JP7359041B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本開示は、電力変換装置に関する。
電力変換装置の回路構成の一つに、モジュラーマルチレベルコンバータ(MMC)がある。MMCは、直列に接続される複数のセルを備え、複数のセルは、それぞれ、コンデンサが接続されるフルブリッジ変換回路と、フルブリッジ変換回路内の複数のアームをオンまたはオフにする駆動回路とを有する。セルには複数の動作モードがあり、その一つとして、全ての上アームをオン状態にすることで、セルから零電圧を出力させる動作モードが存在する(例えば、特許文献1の図4Cのモード1参照)。
特許第6416411号公報
零電圧を出力するために全ての上アーム又は全ての下アームをオン状態にすると、コンデンサの充電ができなくなるので、コンデンサの電圧が次第に低下する。しかしながら、各アームを駆動する駆動回路がコンデンサから供給される電力を利用する構成では、コンデンサから駆動回路に供給される電力が不足すると、全ての上アーム又は全ての下アームをオン状態に維持できなくなる。その結果、零電圧を継続的に出力できなくなるおそれがある。
本開示は、零電圧を継続的に出力可能な電力変換装置を提供する。
本開示は、
一対の交流出力端子をそれぞれ有し、前記一対の交流出力端子を介して直列に接続される複数のセル変換器と、
前記複数のセル変換器のうち隣り合う複数の変換器が属するグループ毎に設けられ、前記隣り合う複数の変換器に接続される少なくとも一つの絶縁トランスとを備え、
前記隣り合う複数の変換器は、それぞれ、
コンデンサと、前記コンデンサと前記一対の交流出力端子との間に接続される電力変換回路と、前記電力変換回路を駆動する駆動回路と、前記絶縁トランスから供給される電力に基づいて前記駆動回路に給電する給電回路とを有し、
前記絶縁トランスは、前記隣り合う複数の変換器のうち一方の端部に位置する一方の変換器と他方の端部に位置する他方の変換器とに接続される一次側コイルと、前記隣り合う複数の変換器の各々の前記給電回路に接続される二次側コイルとを有し、
前記一次側コイルは、前記一方の変換器の前記一対の交流出力端子のうちの一方の端子と、前記他方の変換器の前記一対の交流出力端子のうちの他方の端子との間に接続されており、
前記隣り合う複数の変換器のうち、少なくとも一つの第1変換器は、前記一対の交流出力端子から零電圧の出力を継続し、少なくとも一つの第2変換器は、前記一対の交流出力端子から零電圧以外の電圧の出力を継続する、電力変換装置を提供する。
本開示によれば、零電圧を継続的に出力可能な電力変換装置を提供できる。
一実施形態における電力変換装置の構成例を示す図である。 セル変換器の構成例を示す図である。 バイパススイッチの構成例を示す図である。 一のセル変換器のコンデンサを充電する制御ブロックを例示する図である。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態における電力変換装置の構成例を示す図であり、MMCの回路構成の一例を示す。MMCは、例えば、無効電力補償装置(STATCOM)や直流送電システム(HVDC)に適用可能である。図1に示す電力変換装置400は、複数のクラスタ50(50UV,50VW,50WU)、複数のリアクトル51(51UV,51VW,51WU)及び制御部401を備える。
U相のクラスタ50UVは、一対の交流出力端子a,bを介して直列に接続される複数のセル変換器52UV,52UV,・・・,52UVx-1,52UVを有する。V相のクラスタ50VWは、一対の交流出力端子a,bを介して直列に接続される複数のセル変換器52VW,52VW,・・・,52VWx-1,52VWを有する。W相のクラスタ50WUは、一対の交流出力端子a,bを介して直列に接続される複数のセル変換器52WU,52WU,・・・,52WUx-1,52WUを有する。xは、各クラスタにおいてセル変換器が直列に接続される個数を表し、2以上の整数である。
複数のセル変換器52(52UV~52UV,52VW~52VW,52WU~52WU)は、それぞれ、一対の交流出力端子a,bをそれぞれ有し、一対の交流出力端子a,bを介して直列に接続される。複数のセル変換器52は、それぞれ、自身の第1の交流出力端子aが、自身に隣接する一方のセル変換器の第2の交流出力端子bに接続され、自身の第2の交流出力端子bが、自身に隣接する他方のセル変換器の第1の交流出力端子aに接続される。
