JP7359684B2 - 矢板継手止水機構 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼管の長手方向端部に機械式継手が備えられるとともに前記鋼管の側面に矢板継手が備えられ、前記機械式継手を連結することによって縦継ぎ可能であるとともに前記矢板継手を連結することによって横継ぎ可能であるように構成された鋼管矢板に備えられ、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を止水する矢板継手止水機構に関する。
鋼管矢板は、鋼管の長手方向端部に備えられた機械式継手を連結することによって縦継ぎされるとともに、鋼管の側面に備えられた矢板継手を連結することによって横継ぎされるように構成されている。(例えば、特許文献1参照)。
しかし、鋼管矢板の矢板継手については、鋼管矢板の縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手どうしの対向端面間に隙間が生じるが、この対向端面間の隙間については、溶接や接着といった処理をすると機械式継手を用いた鋼管矢板の連結の利点である迅速性を確保しがたいことから特に処理をすることがなかったため、鋼管矢板は矢板継手の部分において止水性が確保されがたいという問題があった。
特許第3336430号公報
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、機械式継手を有する鋼管矢板であっても、鋼管矢板の縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を止水することができる矢板継手止水機構を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための本発明に係る矢板継手止水機構の特徴構成は、鋼管の長手方向端部に機械式継手が備えられるとともに前記鋼管の側面に矢板継手が備えられ、前記機械式継手を連結することによって縦継ぎ可能であるとともに前記矢板継手を連結することによって横継ぎ可能であるように構成された鋼管矢板に備えられ、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を止水する矢板継手止水機構であって、前記矢板継手に設けられた止水材設置部と、前記止水材設置部に設置された止水材と、前記止水材が前記止水材設置部から離脱することを防止する止水材離脱防止機構とを有し、前記止水材は、止水キャップから構成され、前記止水キャップは、前記対向端面のそれぞれに覆設可能であり、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に前記対向端面のそれぞれに配置された当該止水キャップの対向面どうしが圧接されるように構成されている点にある。
上述の構成によると、矢板継手に設けられた止水材設置部に設置された止水材と、止水材の止水材設置部から離脱することを防止する止水材離脱防止機構とによって、矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間の止水が可能となり、止水性能が要求される場所であっても機械式継手を有する鋼管矢板の使用が可能となった。また、矢板継手の横継ぎ方向の嵌合部を止水するために矢板継手の内部に充填されるグラウト材が、矢板継手どうしの対向面間に形成される隙間から外部に流出する虞も防止できる。
上述の構成によると、互いに圧接される止水キャップの対向面どうしにより、矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間の止水が可能となった。
鋼管矢板の縦継ぎ方向に対向する一対の矢板継手の対向端面に止水キャップを覆設させた状態で、機械式継手を連結するという、鋼管矢板の連結手順内で、矢板継手の対向端面の間における止水性を確保することができる。
本発明においては、前記止水キャップは、前記対向面となる底部と、前記底部に連なり、前記対向端面に連なる外周面ないし内周面に係止可能な、少なくとも外側部又は内側部とを備えていると好適である。
上述の構成によると、底部に連なる外側部ないし内側部が、当該止水キャップが覆設される矢板継手の対向端面に連なる外周面ないし内周面に係止されることによって、当該止水材は矢板継手の対向端面から離脱することが防止される。したがって、矢板継手の対向端面に連なる外周面ないし内周面と、これに係止可能な外側部ないし内側部が、止水材離脱防止機構を構成する。
本発明においては、前記止水キャップは、少なくとも前記外側部を備え、前記対向端面には、少なくとも前記外側部が係止され得る外周落込部が全周に亘って設けられ、前記外周落込部は前記外側部の厚み以上の深さを有すると好適である。
上述の構成によると、止水キャップの外側部が落込部に係止された際に、止水キャップの外側部が矢板継手の外周面と面一ないし、当該外周面から奥まった位置に設置されることとなるため、鋼管矢板が打設される際に止水キャップの外側部が土砂と接触しづらくなるため、止水キャップが設置位置からずれる虞が低減される。なお、矢板継手の内周面にも、外周面と同様に落込部を形成し、止水キャップの内側部を当該落込部に係止させてもよい。この場合は、矢板継手の内部に充填するグラウト材が接触しにくくなるため、止水キャップが設置位置からずれる虞が低減される。
