JP7359071B2 - 医療用コネクタの防汚シート - Google Patents

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Description

本開示は、医療用コネクタの防汚シートに関し、より詳しくは、経腸栄養法に用いられる医療用のロックコネクタに関する。
従来、医療用コネクタは、シリンジ、カテーテル、チューブ等の様々な医療器具の接続に使用されている。医療用コネクタとしては、オスルアー部を囲むように設けられたロックナットを備えるロックコネクタが主流となっている。ロックコネクタは、外周面にネジ山が形成されたメスコネクタが、オスルアー部とロックナットの間に挿し込まれてロックナットと係合し、オスコネクタとメスコネクタの接続がロックされる構造を有する。
経口によらず患者に栄養剤を投与する経腸栄養法(経管栄養法)においても、患者の体内に挿入されたカテーテル等と栄養剤の充填容器との接続にロックコネクタが用いられている。なお、経腸栄養法に用いるコネクタは、他のラインとの誤接続を避けるため、充填容器側の投与ラインにメスコネクタが取り付けられ、患者側の投与ラインにオスコネクタが取り付けられる。このコネクタは栄養剤の投与終了後に接続が解除されるが、この際、オーバーフローした栄養剤がオスルアー部とロックナットの隙間に流れ込む場合がある。
オスルアー部とロックナットの隙間に流れ込んだ栄養剤を放置すると、雑菌の温床になる可能性があるため、栄養剤を奇麗に除去する必要があるが、この作業は医療従事者にとって負担である。かかる状況に鑑みて、オスルアー部とロックナットの隙間の汚れを除去するための器具が提案されている。例えば、特許文献1には、オスルアー部とロックナットの隙間に挿入可能で、吸水性を有する筒状の拭き取りチップが開示されている。
また、特許文献2には、オスコネクタをチューブから容易に取り外すことが可能なロックコネクタが開示されている。特許文献2には、オスコネクタとメスコネクタの接続を解除した後、オスコネクタに栄養剤が付着している場合、オスコネクタをチューブから取り外して分解し、水洗いすることにより洗浄できる、と記載されている。
特開2017-99738号公報 国際公開第2015/087881号
特許文献1,2に開示された技術によれば、オスルアー部とロックナットの隙間に栄養剤が流れ込んだ場合に、当該隙間から栄養剤を除去することが容易になるものと推測される。しかし、いずれの場合も、ロックナットの内周面等に付着した栄養剤を除去する作業を余儀なくされ、医療従事者の負担を十分に軽減できない。
本開示の目的は、経腸栄養法に用いられる医療用コネクタにおいて、オスコネクタとメスコネクタの接続を解除する際に、オスルアー部とロックナットの隙間に栄養剤が流れ込んでオスコネクタが汚れることを抑制する手段を提供することである。
本開示に係る医療用コネクタの防汚シートは、筒状のオスルアー部およびオスルアー部を囲む筒状のロックナットを含むオスコネクタと、オスルアー部とロックナットの間に挿し込まれるメスコネクタとを備えた、経腸栄養法に用いられる医療用コネクタに装着される。防汚シートには、オスルアー部を通す挿入部が形成されている。
上記構成によれば、オスルアー部とロックナットの隙間に防汚シートが配置されてメスコネクタの先端部およびロックナットの内周面が覆われるため、ロックナットの内周面等への栄養剤の付着が抑制される。即ち、オスコネクタとメスコネクタの接続を解除する際に、オスルアー部とロックナットの隙間に栄養剤が流れ込んだ場合でも、この隙間には防汚シートが存在するため、栄養剤が隙間の奥に入り込むことや、ロックナットの内周面に付着することを抑制できる。
本開示の一態様である防汚シートは、ロックナットの筒内に配置された状態で、少なくともメスコネクタの先端部およびロックナットの内周面を覆うことが可能な大きさを有することが好ましい。この場合、ロックナットの内周面等への栄養剤の付着をより高度に抑制できる。また、防汚シートがロックナットの筒内から外側にはみ出す大きさであれば、外側に出た部分が摘み部となり、防汚シートをオスコネクタから容易に取り除くことができる。
本開示の一態様である防汚シートは、ロックナットおよびメスコネクタの少なくとも一方に被せることが可能な袋状に成形されていることが好ましい。この場合、防汚シートがズレにくく、安定してコネクタの接続操作を行うことができる。例えば、袋状の防汚シートを被せたメスコネクタを、オスルアー部とロックナットの間に挿し込んで回転させるという一般的なロックコネクタと同様の操作により、シートが目的とする状態で装着されると共に、オスコネクタとメスコネクタが接続される。
