JP7359993B2 - 高分子イオン交換膜、固体電解質形電解装置およびそれを用いた二酸化炭素電解方法 - Google Patents

高分子イオン交換膜、固体電解質形電解装置およびそれを用いた二酸化炭素電解方法 Download PDF

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Description

本開示は、高分子イオン交換膜、固体電解質形電解装置およびそれを用いた二酸化炭素電解方法に関する。
電気エネルギーを利用した二酸化炭素還元の研究は世界中で広く行われている。二酸化炭素を還元する固体子電解質形電解装置では、陰極(以降、カソードと記載する場合がある)に供給される電解質を含んだ水溶液に二酸化炭素を溶解させるとともに、陽極(以降、アノードと記載する場合がある)に電解質を含んだ水溶液を供給する形が一般的である。一般に陰極と陽極との間にはイオンを交換するための電解質が設けられ、その部材としてはイオン交換膜が用いられることがある。このような固体電解質形電解装置として、特許文献1に開示されている二酸化炭素電解装置を挙げることができる。
特開2018-154901号公報
特許文献1に開示されている二酸化炭素電解装置にセパレータとして用いられているイオン交換膜は陽極と陰極の間に配置されている。イオン交換膜は、その構造上、イオン以外にも電解質をも透過する性質を有する。微量ながら陽極に供給している電解質がイオン交換膜を透過し、陰極近傍に塩として析出する現象(以降、クロスオーバーと称する場合がある)がしばしば見出される。析出した塩は、陰極触媒への二酸化炭素供給を妨害するなどの悪影響を及ぼし、電流密度や選択性といった電解性能の低下を引き起こすおそれがあった。
クロスオーバー現象の原因は、例えば、分子状態の水やアルコール、高分子膜であるイオン交換膜のイオン交換官能基とH又はOHとが結合した水をイオン交換膜が吸水することによって膨潤することによるものである。即ち、イオン交換膜が膨潤することにより、高分子直鎖の間に隙間ができ、水和した電解質イオンが膜を透過できるようになる。そのため、特に、イオン伝導率が高い、大イオン交換容量の膜であるほど、膨潤性が高く、クロスオーバー現象が起こりやすい。
このようなクロスオーバー現象を防止するため、細孔フィリング膜が開発されている。細孔フィリング膜とはイオン交換性のない多孔質樹脂の膜の細孔に、イオン交換高分子が充填されている構造を有しているものである。このような多孔質樹脂は膨潤しないので、イオン交換高分子がその細孔内に固定されているため、膜の膨潤を抑制することができる。しかしながら、膜のイオン伝導性が大きく低下する欠点があり、固体電解質形電解装置の電解性能の低下を引き起こすおそれがあった。そこで本開示技術の目的は、細孔フィリング膜を用いずとも、クロスオーバー現象を抑制することが可能な高分子イオン交換膜と、それを用いた固体電解質形電解装置に関する技術を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記目的の実現に向け鋭意検討した結果、塩基点密度の異なる2種類のイオン交換樹脂を組み合わせて用いたイオン交換膜が、吸水による膨潤を抑制できることを見出し、本開示技術を完成させるに至った。即ち、本開示技術は以下の通りである。
本開示技術の一態様によれば、
イオン交換樹脂(A)と、イオン交換樹脂(B)と、を含み、
前記イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAと、前記イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBの差(DA-DB)が、0.3mmol/cm以上であることを特徴とする、高分子イオン交換膜を提供することができる。
本開示によれば、細孔フィリング膜を用いずとも、クロスオーバー現象を抑制することが可能な高分子イオン交換膜と、それを用いた固体電解質形電解装置に関する技術を提供することが可能となる。
