JP7358992B2 - 設計支援装置、設計支援システム及び設計支援プログラム - Google Patents

設計支援装置、設計支援システム及び設計支援プログラム Download PDF

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本発明は、建物に関する設計を支援する設計支援装置、そのような設計支援装置を備える設計支援システム、及びそのような設計支援装置を実現するための設計支援プログラムに関する。
建物の設計をコンピュータで支援するCAD(Computer Aided Design )システムが普及している。建築関連の事業体では、CADシステムにて建物本体の意匠を設計し、設計した建物の基礎となる構造基礎については、構造強度の理論計算を行った上で設計するという作業が行われる。例えば、特許文献1では、建物本体の設計図に基づいて、建物本体の構造計算を行い、建物本体の構造計算結果に従って構造基礎の構造計算を行う設計システムを提案している。
特開2004-197524号公報
構造基礎に関する計算には、複雑な作業及び計算が必要であり、また、建築する土地の状態等の様々な外乱要因がある。そこで、これらの問題に対応する新たな算出方法が求められている。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、構造基礎に関する新たな算出方法を用いた設計支援装置の提供を主たる目的とする。
また、本発明は、本発明に係る設計支援装置を備える設計支援システムの提供を他の目的とする。
また、本発明は、本発明に係る設計支援装置を実現するための設計支援プログラムの提供を更に他の目的とする。
上記課題を解決するために本願記載の設計支援装置は、建物の設計を支援する設計支援装置であって、建物に関する統計情報を記録しているデータベースにアクセスする手段と、前記データベースに記録している統計情報に基づいて、建物本体の設計に関する設計情報から、建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する統計値を算出する統計値算出手段とを備えることを特徴とする。
また、前記設計支援装置において、前記統計情報は、過去に建築した建物本体に関する数値を説明変数とし、建物の構造基礎の設計に関する数値を目的変数とした多変量解析にて導出された数式であることを特徴とする。
また、前記設計支援装置において、前記統計情報の導出に用いられた説明変数は、建物本体の階数、各階の外周長、各階の外壁の頂点数、各階の床面積及びラーメン柱の本数のうちから選択された複数の項目を含み、前記統計情報の導出に用いられた目的変数は、基礎の長さであることを特徴とする。
また、前記設計支援装置において、前記統計値算出手段が算出した統計値に基づいて、構造基礎の設計に関する二次情報を導出する手段を備えることを特徴とする。
また、前記設計支援装置において、前記統計値算出手段が統計値として算出した基礎の長さに基づいて、杭の本数を導出する手段を備えることを特徴とする。
また、前記設計支援装置において、建物本体の設計情報から構造計算にて得られる構造基礎の設計に関する理論値を取得する理論値取得手段と、前記統計値算出手段が算出した統計値を、前記理論値取得手段が取得した理論値に基づいて補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
更に、本願記載の設計支援システムは、建物の設計を支援する前記設計支援装置を備え、過去に建築した建物本体に関する数値及び建物の構造基礎に関する数値に基づいて、過去に建築した建物本体に関する項目を説明変数とし、建物の構造基礎の設計に関する項目を目的変数とした多変量解析により、統計情報として数式を導出する手段と、導出した統計情報をデータベースに記録する手段とを備えることを特徴とする。
更に、本願記載の設計支援プログラムは、建物の設計を支援するコンピュータにて実行される設計支援プログラムであって、コンピュータに、建物本体の設計に関する設計情報から求められた統計情報を記録しているデータベースに記録している統計情報に基づいて、建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する統計値を算出するステップを実行させることを特徴とする。
従って、本願記載の設計支援装置、設計支援システム及び設計支援プログラムは、建物の構造基礎の設計を支援する。
本発明では、統計情報に基づいて建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する数値を導出する。これにより、構造基礎の設計を支援することが可能である等、優れた効果を奏する。