本発明においては、前記止水キャップは、前記底部に、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に互いに噛み合うことができる凹凸部が設けられていると好適である。
上述の構成によると、止水キャップの底部の凹凸部どうしが互いに噛み合うことにより、接触面積が増えるため、止水性能を向上させることができる。
本発明においては、前記止水キャップは、前記対向面において最も幅広であると好適である。
上述の構成によると、止水キャップの底部が幅広であることから、止水キャップどうしの接触面が広いため止水性能が良い。また、鋼管矢板の縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手どうしに、鋼管の周方向まわりに多少のずれが生じている場合であっても、止水性能を発揮することができる。
上述の目的を達成するための本発明に係る矢板継手止水機構の特徴構成は、鋼管の長手方向端部に機械式継手が備えられるとともに前記鋼管の側面に矢板継手が備えられ、前記機械式継手を連結することによって縦継ぎ可能であるとともに前記矢板継手を連結することによって横継ぎ可能であるように構成された鋼管矢板に備えられ、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を止水する矢板継手止水機構であって、前記矢板継手に設けられた止水材設置部と、前記止水材設置部に設置された止水材と、前記止水材が前記止水材設置部から離脱することを防止する止水材離脱防止機構とを有し、前記止水材は、止水シートから構成され、前記止水シートは、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に前記縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手のそれぞれに設けられた前記止水材設置部に跨設されるように構成されている点にある
上述の構成によると、鋼管矢板を縦継ぎした際に、鋼管矢板の縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手のそれぞれに設けられた止水材設置部に跨るように設置される止水シートによって、鋼管矢板の縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を覆うことによって、当該隙間の止水が可能となる。なお、止水材離脱防止機構は、止水材設置部に塗布する接着剤や、止水シート自体が有する接着層によって当該止水シートが矢板継手の止水材設置部から離脱することを防止するような構成であってよい。止水シートの材質は、合成樹脂が好ましく例示できる。止水シートは、縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手の周面に設置される構成であることから、矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間に止水プレートを挟持させることも可能であり、当該止水シートによって、挟持された止水プレートが離脱することも防止できる。
本発明においては、前記止水材離脱防止機構は、前記止水シートを前記止水材設置部に接着する接着剤から構成されていると好適である。
上述の構成によると、止水材離脱防止機構としての接着剤によって止水シートは止水材設置部に接着されるため、止水シートは止水材設置部から離脱することが防止される。
本発明においては、前記止水材離脱防止機構は、前記止水シートの熱収縮によって前記止水材設置部に密着される構成であると好適である。
上述の構成によると、止水材離脱防止機構としての熱収縮によって止水シートは止水材設置部により強固に密着されるため、止水シートは止水材設置部から離脱することが防止される。
本発明においては、前記止水材設置部は、前記矢板継手の前記対向端面に連なる前記矢板継手の外周面に設けられた外周落込部から構成され、前記外周落込部は、前記止水シートの厚み以上の深さを有すると好適である。
上述の構成によると、止水シートが外周落込部に配置された際に、止水シートが矢板継手の外周面と面一ないし、当該外周面から奥まった位置に設置されることとなるため、鋼管矢板が打設される際に止水シートが土砂と接触しづらくなるため、止水シートが設置位置からずれる虞が低減される。
本発明においては、前記止水材は、前記止水シートと、止水プレートとから構成され、前記止水プレートは、前記対向端面間に設置可能であり、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に前記対向端面によって挟持されるように構成されていると好適である。
上述の構成によると、対向面間に挟持される止水プレートによって、鋼管矢板の縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間が止水される。なお、止水プレートの材質は、エラストマや発泡ウレタンが好ましく例示できる。止水プレートは、水膨張性を備えていてもよい。
