以下、添付図面を参照して、本発明のスロットマシン1について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシン1の制御回路の全体構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号21)」、「リプa(たとえば、左リール2Lの領域番号20)」、「ベル(たとえば、左リール2Lの領域番号19)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号13)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号12)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号11)」、「リプb(たとえば、左リール2Lの領域番号10)」、「ブランク(たとえば、左リール2Lの領域番号7)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号3)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄(ただし、図3では文字のみを表記し、絵柄は省略している)が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスとも称する)、また、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態にかかわらず、全ての遊技状態において「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB(ビッグボーナス)終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述するBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
「入賞ライン」とは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、1種類の入賞ラインL1のみが入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、左リール2Lの中段、中リール2Cの中段、右リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。なお、入賞ラインは、L1に示すラインに限らず、複数の入賞ラインを含んでいてもよい。たとえば、入賞ラインは、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、右リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2と、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3と、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4と、左リール2Lの下段、中リール2Cの下段、右リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5とを含んでいてもよい。
規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ラインL1上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、有効化された入賞ラインL1上に、遊技状態の移行を伴なう図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインL1上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、およびリールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作と称する。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cに何れかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、「RAMパリティ」とはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、たとえば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cに何れかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、サブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。たとえば、ボーナス(後述するビッグボーナス、レギュラーボーナス)、通常遊技状態(RT1)、RT0、RT2〜4のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタなど、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数など、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ、SB)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かにかかわらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件の何れか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置の入賞ラインL1上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴なう特別役と、メダルの払い出しを伴なう小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、がある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、取りこぼし出目の種類、取りこぼし出目の図柄組合せ、および取りこぼし出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図7は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図7に示すように、メイン制御部41により、RT1(通常遊技状態)、RT0(チャンスゾーン)、RT2(高RT)、RT3(低チャンスゾーン)、RT4(内部中RT)、ボーナス状態のうち、何れかに制御される。なお、遊技状態がボーナス状態以外の遊技状態を一般遊技あるいは一般遊技状態と称する。
RT1とは、後述する再遊技役に当選する確率が最も低く、遊技者が遊技全体を通して最も長く遊技する可能性が高い遊技状態である。RT0とは、RT1よりも再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT2とは、RT0のみから移行可能であり、RT0〜4の遊技状態の中で最も再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT3とは、ボーナス状態が終了すると移行する遊技状態である。RT4とは、RT1、RT0、RT2の遊技状態においてBBもしくはRBに当選したときに移行し、BBもしくはRBに入賞したときにはボーナス状態に移行する遊技状態である。ボーナス状態とは、BBに入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでBBが行なわれ、RBが入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでRBが行なわれる遊技状態である。
RT1においては、32ゲームが行なわれ、当該32ゲーム全てが消化した場合に遊技状態がRT0へ移行する。また、32ゲームの間にBBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT0においては、後述する昇格リプ(リプレイ3)に入賞した場合に、遊技状態がRT2へ移行する。また、後述する転落リプ(リプレイ4、リプレイ5)に入賞した場合に、遊技状態がRT1へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT2においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1は、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に演出状態を制御可能となっている。本実施の形態においては、RT0およびRT2の遊技状態のみATへの制御が可能となっている。
RT4においては、BBもしくはRBに入賞した場合に、遊技状態がボーナス状態へ移行する。
ボーナス状態においては、所定の終了条件が成立した場合にRT3へ遊技状態が移行する。ここで、「所定の終了条件」とは、後述するBB1もしくはBB2が行なわれたときには351枚以上のメダルを獲得したことであり、BB3が行なわれたときには216枚以上のメダルを獲得したことであり、RB1もしくはRB2が行なわれたときには5ゲーム遊技もしくは何らかの入賞役に5回入賞したことである。
RT3においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。
図5を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBB1〜3とも称する)と、2種類のレギュラーボーナス1、2(以下、レギュラーボーナスをRB1、2とも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインL1に「黒7−黒7−黒7」、もしくは「リプb−黒7−リプb」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインL1に「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3の何れかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、351枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、216枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。また、RB2は、入賞ラインL1に「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RB1またはRB2に入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、5ゲーム遊技もしくは何れかの入賞役に5回入賞することを条件として終了する。
図7に示すように、BB1〜BB3およびRB1、RB2の何れかに内部当選してから入賞するまでは、RT4に遊技状態が制御される。RT4では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。また、図7に示すように、BB1〜BB3やRB1、RB2が終了した後は、RT3に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうち何れかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」、「リプb」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうち何れかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、イチゴ1、イチゴ2、1枚役1、1枚役2、メロン、ベル1、ベル2、9枚役1〜8、およびBB役が含まれる。
小役のうちイチゴ1は、入賞ラインL1に「イチゴ−ANY−ベル」、「イチゴ−ANY−メロン」、「イチゴ−ANY−バナナ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ1が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ1を構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴ2は、入賞ラインL1に「黒7−ANY−白7」、「黒7−ANY−星7」、「黒7−ANY−ベル」、「バナナ−ANY−白7」、「バナナ−ANY−星7」、「バナナ−ANY−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ2が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ2を構成する左リール2Lの図柄(「黒7」、「バナナ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役1は、入賞ラインL1に「ベル−星7−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役1が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「星7」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役2は、入賞ラインL1に「星7−ブランク−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役2が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役2を構成する左リール2Lの図柄(「星7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロンは、入賞ラインL1に「白7−メロン−ベル」、「ベル−メロン−ベル」、「ブランク−メロン−ベル」、「リプa−メロン−リプa」、「リプa−メロン−イチゴ」、「リプa−メロン−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると、5枚メダルが払い出される。メロンは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、メロンを構成する中リール2Cの図柄(「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちベル1は、入賞ラインL1に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。ベル1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。ベル1を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベル2は、入賞ラインL1に「リプa−ベル−リプa」、「リプa−ベル−リプb」、「リプb−ベル−リプa」、「リプb−ベル−リプb」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベル2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル2は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞する。ベル2を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、小役のうち9枚役1〜8について説明する。9枚役1〜8は、後述するようにベル1、ベル2を取りこぼした場合に入賞する可能性のある役である。
小役のうち9枚役1は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役2は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役2を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役3は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役3が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役3は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役3を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役4は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役4が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役4は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役4を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役5は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役5が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役5は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役5を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役6は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役6が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役6を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役7は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役7が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役7は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役7を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役8は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役8が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役8は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役8を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちBB役は、BB中のみ入賞する役であり、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−イチゴ」、「リプa−イチゴ−ブランク」、「リプa−ブランク−イチゴ」、「リプa−ブランク−ブランク」、「リプb−イチゴ−イチゴ」、「リプb−イチゴ−ブランク」、「リプb−ブランク−イチゴ」、「リプb−ブランク−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。BB中にBB役が入賞すると、9枚メダルが払い出される。また、BB役が当選した場合は、9枚役1〜8が必ず同時当選するため、BB役に当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず、取りこぼすことなく何れかの役に入賞することができる。また、BB役と同時当選する役には、9枚役1〜8が含まれていればよく、これに加えて、たとえばイチゴ1、2やメロン、その他の役が含まれていてもよい。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜6が含まれる。再遊技役の何れかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−リプa」、「リプa−リプa−リプb」、「リプb−リプa−リプa」、「リプb−リプa−リプb」、の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ1を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプとも称する。
リプレイ2は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。リプレイ2は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプとも称する。
リプレイ3は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−メロン」、「リプa−リプa−バナナ」、「リプb−リプa−メロン」、「リプb−リプa−バナナ」、の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ3を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0の状態においてリプレイ3に入賞した後は、RT0よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT2に制御される。このため、リプレイ3は、以下では昇格リプとも称する。
また、RT2へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しない限り、取りこぼし出目が導出されるまでの間、当該RT2への制御が維持される。
リプレイ4は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ベル」、「リプb−リプa−ベル」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ4に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプとも称する。
リプレイ5は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−メロン」、「ベル−リプa−バナナ」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ5を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ5については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ5に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ5は、以下では転落リプとも称する。
リプレイ6は、BB2に内部当選中の場合にのみ当選する再遊技役である。リプレイ6は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ブランク」、「リプb−リプa−ブランク」の何れかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、リプレイ6を構成する右リール2Rの図柄(「ブランク」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
[取りこぼし出目]
次に、図6を参照して取りこぼし出目について説明する。取りこぼし出目は、後述するようにベル1、ベル2を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができず、さらに9枚役1〜8を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができない場合に導出される役である。RT2およびRT3の遊技状態ときに取りこぼし出目が導出されると、RT0への制御が作動される。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目1は、入賞ラインL1に揃う「リプa−イチゴ−ベル」、「リプa−ブランク−ベル」、「リプb−イチゴ−ベル」、「リプb−ブランク−ベル」の何れかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目2は、入賞ラインL1に揃う「リプa−ベル−メロン」、「リプa−ベル−バナナ」、「リプb−ベル−メロン」、「リプb−ベル−バナナ」の何れかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目3は、入賞ラインL1に揃う「星7−イチゴ−メロン」、「星7−イチゴ−バナナ」、「星7−ブランク−メロン」、「星7−ブランク−バナナ」、「メロン−イチゴ−メロン」、「メロン−イチゴ−バナナ」、「メロン−ブランク−メロン」、「メロン−ブランク−バナナ」、「バナナ−イチゴ−メロン」、「バナナ−イチゴ−バナナ」、「バナナ−ブランク−メロン」、「バナナ−ブランク−バナナ」の何れかの組合せである。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図8、図9を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図8、図9においては、各々、左2列により、“抽選対象役名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図8、図9では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「495」が設定されている抽選対象役(図8のRT0〜3における弱イチゴA)の当選確率は、495/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図8は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、RT0〜3のうち何れかであるときには、弱イチゴA〜F、強イチゴA〜F、1枚役A〜L、メロンA〜F、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、右ベルA〜D、RB1、2、BB1〜3が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
弱イチゴAとは、イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴBとは、イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴCとは、イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴDとは、イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴEとは、イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴFとは、イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、弱イチゴ役(弱イチゴA〜F)に当選したときには、後述するAT抽選テーブルに基づきATに制御されるときに必要となるナビストックの付与数が抽選によって決定される。そのため、本実施の形態においては、弱イチゴA〜FをAT当選役ともいう。
強イチゴAとは、イチゴ1+イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴBとは、イチゴ1+イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴCとは、イチゴ1+イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴDとは、イチゴ1+イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴEとは、イチゴ1+イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴFとは、イチゴ1+イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、強イチゴ役(強イチゴA〜F)に当選したときには、後述するAT抽選テーブルに基づきナビストックの付与数が抽選によって決定される。そのため、本実施の形態においては、強イチゴA〜FをAT当選役ともいう。
1枚役Aとは、1枚役1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Bとは、1枚役2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Cとは、1枚役1+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Dとは、1枚役2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Eとは、1枚役1+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Fとは、1枚役2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Gとは、1枚役1+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Hとは、1枚役2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Iとは、1枚役1+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Jとは、1枚役2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Kとは、1枚役1+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Lとは、1枚役2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
メロンAとは、メロンを読み出す抽選対象役をいう。メロンBとは、メロン+RB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンCとは、メロン+RB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンDとは、メロン+BB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンEとは、メロン+BB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンFとは、メロン+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
不問ベルとは、ベル1+ベル2+9枚役1〜8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルAとは、ベル2+9枚役1+9枚役4を読み出す抽選対象役をいう。左ベルBとは、ベル2+9枚役2+9枚役3を読み出す抽選対象役をいう。左ベルCとは、ベル2+9枚役5+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルDとは、ベル2+9枚役6+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。中ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。中ベルBとは、ベル1+9枚役2+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。中ベルCとは、ベル1+9枚役3+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。中ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルBとは、ベル1+9枚役3+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。右ベルCとは、ベル1+9枚役2+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。右ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。
