、END1フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、そうでない場合にはステップS3211に進む。
ステップS3203では、END1演出が設定され、このEND演出設定処理を終了する。
ステップS3211では、END2フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3213に進み、そうでない場合にはこのEND演出設定処理を終了する。
ステップS3213では、END2演出が設定され、このEND演出設定処理を終了する。
次に、図32を用いて、図30の遊技状態更新コマンド処理におけるEND演出更新処理(ステップS3119)の詳細について説明する。同図は、図30におけるEND演出更新処理(ステップS3119)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3301では、END1演出が実行中か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3303に進み、そうでない場合にはステップS3311に進む。
ステップS3303では、状態B継続可能ゲーム数を取得し、ステップS3305に進む。
ステップS3305では、END1演出のシーンを切り替える条件(以下、END1演出切替条件)が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3307に進み、そうでない場合にはこのEND演出更新処理を終了する。第一実施形態では、それぞれのシーンが2ゲーム実行されることがEND1演出切替条件となっており、上記説明したステップS3303で取得した状態B継続可能ゲーム数の値を参照してこのEND1演出切替条件が成立したか否かを判定している。なお、END1演出切替条件についてはこの条件に限られるものではなく、任意に採用することができる。
ステップS3307では、END1演出において現在実行中のシーンを次のシーンに切り替えるための処理が実行され、このEND演出更新処理を終了する。
ステップS3311では、END2演出が実行中か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3313に進み、そうでない場合にはこのEND演出更新処理を終了する。
ステップS3313では、MYカウンタの値を取得し、ステップS3315に進む。
ステップS3315では、END2演出のシーンを切り替える条件(以下、END2演出切替条件)が成立したか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3317に進み、そうでない場合にはこのEND演出更新処理を終了する。なお、END2演出切替条件については、図49、図50を用いて後述する。
ステップS3317では、END2演出において現在実行中のシーンを次のシーンに切り替えるための処理が実行され、このEND演出更新処理を終了する。
《第2副制御部500の処理》
次に、図33を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図33(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図33(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図33(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図33(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図33(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図33(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図33(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図33(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(第一実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図33(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図33(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS411の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、画像の重ね合わせおよび透過度、など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
《動作説明》
以下、上記説明したスロットマシン100の特徴について動作例を用いて説明する。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。
〔条件装置番号2および25に当選した場合の動作例〕
[動作例(A1):ボーナスとの重複役に内部当選した場合]
図34は、ボーナスとの重複役に内部当選して状態Bに移行した場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図34の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でBB1+チャンス目(条件装置番号2)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別A)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選には当選せず、3ゲームのCZゲーム数と、6ゲームの前兆ゲーム数が得られたものとする。また、操作ナビ抑制ゲーム数として6が設定される(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後、RT更新処理(図15のステップS119)においてRT1からRT5に移行する。続く遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される(図43(d)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図34には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図34では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが確定していることが告知される(図43(h))。
さらに6ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、内部当選したボーナスの図柄を表示する確定告知が実行される(図43(m))。これを受けて6ゲーム目では特別役1の図柄を入賞ラインL1に停止させたとする(図43(t))。これによってRT更新処理(図15のステップS119)においてRT5からRT6に移行する(次遊技からRT6になる)。
続く6ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、ボーナスの作動によって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに6ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0でないため、何も変化しない(図22のステップS1601でNo判定)。
前兆及びCZ中処理が終了して遊技状態更新処理に戻ると、ボーナスが作動したことによって、前兆残りゲーム数や操作ナビ抑制ゲーム数が0に初期化され、CZフラグがオフに設定される(図20のステップS1415)。さらに続いて6ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、前兆残りゲーム数や操作ナビ抑制ゲーム数が0であることから、前兆フラグおよび操作ナビ抑制フラグがオフに設定される(図25のステップS1931、ステップS1941)。以上の処理によって、次遊技(7ゲーム目)以降に予定されていた前兆および操作ナビ抑制期間がキャンセルされる。また、前兆の終了時に設定されるCZや操作ナビ抑制期間後のナビ期間1も設定されないことになる。図34では、これらの期間が左下がりのハッチングで示されている。
さらに、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(7ゲーム目)の開始操作のタイミングでボーナス演出を開始するように演出データが設定される。図34には、7ゲーム目からボーナス演出が開始することが示されている。
なお、状態B移行時および前兆中のAR権利獲得抽選(図17のステップS1107、図18のステップS1205)に当選してAR権利数がある場合は、上記ボーナスの期間が終了したときにARが開始される(図20のステップS1409)。
[動作例(A2):前兆のみの場合]
図35は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この動作例は、図38(動作例(B1))と演出内容のみが異なる例である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図35の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される(図43(d)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図35には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図35では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが当選しなかったことが告知される(図43(i))。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(6ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図35には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1および通常演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(b)参照)。図35では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(9ゲーム目)から状態Aに戻り、前兆および操作ナビ期間1が終了することになる。図35には、8ゲーム目で状態B、前兆、操作ナビ期間1が終了し、9ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)が開始することが示されている。
なお、第一実施形態では、前兆中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、前兆の終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で8ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、8ゲーム目で前兆が終了し、9ゲーム目からARが開始される。この場合は、9ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(A3):AR中にボーナスとの重複役に内部当選した場合]
図36は、AR中にボーナスとの重複役に内部当選した場合の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1およびAR(状態Bフラグオン、前兆フラグオフ、CZフラグオフ)であるとする。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる(図19のステップS1321)。図36の1ゲーム目には、RT1、状態B、AR(操作ナビ期間2)であることが示されている。また、このときの演出はAR演出が実行される。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でBB1+チャンス目(条件装置番号2)に内部当選したとする。AR中においては、内部当選した役に応じて抽選によって操作ナビ抑制ゲーム数が設定される場合がある(図18のステップS1215)。ここでは、操作ナビ抑制ゲーム数に6が設定されたとする。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後、RT更新処理(図15のステップS119)においてRT1からRT5に移行する。続く遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において操作ナビ抑制フラグがオンに設定される(図25のステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から操作ナビ抑制期間が開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図36には、3ゲーム目から操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1321)。図36では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが確定していることが告知される(図43(h))。
さらに6ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、内部当選したボーナスの図柄を表示する確定告知が実行される(図43(m))。これを受けて6ゲーム目では特別役1の図柄を入賞ラインL1に停止させたとする(図43(t))。これによってRT更新処理(図15のステップS119)においてRT5からRT6に移行する(次遊技からRT6になる)。
さらにボーナスが作動したことによって、操作ナビ抑制ゲーム数が0に初期化され(図20のステップS1415)、さらに状態B更新処理(図20のステップS1423)において操作ナビ抑制フラグがオフに設定される(図25のステップS1941)。以上の処理によって、次遊技(7ゲーム目)以降に予定されていた操作ナビ抑制期間がキャンセルされる。図36では、このキャンセルされた期間が左下がりのハッチングで示されている。
さらに、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(7ゲーム目)の開始操作のタイミングでボーナス演出を開始するように演出データが設定される。図36には、7ゲーム目からボーナス演出が開始することが示されている。
なお、上記ボーナスの期間が終了すると、ARが開始される(図20のステップS1409)。
[動作例(A4):AR中に操作ナビ抑制期間が設定された場合]
図37は、AR中に操作ナビ抑制期間が設定された場合の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1およびAR(状態Bフラグオン、前兆フラグオフ、CZフラグオフ)であるとする。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる(図19のステップS1321)。図37の1ゲーム目には、RT1、状態B、AR(操作ナビ期間2)であることが示されている。また、このときの演出はAR演出が実行される。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。AR中においては、内部当選した役に応じて抽選によって操作ナビ抑制ゲーム数が設定される場合がある(図18のステップS1215)。ここでは、操作ナビ抑制ゲーム数に6が設定されたとする。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、操作ナビ抑制フラグがオンに設定される(図25のステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から操作ナビ抑制期間が開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、バトル!の文字が表示される演出が実行される。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでバトル演出(図43(g)参照)を開始するように演出データが設定される。図37には、3ゲーム目から操作ナビ抑制期間、バトル演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1321)。図37では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
また、5ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ボーナスが当選しなかったことが告知される(図43(i))。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から再び押し順リプレイおよび押し順ベルの操作ナビが表示されるようになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(6ゲーム目)の開始操作のタイミングでAR演出を開始するように演出データが設定される。図37には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間2およびAR演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間2(操作ナビ抑制フラグがオフ)であるため正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1321)。図37では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
