JP7358417B2 - 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡 - Google Patents

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Description

本開示は、内視鏡用対物レンズ、および内視鏡に関する。
従来、内視鏡に用いられる対物レンズとして下記特許文献1に記載されたものが知られている。
特許第2876252号公報
内視鏡では、広い範囲を全体的に観察したいという要望と、全体的な観察において発見された患部等を部分的に詳細に観察したいという要望がある。このようなことから、全体的な観察に適した遠点側観察状態と、部分的な観察に適した近点側拡大観察状態との切換え使用が可能な内視鏡用対物レンズが求められている。特に、遠点側観察状態においては広角であることが求められ、近点側拡大観察状態においては高い結像倍率を有することが求められる。また、内視鏡用対物レンズには、上記要望を満たしながら、光学系の大型化が抑制され、高画質の画像を取得可能なことも求められている。
本開示は、上記事情に鑑みなされたものであり、光学系の大型化を抑制しながら、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化との両立が図られ、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察において良好な光学性能を保持する内視鏡用対物レンズ、およびこの内視鏡用対物レンズを備えた内視鏡を提供することを目的とするものである。
本開示の内視鏡用対物レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とからなる4つのレンズ群のみをレンズ群として備え、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、第1レンズ群は固定されており、第2レンズ群および第3レンズ群が光軸に沿って移動し、最遠点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をfw、最近点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をft、第3レンズ群の焦点距離をf3とした場合、下記条件式(1)および(2)を満足する。
0<fw/ft<0.63 (1)
-2.3<f3/fw<0 (2)
本開示の内視鏡用対物レンズは、下記条件式(1-1)および(2-1)の少なくとも一方を満足することが好ましい。
0.5<fw/ft<0.62 (1-1)
-2.1<f3/fw<-1.5 (2-1)
本開示の内視鏡用対物レンズは、第2レンズ群の焦点距離をf2とした場合、下記条件式(3)を満足することが好ましく、下記条件式(3-1)を満足することがより好ましい。
1.9<f2/fw<5 (3)
2.2<f2/fw<2.8 (3-1)
本開示の内視鏡用対物レンズは、最近点物体に合焦した状態における第1レンズ群と第2レンズ群との合成焦点距離をf12t、最近点物体に合焦した状態における第3レンズ群と第4レンズ群との合成焦点距離をf34tとした場合、下記条件式(4)を満足することが好ましく、下記条件式(4-1)を満足することがより好ましい。
0<f12t/f34t<0.25 (4)
0<f12t/f34t<0.15 (4-1)
第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りが配置されていることが好ましい。第2レンズ群と第3レンズ群との間に開口絞りが配置されている場合、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、開口絞りは固定されていることが好ましい。
最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、第2レンズ群は物体側へ移動し、第3レンズ群は像側へ移動することが好ましい。
本開示の内視鏡用対物レンズは、最近点物体に合焦した状態における第2レンズ群と第3レンズ群との光軸上の間隔をd23t、最遠点物体に合焦した状態における第2レンズ群と第3レンズ群との光軸上の間隔をd23wとした場合、下記条件式(5)を満足することが好ましく、下記条件式(5-1)を満足することがより好ましい。
1<(d23t-d23w)/(fw×ft)1/2<1.5 (5)
1.1<(d23t-d23w)/(fw×ft)1/2<1.38 (5-1)
第1レンズ群は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズとからなる3つのレンズのみをレンズとして含み、第2レンズと第3レンズとは互いに接合されているように構成してもよい。第1レンズ群を上記構成にした場合、第1レンズの物体側のレンズ面は平面であることが好ましい。
第2レンズ群は、正の屈折力を有する第4レンズからなるように構成してもよい。
第3レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズと負の屈折力を有する第6レンズとが物体側から像側へ順に接合された接合レンズからなるように構成してもよい。
第4レンズ群は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第7レンズと、正の屈折力を有する第8レンズと、負の屈折力を有する第9レンズとからなり、第8レンズと第9レンズとは互いに接合されているように構成してもよい。
本開示の内視鏡は、本開示の内視鏡用対物レンズを備えている。
なお、本明細書の「~からなり」、「~からなる」は、挙げられた構成要素以外に、実質的に屈折力を有さないレンズ、並びに、絞り、フィルタ、およびカバーガラス等のレンズ以外の光学要素、並びに、レンズフランジ、レンズバレル、および撮像素子等が含まれていてもよいことを意図する。