また、本開示の一態様である防汚シートは、上記袋の開口縁部から延出した舌片部を有する。舌片部を設けることで、例えば、防汚シートを装着する際にシートを指で押さえることが容易になり、防汚シートを綺麗に装着し易くなる。舌片部は、防汚シートをオスコネクタから取り除く際の摘み部としても利用できる。
本開示に係る医療用コネクタによれば、防汚シートを装着することにより、オスコネクタとメスコネクタの接続を解除する際に、オスルアー部とロックナットの隙間に栄養剤が流れ込んでオスコネクタが汚れることを抑制できる。この場合、防汚シートを交換するだけでオスコネクタを清潔に保つことができるので、低コストであり、従来の方法と比べて医療従事者の負担も少ない。
実施形態の一例である医療用コネクタの斜視図である。 実施形態の一例である医療用コネクタの分解斜視図(チューブおよびキャップの図示省略)である。 実施形態の一例である医療用コネクタの断面図(チューブおよびキャップの図示省略)である。 実施形態の一例である防汚シートの正面図である。 図4中のAA線断面図である。 防汚シートの装着方法を説明するための図である。 防汚シートの装着方法を説明するための図である。 実施形態の一例である医療用コネクタにおいて、メスコネクタを外した状態を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態の一例について詳細に説明する。以下で説明する実施形態はあくまでも一例であって、本開示は以下の実施形態に限定されない。また、以下で説明する複数の実施形態の各構成要素を選択的に組み合わせることは当初から想定されている。
図1~図3に、実施形態の一例である医療用コネクタ10(以下、単に「コネクタ10」とする)を示す。コネクタ10は、経腸栄養法に用いられ、経腸栄養剤の投与ラインに取り付けられる。なお、経口によらず患者の体内に挿入されたカテーテルを介して栄養剤を投与する方法は、経管栄養法とも呼ばれる。経管栄養法には、一般的に、鼻から胃または十二指腸までカテーテルを挿入する経鼻法、腹部に造った瘻孔にカテーテルを挿入する経瘻孔法があり、コネクタ10はいずれにも適用できる。
本明細書では、オスコネクタおよびメスコネクタにおいて、経腸栄養剤の投与ラインを構成するチューブが接続される側を基端側、オスコネクタとメスコネクタの接続部側を先端側として説明する。
図1~図3に示すように、コネクタ10は、筒状のオスルアー部24およびオスルアー部24を囲む筒状のロックナット22を含むオスコネクタ20と、オスルアー部24とロックナット22の間に挿し込まれるメスコネクタ30とを備える。なお、オスルアー部24は、メスコネクタ30の流路31に挿入される。コネクタ10は、外周面にネジ山36が形成されたメスコネクタ30がロックナット22と係合し、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続がロックされる構造のロックコネクタである。
コネクタ10は、さらに、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続部分に装着された防汚シート40を備える。防汚シート40には、オスルアー部24を通す挿入部として貫通孔41が形成されている。また、防汚シート40は、貫通孔41にオスルアー部24が挿入された状態でロックナット22の筒内に配置され、メスコネクタ30の先端部およびロックナット22の内周面を覆うことが可能な大きさを有することが好ましい。
詳しくは後述するが、コネクタ10に防汚シート40を装着することで、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続を解除する際に、オスルアー部24とロックナット22の隙間Zに栄養剤が流れ込んでオスコネクタ20が汚れることを抑制できる。防汚シート40を用いた場合、シートを交換するだけでオスコネクタ20を清潔に保つことができるので、従来のような拭き取りや洗浄の作業が不要となり、医療従事者の負担を大きく軽減できる。
コネクタ10は、上記のように、経腸栄養剤の投与ラインに取り付けられる。具体的には患者側の投与ラインを構成するチューブ50(カテーテル)にオスコネクタ20が取り付けられ、栄養剤の充填容器側の投与ラインを構成するチューブ51にメスコネクタが取り付けられる。また、オスコネクタ20には、メスコネクタ30が接続されないときにオスルアー部24の開口(流路23)を塞ぐためのキャップ52が設けられている。
[オスコネクタ20]