なお、AR権利数およびAR残りゲーム数が0になると、ARが終了し状態Aが設定される(図20のステップS1409、図25のステップS1919)。
[動作例(A1)〜(A4)について]
第一実施形態のスロットマシン100では、遊技者に有利な状態としてRT4やRT6が設けられている。このRT4やRT6に移行する際、その前段階としてRT3またはRT5を経由する場合があり、第一実施形態ではこの前段階において前兆やCZが設定される場合がある(例えば、図34の動作例(A1))。一方、RT4やRT6に移行しない場合(特別役を含まない条件装置に内部当選した場合)にも前兆やCZが設定される場合がある(例えば、図35の動作例(A2))。これらの前兆やCZでは、少なくとも操作ナビ抑制期間が設定される。
また、AR中のRT3またはRT5では、前兆やCZは設けられないが、操作ナビ抑制期間が設けられる場合がある(例えば、図36の動作例(A3))。一方、AR中にRT4やRT6に移行しない場合(特別役を含まない条件装置に内部当選した場合)にも操作ナビ抑制期間が設定される場合がある(例えば、図37の動作例(A4))。
すなわち、ボーナスに内部当選している場合(RT3またはRT5)と内部当選していない場合の双方において、共通の動作(積極的な動作(〜を行う)に限らず、消極的な動作(〜を行わない)も含む)が起こり得るように構成されている。この共通の動作を見た遊技者はRT4あるいはRT6の開始を期待するため、遊技の興趣を向上させることができる。こうした効果から、上記の共通の動作が起こり得る期間はRT4あるいはRT6の開始についての予兆期間(以下、ボーナス予兆期間)となる。
上記ボーナス予兆期間では、メダルが減少したとしても結果が確定するまではこれを許容せざるを得ないため、遊技の興趣が減退する虞がある。このため例えば、ボーナス予兆期間において押し順ベルに内部当選した場合には操作ナビを表示することで、ボーナス予兆期間におけるメダルの減少を抑えることが考えられる。しかし、ボーナス予兆期間においてはRT4やRT6への移行を期待させるために様々な演出を行う場合がある。このような演出の際に操作ナビを表示してしまうと演出が把握しにくくなり、遊技の興趣が減退する虞がある。
第一実施形態では、ボーナス予兆期間において操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間1(AR中は操作ナビ期間2)を含む構成を採用している(例えば、図34〜37の動作例(A1)〜(A4))。操作ナビ抑制期間では操作ナビが表示されないため、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。また、操作ナビ期間1(AR中は操作ナビ期間2)では、押し順ベルに内部当選した際に操作ナビを表示することで、メダルの減少を抑えて遊技の興趣が減退することを防止することができる。
なお、一旦設定された操作ナビ期間1で操作ナビが表示されなかった場合に、これを延長する場合(例えば、後述する図41の動作例(B4)におけるCZの追加)と、ARを設定する場合(例えば、後述する図42の動作例(B5)におけるARの追加)があり、この構成によって押し順ベルの操作ナビが表示される機会が得られるようになっている。さらに、前兆、CZ、およびARを含む状態Bは、前兆、CZ、およびARの期間が終了した際に押し順ベルの操作ナビが表示されていない場合(操作ナビ保証フラグがオフの場合)、押し順ベルの操作ナビを表示可能となっており、押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保している。
なお、前兆期間と操作ナビ1期間を合わせて設定していたにも関わらずナビが表示されなかった場合には、前兆期間終了後の通常演出中にナビを行うことで押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保する構成も考えられる。しかしこの構成では、基本的にナビが表示されない通常演出においてナビが発生するため遊技者が違和感を覚える虞がある。第一実施形態では、操作ナビ1期間にナビが発生しなかった場合にCZが追加されることで、遊技者が違和感を感じないようにするだけでなく、CZ演出によってARやボーナスを期待させ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、押し順ベルの操作ナビが表示されていない状態(操作ナビ保証フラグがオフの状態)でRT4またはRT6に移行した場合、移行時に操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1503でYesの判定)。このため、RT3またはRT5については、押し順ベルの操作ナビが表示される機会が必ずしも設けられるわけではないが、メダルの獲得が見込めるために遊技者に不利益となることはない。
RT3またはRT5である場合には、RT4またはRT6への移行のタイミングによって、操作ナビ期間1(AR中は操作ナビ期間2)が設けられない場合がある(例えば、図34の動作例(A1)、図36の動作例(A3))。しかし、RT4またはRT6ではメダルの獲得が見込めることから、このような構成を採用したとしても遊技者に不利益とはならない。すなわち、メダルの減少を抑える必要性が低い場合には、ボーナス予兆期間に操作ナビ期間が設けられない場合があってもよく、例えば、RT3またはRT5である場合には、操作ナビ抑制期間が維持されるように構成してもよい。またこの構成では、押し順ベルの操作ナビが表示されたことでRT4あるいはRT6に移行しないことが遊技者に把握される場合があるが、少なくとも操作ナビ抑制期間においてはボーナスの内部当選の有無を遊技者に悟られないようにすることができ、期待感を持たせることができる。このように、ボーナス予兆期間に少なくとも操作ナビ抑制期間が含まれることで、期待感を高めつつ、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。
上記動作例(A1)〜(A4)では、遊技者にとって有利な状態(第一実施形態ではRT4やRT6)となる場合に操作ナビ抑制期間を設けるとともに、上記有利な状態とならない場合についても操作ナビ抑制期間を設けることで、この操作ナビ抑制期間を上記有利な状態についての予兆期間として用いた構成の一例が記載されている。第一実施形態では、上記有利な状態の一例としてボーナスを用いた構成について説明したが、この有利な状態については内部当選結果に起因して開始するものであればよく、例えば、AR、AT、ART、疑似ボーナス、のように有利な状態の内容については限定されるものではない。
また、有利な状態とならない場合における操作ナビ抑制期間を設ける契機となる内部当選結果については特に限定されるものではなく、有利な状態とならない場合がある内部当選役であればよい。この構成により、操作ナビ抑制期間を有利な状態についての予兆期間として用いることができる。
また、操作ナビ抑制期間について、第一実施形態では押し順ベルの操作ナビを表示可能な状態において操作ナビ抑制フラグを用いてこれを表示しない状態にする例について説明したが、例えば押し順リプレイの操作ナビを表示可能な状態においてこれを表示しないようにしてもよく、操作ナビの対象となる内部当選結果について限定されるものではない。また、実行可能な操作ナビのうちの一部が抑制されるようにしてもよい。さらに、この操作ナビについては、押し順を示すものに限らず、例えば「・・・を狙え!」といった表示のように、停止操作のタイミングを示すものであってもよいし、押し順及びタイミングの双方を示すものであってもよい。
また、操作ナビ抑制期間においては、有利な状態となることを期待させる演出が実行されることが好ましい。
さらに、有利な状態となる内部当選結果が導出された遊技における出目と、有利な状態とならない場合において操作ナビ抑制期間を設ける契機となる内部当選結果が導出された遊技における出目が、共通の出目となる場合があることが好ましい。この構成では、この共通の出目となってから操作ナビ抑制期間となる一連の動作が、有利な状態となる場合とそうでない場合とで同じになり、この共通の出目によって操作ナビが規制されることを遊技者に予告することができる。また、有利な状態となることに対する期待感を高めることができる。例えば、図34〜図37では、条件装置番号2および25による動作について説明したが、これらの条件装置が導出された遊技においては図43(s)に示す出目が共通の出目として導出され得る。
[動作例(B1):前兆のみの場合]
図38は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この動作例は、図35(動作例(A2))と演出内容のみが異なる例である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図38の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図38には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図38では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図38には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(f)参照)。図38では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(9ゲーム目)から状態Aに戻り、前兆および操作ナビ期間1が終了することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図38には、8ゲーム目で状態B、前兆、操作ナビ期間1が終了し、9ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)、通常演出がそれぞれ開始することが示されている。
なお、第一実施形態では、前兆中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、前兆の終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で8ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、8ゲーム目で前兆が終了し、9ゲーム目からARが開始される。この場合は、9ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(B2):前兆とCZの場合]
図39は、状態Bの移行抽選に当選し、3ゲームのCZゲーム数が得られ、ARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆とCZが確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図39の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、3ゲームのCZゲーム数を獲得し、且つAR権利獲得抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図39には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図39では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図39には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(f)参照)。図39では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図39には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。10ゲーム目では、操作ナビ期間1である(操作ナビ抑制フラグオフ)であるが、操作ナビ保証フラグはオンに設定されている。この場合、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1311でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。第一実施形態では、この構成によって操作ナビ期間1におけるベル操作ナビの表示回数を1回に制限している。図39では、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビが表示されないことが示されている。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングでARやボーナスがないことが告知される。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(12ゲーム目)から状態Aに戻り、CZおよび操作ナビ期間1が終了することになる。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図39には、11ゲーム目で状態B、CZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)、通常演出がそれぞれ開始することが示されている。
なお、第一実施形態では、前兆およびCZ中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、CZの終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で11ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、11ゲーム目でCZが終了し、12ゲーム目からARが開始される。この場合は、12ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(B3):前兆とCZとARの場合]
図40は、状態Bの移行抽選に当選し、3ゲームのCZゲーム数が得られ、ARの抽選に当選してAR権利数が1となった場合(状態B移行時に前兆とCZとARが確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図40の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、3ゲームのCZゲーム数を獲得し、且つAR権利数を1獲得したものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図40には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図40では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図40には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選したとする。8ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグがオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(f)参照)。図40では、8ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号30)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(中1st)が表示されることが示されている。
8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
さらに8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図40には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。
その後遊技が進行し、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。10ゲーム目では、操作ナビ期間1である(操作ナビ抑制フラグオフ)であるが、操作ナビ保証フラグはオンに設定されている。この場合、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1311でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。第一実施形態では、この構成によって操作ナビ期間1におけるベル操作ナビの表示回数を1回に制限している。図40では、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビが表示されないことが示されている。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングで、ARが開始することが告知される(図43(l))。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が1であることから、CZフラグがオフに設定され、ARを開始するための設定が行われる(図22のステップS1615、ステップS1623)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、前兆フラグがオフに設定される(図25のステップS1931)。ここまでの処理によって、状態Bフラグがオン、前兆フラグおよびCZフラグがオフであって、AR残りゲーム数が0でない状態になると、次遊技(12ゲーム目)からARが開始することになる。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングでAR演出を開始するように演出データが設定される。図40には、11ゲーム目でCZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目からAR(操作ナビ期間2)、AR演出がそれぞれ開始することが示されている。