本願記載の設計支援装置を用いたシステム構成の一例を示す説明図である。 本願記載の設計支援システムにて用いられる各種装置の構成例を概念的に示すブロック図である。 本願記載の設計支援システムにて用いられる集計情報データベースの記録内容の一部の例を示す説明図である。 本願記載の設計支援システムが備える管理支援装置の統計処理の一例を示すフローチャートである。 本願記載の設計支援システムが備える設計支援装置の構造基礎設計支援処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について詳述する。なお、以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術範囲を限定する性格のものではない。
<システム構成>
図1は、本願記載の設計支援装置1を用いたシステム構成の一例を示す説明図である。本願記載の設計支援システムは、住宅等の建物に関する伏図等の図面を作成及び表示するCAD(Computer Aided Design )システム等のシステムを実行可能な設計支援装置1を備えている。設計支援装置1は、CAD設計システムを搭載したデスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のコンピュータを用いて構成されている。設計支援装置1は、インターネット、WAN(Wide Area Network )、LAN(Local Area Network)、専用通信網等の通信網NWに接続されている。設計支援装置1は、図面作成用のCADシステムとして、建物の設計担当者に使用される。
通信網NWには、CADシステムの基幹システムを構成する基幹装置2が接続されている。更に、通信網NWには、建物に関する構造計算を行う構造設計部門で使用される構造設計支援装置3、管理部門で使用され実績の集計等の業務に用いられる管理支援装置4、工場、倉庫等の生産物流部門で使用される生産支援装置5等の各種装置が接続されている。
基幹装置2は、サーバコンピュータとして用いられる汎用コンピュータ等のコンピュータを用いて構成されている。基幹装置2は、CAD情報データベースDB1、構造情報データベースDB2、集計情報データベースDB3等の各種データベースを記録又は通信可能に接続している。
CAD情報データベースDB1は、各建物の構造を示すCADデータが記録されているデータベースである。構造情報データベースDB2は、CADデータに基づいて構造計算をするための規格、数式、設定事項等の各種データが記録されているデータベースである。集計情報データベースDB3は、施工実績等の過去の業務に関して集計した情報が記録されているデータベースである。
設計支援装置1等の各種装置は、通信網NWを介して基幹装置2にアクセスし、各種データベースに記録されている情報を読み取り、また情報の書き込みを行うことができる。
<装置のハードウェア構成>
次に、設計支援システムにて用いられる各種装置の構成例について説明する。図2は、本願記載の設計支援システムにて用いられる各種装置の構成例を概念的に示すブロック図である。設計支援装置1は、制御部10、記録部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15等の各種構成を備えている。
制御部10は、装置全体を制御する処理を実行するCPU(Central Processing Unit )等のプロセッサであり、情報処理回路、計時回路、レジスタ回路等の各種回路を備えている。
記録部11は、ハードディスク、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks )、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、及び各種RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを用いて構成される回路であり、様々な情報を記録している。記録部11には、基本プログラム(OS:Operating System)、基本プログラム上で動作する応用プログラム(アプリケーションプログラム)等のプログラムを記録している。応用プログラムとしては、CADシステムを実現するためのCADプログラム110、本願記載の設計支援装置1を実現するための設計支援プログラム111等の各種プログラムが記録されている。
また、記録部11の記録領域の一部は、CAD情報データベース112、構造情報データベース113、集計情報データベース114等の各種データベースとして用いられる。CAD情報データベース112、構造情報データベース113、集計情報データベース114等の各種データベースの記録内容は、通信網NWに接続されている同名のデータベースと実質的に同様又はその一部を抽出したローカル用のデータベースである。
例えば、構造情報データベース113には、基幹装置2を介して通信網NWに接続されている構造情報データベースDB2と同様に、CADデータに基づいて構造計算をするための規格、基準値、数式、設定事項等の各種データが記録されている。
