JP7359519B2 - ライノウイルス感染症の予防又は治療のための薬物 - Google Patents

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Description

本発明は、感冒などのヒトライノウイルス(HRV)感染症の予防又は治療に使用するための医薬組成物に関する。
HRVは、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)のssRNA非エンベロープウイルスである。このウイルスは、数十億ドルの医療費の原因となる症状である感冒を引き起こし(Bertino,2002)、免疫抑制性(Kaiser et al.,2006、Liu et al.,2010)並びに慢性閉塞性肺疾患(COPD)及び喘息増悪の両方における下気道感染の原因病原体である(Papi et al.,2006、Steinke and Borish,2016)。
今日まで、HRVに対して有効な治療法の選択肢は非常に限られている。例えば、抗ウイルス剤のプレコナリル(Pleconaril)はHRVに対してわずかな治療効果を有する可能性があるが、その副作用のリスクが上回っている。したがって、米国食品医薬品局(FDA)は、感冒の治療のためのプレコナリルの承認を拒絶した(Fleischer and Laessig,2003)。
よって、本発明の目的は、特に免疫抑制されている個体又はCOPDや喘息を有する個体において、感冒又は下気道感染などのHRV感染症に対して比較的安全で有効な予防又は治療を提供することである。
したがって、本発明は、HRV感染症の予防又は治療に使用するための医薬組成物を提供する。前記組成物は、グルコース(好ましくは、D-グルコース)などのアルドヘキソース(特に、D-アルドヘキソース)を含み、前記アルドヘキソースの2位炭素のヒドロキシル基は、以下の置換基:H、F、Cl、Br、I、SH、メチル(Me)、メトキシ(OMe)、及びメチルメルカプト(SMe)のうちのいずれか1つで置換されている。本明細書では、この定義によるアルドヘキソース化合物は「修飾アルドヘキソース」とも称される。特に好ましい実施形態では、修飾アルドヘキソースは、2-デオキシ-グルコースである。
さらなる態様では、本発明は、アルドヘキソースを含む医薬組成物を収容する鼻スプレーなどの鼻腔内投与用ディスペンサーであって、前記アルドヘキソースは、2位炭素のヒドロキシル基がH、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されている、特に2-デオキシ-D-グルコースである、前記ディスペンサーに関する。
別の態様では、本発明は、好ましくは下気道に医薬組成物を投与するための、定量吸入器、乾燥粉末吸入器、又はネブライザーなどの吸入装置であって、前記装置はアルドヘキソースを含む医薬組成物を含み、前記アルドヘキソースは、2位炭素のヒドロキシル基がH、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されており、特に2-デオキシ-D-グルコースである、前記吸入装置に関する。
本発明のさらに別の態様では、HRV感染症の発症を遅らせる又はHRV感染症を治療する方法であって、
アルドヘキソースを含む薬学的に許容される製剤を得ること、ここで前記アルドヘキソースの2位炭素のヒドロキシル基がH、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されている、及び
有効量の前記製剤を、前記HRV感染症を有する個体、又は前記HRV感染症を発症するリスクのある個体に投与すること、を含む、前記方法が提供される。
2-デオキシグルコースは、インビトロでのHRV複製及びHRVタンパク質発現を阻害することを示した図である。HeLa Ohio細胞及び初代ヒト線維芽細胞におけるHRV 14複製に対する2-DGの影響を示す。細胞を1時間感染させ、PBSで洗浄した後、指示濃度で薬剤を適用し、完全増殖培地でさらに6時間インキュベートした。インキュベーション期間後、RNAが得られ、cDNAに逆転写された後、qPCRによってウイルスRNA量を評価した。6つの独立した実験の概要を示す。*p<0.05は正規化されたデータのウィルコクソンの符号付き順位検定によって計算した。 2-デオキシグルコースは、インビトロでのHRV複製及びHRVタンパク質発現を阻害することを示した図である。