本開示における固体電解質形電解装置の例を示す模式図である。 本開示における実施形態で好適に用いられる固体電解質形電解装置において、カソード表面に固体塩基を添加することで、局所的に効率よくCOを吸着できる様子を示した概念図である。 本開示における高分子イオン交換膜のZ-Y軸方向の断面構造を示す模式図であり、(a)はイオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)をY軸方向に積層した固体電解質の一例を示した図である。(b)はイオン交換樹脂(A)の間にイオン交換樹脂(B)を設けた固体電解質の一例を示した図である。(c)はイオン交換樹脂(B)の間にイオン交換樹脂(A)を設けた固体電解質の一例を示した図である。(d)はイオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)が市松格子状にY軸方向に積層した固体電解質の一例を示した図である。(e)はイオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)を交互にZ軸方向に積層した固体電解質の一例を示した図である。(f)はイオン交換樹脂(A)がイオン交換樹脂(B)内に充填された固体電解質の一例を示した図である。 本開示における実施形態で好適に用いられる固体電解質形電解装置を用いた合成ガス生成方法を示したフローチャートである。 本開示における実施形態で好適に用いられる固体電解質形電解装置の用途例である。 本開示における評価に用いた未使用のカソードの裏面の写真(a)と未使用のCO流路の写真(b)である。 本開示における評価結果である実施例1のカソードの裏面の写真(a)と実施例1のCO流路の写真(b)である。 本開示における評価結果である比較例2のカソードの裏面の写真(a)と比較例2のCO流路の写真(b)である。
以下、本開示における高分子イオン交換膜および固体電解質形電解装置について、図1~図3を用いて具体的に説明する。なお、本開示にかかる発明は、以下で説明する該形態に限定されるものではない。また、本開示において、数値の記載に関する「~」という用語は、その下限値以上、上限値以下を示す用語である。
≪固体電解質形電解装置100≫
まず、図1を参照しながら、本実施形態にかかる固体電解質形電解装置(電解セル、電解モジュールとも称される)を説明する。図1に示すように、本実施形態にかかる固体電解質形電解装置100は、カソード(陰極)101と、前記カソード101と1対の電極を構成するアノード(陽極)102と、前記カソード101と前記アノード102との間に少なくとも一部が接触している状態にて着設する固体電解質103と、前記カソード101の前記固体電解質103との接触面101-1とは反対側の面101-2で接触している集電板104と、前記アノード102の前記固体電解質103との接触面102-2とは反対側の面102-1で接触している支持板105と、前記集電板104と前記支持板105との間(即ち、前記カソード101と前記アノード102との間)に電圧を印加する電圧印加部106と、を有している。また、図示しない供給源および供給装置によって、気相状態でのCOを供給することとしている。なお、図1に記載した固体電解質形電解装置100は、説明のためにカソード101やアノード102などの各部品を離した状態で図示しているが、実際には、集電板104、カソード101、固体電解質103、アノード102、支持板105のそれぞれは所定の方法によって接着され、一体化して構成されている。各部品が、着脱可能に構成されて1つの固体電解質形電解装置100を構成していてもよい。本開示の高分子イオン交換膜は、前記固体電解質103として用いられるものである。以下、各構成要素を詳述する。
<カソード101>
(カソード101での還元反応)
カソード101での還元反応は、固体電解質形電解装置100で用いる固体電解質103の種類によって変化する。固体電解質103として陽イオン交換膜を使用した場合には、下記式(1)と(2)の還元反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、下記式(3)と(4)の還元反応が起きる。
Figure 0007359993000001
(カソード101の基本構造・材質)
カソード101は、ガス拡散層を含むガス拡散電極である。ガス拡散層は、例えば、カーボン紙若しくは不織布、又は金属メッシュ等、伝導性や多孔性を有する材料を含む。カソード101の電極材料には、例えば、グラファイトカーボン、ガラス状カーボン、チタン、SUSを挙げることができる。また、カソード101が有する、CO(二酸化炭素)をCO(一酸化炭素)に還元可能なカソードの触媒は、例えば、銀、金、銅又はそれらの組合せから選択される金属を含む。触媒は、より詳細には、例えば、金、金合金、銀、銀合金、銅、銅合金、又は、それらのいずれか1種以上を含む混合金属を含む。触媒の種類は、触媒としての機能を有するものであれば特に限定されず、耐腐食性等を考慮して決定することができる。例えば、触媒が、Al、Sn、Zn等の両性金属を含まないことで、耐腐食性を向上させることができる。蒸着、析出、吸着、堆積、接着、溶接、物理混合、噴霧等の公知の方法を実施することで、カソード101(乃至は電極材料)に対して、触媒を担持させることができる。
(固体塩基107)