[動作例(B4):CZが追加された場合]
図41は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図41の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図41には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図41では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図41には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行するが、6〜8ゲームの間(操作ナビ期間1)に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しなかったとする。この場合、操作ナビ保証フラグがオフのままとなる。そして、8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオフであることから、CZ追加判定処理が実行される(図22のステップS1605)。この処理において、ボーナスに内部当選しておらず、AR権利数やCZゲーム数もなく、さらにはCZフラグもオフであることから、AR権利数の抽選が実行され、CZゲーム数に3が設定される(図23のステップS1709、ステップS1711)。ここでは、AR権利数は獲得できなかったものとする。
CZ追加判定処理が終了して前兆及びCZ中処理に戻ると、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図41には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。なお、図41では、CZ(追加)の表記を用いているが、これはこのCZが、操作ナビが表示されないことによって後から追加されたものであることを示すものである。
その後遊技が進行し、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。10ゲーム目では、操作ナビ期間1(操作ナビ抑制フラグオフ)であり、また操作ナビ保証フラグがオフであることから、正解の押し順を示す操作ナビが表示される(図19のステップS1313、図29のステップS3007、図43(k)参照)。図41では、10ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選し、正解の押し順を示す操作ナビ(右1st)が表示されることが示されている。
10ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される操作ナビ保証フラグ設定処理(図20のステップS1403)では、操作ナビが表示されたことによって操作ナビ保証フラグがオンに設定される(図21のステップS1509)。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングでARやボーナスがないことが告知される。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオン、CZゲーム数が0、AR権利数が0であることから、状態B終了待機フラグがオンに設定される(図22のステップS1625)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、状態B終了待機フラグがオンであること、および操作ナビ保証フラグがオンであることから、状態Bのパラメータが初期化される(状態Aになる)。なお、この処理においては前兆、CZ、ARのパラメータも初期化される。これによって、次遊技(12ゲーム目)から状態Aに戻り、CZおよび操作ナビ期間1が終了することになる。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングで通常演出(図43(a)参照)を開始するように演出データが設定される。図41には、11ゲーム目で状態B、CZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目から状態A(操作ナビ不可期間)、通常演出がそれぞれ開始することが示されている。
なお、上記の動作では8ゲーム目が終了する時点でAR権利数は0であるが、8ゲーム目のCZ追加判定処理や9〜11ゲーム目のCZ中に抽選によってAR権利数が加算される場合がある(図23のステップS1709、図18のステップS1205)。このため、状態B移行時にAR権利数が0であっても、CZの終了時点でAR権利数が0より大きくなっている場合がある。上記の例で11ゲーム目の前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)においてAR権利数が0でなければ、11ゲーム目でCZが終了し、12ゲーム目からARが開始される。この場合は、12ゲーム目以降も状態Bが維持される。また、ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となり、ARの演出が実行される。
[動作例(B5):CZおよびARが追加された場合]
図42は、状態Bの移行抽選に当選し、且つCZおよびARの抽選は非当選となった場合(状態B移行時に前兆が確定)の動作の一例を示す図である。この例では、初期状態がRT1および状態A(状態Bフラグオフ)であるとする。この状態Aでは、操作ナビが表示されない(図16のステップS1001でYes判定、図18、図19が実行されない)。図42の1ゲーム目には、RT1および状態Aであることの他、状態Aであることによって操作ナビが表示されない期間(操作ナビ不可期間)となっていることが示されている。このときの演出は通常の演出が実行される(図43(a)参照)。
この状態で、2ゲーム目の開始操作でチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したとする。この場合、状態B移行抽選(図17のステップS1101)において、100%の確率で状態B移行抽選に当選する(図14(a)、抽選種別C)。
状態B移行抽選に当選すると、まず状態B継続可能ゲーム数が設定され、続いて、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選、前兆ゲーム数抽選(図17のステップS1105、ステップS1107、ステップS1109、ステップS1111)が実行される。この例では、AR権利獲得抽選、CZゲーム数抽選には当選しなかったものとする。また前兆ゲーム数については6ゲームの前兆ゲームが得られたものとし、操作ナビ抑制ゲーム数として3が設定されたとする(図17のステップS1115)。
その後遊技が進行し、リール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に遊技状態更新処理(図15のステップS121)が実行される。この処理で実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)において、上記説明した状態B移行抽選等の結果から、状態Bフラグ、前兆フラグ、操作ナビ抑制フラグがそれぞれオンに設定される(図25のステップS1923、ステップS1931、ステップS1941)。これにより、次遊技(3ゲーム目)から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間がそれぞれ開始することになる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、チャンス!の文字が表示される演出が実行される(図43(c)参照)。さらに、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングで前兆演出(図43(e)参照)を開始するように演出データが設定される。図42には、3ゲーム目から状態B、前兆、操作ナビ抑制期間、前兆演出がそれぞれ開始することが示されている。
その後遊技が進行し、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したとする。しかし、5ゲーム目ではまだ操作ナビ抑制期間が継続しており、この操作ナビ抑制期間においては、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しても、操作ナビが表示されない(図19のステップS1309でNo判定、図29のステップS3005でNo判定)。図42では、5ゲーム目で押し順ベル(条件装置番号31)に内部当選したものの、操作ナビ抑制期間であるため操作ナビが表示されないことが示されている。
5ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、操作ナビ抑制ゲーム数が0になったことにより操作ナビ抑制フラグがオフに設定され、操作ナビ抑制期間が終了する(図25のステップS1941)。これによって、次遊技(6ゲーム目)から押し順ベルの操作ナビが一定回数だけ可能な期間(操作ナビ期間1)が開始することになる。図42には、5ゲーム目で操作ナビ抑制期間が終了し、6ゲーム目から操作ナビ期間1が開始することが示されている。
その後遊技が進行するが、6〜8ゲームの間(操作ナビ期間1)に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しなかったとする。この場合、操作ナビ保証フラグがオフのままとなる。そして、8ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオフであることから、CZ追加判定処理が実行される(図22のステップS1605)。この処理において、ボーナスに内部当選しておらず、AR権利数やCZゲーム数もなく、さらにはCZフラグもオフであることから、AR権利数の抽選が実行され、CZゲーム数に3が設定される(図23のステップS1709、ステップS1711)。ここでは、AR権利数は獲得できなかったものとする。
CZ追加判定処理が終了して前兆及びCZ中処理に戻ると、CZゲーム数が3であることから、CZフラグがオンに設定され、前兆残りゲーム数にCZゲーム数が設定される(図22のステップS1609、ステップS1611)。これにより、次遊技(9ゲーム目)からCZが開始することになる。なお、CZゲーム数については0に初期化される(図22のステップS1613)。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(9ゲーム目)の開始操作のタイミングでCZ演出(図43(j)参照)を開始するように演出データが設定される。図42には、8ゲーム目で前兆および前兆演出が終了し、9ゲーム目からCZおよびCZ演出が開始することが示されている。なお、図42では、CZ(追加)の表記を用いているが、これはこのCZが、操作ナビが表示されないことによって後から追加されたものであることを示すものである。
その後遊技が進行するが、9〜11ゲームの間(操作ナビ期間1)に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選しなかったとする。この場合も引き続き操作ナビ保証フラグがオフのままとなる。
11ゲーム目では、スタートレバー135の開始操作によって、ジャッジ演出が設定される(図29のステップS3009)。このジャッジ演出は、ARやボーナスの当選の有無を告知する演出であるが、ここでは、第三停止のタイミングでARやボーナスがないことが告知される。
さらに11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される前兆及びCZ中処理(図20のステップS1407)では、前兆残りゲーム数が0、操作ナビ保証フラグがオフであることから、CZ追加判定処理が実行される(図22のステップS1605)。しかし、CZフラグがオンであるため、再度CZが追加されることはない(図23のステップS1707でNo判定)。そして、その後の処理でCZフラグがオフに設定されると、操作ナビ保証フラグがオフであることによってAR権利数に1が加算され、ARを開始するための設定が行われる(図22のステップS1615、ステップS1619、ステップS1623)。
さらに続いて11ゲーム目の遊技状態更新処理において実行される状態B更新処理(図20のステップS1423)では、前兆フラグがオフに設定される(図25のステップS1931)。ここまでの処理によって、状態Bフラグがオン、前兆フラグおよびCZフラグがオフであって、AR残りゲーム数が0でない状態になると、次遊技(12ゲーム目)からARが開始することになる。ARでは、押し順ベルおよび押し順リプレイの操作ナビが表示される期間(操作ナビ期間2)となる。また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、ARが開始することを告知するジャッジ演出(第三停止操作時のジャッジ演出を覆す演出)が実行される(図43(l))。さらに、次遊技(12ゲーム目)の開始操作のタイミングでAR演出を開始するように演出データが設定される。図42には、11ゲーム目でCZ、操作ナビ期間1が終了し、12ゲーム目からAR(操作ナビ期間2)、AR演出がそれぞれ開始することが示されている。なお、図42では、AR(追加)の表記を用いているが、これはこのARが、操作ナビが表示されないことによって後から追加されたものであることを示すものである。
[動作例(B1)〜(B5)について]
第一実施形態のスロットマシン100では、遊技者に有利な状態の一つとしてARが設けられている。このARは、待機期間を経て設定されるように構成されており、第一実施形態ではこの待機期間に前兆やCZが設定されるように構成されている(例えば、図40の動作例(B3))。また、ARが設定されない場合(待機期間ではない場合)であっても、前兆やCZが設定される場合がある(例えば、図38の動作例(B1)、図39の動作例(B2))。すなわち、ARが設定される場合とARが設定されない場合の双方において、共通の動作(積極的な動作(〜を行う)に限らず、消極的な動作(〜を行わない)も含む)が起こり得るように構成されている。この共通の動作を見た遊技者はARの開始を期待するため、遊技の興趣を向上させることができる。こうした効果から、上記の共通の動作が起こり得る期間はARの開始についての予兆期間(以下、AR予兆期間)となる。
上記AR予兆期間では、メダルが減少したとしても結果が確定するまではこれを許容せざるを得ないため、遊技の興趣が減退する虞がある。このため例えば、AR予兆期間において押し順ベルに内部当選した場合には操作ナビを表示することで、AR予兆期間におけるメダルの減少を抑えることが考えられる。しかし、AR予兆期間においては、ARの付与を期待させるために様々な演出を行う場合がある。このような演出の際に操作ナビを表示してしまうと演出が把握しにくくなり、遊技の興趣が減退する虞がある。
第一実施形態では、AR予兆期間(前兆やCZ)において操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間1が設けられる構成を採用している(例えば、図38〜40の動作例(B1)〜(B3))。操作ナビ抑制期間では操作ナビが表示されないため、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。また、操作ナビ期間1では、押し順ベルに内部当選した際に操作ナビを表示することで、メダルの減少を抑えて遊技の興趣が減退することを防止することができる。
なお、一旦設定された操作ナビ期間1で操作ナビが表示されなかった場合に、これを延長する場合(例えば、図41の動作例(B4)におけるCZの追加)と、ARを設定する場合(例えば、図42の動作例(B5)におけるARの追加)があり、この構成によって押し順ベルの操作ナビが表示される機会が得られるようになっている。さらに、前兆、CZ、およびARを含む状態Bは、前兆、CZ、およびARの期間が終了した際に押し順ベルの操作ナビが表示されていない場合(操作ナビ保証フラグがオフの場合)、押し順ベルの操作ナビを表示可能となっており、押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保している。
なお、前兆期間と操作ナビ1期間を合わせて設定していたにも関わらずナビが表示されなかった場合には、前兆期間終了後の通常演出中にナビを行うことで押し順ベルの操作ナビが表示される機会を担保する構成も考えられる。しかしこの構成では、基本的にナビが表示されない通常演出においてナビが発生するため遊技者が違和感を覚える虞がある。第一実施形態では、操作ナビ1期間にナビが発生しなかった場合にCZが追加されることで、遊技者が違和感を感じないようにするだけでなく、CZ演出によってARやボーナスを期待させ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記の構成では前兆やCZにおいて操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間1とを組み合わせた構成を採用しているが、メダルの減少を抑える必要性が低い場合には、AR予兆期間に操作ナビ期間1を設けない場合があってもよい。例えば、ARが設定されることが確実である場合、ARが設定されるまで操作ナビ抑制期間が継続するようにしてもよい。ARではメダルの獲得が見込めることから、このような構成を採用したとしても遊技者に不利益とはならない。またこの構成では、押し順ベルの操作ナビが表示されたことでARが設定されないことが遊技者に把握される場合があるが、少なくとも操作ナビ抑制期間においてはARの設定の有無を遊技者に悟られないようにすることができ、期待感を持たせることができる。このように、AR予兆期間に少なくとも操作ナビ抑制期間が含まれることで、期待感を高めつつ、遊技の興趣を高めるための演出を把握しやすくすることができる。一方、メダルの減少を抑える必要性が高い場合には、AR予兆期間に操作ナビ抑制期間を設けない場合があってもよい。すなわち、AR予兆期間において少なくとも操作ナビ期間が設けられていることで、メダルの減少によって遊技の興趣が減退することを防止することができる。