HRV 14感染HeLa Ohio細胞におけるウイルスタンパク質VP1-3の発現を示す。溶解及びウエスタンブロット分析の前に、上記のように細胞を±2-DG処理した。2連で実施した2つの独立した実験の代表的な実験を示す。 2-デオキシグルコースは、ヒトの細胞に対して毒性はないことを示した図である。10mM 2-デオキシグルコース(HRVの存在下又は非存在下)による処理は、HeLa細胞の細胞生存率に大きな影響を与えるものではない。細胞を感染させ、上記のように処理した後、蛍光標識した生存性色素を適用し、フローサイトメトリー評価を行った。 2-デオキシグルコースは、ウイルス量を減らし、インビトロでのHRV気道感染による炎症を改善することを示した図である。C57BL/6マウスにHRV 1Bを鼻腔内に、±50μLの5mM 2-DG/50μLのPBSで感染させた。感染の24時間後、マウスを安楽死させ、気管支肺胞洗浄(BAL)を実施し、qPCR及び組織学的分析のために組織を採取した。示されているのは、ウイルス量の指標であるヒポキサンチンリボシルトランスフェラーゼ(HPRT)発現に正規化された肺組織内のHRV1B RNAの存在、及び肺の炎症の指標であるBAL内の白血球集団の数(総白血球=CD45+、好中球=CD45+Ly6G+、B細胞=CD45+CD19+、樹状細胞=CD45+CD11c+、Tヘルパー細胞=CD45+CD3+CD4+、NK細胞=CD45+NK1.1+)である。 2-デオキシグルコースは、組織学で確認されているように、インビボでのHRV気道感染によって引き起こされる炎症を改善することを示した図である。示されているのは、プラセボ又は2-DGで処理された、HRV暴露マウスの肺組織の2つの代表的なヘマトキシリン・エオジン(HE)染色である。実施した2つの独立した実験の代表的な実験を示す。各実験では、感染群ごとに10匹のマウスを試験し、非感染対照群では2匹のマウスを試験した。プラセボ治療マウスは、2-DG治療マウスよりも著しい細気管支周囲の白血球浸潤を呈する。
本発明の過程において、意外にも、修飾アルドヘキソースによる治療は、インビトロ(実施例1並びに図1及び図2を参照)及びインビボ(実施例2並びに図3及び図4を参照)で、細胞生存率に測定可能な影響を与えることなくHRVの複製を効果的に阻害することが判明した。インビボでは、本発明の治療に関連して副作用は観察されなかった。修飾アルドヘキソースはHRV複製自体を標的とするため、HRV感染症が発症した後(例えば、個体が既に感冒に罹患している時)に投与する場合だけでなく、HRV感染症が発症する前に(すなわち、予防策として、例えば、疾患の発症を遅らせる若しくは完全に回避する、又は疾患の症状を改善若しくは完全に抑制する)投与する場合も効果的である。例えば、家族が既に鼻炎の症状を示している場合、予防的投与が適切なことがある。
2-デオキシ-グルコースは、インフルエンザウイルスなどの一部のエンベロープウイルスに対して有効であることが従来技術で開示されていたが(例えば、Kilbourne,1959及びCourtney et al.,1973を参照)、従来技術は、2-デオキシ-グルコースがHRV感染に対して有効であることを全く示唆していなかった。具体的には、インフルエンザウイルス及びHRVはいずれも、その構造及び病態生理が非常に異なる。インフルエンザウイルス類はオルトミクソウイルス科(Orthomyxoviridae)の別個のファミリーに属し、エンベロープ型で、上皮細胞の感染のためにシアル酸発現受容体に結合する(Sun and Whittaker,2013を参照)。対照的に、HRVは非エンベロープ型であり、ほとんどのサブタイプは宿主細胞侵入のためにICAM-1に結合する(Blaas and Fuchs,2016)。これらの違いは別として、ウイルスはエンドソーム脱出及び翻訳開始において非常に異なる戦略を進化させてきた(Blaas and Fuchs,2016及びWatanabe and Kawaoka,2015を参照)。その結果、インフルエンザウイルス感染症に対する最新の治療法であるオセルタミビル(Oseltamivir)は、HRVに対して有効ではない。さらに、ヒト病原性非エンベロープRNAウイルス(HRVなど)に対する2-デオキシ-グルコースの阻害能力は従来技術では知られていなかったため(例えば、Kang and Hwang,2006を参照)、本発明のHRV治療の有効性はさらに驚くべきことである。