ここで、図2に示すようにカソード101は、固体塩基107を有する。固体塩基107としては、常温(25℃)で固体である塩基であれば特に限定されず、例えば、無機化合物としては、炭酸水素カリウム(KHCO)、水酸化ナトリウム(NaOH)、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物又はアルカリ土類金属の炭酸物{例えば、酸化マグネシウム(MgO)、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化ストロンチウム(SrO)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))、炭酸ストロンチウム(SrCO)、酸化バリウム(BaO)、水酸化バリウム(Ba(OH))、炭酸バリウム(BaCO)など}、希土類金属の酸化物、希土類金属の水酸化物又は希土類金属の炭酸塩{例えば、酸化イットリウム(Y)、酸化ランタン(La2)など}、ハイドロタルカイト(例えば、金属複合水酸、炭酸塩、LDH、HT-CO、HT-OHなど)、表面塩基処理したゼオライト、塩基処理したモレキュラーシーブ、表面塩基処理した多孔質アルミナ(KF-Al)、アンモニウム塩などを用いることが好ましい。また、有機化合物としては、アミン類;第4級アンモニウム基、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基などの官能基を有する高分子などを用いることが好ましい。特に、原子番号の小さい弱塩基性の固体塩基がより好ましい。また、水不溶性の固体塩基であるアルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物又はアルカリ土類金属の炭酸物、希土類金属の酸化物、希土類金属の水酸化物又は希土類金属の炭酸塩を用いることがガス中の水や反応で発生する水により流されず、固体塩基107を有するカソードとしての耐久性が低下しないため、より好ましい。ここで、「水不溶性」とは、10mgが20℃の水100mLに溶解しないものをいう。なお、固体塩基107は、カソード101の、固体電解質103との接触面101-1側に存在することが好適である。このように構成する理由は、カソード101と固体電解質103との界面が反応サイトであるからである。また、固体塩基107は、カソード101の材料との混合物として存在しても良く、また、化合物として一体化された状態で存在してもよい。塗布、蒸着、析出、物理混合等の公知の方法を実施することで、カソード101(乃至は電極材料)に対して固体塩基107を担持させることができる。固体塩基の単位面積あたりの質量は、特に限定されないが、例えば、0.1~10mg/cm、好ましくは0.1~6mg/cmである。
ここで、固体塩基107を用いると効率が上がる理由については、以下の作用機序が推定される。まず、例えば、工場における排出ガスといったような含有濃度が10~20%となる低濃度COガスを固体電解質形電解装置100に供給した場合、COが低濃度であるが故にカソード101表面に吸着されにくい。そこで、図1に示すように、カソード101表面に固体塩基107を添加することで、固体塩基が存在している箇所に対して局所的に効率よくCOを吸着でき、CO還元を進行させることができると理解される。また、固体電解質103として陽イオン交換膜を採用した場合、カソード101表面にHが多いと、COが十分に吸着できないと理解される。この際、固体塩基107が存在すると反応が進行すると考えられる。他方、固体電解質として陰イオン交換膜を採用した場合、カソード表面にOHが存在しているため、COが吸着され、CO還元には適している。しかし、OHが多すぎると安定なCO 2-で吸着されてしまい、CO還元反応が十分に進まないと理解される。この際、弱塩基性の固体塩基107が存在すると、CO還元反応がより進行すると考えられる。本開示において、このような固体塩基および触媒を有する電極を、「触媒と、触媒を有する電極材料と、少なくとも電極材料に設けられた固体塩基と、を有する電極」(換言すれば、触媒および固体塩基を有する電極材料、を有する電極)、又は、「触媒を有し、固体塩基をさらに有するカソード」等と表現することができる。
<アノード102>
(アノード102での酸化反応)
アノード102での酸化反応は、固体電解質形電解装置100で用いる固体電解質103の種類によって変化する。固体電解質103として陽イオン交換膜を使用した場合には、下記式(5)の酸化反応が起き、固体電解質103として陰イオン交換膜を使用した場合には、下記式(6)の酸化反応が起きる。
Figure 0007359993000002