鋼管矢板の縦継ぎ方向に対向する一対の矢板継手間に止水プレートを位置させた状態で、機械式継手を連結するという、鋼管矢板の連結手順内で、矢板継手の対向端面の間における止水性を確保することができる。
本発明においては、対向する前記対向端面のうち少なくも一方には、他方の前記対向端面に向けて開口する係合凹部が形成され、前記止水プレートは、当該係合凹部に係合され得る係合凸部を有すると好適である。
上述の構成によると、係合凹部と係合凸部とによって、止水材離脱防止機構が構成される。なお、係合凹部の断面形状は、V字形状、U字形状、矩形状等であってよい。
鋼管矢板の要部の斜視図 鋼管矢板の縦継ぎ方向の連結状態を示す説明図 矢板継手に備えられた止水キャップの説明図であって、(a)は連結前の説明図、(b)は連結後の説明図 止水キャップの説明図 矢板継手に備えられた止水プレートの説明図であって、(a)は連結前の説明図、(b)は連結後の説明図 別実施形態に係る止水プレートの説明図 別実施形態に係る止水プレートの説明図 矢板継手に備えられた止水シートの説明図 矢板継手に備えられた止水プレート及び止水シートの説明図
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2には、本発明に係る矢板継手止水機構が備えられる鋼管矢板Pが示されている。
鋼管矢板Pは、鋼管1の長手方向端部に機械式継手2が備えられるとともに鋼管1の側面に矢板継手3が備えられている。
機械式継手2は、ボックス継手2aと、ボックス継手2aに挿入可能なピン継手2bと、ボックス継手2aにピン継手2bを挿入した状態で、両者に跨って配置されるキー部材2cと、キー部材2cを操作するためのセットボルト2dとを備えて構成されている。
本実施形態においては、機械式継手2が鋼管1より大径な形状であるため、矢板継手3のうち機械式継手2に対応する部分に切欠4が形成されているが、機械式継手2の形状によっては切欠4が形成されていなくてもよい。
鋼管矢板Pは、機械式継手2を連結することによって所望の深さまで縦継ぎされるとともに、矢板継手3を連結することによって所望の幅に亘って横継ぎされることによって、土留め壁や護岸等の仕切壁として用いられる。
なお、鋼管矢板Pを建て込んだ際には、横継ぎされる矢板継手3の内部に、例えばモルタル(低強度モルタル)等のグラウト材Gが充填される。その際、グラウトジャケットと呼ばれる樹脂製のチューブ状の袋体Jの内部にモルタルが充填される場合もある。
鋼管矢板Pは、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3どうしの対向端面31間に形成される隙間を止水する矢板継手止水機構Sを備えている。
矢板継手止水機構Sは、図3(a)に示すように、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3の対向端面31のそれぞれに覆設可能な止水キャップ40を備えている。止水キャップ40は、エラストマ又は合成樹脂から構成されている。
止水キャップ40は、鋼管矢板Pを縦継ぎした際に互いに対向する当該止水キャップ40どうしの接触面となる底部41と、底部41に連なる外側部42及び内側部43とを備えている。止水キャップ40は、断面視において外側部42及び内側部43の上から下にかけて幅が広がる形状に構成され、底部41において最も幅広となっている。
また、止水キャップ40は、対向する底部41のそれぞれに、鋼管矢板Pを縦継ぎした際に互いに噛み合うことができる凹凸部41aが設けられている。
止水キャップ40は、外側部42及び内側部43によって、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3の対向端面31に連なる周面に係止されるため、止水キャップ40は矢板継手3の対向端面31から離脱することが防止される。
したがって、本実施形態においては、止水キャップ40が止水材を構成し、したがって矢板継手3の対向端面31が止水材設置部を構成し、外側部42及び内側部43並びに当該外側部42及び内側部43が覆設される矢板継手3の部分が止水材離脱防止機構を構成する。
止水キャップ40は、図3(b)に示すように、鋼管矢板Pを縦継ぎした際に、対向端面31のそれぞれに配置された止水キャップ40の底部41どうしが、その凹凸部41aが互いに噛み合う態様によって、圧接され止水性を発揮する。
上述した実施形態においては、止水キャップ40は、底部41において最も幅広となるような形状である場合について説明したが、この限りではない。止水キャップ40は、幅が一定である形状であってもよい。また、止水キャップ40は、底部41に凹凸部を有する場合について説明したが、この限りではない。止水キャップ40は、底部41に凹凸部を有していなくてもよい。
また、図4に示すように、矢板継手3は、対向端面31に連なる外周落込部32及び内周落込部33を有してもよく、その際、止水キャップ40は、外側部42及び内側部43が、当該外周落込部32及び内周落込部33に係止されるように構成されるような態様で、対向端面31に覆設される構成であってもよい。外周落込部32及び内周落込部33の深さは、外側部42及び内側部43の厚み以上であることが好ましい。