本明細書において、「正の屈折力を有する~群」は、群全体として正の屈折力を有することを意味する。同様に「負の屈折力を有する~群」は、群全体として負の屈折力を有することを意味する。「正の屈折力を有するレンズ」および「正レンズ」は同義である。「負の屈折力を有するレンズ」および「負レンズ」は同義である。「~レンズ群」は、複数のレンズからなる構成に限らず、1枚のみのレンズからなる構成としてもよい。
「単レンズ」は、接合されていない1枚のレンズを意味する。ただし、複合非球面レンズ(球面レンズと、その球面レンズ上に形成された非球面形状の膜とが一体的に構成されて、全体として1つの非球面レンズとして機能するレンズ)は、接合レンズとは見なさず、1枚のレンズとして扱う。非球面を含むレンズに関する屈折力の符号および面形状は、特に断りが無い限り近軸領域で考えることにする。
本明細書において、「全系」は、内視鏡用対物レンズを意味する。条件式で用いている「焦点距離」は、近軸焦点距離である。条件式で用いている値は、d線を基準とした場合の値である。本明細書に記載の「d線」、「C線」、「F線」、および「h線」は輝線であり、d線の波長は587.56nm(ナノメートル)、C線の波長は656.27nm(ナノメートル)、F線の波長は486.13nm(ナノメートル)、h線の波長は404.66nm(ナノメートル)として扱う。
本開示によれば、光学系の大型化を抑制しながら、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化との両立が図られ、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察において良好な光学性能を保持する内視鏡用対物レンズ、およびこの内視鏡用対物レンズを備えた内視鏡を提供することができる。
本開示の実施例1の内視鏡用対物レンズに対応し、本開示の一実施形態に係る内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図である。 本開示の実施例1の内視鏡用対物レンズの各収差図である。 本開示の実施例2の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図である。 本開示の実施例2の内視鏡用対物レンズの各収差図である。 本開示の実施例3の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図である。 本開示の実施例3の内視鏡用対物レンズの各収差図である。 本開示の実施例4の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図である。 本開示の実施例4の内視鏡用対物レンズの各収差図である。 本開示の実施例5の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図である。 本開示の実施例5の内視鏡用対物レンズの各収差図である。 本開示の一実施形態に係る内視鏡の概略構成図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る内視鏡用対物レンズの光軸Zを含む断面における構成を示す図である。図1に示す例は後述の実施例1に対応している。図1では、左側が物体側、右側が像側である。本明細書においては、最遠点物体に合焦している状態を最遠点観察状態といい、最近点物体に合焦している状態を最近点観察状態という。図1には、上段に最遠点観察状態を示し、下段に最近点観察状態を示す。
本開示の内視鏡用対物レンズは、光軸Zに沿って物体側から像側へ向かって順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる4つのレンズ群のみをレンズ群として備える。このような構成とすることによって、光学系の大型化を抑制しつつ、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察において良好な光学性能を確保することが容易となる。
図1の例の内視鏡用対物レンズは、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、第1レンズ群G1は固定されており、第2レンズ群G2および第3レンズ群G3が光軸Zに沿って移動するように構成されている。この構成によって、観察の際の操作性を良好に維持しつつ、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化とを両立することが容易となる。なお、本明細書において、「高倍率」とは、結像倍率の絶対値が大きいことを意味する。
焦点合わせの際に移動するレンズ群の数を2つとすることによって、レンズ群の移動機構の簡素化を図りながら、レンズ群の移動による収差変動を抑制しつつ、各レンズ群の移動距離に対する合焦速度の設定の自由度を向上させることができ、使用者の使い勝手の良いものとすることができる。また、焦点合わせの際に、正の屈折力を有するレンズ群と負の屈折力を有するレンズ群とを移動させることによって、レンズ群の移動による収差変動、特に色収差の変動を良好に抑制することができる。
また、焦点合わせの際に、最も物体側のレンズ群である第1レンズ群G1が不動であることによって気密性の確保に有利となる。内視鏡においては、内視鏡用対物レンズを保護部材無しで内視鏡に搭載し、内視鏡用対物レンズのうち最も物体側のレンズに光学窓の機能を兼備させることが多い。そして、その場合は気密性を保持することが求められるため、第1レンズ群G1が不動の構成は有利となる。
一例として、図1の例では、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は像側へ移動する。すなわち、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との相互間隔が変化する。このような構成とすることによって、良好な光学性能を確保しつつ、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化とを両立することが容易となる。図1の上段と下段の間には、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際の第2レンズ群G2および第3レンズ群G3の概略的な移動方向を示す矢印を記入している。