(アノード102の基本構造・材質)
アノード102は、ガス拡散層を含むガス拡散電極である。ガス拡散層は、例えば、金属メッシュを含む。アノード102の電極材料には、例えば、Ir、IrO、Ru、RuO、Rh、RhO、Co、CoO、Cu、CuO、Fe、FeO、FeOOH、FeMn、Ni、NiO、NiOOH、NiCo、NiCe、NiC、NiFe、NiCeCoCe、NiLa、NiMoFe、NiSn、NiZn、SUS、Au、Ptを挙げることができる。
<固体電解質103>
固体電解質103は、カソード101とアノード102との間に少なくとも部分的に接触状態にて介在する。ここで、固体電解質103は、本開示の高分子イオン交換膜である。
本開示の高分子イオン交換膜は、イオン交換樹脂(A)と、イオン交換樹脂(B)と、を含み、イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAと、イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBの差(DA-DB)が、0.3mmol/cm以上であることを特徴とする。
イオン交換樹脂(A)およびイオン交換樹脂(B)は、イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAと、イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBの差(DA-DB)が、0.3mmol/cm以上である限りにおいて特に限定されず、塩基点密度の異なる同一の樹脂、又は、異なる樹脂を用いることができる。イオン交換樹脂(A)およびイオン交換樹脂(B)の塩基点密度は、それぞれの樹脂のイオン交換性(イオン交換効率)の高さを示すものであり、塩基点密度が高いイオン交換樹脂はイオン交換性が高い。従って、イオン交換樹脂(A)は、イオン交換樹脂(B)と比べ、イオン交換性の高い樹脂である。このため、イオン交換樹脂(A)はより膨潤しやすく、イオン交換樹脂(B)は膨潤しにくいという特徴を有する。
イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAは、本開示技術の効果を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、例えば、0.6mmol/cm以上4.0mmol/cm以下とすることができ、1.0mmol/cm以上3.0mmol/cm以下が好ましい。イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAがかかる範囲にある場合には、十分なイオン伝導性の確保という効果が得られる。
イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBは、本開示技術の効果を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、例えば、0.3mmol/cm以上3.0mmol/cm以下とすることができ、0.5mmol/cm以上1.8mmol/cm以下が好ましい。イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBがかかる範囲にある場合には、クロスオーバーの進行抑制という効果が得られる。
イオン交換樹脂(A)およびイオン交換樹脂(B)は、本開示技術の効果を阻害しない限りにおいて特に限定されないが、例えば、第4級アンモニウム基、第1級アミノ基、第2級アミノ基、第3級アミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陰イオン交換膜を挙げることができ、高い塩基点密度を得ることが可能であるためアイオノマーが好適である。
アイオノマーの基材樹脂としては、本開示技術の効果を阻害しない限りにおいて特に限定されず、例えば、エチレン系モノマー、スチレン系モノマー、ウレタン系モノマー、ハロゲン系モノマーおよびこれらのモノマーを予め重合した重合体を、共重合した共重合体とすることができる。これらの共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体等のいずれを用いることも可能である。また、これらは、単独で、又は、複数を組み合わせて用いることができる。
イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAおよびイオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBは、各樹脂の分子構造内の疎水性構造と親水性構造の比率により調整できる。このため、陰イオン交換樹脂の塩基点密度を調整する方法としては、疎水性構造を有するモノマーや予めモノマーを重合した重合体と、親水性構造を有するモノマーや予めモノマーを重合した重合体とを、それぞれの配合比率を調整して共重合させることで調整することができる。