さらに、止水キャップ40は、底部41と、外側部42又は内側部43のいずれか一方のみとを備えた構成であってもよい。
矢板継手止水機構Sの別実施形態について説明する。矢板継手止水機構Sは、図5(a)に示すように、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3の対向端面31間に設置される止水プレート44を備えている。止水プレート44は、エラストマ又は発泡ウレタンから構成されている。なお、止水プレート44は、水膨張性を備えていてもよい。
鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3のうち少なくとも一方の対向端面31には、他方の矢板継手3の対向端面31に向けて開口する係合凹部35が形成されている。これに対応するように、止水プレート44は、当該係合凹部35に係合され得る係合凸部45を有する。なお、係合凹部35と係合凸部45との接触面に接着剤が塗布されていてもよい。
止水プレート44は、図5(b)に示すように、鋼管矢板Pを縦継ぎした際に矢板継手3の対向端面31によって挟持される。これによって、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3どうしの対向端面31間に形成される隙間が止水される。
したがって、本実施形態においては、止水プレート44が止水材を構成し、したがって矢板継手3の対向端面31が止水材設置部を構成し、係合凹部35及び係合凸部45が止水材離脱防止機構を構成する。
なお、係合凹部35の断面形状は、図5に示すようなV字形状に限らない。例えば、図6に示すように矩形状であってもよいし、U字形状等その他の形状であってもよい。また、係合凹部35は、図7に示すように、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3のうち少なくとも一方の対向端面31のみならず、他方の矢板継手3の対向端面31にも形成されていてもよい。止水プレート44は、両係合凹部35に挟持される態様によって止水性を発揮する。
矢板継手止水機構Sのさらなる別実施形態について説明する。矢板継手止水機構Sは、図8に示すように、止水シート46を備えている。止水シート46は、エラストマ又は合成樹脂から構成されている。止水シート46の片面には、止水シート46を鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3のそれぞれに設けられた外周落込部36に接着させる接着剤が塗布されている。なお、止水シート46の周囲端部をホットメルト接着剤等の接着剤によって外周落込部36に接着してもよい。
止水シート46は、鋼管矢板Pを縦継ぎした際に鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3のそれぞれに設けられた外周落込部36に跨るように接着される。
したがって、本実施形態においては、止水シート46が止水材を構成し、したがって矢板継手3の外周面に設けられた外周落込部36が止水材設置部を構成し、止水シート46に塗布された接着剤が止水材離脱防止機構を構成する。なお、外周落込部36は、止水シート46の厚み以上の深さを有することが好ましい。
止水シート46は、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3のそれぞれに設けられた外周落込部36に跨るように設置され、これによって、鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3どうしの対向端面31間に形成される隙間が止水される。
上述した実施形態においては、止水材防止機構として止水シート46を外周落込部36に接着させる接着剤が止水シート46に塗布されている場合について説明したが、接着剤は、外周落込部36に塗布されていてもよい。また、止水シート46の熱収縮によって当該止水シート46が矢板継手3の外周落込部36から離脱することを防止するように構成されていてもよい。図9に示すように、止水シート46に加えて鋼管矢板Pの縦継ぎ方向において隣り合う矢板継手3の対向端面31間に止水プレート44が設置されてもよい。
また、矢板継手3には、外周落込部36が設けられていることが好ましいが、外周落込部36が設けられていなくてもよい。
なお、鋼管矢板Pの構成は、上記いずれかの実施形態で説明したものに限らない。本発明に係る矢板継手止水機構が採用される鋼管矢板は、公知の鋼管矢板の全般がその対象となる。したがって、例えば、機械式継手2の形状変更も可能である。
また、矢板継手3は、図1に示したように、その断面形状が「C」字形状の鋼材どうしの組み合わせから構成されるものに限らない。例えば、断面形状が「C」字形状の鋼材と断面形状が「T」字形状の鋼材との組み合わせや、断面形状が「L」字形状の2つの鋼材と、断面形状が「T」字形状の鋼材との組み合わせによる構成であってもよい。
また、鋼管1に対する矢板継手3の取付位置や取付箇所数の変更は可能であり、例えば、鋼管1の周方向での1箇所のみに設けてあるものや、3箇所以上の複数箇所に設けてあるものであってもよい。更には、複数の矢板継手3の周方向での各配置関係も適宜変更が可能である。