オスコネクタ20は、筒状の本体21と、ロックナット22とを備える。本体21は、内部に栄養剤を流す流路23が形成された円筒状の部材であって、メスコネクタ30に挿入されるオスルアー部24を有する。また、本体21は、チューブ50が接続されるチューブ接続部25と、軸方向中央部に形成されたキャップ固定部26とを有し、オスルアー部24が形成された先端側よりもチューブ接続部25が形成された基端側が拡径している。キャップ固定部26は、例えば、キャップ52の末端に設けられたリングが嵌る溝であって、本体21の周方向に沿って環状に形成されている。
本体21の外周面には、外側に向かって突出した鍔部27が形成されている。鍔部27は、本体21の周方向に沿って円環状に形成され、本体21の軸方向に間隔をあけて2つ存在する。2つの鍔部27に挟まれた部分が、キャップ52のリングが嵌るキャップ固定部26となる。本体21の外径は、鍔部27が形成された部分で最大となる。本体21の内径、即ち流路23の直径は、オスルアー部24側(先端側)よりもチューブ接続部25側(基端側)で大きく、本体21の軸方向中央部で拡径している。チューブ50は、この拡径した基端側の流路23に挿入されることで、オスコネクタ20に接続される。
オスルアー部24は、メスコネクタ30の流路31に挿入可能な外径を有し、円筒状に形成されている。オスルアー部24の先端側部分は、先端に向かって次第に外径が小さくなったテーパー形状を有する。このテーパー形状は、メスコネクタ30との間で漏れのない接続を実現するためにISO規格で定められた形状であり、ルアーテーパーと呼ばれる。オスルアー部24の外径は、先端側よりも基端側で大きく、また軸方向中間部で最大となっている。オスルアー部24の中間部には、周方向に沿って環状の段部28が形成されている。
ロックナット22は、オスルアー部24を囲むように本体21に装着されている。ロックナット22は、オスルアー部24の外径よりも大きな内径を有する円筒状の部材であって、基端側部分が縮径した形状を有する。この縮径したロックナット22の基端側部分が、本体21の鍔部27と段部28の間に嵌っている。これにより、ロックナット22は、本体21の周方向には回転可能で、本体21の軸方向には移動が規制された状態で、本体21に固定されている。
ロックナット22の内周面には、らせん状にネジ山29が形成されている。そして、ロックナット22は、ネジ山29が形成された内周面とオスルアー部24の外周面との間に隙間Zが存在する状態で、オスルアー部24の外周面を囲むように設けられる。この隙間Zは、メスコネクタ30のメスルアー部32が挿し込み可能な大きさである。コネクタ10では、メスルアー部32の外周面に形成されたネジ山36と、ロックナット22の内周面に形成されたネジ山29が係合することで、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続がロックされる。
オスコネクタ20は、透明な樹脂で構成されてもよく、不透明な樹脂で構成されてもよい。オスコネクタ20を構成する樹脂の一例は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリオキシメチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)等が挙げられる。オスコネクタ20は、例えば、無色透明であってもよく、着色されていてもよい。また、本体21のチューブ接続部25およびロックナット22の外周面には、滑り止め用の凸条部21a,22aが形成されていてもよい。凸条部21a,22aは、例えば、オスコネクタ20の軸方向に沿った帯状に形成され、オスコネクタ20の周方向に等間隔で配置される。
[メスコネクタ30]
メスコネクタ30は、内部に栄養剤を流す流路31が形成された円筒状の部材であって、オスルアー部24とロックナット22の間に挿し込まれてロックナット22と係合するメスルアー部32を有する。メスルアー部32の流路31は、オスルアー部24を挿入可能な大きさで形成され、流路31の内周面はオスルアー部24の形状に対応したテーパー形状を有する。また、メスコネクタ30の基端側には、チューブ51が接続されるチューブ接続部33が形成されている。チューブ51は、基端側の流路31に挿入されることで、メスコネクタ30に接続される。
メスコネクタ30の外周面には、外側に向かって突出した鍔部34が形成されている。鍔部34は、平面視長円形状または楕円形状を有する。鍔部34は、長径がロックナット22の外径よりも大きく、短径がメスルアー部32の基端側の外径と一致しており、メスルアー部32とチューブ接続部33の間に形成されている。このような鍔部34を設けることで、例えば、メスコネクタ30の転がりを防止することができる。