アイオノマーは、例えば、アミノ基、又は、第4級アンモニウム基を有するものが挙げられるが、これらは親水性基であるので、塩基点濃度の調整するためには、予めモノマーや重合体に付加させて用いることが好ましい。また、塩基点密度を調整するために添加する疎水性のモノマー又は重合体としては、疎水性の高さからハロゲン化物系モノマーや芳香族モノマー又はその重合体を用いることができ、特にフッ素系モノマーを用いることが好ましい。
イオン交換樹脂(A)およびイオン交換樹脂(B)の塩基点密度は、1H-NMR測定により、例えば、アミノ基、第4級アンモニウム基、その他の塩基点となる官能基のシグナルの積分値から得る。
本開示の高分子イオン交換膜は、イオン交換樹脂(A)と、イオン交換樹脂(B)とを含むが、その構造としては、イオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)とがそれぞれが別々に一つ又は複数の領域を形成し、それらが組み合わされた構造(以降、ハイブリット膜と称す場合がある)の物、および、イオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)とを任意配合比で溶融混合等して形成した物(以降、複合膜と称する場合がある)のいずれも用いることができる。このような構造とすることで、イオン交換性の高く膨潤しやすいイオン交換樹脂(A)が高分子イオン交換膜としてのイオン交換性を維持し、イオン交換性が相対的に低く膨潤しにくいイオン交換樹脂(B)が高分子イオン交換膜全体として膨潤することを妨げる。これにより、クロスオーバー現象を抑制することが可能となり、この高分子イオン交換膜を用いた固体電解質形電解装置は、優れた電解性能を継続して維持することが可能となる。このため、イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAと、イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBの差(DA-DB)は、0.3mmol/cm以上であり、好ましくは、0.5mmol/cm以上である。
イオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)とのハイブリット膜の構造例のZ-Y軸方向の断面図を図3(a)~(f)に示した。図3(a)は、イオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)をY軸方向に積層した構造の高分子イオン交換膜を示す。ここで、積層した構造とは、複数の膜が積層されていても、複数のイオン交換樹脂層が一体に積層された膜でもよい。図3(b)は、2つのイオン交換樹脂(A)の間に、イオン交換樹脂(B)を挟むことでY軸方向に積層した構造の高分子イオン交換膜を示し、図3(c)は、図3(b)のイオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)を入れ替えた構造を示している。図3(a)~(c)は層数が2層の場合と3層の場合を示しているが、イオン交換樹脂(A)の層とイオン交換樹脂(B)を交互に4層以上に膜の表面方向に積層した構造のものも用いることが可能である。また、図3(e)は、イオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)を、交互にZ軸方向に積層した構造を示している。この構造は、イオン交換樹脂(A)の多孔質の膜にイオン交換樹脂(B)を充填して得られるような構造でもよく、イオン交換樹脂(B)の多孔質の膜にイオン交換樹脂(A)を充填して得られるような構造でもよい。図3(d)は、二つの図3(e)の高分子イオン交換膜を、それぞれの膜のイオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)が互い違いに接するように、すなわち市松格子状(チェッカーボード状)に配置して、Y軸方向に積層した構造を示している。また、イオン交換樹脂(A)の多孔質の膜にイオン交換樹脂(B)を充填して得られる膜と、イオン交換樹脂(B)で製造された多孔質の膜にイオン交換樹脂(A)を充填して得られる膜を積層するような構造でもよい。図3(f)は、イオン交換樹脂(A)がイオン交換樹脂(B)内に内包される形で充填された構造を示している。