クラスタ50UV、クラスタ50VW、クラスタ50WUは、リアクトル51UV,51VW,51WUを介してデルタ結線されており、系統300に連系している。系統300への連系は、図示しない変圧器を介してもよい。デルタ結線は、デルタ結線内に循環電流が流れるので、制御部401は、この循環電流を複数のセル変換器52によって制御することにより、逆相無効電流を調整できる。なお、図1は、デルタ結線を例示するが、クラスタ50UV、クラスタ50VW、クラスタ50WUは、スター結線されてもよいし、他の結線方式で結線されてもよい。
複数のセル変換器52は、それぞれ、複数のスイッチング素子を有する電力変換回路と、その電力変換回路を動作させる駆動回路部とを有する。複数のセル変換器52は、互いに同一の構成を有する。スイッチング素子は、例えば、トランジスタと、そのトランジスタに逆並列に接続されるダイオードとを有する。トランジスタの具体例として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などが挙げられる。
電力変換装置400は、制御部401が複数のセル変換器52のそれぞれに互いに異なる位相で電圧波形を出力させることで、スイッチング素子の耐圧以上の電圧を有し、且つ、高調波が低減されたマルチレベル電圧波形を出力できる。そのため、電力変換装置400は、例えば、特別高圧系統に直接連系する無効電力補償装置や直流送電システムなどに適用可能である。
クラスタ50UVは、複数のセル変換器52UV,52UV,・・・,52UVx-1,52UVのうち隣り合う複数の変換器が属するグループ毎に設けられ、それらの隣り合う複数の変換器に接続される少なくとも一つの絶縁トランスを有する。図1には、第1UVグループに属する隣り合う複数のセル変換器52UV,52UVに接続される絶縁トランス54UVと、第yUVグループに属する隣り合う複数のセル変換器52UVx-1,52UVに接続される絶縁トランス54UVとが図示されている。この場合、絶縁トランス54UVは、第1UVグループに属し、絶縁トランス54UVは、第yUVグループに属する。
クラスタ50VWは、複数のセル変換器52VW,52VW,・・・,52VWx-1,52VWのうち隣り合う複数の変換器が属するグループ毎に設けられ、それらの隣り合う複数の変換器に接続される少なくとも一つの絶縁トランスを有する。図1には、第1VWグループに属する隣り合う複数のセル変換器52VW,52VWに接続される絶縁トランス54VWと、第yVWグループに属する隣り合う複数のセル変換器52VWx-1,52VWに接続される絶縁トランス54VWとが図示されている。この場合、絶縁トランス54VWは、第1VWグループに属し、絶縁トランス54VWは、第yVWグループに属する。
クラスタ50WUは、複数のセル変換器52WU,52WU,・・・,52WUx-1,52WUのうち隣り合う複数の変換器が属するグループ毎に設けられ、それらの隣り合う複数の変換器に接続される少なくとも一つの絶縁トランスを有する。図1には、第1WUグループに属する隣り合う複数のセル変換器52WU,52WUに接続される絶縁トランス54WUと、第yWUグループに属する隣り合う複数のセル変換器52WUx-1,52WUに接続される絶縁トランス54WUとが図示されている。この場合、絶縁トランス54WUは、第1WUグループに属し、絶縁トランス54WUは、第yWUグループに属する。
一グループ当たりに属する隣り合う複数の変換器の数は、2つに限られず、3つ以上でもよい。例えばクラスタ50UVにおいて、隣り合う4つのセル変換器52UV,52UV,52UV,52UVが一つのグループに属してもよい。また、グループの数は、複数に限られず、一つでもよい。例えばクラスタ50UVにおいて、グループ数が一つの場合、複数のセル変換器52UV,52UV,・・・,52UVx-1,52UVの全てが第1UVグループに属する。これらの点は、他のクラスタ50VW,50WUについても同様である。
絶縁トランス54(54UV,・・・,54UV,54VW,・・・,54VW,54WU,・・・,54WU)は、それぞれ、同一グループに属する一又は複数のセル変換器の出力電力を用いて、同一グループに属する一又は複数のセル変換器の駆動回路に給電する自己給電用変圧器である。