RB1とは、RB1を読み出す抽選対象役をいう。RB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB1とは、BB1を読み出す抽選対象役をいう。BB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB3とは、BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態がRT4であるときには、弱イチゴA、強イチゴA、1枚役A、1枚役B、メロンA、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図9は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
不問リプとは、リプレイ1+リプレイ2を読み出す抽選対象役をいう。リプAとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプBとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプCとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプDとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプEとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプFとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプGとは、リプレイ1+リプレイ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。リプHとは、リプレイ1+リプレイ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。リプIとは、リプレイ1+リプレイ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。リプJとは、リプレイ1+リプレイ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。リプKとは、リプレイ1+リプレイ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT0〜3の何れかであるときには、不問リプおよびリプD〜Kが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。また、遊技状態が、RT4のときには、不問リプおよびリプA〜Fが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜3中におけるRB1の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜3中におけるRB1であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベル、および不問ベル+BB役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB2の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜3中におけるRB2であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベル、および不問ベルが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、RB(RB1、2)中の抽選対象役および判定値数を説明する。
RB(RB1、2)中であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベル、強イチゴ+不問ベル、不問ベル+1枚役A+1枚役B、および不問ベル+メロンAが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せを入賞ラインL1に揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役の何れかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
また、RB1、2、BB1〜3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB1、2、BB1〜3のうち何れかに同時当選している割合は、弱イチゴA〜Fのうち何れかに当選しているときよりも、強イチゴA〜Fのうち何れかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜F各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴA〜F当選時と強イチゴA〜F当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB1、2、BB1〜3のうち何れかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、一般遊技状態においては、図8に示すように、左ベルA〜D各々の判定値数が「830」に設定されており、左ベルA〜Dの何れかが830×4/65536=3320/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、中ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、中ベルA〜Dの何れかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、右ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、右ベルA〜Dの何れかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。このように、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dにおいては、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
次に、図9の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。RT0においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「83」が、リプD〜Fが読み出されるときの判定値数として「2200」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT0において何れかのリプレイに当選する確率は、6700/65536となる。また、このうち、RT0からRT2に昇格させる可能性のあるリプレイ3を含むのはリプD〜Fであり、その何れかに当選する確率は、2200×3/65536=6600/65536となる。また、RT0からRT1に転落させる可能性のあるリプレイ4、5を含むのはリプD〜Fであり、その何れかに当選する確率は、2200×3/65536=6600/65536となる。このように、RT0において、RT2に昇格する確率とRT1に転落する確率とは、同じ確率となるように設定されている。なお、RT0においては、リプA〜Cは当選しないように設定されている。
RT1においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「6961」が、リプD〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT1において何れかのリプレイに当選する確率は、8478/65536となる。なお、RT1においては、リプA〜Cは当選しないように設定されている。
RT2においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「46755」が、リプD〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT2において何れかのリプレイに当選する確率は、48272/65536となる。なお、RT2においては、リプA〜Cは当選しないように設定されている。
RT3においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「8961」が、リプD〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT3において何れかのリプレイに当選する確率は、10478/65536となる。なお、RT3においては、リプA〜Cは当選しないように設定されている。
RT4においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「5018」が、リプA〜Fが読み出されるときの判定値数として「1000」が設定されている。よって、RT4において何れかのリプレイに当選する確率は、11018/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、何れかのリプレイに当選する確率がRT2であるときに、RT0、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT2は、RT0、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT0では、ATに制御されていないときには当該RT0を維持させること、および昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に制御させることが困難となるように構成されている。
次に、BB1〜3中におけるRB1であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベルの判定値数が「65527」、不問ベル+BB役の判定値数が「9」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、BB1〜3中におけるRB2であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベルの判定値数が「65535」に設定されており、不問ベルの判定値数が「1」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、RB1、2中であるときには、強イチゴ+1枚役A+1枚役B+メロンA+不問ベルの判定値数が「1」、強イチゴ+不問ベルの判定値数が「21845」、不問ベル+1枚役A+1枚役Bの判定値数が「21845」、不問ベル+メロンAの判定値数が「21845」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
何れかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左リール2Lおよび中リール2Cが停止しているか、左リール2Lおよび右リール2Rが停止しているか、中リール2Cおよび右リール2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、何れかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、先ず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。より具体的には、先ずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、何れか1つのリールが停止したとき、または何れか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
より具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、何れかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインL1上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインL1上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインL1に最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインL1上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
なお、本実施の形態においては、後述するフリーズ期間に限り、引込コマ数が定められていない。そのため、フリーズ期間に限っては、停止操作を検出してからリールを停止させるまで4コマ以上の図柄が移動した後にリールを停止させることが可能となる。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、リプAなど)には、図10に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図10は、再遊技役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問リプに当選しているときには、遊技者によるリール2L、2C、2Rの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1またはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプAに当選しているときには、順押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3またはリプレイ6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、リプレイ6は、BB2に内部当選している場合にのみ入賞するよう制御される。一方、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4またはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプBに当選しているときには、中左押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中左押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4またはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプCに当選しているときには、逆押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4またはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプDに当選しているときには、左第1停止となる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4またはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、左第1停止となる操作手順には、順押しおよび順挟み押しとなる操作手順が含まれる。そのため、順押しまたは順挟み押しとなる操作手順がされた場合は、左第1停止となる操作手順で操作されたことになり、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプEに当選しているときには、中第1停止となる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4またはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、中第1停止となる操作手順には、中左押しおよび中右押しとなる操作手順が含まれる。そのため、中左押しまたは中右押しとなる操作手順がされた場合は、中第1停止となる操作手順で操作されたことになり、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプFに当選しているときには、右第1停止となる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4またはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、右第1停止となる操作手順には、逆押しおよび逆挟み押しとなる操作手順が含まれる。そのため、逆押しまたは逆挟み押しとなる操作手順がされた場合は、右第1停止となる操作手順で操作されたことになり、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
なお、上記以外の再遊技役(リプG〜K)に当選しているときには、不問リプと同様に、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1またはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に昇格させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT0においてリプD〜Fの何れかに当選したとしても、当選している再遊技役の種類を特定することができない限り、1/3の確率でしか昇格リプを入賞させてRT2に制御させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT2に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT2に制御されるようにすることができる。
次に、小役のうちベル役が当選しているときには、図11に示すように、当選したベル役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図11は、ベル役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問ベルに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、ベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルAに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1または9枚役4を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルBに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2または9枚役3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルCに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役5または9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルDに当選しているときには、左第1停止である場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、左第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役6または9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルAに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1または9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルBに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2または9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルCに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3または9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルDに当選しているときには、中第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4または9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルAに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1または9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルBに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3または9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルCに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2または9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルDに当選しているときには、右第1停止である場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、右第1停止以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4または9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
さらに、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dに当選しているときに、第1停止の押し順を間違えてベル1もしくはベル2を取りこぼし、さらに、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作できずに9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合には、最終停止したリールの種類に応じて取りこぼし出目を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
より具体的には、9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が右リール2Rであった場合には、取りこぼし出目1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が中リール2Cであった場合には、取りこぼし出目2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が左リール2Lであった場合には、取りこぼし出目3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、ベル1またはベル2を入賞させるための操作手順として、当選しているベル役の種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2またはRT3において左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dの何れかに当選したとしても、当選しているベル役の種類を特定することができない限り、ベル1またはベル2を入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、ベル1またはベル2を入賞し難くして取りこぼし出目を導出させ易くし、その結果、RT0に制御され易くすることができる。
[ナビ演出について]
次に、図12〜図14を用いて、本実施の形態におけるナビ演出について説明する。本実施の形態においては、RT0およびRT2の遊技状態においてATに制御されたときにサブ制御部91によりナビ演出が行なわれる。ナビ演出においては、内部抽選の結果、当選した役を入賞させるための情報が遊技者に報知される。ナビ演出の対象となるナビ対象役は、リプD〜F、左A〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。メイン制御部41は、何れかのナビ対象役が当選したときには、図12の補助押し順コマンド選択テーブルに基づき停止順種別を抽選により選択し、選択した停止順種別に基づいて所定の押し順操作を促す補助押し順コマンドをサブ制御部91に送信する。一方、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信した補助押し順コマンドを参考にしてナビ演出を実行する。本実施の形態においては、当選したナビ対象役に対応する何れかの入賞役に入賞させるための押し順を液晶表示器51の画面上に数字画像などで表示するナビ演出が実行される。たとえば、AT中において当選したナビ対象役がリプDであれば、リプレイ3を入賞させるために左第1停止を遊技者に促すメッセージを液晶表示器51の画面上に表示するナビ演出が実行される。
[補助押し順選択テーブル]
図12を用いてナビ対象役が当選したときにメイン制御部41によって参照される補助押し順コマンド選択テーブルを説明する。なお、補助押し順コマンド選択テーブルは、RAM41cに格納されている。
図12は、ナビ対象役当選時の補助押し順コマンド選択テーブルを説明するための図である。補助押し順コマンド選択テーブルにおいては、ナビ対象役(リプD〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜D)に対応して2種類の停止順種別(停止順種別1、停止順種別2)と補助押し順コマンドの情報が格納されている。
より具体的には、当選したナビ対象役がリプDであれば、停止順種別1に対して補助押し順コマンドとして順押しコマンドが対応づけられ、停止順種別2に対して順挟み押しコマンドが対応づけられている。当選したナビ対象役がリプEであれば、停止順種別1に対して中左押しコマンドが対応づけられ、停止順種別2に対して中右押しコマンドが対応づけられている。当選したナビ対象役がリプFであれば、停止順種別1に対して逆押しコマンドが対応づけられ、停止順種別2に対して逆挟み押しコマンドが対応づけられている。
また、当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであれば、停止順種別1に対して順押しコマンドが対応づけられ、停止順種別2に対して順挟み押しコマンドが対応づけられている。当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであれば、停止順種別1に対して中左押しコマンドが対応づけられ、停止順種別2に対して中右押しコマンドが対応づけられている。当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであれば、停止順種別1に対して逆押しコマンドが対応づけられ、停止順種別2に対して逆挟み押しコマンドが対応づけられている。
また、本実施の形態においては、後述するナビストックを1消費して一旦ATに制御されると、遊技状態がRT0またはRT2である限り、ナビ演出が50回行なわれるまでATに継続制御される。そして、メイン制御部41は、サブ制御部91によって行なわれるナビ演出の残り回数(残りナビ回数)を、実際に遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された押し順によって判定することができるようになっている。以下、図13、図14を用いてより具体的に説明する。
[残りナビ回数が残り4回より少ないときのメイン制御部41による判定]
図13は、残りナビ回数が残り4回より少ないときの残りナビ回数、サブ制御部91によるナビ演出、およびメイン制御部41による残りナビ回数の判定の関係を説明するための図である。
残りナビ回数が4回より少ないときは、メイン制御部41からの補助押し順コマンドに従ってサブ制御部91がナビ演出を実行する。より具体的には、図13に示すように、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順押しコマンドに従って順押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順挟み押しコマンドに従って順挟み押しを促すナビ演出を実行する。
当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中左押しコマンドに従って中左押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中右押しコマンドに従って中右押しを促すナビ演出を実行する。
当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆押しコマンドに従って逆押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆挟み押しコマンドに従って逆挟み押しを促すナビ演出を実行する。
当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順押しコマンドに従って順押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順挟み押しコマンドに従って順挟み押しを促すナビ演出を実行する。
当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中左押しコマンドに従って中左押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中右押しコマンドに従って中右押しを促すナビ演出を実行する。
当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆押しコマンドに従って逆押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆挟み押しコマンドに従って逆挟み押しを促すナビ演出を実行する。
このように、本実施の形態において、残りナビ回数が4回より少ないときは、メイン制御部41からの補助押し順コマンドに従ってサブ制御部91がナビ演出を実行する。ここで、遊技者によって実際にストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される押し順は、ナビ演出に従った押し順となる可能性が高い。そのため、残りナビ回数が4回より少ないときは、補助押し順コマンドによって特定される押し順と実際に遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される押し順とが一致する可能性が高い。したがって、メイン制御部41は、サブ制御部91に送信した補助押し順コマンドによって特定される押し順と実際に遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された押し順とが一致する場合には、残りナビ回数が4回より少ないと判定する。一方、メイン制御部41は、補助押し順コマンドによって特定される押し順と実際の押し順とが不一致である場合には、残りナビ回数が4回以上または非AT中であると判定する。
