JP7355747B2 - カルバメート化合物を含む統合失調症の予防、軽減又は治療用配合物 - Google Patents

カルバメート化合物を含む統合失調症の予防、軽減又は治療用配合物 Download PDF

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Description

本発明は、下記式(1)
Figure 0007355747000001
(1)
(式中、R、R、A及びRは、本明細書で定義された通りである)で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む統合失調症の予防、軽減又は治療用配合物に関し、より詳細には、式(1)のカルバメート化合物及びアリピプラゾールを含む配合物に関するものである。
代表的な精神病性障害である統合失調症(schizophrenia)は、主な病態が思考障害であり、そのような思考障害に関連する、又はそれらに起因する発話、行動、感情、認知など様々な領域に複合的な症状が現れる、様々な精神症状の症候群である。それは、人類の歴史において長い間、狂気(madness)と呼ばれてきた一連の症状である。
一般に、統合失調症の有病率は世界の人口の約1%であり、人口の特徴、西洋と東洋などの地域や文化の違い、先進国と開発途上国に関係なく一定であることが観察されている。統合失調症の原因は明らかではないが、遺伝的要因又は妊娠中の問題、育児環境、ストレスなどの環境的要因により、その発症の可能性が高まると言われている。
統合失調症の症状は、陽性症状、陰性症状、認知症状、残存症状などに分類される。陽性症状は、外見的に現れる異常で奇怪な症状、健康なヒトには見られない精神病の症状のことで、幻聴や幻覚などの感覚の異常も含まれる。非現実的で奇怪な妄想などの思考の異常、思考の流れに異常が生じる思考過程の障害である。陰性症状は、通常の感情的な反応や行動が減少して退屈な状態になり、思考内容の貧困、やる気の低下、社会的萎縮などを示す現象をいう。陰性症状は、一般に、陽性症状よりも薬物治療反応が良くない。認知症状は、集中力を維持することが困難で、新しい情報を学習したり思考を整理したりする能力が低下している症状をいう。これらの症状は、患者が過去にうまくやっていたことを実行できなくなり、記憶力と問題解決能力を大幅に低下させ、それによって患者の社会的及び職業的機能を低下させ、患者が社会に復帰できなくなり、失業の原因となり、挫折感を経験する。認知症状は、集中力を維持することが困難で、新しい情報を学習したり、思考を整理したりする能力が低下している症状をいう。患者は、過去にうまくやっていたことを実行することができず、記憶力と問題解決能力の大幅な低下を示す。認知症状は目立たないが、統合失調症患者の社会的及び職業的機能を低下させ、患者が社会に復帰できず、挫折感の原因となる。
統合失調症は、前述のような症状及び兆候に応じて、様々な形態で現れることがある。統合失調症には、妄想型統合失調症、解体型統合失調症、緊張型統合失調症及び未分化型統合失調症だけでなく、統合失調症後抑うつ、残遺統合失調症、単純型統合失調症、特定不能型統合失調症などが含まれる。それに加えて、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、他の医学的疾患による精神病性障害、物質・医薬品誘発性精神病性障害又は原因不明の精神病性障害などが広い意味での統合失調症に含まれる。
ハロペリドール(haloperidol)、クロルプロマジン(chlorpromazine)などの代表的な抗精神病薬、アリピプラゾール(aripiprazole)、リスペリドン(risperidone)、クロザピン(clozapine)などの非定型抗精神病薬が開発されており、これらの薬は特に統合失調症の陽性症状に有効であることが知られている。患者が投薬を開始すると、急性期の精神運動性興奮、幻覚などは一般に数日以内に改善し、妄想も数週間以内に改善される。殆どの患者において、適切な投薬が適切な用量で6~8週維持されると、急性期症状のかなりの部分が改善されることが知られている。しかし、抗精神病薬を初めて服用したとき、その多くは、眠気とめまいを経験し、視力障害、動悸、月経の変化、皮膚の発疹を経験することがよくある。
従来の抗精神病薬は、患者の症状を軽減又は解消して生活の質を改善するが、これは完全な治癒を誘導せず、副作用のために使用が制限されている。従って、これらの薬物は、統合失調症の管理において治療的価値が限定されており、薬効と副作用が改善された新薬の開発が求められている特に統合失調症の陰性又は認知症状を治療するのに現在満足のいく薬物はなく、開発が切実な実状である。
本発明は、統合失調症の予防、軽減又は治療において、副作用を増大させることなく、改善された効果を示す配合物及び医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、アリピプラゾールなどの従来(既存)の抗精神病剤を異なる作用機序が有する薬物と組み合わせると、従来の抗精神病剤の薬効に必要な用量を低減させることで副作用を軽減させながら、その薬効を維持又は向上させることができると考え、鋭意研究を行った。
そこで、本発明者らは、従来の抗精神病剤とは異なる作用機序を有する薬物として、下記式(1)
Figure 0007355747000002
(1)