絶縁トランス54は、それぞれ、一次側コイルと二次側コイルとを有する。一次側コイルは、同一グループに属する隣り合う複数の変換器のうち一方の端部に位置する一方の変換器と他方の端部に位置する他方の変換器とに接続される。そして、一次側コイルは、その一方の変換器の一対の交流出力端子a,bのうちの一方の端子aと、その他方の変換器の一対の交流端子a,bのうちの他方の端子bとの間に接続されている。二次側コイルは、同一グループに属する隣り合う複数の変換器の各々の給電回路に接続される。
例えば図1では、絶縁トランス54UVの一次側コイルは、第1UVグループに属する隣り合う複数のセル変換器のうち一方の端部に位置するセル変換器52UVと、第1UVグループに属する隣り合う複数のセル変換器のうち他方の端部に位置するセル変換器52UVとに接続される。そして、絶縁トランス54UVの一次側コイルは、セル変換器52UVの一方の端子aと、セル変換器52UVの他方の端子bとの間に接続されている。絶縁トランス54UVの二次側コイルは、第1UVグループに属する隣り合う複数の変換器の各々の給電回路に接続される。他の絶縁トランスについても同様である。
同一グループに属する隣り合う複数のセル変換器の数が3つ以上の場合、一次側コイルは、同一グループに属する隣り合う複数のセル変換器のうち両端にそれぞれ位置するセル変換器に接続される。例えば、セル変換器52UV1,52UV2,52UVが同一グループの場合、セル変換器52UVの一方の端子aとセル変換器52UVの他方の端子bとの間に一次側コイルが接続される。他の絶縁トランスについても同様である。
同一グループに属する隣り合う複数の変換器のうち、少なくとも一つの第1変換器は、一対の交流出力端子a,bから零電圧の出力を継続し、少なくとも一つの第2変換器は、一対の交流出力端子a,bから零電圧以外の電圧の出力を継続する。これにより、第1変換器の零電圧の出力に必要な駆動電力を、同一グループ内の残りの第2変換器から出力される電力によって賄うことができるので、第1変換器の零電圧を継続的に出力できる。第1変換器が零電圧を出力する動作モードとして、例えば、図3に示す動作モードA,B,Cのいずれかがある(図3については後述)。
図2は、セル変換器の構成例を示す図であり、複数のセル変換器52UV~52UV,52VW~52VW,52WU~52WUのそれぞれの構成例を示す。図2に示すセル変換器52は、コンデンサ600における直流電力を交流電力に変換して一対の交流出力端子a,bに出力する機能と、一対の交流出力端子a,bから入力される交流電力を直流電力に変換してコンデンサ600に供給する機能とを有する。
セル変換器52は、一対の交流出力端子a,b、コンデンサ600、電力変換回路53、GDU(Gate Drive Unit)502a~502f、バイパススイッチ604及び給電回路603を備える。
コンデンサ600は、一対の交流出力端子a,bに電力変換回路53を介して接続される容量素子である。Edcは、コンデンサ600の電圧値を表す。
電力変換回路53は、コンデンサ600と一対の交流出力端子a,bとの間に接続され、直流と交流との間で双方向に電力を変換するインバータ回路である。電力変換回路53は、コンデンサ600に並列に接続されている。図2には、複数のスイッチング素子501(501a~501d)を有するフルブリッジ回路が例示されている。電力変換回路53は、スイッチング素子501a,501bが直列に接続される回路と、スイッチング素子501c,501dが直列に接続される回路とが並列に接続されたフルブリッジ構成を有する。第1上アームのスイッチング素子501aと第1下アームのスイッチング素子501bとの間の接続点に、第1の交流出力端子aが接続されている。第2上アームのスイッチング素子501cと第2下アームのスイッチング素子501dとの間の接続点に、第2の交流出力端子bが接続されている。
図2に例示する複数のスイッチング素子501は、ダイオードが逆並列に接続されたIGBTであるが、MOSFETやサイリスタ等のスイッチング機能を有するスイッチング素子でもよい。