より具体的には、図13に示すように、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が順押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順挟み押し、または左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が順挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順押し、または左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が中左押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中右押し、または中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が中右押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中左押し、または中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が逆押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆挟み押し、または右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が逆挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆押し、または右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が順押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順挟み押し、または左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が順挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順押し、または左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が中左押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中右押し、または中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が中右押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中左押し、または中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が逆押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆挟み押し、または右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順が逆挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆押し、または右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
[残りナビ回数が残り4回以上または非AT中のときのメイン制御部41による判定]
図14は、残りナビ回数が残り4回以上または非AT中のときの残りナビ回数、サブ制御部91によるナビ演出、およびメイン制御部41による残りATゲーム数の判定の関係を説明するための図である。
残りナビ回数が残り4回以上または非AT中のときは、メイン制御部41からの補助押し順コマンドに従わずにサブ制御部91がナビ演出を実行する。より具体的には、図14に示すように、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順押しコマンドに従わずに順挟み押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順挟み押しコマンドに従わずに順押しを促すナビ演出を実行する。なお、図10で示したように、リプDが当選したときは、左第1停止であればリプレイ3を入賞させることができるため、順押しまたは順挟み押しの何れがナビ演出された場合でも、遊技者にとって結果は変わらず不利益とならない。
当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中左押しコマンドに従わずに中右押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中右押しコマンドに従わずに中左押しを促すナビ演出を実行する。なお、図10で示したように、リプEが当選したときは、中第1停止であればリプレイ3を入賞させることができるため、中左押しまたは右押しの何れがナビ演出された場合でも、遊技者にとって結果は変わらず不利益とならない。
当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆押しコマンドに従わずに逆挟み押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆挟み押しコマンドに従わずに逆押しを促すナビ演出を実行する。なお、図10で示したように、リプFが当選したときは、右第1停止であればリプレイ3を入賞させることができるため、逆押しまたは逆挟み押しの何れがナビ演出された場合でも、遊技者にとって結果は変わらず不利益とならない。
当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順押しコマンドに従わずに順挟み押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの順挟み押しコマンドに従わずに順押しを促すナビ演出を実行する。なお、図11で示したように、左ベルA〜Dが当選したときは、左第1停止であればベル2を入賞させることができるため、順押しまたは順挟み押しの何れがナビ演出された場合でも、遊技者にとって結果は変わらず不利益とならない。
当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中左押しコマンドに従わずに中右押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの中右押しコマンドに従わずに中左押しを促すナビ演出を実行する。なお、図11で示したように、中ベルA〜Dが当選したときは、中第1停止であればベル1を入賞させることができるため、中左押しまたは中右押しの何れがナビ演出された場合でも、遊技者にとって結果は変わらず不利益とならない。
当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆押しコマンドに従わずに逆挟み押しを促すナビ演出を実行する。また、当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、サブ制御部91は、メイン制御部41からの逆挟み押しコマンドに従わずに逆押しを促すナビ演出を実行する。なお、図11で示したように、右ベルA〜Dが当選したときは、右第1停止であればベル1を入賞させることができるため、逆押しまたは逆挟み押しの何れがナビ演出された場合でも、遊技者にとって結果は変わらず不利益とならない。
このように、本実施の形態において、残りナビ回数が4回以上または非AT中のときは、メイン制御部41からの補助押し順コマンドに従わずにサブ制御部91がナビ演出を実行する。ここで、遊技者によって実際にストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される押し順は、ナビ演出に沿った押し順となる可能性が高い。そのため、残りナビ回数が4回以上または非AT中のときは、補助押し順コマンドによって特定される押し順と実際に遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された押し順とが不一致になる可能性が高い。したがって、メイン制御部41は、サブ制御部91に送信した補助押し順コマンドによって特定される押し順と実際に遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される押し順とが不一致である場合には、残りナビ回数が4回以上または非AT中であると判定する。一方、メイン制御部41は、補助押し順コマンドによって特定される押し順と実際の押し順とが一致する場合には、残りナビ回数が4回より少ないと判定する。
より具体的には、図14に示すように、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った順挟み押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役がリプDであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った順押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った中右押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中左押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役がリプEであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った中左押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中右押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った逆挟み押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役がリプFであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った逆押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて順押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った順挟み押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役が左ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて順挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った順押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が順挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が左第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて中左押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った中右押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中左押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役が中ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて中右押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った中左押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が中右押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が中第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別1が選択されて逆押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った逆挟み押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
また、当選したナビ対象役が右ベルA〜Dであるときにメイン制御部41により停止順種別2が選択されて逆挟み押しコマンドがサブ制御部91に送信された場合、メイン制御部41は、実際の押し順がナビ演出に従った逆押しであれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。一方、メイン制御部41は、実際の押し順が逆挟み押しであれば一致すると判定して残りナビ回数が残り4回より少ないと判断する。なお、メイン制御部41は、実際の押し順が右第1停止以外であれば不一致であると判定して残りナビ回数が残り4回以上または非AT中であると判断する。
このように、サブ制御部91が、内部抽選の結果でナビ対象役に当選した場合に、AT終了間際であるか否かに応じて定められた押し順を特定可能に報知し、報知された押し順での操作を遊技者に対して促すことで、遊技者が報知された押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行なうことにより、ナビ対象役に当選した場合の押し順が、AT終了間際であるか否かに応じた押し順となる。これによりメイン制御部41は、ナビ対象役が当選した場合の押し順に基づいてAT終了間際であるか否かを特定することが可能となる。
また、ナビ対象役の当選時において複数種類(本実施の形態においては2種類)の停止順種別から何れかの停止順種別を抽選によって選択し、その結果に基づいてサブ制御部91が、メイン制御部41により選択された停止順種別とAT終了間際であるか否かとに基づいてナビ演出を実行するとともに、メイン制御部41が、選択した停止順種別と実際の押し順とから残りナビ回数がAT終了間際であるか否かを特定するようになっており、遊技者が意図的に停止操作の操作態様を選択することにより、メイン制御部41に誤った判断をさせにくくしている。
[連続演出について]
次に、図15〜図18を用いて、本実施の形態における連続演出について説明する。連続演出とは、AT中において後述するAT抽選によってナビストックが付与された場合にサブ制御部91によって行なわれ、複数の演出の各々が異なるタイミングで出現する演出である。この連続演出によって、AT中にナビストックが付与された旨が遊技者に報知される。
本実施の形態においては、AT抽選が行なわれてナビストックが付与されたタイミングに応じて、複数ゲームに亘って連続演出が行なわれる場合(ケース1)と、1ゲームで連続演出が行なわれる場合(ケース2)とがある。ケース1の連続演出は、残りナビ回数が4回以上残っている場合に4ゲーム間に亘って行なわれる。ケース2の連続演出は、残りナビ回数が1回以上であって4回より少ない数(1〜3回の何れか)だけ残っている場合に1ゲーム内で行なわれ、当該1ゲームの間にはメイン制御部41によってフリーズ制御が実行される。フリーズ制御とは、1ゲーム内で所定の遅延期間に亘ってゲームの進行を遅延させるための制御である。本実施の形態において、ケース2の連続演出は1ゲームで行なわれるが、フリーズ制御によってゲームの進行が遅延されている期間(フリーズ期間)中に4ゲーム間に亘って行なわれるケース1の連続演出と同様に複数の演出の各々が異なるタイミングで出現する演出を実行するようになっている。
図15は、サブ制御部91によって実行される連続演出の発生に関するタイミングチャートである。図15に示すタイミングチャートにおいては、AT制御の状態を示すライン、残りナビ回数のカウント状態を示すライン、ケース1における連続演出の実行タイミングを示すライン、およびケース2における連続演出の実行タイミングを示すラインが示されている。
図15に示すように、AT制御状態になると、サブ制御部91によって残りナビ回数のカウントが開始される。残りナビ回数は、最大50回からカウントダウンされ、ナビ対象役が当選してサブ制御部91によりナビ演出が実行される度に1ずつカウントダウンされる。
ここで、残りナビ回数が残り4回以上であるときは、毎ゲーム連続してナビ対象役に当選した場合でもATに制御される残りゲーム数を4ゲーム確保できる。つまり、ATに制御される残りゲーム数が4ゲーム以上保証されている。このような場合は、ケース1の連続演出を実行するための4ゲームを必ず確保できる。そのため、AT抽選が行なわれてナビストックが付与されたタイミングが、残りナビ回数が4回以上残っているようなAT終了間際でないときは、4ゲーム間に亘って行なわれるケース1の連続演出が実行される。
一方、残りナビ回数が残り4回より少ないときは、毎ゲーム連続してナビ対象役に当選した場合、ATに制御される残りゲーム数を4ゲーム確保できない。つまり、ATに制御される残りゲーム数が4ゲーム以上保証されていない。このような場合は、ケース1の連続演出を実行するための4ゲームを確保できない可能性がある。そのため、仮に残りナビ回数が1回しかないときにナビストックが付与されてケース1の連続演出が実行された場合は、連続演出が行なわれる4ゲームの間に最後の1回のナビ演出が実行されてしまって、その後の演出ができなくなってしまう虞がある。そこで、本実施の形態においては、AT抽選が行なわれてナビストックが付与されたタイミングが、残りナビ回数が残り4回より少ないといったAT終了間際のときは、1ゲーム内で行なわれるケース2の連続演出が実行される。
次に、図16〜図18を用いて、AT終了間際でないときに行なわれるケース1の連続演出、およびAT終了間際のときに行なわれるケース2の連続演出の内容について説明する。図16は、連続演出内のタイミングチャートである。図17は、AT終了間際でないときの連続演出(ケース1)を説明するための図である。図18は、AT終了間際のときの連続演出(ケース2)を説明するための図である。
図16(A)および図17に示すように、AT終了間際でないときに行なわれるケース1の連続演出は、4ゲーム間に亘り行なわれる。なお、図16(A)および図17に示された(a1)〜(a4)はそれぞれ対応するものとする。
ケース1の連続演出においては、(a1)に示すように、遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転して1ゲーム目が開始する。その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止して1ゲーム目が終了する。なお、有効ラインL1には、1ゲーム目開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選と遊技者による停止操作とに応じた図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナ」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、何らかの特典が得られたのではないかと期待するようになる。
次に、(a2)に示すように、遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転して2ゲーム目が開始する。その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止して2ゲーム目が終了する。なお、有効ラインL1には、2ゲーム目開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選と遊技者による停止操作とに応じた図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナビ」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、ナビ演出に関する何らかの特典が得られたのではないかと期待するようになる。
次に、(a3)に示すように、遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転して3ゲーム目が開始する。その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止して3ゲーム目が終了する。なお、有効ラインL1には、3ゲーム目開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選と遊技者による停止操作とに応じた図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、ナビストックを獲得したのではないかと期待するようになる。
次に、(a4)に示すように、遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転して4ゲーム目が開始する。その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止して4ゲーム目が終了する。なお、有効ラインL1には、4ゲーム目開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選と遊技者による停止操作とに応じた図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲得」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、ナビストックを獲得したことを確信するようになる。
このように、AT終了間際でないときのように、残りATゲーム数が4ゲーム以上保証されているときは、複数の演出の各々が異なるタイミングで出現するケース1の連続演出が4ゲームに亘って行なわれる。
次に、図16(B)および図18に示すように、AT終了間際のときに行なわれるケース2の連続演出は、1ゲーム内で行なわれる。なお、図16(B)および図18に示された(b1)〜(b4)はそれぞれ対応するものとする。
ケース2の連続演出においては、(b1)に示すように、メイン制御部41によってフリーズ制御が実行される。フリーズ制御中においては、フリーズ制御が行なわれない通常のゲームと同様に遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転し、その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止する。なお、有効ラインL1には、フリーズ制御開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選および遊技者による停止操作に無関係に、強制的にリプレイ1が入賞する図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナ」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、何らかの特典が得られたのではないかと期待するようになる。さらに、実際はフリーズ制御によってゲームを消化していないにもかかわらず、遊技者にあたかも連続演出の1ゲーム目を遊技したかのように思わせることができる。しかも、強制的にリプレイ1が入賞する図柄組合せが導出されるため、遊技者が次のゲームのための賭数操作を行なう必要が無く、あたかもリプレイ1が入賞したことによって、賭数設定なしで次回の新たなゲームが開始されるかのように遊技者に思わせることができ、フリーズ制御中であっても違和感なく2回目の連続演出につなげることができる。
次に、(b2)に示すように、フリーズ制御中において遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転し、その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止する。なお、有効ラインL1には、フリーズ制御開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選および遊技者による停止操作に無関係に、強制的にリプレイ1が入賞する図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナビ」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、ナビ演出に関する何らかの特典が得られたのではないかと期待するようになる。さらに、実際はフリーズ制御によってゲームを消化していないにもかかわらず、遊技者にあたかも連続演出の2ゲーム目を遊技したかのように思わせることができる。しかも、強制的にリプレイ1が入賞する図柄組合せが導出されるため、遊技者が次のゲームのための賭数操作を行なう必要が無く、フリーズ制御中であっても違和感なく3回目の連続演出につなげることができる。
次に、(b3)に示すように、フリーズ制御中において遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転し、その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止する。なお、有効ラインL1には、フリーズ制御開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選および遊技者による停止操作に無関係に、強制的にリプレイ1が入賞する図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、ナビストックを獲得したのではないかと期待するようになる。さらに、実際はフリーズ制御によってゲームを消化していないにもかかわらず、遊技者にあたかも連続演出の3ゲーム目を遊技したかのように思わせることができる。しかも、強制的にリプレイ1が入賞する図柄組合せが導出されるため、遊技者が次のゲームのための賭数操作を行なう必要が無く、フリーズ制御中であっても違和感なく4回目の連続演出につなげることができる。
次に、(b4)に示すように、遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転して1ゲーム目が開始する。その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止して1ゲーム目が終了する。なお、有効ラインL1には、(b1)で示したフリーズ制御開始時にスタートスイッチ7が操作されたときに行なわれた内部抽選と今回行なわれた遊技者による停止操作とに応じた図柄組合せが導出される。また、リール2L、2C、2Rが停止したとき、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲得」の文字画像が表示される。これにより、遊技者は、たとえば、ナビストックを獲得したことを確信するようになる。
このように、AT終了間際のときのように、残りATゲーム数が4ゲーム以上保証されていないときは、複数の演出の各々が異なるタイミングで出現するケース2の連続演出がフリーズ制御されたフリーズ期間とATの残りゲームとで行なわれる。
以上のように、ATの残りゲーム数が4ゲーム以上となることが保証されないようなAT終了間際であっても、フリーズ制御されたフリーズ期間と残りの1ゲームとでケース2の連続演出が行なわれてナビストック付与が報知されるため、4ゲームに亘るケース1の連続演出によってナビストック付与が報知されるときと同様に、連続演出によるナビストック付与の報知によって遊技者の興趣を十分に向上させることができる。
また、フリーズ制御されたフリーズ期間とATの残りの1ゲームとでケース2の連続演出が行なわれても、フリーズ期間において複数種類の図柄が変動表示して停止表示される演出がさらに実行されるため、4ゲームに亘るケース1の連続演出によってナビストック付与が報知されるときと遜色のない演出を遊技者に見せることができ、遊技者の興趣を十分に向上させることができる。
また、フリーズ制御されたフリーズ期間とATの残りの1ゲームとでケース2の連続演出が行なわれても、フリーズ期間において複数種類の図柄が変動表示して遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを条件に停止表示される演出がさらに実行されるため、4ゲームに亘るケース1の連続演出によってナビストック付与が報知されるときとさらに遜色のない演出を遊技者に見せることができ、遊技者の興趣を十分に向上させることができる。
なお、フリーズ制御されたフリーズ期間において行なわれるリール2L、2C、2Rの変動および停止する演出は、あくまでフリーズ期間中の演出であるため、この演出によるリール2L、2C、2Rの変動および停止によって1ゲームが終了するものではない。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態に係るスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、先ず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、先ず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入部4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダルを特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜BB3およびRB1、2の何れかに当選したときに、RT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4フラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたか否かにかかわらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうち何れかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示した何れかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理で何れかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB3およびRB1、2のうち何れかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、RT0における入賞判定処理において、リプレイ3(昇格リプ)に入賞したと判定されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。RT0における入賞判定処理において、リプレイ4またはリプレイ5(転落リプ)に入賞したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1の値を設定など)が行なわれる。
また、RT2、RT3において取りこぼし出目が入賞ラインL1に停止していると判定されたときには、RT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
また、RT2、RT3において取りこぼし出目が入賞ラインL1に停止していると判定されたときには、RT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払い出しが開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払い出しが終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。
また、RT1中における払出処理では、当該RT1中において消化したゲーム数を特定可能に計数し、消化したゲーム数が32ゲームに到達したか否かを判定し、32ゲームに到達したと判定したときにRT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT0〜RT4の何れであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
[AT終了間際判定処理]
次に、メイン制御部41により実行されるAT終了間際判定処理について説明する。メイン制御部41は、毎ゲーム、AT終了間際判定処理を実行することによってAT終了間際であるか否かを判定する。図19は、AT終了間際判定処理を実行するためのフローチャートである。
先ず、メイン制御部41は、内部抽選処理における内部抽選の結果、ナビ対象役対象役(リプD〜F、左A〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dの何れか)に当選したか否かを判定する(SA10)。メイン制御部41は、ナビ対象役に当選していないと判定したときには(SA10においてNO)、AT終了間際判定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ナビ対象役に当選したと判定したときには(SA10においてYES)、図12の補助押し順コマンド選択テーブルを参照し、当選したナビ対象役に対応する停止順種別の何れかを抽選により選択する(SA15)。その後、メイン制御部41は、内部当選コマンドとともに選択した補助押し順コマンドをサブ制御部91に送信する(SA20)。たとえば、SA10で当選したナビ対象役が「リプD」でSA15で選択した停止順種別が「1」であれば、順押しコマンドをサブ制御部91に送信する。
その後、リール2L、2C、2Rが回転して遊技者による停止操作でリール2L、2C、2Rが停止すると、次に、メイン制御部41は、ナビ対象役が当選したゲームにおいてサブ制御部91に送信した押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者により操作された押し順とを判定し、双方が一致するか否かを判定する(SA25)。たとえば、SA20で順押しコマンドを送信していた場合は、実際に遊技者により操作された押し順が順押しであるか否かを判定する。