HRV感染症の予防や治療はもちろんのこと、治療とは全く無関係に、Ojima et al.(Annals of nuclear medicine 3(1989):143-147)は、ポジトロン断層法(PET)による非感染性肺疾患の診断のための吸入に適した2-デオキシ-2-(18F)フルオロ-D-グルコース(18FDG)の微粉末の調製について記載している。またVenegas et al.(データベースCA、ケミカル・アブストラクツ・サービス(Chemical Abstracts Service)、データベース受託番号2013:196451)は、肺のPETイメージングのための18FDGの使用について記載しており、これもまた単に診断目的であり、HRV感染はもちろんのこと、ウイルス感染とは全く無関係である。
RNAウイルスとも無関係に、独国特許出願第19706489号には、DNAウイルス(例えば、ヒトパピローマウイルス、B型肝炎ウイルス、エプスタイン・バー(Epstein-Barr)ウイルス)によって引き起こされるウイルス関連病変及び/又は新生物におけるウイルスDNA転写の抑制のための2-デオキシ-グルコースの使用が開示されている。
Kang及びHwangは、抗癌剤及び抗ウイルス剤としての2-デオキシ-グルコースの役割について記載している。2-デオキシ-グルコースは、ウイルスエンベロープ生合成及びウイルス粒子形成を阻害することにより、一部のエンベロープウイルス(インフルエンザウイルス、シンドビスウイルス及びセムリキ森林ウイルス、単純ヘルペスウイルス、呼吸器多核体ウイルス、並びに麻疹ウイルス)の増殖を阻害することが開示されている。非エンベロープRNAウイルスに対する阻害能力は開示されていない。
エンベロープウイルスに対する2-デオキシ-グルコースの効果は、従来技術に記載されている。例えば、Schnitzer et al.(Virology 67(1975)306-309)は、呼吸器多核体ウイルス及びパラインフルエンザ3型ウイルスの増殖及び機能に対する2-デオキシ-グルコース及びグルコサミンの効果について記載している。Kilbourne(Nature 183(1959)271-272)は、2-デオキシ-グルコースによるインフルエンザウイルス増殖の阻害について開示している。Hodes et al.(Virology 63(1975)201-208)は、2-デオキシ-グルコースによる呼吸器多核体ウイルス、パラインフルエンザ3型ウイルス、及び麻疹ウイルスの阻害について記載している。しかしながら、本発明に先立ち、2-デオキシ-グルコースが非エンベロープRNAウイルスに対しても有効である可能性があるという示唆はなかった。
2-デオキシ-グルコースとは無関係に、Arita et al.(Carbohydrate Research 62(1978)143-154)は、フェニルグリコシドの様々な類似体及び誘導体の合成、及び一部のエンベロープウイルス(インフルエンザウイルス及び単純ヘルペスウイルス)に対する抗ウイルス活性の試験について開示している。
本発明の全ての態様に関連して、前記医薬組成物(又は薬学的に許容される製剤)に含まれる修飾アルドヘキソースは、好ましくは化合物I~VIII(フィッシャー投影式として示される)のうちの1つである。
式中、Rは、H、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つである。換言すれば、Rは、各アルドヘキソースの2位炭素のヒドロキシル基を置換する。化合物I(すなわち、D-グルコースに基づく化合物)が特に好ましい。2-デオキシ-D-グルコースは、RはHである化合物Iである。2-デオキシ-D-グルコースはまた、本明細書おいて「2-DG」とも称される。
現在、3つのHRV種、すなわちライノウイルスA、ライノウイルスB、及びライノウイルスCが知られている。HRV分類法の概要は、例えば、Palmenberg et al.,2009に記載されている。好ましくは、本発明の全ての態様に関連して、治療又は予防されるHRVは、ライノウイルスA又はライノウイルスBである。