(式中、R及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、ハロC-Cアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一方はCHであり、他方はNである。)で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を選択した。
また、本発明者らは、従来の抗精神病剤薬物として、アリピプラゾール(aripiprazole)、アセナピン(asenapine)、クロザピン(clozapine)、イロペリドン(iloperidone)、オランザピン(olanzapine)、ルラシドン(lurasidone)、パリペリドン(paliperidone)、クエチアピン(quetiapine)、リスペリドン(risperidone)及びジプラシドン(ziprasidone)からなる群から選ばれる非定型抗精神病剤を選択した。本発明の1実施形態では、前記非定型抗精神病剤は、アリピプラゾールである。
したがって、特定の一態様として、本発明は、(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;を含む統合失調症の予防、軽減又は治療用配合物を提供する。
また、本発明は、有効成分として、(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;を含み、さらに薬学的に許容される担体を1種以上含む、統合失調症の予防、軽減又は治療用医薬組成物を提供する。
また、本発明は、(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む第1組成物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む第2組成物;を容器内に含有する統合失調症の予防、軽減又は治療用キットを提供する。
本発明の配合物及び医薬組成物は、副作用を増大させることなく、統合失調症の予防、軽減又は治療の改善された効果を提供する。一実施形態では、本発明の配合物及び医薬組成物は、統合失調症の予防、軽減又は治療において相乗効果を示す。特に、本発明の配合物及び医薬組成物は、統合失調症の陰性症状を治療するか、認知機能障害を改善するのに有効である。
また、本発明の配合物及び医薬組成物は、従来の抗精神病剤とは異なる作用機序を有する薬物として、式(1)のカルバメート化合物を選択し、前記カルバメート化合物が従来の非定型抗精神病薬アリピプラゾールと組み合わせることで、薬効に必要な用量を減らしたとしても、薬効を維持又は向上した状態で、従来の抗精神病剤の副作用を低減することができる。
ジゾシルピン(MK-801)処理によって統合失調症類似症状が誘導された動物モデルにおける試験化合物及びアリピプラゾールの統合失調症の陰性症状に関連した社会的相互作用動物行動試験の結果を示す図である。
図1の各記号の説明は以下の通りである:
Social interaction(社会的相互作用)=the total amount of time spent active social interaction(積極的な社会的相互作用に必要とされた合計時間)
s;秒(seconds)
sc;mg/kg、皮下投与
po;mg/kg、経口投与
-;非処理
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、(a)下記式(1)
Figure 0007355747000003
(1)
(式中、R及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、ハロC-Cアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一方はCHであり、他方はNである。)で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;を含む、統合失調症の予防、軽減又は治療用配合物を提供する。
また、本発明は、有効成分として、(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;を含み、さらに薬学的に許容される担体を1種以上含む、統合失調症の予防、軽減又は治療用医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む第1組成物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む第2組成物;を容器内に含有する統合失調症の予防、軽減又は治療用キットを提供する。
また、本発明は、治療有効量の(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;を治療対象に投与することを含む、統合失調症を予防、軽減又は治療する方法を提供する。
さらに、本発明は、(a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び(b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;を含む配合物の統合失調症の予防、軽減又は治療用使用を提供する。