記憶部12は、揮発性メモリを用いて構成される回路であり、各種プログラムの実行に際して発生するデータを一時的に記憶する。なお、便宜上、記録部11及び記憶部12を異なる回路として示しているが、一の回路で構成しても良く、また相互にその機能を補完することも可能である。
入力部13は、キーボード、マウス、タッチパネル、デジタイザ等のデバイスである。表示部14は、液晶ディスプレイ等のデバイスである。なお、入力部13及び表示部14を、例えば、薄板状をなす液晶ディスプレイ及びタッチパネルを積層した液晶タッチパネルとして備えるようにしてもよい。
通信部15は、LANアダプタ、アンテナ及び制御回路等のデバイスであり、有線通信又は無線通信にて通信網NWに接続し、各種データベースを含む各種装置と通信する。
以上例示した様々な構成を備えるコンピュータは、制御部10の制御により、記録部11に記録されているCADプログラム110、設計支援プログラム111等の各種プログラムを読み取り、適宜、記憶部12に各種情報を記憶させ、各種手順を実行することにより、設計支援装置1として動作する。
なお、各種データベースへのアクセスについては、制御部10及び通信部15をアクセス手段として、通信網NWを介して接続されている基幹装置2が備える各種データベースにアクセスしてもよく、制御部10をアクセス手段として、記録部11に記録されているローカルの各種データベースにアクセスしてもよい。以降では、記録部11に記録されているローカルの各種データベースにアクセスする形態を例示して説明する。
管理支援装置4は、制御部40、記録部41、記憶部42、入力部43、表示部44、通信部45等の各種構成を備えている。管理支援装置4のハードウェア構成は、設計支援装置1の同名のハードウェアと略同様であるので、設計支援装置1のハードウェア構成の説明を参照するものとし、説明を省略する。
図3は、本願記載の設計支援システムにて用いられる集計情報データベースDB3の記録内容の一部の例を示す説明図である。図3は、集計情報データベースDB3に記録されている設計実績情報の一部を示している。集計情報データベースDB3には、設計実績情報として、過去の建物の設計に関する情報が、各種項目別に対応付けて記録されたデータとして、建物毎のレコードに記録されている。図3では、建物を特定する建物ID及び施主を特定する施主IDに対応付けて、地域(住所)、建物本体に関する情報、構造基礎に関する情報等の項目別に設計実績情報が記録されている例を示している。
建物本体に関する項目としては、建物階数、外周長、頂点数、柱本数、床面積等の項目を例示することができる。建物階数は、建物が何階建てかを示す情報である。外周長は、建物の階毎の外周長であり、外壁線及び袖壁の和として示される。頂点数は、建物の階毎の頂点の数を示している。柱本数とは、建物に必要な又は配置されたラーメン柱等の柱の本数を示しており、建物の各階及び合計の情報が示されている。床面積は、建物の階毎及び合計の延床面積を示している。構造基礎に関する項目としては、基礎長さ、杭本数等の項目を例示することができる。図3に例示している項目は、数値化可能な項目の一部であり、図3に例示した項目以外にも、階高、建物本体の重量等の数値化可能な様々な項目のデータが建物本体に関する項目として設定されている。なお、数値化可能な項目としては、床面積等の数値として記録されている項目に限定されず、例えば、地域と関連付けられている土地の状況、外壁種類、ドア種類、耐震等級、防耐火種別、戸建て又は共同の種別等の数値としての指標に変換可能な項目も含まれる。
<装置のソフトウェア処理>
次に、設計支援システムにて用いられる各種装置の処理について説明する。図4は、本願記載の設計支援システムが備える管理支援装置4の統計処理の一例を示すフローチャートである。統計処理は、建物の過去の設計に関する実績を集計して、建物に関する建物本体と構造基礎との関係を、統計手法を用いて導出する処理である。
管理支援装置4が備える制御部40は、入力部43から、統計処理を開始する統計処理命令の入力を受け付ける(S101)。ステップS101では、操作者の操作を契機として統計処理を開始する。なお、所定の時間間隔、記録内容の更新等の事象を契機として、自動的に開始するようにしてもよい。
統計処理命令の入力を受け付けた制御部40は、集計情報データベースDB3にアクセスして、記録されている設計実績情報を読み取り(S102)、読み取った設計実績情報に基づいて、統計情報として数式を導出する(S103)。ステップS103では、過去に建築した建物本体に関する項目を説明変数とし、建物の構造基礎の設計に関する項目を目的変数とした多変量解析により、統計情報として、回帰式等の数式を導出する。回帰式の導出に際しては、説明変数となる項目の取捨選択、回帰式の次数の選択、異常値の排除等の処理が行われ、誤差が小さく寄与率の高い数式が導出される。なお、ステップS103の数式の導出に際し、項目の取捨選択等の処理については、操作者が検証及び選択の入力を行う処理を追加するようにしてもよい。