また、メスコネクタ30の外周面には、鍔部34の長径方向に突出した一対の翼部35が形成されている。翼部35は、鍔部34より外側に張り出さない範囲で突出し、鍔部34からメスコネクタ30の軸方向に沿って基端の近傍まで延びている。翼部35は、メスコネクタ30の基端に近づくにつれて次第に突出長さが短くなるように形成される。このような翼部35を設けることで、例えば、コネクタ10の操作性が向上する。
メスルアー部32の外周面には、上記のように、ネジ山36が形成されている。本実施形態では、メスルアー部32をオスルアー部24とロックナット22の間に挿し込んで回転させることにより、ロックナット22の内周面にらせん状に形成されたネジ山29の間にネジ山36が嵌合して、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続がロックされる。このとき、オスルアー部24がメスルアー部32の流路31に挿入される。
メスコネクタ30は、透明な樹脂および不透明な樹脂のいずれで構成されてもよく、例えば、オスコネクタ20と同様の樹脂で構成される。メスコネクタ30は、無色透明であってもよく、ロックナット22と同じ色に着色されていてもよい。また、チューブ接続部33の外周面には、滑り止め用の凸条部30aが形成されていてもよい。凸条部30aは、例えば、一対の翼部35の間において、メスコネクタ30の軸方向に沿って直線状に形成される。
[防汚シート40]
図4は実施形態の一例である防汚シート40の正面図、図5は図4中のAA線断面図である。図2~図5に示すように、防汚シート40は、袋状に成形されており、メスコネクタ30の先端部、即ちメスルアー部32に被せることが可能である。そして、この袋の底部にオスルアー部24を通す貫通孔41が形成されている。詳しくは後述するが、防汚シート40をメスルアー部32に被せることが可能な袋状に成形することにより、防汚シート40の装着が容易になり、目的とする装着状態を安定して実現できる。なお、防汚シート40は、ロックナット22に被せることが可能な袋状に成形されていてもよく、ロックナット22とメスコネクタ30の両方に被せることが可能であってもよい。
防汚シート40は、貫通孔41にオスルアー部24が挿入された状態でロックナット22の筒内に配置される(図3参照)。この状態において、防汚シート40は、少なくともメスコネクタ30の先端部およびロックナット22の内周面を覆っている。換言すると、防汚シート40は、ロックナット22の筒内に配置された状態で、少なくともメスコネクタ30の先端部およびロックナット22の内周面を覆うことが可能な大きさを有する。また、防汚シート40は、ロックナット22の筒内から外側にはみ出していることが好ましい。この場合、ロックナット22の内周面等を保護し易く、防汚シート40の取り外しも容易である。
防汚シート40は、1枚のシートを折り曲げて折り目42を形成し、折り曲げにより対向する前面部40Aおよび後面部40Bの内面同士を接合することで袋状に成形される。本実施形態では、前面部40Aおよび後面部40Bの端縁に沿って、折り目42に略直交する端縁シール部43が形成されている。端縁シール部43は、例えば熱溶着、溶剤溶着、または接着剤により、前面部40Aと後面部40Bの内面同士を接合して形成される。以下では、説明の便宜上、防汚シート40の袋の底部側を上、その反対側を下、前面部40Aと後面部40Bが並ぶ方向を前後方向とする。
前面部40Aと後面部40Bは、例えば同じ形状、寸法で形成され、互いの端部が一致した状態で対向している。袋状に成形された防汚シート40は、折り目42および2つの端縁シール部43により三方が閉じられ、下方に開口している。換言すると、防汚シート40は有底筒状に成形され、端縁シール部43の下端に対応する位置に開口が形成されている。前面部40Aと後面部40Bは端縁シール部43のみで接合されているので、その他の部分が前後方向に離れることで防汚シート40の袋の内部空間が広がり、メスルアー部32に被せることが可能となる。
防汚シート40は、貫通孔41にオスルアー部24が挿入され、またロックナット22とメスコネクタ30のネジ山29,36が嵌合する部分にも噛み込まれる。このため、防汚シート40は、適度な伸縮性があり、破れ難い材料で構成されることが好ましい。防汚シート40は、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、およびポリアミドから選択される少なくとも1種を含む樹脂フィルムで構成される。好適な樹脂フィルムの一例は、ポリオレフィンを主成分とする単層または積層構造のフィルムである。