本発明の一実施形態によれば、前記配合物において、成分(a)及び(b)は、同時に、別々に又は順次に投与することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記キットにおいて、(a)第1組成物及び(b)第2組成物(b)は、同時に、別々に又は順次に投与することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記予防、軽減又は治療方法において、前記成分(a)及び(b)は、同時に、別々に又は順次に治療対象に投与することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記使用において、前記成分(a)及び(b)は、同時に、別々に又は順次に投与することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記式(1)において、R及びRは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン及びC-Cアルキルからなる群から選ばれる。
一実施形態において、ハロC-Cアルキルは、ペルフルオロアルキルである。
本発明の別の実施形態によれば、前記式(1)のカルバメート化合物は、下記式(2)
Figure 0007355747000004
(2)
で示されるカルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルである。
前記式(1)及び(2)のカルバメート化合物の製造は、当業界で化合物合成に関する通常の知識を有した者であれば、既知の化合物又はそれにより容易に製造できる化合物を使用して製造することができる。特に、前記式(1)化合物の製造方法は、国際公開特許WO2006/112685A1、WO2010/150946A1及びWO2011/046380A2に詳細に記載されており、前記文献は、本明細書に参考として援用される。式(1)化合物は、前記文献に記載されているいずれの方法に従って化学的に合成することができるが、これらの方法は一例であり、必要に応じて単位操作の順序などを選択的に入れ替えてもよい。従って、本発明の範囲を制限することを意図しない。
アリピプラゾールは、Abilify(登録商標)で販売されている製品である。化学名は、7-{4-[4-(2,3-ジクロロフェニル)ピペラジン-1-イル]ブトキシ}-3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オンであり、その構造は以下の通りである。
Figure 0007355747000005
本発明の一実施形態では、アリピプラゾールに加えて、アセナピン(asenapine)、クロザピン(clozapine)、イロペリドン(iloperidone)、オランザピン(olanzapine)、ルラシドン(lurasidone)、パリペリドン(paliperidone)、クエチアピン(quetiapine)、リスペリドン(risperidone)及びジプラシドン(ziprasidone)からなる群から選ばれる非定型抗精神病剤も好ましく使用してもよい。
本発明では、前記式(1)又は(2)の化合物及びアリピプラゾールとして、それらの遊離形、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を使用することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記式(1)又は(2)の化合物及びアリピプラゾールとして、それらの遊離形を使用することができる。
例えば、前記式(1)又は(2)の化合物又はアリピプラゾールの薬学的に許容される塩には、例えば、独立して、アセテート、ベンゼンスルホネート、ベンゾエート、ビタルトラート、酢酸カルシウム、カンシラート、カーボネート、シトラート、エデタート、エジシラート、エストレート、エシレート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルタメート、グリコロイルアルサニレート、ヘキシルレゾルシネート、ヒドラバミン、ヒドロブロミド、ヒドロクロリド、ヒドロゲンカーボネート、ヒドロキシナフトアート、ヨージド、イセチオナート、ラクテート、ラクトビオナート、マラート(malate)、マレエート(maleate)、マンデラート、メシレート、メチルニトラート、メチルスルフェート、ムカート、ナプシラート、ニトラート、パモアート(エンボナート)、パントテナート、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロナート、サリチラート、ステアレート、サブアセテート、スクシナート又はヘミ-スクシナート、スルフェート又はヘミ-スルフェート、タンネート、タルトラート、オキサレート(oxalate)又はヘミ-タルトラート、テオクレート、トリエチオジド、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン、プロカイン、アルミニウム、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム及び亜鉛などが含まれる。
本発明の一実施形態による配合物又は医薬組成物において、式(1)の化合物の治療有効量又は用量は、ヒトへの投与時、遊離形の1日1回投与に基づいて、12.5~500mg、12.5~400mg、25~400mg、25~300mg、25~200mg、50~400mg、50~300mg、50~200mg、又は100~200mgである。
本発明の一実施形態による配合物又は医薬組成物において、アリピプラゾールの治療有効量又は用量は、ヒトへの投与時、遊離形の1日1回投与に基づいて、5~90mg、好ましくは5~60mg、より好ましくは5~30mgを含むことができる。