なお、これらの高分子イオン交換膜に含まれるイオン交換樹脂(A)部又はイオン交換樹脂(B)部のどちらか一方が密な樹脂であれば、他方の樹脂はメッシュ状やポーラス状などの孔構造を有していてもよい。また、イオン交換樹脂(A)およびイオン交換樹脂(B)の配置は特に限定されず、カソード側にイオン交換樹脂(A)を配置し、アノード側にイオン交換樹脂(B)を配置して高分子イオン交換膜としても良いし、カソード側にイオン交換樹脂(B)を配置し、アノード側にイオン交換樹脂(A)を配置して高分子イオン交換膜としても良い。以上の作製は、公知の方法を用いて作製することが可能である。高分子イオン交換膜におけるイオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)との質量比(A:B)は、好ましくは1:10~10:1であり、より好ましくは1:5~5:1であり、特に好ましくは1:3~3:1である。なお、高分子イオン交換膜が、イオン交換樹脂(A)層とイオン交換樹脂(B)層との積層構造を有する場合、イオン交換樹脂(A)層の合計の厚みとイオン交換樹脂(B)層の合計の厚みとの比(A:B)は、好ましくは1:10~10:1であり、より好ましくは1:5~5:1であり、特に好ましくは1:3~3:1である。高分子イオン交換膜は、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を含んでいてもよい。イオン交換樹脂(A)とイオン交換樹脂(B)との合計の質量は、例えば、高分子イオン交換膜中、50質量%以上、70質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、99質量%以上又は100質量%等とすることができる。
<集電板104>
集電板104としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルメッキ鋼、真鍮等の金属材料が挙げられ、中でも加工し易さとコストの点から銅が好ましい。負極集電板の形状は、集電板104が金属材料の場合は、例えば、金属箔、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチングメタル、発泡メタル等が挙げられる。
ここで、図1に示すように、集電板104には、カソード101にガス(原料ガスや生成ガス)を供給および回収するためのガス供給孔104-1およびガス回収孔104-2が設けられている。当該ガス供給孔104-1および当該ガス回収孔104-2により、カソード101に均一且つ効率よく原料ガスを送り込み生成ガス(未反応原料ガスを含む)を排出することが可能となる。なお、当該図では、ガス供給孔およびガス回収孔がそれぞれ1個ずつ設けられているが、その数・場所・大きさは限定されず、適宜設定される。加えて、集電板104が通気性のあるものである場合には、ガス供給孔およびガス回収孔は必ずしも必要無い。
なお、カソード101が電子を伝達する役割を持っている場合には、集電板104は必ずしも必要無い。
<支持板105>
支持板105は、アノード102を支持する役割を果たす。従って、アノード102の厚み・剛性等により、求められる支持板105の剛性も変わる。また、当該支持板105は、アノード102からの電子を受け取るべく、電気伝導性を有している必要がある。支持板105の材料としては、例えば、Ti、SUS、Niを挙げることができる。
ここで、図1に示すように、支持板105には、アノード102に原料ガス(HO等)を送り込むためのガス流路105-1が設けられている。当該ガス流路により、アノード102に均一且つ効率よく原料ガスを送り込むことが可能となる。なお、当該図では、9個のガス流路が設けられているが、その数・場所・大きさは限定されず、適宜設定される。
なお、本形態では、アノード102と支持板105を別体のものとして説明したが、アノード102と支持板105とが一体構造であってもよい(即ち、支持機能を持った、一体型アノード102として構成してもよい)。
<電圧印加部106>
電圧印加部106は、図1に示すように、集電板104と支持板105に電圧を印加することを通じ、カソード101とアノード102との間に電圧を印加する役割を担う。ここで、前記のように、集電板104は導電体であるため、カソード101に電子を供給する一方、支持板105も導電体であるため、アノード102からの電子を受け取ることになる。なお、前記のように集電板104が必要無い場合においては、カソード101と支持板105との間に電圧は印加される。また、電圧印加部106には、適切な電圧を印加するために、図示しない制御部が電気的に接続されていてもよい。
<反応ガス供給部>