本発明の文脈において、「医薬組成物」という表現は、少なくとも1種類の活性剤(例えば、修飾アルドヘキソース)、及び好ましくは1種類又は複数種類の非薬効成分(excipient)を含む任意の組成物を指し、この組成物は、個体、特に哺乳動物、特にヒトへの投与(特に局所投与又は鼻腔内投与)に対して薬学的に許容可能である。適切な非薬効成分は当業者に公知であり、例えば、水(特に注射用水)、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、緩衝液、ハンクス溶液、小胞形成化合物(例えば、脂質)、固定油、オレイン酸エチル、生理食塩水中の5%デキストロース、等張性及び化学的安定性を高める物質、緩衝液及び塩化ベンザルコニウムなどの保存剤が挙げられる。本発明による医薬組成物は、液体であるか、又は滅菌水、脱イオン水、若しくは蒸留水、又は滅菌等張リン酸緩衝生理食塩水(PBS)などの液体に溶解するよう調製されていてもよい。好ましくは、1000μg(乾燥重量)のそのような組成物は、0.1~990μg、好ましくは1~900μg、より好ましくは10~200μgの修飾アルドヘキソース、所望により1~500μg、好ましくは1~100μg、より好ましくは5~15μg(緩衝液)塩(好ましくは最終容量で等張緩衝液を生成する)、及び所望により0.1~999.9μg、好ましくは100~999.9μg、より好ましくは200~999μgの他の非薬効成分を含むか、又はこれらからなる。好ましくは、そのような乾燥組成物100mgを無菌された脱イオン水/蒸留水又は滅菌された等張リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解して、0.1~100ml、好ましくは0.5~20ml、より好ましくは1~10mlの最終容量を得る。しかしながら、用法及び用量は、典型的には治療される個体によって決定される。通常、修飾アルドヘキソースは、1μg/kg~10mg/kg、より好ましくは10μg/kg~5mg/kg、最も好ましくは0.1~2mg/kgの用量で投与することができる。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、前記医薬組成物は液体であり、好ましくは水溶液である。一般に、液体組成物は、好ましい投与方法である鼻腔内投与に特に適している。
さらに好ましくは、修飾アルドヘキソース、特に2-デオキシ-D-グルコースの濃度は、0.01mM~1000mM、好ましくは0.1mM~500mM、より好ましくは0.25mM~250mM、さらにより好ましくは0.5mM~100mM、特に1mM~50mM又はさらには2.5mM~25mMである。これらの濃度範囲は、本発明の治療に関して比較的安全で効果的である。
前記医薬組成物は、特に有効性をさらに増大させるため、又は感冒のさらなる症状の軽減を達成するために、活性剤をさらに含み得る。したがって、さらに好ましい実施形態によれば、前記医薬組成物は、少なくとも1種類の追加の活性剤をさらに含む。好ましくは、追加の活性剤は、充血除去剤、特にノルエピネフリン放出剤(プソイドエフェドリン、エフェドリン、及びフェニルプロパノールアミンなど)、α-アドレナリン受容体作動薬(オキシメタゾリン及びキシロメタゾリンなど)、及びコルチコステロイド(ブデソニド、フルニソリド、及びフルチカゾンなど)、並びにアセチルサリチル酸、イブプロフェン、ジクロフェナク、フェニルブタゾンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)からなる群から選択される。このような薬剤は、鼻炎又は感冒などのライノウイルス感染症に対して、修飾アルドヘキソースと相乗的に作用することが期待できる。対照的に、2-デオキシ-D-グルコースなどの修飾アルドヘキソースは、(好ましくは、1種類又は複数種類の非薬効成分の存在下で)医薬組成物中の単一の活性剤でもあってもよい。
本発明に従って治療される個体は、好ましくはヒト個体、特に免疫抑制されている個体又はCOPD若しくは喘息を有する個体である。好ましい実施形態によれば、前記医薬組成物の用量は、ヒト個体に、好ましくは鼻腔内(言い換えれば、個体の鼻孔に、好ましくは各鼻孔に別々に)及び/又は粘膜、好ましくは気道の粘膜に、特に、鼻腔又は下気道の粘膜に投与される。有利には、前記用量は、少なくとも隔日で1回、好ましくは少なくとも1日1回、より好ましくは少なくとも1日2回、特に少なくとも1日3回の頻度で、好ましくは2~14日間、より好ましくは3~10日間、特に4~7日間投与される。
比較的安全で効果的な治療のために、好みに応じて、前記用量中の修飾アルドヘキソース、特に2-デオキシ-D-グルコースの全量は、0.001μmol~100μmol、好ましくは0.01μmol~50μmol、より好ましくは0.025μmol~25μmol、さらにより好ましくは0.05μmol~5μmol、特に0.1μmol~2.5μmol、又はさらには0.2μmol~1.25μmolである。