メイン制御部41は、サブ制御部91に送信した押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者により操作された押し順とが一致しないと判定したときには(SA25においてNO)、AT終了間際でないと判定し、AT終了間際判定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、サブ制御部91に送信した押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者により操作された押し順とが一致すると判定したときには(SA25においてYES)、残りナビ回数が4回より少ないAT終了間際であると判定して、AT終了間際であることを示す終了間際フラグをRAM41cの格納領域にセットする(SA30)。その後、メイン制御部41は、AT終了間際判定処理を終了する。
以上のAT終了間際判定処理により、ナビ対象役が当選したときにサブ制御部91に送信した補助押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者によって操作された押し順とを比較することによって、メイン制御部41は、AT終了間際であるか否かを判定することが可能となる。
[フリーズ制御処理]
次に、メイン制御部41により実行されるフリーズ制御処理について説明する。メイン制御部41は、毎ゲーム、フリーズ制御処理を実行することによって適宜フリーズ制御を実行する。図20は、フリーズ制御処理を実行するためのフローチャートである。
先ず、メイン制御部41は、内部抽選処理における内部抽選の結果、AT当選役に当選したか否かを判定する(SA110)。メイン制御部41は、AT当選役(弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜Fの何れか)に当選していないと判定したときには(SA110においてNO)、フリーズ制御処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、AT当選役に当選したと判定したときには(SA110においてYES)、AT当選役に対応する内部当選コマンドをサブ制御部91に送信する(SA115)。
その後、メイン制御部41は、RAM41cの格納領域に終了間際フラグがセットされているか否かを判定する(S120)。メイン制御部41は、終了間際フラグがセットされていないと判定したときには(SA120においてNO)、フリーズ制御処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、終了間際フラグがセットされていると判定したときには(SA120においてYES)、遊技者によるスタートスイッチ7の操作によってリール2L、2C、2Rが回転したか否かを判定する(SA125)。メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rが回転していないと判定したときには(SA125においてNO)、遊技者によるスタートスイッチ7の操作があるまで待機する。
一方、メイン制御部41は、遊技者によるスタートスイッチ7の操作によってリール2L、2C、2Rが回転したと判定したときには(SA125においてYES)、図18で示したようなフリーズ制御を開始する(SA130)。そして、メイン制御部41は、フリーズ制御を開始したことを示すフリーズ開始コマンドをサブ制御部91に送信する(SA135)。
次に、メイン制御部41は、フリーズ制御を開始した後、所定のフリーズ終了条件が成立したことによりフリーズ制御が終了したか否かを判定する(SA140)。ここで、フリーズ終了条件とは、本実施の形態においては、フリーズ制御の開始後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリールの変動および停止が3回行なわれたことを条件とする。つまり、図18に示す例では、(b3)におけるリールの変動および停止動作が行なわれたことをフリーズ終了条件とする。
メイン制御部41は、フリーズ制御が終了していないと判定したときには(SA140においてNO)、フリーズ終了条件が成立するまで待機する。一方、メイン制御部41は、フリーズ制御が終了したと判定したときには(SA140においてYES)、フリーズ制御を終了したことを示すフリーズ終了コマンドをサブ制御部91に送信し(SA145)、フリーズ制御処理を終了する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT0〜RT4、ボーナス状態の間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、先ず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタ、各種フラグを設定する領域、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。なお、本実施の形態においては、内部当選コマンドに基づき強イチゴ役が当選していた場合には、強イチゴ当選情報をRAM91cの所定領域に格納する。また、内部当選コマンドに基づき弱イチゴ役が当選していた場合には、弱イチゴ当選情報をRAM91cの所定領域に格納する。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90側にて乱数回路(図示略)などによりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態などに応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態などに応じてナビ演出を実行するためのナビ演出実行処理、および遊技状態などに応じて連続演出を実行するための連続演出実行処理などが行なわれる。
[AT抽選処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、ATに制御するためのAT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づき、AT当選役が当選したか否かを判定し、当選したときにAT抽選が実行される。ここで、本実施の形態において、AT抽選は、遊技状態がRT0〜RT3である場合においてAT当選役である弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜Fの何れかが当選したことを契機として実行される。なお、AT抽選においては、付与されるナビストック数を決定する抽選を実行する。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、ATに制御され、所定回数(本実施の形態においては、50回)のナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図21は、AT抽選テーブルを説明するための図である。AT抽選テーブルにおいては、AT当選役に対応して、ナビストック数ごとの付与される確率が設定されている。たとえば、弱イチゴA〜Fの何れかに当選した場合においては、付与されるナビストック数が1個に決定される確率が90%、2個に決定される確率が10%に設定されている。また、強イチゴA〜Fの何れかに当選した場合においては、付与されるナビストック数が1個に決定される確率が70%、2個に決定される確率が20%、3個に決定される確率が10%に設定されている。
このように、AT抽選によって、ATに制御されるためのナビストック数は、0〜3個の中から決定されるようになっており、付与されるナビストック数が多いほど当選しにくくなっている。さらに、弱イチゴA〜Fの何れかに当選した場合よりも強イチゴA〜Fの何れかに当選した場合の方がよりより多くのナビストック数に当選する確率が高くなっている。なお、本実施の形態においては、AT当選役に当選したときには、100%の確率で1個以上のナビストックが付与されるようになっている。
サブ制御部91は、AT抽選においてナビストックが付与されたときに、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストックを獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行なわれる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
本実施の形態においては、AT抽選条件が成立する毎に実行されるAT抽選で決定されたナビストックの合計数に応じて、ATに制御される。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選においてさらにナビストックを獲得したときには、上乗せ加算するものに限らず、今回付与されたナビストック数に書き換えるものであってもよい。この場合、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を示すATフラグに書き換えることであってもよい。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、RT0、あるいはRT2であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、RT1において32ゲーム消化された時点でATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。このとき、遊技状態がRT1からRT0へ移行すると同時にナビストックを1消費して、ATに制御する。なお、AT中におけるRT0においてリプレイ3(昇格リプ)の入賞によりRT2に制御されたときには、当該RT2においても当該ATへの制御が継続される。
一方、サブ制御部91は、AT中におけるRT0においてリプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞によりRT1に制御されたときには、非ATに制御する。なお、RT1に移行したときに所有しているナビストックは、RT1における32ゲームの消化後にRT0へ移行するまで持ち越される。
また、サブ制御部91は、AT中におけるRT2において取りこぼし出目が導出されたときには、当該RT0においても当該ATへの制御が継続される。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、RT0、RT2におけるATであるときには、実行したナビ演出の回数を計数する。本実施の形態では、ナビストックを1消費することにより50回分のナビ演出が実行されるまでATに制御される。サブ制御部91は、計数したナビ演出の回数が50回に達したと判定した場合にナビストックが残っていれば、再びナビストックを1消費することにより追加でATに制御する。一方、サブ制御部91は、計数したナビ演出の回数50回に達したと判定した場合にナビストックが残っていなければ、50回目のナビ演出を実行したときに非ATに制御する。
なお、ナビ演出は、ナビ対象役に当選したときに実行されるものであるため、AT中におけるナビ対象役の当選回数がナビ演出の実行回数となる。そして、ナビ対象役であるリプD〜Fに当選した場合は、遊技者の操作態様にかかわらず、取りこぼすことなくリプ3、リプ4、およびリプ5の何れかに入賞する。このように、遊技者の操作にかかわらずに入賞が発生する役の当選が内部抽選により決定されたときにATへの制御が終了するため、遊技者の操作に応じてATへの終了条件が成立するものに比べて簡単に終了条件の成立を判断しやすく、その分、判断処理による負担が軽減される。
なお、本実施の形態においては、取りこぼしのある左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dもナビ対象役であるが、これらの役についても取りこぼしがないようにする方が、より簡単に終了条件の成立を判断しやすく好ましい。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT0においては、リプレイ3(昇格リプ)の入賞が発生しにくくなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)が発生しやすくなる。また、RT2においては、取りこぼし出目が導出しやすくなる。そのため、RT0やRT2での遊技が継続されることを極力防止することができる。
[ナビ演出実行処理]
次に、サブ制御部91により実行されるナビ演出実行処理について説明する。サブ制御部91は、毎ゲーム、ナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からの補助押し順コマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。図22は、ナビ演出実行処理を実行するためのフローチャートである。
先ず、サブ制御部91は、メイン制御部41から内部当選コマンドとともに補助押し順コマンドを受信したか否かを判定する(SB10)。なお、図19で前述したように、補助押し順コマンドは、ナビ対象役に当選したときにのみメイン制御部41から送信されるコマンドである。サブ制御部91は、メイン制御部41から補助押し順コマンドを受信していないと判定していないと判定したときには(SB10においてNO)、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、メイン制御部41から補助押し順コマンドを受信したと判定したときには(SB10においてYES)、現在がAT中であるか否かを判定する(SB15)。
サブ制御部91は、現在がAT中でないと判定したときには(SB15においてNO)、補助押し順コマンドに従わずにナビ演出を実行する(SB25)。たとえば、図14に示すように、メイン制御部41から受信した補助押し順コマンドが順押しコマンドであれば、順挟み押しのナビ演出を実行する。
一方、サブ制御部91は、現在がAT中であると判定したときには(SB15においてYES)、残りナビ回数が4回より少ないか否かを判定する(SB20)。
サブ制御部91は、残りナビ回数が4回以上である、つまりAT終了間際でないと判定したときには(SB20においてNO)、補助押し順コマンドに従わずにナビ演出を実行する(SB25)。その後、サブ制御部91は、ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、残りナビ回数が4回より少ない、つまりAT終了間際であると判定したときには(SB20においてYES)、補助押し順コマンドに従ってナビ演出を実行する(SB30)。たとえば、図13に示すように、メイン制御部41から受信した補助押し順コマンドが順押しコマンドであれば、順押しのナビ演出を実行する。その後、サブ制御部91は、ナビ演出実行処理を終了する。
このように、サブ制御部91が、内部抽選の結果でナビ対象役に当選した場合に、AT終了間際であるか否かに応じて定められた押し順を特定可能に報知し、報知された押し順での操作を遊技者に対して促すことで、遊技者が報知された押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行なうことにより、ナビ対象役に当選した場合の押し順が、AT終了間際であるか否かに応じた押し順となる。これによりメイン制御部41は、ナビ対象役に当選した場合の押し順に基づいてAT終了間際であるか否かを特定することが可能となる。
[連続演出実行処理]
次に、サブ制御部91により実行される連続演出実行処理について説明する。サブ制御部91は、毎ゲーム、連続演出実行処理を実行することにより、メイン制御部41によって実行されるフリーズ制御中に連続演出を実行する。図23は、連続演出実行処理を実行するためのフローチャートである。
先ず、サブ制御部91は、メイン制御部41からAT当選役に対応する内部当選コマンドを受信したか否かを判定する(SB110)。サブ制御部91は、メイン制御部41からAT当選役に対応する内部当選コマンドを受信していないと判定したときには(SB110においてNO)、連続演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、メイン制御部41からAT当選役に対応する内部当選コマンドを受信したと判定したときには(S110においてYES)、図21に示すAT抽選テーブルを参照してAT抽選処理を実行する(SB115)。
さらに、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信したゲームにおいてメイン制御部41からフリーズ開始コマンドを受信したか否かを判定する(SB120)。サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ開始コマンドを受信していないと判定したときには(SB120においてNO)、図17で示したような4ゲームに亘るケース1の連続演出を実行する連続演出AフラグをRAM91cの格納領域にセットする(SB125)。この連続演出Aフラグをセットすることにより、サブ制御部91は、今回のゲームを含めてその後4ゲームの間に亘って図17で示したようなケース1の連続演出を実行する。
より具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から今回のゲーム(1ゲーム目)でリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナ」の文字画像を表示させる。また、サブ制御部91は、2ゲーム目でリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナビ」の文字画像を表示させる。また、サブ制御部91は、3ゲーム目でリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲」の文字画像を表示させる。また、サブ制御部91は、4ゲーム目でリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に液晶表示器51の画面上に「ナビ獲得」の文字画像を表示させる。このように、メイン制御部41によりフリーズ制御が実行されないようなATの終了間際でないときは、サブ制御部91により複数ゲームに亘るケース1の連続演出が実行されて遊技者にナビストック付与の報知がされる。その後、サブ制御部91は、連続演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ開始コマンドを受信したと判定したときには(SB120においてYES)、図18で示したような1ゲーム内のフリーズ中にケース2の連続演出を実行する連続演出BフラグをRAM91cの格納領域にセットする(SB130)。なお、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ開始コマンドを受信したことにより、メイン制御部41によりフリーズ制御が実行されたことを認識することができる。
そして、サブ制御部91は、今回のゲームのフリーズ制御中に図18で示したようなケース2の連続演出を実行する。より具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ制御が開始されてから1回目のリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナ」の文字画像を表示させる。また、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ制御が開始されてから2回目のリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナビ」の文字画像を表示させる。また、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ制御が開始されてから3回目のリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲」の文字画像を表示させる。また、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ制御が開始されてから4回目のリール停止コマンドを受信したときには、液晶表示器51の画面上に「ナビ獲得」の文字画像を表示させる。このように、メイン制御部41によりフリーズ制御が実行されるようなATの終了間際のときは、サブ制御部91によりフリーズ期間とATの残りの1ゲームとでケース2の連続演出が実行されて遊技者にナビストック付与の報知がされる。
その後、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ終了コマンドを受信したか否かを判定する(SB140)。サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ終了コマンドを受信していないと判定したときには(SB140においてNO)、フリーズ終了コマンドを受信するまで待機する。
一方、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ終了コマンドを受信したと判定したときには(SB140においてYES)、連続演出を終了する(SB145)。なお、サブ制御部91は、メイン制御部41からフリーズ終了コマンドを受信したことにより、メイン制御部41により実行されていたフリーズ制御が終了したことを認識することができる。その後、サブ制御部91は、連続演出実行処理を終了する。
このように、ATの終了間際であっても、フリーズ制御されたフリーズ期間とATの残りの1ゲームとで連続演出が行なわれてナビストック付与が報知されるため、4ゲームに亘る連続演出によってナビストック付与が報知されるときと同様に、連続演出によるナビストック付与の報知によって遊技者の興趣を十分に向上させることができる。
また、メイン制御部41からのフリーズ開始コマンドおよびフリーズ終了コマンドによってフリーズ制御の実行有無を特定することができるため、簡単にフリーズ制御に合わせて連続演出を実行することができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[フリーズ制御について]
本実施の形態におけるフリーズ制御について、以下に説明する図24〜図44に示された変形例のような方法を用いてもよい。たとえば、リールが回転開始した後に、さらに、ストップスイッチ8L、8C、8Rからの受付を有効化しないフリーズ制御やストップスイッチ8L、8C、8Rからの受付情報が検知されても、メイン制御部41が当該受付情報に基づく処理を実行しないフリーズ制御などを行なうことにより、ゲームの進行を遅延させるものであってもよい。そして、当該フリーズ制御において、図34〜図44に示すようなフリーズ制御を行なうものであってもよい。なお、本実施の形態においては、図18の(b4)で1ゲーム目が開始するときに、図24〜図33に示すようなフリーズ制御がさらに行なわれるものであってもよい。
[フリーズ制御の変形例1]
フリーズ制御の変形例1について説明する。変形例1においては、図24に示すようなリール演出が実行されてもよい。ここで、リール演出とは、リールが回転してから第1停止が有効になるまでの間の遅延期間において行なわれ、リールの回転態様を変更させる制御である。なお、リール演出においては、フリーズ制御の実行中に回転する3つのリールにおいて、同一図柄の組合せが一直線上に揃うようにリールが同期して回転するとともに、一直線上に揃った図柄の種類に応じてナビストックが付与されるようになっている。
図24は、フリーズ制御の変形例1におけるリール演出に関するタイミングチャートである。また、図25は、リール演出の実行状況を説明するための図である。図24に示すように、スタートスイッチ7の操作後にリールが回転すると、先ずは、初期位置検出制御(A)が行なわれる。
初期位置検出制御とは、図25(a)に示すように、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係、すなわち3つのリール同士の相対的な位置関係がランダムになる初期位置関係を特定する制御である。なお、初期位置検出制御では、全てのリールの基準位置で各リール同士の相対的な位置関係が特定できることから、後述するリール演出制御(B)では、ここで特定した各リール同士の相対的な位置関係に基づいて各リールの制御を行なうようになっている。また、初期位置検出制御では、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係だけではなく、リール基準位置が検出されるまでのステップ数を計数することにより、3つのリールの回転開始時における初期位置も特定されるようになっている。
また、全てのリールの基準位置を確実に検出するために、初期位置検出制御で停止している3つのリールを、1回転同期回転させる制御を行なっており、この際、1つのリールでも基準位置を検出できない場合には、リールに異常が生じていると判断してエラー制御が行なわれるようになっている。
また、後述するように初期位置検出制御の後のリール演出制御において順回転(図中下方向)でリールを回転させる変更パターンと、逆回転(図中上方向)でリールを回転させる変更パターンとがあり、前者の変更パターンが選択された場合には、順回転で初期位置検出制御が行なわれ、後者の変更パターンが選択された場合には、逆回転で初期位置検出制御が行なわれる。
次に、図24に示すように、初期位置検出制御の後、リール演出制御(B)が行なわれる。リール演出制御では、リールの回転を維持しつつ、選択された変更パターンに従って、対応する図柄が一直線上に並ぶように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。たとえば、「黒7」が一直線上に揃う変更パターンであれば、図25(b)に示すように、「黒7」が一直線上に揃った状態となるように各リール同士の相対的な位置関係となるようにリールを回転させる制御を行なう。
次に、図24に示すように、リール演出制御の後、初期位置復帰制御(C)が行なわれる。初期位置復帰制御では、リールの回転を維持しつつ、図25(c)に示すように、初期位置検出制御で特定したリール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係となるように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。
次に、図24に示すように、初期位置復帰制御の後、初期位置報知制御(D)が行なわれる。初期位置報知制御では、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知し、その後、初期位置関係のまま再度リールの回転を開始する。
そして、初期位置報知制御の後、リールの回転速度を加速させ、図25(d)に示すように、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
また、フリーズ期間において初期位置検出制御、リール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御にそれぞれ合わせて、リールLED55の点灯/消灯制御を行なうことにより、リールの視認性を変化させる制御を行なう。これら初期位置検出制御、リール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御に合わせたリールLED55の点灯/消灯制御は、メイン制御部41からのコマンドに基づきサブ制御部91がリールの回転開始時における各リール同士の相対位置関係である初期位置関係を特定し、特定した初期位置関係から各リールの表示位置を特定し、特定した表示位置に応じて行なわれるようになっている。
初期位置検出制御中においては、リールの回転に合わせて順次上段の図柄に対応する領域からリールLED55を消灯し、最終的に全ての領域に対応するリールLED55を消灯する。
次に、リール演出制御中においては、リール演出制御にて揃い得る図柄、すなわち「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行ない、制御パターンに対応する図柄が一直線上に並ぶ位置関係となった後、当該一直線上に並んだ図柄の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行なう。たとえば、図25(b)に示すように「黒7」が一直線上に揃った状態であれば、「黒7」の通過に合わせて、当該「黒7」が通過する領域を点灯させ、それ以外の領域を消灯させることにより、揃っている図柄を強調するようにリールの視認性を変化させる。
次に、初期位置復帰制御中においては、一旦、全ての領域のリールLED55を消灯した後、各リール同士の相対的な位置関係が初期位置関係に戻った時点で、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置となる3つの連続する図柄の通過に合わせてリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行なう。
次に、初期位置報知制御では、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置が一旦停止した時点で全ての領域のリールLED55を点滅表示させることで、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置に戻ったことを強調する。次いで、リールの回転が再度開始した時点で、全ての領域のリールLED55を点灯状態とし、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化され、全てのリールが停止操作に伴って停止するまでは、全ての領域のリールLED55の点灯状態を維持するようになっている。
このように、メイン制御部41は、各リール同士の相対的な位置関係が各リールに対応する図柄が一直線上に並ぶような位置関係となるように各リールの回転を行なうリール演出制御を行なうか否かを決定し、リール演出制御を行なうと決定した場合に、フリーズ制御においてリール演出制御を行ない、リール演出制御を行なうと決定した場合に、当該リール演出制御を行なう前に、当該リール演出制御により各リールに対応する図柄が一直線上に並ぶような位置関係となった各リール同士の相対的な位置関係がランダムとなるようにリール演出制御後の初期位置関係を決定し、リール演出制御が行なわれた後、フリーズ制御において各リール同士の相対的な位置関係を決定した初期位置関係に変更する。
ここで、上記のように3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、たとえば「黒7−黒7−黒7」の並びとなるリール演出制御を行なった後、そのままの位置関係でリールの停止操作を有効化すると、遊技者が適当に連続してストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行なった場合、第1停止を行なったタイミングが偶然、「黒7」の引込範囲であれば、次の第2停止、第3停止のタイミングも「黒7」の引込範囲となる可能性が高くなり、リール演出制御を行なわなかった場合、すなわち3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係ではない場合に、遊技者が適当に連続してストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行なった場合と比較して、「黒7−黒7−黒7」が揃う可能性が高まってしまうことになる。このように、リール演出制御を行なうことにより、リール同士の相対的な位置関係と、リールの停止操作との間に一定の規則性が生まれることによってリールの停止操作の技術介入の度合いが変化してしまう虞がある。
これに対して、変形例1におけるリール演出を行なう場合には、ゲーム開始後、リール演出制御を行なう前に、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する初期位置検出制御を行なうとともに、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係、すなわちリールの回転開始時における相対的な位置関係に戻すようになっている。
これにより、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行なった場合であっても、このようなリール演出制御を行なわなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、各リール同士の相対的な位置関係が、前回のゲームのリール停止時と同じ位置関係、すなわち規則性のない位置関係に戻されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシン1の遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係に戻すだけではなく、初期位置関係に戻した後、初期位置関係に戻った旨を示唆する制御、すなわちリール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知する制御を行なうようになっており、各リール同士の位置関係がリール演出制御によって何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係のままではなく、初期位置関係に戻ったことを遊技者に対して知らせることができ、何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係であると誤解してストップスイッチ8L、8C、8Rによりリールの停止操作が行なわれてしまうことを防止できる。