本発明の一実施形態では、アリピプラゾールを含む非定型抗精神病剤の用量は、式(1)のカルバメート化合物なしで単独で投与した場合に治療有効量を示すために必要な用量よりも低くてよい。これは、式(1)のカルバメート化合物との配合により、前記非定型抗精神病剤の薬効に必要な用量を低下させながらも有効な薬効を維持することができるからである。
本発明の一実施形態によれば、構成成分a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;対b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物の配合重量比は、1:1~40:1、1:1~20:1、2:1~20:1、又は2:1~10:1である。
本発明の配合物及び医薬組成物は、経口又は非経口製剤の様々な形態で製造することができ、例えば、静脈内注射、筋肉内注射、皮内注射、皮下注射、十二指腸内注射、腹腔内又は髄腔内注射により投与することができる。又は、それらは経皮経路により投与することもできる。さらに、前記組成物は、活性物質が標的細胞に移動できる任意の装置によって投与することができる。投与経路は、治療対象の一般的な状態及び年齢、治療状態の性質及び選択される有効成分に応じて変わる。
本発明の一実施形態による配合物又は医薬組成物の適した投与量は、製剤方法、投与方式、患者の年齢、体重、性別、病的状態、食餌、投与時間、投与経路、排せつ速度及び反応感受性などの要因によって変わり、通常の熟練技能を有した医師は、所望の治療又は予防に有効な投与量を容易に決定及び処方することができる。一実施形態による前記医薬組成物は、1回以上の投与量で、例えば、一日当たり1回~4回投与することができる。一実施形態による前記医薬組成物は、遊離形に基づいて、a)式(1)の化合物を12.5~500mg、12.5~4、00mg、25~400mg、25~300mg、25~200mg、50~400mg、50~300mg、50~200mg、又は10~200mgの量で;b)アリピプラゾールを5~90mg、好ましくは5~60mg、より好ましくは5~30mgの量で含むことができる。
本発明の一実施形態による医薬組成物は、当業者が容易に実施できる方法に従って、薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤を使用して製剤化することで、単位用量形態で製造されるか、又は多用量容器内に含ませて製造することができる。前記製剤は、油性または水性媒体中の溶液、懸濁液又は乳化液形態、抽出物剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤又はカプセル剤形態であってもよく、分散剤又は安定化剤を追加的に含むことができる。また、前記医薬組成物は、座薬、スプレー、軟膏、クリーム、ゲル、吸入剤又は皮膚パッチの形態で投与することができる。また、前記医薬組成物は、哺乳類投与用のために、さらに好ましくはヒト投与のために製造することができる。
本発明の医薬組成物は、前記の有効成分(a)及び(b)に加えて、1つ以上の薬学的に許容される担体をさらに含む。
薬学的に許容される担体は、固体や液体であってもよく、賦形剤、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、分散剤、吸着剤、界面活性剤、結合剤、防腐剤、崩壊剤、甘味剤、香味剤、滑沢剤、放出調節剤、湿潤剤、安定化剤、懸濁化剤及び潤滑剤から選ばれる1種以上であってもよい。さらに、薬学的に許容される担体は、生理食塩水、滅菌数、リンガー液、緩衝食整理塩水、デキストロース溶液、マルトデキストリン溶液、グリセロール、エタノール及びこれらの混合物から選ぶことができる。
一実施形態において、適切な賦形剤(filler)としては、糖(例えば、デキストロース、スクロース、マルトース及びラクトース)、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン)、糖アルコール(例えば、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリトリトール及びキシリトール)、デンプン加水分解物(例えば、デキストリン及びマルトデキストリン)、セルロールロス又はセルロース誘導体(例えば、微晶質セルロース)又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な抗酸化剤には、トコフェロール、アスコルビン酸、ガレート(gallate)などが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な緩衝液は、クエン酸一水和物であってもよい。
一実施形態において、適切な界面活性剤(乳化剤)は、アニオン性、カチオン性または非イオン性界面活性剤、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、モノオレイン酸グリセリル、ポリオキシエチレン乾燥ソルビタン脂肪酸エステル、ポリビニルアルコール又は乾燥ソルビタンSなどが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な結合剤には、ポビドン、コポビドン、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ガム類、スクロース、デンプン又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な防腐剤には、安息香酸、ナトリウムベンゾエート、ベンジルアルコール、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロルブトール、ガレート(gallate)、ヒドロキシベンゾエート、EDTA又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な崩壊剤には、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、架橋カルボキシメチルセルロース、デンプン、微晶質セルロース又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な甘味剤には、スクラロース、サッカリン、ナトリウム又はカリウム又はカルシウムサッカリン、アセスルファムカリウム又はナトリウムシクラメート、マンニトール、フルクトース、スクロース、マルトース又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な滑沢剤には、コロイド性シリコーンジオキシドが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な放出調節剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレンオキシド、カルボマー、アルギン酸などのpH-非依存性ポリマー、pH-依存性ポリマー又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な湿潤剤には、ヒプロメロース(HPMC)、ソルビタンエステルのポリオキシエチレン誘導体、例えば、ポリソルベート20及びポリソルベート80、レシチン、ポリオキシエチレン-及びポリオキシプロピレンエーテル、ナトリウムデオキシコールレート又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な懸濁化剤には、セルロース誘導体、例えば、微晶質セルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギネート、キトサン、デキストラン、ゼラチン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン-及びポリオキシプロピレンエーテル又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態において、適切な潤滑剤には、長鎖脂肪酸及びその塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸、タルク、グリセリドワックス又はこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物は、水溶液、懸濁液又は乳濁液などの注射用製剤に処方してもよく、又は、丸剤、カプセル、顆粒又は錠剤に処方されてもよい。散剤の場合、担体は、混合物の形で有効成分と混合できる微細な固体であってもよく、錠剤の場合、有効成分を担体と混合して、適切な比率で希望する形態及びサイズで打錠できる結合特徴を持たせることができる。
本発明の医薬組成物は、カプセル形態で製造することができる。
例えば、本発明の医薬組成物は、遊離形に基づいて、a)式(1)の化合物12.5~500mg、12.5~400mg、25~400mg、25~300mg、25~200mg、50~400mg、50~300mg、50~200mg、又は100~200mg;b)アリピプラゾール5~90mg、好ましくは5~60mg、より好ましくは5~30mg;及びカプセル基剤としてゼラチン及びチタンジオキシドを含むカプセルで製造することができる。前記量は、必要に応じて調節することができる。
本発明の配合物及び医薬組成物は、統合失調症の予防、軽減又は治療の医薬用途を有する。
本発明の一実施形態によれば、前記統合失調症の症状は、統合失調症の陽性症状、陰性症状、認知症状及び残存症状からなる群から選ばれる一つ以上であってもよい。
本発明の一実施形態によれば、前記統合失調症は、妄緊張型統合失調症、未分化型統合失調症、潜在性統合失調症、統合失調症後抑うつ、残遺統合失調症、単純型統合失調症、特定不能型統合失調症、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、他の医学的疾患による精神病性障害、物質・医薬品誘発性精神病性障害及び原因不明の精神病性障害からなる群から選ばれる一つ以上であってもよい。
統合失調症に対する式(1)のカルバメート化合物及びアリピプラゾールの抗精神病的活性は、統合失調症の陰性症状の薬物開発で使用される社会的相互作用の動物行動試験を通じて試験することができる(Neill JC, Grayson B, Kiss B, Gyertyan I, Ferguson P, Adham N, Effects of cariprazine, a novel antipsychotic, on cognitive deficit and negative symptoms in a rodent model of schizophrenia symptomatology., Eur Neuropsychopharmacol. 2016 Jan;26(1):3-14)。