特に好ましい実施形態によれば、感冒、鼻炎、又は下気道感染症、特に免疫抑制されている個体又はCOPD若しくは喘息を有する個体の予防又は治療に、本発明による医薬組成物(又は薬学的に許容される製剤)が使用される。本明細書で使用される「予防すること」又は「予防」という用語は、特に個人が疾患状態や病状を患うようなリスクに陥りやすい場合に、疾患状態又は病状が個体で完全に若しくはほぼ完全に又は少なくとも(好ましくは有意に)発症するのを止めることを意味する。
前記医薬組成物の鼻腔内投与用のディスペンサーは、好ましくは、鼻スプレー又は点鼻薬アプリケーターである。鼻スプレー及び点鼻薬アプリケーターは、当技術分野で公知であり、例えば、米国特許第2,577,321号、米国特許第6,000,580号、又は欧州特許公開第0170198号に開示されている。本明細書で使用するとき、用語「点鼻薬アプリケーター」は、点鼻薬の投与に適した、特にそれを意図した任意のディスペンサーを指す。
前記医薬組成物(好ましくは下気道に対する)を投与するための吸入装置は、好ましくは定量吸入器、乾燥粉末吸入器、又はネブライザーである。
定量吸入器は、通常患者による自己投与のために、医薬組成物の所定の用量をエアロゾル化する(すなわち、所定の用量でエアロゾルの比較的短いバーストを生成する)装置である。定量吸入器は、例えば米国特許第6,260,549号に開示されている。
乾燥粉末吸入器は、患者が乾燥粉末製剤を吸入するための装置である。そのような装置は、例えば、米国特許第4,995,385号及び同第4,069,819号に開示されている。確立された乾燥粉末吸入器は、例えば、SPINHALER(登録商標)、ROTAHALER(登録商標)、FLOWCAPS(登録商標)、INHALATOR(登録商標)、DISKHALER(登録商標)、及びAEROLIZER(登録商標)である。
ネブライザーは、吸入用のエアロゾルを、通常、スイッチがオンになっているか、呼吸で作動している限り、持続的に生成する装置である。確立されたネブライザー製品は、例えば、Aeroneb(登録商標)及びPari(登録商標)である。例えば、米国特許第9,364,618号もまた、ネブライザーを開示している。
本発明は、以下の図面及び実施例によってさらに説明されるが、それらに限定されない。
実施例1 細胞培養及びインビトロHRV感染
ウィーン医科大学(Medical University of Vienna)の倫理委員会による承認、及び参加者からの書面によるインフォームドコンセントを得た後、ヘルシンキ宣言の原則に従って、ヒト材料を含む実験を実施した(議決番号1149/2011:正常なヒト皮膚生検からの細胞の分離及び培養並びに分析)。
HeLa細胞(細胞株:Ohio、Flow laboratories社)を、2mM L-グルタミン(Gibco社、ペイズリー、スコットランド)、100U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン(PAA Laboratories社、オーストリア)、及び10%FCS(Gibco社)を添加したRPMI 1640(Gibco社)で培養した。線維芽細胞の分離については、皮膚及び皮下脂肪(100~300cm)を含む組織サンプルを、余剰皮膚切除手術(body contouring surgery)を定期的に受けている患者から入手し、マスト細胞、線維芽細胞、及びケラチノサイトの分離に使用した。皮膚は、臨床検査及び組織学では特記事項はなかった。皮下組織及び網状真皮を除去し、残りの分割厚さの皮膚を0.5cm片に切断し、2.4U/mlのディスパーゼII(Roche社、ウィーン、オーストリア)中に4℃で一晩置いた。表皮を分離した後、コラゲナーゼI(Gibco社、ウィーン、オーストリア)中で真皮を37℃、2時間消化した。CD117+マスト細胞は、製造元の指示に従って、磁気ビーズ(MACS System;Miltenyi Biotec社、ベルギッシュグラートバハ、ドイツ)を使用して分離した。回収された細胞の純度を高めるために、最初の分離ラウンド由来のCD117+細胞を用いて磁気分離を繰り返した。次に、CD117+マスト細胞を、10%FCS、ペニシリン/ストレプトマイシン(どちらもBiochrom社、ベルリン、ドイツ)及び100ng/mlの組換えヒト幹細胞因子(PeproTech社、ロッキーヒル、ニューヨーク州、米国)を添加したDMEM(Gibco社)中に播種した。マスト細胞の分離後、CD117付着細胞(=線維芽細胞)を上記のように添加したRPMI 1640中で培養した(Gschwandtner et al.,2017)。