上記動作例(B1)〜(B5)で説明したように第一実施形態は、操作ナビの表示が可能な第一の期間(第一実施形態では前兆中の操作ナビ期間1)において、操作ナビの表示がなかった場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間(CZによる操作ナビ期間1)を設定し、操作ナビの表示がされた場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間の設定を行わない構成を採用している。
第一実施形態では、前兆中の操作ナビ期間1が第一の期間の一例に相当するが、この第一の期間については例えばCZや、ATゲーム数の上乗せの確率が通常時よりも高くなる状態であってもよく、操作ナビが実行可能であれば任意の期間を採用することができる。また、第一実施形態では第二の期間としてCZを追加する構成を採用しているが、この期間についても操作ナビが実行可能な期間であればよく、例えば第一の期間を延長することで第二の期間としてもよいし、ATゲーム数の上乗せ確率が上昇するなど第一の期間と比較して第二の期間が遊技者に有利な期間となっていてもよい。
また、第一実施形態では、第一の期間に続いて第二の期間が設けられる構成について説明したが、例えば第一の期間から所定回数の遊技を挟んで第二の期間が設けられるといったように、第一の期間と第二の期間が離れて設けられた構成であってもよい。なお、第一実施形態のように第一の期間に続いて第二の期間を設ける場合には、第一の期間中に実行される第一の演出(第一実施形態では前兆演出)が第一の期間に合わせて終了し、第二の期間中に実行される第二の演出(第一実施形態ではCZ演出)が第二の期間に合わせて開始するようにすることで、第一の演出と第二の演出によって第二の期間が開始したことを遊技者が容易に把握することができる。
また、第一実施形態では、第二の期間が第一の期間よりも有利(第一実施形態では追加でARが当選する場合がある、図14(c))な構成となっている。第一の期間と第二の期間の有利度の差についてはこの構成に限定されるものではないが、第一実施形態のように第二の期間を第一の期間よりも有利な期間とすることで、遊技者が期待感を維持しやすくすることができる。
〔AR中に操作ナビ抑制期間と操作ナビ期間を繰り返す変形例(動作例(C1)〜(C4))〕
上記の動作例(B1)〜(B5)では、操作ナビの表示が可能な第一の期間において、操作ナビの表示がなかった場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間を設定し、操作ナビの表示がされた場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間の設定を行わない構成を採用したものである(図38〜42、)。以下では、第一の期間および第二の期間を採用した構成について、上記説明した第一実施形態とは異なる変形例について説明する。
以下説明する変形例は、AR中に操作ナビ期間2および操作ナビ抑制期間が交互に設けられる構成を採用したものである。この操作ナビ期間2では、押し順ベルおよび押し順リプレイに内部当選すると、正解の操作順序を示す操作ナビが表示される。また、操作ナビ抑制期間では、押し順ベルに内部当選した場合の操作ナビの表示が抑制される(図19のステップS1321)。またこの変形例では、操作ナビ期間2における押し順ベルの操作ナビの表示回数が最低表示回数(以下の例では1回)に達しない場合、操作ナビ期間2のゲーム数を追加する構成を採用している。
図44は、上記の変形例における動作の一例(動作例(C1))を示す図である。この例はAR中の動作を示すものであり、全体を通じてRT2および状態B(状態Bフラグオン)であるとする。この例では、3ゲームの操作ナビ期間2と、3ゲームの操作ナビ抑制期間が交互に設けられる。この操作ナビ期間2は、初回が1セット目、二回目が2セット目、のように区間ごとにセット数が割り当てられており、ここでは1ゲーム目〜3ゲーム目までが1セット目に相当し、7ゲーム目〜9ゲーム目までが2セット目に相当する。
1セット目では、図48(a)に示すようにセット数の表示を含む演出が実行されるが、さらに操作ナビを表示する場合には、図48(b)に示すように図48(a)の演出に加えて押し順ナビの表示が実行される。2セット目についても1セット目と同様であり、図48(c)に示すようにセット数の表示を含む演出が実行され、さらに操作ナビを表示する場合には、図48(d)に示すように図48(c)の演出に加えて押し順ナビの表示が実行される。また、操作ナビ抑制期間では、図48(e)に示すように「休憩中」の文字を表示する演出が実行される。
図44では、操作ナビ期間2の1セット目および2セット目のそれぞれにおいて、押し順ベルが内部当選して操作ナビが表示されたことが示されている(1、2、8ゲーム目)。また、操作ナビ抑制期間では、押し順ベルが内部当選したものの操作ナビが表示されないことが示されている(5、10ゲーム目)。
図44の動作例(C1)では、1セット目と2セット目のいずれの操作ナビ期間2においても操作ナビが最低表示回数に達しているため、操作ナビ期間2が予定通り終了する。
図45は、1セット目の操作ナビ期間2で操作ナビが最低表示回数に達しない場合の動作(動作例(C2))が示されている。図45の動作例(C2)では、図44の動作例(C1)と同様に3ゲーム目で1セット目が終了する予定だったものの、操作ナビが最低表示回数に達しないため、終了せずにそのまま操作ナビ期間2が継続する(操作ナビ期間2ゲーム数追加)。そして、5ゲーム目で押し順ベルの操作ナビが表示されたことを受けて1セット目の操作ナビ期間2が終了する。なお、図45では、追加された操作ナビ期間2のゲーム数の分だけ、以降のスケジュールがずれる構成を採用している。
図46は、1セット目の操作ナビ期間2で操作ナビが最低表示回数に達しない場合の動作(動作例(C3))が示されている。この例でも図45の動作例(C2)と同様に、3ゲーム目で終了予定の1セット目の操作ナビ期間2が、操作ナビが最低表示回数に達しないことでそのまま継続し(操作ナビ期間2ゲーム数追加)、その後、5ゲーム目で押し順ベルの操作ナビが表示されたことを受けて1セット目の操作ナビ期間2が終了することが示されている。この図46の動作例(C3)では、追加された操作ナビ期間2のゲーム数の分だけ、操作ナビ抑制期間が減少する構成を採用している。このため、6ゲーム目以降の操作ナビ期間2および操作ナビ抑制期間のスケジュールが、図44と同じになっている。図46の動作例(C3)は、この点が図45の動作例(C2)とは異なる。なお、追加された操作ナビ期間2のゲーム数の分だけ、操作ナビ抑制期間が減少する構成を採用した場合、操作ナビ抑制期間がなくなってしまう場合がある。例えば、図47の動作例(C4)のように、1セット目の操作ナビ期間2が終了せずに2セット目の操作ナビ期間2の開始を迎えた場合、これらの操作ナビ期間2は1つに繋がることになる。この場合、2セット目の操作ナビ期間2は1セット目として扱うように構成してもよく、さらにこの場合、1セット目の演出(同じ演出)を行うように構成してもよい。
なお、操作ナビ期間2のゲーム数、操作ナビ抑制期間のゲーム数、操作ナビの最低表示回数については任意の数を採用することができる。また、操作ナビ期間2と操作ナビ抑制期間でゲーム数が異なってもよく、抽選によってゲーム数や最低回数が決定されるようにしてもよい。
なお、上記の変形例の構成を採用するにあたっては、例えば操作ナビ期間の残りゲーム数を別途設け、この操作ナビ期間の残りゲーム数が0になると操作ナビ抑制フラグがオンに設定されるようにし、さらに操作ナビ抑制フラグがオフになった時点で再度操作ナビ期間の残りゲーム数を設定する、といった構成を、上述した第一実施形態に加えればよい。
上記図44〜図47で説明した変形例は、操作ナビの表示が可能な第一の期間(変形例では操作ナビ期間2)において、操作ナビの表示がなかった場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間(操作ナビ期間2の延長分に相当)を設定し、操作ナビの表示がされた場合には操作ナビの表示が可能な第二の期間の設定を行わない構成を採用している点で、動作例(B1)〜(B5)で説明した構成と共通する。さらにこの変形例では、操作ナビが許容されない第三の期間(操作ナビ抑制期間)が、第二の期間がある場合にはその後に、第二の期間がない場合には第一の期間の後に、それぞれ設けられ、さらに第三の期間の後に、新たに第一の期間が設定される構成を加えたことを特徴とする。なお、この変形例については、動作例(B1)〜(B5)で説明した構成を適宜組み合わせてもよい。
〔状態B終了時の動作例について(第一実施形態)〕
[動作例(D1):状態Bのゲーム数が上限に到達する場合]
第一実施形態ではAR残りゲーム数が上乗せされる構成を採用しており、これによってメダルが獲得しやすい状態Bの期間がより長くなる場合がある。ここで、状態Bの期間が長くなりすぎてしまうと射幸性が高くなってしまうため、第一実施形態では状態Bのゲーム数に上限(例えば、1500)を設け、この上限ゲーム数に到達した場合に状態Bが終了する構成を採用している。また、状態Bが突然終了してしまうと遊技の興趣が減退してしまう虞があるため、状態Bの終了前にエンディング演出(第一実施形態ではEND1演出)を実行することで事前に状態Bが終了することを把握させる構成を採用している。以下、この動作について図49を用いて説明する。同図は、状態Bのゲーム数が上限に到達して終了する場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図49の動作例では、初期状態(1ゲーム目)がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図49の動作例では状態B継続可能ゲーム数が21まで減少し、状態Bにおける1480回目の遊技が開始するところから説明する。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。
まず、1ゲーム目(1480回目)では、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が20になる(図25のステップS1911)。そして、状態B継続可能ゲーム数が20になったことにより、END1フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図25のステップS1913、ステップS1915、ステップS1917)。なお、END1フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END1フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND1演出を開始するように演出データが設定される(図30のステップS3117、図31のステップS3203)。図49には、2ゲーム目からEND1演出が開始することが示されている。すなわち、状態Bにおける1480回の遊技の経過(あるいは1481回目の遊技の開始)がEND1演出の開始条件となっている。
このEND1演出は、状態Bの終了まで連続する10種類のシーンからなる演出である。これらのシーンは2ゲーム毎に切り替えられるように構成されており(図32のステップS3305)、END1演出全体で20ゲームに亘って実行される演出となっている。図49では、END1演出の各シーンが2ゲームごとに切り替えられていることが示されている。また、状態Bにおける1500回目の遊技の終了の際には、状態B継続可能ゲーム数の値が0になり、状態Bが終了する(図25のステップS1905でNo判定、ステップS1919)が、この状態Bの終了(1500回目の遊技)に合わせてEND1演出が終了していることが示されている。その後、図49では、状態Bにおける1500回目の遊技の次の遊技で状態Aが設定され、かつ通常演出が実行されていることが示されている。
[動作例(D2):状態Bにおいてメダルの純増枚数が上限に到達した場合]
上記動作例(D1)において説明したように、第一実施形態では状態Bのゲーム数が上限(例えば、1500)に到達すると状態Bが終了するように構成されているが、この他にも射幸性が高くなることを防止するために、状態Bにおけるメダルの純増枚数についても上限(例えば、2400)が設けられている。
具体的には、メダルの純増枚数を格納する変数(MYカウンタ、初期値0)を設け、メダルの使用枚数および払出枚数との差から遊技毎の純増枚数を算出し、MYカウンタに加算する(図26のステップS1A03)、という処理が状態Bにおいて実行される。ここで純増枚数がマイナスの場合にはMYカウンタの値が減少するが、この際にMYカウンタの値がマイナスに転じた場合にはMYカウンタの値を0に(初期化)する(図26のステップS1A07)。そして、このMYカウンタの値が上限(例えば、2400)に到達すると、状態Bが終了する(図26のステップS1A19で状態B継続可能ゲーム数を0にすることで図25のステップS1919が実行される)。なお、上限(例えば、2400)に到達して状態Bが終了する構成に限らず、上限を超えた場合に状態Bが終了する構成としてもよい。
このMYカウンタによって状態Bが終了する場合についても、突然終了して遊技の興趣が減退してしまうことがないように、状態Bの終了前にエンディング演出(第一実施形態ではEND2演出)を実行することで事前に状態Bが終了することを把握させる構成を採用している。以下、この動作について図50を用いて説明する。同図は、状態BにおいてMYカウンタが上限に到達して終了する場合の動作の一例を示す図である。
図50の動作例では、初期状態(1ゲーム目)がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図50の動作例では状態B継続可能ゲーム数が501まで減少し、状態Bにおける1000回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において2140まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値は変更されない(図26のステップS1A01でYes判定)。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図26のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1000回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図25のステップS1903、図26)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2150になる(図26のステップS1A03)。そして、MYカウンタの値が2150になったことにより、END2フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図26のステップS1A13、ステップS1A15、ステップS1A17)。なお、END2フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END2フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND2演出を開始するように演出データが設定される(図30のステップS3117、図31のステップS3213)。図50には、2ゲーム目からEND2演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2150以上となることがEND2演出の開始条件となっている。
このEND2演出は、状態Bの終了まで連続する25種類のシーンからなる演出である。これらのシーンはMYカウンタの値が10増加する毎に切り替えられるように構成されており(図32のステップS3315)、END2演出全体で最短で25ゲーム(押し順ベル入賞でMYカウンタが10枚増加する遊技が25回連続した場合)に亘って実行される演出となっている。図50では、END2演出の各シーンがMYカウンタが10増加(押し順ベルの入賞)ごとに切り替えられていることが示されている。また、MYカウンタの値が2400以上となった場合、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、状態Bが終了する(図26のステップS1A11でYes判定、ステップS1A19)が、この状態Bの終了に合わせてEND2演出が終了していることが示されている。その後、図50では、MYカウンタの値が2400となったことにより状態Aが設定され、かつ通常演出が実行されていることが示されている。