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、当該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲において適宜変更設計可能である。
1 :鋼管
2 :機械式継手
3 :矢板継手
4 :切欠
31 :対向端面
32 :外周落込部
33 :内周落込部
35 :係合凹部
36 :外周落込部
40 :止水キャップ
41 :底部
41a :凹凸部
42 :外側部
43 :内側部
44 :止水プレート
45 :係合凸部
46 :止水シート
P :鋼管矢板
S :矢板継手止水機構

Claims (11)

  1. 鋼管の長手方向端部に機械式継手が備えられるとともに前記鋼管の側面に矢板継手が備えられ、前記機械式継手を連結することによって縦継ぎ可能であるとともに前記矢板継手を連結することによって横継ぎ可能であるように構成された鋼管矢板に備えられ、
    前記鋼管矢板を縦継ぎした際に縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を止水する矢板継手止水機構であって、
    前記矢板継手に設けられた止水材設置部と、前記止水材設置部に設置された止水材と、前記止水材が前記止水材設置部から離脱することを防止する止水材離脱防止機構とを有し、
    前記止水材は、止水キャップから構成され、
    前記止水キャップは、前記対向端面のそれぞれに覆設可能であり、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に前記対向端面のそれぞれに配置された当該止水キャップの対向面どうしが圧接されるように構成されている矢板継手止水機構。
  2. 前記止水キャップは、前記対向面となる底部と、前記底部に連なり、前記対向端面に連なる外周面ないし内周面に係止可能な、少なくとも外側部又は内側部とを備えている請求項に記載の矢板継手止水機構。
  3. 前記止水キャップは、少なくとも前記外側部を備え、
    前記対向端面には、少なくとも前記外側部が係止され得る外周落込部が全周に亘って設けられ、前記外周落込部は前記外側部の厚み以上の深さを有する請求項に記載の矢板継手止水機構。
  4. 前記止水キャップは、前記底部に、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に互いに噛み合うことができる凹凸部が設けられている請求項又はに記載の矢板継手止水機構。
  5. 前記止水キャップは、前記対向面において最も幅広である請求項からのいずれか一項に記載の矢板継手止水機構。
  6. 鋼管の長手方向端部に機械式継手が備えられるとともに前記鋼管の側面に矢板継手が備えられ、前記機械式継手を連結することによって縦継ぎ可能であるとともに前記矢板継手を連結することによって横継ぎ可能であるように構成された鋼管矢板に備えられ、
    前記鋼管矢板を縦継ぎした際に縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手どうしの対向端面間に形成される隙間を止水する矢板継手止水機構であって、
    前記矢板継手に設けられた止水材設置部と、前記止水材設置部に設置された止水材と、前記止水材が前記止水材設置部から離脱することを防止する止水材離脱防止機構とを有し、
    前記止水材は、止水シートから構成され、
    前記止水シートは、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に前記縦継ぎ方向において隣り合う前記矢板継手のそれぞれに設けられた前記止水材設置部に跨設されるように構成されている矢板継手止水機構。
  7. 前記止水材離脱防止機構は、前記止水シートを前記止水材設置部に接着する接着剤から構成されている請求項に記載の矢板継手止水機構。
  8. 前記止水材離脱防止機構は、前記止水シートの熱収縮によって前記止水材設置部に密着される構成である請求項に記載の矢板継手止水機構。
  9. 前記止水材設置部は、前記矢板継手の前記対向端面に連なる前記矢板継手の外周面に設けられた外周落込部から構成され、前記外周落込部は、前記止水シートの厚み以上の深さを有する請求項からのいずれか一項に記載の矢板継手止水機構。
  10. 前記止水材は、前記止水シートと、止水プレートとから構成され、
    前記止水プレートは、前記対向端面間に設置可能であり、前記鋼管矢板を縦継ぎした際に前記対向端面によって挟持されるように構成されている請求項6から9のいずれか一項に記載の矢板継手止水機構。
  11. 対向する前記対向端面のうち少なくも一方には、他方の前記対向端面に向けて開口する係合凹部が形成され、
    前記止水プレートは、当該係合凹部に係合され得る係合凸部を有する請求項10に記載の矢板継手止水機構。
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Citations (3)

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