HeLa Ohio細胞又は線維芽細胞をポリスチレンプレート上で一晩培養した(Corning社、ニューヨーク州コーニング、米国)。翌日、指示された細胞あたりの量の50%組織培養感染量(TCID 50)のHRV 14(ライノウイルスB種に属する)を細胞に感染させた(実験によっては、感染多重度は3.5~10)。感染の1時間後、細胞を37℃のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄し、さらなる処理の前に、指示された濃度の指示された薬剤及び培地でさらに6時間インキュベートした。細胞生存率の評価のために、細胞を固定可能な生存性色素(65-0865-14;eBioscience社、ウィーン、オーストリア)で染色した。
ウエスタンブロット分析:上記のようにHeLa Ohio細胞を感染させた。感染の7時間後、細胞を氷上で5分間、0.5%Triton-X緩衝液で溶解した。溶解後、懸濁液を13000×gで5分間遠心分離し、上清をさらなる分析に利用した。上記のようにウエスタンブロット分析を行った(Gualdoni et al.,2015)。抗HRV VP1-3抗体及び抗GAPDHを1:1000の希釈で使用した。検出は、LAS-4000(富士フイルム、東京、日本)上でPierce(登録商標)ECLウエスタンブロッティング基質(Thermo Fisher Scientific社、マサチューセッツ州ウォルサム)により実施した。データ分析、定量化、及び処理は、Fiji(ImageJ)画像処理ソフトウェアを使用して実施した。
結果:
2-デオキシグルコースは、HeLa細胞及び初代ヒト線維芽細胞の両方でHRVの複製を強く阻害した(図1Aを参照)。この複製への影響を検証するために、HeLa細胞におけるウイルスタンパク質(VP)1-3の発現によって反映されるタンパク質レベルでのウイルス複製も分析し、RNAレベルと同様の結果が示された(図1A)。前記2-デオキシグルコース剤は、使用した用量で細胞生存率に測定可能な影響を与えなかった(図2)。
実施例2 マウスHRV感染モデル
全ての動物実験プロトコルは、ウィーン医科大学の動物倫理委員会によって評価され、経済科学省(Ministry of Economy and Science)によって承認された(BMWFW-66.009/0356_WF/V/3b/2015)。畜産及び実験は、実験動物学会連合(Federation of Laboratory Animal Science Association)のガイドラインに従って実施した。全ての実験に、施設内飼育された6~8週齢の雌C57BL/6Jマウス(最初は米国メイン州バーハーバーのジャクソン研究所から入手)を使用した。研究に関係のない動物飼育専門家がランダムに各群にマウスの割り当てを行った。
実験は、文献に記載されたプロトコル(Bartlett et al.,2008)に従って、わずかな変更を加えて実施した。マウスをイソフルランで鎮静させ、PBS中の5×10 TCID50のHRV1B(種ライノウイルスAに属する)接種菌液を鼻腔内に適用した。PBS中に溶解した5mM 2-DG又はPBS単独のいずれかを同時に鼻腔内に適用した。24時間後、マウスを安楽死させ、気管支肺胞洗浄を行った。1つの肺葉をPCR分析用に、もう1つの肺葉を組織学的検査用に採取した。PCR分析のために、材料をホモジナイズした後に、上記のようにRNEasyキットでRNAを単離した。組織学的分析のために、肺葉を10%ホルムアルデヒドで固定し、パラフィンに包埋した。肺切片(4μm)をHE染色し、群割り当てに関しては盲検法で病理学者が評価した。
結果:
ライノウイルス気道感染の十分に確立されたマウスモデル(Bartlett et al.,2008)では、インビトロの所見に一致して、2-DGにより、感染した肺組織のHRV量が減少し、ウイルス誘発肺炎が減少した(図3及び図4を参照)。処置されたマウスに観察可能な副作用は全く認められなかった。
実施例3 鼻スプレー
医薬組成物(滅菌脱イオン水に溶解した、10mM 2-デオキシ-D-グルコース、0.9重量体積%(%(w/v))NaCl)を10ml含む、例えば、米国特許第6,000,580号に開示されるような、鼻スプレーが提供される。