なお、図50の例においては最後のシーンがAR終了を示す内容になっているが、例えば図50の38ゲーム目で押し順ベルではなく押し順リプレイに入賞した場合、39ゲーム目で状態Bが継続し、且つ最後のシーンが表示され続けることになり、遊技の興趣が減退する虞がある。そこで例えば、最後のシーンの実行にあたっては、押し順ベルに内部当選した場合にAR終了を示す内容を加える、といったように、MYカウンタの値が上限に到達することがより確実な場合に、ARや状態Bの終了を示す内容を表示するように構成してもよい。
また、ベルに内部当選しない遊技の数によっては、END2演出がなかなか進行せず、遊技の興趣が減退してしまう虞があるため、END2演出を実行可能な最大ゲーム数を設けてもよい。この場合、END2演出の実行期間が最大ゲーム数に亘った場合にEND2演出が終了するようにしてもよいし、最大ゲーム数に到達した場合に最後のシーンを実行してEND2演出が終了するようにしてもよい。また、このEND2演出の終了に合わせて状態Bが終了するようにしてもよい。
[状態Bの終了条件とエンディング演出(END1演出およびEND2演出)について]
第一実施形態では、継続ゲーム数が1500に到達することと、MYカウンタが2400に到達することの二つを、状態Bを継続させずに(AR残りゲーム数に関わらず)終了させる条件(終了条件)とするとともに、これらの終了の際にそれぞれでエンディング演出(END1演出およびEND2演出)が実行される構成を採用している。この構成は、有利な状態を終了させる際にエンディング演出を行う構成の一例であり、この有利な状態については第一実施形態の状態Bのような操作条件が報知されるもの(例えば、AT、ART)であってもよいし、いわゆるボーナス、チャンスゾーン、特化ゾーン、といったもののように、遊技者にとって有利な状態がもたらされる状態であればよい。また、第一実施形態ではスロットマシンを例に説明しているが、例えばぱちんこであれば大当たり中や時短中のような状態であればよい。
また、有利な状態の終了条件やエンディング演出の開始条件については、上記のような遊技回数により成立する条件や、獲得枚数の純増数により成立する条件であってもよいし、操作ナビの回数や獲得枚数、小役の入賞回数により成立する条件であってもよい。なお、これらの条件によってはエンディング演出の実行期間が不定期間になる場合がある。例えば、第一実施形態ではEND2演出がMYカウンタの値に基づいて実行されるが、MYカウンタの変化は遊技毎に異なるため、END2演出の実行期間が不定期間になる。
第一実施形態では、END1演出が状態Bにおけるゲーム数に基づいて開始し、その後状態Bにおけるゲーム数に基づいて状態Bが終了する。また、END2演出がMYカウンタの値に基づいて開始し、その後MYカウンタの値に基づいて状態Bが終了する。このように第一実施形態では、有利な状態の終了条件とこれに対応するエンディング演出の開始条件の双方において同種の変数を用いている。しかし、例えば、あるエンディング演出をMYカウンタの値に基づいて開始し、その後のゲーム数が所定数経過したことに基づいて状態Bを終了させる、といったように、異なる変数を用いてもよい。この場合、MYカウンタが上限の値(2400)を超えないように、所定数を設定すればよい。この際、MYカウンタが上限の値(2400)に到達しない場合に状態Bが終了することになるが、この構成であっても射幸性を抑えることができる。
また、エンディング演出の終了タイミングは、必ずしも有利な状態の終了と一致する必要はなく、前後するものであってもよい。なお、有利な状態と共に終了する構成であれば、エンディング演出の終了によって有利な状態の終了を明確に把握させることができる。
また、エンディング演出の内容については、第一実施形態では異なる演出となっているが、同一であってもよく、さらに、エンディング演出の開始条件に応じてエンディング演出の実行期間を異ならせた構成とした場合には、この実行期間の違いによって有利な状態が終了する原因を推測することができる。また、第一実施形態のように、エンディング演出の開始条件に応じてエンディング演出の実行期間が一定回数の遊技に亘る場合(例えば、上記END1演出)と一定回数ではない遊技に亘る場合(例えば、上記END2演出)の組み合わせになる場合には、エンディング演出の実行期間の違いによって有利な状態が終了する原因を推測することができる。
また、エンディング演出について複数のシーンを切り替える際の切替条件として、第一実施形態ではゲーム数によるものや獲得枚数の純増数によるものを採用しているが、こうした条件に限られるものではなく、任意に採用することができる。
また、第一実施形態ではエンディング演出について複数のシーンを切り替える構成を採用しているが、シーン分けされていないエンディング演出を流しておく構成であってもよい。
[END1演出およびEND2演出のそれぞれの開始条件の成立タイミングについて]
上記説明したように第一実施形態では、二種類のエンディング演出を採用しているが、状況によってはEND1演出を開始してからEND2演出の開始条件が成立する場合があり、このときにEND1演出を中断してEND2演出を実行してしまうと、遊技者が混乱したり遊技の興趣が減退したりする虞がある。こうした点から第一実施形態では、図51(a)に示すように、END1演出の実行中にEND2演出の開始条件が成立した場合にEND2演出を開始せずにEND1演出を維持する構成を採用している。図49では、END1演出の実行中にEND2演出の開始条件が成立している(5ゲーム目終了時)ものの、そのままEND1演出が実行されていることが示されている。
また、END1演出の実行中において、END2演出に対応する終了条件(第一実施形態ではMYカウンタが2400に到達)の成立によってEND1演出が中断されてしまうと、遊技者が混乱したり遊技の興趣が減退したりする虞がある。第一実施形態では、END1演出は20ゲームに亘って実行される演出であり、END2演出は25ゲーム以上に亘って実行される演出となっている。この構成において、END1演出の開始条件がEND2演出の開始条件よりも先に成立した場合、図51(a)に示すように、END1演出を実行中においてはEND2演出に対応する終了条件(第一実施形態ではMYカウンタが2400に到達)が成立しないため、状態Bの終了までEND1演出を実行することができる。図49の例においても、END2演出の開始条件よりも先にEND1演出の開始条件が成立した場合(5ゲーム目終了時)に、END1演出および状態Bの終了の際にEND2演出に対応する終了条件(MYカウンタが2400)が成立していないことが示されている。
第一実施形態においてEND2演出の実行期間は、MYカウンタが2150到達後、2400到達まで(最短25ゲーム)であり、不定期間となっている(図51(a))。この実行期間について例えば、MYカウンタが2150到達後、25ゲームを経過するまで、のように一定期間にした場合であっても、図51(b)に示すようにEND1演出を実行中においてはEND2演出に対応する終了条件が成立しないため、状態Bの終了までEND1演出を実行することができる。なおこの場合、MYカウンタが2400に到達してなくても状態Bを終了する構成としてもよい。
一方第一実施形態では、END2演出の開始条件が先に成立してEND2演出が実行されると、END1演出が後から実行されることはないが(図32)、END2演出の実行中に状態B継続可能ゲーム数が0(状態Bにおいて1500ゲーム数が経過)になることで状態Bが終了し、END2演出が終了してしまう場合がある。ここで、上記END1演出と同様に、END2演出が中断されないようにするにあたっては、END2演出の実行期間がEND1演出よりも短くする構成としてもよい。
例えば、図51(b)ではEND2演出の実行期間を25ゲームとしていたが、これをEND1演出の実行期間よりも短い15ゲームとすればよく、図51(c)には、MYカウンタの値が2250に到達したことでEND2演出を開始させ、15ゲーム経過でEND2演出が終了する構成とした場合の流れが示されている。この構成では、図51(c)に示すように、END2演出の実行中においてはEND1演出の開始条件が成立してもEND2演出が維持され、またEND1演出に対応する終了条件が成立しないことから、状態Bの終了までEND2演出を実行することができる。なおこの場合、MYカウンタが2400に到達してなくても状態Bを終了する構成としてもよい。
また、例えば、END2演出の開始条件が先に成立した場合に、END2演出に対応する終了条件として、状態B継続可能ゲーム数の現在値を上限とする所定数のゲームの経過によって状態Bが終了する、という条件を別途加え、END2演出がこの所定数のゲームを上限とする期間に実行されるようにしてもよい。この場合も、END2演出の実行中においてはEND1演出の開始条件が成立してもEND2演出が維持され、またEND1演出に対応する終了条件(状態B継続可能ゲーム数が0)の成立以前に、END2演出に対応する終了条件(MYカウンタが2400に到達および所定数のゲームの経過のいずれか)が成立することになり、状態Bの終了までEND2演出を実行することができる。
なお、上記の説明ではEND1演出とEND2演出の実行期間を異ならせた構成について説明したが、例えばEND2演出の実行期間を、END1演出の実行期間と同じ期間(例えば、いずれも20ゲーム)にした場合には、いずれか先に実行されたエンディング演出を維持するように構成することで、有利な状態の終了までエンディング演出を実行させることができる。
以上の説明では、二種類のエンディング演出のうち、先に開始条件が成立したエンディング演出の実行中において、他方のエンディング演出の開始条件が成立した場合には、既に実行されているエンディング演出を維持する構成とすることで、他方のエンディング演出による混乱を防止することについて説明した。さらに、既に実行されているエンディング演出の実行期間を他方のエンディング演出の実行期間よりも短くすることで、既に実行されているエンディング演出中に他方のエンディング演出に対応する有利な状態の終了条件が成立しないようにし、既に実行されているエンディング演出を有利な状態の終了まで実行させる構成について説明した。この構成については、既に実行されているエンディング演出が、他方のエンディング演出に対応する有利な状態の終了条件の成立以前に終了するものであればよく、他方のエンディング演出の実行期間については上記の例に限定されるものではない。
〔連続演出におけるシーンの切り替えについて〕
第一実施形態では、例えば条件装置番号25〜28に当選したことで前兆期間となった際に連続演出が実行される場合があり(例えば、図38の前兆演出)、この構成に限らず様々な場面で連続演出が用いられる。ここで、図49、図50の動作例におけるエンディング演出は、複数のシーンが切り替えられる演出となっているが、こうした複数のシーンを切り替える構成は、他の連続演出についても適用することができる。以下、こうした連続演出における切替条件について、図面を用いて説明する。図52、図53、図54は、いずれも5つのシーンからなる連続演出Aのシーンの切り替えの例を示す図である。これらの例では、シーンごとの切替条件がそれぞれ異なっている。
図52では、2ゲーム目にチャンス目(条件装置番号25)に内部当選したことを契機に3ゲーム目から10ゲーム目に亘って連続演出Aが実行される例が示されている。この例では、シーン毎の切替条件がゲーム数で設定されており、シーン1から順に、2ゲーム、2ゲーム、2ゲーム、1ゲーム、1ゲームとなっている。なお、最後のゲーム数は、最終シーンの終了条件となっている。図52では、上記のゲーム数の経過に従って次のシーンに切り替えられていることが示されており、全体で8ゲームに亘って連続演出Aが実行されることが示されている。
図53では、2ゲーム目に弱チェリー(条件装置番号26)に内部当選したことを契機に3ゲーム目から10ゲーム目に亘って連続演出Aが実行される例が示されている。この例では、シーン毎の切替条件がゲーム数で設定されており、シーン1から順に、1ゲーム、1ゲーム、2ゲーム、3ゲーム、1ゲームとなっている。なお、最後のゲーム数は、最終シーンの終了条件となっている。図53では、上記のゲーム数の経過に従って次のシーンに切り替えられていることが示されており、全体で8ゲームに亘って連続演出Aが実行されることが示されている。
図54では、2ゲーム目に強チェリー(条件装置番号27)に内部当選したことを契機に3ゲーム目から11ゲーム目に亘って連続演出Aが実行される例が示されている。この例では、シーン毎の切替条件がはずれ目(役に入賞していない)が停止表示されたことになっている。なお、最終シーンにおいてはずれ目が停止表示することが連続演出Aの終了条件となっている。図53では、5、6、9ゲーム目においてはリプレイ(条件装置番号17)に入賞するためはずれ目が停止表示せず、シーンが切り替えられないことが示されている。一方、はずれ目が停止表示した場合(3、4、7、8、11ゲーム目)には、上記の切替条件が成立するため次のシーンに切り替えられている(最終シーンについては次の演出に切り替えられることで終了する)ことが示されている。なお、図53の例では、全体で9ゲームに亘って連続演出Aが実行されることが示されているが、当選する条件装置によっては最短で5ゲームに亘る演出が実行されることになる。
以上、図52〜図54の例は、複数のシーンからなる連続演出について、その実行契機の違い(図52〜図54の例では条件装置の違い)に応じて切替条件を異ならせた構成を採用している。この切替条件について上記の例では、ゲーム数や停止表示(役の入賞)によってシーンを切り替える構成を採用しているが、獲得枚数や内部当選役、さらには時間経過によってシーンを切り替える構成としてもよい。
また、上記の例においては内部当選役に基づいて連続演出を実行する構成を採用しているが、内部当選役に限らず他の条件を連続演出の契機とするものであってもよい。
また、上記の例においてはシーン単位で切り替える構成について説明したが、一定の遊技回数で切り替わる演出において切り分け可能な単位(以下、パート)で切り替える構成を採用してもよい。また、各パートにおける演出は、切り替えられるまで繰り返し実行され続けるものであってもよいし、最後の場面が表示され続けるものであってもよく、その内容が限定されるものではない。例えば、図52の例においてシーン毎の遊技数に合わせた長さのパートを用意しておき、図54の例においても同じシーンでこのパートを流用する。このとき、図52のシーンよりも図54のシーンの方が期間が長くなる場合には、同じパートを繰り返し実行すればよい。
上記図52〜図54の例のように、同じ連続演出が場合によって異なる切替条件で実行される構成を採用した場合、同じ連続演出であっても変化(メリハリ)を付けることができる。また、図52〜図54の例では、上記の切替条件が連続演出の契機(条件装置)と対応しているが、対応付けない構成としてもよい。なお、切替条件が連続演出の契機と対応付けられている構成では、連続演出が切り替えられる様子から、連続演出の契機を把握することができ、遊技の興趣が向上する場合がある。
上記図52、図53の例では、各シーンの遊技回数が一定であるが、図54の例では各シーンの遊技回数が一定にならない構成となっている。これらの構成を組み合わせた場合、あるシーンが一定回数の遊技に亘り実行されると思い込んでいる遊技者に対し、予想外の動作を見せることでができ、遊技の興趣を向上させることが期待できる。
〈第二実施形態〉
上記説明した第一実施形態では、状態Bの上限ゲーム数に到達する前に実行され得るエンディング演出(END1演出)と、状態Bのメダルの純増枚数の上限に到達する前に実行され得るエンディング演出(END2演出)を設け、さらに一方のエンディング演出が実行中である場合には他方のエンディング演出を実行しない構成について説明した。
以下説明する第二実施形態は、第一実施形態のEND1演出、END2演出に代えて、状態Bの終了に関する二種類のエンディング演出(END3演出、END4演出)を採用したものである。以下、第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分について説明する。なお、第一実施形態と共通する部分については説明を省略するが、第一実施形態においてEND1フラグおよびEND2フラグを用いた処理については、適宜END3フラグあるいはEND4フラグに読み替えるものとする。
まず、図55を用いて、第二実施形態における状態B更新処理(図20のステップS1423)の詳細について説明する。同図は、第二実施形態における状態B更新処理(図20のステップS1423)のフローチャートである。
図55に示すように第二実施形態における状態B更新処理は、第一実施形態における状態B更新処理(図25)のうち、ステップS1913、ステップS1915の処理を、それぞれステップS1914、ステップS1916の処理に置き換えたものである。以下、これらの処理について説明する。
ステップS1914では、状態B継続可能ゲーム数が10、あるいはMYカウンタの値が2350より大きい、のいずれかが満たされているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1916に進み、そうでない場合にはステップS1931に進む。
ステップS1916では、END3フラグがオンに設定され、ステップS1917に進む。
次に、図56を用いて、第二実施形態におけるMYカウンタ更新処理(図55のステップS1903)の詳細について説明する。同図は、第二実施形態におけるMYカウンタ更新処理(図55のステップS1903)のフローチャートである。
図56に示すように第二実施形態におけるMYカウンタ更新処理は、第一実施形態におけるMYカウンタ更新処理(図26)のうち、ステップS1A13、ステップS1A15の処理を、それぞれステップS1A14、ステップS1A16の処理に置き換えたものであり、第一実施形態のEND2フラグをEND4フラグに置き換えたものである。以下、これらの処理について説明する。
ステップS1A14では、END4フラグがオフに設定され、且つMYカウンタの値が2150以上か否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS1A16に進み、そうでない場合にはこのMYカウンタ更新処理を終了する。