本開示における固体電解質形電解装置100には、図示しない反応ガス供給部が、固体電解質形電解装置100の外側に備えられていてもよい。すなわち、面101-2に反応ガスであるCOが供給されればよく、図示しない配管などを介して反応ガス供給部からガス供給孔104-1に反応ガスが供給されてもよいし、集電板104の、カソード101との接触面104-Bとは反対側の面104-Aに反応ガスが吹付けられるように設けられていてもよい。また、この反応ガスは、工場から排出される工場排出ガスを用いることが、環境面から好適である。
<その他>
本開示における固体電解質形電解装置100には、その他の部品として、固体電解質形電解装置として必要な、電装部品、制御部品、バルブや配管、タンクなどの配管部品などを含むことができる。
≪CO生成方法≫
次に、上述した固体電解質形電解装置100を用いた二酸化炭素電解方法(CO生成方法)について、図4を用いて説明する。
<反応ガス供給工程S301>
まず、図示しない反応ガス供給部によって、原料としての反応ガスに含まれるCOが気相状態にて固体電解質形電解装置100へ供給される。このとき、COは集電板104に設けられたガス供給孔104-1を介してカソード101に供給される(S301)。
<CO,H生成工程S302>
次に、カソード101に供給されたCOは、カソード101表面において、還元反応により、固体電解質103として陽イオン交換膜を使用した場合には、上述した式(1)および式(2)の還元反応が起き、固体電解質として陰イオン交換膜を使用した場合には、上述した式(3)および式(4)の還元反応が起きることで、COとHを少なくとも含んだ合成ガスを生成する(S302)。
<生成ガス回収工程S303>
次に、生成されたCOとHを含んだ合成ガスは、集電板104に設けられたガス回収孔104-2を介して図示しないガス回収装置に送られ、所定のガス毎に回収されることとなる(S303)。
≪用途≫
図5に示すように、上述したような本開示にかかる固体電解質形電解装置に対して、例えば工場より排出されたCOガスを原料として、電圧印加部106への太陽電池等の再生可能エネルギーを利用することで、所望の生成割合による少なくともCOとHを含有した合成ガスを生成することが可能となる。このようにして生成された合成ガスは、FT合成やメタネーション等の手法により燃料基材や、化学品原料を生成することができる。また、本実施形態では固体電解質形電解装置を例として説明をしたが、本開示のイオン交換膜はこれに限らず、燃料電池、金属-空気電池、電気透析、脱塩処理装置などのイオン伝導度と透過選択性のバランスによって塩が析出する可能性のある装置のいずれにも適用することが可能である。
次に、実施例、および比較例により、本開示技術について詳細に説明するが、本開示技術はこれらには何ら限定されない。
以下の部材を用いて、固体電解質形電解装置を組み立てた。カソードは導電性を有するカーボンブラックと、銀ナノ触媒を混合したものをカーボン紙に付着してカソードとして用いた。アノードは酸化イリジウムを担持したチタンメッシュを用いた。固体電解質としては、実施例1の高分子イオン交換膜として、イオン交換樹脂(A)として、塩基点密度が2.9mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚30μm)と、イオン交換樹脂(B)として、塩基点密度が1.4mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚30μm)とを各1層積層させた図3(a)の構造としたものを高分子イオン交換膜として用いた。また、イオン交換樹脂(A)の層をアノード側に設置した。
比較例1~3の各高分子イオン交換膜として、前記塩基点密度がそれぞれ2.9mmol/cm、2.1mmol/cm、1.4mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚30μm)を2層積層したものを用いた。比較例4の高分子イオン交換膜として、イオン交換樹脂(A)として、塩基点密度が2.9mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚30μm)と、イオン交換樹脂(B)として、塩基点密度が2.7mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚40μm)とを各1層積層させた図3(a)の構造としたものを高分子イオン交換膜として用いた。また、イオン交換樹脂(A)の層をアノード側に設置した。また、電解液として、0.5M KHCO水溶液を用いた。