スイッチング素子と逆並列ダイオードとのうち少なくとも一方は、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)やGa(酸化ガリウム)やダイヤモンドなどのワイドバンドギャップ半導体を含む素子であることが好ましい。ワイドバンドギャップ半導体をスイッチング素子に適用することにより、スイッチング素子の損失低減の効果が高まる。なお、スイッチング素子は、Si(シリコン)などの半導体を含む素子でもよい。同様に、ワイドバンドギャップ半導体を含む素子をダイオードに適用することにより、ダイオードの損失低減の効果が高まる。なお、ダイオードは、Si(シリコン)などの半導体を含む素子でもよい。
一対の交流出力端子a,bの間には、セル変換器52を短絡してバイパスするバイパススイッチ604が接続される。図2に示すバイパススイッチ604は、IGBT604aとIGBT604bを逆直列に接続する構成であるが、この構成に限られず、機械スイッチなどを使用する構成でもよい。あるいは、バイパススイッチ604は、2つのサイリスタを逆並列に接続する構成でもよい。一対の交流出力端子a,b間のバイパスをオフするときは、各素子をオフにし、バイパスをオンするときは、各素子をオンすることで、バイパス機能を実現できる。
GDU502a~502dは、電力変換回路53を駆動する駆動回路であり、具体的には、電力変換回路53に構成される複数のスイッチング素子501a~501dのゲートを駆動するゲート駆動回路である。GDU502a~502dは、自身に接続される絶縁トランス54から給電回路603を介して供給される電力に基づいて、電力変換回路53に構成される複数のスイッチング素子501a~501dを駆動する。
GDU502e,502fは、バイパススイッチ604を駆動する駆動回路であり、具体的には、バイパススイッチ604に構成される複数のスイッチング素子(IGBT604a,604b)のゲートを駆動するゲート駆動回路である。GDU502e,502fは、自身に接続される絶縁トランス54から給電回路603を介して供給される電力に基づいて、バイパススイッチ604に構成される複数のスイッチング素子(IGBT604a,604b)を駆動する。
GDU502e,502fは、例えば、直列に接続される複数のセル変換器のうち自身のセル変換器52の故障が検出された場合に、バイパススイッチ604をオンにする駆動回路である。当該故障が検出された場合にバイパススイッチ604がオンになることで、図1のように直列に接続される複数のセル変換器のうち任意のセル変換器が故障しても、電力変換装置400の運転を継続できる。当該故障が検出された場合、一対の交流出力端子a,bに流れる電流は、バイパススイッチ604を経由するので、故障したセル変換器52の電力変換回路53に電流が流れることを防止できる。
例えば、制御部401(図1参照)は、複数のセル変換器のそれぞれを監視する。GDU502e,502fは、自身のセル変換器52の故障が制御部401により検出された場合、制御部401からの指令信号に従ってバイパススイッチ604をオンにする。制御部401は、例えば、電力変換回路53(より具体的には、スイッチング素子501a~501dのいずれか)に異常な印加電圧が検出された場合、あるいは、コンデンサ600に異常な印加電圧が検出された場合、バイパススイッチ604をオンにする。
給電回路603は、自身に接続される絶縁トランス54の二次側コイルから供給される電力に基づいてGDU502a~502fに電力を供給する自己給電回路(電源回路)である。図2に示す例では、給電回路603は、絶縁トランス54の2次側コイルに並列に接続されている。GDU502a~502fへの電力供給は、給電回路603を介して行われる。セル変換器52と同一グループに属する絶縁トランス54から供給される電力が給電回路603に供給され、給電回路603からGDU502a~502fのそれぞれに必要な電力が供給される。
GDU502a~502dは、制御部401(図1参照)からの制御信号に従って、複数のスイッチング素子501a~501dのうち対応するスイッチング素子のゲート-エミッタ間に電圧を印加することで、当該対応するスイッチング素子をオン又はオフにする。このような動作によって、セル変換器52の一対の交流出力端子a,b間に矩形波状の電圧が発生する。同様に、GDU502e,502fは、制御部401(図1参照)からの制御信号に従って、複数のスイッチング素子(IGBT604a,604b)のうち対応するスイッチング素子のゲート-エミッタ間に電圧を印加することで、当該対応するスイッチング素子をオン又はオフにする。