ステップS1A16では、END4フラグがオンに設定され、ステップS1A17に進む。
図57を用いて、第二実施形態における遊技状態更新コマンド処理(図28(d)のステップS343)の詳細について説明する。同図は、第二実施形態における遊技状態更新コマンド処理(図28(d)のステップS343)のフローチャートである。
図57に示すように第二実施形態における遊技状態更新コマンド処理は、第一実施形態における遊技状態更新コマンド処理(図30)のうち、ステップS3115、ステップS3117、ステップS3119の処理を、ステップS3116、ステップS3118、ステップS3120からなる処理に変更したものである。以下、これらの処理について説明する。
ステップS3116では、END演出設定処理が実行される。なお、この処理の詳細については図58を用いて後述する。
ステップS3118では、END演出(END3演出、END4演出のいずれか)が設定済みか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3120に進み、そうでない場合にはステップS3121に進む。
ステップS3120では、END演出更新処理が実行される。この処理では、実行中のEND演出について、遊技の進行に応じて表示内容(例えば、MYカウンタの表示、状態B継続可能ゲーム数の表示)を更新する処理が実行される。その後、ステップS3121に進む。
次に、図58を用いて、図57の遊技状態更新コマンド処理におけるEND演出設定処理(ステップS3116)の詳細について説明する。同図は、図57におけるEND演出設定処理(ステップS3116)のフローチャートである。
まず、最初に実行されるステップS3401では、END3演出が設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはこのEND演出設定処理を終了し、そうでない場合にはステップS3403に進む。
ステップS3403では、END4演出が設定中であるか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3415に進み、そうでない場合にはステップS3405に進む。
ステップS3405では、END4フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3407に進み、そうでない場合にはステップS3415に進む。
ステップS3407では、END4演出が設定され、ステップS3409に進む。
ステップS3409では、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される。第二実施形態では、現在の状態B継続可能ゲーム数の値に一遊技あたりの平均純増枚数を乗じ、さらにその値にMYカウンタの値を加えた値が2400を超える場合に、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いと判定する。この条件を満たす場合にはステップS3411に進み、そうでない場合にはステップS3413に進む。
ステップS3411では、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数を表示するための処理が実行され、ステップS3415に進む。
ステップS3413では、MYカウンタの値を表示するための処理が実行され、ステップS3415に進む。
ステップS3415では、END3フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3417に進み、そうでない場合にはこのEND演出設定処理を終了する。
ステップS3417では、END3演出が設定され、ステップS3419に進む。
ステップS3419では、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される。なお、ここではステップS3409と同様の処理で判定を行う。この条件を満たす場合にはステップS3421に進み、そうでない場合にはステップS3423に進む。
ステップS3421では、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数を表示するための処理が実行され、このEND演出設定処理を終了する。
ステップS3423では、状態B継続可能ゲーム数の値及びMYカウンタの値を表示するための処理が実行され、このEND演出設定処理を終了する。なお、先にEND4演出を実行している場合であって、MYカウンタの値が「2400」を分母とする分数で表示されている場合には、この分数の表示設定がクリアされる。
《動作説明》
以下、上記説明した第二実施形態の特徴について動作例を用いて説明する。
〔状態B終了時の動作例について(第二実施形態)〕
第二実施形態では、第一実施形態と同じくAR残りゲーム数が上乗せされることで、メダルが獲得しやすい状態Bの期間が長期化する場合がある。このため、射幸性が高くなりすぎてしまわないように、第一実施形態と同様に状態Bのゲーム数やメダルの純増枚数について上限(例えば、ゲーム数は1500、純増枚数は2400)を設け、これらの上限に到達した場合に状態Bを終了させる構成を採用している。
さらに、これらの上限に到達したことによって状態Bが突然終了してしまうと遊技の興趣が減退してしまう虞があるため、状態Bの終了前にエンディング演出(第二実施形態ではEND3演出)を実行することで事前に状態Bが終了することを把握させる構成を採用している。具体的には、状態B継続可能ゲーム数が10になる(ゲーム数上限まで残り10ゲーム)か、MYカウンタの値が2350を超える(純増枚数上限まで残り50を切っている)のいずれかの場合にEND3演出が実行される(図55のステップS1914でYes、図58のステップS3415でYes)。
上記説明したようにEND3演出は、ゲーム数に基づく実行条件が満たされることで実行される場合と、純増枚数に基づく実行条件が満たされることで実行される場合があり、いずれかの上限に到達する前には必ずEND3演出が実行されるように構成されている。さらに、第二実施形態では、END3演出とは別に、純増枚数に基づく実行条件が満たされることで実行されるEND4演出を設けている。これらのEND3演出とEND4演出は、いずれも純増枚数に基づく実行条件がある点で共通するが、END4演出の実行条件がEND3演出の実行条件よりも前に満たされる条件である点が異なっている。具体的には、END4演出は、MYカウンタの値が2150以上(純増枚数上限まで残り250以下)の場合に実行される(図56のステップS1A14でYes、図58のステップS3405でYes)。これらの実行条件の違いによって、END4演出とEND3演出が連続して実行される場合と、END4演出が実行されずにEND3演出が実行される場合がある。以下、これらの動作について例を挙げて説明する。
[動作例(E1):END4演出とEND3演出が連続して実行される場合(1)]
以下、END4演出とEND3演出が連続して実行される動作例について図59を用いて説明する。同図は、END4演出とEND3演出が連続して実行される場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図59の動作例では、1ゲーム目の状態がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図59の動作例では状態B継続可能ゲーム数が250まで減少し、状態Bにおける1251回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において2140まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図56のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1251回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2150になる(図56のステップS1A03)。そして、MYカウンタの値が2150になったことにより、END4フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図56のステップS1A14、ステップS1A16、ステップS1A17)。なお、END4フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END4フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が249になる(図55のステップS1911)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND4演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3407)。図59には、2ゲーム目からEND4演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2150以上となることがEND4演出の開始条件となっている。
また、END4演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3409)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である249と、AR状態での平均純増枚数である3との積が747であり、これに現在のMYカウンタの値である2150を加えると2897となり2400を超えるため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いと判定される。この結果、図59に示すように、END4演出においてMYカウンタの値が、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数形式で表示される(図58のステップS3411)。
その後、END4演出が実行されている状態で遊技が経過し、101ゲーム目(1351回目)の直前において状態B継続可能ゲーム数の値が150、MYカウンタの値が2350になっているとする。そして、101ゲーム目では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2360になる(図56のステップS1A03)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が149になる(図55のステップS1911)。そして、MYカウンタの値が2350より大きくなったことにより、END3フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図55のステップS1914、ステップS1916、ステップS1917)。なお、END3フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END3フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(102ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND3演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3417)。図59には、102ゲーム目からEND3演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2350を超えることがEND3演出の開始条件の一つとなっている。
また、END3演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3419)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である149と、AR状態での平均純増枚数である3との積が447であり、これに現在のMYカウンタの値である2360を加えると2807となり2400を超えるため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いと判定される。この結果、図59に示すように、END3演出においてMYカウンタの値が、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数形式で表示される(図58のステップS3421)。
その後、END3演出が実行されている状態で遊技が経過し、105ゲーム目(1355回目)の終了時点でMYカウンタの値が2400になったとする。この場合、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、状態Bが終了する(図56のステップS1A11でYes判定、ステップS1A19)が、この状態Bの終了に合わせてEND3演出が終了していることが示されている。その後、図59では、MYカウンタの値が2400となったことにより状態Aが設定され、かつ通常演出が実行されていることが示されている。
[動作例(E2):END4演出とEND3演出が連続して実行される場合(2)]
以下、END4演出とEND3演出が連続して実行される動作例について図60を用いて説明する。同図は、END4演出とEND3演出が連続して実行される場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図60の動作例では、1ゲーム目の状態がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図60の動作例では状態B継続可能ゲーム数が50まで減少し、状態Bにおける1451回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において2140まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図56のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1451回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2150になる(図56のステップS1A03)。そして、MYカウンタの値が2150になったことにより、END4フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図56のステップS1A14、ステップS1A16、ステップS1A17)。なお、END4フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END4フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が49になる(図55のステップS1911)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(2ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND4演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3407)。図60には、2ゲーム目からEND4演出が開始することが示されている。すなわち、MYカウンタの値が2150以上となることがEND4演出の開始条件となっている。
また、END4演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3409)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である49と、AR状態での平均純増枚数である3との積が147であり、これに現在のMYカウンタの値である2150を加えると2297となり2400を超えないため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が低いと判定される。この結果、図60に示すように、END4演出においてMYカウンタの値がそのまま表示される(図58のステップS3413)。
その後、END4演出が実行されている状態で遊技が経過し、40ゲーム目(1490回目)の直前において状態B継続可能ゲーム数の値が11、MYカウンタの値が2250になっているとする。そして、40ゲーム目では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が2260になる(図56のステップS1A03)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が10になる(図55のステップS1911)。そして、状態B継続可能ゲーム数の値が10になったことにより、END3フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図55のステップS1914、ステップS1916、ステップS1917)。なお、END3フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END3フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(41ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND3演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3417)。図60には、41ゲーム目からEND3演出が開始することが示されている。すなわち、状態B継続可能ゲーム数の値が10になることがEND3演出の開始条件の一つとなっている。