固体電解質形電解装置を稼働させ、CO還元反応を20時間継続させるとともに、CO生成電流密度(JCO)、H生成電流密度(JH2)、CO選択率(SCO)を測定した。この際、カソードの印加電位は、銀/塩化銀参照電極に対して、-1.8Vとした。結果を表1に示した。20時間の連続電解によって、比較例1~4ではJCOの低下とSCOの低下が確認された一方で、実施例1ではJCOの低下は無く、SCOの低下量は比較例1~4よりも低減され、本開示技術の効果が確認された。その後、実施例1および比較例1~4の装置を分解し、カソードおよびCO流路部に付着した析出塩を肉眼で観察した。その結果、実施例1の評価で用いたカソードとCO流路部には析出塩は観察されず、比較例1~4の評価で用いたカソードとCO流路部には析出塩が顕著に観察され、本開示技術の効果が確認された。図6~8には、未使用、実施例1および比較例2のカソードとCO流路部の写真を示した。また、図8には析出した析出塩の付着箇所を矢印で示した。
以下の部材を用いて、固体電解質形電解装置を組み立てた。カソードは導電性を有するカーボンブラックと、銀ナノ触媒を混合したものをカーボン紙に付着してカソードとして用いた。アノードは酸化イリジウムを担持したチタンメッシュを用いた。実施例2および3の高分子イオン交換膜として、イオン交換樹脂(A)として、塩基点密度が3.3mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚50μm)と、イオン交換樹脂(B)として、塩基点密度が2.7mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜(膜厚40μm)とを用いた。実施例2では、図3(b)または図3(c)に示すように、イオン交換樹脂(A)の層が一対のイオン交換樹脂(B)の層に挟まれた積層構造とした。また、実施例3では、イオン交換樹脂(B)の層が一対のイオン交換樹脂(A)の層に挟まれた積層構造とした。
比較例5、6の高分子イオン交換膜として、前記塩基点密度がそれぞれ3.3mmol/cm、2.7mmol/cmの、芳香族が主鎖にあり、第4級アンモニウム基が側鎖にあるフッ素樹脂系アイオノマーの陰イオン交換膜を膜厚120-150μmになるよう積層したものを用いた。また、電解液として、0.5M KHCO水溶液を用いた。
固体電解質形電解装置を稼働させ、CO還元反応を20時間継続させるとともに、CO生成電流密度(JCO)、H生成電流密度(JH2)、CO選択率(SCO)を測定した。この際、カソードの印加電位は、銀/塩化銀参照電極に対して、-1.8Vとした。結果を表2に示した。20時間の連続電解によって、比較例4、5ではJCOの低下とSCOの低下が確認された一方で、実施例2、3ではJCOのおよびSCOの低下量は比較例4、5よりも低減され、本開示技術の効果が確認された。
10,20,30,40,50,60 高分子イオン交換膜
11,21,31,41,51,61 イオン交換樹脂(A)
12,22,32,42,52,62 イオン交換樹脂(B)
101 陰極(カソード)
101-1 陰極の固体電解質と接する面
101-2 陰極の集電板と接する面
102 陽極(アノード)
102-1 陽極の支持板と接する面
102-2 陽極の固体電解質と接する面
103 固体電解質
104 集電板
104-1 集電板のガス供給孔
104-2 集電板のガス回収孔
105 支持板
105-1 支持板のガス流路
106 電圧印加部

Claims (4)

  1. イオン交換樹脂(A)と、イオン交換樹脂(B)と、を含み、
    前記イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAと、前記イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBの差(DA-DB)が、0.3mmol/cm以上であり、
    前記イオン交換樹脂(A)の塩基点密度DAが、0.6mmol/cm 以上4.0mmol/cm 以下であり、
    前記イオン交換樹脂(A)と前記イオン交換樹脂(B)との質量比(A:B)が、1:10~10:1であることを特徴とする、高分子イオン交換膜。
  2. 前記イオン交換樹脂(B)の塩基点密度DBが、0.3mmol/cm以上3.0mmol/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の高分子イオン交換膜。
  3. 請求項1または2に記載の高分子イオン交換膜を有することを特徴とする、固体電解質形電解装置。
  4. 請求項に記載の固体電解質形電解装置を用いた二酸化炭素電解方法。
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