この内視鏡用対物レンズは、最遠点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をfw、最近点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をftとした場合、下記条件式(1)を満足するように構成されている。条件式(1)の下限については、fw>0であり、ft>0であるため、0<fw/ftとなる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることによって、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化とを両立することが容易となる。内視鏡用対物レンズは、より良好な特性を得るためには、下記条件式(1-1)を満足することが好ましい。条件式(1-1)の下限以下とならないようにすることによって、光学系の大型化を抑制することが容易となる。
0<fw/ft<0.63 (1)
0.5<fw/ft<0.62 (1-1)
また、この内視鏡用対物レンズは、最遠点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をfw、第3レンズ群G3の焦点距離をf3とした場合、下記条件式(2)を満足するように構成されている。条件式(2)の下限以下とならないようにすることによって、光学系の大型化を抑制することが容易となる。条件式(2)の上限については、fw>0であり、第3レンズ群G3は負の屈折力を有するからf3<0であるため、f3/fw<0となる。内視鏡用対物レンズは、より良好な特性を得るためには、下記条件式(2-1)を満足することが好ましい。条件式(2-1)の上限以上とならないようにすることによって、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察において良好な光学性能を確保することが容易となる。
-2.3<f3/fw<0 (2)
-2.1<f3/fw<-1.5 (2-1)
さらに、この内視鏡用対物レンズは、第2レンズ群G2の焦点距離をf2、最遠点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をfwとした場合、下記条件式(3)を満足することが好ましい。条件式(3)の下限以下とならないようにすることによって、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察において良好な光学性能を確保することが容易となる。条件式(3)の上限以上とならないようにすることによって、光学系の大型化を抑制することが容易となる。内視鏡用対物レンズは、より良好な特性を得るためには、下記条件式(3-1)を満足することが好ましい。
1.9<f2/fw<5 (3)
2.2<f2/fw<2.8 (3-1)
また、この内視鏡用対物レンズは、最近点物体に合焦した状態における第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との合成焦点距離をf12t、最近点物体に合焦した状態における第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との合成焦点距離をf34tとした場合、下記条件式(4)を満足することが好ましい。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との合成屈折力と第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との合成屈折力との比が条件式(4)の範囲内となるように条件式(4)を満足することによって、近点側観察状態における高倍率化と良好な光学性能の確保とを両立することが容易となる。内視鏡用対物レンズは、より良好な特性を得るためには、下記条件式(4-1)を満足することが好ましい。
0<f12t/f34t<0.25 (4)
0<f12t/f34t<0.15 (4-1)
また、この内視鏡用対物レンズは、最近点物体に合焦した状態における第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との光軸上の間隔をd23t、最遠点物体に合焦した状態における第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との光軸上の間隔をd23wとした場合、下記条件式(5)を満足することが好ましい。条件式(5)の下限以下とならないようにすることによって、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化とを両立することが容易となる。条件式(5)の上限以上とならないようにすることによって、光学系の大型化を抑制することが容易となる。内視鏡用対物レンズは、より良好な特性を得るためには、下記条件式(5-1)を満足することが好ましい。
1<(d23t-d23w)/(fw×ft)1/2<1.5 (5)
1.1<(d23t-d23w)/(fw×ft)1/2<1.38 (5-1)
図1に例示するように、本開示の内視鏡用対物レンズは、以下のように構成することができる。第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3とからなる3つのレンズのみをレンズとして含み、第2レンズL2と第3レンズL3とは互いに接合されているように構成してもよい。このようにした場合は、光学系を大型化することなく、遠点側観察状態における広角化と、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察における良好な光学性能の確保とを両立することが容易となる。
第1レンズL1の物体側のレンズ面は平面であることが好ましい。このようにした場合は、第1レンズL1の外径を小さくすることに有利となる。また、第1レンズL1の製造性を向上させることができ、かつ、第1レンズL1の物体側の面への液体等の付着を低減することができる。