制御部40は、導出した数式を、構造計算に用いる統計情報として、構造情報データベースDB2に記録する(S104)。
以上のようにして、統計処理が実施される。
図5は、本願記載の設計支援システムが備える設計支援装置1の構造基礎設計支援処理の一例を示すフローチャートである。構造基礎設計支援処理は、建物の設計に際し、建物本体の構造に基づいて、建物本体の基礎となる構造基礎の設計を支援する処理である。設計支援装置1が備える制御部10は、CADプログラム110、設計支援プログラム111等の各種プログラムを実行することにより、構造基礎設計支援処理を実行する。設計支援装置1が備える制御部10は、CAD処理を実行する(S201)。ステップS201のCAD処理とは、CADシステムによる設計支援処理を示している。CAD処理では、CAD情報データベース112にアクセスし、建物IDに対応付けて記録されているCADデータ、予め記録されている基本プランとなるCADデータ等のCADデータを抽出し、適宜、内容の追加及び修正を行うことにより行われる。
設計支援装置1の制御部10は、入力部13から、構造基礎の設計を支援する命令の入力を受け付ける(S202)。ステップS202は、建物本体の設計中に、例えば、ツールの起動として構造基礎の設計を指示する命令の入力を受け付ける。
制御部10は、構造情報データベース113から回帰式等の数式を統計情報として読み取り(S203)、統計情報として読み取った回帰式等の数式の説明変数として用いられている項目に係る情報を、設計中の建物のCADデータから導出する(S204)。ステップS204では、例えば、説明変数として床面積が用いられている場合、設計中の建物の床面積を算出し、説明変数として頂点数が用いられている場合、設計中の建物の頂点数を計数する。
制御部10は、ステップS203にて統計情報として読み取った数式に、ステップS204にて導出した項目に係る情報を代入して、構造基礎の設計に関する統計値を算出し(S205)、算出した統計値を表示部14に表示する(S206)。ステップS203~S206の処理では、構造計算を行わず、建物本体のCADデータから統計処理により構造基礎に関する数値、例えば、基礎長さが導出される。
ステップS203~S206にて統計情報となる数式としては、例えば、下記の式1を例示することができる。式1では、建物階数、1階外周長、2階外周長、1階外壁線の頂点数、2階外壁線の頂点数、各階の必要ラーメン柱本数合計及び1階床面積を説明変数とし、目的変数となる基礎長さを統計値として算出する回帰式を示している。
基礎長さ(m)=a・建物階数
+b・1階外周長(外壁線+袖壁)(m)
+c・2階外周長(外壁線+袖壁)(m)
+d・1階外壁線の頂点数
+e・2階外壁線の頂点数
+f・各階の必要ラーメン柱本数合計
+g・1階床面積(m2
+h …式1
但し、a,b,c,d,e,f,g:係数
h :定数
ステップS203~S206にて示すように、設計支援装置1は、構造計算を行わずに構造基礎に関する数値を算出して表示するので、操作者は、速やかに構造基礎に関する数値を確認することができる。建物の建築に際しては、建物本体だけでなく、建物の構造基礎による費用及び工期が問題となる。本願記載の設計支援装置1は、仮に、建物本体の設計の検討段階であっても、構造基礎を確認することが可能となり、例えば、構造基礎の費用及び工期も推測することが可能となる。
更に、制御部10は、ステップS205にて算出した統計値に基づいて、構造基礎の設計に関する二次情報を導出し(S207)、導出した二次情報を、表示部14に表示する(S208)。ステップS207では、統計値からの二次情報の導出として、例えば、構造基礎の基礎長さに基づいて、杭の本数を算出する。ステップS208にて、設計支援装置1は、基礎長さ及び杭の本数を併せて表示する。
ステップS207にて導出される構造基礎の設計に関する二次情報として、杭の本数を算出する方法について説明する。杭の本数の算出方法としては、下記の式2を例示することができる。
杭本数=割り増し係数
×(建物重量(kN)+合計基礎重量(kN))
÷(杭支持力(kN)×等級係数) …式2
上記式2において、割り増し係数は、対象となる建物に応じて、例えば、「1.0」等の数値として、適宜設定される。
上記式2において、合計基礎重量は、下記の式3に例示するように、基礎のH形鋼を用いたラーメン柱の寸法(以下、H寸法という)毎に基礎重量を計算し、その合計の値として算出される。
合計基礎重量(kN)=Σ(基礎重量(kN)) …式3
但し、基礎重量(kN)=H寸法毎の基礎長さ(m)
×基礎単位重量(kN/m)
式3において、H寸法毎の基礎長さは、下記の式4に例示するように、ステップS205にて導出した基礎長さと、そのH寸法の深基礎割合との積として算出される。
H寸法毎の基礎長さ(m)
=基礎長さ(m)及びそのH寸法の深基礎割合(%) …式4