制御部401(図1参照)は、複数のセル変換器52に共通のキャリア周期Tc(キャリア周波数の逆数)に従って、複数のスイッチング素子501a~501fをオン又はオフにする制御信号(例えば、パルス幅変調された信号)を生成するコントローラである。制御部401は、メモリとプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit))を有し、制御部401の各機能は、メモリに記憶されたプログラムによって、プロセッサが動作することにより実現される。
制御部401は、複数のセル変換器52のそれぞれのコンデンサ600の電圧値Edcを監視し、複数のセル変換器52のそれぞれのコンデンサ600の電圧値Edcに基づいて、複数のセル変換器52の中から一つ以上のセル変換器を選択する。例えば、制御部401は、複数のセル変換器52のそれぞれのコンデンサ600の電圧値Edcがいずれも正常な場合、複数のセル変換器52はいずれも健全であると判定し、複数のセル変換器52の中から一つ以上の特定のセル変換器を選択する。制御部401は、例えば、コンデンサ600の電圧値Edcが所定の電圧範囲VAにあるとき、コンデンサ600の電圧値Edcは正常と判定し、当該コンデンサ600を有するセル変換器は健全と判定する。制御部401は、選択されるセル変換器が固定されることを避けるため、複数のセル変換器52の中から特定のセル変換器として選択される一つ以上のセル変換器を順次切り替えてもよい。
図3は、特定のセル変換器の動作モードを示す図である。制御部401は、複数のセル変換器52がいずれも健全であると判定した場合、複数のセル変換器52の中から選択した一つ以上の特定のセル変換器を第1状態、第2状態、又は第3の状態に維持させる。第1状態とは、全ての上アームがオンで全ての下アームがオフでバイパススイッチ604がオフの状態を表す。第2状態とは、全ての上アームがオフで全ての下アームがオンでバイパススイッチ604がオフの状態を表す。第3の状態とは、全ての上アームがオフで全ての下アームがオフでバイパススイッチ604がオンの状態を表す。この例では、全ての上アームとは、スイッチング素子501a,501cであり、全ての下アームとは、スイッチング素子501b,501dである。制御部401により選択された一つ以上の特定のセル変換器のGDU502は、制御部401からの制御信号により指示される図3に示す動作モードに従って、第1状態、第2状態、又は第3の状態を維持する。特定のセル変換器が第1状態、第2状態又は第3の状態に維持されることで、一対の交流出力端子a,bからの出力電圧Voutは、零電圧になる。零電圧の出力状態では、一対の交流出力端子a,bの間は、オン状態の全ての上アーム、オン状態の全ての下アーム、又はオン状態のバイパススイッチ604を介して、短絡される。その結果、特定のセル変換器を除く複数のセル変換器52を用いて電力変換装置400の運転を継続できる。
電力変換装置400に構成される複数のクラスタ50のそれぞれには、いずれかのセル変換器の異常発生に備えて、一つ以上のセル変換器が冗長に設けられている場合が多い。一つ以上の冗長なセル変換器が存在することで、いずれかのセル変換器が故障しても、電力変換装置400は定格無効電力を出力できる。しかしながら、複数のセル変換器52がいずれも健全である場合、一つ以上の冗長なセル変換器内の複数のスイッチング素子もスイッチングさせると、それらの冗長なセル変換器の無駄なスイッチング損失が発生してしまう。
これに対し、本実施形態では、複数のセル変換器52がいずれも健全である場合、一つ以上の特定のセル変換器が第1状態、第2状態又は第3の状態に維持されるので、一つ以上の冗長なセル変換器の無駄なスイッチング損失を抑制できる。
制御部401は、複数のセル変換器52の中から選択した一つ以上の特定のセル変換器を第1状態、第2状態、又は第3の状態に少なくともキャリア周期Tcよりも長く維持させる。これにより、絶縁トランス54から給電回路603を介してGDU502a~502fに供給される電力が不足しない限り、GDU502a~502fは、キャリア周期Tcよりも長い期間、出力電圧Voutを零電圧に維持できる。