第2レンズ群G2は、正の屈折力を有する第4レンズL4からなるように構成してもよい。このようにした場合は、最小限の枚数のレンズで構成しながら、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察における良好な光学性能の確保、特に、球面収差および像面湾曲に関する良好な光学性能の確保が容易となる。
第3レンズ群G3は、正の屈折力を有する第5レンズL5と負の屈折力を有する第6レンズL6とが物体側から像側へ順に接合された接合レンズからなるように構成してもよい。このようにした場合は、最小限の枚数のレンズで構成しながら、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察における良好な光学性能の確保、特に、軸上色収差および倍率色収差に関する良好な光学性能の確保が容易となる。
第4レンズ群G4は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第7レンズL7と、正の屈折力を有する第8レンズL8と、負の屈折力を有する第9レンズL9とからなり、第8レンズL8と第9レンズL9とは互いに接合されているように構成してもよい。このようにした場合は、最小限の枚数のレンズで構成しながら、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察における良好な光学性能の確保、特に、像面湾曲および倍率色収差に関する良好な光学性能の確保が容易となる。
開口絞りStは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されているように構成してもよい。このようにした場合は、最遠点から最近点までの全域の物体距離での観察においてFナンバーを好適に設定することが容易となり、また、これによって、被写界深度の確保と良好な光学性能の確保とを両立することが容易となる。
開口絞りStが第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている場合、最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、開口絞りStは固定されていることが好ましい。このようにした場合は、上述した開口絞りStが第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されていることによる効果を確保しつつ、機構の複雑化を低減することができる。
なお、図1に示す例では、第1レンズL1と第2レンズL2との間に平行平板状の光学部材P1が配置され、第4レンズ群G4と像面Simとの間に入射面と出射面が平行な光学部材P2が配置されている。光学部材P1はフィルタ等を想定した部材であり、光学部材P2はプリズム、フィルタ、およびカバーガラス等を想定した部材である。光学部材P1および光学部材P2は屈折力を有しない部材である。光学部材P1および光学部材P2の少なくとも一方を省略した構成も可能である。
条件式に関する構成も含め上述した好ましい構成および可能な構成は、任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用されることが好ましい。
次に、本開示の内視鏡用対物レンズの実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図は図1に示されており、その図示方法は上述したとおりであるので、ここでは重複説明を一部省略する。実施例1の内視鏡用対物レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りStと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は像側へ移動する。第1レンズ群G1は、物体側から像側へ順に、第1レンズL1と、光学部材P1と、第2レンズL2と、第3レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は第4レンズL4からなる。第3レンズ群G3は、物体側から像側へ順に、第5レンズL5と、第6レンズL6とからなる。第4レンズ群G4は、物体側から像側へ順に、第7レンズL7と、第8レンズL8と、第9レンズL9とからなる。第2レンズL2と第3レンズL3とは互いに接合されている。第5レンズL5と第6レンズL6とは互いに接合されている。第8レンズL8と第9レンズL9とは互いに接合されている。第1レンズL1、第4レンズL4、および第7レンズL7は単レンズである。以上が実施例1の内視鏡用対物レンズの概要である。
実施例1の内視鏡用対物レンズについて、基本レンズデータを表1に、諸元および可変面間隔を表2に示す。表1において、Snの欄には最も物体側の面を第1面とし像側に向かうに従い1つずつ番号を増加させた場合の面番号を示し、Rの欄には各面の曲率半径を示し、Dの欄には各面とその像側に隣接する面との光軸上の面間隔を示す。Ndの欄には各構成要素のd線に対する屈折率を示し、νdの欄には各構成要素のd線基準のアッベ数を示す。
表1では、物体側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を正、像側に凸面を向けた形状の面の曲率半径の符号を負としている。表1には開口絞りSt、光学部材P1、光学部材P2、および像面Simも合わせて示している。表1では、開口絞りStに相当する面の面番号の欄には面番号と(St)という語句を記載し、像面Simに相当する面の面番号の欄には面番号と(Sim)という語句を記載している。表1では焦点合わせの際に間隔が変化する可変面間隔についてはDD[ ]という記号を用い、[ ]の中にこの間隔の物体側の面番号を付してDの欄に記入している。
表2では、最遠点観察状態および最近点観察状態について、物体距離、結像倍率、焦点距離f、FナンバーFNo.、最大全画角2ω、および可変面間隔の各値を示す。物体距離とは、物体から第1レンズ群G1の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離である。2ωの欄の(°)は単位が度であることを意味する。表2に示す値は、d線を基準とした場合の値である。