また、リール演出制御を行なうにあたり、ゲーム開始後、先ず、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する初期位置検出制御を行なうことにより、リール演出制御によって各リール同士の位置関係が変更される前の初期位置関係を特定するようになっており、リール演出制御の終了後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時の位置関係に確実に戻すことができる。
これにより、たとえば、前回のゲームでリールが脱調した場合や遊技場側でリールの位置を手動で移動させた場合など、メインCPU41aが前回のゲームにおけるリール停止時において特定した各リールの位置と、実際の各リールの位置とが異なる場合であっても、リール演出制御の終了後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時の位置関係に戻すことが可能となる。
また、リール演出制御を行なう場合に初期位置検出制御を行なって初期位置関係を特定しているので、前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持しておく必要がなく、RAM41cのワーク領域として必要な領域を節約することができる。
なお、変形例1では、前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持しない構成であるが、前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持する構成としても良く、このような構成とすることで、たとえば、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係とを比較し、これらが一致しない場合に、リールの脱調などが生じていることを検出することが可能となる。そして、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係とを比較した結果、不一致が判定された場合にエラー状態に制御することにより、脱調などの不具合が生じていることを容易に特定することが可能となる。また、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係とを比較した結果、不一致が判定された場合に、常にエラー状態に制御するものに限られず、たとえば、連続して不一致が判定された場合や、一定割合以上で不一致が判定された場合のみエラー状態に制御するようにしても良く、このようにすることで、たまたま脱調が起きただけで、頻繁に発生するわけではないのに、エラー状態に制御され、遊技が中断してしまうことを防止できる。
なお、上述のように前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持して、前回のゲームにおける各リールの停止位置から特定される位置関係と、初期位置検出制御により特定された初期位置関係とを比較する場合には、少なくとも初期位置検出制御が初期位置関係を特定し、該初期位置関係と比較するまで前回のゲームにおける各リールの停止位置やその時点の停止位置関係を保持する構成であれば良く、その後は保持されない構成としてもよいし、ゲーム終了時まで保持する構成としてもよい。また、初期位置検出制御を行なわない旨が確定したときは、その時点以降、ゲーム終了時の各リールの停止位置やその位置関係を保持しない構成としてもよい。また、変形例1のように前回のゲームにおいてリール演出制御を行なうか否かを決定する構成においては、次ゲームにおいてリール演出制御を行なうと決定された場合のみ、ゲーム終了時の各リールの停止位置やその位置関係を、少なくとも初期位置検出制御が初期位置関係を特定し、該初期位置関係と比較するまで保持する構成であればよい。
また、変形例1では、フリーズ期間においてリール演出制御を行なうとともに、これに伴ないリールLED55の点灯/消灯制御を行なうことによりリールの視認性を変更させる演出を行ない、リール演出制御に伴なうリールの変動態様による演出効果を高めることができるうえに、リール演出制御の後の初期位置報知制御において初期位置関係に戻ったことを遊技者に対して効果的に知らせることができる。
また、リールLED55の点灯/消灯制御によりリールの視認性を変更させる演出は、フリーズ期間、すなわちストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化されるまでの期間においてのみ行なわれ、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効となった後、全てのリールが停止するまでは、全ての領域に対応するリールLED55が点灯状態で維持され、リールの視認性が変化しないようになっており、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度を変化させることなく、リールの視認性を変化させる演出を行なうことが可能となる。
なお、変形例1では、リールLED55の点灯/消灯制御によりリールの視認性を変更させる構成であるが、たとえば、リールを背後からではなく、前方側から照射するリール照射器やリールの前面側に配置された透過型の表示器を用いてリールの視認性を変更させる構成であっても、上記のようにリールの視認性を変化させる演出をフリーズ期間においてのみ行ない、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効となった後、全てのリールが停止するまではリールの視認性を変化させないようにすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度を変化させることなく、リールの視認性を変化させる演出を行なうことが可能となる。
また、変形例1では、フリーズ期間のうちリール演出制御を行なっている期間と、それ以外の期間(初期位置検出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御を行なっている期間)とで異なる視認性となるように制御しており、フリーズ期間においてリールの視認性の違いからリール演出制御を行なっている期間であるか、他の期間であるかを容易に判別することができる。
さらに、上記のようなリール演出をフリーズ制御の実行期間で行なう場合には、図26に示すリール回転変更パターンテーブルに基づき、ナビストックを特典として付与するようにしてもよい。
図26は、リール回転変更パターンテーブルを説明するための図である。リール回転変更パターンテーブルは、RAM41cに記憶されている。図24、図25で示したリール演出を実行する際、図26に示すリール回転変更パターンテーブルに格納された変更パターン0〜6のうち何れかが抽選によって選択されるようになっている。そして、選択された変更パターンに基づき、リール回転変更制御が行なわれるようになっている。
変更パターン0は、リール演出制御が行なわれないパターンである。つまり、この変更パターン0が選択された場合は、初期位置検出制御のまま順方向にランダムにリールが回転される。変更パターン0は、30%の確率で選択され、この変更パターン0が選択されたときには、ナビストックが付与されない。
変更パターン1は、順回転でリール演出制御が行なわれ、最終的に「イチゴ」が一直線上に並ぶパターンである。変更パターン1は、20%の確率で選択され、この変更パターン1が選択されたときには、ナビストックが1個付与されるようになっている。
変更パターン2は、順回転でリール演出制御が行なわれ、最終的に「メロン」が一直線上に並ぶパターンである。変更パターン2は、10%の確率で選択され、この変更パターン2が選択されたときには、ナビストックが2個付与されるようになっている。
変更パターン3は、順回転でリール演出制御が行なわれ、最終的に「黒7」が一直線上に並ぶパターンである。変更パターン3は、5%の確率で選択され、この変更パターン3が選択されたときには、ナビストックが3個付与されるようになっている。
変更パターン4は、逆回転でリール演出制御が行なわれ、最終的に「イチゴ」が一直線上に並ぶパターンである。変更パターン4は、20%の確率で選択され、この変更パターン4が選択されたときには、ナビストックが1個付与されるようになっている。
変更パターン5は、逆回転でリール演出制御が行なわれ、最終的に「メロン」が一直線上に並ぶパターンである。変更パターン5は、10%の確率で選択され、この変更パターン5が選択されたときには、ナビストックが2個付与されるようになっている。
変更パターン6は、逆回転でリール演出制御が行なわれ、最終的に「黒7」が一直線上に並ぶパターンである。変更パターン6は、5%の確率で選択され、この変更パターン6が選択されたときには、ナビストックが3個付与されるようになっている。
このように、フリーズ制御中のリール演出において、リールの回転方向および最終的に一直線上に並ぶ図柄の種類に応じて、付与されるナビストック数が異なるようになっている。
これにより、リール演出が行なわれたときの回転方向および最終的に一直線上に並ぶ図柄の種類に対して遊技者の興味をひきつけることができ、リール演出によってより一層興趣を高めることができる。
なお、図26のリール回転変更パターンテーブルに示す「回転方向」、「並ぶ図柄」、「選択確率」、「付与されるナビストック数」は一例であり、その他の回転方向、図柄、選択確率、ナビストック数を用いてもよい。
[フリーズ制御の変形例2]
フリーズ制御の変形例2について説明する。図27は、フリーズ制御の変形例2におけるリール演出に関するタイミングチャートである。
前述した変形例1では、リール演出制御を行なう前に、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する初期位置検出制御を行なうのに対して、変形例2では、初期位置検出制御を行なわず、前回のゲームの終了時における各リールの停止位置が次回ゲームの終了時まで保持されるようになっており、この前回ゲームの終了時における各リールの停止位置から初期位置関係を特定するようになっている。
変形例2においては、図27に示すように、フリーズ制御する場合に、ゲームの開始後、直ちにリール演出制御(D)が開始される。
次に、リール演出制御の後、初期位置復帰制御(E)が行なわれる。初期位置復帰制御では、リールの回転を維持しつつ、前回のゲームの終了時における各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係となるように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。たとえば、前回のゲームの終了時における各リールの停止位置が次回ゲームの終了時まで保持されるようになっており、この前回ゲームの終了時における各リールの停止位置から、初期位置関係を特定できるようになっている。
次に、初期位置復帰制御の後、初期位置報知制御(F)が行なわれる。初期位置報知制御では、前回のゲームの終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回のゲームの終了時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知し、その後、初期位置関係のまま再度リールの回転を開始する。
そして、初期位置報知制御の後、リールの回転速度を加速させ、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
また、変形例2では、フリーズ期間においてリール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御にそれぞれ合わせて、リールLED55の点灯/消灯制御を行なうことにより、リールの視認性を変化させる制御が行なわれる。これらリール演出制御、初期位置復帰制御、初期位置報知制御に合わせたリールLED55の点灯/消灯制御は、メイン制御部41からのコマンドに基づきサブ制御部91が各リール停止時における各リールの表示位置を特定し、特定した表示位置に応じて行なわれるようになっている。
リール演出制御中においては、リールの回転に合わせて順次上段の図柄に対応する領域からリールLED55を消灯する制御を行なうとともに、リール演出制御にて揃い得る図柄、すなわち「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行ない、制御パターンに対応する図柄が一直線上に並ぶ位置関係となった後、当該一直線上に並んだ図柄の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行なう。たとえば、「黒7」が一直線上に揃った状態であれば、「黒7」の通過に合わせて、当該「黒7」が通過する領域を点灯させ、それ以外の領域を消灯させることにより、揃っている図柄を強調するようにリールの視認性を変化させる。
次に、初期位置復帰制御中においては、一旦、全ての領域のリールLED55を消灯した後、各リール同士の相対的な位置関係が初期位置関係に戻った時点で、前回のゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置となる3つの連続する図柄の通過に合わせてリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行なう。
次に、初期位置報知制御では、前回のゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置が一旦停止した時点で全ての領域のリールLED55を点滅表示させることで、前回のゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置に戻ったことを強調する。次いで、リールの回転が再度開始した時点で、全ての領域のリールLED55を点灯状態とし、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化され、全てのリールが停止操作に伴って停止するまでは、全ての領域のリールLED55の点灯状態を維持するようになっている。
以上説明したように変形例2では、ゲーム終了時の各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持しておくとともに、リール演出制御を行なう場合には、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係、すなわち前回ゲーム終了時の各リールの停止位置から特定される前回のゲーム終了時における相対的な位置関係に戻すようになっており、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行なった場合であっても、このようなリール演出制御を行なわなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、各リール同士の相対的な位置関係が、前回のゲームのリール停止時と同じ位置関係、すなわち規則性のない位置関係に戻されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、変形例2では、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、初期位置関係に戻すだけでなく、初期位置関係に戻した後、初期位置関係に戻った旨を示唆する制御、すなわち前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回ゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知する制御を行なうようになっており、各リール同士の位置関係がリール演出制御によって何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係のままではなく、初期位置関係に戻ったことを遊技者に対して知らせることができ、何らかの図柄が一直線上に揃った位置関係であると誤解してストップスイッチ8L、8C、8Rによりリールの停止操作が行なわれてしまうことを防止できる。
なお、変形例2では、前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回ゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させることにより、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知するようになっているが、少なくとも初期位置に戻った旨が遊技者に報知される構成であれば良く、たとえば、前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま通常よりもゆっくりと1回転以上同期回転させることにより、初期位置に戻った旨を遊技者に報知する構成、前回ゲーム終了時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、前回ゲーム終了時に各リールに停止していた停止位置が通過する際に、該当する停止位置の通過に合わせて該当するエリアをリールLED55で照射することにより、初期位置に戻った旨を遊技者に報知する構成などでも、上記と同様の効果を得られる。
また、変形例2では、ゲーム終了時の各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持しておくことにより、前回ゲーム終了時の各リールの停止位置が特定可能となり、前回ゲーム終了時の各リールの停止位置から、リール演出制御によって各リール同士の位置関係が変更される前の初期位置関係を特定するようになっており、ゲーム開始後、その時点の各リール同士の位置関係を検出する制御を行なうことなく、すなわち全てのリールにおいて基準位置が検出されるのを待つまでもなく、直ちにリール演出制御を開始することができる。
なお、変形例2では、ゲーム終了時の各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持しているが、少なくともリール演出制御の終了後、初期位置復帰制御が行なわれるまで保持される構成であれば良く、その後は保持されない構成としてもよい。また、リール演出制御を行なわない旨が確定したときは、その時点以降、ゲーム終了時の各リールの停止位置を保持しない構成としてもよい。また、前回のゲームにおいてリール演出制御を行なうか否かを決定する構成においては、次ゲームにおいてリール演出制御を行なうと決定された場合のみ、ゲーム終了時の各リールの停止位置を、少なくともリール演出制御の終了後、初期位置復帰制御が行なわれるまで保持する構成であればよい。
[フリーズ制御の変形例3]
フリーズ制御の変形例3について説明する。図28は、フリーズ制御の変形例3におけるリール演出に関するタイミングチャートである。
前述した変形例1では、リール演出制御の後、初期位置復帰制御を行なう構成であったのに対して、変形例3におけるリール演出では、初期位置復帰制御ではなく、リール演出制御の後、各リールの相対的な位置関係がランダムとなるようにこれらの位置関係を変更する位置関係変更制御を行なう。このため、変形例3におけるリール演出では、3つのリールの回転開始時における相対的な位置関係である初期位置関係を特定する必要はなく、変形例1におけるリール演出のようにリール演出制御を行なう前に、初期位置検出制御を行なったり、実施例2のように各リールの停止位置が次回ゲームの終了時まで保持されることもない。
変形例3においては、図28に示すように、フリーズ制御する場合に、ゲームの開始後、直ちにリール演出制御(G)を開始する。また、リール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後の位置関係変更制御によって変更する位置関係がランダムとなるようにその位置関係を決定する位置関係決定処理を行なう。
位置関係決定処理では、各リール毎に現在の位置に対する変更量を0、1、2、3、4図柄の範囲でランダムに決定する変更量決定抽選をそれぞれ行なう。
図29は、変更量決定抽選において各リールの変更量を決定する際に用いる乱数を示す図である。また、図30は、変更量決定抽選において各リールの変更量を決定する際の当選範囲を示す図である。図29に示すように、変更量決定抽選では、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対してそれぞれ更新範囲の総数が異なる乱数を用いて抽選が行なわれる。より詳しくは、左リール2Lの変更量を決定する抽選では、0〜996の範囲で更新される乱数が用いられ、中リール2Cの変更量を決定する抽選では、0〜997の範囲で更新される乱数が用いられ、右リール2Rの変更量を決定する抽選では、0〜998の範囲で更新される乱数が用いられる。
これらの乱数は、ともにタイマ割込処理(メイン)が行なわれる毎に更新されるソフト乱数を用いているが、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、乱数同士の更新周期が同期し難いようになっている。
一方、図30に示すように、変更量決定抽選では、いずれのリールにおいても変更量として0〜4図柄がほぼ均等な割合で当選するようになっているが、前述のように乱数同士の更新周期が同期しない構成であるため、各リールの変更量として同じ変更量が決定され難い構成となる。
また、それぞれの乱数の総数である997、998、999が同期することとなる最小公倍数は、994010994であり、それぞれの乱数がタイマ割込処理(メイン)毎に更新され、その間隔が0.56msであり、1秒間に約1786回更新されるので、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのは、約154.6時間後であり、遊技店の営業時間は、通常13時間程度なので、1日の間に同じ乱数の組み合わせが抽出されて変更量決定抽選が行なわれることはなく、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定され難い構成となる。
そしてメインCPU41aは、それぞれの変更量決定抽選を行なうことにより、これら3つのリールの相対的な位置関係を決定する。
次に、リール演出制御を行なうとともに、その後、図28に示すように、変更量決定抽選の結果に基づいて各リールの相対的な位置関係を変更する位置関係変更制御(H)を行なう。位置関係変更制御では、リールの回転を維持しつつ、先ず、左リール2Lと他のリール2C、2Rとの位置関係とが左リール2Lの変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、左リールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリール2C、2Rの回転速度と同じ速度に戻す。
次に、中リール2Cと他のリール2L、2Rとの位置関係とが中リール2Cの変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、中リール2Cの回転速度を他のリール2L、2Rよりも遅く制御した後、他のリール2L、2Rの回転速度と同じ速度に戻す。最後に、右リール2Rと他のリール2L、2Cとの位置関係とが右リール2Rの変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、右リール2Rの回転速度を他のリール2C、2Lよりも遅く制御した後、他のリール2C、2Rの回転速度と同じ速度に戻す。これにより、各リール同士の位置関係がランダムな位置関係となる。
そして、位置関係変更制御により各リール同士の位置関係をランダムな位置関係とした後、全てのリールの回転速度を加速させ、図28に示すように、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
また、変形例3では、フリーズ期間においてリール演出制御、位置関係変更制御にそれぞれ合わせて、リールLED55の点灯/消灯制御を行なうことにより、リールの視認性を変化させる制御を行なう。これらリール演出制御、位置関係変更制御に合わせたリールLED55の点灯/消灯制御は、メイン制御部41からのコマンドに基づきサブ制御部91が各リール停止時における各リールの表示位置を特定し、特定した表示位置に応じて行なわれるようになっている。
リール演出制御中においては、リールの回転に合わせて順次上段の図柄に対応する領域からリールLED55を消灯する制御を行なうとともに、リール演出制御にて揃い得る図柄、すなわち「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行ない、制御パターンに対応する図柄が一直線上に並ぶ位置関係となった後、当該一直線上に並んだ図柄の通過に合わせて、当該図柄が通過する領域のリールLED55を点灯させ、それ以外の領域を消灯する制御を行なう。たとえば、「黒7」が一直線上に揃った状態であれば、「黒7」の通過に合わせて、当該「黒7」が通過する領域を点灯させ、それ以外の領域を消灯させることにより、揃っている図柄を強調するようにリールの視認性を変化させる。
次に、位置関係変更制御中においては、一旦、全ての領域のリールLED55を消灯した後、各リールの相対的な位置関係がランダムな位置関係となった時点で、全ての領域のリールLED55を点灯状態とし、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化され、全てのリールが停止操作に伴って停止するまでは、全ての領域のリールLED55の点灯状態を維持するようになっている。
以上説明したように変形例3では、リール演出制御を行なう場合には、各リール同士の相対的な位置関係がランダムとなるようにその位置関係を決定し、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係を、リール演出制御の前に決定されたランダムな位置関係に変更するようになっており、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行なった場合であっても、このようなリール演出制御を行なわなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、各リール同士の相対的な位置関係がランダムな位置関係、すなわち規則性のない位置関係に変更されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、変形例3では、ゲーム終了時の各リール同士の位置関係とは関係なく、リール演出制御の後、各リール同士の相対的な位置関係をランダムな位置関係に変更することで、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない構成であるので、ゲーム開始後、その時点の各リール同士の位置関係を検出する制御を行なうことなく、すなわち全てのリールにおいて基準位置が検出されるのを待つまでもなく、直ちにリール演出制御を開始することができる。
また、変形例3では、リール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後の位置関係変更制御によって変更する位置関係がランダムとなるようにその位置関係を決定する位置関係決定処理を行なうようになっており、リール演出制御を行なうか否かを決定するための処理と位置関係決定処理とを、リール演出制御を挟まずに連続して行なうことが可能となり、処理の流れが簡素化できるとともに、リール演出制御の終了後、直ちに位置関係変更制御に移行させることができる。
なお、変形例3では、リール演出制御を開始する前の段階で位置関係決定処理を行なう構成であるが、図31に示すように、リール演出制御の後に、位置関係決定処理を行ない、その結果に基づいて位置関係変更制御を行なう構成でも良く、このような構成とすることで、リール演出制御の期間にわたり、位置関係変更制御にて用いる各リール同士の相対的な位置関係を特定するデータを保持しておく必要が無く、たとえば、リール演出制御の期間中に電断した場合などにおいても、電断復帰まで保持しておくデータ量を軽減することができる。
また、変形例3のように、位置関係決定処理において各リール毎に現在の位置に対する変更量を決定する変更量決定抽選を行なう構成であれば、相対的な位置関係を変更するリールの変更量決定抽選を行ない、直ちに当該リールの位置関係変更制御(変更量決定抽選にて当選した変更量だけずらす制御)を行なう制御を、各リール毎に順番に行なう構成としても良く、このような構成とすることで、位置関係変更制御にて位置を変更するリール以外のリールについての変更量を保持せずに済むこととなる。
また、変形例3では、リール演出制御の後、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、一のリールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す制御により、リール同士の相対的な位置関係を変更する構成であるが、変更量決定抽選にて図柄数ではなく、複数の異なる変更時間から何れかの変更時間を決定し、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した変更時間が経過するまで、一のリールの回転速度を他のリールよりも遅く制御した後、他のリールの回転速度と同じ速度に戻す制御により、リール同士の相対的な位置関係を変更する構成としてもよい。
また、リール演出制御の後、一のリールの加速を開始するとともに、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した図柄数だけずれるまで、他のリールの加速の開始を遅らせることによりリール同士の相対的な位置関係を変更する構成としてもよい。さらには、変更量決定抽選にて図柄数ではなく、複数の異なる変更時間から何れかの変更時間を決定し、一のリールの加速を開始するとともに、一のリールと他のリールとの位置関係とが変更量決定抽選にて当選した変更時間が経過するまで、他のリールの加速の開始を遅らせることによりリール同士の相対的な位置関係を変更する構成としてもよい。
また、変形例3では、各リール毎に現在の位置に対する変更量を0、1、2、3、4図柄の範囲でランダムに決定する変更量決定抽選をそれぞれ行なうことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係が決定されるようになっており、それぞれのリールの位置関係との関連性がより不規則なものとなり、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際の各リール同士の相対的な位置関係をより不規則なものにできる。
また、各リール毎に行なう変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、それぞれの乱数同士の更新周期が、それぞれの乱数の総数の最小公倍数となるまで同期することがなく、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける変更量をよりばらつかせることができる。これにより、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出制御を行なった場合であっても、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際にリール演出制御における位置関係が維持されてしまうことを極力回避できる。
なお、変形例3では、各リール毎に行なう変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、各リールの変更量として同じ変更量が決定され難い構成としているが、たとえば、各リール毎に行なう変更量決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、それぞれの乱数毎に、1周期毎に開始値がランダムに変更されるようにした乱数を用いたり、各リールの変更量決定抽選を行なうタイミングをずらすことにより、各リールの変更量として同じ変更量が決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、各リール毎に行なう変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることで、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける変更量をよりばらつかせることができるだけでなく、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定される割合を下げることもできるので、リール演出制御が行なわれる毎に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。