樹脂フィルムに適用されるポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレンとその他のαオレフィンとの共重合体、エチレンとαオレフィン誘導体との共重合体等が例示できる。また、樹脂フィルムは、ポリオレフィン層とポリアミド層等を含む異種積層フィルムであってもよい。
防汚シート40の厚みは、特に限定されないが、一例としては15μm~70μmである。防汚シート40の厚みが当該範囲内であれば、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続を阻害することなく、良好な耐破断性を確保し易い。なお、防汚シート40は、織物、不織布等の繊維素材で構成されていてもよいが、好ましくは穿孔し難い樹脂フィルムで構成される。また、防汚シート40は、2枚以上のシートを接合することにより袋状に成形されてもよい。
防汚シート40は、ロックナット22の内周面のうち、少なくともロックナット22の先端からメスコネクタ30の先端が隙間Zに入り込んだ位置までの全域を覆うことが好ましい。袋状に成形された防汚シート40は、例えば、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続状態において、オスルアー部24とメスルアー部32が重なる部分の長さL1(図3参照)よりも長い端縁シール部43を有する。換言すると、袋状(有底筒状)に成形された部分の長さL2(図4参照)は、長さL1よりも長いのが好ましい。なお、防汚シート40は、メスコネクタ30に被せられてコネクタ10の接続部分に装着されるので、通常、隙間Zの最奥部までは入り込まない。
防汚シート40には、折り目42の延長線上に貫通孔41が形成されている。貫通孔41は折り目42が形成された部分を切除して形成されてもよく、または貫通孔41の形成後に、貫通孔41の位置に合わせて折り目42を形成してもよい。貫通孔41は、円形状に形成され、その直径はオスルアー部24の先端における外径よりも小さいことが好ましい。この場合、貫通孔41にオスルアー部24が挿入されたときに、貫通孔41が広がると共に、貫通孔41の周縁部がオスルアー部24の外周面に隙間なく密着する。
防汚シート40は、袋の開口の縁部から延出した舌片部44を有することが好ましい。本実施形態では、前面部40Aおよび後面部40Bの各々に、正面視台形状の舌片部44が1つずつ形成されている。2つの舌片部44は、互いに同じ形状、サイズを有し、端部が一致した状態で対向配置されている。舌片部44は、例えば、防汚シート40を袋状に成形した後、前面部40Aおよび後面部40Bを下端から端縁シール部43に向かって斜めにカットすることで形成される。
舌片部44は、防汚シート40がコネクタ10に装着された状態において、オスコネクタ20の外側にはみ出し、ロックナット22の外周面を覆うように折り返される(図1参照)。2つの舌片部44は、互いに接合されていないので、オスコネクタ20側に折り返すことができる。図4に示す例では、舌片部44の長さL3が、袋状に成形された部分(端縁シール部43)の長さL2より短いが、長さL3≧長さL2としてもよい。舌片部44は、例えば、防汚シート40を装着する際に指で押さえられる部分となり、また防汚シート40をオスコネクタ20から取り除く際の摘み部としても利用される。
なお、袋状に成形された防汚シート40の正面視において、前面部40Aの舌片部44と後面部40Bの舌片部44の形状が互いに異なり、一部が前後方向に重ならない状態で対向配置されていてもよい。即ち、2つの舌片部44の端部がずれた状態である。この場合、防汚シート40をメスコネクタ30に装着する際に、シートを摘まみ易く、袋の内部空間を広げることが容易になる。
ここで、図6および図7を参照しながら、防汚シート40をコネクタ10の接続部分に装着する方法の一例について詳説する。
図7に示すように、まず、メスコネクタ30のメスルアー部32に、袋状に成形された防汚シート40を被せる。このとき、袋の底部に形成された貫通孔41がメスルアー部32の流路31と重なるように位置合わせを行う。また、ロックナット22とメスコネクタ30のネジ山29,36が嵌合する部分に端縁シール部43が配置されないように、ネジ山36と端縁シール部43の位置合わせを行うことが好ましい。本実施形態では、メスルアー部32の外周面のうち、鍔部34の長径方向にはネジ山36が形成されていないため、2つの端縁シール部43が鍔部34の長径方向に並ぶように防汚シート40を被せる。
続いて、図8に示すように、防汚シート40が被せられたメスルアー部32をオスルアー部24とロックナット22の間に挿し込む。そして、ロックナット22およびメスコネクタ30の少なくとも一方を回転させることにより、らせん状に形成されたネジ山29の間にネジ山36が嵌合してオスコネクタ20とメスコネクタ30の接続がロックされ、ロックナット22の筒内に防汚シート40が装着される。このとき、防汚シート40の貫通孔41にオスルアー部24が挿入されると共に、オスルアー部24がメスルアー部32の流路31に挿入される。