制御部401は、同一グループに属する隣り合う複数の変換器のうち、少なくとも一つの変換器を除く一つ以上の特定の変換器を選択し、その選択した特定の変換器の一対の交流出力端子a,bから零電圧の出力を継続させる。その選択した特定の変換器の駆動回路(GDU501a~501d)は、電力変換回路53を駆動して、一対の交流出力端子a,bから零電圧を継続的に出力する。つまり、同一グループ内のセル変換器の各GDUへ常時給電するため、同一グループに属する絶縁トランス54に並列に接続されている複数のセル変換器のうち少なくとも一つの変換器は、零電圧以外の電圧を出力する。したがって、同一グループ内で零電圧を出力するセル変換器の台数は、(同一グループの絶縁トランス54に並列に接続されているセル変換器の数‐1)以下にする必要がある。同一グループ内で全てのセル変換器が零電圧を出力すると、そのグループに接続される絶縁トランス54の一次側コイルに電圧が印加されなくなるので、その絶縁トランス54が機能しなくなるからである。
次に、セル変換器50UVが零電圧を出力しているときに、同一グループ内に属し且つ零電圧以外の電圧を継続的に出力する他のセル変換器50UVが故障した時の動作例について説明する。
制御部401は、セル変換器50UVの故障が検出された場合、セル変換器50UVのバイパススイッチ604をオンさせ、セル変換器50UVに代えてセル変換器50UVを動かすことで、セル変換器50UVから零電圧以外の電圧を継続的に出力させる。セル変換器50UVが零電圧を出力している期間には、セル変換器50UVのコンデンサ600の充電が外部からできなくなるので、セル変換器50UVのコンデンサ600の電圧は次第に低下する。そのため、セル変換器50UVが故障した時に、セル変換器50UVのコンデンサ600の電圧値Edcが不足していると、セル変換器50UVから零電圧以外の電圧を出力できなくなるおそれがある。そこで、セル変換器50UVから零電圧以外の電圧を出力できるように、セル変換器50UVのコンデンサ600を速やかに充電することが求められる。
本実施形態では、健全なセル変換器(50UV,50UV~50UV,50VW~50VW,50WU~50WU)によって、デルタ結線内に循環電流を流して、セル変換器50UVのコンデンサ600を充電する。制御部401は、故障が検出されたセル変換器50UVのバイパススイッチ604をオンされた後、同一グループに属する残りのセル変換器50UVのバイパススイッチ604をオフさせる。これにより、デルタ結線に流れる循環電流が電力変換回路53を介してセル変換器50UVのコンデンサ600に流れることで、セル変換器50UVのコンデンサ600は、速やかに充電される。
図4は、セル変換器50UVのコンデンサ600の充電を制御する制御部401の充電制御機能を表す制御ブロックを例示する図である。制御部401は、セル変換器50UVのコンデンサ600の電圧指令値(目標電圧値)と検出電圧値との偏差Eeを減算器41により算出し、偏差EeをPI調節器42へ入力することで、循環電流の電流指令値Izref(循環電流の目標電流値)を生成する。PI調節器42は、偏差Eeに対して比例制御Pと積分制御Iを行う。
一方、制御部401は、各相に流れる相電流iuv,ivw,iwuの平均値を算出することによって、循環電流の検出電流値Izを算出できる。制御部401は、例えば、リアクトル51UV,51VW,51WUにそれぞれ流れる相電流iuv,ivw,iwuを検出し、その検出電流値を加算器43により加算して、その加算値を除算器44により除算することで、循環電流の検出電流値Izを算出する。
制御部401は、循環電流の電流指令値Izrefと検出電流値Izとの偏差Ieを減算器45により算出し、偏差IeをP調節器46へ入力することで、電圧指令値Vrefを生成する。P調節器46は、偏差Ieに対して比例制御Pを行う。制御部401は、電圧指令値Vrefを健全なセル変換器の台数Nで除算器47により除算することで、各セル変換器用の電圧指令補正量Vrefcmpを生成する。
なお、ここでの健全なセル変換器の台数Nは、
N= 3相分のセル変換器の総数
-故障したセル変換器の数
-充電対象のコンデンサ600を有するセル変換器の数
にて求まる。