また、変形例3では、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに、一般的な遊技店の営業時間よりも長い時間を要する構成であり、同じ遊技者が同じ日に遊技を行ない、2回以上リール演出制御が行なわれた場合であっても、リール演出制御後の位置関係が同じ位置関係となることがないようになっている。また、リール演出制御を行なうにあたり、変更量決定抽選を行なう際に、前回の同じ乱数の組み合わせが抽出されること自体がごく希な現象であるため、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに1ゲームを超える時間を要するもの、すなわち1ゲームの間に2回以上3つの乱数が同期することのない構成であれば、リール演出制御が行なわれる毎に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。
なお、変形例3では、各リール毎に行なう変更量決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定され難い構成としているが、たとえば、各リール毎に行なう変更量決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、リール演出制御を行なう毎に変更量決定抽選を行なうタイミングをずらすこと(たとえば、リール演出制御前に変更量決定抽選を行なった場合には、次回リール演出制御を行なう場合に、リール演出制御後に変更量決定抽選を行なうなど)により、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの変更量の組み合わせとして同じ変更量の組み合わせが決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、変形例3の変更量決定抽選では、各リール毎に現在の位置に対する変更量が引込範囲に対応する0、1、2、3、4図柄の範囲でランダムに決定される構成であるが、変更量の範囲は、上記で例示した0、1、2、3、4図柄の範囲に限るものではなく、それ以上の範囲を適用してもよいし、それよりも少ない範囲、たとえば、0〜1図柄に対して割り当てられた範囲を適用してもよい。また、前述のように変更量決定抽選で、変更時間を決定する場合に決定される範囲も、図柄数の場合と同様に任意に選択可能である。
また、変形例3では、各リール毎に現在の位置に対する変更量をランダムに決定する変更量決定抽選をそれぞれ行なうことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係が決定される構成であるが、何れか一のリールに対する他のリールの位置関係を残りのリール毎にランダムに決定する抽選を行なうことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係が決定される構成としてもよい。
また、予め異なるように複数定められた各リール同士の相対的な位置関係から何れか位置関係をランダムに選択する位置関係決定抽選を行ない、選択された位置関係を、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係として決定する構成としてもよい。たとえば、図32に示すように、左リール2Lを基準とした場合の中リール2Cの図柄単位毎の相対的位置、左リール2Lおよび中リール2Cを基準とした場合の右リール2Rの図柄単位毎の相対的位置を定めておくとともに、これらの位置関係から何れか一の位置関係を位置関係決定抽選により決定すればよい。このように予め異なるように複数定められた各リール同士の相対的な位置関係から何れか位置関係をランダムに選択する位置関係決定抽選を行ない、選択された位置関係を、リール演出制御後の、これら3つのリールの相対的な位置関係として決定する構成とすることで、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じてしまうことを防止できる。
[フリーズ制御の変形例4]
フリーズ制御の変形例4について説明する。前述した変形例1では、リール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させて回転させる制御を行なう構成であったが、変形例4では、リール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させるとともに、同一図柄の組み合わせが透視窓3に表示される範囲で、所定時間にわたり上下にうねるように各リールを移動させる制御を行なうようになっている。
変形例4では、変形例1と同様に、リール演出制御にて順回転(図中下方向)にてリールを回転させる制御パターンと、逆回転(図中上方向)にてリールを回転させる制御パターンとがあり、前者の制御パターンが選択された場合には、順回転にて初期位置検出制御を行ない、後者の制御パターンが選択された場合には、逆回転にて初期位置検出制御を行なう。
次に、初期位置検出制御の後、リール演出制御を行なう。リール演出制御では、リールの回転を維持しつつ、選択された制御パターンに従って、対応する図柄が一直線上に並ぶように各リール同士の相対的な位置関係を制御するとともに、対応する図柄が一直線上に並んだ後、これらの図柄が透視窓3に対応する領域まで移動した時点で、透視窓3に表示される範囲で、上下にうねるように各リールを移動させる制御を所定時間にわたり行なう。
次に、リール演出制御の後、変形例1と同様に初期位置復帰制御を行なう。初期位置復帰制御では、リールを回転させつつ、初期位置検出制御にて特定したリール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係となるように各リール同士の相対的な位置関係を制御する。
次に、変形例1と同様に、初期位置復帰制御の後、初期位置報知制御を行なう。初期位置報知制御では、リール回転開始時の各リール同士の相対的な位置関係である初期位置関係のまま、同期回転させた後、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置で各リールを一旦停止させて、初期位置に戻った旨を遊技者に対して報知し、その後、初期位置関係のまま再度リールの回転を開始する。
そして、初期位置報知制御の後、リールの回転速度を加速させ、定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
なお、リール演出制御の制御パターンや選択率は変形例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上説明したように、変形例4では、ゲームの開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅延させているフリーズ期間において、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかの図柄が並んだ状態で、これら図柄を所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御が行なわれるため、フリーズ期間におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行なうことができる。
また、上記のように所定時間にわたり特定の図柄を表示領域内に表示させるリール演出制御を行なった場合、特定の図柄が表示されている状態からの回転開始後、遊技者が引き込むことを望む図柄の引込範囲までのタイミングを把握しておくことで、リールの変動態様からタイミングをはからずとも、遊技者の望む図柄の引込範囲で停止操作を行なうことが可能となり、リール演出制御を行なわなかった場合、すなわち特定の図柄が表示領域内に表示されていない状態で、リールが回転を開始した場合に比較して、遊技者の望む図柄を狙った操作が容易となってしまうこととなる。このように、リール演出制御を行なうことにより、特定の図柄が表示された状態からリールの回転が開始することと、リールの停止操作との間に一定の規則性が生まれることによってリールの停止操作の技術介入の度合いが変化してしまう虞がある。
これに対して変形例4では、3つのリールの回転開始時における初期位置を特定する初期位置検出制御を行なうとともに、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた初期位置に各リールを戻すようになっており、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが並んだ状態を所定時間にわたり表示させるリール演出制御を行なった場合であっても、このようなリール演出制御を行なわなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、各リールの停止位置が、前回のゲームのリール停止時と同じ停止位置、すなわち規則性のない停止位置に戻されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
なお、変形例4では、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御として、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが並んだ状態で所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御、すなわち所定時間にわたり特定の図柄を表示領域内で移動させつつ表示させる制御を適用しているが、たとえば、特定の図柄を所定時間にわたり透視窓3に対応する位置で停止させる制御や、停止はしないものの特定の図柄が透視窓3に対応する位置を通過する場合に、他の図柄が通過するよりも遅い速度で回転させる制御を適用してもよい。
また、変形例4では、リール演出制御を行なう前に、停止している3つのリールを、少なくとも全てのリールの基準位置が検出されるまで全てのリールを同じ方向に同期回転させることにより、3つのリールの回転開始時における初期位置を特定する初期位置検出制御を行ない、この初期位置検出制御に基づいて特定された初期位置に基づいて、リール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた初期位置に各リールを戻す制御を行なう構成であったが、変形例2と同様に、初期位置検出制御を行なわず、前回のゲームの終了時における各リールの停止位置を次回ゲームの終了時まで保持し、保持されている各リールの停止位置に基づいてリール演出制御の後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた初期位置に各リールを戻す制御を行なう構成としてもよい。
また、変形例4では、複数のリールを備える構成であるが、1つリールのみを備える構成において、特定の図柄が所定期間にわたり表示されるリール演出制御を行なった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前に、リール回転開始時に各リールに停止していた停止位置に各リールを戻す制御を行なう構成とすることで、リール演出制御を行なった場合であっても、リール演出制御を行なわなかった場合であっても、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
[フリーズ制御の変形例5]
フリーズ制御の変形例5について説明する。前述した変形例3では、リール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させて回転させる制御を行なう構成であったが、変形例5では、変形例4と同様にリール演出制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを同期させるとともに、同一図柄の組み合わせが透視窓3に表示される範囲で、所定時間にわたり上下にうねるように各リールを移動させる制御を行なうようになっている。
図33は、フリーズ制御の変形例5におけるリール演出の制御状況を示すタイミングチャートである。図33に示すように、フリーズ制御する場合に、ゲームの開始後、直ちにリール演出制御(I)を開始する。また、それと同時、すなわちリール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後、定速回転となるまでの加速制御に要する加速時間をリール毎にランダムに決定する加速時間決定処理を行なう。
加速時間決定処理では、各リールの加速時間をT(最短加速時間)+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msの範囲でランダムに決定する加速時間決定抽選をそれぞれ行なう。変形例5において停止操作が有効となる定速回転時においてリールが1図柄移動するのに約38ms要する構成であることから、これら何れかの加速時間が選択されることにより、定速回転となった時点で、最大で4図柄分のずれが生じることとなる。
加速時間決定抽選では、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対してそれぞれ更新範囲の総数が異なる乱数を用いて抽選が行なわれる。より詳しくは、変更量決定抽選と同様に、左リール2Lの加速時間を決定する抽選では、0〜996の範囲で更新される乱数が用いられ、中リール2Cの加速時間を決定する抽選では、0〜997の範囲で更新される乱数が用いられ、右リール2Rの加速時間を決定する抽選では、0〜998の範囲で更新される乱数が用いられる。
これらの乱数は、ともにタイマ割込処理(メイン)が行なわれる毎に更新されるソフト乱数を用いているが、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、乱数同士の更新周期が同期し難いようになっている。
一方、変更量決定抽選と同様に、加速時間決定抽選では、いずれのリールにおいても加速時間としてT+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msがほぼ均等な割合で当選するようになっているが、前述のように乱数同士の更新周期が同期しない構成であるため、各リールの加速時間として同じ加速時間が決定され難い構成となる。
また、変更量決定抽選と同様に、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのは、約154.6時間後であり、遊技店の営業時間は、通常13時間程度なので、1日の間に同じ乱数の組み合わせが抽出されて変更量決定抽選が行なわれることはなく、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定され難い構成となる。
そして、それぞれの加速時間決定抽選を行なうことにより、これら3つのリールの加速時間を決定する。
次に、リール演出制御を行なうとともに、その後、図33に示すように、加速時間決定抽選の結果に基づいて各リールを定速回転となるまで加速させる加速制御(J、K、L)を行なう。加速制御では、各リールの加速を開始させた後、各リール毎に決定された加速時間にて定速回転に到達するように各リールを加速させる制御が行なわれる。
これにより、各リール同士で、定速回転に到達するタイミングがランダムとなり、さらにリール演出制御において揃っていた各リール同士の位置関係もランダムな位置関係となる。
そして、加速制御により全てのリールが定速回転となった時点で、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化する。
以上説明したように変形例5では、ゲームの開始後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の有効化を遅延させているフリーズ期間において、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかの図柄が並んだ状態で、これら図柄を所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御が行なわれるため、フリーズ期間におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行なうことができる。
また、変形例5では、リール演出制御により「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかの図柄が並んだ状態でこれらの図柄が表示された場合に、その後、定速回転となるまでの加速時間をランダムに変更することで、リールの加速開始時点からの経過時間により引込範囲を超える図柄を引き込めるタイミングを予測することが困難となるので、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが並んだ状態を所定時間にわたり表示させるリール演出制御を行なった場合でも、このようなリール演出制御を行なわなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、これらストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、リールの加速開始後、定速回転となるまでの加速時間がランダムに、すなわち規則性のない加速時間に変更されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
なお、変形例5では、可変表示領域に特定の識別情報を表示させる特殊変動制御として、「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかが並んだ状態で所定時間にわたり上下に移動しつつ表示させるリール演出制御、すなわち所定時間にわたり特定の図柄を表示領域内で移動させつつ表示させる制御を適用しているが、たとえば、特定の図柄を所定時間にわたり透視窓3に対応する位置で停止させる制御や、停止はしないものの特定の図柄が透視窓3に対応する位置を通過する場合に、他の図柄が通過するよりも遅い速度で回転させる制御を適用してもよい。
また、変形例5では、リール演出制御により「黒7」、「メロン」、および「イチゴ」の何れかの図柄が並んだ状態でこれらの図柄が表示された場合に、その後、定速回転となるまでの加速時間を各リール毎にランダムに変更する構成であり、定速回転に到達するタイミングだけでなく、リール演出制御において揃っていた各リール同士の位置関係もランダムな位置関係となる構成であるが、ランダムに決定された一の加速時間を全てのリールの加速時間として適用する構成としても良く、このような構成であっても、リールの加速開始時点からの経過時間によって、引込範囲を超える図柄を引き込めるタイミングを予測することが困難となるので、リール演出制御を行なった場合であっても、リール演出制御を行なわなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、リールの加速開始後、定速回転となるまでの加速時間がランダムに、すなわち規則性のない加速時間に変更されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、変形例5では、複数のリールを備える構成であるが、1つのリールのみを備える構成において、特定の図柄が所定期間にわたり表示されるリール演出制御を行なった場合であっても、その後、リールの加速を開始し、定速回転となるまでの加速時間をランダムに変更する構成とすることで、リールの加速開始時点からの経過時間によって、引込範囲を超える図柄を引き込めるタイミングを予測することが困難となるので、リール演出制御を行なった場合であっても、リール演出制御を行なわなかった場合に比較して、その後、ストップスイッチの操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が極端に低くなるようなことがない。すなわち、リール演出制御を行なった場合でも、リールの加速開始後、定速回転となるまでの加速時間がランダムに、すなわち規則性のない加速時間に変更されることで、リール演出制御を行なっても、リール演出制御を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、変形例5では、ゲーム終了時の各リール同士の位置関係とは関係なく、リール演出制御の後、各リールの加速時間をランダムに変更することで、リール演出制御を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない構成であるので、ゲーム開始後、その時点の各リール同士の位置関係を検出する制御を行なうことなく、すなわち全てのリールにおいて基準位置が検出されるのを待つまでもなく、直ちにリール演出制御を開始することができる。
また、変形例5では、リール演出制御を開始する前の段階で、リール演出制御の終了後の加速制御に適用する加速時間をランダムに決定する加速時間決定処理を行なうようになっており、リール演出制御を行なうか否かを決定するための処理と加速時間決定処理とを、リール演出制御を挟まずに連続して行なうことが可能となり、処理の流れが簡素化できるとともに、リール演出制御の終了後、直ちに加速制御に移行させることができる。
なお、変形例5では、リール演出制御を開始する前の段階で加速時間決定処理を行なう構成であるが、リール演出制御の後に、加速時間決定処理を行ない、その結果に基づいて加速制御を行なう構成でも良く、このような構成とすることで、リール演出制御の期間にわたり、加速制御にて用いる各リールの加速時間を特定するデータを保持しておく必要が無く、たとえば、リール演出制御の期間中に電断した場合などにおいても、電断復帰まで保持しておくデータ量を軽減することができる。
また、変形例5では、各リールの加速時間をランダムに決定する変更量決定抽選をリール毎にそれぞれ行なうことで、リール演出制御後の、これら3つのリールのそれぞれの加速時間が決定されるようになっており、それぞれのリールの加速時間との関連性がより不規則なものとなり、加速を開始してから定速回転となるまでの時間をより不規則なものにできる。
また、各リール毎に行なう加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いているため、それぞれの乱数同士の更新周期が、それぞれの乱数の総数の最小公倍数となるまで同期することがなく、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける加速時間をよりばらつかせることができる。
なお、変形例5では、各リール毎に行なう加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、各リールの加速時間として同じ加速時間が決定され難い構成としているが、たとえば、各リール毎に行なう加速時間決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、それぞれの乱数毎に、1周期毎に開始値がランダムに変更されるようにした乱数を用いたり、各リールの加速時間決定抽選を行なうタイミングをずらすことにより、各リールの加速時間として同じ加速時間が決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、各リール毎に行なう加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることで、同じ周期の乱数を用いた場合に比較して、各リールにおける加速時間をよりばらつかせることができるだけでなく、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定される割合を下げることもできるので、リール演出制御が行なわれる毎に、リール演出制御後、加速を開始して定速回転となるまでの加速時間に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の各リール毎の加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなりやすくなることを防止できる。
また、変形例5では、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに、一般的な遊技店の営業時間よりも長い時間を要する構成であり、同じ遊技者が同じ日に遊技を行ない、2回以上リール演出制御が行なわれた場合であっても、リール演出制御後の加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなることがないようになっている。また、リール演出制御を行なうにあたり、加速時間決定抽選を行なう際に、前回の同じ乱数の組み合わせが抽出されること自体がごく希な現象であるため、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに1ゲームを超える時間を要するもの、すなわち1ゲームの間に2回以上3つの乱数が同期することのない構成であれば、リール演出制御が行なわれる毎に、リール演出制御後、加速を開始して定速回転となるまでの加速時間に偏りが生じること、すなわちリール演出制御後の各リール毎の加速時間の組み合わせが同じ組み合わせとなりやすくなることを防止できる。
なお、変形例5では、各リール毎に行なう加速時間決定抽選において、それぞれの乱数の総数が、互いに素の関係となる乱数を用いることにより、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定され難い構成としているが、たとえば、各リール毎に行なう加速時間決定抽選において、更新周期が同じ乱数を用いた場合でも、リール演出制御を行なう毎に加速時間決定抽選を行なうタイミングをずらすこと(たとえば、リール演出制御前に加速時間決定抽選を行なった場合には、次回リール演出制御を行なう場合に、リール演出制御後に加速時間決定抽選を行なうなど)により、リール演出制御が行なわれる毎に、各リールの加速時間の組み合わせとして同じ加速時間の組み合わせが決定され難い構成とした場合であっても上記と同様の効果を得られる。
また、変形例5の加速時間決定抽選では、各リール毎に加速時間が引込範囲に対応する0、1、2、3、4図柄分のずれを生じるT+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msの範囲でランダムに決定される構成であるが、加速時間の範囲は、上記で例示したT+0ms、T+38ms、T+76ms、T+114ms、T+152msの範囲に限るものではなく、それ以上の範囲を適用してもよいし、それよりも少ない範囲、たとえば、0〜38msに対して割り当てられた範囲を適用してもよい。
また、変形例5では、各リール毎に加速時間をランダムに決定する加速時間決定抽選をそれぞれ行なうことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの加速時間が決定される構成であるが、何れか一のリールの加速時間に対する他のリールの加速時間の差分をランダムに決定する抽選を行なうことで、リール演出制御後の、これら3つのリールの加速時間が決定される構成としてもよい。
また、予め異なるように複数定められた各リールの加速時間の組み合わせから何れかの組み合わせをランダムに選択する加速時間組み合わせ決定抽選を行ない、選択された加速時間の組み合わせに基づいて、リール演出制御後の、これら3つのリールの加速制御を行なう構成としても良く、このような構成とすることで、リール演出制御の後、複数のリール毎の加速時間に偏りが生じてしまうことを防止できる。
[フリーズ制御の変形例6]
フリーズ制御の変形例6について説明する。メイン制御部41がフリーズ制御されることに伴なうリール演出の終了後に実行するリールの加速処理について説明する。
図34は、フリーズ制御の変形例6におけるリール演出後加速処理を実行するためのフローチャートである。
リール演出後加速処理において、まず、メイン制御部41は、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S1)、全てのリールが停止するまで待機する。
S1において全てのリールが停止していると判定された後、メイン制御部41は、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S2)。図35に示すように、左遅延用乱数値(Lr)は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に0〜996(総数997)の範囲で1づつ加算更新される左遅延用乱数カウンタから抽出され、中遅延用乱数値(Cr)は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に0〜997(総数998)の範囲で1づつ加算更新される中遅延用乱数カウンタから抽出され、右遅延用乱数値(Rr)は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に0〜998(総数999)の範囲で1づつ加算更新される左遅延用乱数カウンタから抽出される。
次に、メイン制御部41は、S2において抽出された左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)をそれぞれ算出し、RAM507に設定する(S3)。
詳しくは、図36に示すように、左リール用タイマ値(Lt)は、左遅延用乱数値(Lr)を21で除して余った値であり、中リール用タイマ値(Ct)は、中遅延用乱数値(Cr)を21で除して余った値であり、右リール用タイマ値(Rt)は、右遅延用乱数値(Rr)を21で除して余った値であり、いずれも0〜20の値となる。
次に、メイン制御部41は、S3において設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する(S4)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次に、メイン制御部41は、左リール2Lの回転開始の設定を行ない、左リール2Lの回転を開始した後(S5)、左リール2Lの加速が完了したか否か、すなわち左リール2Lが定速回転となったか否かを判定する(S6)。
ここで、リールが定速回転となったか否かの判断方法について説明する。メイン制御部41がリールを回転開始するにあたり、リールモータのステップ幅が異なる複数の制御状態を段階的に切り替えることによりリールを加速する制御行ない、最終的に定速回転時のステップ幅の制御状態に到達後、このステップ幅を維持する制御を行なうこととなる。この際、メイン制御部41は、各段階の制御状態を示す制御フラグがRAM507に設定され、当該制御フラグを参照することで、制御状態を切り替える。そして、リールが定速回転となったか否かは、定速回転時のステップ幅の制御状態を示す制御フラグが設定されているか否かにより判定し、当該制御フラグが設定されている場合にリールが定速回転となったと判定することとなる。
なお、リールが定速回転となったか否かの判断方法はこれに限らず、たとえば、リールの基準位置が検出されてから次回基準位置が検出されるまでの時間を計測し、この計測した時間が規定回数以上、定速回転時の時間と一致することで、リールが定速回転となったと判定する構成、すなわち物理的にリールの速度を検出し、定速回転となったか否かを判定する構成としてもよい。
S6において左リール2Lの加速が完了したと判定された後、メイン制御部41は、RAM507に割り当てられた遅延用タイマカウンタにS3において設定された左リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S7)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S8)。
メイン制御部41は、S8において遅延用カウンタ値が0となると、中リール2Cの回転開始の設定を行ない、中リール2Cの回転を開始した後(S9)、中リール2Cの加速が完了したか否か、すなわち中リール2Cが定速回転となったか否かを判定する(S10)。
遅延用タイマカウンタ値は、約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、((左リール用タイマ値×60)×0.56)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように左リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに変形例6では、約33.6ms要することとなるので、左リール2Lの加速完了後、0〜リール1周するまでのタイミングで中リール2Cの回転が開始することとなる。
S10において中リール2Cの加速が完了したと判定された後、メイン制御部41は、遅延用タイマカウンタにS3において設定された中リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S11)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S12)。