防汚シート40が被せられたメスコネクタ30をオスコネクタ20に接続する際には、舌片部44を指で押さえた状態で回転操作を行うことが好ましい。この場合、回転操作による防汚シート40の位置ずれを抑制でき、防汚シート40を綺麗に装着することが容易になる。防汚シート40は、貫通孔41の周縁部がオスルアー部24の外周面に隙間なく密着し、メスコネクタ30の先端部およびロックナット22の内周面を覆った状態で、コネクタ10の接続部分に装着される。また、少なくとも2つの舌片部44は、ロックナット22の筒内から外側にはみ出して、ロックナット22の外周面の一部を覆うようにオスコネクタ20側に折り返られる。
図9は、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続を解除した後のオスコネクタ20を示す図である。図9に示すように、接続解除後において、防汚シート40は隙間Zに配置され、貫通孔41の周縁部がオスルアー部24の外周面に密接すると共に、ロックナット22の内周面を覆っている。したがって、オスコネクタ20とメスコネクタ30の接続を解除する際に、隙間Zに栄養剤が流れ込んでオスコネクタ20が汚れることを抑制できる。防汚シート40が装着されたコネクタ10によれば、防汚シート40を交換するだけでオスコネクタ20を清潔に保つことができるので、低コストであり、従来の方法と比べて医療従事者の負担も少ない。なお、接続を解除する際には、オスコネクタ20側に折り返された舌片部44を指で押さえて回転操作することにより、防汚シート40がオスコネクタ20から外れることを防止できる。
上述の実施形態は、本開示の目的を損なわない範囲で適宜設計変更できる。例えば、上述の実施形態では、本体21とロックナット22を別部材としたが、本体とロックナットが一体成形され、オスルアー部とロックナットが分離できない形態であってもよい。或いは、ロックナットが分離可能な2つの部材で構成されていてもよい。
また、防汚シートとして、袋状に成形されていないシートを用いることも可能である。この場合、例えば、防汚シートをオスコネクタに装着した状態でメスコネクタを接続することにより、コネクタの接続部分に防汚シートが装着される。また、防汚シートの周縁部に貼付部を設けてロックナットの外面に固定させることで、袋状に成形されていなくともロックナットに防汚シートを組み付けることが可能である。防汚シートには、オスルアー部が挿通される挿通部として、貫通孔やオスルアー部を挿入可能なスリットが形成されていてもよく、切欠によって形成されていてもよい。スリットは、例えば、1本の直線状に形成されてもよく、十字状に形成されてもよい。
10 医療用コネクタ、20 オスコネクタ、21 本体、21a,22a,30a 凸条部、22 ロックナット、23 流路、24 オスルアー部、25,33 チューブ接続部、26 キャップ固定部、27,34 鍔部、28 段部、29,36 ネジ山、30 メスコネクタ、31 流路、32 メスルアー部、35 翼部、40 防汚シート、40A 前面部、40B 後面部、41 貫通孔、42 折り目、43 端縁シール部、44 舌片部、50,51 チューブ、52 キャップ、Z 隙間

Claims (4)

  1. 筒状のオスルアー部および前記オスルアー部を囲む筒状のロックナットを含むオスコネクタと、前記オスルアー部と前記ロックナットの間に挿し込まれるメスコネクタとを備えた、経腸栄養法に用いられる医療用コネクタの防汚シートであって、
    前記オスルアー部を通す挿入部が形成され、前記ロックナットの筒内に配置された状態で、少なくとも前記メスコネクタの先端部および前記ロックナットの内周面を覆うことが可能な大きさを有する、医療用コネクタの防汚シート。
  2. 前記防汚シートは、前記メスコネクタの先端部および前記ロックナットの内周面を覆った状態で、前記ロックナットの筒内から外側にはみ出す大きさを有する、請求項1に記載の医療用コネクタの防汚シート。
  3. 前記防汚シートは、前記ロックナットおよび前記メスコネクタの少なくとも一方に被せることが可能な袋状に成形されている、請求項1または2に記載の医療用コネクタの防汚シート。
  4. 前記防汚シートは、袋の開口縁部から延出した舌片部を有する、請求項3に記載の医療用コネクタの防汚シート。
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