実施例4 点鼻薬アプリケーター
医薬組成物(滅菌脱イオン水中、0.5mM 2-デオキシ-2-フルオロ-D-マンノース、0.05%(w/v)オキシメタゾリン塩酸塩、0.05重量%(%(w/w))塩化ベンザルコニウム、85体積%(%(v/v))グリセロール)を5ml含む、例えば、欧州特許公開第0170198号に開示されるような、点鼻薬アプリケーターが提供される。
実施例5 ネブライザー
流体リザーバ中に医薬組成物(滅菌脱イオン水に溶解した、35mM 2-デオキシ-D-グルコース、0.9%(w/v)のNaCl)を含む、例えば、米国特許第9,364,618号に開示されているようなネブライザーが提供される。ネブライザーは、肺におけるライノウイルス感染症を患う、免疫抑制されている患者の下気道にエアロゾルとして吸入により組成物を送達するために使用される。
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本開示に係る態様は以下の態様も含む。
<1>
アルドヘキソースを含むヒトライノウイルス(HRV)感染症の予防又は治療に使用するための医薬組成物であって、
前記アルドヘキソースの2位炭素のヒドロキシル基は、H、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されており、好ましくは前記アルドヘキソースはD-アルドヘキソースである、
前記組成物。
<2>
前記アルドヘキソースは、グルコース、好ましくはD-グルコースであり、前記アルドヘキソースの2位炭素のヒドロキシル基は、H、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されている、<1>に記載の組成物。
<3>
2-デオキシ-D-グルコースを含む、HRV感染症の予防又は治療に使用するための医薬組成物。
<4>
前記組成物が液体であり、好ましくは前記組成物が水溶液である、<1>~<3>のいずれか一項に記載の組成物。
<5>
前記アルドヘキソース、特に2-デオキシ-D-グルコースの濃度が、0.01mM~1000mM、好ましくは0.1mM~500mM、より好ましくは0.25mM~250mM、さらにより好ましくは0.5mM~100mM、特に1mM~50mM又はさらには2.5mM~25mMである、<1>~<4>のいずれか一項に記載の組成物。
<6>
前記組成物が、少なくとも1種類の非薬効成分(excipient)及び/又は少なくとも1種類の追加の活性剤をさらに含み、好ましくは、前記追加の活性剤は、充血除去剤(特にノルエピネフリン放出剤、α-アドレナリン受容体作動薬、及びコルチコステロイド)、及び非ステロイド性抗炎症薬からなる群から選択される、<1>~<5>のいずれか一項に記載の組成物。
<7>
前記組成物の用量がヒト個体に投与され、好ましくは、前記用量中の前記アルドヘキソース、特に2-デオキシ-D-グルコースの全量は、0.001μmol~100μmol、好ましくは0.01μmol~50μmol、より好ましくは0.025μmol~25μmol、さらにより好ましくは0.05μmol~5μmol、特に0.1μmol~2.5μmol又はさらには0.2μmol~1.25μmolである、<1>~<6>のいずれか一項に記載の組成物。
<8>
前記用量は、少なくとも隔日で1回、好ましくは少なくとも1日1回、より好ましくは少なくとも1日2回、特に少なくとも1日3回の頻度で、好ましくは2~14日間、より好ましくは3~10日間、特に4~7日間投与される、<7に記載の組成物。
<9>
前記用量は、前記個体の鼻孔に、好ましくは各鼻孔に別々に投与される、<7>~<8>のいずれか一項に記載の組成物。
<10>
前記組成物は、粘膜、好ましくは気道の粘膜、特に鼻腔又は下気道の粘膜に投与される、<1>~<9>のいずれか一項に記載の組成物。
<11>
感冒、鼻炎、又は下気道感染症の予防又は治療において、特に免疫抑制されている個体又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)若しくは喘息を有する個体における感冒、鼻炎、又は下気道感染症の予防又は治療において使用するための、<1>~<10>のいずれか一項に記載の組成物。
<12>
医薬組成物の鼻腔内投与用のディスペンサーであって、
前記ディスペンサーは前記医薬組成物を収容し、
前記組成物はアルドヘキソースを含み、