メイン制御部41は、S12において遅延用カウンタ値が0となると、右リール2Rの回転開始の設定を行ない、右リール2Rの回転を開始した後(S13)、右リール2Rの加速が完了したか否か、すなわち右リール2Rが定速回転となったか否かを判定する(S14)。
前述のように遅延用タイマカウンタ値は、約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎に1ずつ減算されることとなり、((中リール用タイマ値×60)/0.56)msの時間が計時されることとなり、中リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに変形例6では、約33.6ms要することとなるので、中リール2Cの加速完了後、0〜リール1周するまでのタイミングで右リールの回転が開始することとなる。
S14において右リールの加速が完了したと判定された後、メイン制御部41は、遅延用タイマカウンタにS3において設定された右リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S15)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S16)。
S16において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S17)、リール演出後加速処理を終了する。
前述のように遅延用タイマカウンタ値は、約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎に1ずつ減算されることとなり、((右リール用タイマ値×60)/0.56)msの時間が計時されることとなり、右リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに変形例6では、約33.6ms要することとなるので、右リール2Rの加速完了後、0〜リール1周するまでのタイミングでリールの停止操作が有効となる。
フリーズ状態に制御されることに伴なうリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図38に示すように、全てのリールが停止している状態から左リール2Lの回転を開始し、定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、中リールの回転を開始し、定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、右リール2Rの回転を開始し、定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように変形例6では、ゲームの開始後、停止操作の有効化を遅延させているフリーズ状態において、3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、すなわち「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが一直線上に並ぶ位置関係となるように制御するリール演出制御が行なわれるため、フリーズ状態におけるリールの変動態様にてインパクトある演出を行なうことができる。
なお、変形例6では、複数の可変表示領域を構成する表示帯同士の相対的な位置関係が特定位置関係となるように前記複数の可変表示領域の変動制御を行なう特殊変動制御として、回転する3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うようにリールを停止させるリール演出制御を適用しているが、このような演出に限るものではなく、単に3つのリールにおいて同一図柄の組み合わせが一直線上に並んだ状態で同期回転させるだけの演出を適用してもよい。また、同一図柄の組み合わせが一直線上に揃うものだけでなく、異なる図柄の組み合わせであるが、透視窓に表示されている図柄を用いて遊技者が特定の役の当選やナビストックの当選などを示唆することが可能な表示態様(たとえば、リーチ目やチャンス目など)を停止させたり、その状態で同期回転させる演出を適用してもよい。
また、上記のように3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係、たとえば「黒7−黒7−黒7」の並びとなるリール演出制御を行なった後、そのままの位置関係でリールの停止操作を有効とすると、遊技者が適当に連続してトップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行なった場合、最初に停止操作を行なったタイミングが偶然、「黒7」の引込範囲であれば、他のリールの停止操作のタイミングも「黒7」の引込範囲となる可能性が高くなり、リール演出制御を行なわなかった場合、すなわち3つのリール同士の相対的な位置関係が特定位置関係ではない場合に、遊技者が適当に連続してトップスイッチ8L、8C、8Rの操作を行なった場合に比較して、「黒7−黒7−黒7」が揃う可能性が高まってしまうこととなる。このように、リール演出制御を行なうことにより、リール同士の相対的な位置関係と、リールの停止操作との間に一定の規則性が生まれることによってリールの停止操作の技術介入の度合いが変化してしまう虞がある。
これに対して、変形例6では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、その後一のリールが回転を開始した後、次のリールが回転を開始するまでの時間がランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、このようなリール演出を行なわなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行なった場合でも、リール演出を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、最初に回転を開始する左リール2Lの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
なお、変形例6では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としてもよい。
また、変形例6では、最後に回転が開始する右リール2Rの加速完了後、右リール2Rに対する遅延時間が経過した後に、停止操作が有効となる構成であるが、最後に回転が開始する右リール2Rの加速完了後、すぐに停止操作を有効とした場合でも、3つのリールの相対的位置関係はランダムな位置関係となるので、この時点で停止操作を有効化する構成としてもよい。
また、変形例6では、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの順番で回転を開始する構成であるが、予め定められた他の順番でリールの回転を開始する構成としてもよいし、リール回転開始順が変化する構成でもよい。
また、変形例6では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、たとえば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングで全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
また、変形例6では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、変形例6では、一のリールの加速が完了した後、次のリールの回転を開始するまでに遅延時間を設定しているため、各リールに対して遅延時間を計時するためのカウンタをRAM41cに割り当てる必要がなく、全てのリールに対して共通の遅延用タイマカウンタを割り当てるのみで各リールに対する遅延時間を計時することが可能となる。特に、変形例6のように0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎にカウンタ値を減算することで計時する構成においては、最大でリールが1周する時間の遅延時間を設定する場合に、リール用タイマ値の最大値(20)×60=1260を格納可能な11ビットの領域、実質的には2バイトの領域が必要であり、各リール毎に設けると、実質的には6バイトの領域が必要となるが、変形例6のように、左、中、右リール用タイマ値の領域としてそれぞれ1バイトずつ割り当てたとしても、共通の遅延用タイマカウンタの領域と合わせて4バイトの領域で済むこととなる。
なお、変形例6はこれに限らず、各リール毎に遅延用タイマカウンタが割り当てられる構成であってもよい。
また、変形例6では、1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数である60とリール用タイマ値を乗算した値を遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算することで遅延時間を計時するようになっているので、遅延時間の計時についてタイマ割込処理(メイン)の実行回数毎に異なる処理を行なう必要がなく、遅延時間の計時に関してタイマ割込処理(メイン)の回数に対して分岐を設けることなく、処理を共通化することができる。
なお、1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数/N(Nは自然数、かつ1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数を割り切れる値)とリール用タイマ値を乗算した値を遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)がN回実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算することで遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とすることで、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に遅延用タイマカウンタの更新を行なう必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM41cの容量も削減することができる。
さらにタイマ割込処理(メイン)がM(1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数)回実行される毎に遅延用タイマカウンタ値を1ずつ減算することで遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とすることで、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に遅延用タイマカウンタの更新を行なう必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM41cの容量をさらに削減することができる。
また、変形例6では、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値を設定するための左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)が、それぞれ更新範囲の異なる左遅延用乱数カウンタ、中遅延用乱数カウンタ、右遅延用乱数カウンタを用いて抽出しているので、それぞれのリールについて更新範囲が同じ周期の乱数カウンタを用いた場合に比較して、各リールに対応する遅延時間をよりばらつかせることができる。これにより、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことを極力回避できる。
また、これらの乱数カウンタとして、ともにタイマ割込処理(メイン)が行なわれる毎に更新されるソフト乱数カウンタを用いているが、それぞれの更新範囲の総数が、互いに素の関係となる乱数カウンタを用いているため、それぞれの乱数カウンタ同士の更新周期が、それぞれの乱数カウンタの更新範囲の総数の最小公倍数となるまで同期することがなく、同じ周期の乱数カウンタを用いた場合に比較して、リール演出が行なわれる毎に、停止操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。これにより、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことをより確実に回避できる。
また、それぞれの乱数カウンタの総数である997、998、999が同期することとなる最小公倍数は、994010994であり、変形例6では、それぞれの乱数がタイマ割込処理(メイン)毎に更新され、その間隔が0.56msであり、1秒間に約1786回更新されるので、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのは、約154.6時間後であり、遊技店の営業時間は、通常13時間程度なので、1日の間に同じ乱数の組み合わせが抽出されて左、中、右リールタイマ値が算出されることがない。
すなわち一度同期した後に次回3つの乱数カウンタの値が同期するのに、一般的な遊技店の営業時間よりも長い時間を要する構成であり、同じ遊技者が同じ日に遊技を行ない、2回以上リール演出が行なわれた場合であっても、リール演出後の位置関係が同じ位置関係となることがないようになっている。また、リール演出を行なうにあたり、左、中、右リールタイマ値を設定する際に、前回の同じ乱数の組み合わせが抽出されること自体がごく希な現象であるため、一度同期した後に次回3つの乱数が同期するのに1ゲームを超える時間を要するもの、すなわち1ゲームの間に2回以上3つの乱数が同期することのない構成であれば、リール演出が行なわれる毎に、停止操作が有効化された際の各リール同士の位置関係に偏りが生じること、すなわちリール演出後の位置関係が同じ位置関係となりやすくなることを防止できる。これにより、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことをさらに確実に回避できる。
なお、変形例6では、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値を設定するための左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)が、それぞれ更新範囲の異なる左遅延用乱数カウンタ、中遅延用乱数カウンタ、右遅延用乱数カウンタを用いて抽出する構成であるが、少なくとも更新範囲または更新規則が異なる乱数カウンタを用いる構成であれば上記と同様に、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことを極力回避できる。
以下に、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値として、更新規則の異なる乱数カウンタの値を用いた例を図37に基づいて説明する。
この例では、RAM41cに今回の左リール用タイマ値LT、前回の左リール用タイマ値bLT、今回の中リール用タイマ値CT、前回の中リール用タイマ値bCT、今回の右リール用タイマ値RT、前回の右リール用タイマ値bRTがそれぞれ割り当てられている。そして、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、図37に示す演算がされ、上記の値がそれぞれ更新されるようになっている。
詳しくは、まず、LTの値を、bLTの値に13(予め定められた素数であればよい)を加算し、加算後の値を21で除して余った値に更新する。次いで、CTの値を、bCTの値にLTの値を加算し、加算後の値を21で除して余った値に更新する。次いで、RTの値を、bRTの値にCTの値を加算し、加算後の値を21で除して余った値に更新する。
そして、メイン制御部41は、リール演出後加速処理を行なうにあたり、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値を抽出し、これら抽出した値をそれぞれ遅延させる時点で遅延用タイマカウンタに設定する。
この例においては、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値が、それぞれ更新規則の異なる乱数カウンタを用いて抽出されるので、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、停止操作が有効化された際にリール演出後の位置関係に規則性が出てしまうことを極力回避できる。
また、乱数カウンタの値が0〜20となり、そのまま左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値として用いることが可能となるので、値の算出または加工に係る負荷を軽減できる。
[フリーズ制御の変形例7]
次に、フリーズ制御の変形例7について説明する。なお、ここでは、主に上記変形例6と異なる点を中心に説明する。
図39は、フリーズ制御の変形例7におけるリール演出後加速処理を実行するためのフローチャートである。
リール演出後加速処理において、まず、メイン制御部41は、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S101)、全てのリールが停止するまで待機する。
S101において全てのリールが停止していると判定された後、メイン制御部41は、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S102)。
次に、メイン制御部41は、S102において抽出された左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)をそれぞれ算出し、RAM507に設定する(S103)。
次に、メイン制御部41は、S103において設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する(S104)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次に、メイン制御部41は、RAM507に割り当てられた遅延用タイマカウンタにS103において設定された左リール用タイマ値に60を乗算した値にさらに240を加算した値を設定し(S105)、左リールの回転開始の設定を行ない、左リールの回転を開始した後(S106)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S107)。
ここで、左リール用タイマ値に60を乗算した値に加算される240は、リールの回転開始後、定速回転となるまで、すなわち加速が完了されるまでに実行されるタイマ割込処理(メイン)の実行回数であり、S107では、リールの加速時間と左リール用タイマ値に基づく遅延時間を合わせた時間が経過するまで待機することとなる。
S107において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、遅延用タイマカウンタにS103において設定された中リール用タイマ値に60を乗算した値にさらに240を加算した値を設定し(S108)、中リールの回転開始の設定を行ない、中リールの回転を開始した後(S109)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S110)。すなわちリールの加速時間と中リール用タイマ値に基づく遅延時間を合わせた時間が経過するまで待機することとなる。
S110において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、遅延用タイマカウンタにS103において設定された右リール用タイマ値に60を乗算した値にさらに240を加算した値を設定し(S111)、右リール2Rの回転開始の設定を行ない、右リール2Rの回転を開始した後(S112)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S113)。すなわちリールの加速時間と右リール用タイマ値に基づく遅延時間を合わせた時間が経過するまで待機することとなる。
S113において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S114)、リール演出後加速処理を終了する。
変形例7では、フリーズ状態に制御されることに伴なうリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図40に示すように、全てのリールが停止している状態から左リール2Lの回転を開始し、左リール2Lの回転が開始した時点から左リール2Lが定速回転となるまでの加速時間と0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×60×0.56ms)とを合算した時間が経過した時点で、中リール2Cの回転を開始し、中リール2Cの回転が開始した時点から中リール2Cが定速回転となるまでの加速時間と定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×60×0.56ms)とを合算した時間が経過した時点で、右リール2Rの回転を開始し、右リール2Rの回転が開始した時点から右リール2Rが定速回転となるまでの加速時間と定速回転となった時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×60×0.56ms)とを合算した時間が経過した時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように変形例7では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、その後一のリールが回転を開始した後、次のリールが回転を開始するまでの時間がランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、このようなリール演出を行なわなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行なった場合でも、リール演出を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、最初に回転を開始する左リール2Lの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
なお、変形例7では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としてもよい。
また、変形例7では、最後に回転が開始する右リール2Rの回転が開始した後、右リール2Rの加速時間と右リール2Rに対する遅延時間の合算値が経過した後に、停止操作が有効となる構成であるが、最後に回転が開始する右リール2Rの加速時間経過後、すぐに停止操作を有効とした場合でも、3つのリールの相対的位置関係はランダムな位置関係となるので、この時点で停止操作を有効化する構成としてもよい。
また、変形例7では、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの順番で回転を開始する構成であるが、予め定められた他の順番でリールの回転を開始する構成としてもよいし、リール回転開始順が変化する構成でもよい。
また、変形例7では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、たとえば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングで全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
また、変形例7では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、変形例7では、一のリールに対する加速時間と遅延時間の計時が完了した後、次のリールに対する加速時間と遅延時間を設定しているため、各リールに対して加速時間と遅延時間を計時するためのカウンタをRAM41cに割り当てる必要がなく、全てのリールに対して共通の遅延用タイマカウンタを割り当てるのみで各リールに対する加速時間と遅延時間を計時することが可能となる。特に、変形例7のように0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎にカウンタ値を減算することで計時する構成においては、最大でリールが1周する時間の遅延時間にさらに加速時間を合算した時間を設定する場合に、リール用タイマ値の最大値(20)×60+240=1500を格納可能な11ビットの領域、実質的には2バイトの領域が必要であり、各リール毎に設けると、実質的には6バイトの領域が必要となるが、変形例7のように、左、中、右リール用タイマ値の領域としてそれぞれ1バイトずつ割り当てたとしても、共通の遅延用タイマカウンタの領域と合わせて4バイトの領域で済むこととなる。
なお、変形例7はこれに限らず、各リール毎に遅延用タイマカウンタが割り当てられる構成であってもよい。
[フリーズ制御の変形例8]
次に、フリーズ制御の変形例8について説明する。なお、ここでは、主に上記変形例6と異なる点を中心に説明する。
図41は、フリーズ制御の変形例8におけるリール演出後加速処理を実行するためのフローチャートである。
リール演出後加速処理において、まず、メイン制御部41は、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S201)、全てのリールが停止するまで待機する。
S201において全てのリールが停止していると判定された後、メイン制御部41は、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S202)。
次に、メイン制御部41は、S202において抽出された左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)をそれぞれ算出し、RAM507に設定する(S203)。
次に、メイン制御部41は、S203において設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する(S204)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次に、メイン制御部41は、RAM41cに割り当てられた遅延用タイマカウンタにS203において設定された左リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S205)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S206)。
S206では、メイン制御部41は、左リール用タイマ値に基づく遅延時間が経過するまで待機することとなる。
S206において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、左リールの回転開始の設定を行ない、左リール2Lの回転を開始した後(S207)、遅延用タイマカウンタにS203において設定された中リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S208)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S209)。すなわち中リール用タイマ値に基づく遅延時間が経過するまで待機することとなる。
S209において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、中リールの回転開始の設定を行ない、中リール2Cの回転を開始した後(S210)、遅延用タイマカウンタにS203において設定された右リール用タイマ値に60を乗算した値を設定し(S211)、遅延用タイマカウンタ値が0となるまで待機する(S212)。すなわち右リール用タイマ値に基づく遅延時間が経過するまで待機することとなる。
S212において遅延用カウンタ値が0となると、メイン制御部41は、右リールの回転開始の設定を行ない、右リール2Rの回転を開始した後(S213)、右リール2Rが定速回転となるまで、すなわち右リール2Rの加速が完了するまで待機し(S214)、右リール2Rの加速が完了した後、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S215)、リール演出後加速処理を終了する。
変形例8では、フリーズ状態に制御されることに伴なうリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図42に示すように、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、左リール2Lの回転を開始し、左リール2Lの回転が開始した時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した時点で、中リール2Cの回転を開始し、中リール2Cの回転が開始した時点から0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×60×0.56ms)が経過した後、右リールが定速回転となった時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように変形例8では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、その後一のリールが回転を開始した後、次のリールが回転を開始するまでの時間がランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、このようなリール演出を行なわなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行なった場合でも、リール演出を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、最初に回転を開始する左リール2Lの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
なお、変形例8では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としてもよい。
また、変形例8では、最初に回転が開始する左リール2Lの回転が開始する前に遅延時間を設定し、遅延時間が経過した後に左リール2Lが回転を開始する構成であるが、最初に回転を開始するリールの回転開始前に遅延時間を設けない構成とした場合でも、3つのリールの相対的位置関係はランダムな位置関係となるので、最初に回転を開始するリールの回転開始前に遅延時間を設けず直ちに回転を開始する構成としてもよい。
また、変形例8では、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの順番で回転を開始する構成であるが、予め定められた他の順番でリールの回転を開始する構成としてもよいし、リール回転開始順が変化する構成でもよい。
また、変形例8では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階詳しくは、左リールの遅延時間の計時前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、たとえば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングで全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
また、変形例8では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、変形例8では、一のリールに対する遅延時間の計時が完了した後、次のリールに対する遅延時間を設定しているため、各リールに対して遅延時間を計時するためのカウンタをRAM41cに割り当てる必要がなく、全てのリールに対して共通の遅延用タイマカウンタを割り当てるのみで各リールに対する遅延時間を計時することが可能となる。特に、変形例8のように0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される毎にカウンタ値を減算することで計時する構成においては、最大でリールが1周する時間の遅延時間を設定する場合に、リール用タイマ値の最大値(20)×60=1260を格納可能な11ビットの領域、実質的には2バイトの領域が必要であり、各リール毎に設けると、実質的には6バイトの領域が必要となるが、変形例8のように、左、中、右リール用タイマ値の領域としてそれぞれ1バイトずつ割り当てたとしても、共通の遅延用タイマカウンタの領域と合わせて4バイトの領域で済むこととなる。
なお、変形例8はこれに限らず、各リール毎に遅延用タイマカウンタが割り当てられる構成であってもよい。