各表のデータにおいて、角度の単位としては度を用い、長さの単位としてはmm(ミリメートル)を用いているが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため他の適当な単位を用いることもできる。また、以下に示す各表では予め定められた桁でまるめた数値を記載している。
図2に、実施例1の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。図2では左から順に、球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、および倍率色収差図を示す。図2では上段に最遠点観察状態の各収差図を示し、下段に最近点観察状態の各収差図を示す。最遠点観察状態および最近点観察状態の各収差図は、物体距離が諸元の表に示す値の場合のものである。球面収差図では、d線、C線、F線、およびh線における収差をそれぞれ実線、長破線、短破線、および一点鎖線で示す。非点収差図では、サジタル方向のd線における収差を実線で示し、タンジェンシャル方向のd線における収差を短破線で示す。歪曲収差図ではd線における収差を実線で示す。倍率色収差図では、C線、F線、およびh線における収差をそれぞれ長破線、短破線、および一点鎖線で示す。球面収差図のFNo.はFナンバーを意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。図2では各図の縦軸上端に対応するFNo.とωの値を示している。
上記の実施例1に関する各データの記号、意味、記載方法、および図示方法は、特に断りが無い限り以下の実施例においても同様であるので、以下では重複説明を省略する。
[実施例2]
実施例2の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図を図3に示す。実施例2の内視鏡用対物レンズは、実施例1の内視鏡用対物レンズの概要と同様の構成を有する。実施例2の内視鏡用対物レンズについて、基本レンズデータを表3に、諸元および可変面間隔を表4に、各収差図を図4に示す。
[実施例3]
実施例3の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図を図5に示す。実施例3の内視鏡用対物レンズは、実施例1の内視鏡用対物レンズの概要と同様の構成を有する。実施例3の内視鏡用対物レンズについて、基本レンズデータを表5に、諸元および可変面間隔を表6に、各収差図を図6に示す。
[実施例4]
実施例4の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図を図7に示す。実施例4の内視鏡用対物レンズは、実施例1の内視鏡用対物レンズの概要と同様の構成を有する。実施例4の内視鏡用対物レンズについて、基本レンズデータを表7に、諸元および可変面間隔を表8に、各収差図を図8に示す。
[実施例5]
実施例5の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図を図9に示す。実施例5の内視鏡用対物レンズは、実施例1の内視鏡用対物レンズの概要と同様の構成を有する。実施例5の内視鏡用対物レンズについて、基本レンズデータを表9に、諸元および可変面間隔を表10に、各収差図を図10に示す。
表11に、実施例1~5の内視鏡用対物レンズの条件式(1)~(5)の対応値を示す。実施例1~5はd線を基準波長としている。表11にはd線基準での値を示す。
実施例1~5の内視鏡用対物レンズは、小型に構成されながらも、最遠点観察状態における全画角が135°以上であり、最近点観察状態における結像倍率の絶対値が0.65以上であり、遠点側観察状態における広角化と近点側観察状態における高倍率化との両立が達成されている。また、実施例1~5の内視鏡用対物レンズは、最遠点観察状態と最近点観察状態とで大きな性能の変化はなく、両状態において諸収差が良好に補正されて高い光学性能を保持している。
次に、本開示の実施形態に係る内視鏡について説明する。図11に本開示の一実施形態に係る内視鏡の概略的な全体構成図を示す。図11に示す内視鏡100は、主として、操作部102と、挿入部104と、コネクタ部(不図示)と接続されるユニバーサルコード106とを備える。挿入部104の大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり、軟性部107の先端には湾曲部108が連結され、湾曲部108の先端には先端部110が連結されている。湾曲部108は、先端部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり、操作部102に設けられた湾曲操作ノブ109を回動させることにより湾曲操作が可能となっている。先端部110の内部先端に本開示の実施形態に係る内視鏡用対物レンズ1と、撮像素子2とが配設される。撮像素子2は例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等である。撮像素子2は、その撮像面が内視鏡用対物レンズ1の像面に一致するように配置される。なお、図11に示す内視鏡用対物レンズ1および撮像素子2は概念的な図である。
以上、実施形態および実施例を挙げて本開示の技術を説明したが、本開示の技術は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、およびアッベ数等は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
1 内視鏡用対物レンズ
2 撮像素子
100 内視鏡
102 操作部
104 挿入部
106 ユニバーサルコード
107 軟性部
108 湾曲部
109 湾曲操作ノブ
110 先端部
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
L7 第7レンズ
L8 第8レンズ