前記アルドヘキソースは、2位炭素のヒドロキシル基がH、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されており、好ましくは2-デオキシ-D-グルコースであり、
好ましくは、前記医薬組成物は、<1>~<11>のいずれか一項で定義される医薬組成物である、
前記ディスペンサー。
<13>
前記ディスペンサーが、鼻スプレー又は点鼻薬アプリケーターである、<12に記載のディスペンサー。
<14>
医薬組成物を投与するための、好ましくは下気道に医薬組成物を投与するための吸入装置であって、
前記装置は前記医薬組成物を収容し、
前記組成物はアルドヘキソースを含み、
前記アルドヘキソースは、2位炭素のヒドロキシル基がH、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されており、好ましくは2-デオキシ-D-グルコースであり、
好ましくは、前記吸入装置は、定量吸入器、乾燥粉末吸入器、又はネブライザーであり、及び/又は
好ましくは、前記医薬組成物は、<1>~<11>のいずれか一項で定義される医薬組成物である、
前記吸入装置。
<15>
HRV感染症の発症を遅らせる又はHRV感染症を治療する方法であって、
アルドヘキソースを含む薬学的に許容される製剤を得ること、ここで前記アルドヘキソースの2位炭素のヒドロキシル基がH、F、Cl、Br、I、SH、Me、OMe、及びSMeのうちのいずれか1つで置換されている、及び
有効量の前記製剤を、前記HRV感染症を有する個体、又は前記HRV感染症を発症するリスクのある個体に投与すること、を含み、
好ましくは、前記アルドヘキソースは、<2>~<11>のいずれか一項に記載されるようにさらに定義されるか又は<2>~<11>のいずれか一項に記載される使用のためのものである、
前記方法。

Claims (13)

  1. 2-デオキシ-D-グルコースを含む、HRV感染症の予防又は治療に使用するための医薬組成物。
  2. 前記医薬組成物が液体である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. -デオキシ-D-グルコースの濃度が0.1mM~500mMである、請求項1又は請求項に記載の医薬組成物。
  4. 2-デオキシ-D-グルコースの濃度が、0.25mM~250mMである、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  5. 前記医薬組成物が、少なくとも1種類の非薬効成分(excipient)及び/又は少なくとも1種類の追加の活性剤をさらに含む、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. 前記医薬組成物が、充血除去剤及び非ステロイド性抗炎症薬からなる群から選択される少なくとも1種類の追加の活性剤をさらに含む、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  7. 前記追加の活性剤は、ノルエピネフリン放出剤、α-アドレナリン受容体作動薬、及びコルチコステロイドからなる群から選択される充血除去剤である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 前記医薬組成物の用量がヒト個体に投与され前記用量中の-デオキシ-D-グルコースの全量は、0.01μmol~50μmolである、請求項1~請求項のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. 前記用量は、少なくとも1日1回の頻度で、2~14日間投与される、請求項に記載の医薬組成物。
  10. 前記用量は、前記ヒト個体の各鼻孔に別々に投与される、請求項8又は請求項に記載の医薬組成物。
  11. 前記医薬組成物は、気道の粘膜に投与される、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 感冒、鼻炎、又は下気道感染症の予防又は治療において使用するための、請求項1~請求項11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  13. 免疫抑制されている個体又は慢性閉塞性肺疾患(COPD)若しくは喘息を有する個体における下気道感染症の予防又は治療において使用するための、請求項12に記載の医薬組成物。
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