また、END3演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3419)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である10と、AR状態での平均純増枚数である3との積が30であり、これに現在のMYカウンタの値である2260を加えると2290となり2400を超えないため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が低いと判定される。この結果、図60に示すように、END3演出においてMYカウンタの値がそのまま表示され、さらに状態B継続可能ゲーム数の値も表示される(図58のステップS3423)。
その後、END3演出が実行されている状態で遊技が経過し、状態B継続可能ゲーム数が0になるか、MYカウンタの値が2400になると、状態B継続可能ゲーム数の値が0に設定され、状態Bが終了して状態Aが設定される(図56のステップS1A11でYes判定、ステップS1A19、図55のステップS1905でNo判定)。なお、状態Bが終了する際、これに合わせてEND3演出が終了し、状態Aの設定に合わせて通常演出が実行される。
[動作例(E3):END4演出が実行されずにEND3演出が実行される場合]
以下、END4演出が実行されずにEND3演出が実行される動作例について図61を用いて説明する。同図は、END4演出が実行されずにEND3演出が実行される場合の動作の一例を示す図である。なお以降の図では、「ゲーム数」の項目において、遊技の開始操作(スタートレバー135の操作)から次遊技の開始操作までの間を1ゲームの期間として示している。また、1ゲームの期間のうち、停止操作が有効になったタイミングと、リールがすべて停止したタイミングを、短い縦線で示している。
図61の動作例では、1ゲーム目の状態がRT2であり、ARフラグおよび状態Bフラグがオンであるとする。また、状態Bにおける遊技回数の増加に伴い状態B継続可能ゲーム数が減少するが(図25のステップS1911)、図61の動作例では状態B継続可能ゲーム数が12まで減少し、状態Bにおける1489回目の遊技が開始するところから説明する。また、MYカウンタについては、1ゲーム目の直前において1500まで増加しているものとする。また、押し順リプレイ(条件装置番号22〜24)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、通常リプレイ(再遊技役1または再遊技役2のいずれか)に入賞するものとする。また、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選した場合には正解の操作順序に従って操作し、ベル(小役23)に入賞するものとする。なお、この場合にはMYカウンタの値が10加算される(図56のステップS1A03において払出要求枚数が13、投入枚数が3)。
まず、1ゲーム目(1489回目)では、押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行する。この遊技においてリール110〜112が停止するとメダル払出し等の処理の後に実行される遊技状態更新処理(図15のステップS121)では、状態B更新処理(図20のステップS1423)において、MYカウンタ更新処理が実行される(図55のステップS1903、図56)。ここでは、押し順ベルに入賞したため、MYカウンタの値が10加算され、その値が1510になる(図56のステップS1A03)。さらに、状態B更新処理では、MYカウンタ更新処理の後に状態B継続可能ゲーム数が1減算され、その値が11になる(図55のステップS1911)。なお、この時点で、END4演出の開始条件(MYカウンタの値が2150)は満たされていないことから、END4演出は実行されていない。
続く2ゲーム目(1490回目)では、1ゲーム目と同様に押し順ベル(条件装置番号29〜31)に内部当選して遊技が進行した結果、押し順ベルに入賞してMYカウンタの値が10加算されて1520になり(図56のステップS1A03)、さらに、状態B継続可能ゲーム数が1減算されて10になる(図55のステップS1911)。そして、状態B継続可能ゲーム数の値が10になったことにより、END3フラグがオンに設定され、ARフラグがオフに設定される(図55のステップS1914、ステップS1916、ステップS1917)。なお、END3フラグがオンに設定された後は、ARフラグがオフに設定されても操作ナビは実行される(図19のステップS1321)。また、END3フラグがオンの状態では、AR残りゲーム数の減算等の処理が実行されない(図18のステップS1211でNo判定)。
また、これらの処理の後に遊技状態更新コマンドを受信した第1副制御部400によって、次遊技(3ゲーム目)の開始操作のタイミングでEND3演出を開始するように演出データが設定される(図57のステップS3116、図58のステップS3417)。図61には、3ゲーム目からEND3演出が開始することが示されている。すなわち、状態B継続可能ゲーム数の値が10になることがEND3演出の開始条件の一つとなっている。
また、END3演出の演出データの設定の際には、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が高いか否かが判定される(図58のステップS3419)。ここでは、状態B継続可能ゲーム数の値である10と、AR状態での平均純増枚数である3との積が30であり、これに現在のMYカウンタの値である1520を加えると1550となり2400を超えないため、MYカウンタの値が2400に到達する可能性が低いと判定される。この結果、図61に示すように、END3演出においてMYカウンタの値がそのまま表示され、さらに状態B継続可能ゲーム数の値も表示される(図58のステップS3423)。
その後、END3演出が実行されている状態で遊技が経過し、12ゲーム目(1500回目)の終了時点で状態B継続可能ゲーム数の値が0になったとする。この場合、状態Bが終了して状態Aが設定される(図55のステップS1905でNo判定)。図61では、この状態Bの終了に合わせてEND3演出が終了していることが示されている。その後、図61では、状態Aの設定に合わせて通常演出が実行されていることが示されている。
[状態Bの強制終了条件とエンディング演出(END3演出およびEND4演出)について]
上記説明した第二実施形態は、継続ゲーム数が1500に到達することと、MYカウンタが2400に到達することの二つを、状態Bを継続させずに(AR残りゲーム数に関わらず)終了させる条件(強制終了条件)とするとともに、これらの強制終了条件の成立間際に二種類のエンディング演出(END3演出、END4演出(図59〜図61、動作例(E1)〜(E3))が実行される構成を採用したものである。この第二実施形態では、END3演出が実行された場合に強制終了条件が満たされるまで状態Bを継続させる構成となっており、END4演出が実行された場合にも強制終了条件が満たされるまで状態Bを継続させるとともに、状態Bの強制終了条件が満たされるまでにEND3演出に切り替わる構成となっている。すなわち、END3演出開始条件またはEND4演出開始条件が満たされるとそれぞれのエンディング演出が実行され、その後強制終了条件が満たされて状態Bが終了する、という流れを確定させた構成になっている。この構成によって、END3演出やEND4演出は、状態Bが強制終了条件によって終了することを示唆する役割を担うことになり、これらの演出によって状態Bが強制終了条件によって終了することを把握させることができる。なお、END4演出開始条件がEND3演出開始条件よりも先に満たされた場合にはEND4演出が実行されるが、このEND4演出はEND3演出開始条件が満たされるまで継続し、同条件が満たされることでEND4演出からEND3演出に切り替わることになる(図59、図60、動作例(E1)(E2))。一方、END3演出開始条件がEND4演出開始条件よりも先に満たされた場合にはEND3演出が実行されるが、後でEND4演出開始条件が満たされてもEND4演出を実行しない(図58のステップS3401でYes判定)。なお、END4演出開始条件は、END3演出開始条件よりも前に満たされる場合がある条件であればよく、END3演出開始条件よりも前に必ず満たされる条件であってもよい。END4演出開始条件がEND3演出開始条件よりも前に満たされた場合には、まずEND4演出が実行され、その後END3演出開始条件が満たされてEND3演出が実行された後、状態Bが強制終了条件によって終了する、という流れになる。このときEND4演出によって、END3演出が実行されるよりも前に状態Bが強制終了条件によって終了することを把握することができる。また、END3演出が実行された場合は、状態Bが強制終了条件によって終了することが近いことを把握することができる。
なお、第二実施形態とは異なり、END3演出の実行中にEND4演出開始条件が満たされた場合にEND4演出を実行する構成としてもよい。なお、この構成を採用した場合は、END3演出がEND4演出よりも先に実行される場合と、後に実行される場合があることになる。この構成では、例えばEND4演出の後にEND3演出が実行されたことで「END3演出が実行されてから状態Bが終了するまでの期間は、END4演出が実行されてから状態Bが終了するまでの期間よりも短い」と考えた遊技者が、END3演出の後にEND4演出が実行されたことで混乱したり、END4演出の実行によって状態B終了までの期間が長くなったと勘違いしたりする虞がある。第二実施形態のようにEND3演出の実行中はEND4演出開始条件が満たされてもEND4演出を実行しない構成を採用した場合には、こうした問題が生じないようにすることができる。
なお、第二実施形態では状態Bの強制終了条件が二つあるが、この構成に限らず強制終了条件が一つしか採用していない場合であっても、END3演出やEND4演出を実行する構成を適用することができる。このような構成の例としては、第二実施形態の強制終了条件から純増枚数による条件を除いて状態B継続ゲーム数による条件のみとし、さらにEND3演出開始条件から純増枚数による条件を除いて状態B継続ゲーム数による条件のみとした構成が挙げられる。この例でも、END3演出開始条件が満たされるとEND3演出が実行され、状態Bが強制終了条件によって終了するという流れが確定する。また、END4演出開始条件がEND3演出開始条件よりも前に満たされる場合があり、この場合、第二実施形態と同様に、まずEND4演出が実行され、その後END3演出開始条件が満たされてEND3演出が実行された後、状態Bが強制終了条件によって終了する、という流れになる。
なお、第二実施形態のように、END4演出開始条件を複数の強制終了条件のうちの一つで用いる値と同種の値を用いた条件とすることで、END4演出が実行された場合とそうでない場合とで、どの強制終了条件が満たされるのかを推測させることができる。
なお、第二実施形態では、状態Bの強制終了条件として、継続ゲーム数の上限(1500)と、純増枚数の上限(MYカウンタが2400)を用いているが、強制終了条件はこれらに限定されるものではなく、ゲーム数に関する条件や、獲得枚数あるいは払出数に関する条件を採用することができる。
また第二実施形態では、状態Bの強制終了条件の一つである継続ゲーム数の上限(1500)に対し、この値に到達するまでに経由する継続ゲーム数の値(1490)をEND3演出開始条件に用いている。また、状態Bのもう一つの強制終了条件である純増枚数の上限(MYカウンタが2400)に対し、この値に到達するまでに経由する純増枚数の値(MYカウンタが2350)をEND3演出の開始条件に用いている。これにより、状態Bが継続ゲーム数の上限および純増枚数の上限のいずれで終了する場合にも、その前にEND3演出を実行させることができる。なお、第二実施形態では状態Bの強制終了条件に用いられる値と同種の値をEND3演出開始条件に用いているが、この構成に限らず状態Bの強制終了条件が満たされる前に必ず満たされることになる開始条件であれば、他の条件を用いてもよい。
また第二実施形態では、END4演出開始条件に純増枚数の値(MYカウンタが2150)を用いているが、例えば状態Bの継続ゲーム数を用いてもよく、END3演出開始条件のように複数の開始条件を設けたものであってもよい。また、純増枚数の現在の値ではなく、到達見込みの時点で開始条件が満たされるようにしてもよい。例えば、AR状態の純増枚数が3枚であり、MYカウンタの値が1500、AR残りゲーム数の値が220、の場合に、この時点で状態Bの継続ゲーム数の上限に到達する前にMYカウンタの値が2150に到達する可能性が高い(1500+220×3=2160)ことから、この時点でEND4演出を開始するようにしてもよい。なお、第二実施形態ではAR状態をAR残りゲーム数で管理しているが、AR状態を操作ナビの回数で管理している場合にも同様にMYカウンタの値が2150に到達する可能性を判定し、END4演出を開始する構成とすることができる。また、AR状態を純増枚数(差枚数)で管理している場合にも同様の構成とすることができるが、この場合には獲得可能な純増枚数の値からMYカウンタの値が2150に到達することを容易に判定することができる。
なお、END4演出やEND3演出が実行された場合において、MYカウンタの上限に到達して状態Bが終了することが確定しているのであれば、操作ナビをミスしたとしても純増枚数が上限に到達するまでは状態Bが継続するため、遊技者にとって不利になることはない。ただし、第二実施形態では状態Bの継続ゲーム数の上限に到達することで状態Bが終了する場合があるため、この場合は不利になる場合がある。第二実施形態では、END4演出が実行された場合はEND4演出が実行されない場合と比較してMYカウンタの上限に到達する可能性が高いことから、操作ミスに対する不安を軽減できる場合がある。
なお、END4演出開始条件に、第二実施形態のような純増枚数(差枚数)を用いた場合には、メダルの獲得状況に応じてEND4演出の実行の有無が変化するため、遊技者に獲得状況を把握させることができる場合がある。また、純増枚数ではなく、払出数を用いた場合にも同様の効果を奏する。また、END4演出開始条件を、状態Bに関する権利数(セット数やゲーム数)に関する条件とし、この権利数の所有数(あるいは消費数)が所定数以上となった場合に満たされる条件としてもよい。このような構成を採用した場合、メダルの獲得が見込まれる時点でEND4演出を実行することができ、メダルの実獲得数に基づいて実行する構成と比較してより早い段階でEND4演出を実行させることができる。このような構成としては、ATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをEND4演出開始条件とするものや、現在の獲得枚数が○枚で、且つATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをEND4演出開始条件とするものが挙げられる。また、ATゲーム数が所定数(例えば、300ゲーム)消費されたことや、ATセット数が所定数(例えば、20セット)消費されたことをEND4演出開始条件とするものが挙げられる。
また、上記のEND4開始条件条件について、抽選(例えば、1/16384の確率で当選)によってEND4演出開始条件が満たされる場合を加えてもよい。
[エンディング演出(END3演出およびEND4演出)の内容について]
上記説明した第二実施形態は、継続ゲーム数が1500に到達することと、MYカウンタが2400に到達することの二つを、状態Bを継続させずに(AR残りゲーム数に関わらず)終了させる条件(強制終了条件)とするとともに、これらの強制終了条件の成立間際に二種類のエンディング演出(END3演出、END4演出(図59〜図61、動作例(E1)〜(E3))が実行される構成を採用したものである。この第二実施形態では、エンディング演出(END3演出、END4演出)が実行された場合に強制終了条件が満たされるまで状態Bを継続させる構成となっている。すなわち、END3演出開始条件またはEND4演出開始条件が満たされるとそれぞれのエンディング演出が実行され、その後強制終了条件が満たされて状態Bが終了する、という流れを確定させた構成になっている。すなわち、エンディング演出(END3演出やEND4演出)は、状態Bが強制終了条件によって終了することを示唆する演出となっており、これらの演出により状態Bが強制終了条件によって終了することを把握させることができる。
第二実施形態では、エンディング演出を設定するにあたり、強制終了条件の一つであるMYカウンタの値が2400に到達する、という条件が状態Bにおいて満たされる可能性が高いか否かを判定し(図58のステップS3409、ステップS3419)、高いと判定した場合にはMYカウンタの値を分数形式で表示し(図58のステップS3411、ステップS3421)、それ以外の場合にはMYカウンタの値をそのまま表示する構成を採用している(図58のステップS3413、ステップS3423)。この構成では、エンディング演出における分数形式の表示の有無によって、満たされる可能性が高い強制終了条件の種類を把握させることができる。なお、第二実施形態の構成に限らず、獲得した遊技媒体の数に関する強制終了条件と、遊技回数に関する強制終了条件を設けた構成において、強制終了条件のうちのいずれかが満たされる可能性を推定し、その結果に応じてエンディング演出の表示内容に差を設けた構成であればよく、例えば、「姫」キャラクタを示すアイコンを表示したり、獲得枚数の文字を金色で表示する、さらにはエンディング演出の背景やBGMを変更したり、表示されるキャラクタの位置を変更する、といったように、表示に差を設けるにあたっての態様については任意に採用することができる。