一方、制御部401は、UV相の相電流の電流指令値Iuvと検出電流値Iuvとの偏差iuveを減算器49により算出し、偏差iuveを電流制御器55へ入力することで、UV相の相電圧の電圧指令値Vuvaを生成する。電流制御器55は、いわゆる、ACR(Automatic Current Regulator)である。制御部401は、電圧指令値VuvaをUV相の健全なセル変換器の台数で除算器56により除算することで、各セルの電圧指令値Vuvbを生成する。制御部401は、電圧指令補正量Vrefcmpを電圧指令値Vuvbに加算器48により加算することで、セル変換器50UVのコンデンサ600の電圧を所望の値に制御できる。
以上、電力変換装置を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
50,50UV,50VW,50WU クラスタ
51,51UV,51VW,51WU リアクトル
52 セル変換器
52UV,52UV,52UV セル変換器
52VW,52VW,52VW セル変換器
52WU,52WU,52WU セル変換器
53 電力変換回路
54UV,54UV,54VW,54VW,54WU,54WU 絶縁トランス
300 系統
400 電力変換装置
401 制御部
501,501a,501b,501c,501d スイッチング素子
502a~502f GDU
600 コンデンサ
603 給電回路
604 バイパススイッチ
a,b 交流出力端子

Claims (6)

  1. 一対の交流出力端子をそれぞれ有し、前記一対の交流出力端子を介して直列に接続される複数のセル変換器と、
    前記複数のセル変換器のうち隣り合う複数の変換器が属するグループ毎に設けられ、前記隣り合う複数の変換器に接続される少なくとも一つの絶縁トランスとを備え、
    前記隣り合う複数の変換器は、それぞれ、
    コンデンサと、前記コンデンサと前記一対の交流出力端子との間に接続される電力変換回路と、前記電力変換回路を駆動する駆動回路と、前記絶縁トランスから供給される電力に基づいて前記駆動回路に給電する給電回路とを有し、
    前記絶縁トランスは、前記隣り合う複数の変換器のうち一方の端部に位置する一方の変換器と他方の端部に位置する他方の変換器とに接続される一次側コイルと、前記隣り合う複数の変換器の各々の前記給電回路に接続される二次側コイルとを有し、
    前記一次側コイルは、前記一方の変換器の前記一対の交流出力端子のうちの一方の端子と、前記他方の変換器の前記一対の交流出力端子のうちの他方の端子との間に接続されており、
    前記隣り合う複数の変換器のうち、少なくとも一つの第1変換器は、前記一対の交流出力端子から零電圧の出力を継続し、少なくとも一つの第2変換器は、前記一対の交流出力端子から零電圧以外の電圧の出力を継続する、電力変換装置。
  2. 前記第1変換器は、前記電力変換回路によって、前記一対の交流出力端子から零電圧の出力を継続する、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記隣り合う複数の変換器は、前記一対の交流出力端子の間に接続されるバイパススイッチを有する変換器を含み、
    前記第1変換器は、前記バイパススイッチのオンによって、前記一対の交流出力端子から零電圧の出力を継続する、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記複数のセル変換器は、デルタ結線で接続されており、
    前記第2変換器の前記バイパススイッチがオンされ、且つ、前記第1変換器の前記バイパススイッチがオフされることで、前記第1変換器の前記コンデンサは、前記デルタ結線に流れる循環電流によって充電される、請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記隣り合う複数の変換器のうち、少なくとも一つの変換器を除く一つ以上の変換器を選択する制御部を備え、
    前記制御部は、前記選択したセル変換器の前記一対の交流出力端子から零電圧の出力を継続させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記制御部は、前記複数のセル変換器がいずれも健全な場合、前記選択したセル変換器の前記一対の交流出力端子から零電圧の出力を継続させる、請求項5に記載の電力変換装置。
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