N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体阻害物質の投与の効果と統合失調症による症状は類似しているため、動物にN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体阻害物質を投与して統合失調症のモデルとして使用することができるN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体阻害物質であるジゾシルピン(MK-801)により誘導された社会的相互作用動物行動検査では、ジゾシルピンの投与により、統合失調症類似症状を誘導することができるRung JP, Carlsson A, Ryden Markinhuhta K, Carlsson ML, (+)-MK-801 induced social withdrawal in rats; a model for negative symptoms of schizophrenia. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 2005 Jun;29(5):827-32)。非定型抗精神病薬として知らているアリピプラゾールは、ジゾシルピンの投与量に比例して統合失調症類似症様の症状を抑制する(Deiana S, Watanabe A, Yamasaki Y, Amada N, Kikuchi T, Stott C, Riedel G, MK-801-induced deficits in social recognition in rats: reversal by aripiprazole, but not olanzapine, risperidone, or cannabidiol. Behav Pharmacol. 2015 Dec;26(8 Spec No):748-65)。
前記疾患の予防、軽減又は治療のための式(1)のカルバメート化合物及びアリピプラゾールの投与量は、通常的に、疾患の重症度、治療対象の体重及び代謝状態に応じて変わる。個々の患者の「治療有効量」は、前記した薬理学的効果、即ち、治療効果を達成するのに十分な活性化合物の量を意味する。
本明細書に使用された用語「予防する」、「予防すること」及び「予防」は、疾患にかかる可能性を減少又は排除することをいう。
本明細書に使用された用語「軽減する」、「軽減すること」及び「軽減」は、疾患及び/又はこれに付随する症状を全部又は一部緩和することをいう。
本明細書に使用された用語「治療する」、「治療すること」及び「治療」は、疾患及び/又はこれに付随する症状を全部又は一部除去することをいう。
本明細書に使用された用語「対象」は、治療、観察又は実験の態様である動物、好ましくは、哺乳類(例えば、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)、最も好ましくはヒトを意味する。
本明細書に使用された用語「治療有効量」は、治療される疾患又は障害の症状を軽減させることを含む、系、動物又はヒトにおける生物学的又は医学的反応を誘導する活性化合物又は医薬製剤の量を意味する。ここで、前記量は、研究者、獣医、医師又は他の臨床医によって求められる。
本明細書に使用された用語「配合物又は組合わせ(combination)」又は「併用治療剤」は、2種以上の薬物を併用することをいうが、必ずしも2種以上の薬物が混合した状態を意味するものではない。これは、2種以上の薬物が混合状態で単一製剤中に一緒に存在し得るか、又は別々の製剤として使用され得ることを意味する。即ち、「配合物」という用語は、単一の製剤及び2つの別々製剤も含み、従って、同時の、別々の、又は逐次的な投与が可能である。
本明細書に使用された用語「組成物」は、2つ以上の薬物が混合状態で存在下は単一製剤を意味する。
本明細書に使用された用語「キット」は、通常、完成品を意味し、2つ以上の薬物が使用される場合、これらの薬物を配合物の形態で含む完成品を意味する。2つ以上の薬物は、完成品の単一の製剤に包装され、同時に投与されてもよく、又は完成品の2つの別個の製剤に包装され、同時に、別々に、又は順次投与されてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明の目的、特徴及び長所は、以下の実施例を通して簡単に理解されるであろう。本発明は、本明細書に記載される実施例に限定されず、他の形態で具現されてもよい。ここに記載された実施例は、開示された内容が徹底的、且つ完全であること、および本発明の技術的概念が、本発明が関係する当業者に十分に伝えられることを確実にするために提供される。従って、本発明は以下の実施例によって限定されるべきではない。
実施例
製造例:カルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルの製造
カルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステル(一般式(2)の化合物、以下、‘試験化合物’ともいう)を国際公開特許WO2010/150946号の製造例50に記載された方法に従って製造した。
ジゾシルピン治療によって誘導された統合失調症類似症様の症状のある動物モデルにおける社会的相互作用動物行動検査に対する効果
実験動物
雄性ラット(Wistar、4週齢、Orient Bio Co., Ltd.)を購入し、動物飼育室で2つの群に分け、別々の棚で1週間以上順応させた。実験動物は、施設内動物管理使用委員会(IACUC)の実験室動物管理基準に従って、12時間の明暗サイクル、温度22~25℃、相対湿度40~60%で、水と餌は自由に摂取できる環境下に、保管、管理した。一週間以上安定化をさせた後、体重の差が20gを超えないラットのペアを対象に、社会的相互作用動物行動検査に使用した。
社会的相互作用動物行動検査