L9 第9レンズ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
P1、P2 光学部材
Sim 像面
St 開口絞り
Z 光軸

Claims (17)

  1. 物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とからなる4つのレンズ群のみをレンズ群として備え、
    最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、前記第1レンズ群は固定されており、前記第2レンズ群および前記第3レンズ群が光軸に沿って移動し、
    最遠点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をfw、
    最近点物体に合焦した状態における全系の焦点距離をft、
    前記第3レンズ群の焦点距離をf3
    前記第2レンズ群の焦点距離をf2とした場合、
    0.5<fw/ft<0.63 (1-2
    -2.1<f3/fw<0 (2-2
    2.2<f2/fw<5 (3-2)
    で表される条件式(1-2(2-2、および(3-2)を満足する内視鏡用対物レンズ。
  2. 最近点物体に合焦した状態における前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との合成焦点距離をf12t、
    最近点物体に合焦した状態における前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との合成焦点距離をf34tとした場合、
    0<f12t/f34t<0.25 (4)
    で表される条件式(4)を満足する請求項1に記載の内視鏡用対物レンズ。
  3. 前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に開口絞りが配置されている請求項1又は2に記載の内視鏡用対物レンズ。
  4. 最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、前記開口絞りは固定されている請求項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  5. 最遠点物体から最近点物体への焦点合わせの際に、前記第2レンズ群は物体側へ移動し、前記第3レンズ群は像側へ移動する請求項1からのいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  6. 最近点物体に合焦した状態における前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との光軸上の間隔をd23t、
    最遠点物体に合焦した状態における前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との光軸上の間隔をd23wとした場合、
    1<(d23t-d23w)/(fw×ft)1/2<1.5 (5)
    で表される条件式(5)を満足する請求項1からのいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  7. 前記第1レンズ群は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズとからなる3つのレンズのみをレンズとして含み、
    前記第2レンズと前記第3レンズとは互いに接合されている請求項1からのいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  8. 前記第1レンズの物体側のレンズ面は平面である請求項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  9. 前記第2レンズ群は、正の屈折力を有する第4レンズからなる請求項1からのいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  10. 前記第3レンズ群は、正の屈折力を有する第5レンズと負の屈折力を有する第6レンズとが物体側から像側へ順に接合された接合レンズからなる請求項1からのいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  11. 前記第4レンズ群は、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する第7レンズと、正の屈折力を有する第8レンズと、負の屈折力を有する第9レンズとからなり、
    前記第8レンズと前記第9レンズとは互いに接合されている請求項1から10のいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  12. 0.5<fw/ft<0.62 (1-1)
    で表される条件式(1-1)を満足する請求項1に記載の内視鏡用対物レンズ。
  13. -2.1<f3/fw<-1.5 (2-1)
    で表される条件式(2-1)を満足する請求項1に記載の内視鏡用対物レンズ。
  14. 2.2<f2/fw<2.8 (3-1)
    で表される条件式(3-1)を満足する請求項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  15. 0<f12t/f34t<0.15 (4-1)
    で表される条件式(4-1)を満足する請求項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  16. 1.1<(d23t-d23w)/(fw×ft)1/2<1.38 (5-1)
    で表される条件式(5-1)を満足する請求項に記載の内視鏡用対物レンズ。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の内視鏡用対物レンズを備えた内視鏡。
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