次に、メイン制御部41がフリーズ状態に制御されることに伴なうリール演出の終了後に実行するリールの加速処理の変形例3について説明する。なお、ここでは、主に上記実施例と異なる点を中心に説明する。
[フリーズ制御の変形例9]
次に、フリーズ制御の変形例9について説明する。
図43は、フリーズ制御の変形例9におけるリール演出後加速処理を実行するためのフローチャートである。
リール演出後加速処理において、まず、メイン制御部41は、全てのリールが停止しているか否かを判定し(S301)、全てのリールが停止するまで待機する。
S301において全てのリールが停止していると判定された後、メイン制御部41は、左遅延用乱数値(Lr)、中遅延用乱数値(Cr)、右遅延用乱数値(Rr)をそれぞれ抽出する(S302)。
次に、メイン制御部41は、S302において抽出された左遅延用乱数値(Lr)に基づいて左リール用タイマ値(Lt)を算出し、RAM507に割り当てられた左遅延用タイマカウンタに設定し(S303)、S302において抽出された中遅延用乱数値(Cr)に基づいて中リール用タイマ値(Ct)を算出し、RAM507に割り当てられた中遅延用タイマカウンタに設定し(S304)、S302において抽出された右遅延用乱数値(Rr)に基づいて右リール用タイマ値(Rt)を算出し、RAM507に割り当てられた右遅延用タイマカウンタに設定する(S305)。
次に、メイン制御部41は、S303、S304、S305においてそれぞれ設定された左リール用タイマ値(Lt)、中リール用タイマ値(Ct)、右リール用タイマ値(Rt)を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する(S306)。これに伴いサブ制御部91は、リールの加速時間などを加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。
次に、メイン制御部41は、左リールが回転開始しているか否かを判定し(S307)、左リールが回転開始していればS310に進む。一方、左リールが回転開始していない場合には、左遅延用タイマカウンタの値が0か否かを判定する(S308)。
メイン制御部41は、S308において左遅延用タイマカウンタの値が0でなければS310に進む。一方、左遅延用タイマカウンタの値が0であれば、左リールの回転開始の設定を行ない、左リール2Lの回転を開始した後(S309)、S310に進む。
ここで、左遅延用タイマカウンタ値、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタは、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、左遅延用タイマカウンタにより(左リール用タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように左リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに変形例9では、約33.6ms要することとなるので、リール演出後に全てのリールが一旦停止した後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで左リールの回転が開始することとなる。
S310では、メイン制御部41は、中リールが回転開始しているか否かを判定し、中リールが回転開始していればS313に進む。一方、中リールが回転開始していない場合には、中遅延用タイマカウンタの値が0か否かを判定する(S311)。
メイン制御部41は、S311において中遅延用タイマカウンタの値が0でなければS313に進む。一方、中遅延用タイマカウンタの値が0であれば、中リールの回転開始の設定を行ない、中リールの回転を開始した後(S312)、S313に進む。
ここで、前述のように左遅延用タイマカウンタ値、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタは、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、中遅延用タイマカウンタにより(左リール用タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように中リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに変形例9では、約33.6ms要することとなるので、リール演出後に全てのリールが一旦停止した後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで中リールの回転が開始することとなる。
S313では、メイン制御部41は、右リール2Rが回転開始しているか否かを判定し、右リール2Rが回転開始していればS316に進む。一方、右リール2Rが回転開始していない場合には、右遅延用タイマカウンタの値が0か否かを判定する(S314)。
メイン制御部41は、S314において右遅延用タイマカウンタの値が0でなければS316に進む。一方、メイン制御部41は、右遅延用タイマカウンタの値が0であれば、右リール2Rの回転開始の設定を行ない、右リール2Rの回転を開始した後(S315)、S316に進む。
ここで、前述のように左遅延用タイマカウンタ値、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタは、それぞれ約0.56ms毎に実行されるタイマ割込処理(メイン)が60回実行される毎に1ずつ減算されることとなるため、右遅延用タイマカウンタにより(右リール用タイマ値×0.56×60)msの時間が計時されることとなる。また、前述のように右リール用タイマ値は0〜20の範囲の値であり、リールが1図柄移動するのに変形例9では、約33.6ms要することとなるので、リール演出後に全てのリールが一旦停止した後、0〜リール1周するまでの範囲でランダムに変化するタイミングで右リール2Rの回転が開始することとなる。
S316では、メイン制御部41は、全てのリールが回転開始しているか否かを判定し、何れか1つのリールでも回転開始していないリールがあればS307に戻り、全てのリールが回転開始していればS317に進み、全てのリールの加速が完了するまで待機する。
S317において全てのリールの加速が完了すると、メイン制御部41は、停止操作の有効化を設定し、これに伴い各リールの停止操作が有効化され(S318)、リール演出後加速処理を終了する。
変形例9では、フリーズ状態に制御されることに伴なうリール演出の終了後、上記のリール演出後加速処理を実行することで、図44に示すように、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する左リール遅延時間(左リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した時点で、左リールの回転を開始し、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する中リール遅延時間(中リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した時点で、中リールの回転を開始し、全てのリールの停止後、0〜リール1周するまでの範囲で変動する右リール遅延時間(右リール用タイマ値×0.56×60ms)が経過した後、中リールの回転を開始し、全てのリールが定速回転となった時点で各リールの停止操作が有効となる。
このように変形例9では、リール演出の後、複数のリール全てが一旦停止し、それぞれのリールが回転するまでの時間が、それぞれのリール毎にランダムに変化することで、リール演出の後、停止操作が有効化される前に、3つのリールの相対的な位置関係がランダムに変化するようになっており、特定の図柄が一直線上に並ぶ位置関係とするリール演出を行なった場合であっても、このようなリール演出を行なわなかった場合であっても、その後、停止操作が有効となった後、リールの停止操作の難易度が変化することがない。すなわち、リール演出を行なった場合でも、リール演出を行なわなかった場合には生じることのない一定の規則性が生まれることがなく、リール演出を行なうことによって遊技者による技術介入により表示結果を導出させるというスロットマシンの遊技性が損なわれてしまうことがない。
また、何れかのリールの回転を開始するよりも前の段階で、全てのリールに対するそれぞれランダムに変動するリールタイマ値を決定し、決定したリールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信するようになっている。また、リールの加速時間は一定であるので、リール遅延コマンドを受信したサブ制御部91は、そのタイミングに対してリールの加速時間を加味することで各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定可能となる。このため、メイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
なお、変形例9では、リール演出の後、全てのリールを一旦停止させた後、リールの回転を開始させるタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成であるが、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも遅い第1の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて加速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としたり、リール演出の後、全てのリールを定速回転の速度よりも速い第2の速度とした後、リールの速度を定速回転に向けて減速するタイミングをずらすことでリール同士の相対的な位置関係をランダムとする構成としてもよい。
また、変形例9では、リール演出の後、最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、それぞれランダムに変化する左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を決定し、決定した左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であるが、少なくとも最初に回転を開始するリールの回転を開始するよりも前の段階で、それぞれランダムに変化する左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を決定し、決定した左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成であれば、上記と同様の効果が得られるものであり、たとえば、ゲームの開始操作がされ、ゲームが開始したタイミング、すなわちフリーズ状態に制御される前のタイミングでそれぞれランダムに変化する左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を決定し、決定した左リールタイマ値、中リールタイマ値、右リールタイマ値を特定可能なリール遅延コマンドをサブ制御部91に送信する構成とした場合でも、上記と同様にメイン制御部41が、各リールの回転開始毎または加速完了毎にその旨のコマンドを送信することなく、サブ制御部91は、各リールが回転を開始するタイミング、定速回転となるタイミングおよび停止操作が有効となるタイミングを特定して、これら特定したタイミングに合わせた演出などの制御を行なうことが可能となる。
また、本変形例3では、各リールの遅延時間が、リールが0〜1周する時間の範囲でランダムに変動するようになっており、相対的な位置関係を最大限ずらすことが可能であり、かつ必要以上にリールの遅延時間が長くなってしまうことを防止できる。
また、変形例9では、タイマ割込処理(メイン)がM(1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数)回実行される毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタを1ずつ減算することで遅延時間を計時するようになっているので、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタの更新を行なう必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM507の容量も削減することができる。
なお、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値それぞれに1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数/N(Nは自然数、かつ1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数を割り切れる値)を乗算した値を左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)がN回実行される毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタを1ずつ減算することでそれぞれの遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とした場合でも、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタの更新を行なう必要が無く、計時に係るタイマ割込処理(メイン)の負荷を軽減できるとともに、左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに割り当てるRAM41cの容量も削減することができる。
また、左リール用タイマ値、中リール用タイマ値、右リール用タイマ値それぞれに1図柄が移動する間に実行されるタイマ割込処理(メイン)が実行される回数を乗算した値を左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタに設定し、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に左遅延用タイマカウンタ、中遅延用タイマカウンタ、右遅延用タイマカウンタを1ずつ減算することで遅延時間を計時する構成としても良く、このような構成とすることで、遅延時間の計時についてタイマ割込処理(メイン)の実行回数毎に異なる処理を行なう必要がなく、遅延時間の計時に関してタイマ割込処理(メイン)の回数に対して分岐を設けることなく、処理を共通化することができる。
以上、フリーズ制御の変形例1〜例9を説明したが、フリーズ期間におけるリール演出制御はこれらの例に限定されるものではなく、各例で示した発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、他の変形例と同一もしくは類似する構成については、他の変形例で説明したものと同様の効果を有するものである。また、他の変形例において例示した変形例についても各変形例について適用可能である。
また、前記した変形例では、可変表示装置として外周に複数種の図柄が配列されたリールを回転させることにより図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される構成であるが、リールに替えて外周に複数種の図柄が配列されたベルトを移動させることにより図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される可変表示装置を適用してもよい。さらに液晶表示器などの画像表示装置に、図柄画像などの識別情報を所定の順番で周期的に移動させる画像を表示させることで表示画面上に識別情報が連続的に変化しつつ表示される可変表示装置を適用してもよい。
[特定遊技状態について]
本第実施形態においては、「特定遊技状態」として、「AT」であることを例示して説明した。しかしながら、特定遊技状態は、これに限らず、その他の遊技状態であってもよい。たとえば、特定遊技状態は、リプレイなどの当選確率が向上したRT状態であってもよいし、BBやRBなどの特別遊技状態などであってもよい。また、ATやBBなどのような遊技者にとって有利な状態に限らず、RT1などのBBなどに比べて有利でない状態であってもよい。
[終了条件について]
本実施の形態においては、「終了条件」として、AT制御中におけるナビ演出の回数(言い換えると、ATにおけるナビ対象役の当選回数)が所定回数(たとえば、50回)行なわれることを条件としていた。しかしながら、これに限らず、その他の条件であってもよい。たとえば、ATなどの特定遊技状態においてメダルの獲得枚数が所定枚数に到達することを終了条件としてもよい。この場合には、たとえば、特定遊技状態中におけるメダルの獲得枚数が100枚到達することによって特定遊技状態を終了するものと設定すれば、獲得枚数が90枚以上獲得しているときに特定遊技状態の終了間際であるとメイン制御部41が判定するものであってもよい。また、ATなどの特定遊技状態の消化ゲーム数が所定ゲーム数に到達することを終了条件としてもよい。また、所定の役の入賞回数が所定回数に到達することを終了条件としてもよい。または、それらの条件のうちの2もしくは3以上の条件をRAMなどに予め記憶させておき、記憶している複数の条件のうちの何れかが成立した段階で終了条件が成立するものとしてもよい。
[所定条件について]
本実施の形態においては、「所定条件」として、ATなどの特定遊技状態中にAT当選することを例示して説明した。しかしながら、これに限らず、その他の条件であってもよい。たとえば、ATなどの特定遊技状態中にBBやRBなどの特別遊技に当選することを所定条件としてもよい。また、ATなどの特定遊技状態中にランダムに行なわれた抽選によって当選することを所定条件としてもよい。なお、本実施の形態におけるナビストックの獲得報知のように、所定条件が成立したときにその旨が報知されることが、遊技者にとって有益なものである方が好ましい。または、それらの条件のうちの2もしくは3以上の条件をRAMなどに予め記憶させておき、記憶している複数の条件のうちの何れかが成立した段階で所定条件が成立するものとしてもよい。
[ナビ対象役について]
本実施の形態におけるナビ対象役は、RT0、RT2であるときにリプD〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであったが、これに限らず、他の役であってもよい。また、たとえば、ナビ対象役に、メロンやイチゴを含め、当選したときにメロンに当選した旨あるいはイチゴに当選した旨を報知するようにしてもよい。
[AT当選役について]
本実施の形態におけるAT当選役は、弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜Fであったが、これに限らず、他の役であってもよい。
[AT終了間際でないときの連続演出(ケース1の連続演出)について]
本実施の形態におけるAT終了間際でないときの連続演出は、図17に示すケース1の連続演出のように4ゲームに亘って行なわれるものであった。しかしながら、これに限らず、2ゲームや3ゲームなど、その他の所定の複数ゲームにおいて複数の演出の各々が異なるタイミングで出現する連続演出であればよい。
また、図17に示すように、液晶表示器51の画面上にメッセージ画像をゲームが進行するごとに表示させてナビストック獲得を報知するような演出に限らず、その他の演出によって所定の情報を報知するものであってもい。
たとえば、図17のように4ゲームに亘って連続演出を実行する場合であれば、1ゲーム目が終了するときにスピーカ53、54から「ナ」の音声が出力され、2ゲーム目が終了するときにスピーカ53、54から「ナビ」の音声が出力され、3ゲーム目が終了するときにスピーカ53、54から「ナビ獲」の音声が出力され、4ゲーム目が終了するときにスピーカ53、54から「ナビ獲得」の音声が出力されるような連続演出であってもよい。
また、連続演出は、上記のように段階的にナビストック獲得の信頼度を向上させるようなものに限らず、たとえばストーリー演出やバトル演出などのような煽り演出であってもよい。ストーリー演出であれば、たとえば、液晶表示器51の画面上にキャラクタが表示され、複数ゲームに亘って物語に沿ってキャラクタが演じる演出がされ、その物語の最後でナビストック獲得の報知がされるものが考えられる。また、バトル演出であれば、たとえば、液晶表示器51の画面上に味方キャラクタと敵キャラクタが表示され、複数ゲームに亘ってバトルを行ない、そのバトルの最後で味方キャラクタが勝利すれば、ナビストック獲得の報知がされるものが考えられる。
[AT終了間際であるときの連続演出(ケース2の連続演出)について]
本実施の形態におけるAT終了間際であるときの連続演出は、図18に示すケース2の連続演出のように1ゲーム内でフリーズ制御を実行することによって行なわれるものであった。しかしながら、1ゲームのような単発のゲームに限らず、2ゲームや3ゲームなど、その他の複数ゲームにおいてフリーズ制御を実行することによって行なわれるものであってもよく、AT終了間際でないときに行なわれる連続演出よりも少ないゲーム数で行なわれるものであればよい。
より具体的には、AT終了間際でないときのケース1の連続演出が4ゲームに亘って行なわれるものであれば、ATの残りゲーム数が4ゲーム以上保証されないときに所定条件が成立すると、3ゲーム以下(1ゲーム、2ゲーム、もしくは3ゲームの何れか)でフリーズ制御を行なって連続演出を実行するものであってもよい。さらに、残りゲーム数の全部のゲームでフリーズ制御を行なって連続演出を実行するものや、残りゲーム数の一部のゲームでフリーズ制御を行なって連続演出を実行するものであってもよい。さらに、残りゲーム数における序盤のゲーム数のみを用いて連続演出を実行するもの、残りゲーム数における途中のゲーム数のみを用いて連続演出を実行するもの、もしくは残りゲーム数における終盤のゲーム数のみを用いて連続演出を実行するものなどであってもよい。たとえば、以下のような具体例が考えられる。
ATの残りゲーム数が2ゲームのときには、当該2ゲームのうちの1ゲーム目のみでフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、2ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が2ゲームのときには、当該2ゲームのうちの2ゲーム目のみでフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、1ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が2ゲームのときには、当該2ゲームのうちの1ゲーム目および2ゲーム目のそれぞれでフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。
次に、ATの残りゲーム数が3ゲームのときには、当該3ゲームのうちの1ゲーム目のみでフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、2ゲーム目および3ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が3ゲームのときには、当該3ゲームのうちの2ゲーム目のみでフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、1ゲーム目および3ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が3ゲームのときには、当該3ゲームのうちの3ゲーム目のみでフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、1ゲーム目および2ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が3ゲームのときには、当該3ゲームのうちの1ゲーム目および2ゲーム目でフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、3ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が3ゲームのときには、当該3ゲームのうちの2ゲーム目および3ゲーム目でフリーズ制御を行なって4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。なお、この場合、1ゲーム目は、連続演出を行なわずに通常のゲームを行なうものであってもよい。
また、ATの残りゲーム数が3ゲームのときには、当該3ゲームのうちの1ゲーム目、2ゲーム目、および3ゲーム目の何れかのゲームにおいて2ゲーム分のフリーズ制御を行なって残りのフリーズ制御されていないゲームと合計して4ゲーム分の連続演出の演出期間を確保するものであってもよい。
また、たとえば、2ゲームを用いてケース2の連続演出が行なわれる場合の例としては、以下のような演出態様が考えられる。たとえば、最初の1ゲーム目はフリーズなしの通常ゲームを進行させるとともに1ゲーム目の終了時に「ナ」の文字画像を液晶表示器51の画面上に表示させ、次の2ゲーム目でフリーズ制御を実行するとともに、当該フリーズ中に図18(b2)のような疑似的なゲームを進行させて「ナビ」の文字画像を液晶表示器51の画面上に表示させ、さらに、フリーズ中に図18(b3)のような疑似的なゲームを進行させて「ナビ獲」の文字画像を液晶表示器51の画面上に表示させ、最後に図18(b4)のようにフリーズ制御を解除して2ゲーム目の通常ゲームを進行させるとともに当該2ゲーム目の終了時に「ナビ獲得」の文字画像を液晶表示器51の画面上に表示させる連続演出を実行するものであってもよい。
これによれば、通常4ゲームに亘って連続演出を実行してナビストック付与の報知を実行するのに対して、AT中の残りゲーム数が4ゲームを保証できないときには、4ゲームに亘る連続演出のように十分に遊技者の興趣を向上させることができなくなってしまうが、上記のように3ゲーム以下のゲームで連続演出を実行する場合であっても、フリーズ制御を利用することによって4ゲームに亘る連続演出と遜色ない連続演出を実行することができ、遊技者の興趣を十分に向上させることができる。
また、本実施の形態においては、図18に示すように、フリーズ制御中は内部抽選が行なわれずにリールの回転および停止を繰り返し、毎回強制的にリプレイ1が入賞するように見せる演出を行なっていたが、これに限らず、たとえば、フリーズ制御中は毎回ハズレ目が出るような連続演出であってもよい。または、予め定めフリーズ制御中にのみ停止する特有の出目を決めておき、フリーズ制御中はその特有の出目のみが停止するようにしてもよい。この場合の特有の出目は入賞役に対応しないハズレ目である。
また、図18に示すように、フリーズ制御中においては、フリーズ制御が行なわれない通常のゲームと同様に遊技者のスタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転し、その後、遊技者のストップスイッチ8L、8C、8Rの操作により回転したリール2L、2C、2Rが停止するものに限らず、たとえば、スタートスイッチ7の操作によりリール2L、2C、2Rが回転し、その後、遊技者が再度スタートスイッチ7を操作することによって回転したリール2L、2C、2Rが停止するものであってもよい。
[AT終了間際判定処理について]
本実施の形態においては、図19に示すAT終了間際判定処理において、メイン制御部41が、ナビ対象役に当選したときの補助押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者によって操作された押し順とが一致するか否かを判定することでAT終了間際であるか否かを判定していた。そのため、本実施の形態においては、仮にATに制御されていないときにナビ対象役が当選した場合において、サブ制御部91によるナビ演出が行なわれないにもかかわらずたまたま補助押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者によって操作された押し順とが一致したときにも、メイン制御部41はAT終了間際であると判定して終了間際フラグがセットされるようになる。その結果、図20のフリーズ制御処理においてメイン制御部41によりフリーズ制御が実行されることが起こり得る。つまり、AT中でないにもかかわらずフリーズ制御が実行されることが起こり得る。しかしながら、AT中以外でのナビストック付与の獲得報知がフリーズを伴なって行なわれるにすぎないため、特段問題は生じない。なお、このような事態を回避するために、以下のような処理を行なうものであってもよい。
たとえば、AT中でないにもかかわらずフリーズ制御が実行されることを回避するために、図19のSA25で示したような押し順一致の判定処理を複数ゲームに亘って行なうようにしてもよい。たとえば、ケース1の連続演出が4ゲームに亘って行なわれるものであれば、ナビ対象役に当選したときのナビ演出を、残りナビ回数が6回、5回、および4回であるときにサブ制御部91が補助押し順コマンドに従ったナビ演出をするようにすれば、メイン制御部41は、3回連続で補助押し順コマンドに対応する押し順と実際に遊技者によって操作された押し順とが一致する場合に、AT終了間際であることを判定するようにすれば、より確実にAT終了間際であるか否かを判定することができる。
[AT抽選について]
本実施の形態においては、図21のAT抽選テーブルに示すように、AT当選役に当選したときには、100%の確率で1個以上のナビストックが付与されるように抽選確率が設定されていた。しかしながら、これに限らず、AT当選役に当選しても、AT抽選の結果によってはナビストックが付与されない場合があるように抽選確率が設定されていてもよい。そして、連続演出は、ナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であってもよい。
たとえば、図17のケース1における連続演出の例を用いた場合、1ゲーム目のリールが回転するときに左リール2Lが振動し、2ゲーム目のリールが回転するときに左リール2Lと中リール2Cが振動し、3ゲーム目のリールが回転するときに左リール2L、中リール2C、および右リール2Rが振動し、4ゲーム目のリールが回転するときに逆回転になるとナビストック付与がある旨を報知する一方で、4ゲーム目のリールが回転するときに順回転になるとナビストック付与がされない旨を報知する連続演出を実行するものであってもよい。
また、図18のケース2における連続演出の例を用いた場合、フリーズ制御中における1回目のリールが回転するときに左リール2Lが振動し、フリーズ制御中における2回目のリールが回転するときに左リール2Lと中リール2Cが振動し、フリーズ制御中における3回目のリールが回転するときに左リール2L、中リール2C、および右リール2Rが振動し、フリーズ制御の解除後に1ゲーム目が開始してリールが回転するときに逆回転になるとナビストック付与がある旨を報知する一方で、1ゲーム目が開始してリールが回転するときに順回転になるとナビストック付与がされない旨を報知する連続演出を実行するものであってもよい。
[フリーズ制御の実行有無を特定するコマンドについて]
本実施の形態においては、メイン制御部41におけるフリーズ制御の実行有無をサブ制御部91が特定するためのコマンドとして、図20に示すようなフリーズ開始コマンドとフリーズ終了コマンドをメイン制御部41からサブ制御部91に送信するものであった。しかしながら、フリーズ開始コマンドおよびフリーズ終了コマンドのような、フリーズ制御を特定するための特別なコマンドを別途送信するものに限らず、たとえば、メイン制御部41からサブ制御部91へと送信される内部当選コマンドにフリーズ制御の実行有無を特定する情報を含ませてもよい。
[本実施形態におけるその他の変形例や実施の形態の特徴点について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちの何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るものであってもよい。
(3) 本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
(4) 本実施形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
(5) 連続演出とは、たとえば、画像や音声、あるいはLED等による複数の演出の各々が異なるタイミングで出現する演出である。さらにいえば、複数の演出を順次行なうことによって、特定の結果(ある入賞役の内部当選等)を示唆報知するための演出である。また、その演出は、画像パターン1、画像パターン2、画像パターン3と切り替わるものであってもよく、画像パターン1の画像を出現させてから暫くして音声パターン1の音声をスピーカから発生させ、その後に、発光パターン1でLEDなどを点滅させるようなものであってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。