式4において、H寸法の深基礎割合は、下記の表1に例示する深基礎割合テーブルを参照して求められる。深基礎割合テーブルは、構造情報データベース113に記録されている。
Figure 0007358992000001
なお、基礎長さに対して、最低基礎高さが予め設定されている場合、設定されている最低基礎高さより低い基礎長さに対しては、最低基礎高さ以上となるように数値が補正される。また、既に基礎が存在する場合、既に存在する基礎長さを考慮して基礎長さが算出される。
式2において、等級係数とは、耐震等級を数値化した係数であり、例えば、下記の表2に例示する等級係数テーブルを参照して、耐震等級から求められる。等級係数テーブルは、構造情報データベース113に記録されている。
Figure 0007358992000002
図5のフローチャートに戻り、制御部10は、建物本体の設計情報から構造計算にて得られる構造基礎の設計に関する理論値を取得する(S209)。ステップS209の取得は、CADデータの設計情報から計算により算出してもよく、また、構造情報データベース113から読み取るようにしてもよい。構造情報データベース113から読み取る場合、事前に構造設計部門で設計情報から構造計算を行い、構造情報データベース113に記録している必要がある。従って、ステップS209の処理を、構造計算データベースから理論値を読み取る処理として実行するのは、理論計算が既に行われている場合に限定される。
制御部10は、ステップS205にて算出した統計値を、ステップS209にて取得した理論値に基づいて補正し(S210)、補正した統計値を、表示部14に表示する(S211)。ステップS210において、統計値の補正は、例えば、統計値及び理論値の平均値の算出として実行される。統計値を理論値で補正することにより、構造計算により算出される理論値と実際の状況との乖離を抑制することができる。
以上のようにして、構造基礎設計支援処理が実行される。
以上詳述した如く、本願記載の設計支援装置1等は、例えば、多変量解析等の統計的手段により、構造基礎の設計に関する基礎長さ等の数値を統計値として算出する。また、本願記載の設計支援装置1等は、基礎長さ等の統計値から、杭の本数等の二次情報を算出する。これにより、本願記載の設計支援装置1等は、構造計算を行うことなく、構造基礎に関する情報を得ることが可能となる等、優れた効果を奏する。構造計算を行った場合、時間及び費用を要することになり、業務サイクルへの影響もあるが、統計値として算出することにより、これらの問題を解消することが可能となる。また、設計途中であっても、構造基礎に関する情報を得て、費用及び工期を推測することができるので、設計の検討を支援することが可能となる。
更に、本願記載の設計支援装置1等は、算出した統計値を、取得した理論値に基づいて補正する。これにより、本願記載の設計支援装置1等は、構造計算により算出される理論値と実際の状況との乖離を抑制することが可能となる等、優れた効果を奏する。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形態で実施することが可能である。そのため、かかる実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。更に、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
例えば、前記実施形態では、回帰分析を用いて統計値を算出する形態を示したが、本発明は、これに限らず、回帰分析以外の多変量解析、その他の統計値、更には、AI(artificial intelligence )の使用等、様々な方法で統計値を算出することが可能である。また、算出する構造基礎に関する値についても、基礎長さに限らず、統計値として杭の本数を算出してもよい等、様々な値に適用することが可能である。更に、統計値の補正方法についても、平均値に限らず、例えば、統計値と理論値との差分に所定の係数を乗じて加算する等、適宜設定することが可能である。
また、前記実施形態では、管理支援装置4が、統計処理を実行し、設計支援装置1が、構造基礎設計支援処理を実行して、統計値の算出及び補正を行う形態を示したが、本発明はこれに限るものではない。即ち、それぞれの処理、更には、構造基礎設計支援処理中の統計値の算出及び補正等の個々の処理は、1台の装置で同時期に実行してもよく、それぞれ異なる装置で実行してもよい等、適宜設計することが可能である。
更に、前記実施形態では、設計支援装置1を使用者が直接操作する形態を示したが、本発明はこれに限らず、設計支援装置1を通信網NW上のウェブサーバコンピュータとして設置し、使用者が操作する端末装置に対して設計支援装置1からウェブサービスを提供する形態等、様々な形態に展開することが可能である。
1 設計支援装置
10 制御部
11 記録部
110 CADプログラム
111 設計支援プログラム
112 CAD情報データベース(ローカル)
113 構造情報データベース(ローカル)