なお、第二実施形態のように、強制終了条件の一つに純増枚数(差枚数)の上限があり、この強制終了条件が満たされる可能性によってエンディング演出の表示を変える構成を採用した場合には、エンディング演出の表示によって最大の利益を獲得できることへの期待感を高めることができる。特に第二実施形態では、純増枚数に関するMYカウンタの値を表示しつつ、純増枚数の上限に到達する可能性が高い場合はその上限値が表示されるため、期待感をより高めることができる。なおMYカウンタは一旦マイナスに転じると0にリセットされるため、状態Bのうちの全体の純増枚数が反映される場合と、一部の純増枚数が反映される場合があるが、状態Bの全体の純増枚数が反映される構成としてもよい。また、このMYカウンタのような値を直接表示する構成に限らず、例えば、純増枚数の上限と現在の純増枚数とをメーターを用いて表示する、といったように、純増枚数の上限と現在の純増枚数のそれぞれに対応する表示を行う構成としてもよい。
また、上記の構成においてエンディング演出の開始条件を状態Bに関する権利数(セット数やゲーム数)に関する条件とし、この権利数の所有数(あるいは消費数)が所定数以上となった場合に満たされる条件としてもよい。このような構成を採用した場合、メダルの獲得が見込まれる時点でエンディング演出を実行することができ、メダルの実獲得数に基づいて実行する構成と比較してより早い段階でエンディング演出を実行させることができる。このような構成としては、ATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをエンディング演出開始条件とするものや、現在の獲得枚数が○枚で、且つATセット数やATゲーム数が一定数以上あることをエンディング演出開始条件とするものが挙げられる。また、ATゲーム数が所定数(例えば、300ゲーム)消費されたことや、ATセット数が所定数(例えば、20セット)消費されたことをEND4演出開始条件とするものが挙げられる。
また、上記のエンディング演出の開始条件について、抽選(例えば、1/16384の確率で当選)によってエンディング演出開始条件が満たされる場合を加えてもよい。
なお、第二実施形態では、END3演出とEND4演出のそれぞれの設定の際に純増枚数の上限に到達する可能性が高いか否かを判定しているが、例えば、END4演出で分数形式の表示を行っている状態でEND3演出を実行する場合に、その表示を引き継いでもよい。また、END4演出が実行されていない状態でEND3演出を実行する場合には、純増枚数の上限に到達する可能性が低いことから、この場合は分数形式の表示を行わないようにしてもよい。また、第二施形態では、END3演出において分数形式の表示を行った場合に状態B継続可能ゲーム数を表示しない構成となっているが、この場合において状態B継続可能ゲーム数を表示する構成としてもよい。なお、この場合は状態Bが純増枚数の上限と継続ゲーム数の上限のいずれかに到達することで、もう一方の値が上限に到達していなくとも状態Bが終了することになるが、純増枚数の上限に近いことから遊技者は満足しつつ強制終了条件のどちらで状態Bが終了するかを楽しむことができる。
また、第二実施形態では、現在の状態B継続可能ゲーム数の値に一遊技あたりの平均純増枚数を乗じ、さらにその値にMYカウンタの値を加えた値が2400を超える場合に、MYカウンタの値が2400(純増枚数の上限)に到達する可能性が高いと判定しているが、試打等のデータから予め閾値や確度のテーブルを設けておき、これを基に判定する構成としてもよい。
[第二実施形態についての変形例]
上記第二実施形態の説明では、END4演出開始条件として、MYカウンタが2150に到達すること、あるいは到達見込みであることや、状態Bに関する権利数(セット数やゲーム数)の所有数(あるいは消費数)が所定数以上となった場合に満たされる条件とすることについて説明したが、こうした条件の判定を行うタイミングを、ATセット数の継続数(あるいは継続見込み)、所定の小役の内部当選あるいは入賞、さらにはそれに基づく上乗せ、といった条件が成立したタイミングに限定してもよい。このようなタイミングで純増枚数や継続ゲーム数に基づいてEND4演出開始条件が満たされたか否かを判定する構成とした場合、ゲーム性に応じて様々な条件を採用することができる。
第二実施形態では、END3演出において純増枚数を表示する構成を採用しているが、この純増枚数が少ない(例えば、1000以下)場合には、純増枚数を表示しないようにしてもよい。
第一実施形態では、複数のシーンからなるエンディング演出を採用した例について説明したが、第二実施形態においても、END3演出とEND4演出の双方またはいずれか一方について、複数のシーンで構成した演出としてもよいし、シーン切り替えがされない演出としてもよい。なお、エンディング演出開始条件に応じて、シーン切り替えの条件を異ならせてもよく、このとき双方の条件に同種の値を用いてもよい(例えば、双方ともMYカウンタの値で条件成立を判定)し、異なる種類の値を用いてもよい。
第二実施形態は、状態Bが強制終了条件で終了する際にエンディング演出を行う構成の一例であるが、この有利な状態については第二実施形態の状態Bのような操作条件が報知されるもの(例えば、AT、ART)であってもよいし、いわゆるボーナス、チャンスゾーン、特化ゾーン、といったもののように、遊技者にとって有利な状態がもたらされる状態であればよい。また、第二実施形態ではスロットマシンを例に説明しているが、例えばぱちんこであれば大当たり中や時短中のような状態であればよい。
〈その他〉
なお、本実施形態においては、遊技台の一例として、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100を示したが、これに限定されるものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、ぱちんこ機、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等に適用可能である。
なお、スロットマシンは、上記の構成に基づく動作をシミュレーションするプログラムによって、携帯端末(スマートフォン、ゲーム機)やパソコン上で動作するような、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
以上、本実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
≪発明の構成と実施形態の対応≫
以下、上記説明に記載されている発明の構成について、対応する構成を参照しつつ記載する。
上記の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記複数のリールが回転駆動された後、内部抽選の抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの図柄組合せに応じて遊技媒体の払い出しの制御を行う払出制御手段(例えば、主制御部300)と、
演出を実行する演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
第一の遊技状態(例えば、状態A)と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B)を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台(例えば、第二実施形態)であって、
前記遊技制御手段は、
前記第二の遊技状態において継続可能条件(例えば、AR残りゲーム数、AR権利数のいずれも0でない)が満たされていれば該第二の遊技状態を継続し、該継続可能条件が満たされない場合には該第二の遊技状態を終了させ、
前記第二の遊技状態において前記継続可能条件が満たされている場合であっても、所定の終了条件(例えば、状態B継続可能ゲーム数が0、あるいはMYカウンタが2400)が満たされることで該第二の遊技状態を終了させる手段であり、
前記演出手段は、複数種類のエンディング演出(例えば、END3演出、END4演出)を実行可能な手段であり、
前記複数種類のエンディング演出には、第一のエンディング演出(例えば、END4演出)と該第一のエンディング演出とは異なる第二のエンディング演出(例えば、END3演出)が含まれ、
前記演出手段は、
前記第二の遊技状態において、第一のエンディング演出開始条件(例えば、MYカウンタが2150以上)が満たされたことに基づいて前記第一のエンディング演出を実行し、
前記第二の遊技状態において、前記第一のエンディング演出開始条件とは異なる第二のエンディング演出開始条件(例えば、MYカウンタが2350より大きい、あるいは状態B継続可能ゲーム数が10)が満たされたことに基づいて前記第二のエンディング演出を実行し、
前記第一のエンディング演出の実行中に前記第二のエンディング演出開始条件が満たされた場合には、実行中の該第一のエンディング演出を終了して前記第二のエンディング演出を実行する手段であり(例えば、図59、図60)、
前記第一のエンディング演出は、前記第二のエンディング演出開始条件が満たされるまで継続する演出であり(例えば、図59、図60)、
前記第二のエンディング演出は、前記所定の終了条件が満たされるまで継続する演出である(例えば、図59、図60)、
ことを特徴とする遊技台([状態Bの強制終了条件とエンディング演出(END3演出およびEND4演出)について]の記載参照)、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記第二のエンディング演出の実行中に前記第一のエンディング演出開始条件が満たされた場合には、前記第一のエンディング演出を実行しない手段である(例えば、図58のステップS3401でYesの判定、ステップS3407が実行されない)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記所定の終了条件として、第一の終了条件(例えば、MYカウンタが2400)と第二の終了条件(例えば、状態B継続可能ゲーム数が0)があり、
前記第一の終了条件は、前記第二の遊技状態において獲得した前記遊技媒体の数に関する条件であり、
前記第二の終了条件は、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件であり、
前記遊技制御手段は、前記第二の遊技状態において、前記第一の終了条件および第二の終了条件のうちのいずれか一方の条件が満たされると、該第二の遊技状態を終了させる手段であり、
前記第二のエンディング演出開始条件として、第二のエンディング演出開始条件A(例えば、MYカウンタが2350より大きい)と第二のエンディング演出開始条件B(例えば、状態B継続可能ゲーム数が10)があり、
前記第二のエンディング演出開始条件Aは、前記第二の遊技状態において獲得した前記遊技媒体の数に関する条件であって、前記第二の遊技状態において前記第一の終了条件よりも先に満たされる条件であり、
前記第二のエンディング演出開始条件Bは、前記第二の遊技状態の遊技回数に関する条件であって、前記第二の遊技状態において前記第二の終了条件よりも先に満たされる条件であり、
前記演出手段は、前記第一のエンディング演出の実行中に、前記第二のエンディング演出開始条件Aおよび前記第二のエンディング演出開始条件Bのうちのいずれか一方の条件が満たされた場合に該第一のエンディング演出を終了し、前記第二のエンディング演出を実行する手段である(例えば、図59、図60)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第二のエンディング演出開始条件Bは、前記第一のエンディング演出開始条件よりも先に満たされる場合がある条件であり(例えば、図61)、
前記演出手段は、前記第一のエンディング演出が実行されていない場合であっても、前記第二のエンディング演出開始条件Bが満たされた場合には、前記第二のエンディング演出を実行する手段である(例えば、図61)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一のエンディング演出開始条件は、前記第二の遊技状態の少なくとも一部の期間において使用された前記遊技媒体の数と該遊技媒体の払出数に基づいた差枚数に関する条件であって(例えば、MYカウンタは状態Bにおける差枚数の累計であって、マイナスになるとリセットされて次遊技から再カウント)、前記差枚数が所定数を超えた場合に満たされる条件である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一のエンディング演出開始条件は、前記第二の遊技状態における権利に対応する権利数に関する条件であって、前記権利数が所定の数を超えた場合に満たされる条件である([状態Bの強制終了条件とエンディング演出(END3演出およびEND4演出)について]の記載中、END4演出開始条件を状態Bに関する権利数に関する条件とする変形例参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記の説明では、
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、
前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるための複数の停止ボタン(例えば、ストップボタン137〜139)と、
前記複数のリールが回転駆動された後、内部抽選の抽選結果に基づいて、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させる停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300)と、
前記停止制御手段により停止された前記複数のリールの図柄組合せに応じて遊技媒体の払い出しの制御を行う払出制御手段(例えば、主制御部300)と、
演出を実行する演出手段(例えば、演出画像表示装置157、スピーカ272、277、各種ランプ420)と、
第一の遊技状態(例えば、状態A)と、該第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態(例えば、状態B)を含む複数種類の遊技状態のうちから一の遊技状態を設定可能な遊技制御手段(例えば、主制御部300)と、
を備えた遊技台(例えば、第二実施形態)であって、
前記遊技制御手段は、
前記第二の遊技状態において獲得した前記遊技媒体の数に関する第一の終了条件(例えば、MYカウンタが2400)が満たされたことに基づいて該第二の遊技状態を終了させる場合と、
前記第二の遊技状態の遊技回数に関する第二の終了条件(例えば、状態B継続可能ゲーム数が0)が満たされたことに基づいて該第二の遊技状態を終了させる場合がある手段であり、
前記演出手段は、
前記第一の終了条件および前記第二の終了条件のいずれか一方が満たされるまで前記第二の遊技状態が継続することを示唆するエンディング演出(例えば、END3演出)を実行することが可能で、
前記第二の遊技状態において、エンディング演出開始条件(例えば、MYカウンタが2350より大きい、あるいは状態B継続可能ゲーム数が10)が満たされたことに基づいて前記エンディング演出を実行する手段であり、
前記エンディング演出開始条件が満たされた場合に、現在設定されている前記第二の遊技状態において、前記第一の終了条件と前記第二の終了条件のいずれの条件が先に満たされるかを推定する終了条件推定手段(例えば、主制御部300、図58のステップS3419)を備え、
前記演出手段は、
前記終了条件推定手段によって前記第二の終了条件よりも先に前記第一の終了条件が満たされると推定された場合には、前記エンディング演出において所定の表示(例えば、分母が「2400」、分子がMYカウンタの値とする分数形式の表示、図59)を行い、
前記終了条件推定手段によって前記第一の終了条件よりも先に前記第二の終了条件が満たされると推定された場合には、前記エンディング演出において前記所定の表示を行わない手段である(例えば、図60、図61)、
ことを特徴とする遊技台([エンディング演出(END3演出およびEND4演出)の内容について]の記載参照)、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記第一の終了条件は、前記第二の遊技状態の少なくとも一部の期間において使用された前記遊技媒体の数と該遊技媒体の払出数に基づいた差枚数に関する条件であって(例えば、MYカウンタは状態Bにおける差枚数の累計であって、マイナスになるとリセットされて次遊技から再カウント)、前記差枚数が所定数を超えた場合に満たされる条件である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記エンディング演出の実行中に、現在の前記差枚数の値に対応する表示(例えば、MYカウンタの値に対応する表示)を行うことが可能であり、
前記所定の表示として、前記所定数に対応する表示(例えば、MYカウンタの上限「2400」に対応する表示)を前記差枚数の値に対応する表示と共に表示する手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記演出手段は、
前記エンディング演出の実行中に、現在の前記差枚数の値(例えば、MYカウンタの値)を表示することが可能であり、
前記所定の表示として、前記所定数の値(例えば、MYカウンタの上限「2400」)を示す表示を前記差枚数の値の表示と共に表示する手段である、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、上記記載の遊技台であって、
前記エンディング演出開始条件は、前記第二の遊技状態における権利に対応する権利数に関する条件であって、前記権利数が所定の数を超えた場合に満たされる条件である([エンディング演出(END3演出およびEND4演出)の内容について]の記載中、エンディング演出開始条件を状態Bに関する権利数に関する条件とする変形例参照)、
ことを特徴とする遊技台、が記載されている。