N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体阻害物質の投与による症状と統合失調症による症状が似ているので、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体阻害物質である、ジゾシルピン治療により統合失調症様の症状が誘導される動物モデルを使用した。
ジゾシルピン(Sigma社から購入)は、ビヒクルとして使用する生理食塩水に溶解して新たに製造し、実験の4時間前に、0.1mg/kg用量を、ラットの体重1kg当たり1mLの容積で皮下投与した。
アリピプラゾール及び試験化合物は、ビヒクルとして使用する30%ポリエチレングリコール400(Sigma社)に溶解して新たに製造した。実験の1時間前に、0.003mg/kg用量のアリピプラゾールを、ラット体重1kg当たり1mLの容積で経口投与した。
雄性ラットを同じ観察箱にペアで配置し、1対1の相互作用を可能にしてから、5分間の積極的な社会的相互作用とみなすことができる相互間(under or over the other rat)スニフィング(Sniffing)、グロウミング(Glooming)、リキング(Licking)、マウンティング(Mounting)、及びクローリング(crawling)の合計時間を測定した後、これに基づいて社会的相互作用を評価した。
実験結果の統計的分析
全てのデータは平均±SEMとして示す。群間の積極的社会的相互作用の合計時間に対する統計的分析は、GraphPad Prism ver.5.04プログラム、1元配置分散分析及びダネット多重比較検定によって分析処理した。
ジゾシルピンのみで処理された陰性対照群の積極的な社会的相互作用の合計時間平均は、53.86±2.90秒であることが観察され、陽性対照群であるビヒクル群での積極的な社会的相互作用の合計時間平均は、69.63±3.13秒であることが観察された。アリピプラゾール0.003mg/kg投与群では、57.52±3.04秒、試験化合物3mg/kg投与群では、56.78±2.19秒、アリピプラゾール0.003mg/kgと試験化合物3mg/kgを投与した群では63.76±1.87秒であることが観察された。
表1ジゾシルピンで処理された社会的相互作用動物行動検査に対するアリピプラゾールと試験化合物の効果
Figure 0007355747000006
1) 社会的相互作用+スニフィング(Sniffing)、グロウミング(Glooming)、リキング(Licking)、マウンティング(Mounting)、及びクローリング(crawling)の積極的な相互作用の合計時間
2) sc; mg/kg, 皮下投与
3) po; mg/kg, 経口投与
4) -; 非処理
下記表2は、ジゾシルピンのみで処理された陰性対照群と比較した、試験化合物及び/又はアリピプラゾール処理群及び陽性対照群であるビヒクル群の積極的な社会的相互作用の合計時間を表す回復率(%)を示している。回復率は、以下のように計算した。
回復率(%)=(試験群の社会的相互作用時間-陰性対照群の社会的相互作用時間)/(陽性対照群の社会的相互作用時間-陰性対照群の社会的相互作用時間)×100
表2ジゾシルピンで処理した社会的相互作用動物行動検査における陰性対照群と比較した回復率及び統計的有意性の要約
Figure 0007355747000007
アリピプラゾール投与群及び試験化合物投与群は、陰性対照群と比較して、それぞれ23.2%、18.5%の回復率を示し、ジゾシルピンのみで処理された陰性対照群と統計的に有意な差はなく、陽性対照群と統計的に有意な差を示した。陰性対照群と比較して、有意な回復効果を示さなかったアリピプラゾール0.003mg/kg、試験化合物3mg/kgの用量を共に投与した群では、陰性対照群と比較して、62.8%の回復率を示し、陰性対照群と統計的に有意な差を示し、陽性対照群とは統計的に有意な差を示さなかった(図1)。
以上により、アリピプラゾールと試験化合物の併用は、社会的相互作用への影響が相乗的に増加することが確認された。これは、これら2つの薬物が統合失調症、特に統合失調症の陰性症状の治療に有効であることを示している。

Claims (19)

  1. (a)下記式(1)
    Figure 0007355747000008
    (1)
    (式中、R及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、ハロC-Cアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一方はCHであり、他方はNである。)で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び
    (b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;
    を含む、統合失調症の陰性症状の予防、軽減又は治療用薬剤。
  2. 及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン及びC-Cアルキルからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  3. 式(1)のカルバメート化合物が、下記式(2)
    Figure 0007355747000009
    (2)