114 集計情報データベース(ローカル)
12 記憶部
13 入力部
14 表示部
15 通信部
2 基幹装置
DB1 CAD情報データベース
DB2 構造情報データベース
DB3 集計情報データベース
3 構造設計支援装置
4 管理支援装置
5 生産支援装置
NW 通信網

Claims (8)

  1. 建物の設計を支援する設計支援装置であって、
    過去に建築した建物本体に関する数値を説明変数とし、建物の構造基礎の設計に関する数値を目的変数とした多変量解析にて導出された数式を用いた、建物に関する統計情報を記録しているデータベースにアクセスする手段と、
    前記データベースに記録している統計情報に基づいて、建物本体の設計に関する設計情報から、建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する統計値を算出する統計値算出手段と
    を備えることを特徴とする設計支援装置。
  2. 請求項1に記載の設計支援装置であって、
    前記統計情報の導出に用いられた説明変数は、建物本体の階数、各階の外周長、各階の外壁の頂点数、各階の床面積及びラーメン柱の本数のうちから選択された複数の項目を含み、
    前記統計情報の導出に用いられた目的変数は、基礎の長さである
    ことを特徴とする設計支援装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の設計支援装置であって、
    前記統計値算出手段が算出した統計値に基づいて、構造基礎の設計に関する二次情報を導出する手段を備える
    ことを特徴とする設計支援装置。
  4. 請求項2に記載の設計支援装置であって、
    前記統計値算出手段が統計値として算出した基礎の長さに基づいて、杭の本数を導出する手段を備える
    ことを特徴とする設計支援装置。
  5. 建物の設計を支援する設計支援装置であって、
    建物に関する統計情報を記録しているデータベースにアクセスする手段と、
    前記データベースに記録している統計情報に基づいて、建物本体の設計に関する設計情報から、建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する統計値を算出する統計値算出手段と、
    建物本体の設計情報から構造計算にて得られる構造基礎の設計に関する理論値を取得する理論値取得手段と、
    前記統計値算出手段が算出した統計値を、前記理論値取得手段が取得した理論値に基づいて補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする設計支援装置。
  6. 建物の設計を支援する設計支援システムであって、
    建物の設計を支援する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の設計支援装置を備え、
    過去に建築した建物本体に関する数値及び建物の構造基礎に関する数値に基づいて、過去に建築した建物本体に関する項目を説明変数とし、建物の構造基礎の設計に関する項目を目的変数とした多変量解析により、統計情報として数式を導出する手段と、
    導出した統計情報をデータベースに記録する手段と
    を備える
    ことを特徴とする設計支援システム。
  7. 建物の設計を支援するコンピュータにて実行される設計支援プログラムであって、
    コンピュータに、
    過去に建築した建物本体に関する数値を説明変数とし、建物の構造基礎の設計に関する数値を目的変数とした多変量解析にて導出された数式を用いた、建物本体の設計に関する設計情報から求められた統計情報を記録しているデータベースに記録している統計情報に基づいて、建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する統計値を算出するステップを実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
  8. 建物の設計を支援するコンピュータにて実行される設計支援プログラムであって、
    コンピュータに、
    建物に関する統計情報を記録しているデータベースに記録している統計情報に基づいて、建物本体の設計に関する設計情報から、建物本体の基礎となる構造基礎の設計に関する統計値を算出する統計値算出ステップと、
    建物本体の設計情報から構造計算にて得られる構造基礎の設計に関する理論値を取得する理論値取得ステップと、
    前記統計値算出ステップが算出した統計値を、前記理論値取得ステップが取得した理論値に基づいて補正する補正ステップと
    を実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
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