    で示されるカルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルであることを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  4. 式(1)の化合物を遊離形に基づいて、12.5mg~500mgの量で含むことを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  5. アリピプラゾールを遊離形に基づいて、5mg~90mgの量で含むことを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  6. 式(1)の化合物を遊離形に基づいて、12.5mg~500mgを含み、
    アリピプラゾールを遊離形に基づいて、5mg~90mgを含むことを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  7. 統合失調症が、妄想型統合失調症、未分化型統合失調症、潜在性統合失調症、統合失調症後抑うつ、残遺統合失調症、単純型統合失調症、特定不能型統合失調症、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、物質・医薬品誘発性精神病性障害及び原因不明の精神病性障害からなる群から選ばれる一つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  8. 哺乳動物投与用であることを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
  9. (a)下記式(1)
    Figure 0007355747000010
    (1)
    (式中、R及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、ハロC-Cアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一方はCHであり、他方はNである。)で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;及び
    (b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物;
    を含む、統合失調症の陰性症状の予防、軽減又は治療用キット。
  10. 成分(a)及び(b)が、同時に又は順次に投与されることを特徴とする請求項に記載のキット。
  11. 成分(a)及び(b)が、別々に投与されることを特徴とする請求項に記載のキット。
  12. 成分(a)及び(b)が、別個の投薬単位剤形であることを特徴とする請求項に記載のキット。
  13. (a)式(1)のカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む第1組成物;及び
    (b)アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含む第2組成物;
    を容器内に含有することを特徴とする請求項に記載のキット。
  14. 下記式(1)
    Figure 0007355747000011
    (1)
    (式中、R及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、ハロC-Cアルキル、C-Cチオアルコキシ及びC-Cアルコキシからなる群から選ばれ、A及びAの一方はCHであり、他方はNである。)で示されるカルバメート化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物を含み、
    さらに薬学的に許容される担体を1種以上含む統合失調症の陰性症状の予防、軽減又は治療用医薬組成物であって、
    医薬組成物が、アリピプラゾール、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくは水和物との組み合わせでの使用のための医薬組成物。
  15. 及びRが、それぞれ独立して、水素、ハロゲン及びC-Cアルキルからなる群から選ばれることを特徴とする請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 式(1)のカルバメート化合物が、下記式(2)
    Figure 0007355747000012
    (2)
    で示されるカルバミン酸(R)-1-(2-クロロフェニル)-2-テトラゾール-2-イル)エチルエステルであることを特徴とする請求項14に記載の医薬組成物。
  17. 統合失調症が、妄想型統合失調症、未分化型統合失調症、潜在性統合失調症、統合失調症後抑うつ、残遺統合失調症、単純型統合失調症、特定不能型統合失調症、統合失調症様障害統合失調性感情障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、物質・医薬品誘発性精神病性障害及び原因不明の精神病性障害からなる群から選ばれる一つ以上であることを特徴とする請求項14に記載の医薬組成物。
  18. 哺乳動物投与用で製造されたことを特徴とする請求項1417のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  19. 式(1)の化合物を遊離形に基づいて、12.5mg~500mgの量で含むことを特徴とする請求項1417のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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